JP4355651B2 - シールド構造 - Google Patents
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そして、サブ基板5からの電磁波がメイン基板1の電気部品(図示せず)に影響することを防ぐため、内面にアルミニウムまたはニッケル等の金属皮膜の蒸着が施されたホルダ6によってサブ基板5を覆っている。このホルダ6は、プラスチックからなり、箱形を呈している。
ホルダ6とサブ基板5とは、上方から固定ネジ7を、ホルダ用ネジ穴61、サブ用ネジ穴51及びメイン用ネジ穴12に順次挿入し、筐体8のネジボス81に螺合することにより固定している(例えば、特許文献1参照。)。
プラスチックからなるホルダ6の内面に金属皮膜を蒸着する蒸着工程が必要であった。したがって、製造工程数が多く、生産性が低かった。
本発明は斯かる問題点を鑑みてなされたものであり、その目的は、上記問題点を解決できる技術を提供する点にある。
請求項1記載の発明の要旨は、第1基板と第2基板との間で電磁波を遮断するシールド構造であって、前記第2基板を固定するように内部に収容し嵌合部とフック爪と外面に係合凸部を有しているホルダと、ホルダ孔を有し前記第1基板に固定されているフックと、金属からなり箱形に形成され内壁に前記係合凸部が係合する受け孔を有し、内壁が前記ホルダの外周に嵌合されることにより前記ホルダの上面及び前記外周を覆うシールド部材とを備え、前記嵌合部が前記第1基板に形成された被嵌合部に嵌合されることで前記ホルダが前記第1基板に係合され、前記フック爪が前記ホルダ孔に挿通されることで前記ホルダが前記フックに係合して固定され、前記係合凸部が前記受け孔に挿通されることで前記シールド部材が前記ホルダに係合して固定されることを特徴とするシールド構造に存する。
請求項2記載の発明の要旨は、前記ホルダは、枠形をなし、内壁に固定部を有し、該固定部に前記第2基板の周縁が係合することにより、前記第2基板が前記ホルダの内部に固定されていることを特徴とする請求項1に記載のシールド構造に存する。
請求項3記載の発明の要旨は、前記ホルダは合成樹脂の成形可能な材料からなることを特徴とする請求項1乃至2に記載のシールド構造に存する。
請求項4記載の発明の要旨は、前記第1基板上のパターンに接続されたスタッキングコネクタと、前記第2基板上のパターンに接続されたスタッキングコネクタとが嵌合されて、前記第1基板と前記第2基板とが接続されていることを特徴とする請求項1乃至3に記載のシールド構造に存する。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。図1〜図7に示されるように、本実施の形態にかかるシールド構造は、主に、メイン基板1(第1基板)と、断面がH字状を呈しメイン基板1の上面に取り付けられたH型ホルダ3(ホルダ)と、H型ホルダ3の内部に収容されたサブ基板2(第2基板)と、H型ホルダ3及びサブ基板2の上方に位置する箱形板金4(シールド部材)からなる。
図8に示されるように、ホルダ固定フック11は、板金が略L字型に折り曲げられて水平部11aと鉛直部11bをなし、水平部11aが自動搭載によりメイン基板1に半田付けされている。鉛直部11bには、H型ホルダ3に設けられたフック爪34が挿通される凸字型のホルダ孔11cが形成されている。
メイン基板1に形成された所定のパターンの各ランドに各端子がそれぞれ半田付けされた雌型スタッキングコネクタ13が設けられており、この雌型スタッキングコネクタ13にサブ基板2の雄型スタッキングコネクタ22が嵌合されることによりメイン基板1とサブ基板2とが電気的に接続される。
嵌合爪33は図5の拡大図に示されるように、鉛直部33aと三角部33bとからなる。H型ホルダ3をメイン基板1に取り付けたとき、H型ホルダ3の枠の下面がメイン基板1の上面に当接し、鉛直部33aがメイン基板の周縁に当接し、三角部33bがメイン基板1の下面に当接することにより嵌合爪33がメイン基板1に固定される。
フック爪34がホルダ孔11cに挿通され、三角部34aがホルダ孔11cに引っかかることにより、H型ホルダ3がホルダ固定フック11に係合されている。
サブ基板2の周囲は縁部2aをなし、縁部2aがH型ホルダ3の内壁3aに形成された基板固定突起31に係合されることにより、サブ基板2がH型ホルダ3の内部に収容される。
また、サブ基板2に形成された所定のパターンの各ランドに各端子がそれぞれ半田付けされた雄型スタッキングコネクタ22が設けられている。
箱形板金4は、ステンレス等の弾性・導電性を有するシールド材からなる板金がプレス加工され、上部4aと四方の側部4bとからなる箱形に形成されている。
箱形板金4がH型ホルダ3に取り付けられたときにH型ホルダ3の上部を覆うように、上部4aは平面視においてH型ホルダ3よりわずかに大きい略長方形をなす。側部4bはH型ホルダ3に取り付けられたときにメイン基板1に届く程度の高さを有しH型ホルダ3の周囲を囲繞している。
箱形板金4の側部4bには、H型ホルダ3に設けられた板金固定突起32が挿通される固定孔42が設けられている。
サブ基板2の上部及び周囲はシールド材からなる箱形板金4によって覆われているため、サブ基板2に搭載された電気部品から外部への電磁波が遮断される。すなわちサブ基板2の電磁波がメイン基板1の電気部品等に影響するのを防止する。
一方、メイン基板1に設けられた電気部品とサブ基板2との間でも電磁波が遮断される。したがって、メイン基板1に設けられた電気部品の電磁波がサブ基板2の電気部品等に影響を与えることも防止される。
H型ホルダ3を、メイン基板1に、嵌合させて固定する構成であるため、ネジが不要となり、部品数を減らすことができる。また、ネジ締め工程が不要であるため作業効率がよく高い生産性を得られる。
また、スタッキングコネクタでの接続及びメイン基板1へのサブ基板2の固定のみでは横方向の衝撃に弱いため、別途横方向の衝撃の対策が必要であったが、本実施の形態によれば枠状のH型ホルダ3でサブ基板2の4方を囲繞するため、H型ホルダ3により横方向の衝撃にも対応できる。
H型ホルダ3と箱形板金4とを別々に構成し、板金固定突起32を固定孔42に挿入し、嵌合する構成としたため、H型ホルダ3の内面に金属皮膜を蒸着する必要がない。
また、電子機器を廃棄するに際しては、資源の再利用の要請からプラスチックと金属とを分離する必要があり、上記した従来の電子機器では、プラスチックからなるホルダ6の内面から金属被膜を完全に除去することが困難であるため、上記資源の再利用の要請に応えることができなかったが本実施の形態にかかるシールド構造によれば、箱形板金4の側部4bを外側方向に弾性変形させ、板金固定突起32と固定孔42との係合を外すことにより容易に分解し、金属と合成樹脂とを分別することができるため、資源再利用の要請に応えることができる。
以下、本発明の第2の実施の形態について説明する。図11の分解斜視図に示すように、メイン基板1とサブ基板2は板金ホルダ9によって固定されている。
板金ホルダ9は、自動搭載によりメイン基板1に半田付けされている。板金ホルダ9の四方の側面9aにはそれぞれ貫通孔91が形成され、サブ基板2には四方の縁にはそれぞれサブ基板爪21が設けられている。この4つのサブ基板爪21が貫通孔91に挿通されることによりサブ基板2が板金ホルダ9に固定されている。また、板金ホルダ9の四方の側面9aにはそれぞれ2つずつ板金固定突起92が設けられ、箱形板金4の四方の側面4bには板金固定突起9が嵌合される嵌合孔43が設けられている。
なお、上記以外は、第1の実施の形態と同じであるので、同一の部分については、同一の符号を付してその説明を省略する。
上記の構造によれば、板金をホルダとして使用し、板金ホルダ9は自動搭載によりメイン基板1に取り付けられているため、ホルダ固定フック11が不要となり、部品点数が少なく、生産性の向上が計れる。
メイン基板1、サブ基板2に電気部品が搭載されている場合について説明したが、電子部品であっても適用可能である。
メイン基板1、サブ基板2は複数であっても適用可能であり、一つのH型ホルダに複数の基板を取り付ける構成としてもよい。
11………ホルダ固定フック
11a……水平部
11b……鉛直部
11c……ホルダ孔
12………メイン用ネジ穴
13………雌型スタッキングコネクタ
14………雌型スタッキングコネクタ
2…………サブ基板(第2基板)
21………サブ基板爪
22………雄型スタッキングコネクタ
3…………H型ホルダ(ホルダ)
31………基板固定突起(第2基板)
32………板金固定突起(係合凸部)
33………嵌合爪(嵌合部)
33a……鉛直部
33b……三角部
34………フック爪
34a……三角部
35………凸部
4…………箱形板金(シールド部材)
41………板ばね
42………固定孔(受け孔)
43………固定孔
5…………一体型サブ基板
51………サブ用ネジ穴
52………雄型スタッキングコネクタ
6…………蒸着付ホルダ
61………ホルダ用ネジ穴
7…………固定ネジ
8…………筺体
81………ネジボス
9…………板金ホルダ(ホルダ)
91………貫通孔
92………突起
Claims (4)
- 第1基板と第2基板との間で電磁波を遮断するシールド構造であって、
前記第2基板を固定するように内部に収容し嵌合部とフック爪と外面に係合凸部を有しているホルダと、
ホルダ孔を有し前記第1基板に固定されているフックと、
金属からなり箱形に形成され内壁に前記係合凸部が係合する受け孔を有し、内壁が前記ホルダの外周に嵌合されることにより前記ホルダの上面及び前記外周を覆うシールド部材とを備え、
前記嵌合部が前記第1基板に形成された被嵌合部に嵌合されることで前記ホルダが前記第1基板に係合され、前記フック爪が前記ホルダ孔に挿通されることで前記ホルダが前記フックに係合して固定され、前記係合凸部が前記受け孔に挿通されることで前記シールド部材が前記ホルダに係合して固定されることを特徴とするシールド構造。 - 前記ホルダは、枠形をなし、
内壁に固定部を有し、
該固定部に前記第2基板の周縁が係合することにより、前記第2基板が前記ホルダの内部に固定されていることを特徴とする請求項1に記載のシールド構造。 - 前記ホルダは合成樹脂の成形可能な材料からなることを特徴とする請求項1乃至2に記載のシールド構造。
- 前記第1基板上のパターンに接続されたスタッキングコネクタと、前記第2基板上のパターンに接続されたスタッキングコネクタとが嵌合されて、前記第1基板と前記第2基板とが接続されていることを特徴とする請求項1乃至3に記載のシールド構造。
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