JP4361314B2 - 血管投影機 - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は血管注射の際、注射に適した血管の特定を容易にする血管投影機及び血管投影方法であって、詳しくは血管の走行を対象上に投影することのできる血管投影機及び血管投影方法に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
近年、医療過誤防止が訴えられる中、医療従事者の手技は低下している。とりわけ、血管注射は日常的に行われる手技であるが、これは熟練を要する手技であって、特に穿刺する対象の血管を視認することが困難な場合が多い。このような場合は、触覚による血管の位置確認と、術者の経験と勘により手技が行われている。ところが、患者によっては血管の位置を確認することが難しい場合があり、そのような場合は穿刺した注射針が血管をとらえられないことがある。緊急を要する手技の場合、穿刺のミスは治療の遅れにつながり、治療効果に重大な影響を及ぼす場合がある。さほど急を要さない場合であっても、穿刺した注射針が血管をとらえられない場合は穿刺を繰り返すこととなり、患者に必要以上の苦痛を与えることになる。また、こうした場合は、穿刺による副作用のリスクが増大する。また、注射する薬剤によっては、誤って血管外へ注射されると重大な副作用を生じる場合がある。従来、医療従事者はこのような医療過誤を減らすべく、多くの失敗を重ねながら経験を積み、少しずつ手技を身につけてきた。
【0003】
そこで医療従事者が血管注射を行う際の血管注射補助装置として、例えば特許文献1には生物学的組織からの電磁反射波の検出方法と装置であって、ヘルメット装着型撮像装置が開示されている。しかしながら、この装置を一般的な注射などの手技に用いる場合、(A)長時間の運用には外部電源が欠かせないが、外部電源とつながれた装置が体から容易に取り外せないため、医療従事者の行動を著しく制限するおそれがある。(B)また、ヘルメット装着型撮像装置は視野が狭いため手元や足元が見えにくく、さらに装着者自身からは見えない部分に突起部などが多いため、周りの人やものにぶつかりやすくなる。(C)また装置自体の重量や装着具そのものの装着時の圧力等により、長時間の装着は医療従事者にとって大きな負担となる。(D)また、ヘルメットを装着した観察者は、対象を電気的に処理した映像として捉えているため、肉眼で検知可能な重要な情報を認識できない等実用上の課題がある。さらに、本文献によると、映像の表示方法はテレビ型表示装置が想定されており、可視光レーザーによる対象への投影はなんら開示ないし示唆されていない。
特許文献2には血管の視認方法及び視認装置の発明が開示されている。
この発明は、可視光線の700-800nmの光を対象へあて、血管とそれ以外の部分との反射率の差により血管が黒く見える旨が記載されているが、現実にこの波長の光はほぼ赤外線の領域でありこれを肉眼で捉えることは困難である。可視光の長波長側で赤外線付近のものは赤色として肉眼によりかすかに認識されるが、肉眼の感度は極めて鈍く、見かけ上きわめて暗いため血管のある部分とそれ以外の部分のコントラストが極めてあいまいになってしまうおそれがある。また、この波長の光を肉眼で利用するためには、この波長以外の光が見えてしまうことがノイズとなるためこの波長以外の可視光を遮断しなければならず、医療現場を暗黒にする必要があり、700-800nmの光を頼りに手技を行うことを余儀なくされる。これは、現実には手探りで手技を行うことに等しく実用上に大きな問題がある。また本文献では、反射波を検知する装置や、それによって得られた映像を表示す方法についてはなんら開示ないし示唆されていない。
【0004】
特許文献3に開示されている「静脈検出装置」は、波長が890nmである光あるいはこの波長を含む光を静脈にあて、この波長を透過するフィルターを通して目視観察すると、皮下静脈の存在部位はより暗く見える旨が記載されている。しかしながら、波長が890nmの光は赤外線であり肉眼で捉えることは不可能である。当該フィルターが890nmの光線だけを通過させるならば、施術者はフィルターを透して何も見ることができない。したがって、この発明の実用化は不可能と考える。
特許文献4には対象温度を温度走査手段(赤外線検出器)によって感知し、得られたホットスポットを血管とみなし、顔料または点光源によってその位置を示す装置と方法が開示されている。しかしながら当該特許文献では、血管表示手段として対象に近赤外線領域の赤外線を照射する点及び当該赤外線の反射波を利用して、血管の位置を特定する点については何ら開示ないし示唆されていない。
また血管表示手段として点光源のLEDが使用されているが、点では血管の走行を表現できず、血管の走行に合わせて注射針を穿刺することができない。当該装置では現実に血管への注射針の穿刺が容易になるとは考えられない。
特許文献5には2種類の波長の可視光線から2種類の観察像を得て、これらを演算処理することによって血管像を得る方法が開示されている。この文献に記載の発明は血管への注射針の穿刺をヒト(術者)ではなく、機械が行うことを前提に設計されており、光線の波長に近赤外線を使用する点及び血管の位置を対象上に直接投影する方法についてもなんら開示ないし示唆されていない。
【0005】
特許文献6にはLED等の発光部から600〜960nmの波長の光を対組織に照射し、その反射波を受光部で受光し、その反射波の強さがあらかじめ測定部に入力された値(閾値)より低い場合にそれを観察者に知らせることによって、血管の位置を特定する装置(血管センサ)が開示されている。
特許文献6は、赤色光から近赤外線域の光線を利用する旨が記載されているが、可視光線及び赤外線を併用する点及び血管の位置を対象上に直接投影する方法についてもなんら開示ないし示唆されていない。
また光源の末端に球状レンズ(一般に焦点距離が短い)を配置しているため、対象に極端に近づくか密着させる必要があり、穿刺する対象を汚染するおそれがある。また装置を利用しているあいだは装置が邪魔で穿刺できない等の課題が指摘され、実用的な設計ではない。
【0006】
特許文献7には700〜2000nmの光を出す発光手段の両脇に2つの受光手段を備え、これらの受光手段が受け取る光の強さの差を表示する手段を備えたカーソルを対向させて二組備えた静脈探査装置が開示されている。この発明では血管がそれぞれのカーソルの真下あるいは左右にずれた位置にあること知ることによって、カーソル間の血管の走行を推察することができる旨が記載されている。この血管特定方法は反射波を点で捕らえているが、近赤外線レーザーの反射波を赤外線センサでとらえることにより可視光レーザーによって血管の位置を対象上に直接投影する方法については何ら記載ないし示唆されていない。
また皮膚に密着させた状態で使用するため穿刺部を汚染する可能性があり穿刺に適当な構造とはいえない。またカーソル同士が十分に近くなければ血管の走行を特定することが困難である。カーソルが離れている場合、その間の走行が曲がっていても確認できないし、別の血管をとらえてしまうこともある。さらにカーソルが接近していると、装置が邪魔で穿刺ができない等の課題が指摘される。
特許文献8には光音響効果を利用した発明が開示されている。当該発明では450nmおよび550nmの二つの光線を使用しているが、光音響効果により、血管位置を特定するにすぎない。
【0007】
【特許文献1】
特表平11−509748号公報(要約、図5)
【特許文献2】
特開2000−316866号公報([0007]、図1)
【特許文献3】
特開2002−345953号公報([0006]、図1)
【特許文献4】
特表2002−507446号公報(特許請求の範囲、図1)
【特許文献5】
特開平8−164123号公報(特許請求の範囲、図1)
【特許文献6】
特開平7−255847号公報(特許請求の範囲、図1)
【特許文献7】
特公平4−42944号公報(2頁、図1)
【特許文献8】
特開昭60−108043号公報(1頁、図1)
【0008】
【課題を解決するための手段】
そこで本発明者は、以上の課題を解決するために、鋭意検討を重ねた結果、生体の血液とそれ以外の組織が赤外線に対し異なる吸収率を持つことに着目し、赤外線レーザーを対象(皮膚)に照射して、その反射波の強弱を測定することにより注射に適した血管を見つけ出す発明に到達した。これにより術者が手軽に利用できマン・マシン・インターフェースに優れた装置を提供することができる。
[1]本発明は、血管検出手段(DT)と血管表示手段(ID)を有し、
当該血管検出手段(DT)が、赤外線レーザー発生器(1)と赤外線反射波測定手段(6、7)であり、
前記血管表示手段(ID)が可視光レーザー発生器(2)であり、
レーザー反射手段(3、4)を有し、
前記レーザー反射手段(3、4)が回転反射鏡(3、4)であり、
前記赤外線反射波測定手段(6、7)が赤外線センサ(6)と信号処理・レーザー駆動装置(7)であり、
前記赤外線レーザーと前記可視光レーザーの光軸が一致するように前記赤外線レーザー発生器(1)と前記可視光レーザー発生器(2)を配置し、
前記赤外線レーザーと前記可視光レーザーの光軸統一手段(5)を有し、
前記光軸統一手段がプリズム(5)であり、
前記赤外線レーザーを、対象(S)の走査面(8)上に複数の略平行線で走査線(9)を描くように照射し、
前記赤外線レーザー反射波の強弱を測定して、前記赤外線レーザー反射波の弱い部位に、前記可視光レーザーを照射することにより、血管の走行を対象(S)上に投影することができる、血管投影機(A)を提供する。
[2]本発明は、血管検出手段(DT)と血管表示手段(ID)を有し、
前記血管検出手段(DT)が、赤外線レーザー発生器(11)と赤外線反射波測定手段(16、17)であり、
前記血管表示手段(ID)が可視光レーザー発生器(12)であり、
レーザー反射手段(13、14)を有し、
前記レーザー反射手段(13、14)が振動反射鏡(13、14)であり、
前記赤外線反射波測定手段(16、17)が赤外線センサ(16)と信号処理・レーザー駆動装置(17)であり、
前記赤外線レーザーと前記可視光レーザーの光軸が一致するように前記赤外線レーザー発生器(11)と前記可視光レーザー発生器(12)を配置し、
赤外線レーザーと可視光レーザーの光軸統一手段(15)を有し、
光軸統一手段がハーフミラー(15)であり、
前記赤外線レーザーを、対象(S)の走査面(18)上に複数の略波状線で走査線(19)を描くように照射し、
前記赤外線レーザー反射波の強弱を測定して、前記赤外線レーザー反射波の弱い部位に、前記可視光レーザーを照射することにより、血管の走行を対象(S)上に投影することができる、血管投影機(B)を提供する。
[3]本発明は、血管検出手段(DT)と血管表示手段(ID)を有し、
前記血管検出手段(DT)が、赤外線レーザー発生器(21)と赤外線反射波測定手段(26、27)であり、
前記血管表示手段(ID)が可視光レーザー発生器(22)であり、
レーザー反射手段(23、24)を有し、
前記レーザー反射手段(23、24)が回転反射鏡(23、24)であり、
前記赤外線反射波測定手段(26、27)が赤外線センサ(26)と信号処理・レーザー駆動装置(27)であり、
赤外線レーザーと可視光レーザーの光軸が所定の角度で交差するように赤外線レーザー発生器(21)と可視光レーザー発生器(22)を配置し、
前記赤外線レーザーを、対象(S)の走査面(28)上に複数の略平行線で走査線(29)を描くように照射し、
前記赤外線レーザー反射波の強弱を測定して、前記赤外線レーザー反射波の弱い部位に、前記可視光レーザーを照射することにより、血管の走行を対象(S)上に投影することができる、血管投影機(C)を提供する。
[4]本発明は、血管検出手段(DT)と血管表示手段(ID)を有し、
前記血管検出手段(DT)が、赤外線レーザー発生器(31)と赤外線反射波測定手段(36、37)であり、
前記血管表示手段(ID)が可視光レーザー発生器(32)であり、
前記赤外線反射波測定手段(36、37)が赤外線センサ(36)と信号処理・ブザーもしくはランプ駆動装置(37)であり、
前記赤外線レーザーと前記可視光レーザーの光軸が一致するように前記赤外線レーザー発生器(31)と前記可視光レーザー発生器(32)を配置し
赤外線レーザーと可視光レーザーの光軸統一手段(35)を有し、
前記光軸統一手段がプリズム(35)であり、
前記赤外線センサ(36)によって感知した前記赤外線レーザー反射波の強さを、信号処理・ブザーまたはランプ駆動装置(37)により音または光の変化に変換して、術者に示すことができ、
術者は、音またはランプが変化したときに、可視光レーザーが照射されている点に血管があることを知ることができる、血管投影機(D)を提供する。
【0009】
【発明の実施の形態】
図1から図4は本発明の血管投影機A、B、C、Dの一実施態様を示す概略図である。
本発明の血管投影機A、B、C、Dは、血管検出手段DTと血管表示手段IDを有する。
本発明の「血管検出手段DT」とは、赤外線レーザー発生器1、11、21、31と赤外線反射波測定手段6、16、26、36、7、17、27、37である。
本発明の「血管表示手段ID」とは、可視光レーザー発生器2、12、22、32である。
本発明はレーザー反射手段3、4、13、14、23、24を有する。「レーザー反射手段」とは、図1及び図3に例示する回転反射鏡3、4、23、24または図2に例示する振動反射鏡13、14である。
本発明の「赤外線反射波測定手段」とは、図1から図4に例示する赤外線センサ6、16、26、36と信号処理・レーザー駆動装置7、17、27または信号処理・ブザーもしくはランプ駆動装置37である。
図1、図2及び図4に例示する血管投影機A、B及びDでは、赤外線レーザーと可視光レーザーの光軸が一致する(重なる)ように赤外線レーザー発生器1、11、31と可視光レーザー発生器2、12、32が配置されている。
図3に例示する血管投影機Cでは、赤外線レーザーと可視光レーザーの光軸が所定の角度で交差するように赤外線レーザー発生器21と可視光レーザー発生器22を配置している。
また図1、図2及び図4に例示する血管投影機A、B及びDは、赤外線レーザーと可視光レーザーの光軸統一手段5、15、35を有する。光軸統一手段として、例えばプリズム5、35またはハーフミラー15が使用される。
本発明では、赤外線レーザーの波長が720nm〜2000nmの近赤外線が使用される。
赤外線の波長は波長がおよそ800〜1500nm、好ましくは850〜1200nm、より好ましくは945〜1050nmであることが望ましい。
本発明では、可視光レーザーとして、例えば波長が630nm〜680nmの赤色レーザー、530nm付近の緑色レーザー、410nm以下の青紫レーザー等が使用される。
本発明の血管投影機A、B、Cでは、赤外線センサ6、16、26によって感知した赤外線レーザー反射波の強さを、信号処理・レーザー駆動装置7、17、27に可視光レーザーの軌跡に変換することができる。また、血管投影機Dでは、赤外線センサ36によって感知した赤外線レーザー反射波の強さを、信号処理・ブザーまたはランプ駆動装置37により音または光の変化に変換することができる。
本発明の血管投影方法の基本的な原理は、赤外線レーザーを対象Sに照射し、赤外線レーザー反射波の強弱を測定して、赤外線レーザー反射波の弱い部位に可視光レーザーを照射することにより、血管の走行を対象S上に投影するものである。本発明の血管投影機A、B、Cによる血管投影方法では、赤外線レーザーを対象Sに複数の略平行線または略波状線で走査線9、19、29を描くように照射する。血管投影機Dでは赤外線レーザーによる走査は手動で行われ、血管の存在する位置は、音や光によって術者に知らせられる。走査している位置または血管の存在する位置は可視光レーザーによって術者に示される。
【0010】
図1の血管投影機Aについて説明する。図1の血管投影機Aは、赤外線レーザーと可視光レーザーを同一の光軸にするためにプリズム5を利用し、走査線9を操作面8上に描くために回転反射鏡3、4を利用した装置である。
血管投影機Aは、赤外線レーザー発生器1と可視光レーザー発生器2をレーザー照射方向が交差するように配置している。そしてレーザー照射方向が交差する位置にプリズム5を配置することにより、可視光レーザー発生器2の光軸が赤外線レーザー発生器1の光軸と重なるように、調整されている。後述する図2、図4の血管投影機B、Dも血管投影機Aと同様に可視光線レーザー発生器12、32の光軸がハーフミラー15、プリズム(またはハーフミラー)35によって赤外線レーザー発生器11、31の光軸と重なるように調整されている。なお本発明の血管投影機A、B、C、Dで使用する光軸統一手段は、プリズム5、25、35、ハーフミラー15、35に限定されるものではなく、これらと同等の機能を有するものであれば何でも使用することができる。
また赤外線レーザー発生器1から照射された赤外線レーザーを反射する回転反射鏡3と当該回転反射鏡3より反射された赤外線レーザーを、さらに対象S方向へ反射する回転反射鏡4が配置されている。回転反射鏡3の回転軸3Cと回転反射鏡4の回転軸4Cは直角または略直角となるように調整されている。
回転反射鏡3、4は赤外線レーザーを、それぞれ所定の方向へ反射できるように例えば側部に複数の面を形成している。すなわち回転反射鏡3、4は断面が好ましくは正n多角形に形成されている。
さらに対象Sより反射された赤外線レーザーの強弱を感知する赤外線センサ6を赤外線レーザーの反射方向に配置し、当該赤外線センサ6からの信号を処理し、可視光レーザーの照射を促す信号処理・レーザー駆動装置7が配置されている。
赤外線レーザー発生器1から照射された赤外線レーザーは、回転反射鏡3側面、さらに回転反射鏡4側面を経由して対象Sへ反射される。
対象S上では赤外線レーザーが照射される点が複数の平行線上を描くように動く。以下、これらの線を本発明で「走査線9」と云う。また走査線9が対象S上の走査面8において、走査線9の平行線上を移動する方向を水平方向H、それにほぼ直角な方向10を垂直方向Pと云う。
【0011】
図1の血管投影機Aでは、可視光線レーザーと赤外線レーザーの光軸が重なるように調整されているので、血管投影機Aでは赤外線レーザーによる走査線9と可視光レーザーによる走査線9は全く同一の走査線9を描くことになる。赤外線レーザー発生器1から照射された赤外線レーザーは走査線9となって対象S上を走査する。
赤外線レーザー反射波は、赤外線レーザーが対象Sの血管の少ない部分に照射されるときよりも、血管のある部分に照射されるときのほうが、赤外線が血液中のヘモグロビンによって吸収されるため弱くなる。この赤外線レーザー反射波の強弱の変化を赤外線センサ6で感知し、信号処理・レーザー駆動装置7により赤外線センサ6からの信号を処理し、可視光レーザー照射を促すことにより、可視光レーザー発生器2から可視光レーザーが照射される。
さらに詳述すれば赤外線レーザーが血管上を通過するときは赤外線反射波が弱くなる。これを信号処理・レーザー駆動装置7で感知して、可視光レーザーが照射されると、走査線9が血管上を通過するときだけ可視光レーザーが照射され、これが短時間に少しずつ位置を変えて繰り返されることにより、結果的に血管の走行のとおりに可視光レーザーが照射されることになる。たとえば、可視光レーザーが赤い光であったなら、血管の走行が赤い光で描き出されることになる。以上のようにして、血管の走行を対象S上に投影することができる。
【0012】
次に血管投影機Aにより、血管の走行を対象S上に投影する手段の一例について説明する。
たとえば、回転反射鏡3の回転軸3Cに垂直な断面が正n角形である場合、走査線9が水平方向Hに動く角度θは、θ=360{1-(n-2)/n}(式1)である。
回転反射鏡3の反射面から対象までの光学的な距離をhとすると、走査線9が水平方向Hに動く長さ約lは最大で、l=hsinθ(式2)である。
また反射鏡3の回転数がr/秒のとき、水平方向の走査頻度f/秒は、f=n×r(式3)である。
このときの水平方向Hの走査線の角速度vは、v=4Πr/秒(ただしΠ=180度)(式4)である。
また回転反射鏡4の回転軸4Cに垂直な断面が正nv角形である場合、走査線9が垂直方向Pに動く角度θvは、θv=360{1-(nv-2)/nv}(式5)である。
回転反射鏡4の反射面から対象Sまでの光学的な距離をhvとすると、走査線9が垂直方向Pに動く長さ約lvは最大で、lv=hvsinθv(式6)である。反射鏡4の回転速度がrv/秒のとき、垂直方向Pの走査頻度fvは、fv=nv×rv(式7)である。
このときの、垂直方向Pの走査線9の角速度vvは、vv=4Πrv/秒(ただしΠ=180度)(式8)である。
また赤外線レーザーが対象Sを走査する最大の範囲約MSは、MS=l×lv(式9)である。走査する範囲の走査線9の数Fは、F=f/fv(式10)である。
走査する範囲の走査線の間隔Mは、M=lv/F(式11)である。
走査する範囲の走査線の数は多いほうがより緻密な血管像を得ることができるため、水平方向Hの走査頻度fは垂直方向Pの走査頻度fvより十分に大きくすることが望ましい。同様の理由から、対象S上の走査線9の間隔Mはなるべく小さくすることが望ましく、できれば1mm以下、好ましくは0.5mm以下に設定することが望ましい。また、垂直方向Pの走査頻度fvはちらつきを抑えるため臨界フリッカ周波数を下回らないほうが望ましい。
「臨界フリッカ周波数:CFF(Critical Flicker Frequency)」とは、光がある周期で明滅している時に人間にとって連続光として感知される周波数で、光の強さをIとしたとき、CFF[Hz]=alog(I)+bで表される。
【0013】
図1に例示した血管投影機Aのように赤外線レーザーと可視光レーザーの光軸が重なっている場合、回転反射鏡3、4のうちどちらか、あるいは両方に代えて、振動する反射鏡13、14(以下、振動反射鏡)を利用することができる。
次に振動反射鏡13、14を使用した図2の血管投影機Bの例について説明する。図2の血管投影機Bは赤外線レーザーと可視光レーザーを同一の光軸にするためにハーフミラー15を利用し、対象Sの走査面18上に走査線19を描くために振動反射鏡13、14を利用した装置である。
血管投影機Bは、図1の血管投影機A中の「回転反射鏡3、4」を「振動反射鏡13、14」に、「プリズム5」を「ハーフミラー15」に置き換えたのみであり、その他の構成部材は血管投影機Aと実質的に同じであるから詳細な説明は省略する。
振動とは回転方向の振動であり、振動軸13C、14Cは図1の回転反射鏡3、4の回転軸3C、4Cとほぼ同じである。
血管投影機Bも、血管投影機Aと同様に、前記(式1)から(式11)を用いて、血管の走行を対象S上に投影することができる。
なお血管投影機Bでは、「走査線19を水平方向に振動する振動反射鏡13の振動角度」の2倍が血管投影機Aの走査線9が水平方向Hに動く角度θに相当し、また「振動反射鏡13の振動数」が血管投影機Aの走査線9の水平方向Hの走査振動数fに相当し、また「走査線19を垂直方向Pに振動する振動反射鏡14の振動角度」の2倍が走血管投影機Aの査線9が垂直方向Pに動く角度θvに相当し、また「振動反射鏡14の振動数」が血管投影機Aの走査線9の垂直方向Pの振動数fvに相当するので、これらのパラメーター(振動数、振動角度等)を前記(式1)から(式11)中で置換して使用する。ただし、振動は往復運動なので頻度としては2倍にあたる。
なお振動反射鏡13、14の場合、走査線19の形状が平行線とはならず、たとえば振動の波長形状として例えば正弦波(のこぎり波、矩形波)を利用した場合、走査線19は正弦波(のこぎり波、矩形波)と同等の形になる。たとえば正弦波を利用した場合、走査線19の間隔は走査面18の位置によって異なるが、走査面18の中央部で走査線の間隔がなるべく小さくなるよう、たとえば1mm以下、好ましくは0.5mm以下に設定することが望ましい。
【0014】
図1と図2の血管投影機A、Bでは、赤外線レーザーと可視光レーザーの光軸を重ねた場合について説明したが、これらの光軸は必ずしも一致させる必要はない。
次に赤外線レーザーと可視光レーザーの光軸が所定の角度で交差している図3の血管投影機Cの例について説明する。
図3の血管投影機Cは赤外線レーザーと可視光レーザーが同一な光軸にない場合に、走査面28上に走査線29を描くために回転反射鏡23、24を利用した装置である。
血管投影機Cは、図1の血管投影機Aと比較して、「赤外線レーザー発生器1、21と可視光レーザー発生器2、22」の配置を置き換えたのみであり、その他の構成部材並びにこれらの配置は血管投影機Aと実質的に同じであるから詳細な説明は省略する。
血管投影機Cは、赤外線レーザーと可視光レーザーが同一の水平方向Hの走査線29上を移動するように、各レーザー発生器は回転反射鏡23の回転面に対し各レーザーの光軸が同一の角度になるように取り付けられることが望ましい。また、各レーザーの光軸は回転反射鏡23の反射面で交差しなければならない。
さらに、レーザーを水平方向Hに動かす反射鏡は(振動反射鏡でなく)回転反射鏡であることが望ましい。また走査線29が同一線上を水平方向Hに動くとき、赤外線レーザーが先に、可視光レーザーが後になるように、回転反射鏡23の回転方向あるいは各レーザー発生器21、22の位置を調整する必要がある。
この場合、赤外線レーザーが対象Sの血管上を通り過ぎる瞬間に赤外線レーザーの反射波が小さくなり、血管の位置を特定できるが、赤外線レーザーと可視光レーザーの照射する位置がずれているため、正しい位置に可視光レーザーを照射するためには、可視光レーザーが特定された血管の上に到達するまでレーザーの発射を遅らせる必要がある。水平方向Hの走査線29の角速度をv度/秒、赤外線レーザーと可視光レーザーの光軸の交わる角度がδθ度であるとすると、可視光レーザーの発射遅延時間t秒は、t=δθ/v(式12)となる。
図4の血管投影機Dは、図1から3の血管投影機A、B、Cを簡易にしたものである。血管投影機Dは、レーザー反射手段(回転反射鏡3、4等)による自動走査をせず、術者が装置を手に持つか、固定した装置の下で対象を動かすことにより走査を行うものである。
図4の血管投影機Dの構成と各部材の配置は、図1の血管投影機Aと比較して、血管投影機Aの「レーザー反射手段(回転反射鏡3、4等)」を省略するとともに、「赤外線センサ6に信号処理・レーザー駆動装置7を連結し、当該駆動装置7を可視光レーザー発生器2に連結する」代わりに、『赤外線センサ36に信号処理・ブザーまたはランプ駆動装置37を連結し、当該駆動装置37にブザーあるいはランプ38を連結した』以外は、血管投影機Aと実質的に同じであるから詳細な説明は省略する。
赤外線レーザー発生器31及び可視光レーザー発生器32から出たレーザーはプリズムまたはハーフミラー35によって光軸が重ねられる。赤外線レーザーの反射波は赤外線センサ36によってその強弱を感知される。感知された赤外線レーザーの反射波の強弱は信号処理・ブザーまたはランプ駆動装置37によって変換されブザーまたはランプ38により音または光の変化として術者に示される。術者は、血管投影機Dまたは対象Sを動かして音やランプが変化したときに可視光レーザーが照射されている点に血管があることを知ることができる。また、信号処理・ブザーまたはランプ駆動装置37を可視光レーザー発生器32に連結することにより、血管を感知した部分にのみ可視光レーザーを照射することもできる。
【0015】
本発明の血管投影機A、B、C及びDにおいて、赤外線センサ6、16、26及び36は可視光線のノイズを遮断するため赤外線だけを通過させるフィルターを取り付けることが望ましい。このようなフィルターが利用できない場合、可視光レーザーの反射波がノイズとなる場合がある。
[赤外線のみの通過フィルターを使用しない場合]は水平方向Hの走査を行うとき赤外線レーザーの走査と可視光線の走査を交互に行い、赤外線の走査が行われているあいだだけ赤外線センサ6、16、26及び36を使用可能にし、可視光レーザーの走査が行われているあいだには赤外線センサ6、16、26及び36を使用しないようにする。
このとき可視光レーザーの発射遅延時間t1は血管投影機A、B、Cにおいて、水平方向の走査頻度がf/秒のとき、t1=1/f(式13)である。
赤外線レーザーと可視光レーザーの走査を交互に行うと、赤外線レーザーによって特定された血管の位置と可視光レーザーが示す血管の位置が走査線29の間隔(M)だけずれることになる。このずれを小さくするため、走査する範囲の走査線29の数Fをできるだけ大きくすることが望ましい。また、走査線29の間隔Mを見込んで、赤外線レーザーと可視光レーザーの光軸を走査線29の方向と垂直方向にずらしておくことも可能である。ずらす方向は、赤外線レーザーの走査線の一走査線分後に可視光レーザーの走査線が通るようにする。この場合、ずらしておく角度θ1は、垂直方向Pへの走査線29の角速度がvv度/秒、水平方向Hの走査頻度f/秒とすると、θ1=vv/f(式14)である。
走査を交互に行う場合、走査を交互に行わない場合に比べて走査線の間隔Mが倍の広さとなるため、走査線の間隔をM/2程度に狭くしておくことが望ましい。また、両レーザーによる走査も2分の1に減ってしまうため、垂直方向Pへの走査頻度fvを倍にすることが望ましい。
血管投影機Dの場合、レーザーの発生頻度は、ちらつきを抑えるため臨界フリッカ周波数を下回らない程度であり、また常識的な走査頻度より十分に高ければよい。
【0016】
なお、反射波の強弱を測定し血管の位置を特定する際、反射波の強さを絶対値で指定することが難しい場合は、血管の少ない部分と血管の上の部分を走査したときの反射波の違いを比較できる処理装置を、配置することができる。
この場合比較的反射波が小さい部分を血管の位置として特定できるようにできる。
【0017】
図1から図4に示した血管投影機A、B、C及びDを使用して血管注射を行う場合、通常の血管注射と同様に駆血帯を使用して静脈を怒張させる。十分に静脈が怒張したら、血管投影機A、B、C、Dを注射部位の上に来るようにする。血管投影機A、B、C、Dから発射される可視光レーザーが血管の走行を皮膚の上に表示する。術者は、通常通り穿刺部を消毒し、表示された血管の走行にあわせて穿刺を行う。
【0018】
【発明の作用効果】
特許文献1と比較した場合、本発明は術者が何ら装置を身につける必要がなく、行動に制限を受けることがない。本発明を使用する例のように、従来と同様の作業性を保つことは、医療過誤を未然に防ぐ効果をいささかも減ずることがなく、本発明が特許文献1に示された発明と比較するときわめて実用性の高いものであるのは明らかである。
特許文献2と比較すると、本発明はこれを使用するために特殊な環境を作り出す必要がまったくなく、通常と同じ明るい場所で使用出来る。特許文献2に示された発明が事実上暗黒の中で作業される必要があることと比較すると、安全性および医療過誤を未然に防ぐ効果から考えても、本発明が特許文献2に示された発明に対してきわめて実用性の高いことは明らかである。
特許文献4(対象を点で照明する)と比較して、本願発明は血管の走行を確実に確認でき、血管の走行に合わせて注射針の穿刺を容易に行うことができる。
特許文献5と比較して、本願発明は単一光線を使用して血管透視を行う手段及び光線の波長に近赤外線を使用することにより、術者が直接血管の位置を確認して血管の走行に合わせて注射針の穿刺を容易に行うことができる。
特許文献6と比較して、本願発明では血管の位置を体表上に触れることなく術者が確認でき、血管の位置を確認しながら手技を行うことが可能である。
特許文献7と比較して、本願発明では近赤外線の反射波を赤外線センサでとらえ対象上に直接血管の走行を描き出すことにより、血管の走行をはっきり確認できるという点で優れている。
以上説明したように本発明の血管投影機A、B、C及びDは、血管の走行を二次元的に対象上に表示できるので、
(1)術者は血管の走行を確認しながら穿刺を行えるので、経験の少ない術者でも確実に穿刺を行うことができる。
(2)血管の走行を複数の術者が同時に観察できるため、血管注射の手技を説明する場合などの、教育的な目的にも利用可能である。
(3)採血を含む血管に注射針を穿刺する目的のみに使用されるばかりでなく、皮下の異物や病変を探索および観察する目的にも利用できる。
(4)赤外線を吸収する物質を対象に与え、これらの移動や分布を確認する用途としても利用できる、これらの利用法は皮下に対してばかりでなく、外科手術時に術野に対して適用することも可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の血管投影機Aの原理を示す概略図(赤外線レーザーと可視光レーザーの光軸が一致する(重なる)ように光軸統一手段(プリズム5)を利用し、走査線9を対象Sの走査面8上に描くためにレーザー反射手段(回転反射鏡3、4)を利用した装置)
【図2】本発明の血管投影機Bの原理を示す概略図(赤外線レーザーと可視光レーザーの光軸が一致する(重なる)ように光軸統一手段(ハーフミラー15)を利用し、走査線19を対象Sの走査面18上に描くためにレーザー反射手段(振動反射鏡13、14)を利用した装置)
【図3】本発明の血管投影機Cの原理を示す概略図(赤外線レーザーと可視光レーザーの光軸が重ならない(所定の角度で交差する)場合、走査線29を対象Sの走査面28上に描くためにレーザー反射手段(回転反射鏡23、24)を利用した装置)
【図4】本発明の血管投影機Dの原理を示す概略図。(赤外線レーザーと可視光レーザーの光軸がする(重なる)ように光軸統一手段すなわちプリズムまたはハーフミラー35を利用し、レーザー反射手段を利用せず、赤外線レーザーの反射波の強弱を音の高低や光の強弱に変換する装置)
【符号の説明】
A、B、C 血管投影機
1、11、21、31 赤外線レーザー発生器
2、12、22、32 可視光レーザー発生器
3、4、23、24 レーザー反射手段(回転反射鏡)
3C、4C、23C、24C 回転軸
13、14 レーザー反射手段(振動反射鏡)
13C、14C 振動軸
5 レーザー光軸統一手段(プリズム)
15 レーザー光軸統一手段(ハーフミラー)
35 レーザー光軸統一手段(プリズムまたはハーフミラー)
6、16、26、36 赤外線反射波測定手段(赤外線センサ)
7、17、27 赤外線反射波測定手段(信号処理・レーザー駆動装置)
37 赤外線反射測定手段(信号処理・ブザーまたはランプ駆動装置)
8、18、28 走査面
9、19、29 走査線
38 ブザーまたはランプ
40 血管
H 走査線の水平方向
P 走査線の垂直方向
S 対象

Claims (4)

  1. 血管検出手段(DT)と血管表示手段(ID)を有し、
    当該血管検出手段(DT)が、赤外線レーザー発生器(1)と赤外線反射波測定手段(6、7)であり、
    前記血管表示手段(ID)が可視光レーザー発生器(2)であり、
    レーザー反射手段(3、4)を有し、
    前記レーザー反射手段(3、4)が回転反射鏡(3、4)であり、
    前記赤外線反射波測定手段(6、7)が赤外線センサ(6)と信号処理・レーザー駆動装置(7)であり、
    前記赤外線レーザーと前記可視光レーザーの光軸が一致するように前記赤外線レーザー発生器(1)と前記可視光レーザー発生器(2)を配置し、
    前記赤外線レーザーと前記可視光レーザーの光軸統一手段(5)を有し、
    前記光軸統一手段がプリズム(5)であり、
    前記赤外線レーザーを、対象(S)の走査面(8)上に複数の略平行線で走査線(9)を描くように照射し、
    前記赤外線レーザー反射波の強弱を測定して、前記赤外線レーザー反射波の弱い部位に、前記可視光レーザーを照射することにより、血管の走行を対象(S)上に投影することができる、ことを特徴とする血管投影機(A)。
  2. 血管検出手段(DT)と血管表示手段(ID)を有し、
    前記血管検出手段(DT)が、赤外線レーザー発生器(11)と赤外線反射波測定手段(16、17)であり、
    前記血管表示手段(ID)が可視光レーザー発生器(12)であり、
    レーザー反射手段(13、14)を有し、
    前記レーザー反射手段(13、14)が振動反射鏡(13、14)であり、
    前記赤外線反射波測定手段(16、17)が赤外線センサ(16)と信号処理・レーザー駆動装置(17)であり、
    前記赤外線レーザーと前記可視光レーザーの光軸が一致するように前記赤外線レーザー発生器(11)と前記可視光レーザー発生器(12)を配置し、
    赤外線レーザーと可視光レーザーの光軸統一手段(15)を有し、
    光軸統一手段がハーフミラー(15)であり、
    前記赤外線レーザーを、対象(S)の走査面(18)上に複数の略波状線で走査線(19)を描くように照射し、
    前記赤外線レーザー反射波の強弱を測定して、前記赤外線レーザー反射波の弱い部位に、前記可視光レーザーを照射することにより、血管の走行を対象(S)上に投影することができる、ことを特徴とする血管投影機(B)。
  3. 血管検出手段(DT)と血管表示手段(ID)を有し、
    前記血管検出手段(DT)が、赤外線レーザー発生器(21)と赤外線反射波測定手段(26、27)であり、
    前記血管表示手段(ID)が可視光レーザー発生器(22)であり、
    レーザー反射手段(23、24)を有し、
    前記レーザー反射手段(23、24)が回転反射鏡(23、24)であり、
    前記赤外線反射波測定手段(26、27)が赤外線センサ(26)と信号処理・レーザー駆動装置(27)であり、
    赤外線レーザーと可視光レーザーの光軸が所定の角度で交差するように赤外線レーザー発生器(21)と可視光レーザー発生器(22)を配置し、
    前記赤外線レーザーを、対象(S)の走査面(28)上に複数の略平行線で走査線(29)を描くように照射し、
    前記赤外線レーザー反射波の強弱を測定して、前記赤外線レーザー反射波の弱い部位に、前記可視光レーザーを照射することにより、血管の走行を対象(S)上に投影することができる、ことを特徴とする血管投影機(C)。
  4. 血管検出手段(DT)と血管表示手段(ID)を有し、
    前記血管検出手段(DT)が、赤外線レーザー発生器(31)と赤外線反射波測定手段(36、37)であり、
    前記血管表示手段(ID)が可視光レーザー発生器(32)であり、
    前記赤外線反射波測定手段(36、37)が赤外線センサ(36)と信号処理・ブザーもしくはランプ駆動装置(37)であり、
    前記赤外線レーザーと前記可視光レーザーの光軸が一致するように前記赤外線レーザー発生器(31)と前記可視光レーザー発生器(32)を配置し
    赤外線レーザーと可視光レーザーの光軸統一手段(35)を有し、
    前記光軸統一手段がプリズム(35)であり、
    前記赤外線センサ(36)によって感知した前記赤外線レーザー反射波の強さを、信号処理・ブザーまたはランプ駆動装置(37)により音または光の変化に変換して、術者に示すことができ、
    術者は、音またはランプが変化したときに、可視光レーザーが照射されている点に血管があることを知ることができる、
    ことを特徴とする血管投影機(D)。
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