JP4375704B2

JP4375704B2 - Method for manufacturing curl opening of metal can

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Publication number: JP4375704B2
Application number: JP2003017021A
Authority: JP
Inventors: 泰史榎木; 利雄松尾
Original assignee: Daiwa Can Co Ltd
Current assignee: Daiwa Can Co Ltd
Priority date: 2003-01-27
Filing date: 2003-01-27
Publication date: 2009-12-02
Anticipated expiration: 2023-01-27
Also published as: JP2004224417A

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、両面が熱可塑性樹脂の被膜で被覆された金属板から少なくとも缶の開口部付近が形成され、缶の開口部に外巻きのカール部が形成されている金属缶に関し、特に、そのような金属缶の開口カール部の製造方法に関する。
【０００２】
【従来の技術】
飲料缶詰の缶容器として、キャップによりリシール（再密閉）が可能なボトル型の金属缶が、近年、ビール，炭酸飲料，お茶等のような様々な飲料の缶詰において数多く使用されており、そのようなボトル型缶では、周壁にネジが形成された口頸部の上端開口縁が外巻きのカール部が形成されているが、この開口カール部については、飲料を充填した後で、キャップを装着して密封する際に、上方からの大きな押圧力をカール部が受けることから、これに耐え得る強度を有することが必要であり、また、飲料を充填・密封した後の製品（飲料缶詰）として、カートンケース内に収容されて輸送・保管されている時に落下衝撃を受けたり、店頭陳列時に落下衝撃を受けたりしても、容易に変形しないような耐変形性が必要があって、カール部に変形が起きると、キャップのシール材とカール部との間での密封性を良好に維持できないこととなる。
【０００３】
一方、一般的に陽圧缶として使用されるボトル型缶に対して装着するキャップの上部には、開栓時のガス抜きの目的でベントスリットと呼ばれる小孔が円周方向に多数設けられており（ベントスリットを設けないと、開栓時にキャップと口頸部の間にガス圧が生じることでキャップが飛ばされることがある）、缶の内部はキャップの頂板裏面に取り付けられたシール材により密封されているが、そのようにキャップにベントスリットを設けることにより、キャップの装着後も口頸部とキャップの間に空気中の湿気や水が入り込んだり、或いは、金属缶の冷却や外気温の急激な変化により空気中の水分が結露したりすることで、たとえ両面が樹脂被膜で被覆された金属板から缶体が製造されていても、口頸部上端のカール部の切断端部（金属板が露出した切断端面）では、付着した水分により腐食が発生するような虞がある。
【０００４】
そのようなカール部の切断端部での水分による腐食について、アルミ缶の場合にはそれ程ではないが、スチール缶の場合には、カール部の切断端部から錆が発生することで商品価値を著しく低下させる虞があることから、カール部の切断端部に水分を付着させないようにすることが必要である。そのためには、カール部の切断端部（金属板が露出した切断端面）に対して、溶液の塗料や溶融させた熱可塑性樹脂などで塗膜処理を施すという方法も考えられるが、そのような塗膜処理をカール部の切断端部に対して施す場合には、塗料の飛び散りや樹脂の糸引きというような問題を生じ易く、これを回避するためには新たな装置や新規技術の開発が必要となる。
【０００５】
これに対して、缶の開口部に外巻きのカール部を形成する場合に、切断端部をカール部の内部に巻き込んで閉じ込めるようにカール部を形成するということが、例えば、特公昭５６−１４０５１号公報、実開昭５６−２４４３１号公報（第６図参照）、実開昭６１−５１３１４号公報（第６図参照）、実開昭６２−２２９４５号公報等により従来から公知となっており、そのようなカール部の構造によれば、カール部の切断端部に外部からの水分が付着するのを防止することができるため、スチール缶におけるカール部の切断端部の耐錆性という点では効果的である。
【０００６】
しかしながら、そのように形成された従来公知のカール部の構造を見ると、例えば、特公昭５６−１４０５１号公報や、実開昭５６−２４４３１号公報（第６図参照）に開示されたような構造では、カール部が上方からの大きな押圧力を受けたり、落下衝撃を受けたような時に、強度的に充分な耐変形性を有するものとは思われず、カール部が変形してキャップ（シール材）との間での密封性が悪化する虞があり、一方、例えば、実開昭６１−５１３１４号公報（第６図参照）や、実開昭６２−２２９４５号公報に開示されたような構造では、樹脂製の筒状体を口頸部に嵌挿した後で、口頸部の上端部分を二重に巻き込むようにカール成形していることから、強度的には優れていると思われるが、樹脂製の筒状体に対してカールが常に強く押し付けられていないと、カール部がスプリングバック（カール成形による巻きが少し元に戻るように弛む）する虞があって、スプリングバックによりカール部の形状や寸法が一定しないことで、キャップ（シール材）との間での密封性にバラツキが生じる虞がある。
【０００７】
【発明が解決しようとする課題】
そこで、上記のような問題を解消するために、缶の開口部に外巻きのカール部が形成される金属缶について、少なくとも缶の開口部付近を形成する金属板の内外両面を樹脂被膜により被覆しておくと共に、缶の開口部に形成される外巻きのカール部を、切断端部をカール部の内部に巻き込んで閉じ込めるように、幅方向で押し潰された状態に形成して、カール部の上下両端付近を除く大部分で、金属板同士が樹脂被膜を介して互いに略当接するように、幅方向で少なくとも三重以上（具体例では四重）に金属板が重なったものにする、ということが本出願に先だって本出願人により既に提案されている（特願２００２−１２７８６９号）。
【０００８】
本発明は、上記のような本出願人により提案された金属缶の開口カール部の効果を一層高めるように開口カール部を製造することを課題とするものであり、具体的には、切断端部をカール部の内部に巻き込んで閉じ込めるように、幅方向で押し潰された状態に形成されて、カール部の上下両端付近を除く大部分で、幅方向で少なくとも三重以上に金属板が重なっているような金属缶の開口カール部について、カール部の内部の切断端部にまで水分が侵入するのを一層効果的に防止できるようなカール部を、容易に製造できるようにすることを課題とするものである。
【０００９】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記のような課題を解決するために、開口部の切断端部の付近が未だ円筒状で、その内外両面が熱可塑性樹脂の被膜により被覆されている金属缶に対して、開口部の切断端部から所定の長さの部分を外側に二重に折り畳んでから、フランジ加工と折り畳み加工とにより切断端部を巻き込むようなカール成形を少なくとも一回以上行なうことにより、金属板同士が樹脂被膜を介して幅方向で少なくとも三重以上に重なった外巻きのカール部を成形するような金属缶の開口カール部製造方法であって、折り畳み部分をフランジ加工する際には、缶の軸線方向に対して回転軸を傾斜させた円盤状のスピニングダイを使用して、缶とスピニングダイを同じ方向に回転させながら、スピニングダイの外縁加工面の円周方向の一部分を、缶の開口部に内側から略線接触させた状態で、スピニングダイにより上方からの押圧力を加えて、缶の開口部を円周方向に沿って一部分ずつ順次にフランジ加工し、また、フランジ加工された折り畳み部分を下方に向けて更に折り畳み加工する際には、缶の軸線方向と直交する方向に移動する環状のインターナルローラーを使用して、回転自在に保持されたインターナルローラーの内縁加工面の円周方向の一部分を、回転する缶の開口部に外側から略線接触させた状態で、インターナルローラーにより側方からの押圧力を加えて、缶の開口部を円周方向に沿って一部分ずつ順次に折り畳み加工することで、カール部の上下両端部分を除く大部分で金属板同士が樹脂被膜を介して幅方向で少なくとも三重以上に重なったカール部を成形した後、カール部を局所的に加熱処理することにより、カール部の金属板同士の当接部分の、少なくとも切断端部のある金属板の巻き込み外側面で、金属板同士の間にある熱可塑性樹脂の被膜を軟化又は溶融させて、熱可塑性樹脂の被膜同士を互いに融着させるようにしたことを特徴とするものである。
【００１０】
上記のような開口カール部の製造方法によれば、フランジ加工や折り畳み加工によりカール部を成形する際に、スピニングダイやインターナルローラーを加工用具として使用し、缶の開口部と加工用具との接触を一部分での略線接触の状態として、開口部を円周方向に沿って一部分ずつ順次に加工していくことにより、加工部分が二重に折り畳まれて円周方向で伸縮変形し難くなっていても、加工用具により加える力（押圧力）をあまり大きくすることなく、開口部の加工を少しずつ行なうことができて、その結果、缶の開口部の内面側を被覆している樹脂被膜が加工用具との接触によって損傷するのを防止することができる。
【００１１】
また、カール部の上下両端部分を除く大部分で金属板同士が樹脂被膜を介して幅方向で少なくとも三重以上に重なるようにカール部を成形した後、カール部を局所的に加熱処理することで、例えば、縦断面が略円形状に形成されたカール部の下端の閉鎖部での金属板同士の当接部分に対して、開口部に沿って環状に形成されたカール部の円周方向に沿って、硬化型樹脂を塗布したり、溶融した熱可塑性樹脂材を付着させたり、或いは、レーザーを照射して樹脂被膜同士を融着させたりするような場合と比べて、成形されたカール部を適宜の加熱手段によって単に局所的に加熱処理するというだけで、カール部の金属板同士の当接部分の樹脂による接着を、適宜の簡単な手段によって容易に行なうことができる。
【００１２】
なお、上記のような方法により製造された開口カール部では、少なくとも切断端部のある金属板の巻き込み外側面で、重なった金属板同士を熱可塑性樹脂の被膜の融着によって接着している（即ち、外からのカール部内の切断端部への水等の侵入路を熱可塑性樹脂被膜同士の接合によって閉じている）ことから、カール部の幅方向での金属板の重なりが三重であっても、カール部の内部の切断端部にまで水分が侵入するのを確実に防止することができる。さらに、カール部の幅方向での金属板の重なりを四重にした場合には、金属板同士を樹脂被膜を介して互いに略当接させているだけでも、カール部の内部の切断端部にまで水分が侵入するのを略確実に防止できるのではあるが、そのようなカール部に対して、仮に、金属板同士の当接状態を弛めるような何らかの外力が働いたとしても、金属板同士の当接部分に融着した樹脂被膜による接着部分を設けて、この部分で水分が侵入する隙間を生じないようにしていることから、カール部の内部の切断端部にまで水分が侵入するのを一層確実に防止することができる。
【００１３】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の金属缶の開口カール部製造方法の実施形態について、図面に基づいて詳細に説明する。なお、本発明の方法の一実施形態について、図１は、本発明の方法により製造される金属缶の一例であるボトル型缶の全体を示し、図２は、キャップが缶に装着された状態での開口カール部の構造を拡大して示し、図３は、缶を開口してから開口端部の付近をカール部に成形する各工程を示し、図４は、図３に示した各工程での開口端部付近の加工状態を示し、図５は、図３に示した第３工程での加工装置を示し、図６は、図３に示した第４工程での加工装置を示し、図７は、成形されたカール部を局所的に加熱するための加熱装置の配置状態を示すものである。また、本発明の方法の他の実施形態について、図８は、キャップが缶に装着された状態での開口カール部の構造を拡大して示し、図９は、カール部に成形するための各工程での開口端部付近の加工状態を示すものである。
【００１４】
本発明の方法の一実施形態に係る金属缶は、ボトル型のスチール缶（容量が１９０ｇ）であって、図１に示すように、大径円筒状の胴部４から上方に、縦断面が円弧状のドーム形状（外方に突出する半球面状）の肩部３を介して、小径円筒状の口頸部２が一体的に成形されており、胴部４の下端側を縮径して形成されたネック部５の下端（ネック部５の下端開口縁に形成されたフランジ部）には、金属製で別部材の底蓋６が二重巻締めにより固着されている（なお、胴部４を含む缶本体の素材が鋼板ならば、缶蓋６の素材も鋼板にするのが好ましい）。
【００１５】
そのようなボトル型缶１の口頸部２には、その上端開口縁に沿って環状に外巻きのカール部２１が形成され、その下方（カール部２１の下方の傾斜面２２よりも下方）の円筒状の周壁にネジ２３が形成され、ネジ２３の下方に環状のビード部２４が形成されていて、この口頸部２には、図示していないが、缶内に飲料が充填された後で、周知のキャップ装着装置（キャッパー）によって、金属製で別部品のキャップがリシール（再密閉）可能なように装着される。
【００１６】
このボトル型缶１の口頸部２と肩部３と胴部４（及び胴部４の下端側に形成されるネック部５やフランジ部）は、鋼板の両面に樹脂被膜が被覆された樹脂被覆鋼板から一体成形されており、そのような樹脂被覆鋼板としては、例えば、ポリエステル樹脂，ポリプロピレン樹脂等の熱可塑性樹脂フィルム（具体的には、ＰＢＴ：ＰＥＴを６：４の割合で混合したポリエステル樹脂）を、缶内面側で２５μｍの厚さとなり、缶外面側で１２μｍの厚さとなるように、板厚が０．２３０ｍｍの鋼板（具体的には、電解クロム酸処理鋼板）の両面に予めラミネートした樹脂被覆鋼板がある。
【００１７】
なお、樹脂被覆鋼板に基材として使用される鋼板としては、各種の金属メッキを施した後にクロメート処理，リン酸処理，有機無機複合化成処理等の周知の化成処理を施した金属メッキ鋼板、例えば、ニッケルメッキ鋼板，錫メッキ鋼板，極薄錫メッキ鋼板，亜鉛メッキ鋼板，クロムメッキ鋼板や、鋼板に直接化成処理被膜を施した電解クロム酸処理鋼板（ＴＦＳ−ＣＴ），リン酸処理鋼板，有機無機複合化成処理鋼板等の表面処理鋼板を挙げることができる。また、そのような鋼板の両面に樹脂被膜としてポリエステル樹脂，ポリプロピレン樹脂等の熱可塑性樹脂フィルムをラミネートする場合、鋼板の両面に熱可塑性樹脂フィルムを直接ラミネートする（熱接着する）場合と、接着剤層を介して熱接着する場合とがある。
【００１８】
樹脂被覆鋼板からボトル型缶を製造するための方法については、図示していないが、その概略を以下に説明すると、先ず、樹脂被覆鋼板の両面を被覆する樹脂被膜（熱可塑性樹脂層）の上から適宜の高温揮発性潤滑剤を予め塗布しておいてから、カップ成形工程で、樹脂被覆鋼板を円板状のブランクに打ち抜くと共に、絞り加工を施すことで浅いカップ状に成形した後、更に、缶胴成形工程で、再絞り加工（ストレッチ加工を含む）としごき加工とを組み合わせて施すことにより、胴部が薄肉化された有底円筒状の中間成形品（口頸部や肩部を成形する前の深いカップ）を製造する。
【００１９】
次いで、この有底円筒状の中間成形品に対して、トップドーム成形工程で、その底部側に複数回の絞り加工と再成形加工を施すことにより、小径の口頸部（未開口）とドーム状の肩部を成形してボトル型缶の基本形状としてから、更に、口頸部の未開口の端部に２回の口絞り成形を施した後、加熱して潤滑剤を揮発させ、胴部の開口端側をトリミングして中間成形品の高さを一定に切り揃えてから、胴部外面に装飾印刷を施し、その後、ネジ・カール成形工程で、未開口の口頸部の先端部を切断して口頸部を開口させてから、口頸部の上端開口縁に沿って環状に外巻きのカール部に成形し、その下方の円筒状の周壁にネジを成形し、ネジの下方に環状のビード部を形成する。
【００２０】
そして、ネック・フランジ成形工程で、口頸部とは反対側となる胴部の開口端（下端）付近に対してネック・フランジ加工を施すことで、胴部の下端側にネック部とフランジ部を形成してから、底蓋巻締工程において、ネック部の下端開口縁に形成されたフランジ部に対して、二重巻き締め法により別体の底蓋を一体的に固着することで、図１に示すようなボトル型缶（キャップを装着する前の缶）が製造される。
【００２１】
ところで、上記のように製造されるボトル型缶には、缶内に飲料が充填された後で、金属（好ましくはアルミニウム合金）製で別部品のキャップ（ピルファープルーフキャップ）を口頸部に被せてから、周知のキャッパー（キャップ装着装置）を使用して、トッププレッシャーによりキャップの頂部に上から押圧力を加えながら、ネジ形成ロールによりキャップのスカート部を側方から口頸部のネジ部に押圧して該スカート部にネジを形成し、更に、絞り込みロールにより該スカート部の下端部を側方から内側に絞り込むことで、該スカート部の下端部を口頸部の環状凹部に押し込んで口頸部にキャップを固定させているが、そのようなキャップ装着の際には、口頸部上端のカール部には上方からの大きな押圧力（８８３〜１２７４Ｎ）が作用することとなる。
【００２２】
これに対して、本実施形態の方法により製造されるボトル型缶では、ネジ・カール成形工程において内外両面が熱可塑性樹脂の被膜で被覆された円筒状の口頸部の上端開口縁に沿って環状に成形された外巻きのカール部が、図２に示すように、開口部の切断端部２１ａをカール部２１の内部に巻き込んで閉じ込めるように、幅方向で押し潰された状態となっており、上下両端部分を除く大部分では、金属板同士が樹脂被膜を介して互いに略当接するように、金属板が幅方向で三重に重なった状態になっていて、２回の口絞り成形により口頸部のカール形成部分とネジ形成部分との間に形成された傾斜面２２に対して、カール部２１の下端部が下方の傾斜面２２に接触した状態となっている。そして、カール部２１の幅方向で重なった金属板同士の当接部分では、互いに融着した熱可塑性樹脂の被膜によって金属板同士が接着された状態となっている。
【００２３】
なお、本実施形態の方法により製造されるボトル型缶では、カール部２１の幅方向で三重に重なった金属板同士の全てで、互いに融着した熱可塑性樹脂の被膜によって金属板同士の当接部分が接着されているが、この融着した熱可塑性樹脂の被膜による金属板同士の接着については、少なくとも切断端部のある金属板の巻き込み外側面（即ち、三重に重なった金属板の場合には、最も缶内側に位置する金属板とそれに当接する金属板との当接部分）で金属板同士が接着されていれば良く、必ずしも全ての金属板同士が当接部分で接着されている必要はない。
【００２４】
上記のような本実施形態の方法により製造されるボトル型缶のカール部２１の構造によれば、カール部２１を、幅方向で金属板同士が三重に重なるように押し潰された状態に形成して、カール部２１の下端部を傾斜面２２に接触させていることにより、キャップ装着時にキャッパーからの強い押圧力を上方から受けたり、缶詰製造後に缶詰を収容しているカートンが誤って落下されて缶が落下衝撃を受けたりしても、それによりカール部２１が大きく変形するようなことはなく、カール部２１がスプリングバックを起して形状や寸法にバラツキを生じるようなこともないため、キャップのシール材とカール部との間の密封性を安定的に維持することができる。
【００２５】
また、カール部２１は、押し潰された状態に形成されていて、全体として幅方向で薄くなっていることから、キャップ装着時でキャッパーからの押圧力によりキャップ３０のシール材３１とカール部２１の頂部とが加圧接触した時に、シール材３１の表面にカール部２１の頂部が食い込む形となって、その結果、キャップ３０のシール材３１とカール部２１との間の密封性を向上させることができる。
【００２６】
さらに、缶体の製造時（未開口の口頸部の先端部を切断して開口した時）に、開口部の切断端部の付近で樹脂被膜が剥離して毛羽立つことにより、該切断端部の付近が見苦しい状態になっても、切断端部２１ａをカール部２１の内部に巻き込んで閉じ込めていることで、そのような見苦しさを完全に隠蔽することができると共に、カール部２１の内部で金属板同士が樹脂被膜を介して互いに略当接するように重なっていて、しかも、重なった金属板同士の当接部分が融着した熱可塑性樹脂の被膜によって接着されていることから、キャップ３０のベントスリット３２から外部の水分が侵入してきても、カール部２１の内部に閉じ込められた切断端部２１ａにまで水分が到達するのを確実に防ぐことができる。その結果、水分による切断端部２１ａでの腐食の発生を確実に防止することができて、金属缶がスチール缶であっても、切断端部２１ａで錆が発生するのを確実に防止することができる。
【００２７】
上記のようなカール部２１を製造するための本実施形態の開口カール部製造方法について以下に説明すると、図３に示すように、トップドーム成形工程で成形された未開口（プレス上がり）の口頸部に対して、ネジ・カール成形工程で、未開口の口頸部の先端部を切断（トリム）して口頸部を開口させてから、ネジ成形工程に先立つカール成形工程において、本実施形態の方法では、先ず、第１工程で、円筒状の開口部の切断端部から所定の長さの部分を外方に向けるようにフランジ加工してから、第２工程で、フランジ加工した部分を下方に向けるように折り畳んで、円筒状の開口部の切断端部から所定の長さの部分を外側に二重に折り畳むようにした後、この二重の折り畳み部分に対して、第３工程で、折り畳み部分を外方に向けるようにフランジ加工してから、第４工程で、フランジ加工された折り畳み部分を下方に向けるように更に折り畳み加工することにより、幅方向で押し潰された状態に金属板が三重に重なった外巻きのカール部を、開口端部に沿って環状に形成している。
【００２８】
すなわち、図４に示すように、切断（トリム）により口頸部が開口されて、傾斜面２２から上方が円筒状のカール形成部分２１Ａとなっている（Ａ）の状態から、第１工程で（Ｂ）の状態にフランジ成形し、第２工程で（Ｃ）の状態に折り畳み成形して、開口端部に二重の折り畳み部分２１Ｂを形成してから、この折り畳み部分２１Ｂについて、第３工程で（Ｄ）の状態にフランジ成形し、次いで、第４工程で（Ｅ）の状態に折り畳み成形することにより、幅方向で押し潰された状態にカール部２１が成形されることとなる。そのように成形されたカール部２１は、その下端部が下方の傾斜面２２に接触しており、その上下両端部分を除く大部分では、金属板同士が樹脂被膜を介して互いに略当接するように、幅方向で金属板が三重に重なった状態となっている。
【００２９】
なお、上記のようなカール部２１の成形について、本実施形態の方法では、第３工程で二重の折り畳み部分２１Ｂを外方に向けるようにフランジ加工する際に、具体的には、図５に示すように、缶１の軸線方向に対して回転軸を傾斜させた（缶の軸線方向に対して０．５°〜８．０°、好ましくは１．０°〜５．０°傾斜させる。）円盤状のスピニングダイ（回転するフランジ加工用ヘッド）１０を使用して、缶１とスピニングダイ１０を同じ方向に回転させながら、スピニングダイ１０の外縁加工面１０ａの円周方向の一部分を、缶１の開口部に内側から略線接触させた状態で、スピニングダイ１０により上方からの押圧力を加えて、缶１の開口部を円周方向に沿って一部分ずつ順次にフランジ加工している。
【００３０】
すなわち、スピニングダイ１０を固定的に支持する軸部材１１と、缶１を着脱可能に保持するマンドレル１２とについて、何れか一方を回転自在に保持して他方を回転駆動させるか、或いは、両方を回転駆動させることにより、缶１とスピニングダイ１０とを同じ方向に回転させ、しかも、缶１の軸線方向に対してスピニングダイ１０の回転軸を僅かな角度で傾斜させた状態にしていることで、円盤状のスピニングダイ１０の下端外縁に形成された円周方向に延びる加工面１０ａを、缶１の開口上端部に対して傾斜させた状態で内側から接触させて、スピニングダイ１０の外縁加工面１０ａを缶１の開口部に部分的に内接させた略線接触（極めて短い幅の円弧状の面接触）の状態としながら、スピニングダイ１０により上方から押圧力を加えることで、缶１の開口端部に形成された二重の折り畳み部分を、円周方向に沿って一部分ずつ順次に外方に向けるようにフランジ加工している。
【００３１】
また、フランジ加工された折り畳み部分２１Ｂを第４工程で下方に向けるように更に折り畳み加工する際に、具体的には、図６に示すように、缶１の軸線方向と直交する方向に移動する環状のインターナルローラー（折り畳み加工用ローラー）１３を使用して、インターナルローラー１３の内縁加工面１３ａの円周方向の一部分を、缶１の開口部に外側から略線接触させた状態で、回転自在に保持されたインターナルローラー１３により側方からの押圧力を加えながら、回転する缶１の開口部を円周方向に沿って一部分ずつ順次に折り畳み加工するようにしている。
【００３２】
すなわち、環状のインターナルローラー１３がベアリング１４を介して枠部材１５に回動自在に保持されているのに対して、缶１を着脱可能に保持するマンドレル１６には、インターナルローラー１３の中央空間部を通過する回転駆動軸１７が連結されていて、回転駆動軸１７の駆動によりマンドレル１６を介して缶１を回転させると共に、枠部材１５を水平方向に動かしてインターナルローラー１４を水平方向（缶１の軸線方向と直交する方向）に移動させ、インターナルローラー１３の下端内縁に形成された円周方向に延びる加工面１３ａを、缶１の開口外端部に対して外側から接触させて、缶１の開口部をインターナルローラー１３の内縁加工面１３ａに部分的に内接させた略線接触（極めて短い幅の円弧状の面接触）の状態として、インターナルローラー１３により側方からの押圧力を加えることで、フランジ加工された二重の折り畳み部分を、円周方向に沿って一部分ずつ順次に下方に向けるように折り畳み加工している。
【００３３】
上記のような具体的手段によりフランジ加工や折り畳み加工を行うことで、加工用具（スピニングダイ１０やインターナルローラー１３）と缶１の開口部との接触を一部分での略線接触の状態として、開口部を円周方向に沿って一部分ずつ順次に加工していくことにより、二重に折り畳まれた２１Ｂが加工部分となっていて、この部分が円周方向で伸縮変形し難くなっていても、加工用具により加える力（押圧力）をあまり大きくすることなく、開口部の加工を少しずつ行なうことができて、その結果、缶の開口部の内面側を被覆している樹脂被膜が加工用具との接触によって損傷するのを防止することができる。
【００３４】
上記のようなフランジ加工や折り畳み加工によって成形されたカール部２１に対して、本実施形態の方法では、更に、カール部２１を局所的に加熱処理することによって、カール部２１の幅方向で三重に重なった金属板同士の当接部分で、金属板同士の間にある熱可塑性樹脂の被膜を軟化（熱可塑性樹脂がその粘着開始温度以上に加熱されて軟化した状態）又は溶融させて、熱可塑性樹脂の被膜同士を互いに融着させることにより、樹脂被膜を介して金属板同士を接着させるようにしている。なお、カール部を成形した後、カール部を加熱処理して、熱可塑性樹脂被膜が軟化又は溶融する温度にするので、たとえカール部の成形加工時に加工工具と接触するカール部外面の熱可塑性樹脂被膜に少し疵が付いた（筋状の凹部や毛羽立ちが発生した）としても、この加熱処理により疵が修復され（滑らかになる）、消費者が缶から直接に缶に充填されている飲料を飲む際に、カール部が唇にざらざら感を与えることがないという副次的効果もある。
【００３５】
成形されたカール部２１を加熱処理するための具体的な手段については、特に限定されるものではないが、例えば、誘導加熱コイルを使用した高周波誘導加熱法による加熱処理手段を適用することで、図７（Ａ），（Ｂ）に示すように、搬送路４３に沿って連続的に搬送している複数の缶１に対して、そのカール部２１の高さの近傍の適所で搬送方向に沿って誘導加熱コイル４２を配置するというだけの簡単な加熱装置４１により、それぞれの缶１を回転させたりすることなく、各缶１を搬送させながら、誘導加熱コイル４２に通電する電流を制御するだけで、それぞれの缶１のカール部２１の金属板を好適な温度に昇温させて容易に加熱処理することができる。
【００３６】
そのようなカール部２１の加熱処理については、カール部２１を成形してから、その下方にネジ等を成形するよりも前に、カール部２１を含む口頸部の部分で、樹脂被膜の熱可塑性樹脂の融点近くの温度又は融点以上に加熱して、カール部２１の金属板同士の当接部分で熱可塑性樹脂を軟化又は溶融させて、熱可塑性樹脂の被膜同士を互いに融着させると共に、その後で、直ちに冷風（２０℃以下、好ましくは１５℃以下）を吹きつける等の手段によって急冷することにより、カール部２１を含む口頸部の部分の熱可塑性樹脂の被膜を非晶質化しておくことが、その後でネジ等の成形する上からは好ましい。
【００３７】
なお、本実施形態の方法では、上記のように、高周波誘導加熱法等による加熱処理によって、カール部２１の幅方向で三重に重なった金属板同士の当接部分の全てで、熱可塑性樹脂の被膜同士を互いに融着させて金属板同士を接着させているが、カール部２１の構造の説明において既に述べたのと同様に、この金属板同士の間の樹脂被膜の融着については、少なくとも切断端部のある金属板の巻き込み外側面（即ち、三重に重なった金属板の場合には、最も缶内側に位置する金属板とそれに当接する金属板との当接部分）で行なわれるようにすれば良く、必ずしも全ての金属板同士の当接部分で行う必要はない。
【００３８】
上記のようにカール部２１を加熱処理している本実施形態の開口カール部の製造方法によれば、例えば、縦断面が略円形状に形成されたカール部の下端の閉鎖部での金属板同士の当接部分に対して、開口部に沿って環状に形成されたカール部の円周方向に沿って、硬化型樹脂を塗布したり、溶融した熱可塑性樹脂材を付着させたり、或いは、レーザーを照射して樹脂被膜同士を融着させたりするような場合と比べて、成形されたカール部を適宜の加熱手段（高周波誘導加熱、遠赤外線、近赤外線、熱風等）によって単に局所的に加熱処理するというだけで、カール部の金属板同士の当接部分の樹脂による接着を、適宜の簡単な手段によって容易に行なうことができる。
【００３９】
以上、本発明の金属缶の開口カール部製造方法の一実施形態について説明したが、本発明は、上記のような実施形態に限られるものではなく、例えば、上記の実施形態では、開口部の切断端部から所定の長さの部分を外側に二重に折り畳んだ後、カール部２１を成形するためのフランジ加工と折り畳み加工を一回ずつ行なうことで、カール部２１の金属板が幅方向で三重構造となるようにしているが、そのようなものに限らず、フランジ加工と折り畳み加工によるカール成形を二回繰り返して行なうことで、カール部２１の金属板が幅方向で四重構造となるようにしても良い。
【００４０】
そのような四重構造のカール部の場合には、図８に示すように、カール部２１は、その上下両端部分を除く大部分では、金属板同士が樹脂被膜を介して互いに略当接するように、幅方向で四重に重なった状態となっており、カール部２１の下端部は下方の傾斜面２２に接触し、カール部２１の上部付近は頂部に向かって先細りの状態となっていて、カール部２１の幅方向で重なった金属板同士の当接部分では、互いに融着した熱可塑性樹脂の被膜によって金属板同士が接着された状態となっている。
【００４１】
なお、カール部２１の幅方向で重なった金属板同士の接着（融着した熱可塑性樹脂の被膜による接着）については、既に述べた三重構造のカール部の場合と同様に、少なくとも切断端部のある金属板の巻き込み外側面（即ち、四重に重なった金属板の場合には、最も缶外側に位置する金属板とそれに当接する金属板との当接部分）で金属板同士が接着されていれば良く、必ずしも全ての金属板同士が当接部分で接着されている必要はない。
【００４２】
そのような四重構造のカール部の成形については、図９に示すように、先ず、三重構造のカール部の成形の場合と同様に、切断（トリム）により口頸部が開口されて、傾斜面２２から上方が円筒状のカール形成部分２１Ａとなっている（Ａ）の状態から、第１工程で（Ｂ）の状態にフランジ成形し、第２工程で（Ｃ）の状態に折り畳み成形して、開口端部に二重の折り畳み部分２１Ｂを形成してから、この折り畳み部分２１Ｂについて、第３工程で（Ｄ）の状態にフランジ成形し、次いで、第４工程で（Ｅ）の状態に折り畳み成形することにより、切断端部を巻き込むように三重構造のカール部２１Ｃを成形している。そして、この三重構造のカール部２１Ｃについて、更に、第５工程で（Ｆ）の状態にフランジ成形し、第６工程で（Ｇ）の状態を経て（Ｈ）のようにカール全体を幅方向で押し潰された状態に折り畳み成形することにより、カール部２１を最終的な四重構造の形状に成形している。そして、そのように四重構造に成形されたカール部２１に対して、更に、三重構造のカール部の場合と同様に、カール部２１を局所的に加熱処理している。
【００４３】
上記のように三重構造や四重構造の開口カール部の製造方法に係る本発明は、上記の実施形態に示したようなタイプのボトル型缶に限らず、対象となる金属缶については、例えば、周知の深絞り加工方法や絞りしごき加工方法により缶胴と缶底を一体的に成形した缶体（所謂ドローアンドリドロー缶やＤＩ缶）に対して、その上端開口部に口頸部や肩部を有する別体の缶蓋を巻締め固着したようなボトル型缶や、缶胴と缶底を一体的に成形した缶体の上端開口側に複数段のネックイン加工を施すことで口頸部と肩部を成形した（肩部を滑らかなスムーズネックとしても良い）ようなボトル型缶のような、上記の実施形態とは異なるタイプのボトル型缶であっても良い。
【００４４】
さらには、ボトル型缶に限らず、ネックイン加工したＤＩ缶の上端開口部をネジ付きの口部とした広口タイプのネジ付き缶であっても良いし、さらには、シームレス缶（胴部に縦方向の継ぎ目が無い）に限らず、溶接缶胴を使用した適宜のタイプのボトル型缶や広口タイプのネジ付き缶（溶接継目部をカール部に成形するネジ付き缶をも含む）であっても良い等、缶の開口部に外巻きのカール部が形成される金属缶である限りにおいて、対象となる金属缶のタイプは適宜に変更可能なものである。なお、対象となる金属缶の材質についても、上記の実施形態に示したスチール缶に限らず、アルミニウム板やアルミニウム合金板を使用したアルミ缶であっても良い。
【００４５】
【発明の効果】
以上説明したような本発明の金属缶の開口カール部製造方法によれば、フランジ加工や折り畳み加工によりカール部を成形する際に、加工部分が二重に折り畳まれて円周方向で伸縮変形し難くなっていても、加工用具により加える力（押圧力）をあまり大きくすることなく、開口部の加工を少しずつ行なうことができ、その結果、缶の開口部の内面側を被覆する樹脂被膜が加工用具との接触により損傷するのを防止することができる。
また、単にカール部を局所的に加熱処理するというだけで、金属板を被覆している樹脂被膜同士の融着によって、カール部の金属板同士の当接部分での樹脂材料による接着を、簡単な装置によって容易に行なうことができる。
なお、上記のような方法により製造された開口カール部では、カール部が幅方向で押し潰された状態に形成されていることで、カール部が変形したりカール部の形状や寸法にバラツキが生じたりしないため、キャップのシール材とカール部との間の密封性を安定的に維持することができ、また、キャップのシール材にカール部の頂部を食い込ませて、キャップのシール材とカール部との間の密封性を向上させることができる。そして、カール部の幅方向で重なった金属板同士の当接部分が、樹脂被膜同士の融着によって接着されていることで、カール部の内部に巻き込まれた切断端部にまで外部からの水分が侵入するのを一層確実に防止することができて、その結果、金属缶がスチール缶であっても、カール部の切断端部で錆が発生するのを一層確実に防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明の金属缶の開口カール部製造方法の一実施形態に係るボトル型缶について、（キャップを除いた）缶全体の外観を示す側面図。
【図２】キャップが缶に装着された状態での開口カール部の構造を拡大して示す拡大断面図。
【図３】ボトル型缶の開口部（口頸部の上端部）にカール部を成形するための各工程を示す断面説明図。
【図４】図３に示した各工程での開口端部付近の加工状態を示す拡大断面説明図。
【図５】図３に示した第３工程での加工装置を示す断面図。
【図６】図３に示した第４工程での加工装置を示す断面図。
【図７】成形されたカール部を局所的に加熱するための加熱装置の配置状態を示す（Ａ）正面説明図、および（Ｂ）側面説明図。
【図８】本発明の他の実施形態について、キャップが缶に装着された状態での開口カール部の構造を拡大して示す拡大断面図。
【図９】図８に示した開口カール部について、カール部を成形するための各工程での開口端部付近の加工状態を示す拡大断面説明図。
【符号の説明】
１缶（ボトル型缶）
２口頸部
３肩部
４胴部
１０スピニングダイ
１０ａ（スピニングダイの）外縁加工面
１３インターナルローラー
１３ａ（インターナルローラーの）内縁加工面
２１カール部
２１Ａ（二重の）折り畳み部分
２１ａ切断端部
２３（口頸部の）ネジ
４１加熱装置[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
  The present invention relates to a metal can in which at least the vicinity of the opening of the can is formed from a metal plate coated on both sides with a thermoplastic resin coating, and an outer curl portion is formed in the opening of the can. Like metal cansMethod for manufacturing opening curlAbout.
[0002]
[Prior art]
  As a can container for beverage cans, bottle-shaped metal cans that can be resealed (resealed) with caps have been used in many cans of beverages such as beer, carbonated drinks, and tea in recent years. In a bottle-shaped can, the upper neck opening edge of the mouth-and-neck part with a screw formed on the peripheral wall is formed with an outer curled part, and this opening curled part is attached with a cap after filling with a beverage When sealing, the curled portion receives a large pressing force from above, so it is necessary to have strength that can withstand this, and as a product after filling and sealing a beverage (canned beverage) It must be resistant to deformation so that it does not easily deform even if it is dropped and transported / stored in a carton case, or it is subject to drop impact during store display. In When shape occurs, and the inability to maintain good sealing performance between the sealing member and the curled portion of the cap.
[0003]
  On the other hand, a large number of small holes called vent slits are provided in the circumferential direction at the upper part of the cap attached to the bottle type can generally used as a positive pressure can for the purpose of venting the gas at the time of opening. (If the vent slit is not provided, the cap may be blown off due to gas pressure generated between the cap and the neck when opening the cap.) The inside of the can is sealed with a sealing material attached to the back of the top plate of the cap. Although it is sealed, by providing a vent slit in the cap in that way, moisture and water in the air can enter between the mouth neck and the cap even after the cap is attached, or cooling the metal can and the outside temperature Even if the can body is manufactured from a metal plate coated with a resin coating on both sides, the cut end of the curled portion at the upper end of the mouth and neck ( Metal plate In the exposed cut edge), there is a risk that corrosion is generated by the adhered water and.
[0004]
  The corrosion due to moisture at the cut end of the curled part is not so much in the case of an aluminum can, but in the case of a steel can, rust is generated from the cut end of the curled part, thereby increasing the commercial value. It is necessary to prevent moisture from adhering to the cut end portion of the curled portion because there is a risk that it will be significantly reduced. For that purpose, a method of applying a coating film treatment with a solution paint or a molten thermoplastic resin to the cut end portion (cut end surface where the metal plate is exposed) of the curled portion may be considered. When coating film processing is applied to the cut end of the curled part, problems such as paint splattering and resin stringing are likely to occur. To avoid this, new equipment and new technology must be developed. Necessary.
[0005]
  On the other hand, when an outer curl portion is formed in the opening of the can, for example, the curled portion is formed so that the cut end portion is wound and confined inside the curl portion. No. 14051, Japanese Utility Model Publication No. 56-24431 (see FIG. 6), Japanese Utility Model Application Publication No. 61-51314 (see FIG. 6), Japanese Utility Model Application Publication No. 62-22945, etc. And, according to the structure of such a curled portion, it is possible to prevent moisture from the outside from adhering to the cut end portion of the curled portion, so that the rust resistance of the cut end portion of the curled portion in the steel can is called Effective in terms.
[0006]
  However, when the structure of a conventionally known curl portion formed in such a manner is seen, for example, as disclosed in Japanese Patent Publication No. 56-14051 and Japanese Utility Model Publication No. 56-24431 (see FIG. 6). In the structure, when the curled part is subjected to a large pressing force from above or a drop impact, it does not seem to have sufficient deformation resistance in strength, and the curled part is deformed and the cap (seal There is a concern that the sealing performance with the material) may deteriorate, whereas, for example, as disclosed in Japanese Utility Model Publication No. 61-51314 (see FIG. 6) and Japanese Utility Model Application Publication No. 62-22945. In terms of the structure, after the resin-made cylindrical body is inserted into the mouth and neck, the upper end of the mouth and neck is curled so as to be wound twice, so it seems to be superior in strength. However, the curl is always strongly pressed against the resin cylindrical body. If it is not attached, the curled part may spring back (sag so that the curl forming winding will return slightly), and the shape and dimensions of the curled part will not be constant due to the spring back. ) May vary in sealing performance.
[0007]
[Problems to be solved by the invention]
  Therefore, in order to solve the above-described problems, at least the inner and outer surfaces of the metal plate that forms the vicinity of the opening of the can are covered with a resin coating for the metal can in which the curled portion of the outer winding is formed in the opening of the can. In addition, the curl portion of the outer winding formed in the opening portion of the can is formed in a state of being crushed in the width direction so that the cut end portion is trapped inside the curl portion and confined. In most cases except for the vicinity of both upper and lower ends, the metal plates are overlapped at least triple (in the specific example, quadruple) in the width direction so that the metal plates are substantially in contact with each other through the resin film. Has already been proposed by the applicant prior to this application.Ru(Japanese Patent Application No. 2002-127869).
[0008]
  The present invention further enhances the effect of the opening curl portion of the metal can proposed by the applicant as described above.To manufacture the opening curlSpecifically, it is formed in a state of being crushed in the width direction so as to wrap and confine the cut end part inside the curl part, and excludes the vicinity of the upper and lower ends of the curl part In most cases, the opening curl portion of the metal can in which the metal plates overlap at least triple in the width direction can more effectively prevent moisture from entering the cut end inside the curl portion.Such curled parts can be easily manufacturedThe problem is to do so.
[0009]
[Means for Solving the Problems]
  In order to solve the above problems, the present inventionFor a metal can that is still cylindrical in the vicinity of the cut end of the opening and whose inner and outer surfaces are covered with a thermoplastic resin coating, a portion of a predetermined length from the cut end of the opening to the outside The metal plates overlap at least triple in the width direction via the resin film by performing curl molding that folds the dope twice and then at least once curls the winding end by winding and folding. A method for manufacturing an open curl portion of a metal can that forms an outer curl portion, and when a folded portion is flanged, a disc-shaped spinning die having a rotation axis inclined with respect to the axial direction of the can. , While rotating the can and the spinning die in the same direction, with the circumferential part of the outer peripheral surface of the spinning die in contact with the opening of the can from the inside to the spinin, Applying pressing force from above with a die to flange the can opening part by part along the circumferential direction, and when further folding the flanged folded part downward Using a circular internal roller that moves in a direction perpendicular to the axial direction of the can, a part of the inner edge processed surface of the internal roller that is rotatably held can be part of the opening of the rotating can. By applying a pressing force from the side with an internal roller in a substantially line contact from the outside and folding the can opening part by part along the circumferential direction, both the upper and lower ends of the curled part After forming a curled part where metal plates overlap at least more than triple in the width direction through a resin film in most of the part except the part, the curled part is locally heated and processed. The thermoplastic resin coating between the metal plates is softened or melted on the outer surface of the metal plate having at least the cut end portion of the contact portion between the metal plates, and the thermoplastic resin coatings are bonded to each other. I tried to fuseIt is characterized by this.
[0010]
  According to the manufacturing method of the opening curl portion as described above, when forming the curl portion by flange processing or folding processing, a spinning die or an internal roller is used as a processing tool, and the opening portion of the can and the processing tool are By making the contact partly in a substantially line contact state and processing the opening part by part along the circumferential direction, the processed part is folded twice, making it difficult to expand and contract in the circumferential direction. However, the opening can be processed little by little without increasing the force (pressing force) applied by the processing tool, and as a result, the resin film covering the inner surface side of the opening of the can Can be prevented from being damaged by contact with the processing tool.
[0011]
  In addition, by curling the curled portion locally, after forming the curled portion so that the metal plates overlap at least triple in the width direction via the resin film in most of the curled portion except for the upper and lower ends. For example, with respect to the contact portion between the metal plates at the closed portion at the lower end of the curl portion whose longitudinal section is formed in a substantially circular shape, in the circumferential direction of the curl portion formed annularly along the opening A curled part that is molded compared to the case where a curable resin is applied, a molten thermoplastic resin material is adhered, or a resin film is fused by irradiation with a laser. It is possible to easily bond the abutting portions between the metal plates of the curled portion with the resin by a suitable simple means simply by performing a local heat treatment with a suitable heating means.
[0012]
  In addition, in the opening curl part manufactured by the method as described above, the overlapping metal plates are bonded to each other by fusion bonding of a thermoplastic resin film on at least the outer surface of the metal plate having the cut end portion ( That is, since the intrusion path of water or the like to the cut end portion in the curled portion from the outside is closed by joining the thermoplastic resin coatings, the overlapping of the metal plates in the width direction of the curled portion is triple. In addition, it is possible to reliably prevent moisture from entering the cut end portion inside the curled portion. Furthermore, when the overlap of the metal plates in the width direction of the curled portion is quadrupled, even if the metal plates are substantially brought into contact with each other through the resin film, the cut end portion inside the curled portion is not affected. However, even if some external force is applied to such a curled portion to loosen the contact state between the metal plates, the metal plates can be prevented from entering each other. Since the adhesion part by the resin film fused to the abutting part is provided to prevent the entry of moisture in this part, moisture penetrates to the cut end inside the curled part. Can be more reliably prevented.
[0013]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
  Hereinafter, the opening curl portion of the metal can of the present inventionProduction methodThe embodiment will be described in detail based on the drawings. The present inventionthe method ofFIG. 1 illustrates an embodiment of the present invention.Manufactured by the method2 shows an entire bottle-shaped can as an example of a metal can, FIG. 2 shows an enlarged structure of an opening curl portion with the cap attached to the can, and FIG. 3 shows an opening after opening the can. 4 shows each step of forming the vicinity of the end portion into the curled portion, FIG. 4 shows a processing state in the vicinity of the opening end portion in each step shown in FIG. 3, and FIG. 5 shows the third step shown in FIG. FIG. 6 shows the processing device in the fourth step shown in FIG. 3, and FIG. 7 shows the arrangement of the heating device for locally heating the formed curled portion. Is. In addition, the present inventionthe method ofFIG. 8 shows an enlarged view of the structure of the opening curl portion with the cap attached to the can, and FIG. 9 shows the opening end portion in each step for forming the curl portion. This shows the processing state in the vicinity.
[0014]
  The present inventionthe method ofA metal can according to an embodiment is a bottle-shaped steel can (capacity is 190 g), and as shown in FIG. 1, a dome having an arc-shaped longitudinal section upward from a cylindrical body 4 having a large diameter. A small-diameter cylindrical mouth-and-neck portion 2 is integrally formed through a shoulder portion 3 having a shape (a hemispherical shape protruding outward), and is formed by reducing the diameter of the lower end side of the trunk portion 4. A bottom lid 6 made of metal is fixed to the lower end of the neck portion 5 (a flange portion formed at the lower end opening edge of the neck portion 5) by double winding (including the body portion 4). If the material of the can body is a steel plate, the material of the can lid 6 is also preferably a steel plate).
[0015]
  The mouth-and-neck portion 2 of such a bottle-shaped can 1 is formed with an annularly wound curl portion 21 along the upper end opening edge, and below that (below the inclined surface 22 below the curl portion 21). A screw 23 is formed on the cylindrical peripheral wall, and an annular bead portion 24 is formed below the screw 23. Although not shown, the can and neck portion 2 is filled with a beverage in a can. Later, a cap made of metal and another component is mounted so as to be resealable (resealable) by a known cap mounting device (capper).
[0016]
  The mouth-and-neck part 2, the shoulder part 3 and the body part 4 (and the neck part 5 and the flange part formed on the lower end side of the body part 4) of the bottle-shaped can 1 are resin in which a resin film is coated on both surfaces of the steel plate. The resin-coated steel plate is integrally formed from a coated steel plate. Examples of such a resin-coated steel plate include thermoplastic resin films such as polyester resin and polypropylene resin (specifically, polyester in which PBT: PET is mixed at a ratio of 6: 4). Resin) on both sides of a steel plate (specifically, an electrolytic chromate-treated steel plate) having a thickness of 0.230 mm so that the thickness is 25 μm on the inner surface side of the can and 12 μm on the outer surface side of the can. There are laminated resin-coated steel sheets.
[0017]
  In addition, as a steel plate used as a base material for a resin-coated steel plate, a metal-plated steel plate subjected to a known chemical conversion treatment such as chromate treatment, phosphoric acid treatment, organic-inorganic composite chemical conversion treatment after various metal plating, for example, , Nickel-plated steel sheet, tin-plated steel sheet, ultra-thin tin-plated steel sheet, galvanized steel sheet, chrome-plated steel sheet, electrolytic chromic acid-treated steel sheet (TFS-CT) directly coated with chemical conversion coating, phosphoric acid-treated steel sheet, organic A surface-treated steel sheet such as an inorganic composite chemical-treated steel sheet can be mentioned. Moreover, when laminating a thermoplastic resin film such as polyester resin or polypropylene resin as a resin film on both surfaces of such a steel plate, directly laminating (thermally bonding) a thermoplastic resin film on both surfaces of the steel plate, and an adhesive In some cases, heat bonding is performed through the layer.
[0018]
  Although a method for producing a bottle-shaped can from a resin-coated steel sheet is not shown in the drawing, the outline thereof will be described below. First, on a resin film (thermoplastic resin layer) covering both surfaces of a resin-coated steel sheet After applying an appropriate high-temperature volatile lubricant in advance, in the cup forming process, the resin-coated steel sheet is punched into a disc-shaped blank and formed into a shallow cup shape by drawing, and further In the can body forming process, by combining the redrawing process (including the stretch process) and the ironing process, the bottomed cylindrical intermediate molded product (mouth neck and shoulders) Deep cup before molding).
[0019]
  Next, this bottomed cylindrical intermediate molded product is subjected to a plurality of drawing processes and re-molding processes on the bottom side in the top dome molding process, so that a small-diameter mouth neck (unopened) and dome are formed. After forming the shape of the shoulder of the bottle into the basic shape of the bottle-shaped can, the mouth-and-neck portion of the mouth-and-neck portion is subjected to two mouth-drawings and then heated to volatilize the lubricant, After trimming the open end side of the part and trimming the height of the intermediate molded product to a certain level, apply decorative printing on the outer surface of the body part, and then in the screw / curl molding process, After opening the mouth and neck part, the outer neck curl part is formed in an annular shape along the upper edge of the mouth and neck part, and a screw is formed on the cylindrical peripheral wall below it. An annular bead portion is formed on the surface.
[0020]
  In the neck / flange molding process, neck / flange processing is applied to the vicinity of the open end (lower end) of the body part opposite to the mouth / neck part, so that the neck part and the flange part are formed on the lower end side of the body part. Then, in the bottom lid winding process, a separate bottom lid is integrally fixed to the flange portion formed at the lower end opening edge of the neck portion by a double winding method. A bottle-shaped can as shown in FIG. 1 (can before mounting a cap) is manufactured.
[0021]
  By the way, the bottle-shaped can manufactured as described above is made of metal (preferably an aluminum alloy) and filled with a beverage (capillary pill cap) on the mouth and neck after the beverage is filled in the can. After covering, using a well-known capper (cap mounting device), while applying pressure from the top to the top of the cap by top pressure, the screw skirt part of the cap skirt part from the side by the screw forming roll To form a screw in the skirt portion, and further, by narrowing the lower end portion of the skirt portion from the side to the inside by a squeezing roll, the lower end portion of the skirt portion is pushed into the annular recess of the mouth and neck portion. A cap is fixed to the mouth and neck. When such a cap is attached, a large pressing force (883 to 1274N) is applied to the curled portion at the upper end of the mouth and neck. And thus to.
[0022]
  In contrast, the present embodimentBottle-shaped cans manufactured by the methodThen, in the screw / curl molding process, the outer curled portion formed in an annular shape along the upper end opening edge of the cylindrical mouth / neck portion whose inner and outer surfaces are coated with the thermoplastic resin film is as shown in FIG. In addition, the cut end portion 21a of the opening portion is crushed in the width direction so as to be wrapped and confined inside the curled portion 21, and in most of the portions excluding the upper and lower end portions, the metal plates are resin films. The metal plates are overlapped in the width direction so as to be substantially in contact with each other through the two, and are formed between the curl forming portion and the screw forming portion of the mouth-and-neck portion by two mouth draw moldings. The lower end portion of the curled portion 21 is in contact with the lower inclined surface 22 with respect to the inclined surface 22. And in the contact part of the metal plates which overlapped in the width direction of the curled part 21, the metal plates are in a state of being bonded to each other by the thermoplastic resin film fused together.
[0023]
  This embodimentBottle-shaped cans manufactured by the methodThen, the contact portions of the metal plates are bonded to each other by the thermoplastic resin film fused to each other in all of the metal plates that are overlapped in the width direction of the curled portion 21. As for the adhesion between metal plates by resin coating, at least the outer surface of the metal plate with the cut end portion (ie, in the case of triple overlapping metal plates, the metal plate located closest to the inner side of the can and the metal plate abut on it) It is only necessary that the metal plates are bonded to each other at a contact portion with the metal plate, and it is not always necessary that all the metal plates are bonded at the contact portion.
[0024]
  This embodiment as described aboveManufactured by the methodAccording to the structure of the curl portion 21 of the bottle-type can, the curl portion 21 is formed in a state where the metal plates are crushed so as to overlap each other in the width direction, and the lower end portion of the curl portion 21 is inclined to the inclined surface 22. When the cap is attached, a strong pressing force from the capper is received from above, or even if the carton containing the canned product is accidentally dropped after canned manufacturing and the can receives a drop impact, As a result, the curled portion 21 is not greatly deformed, and the curled portion 21 does not cause a spring back and does not vary in shape or size. Sealability can be stably maintained.
[0025]
  Further, since the curled portion 21 is formed in a crushed state and is thin in the width direction as a whole, the sealing material 31 of the cap 30 and the curled portion 21 are pressed by the pressing force from the capper when the cap is mounted. When the top portion of the curled portion comes into pressure contact, the top portion of the curled portion 21 bites into the surface of the sealing material 31, and as a result, the sealing performance between the sealing material 31 of the cap 30 and the curled portion 21 is improved. be able to.
[0026]
  Furthermore, when the can body is manufactured (when the tip of the unopened mouth and neck is cut and opened), the resin film peels off near the cut end of the opening, and the cut end Even if the vicinity of is unsightly, it is possible to completely conceal such unsightlyness by enclosing the cut end portion 21 a inside the curled portion 21, and at the same time inside the curled portion 21. Since the metal plates are overlapped so as to be substantially in contact with each other via the resin film, and the contact portions of the overlapped metal plates are bonded by the fused thermoplastic resin film, Even if external moisture enters from the vent slit 32, it is possible to reliably prevent the moisture from reaching the cut end 21 a confined inside the curled portion 21. As a result, the occurrence of corrosion at the cut end 21a due to moisture can be reliably prevented, and even when the metal can is a steel can, the occurrence of rust at the cut end 21a can be reliably prevented. Can do.
[0027]
  About the opening curl part manufacturing method of this embodiment for manufacturing the above curl parts 21Less thanAs shown in FIG. 3, as shown in FIG. 3, the tip portion of the unopened mouth / neck portion is formed in the screw / curl forming step with respect to the unopened (pressed up) mouth / neck portion formed in the top dome forming step. In the curl forming process prior to the screw forming process after cutting (trimming) and opening the mouth-and-neck part, in the method of the present embodiment, first, in the first process, a predetermined end is formed from the cut end of the cylindrical opening. After the flange is processed so that the length of the portion faces outward, in the second step, the flanged portion is folded so as to face downward, and a predetermined length is obtained from the cut end of the cylindrical opening. After the second part is folded twice outward, the second folded part is flanged so that the folded part is directed outward in the third step, and then the flange is formed in the fourth step. Direct the processed folding part downward By further folding process, a metal plate in the state they were crushed in the width direction is a curled portion of the outer wound overlapping in triplicate, are formed annularly along the open end.
[0028]
  That is, as shown in FIG. 4, from the state of (A) in which the mouth and neck are opened by cutting (trim) and the upper side from the inclined surface 22 is a cylindrical curl forming portion 21A, the first step is performed. After forming the flange in the state of (B) and folding in the state of (C) in the second step to form the double folded portion 21B at the opening end, the third step is performed on the folded portion 21B. Then, the curled portion 21 is formed in a state of being crushed in the width direction by forming the flange in the state of (D) and then forming it in the state of (E) in the fourth step. The curled portion 21 thus formed has its lower end portion in contact with the lower inclined surface 22, and in most of the upper and lower end portions, the metal plates are substantially in contact with each other via the resin film. In addition, the metal plates are in a state of overlapping in the width direction.
[0029]
  In addition, regarding the molding of the curled portion 21 as described above, in the method of this embodiment, when the flange processing is performed so that the double folded portion 21B faces outward in the third step, specifically, FIG. As shown in FIG. 1, the rotation axis is inclined with respect to the axial direction of the can 1 (inclined by 0.5 ° to 8.0 °, preferably 1.0 ° to 5.0 ° with respect to the axial direction of the can. .) Using the disc-shaped spinning die (rotating flange processing head) 10, while rotating the can 1 and the spinning die 10 in the same direction, a part of the outer peripheral surface 10 a of the spinning die 10 in the circumferential direction In a state where the opening of the can 1 is substantially line-contacted from the inside, a pressing force is applied from above by the spinning die 10, and the opening of the can 1 is sequentially flanged part by part along the circumferential direction. Yes.
[0030]
  That is, with respect to the shaft member 11 that fixedly supports the spinning die 10 and the mandrel 12 that holds the can 1 in a detachable manner, either one is rotatably held and the other is driven to rotate. By rotating, the can 1 and the spinning die 10 are rotated in the same direction, and the rotation axis of the spinning die 10 is inclined at a slight angle with respect to the axial direction of the can 1. The outer peripheral surface of the spinning die 10 is brought into contact with the processing surface 10a formed in the outer peripheral edge of the lower end of the disc-shaped spinning die 10 extending in the circumferential direction in an inclined state with respect to the upper end of the opening of the can 1. A pressing force is applied from above by the spinning die 10 while the surface 10a is in a substantially linear contact (an extremely short arc-shaped surface contact) partly inscribed in the opening of the can 1. It is a double folded portion formed at the open end of the can 1, and flanging to direct sequentially outwardly portionwise along the circumferential direction.
[0031]
  Further, when further folding the flanged folded portion 21B so as to face downward in the fourth step, specifically, as shown in FIG. 6, it moves in a direction perpendicular to the axial direction of the can 1. Using an annular internal roller (folding processing roller) 13, a part of the circumferential direction of the inner edge processing surface 13 a of the internal roller 13 is brought into substantially line contact with the opening of the can 1 from the outside, The opening of the rotating can 1 is sequentially folded part by part along the circumferential direction while applying a pressing force from the side by the internal roller 13 held rotatably.
[0032]
  That is, while the annular internal roller 13 is rotatably held by the frame member 15 via the bearing 14, the mandrel 16 that holds the can 1 detachably is provided at the center of the internal roller 13. A rotary drive shaft 17 passing through the space is connected, and the can 1 is rotated via the mandrel 16 by driving the rotary drive shaft 17 and the frame member 15 is moved in the horizontal direction to move the internal roller 14 in the horizontal direction. (The direction orthogonal to the axial direction of the can 1), the processing surface 13a extending in the circumferential direction formed at the inner edge of the lower end of the internal roller 13 is brought into contact with the outer end of the opening of the can 1 from the outside. As a state of a substantially linear contact (an extremely short width arc-shaped surface contact) in which the opening of the can 1 is partially inscribed on the inner edge processed surface 13a of the internal roller 13, Centers the null roller 13 by adding a pressing force from the side, the flange machined double folded portion, are sequentially folded to direct downward machining portionwise along the circumferential direction.
[0033]
  By performing flange processing and folding processing by the specific means as described above, the contact between the processing tool (spinning die 10 and internal roller 13) and the opening of the can 1 is in a state of substantially line contact in a part, By processing the opening part by part along the circumferential direction one by one, the double-folded 21B becomes a processed part, and even if this part is difficult to expand and contract in the circumferential direction The opening can be processed little by little without increasing the force (pressing force) applied by the processing tool. As a result, the resin film covering the inner surface side of the opening of the can is processed by the processing tool. Can be prevented from being damaged by contact with the.
[0034]
  In the method of the present embodiment, the curled portion 21 formed by the flange processing or the folding processing as described above is further subjected to a heat treatment locally, so that the curled portion 21 is triple-heated in the width direction. At the contact part between the metal plates that overlap each other, the thermoplastic resin film between the metal plates is softened (the state where the thermoplastic resin is heated and softened above its adhesion start temperature) or melted, The metal plates are bonded to each other through the resin film by fusing the plastic resin films together. In addition, after the curl part is molded, the curl part is heat-treated to a temperature at which the thermoplastic resin film is softened or melted. Therefore, even when the curl part is molded, the thermoplastic resin on the outer surface of the curl part that contacts the processing tool Even if the coating is slightly wrinkled (streak-like recesses and fluffing), this heat treatment repairs (smooths) wrinkles, and consumers can drink beverages filled directly into cans. There is also a secondary effect that the curled portion does not give the lips a rough feeling when drinking.
[0035]
  The specific means for heat-treating the molded curled part 21 is not particularly limited. For example, by applying a heat-treatment means by a high-frequency induction heating method using an induction heating coil, As shown in FIGS. 7A and 7B, with respect to the plurality of cans 1 being continuously conveyed along the conveyance path 43, in the conveyance direction at appropriate positions near the height of the curled portion 21. A simple heating device 41 that simply arranges the induction heating coil 42 along the line controls the current supplied to the induction heating coil 42 while conveying each can 1 without rotating each can 1. Only by heating the metal plate of the curled portion 21 of each can 1 to a suitable temperature, it can be easily heat-treated.
[0036]
  With respect to the heat treatment of the curled part 21, the resin film is heated at the portion of the mouth and neck including the curled part 21 after the curled part 21 is formed and before the screw or the like is formed below the curled part 21. Heating to a temperature close to the melting point of the plastic resin or higher than the melting point, softening or melting the thermoplastic resin at the contact portion between the metal plates of the curled portion 21, and fusing the thermoplastic resin coatings to each other; Thereafter, the thermoplastic resin film on the mouth and neck portion including the curled portion 21 is made amorphous by rapidly cooling by means such as blowing cold air (20 ° C. or less, preferably 15 ° C. or less) immediately. It is preferable from the viewpoint of forming a screw or the like thereafter.
[0037]
  In the method of the present embodiment, as described above, the thermoplastic resin is formed in all of the abutting portions of the metal plates that are overlapped in the width direction of the curled portion 21 by heat treatment using a high frequency induction heating method or the like. The coatings are fused together to bond the metal plates together. As already described in the description of the structure of the curled part 21, the fusion of the resin coatings between the metal plates is at least The outer side of the metal plate with the cut end is entangled on the outer surface of the metal plate (that is, in the case of a triple metal plate, the contact portion between the metal plate located on the innermost side of the can and the metal plate in contact with it) It is not necessary to carry out at the contact part of all the metal plates.
[0038]
  According to the manufacturing method of the opening curl portion of the present embodiment in which the curl portion 21 is heat-treated as described above, for example, the metal plate in the closed portion at the lower end of the curl portion whose longitudinal section is formed in a substantially circular shape Applying a curable resin along the circumferential direction of the curl formed in an annular shape along the opening to the abutting portion between each other, or adhering a molten thermoplastic resin material, or Compared to the case where the resin coatings are fused with each other by irradiating a laser, the formed curled portion is simply locally applied by appropriate heating means (high frequency induction heating, far infrared rays, near infrared rays, hot air, etc.). By simply performing the heat treatment, adhesion of the abutting portion between the metal plates of the curled portion with the resin can be easily performed by an appropriate simple means.
[0039]
  As described above, the opening curl portion of the metal can of the present inventionProduction methodHowever, the present invention is not limited to the above-described embodiment. For example, in the above-described embodiment, a portion having a predetermined length from the cut end portion of the opening portion is outward. After the double folding, the flange processing and the folding processing for forming the curled portion 21 are performed once, so that the metal plate of the curled portion 21 has a triple structure in the width direction. However, the metal plate of the curled portion 21 may have a quadruple structure in the width direction by repeatedly performing curling by flange processing and folding processing twice.
[0040]
  In the case of such a quadruple curled portion, as shown in FIG. 8, the curled portion 21 is such that the metal plates are substantially in contact with each other via a resin film, except for the upper and lower end portions. In addition, the curl portion 21 has a quadruple overlapping state in the width direction, the lower end portion of the curled portion 21 is in contact with the lower inclined surface 22, and the upper portion of the curled portion 21 is tapered toward the top portion. The metal plates that are overlapped in the width direction of the curled portion 21 are in a state in which the metal plates are bonded to each other by a thermoplastic resin film fused to each other.
[0041]
  In addition, as for the adhesion between the metal plates overlapped in the width direction of the curled portion 21 (adhesion by the fused thermoplastic resin film), at least the cutting end portion is the same as in the case of the previously described triple-structured curled portion. The metal plates are bonded to each other on the wrapping outer surface of a certain metal plate (that is, in the case of four overlapping metal plates, the contact portion between the metal plate located on the outermost side of the can and the metal plate that contacts the metal plate). All metal plates do not necessarily have to be bonded at the contact portion.
[0042]
  As shown in FIG. 9, the quadruple curl portion is formed by first cutting and opening the neck and neck as in the case of forming the triple curl portion. From the state of (A) where the upper side of the surface 22 is a cylindrical curl forming portion 21A, flange molding is performed in the state of (B) in the first step, and folding molding is performed in the state of (C) in the second step. Then, after forming the double folded portion 21B at the opening end, the folded portion 21B is flange-formed in the state (D) in the third step, and then in the state (E) in the fourth step. By folding and forming, the curl portion 21C having a triple structure is formed so as to wind the cut end portion. Then, the flange portion 21C of this triple structure is further flange-formed into the state (F) in the fifth step, and after passing through the state (G) in the sixth step, the entire curl in the width direction as shown in (H). The curled portion 21 is formed into a final quadruple structure shape by folding into a crushed state. Then, the curled portion 21 thus formed into a quadruple structure is further subjected to a heat treatment in the same manner as in the case of the triple-structured curled portion.
[0043]
  As described above, the opening curl part of triple structure or quadruple structureManufacturing methodThe present invention is not limited to the bottle-type cans of the type as shown in the above embodiment, and for the target metal can, for example, a can body and a can by a well-known deep drawing method or drawing ironing method. A bottle shape in which a separate can lid having a mouth-neck portion and a shoulder portion is wound and fixed to a can body (so-called draw-and-redraw can or DI can) formed integrally with the bottom. The neck and shoulders were formed by applying multiple stages of neck-in processing to the upper end opening side of the can or the can body that integrally formed the can body and the bottom of the can (even if the shoulder is a smooth smooth neck) It may be a bottle type can of a different type from the above embodiment, such as a bottle type can.
[0044]
  Furthermore, it is not limited to a bottle-shaped can, and may be a wide-mouthed screwed can with a threaded mouth at the top opening of a DI can that has been neck-in processed. Not just vertical seams), but also suitable types of bottle-type cans using welded can bodies and wide-mouthed screw cans (including threaded cans that form the welded seam into a curled part) As long as it is a metal can in which the curl portion of the outer winding is formed in the opening of the can, the type of the target metal can can be appropriately changed. In addition, about the material of the metal can used as object, it is not restricted to the steel can shown to said embodiment, The aluminum can which used the aluminum plate and the aluminum alloy plate may be used.
[0045]
【The invention's effect】
  The opening curl portion of the metal can of the present invention as described aboveProduction methodAccording toWhen forming a curled part by flange processing or folding processing, even if the processed part is folded twice and it is difficult to expand and contract in the circumferential direction, the force (pressing force) applied by the processing tool should be made too large However, the opening can be processed little by little, and as a result, it is possible to prevent the resin film covering the inner surface side of the opening of the can from being damaged by contact with the processing tool.
  In addition, simply by locally heat-treating the curled portion, it is easy to bond the resin material at the contact portion between the metal plates of the curled portion by fusing the resin coatings covering the metal plate. This can be easily done with a simple device.
  In addition, in the opening curl portion manufactured by the method as described above,Since the curled portion is formed in a state of being crushed in the width direction, the curled portion is not deformed or the shape and dimensions of the curled portion are not varied. The sealing performance can be stably maintained, and the top of the curled portion can be bitten into the cap sealing material to improve the sealing performance between the sealing material of the cap and the curled portion. And the contact part of the metal plates overlapped in the width direction of the curled part is bonded by fusion of the resin coatings, so that moisture from the outside reaches the cut end part wound inside the curled part. As a result, even if the metal can is a steel can, the occurrence of rust at the cut end of the curled portion can be more reliably prevented.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is an opening curl portion of a metal can according to the present invention.Production methodThe side view which shows the external appearance of the whole can (except a cap) about the bottle-shaped can which concerns on one Embodiment.
FIG. 2 is an enlarged cross-sectional view showing an enlarged structure of an opening curl portion in a state where a cap is attached to a can.
FIG. 3 is an explanatory cross-sectional view showing each process for forming a curled portion in an opening (upper end of a mouth-and-neck portion) of a bottle-type can.
4 is an enlarged cross-sectional explanatory view showing a processed state in the vicinity of the opening end in each step shown in FIG. 3;
FIG. 5 is a cross-sectional view showing a processing apparatus in a third step shown in FIG. 3;
6 is a cross-sectional view showing the processing apparatus in the fourth step shown in FIG. 3;
7A is a front explanatory view and FIG. 7B is a side explanatory view showing an arrangement state of a heating device for locally heating a formed curled portion.
FIG. 8 is an enlarged cross-sectional view showing, in an enlarged manner, the structure of the opening curl portion in a state where the cap is attached to the can according to another embodiment of the present invention.
9 is an enlarged cross-sectional explanatory view showing a processed state in the vicinity of the opening end portion in each step for forming the curled portion with respect to the opening curled portion shown in FIG. 8;
[Explanation of symbols]
  1 Can (bottle type can)
  2 mouth and neck
  3 shoulder
  4 trunk
  10 Spinning die
  10a Outer edge machining surface (of spinning die)
  13 Internal roller
  13a Inner edge machining surface (of internal roller)
  21 curl
  21A (double) folding part
  21a Cut end
  23 (Neck and neck) screws
  41 Heating device

Claims

For a metal can that is still cylindrical in the vicinity of the cut end of the opening and whose inner and outer surfaces are covered with a thermoplastic resin coating, a portion of a predetermined length from the cut end of the opening to the outside The metal plates overlap at least triple in the width direction through the resin film by performing curl molding that folds the dope twice and then at least once curls the winding end by winding and folding. A method of manufacturing an open curl part that forms an outer curl part, and when the folded part is flanged, a disc-shaped spinning die with a rotation axis inclined with respect to the axial direction of the can is used. Then, while rotating the can and the spinning die in the same direction, a part of the outer peripheral surface of the spinning die in the circumferential direction is in substantially line contact with the opening of the can from the inside. By applying a pressing force from above, the opening of the can is sequentially flanged part by part along the circumferential direction, and when further folding the flanged folded part downward, Using an annular internal roller that moves in a direction perpendicular to the axial direction of the can, a portion of the inner edge processed surface of the internal roller that is rotatably held is placed outside the opening of the rotating can. By applying a pressing force from the side with an internal roller in a state of being substantially line-contacted from the side of the can, the opening of the can is sequentially folded part by part along the circumferential direction, so that the upper and lower ends of the curled part After forming a curled part in which most metal plates overlap at least triple in the width direction through a resin film in most cases except for the metal of the curled part by locally heat-treating the curled part. The thermoplastic resin coating between the metal plates is softened or melted at the outer surface of the metal plate having at least the cut end portion of the contact portion between them, and the thermoplastic resin coatings are fused to each other. A method for producing an open curl portion of a metal can, characterized in that:

A metal can is formed from a resin-coated steel sheet in which a thermoplastic resin coating is laminated on both sides of the steel plate, and the neck and shoulders, and the body are integrally formed. 2. The method for manufacturing an open curl portion of a metal can according to claim 1, which is a bottle-shaped steel can that is formed and has a screw formed on a peripheral wall of the mouth neck portion below the curl portion.