JP4357313B2 - 金属薄板製シェルと合成樹脂製ライナーとから構成された容器蓋 - Google Patents

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Description

本発明は、加熱された飲料が充填される容器の口頸部に適用される、金属薄板製シェルと合成樹脂製ライナーとから構成された容器蓋に関する。
コーヒー等の加熱されて充填される飲料のための容器としては、従来から使用されていた金属製罐に代えて、容器蓋によって密封される口頸部を備えた、金属薄板、ガラス或いは合成樹脂製容器を使用することが提案されている。そして、かような容器のための容器蓋として、金属薄板製シェルと合成樹脂製ライナーとから構成された容器蓋を使用することが提案されている。かかる容器蓋は、流通過程における取り扱い不備、例えば高所からの落下等、によって口頸部の密封が毀損される虞、従って飲料が劣化されてしまう虞が発生した場合には、かかる虞の発生を明確に表示する特性を有することが望まれる。
上記要望を満たすためには、所謂ベビーフード用の容器のための容器蓋に配設されている周知のセーフティーボタンを金属製シェルに装備することが意図され得る。ベービーフードの場合、加熱したベビーフードを容器に充填した後に、容器の口頸部に容器蓋を装着して口頸部を密封する。ベビーフードが常温に戻ると、容器内には減圧が生成され、これに起因してセーフティーボタンが凹状に変形された状態が確立され、かかる状態が口頸部の密封が適切に維持されていることを明示している。流通過程における取り扱い不備に起因して口頸部の密封が毀損されると、容器内の減圧状態が消失され、これに起因してセーフティーボタンが凹状に変形した状態から凸状に戻され、かかる状態が密封毀損を明示する。
然るに、コーヒー等の飲料用の容器のための容器蓋に従来のセーフティーボタンを配設すると、次のとおりの問題が発生する。即ち、コーヒー等の飲料が充填された容器は、通常、口頸部から容器蓋を離脱して口頸部を開封する前に、例えば自動販売機内において容器全体が加熱されて飲料が所要温度、例えば60℃程度にせしめられる。一旦常温に戻された飲料が再び加熱されると、容器内に生成された減圧状態の減圧度が低減され或いは加圧状態に転換され、従って口頸部は未だ確実に密封されているにもかかわらずセーフティーボタンが凹状に変形された状態から凸状に戻されてしまう。それ故に、例えば自動販売機から排出された容器を手にした消費者は、口頸部の開封に先立って、凸状に戻されたセーフティーボタンを観察し、手にした容器は口頸部の密封が毀損されてしまった不良品であると認識してしまう。
本発明は上記事実に鑑みてなされたものであり、その主たる技術的課題は、加熱されて充填された後に常温に戻された飲料が再び加熱されても実質上変形しないが、流通過程における取り扱い不備に起因して容器の口頸部の密封が毀損される虞が発生した場合には、かかる事実を明示する変形が発生する、新規且つ改良された容器蓋を提供することである。
本発明によれば、金属薄板製シェルの天面壁に円形中央沈降部、この円形中央沈降部の外周縁から半径方向外方に向かって上方に傾斜する逆円錐台形状部、及び逆円錐台形状部を囲繞する周縁部を形成し、逆円錐台形状部の外周縁は容器の口頸部の内周面よりも半径方向内側に位置せしめ、合成樹脂製ライナーは周縁シール部と薄肉中央部とを有し、薄肉中央部の外周縁はシェルの天面壁の逆円錐台形状部の外周縁と整合乃至これより半径方向外側に位置せしめ、容器内圧が0.20MPa以下であるときにはシェルの天面壁は実質上変形されることはないが、容器内圧が0.20乃至0.25MPaの範囲において天面壁の逆円錐台形状部及び円形中央沈降部が変形され始め、容器内圧が0.30乃至0.35MPaの範囲において天面壁の逆円錐台形状部及び円形中央沈降部の変形が進行して円形中央沈降部の一部が逆円錐台形状部の外周縁を超えて上方に突出するように構成することによって、上記主たる技術的課題が達成される。
本明細書及び特許請求の範囲において使用する語句「変形」は、後述する実験例からも明確に理解されるとおり、不可逆な塑性変形を意味する。
即ち、本発明によれば、上記主たる技術的課題を達成する容器蓋として、加熱された飲料が充填される容器の口頸部に適用される容器蓋にして、円形天面壁と該天面壁の周縁から垂下するスカート壁とを有する金属薄板製シェルと、該シェルの該天面壁の内面に配設された合成樹脂製ライナーとから構成された容器蓋において、
該シェルの該天面壁は円形中央沈降部、該円形中央沈降部の外周縁から半径方向外方に向かって上方に傾斜する逆円錐台形状部、及び該逆円錐台形状部を囲繞する周縁部を有し、
該逆円錐台形状部の外周縁は容器の口頸部の内周面よりも半径方向内側に位置せしめられており、
該合成樹脂製ライナーは、周縁シール部と薄肉中央部とを有し、該薄肉中央部の外周縁は該シェルの該天面壁の該逆円錐台形状部の外周縁と整合乃至これより半径方向外側に位置せしめられており、
容器内圧が0.20MPa以下であるときには該シェルの該天面壁は実質上変形されることはないが、容器内圧が0.20乃至0.25MPaの範囲において該天面壁の該逆円錐台形状部及び該円形中央沈降部が変形され始め、容器内圧が0.30乃至0.35MPaの範囲において該天面壁の該逆円錐台形状部及び該円形中央沈降部の変形が進行して該円形中央沈降部の一部が該逆円錐台形状部の外周縁を超えて上方に突出する、
ことを特徴とする容器蓋が提供される。
該逆円錐台形状部の外周縁と内周縁との上下方向段差Dは0.5乃至2.0mmであり、該逆円錐台形状部の水平に対する傾斜角度αは20乃至60度であり、該逆円錐台形状部の外周縁の半径rは15.0乃至27.0mmであるのが好適である。容器の口頸部の内周面と該逆円錐台形状部の外周縁との間隔Gは1.5乃至7.5mmであるのが好ましい。該シェルは厚さTが0.15乃至0.30mmであるアルミニウム基合金薄板から形成されているのが好適である。
本発明の容器蓋によれば、加熱され充填された後に常温に戻された飲料が再び加熱されても、容器内圧が0.20MPa以下であるのでシェルの天面壁は実質上変形しないが、流通過程における取り扱い不備に起因して容器の口頸部の密封が毀損される虞が発生した場合には、容器内圧が0.30乃至0.35MPaの範囲を超えた場合と同様に、シェルの天面壁における逆円錐台形状部及び円形中央沈降部の変形が進行して円形中央沈降部の一部が逆円錐台形状部の外周縁を超えて上方に突出するようになり、上記虞が発生した事実が明示される。
以下、添付図面を参照して、本発明に従って構成された容器蓋の好適実施形態について更に詳細に説明する。
図1には、本発明に従って構成された容器蓋の好適実施形態と共に、かかる容器蓋が適用される容器の口頸部の典型例が図示されている。クロム酸処理鋼薄板、アルミニウム基合金薄板或いはブリキ薄板の如き適宜の金属薄板から形成することができる容器の口頸部2は全体として略円筒形状であり、その軸線方向中央部には雄螺条4が形成され、かかる雄螺条4の下方には環状膨出形状である係止あご部6が形成されている。口頸部2の上部は上方に向かって直径が漸次減少する円錐台形状にせしめられており、口頸部2の上端には外巻カール8が形成されている。カール8は、断面図において、上方に延び、上方及び半径方向外方に向かって円弧状に延び、下方及び半径方向外方に向かって円弧状に延び、下方に延び、下方及び半径方向内方に向かって円弧状に延び、そして更に上方及び半径方向内方に向かって円弧状に延びている。かような口頸部2を備えた金属製容器自体は周知であるので、金属製容器自体についての詳細な説明は本明細書においては省略する。
図1を参照して説明を続けると、全体を番号10で示す容器蓋は、金属薄板製シェル12と合成樹脂製ライナー14とから構成されている。金属薄板製シェル12は、適宜の金属薄板から形成することができるが、厚さTが0.15乃至0.30 mmであるアルミニウム基合金薄板から形成されているのが好都合である。本明細書で使用する語句「アルミニウム基合金」はアルミニウムを主成分とする合金のみならず実質上純粋なアルミニウムも含む。シェル12は円形天面壁16とこの天面壁16の周縁から垂下する略円筒形スカート壁18とを有する。
本発明に従って構成された容器蓋10におけるシェル12の天面壁16は、円形中央沈降部20、この円形中央沈降部20の外周縁から半径方向外方に向かって上方に傾斜する逆円錐台形状部22、及び逆円錐台形状部22を囲繞する周縁部24を有することが重要である。図示の実施形態においては、円形中央沈降部20は実質上水平に延在せしめられており、周縁部24も実質上水平に延在せしめられている。そして、本発明に従って構成された容器蓋2においては、後に更に言及する如く、容器内圧が0.20MPa以下であるときにはシェル12の天面壁16は実質上変形されることはないが、容器内圧が0.20乃至0.25MPaの範囲において天面壁16の逆円錐台形状部22及び円形中央沈降部20が変形され始め、容器内圧が0.30乃至0.35MPaの範囲において天面壁16の逆円錐台形状部22及び円形中央沈降部20が変形が進行して円形中央沈降部20の一部が逆円錐台形状部22の外周縁を超えて上方に突出するように構成されていることが重要である。容器内圧に関する上記要件を充足するためには、逆円錐台形状部22の外周縁と内周縁との上下方向段差Dは0.5乃至2.0mmであるのが好ましく、逆円錐台形状部22の水平に対する傾斜角度αは20乃至60度であるのが好ましい。また、逆円錐台形状部22の外周縁の半径rは15.0乃至27.0mmであるのが好適である。そして、逆円錐台形状部の外周縁は容器の口頸部2の内周面よりも半径方向内側に位置せしめられており、容器の口頸部2の内周面と逆円錐台形状部の外周縁との間隔Gは1.5乃至7.5mmであるのが好ましい。
シェル12のスカート壁18の下部には周方向弱化ライン26が形成されており、スカート壁18は周方向弱化ライン26よりも上方の主部28と周方向弱化ライン26よりも下方のタンパーエビデント裾部30とに区画されている。図示の実施形態においては、スカート壁18の下部には環状膨出部32が形成されており、上記周方向弱化ライン26は環状膨出部32に配設されており、周方向に間隔をおいて周方向に延びる複数個のスリット34とこれらのスリット34間に存在する橋絡部36とから構成されている。スカート壁18の上部には環状溝部38が形成されている。スカート壁18の、上記環状溝部38よりも上方の領域には、周方向に凹凸が交互に存在する所謂ナール40が形成されている。ナール40における凹部の上端縁は切断されて半径方向内側に変位せしめられており、これによってスカート壁18の上端部には周方向に間隔をおいて複数個の比較的小さい開口42が形成されている。
図1を参照して説明を続けると、スチレン系エラストマの如き適宜の合成樹脂から形成することができる合成樹脂製ライナー14は、シェル12の天面壁16の内面に配設されている。図示のライナー14は全体として円板形状であり、周縁シール部44と薄肉中央部46とを有する。周縁シール部44には下方に突出する外側環状突条48と同様に下方に突出する内側環状突条50とが形成されている。薄肉中央部46は円形であり、その外周縁はシェル12の天面壁16における逆円錐台形状部22の外周縁と実質上整合或いはこれより半径方向外側に位置せしめられているのが好都合である。かようなライナー14は、軟化乃至溶融状態の合成樹脂素材をシェル12の天面壁16の内面上に供給し、かかる合成樹脂素材を型押工具によって型押する所謂型押成形法によって好都合に形成することができる。
上述したとおりの口頸部2を備えた容器とかかる容器の口頸部2に適用される容器蓋10とは、コーヒーの如き飲料に好都合に適用される。図1と共に図2を参照して説明を続けると、コーヒーの如き飲料は例えば60℃程度の温度に加熱されて容器内に充填される。次いで、容器の上部残留空間内に存在する空気がそれ自体は周知の置換様式によって窒素ガス及び水蒸気によって置換され、しかる後に口頸部2に蓋10を被嵌する。かくすると、図1を参照することによって理解される如く、ライナー14の内側環状突条50が口頸部2のカール8の内側上部に接触せしめられ、これによって口頸部2が仮密封され容器内に空気が進入することが防止される。次いで、図2に図示する如く、平坦な下面を有する押圧工具52を天面壁16の周縁部24に押圧せしめると共に、下方を向いた肩部56を有する押圧工具54を天面壁16とスカート壁18との境界領域に作用せしめて、かかる境界領域を下方及び半径方向内方に没入せしめる。かかる没入に応じてライナー14の周縁シール部44が口頸部2のカール8に押圧せしめられ、口頸部2が密封される。更に、スカート壁18に螺条形成工具58を作用せしめてスカート壁18に形成されている環状溝部38から下方に向けて口頸部2の雄螺条4に沿ってスカート壁18に雌螺条60を形成し、そしてまたスカート壁18のタンパーエビデント裾部30に係止工具62を作用せしめてタンパーエビデント裾部30を半径方向内側に強制して口頸部2の係止あご部6に係止せしめる。押圧工具52及び54、螺条形成工具58並びに係止工具62の構成並びにこれらによる蓋締加工は当業者には周知の形態でよく、従ってこれらについての詳細な説明は本明細書においては省略する。口頸部2に容器蓋10を装着して口頸部2を密封した後に、必要に応じて容器蓋10に洗浄水を噴射すると、洗浄水が蓋10のシェル12に形成されている開口42を通して口頸部2の外周面に流入し、充填の際に口頸部2の外周面に付着し得る飲料が洗い流される。
加熱して充填した飲料が常温に冷却されると容器内は減圧状態になるが、かかる減圧状態に起因して容器蓋2に変形が発生することはない。コーヒーの如き飲料が充填されている容器が例えば自動販売機で販売される場合、60℃程度に加熱されることが少なくないが、容器が60℃程度に加熱されると、容器内の減圧状態が低減乃至解消され、或いは容器内が加圧状態に反転される。容器内が加圧状態になっても容器内の圧力が0.20MPaを超えることはなく、従って容器蓋2に変形が発生することはない。しかしながら、例えば流通過程において容器が倒立状態で20乃至30cm程度の高さから落下せしめられると、充填されている飲料が所謂ウオータハンマとして容器蓋2の天面壁16に作用し、0.20乃至0.25MPa程度の内圧に相当する圧力が天面壁16に一時的に作用する。かかる事態が発生しても口頸部2の密封が毀損されることはないが、天面壁16においては逆円錐台形状部22及び円形中央沈降20が幾分外方に突出せしめられる(図3を参照されたい)。しかしながら、逆円錐台形状部22及び円形中央沈降部20が周縁部24を超えて突出することはない。他方、容器が倒立状態で30cmを超える高さから落下せしめられ、上述したウオータハンマに起因して容器蓋2の天面壁16に0.30乃至0.35MPa程度或いはそれ以上の圧力が一時的に作用すると、口頸部2の密封が毀損せしめられる虞がある。そして、かかる事態が発生したときには、逆円錐台形状部22及び円形中央沈降部20が大幅に変形し、円形中央沈降部20は周縁部24を超えて突出する(図4を参照されたい)。本発明に従って構成された容器蓋10の上述したとおりの挙動については、後述する実験例を参照されたい。
容器の口頸部2を開封して内容物を消費する際には、容器蓋10を開方向即ち図2において上方から見て反時計方向に回転せしめる。かくすると、口頸部2の雄螺条4と容器蓋10の雌螺条60との協働によって容器蓋10は回転と共に上昇せしめられる。しかしながら、容器蓋10のシェル12におけるタンパーエビデント裾部30は口頸部2の係止あご部6に係止されている故に上昇が阻止され、これによってシェル14の周方向弱化ライン26の橋絡部36に相当な応力が生成され、周方向破断ライン26が破断されてタンパーエビデント裾部30がスカート壁18の主部28から分離される。しかる後においては、タンパーエビデント裾部30を口頸部2に残留せしめて容器蓋10が口頸部2から離脱され、口頸部2が開封される。口頸部2の開封操作における初期段階においては、シェル12に形成されている開口42が所謂通気孔として機能する。容器内の内容物の一部のみを消費した場合には、口頸部2から離脱せしめた容器蓋10を再び口頸部2に被嵌して閉方向即ち図2において上方から見て時計方向に回転せしめて口頸部2の雄螺条4に容器蓋10の雌螺条60を再び螺合せしめ、かくして口頸部2に再び容器蓋10を装着して口頸部2を一時的に密封することができる。図示の実施形態においては、口頸部2から容器蓋10を離脱せしめて口頸部2を開封する際には周方向破断ライン26が周方向全体に渡って破断されタンパーエビデント裾部30がスカート壁18の主部28から完全に分離されるが、所望ならばタンパーエビデント裾部30に1個乃至複数個の軸線方向破断ラインを配設し、口頸部2から容器蓋10を離脱して口頸部2を開封する際には、周方向破断ライン26は完全に破断されるとなく一部が残留せしめられ、軸線方向破断ラインが破断されることによってタンパーエビデント裾部30が無端環状から有端帯状に展開され、タンパーエビデント裾部30を含む容器蓋10の全体が口頸部2から離脱されるようになすこともできる。
実験例1
図1及び図2に図示するとおりの形態の容器蓋を製作した。製作した容器蓋は口頸部の呼び径が38mmである容器のための容器蓋であり、シェルは厚さTが0.25mmのアルミニウム薄板から形成され、ライナーはスチレン系エラストマから形成され、各部の寸法は以下の通りであった。
逆円錐台形状部の外周縁と内周縁との上下方向段差D=1.4mm
逆円錐台形状部の水平に対する傾斜角度α=40°
逆円錐台形状部の外周縁の半径r=25.0mm
容器口頸部の内周面と逆円錐台形状部の外周縁との距離G=2.45mm
図2に図示するとおりの口頸部を有し、口頸部の呼び径が38mmで呼び容積が200mlである、両面に熱可塑性樹脂被覆を施したクロム酸処理鋼薄板製容器(東洋製罐株式会社製)に87℃のお湯を充填し、次いでかかる容器の口頸部に図2に図示するとおりの様式で上記容器蓋を装着して口頸部を密封した。そして、容器を5℃で3日保管して実験サンプルを作成した。かかるサンプルの容器底面から注入口付き針を刺し、その注入口から窒素を容器内に0.034MPa/secで夫々0.15、0.20、0.25、0.30及び0.35MPaまで夫々10個毎昇圧し、シェルの天面壁周縁部から円形中央沈降部の最高点位置までの距離を測定した。その結果は下記表1のとおりであった。表1におけるマイナスは円形中央沈降部の一部が逆円錐台形状部の外周縁を超えて上方に突出したことを意味する。
表1の結果から、容器内圧が0.20MPa以下の場合は、シェルの天面壁は実質上変形されることなく、容器内圧が0.20乃至0.25MPaの範囲において天面壁の逆円錐台形状部及び円形中央沈降部が変形され始め、容器内圧が0.30乃至0.35MPaの範囲において逆円錐台形状部及び円形中央沈降部の変形が進行して円形中央沈降部の一部が逆円錐台形状部の外周縁を超えて上方に突出することが理解される。
Figure 0004357313
実験例2
実験例1と同様にして実験サンプルを作成した。そして、内径が容器の胴径と略同一である円筒形のアクリル樹脂製筒中を通して夫々高さ30cm、40cm及び50cmから夫々10個の容器を倒立状態で落下させ、水平に対して10°の角度で傾斜する傾斜上面を有する鉄製ブロックに衝突させた。そして、落下衝突後に容器底面から測定針を進入せしめて容器内圧を測定し、そしてまた実験例1と同様にシェルの天面壁周縁部から円形中央沈降部の最高点位置までの距離を測定した。その結果は下記表2のとおりであった(表2中の内圧値は大気圧を基準とした値である)。落下による衝撃及び内容物によるウォータハンマにより容器の密封が毀損されると、減圧状態である容器内に外気が吸い込まれるため、落下させていないサンプルの内圧値に対して低減された内圧値は密封が毀損されたことを意味する。
表2の結果から、30cmの高さから落下させた場合には、落下させたサンプルの内圧値が落下させていないサンプルの内圧値と略同一の値を示しており、密封の毀損はなかったことが理解される。そしてまた、この場合にはシェルの天面壁における逆円錐台形状部及び円形中央沈降部の変形が発生するが、円形中央沈降部の一部が逆円錐台形状部の外周縁を越えて上方に突出することはないことが理解される。落下高さが40cm及び50cmの場合には、内圧値が大幅に上昇(−18乃至−19KPa)した、従って密封が毀損されたものが存在することが理解される。そしてまた、この場合には逆円錐台形状部及び円形中央沈降部の変形が進行し、円形中央沈降部の一部が逆円錐台形状部の外周縁を越えて上方に突出することが理解される。
Figure 0004357313
本発明に従って構成された容器蓋の好適実施形態を、これが適用される容器の口頸部と共に、一部を断面図で示す正面図。 図1の容器蓋を図1の口頸部に装着した状態を、一部を断面図で示す正面図。 容器内圧が0.20乃至0.25MPaの範囲における、容器蓋のシェルの変形を例示する斜面図。 容器内圧が0.30乃至0.35MPaの範囲における、容器蓋のシェルの変形を例示する斜面図。
符号の説明
2:容器の口頸部
10:容器蓋
12:金属薄板製シェル
14:合成樹脂製ライナー
16:天面壁
18:スカート壁
20:円形中央沈降部
22:逆円錐台形状部
24:周縁部

Claims (6)

  1. 加熱された飲料が充填される容器の口頸部に適用される容器蓋にして、円形天面壁と該天面壁の周縁から垂下するスカート壁とを有する金属薄板製シェルと、該シェルの該天面壁の内面に配設された合成樹脂製ライナーとから構成された容器蓋において、
    該シェルの該天面壁は円形中央沈降部、該円形中央沈降部の外周縁から半径方向外方に向かって上方に傾斜する逆円錐台形状部、及び該逆円錐台形状部を囲繞する周縁部を有し、
    該逆円錐台形状部の外周縁は容器の口頸部の内周面よりも半径方向内側に位置せしめられており、
    該合成樹脂製ライナーは、周縁シール部と薄肉中央部とを有し、該薄肉中央部の外周縁は該シェルの該天面壁の該逆円錐台形状部の外周縁と整合乃至これより半径方向外側に位置せしめられており、
    容器内圧が0.20MPa以下であるときには該シェルの該天面壁は実質上変形されることはないが、容器内圧が0.20乃至0.25MPaの範囲において該天面壁の該逆円錐台形状部及び該円形中央沈降部が変形され始め、容器内圧が0.30乃至0.35MPaの範囲において該天面壁の該逆円錐台形状部及び該円形中央沈降部の変形が進行して該円形中央沈降部の一部が該逆円錐台形状部の外周縁を超えて上方に突出する、
    ことを特徴とする容器蓋。
  2. 該逆円錐台形状部の外周縁と内周縁との上下方向段差Dは0.5乃至2.0mmである、請求項1記載の容器蓋。
  3. 該逆円錐台形状部の水平に対する傾斜角度αは20乃至60度である、請求項1又は2記載の容器蓋。
  4. 該逆円錐台形状部の外周縁の半径rは15.0乃至27.0mmである、請求項1から3までのいずれかに記載の容器蓋。
  5. 器の口頸部の内周面と該逆円錐台形状部の外周縁との間隔Gは1.5乃至7.5mmである、請求項1から4までのいずれかに記載の容器蓋。
  6. 該シェルは厚さTが0.15乃至0.30mmであるアルミニウム基合金薄板から形成されている、請求項1から5までのいずれかに記載の容器蓋。
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