JP4358696B2 - 建物用施解錠制御装置 - Google Patents
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Description
しかし近年、セキュリティレベルの向上を目的として、キーとドア錠との間で電気的な照合を必須とした電子キーシステムが種々提案されている。この種の電子キーシステムとして、例えば特許文献1には、ユーザに所持される電子キーにより、建物用施解錠制御装置と車両用施解錠制御装置とを遠隔操作できるようにした電子キーシステムが開示されている。すなわち、従来、車両用の電子キーを用いて、建物用施解錠制御装置をも遠隔操作できる技術が提案されている。よって、こうした電子キーシステムによれば、車両を有するユーザは車両用のキーと住宅用のキーとを個別に所持する必要がなくなることから、利便性を向上させることが可能となる。
請求項1に記載の発明によると、建物用電子キーから第1送信信号が送信された場合、施解錠制御手段によって錠が施解錠される。また、車両用電子キーから第2送信信号が送信された場合、信号解析手段により、車種情報及び解読アルゴリズムを用いて第2送信信号が解読されるとともに、その解読されたデータに基づいて該第2送信信号が対応する車両用電子キーから送信されたものか否かが判断され、その判断結果が施解錠制御手段に出力される。そして、施解錠制御手段は、その判断結果に基づいて錠の施解錠を制御する。このため、建物用電子キーとの通信に基づく錠の施解錠は勿論、車両用電子キーとの通信に基づく錠の施解錠を行うことが可能となり、車両用電子キーを建物用電子キーとしても共用することができる。しかも、信号解析手段は接続手段に着脱可能となっているため、車両の買い換え時などには、買い換えた車両の車種情報及び解読アルゴリズムを有する信号解析手段に交換したり該信号解析手段を追加したりすることにより、該車両の車両用電子キーを建物用電子キーとして容易且つ確実に共用することができる。また、接続手段は複数個の信号解析手段を取着可能となっているため、ユーザが複数の車両を所有する場合などには、それぞれ対応する車両の車種情報及び解読アルゴリズムを有する複数個の信号解析手段を接続手段に装着することで、各車両の電子キーを建物用電子キーとして確実に共用することができる。よって、多種の車両用電子キーによる建物用錠の施解錠制御を、容易且つ確実に行うことができる。
図1に示すように、住宅用施解錠制御システム1は、住宅2の家人に所持される住宅用電子キー11と、住宅2のドア3内に配設され、住宅用電子キー11と相互通信可能な建物用施解錠制御装置としての住宅用施解錠制御装置12とを備えている。また、車両用施解錠制御システム40は、車両41を所有する家人に所持される車両用電子キー42と、車両41内に配設され、車両用電子キー42と相互通信可能な車両用施解錠制御装置43とを備えている。
住宅用電子キー11は、住宅用施解錠制御装置12と無線による相互通信を可能に構成されている。該住宅用電子キー11は、住宅用施解錠制御装置12から送信されるリクエスト信号を受信すると、個別に設定された住宅IDコードを含む住宅ID信号(第1送信信号)を、所定の暗号化アルゴリズムで暗号化して自動的に送信する。また、該住宅用電子キー11は、住宅用施解錠制御装置12から送信されるトラポン駆動信号を受信すると、該トラポン駆動信号の電磁エネルギによって動作して、個別に設定されたトラポンコードを含む住宅トラポン信号(第1送信信号)を、前記暗号化アルゴリズムで暗号化して自動的に送信する。
次に、車両用施解錠制御装置43について説明する。
図4に示すように、車両用施解錠制御装置43は、送受信回路44及び車両側マイクロコンピュータ(車両側マイコン)45を備えている。
<住宅用施解錠制御装置12の構成>
次に、住宅用施解錠制御装置12について説明する。
送受信回路21は、住宅側マイコン22から出力されるリクエスト信号やトラポン駆動信号を所定周波数の電波に変調し、送信アンテナ4a,5aを介して出力する。詳しくは、図3に示すように、送受信回路21は、リクエスト信号を送信する場合には、送信アンテナ4aを介して屋外側におけるドア3の周辺の所定領域A1に送信するとともに、送信アンテナ5aを介して屋内側におけるドア3の周辺の所定領域A2に送信する。すなわち、これらの所定領域A1,A2において住宅用電子キー11はリクエスト信号を受信可能となる。これに対し、送受信回路21は、トラポン駆動信号を送信する場合には、送信アンテナ4aを介して、屋外アンテナ部4の周辺の小領域A3に送信する。すなわち、この小領域A3において住宅用電子キー11はトラポン駆動信号を受信可能となる。
報知器29は、ドア3の屋外側の近辺に設けられたブザーやスピーカ等からなる音響報知器によって構成され、住宅側マイコン22から報知信号が入力されると作動して、周囲に警報音などを発する。
解析ユニット25(25A,25B)の信号解析部24は、具体的には図示しないCPU、ROM、RAM等からなるCPUユニットである。信号解析部24には、車種毎に設定された車種情報(車種コード)と該車種コードに対応した車両用暗号解読アルゴリズムとが予め記録されている。詳しくは、本実施形態において第1解析ユニット25Aの信号解析部24と第2解析ユニット25Bの信号解析部24とには、それぞれ異なる複数種の車種コード及び車両用暗号解読アルゴリズムとが予め記録されている。具体的には、例えば図7に示すように、第1解析ユニット25Aの信号解析部24には、各車種コードと各車両用暗号解読アルゴリズムとがそれぞれ対応付けされた状態で記録されている。また、所定の登録操作を行うことにより、車両ID信号に含まれる車両IDコードと、車両トラポン信号に含まれる車両トラポンコードを信号解析部24に複数個記録可能となっている。なお、同図に示すように、該車両IDコード及び車両トラポンコードは、それらを導き出すために必要な車種コード及び車両用暗号解読アルゴリズムに対応付けされた状態で、信号解析部24に記録される。また、第2解析ユニット25Bの信号解析部24にも、第1解析ユニット25Aの信号解析部24と同様に、複数の車種コード及び車両用暗号解読アルゴリズムが対応付けされた状態で記録されている。ただし、車種コード及び車両用暗号解読アルゴリズムの内容は、第1解析ユニット25Aの信号解析部24と第2解析ユニット25Bの信号解析部24とでは異なっている。
ところで、住宅側マイコン22は、前記制御ユニット検出部27の各接続端子27a同士が導通された状態にあるか否かを監視するとともに、前記接続コネクタ28A〜28Cの各解析ユニット検出端子28a同士が導通された状態にあるか否かを監視する。そして、前記住宅ID照合もしくは住宅トラポン照合が成立していない状態、または信号解析部25から照合一致信号が入力されていない状態で、接続端子27aの開放状態または解析ユニット検出端子28aの開放を検知すると、住宅側マイコン22は、報知器29に対して報知信号を出力する。このため、住宅用施解錠制御装置12と対応する住宅用電子キー11または車両用電子キー42を所持しない第三者により、制御ユニット23がドア3から取り外されたり、解析ユニット25が制御ユニット23から取り外されたりすると、報知器29が作動して警報音が発せられることとなる。よって、制御ユニット23や解析ユニット25の不正な取り外しを抑制することが可能となる。換言すれば、住宅用施解錠制御装置12と対応する住宅用電子キー11または車両用電子キー42を所持する家人であれば、制御ユニット23に対する解析ユニット25の着脱を自由に行うことができる。
次に、このように構成された住宅用施解錠制御装置12によるドア錠7,8の解錠制御の流れを、図8に示すシーケンスチャートに従って説明する。
また、車両用電子キー42から送信された車両ID信号が前記受信部51によって受信されると、ステップS9で示すように、復調された該車両ID信号が信号解析部24に入力される。この場合も信号解析部24は前記ステップS5〜7の処理を行い、住宅側マイコン22は前記ステップS8の処理を行う。
(1)住宅用電子キー11から第1送信信号としての住宅ID信号や住宅トラポン信号が送信された場合、住宅側マイコン22によって該信号が解読・照合され、その結果に基づいてドア錠7,8が施解錠される。また、車両用電子キー42から第2送信信号としての車両ID信号や車両トラポン信号が送信された場合、信号解析部24によって該信号が解読・照合され、その結果を示す結果信号が住宅側マイコン22に入力される。そして、住宅側マイコン22は、該結果信号に基づいてドア錠7,8の施解錠を制御する。このため、こうした住宅用施解錠制御システム1によれば、住宅用電子キー11との通信に基づくドア錠7,8の施解錠は勿論、車両用電子キー42との通信に基づくドア錠7,8の施解錠を行うことができ、車両用電子キー42を住宅用電子キーとしても確実に共用することができる。しかも、信号解析部24は接続コネクタ28A〜28Cに着脱可能となっているため、車両の買い換え時などには、買い換えた車両の車種コード及び車両用暗号解読アルゴリズムが記録された信号解析部24を追加・交換することにより、該車両の車両用電子キー42を住宅用電子キー11として容易且つ確実に共用することができる。また、家人が複数の車両を所有する場合、それぞれ対応する車両の車種情報及び解読アルゴリズムを有する複数個の解析ユニット25を制御ユニット23に装着することで、各車両の車両用電子キー42を住宅用電子キー11として確実に共用することができる。よって、多種の車両用電子キー42によるドア錠7,8の施解錠制御を、容易且つ確実に行うことができる。
(4)住宅側マイコン22は、制御ユニット検出部27の各接続端子27aの開閉状態に基づき、制御ユニット23がドア3の収容部3bに装着されているか否かを判断し、該制御ユニット23が不正に取り外されたおそれがある場合に報知器29を作動させてその旨を報知する。また、住宅側マイコン22は、接続コネクタ28A〜28Cの各解析ユニット検出端子28aの開閉状態に基づき、解析ユニット25が解析ユニット装着部23cに装着されているか否かを判断し、該解析ユニット25が不正に取り外されたおそれがある場合に報知器29を作動させてその旨を報知する。このため、住宅用施解錠制御装置12のセキュリティレベルを高く維持することができる。
・ 制御ユニット23は、3つの解析ユニット装着部23c〜23eに限らず、2つまたは4つ以上の解析ユニット装着部を備えていてもよい。すなわち、制御ユニット23に装着可能な解析ユニット25の数は、2つまたは3つ以上であってもよい。
・ 住宅用施解錠制御装置12は、住宅2のドア3のドア錠7,8の施解錠制御に限らず、例えばガレージの錠の施解錠制御を行うものであってもよい。また、住宅用施解錠制御装置12は、住宅2に限らず、工場や事務所など建物全般の錠の施解錠制御を行う建物用施解錠制御装置として具体化されてもよい。
(1) 請求項1〜3のいずれか1項に記載の建物用施解錠制御装置において、前記接続手段は、錠が解錠された状態でのみ前記信号解析手段を着脱可能な箇所に設けられていること。この技術的思想(1)に記載の発明によれば、第三者による信号解析手段の着脱を防止することができる。
Claims (4)
- 建物内に配設され、建物用電子キーから送信される第1送信信号に基づいて錠の施解錠を制御する施解錠制御手段を備える建物用施解錠制御装置であって、
前記施解錠制御手段とは別体で構成され、車種毎に設定された車種情報及び解読アルゴリズムが記録され、車両用電子キーから送信される暗号化された第2送信信号が入力された際に、前記車種情報及び前記解読アルゴリズムを用いて前記第2送信信号を解読するとともに、その解読したデータに基づいて前記第2送信信号が対応する車両用電子キーから送信されたものか否かを判断してその判断結果を前記施解錠制御手段に出力する信号解析手段と、
複数個の前記信号解析手段を着脱可能に構成され、該信号解析手段が装着された際に該信号解析手段と前記施解錠制御手段とを電気的に接続する接続手段とを備え、
前記施解錠制御手段は、前記信号解析手段からの判断結果に基づいて錠の施解錠を制御することを特徴とする建物用施解錠制御装置。 - 前記信号解析手段は、自身に記録された前記車種情報及び前記解読アルゴリズムで解読可能な前記第2送信信号を受信する受信手段を備えていることを特徴とする請求項1に記載の建物用施解錠制御装置。
- 前記信号解析手段は、複数種の前記車種情報を記録可能であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の建物用施解錠制御装置。
- 前記接続手段に対する前記信号解析手段の装着有無、及び建物に対する前記施解錠制御手段の装着有無のうちの少なくとも一方を検出する装着有無検出手段と、該装着有無検出手段により前記信号解析手段または前記施解錠制御手段の非装着状態が検出されたことを条件としてその旨を報知する報知手段とを備えることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の建物用施解錠制御装置。
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