JP4365946B2 - フラックス塗布方法およびフラックス塗布装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、はんだ付け用のフラックスを塗布するフラックス塗布方法およびフラックス塗布装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
図3に示されるように、部品実装されたプリント配線基板(以下、単に「基板」という)PをX方向に搬送するコンベア1が設置されている。このコンベア1はコンベア駆動用モータ2により駆動される。コンベア1の下側には、ノズル移動ガイドレール3が、基板Pの下面と平行に、かつ基板Pの搬送方向と直角に交差するY方向に配設され、このノズル移動ガイドレール3に沿ってノズル4が往復移動可能に設けられている。
【0003】
このノズル4は、上向きの噴霧孔5から上方に位置する基板Pの下面に霧状のフラックスを噴霧するものであり、ノズル移動ガイドレール3の一端部に設けられたノズル往復移動用モータ6で駆動される送りネジなどの送り機構により往復移動される。
【0004】
さらに、フラックス収容タンク7内に収容されたフラックスFをポンプ駆動モータ8により駆動されるフラックス供給ポンプ9で吸上げて、ポンプ回転数に応じた設定流量で吐出するフラックス供給管路10がノズル4に接続され、また、霧化用空気の発生源である空圧源11から、霧化用空気の設定流量を調整するダイヤル式のレギュレータ12を経た給気配管13がノズル4に接続されている。
【0005】
そして、コンベア1により搬送される基板Pに対し、ノズル4はフラックスを連続的に噴霧しながらノズル移動ガイドレール3に沿って基板Pの全幅にわたって往復動するから、搬送される基板Pの全面に対して、均一にフラックスを塗布することができる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
この従来のフラックス塗布方法は、基板Pの全面に均一にフラックスを塗布できる一方で、基板Pの不必要な部分にもフラックスを塗布するので、フラックスが塗布されることを必要としない部品などは、マスキングプレートなどで遮蔽する必要があり、さらに、はんだ付け後の十分な洗浄が必要となる。
【0007】
また、均一にフラックスを塗布するので、最もフラックスを必要とする部分に全体の塗布量を合わせることになり、過剰なフラックス塗布になってしまう部分が生ずる。
【0008】
本発明は、このような点に鑑みなされたもので、被塗布板の必要な場所のみに必要な量のフラックスを塗布できるようにすることを目的とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載された発明は、フラックスが塗布される被塗布板の予め設定された座標位置に対し、フラックスおよびフラックス霧化用の気体の供給をそれぞれ受けることが可能なノズルを相対的に移動させ、この座標位置ごとに固有のフラックス塗布条件でノズルから供給されるフラックスを被塗布板に塗布するフラックス塗布方法であって、ノズルから被塗布板へのフラックス供給は、ノズルからフラックス霧化用の気体により微粒子化したフラックスを噴霧する場合と、フラックス霧化用の気体を用いないで同一のノズルからフラックス液のみを噴流する場合とを選択するフラックス塗布方法である。
【0010】
そして、被塗布板の各部位毎に、必要な量と、必要な塗布の仕方を選択して設定することにより、必要なところのみに必要な量のフラックスを塗布し、無駄なフラックス塗布を防止し、高品質の基板製造プロセスを実現するとともに、はんだ付け後の洗浄に要する洗浄液の環境問題にも対処する。その際、フラックス塗布範囲が比較的広い場合は、霧化フラックスをノズルから噴霧させて被塗布板にフラックスを均一に塗布する。一方、フラックス塗布範囲が狭い場合は、フラックス液のみをノズルから噴流させて被塗布板に適切に塗布する。
【0011】
請求項2に記載された発明は、フラックスが塗布される被塗布板に対向して設けられフラックスおよびフラックス霧化用の気体の供給をそれぞれ受けることが可能なノズルと、このノズルに対しフラックスを供給するフラックス供給手段と、このノズルに対しフラックス霧化用の気体を供給する気体供給手段と、このノズルおよび被塗布板の少なくとも一方を移動して被塗布板の平面座標における任意の場所にノズルを位置決めするノズル座標機構と、このノズル座標機構と連動してノズルが位置決めされた場所ごとに、フラックス供給手段によりノズルへ供給されるフラックス設定流量を制御するとともに気体供給手段によりノズルへ供給されるフラックス霧化用の気体の設定流量を制御することで、ノズルからフラックス霧化用の気体により微粒子化したフラックスを噴霧する場合と、フラックス霧化用の気体を用いないで同一のノズルからフラックス液のみを噴流する場合とを選択するようにノズルからのフラックス塗布を制御する制御部とを具備したフラックス塗布装置である。
【0012】
そして、制御部はノズル座標機構と連動してノズルが位置決めされた場所ごとに固有のフラックス塗布条件でノズルからのフラックス塗布を制御するから、被塗布板の各部位毎に、必要な量と、必要な塗布の仕方を選択して、必要なところのみに必要な量のフラックスを塗布し、無駄なフラックス塗布を防止する。その際、制御部がフラックス供給手段と気体供給手段とを制御して、フラックス塗布範囲が比較的広い場合は、霧化フラックスをノズルから噴霧させて被塗布板にフラックスを均一に塗布する。一方、フラックス塗布範囲が狭い場合は、フラックス液のみをノズルから噴流させて被塗布板に適切に塗布する。
【0013】
請求項3に記載された発明は、請求項2記載のノズル座標機構が、被塗布板を搬送するコンベアと、このコンベアによる被塗布板の搬送方向に対し交差する方向にノズルを移動させるノズル移動装置とを具備したフラックス塗布装置である。
【0014】
そして、コンベアによる被塗布板の搬送距離と、ノズル移動装置によるノズルの移動距離とを組合わせることにより、被塗布板の所定の平面座標にノズルを位置決めする。
【0015】
請求項4に記載された発明は、請求項3記載のフラックス塗布装置において、コンベアに設けられ被塗布板を係止して位置決めするストッパを具備したものである。
【0016】
そして、ストッパにより被塗布板を高精度に位置決めして、正確な場所にフラックスを塗布する。
【0017】
請求項5に記載された発明は、請求項2乃至4のいずれかに記載のフラックス塗布装置において、被塗布板のフラックス塗布面に対する遠近方向にノズルを移動するアクチュエータを具備したものである。
【0018】
そして、アクチュエータによりノズルを被塗布板に近付けることにより、塗布範囲の狭いフラックス塗布に対処する。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施の形態を図1および図2を参照しながら説明する。
【0020】
図1に示されるように、21はコンベアであり、このコンベア21は、定位置に設けられた固定レール22と、この固定レール22に対し平行状態のまま間隔調整可能の可動レール23とに沿って、無端チェン(図示せず)がそれぞれ回行自在に配設され、これらの無端チェンは、コンベア駆動用モータ24により同期して回行駆動され、これらの無端チェンから突設されたピン(図示せず)により両側部を係止されたフラックス塗布対象の被塗布板としてのプリント配線基板(以下、単に「基板」という)Pは、無端チェンにより搬送される。
【0021】
コンベア駆動用モータ24はパルスモータであり、このコンベア駆動用モータ24には、その回転量に応じたパルス数を検出するコンベア用エンコーダ25が設けられ、このコンベア用エンコーダ25の検出パルス数から基板Pの搬送距離(位置)を計測できるとともに、単位時間当たりの検出パルス数からコンベア21が基板Pを搬送する搬送速度を計測できる。
【0022】
固定レール22は、定位置に固定されたガイドレールであり、一方、可動レール23は、固定レール22に対して平行姿勢を保ったまま、コンベア幅調整機構(図示せず)により、基板Pの幅に応じて幅方向に移動調整可能のガイドレールである。
【0023】
これらの固定レール22および可動レール23には、相互に対向する内側へ突出可能の基板位置決め用のストッパ26が設けられている。これらのストッパ26は図示されない電気アクチュエータまたは流体圧アクチュエータにより固定レール22および可動レール23から突出され、基板Pの両側部を所定の位置で係止して位置決めし、また固定レール22および可動レール23内に格納され、基板Pの係止を解除する。
【0024】
これらのストッパ26による基板係止位置を、X座標の原点とする。また、固定レール22の外側面をY座標の原点とする。
【0025】
コンベア21の下側には、ノズル移動装置27が設けられている。このノズル移動装置27は、ノズル移動ガイドレール28が基板Pの下面と平行に、かつ基板Pの搬送方向(X軸方向)と直角に交差する方向(Y軸方向)に配設され、このノズル移動ガイドレール28に沿ってノズル29が往復移動可能に設けられている。
【0026】
このノズル29は、フラックス霧化用の気体としての霧化用空気によりフラックスを粉砕し微粒子化する2流体スプレーノズルであり、図2に示されるように上向きの噴出孔から上方に位置する基板Pの下面に対し、霧化用空気を用いて霧化フラックスf1を噴霧するか、または霧化用空気を用いないでフラックス液f2のみを噴流させるものである。
【0027】
図2に示されるように、ノズル29の取付構造は、ノズル移動装置27によりY軸方向へ移動されるブラケット30にアクチュエータとしてのノズル上下動用シリンダ31が取付けられ、このノズル上下動用シリンダ31のピストンロッド32の先端にノズル29が取付けられており、このノズル上下動用シリンダ31により、前記X軸方向およびY軸方向と直角の上下方向にノズル29が移動される。すなわち、ノズル上下動用シリンダ31は、基板Pのフラックス塗布面に対する遠近方向にノズル29を移動調整するアクチュエータである。
【0028】
ノズル移動装置27は、ノズル移動ガイドレール28の一端部に設けられたノズル往復移動用駆動部としてのノズル往復移動用モータ33で駆動される送りネジなどのノズル送り機構34によりノズル29を往復動する。
【0029】
ノズル往復移動用モータ33はパルスモータであり、このノズル往復移動用モータ33には、その作動量すなわち回転量に応じたパルス数を検出するノズル用エンコーダ35が設けられ、このノズル用エンコーダ35の検出パルス数からノズル29の移動距離を計測できるとともに、単位時間当たりの検出パルス数からノズル29の往復移動速度を計測できる。
【0030】
ノズル29に対し、設定流量の調整されたフラックスを供給するフラックス供給手段36が設けられているとともに、ノズル29に対し、設定流量の調整されたフラックス霧化用の気体を供給する気体供給手段37が設けられている。
【0031】
前記フラックス供給手段36は、ポンプ駆動用モータ41により駆動されフラックス収容タンク42内のフラックスFを回転数に応じた設定流量で定量供給するフラックス供給ポンプ44が、管路45によりノズル29に接続されている。
【0032】
前記ポンプ駆動用モータ41は、フラックス供給ポンプ44を駆動するポンプ駆動手段であるとともに、外部からの制御信号によりモータ回転数を調整できるから、このポンプ駆動用モータ41によりフラックス供給ポンプ44の回転数を可変制御して、ノズル29に供給されるフラックス設定流量を可変調整するフラックス流量調整手段でもある。
【0033】
前記気体供給手段37は、気体供給源としての空圧源46からその元圧を計測する圧力計46a および空圧源弁46b を経て供給された霧化用空気の設定流量を調整する霧化用空気流量調整装置48が、給気配管49によりノズル29に接続されている。
【0034】
この霧化用空気流量調整装置48は、同一の空気圧力に対し異なる流量が得られるように異なる開口面積を設定した複数のオリフィス51が相互に並列に接続され、これらの各オリフィス51に対し複数のオン/オフ形すなわち開閉作動形の弁52がそれぞれ直列に接続されている。
【0035】
各々の弁52は、開作動により選択したオリフィス51の組合せで流体の設定流量を制御するもので、これらの各弁体をそれぞれ電気的にオン/オフ作動するソレノイドおよびリターンスプリングを有した電磁弁である。
【0036】
この霧化用空気流量調整装置48は、ノズル29で必要とする空気設定流量値に応じて任意の弁52がオン/オフのデジタル信号で選択的に開閉制御され、開作動された弁52により選択されたオリフィス51の組合せで霧化用空気の流量が制御され、霧化フラックスf1の粒子径状態が制御される。
【0037】
また、前記コンベア用エンコーダ25および前記ノズル用エンコーダ35が、制御部としての演算制御部53の入力部に接続されている。
【0038】
この演算制御部53は、中央演算処理装置(CPU)およびメモリ(ROM、RAM)などを有し、動作指令またはデータを入力するタッチパネルなどのデータ入力部54を備え、また、この演算制御部53の出力部には、前記コンベア駆動用モータ24、前記ノズル往復移動用モータ33、前記ポンプ駆動用モータ41、前記オン/オフ形の弁52がそれぞれ接続されている。
【0039】
この演算制御部53は、基板Pの平面座標にてノズル29が位置決めされた場所ごとに固有のフラックス塗布条件でノズル29からのフラックス塗布を制御する制御部である。
【0040】
すなわち、演算制御部53は、コンベア駆動用モータ24のパルス数を制御してノズル29のX軸座標を制御するとともに、ノズル往復移動用モータ33のパルス数を制御してノズル29のY軸座標を制御し、また、これらのX軸座標およびY軸座標と連動して、ポンプ駆動用モータ41の回転速度を制御してフラックス供給ポンプ44の回転速度を制御することでフラックス収容タンク42からノズル29へ供給されるフラックス設定流量を制御し、また、霧化用空気流量調整装置48の開通状態にあるオン/オフ形の弁52の数を制御して霧化用空気の設定流量を制御する。
【0041】
前記基板Pを搬送するコンベア21と、このコンベア21による基板Pの搬送方向に対し交差する方向にノズル29を移動させるノズル移動装置27は、基板Pの平面座標における任意の場所にノズル29を位置決めするノズル座標機構55を形成している。
【0042】
すなわち、コンベア21は基板PをX軸方向に移動し、また、ノズル移動装置27はノズル29をY軸方向に移動して、基板Pの平面座標における任意の場所にノズル29を位置決めする。
【0043】
なお、ノズル29および基板Pの一方のみをX軸方向およびY軸方向に移動するノズル座標機構(図示せず)でも良い。
【0044】
次に、図1および図2に示されたフラックス塗布装置の作用を説明する。
【0045】
使用者は、装置運転前に、データ入力部54より、基板Pの先端位置を原点としたコンベア21による基板搬送方向のX座標と、ノズル移動装置27によるノズル移動方向のY座標と、どのように噴霧するかというフラックス塗布条件Zとを、フラックス塗布箇所に対応する必要な点数入力していく。
【0046】
そして、基板Pの予め設定された座標位置にノズル29を相対的に移動させる度に、この座標位置ごとに固有のフラックス塗布条件Zでノズル29から基板Pにフラックスを塗布する。
【0047】
上記フラックス塗布条件Zには、Za1,Za2,Zb1,Zb2などの状態パラメータを組合せて用いる。
【0048】
例えば、状態パラメータZa1は、ノズル29が設定された速度で、Y軸方向へ設定された距離を移動しながらフラックスを噴出させるパラメータであり、さらに、状態パラメータZa2は、定位置に所定時間停止して移動を待ちながらフラックスを噴出させるパラメータである。
【0049】
また、状態パラメータZb1は、霧化用空気流量調整装置48の弁52の開閉選択により調整される霧化用空気の所定流量で霧化フラックスf1を噴霧するパラメータであり、霧化フラックスf1の粒子径状態(粗い、細い)に関係するパラメータである。
【0050】
さらに、状態パラメータZb2は、塗布範囲の狭いフラックス塗布をするために霧化フラックスf1を使用せずに、図2に示されたノズル上下動用シリンダ31によってノズル29を基板Pに近付け、霧化用空気流量調整装置48の全ての弁52を閉じて霧化用空気の流量を0にすることで、フラックス液f2のみをノズルから噴流させて、そのフラックス液f2でフラックス塗布を行なうパラメータである。
【0051】
これらの状態パラメータZa1,Za2,Zb1,Zb2などを組合せて、フラックス塗布箇所ごとに作成した条件Z1 ,Z2 ,Z3 ……を、データ入力部54より入力する。
【0052】
データ入力の形態としては、他のパーソナルコンピュータなどの端末機器により作成したデータファイルを、フロッピーディスクなどの記録媒体、またはLANなどのネットワークによってデータを転送して入力することもある。
【0053】
データ入力が完了したら、運転命令をデータ入力部54または演算制御部53に入力する。これにより、基板Pを搬送するコンベア駆動用モータ24が動作する。
【0054】
基板Pがコンベア21に投入されたことを定位置の基板検出センサ(図示せず)にて検知すると、演算制御部53は、基板Pとノズル29との相対的位置関係をコンベア用エンコーダ25およびノズル用エンコーダ35により把握可能になる。
【0055】
そして、基板位置決め用のストッパ26が位置する原点から座標X1 の位置に基板Pのフラックス被塗布部が到達すると、コンベア駆動用モータ24は停止し、また、ノズル往復移動用モータ33で駆動されるノズル送り機構34によりノズル29がY軸方向に移動し、座標Y1 の位置まで移動すると、ノズル往復移動用モータ33は停止し、ノズル29もその位置で停止する。
【0056】
この座標(X1 ,Y1 )にて、前記状態パラメータZa1,Za2,Zb1,Zb2などで組合せた第1の条件Z1 により、噴霧または噴流などによるフラックス塗布シーケンス動作がなされる。
【0057】
その際、フラックス供給ポンプ44のポンプ駆動用モータ41を回転数制御して、必要なフラックス流量をフラックス収容タンク42からノズル29に供給するとともに、霧化フラックスf1の粒子径状態を制御するために霧化用空気流量調整装置48により必要な霧化用空気流量をノズル29に供給する。
【0058】
そして、第1の条件Z1 での動作が終了した後、予め設定された座標(X1 ,Y2 )の位置にノズル29が移動し、第2の条件Z2 によりフラックス塗布動作がなされる。
【0059】
このようにして、設定された最後の座標(Xn ,Ym )での制御が行われると、フラックス塗布が終了する。
【0060】
以上説明したように、従来は、基板に対してフラックスを均一に塗布するようにしていたが、本方法および装置では、搬送基板のX方向の位置を制御し、ノズル29のY方向の位置を合わせ、塗布条件Zでフラックスを塗布することにより、すなわち、基板の各部位毎に、必要なフラックス流量および空気流量と、必要な塗布の仕方とを選択して設定することにより、必要なところのみに必要な量のフラックスを塗布でき、無駄のないフラックス塗布が可能であり、高品質の基板製造プロセスを実現できる。
【0061】
例えば、プリント配線基板のランド部のみにフラックスを塗布することも可能であり、環境保護の観点から進められているフラックスレス化にも適合するものである。
【0062】
本フラックス塗布方法および装置は、基板の一部を局所ノズルまたはマスクを介してはんだ付けする局所はんだ付けの前処理工程で用いることが望ましい。
【0063】
【発明の効果】
請求項1記載の発明によれば、被塗布板の予め設定された座標位置に対し、フラックスおよびフラックス霧化用の気体の供給をそれぞれ受けることが可能なノズルを相対的に移動させ、この座標位置ごとに固有のフラックス塗布条件でノズルから供給されるフラックスを被塗布板に塗布するから、必要なところのみに必要な量のフラックスをそれぞれ適切な方法で塗布でき、無駄なフラックス塗布を防止でき、高品質の基板製造プロセスを実現できるとともに、はんだ付け後の洗浄に要する洗浄液も最少限に抑えることができ、洗浄液が有する環境問題にも対処できる。その際、ノズルからフラックス霧化用の気体により微粒子化したフラックスを噴霧する場合を選択して、霧化フラックスをノズルから噴霧させることにより、被塗布板の比較的広いフラックス塗布範囲にフラックスを均一に塗布できるとともに、フラックス霧化用の気体を用いないで同一のノズルからフラックス液のみを噴流する場合を選択して、フラックス液のみをノズルから噴流させることにより、被塗布板の狭いフラックス塗布範囲にもフラックスを適切に塗布できる。
【0064】
請求項2記載の発明によれば、制御部はノズル座標機構と連動してノズルが位置決めされた場所ごとに固有のフラックス塗布条件でノズルからのフラックス塗布を制御するから、被塗布板の各部位毎に、必要な量と、必要な塗布の仕方を選択して、必要なところのみに必要な量のフラックスを適切に塗布でき、無駄なフラックス塗布を防止できる。その際、制御部がフラックス供給手段と気体供給手段とを制御して、フラックス供給手段によりノズルへ供給されるフラックス設定流量を制御するとともに気体供給手段によりノズルへ供給されるフラックス霧化用の気体の設定流量を制御するので、ノズルからフラックス霧化用の気体により微粒子化したフラックスを噴霧する場合を選択して、霧化フラックスをノズルから噴霧させることにより、被塗布板の比較的広いフラックス塗布範囲にフラックスを均一に塗布できるとともに、フラックス霧化用の気体を用いないで同一のノズルからフラックス液のみを噴流する場合を選択して、フラックス液のみをノズルから噴流させることにより、被塗布板の狭いフラックス塗布範囲にもフラックスを適切に塗布できる。
【0065】
請求項3記載の発明によれば、コンベアによる被塗布板の搬送距離と、コンベア搬送方向に対し交差する方向へのノズル移動装置によるノズルの移動距離とを組合わせることにより、被塗布板の所定の平面座標にノズルを簡単に位置決めできる。
【0066】
請求項4記載の発明によれば、コンベアに設けられたストッパにより被塗布板を高精度に位置決めして、正確な場所にフラックスを塗布できる。
【0067】
請求項5記載の発明によれば、アクチュエータによりノズルを被塗布板に近付けることにより、塗布範囲の狭いフラックス塗布に対処できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係るフラックス塗布装置の一実施の形態を示す平面図および回路図である。
【図2】 同上塗布装置のノズル部分を示す正面図である。
【図3】 従来のフラックス塗布装置を示す平面図である。
【符号の説明】
P 被塗布板としての基板
F フラックス
21 コンベア
26 ストッパ
27 ノズル移動装置
29 ノズル
31 アクチュエータとしてのノズル上下動用シリンダ
53 制御部としての演算制御部
55 ノズル座標機構
Claims (5)
- フラックスが塗布される被塗布板の予め設定された座標位置に対し、フラックスおよびフラックス霧化用の気体の供給をそれぞれ受けることが可能なノズルを相対的に移動させ、
この座標位置ごとに固有のフラックス塗布条件でノズルから供給されるフラックスを被塗布板に塗布するフラックス塗布方法であって、
ノズルから被塗布板へのフラックス供給は、
ノズルからフラックス霧化用の気体により微粒子化したフラックスを噴霧する場合と、
フラックス霧化用の気体を用いないで同一のノズルからフラックス液のみを噴流する場合とを選択する
ことを特徴とするフラックス塗布方法。 - フラックスが塗布される被塗布板に対向して設けられフラックスおよびフラックス霧化用の気体の供給をそれぞれ受けることが可能なノズルと、
このノズルに対しフラックスを供給するフラックス供給手段と、
このノズルに対しフラックス霧化用の気体を供給する気体供給手段と、
このノズルおよび被塗布板の少なくとも一方を移動して被塗布板の平面座標における任意の場所にノズルを位置決めするノズル座標機構と、
このノズル座標機構と連動してノズルが位置決めされた場所ごとに、フラックス供給手段によりノズルへ供給されるフラックス設定流量を制御するとともに気体供給手段によりノズルへ供給されるフラックス霧化用の気体の設定流量を制御することで、ノズルからフラックス霧化用の気体により微粒子化したフラックスを噴霧する場合と、フラックス霧化用の気体を用いないで同一のノズルからフラックス液のみを噴流する場合とを選択するようにノズルからのフラックス塗布を制御する制御部と
を具備したことを特徴とするフラックス塗布装置。 - ノズル座標機構は、
被塗布板を搬送するコンベアと、
このコンベアによる被塗布板の搬送方向に対し交差する方向にノズルを移動させるノズル移動装置と
を具備したことを特徴とする請求項2記載のフラックス塗布装置。 - コンベアに設けられ被塗布板を係止して位置決めするストッパ
を具備したことを特徴とする請求項3記載のフラックス塗布装置。 - 被塗布板のフラックス塗布面に対する遠近方向にノズルを移動するアクチュエータ
を具備したことを特徴とする請求項2乃至4のいずれかに記載のフラックス塗布装置。
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