JP4372386B2 - General-purpose speaker and its mounting method - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、車載用、パソコン用、ホームシアター用、BGM用などとして音響信号を忠実に再現できる汎用スピーカに関し、この種のスピーカを自動車内に取り付けて柔らかな音場を形成する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
オーディオスピーカは、アンプからの音響出力電流を受けて音波を発生する変換器であり、一般に、ダイナミック型の変換器と、振動子の振動を音波として放射する音響放射部とを有する。この音響放射部には、小型用でコーンやドームを使い、大型用ではホーンを使う。この種のスピーカは、広い周波数帯域に亘る音波発生に、口径のちがういくつかのスピーカを組み合わせて使うことが多く、高級品では非常に高価になるとともに広い設置面積を必要とする。
【0003】
一方、パソコン用や車載用などのスピーカは、自ずから設置面積が限定されてしまうため、比較的小型のコーンスピーカユニットを使用することが多い。この種のスピーカでは、スピーカユニットのコーン紙が音響振動して音波を発生するとともに、この機械振動がバッフル板から伝達され、さらにボックスに伝わってボックス全体を揺動しやすい。このようなボックス揺動が発生すると、コーン紙からの発生音の低い周波数が打ち消され、低音域が精確に再生されない状況になり、低音域が濁ったり惚けたような音になる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
小型スピーカにおけるボックス揺動を防ぐために、従来、スピーカユニットのフレームとコーン紙との間に金属製のフリーエッジを取り付け、このフリーエッジによってコーン紙が動き易くし、コーン紙の機械振動を吸収している。このフリーエッジは、多少有効であっても万全ではなく、コーン紙の機械振動を完全には吸収できないので、スピーカユニットのフレームに多少振動が伝わり、この振動はバッフル板からボックスまで伝わってボックス全体を揺動してしまう。
【0005】
コーン紙の機械振動を吸収するために、スピーカユニットのフレームに制振鋼板を用いることも既に提案されている。この制振鋼板は、通常、2枚の薄い鋼板の間に制振性能を持つ樹脂層を挟んだサンドイッチ形状であり、挟み込んだ樹脂層のことをダンピングシートという。この制振鋼板では、ダンピングシートが変形するときに生じる粘性減衰によって振動を吸収し、この変形が樹脂層の剪断変形に依存するので原理的に薄くても高い制振効果が期待できる反面、樹脂の特性である微振動が金属に比べて長く続くことになる。このため、放射された音波が一定時間内で重なり合うことが多くなり、特に低音域において音に濁りが生じてしまう。
【0006】
本発明は、従来の小型スピーカに関する前記の問題点を改善するために提案されたものであり、音響信号の忠実な再現および低音域を明瞭に再生できる汎用スピーカを提供することを目的としている。本発明の他の目的は、所定の振動減衰率およびヤング率を有する制振金属をフレーム、バッフル板およびマウント部材のいずれかに用いることにより、音質を損なわない汎用スピーカを提供することである。本発明の別の目的は、車内の可聴音が車内壁の間接音になり、音波相互の干渉が少なくなって柔らかな音場を形成するスピーカの取り付け法を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明に係る汎用スピーカは、音響出力信号を振動子の振動に変換する電気機械変換器と、振動子の振動を音波として放射する音響放射部と、変換器に固着し且つ音響放射部を取り囲むほぼ円錐状のフレームとによってスピーカユニットを構成し、少なくとも1台のスピーカユニットをバッフル板を介してキャビネットに組み込む。スピーカユニットは、通常、1台または2台一連をキャビネットに組み込んでいる。所望に応じて、マウント部材をスピーカユニットとバッフル板との間またはバッフル板とキャビネットとの間に介在させる。
【0008】
本発明において、制振金属製の部材は、スピーカユニットのフレーム、バッフル板および/またはマウント部材である。スピーカユニットのフレームは、該フレームのフランジ部だけが制振金属製であってもよい。この制振金属は、振動減衰率0.01以上およびヤング率5.0×109N/m2以上の物性を有し、好ましくは振動減衰率0.03以上およびヤング率7.0×109N/m2以上の物性を有する。この制振金属は、例えば、外表面の気孔が疎く且つ内部の気孔が密である多孔質焼結体である。
【0009】
本発明の汎用スピーカでは、スピーカユニットのフレーム、バッフル板および/またはマウント部材の制振金属がスピーカユニットのフレームに伝搬される機械振動を吸収することにより、音響信号の忠実な再現および低音域および超低音域を明瞭に再生する。本発明の汎用スピーカは、1台または2台一連のスピーカユニットをキャビネットに組み込み、スピーカユニットが2台一連であると、音響信号をさらに忠実に再現しおよび低音域をいっそう明瞭に再生できる。
【0010】
本発明のスピーカ取り付け法では、電気機械変換器と、音響放射部と、変換器に固着し且つ音響放射部を取り囲むフレームとによってスピーカユニットを構成し、このスピーカユニットをバッフル板を介してキャビネットに組み込んだスピーカ2台を自動車用として小型化する。このスピーカ2台において、スピーカユニットのフレーム、バッフル板およびマウント部材のいずれかが制振金属からなる。
【0011】
本発明方法において、2台のスピーカを自動車の運転者席と助手席の下方において前方向きに設置する。この両スピーカは、自動車の運転者席と助手席の下方で前方に向け、スピーカ前面を水平または上向きに配列すればよい。この取付け方法では、スピーカ前面を水平から垂直上向きまで配列することが可能であり、スピーカの向きに応じて仮想音像の位置が上方へ移行する。このような構造のスピーカ2台により、車内の可聴音が殆ど車内壁の間接音からなり、発生音の低音域を十分に再生して柔らかな音場を形成する。
【0012】
また、両スピーカは、運転者席と助手席に対応させてダッシュボードの下方に後向きに設置してもよい。この両スピーカは、自動車のダッシュボードの下方で後方に向け、スピーカ前面を水平または上向きに配列すればよい。この取付け方法では、スピーカ前面は水平から垂直上向きまで配列することが可能である。このような構造のスピーカ2台により、車内の可聴音が主として車内壁の間接音からなり、発生音の低音域を十分に再生して柔らかな音場を形成する。
【0013】
【発明の実施の形態】
本発明に係る汎用スピーカ1では、スピーカユニットのフレーム、バッフル板およびマウント部材のいずれかまたは複数部位が制振金属からなり、該フレームのフランジ部だけに制振金属を用いることも可能である(図4参照)。スピーカ1は、車載用、パソコン用、ホームシアター用、BGM用、一般オーディオ用などの製品であり、該スピーカはウーファであってもよい。スピーカ1は、一般に、構造が比較的単純で安価であり、限られた狭い場所に設置できるような小型であると好ましい。本発明において、スピーカユニットの音響放射部は、コーン、ドームまたは大型のホーンのいずれでもよい。
【0014】
本発明において、制振金属には、単一金属、合金および複合金属を含むけれども、金属板と別の素材とを張り合わせた公知の制振鋼板のような複合製品を包含しない。この制振金属は、振動減衰率0.01以上およびヤング率5.0×109N/m2以上の物性を有することを要し、これらはいずれも物質特有の定数であり、振動減衰率は物質の減衰自由振動における対数減衰率であり、ヤング率は固体中の引張りまたは圧縮応力とその方向における歪みとの比である。振動減衰率が0.01未満であると低音域の音に歪みが発生しやすく、ヤング率が5.0×109N/m2未満であると微振動が長く続いて音に濁りが生じる。好ましくは、振動減衰率が0.03以上およびヤング率が7.0×109N/m2以上であり、この範囲において音響信号をいっそう忠実に再現し、低音域および超低音域を明瞭に再生することが期待できる。
【0015】
図1は、種々の制振材に関して振動減衰率およびヤング率を示すグラフである。図1において、振動減衰率0.01以上およびヤング率5.0×109N/m2以上の制振金属として、内外部位の気孔の大きさが異なる多孔質焼結体2、Fe−Al系制振合金3(商品名:M2052、熱科学研究所製)、粉末冶金法によるAl−Si系制振合金4(有限会社スイサク製)が例示できる。
【0016】
前記の制振金属は、振動減衰率が0.01以上であるので、グラスウールやフェルトのような従来の吸音材と同様に吸音作用を持つうえに、ヤング率が5.0×109N/m2以上であるので剛性であり、ゴムやバネのように変位によって振動を吸収するものではない。この制振金属は、スピーカユニット内のコーン紙が音響振動する際に、該コーン紙の振動とともにスピーカユニットのフレームが機械振動することを防ぎ、この振動吸収を行っても全く変位しないので、スピーカユニットおよびキャビネットに機械振動が伝わらない。
【0017】
所望の物性を有する多孔質焼結体2は、本発明者が発明した金属製品であり、表面が粗い剛性であり、鋳鉄やアルミニウムなどの金属細片を電気で直接通電加熱するとともに加圧によって製造する(特公昭58−52528号、米国特許第4443404号、日本特許第3259006号参照)。多孔質焼結体2は、エネルギの大きい周波数である音波を吸収できる吸音材であり、従来品のグラスウールやフェルトなどと異なる硬質材料である。図2に示すように、音波が矢印aのように多孔質焼結体2に当たると、粗い気孔の外表面5の窪みに吸い込まれてから、矢印b,bで示すように、密な機構の内部6で圧縮されて、ごく微小な熱となって外部へ逃げていく。
【0018】
多孔質焼結体2は、一般に、粒径6〜50メッシュの金属チップを用いて、通電加熱と加圧によって平板状に成形する。この成形時に、各金属チップの表面が溶けてチップ相互間で融着するとともに、熱が焼結体内部に逃げて冷却するので、外表面5の気孔が疎く且つ内部6の気孔が密になる(図2参照)。
【0019】
多孔質焼結体2は、単一または2種以上の金属チップから得る。この金属チップは、金属の粉粒体や切削屑(ダライ粉)などであり、2金属成分を有する合金でも、形状や種類の異なる複数の金属チップを混合してもよい。この金属チップとして、鋳鉄切削屑,炭素鋼片,ステンレス鋼片のような鉄系金属、アルミニウム粉末,Al−Si合金切削屑のようなアルミニウム系金属、銅系金属、チタン粉末などのチタン系金属などが例示できる。
【0020】
多孔質焼結体2には、金属チップのほかに、ガラス粒、フェライト粉末、セメント粉および/または熱硬化性樹脂を少量添加して一体化させてもよい。この熱硬化性樹脂は、エポキシ樹脂,ポリエステル樹脂,フェノール樹脂,ジアリルフタレート樹脂などであり、他の添加物と混合して添加することも可能である。多孔質焼結体2は、セラミックスや合成樹脂などを少量含有していても、これらが一体化することで所望の防振性を発揮できる。
【0021】
多孔質焼結体2において、前記の添加物が全体量の約10重量%以下であると十分に多孔質を維持し、10〜25重量%では振動減衰性がやや低下する。多孔質焼結体2では、金属チップの含有量が全体量の約75重量%以上であれば制振金属として使用でき、高い振動減衰率を要する高性能スピーカ用途には約90重量%以上であると好ましい。
【0022】
多孔質焼結体2は、例えば、四角筒形の型枠を有する成形装置(図示しない)によって製造し、該型枠の内に混合した金属チップを充填する。この成形装置では、水平のセラミックス板の上に、同一表面積である1対の矩形状の電極板を対向設置し、これと直交して1対の矩形状の耐熱側壁を設置して型枠を構成している。一方の電極板の側端には低電圧トランスからの電線を接続し、且つ他方の電極板における反対側の側端にも電線を接続する。
【0023】
原料の金属チップは、型枠内にほぼ均等に入れ、次にプレス型を下降させ、数千アンペアの高電流を流して加熱しながら加圧することで平板状に成形する。焼結加工時には、金属チップに最大8000アンペアの高電流を流して加熱成形し、電圧は通常20ボルトである。この際に、型枠内において加熱温度が1000℃前後に達しても、高電流を流すことで体積拡散を殆ど起こさない。また、空隙の球状化、微細空隙の減少や消滅のような現象が発生せず、金属チップ間の接触部で部分的に相互に溶融して結合している。
【0024】
得た焼結板は、中心孔を設けた矩形板に仕上げ加工してそのままバッフル板に用いても、マウント部材のように小さい場合には、適当に切断してから片面または両面を仕上げ研磨し、複数枚を環状に組み合わせて使用してもよい。また、バッフル板またはマウント部材として、焼結板の表面に厚さ数mmの薄肉被覆層を設けてもよく、この薄肉被覆層は、例えば合成樹脂、金属または汎用セラミックスなどからなる。この焼結板は、冷却前の発熱状態または再加熱して立体状に再成形することにより、スピーカユニットのフレームに適用することも可能である。
【0025】
汎用スピーカ1やウーファでは、制振金属の適用部位に応じて、多孔質焼結体2を使用すればよい。例えば、図3に示すスピーカユニット7のフレーム8には、立体的な成形が比較的容易な制振合金を適用すればよく、該フレームのフランジ部だけであれば多孔質焼結体2を使用できる。図4に示すバッフル板10および図5や図6に示すマウント部材12,14には、平板状の多孔質焼結体2を適用できる。平板状の制振金属は、バッフル板10やマウント部材12,14として接着またはボルト止めすればよい。マウント部材12,14は、通常、図5のような矩形断面またはL字形断面の環状体であり、この環状体の一部だけが制振金属であっても、小板片の制振金属を円周方向に分散配置するだけでもよい。
【0026】
所望に応じて、汎用スピーカ1において、凸状に塑性変形した金属フォーム体16(図4)をキャビネット17つまりバッフル板10の前面を被うように取り付けてもよい。金属フォーム体16は、厚さ数ミリに達する不規則で大きい連続気孔が全体に形成された金属板であると解釈できる。金属フォーム体16は、通常、電磁波の遮蔽が少ないニッケルからなり、電磁波の遮蔽を要する場所ではそれに応じた金属を使用する。金属フォーム体16は、見掛け密度1.0以下であり、多数の細長い金属糸状体が幅方向にランダムに延びて結合し、全体として立体的で比較的硬い網目形状を構成する。
【0027】
図7に示すように、本発明で適用するスピーカ特性の測定は、従来の定常態スイープ法でなく、パルス入力法によって行う。定状態スイープ法は各周波数のレベル変動のみをスピーカ特性とするのに対し、パルス入力法は時間領域における測定である。パルス入力法は、図12や図21から図23に示すように、FFT手法を用いると、スピーカ特性が時間領域(a)のパルス応答のみならず、基準レベルが同一ならば、位相情報を含んだ周波数領域(b)における伝達関数の比較が可能となる。入力信号には、時間巾50マイクロ秒の矩形波パルスを用いる。この信号は、周波数領域では約10kHzまでフラットな特性が得られ、その後に20kHzで大きくレベルが落ち込む。
【0028】
図7において、CD−ROMに録音した入力信号の矩形波パルスは、オーディオアンプ18で増幅され、スピーカ19に供給する。スピーカから出た音波は、マイクロフォン20からアンプ22を経て、DAT(デジタル・オーディオ・テープレコーダ)24に録音する。測定した後にDATを再生し、FFTアナライザ26を用いて分析し、パーソナルコンピュータ28でデータ整理する。測定室は弊社工場内であり、ノイズ対策として、SN比向上のために最低100回以上のアベレージング(加算平均)を行って測定結果を得る。床、壁、天井から反射された音は、スピーカからの直接音のみをデータ処理対象とするために除去しても、充分な時間長さの直接音を得ることができ、以下の実験も全てこの方法によって行っている。
【0029】
【実施例】
次に、本発明を実施例に基づいて説明するが、本発明は実施例に限定されるものではない。図3に示すスピーカユニット7は、図4に例示の小型スピーカ1などにおいて箱型のキャビネット内に配置すればよい。
【0030】
スピーカユニット7は、一般に、コーン紙30の全体を被うような円錐形の孔あきフレーム8を有し、該フレームの平坦頂部にマグネット部32を固着する。マグネット部32の内部には、円筒形の励磁コイル(図示しない)を取り付け、該コイルの片側にコーン紙30の中心頂部を糊付けすることにより、該コーン紙は励磁コイルとともに音響振動する。コーン紙30は、その環状周辺部をフレーム8の環状内周面に糊付けすることにより、該コーン紙を張設して安定して音発生させる。制振金属製のフレーム8は、立体的な成形が比較的容易な制振合金4(図1参照)からなり、該制振合金を薄肉の中空円錐形に成形する。
【0031】
円錐形のフレーム8は、その前周端にフランジ部33を有する。フランジ部33は、円形孔を設けたバッフル板(図示しない)に固着し、この固着はボルト止めまたは接着である。一般に、フランジ部33は、バッフル板に対して円周方向に等間隔に3点でボルト止めすると好ましい。このバッフル板の外周の平面形状は、キャビネットの内寸とほぼ同じ矩形であり、該バッフル板をキャビネット内周壁に垂直に金具止めまたは接着する。
【0032】
また、スピーカユニットにおいて、フレーム8のフランジ部33だけが制振金属4からなり、該フレームの他の円錐部分は通常の金属製でもよい。フレーム8において、フランジ部33と他の円錐部分とは、溶接または接着剤によって一体化する。
【0033】
図4に示すスピーカユニット34は、小型スピーカ1において箱型のキャビネット17内に配置する。スピーカユニット34は、コーン紙35の全体を被う円錐形のフレーム36を有し、該フレームの平坦頂部にマグネット部38を固着する。コーン紙35は、マグネット部38内の励磁コイルとともに音響振動する。バッフル板10には、制振金属である多孔質焼結体2(図2参照)を用いる。
【0034】
円錐形のフレーム36は、バッフル板10の中心孔40に挿入し、前周端のフランジ部42をバッフル板10に固着し、この固着はボルト止めまたは接着である。バッフル板10には、中心孔40の前方内周にフランジ部42と嵌合する環状溝44を形成する。バッフル板10の平面形状は、キャビネット17の内寸とほぼ同じ矩形であり、キャビネット内周壁に垂直に金具止めまたは接着する。フレーム36のフランジ部42は、バッフル板10に対して円周方向に等間隔に3点でボルト止めすると好ましい。
【0035】
箱型のキャビネット17は、バッフル板10とともにスピーカボックスを構成し、その側壁に放熱用の貫通孔46を設け、キャビネット後壁にコネクタのレセプタクル47を取り付ける。キャビネット17は、上向きに配置されるようにスタンド48を設置すると好ましい。
【0036】
図2に示す多孔質焼結体2を製造するには、図示しないけれども、水平の耐熱性セラミックス板の上に、同一表面積である1対の矩形状の電極板を対向設置し、これと直交して1対の矩形状の耐熱側壁を設置して型枠を構成する成形装置を用いる。この型枠の寸法は、底面積675×675mmで高さ15cmである。水平のセラミックス板の中には熱電対を挿入しており、型枠内の温度を測定することが可能である。この型枠の底面に離型シートを平らに敷設し、その上に鋳鉄(FC−25、含有量:炭素約3.5 %,ケイ素約2.5%,マンガン約0.5%)の切削屑(ダライ粉)17kgを入れ、厚さ約30mmになるように均等にならし、さらに離型シートを平らに敷設する。
【0037】
前記の成形装置において、セラミックス製のプレス型を下降させると同時に電源を入れ、電流が5000アンペアになるまでプレス型を下げて加圧する。圧力210kg/cm2で加圧を継続すると、型枠内を通過する電流が0から5000アンペアへ急激に上昇し、さらに徐々に上昇を続けて加圧後10〜12分で6400アンペアに達する。電流は6400アンペアで平衡になるから、ここでプレス型を上げて焼結板を取り出して冷却する。
【0038】
この焼結板を適当に裁断・加工し、さらに仕上げ研磨してバッフル板10を得る。得た多孔質焼結体2は、気孔率約50%を有し、厚さ方向において多少外表面の気孔が疎く且つ内部の気孔が密になる。多孔質焼結体2は、振動減衰率が(η)=0.14、ヤング率が1.2×1010N/m2である制振金属である。
【0039】
小型スピーカ1では、多孔質焼結体2のバッフル板10を介してスピーカユニット34をキャビネット17に設置するため、コーン紙の音響振動の反作用である機械振動がフレーム36に伝わっても、その機械振動をバッフル板10の多孔質焼結体2で吸収できる。バッフル板10は、コーン紙35がアンプからの音信号通りに振動する際に、該コーン紙から伝わる機械振動をキャビネット17に伝えない。
【0040】
図8と図9において、実験例として、口径3cmスピーカに鋳鉄の多孔質焼結体2のバッフル板を取り付け、スピーカ特性における時間領域を表示する。比較例として、図9では、口径3cmスピーカに木製のバッフル板を取り付けている。図8では、最初の負のピークに続く正のピーク値が図9のそれよりも約20dB大きい。図8で用いる鋳鉄製の多孔質焼結体2は、振動減衰性が高く、しかも剛性材料であるのでスピーカユニット34をしっかり固定できる。鋳鉄の多孔質焼結体2は、図9の木製に比べて、コーン紙の膜面が動いた時、反作用であるユニット34の機械振動をより多く吸収することにより、コーン紙35の膜面はいっそう動作がスムースになり、振幅の幅が広がることで入力信号をより忠実に再現するようになる。図9の木製は、その固有振動数にあわせて動きやすく、コーン紙の膜面の動きに悪影響を与える。
【0041】
図4に示す小型スピーカ1では、凸状に塑性変形した金属フォーム体16をキャビネット17つまりバッフル板10の前面を被うように取り付ける。金属フォーム体16は、見掛け密度1.0以下であり、多数の細長いニッケル片が幅方向に延びてランダムに結合し、全体として立体的な網目形状を構成し、その厚さは約2mmに及んでいる。
【0042】
図示しないけれども、金属フォーム体16を製造するには通常のめっき反応装置を用いる。この反応装置において、カソードの金属板の両面に連続気泡の薄いスチロール板を張り付け、両金属板はニッケルとの剥離性が高い素材であり、さらに剥離性が高くなるように表面処理を施す。一方、アノードはニッケル板であり、ニッケルめっき浴は硫酸ニッケル、塩化ニッケル、ホウ酸、錯化剤などを含有する。
【0043】
この反応装置において、外部電源を用いて一定の電位を加えると、カソードでは、溶液内部からニッケルイオンが拡散によってスチロール板の気泡を通過して電極界面に近づき、カソードから電子を受け取って金属ニッケルに還元される。この際に、金属ニッケルはスチロール板の気泡部分にしか存在しないので、その気泡部分に沿ってランダムに成長して結合する。金属ニッケルの析出が数ミリに達したならばカソードを取り出し、両スチロール板を金属板から剥離し、さらにスチロール分を除去する。適宜の表面仕上げをすると、平板状の金属フォーム体16を得る。金属フォーム体16は、プレス型または手によって凸状に塑性変形することが可能である。
【0044】
金属フォーム体16は、音響レンズとして音源の強度分布および位相を制御することにより、発生音の指向性を適宜に拡散できる。スピーカユニット34から出た音波は、金属フォーム体16の不規則な孔によって、ネット面において新たな音波面が発生する。この音波面から、金属フォーム体16の気孔をすり抜け直進する音波、該ネットに当たって一旦跳ね返る音波、気孔の境界面に当たって様々な方向へ回折される音波を発生する。また、金属フォーム体16は、軽くても硬質の材料であるから、音波は金属フォーム体16で吸収されず、音質を変えられずに通過できる。つまり、スピーカから出た音波は、ネット面に到達し、そこで直進、回折などを生じて拡散され、ネット面から外方の空間へ広がる。スピーカから出た音波は、多少の指向性や周波数的にレベル差などを持っていても、金属フォーム体16を通過すると、音質が変わらず、広範囲に拡散する安定した音波となる。
【0045】
金属フォーム体16を取り付けたスピーカについて、受音点の向きがスピーカ正面(0度)、傾き30度、60度の周波数特性を調べ、該フォーム体のない同じスピーカについて、金属フォーム体16を除いた場合の0度、30度、60度の周波数特性と比較する。周波数特性は、金属フォーム体16の気孔の大きさや数にも依存するが、低音域において違いが良く現れる。金属フォーム体16を有するスピーカでは、0度〜60度にかけて、出力音圧レベルが段階的に下がっているのに対し、該フォーム体のないスピーカでは、30度のときの低音域の出力音圧レベルが持ち上げられ、安定さに欠ける音波を発生する。
【0046】
図5は本発明の変形例を示し、スピーカユニット34の円錐形フレーム36をバッフル板50の中心孔51に嵌入し、多孔質焼結体2のマウント部材12をスピーカユニット34のフランジ部42の後方面とバッフル板50の前方面との間に介在させ、円周方向に3点または4点のボルト止めまたは接着によって固着する。バッフル板50は通常の木製または金属製である。マウント部材12は、矩形断面で内径がバッフル板50の中心孔51とほぼ等しい環状体であり、多孔質焼結体の単体または複数枚の小板片の組み合わせからなる。マウント部材12は、スピーカユニット34を前方へ配置させる役目もある。
【0047】
また、図6に示すマウント部材14は、バッフル板52とキャビネット17との間に介在させ、該バッフル板は通常の木製または金属製である。円錐形のフレーム36は、バッフル板52の中心孔53に挿入し、前端のフランジ部42および前方周面をバッフル板52の中心孔53に固着する。マウント部材14は、バッフル板52とほぼ同じ厚みである矩形断面の細長い板状体の組み合わせからなり、バッフル板52の外周面とキャビネット17の内壁との間で上下面を接着するかまたは個別に金具止めやボルト止めする。ベニヤ板54は、主として装飾のためにバッフル板の前方に配置する。
【0048】
マウント部材12,14は、コーン紙35からスピーカユニット34のフレーム36に伝わる機械振動を吸収する。マウント部材12,14は、コーン紙がアンプからの音信号通りに振動する際に、該コーン紙から伝わる機械振動をキャビネット17に伝えないことにより、機械振動が音波と合成されることがない。したがって、このスピーカでは、低音域における音圧レベルが上昇し、可聴周波数帯域における音圧レベルがフラットに近づいてスピーカ特性が良化する。マウント部材14では、バッフル板自体の機械振動を回避できないので、該バッフル板から生じる振動音が多少悪影響を及ぼす場合もある。
【0049】
一例として、図10において、市販の口径38cmスピーカ(UREI製、モデル811B)において、スピーカユニットの円錐形フレームとエンクロージャとの間に、多孔質焼結体2のマウント部材12を介在させた場合と、介在させない場合(オリジナルの状態)の周波数特性を比較する。その周波数特性を測定すると、マウント部材12を介在させると、周波数40〜50Hz以下の低音域における音圧レベルが上昇している。この音圧レベル上昇は、振動減衰性が高くて硬い多孔質焼結体2がスピーカユニット自体の機械振動を吸収し、エンクロージャつまりスピーカボックスに箱鳴りなどを伝えず、低周波数帯域の信号音に対して、コーン紙の膜面が精確に動いた結果である。この結果として、このスピーカでは、可聴周波数帯域における音圧レベルがフラットに近づき、全般的にスピーカ特性が良化する。一方、オリジナルの状態では、コーン紙の音響振動の反作用がスピーカユニットのフレームに伝わり、さらにキャビネットに伝達されてボックス全体が機械振動で揺動する。このようなボックス揺動により、コーン紙からの発生音の低い周波数が打ち消されて低音域における音圧レベルが低くなり、低音域が精確に再生されない状況になる。
【0050】
図示しないけれども、口径30cmのスピーカ(JBL製)では、周波数約70Hz以下において音圧レベルの上昇が知見できる。このように、剛性の多孔質焼結体は、後付けのマウント部材として市販のスピーカに取り付けても、スピーカユニットをエンクロージャに固定する一部品としてあらかじめ組み込んでおいてもよい。また、口径10cmのスピーカにおいて、多孔質焼結体のマウント部材と木製のマウント部材とを比較すると、約200Hz以下の低音域で音圧レベルが上昇している。
【0051】
図11は、2台のスピーカユニット55,56を前後に組み込んだスピーカ57を示す。スピーカユニット55,56は、通常、同一の形状と機能を有し、コーン紙(図示しない)の全体を被うような円錐形のフレーム58,59を有し、該フレームの平坦頂部にマグネット部60,61を固着する。マグネット部60,61の近傍には、円筒形のボイスコイル(図示しない)を取り付け、該コイルの片側にコーン紙の中心頂部を糊付けすることにより、コーン紙はコイルとともに音響振動する。
【0052】
前方ユニット55のフレーム58は、バッフル板62の中心孔63に挿入し、前周端のフランジ部64をバッフル板62に接着またはボルト止めによって固着する。バッフル板62には、中心孔63の前方内周にフランジ部64と嵌合する環状溝65を形成する。バッフル板62の平面形状は、キャビネット66の内寸とほぼ同じで矩形である。一方、後方ユニット56のフレーム59は、バッフル板67の中心孔68の後方内周に形成した環状溝69にフランジ部70を嵌め、ボルト止めまたは接着によって固着する。バッフル板62,67は、所定形状の多孔質焼結体を薄い樹脂でコーティングしている。
【0053】
バッフル板62,67の間には、該バッフル板とほぼ同形状で同じ厚みの2枚の木質板71,71を配置する。4枚の板全てを密接させて接着し、キャビネット66の内周壁に垂直に金具止めまたは接着する。やや細長い箱型のキャビネット66は、バッフル板62,67とともにスピーカボックスを構成し、その側壁に放熱用の貫通孔72を設け、キャビネット後壁にコネクタのレセプタクル73を取り付ける。
【0054】
スピーカ57では、コーン紙の音響振動の反作用がスピーカユニット55,56のフレーム58,59に伝わっても、その機械振動をバッフル板62,67の多孔質焼結体で吸収するとともに、スピーカユニット55,56に同じ音信号を入力することにより、両スピーカユニットが同時に同位相で音響振動することになる。この動作環境により、前方のコーン紙の膜面が、後方のコーン紙の膜面の振動と対応してより自由に音響振動しやすくなる。口径が小さいスピーカでは、低音域の精確な再生が困難であるのに対し、2連ユニットのスピーカ57では、低音域における音圧レベルの上昇が確認できる。
【0055】
図12から図16において、実験で使用したスピーカユニットはいずれも同一の口径10cmであり、各スピーカは金属フォーム体74を除いた態様である。図12では、シングルスピーカとダブルスピーカとのスピーカ特性を比較し、シングルスピーカは1台のスピーカユニット、ダブルスピーカは前記のように2台一連のスピーカユニットを用い、これ以外は全て同一の構造である。図12において、シングルスピーカは低音域における音圧レベルが上昇し、ダブルスピーカは、シングルスピーカよりもさらに低音域の音圧レベルが向上している。
【0056】
図13には、同一構造の別のダブルスピーカにおいて、一方ではバッフル板に多孔質焼結体(商品名:ラスク)を用い、他方ではバッフル板が木製である場合について、それぞれの周波数特性を比較している。図13において、多孔質焼結体のバッフル板を用いたダブルスピーカは、低音域の再生において、木製のバッフル板よりも音圧レベルがいっそう大きいことが判る。
【0057】
図14と図15は、口径10cmである異なるスピーカユニットに関する周波数特性を示し、両スピーカユニットともに高音域で大きなディップ(落ち込み)が発生している。一方、図16は、これらのスピーカユニットを2基直列に搭載したダブルスピーカの周波数特性を示す。両スピーカともに、高音域でディップが発生していたにもかかわらず、図16のダブルスピーカにすると低音域の音圧レベルがいっそう上昇し、高音域の音圧がより安定した特性を示している。図12から図16により、多孔質焼結体のバッフル板を用いたダブルスピーカは、通常のスピーカに比べて低音域の音圧レベルを上昇させ、異なったスピーカユニット2基を用いた場合には、個々のユニットの欠点を補い合うような特性を持つことが判明する。
【0058】
図17に示すスピーカ75は、前方のスピーカユニット76を垂直に組み込み、後方のスピーカユニット77を水平に組み込んでいる。スピーカユニット76,77は、通常、同一の形状と機能を有する。前方ユニット76のフレーム78は、樹脂コーティングした多孔質焼結体のバッフル板79に固着する。前方ユニット76の後方はキャビネット80で囲まれ、この密閉空間81には後方ユニット77のフレーム内のコーン紙(図示しない)が開口する。後方ユニット76のフレーム82は、樹脂コーティングした多孔質焼結体のバッフル板83に固着し、該バッフル板83をスピーカユニット77の下方において水平に配置し、キャビネット80の内周壁に金具止めまたは接着する。
【0059】
スピーカ75は、図11に示すスピーカ57と同様に、コーン紙の音響振動の反作用がフレーム78,82に伝わっても、その機械振動をバッフル板79,83の多孔質焼結体で吸収するとともに、両スピーカユニット76,77の振動が前後で同期しているため、その機械振動をいっそう効果的に減衰する。スピーカ75は縦長であり、従来のスピーカと類似の形状であるので用途を限定されることが少ない。
【0060】
図18から図20は、車載スピーカの設置位置に応じて描いた音線図であり、図1に例示するようなスピーカ1を適切に変形且つ小型化して、車載スピーカとして用いると好ましい。設置可能なスピーカは、スピーカ1の代わりに通常のスピーカでも有効であり、図11に示すような2台のスピーカユニットを一連に組み込んだスピーカなどでもよい。
【0061】
図18において、スピーカ84,84は、自動車86の運転者席87と助手席88の下方において、座席下側の中心または中央やや前方で前向きに設置する。スピーカ84,84の前面を運転者席87と助手席88の下方で水平向きに配列すると、両スピーカからの直接音は殆ど車内前方で反射され、車内の人の可聴音は主として間接音となる。この間接音を収束すると、仮想音像90,90が自動車の前方に位置することになる。
【0062】
図19において、スピーカ91,91は、自動車86の運転者席87と助手席88に対応させて、ダッシュボードの下方において後向きに設置する。スピーカ91,91の前面を水平向きに配列すると、両スピーカからの直接音の一部は運転者席87と助手席88の方向へ放射状に拡がるけれども、殆どの音が席の下半分に到達するので直接聴取されることは少ない。直接音の大部分は、ダッシュボードの表面を上向きに回り込み、ついで車内前方のフロントガラスで反射され、さらに車の内側面で反射されることにより、これらの間接音が車内の人の可聴音となる。音量と明瞭感の点では、スピーカ91,91の位置の方がスピーカ84,84の位置よりもいっそう大きい。
【0063】
一方、図20は、2台のスピーカ92,92をダッシュボードの左右に設置する従来の自動車(例えば、商品名:カローラ)において、各スピーカから放出する音線図を示す。図20において、前席である運転席87や助手席88では、近い方のスピーカ92から大きな直接音を受け、続けて遠い方のスピーカからの直接音を受けてから、その後にドアや窓、天井、後部窓などで多重に繰り返し反射した音を聴くことになる。
【0064】
図18のように、座席下にスピーカ84,84を設置した場合には、近いスピーカから発した直接音は座席を回り込んで前席のリスナーに最初に到達し、続けて遠いスピーカの回り込んだ直接音を受ける。即ち、近くから大きな直接音を受けるのではなく、座席を回り込んだ回折音を最初に聞くことになり、その後に、その回折音がドアや天井などに反射した音を聴くことになる。一方、回折せずに前席の足元の空間を前方に進んだ直接音は、時間遅れを伴なった反射音となってリスナーに到達し、さらにこの反射音が車内で多重に反射することになる。図19の場合には、最初に、直進する直接音を多少聴取することになるけれども、この直接音を発するスピーカの位置はかなり遠く、リスナーが聴く音に時間差を生じるのは同様である。
【0065】
図21は、自動車(商品名:カローラ)について、図18の座席下に設置したスピーカ84,84によるスピーカ特性を助手席で測定したグラフである。図22は、別の自動車(商品名:セルシオ)について、図18の座席下に設置したスピーカ84,84によるスピーカ特性を助手席で測定したグラフである。また、図23は、別の自動車(商品名:セルシオ)について、従来位置に設置した多数のスピーカによるスピーカ特性を助手席で測定したグラフである。音源は、それぞれ図7に示すような矩形波パルスである。
【0066】
座席下に設置したスピーカ84,84において、図21(a)の時間領域では、それほど大きくない音が最初に到達し、その後にある程度の大きさの音が続き、図23(a)と同様に拡散された音場となっている。図21(b)の周波数領域では、低音域から3kHzあたりまでは、ほぼフラットな特性を有しており、3kHz以降は、図23(b)に比べると音圧レベルの下がり方が早い。図22に示すスピーカ特性は、図21のそれに比べていっそう良好になっている。
【0067】
図23に示すスピーカ特性について、図23(a)の時間領域では、大きな音圧を有する直接音と反射音が多く、それらが受音点に到達していることが判る。大きな直接音と反射音は、時間の経過につれて小さくなり、拡散された音場になっている。図23(b)の周波数領域では、1kHz近辺で音圧が少し上昇しており、そこから低音域さらに中高音域へ徐々に音圧レベルが下がっている。したがって、自動車(商品名:カローラ)について、図20に示すような従来位置に設置したスピーカ92,92によるスピーカ特性は、図23のそれに比べていっそう劣っている。
【0068】
図18から図20に示す音線図、図21から図23に示す測定値、さらに試聴から判断すると、図18の座席下では、スピーカ84,84からの直接音は、直にリスナーに到達せず、回折音が最初に耳に届いている。少しの時間経過のあと、座席足元前方に進んだ直接音が、今度は反射音として受音点に到達する。この反射音は、足元の空間内で反射を繰り返した結果、それぞれの反射音が次々と受音点へ到達するので、座席足元前方でしっかりとした音像を定位することとなる。周波数特性においても、低周波数域から3kHzくらいまで、フラットな特性であること、3kHz以上の高周波数域では、レベルの落ち込みが早いことから、耳にとって低音域を十分に再生した音場を形成している。仮想音像90,90が前席前方に定位することにより、音が無秩序に鳴っているのではなく、整音された音楽ホールやリスニングルームの響きを感じ取ることができる。スピーカからの直接音が直にリスナーに到達しないことから、音の圧迫感から開放され、柔らかく疲れない音場が形成されている。図19の座席下でも、スピーカ91,91からの直接音の一部がリスナーに到着する点を除いて、ほぼ同様の効果がある。
【0069】
一般に、オーデトリムやコンサートホールなどの時間的な音響特性は、舞台で演奏された音が観客に対してまず直接音が到達し、ついで一次反射音、二次反射音、三次反射音と続いて直接音の音量を支えるような形式で観客に音が伝わっていき、これによって豊かな音量と明瞭感、さらに音に包まれたような気分になる。このような音響空間を作りだしているのがオーデトリムである。自動車内では、音響空間が小さくて反射距離が短いために、車内にいる人に対して、直接音と、一次反射音、二次反射音などとが同時に近い状態で到達し、車内にいる人は一度に高い音圧を受けてしまう。
【0070】
これに対し、図18のように、座席下にスピーカ84,84を設置すると、車内にいる人は、両スピーカからの直接音が多少低くなる代わりに、反射音が仮想音像90を作ることにより、一次反射音が恰も直接音のように聞こえ、小さな空間が大きく拡がるような擬似空間を作り出し、図19でもほぼ同様である。したがって、車内においても、オーデトリムやコンサートホールなどの時間的な音響特性を持つ音響空間を作り出すことができる。
【0071】
一方、図20の従来位置では、スピーカ92,92からの直接音やその反射音が、時間間隔をおかずに車内で大きな音圧を生じさせている。このため、無秩序な方向からの音に包まれ、音像の定位もむずかしいものと判断せざるをえない。その周波数特性においても、1〜2kHz付近のレベル上昇が見られ、耳障りな音場を形成している。この結果から、制振金属のバッフル板などを用いたスピーカを図18や図19のように座席下に設置することは、車内音場を改善する優れた効果を有するものと解釈できる。
【0072】
【発明の効果】
本発明に係る汎用スピーカは、振動減衰性が高くて剛性の制振金属をスピーカユニットまたはバッフル板やマウント部材に用いることにより、信号入力時にスピーカユニットのフレーム振動を吸収し、コーン紙の膜面を精確に音響振動させことができる。また、多孔質焼結体などの制振金属を介在させると、余計なフレーム振動がバッフル板やエンクロージャまで伝わらないことにより、入力信号に対して音を忠実に再現して低音域および超低音域を明瞭に再生でき、よりクリアでメリハリのある音が再生されることになる。本発明のスピーカでは、特に、可聴周波数あたりでその傾向が顕著に現れ、さらに低音域の音圧レベルが上昇する効果がある。
【0073】
本発明の汎用スピーカにおいて、スピーカユニットを2台直列に固定すると、前後のスピーカユニットに同時に同位相で信号が入力されるため、前方スピーカユニットのコーン紙の膜面は、後方スピーカユニットのコーン紙の膜面の音響振動に応じてよりスムーズに振動する。この結果、2台直列のスピーカユニットを備えたスピーカは、シングルユニットのスピーカに比べて、さらに低音域の音圧レベル上昇および周波数特性が安定する。
【0074】
本発明のスピーカ取り付け法は、車内においてスピーカを運転席および助手席の座席下に設置することにより、従来の車内音場が無秩序な音の空間であるのに反し、前席の前方に音像を定位させ、整音計画された音楽ホールやリスニングルームのように音場の改善を達成する。また、本発明方法では、直接音が直にリスナーに到達せず、前方から拡散された音が到達するため、圧迫感のないリラックスできる音場空間を作り出している。
【図面の簡単な説明】
【図1】 種々の制振材における振動減衰率とヤング率を示すグラフである。
【図2】 本発明で用いる多孔質焼結体を拡大して示す概略断面図である。
【図3】 本発明に係る汎用スピーカのスピーカユニットを一部切り欠いて示す概略側面図である。
【図4】 本発明の汎用スピーカを示す概略断面図である。
【図5】 マウント部材を有する汎用スピーカの要部断面図である。
【図6】 別のマウント部材を有する汎用スピーカの要部断面図である。
【図7】 スピーカ特性の測定方法を示す説明図である。
【図8】 本発明のスピーカについて、スピーカ特性における時間領域を表示するグラフである。
【図9】 木製のバッフル板を取り付けたスピーカについて、スピーカ特性における時間領域を表示するグラフである。
【図10】 市販のスピーカにおいて、スピーカユニットの円錐形フレームとエンクロージャとの間に、多孔質焼結体のマウント部材を介在させた場合と、介在させない場合の周波数特性を示すグラフである。
【図11】 汎用スピーカの変形例を示す概略斜視図である。
【図12】 シングルスピーカおよびダブルスピーカについて、(a)はスピーカ特性における時間領域、(b)は周波数領域を表示するグラフである。
【図13】 同一構造の別のダブルスピーカについて、バッフル板が多孔質焼結体または木製である場合の周波数特性を示すグラフである。
【図14】 口径10cmのスピーカユニットに関する周波数特性を示すグラフである。
【図15】 口径10cmの別のスピーカユニットに関する周波数特性を示すグラフである。
【図16】 図14と図15のスピーカユニットを用いるダブルスピーカに関する周波数特性を示すグラフである。
【図17】 汎用スピーカの別の変形例を示す概略斜視図である。
【図18】 本発明に係る車載スピーカの設置位置で描いた音線図であり、(a)は乗用車の側断面図、(b)は水平断面図である。
【図19】 本発明の車載スピーカの他の設置位置で描いた音線図であり、(a)は乗用車の側断面図、(b)は水平断面図である。
【図20】 従来の車載スピーカの設置位置で描いた音線図であり、(a)は乗用車の側断面図、(b)は水平断面図である。
【図21】 図20の車載スピーカの設置位置において、(a)はスピーカ特性における時間領域、(b)は周波数領域を表示するグラフである。
【図22】 別の自動車について、図21と同様のスピーカ特性を示すグラフである。
【図23】 別の自動車について、本来の車載スピーカの設置位置における図21と同様のスピーカ特性を示すグラフである。
【符号の説明】
1 汎用スピーカ
2 多孔質焼結体
3 Fe−Al系制振合金
4 Al−Si系制振合金
7 スピーカユニット
8 円錐形のフレーム
10 バッフル板
12,14 マウント部材
16 金属フォーム体
17 キャビネット[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a general-purpose speaker that can faithfully reproduce an acoustic signal for in-vehicle use, personal computer use, home theater use, BGM use, and the like, and relates to a method for forming a soft sound field by attaching this kind of speaker in an automobile.
[0002]
[Prior art]
An audio speaker is a converter that generates sound waves in response to an acoustic output current from an amplifier, and generally includes a dynamic transducer and an acoustic radiation unit that radiates vibrations of a vibrator as sound waves. For this acoustic radiation part, a cone or dome is used for a small size, and a horn is used for a large size. This type of loudspeaker is often used in combination with several loudspeakers with different diameters to generate sound waves over a wide frequency band, and high-end products are very expensive and require a large installation area.
[0003]
On the other hand, since speakers for personal computers and in-vehicle use have a limited installation area, a relatively small cone speaker unit is often used. In this type of speaker, the cone paper of the speaker unit acoustically vibrates to generate a sound wave, and this mechanical vibration is transmitted from the baffle plate, and further transmitted to the box so that the entire box is easily swung. When such a box swing occurs, the low frequency of the sound generated from the cone paper is canceled out, and the low frequency range is not reproduced accurately, and the low frequency range becomes muddy or blurred.
[0004]
[Problems to be solved by the invention]
In order to prevent the box from swinging in a small speaker, a metal free edge is conventionally installed between the frame of the speaker unit and the cone paper. This free edge facilitates the movement of the cone paper and absorbs the mechanical vibration of the cone paper. ing. Even if this free edge is somewhat effective, it is not perfect and cannot absorb the mechanical vibration of cone paper completely, so some vibration is transmitted to the frame of the speaker unit, and this vibration is transmitted from the baffle plate to the box and the entire box Will swing.
[0005]
In order to absorb the mechanical vibration of cone paper, it has already been proposed to use a damping steel plate for the frame of the speaker unit. This damping steel plate is usually in a sandwich shape in which a resin layer having damping performance is sandwiched between two thin steel plates, and the sandwiched resin layer is called a damping sheet. In this damping steel plate, the vibration is absorbed by the viscous damping that occurs when the damping sheet is deformed, and this deformation depends on the shear deformation of the resin layer. The micro-vibration, which is the characteristic of, lasts longer than that of metal. For this reason, the emitted sound waves often overlap within a certain time, and the sound becomes turbid especially in the low sound range.
[0006]
The present invention has been proposed to improve the above-mentioned problems associated with conventional small speakers, and an object thereof is to provide a general-purpose speaker capable of faithfully reproducing an acoustic signal and clearly reproducing a low frequency range. Another object of the present invention is to provide a general-purpose speaker that does not impair sound quality by using a damping metal having a predetermined vibration damping factor and Young's modulus for any of a frame, a baffle plate, and a mount member. Another object of the present invention is to provide a speaker mounting method in which an audible sound in a vehicle becomes an indirect sound of a vehicle inner wall, and a mutual sound wave is reduced to form a soft sound field.
[0007]
[Means for Solving the Problems]
In order to achieve the above object, a general-purpose speaker according to the present invention includes an electromechanical transducer that converts an acoustic output signal into vibration of a vibrator, an acoustic radiation unit that radiates vibration of the vibrator as a sound wave, and a transducer. A speaker unit is constituted by a substantially conical frame that is fixed and surrounds the acoustic radiation part, and at least one speaker unit is incorporated into the cabinet via a baffle plate. Normally, one or two speaker units are incorporated in a cabinet. A mount member is interposed between the speaker unit and the baffle plate or between the baffle plate and the cabinet as desired.
[0008]
In the present invention, the damping metal member is a frame, a baffle plate and / or a mounting member of the speaker unit. Only the flange part of the frame of the speaker unit may be made of a damping metal. This damping metal has a vibration damping rate of 0.01 or more and a Young's modulus of 5.0 × 10 9 N / m 2 Having the above physical properties, preferably vibration damping rate of 0.03 or more and Young's modulus of 7.0 × 10 9 N / m 2 Has the above physical properties. This vibration-damping metal is, for example, a porous sintered material whose outer surface pores are sparse and inner pores are dense. In the body is there.
[0009]
In the general-purpose speaker of the present invention, the vibration damping metal of the speaker unit frame, baffle plate and / or mount member absorbs mechanical vibrations propagated to the speaker unit frame, thereby faithfully reproducing the acoustic signal and reducing the low frequency range. Clearly reproduces the very low frequency range. In the general-purpose speaker of the present invention, when one or two series of speaker units are incorporated in a cabinet and the two speaker units are a series, the acoustic signal can be reproduced more faithfully and the bass range can be reproduced more clearly.
[0010]
In the speaker mounting method of the present invention, a speaker unit is constituted by an electromechanical transducer, an acoustic radiation portion, and a frame that is fixed to the transducer and surrounds the acoustic radiation portion, and the speaker unit is attached to a cabinet via a baffle plate. Miniaturize two built-in speakers for automobiles. In the two speakers, any one of the frame, baffle plate and mount member of the speaker unit is made of a damping metal.
[0011]
In the method of the present invention, two speakers are installed facing forward under the driver's seat and the passenger seat of the automobile. These two speakers may be arranged forward or under the driver's seat and front passenger seat of the automobile, and the front of the speakers may be arranged horizontally or upward. In this attachment method, the front surface of the speaker can be arranged from horizontal to vertically upward, and the position of the virtual sound image moves upward according to the direction of the speaker. With the two speakers having such a structure, the audible sound in the vehicle is mostly indirect sound on the inner wall of the vehicle, and the soft sound field is formed by sufficiently reproducing the low frequency range of the generated sound.
[0012]
Further, both speakers may be installed rearward below the dashboard so as to correspond to the driver seat and the passenger seat. These two speakers may be arranged rearward below the dashboard of the automobile and the front of the speakers horizontally or upwardly. In this mounting method, the front surface of the speaker can be arranged from horizontal to vertically upward. With the two speakers having such a structure, the audible sound in the vehicle mainly consists of indirect sound on the inner wall of the vehicle, and the low sound range of the generated sound is sufficiently reproduced to form a soft sound field.
[0013]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
In the general-
[0014]
In the present invention, the damping metal includes a single metal, an alloy, and a composite metal, but does not include a composite product such as a known damping steel plate in which a metal plate is bonded to another material. This damping metal has a vibration damping rate of 0.01 or more and a Young's modulus of 5.0 × 10 9 N / m 2 It is necessary to have the above physical properties, all of which are constants specific to the material, the vibration damping factor is the logarithmic damping factor in the damping free vibration of the material, and the Young's modulus is the tensile or compressive stress in the solid and its direction. It is a ratio with the distortion in. If the vibration damping rate is less than 0.01, distortion is likely to occur in the low-frequency sound, and the Young's modulus is 5.0 × 10. 9 N / m 2 If it is less than this, the minute vibration continues for a long time and the sound becomes turbid. Preferably, the vibration damping rate is 0.03 or more and the Young's modulus is 7.0 × 10. 9 N / m 2 As described above, it can be expected that the acoustic signal is reproduced more faithfully in this range, and the low frequency range and the ultra low frequency range are clearly reproduced.
[0015]
FIG. 1 is a graph showing vibration damping rates and Young's moduli for various damping materials. In FIG. 1, the vibration damping rate is 0.01 or more and the Young's modulus is 5.0 × 10. 9 N / m 2 As the above damping metal, porous
[0016]
Since the vibration damping metal has a vibration damping rate of 0.01 or more, it has a sound absorbing effect as well as a conventional sound absorbing material such as glass wool and felt, and has a Young's modulus of 5.0 × 10. 9 N / m 2 Since it is above, it is rigid and does not absorb vibration by displacement like rubber and spring. This damping metal prevents the frame of the speaker unit from mechanically vibrating along with the vibration of the cone paper when the cone paper in the speaker unit is acoustically vibrated, and does not displace at all even if this vibration is absorbed. Machine vibration is not transmitted to the unit and cabinet.
[0017]
The porous
[0018]
The porous
[0019]
The porous
[0020]
In addition to the metal chip, the porous
[0021]
In the porous
[0022]
The porous
[0023]
The raw metal chips are formed into a flat plate shape by placing them almost uniformly in the mold, and then lowering the press die and applying pressure while heating with a high current of several thousand amperes. At the time of sintering, a metal chip is hot-formed by flowing a maximum current of 8000 amperes, and the voltage is usually 20 volts. At this time, even if the heating temperature reaches around 1000 ° C. in the mold, almost no volume diffusion occurs by passing a high current. Moreover, phenomena such as the spheroidization of the voids and the reduction or disappearance of the fine voids do not occur, and they are partially melted and bonded to each other at the contact portion between the metal chips.
[0024]
Even if the obtained sintered plate is finished into a rectangular plate with a center hole and used as it is for a baffle plate, if it is small like a mount member, it is cut appropriately and then polished on one or both sides. A plurality of sheets may be combined in a ring shape. Further, as the baffle plate or the mount member, a thin coating layer having a thickness of several mm may be provided on the surface of the sintered plate, and the thin coating layer is made of, for example, synthetic resin, metal, or general-purpose ceramics. This sintered plate can also be applied to the frame of the speaker unit by re-molding into a three-dimensional shape by heating or reheating before cooling.
[0025]
In the general-
[0026]
If desired, in the general-
[0027]
As shown in FIG. 7, the measurement of the speaker characteristics applied in the present invention is performed by the pulse input method instead of the conventional steady state sweep method. The steady-state sweep method uses only the level fluctuation of each frequency as a speaker characteristic, whereas the pulse input method is a measurement in the time domain. As shown in FIG. 12 and FIG. 21 to FIG. 23, the pulse input method includes not only the pulse response in the time domain (a) but also the phase information if the reference level is the same when using the FFT method. The transfer functions in the frequency domain (b) can be compared. A rectangular wave pulse having a time width of 50 microseconds is used as the input signal. This signal has a flat characteristic up to about 10 kHz in the frequency domain, and then drops greatly at 20 kHz.
[0028]
In FIG. 7, the rectangular wave pulse of the input signal recorded on the CD-ROM is amplified by the audio amplifier 18 and supplied to the speaker 19. Sound waves emitted from the speaker are recorded from a
[0029]
【Example】
Next, the present invention will be described based on examples, but the present invention is not limited to the examples. The speaker unit 7 shown in FIG. 3 may be arranged in a box-shaped cabinet in the
[0030]
The speaker unit 7 generally has a conical perforated frame 8 that covers the
[0031]
The conical frame 8 has a
[0032]
In the speaker unit, only the
[0033]
The
[0034]
The conical frame 36 is inserted into the center hole 40 of the
[0035]
The box-
[0036]
In order to manufacture the porous
[0037]
In the molding apparatus, the ceramic press die is lowered and the power is turned on at the same time, and the press die is lowered and pressurized until the current reaches 5000 amperes. Pressure 210kg / cm 2 When the pressurization is continued, the current passing through the mold rapidly rises from 0 to 5000 amperes, and further increases gradually, reaching 6400
[0038]
The sintered plate is appropriately cut and processed, and further finished and polished to obtain the
[0039]
In the
[0040]
8 and 9, as an experimental example, a baffle plate of a cast iron porous
[0041]
In the
[0042]
Although not shown, a normal plating reaction apparatus is used to manufacture the metal foam body 16. In this reaction apparatus, styrene plates with thin open cells are pasted on both sides of the metal plate of the cathode, and both metal plates are materials having high peelability from nickel, and surface treatment is performed so that the peelability is further improved. On the other hand, the anode is a nickel plate, and the nickel plating bath contains nickel sulfate, nickel chloride, boric acid, a complexing agent and the like.
[0043]
In this reactor, when a constant potential is applied using an external power source, nickel ions diffuse from the inside of the solution through the bubbles of the polystyrene plate and approach the electrode interface, receive electrons from the cathode, and become nickel metal. Reduced. At this time, since nickel metal exists only in the bubble portion of the styrene plate, it grows and bonds randomly along the bubble portion. When the deposition of metallic nickel reaches several millimeters, the cathode is taken out, both styrene plates are peeled off from the metal plates, and the styrene content is removed. When appropriate surface finishing is performed, a flat metal foam body 16 is obtained. The metal foam body 16 can be plastically deformed into a convex shape by a press die or a hand.
[0044]
The metal foam body 16 can appropriately diffuse the directivity of the generated sound by controlling the intensity distribution and phase of the sound source as an acoustic lens. The sound wave emitted from the
[0045]
For the speaker to which the metal foam body 16 is attached, the frequency characteristics of the sound receiving point in the front direction of the speaker (0 degree), the inclination of 30 degrees, and 60 degrees are examined. Compared to the frequency characteristics of 0 degrees, 30 degrees, and 60 degrees. The frequency characteristics depend on the size and number of pores of the metal foam body 16, but the difference appears well in the low frequency range. In the speaker having the metal foam body 16, the output sound pressure level gradually decreases from 0 degrees to 60 degrees, whereas in the speaker without the foam body, the output sound pressure in the low sound range at 30 degrees. Levels are raised, generating sound waves that are not stable.
[0046]
FIG. 5 shows a modification of the present invention, in which the conical frame 36 of the
[0047]
Further, the
[0048]
The
[0049]
As an example, in FIG. 10, in a commercially available 38-cm speaker (made by UREI, model 811B), the
[0050]
Although not shown, an increase in sound pressure level can be found at a frequency of about 70 Hz or less for a speaker having a diameter of 30 cm (manufactured by JBL). As described above, the rigid porous sintered body may be attached to a commercially available speaker as a retrofitting mount member, or may be incorporated in advance as one component for fixing the speaker unit to the enclosure. Further, in a speaker having a diameter of 10 cm, when a porous sintered body mounting member and a wooden mounting member are compared, the sound pressure level is increased in a low sound range of about 200 Hz or less.
[0051]
FIG. 11 shows a speaker 57 in which two speaker units 55 and 56 are installed at the front and rear. The speaker units 55 and 56 usually have the same shape and function, and have conical frames 58 and 59 that cover the entire cone paper (not shown), and a magnet portion on the flat top of the frame. 60 and 61 are fixed. A cylindrical voice coil (not shown) is attached in the vicinity of the
[0052]
The frame 58 of the front unit 55 is inserted into the center hole 63 of the baffle plate 62, and the flange portion 64 at the front peripheral end is fixed to the baffle plate 62 by bonding or bolting. In the baffle plate 62, an annular groove 65 that fits with the flange portion 64 is formed in the front inner periphery of the center hole 63. The planar shape of the baffle plate 62 is substantially the same as the inner size of the cabinet 66 and is rectangular. On the other hand, the frame 59 of the rear unit 56 is fitted with a
[0053]
Between the baffle plates 62 and 67, two wood boards 71 and 71 having the same shape and the same thickness as the baffle plate are disposed. All four plates are brought into close contact with each other, and are fixed to the inner peripheral wall of the cabinet 66 or bonded to each other vertically. A slightly elongated box-shaped cabinet 66 constitutes a speaker box together with the baffle plates 62 and 67, a through hole 72 for heat dissipation is provided on the side wall thereof, and a connector receptacle 73 is attached to the rear wall of the cabinet.
[0054]
In the speaker 57, even if the reaction of acoustic vibration of cone paper is transmitted to the frames 58 and 59 of the speaker units 55 and 56, the mechanical vibration is absorbed by the porous sintered bodies of the baffle plates 62 and 67 and the speaker unit 55. , 56, the same sound signal is input, and both speaker units simultaneously vibrate in the same phase. This operating environment makes it easier for the front cone paper film surface to vibrate more freely in response to the vibration of the rear cone paper film surface. While it is difficult to reproduce accurately in the low sound range with a speaker having a small diameter, an increase in sound pressure level in the low sound range can be confirmed with the double-unit speaker 57.
[0055]
12 to 16, the speaker units used in the experiment all have the same diameter of 10 cm, and each speaker is in a form excluding the metal foam body 74. In FIG. 12, the speaker characteristics of a single speaker and a double speaker are compared. The single speaker uses one speaker unit, the double speaker uses a series of two speaker units as described above, and all other than that have the same structure. is there. In FIG. 12, the sound pressure level in the low sound range is increased for the single speaker, and the sound pressure level in the low sound range is further improved for the double speaker than for the single speaker.
[0056]
FIG. 13 shows a comparison of the frequency characteristics of another double speaker having the same structure when a porous sintered body (trade name: Rusk) is used for the baffle plate on the one hand and the baffle plate is made of wood on the other hand. is doing. In FIG. 13, it can be seen that the double speaker using the porous sintered body baffle plate has a higher sound pressure level than the wooden baffle plate in the reproduction of the low sound range.
[0057]
FIG. 14 and FIG. 15 show frequency characteristics regarding different speaker units having a diameter of 10 cm, and both speaker units have large dip (drop) in the high sound range. On the other hand, FIG. 16 shows frequency characteristics of a double speaker in which two of these speaker units are mounted in series. Despite the occurrence of a dip in the high sound range for both speakers, the sound pressure level in the low sound range increases further when the double speaker in FIG. 16 is used, and the sound pressure in the high sound range is more stable. . From FIG. 12 to FIG. 16, the double speaker using the porous sintered body baffle plate raises the sound pressure level in the low frequency range compared to a normal speaker, and when two different speaker units are used. It turns out that it has the characteristics to compensate for the shortcomings of the individual units.
[0058]
The speaker 75 shown in FIG. 17 has a
[0059]
Similarly to the speaker 57 shown in FIG. 11, the speaker 75 absorbs the mechanical vibration by the porous sintered bodies of the baffle plates 79 and 83 even if the reaction of the acoustic vibration of the cone paper is transmitted to the frames 78 and 82. Since the vibrations of the
[0060]
18 to 20 are sound ray diagrams drawn in accordance with the installation positions of the in-vehicle speakers. It is preferable that the
[0061]
In FIG. 18, the speakers 84 and 84 are installed forward in the center or the center of the lower side of the seat, slightly below the driver seat 87 and the passenger seat 88 of the automobile 86. When the front surfaces of the speakers 84 and 84 are horizontally arranged below the driver's seat 87 and the passenger seat 88, the direct sound from both speakers is reflected almost in front of the vehicle, and the audible sound of the people in the vehicle is mainly indirect sound. . When this indirect sound is converged, the
[0062]
In FIG. 19, speakers 91 and 91 are installed rearward below the dashboard so as to correspond to the driver seat 87 and the passenger seat 88 of the automobile 86. When the front surfaces of the speakers 91 and 91 are arranged horizontally, a part of the direct sound from both speakers spreads radially toward the driver seat 87 and the passenger seat 88, but most of the sound reaches the lower half of the seat. Therefore, it is rarely heard directly. Most of the direct sound travels upward on the surface of the dashboard, then is reflected by the windshield at the front of the car, and then by the inner surface of the car, so that these indirect sounds are audible to human audible sounds. Become. In terms of volume and clarity, the positions of the speakers 91 and 91 are much larger than the positions of the speakers 84 and 84.
[0063]
On the other hand, FIG. 20 shows a sound ray diagram emitted from each speaker in a conventional automobile (for example, trade name: Corolla) in which two speakers 92 are installed on the left and right sides of the dashboard. In FIG. 20, in the driver seat 87 and the passenger seat 88 which are the front seats, a loud direct sound is received from the near speaker 92, and then a direct sound is received from the far speaker, and then doors, windows, You will hear the sound repeatedly reflected from the ceiling and rear windows.
[0064]
As shown in FIG. 18, when the speakers 84 and 84 are installed under the seat, the direct sound emitted from the near speaker wraps around the seat and reaches the listener in the front seat first, followed by the distant speaker. Receive direct sound. That is, rather than receiving a large direct sound from nearby, you will first hear the diffracted sound around the seat, and then you will hear the sound reflected by the diffracted sound on the door or ceiling. On the other hand, the direct sound that travels forward in the space under the feet of the front seat without being diffracted reaches the listener as a reflected sound with a time delay, and this reflected sound is reflected in the vehicle in multiple ways. Become. In the case of FIG. 19, the direct sound that goes straight ahead is heard a little, but the position of the speaker that emits the direct sound is quite far, and it is the same that the listener makes a time difference in the sound that is heard.
[0065]
FIG. 21 is a graph obtained by measuring speaker characteristics of the automobile (product name: Corolla) by the speakers 84 and 84 installed under the seat in FIG. 18 at the passenger seat. FIG. 22 is a graph in which the speaker characteristics of the speakers 84 and 84 installed under the seat in FIG. 18 are measured at the passenger seat for another automobile (trade name: Celsior). FIG. 23 is a graph in which speaker characteristics of a large number of speakers installed at conventional positions are measured at a passenger seat for another automobile (trade name: Celsior). Each sound source is a rectangular wave pulse as shown in FIG.
[0066]
In the speakers 84 and 84 installed under the seat, in the time domain of FIG. 21 (a), a sound that is not so loud reaches first, followed by a sound of a certain level, as in FIG. 23 (a). It is a diffused sound field. In the frequency region of FIG. 21 (b), there is a substantially flat characteristic from the low sound region to around 3 kHz, and after 3 kHz, the sound pressure level decreases more rapidly than in FIG. 23 (b). The speaker characteristics shown in FIG. 22 are much better than those in FIG.
[0067]
With respect to the speaker characteristics shown in FIG. 23, it can be seen that in the time domain of FIG. 23A, there are many direct sounds and reflected sounds having a large sound pressure, and they have reached the sound receiving point. The large direct sound and the reflected sound become smaller as time passes, resulting in a diffuse sound field. In the frequency region of FIG. 23 (b), the sound pressure slightly increases in the vicinity of 1 kHz, and the sound pressure level gradually decreases from there to the low sound range and further to the mid-high sound range. Therefore, for the automobile (product name: Corolla), the speaker characteristics of the speakers 92 and 92 installed at the conventional positions as shown in FIG. 20 are much inferior to those of FIG.
[0068]
Judging from the sound ray diagrams shown in FIGS. 18 to 20, the measured values shown in FIGS. 21 to 23, and the trial listening, the direct sound from the speakers 84 and 84 cannot reach the listener directly under the seat in FIG. First, the diffraction sound reaches the ear first. After a short time, the direct sound that has traveled forward in front of the seat reaches the receiving point as a reflected sound. As a result of repeated reflection of the reflected sound in the space at the foot, each reflected sound reaches the sound receiving point one after another, so that a solid sound image is localized in front of the seat foot. The frequency characteristics are also flat from the low frequency range to about 3 kHz. Since the level drops quickly in the high frequency range above 3 kHz, a sound field that sufficiently reproduces the low frequency range for the ear is formed. ing. By virtualizing the
[0069]
In general, the temporal acoustic characteristics of an audertrim, concert hall, etc., are that the sound played on the stage reaches the audience first, followed by the primary, secondary, and tertiary reflections directly. The sound is transmitted to the audience in a form that supports the volume of the sound, which makes it feel rich and clear, and even wrapped in the sound. It is auder trim that creates such an acoustic space. In a car, because the acoustic space is small and the reflection distance is short, the person who is in the car reaches the person who is in the car with the direct sound, the primary reflected sound, the secondary reflected sound, etc. close to each other at the same time. Will receive high sound pressure at once.
[0070]
On the other hand, as shown in FIG. 18, when the speakers 84 and 84 are installed under the seat, a person in the vehicle creates a
[0071]
On the other hand, at the conventional position in FIG. 20, the direct sound from the speakers 92 and 92 and the reflected sound thereof generate a large sound pressure in the vehicle without leaving a time interval. For this reason, it must be judged that the sound image localization is difficult because it is surrounded by sounds from random directions. Also in the frequency characteristics, an increase in level near 1 to 2 kHz is observed, and an irritating sound field is formed. From this result, it can be interpreted that installing a speaker using a baffle plate made of a damping metal under the seat as shown in FIGS. 18 and 19 has an excellent effect of improving the in-vehicle sound field.
[0072]
【The invention's effect】
The general-purpose speaker according to the present invention absorbs the frame vibration of the speaker unit at the time of signal input by using a vibration-damping metal having a high vibration damping property and a rigidity for the speaker unit, the baffle plate or the mounting member, and the film surface of the cone paper Can be vibrated accurately. In addition, if a damping metal such as a porous sintered body is interposed, the extra frame vibration will not be transmitted to the baffle plate or enclosure, so the sound will be faithfully reproduced with respect to the input signal, and the low and ultra low frequencies. Can be reproduced clearly, and a clearer and more crisp sound is reproduced. In the speaker of the present invention, in particular, the tendency appears remarkably around the audible frequency, and the sound pressure level in the low frequency range is further increased.
[0073]
In the general-purpose speaker of the present invention, when two speaker units are fixed in series, signals are simultaneously input to the front and rear speaker units in the same phase, so the film surface of the cone paper of the front speaker unit is the cone paper of the rear speaker unit. Vibrates more smoothly according to the acoustic vibration of the film surface. As a result, the loudspeaker including two loudspeaker units in series is more stable in sound pressure level and frequency characteristics in the lower sound range than a single unit loudspeaker.
[0074]
In the speaker mounting method of the present invention, the speaker is installed under the driver's seat and the passenger seat in the vehicle, so that the sound image is displayed in front of the front seat, contrary to the conventional sound space in the car. Localize and improve the sound field like a music hall or listening room planned for sound shaping. Further, in the method of the present invention, since the direct sound does not directly reach the listener but the sound diffused from the front reaches, a relaxing sound field space without a feeling of pressure is created.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a graph showing vibration damping rates and Young's moduli of various damping materials.
FIG. 2 is an enlarged schematic cross-sectional view showing a porous sintered body used in the present invention.
FIG. 3 is a schematic side view showing the speaker unit of the general-purpose speaker according to the present invention with a part cut away.
FIG. 4 is a schematic cross-sectional view showing a general-purpose speaker of the present invention.
FIG. 5 is a cross-sectional view of a main part of a general-purpose speaker having a mount member.
FIG. 6 is a cross-sectional view of a main part of a general-purpose speaker having another mount member.
FIG. 7 is an explanatory diagram showing a method for measuring speaker characteristics.
FIG. 8 is a graph showing a time domain in speaker characteristics for the speaker of the present invention.
FIG. 9 is a graph displaying a time domain in speaker characteristics for a speaker with a wooden baffle plate attached thereto.
FIG. 10 is a graph showing frequency characteristics of a commercially available speaker with and without a porous sintered body mounting member interposed between a conical frame and an enclosure of a speaker unit.
FIG. 11 is a schematic perspective view showing a modification of the general-purpose speaker.
FIGS. 12A and 12B are graphs for a single speaker and a double speaker, in which (a) shows a time domain in speaker characteristics, and (b) shows a frequency domain.
FIG. 13 is a graph showing frequency characteristics when a baffle plate is a porous sintered body or wood for another double speaker having the same structure.
FIG. 14 is a graph showing frequency characteristics regarding a speaker unit having a diameter of 10 cm.
FIG. 15 is a graph showing frequency characteristics of another speaker unit having a diameter of 10 cm.
16 is a graph showing frequency characteristics of a double speaker using the speaker unit of FIGS. 14 and 15. FIG.
FIG. 17 is a schematic perspective view showing another modification of the general-purpose speaker.
18A and 18B are sound ray diagrams drawn at the installation position of the vehicle-mounted speaker according to the present invention, in which FIG. 18A is a side sectional view of a passenger car, and FIG. 18B is a horizontal sectional view.
19A and 19B are sound ray diagrams drawn at other installation positions of the vehicle-mounted speaker of the present invention, where FIG. 19A is a side sectional view of a passenger car, and FIG. 19B is a horizontal sectional view.
FIG. 20 is a sound ray diagram drawn at a position where a conventional vehicle-mounted speaker is installed, where (a) is a side sectional view of the passenger car and (b) is a horizontal sectional view.
FIGS. 21A and 21B are graphs showing a time domain and a frequency domain in the speaker characteristics at the installation position of the in-vehicle speaker in FIG.
FIG. 22 is a graph showing speaker characteristics similar to those of FIG. 21 for another automobile.
FIG. 23 is a graph showing speaker characteristics similar to those of FIG. 21 at the installation position of the original in-vehicle speaker for another automobile.
[Explanation of symbols]
1 General-purpose speaker
2 Porous sintered body
3 Fe-Al damping material
4 Al-Si vibration damping alloy
7 Speaker unit
8 Conical frame
10 Baffle plate
12, 14 Mount member
16 Metal foam body
17 Cabinet
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