JP4369013B2

JP4369013B2 - Mica powder and composition comprising mica powder

Info

Publication number: JP4369013B2
Application number: JP2000124344A
Authority: JP
Inventors: 彰嗣安藤; 勝山本
Original assignee: Topy Industries Ltd
Current assignee: Topy Industries Ltd
Priority date: 2000-04-25
Filing date: 2000-04-25
Publication date: 2009-11-18
Anticipated expiration: 2020-04-25
Also published as: JP2001302230A

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は雲母粉、及び雲母粉を含む組成物、特に雲母粉の表面状態の改良に関する。
【０００２】
【従来の技術】
雲母粉には天然マイカ、合成マイカなどがあり、塗料添加物、化粧料基材、プラスチック添加剤、コーティング剤用の添加剤など、さまざまな製品に利用されている。これらの雲母粉の添加は、意匠性付与、絶縁性向上、樹脂などの機械的強度の向上、バリヤー性付与、紙の耐湿性向上などの性能付与を期待してなされるものである。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】
これらの雲母粉の機能は、その粒子形状が鱗片状であることに依存する面が大きいが、一方で鱗片状という形状により、粒子同士、特に面と面との相互作用が強いためか、粒子の凝集が生じ易いという問題が生じる。特にアスペクト比が大きい雲母粉は前記各機能に優れ、要望が高いにもかかわらず、凝集が激しい傾向にある。そして、乾燥や熱処理工程を経ると、粒子同士が凝集し、解砕機などでは容易に一次粒子にすることができず、衝撃力の強いアトマイザーなどの粉砕機を使用すると、雲母粒子が破壊されることがある。また、凝集により溶媒、樹脂中での分散が困難なため、不均一分散が生じやすいという問題もあった。そのため、従来においても、ビーズミルなどの分散機や混練機を用いたり、雲母粉をカップリング剤、界面活性剤などを用いて表面処理することにより分散性改良が行われてきた。これらの方法も、鱗片状である雲母の形状を破壊したり、表面処理剤の添加などにより雲母本来の機能が減じられたりする欠点があった。
【０００４】
本発明は前記従来技術の課題に鑑みなされたものであり、その目的は雲母本来の機能を保ちつつ分散性が向上された雲母粉を分散媒中に分散させた組成物を提供することにある。
【０００５】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するために本発明者らが鋭意検討をおこなった結果、核となる雲母粒子表面に金属酸化物粒子を適量被覆させることにより、雲母が本来有する機能（特に透明性）を保ちつつ、各種分散媒中での分散性の向上を図り得ることを見出し、本発明を完成するに至った。
【０００６】
本発明の組成物は、分散性の悪いアスペクト比が３０以上の雲母粒子を、その表面に電子顕微鏡観察による粒子径０．０５〜０．２０μｍの金属酸化物の粒子を表面被覆率１０〜７０％の範囲内で略均一に点在させた雲母粉として分散媒中に分散させることによって得られる。
【０００７】
また、本発明において、核となる雲母粒子は合成雲母であることが好適である。
また、本発明において、金属酸化物粒子が酸化チタン粒子であることが好適である。
また、本発明にかかる組成物は、前記雲母粉を分散媒中に分散させたことを特徴とする。
また、本発明にかかる組成物は塗料、プラスチック、化粧料、インキ、コーティング剤として使用されることが好適である。
【０００８】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好適な実施形態について説明する。
本発明において、核となる雲母粒子には、天然雲母、合成雲母ともに用いることができる。特に、本発明において好適に使用される合成雲母は、溶融合成法により得ることができる。溶融合成法では、酸化ケイ素、酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、ケイフッ化物を混合後、約１５００℃に加熱溶融し、さらに冷却・結晶化させることで合成雲母を得る方法である。その後に粉砕し、所望の粒度に分級し、合成雲母粒子を得ることができる。
【０００９】
また、本発明において好適に用いられる金属酸化物は、マグネシウム、アルミニウム、ケイ素、カルシウム、チタン、鉄、コバルト、ニッケル、ジルコニウム、銅、亜鉛の酸化物が挙げられ、特に二酸化チタンが好ましい。
また、本発明において、雲母表面に金属酸化物を被覆する方法は、金属塩の加水分解法、スパッタリング法など公知の方法を採用することができる。
【００１０】
本発明の組成物に使用する雲母粉は、透明性など雲母が本来有している機能を損なうことなく、分散性の向上を図ったものである。そして、そのような雲母粉を分散媒中に分散させた組成物は塗料、プラスチックス、化粧料、インキ、コーティング剤等として使用されることにより、雲母本来の透明性等の機能を発現させた組成物とすることができる。
例えば、本発明にかかる組成物であるコーティング剤を使用してコートしたプラスチックス、紙、不織布、コンクリート、木製品、金属、セラミック製品は、表面性状に優れ、意匠性付与、絶縁性向上、樹脂などの機械的強度の向上、バリヤー性付与、紙の耐湿性向上など、雲母による卓越した機能を発揮する。
【００１１】
以下、本発明の試験例について説明する。
なお、試験例に先立ち、その評価方法について説明する。
分散性の評価
プラスチック製容器に被検雲母粉１ｇとニトロンクリヤー６３４１（武蔵塗料製）１５ｇを加え、ガラス棒でよくかき混ぜる。この塗液を隠蔽率測定紙上（太佑機械株式会社製ＪＩＳＫ５４００）にアプリケーターにより厚み１００μｍにドロウダウンした後、自然乾燥する。隠蔽率測定紙の黒地部分の目視観察により分散性を評価する。
◎ 均一塗膜で白い凝集物状の点が全くない。
○ 均一塗膜で白い凝集物状の点がほとんどない。
△ 略均一であるが、白い凝集物状の点が散見される。
× スジがあり、白い凝集物状の点が多数ある。
【００１２】
透明性の評価
被検雲母粉少量を腕の内側の皮膚に塗布し、目視で肌の透けてみえる状況を観察する。金属酸化物を全く被覆していない合成フッ素金雲母粒子を同様にして観察する。被検雲母粉と金属酸化物を全く被覆していない合成フッ素金雲母粒子とを比較し、以下のように評価した。
◎：同等である。
○：やや曇る。
?：劣る
【００１３】
表面被覆率
被検雲母粉の走査型電子顕微鏡での直接観察により、雲母粉の平面方向の面積（Ａ）と、金属酸化物が雲母粉の平面を被覆している面積（Ｂ）を画像処理により計測し、被覆率を下記の式で求めた。
表面被覆率（％）＝［（Ｂ）／（Ａ）］×１００
重量被覆率
金属塩はほぼ完全に金属酸化物になるため、製造工程で添加した金属塩と当量の金属酸化物（質量Ｄ）が雲母粉（質量Ｃ）上に析出したとして重量被覆率を算出した。
重量被覆率＝［Ｄ／（Ｃ＋Ｄ）］×１００
【００１４】
金属酸化物粒子径
走査型電子顕微鏡により３５，０００倍で雲母粉の表面を観察し、その画面で見られる金属酸化物の平均直径を求めた。
製造方法
以下の各試験例においては、基本的に次のような製造方法を用いた。
すなわち、合成フッ素金雲母粒子３０ｇと、水４００mlとを１Ｌのガラス製容器中に入れて攪拌した。ついで、この中に硫酸チタニル溶液（ＴｉＯ_２＝８０g/l）所定量を添加して急速に１００℃まで加熱し、反応を１時間継続した。反応終了後ろ過、水洗し、１１０℃で乾燥した。得られた粉体を８００℃で１時間焼成して、各試験例の雲母粉を得た。
【００１５】
まず、本発明者らは、硫酸チタニル溶液の添加量を各種変化させ、表面被覆率と分散性及び雲母の有する視覚的機能として重要な透明性について検討した。結果を表１に示す。
なお、核となる雲母は、レーザー回折式粒度分布測定により平均粒子径が２１μｍ、粒子の厚みが０．２５μｍのものを用いた。
【００１６】
【表１】
試験例１２３４５６７
硫酸チタニル溶液(ml) ０１０２０３０４０５０６０
表面被覆率(%) ０１８３７５５７４９２１００
重量被覆率(%) ０ 2.6 5.1 7.4 9.6 11.8 13.8
金属酸化物粒子径(μm) ０ 0.02 0.02 0.02 0.02 0.02 0.02
分散性 × ◎ ◎ ◎ ◎ ○ △
透明性 ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ○ ×
【００１７】
表１から明らかなように、硫酸チタニル溶液の添加量に略比例して表面被覆率が増大し、１０〜７０％の範囲で透明性、分散性ともにきわめて良好である。別途おこなった試験によれば、分散性の向上効果は表面被覆率０．１％程度から観察され、９５％程度まで高い分散性を示すが、１００％になると若干低下する傾向にあり、二酸化チタン粒子が多層になると急激に透明性が損なわれる。
【００１８】
なお、試験例４、７については各電子顕微鏡写真（図１，２）を添付する。
また、本発明者らは表面被覆率と分散性との相関をより明らかとするため、同一の雲母に対して同一重量比で異なる表面被覆率となるように、析出二酸化チタンの粒子径を調整し、各被検雲母粉体の比較を行った。
【００１９】
【表２】

【００２０】
表２より、析出二酸化チタンの粒子径を調整することで同一重量被覆率であるにもかかわらず表面被覆率を異ならせた場合、分散性、透明性に明らかな相違が生じ、このことから分散性、透明性は単に二酸化チタンの重量被覆量に依存するのではなく、表面被覆率に依存するものであることが理解される。
【００２１】
なお、試験例９においては、表面被覆金属塩溶液の添加と雲母粉溶液の加熱の手順を変更することにより金属酸化物の粒子径を変化させた。すなわち、合成フッ素金雲母３０ｇと水４００mlとを１Ｌのガラス製容器中に入れて攪拌し、１００℃まで加熱した。その後、この中に硫酸チタニル溶液（ＴｉＯ_２＝８０g/l）６０mlを速やかに添加し、反応を１時間継続した。反応終了後、濾過、水洗し、１１０℃で乾燥した。得られた粉体を８００℃で１時間焼成して、試験例９の雲母粉を得た。
【００２２】
次に本発明者らは本発明の効果と各種アスペクト比との相関について検討した。
【表３】

【００２３】
表３より、アスペクト比が３０を超えると急激に分散性が悪くなり、また別途おこなった試験によっても、アスペクト比３０以上において表面被覆率１０〜７０％で極めて高い分散性向上効果が認められた。
次に本発明者らは二酸化チタン以外の各種金属酸化物を析出させた際の雲母粉の検討を行った。結果を次の表４に示す。
【００２４】
【表４】

【００２５】
以上のように、二酸化チタン以外の金属酸化物を多層とならないように被覆することによって、良好な分散性、透明性を得ることができる。なお、各金属酸化物被覆雲母粉は以下のように製造した。
試験例１６ＳｉＯ _２被覆雲母粉
合成フッ素金雲母３０ｇを水４００mlに懸濁させ、１Ｌのガラス製容器中に入れて攪拌した。ついで、この中にケイ酸ナトリウム溶液（ＳｉＯ_２＝２８g/l）８０mlを添加し、水酸化ナトリウム１０％溶液を徐々に加えてｐＨを９．５〜１０．０に調整した。室温で３０分間攪拌を続けた後、ろ過、水洗し、１１０℃で乾燥した。得られた粉体を９００℃で１時間焼成して、二酸化ケイ素被覆雲母粉を得た。
【００２６】
試験例１７ＺｎＯ被覆雲母粉
合成フッ素金雲母３０ｇを水４００mlに懸濁させ、１Ｌのガラス製容器中に入れて攪拌した。ついで、この中に硝酸亜鉛溶液（ＺｎＯ＝５５g/l）１００mlを添加し、８０℃に加熱した。炭酸アンモニウム１５％溶液を徐々に加えてｐＨを７．０〜８．０に調整し、反応を１時間継続した。反応終了後、ろ過、水洗し、１１０℃で乾燥した。得られた粉体を６５０℃で１時間焼成して、酸化亜鉛被覆雲母粉を得た。
【００２７】
試験例１８Ａｌ _２Ｏ _３被覆雲母粉
合成フッ素金雲母３０ｇを水４００mlに懸濁させ、１Ｌのガラス製容器中に入れて攪拌した。ついで、この中に硝酸アルミニウム溶液（Ａｌ_２Ｏ_３＝３５g/l）１００mlを添加し、７０℃に加熱した。炭酸ナトリウム５％溶液を徐々に加えてｐＨを７．０に調整し、反応を１時間継続した。反応終了後、ろ過、水洗し、１１０℃で乾燥した。得られた粉体を５００℃で１時間焼成して、酸化アルミニウム被覆雲母粉を得た。
【００２８】
試験例１９ＺｒＯ _２被覆雲母粉
合成フッ素金雲母３０ｇを水４００mlに懸濁させ、１Ｌのガラス製容器中に入れて攪拌した。ついで、この中にオキシ塩化ジルコニウム溶液（ＺｒＯ_２＝５５g/l）１００mlと尿素８ｇを添加して急速に１００℃まで加熱し、反応を１時間継続した。反応終了後、ろ過、水洗し、１１０℃で乾燥した。得られた粉体を８００℃で１時間焼成して、酸化ジルコニウム被覆雲母粉を得た。
【００２９】
【実施例】
以下、本発明の実施例について説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
実施例１塗料
試験例４により得られた雲母粉（表面被覆率５５％）を分散媒としての熱硬化性アクリルメラミン樹脂（大日本インキ製、アクリディック４７-７１２とスーパーデッカミンＧ８２１-６０の重量比７：３の混合物）に約１０重量％混合し、黒エナメル（日本ペイント社製、スーパーブラックＦ-４７）を下塗りした鋼板にスプレーし、ウェットオンウェットで熱硬化性アクリルメラミン樹脂（大日本インキ製、アクリディック４４-１７９とスーパーベッカミンＬ１１７-６０の重量比７：３の混合物）トップクリヤーをスプレーして、１４０℃で１８分間焼き付けた。塗膜は均一で白い凝集物状の点が全くなかった。
【００３０】
実施例２プラスチックス
試験例４により得られた雲母粉（表面被覆率５５％）５部を、分散媒としてのポリプロピレン樹脂９５部と混練し、押出機でペレット化した後、射出成形機で２３０℃で平板に成形した。この成形板は均一な半透明で高級感があり、白い凝集物状の点が全くなかった。
実施例３化粧料（口紅）
（１）雲母粉（試験例４：表面被覆率５０％）１５部
（２）赤色２２６号１部
（３）香料０．５部
（４）口紅基材８３．５部
なお、分散媒である上記口紅基材としては、下記のものを配合して使用した。
蜜蝋１５部
セチルアルコール３部
ラノリン１５部
ひまし油６２部
流動パラフィン５部
【００３１】
口紅基材を加熱融解して均一に混合する。これに前記（１）〜（３）を加え、ロールミルで練り・分散後、再溶解、脱泡後、型に流し込み急冷し固める。このようにして製造した口紅は、白い凝集物状のものはなく、使用感触がよいものであった。
【００３２】
比較例１化粧料（口紅）
（１）雲母粉（試験例１：表面被覆率０％）１５部
（２）赤色２２６号１部
（３）香料０．５部
（４）口紅基材（実施例３と同一）８３．５部
製法は実施例３に準じた。このようにして製造した口紅は、白い凝集物状の点が多数あり、使用感触は不良であった。
【００３３】
実施例４コーティング剤
ポリビニルアルコール（ケン化度９８．５モル％、重合度１７０）を水で５重量％となるように調整した液１Ｌを分散媒として、試験例４の雲母粉（表面被覆率５５％）５０ｇを加え、攪拌機で分散させた。さらにイソプロピルアルコール２００ｇを加え、攪拌し、コーティング剤を得た。
このものについて前記分散性評価方法に基づき評価を行ったところ、均一塗膜で白い凝集物状の点が全くなく、プラスチックス、紙、不織布、コンクリート、木製品、金属、セラミックなどのコーティング液として良好な分散液であった。
【００３４】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、アスペクト比３０以上の雲母粒子の表面に金属酸化物粒子を所定の表面被覆率で略均一に点在させることにより、雲母本来の機能特に透明性を損なわずに分散性が向上した雲母粉を分散媒中に分散させているので、本発明の組成物は白い点状の凝集物が認められず好ましい外観を呈する。
【図面の簡単な説明】
【図１】二酸化チタンを表面被覆率５５％となるように被覆した雲母表面の電子顕微鏡写真である。
【図２】二酸化チタンを表面被覆率１００％（多層）となるように被覆した雲母表面の電子顕微鏡写真である。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention is a mica powder, and compositions comprising the cloud base powder, more particularly, an improvement of the surface condition of the mica powder.
[0002]
[Prior art]
Mica powder includes natural mica and synthetic mica, and is used in various products such as paint additives, cosmetic base materials, plastic additives, and additives for coating agents. Addition of these mica powders is expected in order to impart performance such as imparting design properties, improving insulation, improving mechanical strength such as resin, providing barrier properties, and improving moisture resistance of paper.
[0003]
[Problems to be solved by the invention]
The function of these mica powders is largely dependent on the shape of the particles being scaly, but on the other hand, because of the scaly shape, the interaction between the particles, especially between the surfaces, is strong. The problem that the agglomeration tends to occur is caused. In particular, mica powder having a large aspect ratio is excellent in the above-mentioned functions and tends to agglomerate despite high demand. And after the drying and heat treatment process, the particles are aggregated and cannot be easily made into primary particles by a crusher or the like. Sometimes. Moreover, since dispersion in a solvent or resin is difficult due to aggregation, there is also a problem that non-uniform dispersion is likely to occur. For this reason, conventionally, dispersibility has been improved by using a dispersing machine such as a bead mill or a kneading machine, or by surface-treating mica powder with a coupling agent, a surfactant, or the like. These methods also have drawbacks in that the shape of mica, which is scale-like, is destroyed, or the original function of mica is reduced by the addition of a surface treatment agent.
[0004]
The present invention has been made in view of the above-mentioned problems of the prior art, and an object thereof is to provide a composition in which mica powder having an improved dispersibility while maintaining its original function is dispersed in a dispersion medium. .
[0005]
[Means for Solving the Problems]
As a result of intensive studies by the present inventors in order to achieve the above object, the surface of the mica particles, which are the core, is coated with an appropriate amount of metal oxide particles, while maintaining the function (especially transparency) inherent to mica. The inventors have found that the dispersibility in various dispersion media can be improved, and have completed the present invention .
[0006]
The composition of the present invention comprises mica particles having an aspect ratio of 30 or more with poor dispersibility, and metal oxide particles having a particle diameter of 0.05 to 0.20 μm as observed by an electron microscope on the surface. %, It is obtained by dispersing it in a dispersion medium as mica powder scattered almost uniformly within a range of% .
[0007]
In the present invention, it is preferable that the core mica particles are synthetic mica.
In the present invention, the metal oxide particles are preferably titanium oxide particles.
The composition according to the present invention is characterized in that the mica powder is dispersed in a dispersion medium.
Further, the composition according to the present invention is preferably used as a paint, plastic, cosmetic, ink, or coating agent.
[0008]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Hereinafter, preferred embodiments of the present invention will be described.
In the present invention, both natural mica and synthetic mica can be used as mica particles as a nucleus. In particular, the synthetic mica preferably used in the present invention can be obtained by a melt synthesis method. In the melt synthesis method, silicon oxide, aluminum oxide, magnesium oxide, and silicofluoride are mixed, heated and melted to about 1500 ° C., and further cooled and crystallized to obtain synthetic mica. Thereafter, it is pulverized and classified to a desired particle size to obtain synthetic mica particles.
[0009]
In addition, examples of the metal oxide suitably used in the present invention include magnesium, aluminum, silicon, calcium, titanium, iron, cobalt, nickel, zirconium, copper, and zinc oxide, and titanium dioxide is particularly preferable.
In the present invention, a known method such as a metal salt hydrolysis method or a sputtering method can be employed as a method for coating the surface of mica with a metal oxide.
[0010]
The mica powder used in the composition of the present invention has improved dispersibility without impairing the functions inherent to mica such as transparency. And such mica powder composition dispersed in the dispersion medium paints, plastics, cosmetics, inks, by being used as a coating agent, etc., to express features of mica inherent transparency and the like It can be a composition .
For example, plastics coated using a coating agent is a composition according to the present invention, paper, nonwoven fabric, concrete, wood, metal, ceramic products are excellent in surface properties, design-imparting insulating improving resins such as Exhibits outstanding functions of mica, such as improving mechanical strength, imparting barrier properties, and improving moisture resistance of paper.
[0011]
Hereinafter, test examples of the present invention will be described.
Prior to the test examples, the evaluation method will be described.
Evaluation of dispersibility Add 1 g of test mica powder and 15 g of Nitron Clear 6341 (made by Musashi Paint) to a plastic container, and stir well with a glass rod. This coating solution is drawn down to a thickness of 100 μm by an applicator on concealment rate measuring paper (JIS K 5400, manufactured by Dazai Kikai Co., Ltd.) and then naturally dried. Dispersibility is evaluated by visual observation of the black background portion of the concealment rate measuring paper.
◎ There is no white agglomerate spot in the uniform coating.
○ There are almost no white agglomerate spots in the uniform coating.
Δ: Although almost uniform, white aggregated dots are scattered.
× There are streaks and many white aggregated dots.
[0012]
Evaluation of transparency Apply a small amount of test mica powder to the skin inside the arm and observe the condition where the skin can be seen through. Synthetic fluorine phlogopite particles not coated with metal oxide are observed in the same manner. The test mica powder was compared with the synthetic fluorine phlogopite mica particles not coated with the metal oxide and evaluated as follows.
A: Equivalent.
○: Slightly cloudy.
?: Inferior [0013]
Image processing of the area (A) in the plane direction of the mica powder and the area (B) in which the metal oxide covers the plane of the mica powder by direct observation of the surface coverage mica powder with a scanning electron microscope And the coverage was determined by the following formula.
Surface coverage (%) = [(B) / (A)] × 100
Since the weight coverage metal salt is almost completely converted into a metal oxide, the weight coverage is assumed as if the metal salt (mass D) equivalent to the metal salt added in the manufacturing process was deposited on the mica powder (mass C). Calculated.
Weight coverage = [D / (C + D)] × 100
[0014]
Metal oxide particle diameter The surface of the mica powder was observed at 35,000 times with a scanning electron microscope, and the average diameter of the metal oxide found on the screen was determined.
Manufacturing method The following manufacturing methods were basically used in the following test examples.
That is, 30 g of synthetic fluorine phlogopite particles and 400 ml of water were placed in a 1 L glass container and stirred. Next, a predetermined amount of a titanyl sulfate solution (TiO ₂ = 80 g / l) was added thereto and rapidly heated to 100 ° C., and the reaction was continued for 1 hour. After completion of the reaction, it was filtered, washed with water, and dried at 110 ° C. The obtained powder was fired at 800 ° C. for 1 hour to obtain mica powder of each test example.
[0015]
First, the present inventors examined the transparency that is important as a visual function of the surface coverage and dispersibility and mica by varying the amount of titanyl sulfate solution added. The results are shown in Table 1.
In addition, the mica used as a nucleus used the thing with an average particle diameter of 21 micrometers and the particle | grain thickness of 0.25 micrometers by laser diffraction type particle size distribution measurement.
[0016]
[Table 1]
Test example 1 2 3 4 5 6 7
Titanyl sulfate solution (ml) 0 10 20 30 40 50 60
Surface coverage (%) 0 18 37 55 74 92 100
Weight coverage (%) 0 2.6 5.1 7.4 9.6 11.8 13.8
Metal oxide particle size (μm) 0 0.02 0.02 0.02 0.02 0.02 0.02
Dispersibility × ◎ ◎ ◎ ◎ ○ △
Transparency ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ○ ×
[0017]
Table 1 As is apparent from, increases the surface coverage substantially in proportion to the amount of titanyl sulfate solution, transparency in the range of 10% to 70%, which is very good in both dispersibility. According to a separate test, the effect of improving the dispersibility was observed from a surface coverage of about 0.1%, showing a high dispersibility up to about 95%, but tends to slightly decrease at 100%. is impaired rapidly transparency and particles become multi-layered.
[0018]
For Test Examples 4 and 7, each electron micrograph (FIGS. 1 and 2) is attached.
Moreover, since the correlation of the present invention have a surface coverage dispersibility more or bright, et al., Such that the different surface coverage with the same weight ratio to the same mica, the particle size of the precipitated titanium dioxide After adjustment, each test mica powder was compared.
[0019]
[Table 2]

[0020]
According to Table 2, when the surface coverage is varied by adjusting the particle diameter of the precipitated titanium dioxide, the dispersibility and the transparency are clearly different. It is understood that the property and the transparency depend not only on the weight coverage of titanium dioxide but on the surface coverage.
[0021]
In Test Example 9, the particle diameter of the metal oxide was changed by changing the procedure of adding the surface-coated metal salt solution and heating the mica powder solution. That is, 30 g of synthetic fluorine phlogopite and 400 ml of water were placed in a 1 L glass container, stirred, and heated to 100 ° C. Thereafter, 60 ml of a titanyl sulfate solution (TiO ₂ = 80 g / l) was quickly added thereto, and the reaction was continued for 1 hour. After completion of the reaction, the mixture was filtered, washed with water, and dried at 110 ° C. The obtained powder was fired at 800 ° C. for 1 hour to obtain mica powder of Test Example 9.
[0022]
Next, the present inventors examined the correlation between the effects of the present invention and various aspect ratios.
[Table 3]

[0023]
From Table 3, when the aspect ratio exceeds 30, the dispersibility is abruptly deteriorated, and even in a separate test, a very high dispersibility improvement effect was observed at a surface coverage of 10 to 70% at an aspect ratio of 30 or more. .
Next, the present inventors examined mica powder when various metal oxides other than titanium dioxide were deposited. The results are shown in Table 4 below.
[0024]
[Table 4]

[0025]
As described above, can be obtained by the coating the metal oxide other than titanium dioxide so as not to multilayer, good dispersibility, transparency. Each metal oxide-coated mica powder was produced as follows.
Test Example 16 30 g of SiO ₂ -coated mica powder synthetic fluorine phlogopite was suspended in 400 ml of water, placed in a 1 L glass container, and stirred. Next, 80 ml of a sodium silicate solution (SiO ₂ = 28 g / l) was added thereto, and a 10% sodium hydroxide solution was gradually added to adjust the pH to 9.5 to 10.0. Stirring was continued at room temperature for 30 minutes, followed by filtration, washing with water, and drying at 110 ° C. The obtained powder was fired at 900 ° C. for 1 hour to obtain silicon dioxide-coated mica powder.
[0026]
Test Example 17 ZnO-coated mica powder 30 g of synthetic fluorine phlogopite was suspended in 400 ml of water, placed in a 1 L glass container, and stirred. Then, 100 ml of a zinc nitrate solution (ZnO = 55 g / l) was added thereto, and the mixture was heated to 80 ° C. A 15% ammonium carbonate solution was gradually added to adjust the pH to 7.0-8.0 and the reaction was continued for 1 hour. After completion of the reaction, the mixture was filtered, washed with water, and dried at 110 ° C. The obtained powder was fired at 650 ° C. for 1 hour to obtain a zinc oxide-coated mica powder.
[0027]
Test Example 18 _Al 2 _{O 3} -coated mica powder <br/> synthetic fluorine phlogopite 30g was suspended in water 400 ml, was stirred into in a glass container 1L. Next, 100 ml of an aluminum nitrate solution (Al ₂ O ₃ = 35 g / l) was added thereto, and the mixture was heated to 70 ° C. Sodium carbonate 5% solution was gradually added to adjust the pH to 7.0 and the reaction was continued for 1 hour. After completion of the reaction, the mixture was filtered, washed with water, and dried at 110 ° C. The obtained powder was fired at 500 ° C. for 1 hour to obtain an aluminum oxide-coated mica powder.
[0028]
Test Example 19 ZrO ₂ coated mica powder <br/> synthetic fluorine phlogopite 30g was suspended in water 400 ml, was stirred into in a glass container 1L. Then, 100 ml of zirconium oxychloride solution (ZrO ₂ = 55 g / l) and 8 g of urea were added thereto and rapidly heated to 100 ° C., and the reaction was continued for 1 hour. After completion of the reaction, the mixture was filtered, washed with water, and dried at 110 ° C. The obtained powder was fired at 800 ° C. for 1 hour to obtain zirconium oxide-coated mica powder.
[0029]
【Example】
Examples of the present invention will be described below, but the present invention is not limited to these examples.
Example 1 Thermosetting acrylic melamine resin (manufactured by Dainippon Ink Co., Ltd., ACRYDIC 47-712 and Super Deccamin G821-60) using mica powder (surface coverage 55%) obtained in Paint Test Example 4 as a dispersion medium About 10% by weight in a 7: 3 weight ratio), sprayed onto a steel plate primed with black enamel (Nihon Paint Co., Ltd., Super Black F-47), wet-on-wet thermosetting acrylic melamine resin (large A mixture of Acridick 44-179 and Superbecamine L117-60, manufactured by Nippon Ink Co., Ltd., having a weight ratio of 7: 3) was sprayed with top clear and baked at 140 ° C. for 18 minutes. The coating had no uniform white agglomerated spots.
[0030]
Example 2 5 parts of mica powder (55% surface coverage) obtained in Plastics Test Example 4 was kneaded with 95 parts of polypropylene resin as a dispersion medium , pelletized with an extruder, and then 230 with an injection molding machine. Molded into a flat plate at ° C. This molded plate was uniform translucent and high-class and had no white aggregated spots.
Example 3 Cosmetic (lipstick)
(1) Mica powder (Test Example 4: Surface coverage 50%) 15 parts (2) Red 226 No. 1 part (3) Fragrance 0.5 part (4) Lipstick base material 83.5 parts In addition, it is a dispersion medium As the lipstick base material, the following were used.
Beeswax 15 parts Cetyl alcohol 3 parts Lanolin 15 parts Castor oil 62 parts Liquid paraffin 5 parts [0031]
The lipstick base is heated and melted and mixed uniformly. Add (1) to (3) to this, knead and disperse with a roll mill, re-dissolve, defoam, then pour into a mold, quench and harden. The lipstick produced in this way was free from white aggregates and had a good feel when used.
[0032]
Comparative Example 1 Cosmetic (lipstick)
(1) Mica powder (Test Example 1: Surface coverage 0%) 15 parts (2) Red 226 No. 1 part (3) Fragrance 0.5 part (4) Lipstick base material (same as Example 3) 83.5 The partial production method was in accordance with Example 3. The lipstick produced in this way had many white aggregated points, and the feeling of use was poor.
[0033]
Example 4 Mica powder (surface coverage) of Test Example 4 using 1 L of a liquid prepared by adjusting a coating agent polyvinyl alcohol (saponification degree: 98.5 mol%, polymerization degree: 170) to 5 wt% with water as a dispersion medium 55%) 50 g was added and dispersed with a stirrer. Furthermore, 200 g of isopropyl alcohol was added and stirred to obtain a coating agent.
When this was evaluated based on the above-described dispersibility evaluation method, it was a uniform coating film with no white agglomerate points , and it was good as a coating solution for plastics, paper, nonwoven fabric, concrete, wooden products, metals, ceramics, etc. Dispersion.
[0034]
【The invention's effect】
As described above, according to the present invention, the original function of mica, particularly transparency, is impaired by causing the metal oxide particles to be scattered substantially uniformly at a predetermined surface coverage on the surface of the mica particles having an aspect ratio of 30 or more. In addition, since the mica powder having improved dispersibility is dispersed in the dispersion medium, the composition of the present invention exhibits a favorable appearance with no white dot-like aggregates observed.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is an electron micrograph of the surface of mica coated with titanium dioxide so as to have a surface coverage of 55%.
FIG. 2 is an electron micrograph of the surface of mica coated with titanium dioxide so that the surface coverage is 100% (multilayer).

Claims

Metal oxide particles having a particle diameter of 0.005 to 0.20 μm are mica powder scattered on the surface of mica particles substantially uniformly, and the aspect ratio of the mica powder is 30 or more, and the metal oxide A mica powder used by being dispersed in a dispersion medium, wherein the mica surface coverage by particles is 10 to 70% by electron microscope observation .

2. The mica powder according to claim 1, wherein the mica particles serving as nuclei are synthetic mica and are used by being dispersed in a dispersion medium .

The mica powder according to claim 1 or 2 , wherein the metal oxide particles are titanium oxide particles and used in a dispersion medium .

A composition comprising the mica powder according to any one of claims 1 to 3 dispersed in a dispersion medium.

A composition according to claim 4, wherein the composition is paint, plastics, cosmetics, inks, compositions, characterized in that it is used as a coating agent.