JP4365045B2 - 医療用具の弁構造及び弁構造が組込まれたカニューレ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、外科用器具等の医療器具が出入り可能に挿通するための管路を有するカニューレ等の医療用具に設けられ、前記管路を開閉する弁構造、及び当該弁構造が組込まれたカニューレに関する。
【0002】
【従来の技術】
医療用具としてカニューレについて例をとって説明すると、現在、内視鏡手術は、その低侵襲性から、術後の早期回復や早期社会復帰が可能であり、また美容学的にも優れていることから、患者に対するQOL(クオリティオブライフ)という観点で非常に注目されている。このような背景から、内視鏡下外科手術に用いるカニューレの開発が盛んに行われている。
【0003】
一般に内視鏡下における術式は、腹部に小さな切開を施し、その切開口に体内と体外とのガイドとなる細長いチューブやカニューレなどの医療用具を挿入する。そして、このカニューレ等の管路に、鉗子や電気メスなどの外科用器具を挿通させ、体内に自由に出し入れすることによって、術者は所望の診断及び手術を行うことが可能となる。
【0004】
カニューレにトロカール栓子部が組み込まれると、トロカール組立体が構成される。トロカール栓子部は、その先端部に鋭利な穿刺部を備えて、カニューレに挿通されており、カニューレの内部には、体内と体外との気密性を保持するために弁機構が備えつけられている。
【0005】
トロカール組立体の使用時には、カニューレ内にトロカール栓子部が挿通された状態で、トロカール栓子部の鋭利な穿刺部を患者の身体に穿孔し、穿孔後、トロカール栓子部だけを抜き取り、カニューレのみを残すことによって、カニューレが体内と体外とのガイドを形成する。
【0006】
術野の確保は、初めの切開後に体内に一定圧力(通常8〜12mmHg)でCO2ガスを送り込み、体内を膨らませることによって行われる。その後は、送気チューブをカニューレに接続し、体内を膨らませておくことで、その後の手術中の視野が確保される。
【0007】
従って、内視鏡下の手術において細長い送気チューブやカニューレ等の体内と外部とのガイドとなり得る医療用具には、体内の気圧を保持するための弁構造を設ける必要がある。この弁構造を設けないと、体内の気圧が保持されず術野の確保ができないために、術者は手術を行うことが困難となるからである。
【0008】
体内の気圧を保持するためのカニューレ等の医療用具における弁構造には、一般に2つの要件が要求される。1つはカニューレ内に外科用器具を挿通して手術を行っている状態において体内の気圧を保持する機能を持つ必要があるということと、もう一つは、外科用器具を挿入していないときにでも、体内の気圧を保持する機能を持つ必要があるということである。このような要求を満たすために、従来技術においてさまざまな試みが為されてきた。
【0009】
例えば米国特許4,943,280号公報に開示されたものでは、カニューレ内に枢着されているフラップ弁が、同じくカニューレ内にある弁座に自動的に整合できるようにバネによって付勢されており、カニューレに外科用器具が挿入されたときは、その外科用器具によってフラップ弁が開かれ、またカニューレ内に外科用器具がない状態のときは、フラップ弁がバネによって弁座に押し付けられて閉じており、体内の気圧が保持されるものとなっている。米国特許4,654,030号公報も同様のフラップ弁を開示している。
【0010】
また、その他にも、シリコンなどの弾性部材をカニューレ内の弁組立体に構成することによって、体内気圧と外部大気を一定に保つカニューレが提供されている(例えば、米国特許4,655,752号公報や米国特許4,909,798号公報を参照)。
【0011】
また、内視鏡下手術の発展に伴って、さまざまな種類の外科用器具の開発が為されているため、最近では例えば特開平6−63156号公報に開示されたような改良した弁組立体の開発なども行われている。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
このように、体内の気圧を保つために、フラップや弾性部材によるシール機能を備えた弁組立体は数多く開発されているが、今日までに提供されている弁組立体には、いくつかの課題が存在する。
【0013】
例えば、米国特許4,654,030号公報及び米国特許4,943,280号公報に開示されるような一般的なフラップ弁によるシール機構では、フラップ弁がバネによって常時、弁座の方向に付勢されているために、カニューレ内に外科用器具を挿通してフラップ弁を開ける際に、相応の力が必要になる。また、挿通した後も、フラップ弁からの横方向の応力が外科用器具に対して作用するために、外科用器具の出し入れするには、それ相応の力が必要になる。術中、外科用器具の出し入れは頻繁に行われるために、術者に非常に負担がかかってしまう。また、常時、横方向の応力が作用するために、外科用器具の操作性も悪化するという問題がある。
【0014】
さらに、上述したようにフラップ弁には常に閉まる方向に相応の力が作用しているため、フラップ弁と外科用器具との間は常に接触し、フラップ弁を損傷し気密性が損なわれる恐れがある。また、挿入時、外科用器具の先端部に不用意な負荷がかかることによって、その外科用器具の破損ということも考えられる。外科用器具の中には、電気を流す電極付き鉗子のように、外周面が絶縁性チューブによって被覆されているものがあり、このような外科用器具の場合に絶縁性チューブが損なわれると、絶縁性が保持されなくなり好ましくない。
【0015】
さらに外科用器具の挿入時に、体内の気圧を保持するためにフラップ弁と併せて直列に設けられているカニューレ開口部のシリコーンゴムのような弾性部材に対しても、外科用器具を通じて負荷が作用するため、常にかかる一定の横方向への負荷や器具の出し入れにより、弾性部材が破けてしまう恐れがある。
【0016】
一方、米国特許4,655,752号公報、米国特許4,909,798号または特開平6−63156号公報に開示されるような、シリコーンゴムなどの弾性材料や可撓性材料からなるシール部材のみからなる弁構造を備えたカニューレにおいては、外科用器具とシール面が直接接触するために剪刀等の先端が鋭い外科用器具の出し入れを行った際に、シール部材を損傷もしくは完全に破いてしまう恐れが生じる。
【0017】
術中に弁機構による体内の気圧の保持に問題が生じてしまうと、術野の確保が出来なくなることに直結するため、時間的にも、また患者にとっても多大な負担となる。以上のような課題は、カニューレに限らず、一般的な医療用具においても共通する課題となる。
【0018】
本発明は上記課題に鑑みなされたもので、外科用器具等の医療器具を簡単に出し入れすることができ、出し入れする際に医療器具を傷つけたり、またはシール部材を傷つけたりすることを防ぐことができ、確実に管路の開閉を行うことができる医療用具の弁構造を提供することをその目的とする。
【0019】
【課題を解決するための手段】
前述した目的を達成するために、本発明は、医療器具が出入り可能に挿通するための管路を有する医療用具に設けられ、前記管路を開閉する弁構造であって、弾性材料からなり、医療器具の進入側から開くことが可能な一方向弁となったシール部材が前記管路に設けられると共に、該シール部材に対して医療器具の進入側に保護部材が可動的に設けられており、該保護部材は、医療器具の進入端を受ける受部を有しており、該受部が医療器具の進入端によって押し付けられると、該保護部材がシール部材を開いて、医療器具が該シール部材を挿通可能にすると共に、該シール部材の医療器具の反進入側からの圧力による変形を阻止するものであることを特徴とする。
【0020】
医療器具が挿通されていない状態においては、例えば体内等の内部の圧力が高い場合に、一方向弁となったシール部材によって管路が閉鎖されて、内部の気密性が保持されてその圧力が維持される。医療器具を管路に挿入して、弁構造を挿通させる際には、医療器具の進入端がシール部材に達する前に保護部材の受部に接触して、保護部材がシール部材を開いて、医療器具がシール部材を挿通できるようにする。従って、挿入の際に、医療器具がシール部材を直接押し開かないため、シール部材を損傷したりすることが防止され、シール部材の気密性能を悪化させることはない。また、従来のフラップ弁のように閉鎖方向にバネによって付勢されておらず、シール部材には、内部の圧力と、弾性材料からなるシール部材自身が持つ復元力による自己密閉力が作用している。保護部材によってシール部材を開くと、内部の圧力が低減するために、大きな力を要することなく、簡単にシール部材を開くことができ、従って、医療器具の出し入れが簡単にでき、医療器具の破損も防止できる。また、特定の一方向からの横方向の応力が作用することがないので、操作性も悪化させることなく、術者に与える負担を小さくすることができる。 また、前記保護部材は、シール部材の医療器具の反進入側からの圧力による変形を阻止するものである。このため、シール部材の一方向弁としての機能が失われそうな場合に、保護部材によって阻止することができる。また、シール部材の意図しない変形が保護部材によって妨げられるので、シール部材を軟質なものとすることができる。例えば、シール部材を、先端側に凸となった錐形状で先端部にスリットが形成され、凹側からスリットを開くことができるようになった一方向弁を用いた場合に、保護部材は、シール部材の凹側に、その凹側内面に沿って揺動可能に配設された複数のフラップから構成することができ、各フラップが内側に向かって揺動した場合に、互いの先端側が当接して、それ以上に揺動できなくなるようにすることで、シール部材の反転を阻止することができる。
【0021】
また、保護部材は、管路の軸線に対して対称構造をなすようにすると良い。これにより、保護部材によって、医療器具が受ける力を軸線の回りで対称的にすることができ、医療器具の操作性をさらに良好にすることができる。
【0022】
前記保護部材は、管路に揺動可能に設けられたフラップとすることができる。該フラップは付勢する必要がないので、簡単に構成することができる。
【0023】
前記シール部材は、前記保護部材が医療器具の進入端に押し付けられた際に、保護部材を受ける可動部を備えると良い。これにより、保護部材の受部が医療器具によって押し付けられて、保護部材がシール部材に当接したときに、シール部材の可動部を動かすことで、確実にシール部材を開くことができる。
【0024】
前記保護部材の少なくとも受部は、適度に軟質材料からなるとよく、医療器具の進入端が保護部材の受部を押し付けるときに、医療器具を損傷させることを防ぐことができる。従って、ここで適度に軟質とは、医療器具の挿入により、損傷されない程度の硬さを言う。具体的な硬度としては、デューロメータ硬度D50以下であると良い。且つ、前記保護部材の少なくとも受部が適度に硬質材料からなると、医療器具との接触点を最小にすることができ、医療器具の出し入れ時の摺動抵抗を小さくすることができる。ここで、適度に硬質とは、医療器具により、保護部材自体が変形しない程度の硬さを言う。
【0026】
また、前記管路には、シール部材と直列に、挿通した医療器具の外周囲に密着する第2シール部材が設けられると良い。これにより、医療器具がシール部材を挿通して、医療器具の進入端が内部へと進入して作業を行っている間に、第2シール部材によって、内部の気密性が保持される。この第2シール部材には、医療器具を介して、上述のように特定の一方向からの横方向の応力が作用することが防げるために、その損傷を防止することができる。
【0027】
以上の弁構造は、いかなる管路を有する医療用具にも用いることができるが、例えばカニューレに用いることができる。
【0028】
【発明の実施の形態】
以下、図面を用いて本発明の実施の形態を説明する。尚、以下の実施形態は本発明を限定するものではない。また、明細書中、医療器具としての「外科用器具」は、本発明によって構成されたカニューレ内を出し入れ可能に挿通しうる鉗子、ステープラー、クリップアプリケーターなどを表すものとする。
【0029】
図1には、本発明の実施形態による弁構造が適用された医療用具としてのカニューレ200を表す斜視図を、図2にカニューレ200の分解斜視図を表す。カニューレ200は、主に、カニューレハウジング210、カニューレ管204、弁組立体100及びバックアップキャップ150から構成される。そして、弁組立体100は、シールパッキン110、フラップ組立体125及びシールバルブ101から構成され、さらに、フラップ組立体125は、パッキンホルダー140、フラップ120、121及びフラップホルダー130から構成される。
【0030】
弁組立体100には、気密性を保持するためのシール部材としてのシールバルブ101及び第2シール部材としてのシールパッキン110の2部材が組み込まれている。これらシールバルブ101及びシールパッキン110の2部材は、ゴムなどの弾性部材から作られることが望ましく、例えばシリコーンゴムなどの素材から作られることが望ましい。シールバルブ101は、主として、各種の外科用器具の離脱時に気密性を保持するシール機構の役割をするものであり、シールパッキン110は、外科用器具が挿入された時に、気密性を保持するためのシール機構の役割を持っており、それぞれ、役割分担がなされている。以下、これらのシールバルブ101及びシールパッキン110について詳細に説明する。
【0031】
図3に示すように、シールバルブ101は、概略カップ状に形成されており、カップ状の底面には、外科用器具が貫通するためのスリット102が設けられている。図示の例では、スリット102が1つとなっており、カップ状部分は、図3(b)の断面図において台形状に、図3(c)の断面において三角形状をなしており、後述の2つのフラップ120,121に対応して、スリット102に向かって互いに接近するべく傾斜する2つの略平面状の可動部105,105が形成されている。シールバルブ101は、その弾性材料による復元力によって生じる自己密閉性によって、自動的にスリット102が閉鎖するように、即ち、可動部105,105が互いにその先端が付着する方向へと常時付勢されており、且つ、そのカップ状の形状の凹となった側が凸となった側よりも圧力がある程度高くなった状態でスリット102が開く一方で、凸となった側が凹となった側よりも圧力が高い状態ではスリット102が閉じる一方向弁となっている。また、そのカップ状の端部には、カニューレハウジング210内でシールバルブ101が確実に配置されるように、厚めのフランジ103が構成されており、またフランジ103の外周面には、カニューレハウジング210固定用に周方向に180°離間して2つの固定用リブ104が径方向に突設されている。
【0032】
尚、このシールバルブ101のスリット102は、図3の例のように1つに限らず、図4に示したような3つ、またはそれ以外の数のスリット102’を形成することも可能である。しかしながら完全な気密性を保つためには、スリットの数を1〜3の範囲にしておくことが望ましい。また、図3のように可動部105の数も、フラップの数に必ずしも対応させる必要はないが、フラップの数が3以上の場合にはシールバルブ101の可動部の数と同一にすることが望ましい。
【0033】
図5に示すシールパッキン110は、単に円盤状に形成されており、中央部には外科用器具が挿通可能な中心孔部111が形成されている。中心孔部111は、使用される外科用器具の外径に対して、僅かに小さい内径寸法となっている。
【0034】
次に、図6に弁組立体100に組み込まれるフラップ組立体125の保護部材としてのフラップ120,121を示す。2枚のフラップ120,121とも同形状を示している。その基端部に形成された円筒部122は、フラップホルダー130に枢着する部分であり、この円筒部122を中心として2枚のフラップは揺動可能となっている。また、円筒部122と反対側の自由端部には、傾斜面123が形成されており、傾斜面123の先端の幅方向中央部は、さらに先端へと伸びており、その先端は丸みを帯びた先端部124となっている。傾斜面123は、カニューレ内に外科用器具が挿入された際に外科用器具の進入端に直接接触する受部であり、先端部124は、シールバルブ101に直接接触する部分であり、そのため、先端部124は、丸みを帯びた形状となっており、シールバルブ101に傷をつけないようになっている。
【0035】
フラップ120,121の材質は特に限定はされないが、挿入する外科用器具の先端を保護するためにはあまり硬い材料ではなく、弾性材料ないしは軟質材料を用いることが望ましい。さらに望ましくはJISのK6253あるいはK7215に定められるデューロメーター硬度D50以下が好適であり、さらに望ましくはA60以下であると良い。具体的にはシリコーンゴム、ブタジエンゴム、エチレン/プロピレンゴム等各種のゴム弾性体、スチレン系、ウレタン系、ポリエステル系、オレフィン系の熱可塑性エラストマー、あるいは高圧法ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレンなどのポリエチレン系、ポリプロピレン系の共重合体の軟質材料を用いることができる。
【0036】
図7にフラップ組立体125の分解斜視図、図8にその組立完成図を示す。略円盤形状をなしたフラップホルダー130の一表面の中心部には、段差を介して一段肉薄になった凹部134が形成されており、凹部134よりも径方向内側に、前記2枚のフラップ120、121の円筒部122を収納するための溝部131が左右対称に形成されている。この溝部131は、該溝部131内で円筒部122が滑らかに回動するよう断面半円状に形成されている。さらに、溝部131よりも中心側には外科用器具が挿通するための中心孔132が形成されている。また、フラップホルダー130の外周面には、カニューレハウジング210に嵌合するための2つの固定用リブ133が周方向に180°離間して径方向に突設されている。このフラップホルダー130に2枚のフラップ120、121を配置した後には、フラップホルダ130の前記凹部134及び中心孔132に、ぴったりと当てはまるように形成されているパッキンホルダー140を当て嵌める。即ち、円盤形状をなしたパッキンホルダー140の全体の外径は、フラップホルダー130の凹部134の内径に相当し、その一表面には、前記中心孔132に当てはまるような、凸部141が形成されている。また、パッキンホルダー140の中心部には、外科用器具が挿通可能な中心孔142が形成されている。
【0037】
図8に示したようにフラップ組立体125の組立が完成した状態では、フラップホルダー130の各溝部131内に各フラップ120、121のそれぞれの円筒部122が配置され、その上部は、パッキンホルダー140によって塞がれている。フラップ120、121の円筒部122は、単に溝部131内に配置するだけで、特別に固定手段を用いなくとも、カニューレ200内に固定された際には溝部131から外れることはない。また、この2枚のフラップ120、121は、互いに閉じる方向に関しては、互いに傾斜面123同士が接触するために、図に示す位置以上に内側へ動くことはない。また、開く方向に関しては、少なくともカニューレ200中心軸線以上、すなわち外科用器具が挿入可能な角度以上は開くことが可能である。
【0038】
但し、図6ないし図8の例では、2枚のフラップで構成しているが、これに限るものではなく、1枚のフラップで構成することも可能であり、更に3枚以上であっても何ら差し支えない。しかし挿入される外科用器具がカニューレの中心に整合するためには、2枚以上の構成が望ましく、特にフラップの配置構造がカニューレの中心軸に対して点対称の構成となっていることが望ましい。また、フラップの形状は図6に示した板状以外に円柱形、三角形その他の形状であってもよい(図9(a)(b))。さらに図9(c)に示すように複数のフラップを一体的に成形する事も可能である。
【0039】
図10は、弁組立体100が組み込まれるカニューレハウジング210と、カニューレ管204を表している。カニューレハウジング210の側方部に、体内と体外との唯一のガイドとなるブローバルブ201が備えつけられており、このブローバルブ201には体内の気腹圧の調節や電気メスの使用によって体内に発生した煙などの除去を行うために、体内と体外との接続/非接続を切り替える切り替えレバー202が備えつけられている。また、カニューレハウジング210の外周面には、操作性の向上のため一対のハンドル205が備えつけられており、さらに、カニューレハウジング210の内周面には、シールバルブ101及びフラップ組立体125をカニューレハウジング210内に固定するための2つの凹部211が周方向に180°離間して形成されている。また、カニューレハウジング210の内周面の後部側端部(図10中上側)には、図示しない雌ネジ部が形成されており、カニューレハウジング210の先部側端部(図10中下側)には、カニューレ管204の上端が、取り外し可能に挿入されている。
【0040】
また、図11に示したように、円盤形状をなしたバックアップキャップ150には、その中心部に中心孔152が形成されており、また、一方の表面(図11(a))の中心孔152の周囲は、外科用器具の出し入れをスムーズに行うために、テーパー面155となっている。さらに、テーパー面155の径方向外側には、一対の操作部153が設けられている。その外周面には、凹凸状のネジ部151が切ってあり、このネジ部151がカニューレハウジング210内周面の雌ネジ部と螺合可能となっている。また、シールパッキン110との接触面となる他方の表面(図11(b))には、3個の径の異なる環状リブ154が設けられている。
【0041】
カニューレハウジング210内に、シールバルブ101、シールパッキン101及びフラップ組立体125から成る弁組立体100をカニューレ200内に構成・配置させるためには、図12を示したように、まず、シールバルブ101をカニューレハウジング210内に配置する。カニューレハウジング210内周面に、周方向に180°離間して2つの凹部211が形成されており、シールバルブ101の固定用リブ104(図3)を、この凹部211に嵌合することによって、カニューレハウジング210内にシールバルブ101を位置付ける。
【0042】
次に、フラップ組立体125をカニューレハウジング210内に挿入する。フラップ組立体125もシールバルブ101同様に、その固定用リブ133(図7及び図8)を前記カニューレハウジング210内の同じ凹部211に、嵌合することによって、カニューレハウジング210内に位置付けされ、こうして、シールバルブ101とフラップ組立体125とは、フラップ120,121がシールバルブ101の可動部105,105に対応するようにして整合される。
【0043】
次に、図5に示したシールパッキン110を挿入する。シールパッキン110の外径は、カニューレハウジング210の内径とほぼ同じ大きさであり、単にフラップ組立体125上に載置して、カニューレハウジング210の中に嵌めこむ。
【0044】
以上のシールバルブ101、フラップ組立体125及びシールパッキン110がカニューレハウジング210内に配置された後に、図11に示すバックアップキャップ150の操作部153を回してそのネジ部151を、カニューレハウジング210の雌ネジ部に螺合して締結することで、カニューレハウジング210内に上記各部品が完全に固定される。この際に、バックアップキャップ150の環状リブ154が、シールパッキン110に食い込むようにして、シールパッキン110の位置ずれや撓みの防止を図っている。こうして、弁組立体100が組み込まれたカニューレ200が完成する。
【0045】
カニューレ200には、通常、図13に示すようにトロカール栓子300が予め挿通されて、カニューレ200とトロカール栓子300とでトロカール組立体を構成する。このため、トロカール栓子300とカニューレ200とを固定するためのリリースボタン203a、203bがカニューレハウジング210の側方部に備えつけられている。トロカール栓子300の先端部には、鋭利な穿刺部301が設けられている。
【0046】
以上の構成からなる本発明に係るカニューレ200の弁組立体100の作用について、その使用方法とともに以下に説明する。腹腔鏡等の内視鏡手術において、まず、体内への挿入時には、カニューレ200とトロカール栓子300とが一体的になった状態で、トロカール栓子300の穿刺部301によって体壁が穿刺され、カニューレ管204が体内へと挿入される。そして、穿刺後に、トロカール栓子300はカニューレ200から取り外されて、カニューレ200のみが残って体内と外部とのガイドを形成する。そして、ガイドとなるカニューレ200を挿通して、外科用器具が身体へ挿入され、または身体から取り出される。体内には、初めの切開後に、一定圧力(通常8〜12mmHg)でCO2ガスが導入されており、カニューレ200の弁組立体100によって、外科用器具の挿入時および非挿入時の体内の気圧が保持される。
【0047】
即ち、図14及び図15を参照すると、外科用器具が挿通されていない状態においては、弁組立体100のシールバルブ101によって体内の気圧が保持されている。前述した通り、体内の気圧は、通常一定圧力8〜12mmHgが保持されていることから、非常に高い圧力がかかっているため、シールバルブ101は当然体内から圧力を受けることになる。従ってカップ状の凸となった側からの圧力によって、スリット102が自動的に閉じるために、カニューレ200の管路は閉じられ、体内は完全に密封され、体内の気圧が保たれる。また、このときフラップ120、121はバネ等によって付勢されていないため、重力のみが作用する自然状態となっており、シールバルブ101のカップ状の凹となった側に接触している。しかしながら、シールバルブ101に作用する体内圧と自己密閉力によって、フラップ120、121の重量でシールバルブ101が開くようなことはない。また、体内圧が過大になって、シールバルブ101のカップ状の凸の部分が、外側に押し出されて反り返って凹になるような反転現象が起こりそうになると、フラップ120、121の互いの傾斜面123が接触し、フラップ120、121は、それ以上に内側へ揺動できなくなって、シールバルブ101のそれ以上の反転を阻止する。こうして、シールバルブ101の意図しない変形をフラップ120、121が阻止することができる。
【0048】
今、所望の診断処置及び又は手術を行うために、図16に示したような外科用器具220のような細長いものを、カニューレ200を挿通させようとして、弁組立体100内に挿入させると、外科用器具220の進入端は、まずフラップ120,121の傾斜面123に接触する。外科用器具220の更なる前進によって、その傾斜面123によるカム作用により、フラップ120,121に形成されている互いの先端部124がより外方向に広がるようにフラップ120,121が揺動し、先端部124が下方に設置されているシールバルブ101の可動部105に接触して、可動部105を押し広げる。こうして、スリット102が開き、外科用器具220は、一切、シールバルブ101に接触しないようにして、シールバルブ101のスリット102を挿通することが可能になる。このように、外科用器具220は、シールバルブ101にほとんど又は全く接触しないでシールバルブ101を通過することができるため、シールバルブ101を損傷させることがなく、従って、シールバルブ101の気密性能を悪化させることはない。また、シールバルブ101からの摺動抵抗を受けないので、簡単に外科用器具220を挿入することができる。フラップ120、121を広げる際に、フラップ120、121自体はバネ等により付勢されていないため、軽い力でフラップ120、121を動かすことができる。さらに、フラップ120、121を介してスリット102が少しでも開くと、体内の圧力が低下するために、より軽い力でスリット102を広げることができ、外科用器具220を損傷させることもない。
【0049】
一旦、外科用器具220がシールバルブ101のスリット102を貫通した後は、シールパッキン110の中心孔部111が挿通する外科用器具220の外周面に密着し、従って、体内の気密性は保持される。外科用器具220は、特定の一方向からの横方向の応力を受けないので、操作性を悪化させることはなく、術者に与える負担を小さくすることができる。
【0050】
外科用器具220を抜く際には、前記挿入時と反対の動作がなされるが、この場合にも、外科用器具220は、シールバルブ101に接触しないでスリット102を通過することができるので、シールバルブ101及び外科用器具220共に損傷させることなく、シールバルブ101から摺動抵抗を受けることもなく、簡単に抜くことができ、外科用器具220がスリット102を通過した後は、シールバルブ101の自己密閉性により、再びシールバルブ101が閉じて、体内の気密性が保持される。
【0051】
以上のように、シールバルブ101が損傷するおそれがなく、また、反り返りといった反転現象もフラップ120、121により阻止されるので、シールバルブ101には、軟質の材料を用いることができる。さらには、復元力による自己密閉式のシールバルブ101を用いることで、バネ等の部品を不要とでき、製造コストの低減を図ることもできる。
【0052】
尚、以上の動作は、外科用器具をカニューレ200に出し入れさせる場合について説明したが、トロカール組立体を構成するために、カニューレ200にトロカール栓子300を挿入する際、及び、トロカール栓子300によって体壁に穿刺した後に、トロカール栓子300を抜く際にも、同様の作用・効果が得られる。特に、トロカール栓子300の先端部には、鋭利な穿刺部300が備えられており、穿刺部300がシールバルブ101に接触したりすると、シールバルブ101が損傷するおそれがあるが、本発明により、そのような事態を防ぐことができる。
【0053】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、医療器具を挿通させる際に、医療器具が直接シール部材を押し開く必要がないため、シール部材を損傷したりすることが防止され、シール部材の気密性能を悪化させることはない。また、従来のフラップ弁のように閉鎖方向にバネによって付勢されていないため、大きな力を要することなく、簡単にシール部材を開くことができ、従って、医療器具の出し入れが簡単にできる。また、一方向からの横方向の応力が作用することがないので、操作性も悪化させることなく、術者に与える負担を小さくすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態による弁構造が適用された医療用具としてのカニューレを表す斜視図である。
【図2】図1のカニューレの分解斜視図である。
【図3】(a)はシールバルブの斜視図、(b)は(a)のb−b線に沿って見た断面図、(c)は(a)のc−c線に沿って見た断面図である。
【図4】(a)はシールバルブの他の例を表す斜視図、(b)は(a)のb−b線に沿って見た断面図である。
【図5】シールパッキンの斜視図である。
【図6】(a)〜(c)はフラップの斜視図、(d)は側面図である。
【図7】フラップ組立体の分解斜視図である。
【図8】フラップ組立体の組立完成図である。
【図9】(a)〜(c)はそれぞれフラップの他の例を表す斜視図である。
【図10】カニューレハウジングと、カニューレ管の分解斜視図である。
【図11】(a)はバックアップキャップの一面の方向から見た斜視図、(b)は他方の面の方向から見た斜視図である。
【図12】カニューレの組立手順を表す斜視図である。
【図13】カニューレにトロカール栓子が組込まれたトロカール組立体を表す側面図である。
【図14】カニューレ管が体内へと挿入され、外科用器具が挿通されていない状態を表す断面図である。
【図15】図14に対して管路の軸線の回りに90度回転した断面図である。
【図16】カニューレ管が体内へと挿入され、外科用器具が挿通された状態を表す断面図である。
【符号の説明】
100 弁組立体
101 シールバルブ(シール部材)
110 シールパッキン(第2シール部材)
120,121 フラップ(保護部材)
123 傾斜面(受部)
200 カニューレ(医療用具)
220 外科用器具(医療器具)
Claims (8)
- 医療器具が出入り可能に挿通するための管路を有する医療用具に設けられ、前記管路を開閉する弁構造であって、
弾性材料からなり、医療器具の進入側から開くことが可能な一方向弁となったシール部材が前記管路に設けられると共に、該シール部材に対して医療器具の進入側に保護部材が可動的に設けられており、
該保護部材は、医療器具の進入端を受ける受部を有しており、該受部が医療器具の進入端によって押し付けられると、該保護部材がシール部材を開いて、医療器具が該シール部材を挿通可能にすると共に、該シール部材の医療器具の反進入側からの圧力による変形を阻止するものであることを特徴とする医療用具の弁構造。 - 前記保護部材は、管路の軸線に対して対称構造をなすことを特徴とする請求項1記載の医療用具の弁構造。
- 前記保護部材は、管路に揺動可能に設けられたフラップであることを特徴とする請求項1または2記載の医療用具の弁構造。
- 前記シール部材は、前記保護部材の受部が医療器具の進入端に押し付けられた際に、保護部材を受ける可動部を備えることを特徴とする請求項3記載の医療用具の弁構造。
- 前記保護部材の少なくとも受部は、軟質材料からなることを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1項に記載の医療用具の弁構造。
- 前記保護部材の受部の硬度は、デューロメータ硬度D50以下であることを特徴とする請求項5記載の医療用具の弁構造。
- 前記管路には、シール部材と直列に、挿通した医療器具の外周囲に密着する第2シール部材が設けられることを特徴とする請求項1ないし6のいずれか1項に記載の医療用具の弁構造。
- 請求項1ないし7のいずれか1項に記載の弁構造が組込まれたカニューレ。
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