JP4351315B2 - 廃水処理装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は廃水処理装置に係り、特に100トン/日以下のような中小規模の廃水を微生物を用いて有効且つ効率的に浄化処理することのできる方法および装置を提供し、また斯かる装置をそれぞれの施工現場において比較的簡易且つ低コストに形成施工することを可能とし、特に窒素分や燐分をも適切に低減することのできる方法および装置を得ようとするものである。
【0002】
【従来の技術】
食糧品その他の製産工場と共にその他の飲食店や一般家庭ないし各種事業所などから発生する廃水がそのまま放流されることによって河川や湖沼ないし海域を汚損し、生活環境を損うこととならざるを得ない。従って上記のような廃水を浄化処理することについては従来から各方面において種々の検討が重ねられ、また各種の処理設備が実用化されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
各種廃水を処理するための設備自体は上記のように従来から知られ、種々に実用化されているが、相当の大型容量のものであって、それぞれの施工現場でコンクリート打ちし、基礎施工して充分に硬化する養生期間経過後に配筋を組み各収容槽を順次にコンクリート打ちによって形成し、それぞれの機器や配管などを配設連結するようにしたものであるから少くとも1カ月以上のような長期に亘る施工を必要とし、敷地や工費、工期の何れからしても相当に大型且つ巨額とならざるを得ない。
【0004】
従って廃水処理することが生活環境を改善、向上する上において枢要であることは充分認識されていても、中小工場や一般家庭ないしそれの集合した部落などの廃水に対し的確な浄化処理を採用することができない。この故に成程それぞれにメリットのある設備が知られ、また運転されているとしても大半の廃水は漫然と放流せざるを得ない状態であって、一般的な生活環境ないし地球における汚染は次第に深まることとなる。
【0005】
特に上記のような従来の技術によるものは一般的にBOD、CODないしSS分をそれなりに低減し得るとしても窒素分(T−N)や燐分の如きについて好ましい低減を図ることが困難であり、従って得られる廃水清浄化が必ずしも有効適切でない不利がある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記したような実情に鑑み検討を重ねて創案されたものであって、自然界に生存していて適当な条件を整えることにより旺盛な増殖を図ることができ、しかもその条件が変化することによって胞子を形成して死滅することのない有用微生物バチルス(Bacillus) 菌を適切に利用せしめて窒素分や燐分をも有効に低減し、しかも処理装置全般の構成関係を適切に改変することにより比較的コンパクト且つ低コストな設備によって好ましい浄化処理を達成することに成功したものであって、以下の如くである。
【0010】
(1) 原水ピットからの廃水を受入れる調整槽と曝気槽群、沈澱槽および放流ピットから成り、前記調整槽と曝気槽群の間に多孔組織繊維材を配設した微生物増殖培養槽を設け、前記曝気槽群および微生物増殖培養槽にそれぞれ給気管を連結すると共に前記曝気槽群と調整槽および微生物増殖培養槽に前記沈澱槽で得られた沈降汚泥を供給するスラリー管を連結したことを特徴とする廃水処理装置。
【0011】
(2) 曝気槽群が調整槽に対し微生物増殖培養槽を介して連結された第1槽と該第1槽に順次連結された複数の従属槽から成り、それらの各槽に何れも給気管路を連結すると共に前記曝気槽群および調整槽に沈澱槽で得られた沈降汚泥を供給するスラリー管路を連結したことを特徴とした前記(1)に記載の廃水処理装置。
【0012】
(3) 微生物増殖培養槽に複数個の合成繊維による不規則繊維交錯板状体を配設し、それら不規則繊維交錯板状体間に給気管路を設け、しかも該微生物増殖培養槽にも沈澱槽で得られた沈降汚泥供給管路を連結したことを特徴とした前記(1)又は(2)の何れか1つに記載の廃水処理装置。
【0013】
(4) 微生物増殖培養槽に複数個の合成繊維による不規則繊維交錯回転体が槽架設定され、該不規則繊維交錯回転体に駆動回転機構を設けたことを特徴とする前記(1)又は(2)の何れか1つに記載の廃水処理装置。
【0014】
(5) 調整槽、曝気槽群、沈澱槽および原水ピットと放流ピットがコンクリート質のような重量構造体で形成され、微生物増殖培養槽が金属板または合成樹脂質などの軽量構造材で形成されたことを特徴とする前記(1)〜(4)の何れか1つに記載の廃水処理装置。
【0015】
【発明の実施の形態】
上記したような本発明によるものの具体的な実施態様を添附図面に示すところについて説明すると、本発明による装置の全般的な配置、構成は図1に示す如くであって、原水ピット6の前置された調整槽1と複数基の曝気槽2a,2b,2c,2dより成る曝気槽群2および沈澱槽3と排水ピット4を有し、しかも前記調整槽1と曝気槽群2との間に微生物増殖培養槽5が設けられ連結管9で接続されている。
【0016】
前記したような構成において、本発明では調整槽1、曝気槽群2、沈澱槽3はそれぞれがコンクリート質のような重量構造体で形成されるが、より好ましい態様としては図1においてそれぞれ示されているようにこれらの槽1,2,3は分割成形体として適宜に成形型を用いプレキャスト方式の如きにより工場生産された単位体7がそれぞれの施工現場に搬入され、連結組立てられる。即ちこのようなプレキャスト方式によるときは現場における施工に当ってコンクリート打込みを前提とした少くとも4週強度などを条件とする養生期間の如きを実質的に不用として工期の著しい短縮を図り、また型枠組み、硬化後の脱型の如きを不要とし、短時間内に的確な設備を低コストで構成することができる。
【0017】
調整槽1と曝気槽群2との間に連結配設される微生物増殖培養槽5は前記したような各槽1,2,3とは異り金属板または合成樹脂成形材の如きを用いた軽量構造材による成形体とされる。即ちこの微生物増殖培養槽5は前記したバチルス菌のような微生物を旺盛に培養増殖せしめるための槽であって、そのための作動機構、添加物投入機構や通気機構、通水機構ないし微生物増殖培養機構などを配設するための工作を必要とするが、これらの工作を容易化し、またできるだけ軽量化してその設置位置に関して専用の敷地などを必要とせず他の機構に対する重層状態での設置などを含む適宜の配設態様を選ばしめ得る如く軽量化された設備とすることができる。
【0018】
従来設備よりもコンパクト化して中小の工業設備や一般聚落ないし家庭などにおいても採用を可能ならしめようとする本発明の廃水処理装置においては前記した微生物増殖培養槽5において可能な限りに旺盛な微生物の増殖を図ることが特別な清浄化剤による処理などを主体としない低コストな浄化処理を得るために枢要であって、具体的に図2と図3に示すような培養槽を採用する。即ち前記したバチルス菌(有用微生物)の増殖培養を積極的に行って廃水中有機物の分解を行い、廃水中BODの40〜50%程度の如きをこのような曝気設備の前段機構で除去し、後段曝気槽の如きにおいては脱窒、脱リンのような処理作用をも図ろうとするものである。
【0019】
つまり、図2,図3に示すものにおける機構的主体は両側に対設された複数個の多孔組織繊維体11とそれらの間に設けられた散気機構8であって、図2に示すように平面的中央部に平面間隔部12を採って両側に多孔組織繊維板状体11が夫々板状体間隙13を保持した状態に支持部材14で組付けられた繊維板状体群10を対設すると共に垂直的にも図3に示す如く、上下方向に前記繊維板状体群10を垂直間隔部15を形成して多段に対設したものである。また、前記したような平面間隙部12の底部において送気管16を設け、該送気管16には空気噴出口18を配設すると共に放気筒17を設けて供給された被処理水(廃水)中に空気を充分に放出供給するように成っていて、廃水および噴出空気を前記繊維板状体間およびその組織中に充分流通せしめ特別な作動機構を用いることなく散気機構8からの噴出空気によって好ましい接触攪拌状態を形成する。
【0020】
更に言うならば前記した多孔組織繊維体11は代表的に塩化ビニリデン系繊維のようなそれなりの硬度をもった合成樹脂繊維材を不規則緩解状態にカール化し解放した状態で所定の板厚を形成するように圧縮すると共に同じく塩化ビニリデン系接着剤の如きを散布附着させた状態で、特に繊維相互の交点部分に流動集合せしめて、結着させ一体化したもので、空隙率が95%以上のように嵩高な板状体である。即ち立体的網状組織が安定に確保され、また物理的化学的にも安定な組織を形成し、該組織中へ導入された廃水は勿論、添加された有機物、増殖促進剤および送気管16から噴出され、放気筒17内で分散気泡化された空気を効率的にバチルス菌を主体とした有機微生物に供給し、その増殖培養を促進する。更に該微生物が増殖培養床を閉塞させることなく前記のような高性能散気機構による旋回攪拌流により剥離し押し流されて曝気槽群2による曝気処理を効率的に行わしめる。
【0021】
前記のような合成樹脂繊維材は吸水性、吸湿性が殆んど認められず、廃水中において長期使用によっても重量変化やカビ、腐食の発生も認められないことから長期多年に亘る連続運転を可能とする。またこの微生物増殖培養槽5は上記のように効率的な増殖培養が図られることから比較的小型で足り、前記のように軽量な素材で形成されていることから殊更に基礎上に設置する必要がないと共に適宜に他の槽上に載置し、あるいは適当な設備の2階部分などを利用した設置が可能で装置の設定敷地を縮減した有利な設定を可能とする。
【0022】
また本発明においては図2,3に示したような空気吹込みを利用して接触条件を形成するものに代え、図4および図5に示すような動的機構を利用した設備を採用してより効率的な処理を行うことができる。即ち適宜に前処理された汚廃水を送入するための連結管によって処理すべき汚廃水が定量的に送入されるようにされた処理機構2は汚廃水受入部22の軸方向両側に対設された軸受部25によって軸承され、駆動機構24によって駆動されるが、このような回転軸23に配装されているのが回転体20であり、即ち回転体8は少くとも10〜30個の如き多数個が回転軸23に対し積層状に取付けられたものであって、各回転体20の周側部には別に図5において示すように鍔部27aと軸部27bより成るスペーサ27が配装されその軸部27bは中空とされて連結軸を挿通固定し、立体網状構造の合成繊維組織体である回転体20を所定の間隔を保持した状態として組付けしめ、この状態で少くとも10枚、一般的に20枚以上である回転体20群を一体化して回転するように成っている。
【0023】
上記のような回転体20群の適当な速度による回転によって各処理機構2内の下部に収容された汚廃水中とその上部における空気層に対し各回転体8を形成する繊維組織が順次且つ交互に進入接触せしめられ、繊維組織に対する液体分(汚廃水および沈澱槽からの沈降汚泥)と空気とが交互に適切な状態で供給される。カバー21には適宜に点検窓25が設けられていて内部における作動状態を確認することができる。
【0024】
各回転体20は前記したように塩化ビニリデンのようにそれなりの剛性を有する合成繊維材を適度に屈曲加工したものを不規則な混合状態として集合せしめ、同じく塩化ビニリデン系接触剤をスプレー方式によって散布附着せしめ各繊維の交点部分における前記接着剤の集合凝結によって一体化させ、嵩比重が0.04g/cm3 〜0.08g/cm3 で空隙率が90%以上、特に93〜98.5%程度とすることによって前記したような回転時における汚廃水と空気の空隙組織に対する出入を容易とし、バチルス菌を主体とした微生物の生育を旺盛化して好ましい処理効果を得しめる。
【0025】
上記のように嵩比重が小で、空隙率の高い合成繊維材による回転体20は例えば直径が2m程度の大型部体であっても細い繊維組織に対する水の抵抗程度に回転でき回転駆動のための駆動力が僅少でよいこととなり、しかも汚廃水との接触面積が大であると共に組織中への空気および汚廃水と混入汚泥の出入が円滑でバチルス菌などの好ましい組織内繁殖を図り、このように旺盛な繁殖が図られた後に前記したような多段処理における供給空気量を適当に制御することによって好気性条件下から準嫌気状態またはそれに近い条件下に亘る多様な変化が与えられることとなって硝化や脱窒のような作用が適切に行われることとなる。従って従来技術において求めることのできない作用が得られ処理効果を充分に向上する。
【0026】
更に本発明における重要な特質的条件として前記した図1に示すように沈澱槽3の底部において得られる沈降スラリー部3aに開口したスラリー導出管30が曝気槽群2における第1曝気槽2aに導かれて沈降スラリーをこの第1曝気槽2aに供給添加する。また前記スラリー導出管30の第1分岐管31は調整槽1にも導入され、更に別の第2分岐管32は微生物増殖培養槽5にも導入するように構成されている。
【0027】
前記したスラリー導出管30、その第1分岐管31、第2分岐管32による沈降スラリーの供給量については沈降スラリー部3aからの導出スラリーの2分の1以上は第1曝気槽2aに供給され、残部スラリーの大半は調整槽1に供給することが好ましい。微生物増殖培養槽5に対しては一般的に導出スラリー全量の10%前後とすることが好ましく、調整槽1に対しては導出スラリー全量の20〜35%程度とすることが適切である。
【0028】
上記のように沈澱槽から第1曝気槽2aまたは調整槽1若しくは微生物増殖培養槽5に導入される沈降汚泥の量は本発明者による多くの実地検討の結果として調整槽1に導入される被処理廃水量の120%以上が好ましい浄化を効率的に達成する所以である。特に150%以上、200%程度を目標とした沈降汚泥供給によって空気供給の少ない第2曝気槽〜第4曝槽を空気供給のない沈澱槽5を経て胞子化したバチルス菌が再び旺盛な増殖を開始することが確認される。つまり、第2〜第4曝気槽を経て沈澱槽5で胞子化したものが第1曝気槽および調整槽などにおいて活性化、増殖することになり、胞子化して粘性を帯びた沈澱槽3内におけるリン分吸着作用と曝気槽群における窒素分除去作用をも含むBOD、COD、SS分除去作用を繰返し効率的に達成させることができる。
【0029】
前記した図1〜図3に示すような送風機から空気を供給してバチルス菌を主体としたような微生物を適切に増殖させるには該微生物と空気と充分に接触させることが必要であり、各槽5,2に対する空気供給空気量については各槽5,2a〜2d間において、代表的に以下の如くであって、第1曝気槽2aにおいては一般的に過半量が供給されることによって旺盛な増殖培養を行わしめる。
微生物培養増殖槽5・・・15〜20%
第1曝気槽2a・・・・・45〜70%
第2曝気槽2b・・・・・ 8〜12%
第3曝気槽2c・・・・・ 8〜12%
第4曝気槽2d・・・・・ 8〜12%
【0030】
第4,5図に示したような回転方式の設備の場合には一般的にゆっくりした速度で回転体20が回転されることによりその繊維組織間に空気と廃水を交互且つ均一状態に供給し安定した旺盛なバチルス菌を主体とした微生物の繁殖をもたらすことが可能となる。このようにゆっくりした速度の回転は動力コストを低減し、また設備の耐用性を向上し、2〜3年以上に亘る処理を低コストに可能とする。
【0031】
本発明において採用する多孔組織繊維体11または回転板20に用いられるカール化繊維組織体として代表的に塩化ビニリデン繊維などを用いたものは以下のような特性を有している。
▲1▼ 接触部分が非常に大きい特殊な網状構造を形成しているので汚廃水および空気との接触部分が多く、高度の処理効果が得られる。
▲2▼ 重量が軽く、しかも吸水しないので(かさ比重0.04〜0.08g/cm3 )駆動モーターの電気代、メンテナンスとも低廉である。
▲3▼ 空間率が例えば97%以上のように大きいため接触体の中への廃水と空気の出入が容易で処理効果が極めて良好となる。
▲4▼ 吸収性、吸湿性ともに前記したように殆ど無いため廃水につけた時の重量変化がなく、カビや腐蝕の問題もない。
▲5▼ 耐候性、耐薬品性、耐溶剤性に優れ、機械的強度も大きい。
▲6▼ 前記▲3▼のように空間率の大きい立体網状構造の接触体は多くのバチルス菌等の微生物保持が可能であって負荷変動に強く、高い除去効果を得ることが出来る。
▲7▼ また前記のような網状構造体の中に多くの微生物群(Bacillus菌主体)が生息するために空気中における酸素の吸収効率を上げるべく回転速度を高めても低コストな運転操業をなすことができる。
▲8▼ 上記のような立体網状構造であるから多量のバチルス菌の保持が可能で10,000〜30,000ppm のような高濃度廃水に対しても無稀釈で対応することが出来る。
▲9▼ 上記のようにバチルス菌を主体とすることからバチルス菌の特性上発生余剰汚泥量が少いし、硝化脱窒に大きな効果を得ることができる。しかも図示したような装置における沈澱槽3内においては酸素が急激に低減することから前記バチルス菌が胞子となり、高粘性の沈澱物として沈降し、このような沈澱物の高い粘性によって燐分などを有効に除去することが可能となる。
【0032】
図1〜図3に示したような装置として廃水量が180m3/日の場合に即応すべく、設計された本発明装置を用いると共に上記したような本発明方法に従ってBODが2000ppm 程度の原水をBOD20ppm 以下でNを80%以上、Pを95%以上に除去することを条件として従来から採用されている標準活性汚泥法による設備とを対比して示すと次の表1に示す如くであって有利性は明かである。
【0033】
【表1】
Figure 0004351315
【0034】
また上記したような本発明装置を具体的に新市街地に遮蔽条件下で設置し、沈澱槽から曝気槽群、調整槽および微生物増殖培養槽への沈降汚泥供給量を被処理廃水の200%程度として半月ないし1カ月毎に従来の活性汚泥法と比較して得られた測定結果の若干例を示すと次の表2の如くである。
【0035】
【表2】
Figure 0004351315
【0036】
更に上記した本発明の設備における4000m3/day の廃水処理条件において5カ月間の運転条件により実施した場合の流入廃水の性状(流入)および運転操業結果(流出)を要約して示すと次の表3に示す如くであって操業結果は次第に良好となる傾向が全部の試験項目において確認された。
【0037】
【表3】
Figure 0004351315
【0038】
【発明の効果】
以上説明したような本発明によるときは比較的コンパクトな設備によって各種廃水に対する効率的浄化を図らしめ、また低コストな設備を提供し得ることから中小企業や共同体あるいは個人の如きにおいても適宜に採用することを可能となし、この種廃水処理を充分に普及化して地球環境の浄化を有効に図らしめるものであるから工業的にその効果の大きい発明であることは明かである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による装置の全般的構成状態を示した説明図である。
【図2】本発明における微生物増殖培養槽の構成を示した平面的説明図である。
【図3】図2に示したものの III−III 線における断面図である。
【図4】本発明における別の動的微生物増殖培養設備の1例を示した部分切欠側面図である。
【図5】図4に示したものの回転部体配設状態を部分的に拡大して示した斜面図である。
【符号の説明】
1 調整槽
2 曝気槽群
2a 第1曝気槽
2b 第2曝気槽
2c 第3曝気槽
2d 第4曝気槽
3 沈澱槽
3a 沈降スラリー部
4 排水ピット
5 微生物増殖培養槽
6 原水ピット
7 単位体
8 散気機構
9 連結管
10 繊維板状体群
11 多孔組織繊維体
12 平面間隔部
13 板状体間隙
14 支持部材
15 垂直間隙部
16 送気管
17 放気筒
18 空気噴出口
20 回転体
21 カバー
22 汚廃水受入部
23 回転軸
25 軸受部
26 送気管
27 スペーサ
27a 鍔部
27b 軸部
30 スラリー導出管
31 スラリー導出第1分岐管
32 スラリー導出第2分岐管

Claims (5)

  1. 原水ピットからの廃水を受入れる調整槽と曝気槽群、沈澱槽および放流ピットから成り、前記調整槽と曝気槽群の間に多孔組織繊維材を配設した微生物増殖培養槽を設け、前記曝気槽群および微生物増殖培養槽にそれぞれ給気管を連結すると共に前記曝気槽群と調整槽および微生物増殖培養槽に前記沈澱槽で得られた沈降汚泥を供給するスラリー管を連結したことを特徴とする廃水処理装置。
  2. 曝気槽群が調整槽に対し微生物増殖培養槽を介して連結された第1槽と該第1槽に順次連結された複数の従属槽から成り、それらの各槽に何れも給気管路を連結すると共に前記曝気槽群および調整槽に沈澱槽で得られた沈降汚泥を供給するスラリー管路を連結したことを特徴とした請求項に記載の廃水処理装置。
  3. 微生物増殖培養槽に複数個の合成繊維による不規則繊維交錯板状体を配設し、それら不規則繊維交錯板状体間に給気管路を設け、しかも該微生物増殖培養槽にも沈澱槽で得られた沈降汚泥供給管路を連結したことを特徴とした請求項1又は2の何れか1つに記載の廃水処理装置。
  4. 微生物増殖培養槽に複数個の合成繊維による不規則繊維交錯回転体が槽架設定され、該不規則繊維交錯回転体に駆動回転機構を設けたことを特徴とする請求項1又は2の何れか1つに記載の廃水処理装置。
  5. 調整槽、曝気槽群、沈澱槽および原水ピットと放流ピットがコンクリート質のような重量構造体で形成され、微生物増殖培養槽が金属板または合成樹脂質などの軽量構造材で形成されたことを特徴とする請求項1〜4の何れか1つに記載の廃水処理装置。
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