以下、この発明の実施の一形態について説明する。先ず、理解を容易とするために、この発明に適用できる記録再生装置および記録媒体について説明する。図1は、この発明の実施の一形態に適用できる記録再生装置としてのディジタルカメラの構成の一例を示す。
図1において、撮影光が撮影レンズ101を通ってカメラブロック103内のCCD(Charge Coupled Device) 31に入射する。CCD31は撮影光に基づいて撮影信号を生成し、撮影信号をサンプルホールドおよびAGC回路(以下、S/HおよびAGC回路と表記する)32を介してA/D変換器(以下ADCと表記する)33に供給する。ADC33は、供給される信号を量子化処理してディジタル信号に変換し、この信号を信号処理ブロック104内のデータ処理部42に供給する。
また、カメラブロック103内にはタイミングジェネレータ34およびマイコン35が設けられている。タイミングジェネレータ34がCCD31、S/HおよびAGC回路32およびADC33に対して必要なクロック信号および動作タイミングを供給する。また、マイコン35は、カメラブロック103全体に係る動作制御を行うと共に、フォーカス、アイリス等を制御するためにモータ102を駆動して撮影レンズ101の位置を制御する。
ビデオ信号処理ブロック104は、データ処理部42と共に、メモリ41、動き予測コントローラ43およびそれに付随するメモリ44、MPEGビデオプロセッサ45およびそれに付随するメモリ46、並びにATRAC2エンコーダ/デコーダ、マイコン48を有する。データ処理部42は、動き予測コントローラ43、MPEGビデオプロセッサ45等と交信しながら、ADC33の出力に基づいて、MPEGの規定に従う動き予測画像間圧縮符号化を施す。
動き予測コントローラ43は動きベクトルを検出する。また、MPEGビデオプロセッサ45は、DCT処理における発生データ量の制御等の処理を行う。また、このディジタルカメラは、後述するようにオーディオ信号を記録する機能をも有する。すなわち、ATRAC2エンコーダ/デコーダ47を有しており、このATRAC2エンコーダ/デコーダ47がLCD/ビデオ/オーディオインターフェイスブロック106から供給されるA/D変換されたオーディオ信号に対してATRAC2圧縮符号化処理を施す。ここで、ATRAC(Adaptive TRansform Acoustic Coding)方式は人間の聴覚特性を利用したオーディオデータの圧縮符号化方式であり、この実施の一形態では、ATRAC方式の一種であるATRAC2方式が用いられている。
このようにして生成される圧縮符号化されたオーディオ信号がデータ処理部42に供給される。データ処理部42は、この圧縮符号化されたオーディオ信号と、上述したようにして圧縮符号化されたビデオ信号とをメディアドライブブロック108内のMD2エンコーダ/デコーダ82に供給する。また、マイコン48はビデオ信号処理ブロック104についての全体的な制御、例えば圧縮符号化によって出力されるビットストリームのデータ量の制御等を行う。
メディアドライブブロック108は、MD2エンコーダ/デコーダ82と共に、メモリ81、RF演算部84、ADC83,MD1エンコーダ/デコーダおよびディジタルサーボ回路85およびマイコン86を有する。MD2エンコーダ/デコーダ82と、MD1エンコーダ/デコーダおよびディジタルサーボ回路85は、異なるフォーマットのMDに対してディジタル信号を記録し、また、異なるフォーマットのMD(MD1およびMD2)からディジタル信号を再生するために設けられている。
この実施の一形態では、ビデオ信号処理ブロック104からの撮影信号を記録する時は、MD2エンコーダ/デコーダ82によって、ビデオ信号処理ブロック104のデータ処理部42の出力に、MD−DATA2のフォ−マット(これについては後述する)に従うエンコードを施す。すなわち、スクランブル処理、EDC符号化、ECC符号化としてのRS−PC(Reed Solomon -Product Code)符号の符号化、RLL(1,7)符号化等の処理を行う。そして、生成した符号化データをメカデッキおよび光ピックアップ部109に供給する。
なお、MD1エンコーダ/デコーダおよびディジタルサーボ回路85は、他のフォーマットのMDに対してディジタル信号(ディジタルデータ、ディジタルビデオ信号、ディジタルオーディオ信号)を記録し、ディジタル信号を再生する場合に使用される。図1では、MD1エンコーダ/デコーダおよびディジタルサーボ回路85に対してADC64の出力ディジタルオーディオ信号を供給して記録処理を行い、MD1エンコーダ/デコーダおよびディジタルサーボ回路85で再生処理された信号をD/A変換器(以下、DACと表記する)65に供給する構成とされている。
メカデッキおよび光ピックアップ部109においては、メディアドライブブロック108から供給される符号化データを、光ピックアップ2および磁気ヘッド17がMDからなる光磁気ディスク1に対して記録する。それと共に、光ピックアップ2はディスク1からの反射光に基づいて再生信号を生成し、RF演算部84に供給する。RF演算部84において、フォーカスエラー、トラッキングエラーが演算される。求められたエラー信号がMD1エンコーダ/デコーダおよびディジタルサーボ回路85に供給される。それによって、フォーカスエラー、トラッキングエラー等が所定の範囲に収まるようにサーボ動作がなされ、適正な記録動作が可能とされる。さらに、スピンドルサーボ、光ピックアップ2の送り等の制御に係る信号を生成し、メカデッキおよび光ピックアップ部109に供給する。
次に、再生側について説明する。光ピックアップ2がディスク1からの反射光に基づいて再生する再生信号がRF演算部84に供給される。RF演算部84は、供給される信号に基づいて、記録時等と同様にフォーカスエラー,トラッキングエラー等の情報を含む信号を生成すると共に、再生時には、ディスク1に記録されたビデオ情報およびオーディオ情報に係る信号をも出力する。再生信号がADC83によってA/D変換され、MD2エンコーダ/デコーダ82と、MD1エンコーダ/デコーダおよびディジタルサーボ回路85とに供給される。
MD2エンコーダ/デコーダ82と、MD1エンコーダ/デコーダおよびディジタルサーボ回路85との一方が再生するMDのフォーマットに対応して動作する。また、フォーカスエラー,トラッキングエラー等の制御に係る信号を生成し、メカデッキおよび光ピックアップ部109に供給する。MD2エンコーダ/デコーダ82、またはMD1エンコーダ/デコーダおよびディジタルサーボ回路85は、上述した、ディスク1に記録されたビデオ情報およびオーディオ情報を含む信号に復号処理を施す。そして、MD2エンコーダ/デコーダ82は、MPEGの規定に従う圧縮符号化されたビデオ信号、およびATRAC2の規定に従う圧縮符号化されたオーディオ信号を生成して、これらの再生信号をデータ処理部42に供給する。
データ処理部42は、メモリ41、動き予測コントローラ43およびMPEGビデオプロセッサ45等と交信しながら、MPEGの規定に従う圧縮符号化に対応する復号化処理を施して、ビデオ信号を復号する。また、ATRAC2エンコーダ/デコーダ47がATRAC2の規定に従う圧縮符号化されたオーディオ信号に復号化処理を施すことにより、オーディオ信号が復号される。
復号されたビデオ信号がデータ処理部42からLCD/Video/Audio/インターフェイスブロック106内のDAC62に供給される。DAC62は、供給される信号をD/A変換してLCDコントローラ61およびコンポジット回路63に供給する。LCDコントローラ61は、供給される信号に基づいてLCD107を駆動し、再生された画像を表示する。一方、コンポジット回路63は、供給される信号に所定の処理を施してコンポジット信号に変換し、コンポジット信号をビデオ出力端子204に出力する。ビデオ出力端子204には、例えばテレビ受像機、プリンタ等の画像出力装置に接続され、このような画像出力装置を介して再生される画像信号に対応する静止画像や動画像の画像出力がなされる。
また、復号されたオーディオ信号がDAC64に供給される。DAC64は、復号されたオーディオ信号をD/A変換してHP(ヘッドフォン)/LINE端子203に出力する。このようにして、HP/LINE端子に再生されたオーディオ信号が取り出される。
一方、ビデオ信号およびオーディオ信号以外の外部との交信、例えばユーザによる操作に係る信号、装置の動作状態の表示に係る信号等の入/出力は、例えば操作パネル、リモートコントローラ等の操作部110およびインターフェイス111を介して行われる。また、電源ブロック112は、直流電圧の電圧等を変化させ装置が動作するために適正な電源を供給するD/Dコンバータ、二次電池等に対する充電を行うためのバッテリーチャージャー等を有する。インターフェイス111を介してビデオ信号、オーディオ信号を入出力することも可能である。
ところで、この実施の一形態に適用できるディジタルカメラには、GPS受信機200が内蔵あるいは接続されると共に、角速度センサ(ジャイロ)201が内蔵される。GPS受信機200では、図示されないアンテナにより、GPS(Global Positioning System) による複数の測位衛星からの電波を受信し、測位演算を行う。演算の結果求められた位置情報、すなわち緯度/経度情報は、例えばメディアドライブブロック108に供給され、マイコン86に取り込まれる。GPS受信機200からは、測位を行った時刻情報も得られる。この時刻情報も、位置情報と共にメディアドライブブロック108に供給される。同様に、センサ201で得られた角速度情報が例えばメディアドライブブロック108に供給され、マイコン86に取り込まれる。
ところで、ディスク1に記録されたデータは、TOC(Table Of Contents) によって管理される。TOCは、ディスク1において、最内周側に設けられたTOC領域に記録される。TOCは、ディスク1の装填時に最初に読み出され、メモリ81に記憶される。マイコン86によってメモリ81に記憶されたTOCが読み出され、ディスク1のアドレス制御などが行われる。また、例えば編集などによりTOCが変更された場合は、メモリ81上のTOCのみが書き替えられ、ディスク1の排出時にディスク1のTOCに反映される。
次に、この実施の一形態における撮影信号の記録/再生についてより詳細に説明する。この実施の一形態では、記録フォ−マットとしてMD−DATA2を採用したディスク1を記録媒体として備えている。MD−DATAは、民生用オーディオ規格のMDに対して、ディジタルデータの記録/再生用のMDとして規定されたものである。既に規格化されているMD−DATAをMD−DATA1と称する。MD−DATA1規格では、データ用のセクタ構造としてCD−ROM モード2 フォーム1に類似したモード4が追加されている。さらに、オーディオデータの圧縮方式としては、ATRAC1、ATRAC2をサポートしている。
MD−DATA2は、MD−DATA1の規格をより発展させ、記録容量を増大させたデータ用途向けの規格である。MD−DATA2の仕様を図2に示す。ここで、比較のためにMD−DATA1の仕様をも示した。MD−DATA2では、MD−DATA1と比較してトラックピッチおよびピット長が縮小されている。また、アドレス方式として、予めディスク上にウォブリンググルーブを形成し、ウォブリンググルーブのウォブリング情報としてアドレスを記録する方法を使用している。MD−DATA1では、シングルスパイラルの両側ウォブルのグルーブが形成され、グルーブ内にデータが記録される。一方、MD−DATA2では、一方のグルーブがウォブリングされ、隣接する他方のグルーブがウォブリングされない構成のダブルスパイラル構成とされ、その結果形成された片側ウォブルのランド(トラック)にデータを記録する方式を採用している。
さらに、変調方式として、MD−DATA1におけるEFM(Eight to Fourteen Modulation)変調に対し、MD−DATA2では、RLL(1,7)が採用されている。また、誤り訂正方式として、MD−DATA1におけるACIRC(Advanced Cross Interleaved Reed-Solomon Code)符号化に対し、MD−DATA2では、RS−PC(Reed-Solomon Product Code)符号化が採用されている。一方、MD−DATA1では畳み込みによってインターリーブがなされるのに対し、MD−DATA2ではブロック完結のインターリーブがなされる。符号化による冗長度は、MD−DATA1では46.3%であるのに対し、MD−DATA2では19.7%である。このように、MD−DATA2は、線速度、データレートおよび記録容量においてMD−DATA1に比べて性能の向上がなされたものである。
MD−DATA2におけるインターバルアドレッシング方式について、図3を参照して説明する。図3Aにインターバルアドレッシング方式において形成されるMDにおけるグルーブの一例を模式的に図示した。ここで、実線がウォブリングされずに螺旋状に形成されたグルーブを示し、点線がウォブリングされて螺旋状に形成されたグルーブを示している。さらに、図3Aで点線で囲んで示す部分151をより詳細に図示したものが図3Bである。図3Bには、ディスク径方向の断面152をも図示した。ウォブリングされていないグルーブ161、163と、ウォブリングされたグルーブ162、164とがディスク径方向に交互に形成されている。
さらに、グルーブ間のランド153、154、155、156等にデータ記録用のトラックが形成され、データが記録される。従って、トラックは、片側ウォブルのものとなる。隣接するトラックの中心間の距離がトラックピッチである。また、この発明の実施の一形態では3個のスポット157、158および159を照射する3ビーム法が用いられる。また、ウォブリングされたグルーブは、FM変調およびバイフェーズ変調を施された絶対アドレスを表現するように形成されている。さらに、ウォブリングされたグルーブは、CLV(Constant Linear Velocity)動作のための情報、トラッキング動作のための情報等をも含むように形成されている。
インターバルアドレッシング方式によるグルーブの形成により、以下のような理由で隣接するウォブル間のクロストークが抑えられる。若し、隣接するグルーブが両方ともウォブリングされている場合には、それらのグルーブ間のディスク径方向の距離が各々に施されているウォブリングの位相の関係によって大きく変動する。具体的には、ウォブリングの位相が互いに180°ずれている時に、隣接するグルーブの間隔が最小となる。この時にクロストークが生じる可能性が高い。
これに対し、インターバルアドレッシング方式によるグルーブを形成する場合には、隣接するグルーブの平均的な間隔が同じ場合に、隣接するグルーブが両方ともウォブリングされている場合に比較して、最小の間隔が略2倍となる。このため、隣接するウォブル間のクロストークを抑えながらトラックピッチ(隣接するグルーブの平均的な間隔に略比例する)を詰めることが可能となる。
また、図3Bにおいては、メインビームスポットであるスポット158がランド154上のトラックに対してアクセスする場合を図示している。この場合には、ウォブリングされていないグルーブが内周側に位置し、ウォブリングされているグルーブが外周側に位置することになる。一方、ランド154に隣接するランド153またはランド155上のトラックに対してアクセスする場合には、反対に、ウォブリングされていないグルーブが外周側に位置し、ウォブリングされているグルーブが内周側に位置することになる。このように、両側のグルーブのウォブリングの有/無を検知することによって隣接するランド上のトラックを判別できるので、トラックピッチを詰めても、隣接するトラックに誤ってアクセスするおそれを小さくすることができる。
上述したようなMD(MD−DATA2)に対して記録/再生を行うための構成(図1中のメディアドライブブロックおよびメカデッキおよび光ピックアップ部109に相当する)について図4を参照してより詳細に説明する。まず、記録系について説明する。記録すべきデータが転送クロックに同期してスクランブラおよびEDC(Error Detecting Code)エンコーダ13に供給される。スクランブラおよびEDCエンコーダ13は、供給される信号にスクランブラ処理およびEDCエンコード処理を施し、これらの処理によって生成される信号をバス線を介してメモリ10に書込む。書込まれた信号は、オーバーフロー等を生じないように調整されたタイミングでECC(Error Correcting Code) エンコーダ/デコーダ9に供給される。
ECCエンコーダ/デコーダ9は、供給される信号にエラー訂正符号化を施す。この処理によって生成される信号がRLL(1,7)エンコーダ14に供給される。RLL(1,7)エンコーダ14は、供給される信号にRLL(1,7)符号化処理を施し、生成した信号を磁気ヘッドドライバ15およびに供給する。磁気ヘッドドライバ15は、供給される信号に基づいて磁気ヘッド17を駆動する。一方、また、RLL(1,7)エンコーダ14は、レーザストローブ変調クロックを生成してレーザAPC回路およびドライバ16に供給する。レーザAPC回路およびドライバ16は、供給される信号に基づいて光ピックアップ2が出力するレーザ光の強度を制御する。
次に、再生系について説明する。光ピックアップ2がディスク1にレーザ光を照射し、反射光を受光して光電変換を行って再生信号を生成する。この再生信号がRFアンプ3およびマトリクスアンプ18に供給される。RFアンプ3は再生信号の振幅を後段の処理のために適切なものとする処理等を行い、生成した信号をADC4に供給する。ADC4は、供給される信号を量子化してAGC(Automatic Gain Control)回路5に供給する。AGC回路5は、供給される信号をAGC処理して、等化およびPLL回路6に供給する。等化およびPLL回路6は、供給される信号をイコライジング処理すると共に、供給される信号に基づいて抜き取りクロックを生成する。そして、イコライジング処理した信号をビタビデコーダ7に供給し、また、抜き取りクロックをCLVプロセッサ26に供給する。
ビタビデコーダ7は、供給される信号にビタビ復号を施し、RLL(1,7)信号を生成する。このRLL(1,7)信号がRLL(1,7)デコーダ8に供給される。RLL(1,7)デコーダ8は、供給される信号にRLL(1,7)符号化に対応する復号化を行い、この復号化によって生成したデータをバス線を介して一旦メモリ10に供給する。メモリ10上に展開されたデータは、オーバーフロー等を生じないように調整されたタイミングでECCエンコーダ/デコーダ9に供給される。
ECCエンコーダ/デコーダ9は、再生時には、供給される信号を誤り訂正ブロック単位でエラー訂正処理し、かかる処理によって生成される信号をバスを介してデスクランブラおよびEDCデコーダ11に供給する。デスクランブラおよびEDCデコーダ11は、供給される信号に、記録の際に施されたスクランブル処理に対応するデスクランブル処理を施してデータの配列を元に戻すと共に、EDC符号化に対応する復号化を行って再生データを得る。再生データは、転送クロック生成回路12が生成する転送クロックと共に例えばパソコン等のデータ処理装置に出力される。
次に、サーボ系について説明する。マトリックスアンプ18は、上述したようにして光ピックアップ2から供給される再生信号から、RF信号と共に、フォーカスエラー信号,トラッキングエラー信号およびウォブリング信号を抽出する。そして、フォーカスエラー信号、トラッキングエラー信号をディジタルサーボプロセッサ19に供給し、また、ウォブリング信号をバンドパスフィルタ22に供給する。
一方、バンドパスフィルタ22は、供給されるウォブリング信号から所定の周波数成分を抽出し、抽出される成分をADIP(ADdress Information Provider)デコーダ23、A/Bトラック判別回路24およびCLVプロセッサ26に供給する。ADIPデコーダ23は、供給される信号からアドレス情報を復号化し、復号化したアドレス情報をシステムコントローラ25に供給する。また、A/Bトラック判別回路24は、供給される信号に基づいてA/Bトラック判別を行い、判別結果をシステムコントローラ25に転送する。
CLVプロセッサ26は、バンドパスフィルタ22の出力と共に、等化およびPLL回路6からの位相誤差の積分値を受取る。さらに、CLVプロセッサ26は、システムコントローラ25から制御信号を供給される。CLVプロセッサ26は、供給されるこれらの信号に基づいてCLV制御のための信号を生成し、生成した信号をディジタルサーボプロセッサ19に供給する。
ディジタルサーボプロセッサ19は、マトリクスアンプ18から供給されるフォーカスエラー信号、トラッキングエラー信号に位相およびゲイン補償、目標値設定処理を施し、かかる処理の結果に基づいてドライバ20を制御する。また、ディジタルサーボプロセッサ19は、CLVプロセッサ26から供給されるCLV制御のための信号に基づいてドライバ20を制御する。ドライバ20は、ディジタルサーボプロセッサ19による制御の下に、スレッドモータ21、光ピックアップ2内のアクチュエータおよびスピンドルモータ27とを駆動する。
ここで、アクチュエータは、光ピックアップ2内の対物レンズの位置を変位させることによってフォーカス制御、およびトラッキングについての微調整を行う。また、スレッドモータ21は、光ピックアップ2自体の位置をディスク径方向で変位させることによって、トラッキングについて比較的大きな幅での調整を行う。以上のようにして、適正なフォーカス制御、トラッキング制御およびCLV制御がなされる。
図5は、上述したディジタルカメラの構成を機能ブロック的に示し、この実施の一形態によるデータの流れを概略的に説明する。カメラ部212において、光学系220に入射された被写体像がCCD221によって撮影信号に変換される。撮影信号に基づき図示されないビデオ処理部により生成された画像データ233がMD記録/再生部211に供給される。また、CCD221の撮影信号によりMPEG処理部222で動きベクトルが検出され、検出された動きベクトル情報がシステムコントローラ210に供給される。なお、モニタ224は、撮影のためのファインダとして用いられ、CCD221の撮影信号に基づき撮影画像が表示される。
光学系220の画角は、ズーム操作部223の操作により可変とされる。ズーム操作部223の操作に基づく画角情報239がシステムコントローラ210に供給される。ジャイロ201で得られた角速度情報230がシステムコントローラ210に供給される。この角速度情報230に基づき、カメラ方位が検出できる。このジャイロ201は、撮影中の手ブレ修正用のものを利用することができる。
GPS受信機200による測位で得られた緯度/経度情報がシステムコントローラ210に供給される。緯度/経度情報232と共に、測位時刻情報をシステムコントローラ210に供給するようにしてもよい。また、タイマ213で得られた時刻情報がシステムコントローラ210に供給される。
システムコントローラ210は、例えばCPUやRAM,ROMなどを有し、供給された各情報に基づきTOCを生成する。生成されたTOCは、MD記録/再生部211に供給される。すなわち、画角情報235,緯度/経度情報236,時刻情報237,およびカメラ方位情報238の各情報からなるTOCがMD記録/再生部211に供給される。
MD記録/再生部211には、上述のMD−DATA2のフォーマットによるディスク1が装填され、ディスク1の記録/再生が行われる。カメラ部212から供給された画像データ233がディスク1に記録されると共に、この画像データ233に関連付けられて、システムコントローラ210から供給された、画角情報235,緯度/経度情報236,時刻情報237,およびカメラ方位情報238からなるTOCがディスク1のTOC領域に記録される。このように、この実施の一形態では、TOCに対して、撮影時に取得される客観的な情報が画像データに関連付けられて記録される。
MD記録/再生部211では、TOCに基づき所定の画像データを指定し、指定された画像データをディスク1から再生することができる。再生された画像データは、ビデオ出力としてカメラ部212を介してモニタ224に表示させることができる。勿論、ディスク1から再生された画像データおよびTOCは、図示されない外部の情報機器などに対して出力することも可能である。
このように構成されたディジタルカメラにおいて、図6Aに一例が示されるように、複数枚の静止画像をそれぞれの撮影範囲が互いに連続するようにして撮影する。このとき、隣接する静止画像の間に、若干の重複部分を持たせるようにすると、より好ましい。すなわち、最初に、例えば最終的に撮影範囲の左上隅としたい部分を撮影して画像データ400を得る。次に撮影範囲を画像データ400の撮影範囲より右にずらして撮影し、画像データ401を得る。図中の斜線部分は、撮影範囲の重複部分を示す。このように、所望の範囲をカバーできるように、撮影範囲をずらしながら次々に撮影を行い、複数の画像データ401,402,・・・,408を得る。
なお、この撮影の際に、撮影信号の処理の際に検出される動きベクトル情報を利用してカメラの移動および停止を検出し、自動的にシャッタが押されるようにすると、より好ましい。すなわち、動きベクトルに基づきカメラが静止するのを待ち、カメラの静止が検出されたら自動的にシャッタが押され撮影が行われる。撮影が行われると、撮影者により次の撮影範囲へカメラ方位が移動され再びカメラが静止するのが待たれる。これによれば、撮影者が一々シャッタを押さなくても、カメラ方位を次々に移動させていくだけで、所望の範囲の画像データを連続的に得ることができる。
こうして得られた画像データ401,402,・・・,408は、撮影位置,カメラ方位,撮影時刻,画角および露光条件などの撮影情報と共に、ディスク1に記録される。
再生時には、例えばディジタルカメラ300本体において、一連の画像データ401,402,・・・,408が連続的に読み出される。これは、1枚ずつ手動で読み出してもよいし、TOCに記録された例えば撮影位置や撮影時刻などの撮影情報に基づき一連の画像データを判別し、自動的に読み出すようにもできる。
読み出された一連の画像データ401,402,・・・,408は、図6Bに一例が示されるように、互いの重複部分を自動的に検出されて1つの画像データとなるように処理される。これは、範囲が隣接する画像データ同士で画像データの共通部分を割り出すようにしてもよいし、TOC中のカメラ方位情報や動きベクトル情報などに基づき重複部分を検出することもできる。こうすることにより、ディジタルカメラ300の光学系220が本来有する画角よりも広い画角の静止画像を得ることができる。
なお、上述したように、画像データのそれぞれに対して、撮影時の客観的情報が関連付けられているため、例えば一連の画像データ401,402,・・・,408において撮影条件にばらつきがあっても、再生時に補正して、複数枚の画像データを合成した際の違和感を抑えることができる。
一例として、画像データ401,402,・・・,408において画角がそれぞれ異なる場合、画像データ401の画角に画角を合わせるように、画像データ402〜408の拡大/縮小をそれぞれ行う。また、他の例として、それぞれの画像データ間での露光条件が異なるような場合も、露光条件に基づき画像データ毎に明るさの補正を行う。
また、上述では、範囲が隣接する複数枚の静止画像を1枚ずつ手動で撮影するように説明したが、これは一例であって、この例に限定されない。すなわち、実際には、例えば35mmフィルムを用いたスチルカメラに換算して、焦点距離が例えば135mmの望遠レンズで撮影した程度の画角の静止画を複数枚集合させて、焦点距離が例えば13.5mmの超広角レンズで撮影した程度の画角の静止画を構成する。したがって、100枚程度の画像データが必要とされるため、撮影は自動的に行われるようにすると、より好ましい。
この場合には、ディジタルカメラ300の光学系220に対して、撮影範囲を自動的に制御できるような可動機構が設けられる。例えば、光学系220に可動のプリズム機構やミラー機構を設け、システムコントローラ210の制御により、カメラ方位を所定の範囲で自在に変化可能とする。
このような構成で以って、4点を指定することで所望の撮影範囲の指定を行い、それぞれの点でのカメラ方位を取得する。4点のカメラ方位は、図6の例でいえば、画像データ400,402,406および408を例えば撮影することで取得する。そして、この4点のカメラ方位に基づき、指定された撮影範囲を上述の可動機構で以って自動的にスキャンして所定のタイミングでシャッタ制御を行い撮影する。スキャンの速度が速ければ、動画として画像データを得ることも可能である。このとき、撮影を自動的に行わずに、例えば次の撮影範囲をファインダとしてのモニタ224に表示し、この表示に従い撮影者が手動で撮影するようにしてもよい。
なお、スキャンを自動的に行って撮影する場合、撮影範囲の重なりが最小になるようにカメラ方位を制御することで、画像データの量をより小さく抑えることができる。
図7は、この発明の実施の一形態によるカメラシステムの構成の一例を概略的に示す。ディジタルカメラ300は、例えば上述の図1あるいは図5に示される構成を有し、光学系を介してCCDに入射された被写体像をディジタル画像データに変換して記録媒体303に記録する。この実施の一形態では、記録媒体303として、上述の、MD−DATA2に対応したディスク1が用いられる。
撮影で得られた静止画像データは、所定の方式で以って圧縮符号化されて、記録媒体303に記録される。この実施の一形態では、静止画像の圧縮符号化には、例えばJPEG(Joint Photographic Experts Group)方式が用いられる。また、ディジタルカメラ300は、静止画を連続的に撮影することで動画を撮影し記録することも可能である。動画データは、例えばMPEG2(Moving Picture Experts Group 2)方式で圧縮符号化され、記録媒体303に記録される。
なお、記録媒体303としては、これに限らず、磁気テープ,光学式あるいは磁気によるディスク状記録媒体,半導体メモリなど、書き替え可能な様々な種類のものを利用することができる。
ディジタルカメラ300は、上述したように、GPS受信機200とセンサ201とを備え、測位機能と撮影方位検出機能を有する。撮影位置や方位の情報は、撮影され得られた画像データに関連付けられディスク1のTOCとして記録される。
記録された画像データは、ディジタルカメラ300で再生して付随するモニタ302に表示することができる。また、記録媒体303を介して、他の情報機器、例えばパーソナルコンピュータ301において表示させることもできる。
図8は、パーソナルコンピュータ301の構成の一例を示す。このパーソナルコンピュータ301は、一般的なパーソナルコンピュータとしての構成を有し、バス250に対してCPU251,ROM252,RAM253,ハードディスク254,入出力コントローラ255などが接続される。また、バス250には、図示されないディスプレイアダプタを介してモニタ260が接続される。バス250は、複数の階層から構成されるようにしてもよい。
ROM252は、パーソナルコンピュータ301の動作に必要な所定のプログラムや固有情報などが予め記憶されるメモリである。RAM253は、CPU253のワークメモリである。ハードディスク254には、アプリケーションプログラムやデータなどが格納される。
入出力コントローラ255は、CPU251と外部とのデータのやり取りを制御する。ユーザは、入出力コントローラ255に接続されたキーボード258やマウス259などの入力デバイスを用いて文字の入力や座標の指定などを行うことができる。また、入出力コントローラ255には、外部の機器とデータ通信を行うためのインターフェイス257が接続されている。さらに、入出力コントローラ255に対してMDドライブ256が接続される。このMDドライブ256は、上述したMD−DATA2に対応しており、MD−DATA2形式のMD(すなわちディスク1)の記録/再生を行うことができる。
撮影位置や方位情報、撮影時の画角や露光情報などがTOCとして記録画像データに関連付けられて記録されているため、上述したように、撮影範囲が互いに少しずつ重複するようにカメラ方位あるいは位置を変えながら、複数枚の撮影を連続的に行い記録し、再生時に、撮影位置やカメラ方位などの情報に基づき画像データを再構成することで、カメラの画角よりも大きなサイズの画像データを得ることができる。この処理は、カメラ300本体で行ってもよいし、記録媒体303を介してパーソナルコンピュータ301などの、他の情報機器で行うようにしてもよい。
このカメラシステムでは、記録画像データの表示を、パーソナルコンピュータ301上において様々な方法で行うことができる。その際に、TOCに記録された、撮影時の客観的情報を用いることで、鑑賞者の意図に従い視野の移動などを行い、より臨場感のある表示を行うことができる。
第1の表示方法としては、マウス259などのポインティングデバイスを用いて、見たい方向や画角を指定する。例えば、パーソナルコンピュータ301のモニタ260に、複数枚の画像データが上述のように合成されてなる、画角の大きな画像データを、範囲を限定して表示させる。すなわち、所定の大きさのウィンドウ内に、複数枚の画像データから成る画像データの一部分が表示される。
例えば、マウス259で以ってその画像の中心以外の任意の点が指定されると、その方向へ向けて表示画像がスクロールされる。指定された点の、ウィンドウの中心点からの距離に伴いスクロール速度を変えるようにもできる。また、指定された点を新たな中心点として、ウィンドウ内の画像を更新するだけでもよい。
また、この第1の表示方法において、指定を行う毎に撮影時の時刻を反映させるようにできる。例えば、マウス259のクリック毎に時間が進む(あるいは戻る)ように、第1TOCの情報に基づき画像データを順次読み出し、表示させる。
第2の表示方法としては、頭部装着型のメガネ型ディスプレイを用いる方法がある。このディスプレイは、メガネ状の形状を有し、メガネ様に頭部に装着して用いられる。メガネのレンズに相当する部分に、例えばLCD(Liquid Crystal Display)による左右1対の表示装置が設けられる。鑑賞者は、このディスプレイを頭部に装着して、表示装置に映出された画像を楽しむことができる。外部の視野が遮断されるため、鑑賞者は、より臨場感のある表示を楽しむことができる。
この頭部装着型のメガネ型ディスプレイに対して方向センサを設ける。この方向センサにより、鑑賞者の頭部の回転を検出し、表示をユーザの視点の移動に対応させて更新していく。この場合には、画像データを例えば複数枚の画像データによる90°,180°乃至は360°視野のパノラマ画像、あるいは全天対応の半球状画像などとすると、より効果的である。
第3の表示方法としては、上述の第2の表示方法に加え、頭部装着型のメガネ型ディスプレイに対してユーザの視点を検出する視点センサをさらに設け、ユーザの頭部の回転に加え、視点の移動にも対応させる。視点センサは、例えば眼球に微弱な光を照射してその反射光を検出し、反射光の強弱によって瞳の位置を検出する。表示を、視点センサで検出された視点の移動に対応させて更新する。
また、視点が一定時間以上動かない場合には、その部分を中心に、表示画像を拡大させるようにできる。拡大表示は、例えば線型補間を用い、表示サイズに対して表示される画像データの範囲を狭めていくことでなされる。
第4の方法としては、上述の第1〜第3の表示方法に加え、所定の操作によって画像データの再生速度の変更や逆戻し再生の制御を行う。これは、例えば入出力コントローラ255に対してダイヤル操作による入力デバイスを接続して行うようにできる。キーボード258の所定のキーに機能を割り当てるようにしてもよい。
なお、視野を移動させての表示の際には、例えばパーソナルコンピュータ301においては、移動先の画像データが順次MDドライブ256に装填されたディスク1から読み出され、RAM253に記憶される。そして、RAM253に記憶された画像データが視野の移動に伴い順次展開され表示される。この例では、画像データがJPEG方式で圧縮符号化されているため、表示に係わる画像データがRAM253上で展開され、CPU251の指示に従い、表示される範囲に応じて読み出される。
この実施の一形態では、さらに、例えば記録媒体303に地図情報を格納して、カメラ300で記録された画像データの撮影位置情報と地図情報における位置情報とを関連付ける。これによれば、例えば記録媒体303をパーソナルコンピュータ301などで再生するときに、先に画像データを表示させ、この画像データに対応する位置近辺の地図画像を表示させることができる。また逆に、最初に記録媒体303に格納された地図情報に基づき地図画像を表示させ、所定の方法で地図画像上の所望の位置を指定することで、指定された位置に対応した位置情報を持つ画像データを選択的に表示させることができる。以下に、その方法について説明する。
上述したように、この実施の一形態では、記録媒体303に対する記録方式として、MD−DATA2におけるインターバルアドレッシング方式が用いられる。この方式では、それぞれ独立した2本の螺旋状のトラックにデータの記録がなされる。したがって、TOC領域を、これら2本の螺旋状のトラックのそれぞれに持つことができる。
図9は、この実施の一形態における、ディスク上のTOC領域ならびにデータ領域の配置の一例を示す。実線および破線で2本の螺旋上のトラックがそれぞれ示されている。実線で示されるトラックには、撮影され得られた画像データが記録される。一方、破線で示されるトラックには、地図情報が記録される。2本のトラックの先頭に、それぞれ独立してTOC領域が設けられる。ここでは便宜上、実線で示されるトラックの管理情報が記録されるTOCを第1TOCと称し、破線で示されるトラックの管理情報が記録されるTOCを第2TOCと称する。すなわち撮影による画像データは、第1TOCで管理され、地図情報は、第2TOCで管理される。
図10は、このディスク1に画像データが記録された様子を概略的に示す。図10Aに一例が示されるように、実線で示されるトラックに対して、連続的に撮影された画像データA〜Eと、画像データA〜Eとは別途に連続的に撮影された画像データa〜dとが記録されている。
図10Bは、図10Aに対応した第1TOCの内容の一例を示す。このように、第1TOCには、各画像データそれぞれの、撮影時の情報が記録される。緯度および経度は、GPS受信機200によって得られた、撮影位置の絶対座標である。方向Xおよび方向Yは、センサ201で得られたカメラ方位である。方向Xは、最初に向いていた方向から水平方向に何度回転したかが記録される。方向Yは、上下方向の角度であるチルト角である。これらの他に、撮影情報として、画角,撮影時刻などによる記録データ,露光条件などが第1TOCに記録される。
なお、この図10Bから分かるように、緯度/経度や記録データに基づき、画像データ同士の関連を知ることができる。これにより、一連の撮影で得られた複数の画像データを抽出することができる。
図11は、地図情報の記録の例を示す。地図情報は、地図画像として表示可能な形式で記録される。例えば、地図情報は、ベクタ形式やラスタ形式、あるいは両形式を併用したデータ形式の地図画像データとして記録される。そして、例えば図11Aに一例が示されるように、1つの地図画像データに対して点(xi ,yi )をそれぞれ代表点とする複数の範囲が設定される。この地図画像データは、例えば各範囲毎にアドレスを設定されて、図9ならびに図10Aを用いて上述したディスクの破線で示したトラックに記録される。
図11Bは、第2TOCに記録されるデータの一例を示す。このように、各範囲毎のアドレスと各代表点の絶対座標とが関連付けられて記録される。例えば代表点の絶対座標を指定することで、対応する範囲の地図画像データが読み出される。一つの地図画像データについて代表点を全て指定することで、その地図画像データの全体を読み出すことができる。
地図情報は、ディスク1に予め記録しておいてもよいし、画像データが既に記録されたディスク1に対して後から地図情報を記録してもよい。また、第1TOCの情報を編集することで、既に記録された画像データを、撮影時の絶対位置情報とは関係無く、新たに地図情報に関連付けることができる。
図12は、画像データから対応する位置近辺の地図画像を表示させる場合の一例のフローチャートである。このフローチャートの処理に先立ち、画像データおよび地図情報が記録されたディスク1がMDドライブ256に装填される。そして、ディスク1から第1および第2TOCがそれぞれ読み出され、RAM253に記憶される。
最初のステップS10で、画像データが選択される。例えば、ディスク1に記録されている画像データが一旦全て読み出され、画素データの間引きなどによりサイズを縮小されて一覧表示される。この一覧表示に基づき、所望の画像データを選択する。第1TOCに基づく一覧を表示して選択するようにしてもよい。
画像データが選択されると、ステップS11で、第1TOCから選択された画像データに対応する緯度/経度情報が読み出される。そして、次のステップS12では、第2TOCに基づき、ステップS11で得られた緯度/経度情報を範囲に含む地図画像データのアドレスが検索される。検索されたアドレスに基づき地図画像データが読み出され、モニタ260に対して表示される。
地図画像データが表示されると、次のステップS13で、第1TOCに記録されている、選択された画像データのアドレスに基づき、該当する画像データが読み出される。読み出された画像データは、モニタ260に対して表示される。図13は、このようにして画像データ311と対応する地図情報310とが表示された例を示す。
図14は、地図画像から対応する画像データを表示させる場合の一例のフローチャートである。この場合も、上述と同様に、このフローチャートの処理に先立ちディスクから第1および第2TOCがそれぞれ読み出される。そして、地図画像データが全体的に読み出され、モニタ260に対して地図画像が表示される。
最初のステップS20で、表示された地図画像上における任意の位置が指定される。例えば、図15Aに一例が示されるように、例えばマウス259を用いて、マウス259の動作に対応するカーソル313によって点Pを指定する。すると、次のステップS21で、指定された位置に対応する代表点の絶対座標が第2TOCから読み出される。例えば、図15Bに示されるように、指定された点Pが含まれる範囲aが求められ、その代表点(x4 ,y4 )が検索される。
次のステップS22では、ステップS21で第2TOCから読み出された代表点(x4 ,y4 )の座標に基づき、第1TOCが検索される。そして、ステップS23で、代表点の座標に対応する、撮影位置の絶対座標を有する画像データが読み出される。例えば、撮影位置の絶対座標が代表点(x4 ,y4 )に対応する範囲aに含まれる画像データが検索される。検索された画像データは、地図画像データと共にモニタ260に表示される。
図15Cに示されるように、検索された画像データが1つである場合には、例えば画像314のように表示される。一方、一つの範囲に対して複数の画像データが検索される場合もある。この場合には、例えば画像315A〜315Dのように、複数画像がオーバーラップして表示される。所望の画像データを指定すると、その画像が最上面に表示される。勿論、これらの表示は一例であって、これに限定されるものではない。
なお、上述の図13における画像311や、図15Cにおける画像314,315A〜315Dの表示と、上述した第1〜第4の表示方法とを組み合わせることができる。例えば、図15Cにおける画像314や315A〜315Dが一連の撮影によって得られた複数の画像データを合成してなる大きな画像データの一部であって、所定の操作によって、表示範囲を変更する。
画像314や315A〜315Dを表示する画像データとして、例えば複数の画像データからなる360°視野のパノラマ画像を用いる。すると、ユーザは、恰も自分がその場にいて周囲を見渡しているような気分を味わうことができる。このとき、画像データの撮影絶対位置に対応する、地図画像上の緯度/経度の点にマーカなどを表示することも可能である。観光案内などの目的に効果的に利用することができる。
なお、上述では、画像データを1台のカメラ300で撮影するように説明したが、これはこの例に限られるものではない。すなわち、複数台のカメラで撮影した画像データを1枚のディスク1に記録することができる。例えば、上述の図6に示した画像データ400〜408を、それぞれ別のカメラで撮影して得てもよい。