JP4374655B2 - Throw-away spherical cutter - Google Patents

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JP4374655B2 JP15880199A JP15880199A JP4374655B2 JP 4374655 B2 JP4374655 B2 JP 4374655B2 JP 15880199 A JP15880199 A JP 15880199A JP 15880199 A JP15880199 A JP 15880199A JP 4374655 B2 JP4374655 B2 JP 4374655B2
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、加工物に球面状の座グリ部を形成するのに用いられるスローアウェイ式球面カッターに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
加工物の特に空洞部内周にこのような球面状の座グリ部を形成する球面カッターとしては、従来より図9および図10に示すようなものが用いられていた。すなわち、これらの図に示す球面カッターでは、中央部が一段凹んだ略円柱状をなす工具本体1の両端面2,2が凸球面状に形成されるとともに、これらの端面2,2には各々3つずつのチップポケット3…が周方向に間隔を開けて形成され、さらにこれらのチップポケット3の工具回転方向T側を向く面に、それぞれ切刃チップ4がその切刃5を端面2から突出させてろう付けされている。ここで、この切刃5…は、切刃チップ4…をろう付けした後に各端面2ごとにまとめて研磨することにより、それぞれの端面2,2について工具本体1の中心軸線O上に中心Pを有して上記端面2よりも僅かに半径の大きな1つの球面R上に位置するように形成されている。また、工具本体1には上記軸線Oに沿って取付孔6が両端面2,2に開口するように形成されており、この取付孔6の軸線O方向内側部分は、その断面が該軸線Oを中心とした正方形状に形成されている。
【0003】
このような球面カッターは、加工物の上記空洞部に収容された状態で、該空洞部に連通するように上記加工物に同軸に形成された一対の挿入孔に外側から工作機械の一対のアーバをそれぞれ挿入し、これらのアーバの先端を上記軸線O方向両側から上記取付孔6に取り付けることにより、該アーバを介して上記軸線O回りに工具回転方向Tに回転させられる。そして、このように工具本体1を回転しつつ上記アーバを軸線O方向両側に工具本体1と一体に往復移動させて送りを与えることにより、加工物の空洞部内周の上記挿入孔の周りに、各挿入孔側を向く工具本体1の端面2,2側の切刃5…によって軸線O上に中心を有する凹球面状の座グリ部を形成してゆく。従って、上記アーバによる送り量を調節して空洞部両側に形成される座グリ部がなす凹球面の中心を一致させることにより、1つの球面に沿うように凹曲する座グリ部を空洞部内の両側に形成することが可能となる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記構成の球面カッターでは切刃チップ4が工具本体1にろう付けされて接合されているが、その切刃5に摩耗が生じた場合に、通常のろう付け工具のように切刃5を再研磨しようとしても、上述のように切刃5を端面2の中心Pを中心とする円弧状に再研磨すると、切刃5の半径は当初の半径よりも小さくなってしまうため、加工物の空洞部に所定の径の球面状座グリ部を形成することができなくなる。従って、このような従来の球面カッターでは、切刃5にある程度の摩耗が生じた場合には工具本体1ごと廃棄せざるを得ず、甚だ不経済であった。その一方で、例えば上記切刃チップ4を工具本体1に着脱可能としてスローアウェイ化を図ることも試みられたが、その場合には、従来のように切刃チップ4…のろう付け後に端面2ごとにまとめて切刃5…を研磨したりすることはできないため、上記中心Pを中心とする球面R上に切刃5…を正確に配置するのは極めて困難となる。
【0005】
本発明は、このような背景の下になされたもので、上述のような球面カッターのスローアウェイ化を図りつつも、その切刃を、工具本体の軸線上に中心を有する球面上に正確に配置して高精度の球面座グリ加工を行うことが可能な球面カッターを提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決して、このような目的を達成するために、本発明は、軸線回りに回転される工具本体の軸線方向を向く端面に形成されたチップ取付座に、円弧状の切刃を有するスローアウェイチップ(以下、チップと称する。)を、上記軸線上に中心を有する球面上に上記切刃を位置させるようにして着脱可能に装着し、上記チップは略平板状に形成されていて、そのすくい面とされる一の平板面が、互いに平行な長短の2辺と、この長短2辺に直交する垂直辺と、この垂直辺の反対側に位置して上記長短2辺のうち長辺に鋭角に交差するとともに短辺には鈍角に交差する斜辺とから構成された概略台形状をなしており、上記斜辺をなす辺稜部に上記切刃を形成するとともに、上記すくい面側からねじ込まれるクランプネジによって上記チップ取付座に取り付け、さらに上記工具本体には、上記チップの切刃の位置を微調整する調整機構を備えて、この調整機構には、上記スローアウェイチップの切刃とは反対側の側面に当接して該側面を押圧する一対の押圧部材を備え、かつこれらの押圧部材が上記すくい面に対向する方向から見て上記クランプネジを頂点とする略二等辺三角形状に配置したことを特徴とする。従って、このように構成された球面カッターによれば、チップを工具本体に着脱可能としてそのスローアウェイ化を図り、従って切刃に摩耗が生じたりした場合には、これを交換することによってその切れ味を回復できる一方、このようなチップの交換時などには、工具本体に備えられた調整機構によってこの切刃の位置を微調整することができるので、該切刃を上記球面上に正確に配置することが可能となる。
【0007】
また、上記チップを略平板状に形成して、そのすくい面とされる一の平板面を、互いに平行な長短の2辺と、この長短2辺に直交する垂直辺と、この垂直辺の反対側に位置して上記長短2辺のうち長辺に鋭角に交差するとともに短辺には鈍角に交差する斜辺とから構成された概略台形状とし、上記斜辺をなす辺稜部に上記切刃を形成するとともに、該すくい面側からねじ込まれるクランプネジによって上記チップ取付座に取り付ける一方、上記調整機構においては、上記チップの切刃とは反対側の側面に当接して該側面を押圧する一対の押圧部材を備え、かつこれらの押圧部材を上記すくい面に対向する方向から見て上記クランプネジを頂点とする略二等辺三角形状に配置した場合には、上記一対の押圧部材間で押圧量を適宜調整することにより、切刃の位置を該押圧部材による押圧方向に微調整可能であるとともに、上記クランプネジを中心とした回転方向にも微調整可能となり、切刃をより正確に上記球面上に配置することが可能となる。一方、上記工具本体の両端面にチップ取付座を形成して上記チップを装着し、かつこれら両端面の中央部に、該工具本体を上記軸線回りに回転せしめる工作機械のアーバに取付可能な取付部をそれぞれ設けた場合には、特に上述のような加工物の空洞部内において球面座グリ部を形成するときに、上記アーバによって工具本体を軸線回りに回転しつつ該軸線方向に往復させて送りを与えることにより、この軸線上に中心を有する球面上の一対の座グリ部を正確に上記空洞部内周に形成することができる。
【0008】
【発明の実施の形態】
図1ないし図4は、本発明の第1の実施形態を示すものである。本実施形態において工具本体11は軸線Oを中心とする概略円柱状をなしていて、該軸線O回りに図中に符号Tで示す工具回転方向に回転させられつつ該軸線O方向に送りが与えられることにより、上述したような球面状の座グリ部の形成に供される。ここで、本実施形態ではこの工具本体11は、上記軸線Oに直交し、かつ該軸線O方向に工具本体11の中央部に位置する仮想平面Qに対して対称形となるように形成されており、この仮想平面Qに沿った当該工具本体11の軸線O方向中央部は全周に亙って一段くびれるように形成されて凹部12とされていて、この凹部12には当該工具本体11を把持するための平坦面12A,12Aが互いに平行に形成されている。
【0009】
また、この凹部12を挟む工具本体11の両端部13,13は、その軸線O方向外側を向く両端面14,14がそれぞれ上記軸線O上に中心Pを有する凸球面状に形成されるとともに、これら両端部13,13の外周面にも、それぞれ上記平坦面12A,12Aと平行な一対ずつの平坦面13A…が形成されている。なお、これら端面14,14がなす球面の中心P,Pは、上記軸線O方向に一方の側を向く端面14の中心Pがこの端面14に対して上記仮想平面Qを挟んで反対側の他方の側に位置するように互いに配置されており、従ってこの工具本体11の軸線O方向の全長は、端面14がなす球面の直径よりも小さく設定されることとなる。
【0010】
そして、この工具本体11の両端部13,13には、それぞれに上記端面14に開口する一対のチップポケット15,15が軸線Oに関して互いに対称に形成されており、各チップポケット15の工具回転方向T側を向く底面15Aにはチップ取付座16が形成されていて、このチップ取付座16にそれぞれチップ17が着座させられてクランプネジ18により着脱可能に取り付けられている。ここで、上記チップポケット15は、軸線O方向において上記端面14から端部13の中程までを、該軸線O方向に端面14に対向する方向からみたときにL字状に切り欠くように形成されたものであって、チップ取付座16が形成される上記底面15Aと工具外周側を向く壁面15Bおよび軸線O方向外側を向く壁面15Cとから画成されており、各チップポケット15の上記壁面15Bは軸線Oから径方向外周側に間隔をあけた位置に配設されている。
【0011】
また、チップ取付座16は、チップポケット15の上記底面15Aからさらに工具回転方向Tの後方側に一段凹むように形成されて上記端面14および端部13の外周面に開口させられており、チップポケット15と同様に工具回転方向T側を向く底面16Aと工具外周側を向く壁面16Bおよび軸線O方向外側を向く壁面16Cとから画成されている。ここで、上記壁面16Cは軸線Oに垂直な方向に形成され、かつチップポケット15の上記壁面15Cよりも極僅かに軸線O方向外側に突出するように配設される一方、壁面16Bはこの壁面16Cに垂直、かつ軸線Oに平行な方向に形成されてチップポケット15の上記壁面15Bよりもやはり極僅かに工具外周側に突出するように配設されている。さらに、チップ取付座16の上記底面16Aは、上記軸線Oを含みかつ壁面16B,16Cに直交する仮想平面Sに対して工具回転方向Tの後方側に平行に一段後退した位置に配設されて、これら壁面16B,16Cに直交するように形成されており、この底面16Aの中央部には上記クランプネジ18がねじ込まれる図示されないネジ孔が該底面16Aに垂直に形成されている。
【0012】
一方、このように形成されたチップ取付座16に取り付けられる上記チップ17は、本実施形態では超硬合金等の硬質材料により形成されて平板状をなし、その厚さは、本実施形態ではチップ取付座16の上記底面16Aが上記仮想平面Sに対して工具回転方向Tの後方側に後退する後退量と等しく設定されている。また、このチップ17は、そのすくい面17Aとされる上面側からみた平面視には、互いに平行な長短の2辺と、この長短2辺に直交する垂直辺と、この垂直辺の反対側に位置して上記長短2辺のうち長辺に鋭角に交差するとともに短辺には鈍角に交差する斜辺とから構成された概略台形状をなしており、さらにこの斜辺は直線状ではなく外側に膨らむ凸円弧状をなしていて、この円弧状の斜辺に切刃19が形成されている。
【0013】
なお、本実施形態のチップ17は、この切刃19に連なって逃げ面17Bとされる側面が、上記すくい面17A側から着座面17Cとされる下面側に向かうに従い、該すくい面17Aの上記垂直辺に連なるチップ17の側面17D側に向けて傾斜した、いわゆるポジティブチップとされている。また、この側面17Dも、その着座面17C側の部分が該着座面17C側に向かうに従い上記逃げ面17B側に傾斜する傾斜面17Eとされるとともに、すくい面17Aの長短辺に連なるチップ17の側面17F,17Gは、すくい面17Aおよび着座面17Cに直交するように形成されている。
【0014】
さらに、これらすくい面17Aおよび着座面17Cの中央部には、当該チップ17をその厚さ方向に貫通して上記クランプネジ18が挿通される取付孔17Hが形成されて開口させられており、この取付孔17Hは、上記側面17Dと側面17Fとをチップ取付座16の壁面16Cと壁面16Bとにそれぞれ当接させて着座面17Cを底面16Aに着座させた状態で、この底面16Aに形成された上記ネジ孔よりも工具外周側かつ軸線O方向外側に極僅かに偏心した位置に配設されるように形成されている。また、この取付孔17Hのすくい面17A側の部分は、該すくい面17A側に向けて漸次拡径するテーパ面状に形成されるとともに、クランプネジ18の頭部は、ネジ部側に向けて漸次縮径するテーパ面を有する皿頭状に形成されている。
【0015】
このように構成されたチップ17は、上述のようにチップ取付座16に着座させられた状態で、その取付孔17Hにクランプネジ18を挿通して上記ネジ孔にねじ込むことにより、このネジ孔に対して取付孔17Hが偏心しているのに伴いクランプネジ18頭部の上記テーパ面に取付孔17Hのテーパ面が押圧されて、チップ取付座16の壁面16B,16Cがなすコーナ部側に押し付けられるようにしてチップ取付座16に固定され、工具本体11に取り付けられる。ここで、この取付状態においてチップ17の上記切刃19は、チップ17の厚さが上記仮想平面Sからチップ取付座16の底面16Aまでの後退量と等しくされていることによって軸線Oを含む該仮想平面S上に位置することとなり、かつ同じ端面14側に取り付けられるチップ17,17の切刃19,19の軸線O回りの回転軌跡が、上記中心Pを中心として上記端面14よりも僅かに半径の大きな一の球面Rをなすように配置される。
【0016】
そして、このようにチップ17が取り付けられる工具本体11には、各チップ取付座16ごとに該チップ17の上記切刃19の位置を微調整する調整機構20が備えられている。ここで、本実施形態の調整機構20は、図4に示すようにチップ取付座16の底面16Aに垂直に工具回転方向Tの後方側から上記壁面16Cに沿うように延びる取付孔21が端部13に形成され、この取付孔21のチップ取付座16側には本実施形態における押圧部材として調整ピン22がその先端部を底面16Aから突出させるようにして嵌挿されるとともに、該取付孔21の端部13外周面側には雌ネジ部21Aが形成されていて、この雌ネジ部21Aに調整ネジ23がねじ込まれた構成とされている。
【0017】
なお、上記取付孔21の先端は、図1に示すように該取付孔21の断面がなす円の半分が上記壁面16Cに沿って延びてチップポケット15の上記底面15Aに開口するように形成される一方、残りの円の半分はチップ取付座16の底面16Aの壁面16C側の縁部に開口するように形成されている。一方、上記調整ピン22の上記底面16Aから突出する先端部には、その軸線O方向外側を向く部分に、先端側に向かうに従い当該調整ピン22の外周側から中心軸側に向けて45°より小さい傾斜角で傾斜する傾斜面22Aが形成されており、この傾斜面22Aの上記中心軸に対する傾斜角は、チップ17の側面17Dの上記傾斜面17Eが該着座面17Cに垂直な方向に対してなす傾斜角と等しく設定されていて、これら傾斜面17E,22A同士が互いに密着して当接可能とされている。
【0018】
さらに、本実施形態ではこのような調整機構20が一つのチップ取付座16ごとに一対ずつの上記調整ピン22および調整ネジ23を上記壁面16Cの工具内周側と外周側とに備えており、これらの調整ピン22,22は、上述のようにチップ取付座16にチップ17を取り付けた状態において、そのすくい面17Aに対向する方向から見た場合に、図1に示すように上記クランプネジ18を二等辺同士が交差する頂点に位置させるとともに上記壁面16Cを底辺としてこの底辺の両端に該調整ピン22,22を位置させた略二等辺三角形状の配置となるように配設されている。なお、このように構成された調整機構20において、両調整ピン22,22が嵌挿される取付孔21,21の雌ネジ部21A,21Aにねじ込まれる調整ネジ23,23は、これら取付孔21,21の軸線Oからの径方向の位置の違いによる深さの違いに伴い、図2に示すように工具内周側の調整ネジ23のよりも外周側の調整ネジ23の方が短くされている。
【0019】
一方、上記工具本体11には、その両端面14,14の中央部に開口して該工具本体11を上記軸線Oに沿って貫通する取付孔24が本実施形態における取付部として形成されており、この取付孔24に工作機械側の一対の軸状のアーバが両端から挿入されて取り付けられることにより、工具本体11は上述のように軸線O回りに上記工具回転方向Tに回転されるとともに該軸線O方向に送りを与えられて、チップ17…の切刃19…により球面状の座グリ部形成に使用される。ここで、この取付孔24には、その両端開口部側に軸線O方向内側に向かうに従い該軸線Oを中心に漸次縮径するテーパ部24A,24Aが形成されるとともに、軸線O方向中央には上記仮想平面Qに沿って一段拡径する拡径部24Bが形成され、さらにこの拡径部24Bの両側には断面正方形状の角孔部24C,24Cが形成されている。
【0020】
なお、両端面14,14における取付孔24の開口縁、すなわち球面状をなす端面14と取付孔24の上記テーパ部24Aとの交差稜線部には、軸線Oに垂直に面取りが施されることによって円環状の平坦面24Dが形成されており、チップポケット15およびチップ取付座16の工具外周側を向く壁面15B,15Cは、この平坦面24Dに交差するように形成されている。また、上記拡径部24Bからは各チップ17の切刃19に向けて切削油剤等を供給するための小径孔24E…が穿設されており、これらの小径孔24E…は、各チップポケット15の軸線O方向外側を向く壁面15Cに、チップ17のすくい面17Aに沿ってクランプネジ18の直上を通る方向に延びるように開口させられている。
【0021】
さらに、本実施形態では、工具本体11の両端面14,14に、上記アーバが挿通される加工物の挿入孔の開口縁を面取りするための面取りチップ25が取付可能とされている。この面取りチップ25は、やはり超硬合金等の硬質材料により円柱軸状に形成されたものであって、その先端部は、上記円柱軸の中心線に直交する断面が半円状に切り欠かれてその切欠面25Aがすくい面とされるとともに、この切欠面25Aに対向する方向からみてその先端縁は上記中心線に45°で斜行するように切り欠かれ、この先端縁が切刃25Bとされている。また、この面取りチップ25の後端部には、上記切欠面25Aに対して直交する方向に延び、かつ該切欠面25Aに対向する方向からみて上記切刃25Bとは反対向きに中心線に対して斜行する傾斜面25Cが形成されるとともに、該面取りチップ25の外周面には、やはり上記切欠面25Aに対して直交する方向に延び、かつ上記中心線に平行とされた平坦面25Dが、上記切刃25Bと傾斜面25Cとが互いに接近する側に形成されている。
【0022】
これに対して工具本体11の両端面14,14には、このような面取りチップ25が嵌挿可能な取付孔26が、上記平坦面24Dの外周縁において軸線Oを含み上記仮想平面Sに直交する平面上に開口し、該軸線Oに平行に延びるように穿設されており、上記面取りチップ25は、その先端部を上記端面14から突出させて、すくい面とされる上記切欠面25Aを工具回転方向T側に向けるとともに切刃25Bの軸線O回りの回転軌跡がチップ17の切刃19の内周端部とオーバーラップするようにして、この取付孔26に嵌挿される。さらに、工具本体11の端部13には、その外周面から軸線Oに垂直に延びて上記取付孔26に連通する一対の取付ネジ孔27,27が軸線O方向に並ぶように形成されており、このうち軸線O方向内側の取付ネジ孔27には、先端が円錐状に形成された位置決めネジ28がねじ込まれて面取りチップ25の後端の上記傾斜面25Cに当接させられ、そのねじ込み量に応じて該面取りチップ25の軸線O方向の位置が位置決めされる一方、軸線O方向外側の取付ネジ孔27にはクランプネジ29がねじ込まれて面取りチップ25の上記平坦面25Dに当接し、位置決めされた面取りチップ25を工具内周側に押圧して固定するようになされている。
【0023】
このように構成されたスローアウェイ式球面カッターは、従来の球面カッターと同様図5に示すようにその工具本体11が加工物Wの空洞部Cに収容され、この空洞部Cに連通するように加工物Wに同軸に形成された一対の挿入孔H,Hに工作機械の一対のアーバA,Aをそれぞれ挿入して、上述したようにこれらのアーバA,Aの先端を上記軸線O方向外側から上記取付孔24に取り付けることにより支持される。ここで、このアーバAの先端には取付孔24の上記角孔部24Cに嵌合する断面正方形状のドライブ部Dが形成されるとともに、これよりも後端側には上記テーパ部24Aと等しいテーパ角で先端側に向けて縮径するテーパ部Eが形成されており、これらテーパ部24A,E同士を密着させることによって工具本体11の軸線OがアーバA,Aによる回転軸線に一致させられるとともに、角孔部24Cとドライブ部Dとの嵌合によって工具本体11がアーバA,Aと一体に上記工具回転方向Tに回転されるようになされている。
【0024】
そして、上記スローアウェイ式球面カッターによれば、このように工具本体11を回転しつつ上記アーバA,Aによってこれらと一体に軸線O方向両側に往復移動させて送りを与えることにより、加工物Wの空洞部C内周の上記挿入孔H,Hの周辺に各挿入孔H側を向く端面14側の切刃19,19によって、それぞれ軸線O上に中心を有する上記球面Rと同径の凹球面状の座グリ部F,Fを形成することができるとともに、これと同時に上記面取りチップ25の切刃25Bによって、この座グリ部Fと挿入孔Hとの交差稜線部に面取りを施すことができる。さらに、アーバA,Aによる工具本体11の往復移動の送り量を、個々の座グリ部F,Fを形成する際の各端面14の切刃19,19の回転軌跡がなす球面Rの中心P,P同士の位置が互いに一致するように設定することにより、空洞部Cの両側に形成されるこれら座グリ部F,Fがなす凹球面を、1つの球面Rに沿った凹球面とすることができる。
【0025】
しかるに、上記構成のスローアウェイ式球面カッターにおいては、まず円弧状の切刃19を備えて上記座グリ部Fを形成するチップ17…が、工具本体11に形成されたチップ取付座16にクランプネジ18によって着脱自在に装着されているので、座グリ部Fの加工によってこのチップ17の切刃19に摩耗が生じたりした場合には、該チップ17を交換することによって切刃19を元の状態に戻すことができ、工具本体11を廃棄したりすることなく座グリ部Fの形成を続行することができる。そして、その一方で、こうしてチップ17を交換した場合や、最初にチップ17…を工具本体11に装着した場合などにおいて、該チップ17の切刃19の軸線O回りの回転軌跡が所定の球面Rと正確に一致していないときでも、上記構成の球面カッターによれば、工具本体11にチップ17の切刃19の位置を微調整する調整機構20が備えられており、これによって切刃19の回転軌跡を球面R上に一致させて高精度の加工を行うことが可能となる。
【0026】
すなわち、本実施形態においては、上記側面17D,17Fを上記壁面16C,16Bに当接させてチップ取付座16に着座させたチップ17に、クランプネジ18を取付孔17Hに挿通してチップ取付座16の底面16Aの上記ネジ孔にねじ込むことにより、上述のようにこのクランプネジ18の頭部のテーパ面に取付孔17Hが押圧されてチップ17はチップ取付座16の上記壁面16B,16Cがなすコーナ部側に押しつけられた状態で工具本体11に取り付けられる。しかして、本実施形態の調整機構20では、上記チップ取付座16の壁面16Cに臨んで形成された取付孔21に押圧部材としての調整ピン22と調整ネジ23とが取り付けられており、この調整ピン22先端の傾斜面22Aがチップ17の側面17Dの傾斜面17Eと密着して当接させられているので、調整ネジ23をねじ込み、または緩めることにより、クランプネジ18による押圧力に抗して調整ピン22の傾斜面22Aがチップ17の傾斜面17Eを押圧してチップ17を軸線O方向外側に僅かに突出させ、あるいは突出していたチップ17がクランプネジ18の押圧力によって僅かに後退させられ、これにより切刃19の位置の微調整が可能となる。
【0027】
しかも、本実施形態では、上記調整機構20が押圧部材として一対の調整ピン22,22を備えており、これらの調整ピン22,22がチップ17のすくい面17Aに対向する方向から見て上記クランプネジ18を頂点とする略二等辺三角形状に配置されているので、これらの調整ピン22,22を出没させる調整ネジ23,23のねじ込み量を互いに適宜調整することにより、チップ17を軸線O方向に進退させて切刃19の位置を微調整するほかに、上記対向方向からみてクランプネジ18を中心としたチップ17の回転位置も微調整することが可能となる。すなわち、例えば図1において右下のチップ17用の調整機構20において、工具内周側の調整ネジ23を深くねじ込んで調整ピン22を大きく突出させるとともに、これに対して工具外周側の調整ネジ23のねじ込み量を小さくして調整ピン22の突出も小さくした場合には、チップ17およびその切刃19は図1においてクランプネジ18を中心に時計回り方向に回転することとなり、調整ネジ23,23のねじ込み量を逆にすればチップ17も逆の反時計回り方向に回転することとなる。
【0028】
従って、本実施形態の球面カッターによれば、この調整機構20によって上述のようにチップ17の切刃19の軸線O方向の位置が微調整可能とされるのに加え、このようにチップ17のクランプネジ18を中心とした回転位置の微調整も可能となるので、切刃19がなす円弧の半径が上記球面Rの半径と等しくなるように形成されていれば、この切刃9をより正確にその回転軌跡が球面R上に位置するように配置することができ、一層高精度の座グリ部Fの形成を図ることが可能となる。しかも、チップ17の上記傾斜面17Eに密着して当接する調整ピン22先端の傾斜面22Aは、該調整ピン22の中心軸に対して45°より小さい傾斜角で傾斜させられているので、調整ネジ23のねじ込み量に対するチップ17の進退量が小さく、さらに高精度の切刃19の位置の微調整を行うことができるという利点も得られる。
【0029】
一方、本実施形態の球面カッターでは、工具本体11の両端面14,14にチップ取付座16が形成されてチップ17が調整機構20によりそれぞれ微調整可能に取り付けられている。そして、これら両端面14,14の中央部には、本実施形態における取付部としての取付孔24が開口させられており、この取付孔24に、工具本体11を軸線O回りに回転させつつ該軸線O方向に往復移動させて送りを与えるための工作機械の上記アーバA,Aが取付可能とされている。従って、加工物Wの空洞部Cに座グリ部F,Fを形成するに際して、工具本体11はその両端がアーバA,Aに支持されて取り付けられることとなるため、一般的な片持ち支持式のシャンクタイプのカッターに比べて取付剛性が高くて軸線Oに対する撓みなどが生じることなく、これにより空洞部Cの両側にさらに正確に軸線O上に中心を有する凹球面状の座グリ部F,Fを形成することが可能となる。
【0030】
また、本実施形態では上記取付孔24にテーパ部24Aと角孔部24Cとが形成されていて、テーパ部24AにアーバAのテーパ部Eが密着することにより工具本体11の軸線OとアーバA,Aによる回転軸線とが一致させられた上で、角孔部24CとアーバAのドライブ部Dとの嵌合によって工具本体11が回転駆動させられる。従って、このように工具本体11を回転駆動する部分と工具本体11の軸線合わせを行う部分とを別々とすることにより、本実施形態によれば、工具本体11を正確にその軸線Oを中心として回転させて、チップ17の切刃19の回転軌跡を該軸線O上に中心Pを有する球面Rとし、さらに一層確実に所定の凹球面状の座グリ部Fを空洞部Cに形成することが可能となる。しかも、本実施形態では、この取付孔24の開口部に臨むように切刃25Bを突出させて面取りチップ25が設けられているので、この座グリ部Fと上記挿入孔Hとの交差稜線部を、上記軸線Oと正確に同心状に面取りすることも可能となる。
【0031】
次に、図6ないし図8は、本発明の第2の実施形態を示すものであり、図1ないし図5に示した第1の実施形態と共通する部分には同一の符号を配して説明を省略する。すなわち、上記第1の実施形態の調整機構20では、工具本体11の端部13の工具回転方向Tの後方側から上記チップ取付座16に達する取付孔21に押圧部材としての調整ピン22と調整ネジ23とが取り付けられていたのに対し、この第2の実施形態では、その調整機構30の取付孔31がチップ取付座16に対して工具回転方向T側の端部13の外周面に開口して上記壁面16Cに延びるように形成されており、この取付孔31の壁面16C側に押圧部材としての調整ピン32が嵌挿されるとともに、該取付孔31の端部13外周面側の開口部側に形成された雌ネジ部31Aには調整ネジ33が取り付けられている。
【0032】
ここで、本実施形態では、チップ17の切刃19側とは反対側の側面17Dに第1の実施形態のような傾斜面17Eが形成されてはおらず、この側面17Dは他の側面17F,17Gと同様にすくい面17Aおよび着座面17Cに直交するように形成されている。これに対して上記取付孔31は、端部13の外周面からチップ取付座16の壁面16Cに向かうに従い、チップ取付座16の底面16Aに垂直で軸線Oに平行な平面に沿って工具回転方向Tの後方側かつ軸線O方向外側に向かうように延び、この壁面16Cに対して45°よりも小さい交差角で交差して壁面16Cと底面16Aとが交差する隅部に臨んで開口するように形成されている。また、上記調整ピン32の先端部には、上記取付孔31の壁面16Cに対する交差角と等しい角度で該調整ピン32の中心軸に斜行する傾斜面32Aが形成されている。
【0033】
さらに、本実施形態においても、調整機構30は1つのチップ取付座16に対して一対ずつの取付孔31,31、調整ピン32,32、および調整ネジ33,33を備えており、取付孔31,31は互いに平行に形成されるとともに、これら取付孔31,31から突出してチップ17の上記側面17Dに当接する調整ピン32,32の傾斜面32A,32Aは、チップ17のすくい面17Aに対向する方向から見て、該チップ17を固定するクランプネジ18を二等辺同士が交差する頂点とする略二等辺三角形状に配置されている。なお、この第2の実施形態において上記取付孔24の拡径部24Bから穿設された切削油剤等を供給するための小径孔24E…は、第1の実施形態のようにチップポケット15に開口することなく、各端部13について一の小径孔24Eは、上記面取りチップ25が装着される取付孔26の工具回転方向T側に延びるように端面14に形成された凹所34に開口させられるとともに、他の一の小径孔24Eはこの一の小径孔24Eと軸線Oを挟んで反対側の端面14上に開口させられている。
【0034】
このように構成された第2の実施形態のスローアウェイ式球面カッターにおいても、上記第1の実施形態と同様に、取付孔24に工作機械のアーバを挿入して工具本体11を加工物の空洞内に支持し、軸線O回りに工具回転方向Tに回転しつつ該軸線O方向に往復移動して送りを与えることにより、両端面14,14に突出する切刃19…によってこの空洞内の両側に凹球面状の座グリ部を形成することができる。そして、この切刃19が、工具本体11にクランプネジ18によって着脱可能に取り付けられたチップ17に形成されているので、切刃19に摩耗が生じたりした場合でも、チップ17を交換することにより、工具本体11はそのままにして所定の半径の凹球面状座グリ部の形成を続行することができるとともに、こうしてチップ17を交換したりした場合でも、上記調整機構30によって切刃19の位置を微調整することにより、切刃の回転軌跡を軸線O上に中心Pを有する球面Rに正確に一致させて高精度の加工を行うことができる。
【0035】
さらに、この第2の実施形態によれば、調整機構30の押圧部材とされる調整ピン32が、チップ取付座16に対してその工具回転方向T側から形成された取付孔31に嵌挿されてチップ17の上記側面17Dに当接し、該チップ取付座16の底面16Aに対向する方向に上記調整ネジ33によって押し付けられることによりチップ17を軸線O方向外側に押圧して微調整を行うので、この押圧によってチップ17の側面17D側にチップ取付座16の底面16Aから浮き上がろうとする力が作用することがなく、チップ17の取付剛性を確保することができるとともに、一層正確な微調整を行うことが可能となる。しかも、本実施形態では、このチップ17の側面17Dとこれに当接する調整ピン32の傾斜面32Aとが、チップ17の着座面17Cおよびチップ取付座16の底面16Aに垂直な方向に形成されているので、調整ピン32の前進による押圧力はこの底面16Aに沿った方向、すなわち軸線O方向のみに作用することとなり、上記チップ17を浮き上がらせるような力が生じるのをさらに確実に防ぐことが可能となる。
【0036】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、球面カッターにおいてスローアウェイ化を図ることにより、切刃に摩耗が生じたりしても工具本体ごと廃棄するようなことなく、チップを交換することによって再び所定の径の球面状座グリ部を加工することが可能となる一方、こうしてチップを交換したりした場合でも、工具本体に備えられた調整機構によって切刃の位置を微調整することができ、これにより高精度の球面座グリ加工を行うことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の実施形態を示すスローアウェイチップ17のすくい面17Aに対向する方向から見た平面図である。
【図2】 図1に示す実施形態を軸線O方向に端面14に対向する方向(図1において右側)から見た正面図である。
【図3】 図1におけるXX側断面図である。
【図4】 図2におけるYY側断面図である。
【図5】 球面カッターにより加工物Wの空洞部Cに凹球面状の座グリ部F,Fを形成する場合を示す図である。
【図6】 本発明の第2の実施形態を示す平面図である。
【図7】 図6に示す実施形態の正面図(図6において右側からみた図)である。
【図8】 図7におけるZZ断面図である。
【図9】 従来の球面カッターを示す側断面図である。
【図10】 図9に示す球面カッターの正面図(図9において右側からみた図)である。
【符号の説明】
11 工具本体
14 工具本体11の端面
16 チップ取付座
17 スローアウェイチップ
18 クランプネジ
19 切刃
20,30 調整機構
22,32 調整ピン(押圧部材)
23,33 調整ネジ
24 取付孔
25 面取りチップ
O 工具本体11の中心軸線
T 工具回転方向
R 切刃19の軸線O回りの回転軌跡がなす球面
P 球面Rの中心
W 加工物
A アーバ
F 座グリ部
[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a throw-away spherical cutter used for forming a spherical spot facing portion on a workpiece.
[0002]
[Prior art]
As a spherical cutter for forming such a spherical counterbore portion on the inner periphery of the cavity, in particular, a workpiece as shown in FIGS. 9 and 10 has been used. That is, in the spherical cutters shown in these drawings, both end faces 2 and 2 of the tool body 1 having a substantially cylindrical shape with a central step recessed are formed in a convex spherical shape, and these end faces 2 and 2 are respectively provided on the end faces 2 and 2. Three chip pockets 3 are formed at intervals in the circumferential direction, and further, the cutting edge chip 4 extends the cutting edge 5 from the end face 2 on the surface of the tip pocket 3 facing the tool rotation direction T side. Projected and brazed. Here, the cutting blades 5 are centered on the central axis O of the tool body 1 with respect to the respective end surfaces 2 and 2 by polishing the end blades 2 together after brazing the cutting blade tips 4. And is formed so as to be positioned on one spherical surface R having a slightly larger radius than the end surface 2. Further, the tool body 1 is formed so that the mounting holes 6 open to the both end faces 2 and 2 along the axis O, and the cross section of the inner portion of the mounting hole 6 in the axis O direction is the axis O. It is formed in the square shape centering on.
[0003]
Such a spherical cutter is provided in a pair of arbors of a machine tool from the outside in a pair of insertion holes formed coaxially in the workpiece so as to communicate with the cavity while being accommodated in the cavity of the workpiece. Are inserted, and the tips of these arbors are attached to the attachment holes 6 from both sides in the direction of the axis O, thereby being rotated in the tool rotation direction T around the axis O through the arbor. And, by rotating the tool body 1 in this way and reciprocally moving the arbor integrally with the tool body 1 on both sides in the axis O direction, and feeding it, around the insertion hole on the inner periphery of the cavity of the workpiece, A concave spherical spot facing portion having a center on the axis O is formed by the end blades 2 on the end face 2, 2 side of the tool body 1 facing each insertion hole. Therefore, by adjusting the feed amount by the arbor so that the centers of the concave spherical surfaces formed by the counterbore portions formed on both sides of the hollow portion coincide with each other, the counterbore portion that is concavely curved along one spherical surface is formed in the hollow portion. It can be formed on both sides.
[0004]
[Problems to be solved by the invention]
By the way, in the spherical cutter having the above-described configuration, the cutting edge tip 4 is brazed and joined to the tool body 1, but when the cutting edge 5 is worn, the cutting edge 5 is like a normal brazing tool. However, if the cutting edge 5 is repolished to an arc shape centered on the center P of the end face 2 as described above, the radius of the cutting edge 5 will be smaller than the initial radius. It becomes impossible to form a spherical spot facing portion having a predetermined diameter in the hollow portion. Therefore, in such a conventional spherical cutter, when a certain amount of wear occurs on the cutting blade 5, the entire tool body 1 must be discarded, which is extremely uneconomical. On the other hand, for example, it has been attempted to make the above-mentioned cutting edge tip 4 attachable to and detachable from the tool main body 1, and in this case, the end face 2 after brazing of the cutting edge chips 4 ... as in the prior art. Therefore, it is extremely difficult to accurately place the cutting blades 5 on the spherical surface R having the center P as the center.
[0005]
The present invention has been made under such a background. While the above-described spherical cutter is made to be thrown away, the cutting edge is accurately placed on the spherical surface having the center on the axis of the tool body. It is an object of the present invention to provide a spherical cutter that can be arranged and can perform high-precision spherical counterbore machining.
[0006]
[Means for Solving the Problems]
In order to solve the above-described problems and achieve such an object, the present invention provides an arc-shaped cutting blade on a tip mounting seat formed on an end surface facing the axial direction of a tool body rotated about an axis. A throwaway tip (hereinafter referred to as a tip) having a detachable attachment with the cutting blade positioned on a spherical surface having a center on the axis, The chip is formed in a substantially flat plate shape, and one flat plate surface, which is a rake face, has two long and short sides parallel to each other, a vertical side perpendicular to the two long and short sides, and a side opposite to the vertical side. Of the two long and short sides that intersect the long side with an acute angle and the short side has an oblique side that intersects with an obtuse angle. A blade is formed and attached to the chip mounting seat by a clamp screw screwed from the rake face side, The tool body further includes an adjustment mechanism for finely adjusting the position of the cutting edge of the tip. The adjustment mechanism includes a pair of pressing members that contact the side surface opposite to the cutting edge of the throw-away tip and press the side surface, and the direction in which these pressing members face the rake surface When viewed from the side, it is arranged in an approximately isosceles triangle shape with the clamp screw at the apex. It is characterized by that. Therefore, according to the spherical cutter configured as described above, the insert can be attached to and detached from the tool body to make the throw away, and therefore, when the cutting blade is worn out, the cutting edge can be replaced by replacing it. However, when changing the tip, the position of the cutting blade can be finely adjusted by the adjustment mechanism provided in the tool body. Therefore, the cutting blade is accurately placed on the spherical surface. It becomes possible to do.
[0007]
Also, A flat plate surface that is formed as a rake face by forming the chip into a substantially flat plate shape. The two sides of the long and short sides parallel to each other, the vertical side perpendicular to the two long and short sides, the opposite side of the vertical side and the acute side intersecting the long side of the two long and short sides The trapezoidal shape is composed of a hypotenuse that intersects an obtuse angle and forms the hypotenuse. The cutting edge is formed on the side ridge and attached to the chip mounting seat by a clamp screw screwed from the rake face side, while the adjusting mechanism abuts on the side surface opposite to the cutting edge of the chip. A pair of pressing members that press the side surfaces, and when these pressing members are arranged in a substantially isosceles triangle shape having the clamp screw as a vertex when viewed from the direction facing the rake face, By appropriately adjusting the amount of pressing between the pressing members, the position of the cutting blade can be finely adjusted in the pressing direction by the pressing member, and can also be finely adjusted in the rotation direction around the clamp screw. It becomes possible to arrange the blade on the spherical surface more accurately. On the other hand, an attachment that can be attached to an arbor of a machine tool in which a tip mounting seat is formed on both end faces of the tool body and the tip is mounted, and the tool body is rotated about the axis at the center of both end faces. When each part is provided, particularly when the spherical counterbore part is formed in the cavity of the workpiece as described above, the tool body is reciprocated in the axial direction while rotating around the axis by the arbor. Thus, a pair of spot facings on a spherical surface having a center on this axis can be accurately formed on the inner periphery of the cavity.
[0008]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
1 to 4 show a first embodiment of the present invention. In the present embodiment, the tool body 11 has a substantially cylindrical shape centered on the axis O, and feed is applied in the direction of the axis O while being rotated around the axis O in the direction of tool rotation indicated by T in the drawing. By doing so, it is used to form the spherical spot facing portion as described above. Here, in the present embodiment, the tool body 11 is formed so as to be symmetric with respect to a virtual plane Q that is orthogonal to the axis O and is located in the center of the tool body 11 in the direction of the axis O. The central part in the direction of the axis O of the tool body 11 along the virtual plane Q is formed as a concavity 12 so as to be constricted along the entire circumference, and the tool body 11 is formed in the concavity 12. Flat surfaces 12A and 12A for gripping are formed in parallel to each other.
[0009]
Further, both end portions 13, 13 of the tool body 11 sandwiching the recess 12 are formed in a convex spherical shape having both end surfaces 14, 14 facing outward in the axis O direction, each having a center P on the axis O, A pair of flat surfaces 13A parallel to the flat surfaces 12A and 12A are formed on the outer peripheral surfaces of the both end portions 13 and 13, respectively. The centers P and P of the spherical surfaces formed by these end surfaces 14 and 14 are the other of the opposite sides of the end surface 14 with the imaginary plane Q sandwiched between the center P of the end surface 14 facing one side in the direction of the axis O. Accordingly, the overall length of the tool body 11 in the direction of the axis O is set to be smaller than the diameter of the spherical surface formed by the end face 14.
[0010]
A pair of tip pockets 15, 15 that open to the end surface 14 are formed symmetrically with respect to the axis O at both ends 13, 13 of the tool body 11, and the tool rotation direction of each tip pocket 15 is A chip mounting seat 16 is formed on the bottom surface 15A facing the T side, and a chip 17 is seated on each chip mounting seat 16 and is detachably mounted by a clamp screw 18. Here, the chip pocket 15 is formed so as to be cut out in an L shape when viewed from the direction facing the end surface 14 in the axis O direction from the end surface 14 to the middle of the end portion 13 in the axis O direction. The bottom surface 15A on which the chip mounting seat 16 is formed, the wall surface 15B facing the tool outer periphery side, and the wall surface 15C facing the outside in the axis O direction, are defined, and the wall surface of each chip pocket 15 15B is arrange | positioned in the position spaced apart from the axis line O to the radial direction outer peripheral side.
[0011]
Further, the tip mounting seat 16 is formed so as to be recessed one step further from the bottom surface 15A of the tip pocket 15 to the rear side in the tool rotation direction T, and is opened to the outer peripheral surfaces of the end surface 14 and the end portion 13. Similar to the pocket 15, it is defined by a bottom surface 16A facing the tool rotation direction T side, a wall surface 16B facing the tool outer peripheral side, and a wall surface 16C facing the outside in the axis O direction. Here, the wall surface 16C is formed in a direction perpendicular to the axis O, and is disposed so as to protrude slightly outside the wall surface 15C of the chip pocket 15 in the axis O direction. It is formed in a direction perpendicular to 16C and parallel to the axis O, and is arranged so as to protrude slightly to the outer periphery of the tool from the wall surface 15B of the chip pocket 15. Further, the bottom surface 16A of the tip mounting seat 16 is disposed at a position retracted by one step parallel to the rear side in the tool rotation direction T with respect to a virtual plane S including the axis O and orthogonal to the wall surfaces 16B and 16C. These wall surfaces 16B and 16C are formed so as to be orthogonal to each other, and a screw hole (not shown) into which the clamp screw 18 is screwed is formed perpendicularly to the bottom surface 16A.
[0012]
On the other hand, the chip 17 attached to the chip mounting seat 16 formed in this way is formed of a hard material such as cemented carbide in the present embodiment and has a flat plate shape, and the thickness thereof is the chip in the present embodiment. The back surface 16 </ b> A of the mounting seat 16 is set to be equal to the retraction amount of retreating backward with respect to the virtual plane S in the tool rotation direction T. In addition, the chip 17 has two long and short sides parallel to each other, a vertical side perpendicular to the two long and short sides, and a side opposite to the vertical side in a plan view as viewed from the upper surface side which is the rake face 17A. It is located and has a substantially trapezoidal shape composed of a hypotenuse that intersects an obtuse angle with the short side of the two long and short sides, and the hypotenuse swells outward rather than linearly. A convex arc shape is formed, and a cutting edge 19 is formed on the hypotenuse of the arc shape.
[0013]
In the tip 17 of this embodiment, the side surface of the rake face 17A connected to the cutting edge 19 moves from the rake face 17A side to the lower face side of the seating face 17C. It is a so-called positive chip that is inclined toward the side surface 17D side of the chip 17 connected to the vertical side. The side surface 17D also has an inclined surface 17E that inclines toward the relief surface 17B as the seating surface 17C side portion is directed toward the seating surface 17C, and the tip 17 connected to the long and short sides of the rake surface 17A. The side surfaces 17F and 17G are formed so as to be orthogonal to the rake surface 17A and the seating surface 17C.
[0014]
Further, a mounting hole 17H through which the clamp screw 18 is inserted through the tip 17 in the thickness direction is formed and opened at the center of the rake face 17A and the seating face 17C. The mounting hole 17H is formed in the bottom surface 16A in a state where the side surface 17D and the side surface 17F are in contact with the wall surface 16C and the wall surface 16B of the chip mounting seat 16 and the seating surface 17C is seated on the bottom surface 16A. It is formed so as to be disposed at a position slightly decentered on the outer peripheral side of the tool and on the outer side in the axis O direction than the screw hole. Further, the portion of the mounting hole 17H on the rake face 17A side is formed in a tapered surface shape that gradually increases in diameter toward the rake face 17A side, and the head of the clamp screw 18 faces the screw part side. It is formed in a countersunk shape having a tapered surface that gradually decreases in diameter.
[0015]
The chip 17 configured as described above is seated on the chip mounting seat 16 as described above, and the clamp screw 18 is inserted into the mounting hole 17H and screwed into the screw hole. On the other hand, as the mounting hole 17H is eccentric, the taper surface of the mounting hole 17H is pressed against the tapered surface of the head of the clamp screw 18 and is pressed against the corner portion formed by the wall surfaces 16B and 16C of the chip mounting seat 16. Thus, it is fixed to the chip mounting seat 16 and attached to the tool body 11. Here, in this mounting state, the cutting edge 19 of the chip 17 includes the axis O because the thickness of the chip 17 is equal to the retraction amount from the virtual plane S to the bottom surface 16A of the chip mounting seat 16. The rotation trajectory around the axis O of the cutting edges 19 and 19 of the chips 17 and 17 that are located on the virtual plane S and attached to the same end surface 14 side is slightly more than the end surface 14 around the center P. It arrange | positions so that the one spherical surface R with a large radius may be made.
[0016]
The tool body 11 to which the tip 17 is attached is provided with an adjusting mechanism 20 that finely adjusts the position of the cutting edge 19 of the tip 17 for each tip mounting seat 16. Here, as shown in FIG. 4, the adjustment mechanism 20 of the present embodiment has an attachment hole 21 that extends perpendicularly to the bottom surface 16 </ b> A of the tip attachment seat 16 from the rear side in the tool rotation direction T along the wall surface 16 </ b> C. The adjustment pin 22 is inserted into the mounting hole 21 side of the mounting hole 21 as a pressing member in the present embodiment so that the tip end portion protrudes from the bottom surface 16A. A female screw portion 21A is formed on the outer peripheral surface side of the end portion 13, and an adjustment screw 23 is screwed into the female screw portion 21A.
[0017]
The tip of the mounting hole 21 is formed so that a half of the circle formed by the cross section of the mounting hole 21 extends along the wall surface 16C and opens to the bottom surface 15A of the chip pocket 15 as shown in FIG. On the other hand, the other half of the remaining circle is formed so as to open to the edge of the bottom surface 16A of the chip mounting seat 16 on the wall surface 16C side. On the other hand, the tip of the adjustment pin 22 that protrudes from the bottom surface 16A has a portion facing outward in the direction of the axis O from 45 ° toward the central axis from the outer peripheral side of the adjustment pin 22 toward the tip side. An inclined surface 22A that is inclined at a small inclination angle is formed. The inclination angle of the inclined surface 22A with respect to the central axis is such that the inclined surface 17E of the side surface 17D of the tip 17 is perpendicular to the seating surface 17C. The angle of inclination is set equal to each other, and the inclined surfaces 17E and 22A are in close contact with each other and can be brought into contact with each other.
[0018]
Furthermore, in this embodiment, such an adjustment mechanism 20 includes a pair of the adjustment pin 22 and the adjustment screw 23 for each chip mounting seat 16 on the inner and outer peripheral sides of the wall surface 16C. As shown in FIG. 1, the adjusting pins 22 and 22 have the clamp screw 18 when viewed from the direction facing the rake face 17A in a state where the chip 17 is mounted on the chip mounting seat 16 as described above. Is positioned at the apex where the isosceles intersect, and the wall surface 16C is used as a base, and the adjustment pins 22 and 22 are positioned at both ends of the base so as to form a substantially isosceles triangular arrangement. In the adjustment mechanism 20 configured as described above, the adjustment screws 23 and 23 to be screwed into the female screw portions 21A and 21A of the attachment holes 21 and 21 into which both the adjustment pins 22 and 22 are inserted are connected to the attachment holes 21 and 21, respectively. With the difference in depth due to the difference in the radial position from the axis O of 21, the adjustment screw 23 on the outer peripheral side is shorter than the adjustment screw 23 on the inner peripheral side of the tool as shown in FIG. .
[0019]
On the other hand, the tool body 11 is formed with an attachment hole 24 as an attachment portion in the present embodiment, which is opened at the center of both end faces 14 and 14 and penetrates the tool body 11 along the axis O. The pair of shaft-like arbors on the machine tool side are inserted into and attached to the mounting holes 24 from both ends, whereby the tool body 11 is rotated in the tool rotation direction T around the axis O as described above, and A feed is given in the direction of the axis O, and it is used to form a spherical spot facing by the cutting edges 19 of the chips 17. Here, the mounting holes 24 are formed with taper portions 24A, 24A that gradually decrease in diameter about the axis O toward the inner side in the direction of the axis O toward the openings at both ends, and at the center in the direction of the axis O. A diameter-expanded portion 24B that is enlarged by one step along the virtual plane Q is formed, and square holes 24C, 24C having a square cross section are formed on both sides of the diameter-expanded portion 24B.
[0020]
It should be noted that the opening edge of the mounting hole 24 on both end faces 14, 14, that is, the intersecting ridge line portion between the spherical end surface 14 and the tapered portion 24 A of the mounting hole 24 is chamfered perpendicular to the axis O. Thus, an annular flat surface 24D is formed, and the wall surfaces 15B and 15C facing the tool outer peripheral side of the chip pocket 15 and the chip mounting seat 16 are formed so as to intersect the flat surface 24D. Further, small diameter holes 24E for supplying a cutting fluid or the like toward the cutting blade 19 of each tip 17 are formed from the above-mentioned enlarged diameter portion 24B, and these small diameter holes 24E. Is opened to extend in a direction passing directly above the clamp screw 18 along the rake face 17A of the chip 17.
[0021]
Furthermore, in this embodiment, the chamfering tip 25 for chamfering the opening edge of the insertion hole of the workpiece through which the arbor is inserted can be attached to both end faces 14 and 14 of the tool body 11. The chamfered tip 25 is also formed in a cylindrical axis shape from a hard material such as cemented carbide, and the tip thereof is cut out in a semicircular shape in a cross section perpendicular to the center line of the cylindrical axis. The notch surface 25A is a rake face, and its tip edge is cut so as to be inclined at 45 ° with respect to the center line when viewed from the direction facing the notch face 25A. It is said that. Further, the rear end portion of the chamfered tip 25 extends in a direction perpendicular to the notch surface 25A and is opposite to the cutting edge 25B with respect to the center line as viewed from the direction facing the notch surface 25A. In addition, an inclined surface 25C that is inclined is formed, and a flat surface 25D that extends in a direction orthogonal to the notch surface 25A and is parallel to the center line is formed on the outer peripheral surface of the chamfered tip 25. The cutting blade 25B and the inclined surface 25C are formed on the side approaching each other.
[0022]
On the other hand, the mounting holes 26 into which the chamfered chips 25 can be inserted are formed on both end faces 14 and 14 of the tool body 11 and include the axis O at the outer peripheral edge of the flat surface 24D. The chamfered tip 25 has a notch surface 25A, which is a rake face, with its tip projecting from the end surface 14 so as to extend in parallel with the axis O. The tool is inserted into the mounting hole 26 so that the rotation locus around the axis O of the cutting edge 25B overlaps the inner peripheral end of the cutting edge 19 of the tip 17 while facing the tool rotation direction T side. Furthermore, a pair of mounting screw holes 27, 27 extending perpendicularly to the axis O from the outer peripheral surface thereof and communicating with the mounting hole 26 are formed in the end portion 13 of the tool body 11 so as to be aligned in the direction of the axis O. Of these, the mounting screw hole 27 on the inner side in the axis O direction is screwed with a positioning screw 28 whose tip is formed in a conical shape and is brought into contact with the inclined surface 25C at the rear end of the chamfered chip 25, and the screwing amount thereof. Accordingly, the position of the chamfered tip 25 in the axis O direction is positioned, while a clamp screw 29 is screwed into the mounting screw hole 27 on the outer side of the axis O direction so as to contact the flat surface 25D of the chamfered tip 25 and position. The chamfered tip 25 is pressed and fixed to the inner peripheral side of the tool.
[0023]
As in the conventional spherical cutter, the throwaway spherical cutter configured in this way is configured such that the tool body 11 is accommodated in the cavity C of the workpiece W and communicates with the cavity C as shown in FIG. A pair of arbors A and A of a machine tool are respectively inserted into a pair of insertion holes H and H formed coaxially on the workpiece W, and the tips of these arbors A and A are outside the direction of the axis O as described above. To be attached to the mounting hole 24. Here, a drive part D having a square cross section that fits into the square hole part 24C of the mounting hole 24 is formed at the tip of the arbor A, and the rear end side is equal to the taper part 24A. A taper portion E that is reduced in diameter toward the tip end at a taper angle is formed, and the axis O of the tool body 11 is made to coincide with the rotation axis of the arbor A, A by bringing these taper portions 24A, E into close contact with each other. At the same time, the tool body 11 is rotated in the tool rotation direction T integrally with the arbors A and A by fitting the square hole portion 24C and the drive portion D together.
[0024]
Then, according to the above throwaway spherical cutter, the workpiece W is reciprocally moved to both sides in the direction of the axis O by the arbors A and A while rotating the tool body 11 in this way, thereby giving a workpiece W. A recess having the same diameter as that of the spherical surface R having the center on the axis O is formed by the cutting edges 19 and 19 on the end face 14 side facing the insertion holes H in the periphery of the insertion holes H and H on the inner periphery of the hollow portion C. Spherical spot facing portions F, F can be formed, and at the same time, the cutting edge 25B of the chamfering tip 25 can be used to chamfer the intersecting ridge line portion between the spot facing portion F and the insertion hole H. it can. Further, the feed amount of the reciprocating movement of the tool body 11 by the arbor A, A is set to the center P of the spherical surface R formed by the rotation trajectories of the cutting edges 19, 19 of the end faces 14 when forming the individual spot facing portions F, F. , P are set so that the positions thereof coincide with each other, so that the concave spherical surface formed by these spot facing portions F, F formed on both sides of the cavity C is a concave spherical surface along one spherical surface R. Can do.
[0025]
However, in the throw-away spherical cutter having the above-described configuration, first, the tips 17 that are provided with the arcuate cutting edge 19 and form the spot facing portion F are attached to the tip mounting seat 16 formed on the tool body 11 with the clamp screw. 18 so that when the cutting edge 19 of the tip 17 is worn due to the machining of the spot facing portion F, the cutting edge 19 is returned to its original state by replacing the tip 17. Therefore, the formation of the spot facing portion F can be continued without discarding the tool body 11. On the other hand, when the tip 17 is replaced in this way, or when the tips 17 are first attached to the tool body 11, the rotation locus of the tip 17 around the axis O of the cutting edge 19 has a predetermined spherical surface R. Even when they do not exactly coincide with each other, according to the spherical cutter having the above-described configuration, the tool body 11 is provided with the adjusting mechanism 20 for finely adjusting the position of the cutting edge 19 of the tip 17. It is possible to perform high-precision machining by making the rotation locus coincide with the spherical surface R.
[0026]
That is, in the present embodiment, the clamp screw 18 is inserted through the mounting hole 17H into the chip 17 seated on the chip mounting seat 16 with the side surfaces 17D and 17F being in contact with the wall surfaces 16C and 16B, and the chip mounting seat. The mounting hole 17H is pressed against the tapered surface of the head of the clamp screw 18 as described above by screwing into the screw hole on the bottom surface 16A of the chip 16, so that the chip 17 is formed by the wall surfaces 16B and 16C of the chip mounting seat 16. It is attached to the tool body 11 in a state of being pressed against the corner portion side. Thus, in the adjustment mechanism 20 of the present embodiment, the adjustment pin 22 and the adjustment screw 23 as a pressing member are attached to the attachment hole 21 formed facing the wall surface 16C of the chip attachment seat 16, and this adjustment is performed. Since the inclined surface 22A at the tip of the pin 22 is in close contact with the inclined surface 17E of the side surface 17D of the chip 17, the adjusting screw 23 is screwed or loosened to resist the pressing force by the clamp screw 18. The inclined surface 22A of the adjusting pin 22 presses the inclined surface 17E of the tip 17 to slightly protrude the tip 17 outward in the axis O direction, or the protruding tip 17 is slightly retracted by the pressing force of the clamp screw 18. As a result, the position of the cutting edge 19 can be finely adjusted.
[0027]
In addition, in the present embodiment, the adjustment mechanism 20 includes a pair of adjustment pins 22 and 22 as pressing members, and the adjustment pins 22 and 22 are clamped as viewed from the direction facing the rake face 17A of the chip 17. Since the screw 18 is arranged in a substantially isosceles triangle shape, the tip 17 is moved in the direction of the axis O by appropriately adjusting the screwing amounts of the adjusting screws 23 and 23 for projecting and retracting the adjusting pins 22 and 22. In addition to finely adjusting the position of the cutting edge 19 by moving forward and backward, it is possible to finely adjust the rotational position of the tip 17 around the clamp screw 18 as seen from the facing direction. That is, for example, in the adjusting mechanism 20 for the lower right tip 17 in FIG. 1, the adjusting screw 23 on the inner peripheral side of the tool is deeply screwed so that the adjusting pin 22 protrudes greatly, and the adjusting screw 23 on the outer peripheral side of the tool is against this. When the screwing amount of the adjusting pin 22 is reduced and the protrusion of the adjusting pin 22 is also reduced, the tip 17 and its cutting edge 19 rotate clockwise around the clamp screw 18 in FIG. If the screwing amount is reversed, the tip 17 also rotates in the reverse counterclockwise direction.
[0028]
Therefore, according to the spherical cutter of the present embodiment, the position of the cutting edge 19 of the tip 17 in the direction of the axis O can be finely adjusted by the adjusting mechanism 20 as described above. Since the rotational position around the clamp screw 18 can also be finely adjusted, if the radius of the arc formed by the cutting edge 19 is made equal to the radius of the spherical surface R, the cutting edge 9 can be made more accurate. The rotation locus can be arranged on the spherical surface R, and the counterbore portion F can be formed with higher accuracy. In addition, the inclined surface 22A at the tip of the adjustment pin 22 that comes into close contact with the inclined surface 17E of the chip 17 is inclined at an inclination angle smaller than 45 ° with respect to the central axis of the adjustment pin 22. There is also an advantage that the amount of advancement / retraction of the tip 17 with respect to the screwing amount of the screw 23 is small, and that the position of the cutting blade 19 can be finely adjusted with high accuracy.
[0029]
On the other hand, in the spherical cutter of the present embodiment, the tip mounting seats 16 are formed on both end faces 14 of the tool body 11, and the tips 17 are attached by the adjusting mechanism 20 so that they can be finely adjusted. And the attachment hole 24 as an attachment part in this embodiment is opened in the center part of these both end surfaces 14 and 14, This tool hole 11 is rotated to the periphery of the axis O, and this said hole is rotated. The arbor A, A of the machine tool for feeding by reciprocating in the direction of the axis O can be attached. Therefore, when forming the spot facing portions F, F in the cavity C of the workpiece W, the tool body 11 is attached with both ends supported by the arbors A, A. As compared with the shank type cutter, the mounting rigidity is high and the bending with respect to the axis O does not occur, so that a concave spherical counterbore F having a center on the axis O more accurately on both sides of the cavity C can be obtained. F can be formed.
[0030]
In the present embodiment, the mounting hole 24 is formed with a taper portion 24A and a square hole portion 24C, and the taper portion E of the arbor A is in close contact with the taper portion 24A. The tool body 11 is driven to rotate by fitting the square hole portion 24C with the drive portion D of the arbor A. Therefore, according to this embodiment, the part for rotationally driving the tool body 11 and the part for aligning the axis of the tool body 11 are separated from each other according to this embodiment. The rotation locus of the cutting edge 19 of the tip 17 is changed to a spherical surface R having a center P on the axis O, and a predetermined concave spherical spot facing portion F is formed in the hollow portion C even more reliably. It becomes possible. In addition, in this embodiment, the chamfering tip 25 is provided by projecting the cutting blade 25B so as to face the opening of the mounting hole 24, so that the crossed ridge line portion between the spot facing portion F and the insertion hole H is provided. Can be chamfered exactly concentrically with the axis O.
[0031]
Next, FIGS. 6 to 8 show a second embodiment of the present invention, in which the same reference numerals are assigned to parts common to the first embodiment shown in FIGS. Description is omitted. That is, in the adjustment mechanism 20 of the first embodiment, the adjustment pin 22 as a pressing member and the adjustment to the attachment hole 21 reaching the tip attachment seat 16 from the rear side in the tool rotation direction T of the end portion 13 of the tool body 11 are adjusted. Whereas the screw 23 is attached, in this second embodiment, the attachment hole 31 of the adjustment mechanism 30 opens to the outer peripheral surface of the end portion 13 on the tool rotation direction T side with respect to the tip attachment seat 16. The adjustment pin 32 as a pressing member is fitted on the wall surface 16C side of the mounting hole 31 and the opening portion on the outer peripheral surface side of the end portion 13 of the mounting hole 31 is formed. An adjustment screw 33 is attached to the female screw portion 31A formed on the side.
[0032]
Here, in the present embodiment, the inclined surface 17E as in the first embodiment is not formed on the side surface 17D opposite to the cutting edge 19 side of the tip 17, and this side surface 17D is the other side surface 17F, Like 17G, it is formed so as to be orthogonal to the rake face 17A and the seating face 17C. On the other hand, the mounting hole 31 moves in the tool rotation direction along a plane perpendicular to the bottom surface 16A of the chip mounting seat 16 and parallel to the axis O as it goes from the outer peripheral surface of the end portion 13 to the wall surface 16C of the chip mounting seat 16. It extends to the rear side of T and toward the outer side in the axis O direction, and intersects the wall surface 16C at an intersection angle smaller than 45 ° so as to open toward the corner where the wall surface 16C and the bottom surface 16A intersect. Is formed. In addition, an inclined surface 32 </ b> A that is inclined to the central axis of the adjustment pin 32 is formed at the tip of the adjustment pin 32 at an angle equal to the crossing angle of the mounting hole 31 with respect to the wall surface 16 </ b> C.
[0033]
Furthermore, also in this embodiment, the adjustment mechanism 30 includes a pair of attachment holes 31, 31, adjustment pins 32, 32, and adjustment screws 33, 33 for one chip attachment seat 16. , 31 are formed in parallel to each other, and the inclined surfaces 32A, 32A of the adjustment pins 32, 32 projecting from the mounting holes 31, 31 and abut against the side surface 17D of the chip 17 are opposed to the rake surface 17A of the chip 17. When viewed from the direction in which the chip 17 is placed, the clamp screw 18 for fixing the chip 17 is arranged in a substantially isosceles triangle shape with its isosceles vertexes intersecting each other. In the second embodiment, small-diameter holes 24E for supplying cutting fluid or the like drilled from the enlarged-diameter portion 24B of the mounting hole 24 are opened in the chip pocket 15 as in the first embodiment. Instead, one small-diameter hole 24E for each end 13 is opened in a recess 34 formed in the end face 14 so as to extend to the tool rotation direction T side of the mounting hole 26 in which the chamfering tip 25 is mounted. At the same time, the other small-diameter hole 24E is opened on the end face 14 on the opposite side across the axis O with the small-diameter hole 24E.
[0034]
In the throw-away spherical cutter of the second embodiment configured as described above, the tool body 11 is inserted into the cavity of the workpiece by inserting the arbor of the machine tool into the mounting hole 24 as in the first embodiment. Both ends in the cavity are supported by cutting blades 19 projecting from both end faces 14, 14 by feeding in a direction reciprocating in the direction of the axis O while rotating in the tool rotation direction T around the axis O. A concave spherical spot facing portion can be formed on the surface. And since this cutting blade 19 is formed in the chip | tip 17 removably attached to the tool main body 11 with the clamp screw 18, even when abrasion arises in the cutting blade 19, by replacing | exchanging the chip | tip 17 The formation of the concave spherical spot facing portion having a predetermined radius can be continued with the tool main body 11 as it is, and the position of the cutting edge 19 can be adjusted by the adjusting mechanism 30 even when the tip 17 is replaced in this way. By fine-tuning, high-precision machining can be performed by accurately matching the rotation locus of the cutting edge with the spherical surface R having the center P on the axis O.
[0035]
Furthermore, according to the second embodiment, the adjustment pin 32 which is a pressing member of the adjustment mechanism 30 is inserted into the attachment hole 31 formed from the tool rotation direction T side with respect to the tip attachment seat 16. Since the tip 17 is pressed by the adjusting screw 33 in the direction facing the side surface 17D of the tip 17 and opposed to the bottom surface 16A of the tip mounting seat 16, the tip 17 is pressed outward in the axis O direction for fine adjustment. This pressing does not cause a force to lift from the bottom surface 16A of the chip mounting seat 16 to the side surface 17D side of the chip 17, so that the mounting rigidity of the chip 17 can be secured and more accurate fine adjustment can be performed. Can be done. In addition, in this embodiment, the side surface 17D of the chip 17 and the inclined surface 32A of the adjustment pin 32 that contacts the side surface 17D are formed in a direction perpendicular to the seating surface 17C of the chip 17 and the bottom surface 16A of the chip mounting seat 16. Therefore, the pressing force due to the advancement of the adjustment pin 32 acts only in the direction along the bottom surface 16A, that is, in the direction of the axis O, and it is possible to more reliably prevent the force that lifts the tip 17 from occurring. It becomes possible.
[0036]
【The invention's effect】
As described above, according to the present invention, by making a throwaway in the spherical cutter, even if the cutting blade is worn, it is possible to replace the tip again without replacing the entire tool body. While it becomes possible to process a spherical counterbore portion of a predetermined diameter, even when the tip is replaced in this way, the position of the cutting blade can be finely adjusted by the adjustment mechanism provided in the tool body, As a result, it is possible to perform highly accurate spherical countersunk machining.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a plan view seen from a direction facing a rake face 17A of a throw-away tip 17 showing a first embodiment of the present invention.
2 is a front view of the embodiment shown in FIG. 1 as viewed from the direction (right side in FIG. 1) facing the end face 14 in the direction of the axis O. FIG.
FIG. 3 is a sectional view taken along the line XX in FIG.
4 is a YY side cross-sectional view in FIG. 2. FIG.
FIG. 5 is a view showing a case where concave spherical spot facing portions F, F are formed in a cavity C of a workpiece W by a spherical cutter.
FIG. 6 is a plan view showing a second embodiment of the present invention.
7 is a front view of the embodiment shown in FIG. 6 (viewed from the right side in FIG. 6).
FIG. 8 is a ZZ cross-sectional view in FIG.
FIG. 9 is a side sectional view showing a conventional spherical cutter.
10 is a front view of the spherical cutter shown in FIG. 9 (viewed from the right side in FIG. 9).
[Explanation of symbols]
11 Tool body
14 End face of tool body 11
16 Tip mounting seat
17 Throw Away Chip
18 Clamp screw
19 Cutting blade
20, 30 Adjustment mechanism
22, 32 Adjustment pin (pressing member)
23, 33 Adjustment screw
24 Mounting hole
25 Chamfer tip
O Center axis of tool body 11
T Tool rotation direction
R Spherical surface formed by the rotation locus of the cutting edge 19 around the axis O
P Center of spherical surface R
W Workpiece
A Arbor
F counterbore part

Claims (3)

軸線回りに回転される工具本体の軸線方向を向く端面に形成されたチップ取付座に、円弧状の切刃を有するスローアウェイチップが、上記切刃がなす円弧を上記軸線上に中心を有する球面上に位置させるようにして着脱可能に装着されており、
上記スローアウェイチップは略平板状に形成されていて、そのすくい面とされる一の平板面が、互いに平行な長短の2辺と、この長短2辺に直交する垂直辺と、この垂直辺の反対側に位置して上記長短2辺のうち長辺に鋭角に交差するとともに短辺には鈍角に交差する斜辺とから構成された概略台形状をなしており、上記斜辺をなす辺稜部に上記切刃が形成されるとともに、上記すくい面側からねじ込まれるクランプネジによって上記チップ取付座に取り付けられ、
さらに上記工具本体には、上記スローアウェイチップの切刃の位置を微調整する調整機構が備えられていて、この調整機構は、上記スローアウェイチップの切刃とは反対側の側面に当接して該側面を押圧する一対の押圧部材を備えており、かつこれらの押圧部材が上記すくい面に対向する方向から見て上記クランプネジを頂点とする略二等辺三角形状に配置されていることを特徴とするスローアウェイ式球面カッター。
A throw-away tip having an arcuate cutting edge on a tip mounting seat formed on an end surface facing the axial direction of a tool body rotated about an axis, and a spherical surface having an arc formed by the cutting edge on the axis. It is detachably mounted so that it is positioned above,
The throw-away tip is formed in a substantially flat plate shape, and one flat plate surface which is a rake face includes two long and short sides parallel to each other, a vertical side orthogonal to the two long and short sides, and a vertical side of the vertical side. It is located on the opposite side and intersects the long side of the long and short sides with an acute angle, and the short side has a substantially trapezoidal shape composed of a hypotenuse intersecting an obtuse angle. The cutting blade is formed and attached to the chip mounting seat by a clamp screw screwed from the rake face side,
Further, the tool body is provided with an adjusting mechanism for finely adjusting the position of the cutting edge of the throw-away tip , and this adjusting mechanism is in contact with the side surface opposite to the cutting edge of the throw-away tip. It is provided with a pair of pressing members that press the side surfaces, and these pressing members are arranged in a substantially isosceles triangle shape having the clamp screw as a vertex when viewed from the direction facing the rake face. Throw away spherical cutter.
上記工具本体には、その両端面に上記チップ取付座が形成されて上記スローアウェイチップが装着されており、かつこれら両端面の中央部には、該工具本体を上記軸線回りに回転せしめる工作機械のアーバに取付可能な取付部がそれぞれ設けられていることを特徴とする請求項1に記載のスローアウェイ式球面カッター。The tool body has the tip mounting seats formed on both end faces thereof and the throw-away inserts attached thereto, and a machine tool that rotates the tool body about the axis at the center of both end faces. The throwaway spherical cutter according to claim 1 , further comprising attachment portions that can be attached to the arbor. 上記工具本体の両端面には、上記アーバが挿通される加工物の挿入孔の開口縁を面取りするための面取りチップが取付られていることを特徴とする請求項2に記載のスローアウェイ式球面カッター。The throwaway spherical surface according to claim 2, wherein chamfering tips for chamfering an opening edge of an insertion hole of a workpiece into which the arbor is inserted are attached to both end faces of the tool body. cutter.
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