JP4359103B2 - 希少糖の存在下led照射手段を備えた癌細胞増殖抑制装置 - Google Patents

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Description

本発明は、LEDと希少糖による癌細胞の増殖抑制装置に関する。
放射線治療は、手術、抗がん剤治療(化学療法)と並ぶガン治療の3本柱の一つである。他の2つに比べて副作用が少なく、放射線量や照射時間によって、ごく初期から末期ガンの治療まで幅広く使われている。放射線とは光と同じ空間を伝わるエネルギーの一種で発生方法によって様々な種類があるが、光よりも物質を突き抜ける力が強い。放射線は1895年にレントゲン博士によって発見されたが、もう翌年には放射線を使った治療が行われはじめた。現在では、治療部位の深さに応じて十分な量の放射線を照射する装置の開発がされたことやコンピュータの発達による照射方法の技術の進歩によって、局所に集中して、必要な量を必要な部位のみに照射できるようになってきた。治療に使われる放射線は、昔はコバルト60(60Co)やセシウム137(137Cs)から発生するガンマ線(γ線)を利用していた。現在では、電子銃によって電子を発生させ、加速器にかけ電子に高エネルギーを与えた電子線や、その電子線を銅や金、白金などにぶつけて発生させるX線が主流となっている。放射線治療は根治治療から予防的治療までこなせる応用範囲の広さや患者の負担が比較的少ない点がメリットとして挙げられる。しかし、ガン細胞を殺すためには正常な細胞にも放射線を照射せざるを得ない。そのため、副作用は避けられない両刃の剣と言える。いかに正常な細胞を避け、ガン細胞だけに放射線を当てるかが、放射線治療に求められている。
現在、医学分野において放射線治療に代わる、新しい治療法として注目されているのが、光を用いた光線力学的療法(Photo Dynamic Therapy:PDT)である。実際にPDTを用いたガン治療では、レーザ光照射の48時間前に患者の体内にポルフィリンという物質を投与する。ポルフィリンとは、光感受性物質で成長の早い細胞や腫瘍に対して親和性を持っており、紫外線を受けると赤色蛍光を発するという性質を有する。また、強い光を受けると活性酸素を発生させる。このようなポルフィリンを投与したのち、400nm付近の紫外線を照射すると腫瘍部分が赤色蛍光色(630nm〜690nm)を発する。そこでこの腫瘍部だけをめがけて630nm(赤色)のレーザ光を照射すると、腫瘍組織と結びついたポルフィリンは活性酸素を発生しガン細胞を壊死させる。この光線力学的療法の効果的応用についてのさらなる研究が求められている。
白血病は血液のガンとも呼ばれる病気である。人間の血液には3種類の血球(赤血球、白血球、血小板)があり、白血病はこれらの元となる造血幹細胞が骨髄の中で腫瘍化(ガン化)したものである。このため、正常な血球が作られなくなることにより様々な症状を引き起こす。
一例としては、
1)赤血球の減少により、体内組織や細胞への酵素供給能力が落ち、貧血がおこりやすくなる
2)白血球の減少により、抵抗力が落ちて風邪などの感染症にかかりやすくなる
3)血小板の減少により、傷口からの出血が止まりにくくなる
などが挙げられる。
白血病には、急性骨髄性白血病、慢性骨髄性白血病、急性リンパ性白血病、慢性リンパ性白血病、成人T細胞白血病などがある。これらの白血病は細胞の形、性質の違いにより区別される。
白血病の原因には遺伝子の先天性異常、放射線被ばく、化学物質汚染、などさまざまな原因がある。治療法としては化学療法、放射線治療、骨髄移植を組み合わせた複合治療が一般的である。化学療法と放射線治療で一時的に白血病細胞が減少し、ほぼ完治したと思われる期間(寛解期)がある。この期間がずっと続けば完治と言えるが、たいていの場合、再発してしまう。こうなると病気を完治させるためには骨髄移植が必要となる。
骨髄移植は、造血幹細胞移植とも言われ、健康な人から正常な造血幹細胞を提供してもらい、それを白血病患者に移植する治療法である。骨髄移植と呼ばれるのは、その造血幹細胞が骨髄液の中に含まれるためである。しかし、この治療法は、患者とドナーのヒト白血球抗原(HLA)と呼ばれるものが一致しなければならない。移植に関係するHLAは6種類あり、これらが5または6種類一致しなければ移植ができない。その一致する確率は、兄弟、姉妹の場合で25%、両親、叔父、叔母、従兄弟では1%以下と大変低い。非血縁関係の人で一致する確率は1万人からlOO万人に1人と言われている。現在では、骨髄バンクの登録者が増え、非血縁関係でも合致する人が増えてきている。
また、最近では赤ちゃんのへその緒にある血液(臍帯血)にも造血幹細胞(臍帯血幹細胞と呼ばれる)が多く含まれていることがわかり、その臍帯血を利用した臍帯血移植も行われている。しかし、臍帯血は採取できる量が少ないという欠点がある。
この他にも様々な治療法が行われつつあるが、骨髄移植に代わるような方法はまだ確立されていない。
植物の生育にとって光は欠かせない要素である。しかし、光が人間や動物にどのような作用を及ぼすかは、今日でもまだよくわかっていない。特に強力な単色光が人間や動物の生体細胞に対してどのような影響を及ぼすかはまったく未知の状況である。1990年代はじめ、日亜化学工業が1cdという非常に明るい青色LED(Light-Emitting Diode:発光ダイオード)を発表し、赤色および緑色のLEDと併せて、色の三原色が揃いすべての色が表示可能になった。本発明者らは、LEDを従来にない新しい光源と位置づけ、応用研究を行っている。LEDは、低電力かつ非常に長時間安定した光を放つ。LEDを従来の蛍光灯に代わる新しい光源として植物栽培やイカつり漁船のライトなど、世界に類を見ないユニークな研究を行ってきた。本発明者らは、1997年、青カビの増殖が青色LED光により抑制されることを見いだし、1999年にはポルフィリンを微量添加した培地で白血病細胞を培養し、これに様々な発光色のLEDを照射したところ、青色ないし緑色のLED光により細胞が死滅することを発見した(非特許文献1、2)。
一方、希少糖とは、糖の基本単位である単糖のうち、自然界に大量に存在するD-グルコース(ブドウ糖)に代表される「天然型単糖」に対して、自然界に微量にしか存在しない単糖を「希少糖」と定義付けている。単糖は全部で59種類あり、そのうち天然型単糖は7種類、希少糖は52種類確認されている。
希少糖の存在量は非常に少なく、例えばD-アロースは、D-グルコース(ブドウ糖)に比べて非常に存在量が少なく、入手が困難であった。そのためこれまで希少糖を用いた研究が進んでいなかった。
近年、香川大学農学部が一部の希少糖の生産に成功し、大量の希少糖を使った応用研究が可能となった。香川医科大学において行われた医学分野における希少糖の応用研究の成果のうち、本出願の発明に関係の深い、別途出願中の明細書の中からいくつかの例を挙げてみると次のようになる(特許文献1)。
1) 肝臓の手術は、時間的な問題から肝機能障害等の問題が起きる。長時間肝臓への血流を止めた状態(虚血)が続くと、再び血液が流れ始めた時に肝臓内の白血球から活性酸素が大量に発生し、肝機能に障害が起きるおそれがある。このような問題に対して、手術前にD-アロースを注射し、活性酸素の産生抑制を試みた結果、肝機能障害が抑制された(虚血保護作用)。
2) 脳の海馬は、短期記憶を司る器官である。海馬は、虚血にもっとも弱い部分であり虚血が長く続くと、活性酸素により神経細胞が死滅し記憶障害が発生する。海馬にD-アロースを作用し、虚血を人為的に起こし、神経細胞の生存に関する比較実験を行ったところ、D-アロースを作用した海馬の神経細胞は8割程度残っていたのに対し、D-アロースを作用していない海馬の神経細胞は5分間でほぼ全滅だった。
3)癌細胞は培養液により十分な栄養と酸素を供給すれば急速に増殖する。この培養液にD-アロースを作用すると、癌細胞の増殖が抑制される。
国際特許出願PCT/JP03/06405 Kensho Okamoto 他2名、Technical Digest of the Pacific Rim conference on Lasers and Electro-Optics 1999, Vol.3, 1012-1013 (1999) Hiroshi Kamano, Kensho Okamoto 他3名、Technical Digest of the Pacific Rim conference on Lasers and Electro-Optics 1999, Vol.3, 1006-1007(1999)
青色LED光とポルフィリンを用いた白血病細胞の死滅(非特許文献1、2)、香川医科大学での希少糖を用いた癌細胞の抑制効果の研究(特許文献1)をふまえ、本発明は、医学と工学分野両方にまたがるLEDと希少糖を用いた癌細胞の抑制方法の提供を目的とする。
非特許文献1、2によると、LED光の照射により、腫瘍組織と結びついたポルフィリンは活性酸素を発生しガン細胞を壊死させる研究報告をふまえると、この光線力学的療法のメリットは、非切開であり、放射線治療、化学療法に比べて健康な部分への影響が少なく、副作用もほとんどない。ただし、光を照射する必要があるので、皮膚ガンなどの表在性のガン、白血病細胞のように体外循環させることにより照射が可能なガン、開腹手術などで腫瘍部を露出させることにより照射が可能なガン、もしくは肺、食道、胃、大腸、子宮などに生じたガンで光ファイバーを介して照射が可能な場合のみに限定されるものである。本発明は、このようなLED照射と希少糖の作用との併用により、癌細胞を効果的に抑制することを目的とする。
本発明は、以下の(1)ないし(5)の癌細胞増殖抑制装置を要旨としている。
(1) 癌細胞に、希少糖の存在下で青色または緑色の発光ダイオード(LED)を照射するための手段を備えることを特徴とする癌細胞増殖抑制装置
(2) 希少糖がD-アロースである上記の(1)の癌細胞抑増殖抑制装置
(3) 癌細胞に希少糖を作用した後LEDを照射する上記の(1)または(2)の癌細胞増殖抑制装置
(4) 癌細胞が、肝臓癌細胞(HepG2細胞)である上記の(1)、(2)または(3)の増殖抑制装置
(5) 青色または緑色の発光ダイオード(LED)を照射する上記の(1)ないし(4)のいずれかの癌細胞増殖抑制装置
(6) 癌細胞が、肝臓癌細胞(HepG2細胞)であり、緑色の発光ダイオード(LED)を照射することで、該細胞をほぼ全部死滅に至らせる上記の(4)の癌細胞増殖抑制装置
である。
本発明は、医学と工学分野両方にまたがる希少糖の存在下LED照射手段を備えた癌細胞の増殖抑制装置を提供することができる。
細胞への光照射の準備段階として実験に必要な赤色(R)、緑色(G)、青色(B)LEDパネル光源(以後LEDパネル光源)の製作と細胞培養法、測定法について説明する。各LEDパネル光源は、インキュベータ内に収納し、かつ、高い光強度を出せるように1000個のLEDがマトリックス状に配列されたものである。
(1)LEDパネル光源の制作
インキュベータ内に使用するLEDパネル光源を製作した。LEDパネル光源は、インキュベータの内容積(幅460×高さ480×奥行445mm)に合わせて設計した。LEDパネル光源の回路図を図1に示す。LEDパネルは、262mm×210mmのプリント基板上にLEDを10直列接続したものを50列(25列×2)並列に並べたマトリックスから成っており、LEDの総個数は500個/基板である。LED光照射実験ではこのパネルを2枚1組とし、基板側面をプラスチック棒に固定し設置した。しかし、インキュベータ内の温度で、プラスチックの棒が変形し、曲がったので、アルミの棒に変更し再度設置した。インキュベータ内に設置した6枚のLEDパネル光源を光らせるために8チャンネルの直流デジタル定電流電源を使用した。この構成では各チャンネルごと独立して操作できるため、2枚1組から成るLEDパネルの半面のみを光らせることも可能である。
(2)各色LEDの特性(温度・光強度)
細胞照射用LEDパネル光源を、37℃ CO2 5%インキュベータ内に設置した。しかし、インキュベータ内は滅菌されておりLED光源に関する基本的特性をインキュベータ内で行うのは衛生上望ましくないと思われた。そこでまずは、4個×4個のLEDマトリックス回路を用い、恒温恒湿器内部で、1) 赤色(R)緑色(G)青色(B)LEDパネル光源の温度-波長特性、2) 各色LEDパネル光源の明るさと高さの関係、3) 各色LEDパネル光源下での光強度分布、4) 各色LEDパネル光源と他の光源の紫外線量の4つのLED光源に関する基本的特性の測定を行うことにした。
1) 各色LEDの温度-波長特性
目的:LEDパネル光源をCO2 5%のインキュベータ内に設置するため、温度による波長変化を調べる。
実験器具:直流定電流電源(自作)、分光器(Ocean Optics USB2E1372)、恒温恒湿器(タバイ LHU-112M)、PC(FUJITSU FMV DESKPOWER C3/55L)、4×4マトリックス回路(自作、4個直列×4列並列、定格80mA)、赤色LED:660nm、赤色 LED:644nm、緑色LED:525nm、青色LED:470nm(数値は各LEDの公称ピーク波長)
実験方法:恒温恒湿器の温度を-10℃から50℃まで10℃間隔で変化させ、恒温恒湿器内に置いた縦4個×横4列のLEDマトリックス回路に各色のLEDを取りつけ、定格電流を流し、スペクトルを測定。一番光力の大きい波長をMicrosoft Excelを使って解析し、その変化を比較する。
実験結果:10℃間隔で測定したが、常温(25℃)とインキュベータ内の温度(37℃)も測定に加えた。その結果を表1(各色LEDの温度特性表)に示す。
考察:表1から25℃での波長(常温)と37℃での波長の変化は、赤色で3nm、緑色で1nm、青色では変化なしとなった。この結果から、37℃のインキュベータ内でのLED光照射実験において、温度によるLEDのピーク発光波長の変化は無視しうると判断された。
2) 各色LEDパネル光源の明るさと高さの関係
目的:インキュベータ内にLEDパネル光源を設置する際、試料(細胞を入れたシャーレ等)からの光源の高さによってどの程度照射光強度が変化するのかを測定した。
明るさの単位としては、一般的に使われている照度[lux]、光のエネルギーを表す光強度[W/m2]、そして光を波ではなくエネルギー粒子としてとらえた光量子束密度[μmol/m2×s]=[μE](マイクロアインシュタイン)
の3種類を測定した。
光量子束密度は栽培学や植物生理学の分野でよく使われているが、他の分野ではほとんど馴染みのないものである。しかし、本研究のような光生理学に関する領域でも将来的には光量子束密度が使われるようになる可能性があると考え、今回の実験において取り扱った。
実験器具:直流定電流電源(自作)、分光器(Ocean Optics USB2E1372)、恒温恒湿器(タバイ LHU-112M)、PC(FUJITSU FMV DESKPOWER C3/55L)、4×4マトリックス回路(自作、4個直列×4列並列、定格80mA)、ルクス計(照度ロガー)、光量子束密度計(自作)、デジタルフォトメータ(ソニーテクトロニクスJ17)、赤色LED:660nm、赤色LED:644nm、緑色LED:525nm、青色LED:470nm、白色LED
実験方法:恒温恒湿器内に4×4LEDマトリックス回路を置き、高さを調節しながら分光器で測定する。定電流源から4×4LEDマトリックス回路へ定格の80mA流す。すなわち、常温(25℃)およびインキュベータ内温度(37℃)を恒温恒湿器で設定し、その環境下で定電流装置の電流を0〜80mAまで変化させる。その時のスペクトルを分光器で測定し、グラフ化する。なお、色によって、80mA流したときの光力が違うので、測定する際は80mA流したときに光力が約3000〜4000(使用したスペクトルメータに関する任意値)になるように、分光器のセンサとLEDの距離を調節した。(青で光力が4000になる距離のまま白を測定すると1000くらいになってしまい、小さすぎて電流の変化によるスペクトルの変化がわかりにくいため)。
実験結果:結果は次の図2、図3、図4になった。
考察:光源パネルの高さを高くすると照度、光強度、光量子束密度ともに値が下がっている。したがって細胞への光照射を行う場合、ある程度光源を近づける必要があると考えられる。人間の視感度曲線(図4)によれば緑色付近の光がもっともよく明るく見える。つまり同じ光エネルギーで赤、緑、青色LEDを光らせた場合、人の目には緑色がもっとも明るく感じる。lux(ルクス、照度)は光の明るさを人間の目の視感度に合わせて表示するものであり、可視域の下端(短波長側)の青色光や上端(長波長側)の赤色光は、たとえそれらがエネルギー的に高くてもlux値そのものは低く表示される。これに対して視感度のピーク(555nm)に近い緑〜黄緑の光はエネルギーが小さくてもlux値は高く表示される。従って、各色LEDパネル光源の強度を比較したり一定値とする場合、光強度の単位としてはW/m2を用いる方がよい。
(3)各色LEDパネル光源の光強度特性
目的:インキュベータ内にLEDパネル光源を設置した後、照射可能な最大光強度を調べる。
実験器具:直流定電流電源(自作)、分光器(Ocean Optics USB2E1372)、恒温恒湿器(タバイ LHU-112M)、PC(FUJITSU FMV DESKPOWER C3/55L)、4×4マトリックス回路(4個直列×4列並列、定格80mA)、デジタルフォトメータ(ソニーテクトロニクスJ17)、赤色LED:660nm、緑色LED:525nm、青色LED:470nm
実験方法:LEDパネル光源下にグラフ用紙を置き、基準となる測定点を決め(表2:LEDパネル光源下の測定点)、LEDパネル光源からインキュベータ内のシャーレとの高さ(7.5cmと10.5cm)を測定する。
実験結果:実験結果は表3(各色LEDパネル光源の光強度)のようになった.
考察:測定点下を計測した結果をみるとLEDパネル光源端(表3の1、7、13、19-24)では光強度が低い。しかしながらこの測定においては、青色LEDの光強度が光パワーメータの測定範囲を超えてしまい実際の値を測定することが出来なかった。そこで、青色LEDパネル光源下では光強度メータに1/10減衰フィルタを付け計測した。これらの測定結果から、LED照射実験はなるべくLEDパネル中央部分を用いて照射実験を進めることにした.
4) 各色LEDパネル光源と他の光源の紫外線測定
LEDの紫外線成分が細胞に及ぼす影響の可能性があるため、LEDの紫外線量を測定した。
紫外線(Ultraviolet light)とは、可視光の紫色より波長の短い波で、波長により、UVA(波長320〜400nm)UVB(波長280〜320nm)、UVC(波長280nm以下)の3つの種類がある。紫外線は以下の表4の異なる性質を持っている。実験では殺菌作用が最も強いUVCを紫外線強度計により測定した。紫外線測定結果を表5に示す。
目的:各色LEDと紫外線ランプの紫外線量を測定。
紫外線は細胞を死滅させることが知られており、今回の紫外線測定でLEDの発する光中の紫外線量を調べる。
実験器具:直流定電流電源(自作)、4×4マトリックス回路(自作、4個直列×4列並列、定格80mA) 、紫外線強度計(ミノルタUM-10)、紫外線強度計受光部 UM-250(UVC測定用)、赤色LED:660nm、緑色LED:525nm、青色LED:470nm、
実験方法:紫外線強度計を用いて4×4マトリックス回路を測る。
実験結果:実験結果を以下の表5(紫外線測定結果)に示す。
考察:表5を見ると、LEDはほとんど紫外線が出ていないことが分かった。
細胞継代法
本実験で基本となる肝臓癌の細胞(HepG2細胞)を継代し増やす方法である。
以下が細胞継代法の手順である。
1 培養液を吸引除去する。
2 PBSを5mlピペットで10cmシャーレに行き渡らせ、PBSを吸引除去。
3 トリプシンを1ml入れシャーレ全体に行き渡らせ、トリプシンを吸引除去する。
4 37℃で3-5分培養し、顕微鏡で細胞がはがれているか確認する。
5 5mlの培養液を加え反応をストップさせ、50mlチューブに回収する。
この時、培養液を直接細胞にかけピペティングして細胞をよくはがしバラバラにする。
6 5分間1200回転で遠心する。
7 50mlチューブの上澄みを吸引除去する。
8 チューブの中に培養液を10mL入れよく攪拌した後、細胞数を計測する。
9 1つのシャーレに対して、50〜200万個の細胞数となるように細胞入れる。
10 シャーレの細胞を均一に分散させる。
11 37℃でCO2を5%含有するインキュベータに入れ培養する。
この手順を滅菌された装置(クリーンベンチ)内で操作した。
図5は、細胞の様子である。細胞を継代し増やし、各実施例の実験を進めるのである。
計測法
本実験ではHepG2細胞を扱い、HepG2細胞の増殖に及ぼす影響を調べるのが最重要目標である。
細胞の数計測法としては、MTT法と細胞実測法(コールタカウンタ法)の2つを用いた。
以下に簡便な方法であるMTT法について詳しく述べる。
MTT法は、細胞数や細胞核数を実測するのではなく、色素で生きた細胞を染色し、相対的な細胞量を光学的に測定する方法である。
この方法は、次のような原理と特徴を持っている。
(a)細胞内に取り込まれた、ほぼ無色のテトラゾリウム塩(MTT)がミトコンドリアの酸化還元酵素によって還元されて不溶性の着色物質(formazan)を形成する。この色素を有機溶媒で抽出して吸光度を測定する。
(b)生細胞のみを測定でき、定量性も高い。
(c)96ウェルのプレートで行うことが出来るので、多数の試料を同時に分析できる。
HepG2細胞にMTT試薬を入れ培養すると、HepG2細胞は酵素の働きにより不溶性の着色物質(紫色)を作る。このためHepG2細胞自身が紫色に変色する(図6参照)。そこで細胞全体を酸性溶液で溶かし、吸光度を測定する。吸光度が高い=細胞が多い=濃い紫色を呈する。吸光度が低い=細胞が少ない=薄い紫色を呈する。
MTT法と細胞実測法の相関を調べたところ以下のようになった(図7)。実際の細胞数とMTTの吸光度との間には高い相関が認められたので、HepG2の細胞増殖をMTT法で解析することの妥当性が証明された。
MTT法(細胞染色法)
発明者が主に計測するMTT法の手順を以下にまとめる。
(手順)
1 培養液を吸引除去する。
2 PBSを5mlピペットで10cmシャーレに行き渡らせ、PBSを吸引除去する。
3 トリプシンを1ml入れシャーレ全体に行き渡らせ、トリプシンを吸引除去する。
4 37℃で3-5分培養し、顕微鏡ではがれているか確認する。
5 5mlの培養液を加え反応をストップさせ、50mlチューブに回収する。
この時、培養液を直接細胞にかけピペティングして細胞をよくはがしバラバラにする。
6 5分間1200回転で遠心する。
7 50mlチューブの上澄みを吸引除去する。
8 遠心をかけたチューブの中に培養液を2ml入れる。
この時、泡立てないように静かに撹拌する。
9 15mlチューブに100μl入れる。
10 15mlチューブに細胞希釈液を9.9ml入れ、濃度を1%にする。
11 コールタカウンタで実測し、MTT用96ウェルプレート必要枚数に撒く。
12 37℃CO2 5%のインキュベータに入れ一定期間(1日〜数日間)培養する。
13 0.5mg/mlのMTT液を添加し、CO2インキュベータ内で2-4時間培養する。
14 培養液を吸引除去する。
15 37℃室で酸性溶液を加える。
16 マイクロプレートミキサーに乗せ、37℃室で20分振動させながら溶解する。
17 分光光度計を用いて、595nmの波長で吸光度を測定する。
この手順後、吸光度特性について表計算ソフトを用いて解析し、グラフ化する。
LED照射実験
LED光が培養液に与える影響
細胞へのLED光照射において、もしLED光が培養液に悪い影響を与えるようなことがあれば、光が細胞に及ぼす真の効果を調べることは出来ない。そこでLED光を細胞に当てるに先立ち、まずLED光が培養液に与える影響の有無を調べる実験を行った。
目的:LED光が培養液に与える影響の調査。
実験方法:図8はLED光が培養液に与える影響を調べるための実験である。本実験では赤色培養液(pH指示薬としてのフェノールレッド含)と透明培養液(フェノールレッド不含)の2種類を用いた。一般的に医学的な細胞培養においては、赤色培養液を使うのが普通であるが、培養液自体に赤色が付いていると、LED光照射が何らかの影響をもたらすのではないかと考え、透明培養液を特別に用意した。そして、赤色培養液と透明培養液との間で培地光照射の影響に差違があるかどうかをしらべるため、2種類の培養液へRGBのLED光を、光強度8[W/m2]で1週間当て、その後細胞の増殖の程度を調べた。
実験結果:LED光が2種類の培養液に与える影響を調べた結果が図9と図10である。
考察:図9、図10からわかるように、透明培養液での細胞の増え方は、赤色、緑色、青色のいずれの色でも特に目立った違いは見られなかった。赤色の培養液で細胞を増やした場合、緑と青色LEDを照射した培養液での細胞の増え方が、赤色、光なしの増え方よりも若干抑えられる傾向があることがあった。こうした予備実験(参考例)の結果をふまえ、本実験では透明の培養液(フェノールレッド不含)を用いて実験を進めることにした。
LED光が細胞に与える影響
LED光が培養液に与える影響はほとんどないと参考例1のLED光が培養液に与える影響実験結果より分かった。そこで次のステップとして、LED光が細胞に与える影響を調べることにした。
目的:LED光を細胞に照射し、細胞の増殖に対する影響を調べる。
実験方法:図11はLED光が細胞に与える影響を調べるための実験系である。本実験では、透明培養液を使用した。実験期間は4日間であり、MTT測定用に初期細胞数を10000個/ウェルに設定した。(1ウェルとは、1つの小さなシャーレのことであり、MTT用測定プレートには96個のウェルが設けられている。)
LEDパネル光源の光強度は、インキュベータの恒温機能の限界を考慮し各色4[W/m2]に設定した。
実験結果:LED光が2種類の培養液に与える影響を調べた結果が図12である。
赤色LEDの実験データが存在しないのは、赤色LEDの発熱により10cmシャーレの培養液が蒸発したため実験を中止したからである。
考察:図12において明らかなように、光無照射では細胞は順調に増殖している。これに対して緑と青色LED光を照射した場合は、細胞の増殖が著しく抑制されている。特に緑色LED光を当てた場合、4日目では全滅に近い値が出た。また今回、実験中に赤色LEDが熱を持ち、10cmシャーレの培養液が蒸発し、細胞が死滅してしまった。細胞は通常37℃で培養されるが、赤色LEDの発熱によりインキュベータ内の温度が45℃まで上昇してしまったからである。赤色LEDを用いた実験は、今後LEDパネル光源用の冷却装置を取り付けてから行う必要がある。
希少糖実験
癌細胞抑制効果を試すべく、希少糖(D-アロース)を添加し、HepG2細胞の抑制効果を調べた。
希少糖添加実験
目的:希少糖の癌抑制効果を調べる実験。
実験手順:図13が希少糖添加の影響を調べるための実験である。D-アロースをMTT用プレート1ウェルあたり50mmol/l添加し4日間培養した。
実験結果:希少糖添加実験の結果を図14に示す。
考察:希少糖(D-アロース)は肝臓癌細胞HepG2の増殖を抑制することを示している。D-アルトロースはD-アロースに次ぐ抑制効果を示している。
LEDと希少糖併用実験
本実験の目標である、LED光と希少糖(D-アロース)の相乗効果を期待する実験を述べる。参考例4および参考例5の結果から実験期間を5日間とし、細胞の増減を測定した。
目的:参考例4(LED照射実験)と参考例5(希少糖実験)をふまえ、LED光と希少糖の相乗効果を期待する実験。
実験手順:以下に示す図15がLEDと希少糖併用の影響を調べるための実験である。MTT測定用に初期細胞数を10000個/1ウェルと設定した。
実験結果:LEDと希少糖併用実験の結果を図16に示す。
光なしかつ希少糖(D-アロース)を培地に添加したグラフから、D-アロースにはHepG2細胞に対する増殖抑制効果がある。青色と緑色LED光照射したグラフからは、光照射だけでもHepG2細胞増殖は抑制されることが分かった。特に緑色LED光のみ当てたHepG2細胞数は光なしのそれの半分の値となり、緑色光によるHepG2細胞増殖の抑制効果が大きいことが分かった。さらに希少糖を添加したHepG2細胞に緑色光を照射した場合は細胞がほぼ全部死滅した。
今回の実験研究により、LED照射による癌細胞増殖抑制効果、およびLED光と希少糖の相乗効果によるさらなる細胞増殖抑制効果があることが判明した。癌細胞に対して希少糖を培養液中に添加した上にLED光を照射し、細胞増殖の相乗抑制効果を調べるという研究は、世界で全く初めてのものである。この新手法は、将来癌治療の新しい治療法となる可能性が高い。LEDもD-アロースも癌細胞増殖抑制効果がある。さらに相乗効果が認められたことは、両者の作用メカニズムが異なることを意味している。ともに副作用も少ない方法であり、患者さんへの負荷が少なくて効果が得られることが期待できる。
D-アロースを注射もしくは経口、あるいは他の方法で癌細胞に対して処理しておき、D-アロース処理と同時もしくは一定時間の後にLED光照射を併用することで、高い効果を得ることができるであろう。
対象となるガンは、皮膚ガンのような表在性のものに対しては、LEDを直接照射することが可能であり最も実施しやすい。また白血病のような血液系のガンに対しては、人工透析のように血液を一旦体外に取り出して照射することができる。食道ガン、胃ガン、大腸ガンなどの消化管のガンや、肺ガンや喉頭ガンなど呼吸器系のガン、陰茎ガン、膣ガンや子宮ガンなど生殖器系のガンなどに対しては、各種のファイバースコープに装置したLED照射装置を作製することにより照射することができる。また、肝臓ガン、膵臓ガン、卵巣ガンなど腹腔内のガンに対しては腹腔鏡に装置したLED照射装置を作製することにより照射可能となる。このように多くのガンが対象となりうる。
またD-アロースなど希少糖の投与方法としては、注射液として局所への注射、静脈注射もしくは点滴注射による方法、希少糖液の局所への噴霧、希少糖を含有する外用剤の塗布などの方法が考えられ、ガンにより最も適切な方法を選択することが可能である。
本治療方法は、ガン以外の細胞の増殖異常に起因する疾患に対しても有効である可能性がある。例えば皮膚科領域では尋常性乾癬やイボなどが考えられる。
LEDパネル光源の説明図である。 照度と高さの関係を示す図面である。 光強度と高さの関係を示す図面である。 視感度曲線を示す図面である。 細胞の増殖の様子(左:培養1日目、右:培養5日目)を示す図面に代わる写真である。 MTT用96ウェルプレートと吸光濃度を示す図面に代わる写真である。 細胞数と吸光度の相関図を示す図面である。 LED光が培養液に与える影響を調べるための実験を説明する図面である。 LED光の透明培養液に及ぼす影響結果を示す図面である。 LED光の赤色培養液に及ぼす影響結果を示す図面である。 LED光が細胞に与える影響を調べるための実験を説明する図面である。 LED光が細胞に与える実験結果を示す図面である。 希少糖添加の影響を調べるための実験を示す図面である。 希少糖添加実験結果を示す図面である。 LEDと希少糖併用の影響を調べるための実験を説明する図面である。 LEDと希少糖併用実験結果を示す図面である。

Claims (5)

  1. 癌細胞に、D-アロースからなる希少糖の存在下で青色または緑色の発光ダイオード(LED)を照射するための手段を備えることを特徴とする癌細胞増殖抑制装置。
  2. 癌細胞にD-アロースからなる希少糖を作用した後LEDを照射する請求項の癌細胞増殖抑制装置。
  3. 癌細胞が、肝臓癌細胞(HepG2細胞)である請求項1または2の癌細胞増殖抑制装置。
  4. 青色または緑色の発光ダイオード(LED)を照射する請求項1ないしのいずれかの癌細胞増殖抑制装置。
  5. 癌細胞が、肝臓癌細胞(HepG2細胞)であり、緑色の発光ダイオード(LED)を照射することで、該細胞をほぼ全部死滅に至らせる請求項の癌細胞増殖抑制装置。
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