JP4361299B2 - 評価表現抽出装置、プログラム、及び記憶媒体 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、評価表現抽出装置、プログラム、及び記憶媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】
文書から、その文書の内容を表現する有益な情報を抽出することができれば、それらに基づいた文書検索、文書分類、文書分析などの応用が実現可能となる。特に、アンケート結果を分析するような場合、回答者が寄せる自由記述部分に記載される評価情報にこそ分析のポイントがあると考えられ、書き手の評価表現の抽出は重要な課題である。そこで、近年においては、大量の文書データから何らかの知見を見出すための情報を抽出すべく、各種の文書情報抽出技術が提案されている。
【0003】
特許文献1においては、文書中の単語の頻度を計量し、頻度を単語の「重み」に換算して自動的にキーワードを同定することにより、文書中の有益な情報を自動抽出する技術が提案されている。
【0004】
また、特許文献2においては、語と語の関係を用いたキーワード表現抽出を行なうことにより、文書中の有益な情報を自動抽出する技術が提案されている。これは、隣接する複数の語の並びを正規化し、情報検索精度を高める方法である。
【0005】
さらに、特許文献3においては、対象文書を係り受け解析して、その結果得られる構文木や線形リストを構築し、単語と位置関係の頻出パタンを制約条件やパラメータを用いることにより、文書中の有益な情報を自動抽出する技術が提案されている。
【0006】
【特許文献1】
特開平08-30627号公報
【特許文献2】
特開平08-129554号公報
【特許文献3】
特開2001-84250公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特許文献1に提案されている技術によれば、例えば、「価格が高い」を想定しキーワード「価格」&「高い」を検索キーとして文書検索した場合に、「解像度が高いカメラで価格が安い機種を教えて欲しい」など、「高い」と評価している対象が「価格」でなく「カメラ」のような、想定とは全く異なる文書が引かれてしまうという問題がある。
【0008】
また、特許文献2に提案されている技術によれば、表層表現に依存しないキーワード表現が獲得できるが、係り受け解析はせず、隣接語句が対象のため、「価格が高い」という概念を抽出したい場合に、「価格がもっと高いカメラ」というテキストからは抽出することができないとう問題がある。
【0009】
さらに、特許文献3に提案されている技術によれば、「価格がもっと高いカメラ」というテキストから「価格が→高い」という概念を取得することができるが、評価表現は、実際には長い構文木で表わされることは少なく、コストの高い構文木や線形リストの構築は実用的ではない。
【0010】
本発明の目的は、文書中から、評価対象とこの評価対象に対応する評価表現の対を抽出することができる評価表現抽出装置、プログラム、及び記憶媒体を提供することである。
【0011】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の発明の評価表現抽出装置は、テキストに対して少なくとも形態素解析処理と文節係り受け解析処理とを含む言語解析処理を行なう言語解析手段と、前記テキストを、前記言語解析手段における言語解析結果に基づき、少なくとも構成単語の表記、係り受け情報を含む文節情報を保持したデータ構造に変換するテキストデータ構造生成手段と、特定の文法的な係り受け関係にある文節対を選別する所定の選別判断基準に合致する文節対を、前記テキストデータ構造生成手段により係り受け関係にあるとされた文節対から選別する特定文節対選別手段と、前記特定文節対選別手段で選別された特定の係り受け関係にある文節対が、評価対象と当該評価対象に対応する評価表現とを特定するための評価対象・評価表現特定規則に合致するか否かを検査して評価対象と当該評価対象に対応する評価表現とを特定する評価対象・評価表現特定手段と、を備える。
【0012】
したがって、文書中から、評価対象とこの評価対象に対応する評価表現の対を抽出することが可能となり、アンケートなどにおいて事物の評価に関する分析に適用したり、評価表現による文書検索などが可能となる。また、評価対象と評価表現を特定する際には、自然言語の文法知識を活用した特定規則を用いることで、精度の高い評価対象、評価表現を特定することが可能となる。
【0013】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の評価表現抽出装置において、前記特定文節対選別手段における選別判断基準は、対象文節対の係り受け関係が主述関係であり、受け文節の構成単語の品詞が形容詞、形容動詞、補助形容詞である。
【0014】
したがって、評価表現抽出過程において、文節間係り受け関係が、主述関係であり、評価に使われる用語を含む文節対だけを対象にすることで、全文節対を対象とするよりも抽出処理を軽減できるという効果がある。
【0015】
請求項3記載の発明は、請求項1記載の評価表現抽出装置において、前記特定文節対選別手段における選別判断基準は、対象文節対の係り受け関係が連体修飾関係であり、係り文節の構成単語の品詞が形容詞、形容動詞、補助形容詞である。
【0016】
したがって、評価表現抽出過程において、文節間係り受け関係が、連体修飾関係であり、評価に使われる用語を含む文節対だけを対象にすることで、全文節対を対象とするよりも抽出処理を軽減できるという効果がある。
【0019】
請求項4記載の発明は、請求項1記載の評価表現抽出装置において、前記評価対象・評価表現特定規則には、対象文節対の係り受け関係が主述関係であった場合に、係り文節に含まれる自立語を評価対象と特定し、受け文節に含まれる形容詞、形容動詞、補助形容詞とその前にある自立語、さらに打消しの助動詞が含まれていた場合にはそれを付加した表現を評価表現と特定する規則が記載されている。
【0020】
したがって、主述関係をもつ係り受け文節対に対し、文法的に限定的な特定規則を含むため、より精度の高い評価対象と評価表現の抽出が可能となる。
【0021】
請求項5記載の発明は、請求項1記載の評価表現抽出装置において、前記評価対象・評価表現特定規則には、対象文節対の係り受け関係が主述関係であった場合に、係り文節に含まれる自立語が形式名詞であった場合にはその文節を受け文節として連体修飾する係り文節の自立語を評価対象と特定し、受け文節に含まれる形容詞、形容動詞、補助形容詞とその前にある自立語、さらに打消しの助動詞が含まれていた場合にはそれを付加した表現を、評価表現と特定する規則が記載されている。
【0022】
したがって、主述関係をもつ係り受け文節対に対し、評価対象が実体ではない形式名詞であった場合、そのさらに連体修飾文節から実体を取得することができ、より精度の高い評価対象と評価表現の抽出が可能となる。
【0023】
請求項6記載の発明は、請求項1記載の評価表現抽出装置において、前記評価対象・評価表現特定規則には、対象文節対の係り受け関係が連体修飾関係であった場合に、係り文節に含まれる形容詞、形容動詞、補助形容詞とその前にある自立語、さらに打消しの助動詞が含まれている場合にはそれを付加した表現を評価表現と特定し、受け文節に含まれる自立語を評価対象と特定する規則が記載されている。
【0024】
したがって、連体修飾関係をもつ係り受け文節対に対し、文法的に限定的な特定規則を含むため、より精度の高い評価対象と評価表現の抽出が可能となる。
【0025】
請求項7記載の発明のプログラムは、コンピュータにインストールされるか、あるいは解釈されて実行されるプログラムであって、前記コンピュータに、テキストに対して少なくとも形態素解析処理と文節係り受け解析処理とを含む言語解析処理を行なう言語解析機能と、前記テキストを、前記言語解析機能における言語解析結果に基づき、少なくとも構成単語の表記、係り受け情報を含む文節情報を保持したデータ構造に変換するテキストデータ構造生成機能と、特定の文法的な係り受け関係にある文節対を選別する所定の選別判断基準に合致する文節対を、前記テキストデータ構造生成機能により係り受け関係にあるとされた文節対から選別する特定文節対選別機能と、前記特定文節対選別機能で選別された特定の係り受け関係にある文節対が、評価対象と当該評価対象に対応する評価表現とを特定するための評価対象・評価表現特定規則に合致するか否かを検査して評価対象と当該評価対象に対応する評価表現とを特定する評価対象・評価表現特定機能と、を実行させる。
【0026】
したがって、文書中から、評価対象とこの評価対象に対応する評価表現の対を抽出することが可能となり、アンケートなどにおいて事物の評価に関する分析に適用したり、評価表現による文書検索などが可能となる。また、評価対象と評価表現を特定する際には、自然言語の文法知識を活用した特定規則を用いることで、精度の高い評価対象、評価表現を特定することが可能となる。
【0027】
請求項8記載の発明は、請求項7記載のプログラムにおいて、前記特定文節対選別機能における選別判断基準は、対象文節対の係り受け関係が主述関係であり、受け文節の構成単語の品詞が形容詞、形容動詞、補助形容詞である。
【0028】
したがって、評価表現抽出過程において、文節間係り受け関係が、主述関係であり、評価に使われる用語を含む文節対だけを対象にすることで、全文節対を対象とするよりも抽出処理を軽減できるという効果がある。
【0029】
請求項9記載の発明は、請求項7記載のプログラムにおいて、前記特定文節対選別機能における選別判断基準は、対象文節対の係り受け関係が連体修飾関係であり、係り文節の構成単語の品詞が形容詞、形容動詞、補助形容詞である。
【0030】
したがって、評価表現抽出過程において、文節間係り受け関係が、連体修飾関係であり、評価に使われる用語を含む文節対だけを対象にすることで、全文節対を対象とするよりも抽出処理を軽減できるという効果がある。
【0033】
請求項10記載の発明は、請求項7記載のプログラムにおいて、前記評価対象・評価表現特定規則には、対象文節対の係り受け関係が主述関係であった場合に、係り文節に含まれる自立語を評価対象と特定し、受け文節に含まれる形容詞、形容動詞、補助形容詞とその前にある自立語、さらに打消しの助動詞が含まれていた場合にはそれを付加した表現を評価表現と特定する規則が記載されている。
【0034】
したがって、主述関係をもつ係り受け文節対に対し、文法的に限定的な特定規則を含むため、より精度の高い評価対象と評価表現の抽出が可能となる。
【0035】
請求項11記載の発明は、請求項7記載のプログラムにおいて、前記評価対象・評価表現特定規則には、対象文節対の係り受け関係が主述関係であった場合に、係り文節に含まれる自立語が形式名詞であった場合にはその文節を受け文節として連体修飾する係り文節の自立語を評価対象と特定し、受け文節に含まれる形容詞、形容動詞、補助形容詞とその前にある自立語、さらに打消しの助動詞が含まれていた場合にはそれを付加した表現を、評価表現と特定する規則が記載されている。
【0036】
したがって、主述関係をもつ係り受け文節対に対し、評価対象が実体ではない形式名詞であった場合、そのさらに連体修飾文節から実体を取得することができ、より精度の高い評価対象と評価表現の抽出が可能となる。
【0037】
請求項12記載の発明は、請求項7記載のプログラムにおいて、前記評価対象・評価表現特定規則には、対象文節対の係り受け関係が連体修飾関係であった場合に、係り文節に含まれる形容詞、形容動詞、補助形容詞とその前にある自立語、さらに打消しの助動詞が含まれている場合にはそれを付加した表現を評価表現と特定し、受け文節に含まれる自立語を評価対象と特定する規則が記載されている。
【0038】
したがって、連体修飾関係をもつ係り受け文節対に対し、文法的に限定的な特定規則を含むため、より精度の高い評価対象と評価表現の抽出が可能となる。
【0039】
請求項13記載の発明のコンピュータに読取り可能な記憶媒体は、請求項7ないし12のいずれか一記載のプログラムを記憶している。
【0040】
したがって、この記憶媒体に記憶されたプログラムをコンピュータに読み取らせることにより、請求項7ないし12のいずれか一記載の発明と同様の作用を得ることが可能になる。
【0055】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の一形態を図1ないし図11に基づいて説明する。
【0056】
図1は、本発明が適用される評価表現抽出装置1のハードウェア構成を概略的に示すブロック図である。図1に示すように、評価表現抽出装置1は、例えばパーソナルコンピュータやワークステーションであり、コンピュータの主要部であって各部を集中的に制御するCPU(Central Processing Unit)2を備えている。このCPU2には、BIOSなどを記憶した読出し専用メモリであるROM(Read Only Memory)3と、各種データを書換え可能に記憶するRAM(Random Access Memory)4とがバス5で接続されている。
【0057】
さらにバス5には、外部記憶装置であるHDD(Hard Disk Drive)6と、配布されたプログラムであるコンピュータソフトウェアを読み取るための機構としてCD(Compact Disc)−ROM7を読み取るCD−ROMドライブ8と、評価表現抽出装置1とネットワーク9との通信を司る通信制御装置10と、キーボードやマウスなどの入力装置11と、CRT(Cathode Ray Tube)、LCD(Liquid Crystal Display)などの表示装置12とが、図示しないI/Oを介して接続されている。
【0058】
RAM4は、各種データを書換え可能に記憶する性質を有していることから、CPU2の作業エリアとして機能し、例えば後述する文書バッファ等の役割を果たす。
【0059】
また、HDD6には、各種のプログラムを格納するプログラムファイルのほか、言語解析用辞書13、評価対象・評価表現特定規則14が格納されている。
【0060】
言語解析用辞書13は、特に図示しないが、形態素列を登録単位(エントリ)としており、エントリの属性としては、“表記”と、各構成形態素の“品詞[カテゴリ]”とが設けられている。
【0061】
次に、評価対象・評価表現特定規則14について説明する。評価対象・評価表現特定規則14は、文節対に対し、評価対象とこの評価対象に対応する評価表現とを特定するためのものである。図2は評価対象・評価表現特定規則14の一例を示す説明図である。図2に示すように、評価対象・評価表現特定規則14は、例えば、文節間の係り受け関係(連体修飾関係、主述関係など)、テキストに表出する評価表現は「高い」「高価だ」など品詞属性が形容詞や形容動詞などの評価用語であること、評価対象や評価表現のキーになるのは文節中に含まれる自立語であり、付属語で加味する必要がある表現は「ない」などの助動詞や「にくい」などの補助形容詞であること等の文法的知識と、その相互関係を示すものである。なお、評価対象・評価表現特定規則14は、図2に示すif-thenルールの他、テーブル形式、辞書形式などで記載するようにしても良い。
【0062】
図1に示すCD−ROM7は、この発明の記憶媒体を実施するものであり、OS(Operating System)や各種のプログラムが記憶されている。CPU2は、CD−ROM7に記憶されているプログラムをCD−ROMドライブ8で読み取り、HDD6にインストールする。
【0063】
なお、記憶媒体としては、CD−ROM7のみならず、DVDなどの各種の光ディスク、各種光磁気ディスク、フレキシブル・ディスクなどの各種磁気ディスク等、半導体メモリ等の各種方式のメディアを用いることができる。また、通信制御装置10を介してインターネットなどのネットワーク9からプログラムをダウンロードし、HDD6にインストールするようにしてもよい。この場合に、送信側のサーバでプログラムを記憶している記憶装置も、この発明の記憶媒体である。なお、プログラムは、所定のOS(Operating System)上で動作するものであってもよいし、その場合に後述の各種処理の一部の実行をOSに肩代わりさせるものであってもよいし、所定のアプリケーションソフトやOSなどを構成する一群のプログラムファイルの一部として含まれているものであってもよい。
【0064】
このシステム全体の動作を制御するCPU2は、このシステムの主記憶として使用されるHDD6上にロードされたプログラムに基づいて各種処理を実行する。
【0065】
次に、評価表現抽出装置1のCPU2がプログラムに基づいて実行する各種処理の内容について説明する。図3は、評価表現抽出装置1の機能ブロック図である。図3に示すように、当該評価表現抽出装置1においては、入力手段100、言語解析手段101、テキストデータ構造生成手段102、テキストデータ構造記憶部103、特定文節対選別手段104、特定文節対記憶部105、評価対象・評価表現特定手段106、評価対象・評価表現記憶部107、出力手段108の各機能が、CPU2がコンピュータソフトウェアに従って動作することにより実現される。
【0066】
入力手段100は、入力装置11から入力された「抽出対象文書」であるテキストを文書バッファに記憶する。評価表現抽出装置1における評価表現抽出は、この「抽出対象文書」を対象に行なわれる。入力装置11から入力された「抽出対象文書」であるテキストは、入力手段100により文書バッファに記憶された後、言語解析手段101に送られる。
【0067】
言語解析手段101は、文書バッファに記憶された「抽出対象文書」であるテキストに対して、形態素解析処理及び係り受け解析処理を行なう。言語解析手段101は、まず、形態素解析処理を実施する。形態素解析処理は、テキストを単語毎に区切り、品詞など、各単語の属性を付加する処理で、原理は“日本語情報処理 第4章「形態素解析」”に詳しく、その処理方法には、最長一致法、コスト最小法、用例検索法など、既存の手法を用いる。次に、言語解析手段101は、係り受け解析処理を実施する。係り受け解析処理は、係り受け処理の1単位である文節を生成し、文節と文節がどのような関係にあるかを同定する処理で、原理は“日本語情報処理 第5章「構文解析」”や、「二文節間の係り受けを基礎とした日本語の構文分析」(吉田)にあるように、既存の手法を用いる。通常、文節は1つの自立語と、0個以上の付属語で構成され、解析方法によっては、1文節に複数個の自立語が含まれるような結果を出す定義の仕方もあるが、本実施の形態においては、文節には必ず1つだけしか自立語を含まないように文節を生成する解析方法を利用する。
【0068】
テキストデータ構造生成手段102は、言語解析手段101における言語解析処理(形態素解析処理及び係り受け解析処理)によって得られた情報を、図4に示すような少なくとも構成単語の表記、係り受け情報を含む文節情報を保持したデータ構造に変換し、HDD6に形成されるテキストデータ構造記憶部103に記憶する。ここで、図5はテキストデータ構造の各構成要素が管理する情報例である。図5に示すように、文節情報としては、文節を構成する単語情報の他、該当文節へ係る係り文節情報、該当文節が係る先の受け文節情報などがある。
【0069】
特定文節対選別手段104は、テキストデータ構造記憶部103の係り受け文節対データの有無をチェックし、先頭の文節対から順にバッファに入れ、選別判断基準に合致する特定文節対かどうかを判断し、合致した文節対をHDD6に形成される特定文節対記憶部105へ格納する。
【0070】
評価対象・評価表現特定手段106は、特定文節対記憶部105に格納されている文節の構成単語に対し、評価対象・評価表現特定規則14に合致するか否かを検査し、特定された評価対象とこの評価対象に対応する評価表現とをHDD6に形成される評価対象・評価表現記憶部107へ格納する。
【0071】
出力手段108は、評価対象・評価表現記憶部107に記憶されている評価対象・評価表現データを表示装置12に出力する。
【0072】
次に、評価表現抽出装置1における評価表現抽出処理の全体的な流れについて図6を参照して説明する。図6に示すように、評価表現抽出指示がなされると(ステップS1のY)、ステップS2に進み、抽出対象文書の有無をチェックする。
【0073】
抽出対象文書が有る場合には(ステップS2のY)、先頭の文書から順に文書バッファに格納し(ステップS3)、文書バッファ中のテキストに対し、形態素解析処理(ステップS4)、係り受け解析処理(ステップS5)を実施する。
【0074】
文書バッファにあるテキストの形態素解析処理及び係り受け解析処理が終わった場合には(ステップS6のY)、解析結果をテキストデータ構造記憶部103に格納し(ステップS7)、次の文書がある場合には(ステップS8のY)、ステップS3に戻り、文書バッファに次の文書を格納する。
【0075】
全ての文書についての言語解析処理(形態素解析処理及び係り受け解析処理)が終了した場合には(ステップS8のN)、ステップS9に進み、テキストデータ構造記憶部103の係り受け文節対データの有無をチェックする。
【0076】
テキストデータ構造記憶部103に係り受け文節対データが有る場合には(ステップS9のY)、先頭の文節対から順にバッファに入れた後(ステップS10)、ステップS11に進み、選別判断基準に合致する特定文節対かどうかを判断する。選別判断基準は、具体的には、係り受け関係が主述関係、もしくは連体修飾関係であり、前者の場合は、受け文節に形容詞か形容動詞か、補助形容詞が含まれている、後者の場合は、係り文節に形容詞か形容動詞か、補助形容詞が含まれている、という基準である。
【0077】
文節対が選別判断基準に合致した場合には(ステップS11のY)、ステップS12に進み、特定文節対であるとして特定文節対記憶部105に格納する。
【0078】
テキストデータ構造記憶部103に格納されている全ての文節対に対してチェックが終わり(ステップS13のN)、特定文節対記憶部105に記憶された文節対がある場合には(ステップS14のY)、特定文節対記憶部105の先頭の文節対から順にバッファに入れ(ステップS15)、その係り受け関係名と、係り文節、受け文節それぞれの文節の構成単語に対し、評価対象・評価表現特定規則14に合致するかどうかを検査する(ステップS16)。
【0079】
次いで、評価対象・評価表現特定規則に合致するかどうかの検査により特定された評価対象とこの評価対象に対応する評価表現を、評価対象・評価表現記憶部107へ格納した後(ステップS17)、ステップS18に進み、次文節があるかどうかチェックする。
【0080】
次文節がある場合には(ステップS18のY)、次文節を取り出し、評価対象とこの評価対象に対応する評価表現の抽出処理(ステップS15〜S17)を実行する。すなわち、評価対象とこの評価対象に対応する評価表現の抽出処理(ステップS15〜S17)は、特定文節対記憶部105に特定の文節対がなくなるまで(ステップS18のN)、繰り返される。
【0081】
特定文節対記憶部105に特定の文節対がなくなった場合には(ステップS18のN)、ステップS19に進み、出力指示の有無をチェックする。
【0082】
出力指示があった場合には(ステップS19のY)、ステップS20に進み、評価対象・評価表現記憶部107に評価対象・評価表現データが格納されているか否かをチェックする。
【0083】
評価対象・評価表現記憶部107に評価対象・評価表現データが格納されている場合には(ステップS20のY)、評価対象・評価表現記憶部107に記憶されている評価対象・評価表現データを表示装置12に出力する(ステップS21)。
【0084】
ここに、テキストに対して少なくとも形態素解析処理と文節係り受け解析処理とを含む言語解析処理を行なう言語解析手段101における言語解析結果に基づき、テキストデータ構造生成手段102でテキストを少なくとも構成単語の表記、係り受け情報を含む文節情報を保持したデータ構造に変換する。そして、係り受け関係にあるとされた文節対から、特定文節対選別手段104において事物に対する評価に言及する文節対を選別し、選別された文節対から評価対象とこの評価対象に対応する評価表現とを評価対象・評価表現特定手段106で特定する。これにより、文書中から、評価対象とこの評価対象に対応する評価表現の対を抽出することができるので、アンケートなどにおいて事物の評価に関する分析に適用したり、評価表現による文書検索などを行なうことができる。
【0085】
[具体例]
ここで、上述したような評価表現抽出装置1における具体的な処理について例示的に説明する。ここでは、ある製品についての複数のアンケート自由記述文書があり、ユーザがこれらに基づく製品評価の分析を行なうものする。なお、入力装置11としてはキーボードを想定し、表示装置12としてはLCDを想定する。このような状況下において、ユーザは、評価表現抽出装置1を起動し、評価表現抽出指示を出すことになる。
【0086】
評価表現抽出装置1は、まず抽出対象文書の有無をチェックし、抽出対象文書がある場合には、先頭の文書から順に文書バッファに格納し、文書バッファ中のテキストに対し、形態素解析処理を行ない、テキストを単語に区切る。続いて、係り受け解析処理を実施し、テキスト中の文節同士の係り受け文節対を同定する。例えば、
A「価格がまだ高すぎて、買わない。」
B「高い価格のカメラ。」
C「価格が下がりにくい。」
D「売るほうが良い。」
E「価格が一般的でない。」
というような記述文がある場合には、図7に示すような言語解析処理結果が得られる。
【0087】
文書バッファにあるテキストの係り受け解析処理が終わったら、解析結果をテキストデータ構造記憶部103に格納し、次の文書を文書バッファに格納する。文書バッファに記憶されている全ての文書に対して、これらの言語解析が終了した場合には、テキストデータ構造記憶部103の係り受け文節対データの有無をチェックする。
【0088】
テキストデータ構造記憶部103には図7に示すような文節対データが存在するので、データの先頭の文節対から順にバッファに入れ、文法的な係り受けの関係と係り文節、または受け文節に含まれる自立語もしくは付属語を選別判断基準として、この基準に合致するかどうかを検査する。
【0089】
本例では、係り受けの関係が主述関係と連体修飾関係であるもの、更に、そのうちで文節構成単語の品詞が形容詞、形容動詞、補助形容詞の属性を持つ文節対が選別されるため、図7に示すような文節対データからは、図8に示す5件の文節データが選別される。
【0090】
図8に示すような選別対象の文節対は、特定文節対記憶部105へ格納される。テキストデータ構造記憶部103に記憶されている係り受け文節対データ全てに対し、この選別処理が終了したら、特定文節対記憶部105の特定文節対の有無をチェックする。特定文節対記憶部105には図8に示すような選別対象の文節対が格納されているので、その先頭の文節対から順にバッファに入れ、その係り受け関係名と、係り文節、受け文節それぞれの文節の構成単語に対し、図2に示す評価対象・評価表現特定規則14に従い、評価対象とこの評価対象に対応する評価表現を抽出する。
【0091】
まず、図8に示す主述関係1は、規則1が適用され、係り文節の構成自立語が形式名詞でないので、評価対象は係り文節の自立語である「価格」となる。次に、受け文節の自立語が、形容詞であり、打消の助動詞は含まれないため、評価表現は自立語の終止形である「高い」となる。
【0092】
図8に示す連体修飾関係1は、規則2が適用され、評価対象は、受け文節の自立語である「価格」となる。次に、係り文節の自立語が、形容詞であり、打消の助動詞は含まれないため、評価表現は自立語の終止形である「高い」となる。
【0093】
図8に示す主述関係2は、規則1が適用され、係り文節の構成自立語が形式名詞でないので、評価対象は係り文節の自立語である「価格」となる。次に、受け文節の自立語は、動詞であるが、補助形容詞「にくい」が含まれ、打消の助動詞は含まれないため、評価表現は自立語「下がり」+補助形容詞「にくい」となる。
【0094】
図8に示す主述関係3は、規則1が適用され、係り文節の構成自立語が形式名詞なので、係り文節「ほうが」を受け文節とする、連体修飾文節を検索する。図9に示すように、連体修飾文節「売る」があるので、評価対象は自立語「売る」となる。次に、受け文節の自立語が、形容詞であり、打消の助動詞は含まれないため、評価表現は自立語の終止形である「良い」となる。
【0095】
図8に示す主述関係4は、規則1が適用され、係り文節の構成自立語が形式名詞でないので、評価対象は係り文節の自立語である「価格」となる。次に、受け文節の自立語が、形容動詞であり、打消の助動詞が含まれるため、評価表現は自立語の終止形である「一般的」+打消となる。
【0096】
このように抽出した評価対象と評価表現を、評価対象と評価表現を記憶する手段へ格納する。特定文節対記憶部105に次文節があるかどうかチェックし、特定文節対記憶部105に次文節がある場合には、次文節を取り出し、特定文節対記憶部105に特定の文節対がなくなるまで、評価対象とこの評価対象に対応する評価表現の抽出処理を繰り返す。そして、最終的には図10に示すような評価対象と評価表現が抽出される。
【0097】
抽出処理が終了したら、出力指示の有無をチェックする。ここでは、評価対象と、それに対応する評価表現を、評価対象を基準にして評価表現をまとめて出力する。ここで、図11は表示装置12への出力例である。表示装置12への出力方法としては、図11に例示するように、評価対象に対応する評価表現をまとめて出力する方法の他に、評価対象と評価表現の対を1対ずつ出力する方法、評価表現に対応する評価対象をまとめて出力する方法などが考えられる。
【0098】
【発明の効果】
請求項1記載の発明の評価表現抽出装置によれば、テキストに対して少なくとも形態素解析処理と文節係り受け解析処理とを含む言語解析処理を行なう言語解析手段と、テキストを、言語解析手段における言語解析結果に基づき、少なくとも構成単語の表記、係り受け情報を含む文節情報を保持したデータ構造に変換するテキストデータ構造生成手段と、特定の文法的な係り受け関係にある文節対を選別する所定の選別判断基準に合致する文節対を、テキストデータ構造生成手段により係り受け関係にあるとされた文節対から選別する特定文節対選別手段と、特定文節対選別手段で選別された特定の係り受け関係にある文節対が、評価対象とこの評価対象に対応する評価表現とを特定するための評価対象・評価表現特定規則に合致するか否かを検査して評価対象と当該評価対象に対応する評価表現とを特定する評価対象・評価表現特定手段と、を備えることにより、文書中から、評価対象と当該評価対象に対応する評価表現の対を抽出することができるので、アンケートなどにおいて事物の評価に関する分析に適用したり、評価表現による文書検索などを行なうことができる。また、評価対象と評価表現を特定する際には、自然言語の文法知識を活用した特定規則を用いることで、精度の高い評価対象、評価表現を特定することができる。
【0099】
請求項2記載の発明によれば、請求項1記載の評価表現抽出装置において、前記特定文節対選別手段における選別判断基準は、対象文節対の係り受け関係が主述関係であり、受け文節の構成単語の品詞が形容詞、形容動詞、補助形容詞であることにより、評価表現抽出過程において、文節間係り受け関係が、主述関係であり、評価に使われる用語を含む文節対だけを対象にすることで、全文節対を対象とするよりも抽出処理を軽減できるという効果がある。
【0100】
請求項3記載の発明によれば、請求項1記載の評価表現抽出装置において、前記特定文節対選別手段における選別判断基準は、対象文節対の係り受け関係が連体修飾関係であり、係り文節の構成単語の品詞が形容詞、形容動詞、補助形容詞であることにより、評価表現抽出過程において、文節間係り受け関係が、連体修飾関係であり、評価に使われる用語を含む文節対だけを対象にすることで、全文節対を対象とするよりも抽出処理を軽減できるという効果がある。
【0102】
請求項4記載の発明によれば、請求項1記載の評価表現抽出装置において、前記評価対象・評価表現特定規則には、対象文節対の係り受け関係が主述関係であった場合に、係り文節に含まれる自立語を評価対象と特定し、受け文節に含まれる形容詞、形容動詞、補助形容詞とその前にある自立語、さらに打消しの助動詞が含まれていた場合にはそれを付加した表現を評価表現と特定する規則が記載されていることにより、主述関係をもつ係り受け文節対に対し、文法的に限定的な特定規則を含むため、より精度の高い評価対象と評価表現を抽出することができる。
【0103】
請求項5記載の発明によれば、請求項1記載の評価表現抽出装置において、前記評価対象・評価表現特定規則には、対象文節対の係り受け関係が主述関係であった場合に、係り文節に含まれる自立語が形式名詞であった場合にはその文節を受け文節として連体修飾する係り文節の自立語を評価対象と特定し、受け文節に含まれる形容詞、形容動詞、補助形容詞とその前にある自立語、さらに打消しの助動詞が含まれていた場合にはそれを付加した表現を、評価表現と特定する規則が記載されていることにより、主述関係をもつ係り受け文節対に対し、評価対象が実体ではない形式名詞であった場合、そのさらに連体修飾文節から実体を取得することができ、より精度の高い評価対象と評価表現を抽出することができる。
【0104】
請求項6記載の発明によれば、請求項1記載の評価表現抽出装置において、前記評価対象・評価表現特定規則には、対象文節対の係り受け関係が連体修飾関係であった場合に、係り文節に含まれる形容詞、形容動詞、補助形容詞とその前にある自立語、さらに打消しの助動詞が含まれている場合にはそれを付加した表現を評価表現と特定し、受け文節に含まれる自立語を評価対象と特定する規則が記載されていることにより、連体修飾関係をもつ係り受け文節対に対し、文法的に限定的な特定規則を含むため、より精度の高い評価対象と評価表現を抽出することができる。
【0105】
請求項7記載の発明のプログラムによれば、コンピュータにインストールされるか、あるいは解釈されて実行されるプログラムであって、前記コンピュータに、テキストに対して少なくとも形態素解析処理と文節係り受け解析処理とを含む言語解析処理を行なう言語解析機能と、テキストを、言語解析機能における言語解析結果に基づき、少なくとも構成単語の表記、係り受け情報を含む文節情報を保持したデータ構造に変換するテキストデータ構造生成機能と、特定の文法的な係り受け関係にある文節対を選別する所定の選別判断基準に合致する文節対を、テキストデータ構造生成機能により係り受け関係にあるとされた文節対から選別する特定文節対選別機能と、特定文節対選別機能で選別された特定の係り受け関係にある文節対が、評価対象と当該評価対象に対応する評価表現とを特定するための評価対象・評価表現特定規則に合致するか否かを検査して評価対象と当該評価対象に対応する評価表現とを特定する評価対象・評価表現特定機能と、を実行させることにより、文書中から、評価対象とこの評価対象に対応する評価表現の対を抽出することができるので、アンケートなどにおいて事物の評価に関する分析に適用したり、評価表現による文書検索などを行なうことができる。また、評価対象と評価表現を特定する際には、自然言語の文法知識を活用した特定規則を用いることで、精度の高い評価対象、評価表現を特定することができる。
【0106】
請求項8記載の発明によれば、請求項7記載のプログラムにおいて、前記特定文節対選別機能における選別判断基準は、対象文節対の係り受け関係が主述関係であり、受け文節の構成単語の品詞が形容詞、形容動詞、補助形容詞であることにより、評価表現抽出過程において、文節間係り受け関係が、主述関係であり、評価に使われる用語を含む文節対だけを対象にすることで、全文節対を対象とするよりも抽出処理を軽減できるという効果がある。
【0107】
請求項9記載の発明によれば、請求項7記載のプログラムにおいて、前記特定文節対選別機能における選別判断基準は、対象文節対の係り受け関係が連体修飾関係であり、係り文節の構成単語の品詞が形容詞、形容動詞、補助形容詞であることにより、評価表現抽出過程において、文節間係り受け関係が、連体修飾関係であり、評価に使われる用語を含む文節対だけを対象にすることで、全文節対を対象とするよりも抽出処理を軽減できるという効果がある。
【0109】
請求項10記載の発明によれば、請求項7記載のプログラムにおいて、前記評価対象・評価表現特定規則には、対象文節対の係り受け関係が主述関係であった場合に、係り文節に含まれる自立語を評価対象と特定し、受け文節に含まれる形容詞、形容動詞、補助形容詞とその前にある自立語、さらに打消しの助動詞が含まれていた場合にはそれを付加した表現を評価表現と特定する規則が記載されていることにより、主述関係をもつ係り受け文節対に対し、文法的に限定的な特定規則を含むため、より精度の高い評価対象と評価表現を抽出することができる。
【0110】
請求項11記載の発明によれば、請求項7記載のプログラムにおいて、前記評価対象・評価表現特定規則には、対象文節対の係り受け関係が主述関係であった場合に、係り文節に含まれる自立語が形式名詞であった場合にはその文節を受け文節として連体修飾する係り文節の自立語を評価対象と特定し、受け文節に含まれる形容詞、形容動詞、補助形容詞とその前にある自立語、さらに打消しの助動詞が含まれていた場合にはそれを付加した表現を、評価表現と特定する規則が記載されていることにより、主述関係をもつ係り受け文節対に対し、評価対象が実体ではない形式名詞であった場合、そのさらに連体修飾文節から実体を取得することができ、より精度の高い評価対象と評価表現を抽出することができる。
【0111】
請求項12記載の発明によれば、請求項7記載のプログラムにおいて、前記評価対象・評価表現特定規則には、対象文節対の係り受け関係が連体修飾関係であった場合に、係り文節に含まれる形容詞、形容動詞、補助形容詞とその前にある自立語、さらに打消しの助動詞が含まれている場合にはそれを付加した表現を評価表現と特定し、受け文節に含まれる自立語を評価対象と特定する規則が記載されていることにより、連体修飾関係をもつ係り受け文節対に対し、文法的に限定的な特定規則を含むため、より精度の高い評価対象と評価表現を抽出することができる。
【0112】
請求項13記載の発明のコンピュータに読取り可能な記憶媒体によれば、請求項7ないし12のいずれか一記載のプログラムを記憶していることにより、この記憶媒体に記憶されたプログラムをコンピュータに読み取らせることで、請求項7ないし12のいずれか一記載の発明と同様の作用効果を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態の評価表現抽出装置のハードウェア構成を概略的に示すブロック図である。
【図2】評価対象・評価表現特定規則の一例を示す説明図である。
【図3】評価表現抽出装置の機能ブロック図である。
【図4】テキストデータ構造を示す説明図である。
【図5】テキストデータ構造の各構成要素が管理する情報例を示す説明図である。
【図6】評価表現抽出処理の全体的な流れを示すフローチャートである。
【図7】言語解析処理結果の一例を示す説明図である。
【図8】選別対象の文節対を示す説明図である。
【図9】選別対象の文節対を示す説明図である。
【図10】抽出された評価対象及び評価表現の一例を示す説明図である。
【図11】表示装置への出力例を示す正面図である。
【符号の説明】
1 評価表現抽出装置
7 記憶媒体
14 評価対象・評価表現特定規則
101 言語解析手段
102 テキストデータ構造生成手段
104 特定文節対選別手段
106 評価対象・評価表現特定手段
Claims (13)
- テキストに対して少なくとも形態素解析処理と文節係り受け解析処理とを含む言語解析処理を行なう言語解析手段と、
前記テキストを、前記言語解析手段における言語解析結果に基づき、少なくとも構成単語の表記、係り受け情報を含む文節情報を保持したデータ構造に変換するテキストデータ構造生成手段と、
特定の文法的な係り受け関係にある文節対を選別する所定の選別判断基準に合致する文節対を、前記テキストデータ構造生成手段により係り受け関係にあるとされた文節対から選別する特定文節対選別手段と、
前記特定文節対選別手段で選別された特定の係り受け関係にある文節対が、評価対象と当該評価対象に対応する評価表現とを特定するための評価対象・評価表現特定規則に合致するか否かを検査して評価対象と当該評価対象に対応する評価表現とを特定する評価対象・評価表現特定手段と、
を備えることを特徴とする評価表現抽出装置。 - 前記特定文節対選別手段における選別判断基準は、対象文節対の係り受け関係が主述関係であり、受け文節の構成単語の品詞が形容詞、形容動詞、補助形容詞であることを特徴とする請求項1記載の評価表現抽出装置。
- 前記特定文節対選別手段における選別判断基準は、対象文節対の係り受け関係が連体修飾関係であり、係り文節の構成単語の品詞が形容詞、形容動詞、補助形容詞であることを特徴とする請求項1記載の評価表現抽出装置。
- 前記評価対象・評価表現特定規則には、
対象文節対の係り受け関係が主述関係であった場合に、係り文節に含まれる自立語を評価対象と特定し、受け文節に含まれる形容詞、形容動詞、補助形容詞とその前にある自立語、さらに打消しの助動詞が含まれていた場合にはそれを付加した表現を評価表現と特定する規則が記載されている、
ことを特徴とする請求項1記載の評価表現抽出装置。 - 前記評価対象・評価表現特定規則には、
対象文節対の係り受け関係が主述関係であった場合に、係り文節に含まれる自立語が形式名詞であった場合にはその文節を受け文節として連体修飾する係り文節の自立語を評価対象と特定し、受け文節に含まれる形容詞、形容動詞、補助形容詞とその前にある自立語、さらに打消しの助動詞が含まれていた場合にはそれを付加した表現を、評価表現と特定する規則が記載されている、
ことを特徴とする請求項1記載の評価表現抽出装置。 - 前記評価対象・評価表現特定規則には、
対象文節対の係り受け関係が連体修飾関係であった場合に、係り文節に含まれる形容詞、形容動詞、補助形容詞とその前にある自立語、さらに打消しの助動詞が含まれている場合にはそれを付加した表現を評価表現と特定し、受け文節に含まれる自立語を評価対象と特定する規則が記載されている、
ことを特徴とする請求項1記載の評価表現抽出装置。 - コンピュータにインストールされるか、あるいは解釈されて実行されるプログラムであって、前記コンピュータに、
テキストに対して少なくとも形態素解析処理と文節係り受け解析処理とを含む言語解析処理を行なう言語解析機能と、
前記テキストを、前記言語解析機能における言語解析結果に基づき、少なくとも構成単語の表記、係り受け情報を含む文節情報を保持したデータ構造に変換するテキストデータ構造生成機能と、
特定の文法的な係り受け関係にある文節対を選別する所定の選別判断基準に合致する文節対を、前記テキストデータ構造生成機能により係り受け関係にあるとされた文節対から選別する特定文節対選別機能と、
前記特定文節対選別機能で選別された特定の係り受け関係にある文節対が、評価対象と当該評価対象に対応する評価表現とを特定するための評価対象・評価表現特定規則に合致するか否かを検査して評価対象と当該評価対象に対応する評価表現とを特定する評価対象・評価表現特定機能と、
を実行させることを特徴とするプログラム。 - 前記特定文節対選別機能における選別判断基準は、対象文節対の係り受け関係が主述関係であり、受け文節の構成単語の品詞が形容詞、形容動詞、補助形容詞であることを特徴とする請求項7記載のプログラム。
- 前記特定文節対選別機能における選別判断基準は、対象文節対の係り受け関係が連体修飾関係であり、係り文節の構成単語の品詞が形容詞、形容動詞、補助形容詞であることを特徴とする請求項7記載のプログラム。
- 前記評価対象・評価表現特定規則には、
対象文節対の係り受け関係が主述関係であった場合に、係り文節に含まれる自立語を評価対象と特定し、受け文節に含まれる形容詞、形容動詞、補助形容詞とその前にある自立語、さらに打消しの助動詞が含まれていた場合にはそれを付加した表現を評価表現と特定する規則が記載されている、
ことを特徴とする請求項7記載のプログラム。 - 前記評価対象・評価表現特定規則には、
対象文節対の係り受け関係が主述関係であった場合に、係り文節に含まれる自立語が形式名詞であった場合にはその文節を受け文節として連体修飾する係り文節の自立語を評価対象と特定し、受け文節に含まれる形容詞、形容動詞、補助形容詞とその前にある自立語、さらに打消しの助動詞が含まれていた場合にはそれを付加した表現を、評価表現と特定する規則が記載されている、
ことを特徴とする請求項7記載のプログラム。 - 前記評価対象・評価表現特定規則には、
対象文節対の係り受け関係が連体修飾関係であった場合に、係り文節に含まれる形容詞、形容動詞、補助形容詞とその前にある自立語、さらに打消しの助動詞が含まれている場合にはそれを付加した表現を評価表現と特定し、受け文節に含まれる自立語を評価対象と特定する規則が記載されている、
ことを特徴とする請求項7記載のプログラム。 - 請求項7ないし12のいずれか一記載のプログラムを記憶していることを特徴とするコンピュータに読取り可能な記憶媒体。
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