JP4354540B2 - 力覚駆動装置、力覚付与方法および記録媒体 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、複数方向の力覚を付与するのに好適な力覚駆動装置、力覚付与方法、および力覚駆動装置を制御するプログラムを記録した記録媒体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
自然楽器のピアノの鍵盤は、鍵操作によってハンマを駆動し、弦を叩いて楽音を発生させる。一方、電子楽器の鍵盤はハンマ等の機械的要素を駆動する必要がないので、簡易な構成で作られるのが一般である。
ところで、自動演奏機能を有する電子楽器にあっては、その鍵盤動作が楽曲の進行に合わせて自動制御される。鍵盤の駆動機構は、鍵盤を押し下げる方向に力を与えるアクチュエータ、押し下げられた鍵盤を元の状態(レスト位置)に戻す方向に力を与えるバネ、および鍵盤の位置を検出するセンサによって構成される。そして、鍵盤の位置情報に基づいて、アクチュエータを駆動する電流が調整され、これにより鍵盤の状態が制御される。また、人が演奏する際には、指で鍵盤を押し下げると、鍵盤の位置情報に基づいて鍵盤を押し上げるようにアクチュエータを駆動して、指に反力を付与することが行われる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、仮想現実の技術分野では、コンピュータによって作り出された仮想環境において、疑似体験を提供するシステムが研究されている。例えば、人が指で物を把持する際に指は物から反力を受けるが、仮想現実の技術分野ではこの反力を力覚と称し、これを人工的に作り出すことが行われる。上述した電子楽器の鍵盤は、アクチュエータを駆動する電流を制御することにより、鍵盤を押し上げる方向に力覚を作用させるものであるから、一方向の力覚駆動装置であるといえる。また、直線上に力覚を作用させるものであるから、一次元の力覚駆動装置であるといえる。
しかし、この力覚駆動装置では、力覚を一方向にしか付与することができないため、人の指に複雑な力覚を付与することはできない。また、2次元の力覚駆動装置や3次元の力覚駆動装置については開発途上である。さらに、複数の力覚駆動装置を組み合わせて総合的に制御する技術は開発されていない。
【0004】
本発明は上述した事情に鑑みてなされたものであり、複数方向に力覚を付与できる力覚駆動装置、力覚付与方法、および力覚駆動装置を制御するプログラムを記録した記録媒体を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため請求項1に記載の発明にあっては、操作子の位置に応じて、前記操作子に力を付与する力覚駆動装置において、前記操作子と連結され、前記操作子を複数方向に可動させるアクチュエータと、前記操作子の位置を検出し、該位置を表す位置情報、前記操作子の速度を表す速度情報、前記操作子の加速度を表す加速度情報を出力する検出手段と、前記操作子の位置、速度、加速度のそれぞれに対応する運動方程式の各項の値を指示する各データが格納されたテーブルであって、前記項毎に複数設けられたテーブルと、前記位置情報に基づいて、前記速度の項に対応するテーブルと前記加速度の項に対応するテーブルとを選択し、前記位置情報、前記速度情報および前記加速度情報に基づいて、前記位置の項に対応するテーブルおよび選択された前記テーブルを参照し、これにより得られた前記各データを加算することによって制御信号を生成する制御信号生成手段と、前記制御信号に基づいて、前記アクチュエータを駆動する駆動手段とを備えたことを特徴とする。
【0006】
また、請求項2に記載の発明にあっては、請求項1に記載の力覚駆動装置において、前記テーブルには、前記操作子の位置、速度、加速度および外部入力情報に対応する運動方程式の各項の値を指示する各データが格納されており、制御信号生成手段は、前記位置情報、前記速度情報、前記加速度情報および前記外部入力情報に基づいて前記テーブルを参照し、これにより得られた前記各データから制御信号を生成することを特徴とする。
【0007】
また、請求項3に記載の発明にあっては、請求項1または2に記載の力覚駆動装置において、前記アクチュエータの推力特性を補正するためのデータが格納された推力特性補正テーブルと、前記制御信号生成手段が生成した制御信号に対応するデータを前記推力特性補正テーブルから読み出し、該データにより前記制御信号を補正する補正手段とを備えたことを特徴とする。
【0008】
また、請求項4に記載の発明にあっては、請求項1乃至3のいずれかに記載の力覚駆動装置において、前記操作子の操作方向を検出する操作方向検出手段を備え、前記制御信号生成手段は、前記位置情報および前記操作方向に基づいて前記操作子に付与する前記力の大きさおよび方向を求め、求められた前記力の大きさおよび方向に応じた制御信号を生成することを特徴とする。
【0009】
また、請求項5に記載の発明にあっては、請求項4に記載した力覚駆動装置において、前記操作子に付与する前記力の方向を、前記操作子が操作された方向と同一方向に設定することを特徴とする。
【0010】
また、請求項6に記載の発明にあっては、操作子に連結されたアクチュエータを用いて、前記操作子に複数方向の力を付与する力覚付与方法であって、前記操作子の位置を検出し、該位置を表す位置情報、前記操作子の速度を表す速度情報、前記操作子の加速度を表す加速度情報を出力し、前記操作子の位置、速度、加速度のそれぞれに対応する運動方程式の各項の値を指示する各データが格納されたテーブルであって、前記項毎に複数設けられたテーブルのうち、前記位置情報に基づいて、前記速度の項に対応するテーブルと前記加速度の項に対応するテーブルとを選択し、前記位置情報、前記速度情報および前記加速度情報に基づいて、前記位置の項に対応するテーブルおよび選択された前記テーブルを参照し、これにより得られた前記各データを加算することによって制御信号を生成し、前記制御信号に基づいて、前記アクチュエータを駆動することを特徴とする。
【0011】
また、請求項7に記載の発明にあっては、請求項6記載の力覚付与方法において、前記テーブルに、記録媒体から読み出した前記データ、または通信により取得した前記データを記憶することを特徴とする。
【0012】
また、請求項8に記載の発明にあっては、操作子に連結されたアクチュエータを用いて、前記操作子に複数方向の力を付与する力覚駆動装置を制御するプログラムを記録した記録媒体であって、前記プログラムは、前記操作子の位置を検出し、該位置を表す位置情報、前記操作子の速度を表す速度情報、前記操作子の加速度を表す加速度情報を出力する処理と、前記操作子の位置、速度、加速度のそれぞれに対応する運動方程式の各項の値を指示する各データが格納されたテーブルであって、前記項毎に複数設けられたテーブルのうち、前記位置情報に基づいて、前記速度の項に対応するテーブルと前記加速度の項に対応するテーブルとを選択し、前記位置情報、前記速度情報および前記加速度情報に基づいて、前記位置の項に対応するテーブルおよび選択された前記テーブルを参照する処理と、これにより得られた前記各データを加算することによって制御信号を生成する処理と、前記制御信号に基づいて、前記アクチュエータを駆動する処理とを前記力覚駆動装置に行わせることを特徴とする。
【0013】
また、請求項9に記載の発明にあっては、操作子に連結されたアクチュエータを用いて、前記操作子に複数方向の力を付与する力覚駆動装置であって、通信回線を介してプログラムを受信する受信手段と、前記プログラムを記憶する記憶手段を備え、前記プログラムは、前記操作子の位置を検出し、該位置を表す位置情報、前記操作子の速度を表す速度情報、前記操作子の加速度を表す加速度情報を出力する処理と、前記操作子の位置、速度、加速度のそれぞれに対応する運動方程式の各項の値を指示する各データが格納されたテーブルであって、前記項毎に複数設けられたテーブルのうち、前記位置情報に基づいて、前記速度の項に対応するテーブルと前記加速度の項に対応するテーブルとを選択し、前記位置情報、前記速度情報および前記加速度情報に基づいて、前記位置の項に対応するテーブルおよび選択された前記テーブルを参照する処理と、これにより得られた前記各データを加算することによって制御信号を生成する処理と、前記制御信号に基づいて、前記アクチュエータを駆動する処理とを前記力覚駆動装置に行わせることを特徴とする。
【0015】
【発明の実施の形態】
A.第1実施形態
1.第1実施形態の構成
以下、図面を参照して発明の第1実施形態の構成について説明する。図1はこの発明の第1実施形態に係わる力覚駆動装置のブロック図である。
図1において、11,12…1Nは、同一構成の1次元アクチュエータである。1次元アクチュエータ11の構成を図2(A)に示す。1次元アクチュエータ11はコイル11a,11bと中心棒10を主要部として構成される。また、中心棒10の位置は、センサ12によって検出され、位置情報X(状態情報)として出力される。中心棒10の材質は鉄であり、磁化され易い性質を有する。このため、コイル11aに駆動電流Iaが供給されると、中心棒10の中央部10cはコイル11aに引きつけられて中心棒10が突出する。一方、コイル11bに駆動電流Ibが供給されると、中心棒10の中央部10cはコイル11bに引きつけられて中心棒10が引き込まれる。ここで、中心棒10が突出する方向を正方向とすれば、1次元アクチュエータ11は正負方向の力±Fを作用させることができる。すなわち、1次元アクチュエータ11は双方向駆動型であって、複数方向に力を作用させることができる。
【0016】
なお、1次元アクチュエータ11を図2(B)に示すように構成してもよい。この場合には、第1のアクチュエータ1Aと第2のアクチュエータ1Bの中心棒10を連結し、中心棒10上に操作子Sを設ける。ここで、図示するように左方向を正方向とし、第1のアクチュエータ1Aに駆動電流Iaを供給すると、操作子Sには正方向の力+Fが付与され、一方、第2のアクチュエータ1Bに駆動電流Ibを供給すると、操作子Sには負方向の力−Fが付与される。
【0017】
また、図1に示す21,22…2Nは、一次元アクチュエータ11,12…1Nと接続される各PWMドライバであり、駆動電流Iaと駆動電流Ibを生成する。また、3はマルチプレクサであり、そこでは、一次元アクチュエータ11,12…1Nの各センサ12によって検出される各位置情報Xが時分割多重される。4はマルチプレクサ3と接続されるタッチデータテーブル群であり、ROM等で構成される。その記憶領域には、運動方程式の各項の値を示すパラメータの組が一次元アクチュエータ11,12…1N毎に格納されている。運動方程式は、例えば、F=MX”+ρX’+kXで与えられる。ここで、Xは位置情報、X’は速度情報、X”は加速度情報、Mは質量、ρは粘性係数、kはバネ係数であり、また、MX”,ρX’,kXは、パラメータの組である。
5は演算回路であり、位置情報Xを順次微分して速度情報X’と加速度情報X”を算出する。また、演算回路5は、タッチデータテーブル群4からのパラメータの組を加算して、一次元アクチュエータ11,12…1Nが外部に作用すべき力Fを算出し(力覚情報)、制御信号CTLXとして出力する。そして、デマルチプレクサ6は、制御信号CTLXを時分割分離して、各PWMドライバ21,22…2Nに供給する。
【0018】
2.第1実施形態の動作
次に、図1に示す1次元力覚駆動装置をスライドスイッチに適用した場合を、1次元力覚駆動装置の動作の一例として説明する。この場合、スライドスイッチは、図3に示すように、図2(B)に示す一次元アクチュエータを用いて構成され、操作子Sとしてボタン部B1が設けられている。ここで、図3(A)に示す状態におけるボタン部B1の位置情報Xを0とし、また、左方向を正方向にとるものとする。
ボタン部B1の位置情報Xがセンサ12によって検出されると、これが演算回路5に供給され、そこで運動方程式の演算が行われる。ここで、運動方程式のMX”およびρX’各項は常に0として、力FはkXの項のみに依存するものとし、kXとXとの間には図4に示す関係があり、これがタッチデータテーブル群4として格納されているものとする。この場合、人が指で正方向の力Aを加えボタンB1をX=x1の位置まで左側にスライドさせると、Xの値は正となるからkXの値は負となり、ボタンB1には、負方向の反力bが生じる(図3(B)参照)。また、この時点で人が指をボタンB1から離したとすると、反力の値は位置情報にのみ依存するので、ボタンB1は反力bを受け中点位置まで移動する。一方、人が指で負方向の力Bを加えボタンB1をX=−x1の位置まで右側にスライドさせると、Xの値は負となるからkXの値は正となり、ボタンB1には、正方向の反力aが生じる(図3(C)参照)。また、この時点で人が指をボタンB1から離したとすると、上述の場合と同様に、ボタンB1は反力aを受け中点位置まで移動する。
これにより、ボタンB1を中点(X=0)に戻す方向に反力を付与することができ、また、ボタンB1の位置が中点(X=0)を離れるにつれ、反力の大きさを大きくすることができる。すなわち、この例にあっては、位置情報Xに基づいて、正負両方向の力覚を付与することにより、中点復帰型のスイッチを実現できる。
【0019】
次に、図1に示す1次元力覚駆動装置を特殊なキーボードに適用した場合を、1次元力覚駆動装置の動作の他の例として説明する。この場合、キーボードは複数のボタン部からなり、そのうちの一のボタン部は、図5に示すように指サックCと一体に形成されたボタンB2と1次元アクチュエータ1から構成される。なお、この例の1次元アクチュエータ1は、図2(A)に示したものである。図において、端末操作者が指を指サックCに差し入れてボタンB2を押し下げると、その位置がセンサ12によって検出され、位置情報Xとして出力される。また、他のボタンについても、同様に位置が検出され位置情報Xとして出力される。この際、1次元アクチュエータ1は、力Fを指に対して作用するので、力Fを適宜可変することにより、所望のタッチ感を出すことができる。
【0020】
次に各ボタン部からの位置情報Xが、図1に示すマルチプレクサ3で時分割多重され、演算回路5に供給されると、演算回路5は、運動方程式を演算する。ここで、中心棒10が伸びきった状態で位置情報X=0とし、ボタンB2を押し下げる方向を正方向にとるものとする。また、運動方程式のMX”およびρX’の各項は常に0として、反力FはkXの項に依存するものとする。ただし、ボタンB2の操作方向、すなわち指がボタンB2に作用する力の向きによって、kXとXの関係を規定するタッチデータテーブル群4を切り換えるものとする。なお、この指が与える力の向きとタッチデータテーブル群4との関係は、固定的であってもよく、また演奏者が任意に選択可能としてもよい。具体的には、ボタンB2の操作方向が押し下げる方向Aである場合、図6(A)に図示する内容のタッチデータテーブル群4が選択され、一方、操作方向が押し上げる方向Bである場合、図6(B)に図示する内容のタッチデータテーブル群4が選択され、さらに、ボタンB2が動いていないときには、反力を0にするものとする。
この場合、ボタンB2の操作方向は速度情報X’に基づいて判別され、速度情報X’の値が正であれば、ボタンB2は方向Aの向きに操作されたと判別し、一方、この値が負であれば、ボタンB2は方向Bの向きに操作されたと判別する。また、速度情報X’の値が0であれば、反力F=0にするため1次元アクチュエータへの電流の供給を停止する。
【0021】
ここで、ボタンB2がX=0の位置から押し下げられたとすると、速度情報X’の値は正となるから、ボタンB2は操作方向Aの向きに操作された判別され、運動方程式の演算には図6(A)に示すタッチデータテーブル群4が適用される。したがって、この場合の反力は、負方向すなわちボタンB2を押し上げる方向bに作用する。また、その値は、X=0の位置からの距離が増加するにつれ、次第に大きくなり、X=x1を越えるとその値は一定値−f1となる。
【0022】
一方、位置X=x1にあるボタンB2を、押し上げる方向に操作すると、速度情報X’の値は負となるから、ボタンB2は操作方向Bの向きに操作された判別され、運動方程式の演算には図6(B)に示すタッチデータテーブル群4が適用される。したがって、この場合の反力は、正方向すなわちボタンB2を押し下げる方向bに作用する。また、その値は、X=x1の位置からの距離が減少するにつれ、次第に小さくなり、X=0で0となる。
このようにしてボタンB2の操作方向が方向Aである場合、方向bの反力を付与することができ、一方、操作方向が方向Bである場合、方向aの反力を付与することができる。
【0023】
次に、上述した例において、タッチデータテーブル群4の内容を変更した場合を説明する。ここでは、ボタンB2の操作方向が押し下げる方向Aである場合、図6(C)に図示する内容のタッチデータテーブル群4が選択され、一方、操作方向が押し上げる方向Bである場合、図6(D)に図示する内容のタッチデータテーブル群4が選択され、さらに、ボタンB2が動いていないときには、反力を0にするものとする。この場合も、上述した例と同様に速度情報X’の値によってボタンB2の操作方向が判別され、また、速度情報X’の値が0であれば、反力F=0にするため1次元アクチュエータへの電流の供給を停止する。
ここで、ボタンB2がX=0の位置から押し下げられたとすると、速度情報X’の値は正となるから、ボタンB2は操作方向Aの向きに操作された判別され、運動方程式の演算には図6(C)に示す内容のタッチデータテーブル群4が適用される。したがって、X=0の位置からボタンB2を押し下げると、反力がボタンB2を押し下げる方向aに作用する。また、その値は、X=0の位置からの距離が増加するにつれ、次第に大きくなり、X=x1を越えるとその値は一定値+f2となる。この場合には、人の指がボタンB2を押し下げる方向と同じ方向に力が作用するので、指はサックCから下向きの力を受ける。
【0024】
一方、位置X=x1にあるボタンB2を、押し上げる方向に操作すると、速度情報X’の値は負となるから、ボタンB2は操作方向Bの向きに操作された判別され、運動方程式の演算には図6(D)に示す内容のタッチデータテーブル群4が適用される。この場合、ボタンB2には負方向すなわち押し上げる方向bに力が作用する。したがって、人の指はボタンB2を操作した方向と同じ方向の力を受ける。
このようにしてボタンB2の操作方向が方向Aである場合、方向aの力を付与することができ、一方、操作方向が方向Bである場合、方向bの力を付与することができる。すなわち、操作方向と同一方向の力覚を付与することができる。
なお、上述した例において、ボタンB2の操作方向が方向Aである場合に方向bの力を付与し、操作方向が方向Bである場合に方向bの力を付与したり、あるいは、操作方向が方向Aである場合に方向aの力を付与し、操作方向が方向Bである場合に方向aの力を付与するようにしたりすることができるのは当然である。
【0025】
B.第2実施形態
第1実施形態は一次元の力覚を付与するものであったのに対し、第2実施形態は2次元の力覚を付与するものである。
1.第2実施形態の構成
第2実施形態の構成について、図面を参照しつつ説明する。図7は第2実施形態に係わる力覚駆動装置のブロック図である。なお、図7において、図1と同一構成は同一の符号を付し、その説明を省略する。
【0026】
101,102…10Nは、各2次元アクチュエータであり、2つの1次元アクチュエータを組み合わせて構成される。2次元アクチュエータ101の構成を図8に示す。図において、1次元アクチュエータ11,12は、支点P,Qを中心として、点P,Q,Wを含む平面上で回動できるように設けられており、また、1次元アクチュエータ11,12の一端は、点Wで相互に連結されており、そこには操作子S(図示せず)が設けられている。そして、操作子Sを操作すると、力点Wには紙面と平行方向の力Fが付与されるようになっている。
この例では、1次元アクチュエータ11が最も伸長した状態で回転すると、その先端の軌跡は曲線C11となり、最も縮小した状態で回転すると、その先端の軌跡は曲線C12となる。また、1次元アクチュエータ12が最も伸長した状態で回転すると、その先端の軌跡は曲線C21となり、最も縮小した状態で回転すると、その先端の軌跡は曲線C22となる。したがって、力点Wは、曲線C11,C12,C21,C22で囲まれた範囲内で可動することができる。
また、1次元アクチュエータ11のセンサは、支点Pから力点Wまでの距離を示す位置情報xを出力し、一方、1次元アクチュエータ12のセンサは、支点Qから力点Wまでの距離を示す位置情報yを出力する。これにより、操作子の状態が検出される。
【0027】
次に、図7に示す7は合成ベクトル演算回路であり、位置情報x,yに基づいて、2次元アクチュエータを構成する各1次元アクチュエータに付与する力FX,FYを算出する(力覚情報の算出)。なお、力FX,FYは、各2次元アクチュエータ101,102…10N毎に算出される。また、PU1,PU2は、PWMユニットであり、PWMドライバ21,22…2Nとデマルチプレクサ6から構成される。
【0028】
2.第2実施形態の動作
次に、第2実施形態の動作を図7を参照しつつ説明する。第2実施形態の力覚駆動装置は、各2次元アクチュエータ101,102…10Nを制御するため、時分割で動作するが、ここでは、2次元アクチュエータ101の制御を一例として説明する。
【0029】
まず、2次元アクチュエータ101のセンサによって位置情報x,yが検出される。ところで、一次元アクチュエータ11,12が点Wに作用すべき力FX,FYは、直交する座標軸上の座標値を用いて算出される。このため、位置情報x,yが合成ベクトル演算回路7に供給されると、位置情報x,yの座標変換が行われる。この処理を図9を参照して説明する。図において、X軸とY軸は変換後の座標軸である。X軸は点P,Qを含むように設定され、また、Y軸は点Pにおいて、X軸と直交するように設定される。なお、点Pは原点(0,0)とされる。この場合、力点Wの座標(X,Y)は、位置情報x,yおよび点Pと点Qとの間の距離Lから算出される。
【0030】
次に、合成ベクトル演算回路7は、位置情報X,Yを順次微分して速度情報X’,Y’と加速度情報X”,Y”を生成する。これらの情報がタッチデータテーブル群8に供給されると、タッチデータテーブル群8は、位置情報X、速度情報X’および加速度情報X”に基づいて、X軸方向の運動方程式に係わるパラメータの組を読み出し、また、位置情報Y、速度情報Y’および加速度情報Y”に基づいて、Y軸方向の運動方程式に係わるパラメータの組を読み出す。この後、合成ベクトル演算回路7は、読み出されたパラメータの組に基づいて、力FX,FYを算出する。そして、2次元アクチュエータ101が力FXを外部に作用するように制御信号CTLXが生成され、また、力FYを外部に作用するように制御信号CTLYが生成される。
【0031】
ところで、力覚駆動装置は時分割で動作するため、上述した合成ベクトル演算回路7は、各2次元アクチュエータ101,102…10Nによって付与される力FX,FYを時分割で算出する。したがって、制御信号CTLX,CTLYは、各2次元アクチュエータ101,102…10Nが力FX,FYを外部に作用できるように時分割多重されたものとなっている。こうして生成された制御信号CTLX,CTLYがPWMユニットPU1,PU2に供給されると、各2次元アクチュエータ101,102…10Nを駆動する駆動電流が生成される。これにより、各2次元アクチュエータ101,102…10Nは駆動され、それらの各力点Wにおいて力FX,FYが合成され、外部に力Fを作用させる。
【0032】
このように本実施形態によれば、2次元アクチュエータ101,102…10Nが外部に作用する力Fを位置情報X,Y、速度情報X’,Y’および加速度情報X”,Y”によって可変できるから、時刻とともに変化する力点Wの状態に応じて面方向の複雑な力Fを生成することができる。
また、力覚駆動装置を時分割で動作させたので、各2次元アクチュエータ101,102…10N毎に合成ベクトル演算回路7やタッチデータテーブル群8を設ける必要がなく、簡易な構成で複数の2次元アクチュエータを制御することが可能となる。
【0033】
3.実施態様
上述した2次元力覚駆動装置は、一般的なものであったが、より簡易に2次元の力覚を付与することも可能である。このような実施態様について、以下説明する。
第1の実施態様は、力点Wの位置に応じて反力Fを作用させるものであり、上述した第1実施形態で説明した中点復帰型のスイッチに対応するものである。この場合には、反力Fは、力点Wの中点位置を基準として、人の手で操作子Sを操作して中点位置から力点Wを移動させた際に、移動後の力点Wの位置と中点位置との差に応じて付与される。したがって、反力Fは位置情報にのみ依存するから、運動方程式の速度および加速度に係わる項は常に0とすることができる。また、力点Wから支点P,Qまでの距離x,yを知ることができれば、力点Wの位置を特定することができるので、上述した一般的な2次元力覚駆動装置のように位置情報x,yをX軸,Y軸上の座標に変換する必要もない。このため、第1の実施態様にあっては、図8に示す1次元アクチュエータ11,12が作用する力FX,FYと位置情報x,yの関係をテーブルに格納しておき、1次元アクチュエータ11,12で検出される位置情報x,yに基づいてテーブルを参照し、力FX,FYを求める。そして、力FX,FYに対応する駆動電流をPWMドライバで発生させ、これを1次元アクチュエータ11,12に供給する。
このように第1の実施態様によれば、簡易な構成によって、力点Wの位置と中点位置との距離の差に応じて2次元の力覚を付与することができる。
【0034】
次に、第2の実施態様は、第1実施形態で説明した特殊なボタン部に対応するものであり、操作子Sの操作方向と力点Wの位置に応じて反力Fを付与するものである。この場合には、まず、力点Wの位置情報x,yを図9に示すX軸,Y軸上の座標に変換して位置情報X,Yを求める。次に、位置情報X,Yの変化から操作子Sの操作方向を求める。具体的には、速度情報X’,Y’の合成ベクトルが操作方向を示すため、位置情報X,Yを微分して速度情報X’,Y’を求める。また、位置および操作方向と力FX,FYの関係を規定するテーブルを用意しておき、位置情報X,Yと速度情報X’,Y’に基づいて、テーブルを参照し、力FX,FYを求める。そして、力FX,FYに対応する駆動電流をPWMドライバで発生させ、これを1次元アクチュエータ11,12に供給する。
このように第2の実施態様によれば、簡易な構成によって、操作子Sの操作方向と力点Wの位置に応じて力覚を付与することができる。
【0035】
C.第3実施形態
第2実施形態は2次元の力覚を付与するものであったのに対し、第3実施形態では、さらに次元を増やして3次元の力覚を付与する力覚駆動装置に関する。
1.第3実施形態の構成
第3実施形態の構成について、図面を参照しつつ説明する。図10は第3実施形態に係わる力覚駆動装置のブロック図である。
【0036】
1001,1002…100Nは、各3次元アクチュエータであり、3つの1次元アクチュエータを組み合わせて構成される。3次元アクチュエータ1001の構成を図11に示す。図において、1次元アクチュエータ11,12,13の各一端は、ボールジョイントJ1,J2,J3を介して固定部K1,K2,K3と接続されている。なお、ボールジョイントJ1,J2,J3は、点P,Q,Rを各々中心として回転できるようになっている。
また、1次元アクチュエータ11,12,13の各他端は、ボールジョイントからなる継手JJで連結され、この継手JJには操作子Sが図示するように設けられている。これにより、操作子Sは3次元空間を自由に移動することができる。
ここで、継手JJの中心点Wは、各1次元アクチュエータ11,12,13からの力FX,FY,FZが合成される力点となる。この力点Wから点P,Q,Rまでの各距離は各1次元アクチュエータ11,12,13のセンサによって各々検出され、これらを指示する位置情報x,y,z(状態情報)が各センサから出力される。これにより操作子Sの状態が検出される。
【0037】
次に、図10に示す合成ベクトル演算回路7は、位置情報x,y,zに基づいて、3次元アクチュエータを構成する各1次元アクチュエータが付与する力FX,FY,FZを算出する(力覚情報の算出)。なお、力FX,FY,FZは、各3次元アクチュエータ1001,1002…100N毎に算出される。また、PU1,PU2,PU3は、PWMユニットであり、PWMドライバ21,22…2Nとデマルチプレクサ6から構成される。
【0038】
2.第3実施形態の動作
次に、第3実施形態の動作を図10を参照しつつ説明する。第3実施形態の力覚駆動装置は、各3次元アクチュエータ1001,1002…100Nを制御するため、時分割で動作するが、ここでは、3次元アクチュエータ1001の制御を一例として説明する。
【0039】
まず、3次元アクチュエータ1001のセンサによって位置情報x,y,zが検出される。これらの位置情報x,y,zが合成ベクトル演算回路7に供給されると、位置情報x,y,zの座標変換が行われ、位置情報X,Y,Zが生成される。なお、変換後のX軸、Y軸,Z軸によって、運動方程式における座標値が表される。
【0040】
次に、合成ベクトル演算回路7は、位置情報X,Y,Zを順次微分して速度情報X’,Y’,Z’と加速度情報X”,Y”,Z”を生成する。これらの情報がタッチデータテーブル群8に供給されると、タッチデータテーブル群8は、第2実施形態と同様にX,Y軸方向の運動方程式に係わるパラメータの組を読み出す他、位置情報Z、速度情報Z’および加速度情報Z”に基づいて、Z軸方向の運動方程式に係わるパラメータの組を読み出す。
【0041】
この後、合成ベクトル演算回路7は、読み出されたパラメータの組に基づいて、力FX,FY,FZを算出する。そして、3次元アクチュエータ1001が力FX,FY,FZ,FXを外部に作用するように制御信号CTLX,CTLY,CTLZが生成される。なお、本実施形態も第1,2実施形態と同様に時分割で動作するため、制御信号CTLX,CTLY,CTLZは、各3次元アクチュエータ1001,1002…100Nが力FX,FY,FZを外部に作用できるように時分割多重されたものとなっている。こうして生成された制御信号CTLX,CTLY,CTLZがPWMユニットPU1,PU2,PU3に供給されると、各3次元アクチュエータ1001,1002…100Nを駆動する駆動電流が生成され、これにより、各3次元アクチュエータ1001,1002…100Nは駆動される。
【0042】
このように本実施形態によれば、3次元アクチュエータ1001,1002…100Nに付与すべき力Fを位置情報X,Y,Z、速度情報X’,Y’,Z’および加速度情報X”,Y”,Z”によって可変できるから、時刻とともに変化する力点Wの状態に応じて力Fを発生させることができ、しかも立体方向に力Fを作用させることができる。
また、時分割で動作させたので、各3次元アクチュエータ1001,1002…100N毎に合成ベクトル演算回路7やタッチデータテーブル群8を設ける必要がなく、簡易な構成で複数の3次元アクチュエータを制御することが可能となる。
【0043】
3.実施態様
上述した3次元力覚駆動装置は、一般的なものであったが、2次元力覚駆動装置の場合と同様に、より簡易に3次元の力覚を付与することも可能である。このような実施態様について、以下説明する。
第1の実施態様は、力点Wの位置に応じて反力Fを作用させるものである。この場合には、反力Fは、力点Wの中点位置を基準として、人の手で操作子Sを操作して中点位置から力点Wを移動させた際に、移動後の力点Wの位置と中点位置との差に応じて付与される。したがって、反力Fは位置情報にのみ依存するから、運動方程式の速度および加速度に係わる項は常に0とすることができる。また、上述した一般的な3次元力覚駆動装置ように位置情報x,y,zをX軸,Y軸,Z軸上の座標に変換する必要もない。このため、第1の実施態様にあっては、図11に示す1次元アクチュエータ11,12,13が作用する力FX,FY,Fzと位置情報x,y,zの関係をテーブルに格納しておき、1次元アクチュエータ11,12,13で検出される位置情報x,y,zに基づいてテーブルを参照し、力FX,FY,Fzを求める。そして、力FX,FY,Fzに対応する駆動電流をPWMドライバで発生させ、これを1次元アクチュエータ11,12,13に供給する。このように第1の実施態様によれば、簡易な構成によって、力点Wの位置と中点位置との距離の差に応じて3次元の力覚を付与することができる。
【0044】
次に、第2の実施態様は、操作子Sの操作方向と力点Wの位置に応じて反力Fを付与するものである。この場合には、まず、力点Wの位置情報x,y,zを図9に示すX軸,Y軸,Z軸上の座標に変換して位置情報X,Y,Zを求める。次に、位置情報X,Y,Zの変化から操作子Sの操作方向を求める。具体的には、速度情報X’,Y’,Z’の合成ベクトルが操作方向を示すため、位置情報X,Y,Zを微分して速度情報X’,Y’,Z’を求める。また、位置および操作方向と力FX,FY,Fzとの関係を規定するテーブルを用意しておき、位置情報X,Y,Zと速度情報X’,Y’,Z’に基づいて、テーブルを参照し、力FX,FY,Fzを求める。そして、力FX,FY,Fzに対応する駆動電流をPWMドライバで発生させ、これを1次元アクチュエータ11,12,13に供給する。
このように第2の実施態様によれば、簡易な構成によって、操作子Sの操作方向と力点Wの位置に応じて力覚を付与することができる。
【0045】
D.第4実施形態
第4実施形態は、第1〜第3実施形態で説明した1〜3次元アクチュエータを混在して用いる多次元の力覚駆動装置に関する。
1.第4実施形態の構成
第4実施形態の構成を、図面を参照しつつ説明する。図12は第4実施形態に係わる多次元力覚駆動装置のブロック図である。
【0046】
図において、Aは、1次元アクチュエータ1,…、2次元アクチュエータ10,…、3次元アクチュエータ100,…を制御する制御ICチップであり、上述したタッチデータテーブル群6、合成ベクトル演算回路7、PWMドライバ2等を内蔵している。なお、制御ICチップAは、X軸、Y軸およびZ軸に関する制御部より構成されるが、いずれも同一の構成であるため、図11においては、X軸に関する制御部のみを図示し、他の制御部については省略してある。制御ICチップAは、以下の部分から構成される。
【0047】
20,30,40,60はマルチプレクサであり、21,31,41,61はA/D変換器である。また、22,32,42は座標軸の変換を行う座標変換テーブルである。また、27,28は微分回路群であり、アクチュエータの個数だけの一次微分回路からなる。23は選択回路であり、速度情報X’に基づいて出力の選択を行う。また、24,25,34,44はタッチデータテーブル群に相当する2次元テーブル群であり、複数の2次元テーブルから構成される。また、64は1枚の2次元テーブルである。26,36,46,56,66は加算器、50はCPU、71はデマルチプレクサ、72はPWMドライバである。
また、70は推力特性補正テーブル群であり、複数の推力特性補正テーブルから構成される。推力特性補正テーブルの入力は力Fであり、その出力は駆動電流指令である。ところで、力Fと駆動電流指令との関係はアクチュエータの状態によって異なる。例えば、図2(A)において、中心棒10がアクチュエータから突出している場合と、引き込まれている場合とで同一の力Fを発生させるとすると、駆動電流の値が異なる。これは、アクチュエータの推力特性が非線形だからである。このような推力特性を補正すべく、推力特性補正テーブル群70は、複数の推力特性補正テーブルから構成される。この例では、位置情報Xに基づいて複数の推力特性補正テーブルのうち一つが選択される。そして、力Fを示すデータが選択された推力特性補正テーブルに供給されると、力Fに対応する駆動電流指令が生成される。
また、73は電流フィードバック回路であり、これにより、アクチュエータを駆動する駆動電流がフィードバックされ、実際の駆動電流が目標電流と一致するように調整される。したがって、アクチュエータを構成するコイルの抵抗値が発熱によって変化しても、目標とする電流を供給することができる。
【0048】
2.第4実施形態の動作
次に、第4実施形態の動作を図12を参照しつつ説明する。
1次元アクチュエータ1,…、2次元アクチュエータ10,…、および3次元アクチュエータ100,…からの各位置情報xは、微分回路群27,28で順次微分され、速度情報x’と加速度情報x”が各アクチュエータ毎に生成される。そして、各位置情報x、各速度情報x’および各加速度情報x”が、マルチプレクサ20,30,40によって時分割多重され、A/D変換器21,31,41を介して座標変換テーブル22,32,42に供給されると、第1〜第3実施形態と同様に座標軸の変換が行われ、各位置情報X、各速度情報X’および各加速度情報X”が生成される。
【0049】
ところで、3次元アクチュエータ100,…からの位置情報xの座標軸を変換するには、他の位置情報y,zも必要である。この場合、位置情報y,zは、Y軸とZ軸の制御部から供給される。また、位置情報xが2次元アクチュエータ10,…からのものである場合には、位置情報zを0として、位置情報x,yに基づいて座標軸の変換が行われる。さらに、位置情報xが1次元アクチュエータ1,…からのものである場合には、位置情報y,zを0として、座標軸の変換が行われる。なお、速度情報x’および加速度情報x”についても、位置情報xの場合と同様に座標軸の変換が行われる。
また、複数の外部入力EXT,…は、マルチプレクサ60によって時分割多重された後、A/D変換器61を介してデジタル信号に変換される。なお、複数の外部入力EXT,…は、例えば、鍵盤演奏者への警告情報や、演奏トリガー等の情報を力覚により外部から与えるために用いられる。
【0050】
次に、運動方程式の演算が行われる。この例では、X軸方向の運動方程式として、以下に示す式1を用いる。
F=MX”+ρX’+kX+f1+f2……式1
ここで、kXの値は、選択回路23、2次元テーブル群24,25および加算器26によって生成される。まず、位置情報Xが選択回路23に供給されると、選択回路23は、速度情報X’に基づいて、位置情報Xを2次元テーブル群24に出力するか、2次元テーブル群25に出力するかを選択する。速度情報X’が正の値を示すならば、位置情報Xは2次元テーブル群24に出力され、速度情報X’が負の値を示すならば、位置情報Xは2次元テーブル群25に出力される。この2次元テーブル群24は、制御の対象となるアクチュエータが正方向に動いている場合のkXの値を格納しており、また、2次元テーブル群25は、アクチュエータが負方向に動いている場合のkXの値を格納している。これにより、アクチェータの動作方向によって、参照するテーブルを選択することができる。
【0051】
また、2次元テーブル群24,25は、上述したように複数の2次元テーブルによって構成されるが、速度情報X’が2次元テーブル群24,25に供給されると、その値に応じて複数の2次元テーブルうちの1つが選択される。そして、選択された2次元テーブルから、位置情報Xに応じて、kXの値を指示するデータが読み出される。したがって、位置情報Xのみならず速度情報X’も考慮され、kXの値が定まる。
こうして、kXの値を指示するデータが2次元テーブル群24,25から読み出され、読み出されたデータが加算器26で加算される。ただし、位置情報Xが各2次元テーブル群24,25に供給されない場合には、0を指示するデータが読み出されるようになっている。したがって、加算器26から、kXの値を指示するデータが出力される。
【0052】
次に、式1に示すρX’の値は、2次元テーブル群34によって生成される。この場合、位置情報Xと速度情報X’が2次元テーブル群34に供給されると、位置情報Xに基づいて複数の2次元テーブルのうちの1つが選択され、選択された2次元テーブルから速度情報X’に対応するρX’の値を指示するデータが読み出される。したがって、速度情報X’のみならず位置情報Xも考慮され、ρX’の値が定まる。例えば、本装置を用いて図3に示すボタン部のアクチュエータを駆動している場合に、ボタンBを一定速度で押し下げたとしても、中心棒10が伸びきった状態から押し下げられた状態に変化するにつれ、粘性係数に係るパラメータρX’を除々に大きくすることができる。
【0053】
また、式1に示すMX”の値は、2次元テーブル群44によって生成される。この場合、位置情報Xと加速度情報X”が2次元テーブル群44に供給されると、位置情報Xに基づいて複数の2次元テーブルのうちの1つが選択され、選択された2次元テーブルから加速度情報X”に対応するMX”の値を指示するデータが読み出される。したがって、加速度情報X”のみならず位置情報Xも考慮され、MX”の値の値が定まる。
【0054】
また、式1に示すf1の値は、位置情報X、速度情報X’および加速度情報X”に基づいて、CPU50で生成される。この場合、CPU50は、内部のタイマを参照することによって検出した時間経過量および上記各情報X,X’,X”に基づいて、f1の値を生成する。これにより、アクチュエータが外部に作用する力Fを時間経過を加味したものにすることができる。
【0055】
また、式1に示すf2の値を示すデータは、外部入力EXTに基づいて、2次元テーブル64を参照することによって生成される。例えば、ボリュームを操作するとその操作量に応じて外部入力EXTの値が変化するように構成し、2次元テーブル64に所定の変数値を格納しておけば、操作量に応じて式1の力f2を可変することができる。このため、キーボードにこれを応用すれば、ユーザーの好みに応じたタッチ感を創出できる。
また、動作状況に応じリアルタイムにタッチを付加したり減ずることも可能となり、鍵盤演奏者へ警告情報や演奏トリガー等の情報をタッチそのもので伝えることが可能となる。
【0056】
こうして生成された、MX”,ρX’,kX,f1,f2の各値を示すデータは、加算器36,46,56,66によって加算され、これにより、力Fを指示するデータDFが加算器66から出力される。
そして、位置情報XとデータDFが補正テーブル群70に供給されると、位置情報Xに基づいて複数の補正テーブルのうちの1つが選択され、選択された補正テーブルからデータDFに対応する補正値を指示するデータDF’が読み出される。これにより、アクチュエータの推力特性を補正することができる。
次にデータDF’がデマルチプレクサ71によって時分割分離され、分離された各データが各PWMドライバ72,…を介して各電流フィードバック回路73,…に供給されると、各電流フィードバック回路73,…は、アクチュエータの発熱による推力変動を抑制するように、1次元アクチュエータ1,…、2次元アクチュエータ10,…、および3次元アクチュエータ100,…を制御する。これにより、各アクチュエータは所定の外力Fを外部に作用することができる。
【0057】
このように本実施形態によれば、各種のアクチュエータを一つの制御ICチップAによって総合的に制御することができるから、汎用性に富んだ制御ICチップAを提供することができる。また、運動方程式のkXの値を位置情報Xのみならず速度情報X’の値も考慮して定めるといったように、他の要素を考慮して運動方程式の各パラメータを定めたので、複雑な力Fを発生させることができる。この結果、本実施形態の力覚駆動装置を各種の機器に適用すれば、人の感性を反映させた操作性を実現することができる。
【0058】
E.第5実施形態
第5実施形態は、第4実施形態と同様に多次元の力覚駆動装置に関するものである。第4実施形態では、各センサからの位置情報x,y,zを座標変換テーブル22,32,42を用いて座標変換を行い、所定の座標軸X,Y,Z上で合成ベクトルを算出した。ところで、位置情報x,y,zは、各アクチュエータの固定端から操作子Sまでの距離を各々指示するものであるから、これらによって3次元空間内の位置を特定することができる。そこで、第5実施形態では、位置情報x,y,zを用いて直接テーブルを参照し、これにより運動方程式の各項に対応する値を生成している。
【0059】
1.第5実施形態の構成
第5実施形態の構成を、図面を参照しつつ説明する。図13は第5実施形態に係わる多次元力覚駆動装置のブロック図である。なお、第5実施形態における3次元アクチュエータは、図11に示す3次元アクチュエータと同様に構成される。
【0060】
図13において、制御ICチップAは、x軸、y軸およびz軸に関する制御部より構成されるが、いずれも同一の構成であるため、x軸に関する制御部のみを図示し、他の制御部については省略してある。なお、第5実施形態におけるx,y,z軸は、第3および第4実施形態のX,Y,Z軸と異なり、各1次元アクチュエータ11,12,13の中心軸を意味する。
制御ICチップAは、以下の主要部分から構成される。26,28,37,47は、3次元テーブルであって、複数の2次元テーブルから構成される。また、27,29はパラメータ補正テーブルであって、これにより他のパラメータによる補正が行われる。また、38,48は乗算テーブルである。
【0061】
2.第5実施形態の動作
次に、第5実施形態の動作を図13を参照しつつ説明する。
2−1:入力
1次元アクチュエータ1,…、2次元アクチュエータ10,…、および3次元アクチュエータ100,…からの各位置情報xは、微分回路群27,28で順次微分され、速度情報x’と加速度情報x”が各アクチュエータ毎に生成される。そして、各位置情報x、各速度情報x’および各加速度情報x”が、マルチプレクサ20,30,40によって時分割多重され、A/D変換器21,31,41によってデジタル信号に変換される。
また、複数の外部入力EXT,…は、マルチプレクサ60によって時分割多重された後、A/D変換器61を介してデジタル信号に変換される。なお、複数の外部入力EXT,…は、例えば、鍵盤演奏者への警告情報や、演奏トリガー等の情報を力覚により外部から与えるために用いられる。
【0062】
2−2:運動方程式の演算
この例では、x方向の運動方程式として、第4実施形形態と同様に以下に示す式1’を用いるものとする。
F=Mx”+ρx’+kx+f1+f2……式1’
ここで、kxは3次元テーブル26,28およびパラメータ補正テーブル27,29によって算出され、ρx’は3次元テーブル37および乗算テーブル38によって算出され、Mx”は3次元テーブル47および乗算テーブル48によって算出される。
【0063】
▲1▼kxの算出
kxの算出処理について説明する。この例では、まず、位置情報x,y,zに基づいてkx1を算出し、kx1に対して加速度情報x”による補正を施し、最終的にkxを算出している。
【0064】
位置情報xが選択回路23に供給されると、選択回路23は、速度情報x’に基づいて、位置情報xを3次元テーブル26に出力するか、3次元テーブル28に出力するかを選択する。速度情報x’が正の値を示すならば、位置情報xは3次元テーブル26に出力され、速度情報x’が負の値を示すならば、位置情報xは3次元テーブル28に出力される。この3次元テーブル26は、制御の対象となるアクチュエータが正方向に動いている場合のkx1の値を格納しており、また、3次元テーブル28は、アクチュエータが負方向に動いている場合のkx1の値を格納している。これにより、アクチェータの動作方向によって、参照するテーブルを選択することができる。
【0065】
パラメータ補正テーブル27,29に加速度情報x”が供給されると、加速度情報x”に対応する補正テーブルが選択される。この補正テーブルには、kx1に対応するkxが格納されている。したがって、加速度情報x”に基づいてkx1に補正を施すことができる。これにより、模倣しようとする機構の加速度による「しなり」あるいは「たわみ」を再現することができる。
【0066】
こうして、kxの値を指示するデータがパラメータ補正テーブル27,29から読み出され、読み出されたデータが加算器26で加算される。ただし、位置情報xが各3次元テーブル26,28に供給されない場合には、0を指示するデータが読み出されるようになっている。したがって、加算器26から、kxの値を指示するデータが出力される。この場合、kxは、位置情報x,y,zのみならず、速度情報x’および加速度情報x”を考慮したものとなる。
【0067】
▲2▼ρx’の演算
ρx’の演算処理にあっては、まず、位置情報y,zが3次元テーブル37に供給される。すると、位置情報y,zに対応する2次元テーブルが選択される。この2次元テーブルは、ρと位置情報xとの関係を規定している。このため、位置情報xが3次元テーブル37に供給されると、選択された2次元テーブルを参照してρの値を示すデータが読み出される。
この後、ρの値を示すデータが乗算テーブル38に供給されると、ρの値に対応する2次元テーブルが選択される。この2次元テーブルは、速度情報x’とρx’の関係を規定している。このため、速度情報x’が乗算テーブル38に供給されると、選択された2次元テーブルを参照してρx’の値を示すデータが読み出される。この場合、ρx’は、3次元の位置情報x,y,zに対応したものになる。ただし、ρの値によって、2次元テーブルを選択しているので、乗算テーブル38に非線形特性を持たせることができる。
【0068】
▲3▼Mx”の演算
Mx”の演算処理には、ρx’の場合と同様に行われる。まず、位置情報y,zに基づいて、3次元テーブル47を構成する1枚の2次元テーブルが選択される。この2次元テーブルは、Mと位置情報xとの関係を規定している。そこに位置情報xが供給されると、Mの値を示すデータが読み出される。
この後、Mの値を示すデータが乗算テーブル48に供給されると、Mの値に対応する2次元テーブルが選択される。この2次元テーブルは、加速度情報x”とMx”の関係を規定しており、そこに加速度情報x”が供給されると、Mx”の値を示すデータが読み出される。この場合、Mx”は、3次元の位置情報x,y,zに対応したものになる。ただし、Mの値によって、2次元テーブルを選択しているので、乗算テーブル48に非線形特性を持たせることができる。
【0069】
▲4▼f1およびf2の演算
f1およびf2の演算処理は、第4実施形態の場合と同様に行われる。すなわち、位置情報x、速度情報x’および加速度情報x”に基づいてCPU50によってf1が算出される。また、2次元テーブル64によって外部入力EXTに対応するf2が算出される。
こうして、運動方程式の各項に対応する各データが各々算出され、これらの各データが、加算器36,46,56,66によって順次加算され、力Fを示すデータが生成される。この例によれば、運動方程式の演算を、テーブルを用いて実行することができるので、座標変換を行う第3,第4実施形態と比較して演算負荷が軽くなり、高速処理が可能となる。
【0070】
2−3:アクチェータの駆動
アクチェータの駆動は、第4実施形態と同様に行われる。すなわち、位置情報xとデータDFが補正テーブル群70に供給されると、位置情報xに基づいて複数の補正テーブルのうちの1つが選択され、選択された補正テーブルからデータDFに対応する補正値を指示するデータDF’が読み出される。これにより、アクチュエータの推力特性を補正することができる。
次にデータDF’がデマルチプレクサ71によって時分割分離され、分離された各データが各PWMドライバ72,…を介して各電流フィードバック回路73,…に供給されると、各電流フィードバック回路73,…は、アクチュエータの発熱による推力変動を抑制するように、1次元アクチュエータ1,…、2次元アクチュエータ10,…、および3次元アクチュエータ100,…を制御する。これにより、各アクチュエータは所定の外力Fを外部に作用することができる。
【0071】
2−4:テーブルの生成
次に、3次元テーブル26,28,37,47とパラメータ補正テーブル27,29、および乗算テーブル38,48の生成について説明する。この例にあっては、1個の3次元アクチュエータ100が制御ICチップに接続されているものとする。ここでは、人の顔から得られる触覚を3次元アクチュエータ100で模倣する場合を図14を参照しつつ説明する。
【0072】
図に示すように操作子Sを人の顔に押し当てると、操作子Sは人の顔から反力Fを受ける。この反力Fは、各1次元アクチュエータ11,12,13 によって発生される力Fx,力Fy,力Fzの合成力と釣り合う。一方、1次元アクチュエータ11,12,13から得られる位置情報x,y,zは、操作子Sの座標を表している。この座標P(x,y,z)において力Fx,Fy,Fzは、位置、速度、加速度によって一意に定まる。したがって、この例では実際のアクチュエータ(もしくはこれに相当する疑似測定器)を使用して、対象物の各位置での力Fx,Fy,Fzを実測して、各テーブルを生成している。
まず、操作子Sの速度と加速度を0とし、すなわち、操作子Sが停止しているとすると、力Fxを得るために1次元アクチュエータ11を駆動している駆動電流は、上述した運動方程式のkxの項に対応する値となる。このため、人の顔の各位置において駆動電流と位置情報x,y,zを実測し、これらを対応づけて3次元テーブル26,28を生成する。
【0073】
次に、速度と加速度に対応するテーブルの生成については、操作子Sを人の顔に押し当て、複数の速度,加速度で駆動電流を実測することによって行われる。この実測を顔の各位置について行い、そこで得られる駆動電流と位置情報x,y,zと対応づけ、これに基づいて3次元テーブル37,47、パラメータ補正テーブル27,29、および乗算テーブル38,48を生成する。
実際の計測にあっては、Fy,Fzの方向が一定となるようにして、まずFxについて上記計測を行い。この後、Fy,Fzについて同様に計測を行えばよい。また、人の顔や破損し易い物体を等を計測する場合にあっては、駆動電流に制限を設けて、一定の力以上の負荷が対象物に加わらないようにしている。
【0074】
こうして、各テーブルを生成することによって、人の顔から得られる触覚を模倣することができる。すなわち、本実施形態によれば、模倣の対象となる物体を用意し、この物体から得られる触覚を記憶しこれを再現することができる。この結果、物体の柔らかさ、硬さといった弾性を表現することが可能となる。
なお、各テーブルを自動学習で生成してもよい。この場合には、対象物体を所定の位置に置き自動学習を開始すると、操作子Sが予め定められた軌跡を移動し、この際に必要とされる駆動電流と位置情報x,y,zを対応づけて、各テーブルが自動的に作成される。
【0075】
このように本実施形態によれば、座標変換を行うことなく、位置情報x,y,zを用いて各テーブルを直接参照したので、演算量を削減することができる。また、3次元アクチュエータは自由継手で連結することとしたので、操作子Sを広い範囲で可動させることができる。また、対象物の弾性を模倣することができ、複雑な力覚を発生させることができる。さらに、立体物の質感等を再現できるツールに応用することができ、当該立体物が空間を仕切る輪郭といった境界条件の測定や輪郭の再現を行うことが可能になる。
【0076】
F.第6実施形態
上述した第1〜第5実施形態において、各力覚駆動装置を制御する制御プログラムは通信網を介して配信しても良いし、あるいは記録媒体に記録されていても良い。第6実施形態では、この場合の一例として、第4実施形態の制御ICチップAを用いたドライブシュミレータについて説明する。
【0077】
図16は、第6実施形態に係わるドライブシュミレータのブロック図である。図において、201はパーソナルコンピュータであって、ネットワークNETに接続されており、ドライブシュミレータ全体の動作を制御する。また、200はネットワークNETに接続されるサーバであって、そこからパーソナルコンピュータ201に制御プログラムが配信されるようになっている。この制御プログラムは、ドライブシュミレータの動作を制御するものであって、そこには、ハンドルHD、クラッチペタルKP、アクセルペタルAP、およびシフトレバーSL等の操作子に反力を付与するためのタッチデータ(上述した運動方程式のパラメータ)が含まれている。したがって、制御プログラムを変更すれば、操作子の操作感を変更することができる。
【0078】
ここで、パーソナルコンピュータ201の構成を図16に示す。図に示すように、パーソナルコンピュータ201は、CPU300、ROM301、RAM302、ハードディスク303、通信インターフェース304、CD−ROMドライバ305、および内部インターフェース306等から構成されている。
【0079】
CPU300はバスを介して各構成部分に接続されており、サーバ200から制御プログラムが送信されると、これを通信インターフェース304を介して受信し、受信した制御プログラムをハードディスク303に格納するようになっている。また、制御プログラムがCD−ROMによって供給される場合には、CD−ROMに格納されている制御プログラムをCD−ROMドライバ305によって読み出し、これをハードディスクに格納するようにCPU300は制御する。なお、このような格納動作は、ROM301に格納されている基本プログラムに基づいて実行される。なお、この制御プログラムを実行する際には、RAM302がCPU300の作業領域として用いられる。また、制御プログラム中のタッチデータは、プログラムの進行に応じて制御ICチップAに転送されるようになっている。
【0080】
制御プログラムが実行されると、パーソナルコンピュータ201は、当該プログラムに従ってビデオ信号VSとオーディオ信号ASを生成する。このビデオ信号VSはディスプレイDPに出力され、一方、オーディオ信号ASはアンプAMPを介してスピーカSPに出力される。
【0081】
また、ハンドルHD、クラッチペタルKP、アクセルペタルAPには各々1次元アクチュエータ202,203,204が接続されており、シフトレバーSLには2次元アクチュエータ205が接続されている。これらのアクチュエータは、制御ICチップAによって制御される。この制御ICチップAは、パーソナルコンピュータ201と相互にデータの通信を行えるように接続されている。
【0082】
制御ICチップAからは、各アクチュエータの位置情報X(図12参照)等がパーソナルコンピュータ201に送信される。これにより、パーソナルコンピュータ201は、ハンドルHDの角度やアクセルペダルAPおよびクラッチペダルKPの踏み込み具合を検知し、検知結果に基づいてビデオ信号VSおよびオーディオ信号AS等を生成する。
【0083】
一方、パーソナルコンピュータ201からは、2次元テーブル群24,25,34,44および2次元テーブル64のタッチデータ(運動方程式のパラメータ)が、制御ICチップAに転送される。これにより、制御プログラムが新たに更新された場合に、操作子の操作感覚を変更することが可能となる。また、プログラムの進行に応じてタッチデータの内容を変更するようにすれば、各シーン毎にハンドルHDやシフトレバーSL等に力覚を付与することができる。例えば、砂利道を走行するシーンではハンドルHDの操作を重くしたり、雨のシーンでスリップしたような場合にはハンドルHDの操作を軽くすることができる。
【0084】
また、座席SSの下部には、1次元アクチュエータ206〜208で構成される3次元アクチュエータが設けられており、ソフトの進行に応じて座席SSの位置を立体的に可変できるようになっている。この場合、パーソナルコンピュータから、力Fを指示するデータがベクトル分離回路209に出力されると、そこで、ベクトル分離が行われ、3次元アクチュエータを駆動する駆動信号が生成される。そして、各駆動信号によって、各1次元アクチュエータ206〜208が駆動される。これにより、ソフトの進行に応じて座席SSに加速度を与えることができ、例えば、ユーザーがハンドルHDの操作を誤って車体がガードレールに接触したような場合には、座席SSを上下左右に揺らすことができる。
【0085】
このように第6実施形態によれば、制御ICチップAによって、ドライブシュミレータ等のアミューズメント機器を総合的に制御することができ、これにより臨場感にあふれる動作を実現できる。また、制御プログラムをCD−ROMやネットワークを介して配信することができるので、同一の操作子を用いて、そこで付与する力覚を適宜変更することが可能になる。
【0086】
G.応用例
本発明は上述した実施形態に限定されるものでなく、例えば以下のように種々の応用が可能である。
▲1▼上記各実施形態は、ユーザーがアクチュエータを操作することによって検出された位置情報X等に基づいて力覚を付与するものであったが、この替わりに位置情報X,速度情報X’および加速度情報X”等をパーソナルコンピュータで生成し、これを用いて各アクチュエータを駆動してもよい。例えば、この力覚駆動装置をフライトシュミレータに適用すれば、離着陸時における正しい操作を再現することができ、パイロットの訓練に役立てることができる。
また、位置情報X,速度情報X’および加速度情報X”等を通信ネットワークを介して伝送し、これを用いて各アクチュエータを駆動してもよい。例えば、2台の力覚駆動装置を通信ネットワークを介して接続し、一方の力覚駆動装置を操作して得られた位置情報X,速度情報X’および加速度情報X”等を通信ネットワークを介して伝送し、これらに基づいて他方の力覚駆動装置を動作させれば、離れた場所で力覚を再現することができる。
【0087】
▲2▼上記第1実施形態の1次元アクチュエータは、回転型のマンマシンインターフェースに適用してもよく、例えば、図17に示す回転ボリュームに応用しても良い。この場合、1次元アクチュエータとして、ロータリーソレノイドやモータ等を用いればよく、そのセンサは回転角度を上述した位置情報として出力する。この例によれば、大きな質量のつまみ部を用いなくとも、重量感のあるボリュームとすることができ、高級感を演出することができる。
【0088】
▲3▼上記第2実施形態の2次元アクチュエータを、図18(A)に示すジョイスティック、同図(B)に示すドライブシュミレータのシフトレバー等に応用してもよい。例えば、シフトレバーに適用した場合にあっては、アイドリングの状態でシフトレバーを小刻みに振るわせることができ、臨場感を演出するこができる。 また、第2実施形態の2次元アクチュエータを、同図(C)に示す形状認識システムに応用してもよい。この場合には、形状の輪郭に沿って操作子Sを操作すれば反力が付与されないかあるいは微小な反力が付与され、その輪郭からずれて操作子Sを操作すると、大きな反力が付与されるようになっている。このため、操作子Sをなにげなく操作すれば、操作子Sは動きやすい所をたどるので、操作子Sの軌跡は形状の輪郭に沿ったものとなり、人が形状を認識することができる。
また、図17に示すロータリーソレノイドやモータ等を1次元アクチュエータとして用い、図19(A)に示す立体形状の認識に応用してもよい。この場合には、人の指に装着するキャップC1,C2に各4本の糸を張り、各4本の糸の張力を各々1次元アクチュエータで制御すればよい。この際、指が仮想物体に触れない状態では反力をほとんど受けることなく動作できるようにし、仮想物体に触れると反力を受けるように各1次元アクチュエータを制御する。
また、仮想環境をコンピュータで作り出し、物理的に離れた遠隔地の人どうしが、一つ仮想環境内をインタラクションすることにより、協同作業をすることはリモートコラボレーションと呼ばれいるが、この技術分野に、図19(B)に示す3次元力覚駆動装置を適用してもよい。
また、図8に示す2次元アクチュエータを構成する2つの1次元アクチュエータ11,12を力点Wで直交するように連結してもよい。この場合には、力FX,力FYをより簡単に算出することができる。
【0089】
▲4▼上記第4実施形態において、運動方程式の各パラメータMX”,ρX’,kXを指示するデータを2次元テーブル群24,25,34,44から読み出し算出するにあたり、位置情報X,速度情報X’,加速度情報X”を適宜組み合わせたアドレスを用いて読み出してもよい。また、2次元アクチュエータ10に関する運動方程式の各パラメータMX”,ρX’,kXを算出する場合には、位置情報X,Y、速度情報X’,Y’、加速度情報X”,Y”を適宜組み合わせたアドレスを用いてもよい。さらに、3次元アクチュエータ100に関する運動方程式の各パラメータMX”,ρX’,kXを算出する場合には、位置情報X,Y,Z、速度情報X’,Y’,Z’、加速度情報X”,Y”,Z”を適宜組み合わせたアドレスを用いてもよい。
【0090】
▲5▼また、上記各実施形態において、タッチデータテーブル群に運動方程式の各係数を指示するデータを格納してもよい。この場合には、位置情報X,速度情報X’,加速度情報X”に応じてM,ρ,k,fといった係数の組が、タッチデータテーブル群から読み出され、各係数と位置情報X,速度情報X’,加速度情報X”を乗算することによって、力Fが算出される。また、各係数は一定の値であってもよく、さらに、階段状に変化するものであってもよい。
【0091】
▲6▼また、上記第5実施形態において、運動方程式の速度に対応する項、すなわち、ρx’を算出する際に、他の軸の速度情報y’,z’を用いてこれを算出するようにしてもよい。また、加速度に対応するMx”を算出する際に、他の軸の加速度情報y”,z”を用いてこれを算出するようにしてもよい。また、各テーブルに格納されているデータの中間値を、演算によって補間し、滑らかに出力が変化するようにしてもよい。また、上記第5実施形態において説明した各テーブルの生成方法を、第4,第3実施形態に適用しても良い。
【0092】
▲7▼また、上記各実施形態において、速度情報と加速度情報は、位置情報を微分することにより算出したが、速度センサ、加速度センサにより検出しても良いことは勿論である。また、加速度センサから検出される加速度情報を順次積分して速度情報、位置情報を算出してもよい。さらに、速度情報を速度センサで検出し、これを積分して位置情報を、微分して加速度情報を算出するようにしてもよい。要は、操作子Sの状態を運動方程式で表すことができる状態情報を得ることができればよい。
【0093】
▲8▼また、上記各実施形態および応用例の力覚駆動装置で実現される機能は、力覚付与方法として捉えることも可能であり、この力覚付与方法を第6実施形態出説明したように記録媒体に格納したり、ネットワークを介して配信することも可能である。また、この場合、力覚駆動装置を全体を制御する制御プログラムだけでなく、運動方程式のパラメータと状態情報(位置情報、速度情報、加速度情報)とを対応付けて格納したタッチデータテーブル群、2次元テーブルのデータだけを記録媒体に記録し、これを力覚駆動装置に設けられた読み取り手段で読み取って、テーブルの内容を更新するしたり、当該データをネットワークを介して取得し、更新することも可能である。
ここで、記録媒体とは、その読取装置に対して、磁気、電気、光等のエネルギー変化を引き起こして、それに対応する信号の形式で、読取装置にプログラムの記述内容を伝達できるものであって、例えば、磁気ディスク、光ディスク、CD−ROM、半導体メモリ等が該当する。
【0094】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明に係わる発明特定事項によれば、複数方向の力覚を付与することができる。また、操作子の位置あるいは操作方向に応じて力覚を付与することができる。また、操作子の操作方向と同一方向に力覚を付与することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係わる第1実施形態の1次元力覚駆動装置のブロック図である。
【図2】 同実施形態に係わる1次元アクチュエータの構成を示す断面図である。
【図3】 同実施形態に係わる1次元力覚駆動装置を適用したスライドスイッチの側面図である。
【図4】 同実施形態に係わるスライドスイッチに用いられるタッチデータテーブル群の内容を示す図である。
【図5】 同実施形態に係わる1次元力覚駆動装置をキーボードに適用した場合のボタン部の構成を示す側面図である。
【図6】 同実施形態に係わるボタン部に用いられるタッチデータテーブル群の内容を示す図である。
【図7】 本発明に係わる第2実施形態の2次元力覚駆動装置のブロック図である。
【図8】 同実施形態に係わる2次元アクチュエータの構成を示す平面図である。
【図9】 同実施形態に係わる座標変換説明するための図である。
【図10】 本発明に係わる第3実施形態の3次元力覚駆動装置のブロック図である。
【図11】 同実施形態に係わる3次元アクチュエータの構成を示す斜視図である。
【図12】 本発明に係わる第4実施形態の多次元力覚駆動装置のブロック図である。
【図13】 本発明に係わる第5実施形態の多次元力覚駆動装置を説明するためのブロック図である。
【図14】 同実施形態におけるテーブルの生成を説明するための説明図である。
【図15】 本発明に係わる第6実施形態の多次元力覚駆動装置をドライブシュミレータに適用した場合の構成を示すブロック図である。
【図16】 同実施形態のパーソナルコンピュータの構成を示すブロック図である。
【図17】 第1実施形態の1次元アクチュエータを回転ボリュームに応用した例を示す図である。
【図18】 第2実施形態の2次元アクチュエータの応用例を示す図である。
【図19】 第3実施形態の2次元アクチュエータの応用例を示す図である。
【符号の説明】
11,12,1N…1次元アクチュエータ、101,102,10N…2次元アクチュエータ、1001,1002,100N…3次元アクチュエータ、21,22,2N…PWMドライバ(駆動手段)、X,Y,Z……位置情報、X’,Y’,Z’…速度情報、X”,Y”,Z”…加速度情報、CTLX,CTLY,CTLZ…制御信号、4,8…タッチデータテーブル群(制御手段、テーブル)、5…演算回路(制御手段、演算手段)、7…合成ベクトル演算回路(制御手段、演算手段、制御信号生成手段)、12…センサ(検出手段)、27,28…微分回路(検出手段)。
Claims (9)
- 操作子の位置に応じて、前記操作子に力を付与する力覚駆動装置において、
前記操作子と連結され、前記操作子を複数方向に可動させるアクチュエータと、
前記操作子の位置を検出し、該位置を表す位置情報、前記操作子の速度を表す速度情報、前記操作子の加速度を表す加速度情報を出力する検出手段と、
前記操作子の位置、速度、加速度のそれぞれに対応する運動方程式の各項の値を指示する各データが格納されたテーブルであって、前記項毎に複数設けられたテーブルと、
前記位置情報に基づいて、前記速度の項に対応するテーブルと前記加速度の項に対応するテーブルとを選択し、前記位置情報、前記速度情報および前記加速度情報に基づいて、前記位置の項に対応するテーブルおよび選択された前記テーブルを参照し、これにより得られた前記各データを加算することによって制御信号を生成する制御信号生成手段と、
前記制御信号に基づいて、前記アクチュエータを駆動する駆動手段とを備えたことを特徴とする力覚駆動装置。 - 前記テーブルには、前記操作子の位置、速度、加速度および外部入力情報に対応する運動方程式の各項の値を指示する各データが格納されており、
制御信号生成手段は、前記位置情報、前記速度情報、前記加速度情報および前記外部入力情報に基づいて前記テーブルを参照し、これにより得られた前記各データから制御信号を生成することを特徴とする請求項1に記載の力覚駆動装置。 - 前記アクチュエータの推力特性を補正するためのデータが格納された推力特性補正テーブルと、
前記制御信号生成手段が生成した制御信号に対応するデータを前記推力特性補正テーブルから読み出し、該データにより前記制御信号を補正する補正手段とを備えたことを特徴とする請求項1または2に記載の力覚駆動装置。 - 前記操作子の操作方向を検出する操作方向検出手段を備え、
前記制御信号生成手段は、前記位置情報および前記操作方向に基づいて前記操作子に付与する前記力の大きさおよび方向を求め、求められた前記力の大きさおよび方向に応じた制御信号を生成することを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の力覚駆動装置。 - 前記操作子に付与する前記力の方向を、前記操作子が操作された方向と同一方向に設定することを特徴とする請求項4に記載した力覚駆動装置。
- 操作子に連結されたアクチュエータを用いて、前記操作子に複数方向の力を付与する力覚付与方法であって、
前記操作子の位置を検出し、該位置を表す位置情報、前記操作子の速度を表す速度情報、前記操作子の加速度を表す加速度情報を出力し、
前記操作子の位置、速度、加速度のそれぞれに対応する運動方程式の各項の値を指示する各データが格納されたテーブルであって、前記項毎に複数設けられたテーブルのうち、前記位置情報に基づいて、前記速度の項に対応するテーブルと前記加速度の項に対応するテーブルとを選択し、前記位置情報、前記速度情報および前記加速度情報に基づいて、前記位置の項に対応するテーブルおよび選択された前記テーブルを参照し、
これにより得られた前記各データを加算することによって制御信号を生成し、
前記制御信号に基づいて、前記アクチュエータを駆動することを特徴とする力覚付与方法。 - 前記テーブルに、記録媒体から読み出した前記データ、または通信により取得した前記データを記憶することを特徴とする請求項6記載の力覚付与方法。
- 操作子に連結されたアクチュエータを用いて、前記操作子に複数方向の力を付与する力覚駆動装置を制御するプログラムを記録した記録媒体であって、
前記プログラムは、
前記操作子の位置を検出し、該位置を表す位置情報、前記操作子の速度を表す速度情報、前記操作子の加速度を表す加速度情報を出力する処理と、
前記操作子の位置、速度、加速度のそれぞれに対応する運動方程式の各項の値を指示する各データが格納されたテーブルであって、前記項毎に複数設けられたテーブルのうち、前記位置情報に基づいて、前記速度の項に対応するテーブルと前記加速度の項に対応するテーブルとを選択し、前記位置情報、前記速度情報および前記加速度情報に基づいて、前記位置の項に対応するテーブルおよび選択された前記テーブルを参照する処理と、
これにより得られた前記各データを加算することによって制御信号を生成する処理と、
前記制御信号に基づいて、前記アクチュエータを駆動する処理とを前記力覚駆動装置に行わせることを特徴とするプログラムを記録した記録媒体。 - 操作子に連結されたアクチュエータを用いて、前記操作子に複数方向の力を付与する力覚駆動装置であって、
通信回線を介してプログラムを受信する受信手段と、前記プログラムを記憶する記憶手段を備え、
前記プログラムは、
前記操作子の位置を検出し、該位置を表す位置情報、前記操作子の速度を表す速度情報、前記操作子の加速度を表す加速度情報を出力する処理と、
前記操作子の位置、速度、加速度のそれぞれに対応する運動方程式の各項の値を指示する各データが格納されたテーブルであって、前記項毎に複数設けられたテーブルのうち、前記位置情報に基づいて、前記速度の項に対応するテーブルと前記加速度の項に対応するテーブルとを選択し、前記位置情報、前記速度情報および前記加速度情報に基づいて、前記位置の項に対応するテーブルおよび選択された前記テーブルを参照する処理と、
これにより得られた前記各データを加算することによって制御信号を生成する処理と、
前記制御信号に基づいて、前記アクチュエータを駆動する処理とを前記力覚駆動装置に行わせることを特徴とする力覚駆動装置。
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