JP4349299B2 - データ変換装置および方法、データ逆変換装置および方法、符号化装置および方法、復号装置および方法、情報処理システム、記録媒体、並びにプログラム - Google Patents

データ変換装置および方法、データ逆変換装置および方法、符号化装置および方法、復号装置および方法、情報処理システム、記録媒体、並びにプログラム Download PDF

Info

Publication number
JP4349299B2
JP4349299B2 JP2005049953A JP2005049953A JP4349299B2 JP 4349299 B2 JP4349299 B2 JP 4349299B2 JP 2005049953 A JP2005049953 A JP 2005049953A JP 2005049953 A JP2005049953 A JP 2005049953A JP 4349299 B2 JP4349299 B2 JP 4349299B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
data
analysis
processing
pieces
conversion
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2005049953A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2006238068A5 (ja
JP2006238068A (ja
Inventor
哲二郎 近藤
左近 山元
智宏 安岡
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sony Corp filed Critical Sony Corp
Priority to JP2005049953A priority Critical patent/JP4349299B2/ja
Publication of JP2006238068A publication Critical patent/JP2006238068A/ja
Publication of JP2006238068A5 publication Critical patent/JP2006238068A5/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4349299B2 publication Critical patent/JP4349299B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Television Signal Processing For Recording (AREA)
  • Compression Or Coding Systems Of Tv Signals (AREA)
  • Compression Of Band Width Or Redundancy In Fax (AREA)
  • Compression, Expansion, Code Conversion, And Decoders (AREA)

Description

本発明は、データ変換装置および方法、データ逆変換装置および方法、符号化装置および方法、復号装置および方法、情報処理システムおよび方法、記録媒体、並びにプログラムに関し、特に、画像が表示されなくなったり、回路規模の増大を招いたりといった不都合を発生させることなく、2回目以降の符号化や復号では画像データを著しく劣化させることで、アナログ画像信号を利用した不正コピーを防止することができるようにした、データ変換装置および方法、データ逆変換装置および方法、符号化装置および方法、復号装置および方法、情報処理システムおよび方法、記録媒体、並びにプログラムに関する。
図1は、従来の画像表示システムの構成例を示している。この画像表示システムは、再生装置1と表示装置2とから構成されている。
再生装置1は、復号部11とD/A変換部12とから構成されている。復号部11は、図示せぬ光ディスク等の記録媒体から再生された符号化デジタル画像信号を復号し、その結果得られるデジタル画像信号Vdg0をD/A変換部12に供給する。D/A変換部12は、このデジタル画像信号Vdg0をD/A(Digital-to-Analog)変換し、その結果得られるアナログ画像信号Vanを外部に出力する。即ち、アナログ画像信号Vanは、再生装置1から出力されて表示装置2に供給される。
表示装置2は、例えばCRT(Cathode-Ray Tube)ディスプレイやLCD(Liquid Crystal Display)等で構成され、再生装置1から供給されたアナログ画像信号Vanに対応する画像を表示する。
また、従来、図1に示されるような、A/D変換部21、符号化部22、および記録部23から構成される符号化装置3が存在する。この符号化装置3と、再生装置1から出力されたアナログ画像信号Vanとを利用することで、不正コピーが行われるおそれがある。
即ち、再生装置1から出力されたアナログ画像信号Vanが符号化装置3に入力されてしまうと、A/D変換部21は、そのアナログ画像信号VanをA/D(Analog-to-Digital)変換し、その結果得られるデジタル画像信号Vdg’を符号化部22に供給する。符号化部22は、そのデジタル画像信号Vdg’を符号化し、その結果得られる符号化デジタル画像信号Vcd’を記録部23に供給する。記録部23は、その符号化デジタル画像信号Vcd’を、図示せぬ光ディスク等の記録媒体に記録する。このようにして、不正コピーが行われてしまう。
そこで、特許文献1には、このようなアナログ画像信号Vanを利用した不正コピーを防止するために、著作権保護がなされているアナログ画像信号Vanをスクランブル処理して出力するか、或いはその出力を禁止する、といった手法が開示されている。
また、特許文献2には、再生側と記録側とのうちのいずれか一方もしくは両方の圧縮復号部に雑音情報発生部を設け、1回の処理では画像再生時に識別できない程度の雑音情報をデジタル画像信号に埋め込むことにより、コピー自体は可能とするが、複数回コピーを繰り返すと画像が著しく劣化し、これによって実質的にコピーの回数を制限する、といった手法が開示されている。
しかしながら、特許文献1の手法では、上述したように、再生装置1から出力されたアナログ画像信号Vanをスクランブル処理して出力するか或いはその出力を禁止するので、不正コピーの防止自体は図れるが、一方、表示装置2に正常な画像が表示されなくなるという問題点を有している。
また、特許文献2の手法では、再生側または記録側に、雑音情報発生部とこれを埋め込むための回路を搭載することが必須となり、回路規模が増大してしまうという問題点を有している。
即ち、特許文献1や特許文献2等の手法では、アナログ画像信号Vanを利用した不正コピーの防止自体は図られるが、その副作用として、表示装置2に適切な画像が表示されなくなったり、回路規模の増大を招いたりといった不都合が発生してしまう、という問題点が存在する。
そこで、画像が表示されなくなることや回路規模の増大を招くこと等の不都合を発生することなく、アナログ画像信号を利用した不正コピーを防止する手法が、本出願人により提案されている(例えば、特許文献3参照)。
即ち、特許文献3の手法とは、アナログ画像信号をA/D変換することにより得られるデジタル画像信号の位相ズレに着目し、そのデジタル画像信号に対して位相ズレに着目した符号化を行うことによってコピー前の画像の質を落とさずに、良好な質を維持したままでのコピーを不可能とし、これによりアナログ画像信号を利用した不正コピーを防止する、という手法である。
特開2001−245270号公報 特開平10−289522号公報 特開2004−289685号公報
このように、特許文献3の手法を適用することで、不正コピーを防止することが可能になった。しかしながら、デジタルコンテンツの流通が一般的になっている近年においては、特許文献3の他にも、不正コピーを防止するための別の手法の提案が要請されている。
本発明は、このような状況に鑑みてなされたものであり、画像が表示されなくなったり、回路規模の増大を招いたりといった不都合を発生させることなく、2回目以降の符号化や復号では画像データを著しく劣化させることで、アナログ画像信号を利用した不正コピーを防止するようにするものであって、特許文献3の手法とは異なる手法を提案するものである。
本発明の第1のデータ変換装置は、アナログ歪みが生じている入力データから、N次元(Nは1以上の整数値)で表される処理データを設定し、M個(Mは1以上の整数値)の処理データを分析単位として設定する設定手段と、設定手段により設定された分析単位に対応する所定のM個の処理データからなるデータ群を1以上設定し、1以上のデータ群のそれぞれを1以上の分析対象のそれぞれとして、処理データの表現形式を変換するための変換情報を分析対象毎に個別に生成する分析手段と、分析手段により生成された1以上の分析対象毎の変換情報のうちの所定の1つを利用して、設定手段により設定された分析単位に対応する所定のM個の処理データのそれぞれの表現形式を変換する変換手段とを備えることを特徴とする。
変換情報は、処理データの表現形式のうちの、変換手段による変換前の第1の表現形式と、変換手段による変換後の第2の表現形式との間の関係を示すまたは規定する情報であるようにすることができる。
入力データは、分析手段により分析対象として設定され得るデータ群が1以上集まって構成されているようにすることができる。
分析手段は、入力データの全てを分析単位で区分することで、M個の処理データからなるデータ群を1以上設定し、1以上のデータ群のそれぞれを1以上の分析対象のそれぞれとして、変換情報を分析対象毎に個別に生成し、変換手段は、分析手段により分析対象とされた1以上のデータ群のそれぞれを処理対象に1つずつ順次設定し、分析手段により1以上の分析対象毎に個別に生成された変換情報のうちの処理対象のデータ群についての変換情報を利用して、処理対象のデータ群を構成するM個の処理データのそれぞれの表現形式を変換するようにすることができる。
分析手段は、1以上の分析対象毎に、対応するデータ群を構成するM個の処理データのそれぞれを分析することで、変換情報をそれぞれ個別に生成するようにすることができる。
本発明の第1のデータ変換方法は、アナログ歪みが生じている入力データのうちの少なくとも一部の表現形式を変換するデータ変換装置のデータ変換方法であって、入力データから、N次元(Nは1以上の整数値)で表される処理データを設定し、M個(Mは1以上の整数値)の処理データを分析単位として設定する設定ステップと、設定ステップの処理により設定された分析単位に対応する所定のM個の処理データからなるデータ群を1以上設定し、1以上のデータ群のそれぞれを1以上の分析対象のそれぞれとして、処理データの表現形式を変換するための変換情報を分析対象毎に個別に生成する分析ステップと、分析ステップの処理により生成された1以上の分析対象毎の変換情報のうちの所定の1つを利用して、設定ステップの処理により設定された分析単位に対応する所定のM個の処理データのそれぞれの表現形式を変換する変換ステップとを含むことを特徴とする。
本発明の第1の記録媒体のプログラムは、アナログ歪みが生じている入力データのうちの少なくとも一部の表現形式を変換するデータ変換処理を制御するコンピュータに実行させるプログラムであって、入力データから、N次元(Nは1以上の整数値)で表される処理データを設定し、M個(Mは1以上の整数値)の処理データを分析単位として設定する設定ステップと、設定ステップの処理により設定された分析単位に対応する所定のM個の処理データからなるデータ群を1以上設定し、1以上のデータ群のそれぞれを1以上の分析対象のそれぞれとして、処理データの表現形式を変換するための変換情報を分析対象毎に個別に生成する分析ステップと、分析ステップの処理により生成された1以上の分析対象毎の変換情報のうちの所定の1つを利用して、設定ステップの処理により設定された分析単位に対応する所定のM個の処理データのそれぞれの表現形式を変換する変換ステップとを含むことを特徴とする。
本発明の第1のプログラムは、アナログ歪みが生じている入力データのうちの少なくとも一部の表現形式を変換するデータ変換処理を制御するコンピュータに実行させるプログラムであって、入力データから、N次元(Nは1以上の整数値)で表される処理データを設定し、M個(Mは1以上の整数値)の処理データを分析単位として設定する設定ステップと、設定ステップの処理により設定された分析単位に対応する所定のM個の処理データからなるデータ群を1以上設定し、1以上のデータ群のそれぞれを1以上の分析対象のそれぞれとして、処理データの表現形式を変換するための変換情報を分析対象毎に個別に生成する分析ステップと、分析ステップの処理により生成された1以上の分析対象毎の変換情報のうちの所定の1つを利用して、設定ステップの処理により設定された分析単位に対応する所定のM個の処理データのそれぞれの表現形式を変換する変換ステップとを含むことを特徴とする。
本発明の第1のデータ変換装置および方法、第1の記録媒体、並びに、第1のプログラムにおいては、アナログ歪みが生じている入力データのうちの少なくとも一部の表現形式を変換するデータ変換処理が制御される。詳細には、入力データから、N次元(Nは1以上の整数値)で表される処理データを設定し、M個(Mは1以上の整数値)の処理データが分析単位として設定される。次に、分析単位に対応する所定のM個の処理データからなるデータ群が1以上設定され、1以上のデータ群のそれぞれが1以上の分析対象のそれぞれとして、処理データの表現形式を変換するための変換情報が分析対象毎に個別に生成される。そして、生成された1以上の分析対象毎の変換情報のうちの所定の1つを利用して、設定された分析単位に対応する所定のM個の処理データのそれぞれの表現形式が変換される。
本発明の第1のデータ逆変換装置は、アナログ歪みが生じている元データから、N次元(Nは1以上の整数値)で表される処理データが設定され、M個(Mは1以上の整数値)の処理データが分析単位として設定され、設定された分析単位に対応する所定のM個の処理データからなるデータ群が1以上設定され、1以上のデータ群のそれぞれが1以上の分析対象のそれぞれとして、処理データの表現形式を変換するための変換情報が分析対象毎に個別に生成され、生成された1以上の分析対象毎の変換情報のうちの所定の1つを利用して、設定された分析単位に対応する所定のM個の処理データのそれぞれの表現形式が変換され、その結果、表現形式が変換されたM個の処理データからなる第2のデータ群が生成され、生成された第2のデータ群に対して、その生成に利用された変換情報が重畳されたデータが、入力データのうちの少なくとも一部として入力されるデータ逆変換装置であって、入力データから、第2のデータ群と変換情報とを分離する分離手段と、分離手段により入力データから分離された変換情報を利用して、分離手段により入力データから分離された第2のデータ群を構成するM個の処理データの表現形式を逆変換する逆変換手段とを備えることを特徴とする。
元データは、分析対象として設定され得る第1のデータ群が1以上集まって構成されるようにすることができる。
元データの全てが分析単位で区分されて、M個の処理データからなる第1のデータ群が1以上設定され、1以上のデータ群のそれぞれが1以上の分析対象のそれぞれとして、処理データの表現形式を変換するための変換情報が分析対象毎に個別に生成され、分析対象とされた1以上の第1のデータ群のそれぞれが処理対象に1つずつ順次設定されて、1以上の分析対象毎に個別に生成された変換情報のうちの処理対象のデータ群についての変換情報を利用して、処理対象の第1のデータ群を構成するM個の処理データのそれぞれの表現形式が変換され、その結果、処理対象の第1のデータ群に対応する第2のデータ群が生成され、1以上の第2のデータ群のそれぞれに対して、それぞれの生成に利用された変換情報が重畳された1以上のデータが、入力データとして入力され、分離手段は、入力データから、1以上の第2のデータ群のそれぞれと、それぞれの生成に利用された変換情報のそれぞれとを分離し、逆変換手段は、1以上の第2のデータ群のそれぞれを処理対象に1つずつ順次設定し、分離手段により入力データから分離された処理対象の第2のデータ群の生成に利用された変換情報を利用して、分離手段により入力データから分離された処理対象の第2のデータ群を構成するM個の処理データの表現形式を逆変換するようにすることができる。
変換情報は、対応する分析対象のデータ群を構成するM個の処理データのそれぞれが分析されることで生成されるようにすることができる。
第2のデータ群に対して変換情報が重畳されたデータの代わりに、第2のデータ群に対して、変換情報を生成するために必要な情報である変換情報生成用情報が重畳されたデータが、入力データのうちの少なくとも一部として入力される場合には、分離手段は、入力データから、第2のデータ群と変換情報生成用情報とを分離し、分離手段により入力データから分離された変換情報生成用情報を利用して、変換情報を生成する生成手段をさらに設け、逆変換手段は、生成手段により生成された変換情報を利用して、分離手段により入力データから分離された第2のデータ群を構成するM個の処理データの表現形式を逆変換するようにすることができる。
本発明の第1のデータ逆変換方法は、アナログ歪みが生じている元データから、N次元(Nは1以上の整数値)で表される処理データが設定され、M個(Mは1以上の整数値)の処理データが分析単位として設定され、設定された分析単位に対応する所定のM個の処理データからなるデータ群が1以上設定され、1以上のデータ群のそれぞれが1以上の分析対象のそれぞれとして、処理データの表現形式を変換するための変換情報が分析対象毎に個別に生成され、生成された1以上の分析対象毎の変換情報のうちの所定の1つを利用して、設定された分析単位に対応する所定のM個の処理データのそれぞれの表現形式が変換され、その結果、表現形式が変換されたM個の処理データからなる第2のデータ群が生成され、生成された第2のデータ群に対して、その生成に利用された変換情報が重畳されたデータが、入力データのうちの少なくとも一部として入力されるデータ逆変換装置のデータ逆変換方法であって、入力データから、第2のデータ群と、変換情報とを分離する分離ステップと、分離ステップの処理により入力データから分離された変換情報を利用して、分離ステップの処理により入力データから分離された第2のデータ群を構成するM個の処理データの表現形式を逆変換する逆変換ステップとを含むことを特徴とする。
本発明の第2の記録媒体のプログラムは、アナログ歪みが生じている元データから、N次元(Nは1以上の整数値)で表される処理データが設定され、M個(Mは1以上の整数値)の処理データが分析単位として設定され、設定された分析単位に対応する所定のM個の処理データからなるデータ群が1以上設定され、1以上のデータ群のそれぞれが1以上の分析対象のそれぞれとして、処理データの表現形式を変換するための変換情報が分析対象毎に個別に生成され、生成された1以上の分析対象毎の変換情報のうちの所定の1つを利用して、設定された分析単位に対応する所定のM個の処理データのそれぞれの表現形式が変換され、その結果、表現形式が変換されたM個の処理データからなる第2のデータ群が生成され、生成された第2のデータ群に対して、その生成に利用された変換情報が重畳されたデータが、入力データのうちの少なくとも一部として入力される装置を制御するコンピュータに実行させるプログラムであって、入力データから、第2のデータ群と変換情報とを分離する分離ステップと、分離ステップの処理により入力データから分離された変換情報を利用して、分離ステップの処理により入力データから分離された第2のデータ群を構成するM個の処理データの表現形式を逆変換する逆変換ステップとを含むことを特徴とする。
本発明の第2のプログラムは、アナログ歪みが生じている元データから、N次元(Nは1以上の整数値)で表される処理データが設定され、M個(Mは1以上の整数値)の処理データが分析単位として設定され、設定された分析単位に対応する所定のM個の処理データからなるデータ群が1以上設定され、1以上のデータ群のそれぞれが1以上の分析対象のそれぞれとして、処理データの表現形式を変換するための変換情報が分析対象毎に個別に生成され、生成された1以上の分析対象毎の変換情報のうちの所定の1つを利用して、設定された分析単位に対応する所定のM個の処理データのそれぞれの表現形式が変換され、その結果、表現形式が変換されたM個の処理データからなる第2のデータ群が生成され、生成された第2のデータ群に対して、その生成に利用された変換情報が重畳されたデータが、入力データのうちの少なくとも一部として入力される装置を制御するコンピュータに実行させるプログラムであって、入力データから、第2のデータ群と変換情報とを分離する分離ステップと、分離ステップの処理により入力データから分離された変換情報を利用して、分離ステップの処理により入力データから分離された第2のデータ群を構成するM個の処理データの表現形式を逆変換する逆変換ステップとを含むことを特徴とする。
本発明の第1のデータ逆変換装置および方法、第2の記録媒体、並びに、第2のプログラムにおいては、アナログ歪みが生じている元データから、N次元(Nは1以上の整数値)で表される処理データが設定され、M個(Mは1以上の整数値)の処理データが分析単位として設定され、設定された分析単位に対応する所定のM個の処理データからなるデータ群が1以上設定され、1以上のデータ群のそれぞれが1以上の分析対象のそれぞれとして、処理データの表現形式を変換するための変換情報が分析対象毎に個別に生成され、生成された1以上の分析対象毎の変換情報のうちの所定の1つを利用して、設定された分析単位に対応する所定のM個の処理データのそれぞれの表現形式が変換され、その結果、表現形式が変換されたM個の処理データからなる第2のデータ群が生成され、生成された第2のデータ群に対して、その生成に利用された変換情報が重畳されたデータが、入力データのうちの少なくとも一部として入力される。そして、入力データから、第2のデータ群と変換情報とが分離され、入力データから分離された変換情報を利用して、入力データから分離された第2のデータ群を構成するM個の処理データの表現形式が逆変換される。
本発明の第2のデータ変換装置は、入力データから、N次元(Nは1以上の整数値)で表される処理データを設定し、M個(Mは1以上の整数値)の処理データを分析単位として設定する設定手段と、設定手段の処理により設定された分析単位に対応する所定のM個の処理データからなるデータ群を1以上設定し、1以上のデータ群のそれぞれを1以上の分析対象のそれぞれとして、処理データの表現形式を変換するための変換情報を分析対象毎に個別に生成する分析手段と、分析手段により生成された1以上の分析対象毎の変換情報のうちの所定の1つを利用して、設定手段により設定された分析単位に対応する所定のM個の処理データのそれぞれの表現形式を変換する変換手段とを備え、分析単位に対応するM個の処理データは、入力データを構成する各データのうちの近接するM個のデータであることを特徴とする。
入力データに対してアナログ歪みを生じさせるアナログ歪み生成手段をさらに設けるようにすることができる。
本発明の第2のデータ変換方法は、入力データのうちの少なくとも一部の表現形式を変換するデータ変換装置のデータ変換方法であって、入力データから、N次元(Nは1以上の整数値)で表される処理データを設定し、M個(Mは1以上の整数値)の処理データを分析単位として設定する設定ステップと、設定ステップの処理により設定された分析単位に対応する所定のM個の処理データからなるデータ群を1以上設定し、1以上のデータ群のそれぞれを1以上の分析対象のそれぞれとして、処理データの表現形式を変換するための変換情報を分析対象毎に個別に生成する分析ステップと、分析ステップの処理により生成された1以上の分析対象毎の変換情報のうちの所定の1つを利用して、設定ステップの処理により設定された分析単位に対応する所定のM個の処理データのそれぞれの表現形式を変換する変換ステップとを含み、分析単位に対応するM個の処理データは、入力データを構成する各データのうちの近接するM個のデータであるようにすることができる。
本発明の第3の記録媒体のプログラムは、入力データのうちの少なくとも一部の表現形式を変換するデータ変換処理を制御するコンピュータに実行させるプログラムであって、入力データから、N次元(Nは1以上の整数値)で表される処理データを設定し、M個(Mは1以上の整数値)の処理データを分析単位として設定する設定ステップと、設定ステップの処理により設定された分析単位に対応する所定のM個の処理データからなるデータ群を1以上設定し、1以上のデータ群のそれぞれを1以上の分析対象のそれぞれとして、処理データの表現形式を変換するための変換情報を分析対象毎に個別に生成する分析ステップと、分析ステップの処理により生成された1以上の分析対象毎の変換情報のうちの所定の1つを利用して、設定ステップの処理により設定された分析単位に対応する所定のM個の処理データのそれぞれの表現形式を変換する変換ステップとを含み、分析単位に対応するM個の処理データは、入力データを構成する各データのうちの近接するM個のデータであることを特徴とする。
本発明の第3のプログラムは、入力データのうちの少なくとも一部の表現形式を変換するデータ変換処理を制御するコンピュータに実行させるプログラムであって、入力データから、N次元(Nは1以上の整数値)で表される処理データを設定し、M個(Mは1以上の整数値)の処理データを分析単位として設定する設定ステップと、設定ステップの処理により設定された分析単位に対応する所定のM個の処理データからなるデータ群を1以上設定し、1以上のデータ群のそれぞれを1以上の分析対象のそれぞれとして、処理データの表現形式を変換するための変換情報を分析対象毎に個別に生成する分析ステップと、分析ステップの処理により生成された1以上の分析対象毎の変換情報のうちの所定の1つを利用して、設定ステップの処理により設定された分析単位に対応する所定のM個の処理データのそれぞれの表現形式を変換する変換ステップとを含み、分析単位に対応するM個の処理データは、入力データを構成する各データのうちの近接するM個のデータであることを特徴とする。
本発明の第2のデータ変換装置および方法、第3の記録媒体、並びに、第3のプログラムにおいては、入力データのうちの少なくとも一部の表現形式を変換するデータ変換処理が制御される。詳細には、入力データから、N次元(Nは1以上の整数値)で表される処理データが設定され、M個(Mは1以上の整数値)の処理データが分析単位として設定される。次に、設定された分析単位に対応する所定のM個の処理データからなるデータ群が1以上設定され、1以上のデータ群のそれぞれが1以上の分析対象のそれぞれとされて、処理データの表現形式を変換するための変換情報が分析対象毎に個別に生成される。そして、生成された1以上の分析対象毎の変換情報のうちの所定の1つを利用して、設定された分析単位に対応する所定のM個の処理データのそれぞれの表現形式が変換される。その際、分析単位に対応するM個の処理データは、入力データを構成する各データのうちの近接するM個のデータとされる。
本発明の第2のデータ逆変換装置は、元データから、N次元(Nは1以上の整数値)で表される処理データが設定され、M個(Mは1以上の整数値)の処理データが分析単位として設定され、設定された分析単位に対応する所定のM個の処理データからなるデータ群が1以上設定され、1以上のデータ群のそれぞれが1以上の分析対象のそれぞれとして、処理データの表現形式を変換するための変換情報が分析対象毎に個別に生成され、生成された1以上の分析対象毎の変換情報のうちの所定の1つを利用して、設定された分析単位に対応する所定のM個の処理データのそれぞれの表現形式が変換され、その結果、表現形式が変換されたM個の処理データからなる第2のデータ群が生成され、生成された第2のデータ群に対して、その生成に利用された変換情報が重畳されたデータが、入力データのうちの少なくとも一部として入力されるデータ逆変換装置であって、入力データから、第2のデータ群と、変換情報を分離する分離手段と、分離手段により入力データから分離された変換情報を利用して、分離手段により入力データから分離された第2のデータ群を構成するM個の処理データの表現形式を逆変換する逆変換手段とを備え、分析単位に対応するM個の処理データは、元データを構成する各データのうちの近接するM個のデータであることを特徴とする。
元データは、アナログ歪みが生じているようにすることができる。
第2のデータ群に対して変換情報が重畳されたデータの代わりに、第2のデータ群に対して、変換情報を生成するために必要な情報である変換情報生成用情報が重畳されたデータが、入力データのうちの少なくとも一部として入力される場合には、分離手段は、入力データから、第2のデータ群と、変換情報生成用情報とを分離し、分離手段により入力データから分離された変換情報生成用情報を利用して、変換情報を生成する生成手段をさらに設け、逆変換手段は、生成手段により生成された変換情報を利用して、分離手段により入力データから分離された第2のデータ群を構成するM個の処理データの表現形式を逆変換するようにすることができる。
本発明の第2のデータ逆変換方法は、元データから、N次元(Nは1以上の整数値)で表される処理データが設定され、M個(Mは1以上の整数値)の処理データが分析単位として設定され、設定された分析単位に対応する所定のM個の前記処理データからなるデータ群が1以上設定され、1以上のデータ群のそれぞれが1以上の分析対象のそれぞれとして、処理データの表現形式を変換するための変換情報が分析対象毎に個別に生成され、生成された1以上の分析対象毎の変換情報のうちの所定の1つを利用して、設定された分析単位に対応する所定のM個の処理データのそれぞれの表現形式が変換され、その結果、表現形式が変換されたM個の処理データからなる第2のデータ群が生成され、生成された第2のデータ群に対して、その生成に利用された変換情報が重畳されたデータが、入力データのうちの少なくとも一部として入力されるデータ逆変換装置のデータ逆変換方法であって、入力データから、第2のデータ群と、変換情報とを分離する分離ステップと、分離ステップの処理により入力データから分離された変換情報を利用して、分離ステップの処理により入力データから分離された第2のデータ群を構成するM個の処理データの表現形式を逆変換する逆変換ステップとを含み、分析単位に対応するM個の処理データは、元データを構成する各データのうちの近接するM個のデータであることを特徴とする。
本発明の第4の記録媒体のプログラムは、元データから、N次元(Nは1以上の整数値)で表される処理データが設定され、M個(Mは1以上の整数値)の処理データが分析単位として設定され、設定された分析単位に対応する所定のM個の前記処理データからなるデータ群が1以上設定され、1以上のデータ群のそれぞれが1以上の分析対象のそれぞれとして、処理データの表現形式を変換するための変換情報が分析対象毎に個別に生成され、生成された1以上の分析対象毎の変換情報のうちの所定の1つを利用して、設定された分析単位に対応する所定のM個の処理データのそれぞれの表現形式が変換され、その結果、表現形式が変換されたM個の処理データからなる第2のデータ群が生成され、生成された第2のデータ群に対して、その生成に利用された変換情報が重畳されたデータが、入力データのうちの少なくとも一部として入力される装置を制御するコンピュータに実行させるプログラムであって、入力データから、第2のデータ群と、変換情報とを分離する分離ステップと、分離ステップの処理により入力データから分離された変換情報を利用して、分離ステップの処理により入力データから分離された第2のデータ群を構成するM個の処理データの表現形式を逆変換する逆変換ステップとを含み、分析単位に対応するM個の処理データは、元データを構成する各データのうちの近接するM個のデータであることを特徴とする。
本発明の第4のプログラムは、元データから、N次元(Nは1以上の整数値)で表される処理データが設定され、M個(Mは1以上の整数値)の処理データが分析単位として設定され、設定された分析単位に対応する所定のM個の処理データからなるデータ群が1以上設定され、1以上のデータ群のそれぞれが1以上の分析対象のそれぞれとして、処理データの表現形式を変換するための変換情報が分析対象毎に個別に生成され、生成された1以上の分析対象毎の変換情報のうちの所定の1つを利用して、設定された分析単位に対応する所定のM個の処理データのそれぞれの表現形式が変換され、その結果、表現形式が変換されたM個の処理データからなる第2のデータ群が生成され、生成された第2のデータ群に対して、その生成に利用された変換情報が重畳されたデータが、入力データのうちの少なくとも一部として入力される装置を制御するコンピュータに実行させるプログラムであって、入力データから、第2のデータ群と、変換情報とを分離する分離ステップと、分離ステップの処理により入力データから分離された変換情報を利用して、分離ステップの処理により入力データから分離された第2のデータ群を構成するM個の処理データの表現形式を逆変換する逆変換ステップとを含み、分析単位に対応するM個の処理データは、元データを構成する各データのうちの近接するM個のデータであることを特徴とする。
本発明の第2のデータ逆変換装置および方法、第4の記録媒体、並びに、第4のプログラムにおいては、元データから、N次元(Nは1以上の整数値)で表される処理データが設定され、M個(Mは1以上の整数値)の処理データが分析単位として設定され、設定された分析単位に対応する所定のM個の処理データからなるデータ群が1以上設定され、1以上のデータ群のそれぞれが1以上の分析対象のそれぞれとして、処理データの表現形式を変換するための変換情報が分析対象毎に個別に生成され、生成された1以上の分析対象毎の変換情報のうちの所定の1つを利用して、設定された分析単位に対応する所定のM個の処理データのそれぞれの表現形式が変換され、その結果、表現形式が変換されたM個の処理データからなる第2のデータ群が生成され、生成された第2のデータ群に対して、その生成に利用された変換情報が重畳されたデータが、入力データのうちの少なくとも一部として入力される。そして、入力データから第2のデータ群と変換情報とが分離され、入力データから分離された変換情報を利用して、入力データから分離された第2のデータ群を構成するM個の処理データの表現形式が逆変換される。その際、分析単位に対応するM個の処理データは、元データを構成する各データのうちの近接するM個のデータとされる。
本発明の第3のデータ変換装置は、入力データから、N次元(Nは1以上の整数値)で表される処理データを設定し、M個(Mは1以上の整数値)の処理データを分析単位として設定する設定手段と、設定手段の処理により設定された分析単位に対応する所定のM個の処理データからなるデータ群を1以上設定し、1以上のデータ群のそれぞれを1以上の分析対象のそれぞれとして、1以上の分析対象毎に主成分分析を個別に行うことで、処理データの表現形式を変換するための基底を分析対象毎に個別に生成する分析手段と、分析手段により生成された1以上の分析単位毎の基底のうちの所定の1つを利用して、設定手段により設定された分析単位に対応するM個の処理データのそれぞれの表現形式を変換する変換手段とを備えることを特徴とする。
入力データに対してアナログ歪みを生じさせるアナログ歪み生成手段をさらに設けるようにすることができる。
入力データは、アナログ歪みが生じているようにすることができる。
設定手段は、処理データとして、第1の種類の第1の処理データと、第2の種類の第2の処理データとを設定し、分析手段は、設定手段の処理により設定された分析単位に対応する所定のM個の第1の処理データからなるデータ群を1以上設定し、1以上のデータ群のそれぞれを1以上の分析対象のそれぞれとして、1以上の分析対象毎に主成分分析を個別に行うことで、第2の処理データの表現形式を変換するための基底を分析対象毎に個別に生成し、変換手段は、分析手段により生成された1以上の分析単位毎の基底のうちの所定の1つを利用して、設定手段により設定された分析単位に対応するM個の第2の処理データのそれぞれの表現形式を変換するようにすることができる。
入力データは、1以上のアクセスユニットから構成される画像データであり、設定手段は、画像データを構成する1以上のアクセスユニットのうちの所定の1つを処理対象に設定し、処理対象のアクセスユニットを1以上の第1のブロックに分割し、1以上の第1のブロックのそれぞれをM個の第2のブロックに分割し、第2のブロックを構成するN個以上の画素データのうちの所定のN個の画素データの値を成分値として有するN次元の第1のベクトルを、処理データとして設定し、第1のブロックを分析単位に設定するようにすることができる。
第2のブロックは、N/Z個(Zは1以上の整数値)の画素のそれぞれについてのZ種類の画素データから構成され、第1のベクトルは、N/Z個の画素のそれぞれについてのZ種類の画素データのそれぞれの値を、各成分値として有するベクトルであるようにすることができる。
分析手段は、処理対象のアクセスユニットを構成する1以上の第1のブロックのそれぞれを分析対象に1つずつ順次設定し、分析対象の第1のブロックを構成するM個の第2のブロックのそれぞれについてのM個の第1のベクトルを対象とする主成分分析を行うことで、分析対象の第1のブロックについての基底を生成するようにすることができる。
変換手段は、分析手段により分析対象として設定された1以上の第1のブロックのそれぞれを処理対象に1つずつ順次設定し、N個の画素データのそれぞれを軸とする第1の座標系で表現される第1のベクトルのうちの、処理対象の第1のブロックを構成するM個の第2のブロックのそれぞれについてのM個の第1のベクトルのそれぞれを、分析手段により生成された1以上の分析毎の基底のうちの処理対象の第1のブロックについての基底を軸とする第2の座標系で表現されるM個の第2のベクトルのそれぞれに変換することで、M個の第1のベクトルのそれぞれの表現形式を変換するようにすることができる。
変換手段は、処理対象の第1のブロックについて、M個の第2のベクトルからなるデータ群を所定の単位毎に符号化することで、M個の第1のベクトルのそれぞれの表現形式をさらに変換するようにすることができる。
分析単位に対応するM個の処理データは、入力データを構成する各データのうちの近接するM個のデータであるようにすることができる。
本発明の第3のデータ変換方法は、入力データのうちの少なくとも一部の表現形式を変換するデータ変換装置のデータ変換方法であって、入力データから、N次元(Nは1以上の整数値)で表される処理データを設定し、M個(Mは1以上の整数値)の処理データを分析単位として設定する設定ステップと、設定ステップの処理により設定された分析単位に対応する所定のM個の処理データからなるデータ群を1以上設定し、1以上のデータ群のそれぞれを1以上の分析対象のそれぞれとして、1以上の分析対象毎に主成分分析を個別に行うことで、処理データの表現形式を変換するための基底を分析対象毎に個別に生成する分析ステップと、分析ステップの処理により生成された1以上の分析単位毎の基底のうちの所定の1つを利用して、設定ステップの処理により設定された分析単位に対応するM個の処理データのそれぞれの表現形式を変換する変換ステップとを含むことを特徴とする。
本発明の第5の記録媒体のプログラムは、入力データのうちの少なくとも一部の表現形式を変換するデータ変換処理を制御するコンピュータに実行させるプログラムであって、入力データから、N次元(Nは1以上の整数値)で表される処理データを設定し、M個(Mは1以上の整数値)の処理データを分析単位として設定する設定ステップと、設定ステップの処理により設定された分析単位に対応する所定のM個の処理データからなるデータ群を1以上設定し、1以上のデータ群のそれぞれを1以上の分析対象のそれぞれとして、1以上の分析対象毎に主成分分析を個別に行うことで、処理データの表現形式を変換するための基底を分析対象毎に個別に生成する分析ステップと、分析ステップの処理により生成された1以上の分析単位毎の基底のうちの所定の1つを利用して、設定ステップの処理により設定された分析単位に対応するM個の処理データのそれぞれの表現形式を変換する変換ステップとを含むことを特徴とする。
本発明の第5のプログラムは、入力データのうちの少なくとも一部の表現形式を変換するデータ変換処理を制御するコンピュータに実行させるプログラムであって、入力データから、N次元(Nは1以上の整数値)で表される処理データを設定し、M個(Mは1以上の整数値)の処理データを分析単位として設定する設定ステップと、設定ステップの処理により設定された分析単位に対応する所定のM個の処理データからなるデータ群を1以上設定し、1以上のデータ群のそれぞれを1以上の分析対象のそれぞれとして、1以上の分析対象毎に主成分分析を個別に行うことで、処理データの表現形式を変換するための基底を分析対象毎に個別に生成する分析ステップと、分析ステップの処理により生成された1以上の分析単位毎の基底のうちの所定の1つを利用して、設定ステップの処理により設定された分析単位に対応するM個の処理データのそれぞれの表現形式を変換する変換ステップとを含むことを特徴とする。
本発明の第3のデータ変換装置および方法、第5の記録媒体、並びに、第5のプログラムにおいては、入力データのうちの少なくとも一部の表現形式を変換するデータ変換処理が制御される。詳細には、入力データから、N次元(Nは1以上の整数値)で表される処理データが設定され、M個(Mは1以上の整数値)の処理データが分析単位として設定される。次に、設定ステップの処理により設定された分析単位に対応する所定のM個の処理データからなるデータ群が1以上設定され、1以上のデータ群のそれぞれが1以上の分析対象のそれぞれとして、1以上の分析対象毎に主成分分析が個別に行われることで、処理データの表現形式を変換するための基底が分析対象毎に個別に生成される。そして、生成された1以上の分析単位毎の基底のうちの所定の1つを利用して、設定された分析単位に対応するM個の処理データのそれぞれの表現形式が変換される。
本発明の第3のデータ逆変換装置は、元データから、N次元(Nは1以上の整数値)で表される処理データが設定され、M個(Mは1以上の整数値)の処理データが分析単位として設定され、設定された分析単位に対応する所定のM個の処理データからなるデータ群が1以上設定され、1以上のデータ群のそれぞれが1以上の分析対象のそれぞれとして、1以上の分析対象毎に主成分分析が個別に行われることで、処理データの表現形式を変換するための基底が分析対象毎に個別に生成され、生成された1以上の分析単位毎の基底のうちの所定の1つを利用して、設定された分析単位に対応するM個の処理データのそれぞれの表現形式が変換され、その結果、表現形式が変換されたM個の処理データからなる第2のデータ群が生成され、生成された第2のデータ群に対して、その生成に利用された基底が重畳されたデータが、入力データのうちの少なくとも一部として入力されるデータ逆変換装置であって、入力データから、第2のデータ群と基底とを分離する分離手段と、分離手段により入力データから分離された基底を利用して、分離手段により入力データから分離された第2のデータ群を構成するM個の処理データの表現形式を逆変換する逆変換手段とを備えることを特徴とする。
元データは、アナログ歪みが生じているようにすることができる。
処理データとして、第1の種類の第1の処理データと、第2の種類の第2の処理データとが設定され、設定された分析単位に対応する所定のM個の処理データからなるデータ群が1以上設定され、1以上のデータ群のそれぞれが1以上の分析対象のそれぞれとして、1以上の分析対象毎に主成分分析が個別に行われることで、処理データの表現形式を変換するための基底が分析対象毎に個別に生成され、1以上の分析単位毎の基底のうちの所定の1つを利用して、分析単位に対応するM個の第2の処理データのそれぞれの表現形式が変換され、その結果、表現形式が変換されたM個の第2の処理データからなる第2のデータ群が生成され、生成された第2のデータ群に対して、その生成に利用された基底が重畳されたデータが、入力データのうちの少なくとも一部として入力され、逆変換手段は、分離手段により入力データから分離された基底を利用して、分離手段により入力データから分離された第2のデータ群を構成するM個の第2の処理データの表現形式を逆変換することを特徴とする。
元データは、1以上のアクセスユニットから構成される画像データであり、画像データを構成する1以上のアクセスユニットのうちの所定の1つが処理対象に設定され、処理対象のアクセスユニットが1以上の第1のブロックに分割され、1以上の第1のブロックのそれぞれがM個の第2のブロックに分割され、第2のブロックを構成するN個以上の画素データのうちの所定のN個の画素データの値を成分値として有するN次元の第1のベクトルが、処理データとして設定され、第1のブロックが分析単位に設定され、第1のベクトルを処理データとして利用し、かつ、第1のブロックを分析単位として利用して、基底が生成され、第1のベクトルを処理データとして利用し、第1のブロックを分析単位として利用し、かつ、生成された基底を利用して、第2のデータ群が生成され、生成された第2のデータ群に対して、その生成に利用された基底が重畳されたデータが、入力データのうちの少なくとも一部として入力されるようにすることができる。
第2のブロックは、N/Z個(Zは1以上の整数値)の画素のそれぞれについてのZ種類の画素データから構成され、第1のベクトルは、N/Z個の画素のそれぞれについてのZ種類の画素データのそれぞれの値を、各成分値として有するベクトルであるようにすることができる。
処理対象のアクセスユニットを構成する1以上の第1のブロックのそれぞれが分析対象に1つずつ順次設定され、分析対象の第1のブロックを構成するM個の第2のブロックのそれぞれについてのM個の第1のベクトルを対象とする主成分分析が行われることで、分析対象の第1のブロックについての基底が生成され、生成された基底を利用して、第2のデータ群が生成され、生成された第2のデータ群に対して、その生成に利用された基底が重畳されたデータが、入力データのうちの少なくとも一部として入力されるようにすることができる。
分析対象として設定された1以上の第1のブロックのそれぞれが処理対象に1つずつ順次設定され、N個の画素データのそれぞれを軸とする第1の座標系で表現される第1のベクトルのうちの、処理対象の第1のブロックを構成するM個の第2のブロックのそれぞれについてのM個の第1のベクトルのそれぞれが、分析手段により生成された1以上の分析対象毎の基底のうちの処理対象の第1のブロックについての基底を軸とする第2の座標系で表現されるM個の第2のベクトルのそれぞれに変換され、その結果、M個の第2のベクトルからなる第2のデータ群が生成され、生成された第2のデータ群に対して、その生成に利用された基底が重畳されたデータが、入力データのうちの少なくとも一部として入力され、逆変換手段は、分離手段により入力データから分離された基底を利用して、分離手段により入力データから分離された第2のデータ群を構成するM個の第2のベクトルのそれぞれを、M個の第1のベクトルのそれぞれに逆変換するようにすることができる。
処理対象の第1のブロックについて、さらに、M個の第2のベクトルからなるデータ群が所定の単位毎に符号化され、その結果、M個の符号化情報が得られ、M個の符号化情報からなる第2のデータ群が生成され、生成された第2のデータ群に対して、その生成に利用された基底が重畳されたデータが、入力データのうちの少なくとも一部として入力され、逆変換手段は、第2のデータ群を復号し、復号の結果得られるM個の第2のベクトルのそれぞれを、分離手段により入力データから分離された基底を利用して、M個の第1のベクトルのそれぞれに逆変換するようにすることができる。
分析単位に対応するM個の処理データは、入力データを構成する各データのうちの近接するM個のデータであるようにすることができる。
第2のデータ群に対して基底が重畳されたデータの代わりに、第2のデータ群に対して、基底を生成するために必要な情報である基底生成用情報が重畳されたデータが、入力データのうちの少なくとも一部として入力される場合には、分離手段は、入力データから、第2のデータ群と基底生成用情報とを分離し、分離手段により入力データから分離された基底生成用情報を利用して、基底を生成する生成手段をさらに設け、逆変換手段は、生成手段により生成された基底を利用して、分離手段により入力データから分離された第2のデータ群を構成するM個の処理データの表現形式を逆変換するようにすることができる。
本発明の第3のデータ逆変換方法は、元データから、N次元(Nは1以上の整数値)で表される処理データが設定され、M個(Mは1以上の整数値)の処理データが分析単位として設定され、設定された分析単位に対応する所定のM個の処理データからなるデータ群が1以上設定され、1以上のデータ群のそれぞれが1以上の分析対象のそれぞれとして、1以上の分析対象毎に主成分分析が個別に行われることで、処理データの表現形式を変換するための基底が分析対象毎に個別に生成され、生成された1以上の分析単位毎の基底のうちの所定の1つを利用して、設定された分析単位に対応するM個の処理データのそれぞれの表現形式が変換され、その結果、表現形式が変換されたM個の処理データからなる第2のデータ群が生成され、生成された第2のデータ群に対して、その生成に利用された基底が重畳されたデータが、入力データのうちの少なくとも一部として入力されるデータ逆変換装置のデータ逆変換方法であって、入力データから、第2のデータ群と基底とを分離する分離ステップと、分離ステップの処理により入力データから分離された基底を利用して、分離ステップの処理により入力データから分離された第2のデータ群を構成するM個の処理データの表現形式を逆変換する逆変換ステップとを含むことを特徴とする。
本発明の第6の記録媒体のプログラムは、元データから、N次元(Nは1以上の整数値)で表される処理データが設定され、M個(Mは1以上の整数値)の処理データが分析単位として設定され、設定された分析単位に対応する所定のM個の処理データからなるデータ群が1以上設定され、1以上のデータ群のそれぞれが1以上の分析対象のそれぞれとして、1以上の分析対象毎に主成分分析を個別に行われることで、処理データの表現形式を変換するための基底が分析対象毎に個別に生成され、生成された1以上の分析単位毎の基底のうちの所定の1つを利用して、設定された分析単位に対応するM個の処理データのそれぞれの表現形式が変換され、その結果、表現形式が変換されたM個の処理データからなる第2のデータ群が生成され、生成された第2のデータ群に対して、その生成に利用された基底が重畳されたデータが、入力データのうちの少なくとも一部として入力される装置を制御するコンピュータに実行させるプログラムであって、入力データから、第2のデータ群と基底とを分離する分離ステップと、分離ステップの処理により入力データから分離された基底を利用して、分離ステップの処理により入力データから分離された第2のデータ群を構成するM個の処理データの表現形式を逆変換する逆変換ステップとを含むことを特徴とする。
本発明の第6のプログラムは、元データから、N次元(Nは1以上の整数値)で表される処理データが設定され、M個(Mは1以上の整数値)の処理データが分析単位として設定され、設定された分析単位に対応する所定のM個の処理データからなるデータ群が1以上設定され、1以上のデータ群のそれぞれが1以上の分析対象のそれぞれとして、1以上の分析対象毎に主成分分析を個別に行われることで、処理データの表現形式を変換するための基底が分析対象毎に個別に生成され、生成された1以上の分析単位毎の基底のうちの所定の1つを利用して、設定された分析単位に対応するM個の処理データのそれぞれの表現形式が変換され、その結果、表現形式が変換されたM個の処理データからなる第2のデータ群が生成され、生成された第2のデータ群に対して、その生成に利用された基底が重畳されたデータが、入力データのうちの少なくとも一部として入力される装置を制御するコンピュータに実行させるプログラムであって、入力データから、第2のデータ群と基底とを分離する分離ステップと、分離ステップの処理により入力データから分離された基底を利用して、分離ステップの処理により入力データから分離された第2のデータ群を構成するM個の処理データの表現形式を逆変換する逆変換ステップとを含むことを特徴とする。
本発明の第3のデータ逆変換装置および方法、第6の記録媒体、並びに、第6のプログラムにおいては、元データから、N次元(Nは1以上の整数値)で表される処理データが設定され、M個(Mは1以上の整数値)の処理データが分析単位として設定され、設定された分析単位に対応する所定のM個の処理データからなるデータ群が1以上設定され、1以上のデータ群のそれぞれが1以上の分析対象のそれぞれとして、1以上の分析対象毎に主成分分析を個別に行われることで、処理データの表現形式を変換するための基底が分析対象毎に個別に生成され、生成された1以上の分析単位毎の基底のうちの所定の1つを利用して、設定された分析単位に対応するM個の処理データのそれぞれの表現形式が変換され、その結果、表現形式が変換されたM個の処理データからなる第2のデータ群が生成され、生成された第2のデータ群に対して、その生成に利用された基底が重畳されたデータが、入力データのうちの少なくとも一部として入力される。そして、入力データから第2のデータ群と基底とが分離され、入力データから分離された基底を利用して、入力データから分離された第2のデータ群を構成するM個の処理データの表現形式が逆変換される。
本発明の符号化装置は、入力データから、N次元(Nは1以上の整数値)で表される処理データを設定し、M個(Mは1以上の整数値)の処理データを分析単位として設定する設定手段と、設定手段の処理により設定された分析単位に対応する所定のM個の処理データからなるデータ群を1以上設定し、1以上のデータ群のそれぞれを1以上の分析対象のそれぞれとして、処理データの表現形式を変換するための変換情報を分析対象毎に個別に生成する分析手段と、分析手段により生成された1以上の分析対象毎の変換情報のうちの所定の1つを利用して、設定手段により設定された分析単位に対応する所定のM個の処理データのそれぞれの表現形式を変換し、表現形式が変換されたM個の処理データからなるデータ群を符号化する符号化手段とを備えることを特徴とする。
入力データに対してアナログ歪みを生じさせるアナログ歪み生成手段をさらに設けるようにすることができる。
分析手段は、データ群について主成分分析を行うことで、変換情報を生成するようにすることができる。
本発明の符号化方法は、入力データのうちの少なくとも一部の表現形式を変換し、その結果得られるデータを符号化する符号化装置の符号化方法であって、入力データから、N次元(Nは1以上の整数値)で表される処理データを設定し、M個(Mは1以上の整数値)の処理データを分析単位として設定する設定ステップと、設定ステップの処理により設定された分析単位に対応する所定のM個の処理データからなるデータ群を1以上設定し、1以上のデータ群のそれぞれを1以上の分析対象のそれぞれとして、処理データの表現形式を変換するための変換情報を分析対象毎に個別に生成する分析ステップと、分析ステップの処理により生成された1以上の分析対象毎の変換情報のうちの所定の1つを利用して、設定ステップの処理により設定された分析単位に対応する所定のM個の処理データのそれぞれの表現形式を変換し、表現形式が変換されたM個の処理データからなるデータ群を符号化する符号化ステップとを含むことを特徴とする。
本発明の第7の記録媒体のプログラムは、入力データのうちの少なくとも一部の表現形式を変換し、その結果得られるデータを符号化する符号化処理を制御するコンピュータに実行させるプログラムであって、入力データから、N次元(Nは1以上の整数値)で表される処理データを設定し、M個(Mは1以上の整数値)の処理データを分析単位として設定する設定ステップと、設定ステップの処理により設定された分析単位に対応する所定のM個の処理データからなるデータ群を1以上設定し、1以上のデータ群のそれぞれを1以上の分析対象のそれぞれとして、処理データの表現形式を変換するための変換情報を分析対象毎に個別に生成する分析ステップと、分析ステップの処理により生成された1以上の分析対象毎の変換情報のうちの所定の1つを利用して、設定ステップの処理により設定された分析単位に対応する所定のM個の処理データのそれぞれの表現形式を変換し、表現形式が変換されたM個の処理データからなるデータ群を符号化する符号化ステップとを含ことを特徴とする。
本発明の第7のプログラムは、入力データのうちの少なくとも一部の表現形式を変換し、その結果得られるデータを符号化する符号化処理を制御するコンピュータに実行させるプログラムであって、入力データから、N次元(Nは1以上の整数値)で表される処理データを設定し、M個(Mは1以上の整数値)の処理データを分析単位として設定する設定ステップと、設定ステップの処理により設定された分析単位に対応する所定のM個の処理データからなるデータ群を1以上設定し、1以上のデータ群のそれぞれを1以上の分析対象のそれぞれとして、処理データの表現形式を変換するための変換情報を分析対象毎に個別に生成する分析ステップと、分析ステップの処理により生成された1以上の分析対象毎の変換情報のうちの所定の1つを利用して、設定ステップの処理により設定された分析単位に対応する所定のM個の処理データのそれぞれの表現形式を変換し、表現形式が変換されたM個の処理データからなるデータ群を符号化する符号化ステップとを含ことを特徴とする。
本発明の符号化装置および方法、第7の記録媒体、並びに、第7のプログラムにおいては、入力データのうちの少なくとも一部の表現形式を変換し、その結果得られるデータを符号化する符号化処理が制御される。詳細には、入力データから、N次元(Nは1以上の整数値)で表される処理データが設定され、M個(Mは1以上の整数値)の処理データが分析単位として設定される。次に、設定された分析単位に対応する所定のM個の処理データからなるデータ群が1以上設定され、1以上の前記データ群のそれぞれが1以上の分析対象のそれぞれとして、前記処理データの表現形式を変換するための変換情報が分析対象毎に個別に生成される。そして、生成された1以上の分析対象毎の変換情報のうちの所定の1つを利用して、設定された分析単位に対応する所定のM個の処理データのそれぞれの表現形式が変換され、表現形式が変換されたM個の処理データからなるデータ群が符号化される。
本発明の復号装置は、元データから、N次元(Nは1以上の整数値)で表される処理データが設定され、M個(Mは1以上の整数値)の処理データが分析単位として設定され、設定された分析単位に対応する所定のM個の処理データからなるデータ群が1以上設定され、1以上のデータ群のそれぞれが1以上の分析対象のそれぞれとして、処理データの表現形式を変換するための変換情報が分析対象毎に個別に生成され、生成された1以上の分析対象毎の変換情報のうちの所定の1つを利用して、設定された分析単位に対応する所定のM個の処理データのそれぞれの表現形式が変換され、表現形式が変換されたM個の処理データからなる第2のデータ群が符号化され、その結果、符号化データが得られ、符号化データに対して、その生成に利用された変換情報が重畳されたデータが、入力データのうちの少なくとも一部として入力される復号装置であって、入力データから、符号化データと、変換情報とを分離する分離手段と、分離手段により入力データから分離された符号化データを復号し、その結果得られる第2のデータ群を構成するM個の処理データの表現形式を、分離手段により入力データから分離された変換情報を利用して逆変換する復号手段とを備えることを特徴とする。
元データにはアナログ歪みが生じているようにすることができる。
変換情報は、データ群について主成分分析を行うことで生成されるようにすることができる。
符号化データに対して変換情報が重畳されたデータの代わりに、符号化データに対して、変換情報を生成するために必要な情報である変換情報生成用情報が重畳されたデータが、入力データのうちの少なくとも一部として入力される場合には、分離手段は、入力データから、符号化データと、変換情報生成用情報とを分離し、分離手段により入力データから分離された変換情報生成用情報を利用して、変換情報を生成する生成手段をさらに設け、復号手段は、生成手段により生成された変換情報を利用して、復号の結果得られる第2のデータ群を構成するM個の処理データの表現形式を逆変換するようにすることができる。
本発明の復号方法は、元データから、N次元(Nは1以上の整数値)で表される処理データが設定され、M個(Mは1以上の整数値)の処理データが分析単位として設定され、設定された分析単位に対応する所定のM個の処理データからなるデータ群が1以上設定され、1以上のデータ群のそれぞれが1以上の分析対象のそれぞれとして、処理データの表現形式を変換するための変換情報が分析対象毎に個別に生成され、生成された1以上の分析対象毎の変換情報のうちの所定の1つを利用して、設定された分析単位に対応する所定のM個の処理データのそれぞれの表現形式が変換され、表現形式が変換されたM個の処理データからなる第2のデータ群が符号化され、その結果、符号化データが得られ、符号化データに対して、その生成に利用された変換情報が重畳されたデータが、入力データのうちの少なくとも一部として入力される復号装置の復号方法であって、入力データから、符号化データと、変換情報とを分離する分離ステップと、分離ステップの処理により入力データから分離された符号化データを復号し、その結果得られる第2のデータ群を構成するM個の処理データの表現形式を、分離ステップの処理により入力データから分離された変換情報を利用して逆変換する復号ステップとを含むことを特徴とする。
本発明の第8の記録媒体のプログラムは、元データから、N次元(Nは1以上の整数値)で表される処理データが設定され、M個(Mは1以上の整数値)の処理データが分析単位として設定され、設定された分析単位に対応する所定のM個の処理データからなるデータ群が1以上設定され、1以上のデータ群のそれぞれが1以上の分析対象のそれぞれとして、処理データの表現形式を変換するための変換情報が分析対象毎に個別に生成され、生成された1以上の分析対象毎の変換情報のうちの所定の1つを利用して、設定された分析単位に対応する所定のM個の処理データのそれぞれの表現形式が変換され、表現形式が変換されたM個の処理データからなる第2のデータ群が符号化され、その結果、符号化データが得られ、符号化データに対して、その生成に利用された変換情報が重畳されたデータが、入力データのうちの少なくとも一部として入力される装置を制御するコンピュータに実行させるプログラムであって、入力データから、符号化データと、変換情報とを分離する分離ステップと、分離ステップの処理により入力データから分離された符号化データを復号し、その結果得られる第2のデータ群を構成するM個の処理データの表現形式を、分離ステップの処理により入力データから分離された変換情報を利用して逆変換する復号ステップとを含むようにすることができる。
本発明の第8のプログラムは、元データから、N次元(Nは1以上の整数値)で表される処理データが設定され、M個(Mは1以上の整数値)の処理データが分析単位として設定され、分析対象として、設定された分析単位に対応する所定のM個の処理データからなる第1のデータ群が1以上設定され、設定された分析単位に対応する所定のM個の処理データからなるデータ群が1以上設定され、1以上のデータ群のそれぞれが1以上の分析対象のそれぞれとして、処理データの表現形式を変換するための変換情報が分析対象毎に個別に生成され、生成された1以上の分析対象毎の変換情報のうちの所定の1つを利用して、設定された分析単位に対応する所定のM個の処理データのそれぞれの表現形式が変換され、表現形式が変換されたM個の処理データからなる第2のデータ群が符号化され、その結果、符号化データが得られ、符号化データに対して、その生成に利用された変換情報が重畳されたデータが、入力データのうちの少なくとも一部として入力される装置を制御するコンピュータに実行させるプログラムであって、入力データから、符号化データと、変換情報とを分離する分離ステップと、分離ステップの処理により入力データから分離された符号化データを復号し、その結果得られる第2のデータ群を構成するM個の処理データの表現形式を、分離ステップの処理により入力データから分離された変換情報を利用して逆変換する復号ステップとを含むようにすることができる。
本発明の復号装置および方法、第8の記録媒体、並びに、第8のプログラムにおいては、元データから、N次元(Nは1以上の整数値)で表される処理データが設定され、M個(Mは1以上の整数値)の処理データが分析単位として設定され、設定された分析単位に対応する所定のM個の処理データからなるデータ群が1以上設定され、1以上のデータ群のそれぞれが1以上の分析対象のそれぞれとして、処理データの表現形式を変換するための変換情報が分析対象毎に個別に生成され、生成された1以上の分析対象毎の変換情報のうちの所定の1つを利用して、設定された分析単位に対応する所定のM個の処理データのそれぞれの表現形式が変換され、表現形式が変換されたM個の処理データからなる第2のデータ群が符号化され、その結果、符号化データが得られ、符号化データに対して、その生成に利用された変換情報が重畳されたデータが、入力データのうちの少なくとも一部として入力される。そして、入力データから符号化データと変換情報とが分離され、入力データから分離された符号化データが復号され、その結果得られる第2のデータ群を構成するM個の処理データの表現形式が、入力データから分離された変換情報を利用して逆変換される。
本発明の第1の情報処理システムは、画像データの表現形式を変換する変換部と、画像データの、変換部により変換された表現形式を逆変換する逆変換部とを構成要素として含む情報処理システムであって、変換部は、アナログ歪みが生じている画像データが入力データとして入力され、入力データから、N次元(Nは1以上の整数値)で表される処理データを設定し、M個(Mは1以上の整数値)の処理データを分析単位として設定する設定手段と、設定手段により設定された分析単位に対応する所定のM個の処理データからなるデータ群を1以上設定し、1以上のデータ群のそれぞれを1以上の分析対象のそれぞれとして、処理データの表現形式を変換するための変換情報を分析対象毎に個別に生成する分析手段と、分析手段により生成された1以上の分析対象毎の変換情報のうちの所定の1つを利用して、設定手段により設定された分析単位に対応する所定のM個の処理データのそれぞれの表現形式を変換する変換手段とを有することを特徴とする。
本発明の第1の情報処理システムおよび方法においては、変換部により、アナログ歪みが生じている入力データのうちの少なくとも一部の表現形式を変換するデータ変換処理が制御される。詳細には、入力データから、N次元(Nは1以上の整数値)で表される処理データを設定し、M個(Mは1以上の整数値)の処理データが分析単位として設定される。次に、設定された分析単位に対応する所定のM個の処理データからなるデータ群が1以上設定され、1以上の前記データ群のそれぞれが1以上の分析対象のそれぞれとして、処理データの表現形式を変換するための変換情報が分析対象毎に個別に生成される。そして、生成された1以上の分析対象毎の変換情報のうちの所定の1つを利用して、設定された分析単位に対応する所定のM個の処理データのそれぞれの表現形式が変換される。
本発明の第2の情報処理システムは、画像データの表現形式を変換する変換部と、画像データの、変換部により変換された表現形式を逆変換する逆変換部とを構成要素として含む情報処理システムであって、変換部は、画像データが入力データとして入力され、入力データから、N次元(Nは1以上の整数値)で表される処理データを設定し、M個(Mは1以上の整数値)の処理データを分析単位として設定する設定手段と、設定手段により設定された分析単位に対応する所定のM個の処理データからなるデータ群を1以上設定し、1以上のデータ群のそれぞれを1以上の分析対象のそれぞれとして、処理データの表現形式を変換するための変換情報を分析対象毎に個別に生成する分析手段と、分析手段により生成された1以上の分析対象毎の変換情報のうちの所定の1つを利用して、設定手段により設定された分析単位に対応する所定のM個の処理データのそれぞれの表現形式を変換する変換手段とを備え、分析単位に対応するM個の処理データは、入力データを構成する各データのうちの近接するM個のデータであることを特徴とする。
第2の情報処理システムおよび方法においては、変換部により、入力データのうちの少なくとも一部の表現形式を変換するデータ変換処理が制御される。詳細には、入力データから、N次元(Nは1以上の整数値)で表される処理データが設定され、M個(Mは1以上の整数値)の処理データが分析単位として設定される。次に、設定された分析単位に対応する所定のM個の前記処理データからなるデータ群が1以上設定され、1以上のデータ群のそれぞれが1以上の分析対象のそれぞれとして、処理データの表現形式を変換するための変換情報が分析対象毎に個別に生成される。そして、生成された1以上の分析対象毎の変換情報のうちの所定の1つを利用して、設定された分析単位に対応する所定のM個の処理データのそれぞれの表現形式が変換される。その際、分析単位に対応するM個の処理データは、入力データを構成する各データのうちの近接するM個のデータとされる。
本発明の第3の情報処理システムは、画像データの表現形式を変換する変換部と、画像データの、変換部により変換された表現形式を逆変換する逆変換部とを構成要素として含む情報処理システムであって、変換部は、画像データが入力データとして入力され、入力データから、N次元(Nは1以上の整数値)で表される処理データを設定し、M個(Mは1以上の整数値)の処理データを分析単位として設定する設定手段と、設定手段により設定された分析単位に対応する所定のM個の処理データからなるデータ群を1以上設定し、1以上のデータ群のそれぞれを1以上の分析対象のそれぞれとして、1以上の分析対象毎に主成分分析を個別に行うことで、処理データの表現形式を変換するための基底を分析対象毎に個別に生成する分析手段と、分析手段により生成された1以上の分析単位毎の基底のうちの所定の1つを利用して、設定手段により設定された分析単位に対応するM個の処理データのそれぞれの表現形式を変換する変換手段とを有することを特徴とする。
本発明の第3の情報処理システムおよび方法においては、変換部により、入力データのうちの少なくとも一部の表現形式を変換するデータ変換処理が制御される。詳細には、入力データから、N次元(Nは1以上の整数値)で表される処理データが設定され、M個(Mは1以上の整数値)の処理データが分析単位として設定される。次に、設定された分析単位に対応する所定のM個の処理データからなるデータ群が1以上設定され、1以上のデータ群のそれぞれが1以上の分析対象のそれぞれとして、1以上の分析対象毎に主成分分析が個別に行われることで、処理データの表現形式を変換するための基底が分析対象毎に個別に生成される。そして、生成された1以上の分析単位毎の基底のうちの所定の1つを利用して、設定された分析単位に対応するM個の処理データのそれぞれの表現形式が変換される。
本発明の第4の情報処理システムは、画像データを符号化する変換部と、変換部により符号化された画像データを復号する復号部とを構成要素として含む情報処理システムであって、符号化部は、画像データが入力データとして入力され、入力データから、N次元(Nは1以上の整数値)で表される処理データを設定し、M個(Mは1以上の整数値)の処理データを分析単位として設定する設定手段と、設定手段により設定された分析単位に対応する所定のM個の処理データからなるデータ群を1以上設定し、1以上のデータ群のそれぞれを1以上の分析対象のそれぞれとして、処理データの表現形式を変換するための変換情報を分析対象毎に個別に生成する分析手段と、分析手段により生成された1以上の分析対象毎の変換情報のうちの所定の1つを利用して、設定手段により設定された分析単位に対応する所定のM個の処理データのそれぞれの表現形式を変換し、表現形式が変換されたM個の処理データからなるデータ群を符号化する符号化手段とを有することを特徴とする。
本発明の第4の情報処理システムおよび方法においては、符号化装置により、入力データのうちの少なくとも一部の表現形式を変換し、その結果得られるデータを符号化する符号化処理が制御される。詳細には、入力データから、N次元(Nは1以上の整数値)で表される処理データが設定され、M個(Mは1以上の整数値)の処理データが分析単位として設定される。次に、設定された分析単位に対応する所定のM個の前記処理データからなるデータ群が1以上設定され、1以上のデータ群のそれぞれが1以上の分析対象のそれぞれとして、処理データの表現形式を変換するための変換情報が分析対象毎に個別に生成される。生成された1以上の分析対象毎の変換情報のうちの所定の1つを利用して、設定された分析単位に対応する所定のM個の処理データのそれぞれの表現形式が変換され、表現形式が変換されたM個の処理データからなるデータ群が符号化される。
本発明の第5の情報処理システムは、画像データの表現形式を変換する変換部と、画像データの、変換部により変換された表現形式を逆変換する逆変換部とを構成要素として含む情報処理システムであって、変換部、または、変換部以外の装置により、アナログ歪みが生じている画像データが元データとされて、元データから、N次元(Nは1以上の整数値)で表される処理データが設定され、M個(Mは1以上の整数値)の処理データが分析単位として設定され、分析対象として、設定された分析単位に対応する所定のM個の処理データからなる第1のデータ群が1以上設定され、1以上の分析対象毎に、処理データの表現形式を変換するための変換情報がそれぞれ個別に生成され、生成された1以上の分析対象毎の変換情報のうちの所定の1つを利用して、設定された分析単位に対応する所定のM個の処理データのそれぞれの表現形式が変換され、その結果、表現形式が変換されたM個の処理データからなる第2のデータ群が生成され、生成された第2のデータ群に対して、その生成に利用された変換情報が重畳されたデータが、入力データのうちの少なくとも一部として逆変換部に入力され、逆変換部は、入力データから、第2のデータ群と変換情報とを分離する分離手段と、分離手段により入力データから分離された変換情報を利用して、分離手段により入力データから分離された第2のデータ群を構成するM個の処理データの表現形式を逆変換する逆変換手段とを有することを特徴とする。
本発明の第5の情報処理システムおよび方法においては、変換部、または、変換部以外の装置により、アナログ歪みが生じている画像データが元データとされて、元データから、N次元(Nは1以上の整数値)で表される処理データが設定され、M個(Mは1以上の整数値)の処理データが分析単位として設定され、設定された分析単位に対応する所定のM個の処理データからなるデータ群が1以上設定され、1以上のデータ群のそれぞれが1以上の分析対象のそれぞれとして、処理データの表現形式を変換するための変換情報が分析対象毎に個別に生成され、生成された1以上の分析対象毎の変換情報のうちの所定の1つを利用して、設定された分析単位に対応する所定のM個の処理データのそれぞれの表現形式が変換され、その結果、表現形式が変換されたM個の処理データからなる第2のデータ群が生成され、生成された第2のデータ群に対して、その生成に利用された変換情報が重畳されたデータが、入力データのうちの少なくとも一部として逆変換部に入力される。そして、逆変換部により、入力データから第2のデータ群と変換情報とが分離され、入力データから分離された変換情報を利用して、入力データから分離された第2のデータ群を構成するM個の処理データの表現形式が逆変換される。
本発明の第6の情報処理方法は、画像データの表現形式を変換する変換部と、画像データの、変換部により変換された表現形式を逆変換する逆変換部とを構成要素として含む情報処理システムにおいて、変換部、または、変換部以外の装置により、画像データが元データとされて、元データから、N次元(Nは1以上の整数値)で表される処理データが設定され、M個(Mは1以上の整数値)の処理データが分析単位として設定され、設定された分析単位に対応する所定のM個の処理データからなるデータ群が1以上設定され、1以上のデータ群のそれぞれが1以上の分析対象のそれぞれとして、処理データの表現形式を変換するための変換情報が分析対象毎に個別に生成され、生成された1以上の分析対象毎の変換情報のうちの所定の1つを利用して、設定された分析単位に対応する所定のM個の処理データのそれぞれの表現形式が変換され、その結果、表現形式が変換されたM個の処理データからなる第2のデータ群が生成され、生成された第2のデータ群に対して、その生成に利用された変換情報が重畳されたデータが、入力データのうちの少なくとも一部として逆変換部に入力され、逆変換部は、入力データから、第2のデータ群と、変換情報を分離する分離手段と、分離手段により入力データから分離された変換情報を利用して、分離手段により入力データから分離された第2のデータ群を構成するM個の処理データの表現形式を逆変換する逆変換手段とを備え、分析単位に対応するM個の処理データは、入力データを構成する各データのうちの近接するM個のデータであるようにすることができる。
本発明の第6の情報処理システムおよび方法においては、変換部、または、変換部以外の装置により、画像データが元データとされて、元データから、N次元(Nは1以上の整数値)で表される処理データが設定され、M個(Mは1以上の整数値)の処理データが分析単位として設定され、設定された分析単位に対応する所定のM個の処理データからなるデータ群が1以上設定され、1以上のデータ群のそれぞれが1以上の分析対象のそれぞれとして、処理データの表現形式を変換するための変換情報が分析対象毎に個別に生成され、生成された1以上の分析対象毎の変換情報のうちの所定の1つを利用して、設定された分析単位に対応する所定のM個の処理データのそれぞれの表現形式が変換され、その結果、表現形式が変換されたM個の処理データからなる第2のデータ群が生成され、生成された第2のデータ群に対して、その生成に利用された変換情報が重畳されたデータが、入力データのうちの少なくとも一部として逆変換部に入力される。そして、逆変換部により、入力データから第2のデータ群と変換情報とが分離され、入力データから分離された変換情報を利用して、入力データから分離された第2のデータ群を構成するM個の処理データの表現形式が逆変換される。その際、分析単位に対応するM個の処理データは、入力データを構成する各データのうちの近接するM個のデータとされる。
本発明の第7の情報処理システムは、画像データの表現形式を変換する変換部と、画像データの、変換部により変換された表現形式を逆変換する逆変換部とを構成要素として含む情報処理システムであって、変換部、または、変換部以外の装置により、画像データが元データとされて、元データから、N次元(Nは1以上の整数値)で表される処理データが設定され、M個(Mは1以上の整数値)の処理データが分析単位として設定され、設定された分析単位に対応する所定のM個の処理データからなるデータ群が1以上設定され、1以上のデータ群のそれぞれが1以上の分析対象のそれぞれとして、1以上の分析対象毎に主成分分析が個別に行われることで、処理データの表現形式を変換するための基底が分析対象毎に個別に生成され、生成された1以上の分析単位毎の基底のうちの所定の1つを利用して、設定された分析単位に対応するM個の処理データのそれぞれの表現形式が変換され、その結果、表現形式が変換されたM個の処理データからなる第2のデータ群が生成され、生成された第2のデータ群に対して、その生成に利用された基底が重畳されたデータが、入力データのうちの少なくとも一部として逆変換部に入力され、逆変換部は、入力データから、第2のデータ群と基底とを分離する分離手段と、分離手段により入力データから分離された基底を利用して、分離手段により入力データから分離された第2のデータ群を構成するM個の処理データの表現形式を逆変換する逆変換手段とを有することを特徴とする。
本発明の第7の情報処理システムおよび方法においては、変換部、または、変換部以外の装置により、画像データが元データとされて、元データから、N次元(Nは1以上の整数値)で表される処理データが設定され、M個(Mは1以上の整数値)の処理データが分析単位として設定され、設定された分析単位に対応する所定のM個の処理データからなるデータ群が1以上設定され、1以上のデータ群のそれぞれが1以上の分析対象のそれぞれとして、1以上の分析対象毎に主成分分析が個別に行われることで、処理データの表現形式を変換するための基底が分析対象毎に個別に生成され、生成された1以上の分析単位毎の基底のうちの所定の1つを利用して、設定された分析単位に対応するM個の処理データのそれぞれの表現形式が変換され、その結果、表現形式が変換されたM個の処理データからなる第2のデータ群が生成され、生成された第2のデータ群に対して、その生成に利用された基底が重畳されたデータが、入力データのうちの少なくとも一部として逆変換部に入力される。そして、逆変換部により、入力データから第2のデータ群と基底とが分離され、入力データから分離された基底を利用して、入力データから分離された第2のデータ群を構成するM個の処理データの表現形式が逆変換される。
本発明の第8の情報処理システムは、画像データを符号化する符号化部と、符号化部により符号化された画像データを復号する復号部とを構成要素として含む情報処理システムであって、符号化部、または、符号化部以外の装置により、画像データが元データとされて、元データから、N次元(Nは1以上の整数値)で表される処理データが設定され、M個(Mは1以上の整数値)の処理データが分析単位として設定され、設定された分析単位に対応する所定のM個の処理データからなるデータ群が1以上設定され、1以上のデータ群のそれぞれが1以上の分析対象のそれぞれとして、処理データの表現形式を変換するための変換情報が分析対象毎に個別に生成され、生成された1以上の分析対象毎の変換情報のうちの所定の1つを利用して、設定された分析単位に対応する所定のM個の処理データのそれぞれの表現形式が変換され、表現形式が変換されたM個の処理データからなる第2のデータ群が符号化され、その結果、符号化データが得られ、符号化データに対して、その生成に利用された変換情報が重畳されたデータが、入力データのうちの少なくとも一部として復号部に入力され、復号部は、入力データから、符号化データと、変換情報とを分離する分離手段と、分離手段により入力データから分離された符号化データを復号し、その結果得られる第2のデータ群を構成するM個の処理データの表現形式を、分離手段により入力データから分離された変換情報を利用して逆変換する復号手段とを有することを特徴とする。
本発明の第8の情報処理システムおよび方法においては、符号化部、または、符号化部以外の装置により、画像データが元データとされて、元データから、N次元(Nは1以上の整数値)で表される処理データが設定され、M個(Mは1以上の整数値)の処理データが分析単位として設定され、設定された分析単位に対応する所定のM個の処理データからなるデータ群が1以上設定され、1以上のデータ群のそれぞれが1以上の分析対象のそれぞれとして、処理データの表現形式を変換するための変換情報が分析対象毎に個別に生成され、生成された1以上の分析対象毎の変換情報のうちの所定の1つを利用して、設定された分析単位に対応する所定のM個の処理データのそれぞれの表現形式が変換され、表現形式が変換されたM個の処理データからなる第2のデータ群が符号化され、その結果、符号化データが得られ、符号化データに対して、その生成に利用された変換情報が重畳されたデータが、入力データのうちの少なくとも一部として復号部に入力される。そして、復号部により、入力データから符号化データと変換情報とが分離され、入力データから分離された符号化データが復号され、その結果得られる第2のデータ群を構成するM個の処理データの表現形式が、入力データから分離された変換情報を利用して逆変換される。
以上のごとく、本発明によれば、画像データの符号化や復号を行うことができる。特に、画像が表示されなくなったり、回路規模の増大を招いたりといった不都合を発生させることなく、2回目以降の符号化や復号では画像データを著しく劣化させることで、アナログ画像信号を利用した不正コピーを防止するようにすることができる。
以下に本発明の実施の形態を説明するが、請求項に記載の構成要件と、発明の実施の形態における具体例との対応関係を例示すると、次のようになる。この記載は、請求項に記載されている発明をサポートする具体例が、発明の実施の形態に記載されていることを確認するためのものである。従って、発明の実施の形態中には記載されているが、構成要件に対応するものとして、ここには記載されていない具体例があったとしても、そのことは、その具体例が、その構成要件に対応するものではないことを意味するものではない。逆に、具体例が構成要件に対応するものとしてここに記載されていたとしても、そのことは、その具体例が、その構成要件以外の構成要件には対応しないものであることを意味するものでもない。
さらに、この記載は、発明の実施の形態に記載されている具体例に対応する発明が、請求項に全て記載されていることを意味するものではない。換言すれば、この記載は、発明の実施の形態に記載されている具体例に対応する発明であって、この出願の請求項には記載されていない発明の存在、すなわち、将来、分割出願されたり、補正により追加されたりする発明の存在を否定するものではない。
本発明によれば、第1データ変換装置が提供される。このデータ変換装置は、
アナログ歪みが生じている入力データから、N次元(Nは1以上の整数値)で表される処理データを設定し、M個(Mは1以上の整数値)の前記処理データを分析単位として設定する設定手段(例えば、図54の設定部401)と、
前記設定手段により設定された前記分析単位に対応する所定のM個の前記処理データからなるデータ群を1以上設定し、1以上の前記データ群のそれぞれを1以上の分析対象のそれぞれとして、前記処理データの表現形式を変換するための変換情報を分析対象毎に個別に生成する分析手段(例えば、図54の分析部402)と、
前記分析手段により生成された1以上の分析対象毎の前記変換情報のうちの所定の1つを利用して、前記設定手段により設定された前記分析単位に対応する所定のM個の前記処理データのそれぞれの表現形式を変換する変換手段(例えば、図54の変換部403)と
を備えることを特徴とする。
本発明によれば、第1のデータ変換装置のデータ変換方法が提供される。この第1のデータ変換方法は、
前記入力データから、N次元(Nは1以上の整数値)で表される処理データを設定し、M個(Mは1以上の整数値)の処理データを分析単位として設定する設定ステップ(例えば、図55のステップS202)と、
前記設定ステップの処理により設定された前記分析単位に対応する所定のM個の前記処理データからなるデータ群を1以上設定し、1以上の前記データ群のそれぞれを1以上の分析対象のそれぞれとして、前記処理データの表現形式を変換するための変換情報を分析対象毎に個別に生成する分析ステップ(例えば、図55のステップS203)と、
前記分析ステップの処理により生成された1以上の分析対象毎の前記変換情報のうちの所定の1つを利用して、前記設定ステップの処理により設定された前記分析単位に対応する所定のM個の前記処理データのそれぞれの表現形式を変換する変換ステップ(例えば、図55のステップS204)と
を含むことを特徴とする。
本発明によれば、上述した本発明の第1のデータ変換方法に対応するプログラムや、そのプログラムを記録した記録媒体も提供される。詳細については後述するが、このプログラムは、例えば、図59のリムーバブル記録媒体511や、記憶部508に含まれるハードディスク等の記録媒体に記録され、図59の構成のコンピュータにより実行される。
本発明によれば、第1のデータ逆変換装置が提供される。この第1のデータ逆変換装置は、
アナログ歪みが生じている元データから、N次元(Nは1以上の整数値)で表される処理データが設定され、M個(Mは1以上の整数値)の前記処理データが分析単位として設定され、
設定された前記分析単位に対応する所定のM個の前記処理データからなるデータ群が1以上設定され、1以上の前記データ群のそれぞれが1以上の分析対象のそれぞれとして、前記処理データの表現形式を変換するための変換情報が分析対象毎に個別に生成され、
生成された1以上の分析対象毎の前記変換情報のうちの所定の1つを利用して、設定された前記分析単位に対応する所定のM個の前記処理データのそれぞれの表現形式が変換され、その結果、表現形式が変換されたM個の前記処理データからなる第2のデータ群が生成され、
生成された前記第2のデータ群に対して、その生成に利用された前記変換情報が重畳されたデータが、入力データのうちの少なくとも一部として入力されるデータ逆変換装置であって、
前記入力データから、前記第2のデータ群と前記変換情報とを分離する分離手段(例えば、図56のデータ分解部401)と、
前記分離手段により前記入力データから分離された前記変換情報を利用して、前記分離手段により前記入力データから分離された前記第2のデータ群を構成するM個の前記処理データの表現形式を逆変換する逆変換手段(例えば、図56のデータ逆変換部413)と
を備えることを特徴とする。
この第1のデータ逆変換装置において、
前記第2のデータ群に対して前記変換情報が重畳されたデータの代わりに、前記第2のデータ群に対して、前記変換情報を生成するために必要な情報である変換情報生成用情報が重畳されたデータが、前記入力データのうちの少なくとも一部として入力される場合には、
前記分離手段は、前記入力データから、前記第2のデータ群と前記変換情報生成用情報とを分離し、
前記分離手段により前記入力データから分離された前記変換情報生成用情報を利用して、前記変換情報を生成する生成手段(例えば、図56の分析部412)をさらに設け、
前記逆変換手段は、さらに、前記生成手段により生成された前記変換情報を利用して、前記分離手段により前記入力データから分離された前記第2のデータ群を構成するM個の前記処理データの表現形式を逆変換する
ようにすることができる。
本発明によれば、上述した第1のデータ逆変換装置の第1のデータ逆変換方法が提供される。この第1のデータ逆変換方法は、
前記入力データから、前記第2のデータ群と、前記変換情報とを分離する分離ステップ(例えば、ステップS222)と、
前記分離ステップの処理により前記入力データから分離された前記変換情報を利用して、前記分離ステップの処理により前記入力データから分離された前記第2のデータ群を構成するM個の前記処理データの表現形式を逆変換する逆変換ステップ(例えば、ステップS225)と
を含むことを特徴とする。
この第1のデータ逆変換方法において、
前記第2のデータ群に対して前記変換情報が重畳されたデータの代わりに、前記第2のデータ群に対して、前記変換情報を生成するために必要な情報である変換情報生成用情報が重畳されたデータが、前記入力データのうちの少なくとも一部として前記データ逆変換装置に入力される場合には、
前記分離ステップは、前記入力データから、前記第2のデータ群と前記変換情報生成用情報とを分離するステップであり、
前記分離ステップの処理により前記入力データから分離された前記変換情報生成用情報を利用して、前記変換情報を生成する生成ステップ(例えば、図57のステップS224)をさらに含み、
前記逆変換ステップは、前記生成ステップの処理により生成された前記変換情報を利用して、前記分離ステップの処理により前記入力データから分離された前記第2のデータ群を構成するM個の前記処理データの表現形式を逆変換するステップである
ようにすることができる。
本発明によれば、上述した本発明の第1のデータ逆変換方法に対応するプログラムや、そのプログラムを記録した記録媒体も提供される。詳細については後述するが、このプログラムは、例えば、図59のリムーバブル記録媒体511や、記憶部508に含まれるハードディスク等の記録媒体に記録され、図59の構成のコンピュータにより実行される。
本発明によれば、第2のデータ変換装置が提供される。この第2のデータ逆変換装置は、
入力データから、N次元(Nは1以上の整数値)で表される処理データを設定し、M個(Mは1以上の整数値)の前記処理データを分析単位として設定する設定手段(例えば、図54の設定部401)と、
前記設定手段により設定された前記分析単位に対応する所定のM個の前記処理データからなるデータ群を1以上設定し、1以上の前記データ群のそれぞれを1以上の分析対象のそれぞれとして、前記処理データの表現形式を変換するための変換情報を分析対象毎に個別に生成する分析手段(例えば、図54の分析部402)と、
前記分析手段により生成された1以上の分析対象毎の前記変換情報のうちの所定の1つを利用して、前記設定手段により設定された前記分析単位に対応する所定のM個の前記処理データのそれぞれの表現形式を変換する変換手段(例えば、図54の変換部403)と
を備え、
前記分析単位に対応するM個の前記処理データは、前記入力データを構成する各データのうちの近接するM個のデータである
ことを特徴とする。
この第2のデータ変換装置は、
前記入力データに対してアナログ歪みを生じさせるアナログ歪み生成手段(例えば、図58のアナログ歪み生成部451)
をさらに設けるようにすることができる。
本発明によれば、上述した第2のデータ変換装置の第2のデータ変換方法が提供される。この第2のデータ変換方法は、
前記入力データから、N次元(Nは1以上の整数値)で表される処理データを設定し、M個(Mは1以上の整数値)の処理データを分析単位として設定する設定ステップ(例えば、図55のステップS202)と、
前記設定ステップの処理により設定された前記分析単位に対応する所定のM個の前記処理データからなるデータ群を1以上設定し、1以上の前記データ群のそれぞれを1以上の分析対象のそれぞれとして、前記処理データの表現形式を変換するための変換情報を分析対象毎に個別に生成する分析ステップ(例えば、図55のステップS203)と、
前記分析ステップの処理により生成された1以上の分析対象毎の前記変換情報のうちの所定の1つを利用して、前記設定ステップの処理により設定された前記分析単位に対応する所定のM個の前記処理データのそれぞれの表現形式を変換する変換ステップ(例えば、図55のステップS204)と
を含み、
前記分析単位に対応するM個の前記処理データは、前記入力データを構成する各データのうちの近接するM個のデータである
ことを特徴とする。
本発明によれば、上述した本発明の第2のデータ変換方法に対応するプログラムや、そのプログラムを記録した記録媒体も提供される。詳細については後述するが、このプログラムは、例えば、図59のリムーバブル記録媒体511や、記憶部508に含まれるハードディスク等の記録媒体に記録され、図59の構成のコンピュータにより実行される。
本発明によれば、第2のデータ逆変換装置が提供される。この第2のデータ逆変換装置は、
元データから、N次元(Nは1以上の整数値)で表される処理データが設定され、M個(Mは1以上の整数値)の前記処理データが分析単位として設定され、
設定された前記分析単位に対応する所定のM個の前記処理データからなるデータ群が1以上設定され、1以上の前記データ群のそれぞれが1以上の分析対象のそれぞれとして、前記処理データの表現形式を変換するための変換情報が分析対象毎に個別に生成され、
生成された1以上の分析対象毎の前記変換情報のうちの所定の1つを利用して、設定された前記分析単位に対応する所定のM個の前記処理データのそれぞれの表現形式が変換され、その結果、表現形式が変換されたM個の前記処理データからなる第2のデータ群が生成され、
生成された前記第2のデータ群に対して、その生成に利用された前記変換情報が重畳されたデータが、入力データのうちの少なくとも一部として入力されるデータ逆変換装置であって、
前記入力データから、前記第2のデータ群と、前記変換情報を分離する分離手段(例えば、図56のデータ分解部401)と、
前記分離手段により前記入力データから分離された前記変換情報を利用して、前記分離手段により前記入力データから分離された前記第2のデータ群を構成するM個の前記処理データの表現形式を逆変換する逆変換手段(例えば、図56のデータ逆変換部413)と
を備え、
前記分析単位に対応するM個の前記処理データは、前記元データを構成する各データのうちの近接するM個のデータである
ことを特徴とする。
この第2のデータ逆変換装置において、
前記第2のデータ群に対して前記変換情報が重畳されたデータの代わりに、前記第2のデータ群に対して、前記変換情報を生成するために必要な情報である変換情報生成用情報が重畳されたデータが、前記入力データのうちの少なくとも一部として入力される場合には、
前記分離手段は、前記入力データから、前記第2のデータ群と、前記変換情報生成用情報とを分離し、
前記分離手段により前記入力データから分離された前記変換情報生成用情報を利用して、前記変換情報を生成する生成手段(例えば、図56の分析部412)をさらに設け、
前記逆変換手段は、前記生成手段により生成された前記変換情報を利用して、前記分離手段により前記入力データから分離された前記第2のデータ群を構成するM個の前記処理データの表現形式を逆変換する
ようにすることができる。
本発明によれば、上述した本発明の第2のデータ逆変換装置の第2のデータ逆変換方法が提供される。この第2のデータ逆変換方法は、
前記入力データから、前記第2のデータ群と、前記変換情報とを分離する分離ステップ(例えば、ステップS222)と、
前記分離ステップの処理により前記入力データから分離された前記変換情報を利用して、前記分離ステップの処理により前記入力データから分離された前記第2のデータ群を構成するM個の前記処理データの表現形式を逆変換する逆変換ステップ(例えば、ステップS225)と
を含み、
前記分析単位に対応するM個の前記処理データは、前記元データを構成する各データのうちの近接するM個のデータである
ことを特徴とする。
この第2のデータ逆変換方法においては、
前記第2のデータ群に対して前記変換情報が重畳されたデータの代わりに、前記第2のデータ群に対して、前記変換情報を生成するために必要な情報である変換情報生成用情報が重畳されたデータが、前記入力データのうちの少なくとも一部として前記データ逆変換装置に入力される場合には、
前記分離ステップは、前記入力データから、前記第2のデータ群と、前記変換情報生成用情報とを分離するステップであり、
前記分離ステップの処理により前記入力データから分離された前記変換情報生成用情報を利用して、前記変換情報を生成する生成ステップ(例えば、図57のステップS224)をさらに含み、
前記逆変換ステップは、前記生成ステップの処理により生成された前記変換情報を利用して、前記分離ステップの処理により前記入力データから分離された前記第2のデータ群を構成するM個の前記処理データの表現形式を逆変換するステップである
ようにすることができる。
本発明によれば、上述した本発明の第2のデータ逆変換方法に対応するプログラムや、そのプログラムを記録した記録媒体も提供される。詳細については後述するが、このプログラムは、例えば、図59のリムーバブル記録媒体511や、記憶部508に含まれるハードディスク等の記録媒体に記録され、図59の構成のコンピュータにより実行される。
本発明によれば、第3のデータ変換装置が提供される。この第3のデータ逆変換装置は、
入力データから、N次元(Nは1以上の整数値)で表される処理データを設定し、M個(Mは1以上の整数値)の前記処理データを分析単位として設定する設定手段(例えば、図54の設定部401)と、
前記設定手段により設定された前記分析単位に対応する所定のM個の前記処理データからなるデータ群を1以上設定し、1以上の前記データ群のそれぞれを1以上の分析対象のそれぞれとして、1以上の分析対象毎に主成分分析を個別に行うことで、前記処理データの表現形式を変換するための基底を分析対象毎に個別に生成する分析手段(例えば、図54の分析部402)と、
前記分析手段により生成された1以上の分析単位毎の前記基底のうちの所定の1つを利用して、前記設定手段により設定された前記分析単位に対応するM個の前記処理データのそれぞれの表現形式を変換する変換手段(例えば、図54の変換部403)と
を備えることを特徴とする。
この第3のデータ変換装置は、
前記入力データに対してアナログ歪みを生じさせるアナログ歪み生成手段(例えば、図58のアナログ歪み生成部451)
をさらに設けるようにすることができる。
この第3のデータ変換装置において、
前記設定手段(例えば、図54の設定部401に対応する、図34の小ブロック化部127や動きベクトル先小ブロック化部124等)は、前記処理データとして、第1の種類の第1の処理データ(例えば、図34の動きベクトル先小ブロック化部124により動きベクトル先大ブロックから分割された小ブロック)と、第2の種類の第2の処理データ(例えば、図34の小ブロック化部127により残差大ブロックから分割された小ブロック)とを設定し、
前記分析手段(例えば、図54の分析部402に対応する図34の直交変換基底生成部125)は、前記設定手段により設定された前記分析単位に対応する所定のM個の前記第1の処理データからなるデータ群(例えば、図37の動きベクトル先大ブロックBLbc)を1以上設定し、1以上の前記データ群のそれぞれを1以上の分析対象のそれぞれとして、1以上の分析対象毎に主成分分析を個別に行うことで、前記処理データの表現形式を変換するための基底を分析対象毎に個別に生成し、
前記変換手段(例えば、図54の変換部403に対応する図34の直交変換符号化部128)は、前記分析手段により生成された1以上の分析単位毎の前記基底のうちの所定の1つを利用して、前記設定手段により設定された前記分析単位に対応するM個の前記第2の処理データ(例えば、図38の残差大ブロックBLDから分割された小ブロックBD)のそれぞれの表現形式を変換する
ようにすることができる。
この第3のデータ変換装置において、
前記入力データは、1以上のアクセスユニットから構成される画像データ(例えば、図15の入力部101に入力されるデジタル画像信号Vdg1)であり、
前記設定手段(例えば、図54の設定部401に対応する図15の処理領域分割部82やベクトル化部83)は、
前記画像データを構成する1以上の前記アクセスユニットのうちの所定の1つを処理対象に設定し、
処理対象の前記アクセスユニットを1以上の第1のブロック(例えば、図16や図17の処理領域BL)に分割し、
1以上の前記第1のブロックのそれぞれをM個の第2のブロック(例えば、図17の小ブロックBS)に分割し、
前記第2のブロックを構成するN個以上の画素データのうちの所定のN個の画素データの値を成分値として有するN次元の第1のベクトルを、前記処理データとして設定し、
前記第1のブロックを前記分析単位に設定する
ようにすることができる。
この第3のデータ変換装置において、
前記第2のブロックは、N/Z個(Zは1以上の整数値)の画素のそれぞれについてのZ種類の画素データ(例えば、図18の例では、N=16であり、Z=1であり、1つの画素分の画素データは画素値Xkである。また、図19の例では、N=16であり、Z=3であり、1つの画素分の画素データは、R画素値Xkr,G画素値Xkg,B画素値Xkbである)から構成され、
前記第1のベクトルは、N/Z個の画素のそれぞれについてのZ種類の画素データのそれぞれの値を、各成分値として有するベクトルである
ようにすることができる。
この第3のデータ変換装置において、
前記分析手段(例えば、図54の分析部402に対応する図15の直交変換基底生成部84)は、
処理対象の前記アクセスユニットを構成する1以上の前記第1のブロックのそれぞれを分析対象に1つずつ順次設定し、
分析対象の前記第1のブロックを構成するM個の前記第2のブロックのそれぞれについてのM個の前記第1のベクトルを対象とする主成分分析を行うことで、分析対象の前記第1のブロックについての前記基底を生成する
ようにすることができる。
この第3のデータ変換装置において、
前記変換手段(例えば、図54の変換部403に対応する図15の直交変換符号化部85)は、前記分析手段により分析対象として設定された1以上の前記第1のブロックのそれぞれを処理対象に1つずつ順次設定し、N個の前記画素データのそれぞれを軸とする第1の座標系で表現される第1のベクトルのうちの、処理対象の第1のブロックを構成するM個の第2のブロックのそれぞれについてのM個の前記第1のベクトルのそれぞれを、前記分析手段により生成された1以上の分析対象毎の前記基底のうちの処理対象の前記第1のブロックについての基底を軸とする第2の座標系で表現されるM個の第2のベクトルのそれぞれに変換することで、M個の前記第1のベクトルのそれぞれの表現形式を変換する
ようにすることができる。
さらに、前記変換手段は、処理対象の前記第1のブロックについて、M個の前記第2のベクトルからなるデータ群を所定の単位毎に符号化することで、M個の前記第1のベクトルのそれぞれの表現形式をさらに変換する
ようにすることができる。
本発明によれば、上述した第3のデータ変換装置の第3のデータ変換方法が提供される。この第3のデータ変換方法は、
入力データから、N次元(Nは1以上の整数値)で表される処理データを設定し、M個(Mは1以上の整数値)の前記処理データを分析単位として設定する設定ステップ(例えば、図55のステップS202)と、
前記設定ステップの処理により設定された前記分析単位に対応する所定のM個の前記処理データからなるデータ群を1以上設定し、1以上の前記データ群のそれぞれを1以上の分析対象のそれぞれとして、1以上の分析対象毎に主成分分析を個別に行うことで、前記処理データの表現形式を変換するための基底を分析対象毎に個別に生成する分析ステップ(例えば、図55のステップS203)と、
前記分析ステップの処理により生成された1以上の分析単位毎の前記基底のうちの所定の1つを利用して、前記設定ステップの処理により設定された前記分析単位に対応するM個の前記処理データのそれぞれの表現形式を変換する変換ステップ(例えば、図55のステップS204)と
を含むことを特徴とする。
この第3のデータ変換処理方法において、
前記設定ステップは、前記処理データとして、第1の種類の第1の処理データと、第2の種類の第2の処理データとを設定するステップ(例えば、図40のステップS82,S83,S85)であり、
前記分析ステップは、前記設定ステップの処理により設定された前記分析単位に対応する所定のM個の前記第1の処理データからなるデータ群を1以上設定し、1以上の前記データ群のそれぞれを1以上の分析対象のそれぞれとして、1以上の分析対象毎に主成分分析を個別に行うことで、前記第2の処理データの表現形式を変換するための基底を分析対象毎に個別に生成するステップ(例えば、図40のステップS84)であり、
前記変換ステップは、前記分析ステップの処理により生成された1以上の分析単位毎の前記基底のうちの所定の1つを利用して、前記設定ステップの処理により設定された前記分析単位に対応するM個の前記第2の処理データのそれぞれの表現形式を変換するステップ(例えば、図40のステップS86)である
ようにすることができる。
この第3のデータ変換方法において、
前記入力データは、1以上のアクセスユニットから構成される画像データであり、
前記設定ステップ(例えば、図55のステップS202に対応する図25のステップS42やS43)は、
前記画像データを構成する1以上の前記アクセスユニットのうちの所定の1つを処理対象に設定し、
処理対象の前記アクセスユニットを1以上の第1のブロックに分割し、
1以上の前記第1のブロックのそれぞれをM個の第2のブロックに分割し、
前記第2のブロックを構成するN個以上の画素データのうちの所定のN個の画素データの値を成分値として有するN次元の第1のベクトルを、前記処理データとして設定し、
前記第1のブロックを前記分析単位に設定するステップである
ようにすることができる。
この第3のデータ変換方法において、
前記分析ステップ(例えば、図55のステップS203に対応する図25のステップS44)は、
処理対象の前記アクセスユニットを構成する1以上の前記第1のブロックのそれぞれを分析対象に1つずつ順次設定し、
分析対象の前記第1のブロックを構成するM個の前記第2のブロックのそれぞれについてのM個の前記第1のベクトルを対象とする主成分分析を行うことで、分析対象の前記第1のブロックについての前記基底を生成するステップである
ようにすることができる。
この第3のデータ変換方法において、
前記変換ステップ(例えば、図55のステップS204に対応する図25のステップS45)は、前記分析ステップで分析対象として設定された1以上の前記第1のブロックのそれぞれを処理対象に1つずつ順次設定し、N個の前記画素データのそれぞれを軸とする第1の座標系で表現される前記第1のベクトルのうちの、処理対象の前記第1のブロックを構成するM個の前記第2のブロックのそれぞれについてのM個の前記第1のベクトルのそれぞれを、前記分析ステップの処理により生成された1以上の分析対象毎の前記基底のうちの処理対象の前記第1のブロックについての基底を軸とする第2の座標系で表現されるM個の第2のベクトルのそれぞれに変換することで、M個の前記第1のベクトルのそれぞれの表現形式を変換するステップである
ようにすることができる。
さらに、前記変換ステップは、処理対象の前記第1のブロックについて、M個の前記第2のベクトルからなるデータ群を所定の単位毎に符号化することで、M個の前記第1のベクトルのそれぞれの表現形式をさらに変換するステップであるようにすることができる。
本発明によれば、上述した本発明の第3のデータ変換方法に対応するプログラムや、そのプログラムを記録した記録媒体も提供される。詳細については後述するが、このプログラムは、例えば、図59のリムーバブル記録媒体511や、記憶部508に含まれるハードディスク等の記録媒体に記録され、図59の構成のコンピュータにより実行される。
本発明によれば、第3のデータ逆変換装置が提供される。この第3のデータ逆変換装置は、
元データから、N次元(Nは1以上の整数値)で表される処理データが設定され、M個(Mは1以上の整数値)の前記処理データが分析単位として設定され、
設定された前記分析単位に対応する所定のM個の前記処理データからなるデータ群が1以上設定され、1以上の前記データ群のそれぞれが1以上の分析対象のそれぞれとして、1以上の分析対象毎に主成分分析を個別に行われることで、前記処理データの表現形式を変換するための基底が分析対象毎に個別に生成され、
生成された1以上の分析単位毎の前記基底のうちの所定の1つを利用して、設定された前記分析単位に対応するM個の前記処理データのそれぞれの表現形式が変換され、その結果、表現形式が変換されたM個の前記処理データからなる第2のデータ群が生成され、
生成された前記第2のデータ群に対して、その生成に利用された前記基底が重畳されたデータが、入力データのうちの少なくとも一部として入力されるデータ逆変換装置であって、
前記入力データから、前記第2のデータ群と前記基底とを分離する分離手段(例えば、図56のデータ分解部401)と、
前記分離手段により前記入力データから分離された前記基底を利用して、前記分離手段により前記入力データから分離された前記第2のデータ群を構成するM個の前記処理データの表現形式を逆変換する逆変換手段(例えば、図56のデータ逆変換部413)と
を備えることを特徴とする。
この第3のデータ逆変換装置において、
前記処理データとして、第1の種類の第1の処理データと、第2の種類の第2の処理データとが設定され、
設定された前記分析単位に対応する所定のM個の前記第1の処理データからなるデータ群が1以上設定され、1以上の前記データ群のそれぞれが1以上の分析対象のそれぞれとして、1以上の分析対象毎に主成分分析を個別に行われることで、前記第2の処理データの表現形式を変換するための基底が分析対象毎に個別に生成され、
1以上の分析単位毎の前記基底のうちの所定の1つを利用して、前記分析単位に対応するM個の前記第2の処理データのそれぞれの表現形式が変換され、その結果、表現形式が変換されたM個の前記第2の処理データからなる前記第2のデータ群が生成され、
生成された前記第2のデータ群に対して、その生成に利用された前記基底が重畳されたデータが、前記入力データのうちの少なくとも一部として入力され、
前記逆変換手段(例えば、図56の逆変換部413に対応する図41の逆直交変換復号部175)は、前記分離手段により前記入力データから分離された前記基底を利用して、前記分離手段により前記入力データから分離された前記第2のデータ群を構成するM個の前記第2の処理データの表現形式を逆変換する
ようにすることができる。
この第3のデータ逆変換装置において、
前記元データは、1以上のアクセスユニットから構成される画像データであり、
前記画像データを構成する1以上の前記アクセスユニットのうちの所定の1つが処理対象に設定され、
処理対象の前記アクセスユニットが1以上の第1のブロックに分割され、
1以上の前記第1のブロックのそれぞれがM個の第2のブロックに分割され、
前記第2のブロックを構成するN個以上の画素データのうちの所定のN個の画素データの値を成分値として有するN次元の第1のベクトルが、前記処理データとして設定され、
前記第1のブロックが前記分析単位に設定され、
前記第1のベクトルを前記処理データとして利用し、かつ、前記第1のブロックを前記分析単位として利用して、前記基底が生成され、
前記第1のベクトルを前記処理データとして利用し、前記第1のブロックを前記分析単位として利用し、かつ、生成された前記基底を利用して、前記第2のデータ群が生成され、
生成された前記第2のデータ群に対して、その生成に利用された前記基底が重畳されたデータ(例えば、図15の例の符号化部52から出力され、図26の入力部101に入力される符号化デジタル画像信号Vcd)が、前記入力データのうちの少なくとも一部として入力される
ようにすることができる。
さらに、処理対象の前記アクセスユニットを構成する1以上の前記第1のブロックのそれぞれが分析対象に1つずつ順次設定され、
分析対象の前記第1のブロックを構成するM個の前記第2のブロックのそれぞれについてのM個の前記第1のベクトルを対象とする主成分分析が行われることで、分析対象の前記第1のブロックについての前記基底が生成され、
生成された前記基底を利用して、前記第2のデータ群が生成され、
生成された前記第2のデータ群に対して、その生成に利用された前記基底が重畳されたデータが、前記入力データのうちの少なくとも一部として入力される
ようにすることができる。
この第3のデータ逆変換装置において、
分析対象として設定された前記第1のブロックのそれぞれが処理対象に1つずつ順次設定され、N個の前記画素データのそれぞれを軸とする第1の座標系で表現される前記第1のベクトルのうちの、処理対象の前記第1のブロックを構成するM個の前記第2のブロックのそれぞれについてのM個の前記第1のベクトルのそれぞれが、前記分析手段により生成された1以上の分析対象毎の前記基底のうちの処理対象の前記第1のブロックについての基底を軸とする第2の座標系で表現されるM個の第2のベクトルのそれぞれに変換され、その結果、M個の前記第2のベクトルからなる前記第2のデータ群が生成され、
生成された前記第2のデータ群に対して、その生成に利用された前記基底が重畳されたデータが、前記入力データのうちの少なくとも一部として入力され、
前記逆変換手段(例えば、図56の逆変換部413に対応する図26の逆直交変換復号部103)は、前記分離手段により前記入力データから分離された前記基底を利用して、前記分離手段により前記入力データから分離された前記第2のデータ群を構成するM個の前記第2のベクトルのそれぞれを、M個の前記第1のベクトルのそれぞれに逆変換する
ようにすることができる。
さらに、処理対象の前記第1のブロックについて、さらに、M個の前記第2のベクトルからなるデータ群が所定の単位毎に符号化され、その結果、M個の符号化情報が得られ、M個の前記符号化情報からなる前記第2のデータ群が生成され、
生成された前記第2のデータ群に対して、その生成に利用された前記基底が重畳されたデータが、前記入力データのうちの少なくとも一部として入力され、
前記逆変換手段は、
前記第2のデータ群を復号し、
復号の結果得られるM個の前記第2のベクトルのそれぞれを、前記分離手段により前記入力データから分離された前記基底を利用して、M個の前記第1のベクトルのそれぞれに逆変換する
ようにすることができる。
この第3のデータ逆変換装置において、
前記第2のデータ群に対して前記基底が重畳されたデータの代わりに、前記第2のデータ群に対して、前記基底を生成するために必要な情報である基底生成用情報が重畳されたデータが、前記入力データのうちの少なくとも一部として入力される場合には、
前記分離手段は、前記入力データから、前記第2のデータ群と前記基底生成用情報とを分離し、
前記分離手段により前記入力データから分離された前記基底生成用情報を利用して、前記基底を生成する生成手段(例えば、図56の分析部412)をさらに備え、
前記逆変換手段は、前記生成手段により生成された前記基底を利用して、前記分離手段により前記入力データから分離された前記第2のデータ群を構成するM個の前記処理データの表現形式を逆変換する
ようにすることができる。
本発明によれば、上述した本発明の第3のデータ逆変換装置の第3のデータ逆変換方法が提供される。この第3のデータ逆変換方法は、
前記入力データから、前記第2のデータ群と前記基底とを分離する分離ステップ(例えば、ステップS222)と、
前記分離ステップの処理により前記入力データから分離された前記基底を利用して、前記分離ステップの処理により前記入力データから分離された前記第2のデータ群を構成するM個の前記処理データの表現形式を逆変換する逆変換ステップ(例えば、ステップS225)と
を含むことを特徴とする。
この第3のデータ逆変換ステップにおいて、
前記処理データとして、第1の種類の第1の処理データと、第2の種類の第2の処理データとが設定され、
設定された前記分析単位に対応する所定のM個の前記第1の処理データからなるデータ群が1以上設定され、1以上の前記データ群のそれぞれが1以上の分析対象のそれぞれとして、1以上の分析対象毎に主成分分析を個別に行われることで、前記第2の処理データの表現形式を変換するための基底が分析対象毎に個別に生成され、
1以上の分析単位毎の前記基底のうちの所定の1つを利用して、前記分析単位に対応するM個の前記第2の処理データのそれぞれの表現形式が変換され、その結果、表現形式が変換されたM個の前記第2の処理データからなる前記第2のデータ群が生成され、
生成された前記第2のデータ群に対して、その生成に利用された前記基底が重畳されたデータが、前記入力データのうちの少なくとも一部として入力され、
前記逆変換ステップは、前記分離手段により前記入力データから分離された前記基底を利用して、前記分離ステップの処理により前記入力データから分離された前記第2のデータ群を構成するM個の前記第2の処理データの表現形式を逆変換するステップ(例えば、図42のステップS105)である
ようにすることができる。
この第3のデータ逆変換方法において、
分析対象として設定された前記第1のブロックのそれぞれが処理対象に1つずつ順次設定され、N個の前記画素データのそれぞれを軸とする第1の座標系で表現される第1のベクトルのうちの、処理対象の前記第1のブロックを構成するM個の前記第2のブロックのそれぞれについてのM個の前記第1のベクトルのそれぞれが、前記分析手段により生成された1以上の分析対象毎の前記基底のうちの処理対象の前記第1のブロックについての基底を軸とする第2の座標系で表現されるM個の第2のベクトルのそれぞれに変換され、その結果、M個の前記第2のベクトルからなる前記第2のデータ群が生成され、
生成された前記第2のデータ群に対して、その生成に利用された前記基底が重畳されたデータが、前記入力データのうちの少なくとも一部として入力され、
前記逆変換ステップは、前記分離ステップの処理により前記入力データから分離された前記基底を利用して、前記分離ステップの処理により前記入力データから分離された前記第2のデータ群を構成するM個の前記第2のベクトルのそれぞれを、M個の前記第1のベクトルのそれぞれに逆変換するステップ(例えば、図29のステップS63の一部)である
ようにすることができる。
さらに、処理対象の前記第1のブロックについて、さらに、M個の前記第2のベクトルからなるデータ群が所定の単位毎に符号化され、その結果、M個の符号化情報が得られ、M個の前記符号化情報からなる前記第2のデータ群が生成され、
生成された前記第2のデータ群に対して、その生成に利用された前記基底が重畳されたデータが、前記入力データのうちの少なくとも一部として入力され、
前記逆変換ステップは、
前記第2のデータ群を復号し、
復号の結果得られるM個の前記第2のベクトルのそれぞれを、前記分離手段により前記入力データから分離された前記基底を利用して、M個の前記第1のベクトルのそれぞれに逆変換するステップ(例えば、図29のステップS63の一部)である
ようにすることができる。
この第3のデータ逆変換方法において、
前記第2のデータ群に対して前記基底が重畳されたデータの代わりに、前記第2のデータ群に対して、前記基底を生成するために必要な情報である基底生成用情報が重畳されたデータが、前記入力データのうちの少なくとも一部として入力される場合には、
前記分離ステップは、前記入力データから、前記第2のデータ群と前記基底生成用情報とを分離するステップであり、
前記分離ステップの処理により前記入力データから分離された前記基底生成用情報を利用して、前記基底を生成する生成ステップ(例えば、図57のステップS224)をさらに含み、
前記逆変換ステップは、前記生成ステップの処理により生成された前記基底を利用して、前記分離ステップの処理により前記入力データから分離された前記第2のデータ群を構成するM個の前記処理データの表現形式を逆変換するステップである
ようにすることができる。
本発明によれば、上述した本発明の第3のデータ逆変換方法に対応するプログラムや、そのプログラムを記録した記録媒体も提供される。詳細については後述するが、このプログラムは、例えば、図59のリムーバブル記録媒体511や、記憶部508に含まれるハードディスク等の記録媒体に記録され、図59の構成のコンピュータにより実行される。
本発明によれば、符号化装置が提供される。この符号化装置は、
入力データから、N次元(Nは1以上の整数値)で表される処理データを設定し、M個(Mは1以上の整数値)の前記処理データを分析単位として設定する設定手段(例えば、図54の設定部401)と、
前記設定手段により設定された前記分析単位に対応する所定のM個の前記処理データからなるデータ群を1以上設定し、1以上の前記データ群のそれぞれを1以上の分析対象のそれぞれとして、前記処理データの表現形式を変換するための変換情報を分析対象毎に個別に生成する分析手段(例えば、図54の分析部402)と、
前記分析手段により生成された1以上の分析対象毎の前記変換情報のうちの所定の1つを利用して、前記設定手段により設定された前記分析単位に対応する所定のM個の前記処理データのそれぞれの表現形式を変換し、表現形式が変換されたM個の前記処理データからなるデータ群を符号化する符号化手段(例えば、図54の変換部403)と
を備えることを特徴とする。
この符号化装置は、
前記入力データに対してアナログ歪みを生じさせるアナログ歪み生成手段(例えば、図58のアナログ歪み生成部451)
をさらに設けるようにすることができる。
本発明によれば、上述した符号化装置の符号化方法が提供される。この符号化方法は、
入力データから、N次元(Nは1以上の整数値)で表される処理データを設定し、M個(Mは1以上の整数値)の前記処理データを分析単位として設定する設定ステップ(例えば、図55のステップS202)と、
前記設定ステップの処理により設定された前記分析単位に対応する所定のM個の前記処理データからなるデータ群を1以上設定し、1以上の前記データ群のそれぞれを1以上の分析対象のそれぞれとして、前記処理データの表現形式を変換するための変換情報を分析対象毎に個別に生成する分析ステップ(例えば、図55のステップS203)と、
前記分析ステップの処理により生成された1以上の分析対象毎の前記変換情報のうちの所定の1つを利用して、前記設定ステップの処理により設定された前記分析単位に対応する所定のM個の前記処理データのそれぞれの表現形式を変換し、表現形式が変換されたM個の前記処理データからなるデータ群を符号化する符号化ステップ(例えば、図55のステップS204)と
を含むことを特徴とする。
本発明によれば、上述した本発明の符号化方法に対応するプログラムや、そのプログラムを記録した記録媒体も提供される。詳細については後述するが、このプログラムは、例えば、図59のリムーバブル記録媒体511や、記憶部508に含まれるハードディスク等の記録媒体に記録され、図59の構成のコンピュータにより実行される。
本発明によれば、復号装置が提供される。この復号装置は、
元データから、N次元(Nは1以上の整数値)で表される処理データが設定され、M個(Mは1以上の整数値)の前記処理データが分析単位として設定され、
設定された前記分析単位に対応する所定のM個の前記処理データからなるデータ群が1以上設定され、1以上の前記データ群のそれぞれが1以上の分析対象のそれぞれとして、前記処理データの表現形式を変換するための変換情報が分析対象毎に個別に生成され、
生成された1以上の分析対象毎の前記変換情報のうちの所定の1つを利用して、設定された前記分析単位に対応する所定のM個の前記処理データのそれぞれの表現形式が変換され、表現形式が変換されたM個の前記処理データからなる第2のデータ群が符号化され、その結果、符号化データが得られ、
前記符号化データに対して、その生成に利用された前記変換情報が重畳されたデータが、入力データのうちの少なくとも一部として入力される復号装置であって、
前記入力データから、前記符号化データと、前記変換情報とを分離する分離手段(例えば、図56のデータ分解部401)と、
前記分離手段により前記入力データから分離された前記符号化データを復号し、その結果得られる前記第2のデータ群を構成するM個の前記処理データの表現形式を、前記分離手段により前記入力データから分離された前記変換情報を利用して逆変換する復号手段(例えば、図56のデータ逆変換部413)と
を備えることを特徴とする。
この復号装置において、
前記符号化データに対して前記変換情報が重畳されたデータの代わりに、前記符号化データに対して、前記変換情報を生成するために必要な情報である変換情報生成用情報が重畳されたデータが、前記入力データのうちの少なくとも一部として入力される場合には、
前記分離手段は、前記入力データから、前記符号化データと、前記変換情報生成用情報とを分離し、
前記分離手段により前記入力データから分離された前記変換情報生成用情報を利用して、前記変換情報を生成する生成手段(例えば、図56の分析部412)をさらに設け、
前記復号手段は、前記生成手段により生成された前記変換情報を利用して、復号の結果得られる前記第2のデータ群を構成するM個の前記処理データの表現形式を逆変換する
ようにすることができる。
本発明によれば、上述した本発明の復号装置の復号方法が提供される。この復号方法は、
前記入力データから、前記符号化データと、前記変換情報とを分離する分離ステップ(例えば、ステップS222)と、
前記分離ステップの処理により前記入力データから分離された前記符号化データを復号し、その結果得られる前記第2のデータ群を構成するM個の前記処理データの表現形式を、前記分離ステップの処理により前記入力データから分離された前記変換情報を利用して逆変換する復号ステップ(例えば、ステップS225)と
を含むことを特徴とする。
この復号方法において、
前記符号化データに対して前記変換情報が重畳されたデータの代わりに、前記符号化データに対して、前記変換情報を生成するために必要な情報である変換情報生成用情報が重畳されたデータが、前記入力データのうちの少なくとも一部として前記復号装置に入力される場合には、
前記分離ステップは、前記入力データから、前記符号化データと、前記変換情報生成用情報とを分離するステップであり、
前記分離ステップの処理により前記入力データから分離された前記変換情報生成用情報を利用して、前記変換情報を生成する生成ステップ(例えば、図57のステップS224)をさらに含み、
前記復号ステップは、前記生成ステップの処理により生成された前記変換情報を利用して、復号の結果得られる前記第2のデータ群を構成するM個の前記処理データの表現形式を逆変換するステップである
ようにすることができる。
本発明によれば、上述した本発明の復号方法に対応するプログラムや、そのプログラムを記録した記録媒体も提供される。詳細については後述するが、このプログラムは、例えば、図59のリムーバブル記録媒体511や、記憶部508に含まれるハードディスク等の記録媒体に記録され、図59の構成のコンピュータにより実行される。
また、本発明によれば、上述した本発明の第1のデータ変換装置を含む第1の情報処理システム、上述した本発明の第2のデータ変換装置を含む第2の情報処理システム、上述した本発明の第3のデータ変換装置を含む第3の情報処理システム、および、上述した本発明の符号化装置を含む第4の情報処理システムが提供される。
さらに、本発明によれば、これらの第1の情報処理システム乃至第4の情報処理システムのそれぞれに対応する第1の情報処理方法乃至第4の情報処理方法のそれぞれも提供される。
また、本発明によれば、上述した本発明の第1のデータ逆変換装置を含む第5の情報処理システム、上述した本発明の第2のデータ逆変換装置を含む第6の情報処理システム、上述した本発明の第3のデータ逆変換装置を含む第7の情報処理システム、上述した本発明の復号装置を含む第8の情報処理システムが提供される。
さらに、本発明によれば、これらの第5の情報処理システム乃至第8の情報処理システムのそれぞれに対応する第5の情報処理方法乃至第8の情報処理方法のそれぞれも提供される。
次に、図面を参照して、本発明の実施の形態について説明する。
図2は、本発明が適用される画像処理システムの構成例を示している。
なお、図2の画像処理システムにおいて、図1の従来の画像表示システムと対応する部分には同一の符号を付してあり、その説明は適宜省略する。ただし、再生装置1から出力されるアナログ画像信号の符号は、図1ではVanとされているが、図2ではVan1とされている。後述するD/A変換部55から出力されるアナログ画像信号Van2と区別するためである。
図2の例では、画像処理システムは、再生装置1、表示装置2、および記録再生装置31から構成されている。即ち、図1の従来の画像表示システムに対して記録再生装置31を付加したシステムが、本発明が適用される画像処理システムの一実施の形態である。
なお、再生装置1から出力されるアナログ画像信号Van1は、アナログ歪みを伴う信号である。ここでいうアナログ歪みとは、信号がD/A変換されるときにその信号に生じる歪み、即ち、その信号に乗るノイズをいう。従って、このアナログ歪みには、例えば、再生装置1のD/A変換部12により信号がD/A変換されるときにその信号に生じる歪み、具体的には例えば、その信号から高周波成分が除去されることでその信号に生じる歪みや、その信号の位相がずれることでその信号に生じる歪み等が含まれる。なお、このアナログ歪みによる画像の劣化を評価する方法として、S/N(Signal-to-Noise)評価や、視覚評価(視覚的劣化の評価)等がある。また、このアナログ歪みは、自然に生じるものでも良いし、意図的に生じさせるようにしても良い(後述する図58のアナログ歪み生成部451参照)。
図2の例では、記録再生装置31は、符号化装置41と復号装置42とから構成されている。即ち、符号化装置41が、本発明が適用されるデータ変換装置または符号化装置(以下、符号化装置で統一する)の一実施の形態であり、復号装置42が、本発明が適用されるデータ逆変換装置または復号装置(以下、復号装置で統一する)の一実施の形態である。なお、図2の例では、1台の符号化装置41と1台の復号装置42とから1台の記録再生装置31が構成されているが、符号化装置41と復号装置42とを分離して画像処理システムを構成することも容易にできる。
図2の例では、符号化装置41は、A/D変換部51、符号化部52、および記録部53から構成されている。
A/D変換部51は、再生装置1から出力されたアナログ画像信号Van1をA/D変換し、その結果得られるデジタル画像信号Vdg1を符号化部52に供給する。符号化部52は、そのデジタル画像信号Vdg1を符号化し、その結果得られる符号化デジタル画像信号Vcdを記録部53に供給する。記録部53は、その符号化デジタル画像信号Vcdを、図示せぬ光ディスク等の記録媒体に記録する。
また、図2の例では、復号部54は、復号部54、D/A変換部55、および表示部56から構成されている。
復号部54は、符号化装置41の符号化部52から出力された符号化デジタル画像信号Vcdを復号し、その結果得られるデジタル画像信号Vdg2をD/A変換部55に供給する。D/A変換部55は、このデジタル画像信号Vdg2をD/A変換し、その結果得られるアナログ画像信号Van2を表示部56に供給する。表示部56は、例えばCRTディスプレイやLCD等で構成され、D/A変換部55から供給されたアナログ画像信号Van2に対応する画像を表示する。
ここで注目すべき点は、図2の符号化装置41の符号化部52から出力される符号化デジタル画像信号Vcdが復号部54により再度復号された際に得られるデジタル画像信号Vdg2は、従来の図1の符号化装置3の符号化部22から出力される符号化デジタル画像信号Vcd’が再度復号された際に得られるデジタル画像信号とは異なり、再生装置1の復号部11から出力されるデジタル画像信号Vdg0に比較して大幅に劣化しているという点である。換言すると、復号部54により再度復号された際に得られるデジタル画像信号Vdg2が、再生装置1の復号部11から出力されるデジタル画像信号Vdg0に比較して大幅に劣化するような符号化処理を、符号化部52が実行する点である。
この点により、記録部53で記録媒体に記録された符号化デジタル画像信号Vcdが再生されて得られる画像は、再生装置1から出力されるアナログ画像信号Van1に対応する画像、即ち、表示装置2に表示される画像に比べて、その画質が大幅に劣化することになる。さらに、符号化装置41または同様の符号化装置による符号化と、復号装置42または同様の復号装置による復号が繰り返される度に、劣化の度合いは益々大きくなっていく。従って、図2の符号化装置41では、良好な画質を維持したままでのコピーは不可能となる。即ち、不正コピーの防止が図られる。
また、図2の画像処理システムにおいては、上述したように、良好な画質を維持したままでのコピーを不可能とする処理が記録再生装置31側で実行されるため、再生装置1から表示装置2に供給されるアナログ画像信号Van1には何等加工が施されず、その結果、表示装置2に表示される画像の画質を落とすことはない。即ち、図2の画像処理システムは、上述した特許文献1の発明が有する課題を解決することができる。
さらにまた、図2の画像処理システムでは、同図の構成から明らかなように、再生側と記録側との何れにも、雑音情報発生部やこれを埋め込むための回路等の特別な回路を搭載する必要がなく、回路規模も増大することはない。即ち、図2の画像処理システムは、上述した特許文献2の発明が有する課題を解決することができる。
換言すると、従来の課題を解決するためには、上述したように、復号部54により再度復号された際に得られるデジタル画像信号Vdg2が、再生装置1の復号部11から出力されるデジタル画像信号Vdg0に比較して大幅に劣化するような符号化処理を、符号化部52が実行すればよい。即ち、符号化部52は、このような符号化処理を実行できれば足り、その形態は特に限定されず、様々な実施の形態を取ることができる。また、符号化部52の様々な実施の形態に応じて、復号部54も様々な実施の形態を取ることができる。
そこで、以下、図面を参照して、符号化部52と復号部54との幾つかの実施の形態を順次説明していく。
はじめに、図3乃至図14を参照して、ベクトル量子化(Vector Quantization)方式の符号化処理を実行する符号化部52と、それに対応する復号処理を実行する復号部54とのそれぞれの一実施の形態を説明する。
なお、以下、ベクトル量子化方式をVQ方式と称する。このVQ方式は、例えば次のような第1の処理乃至第4の処理からなる符号化方式である。
第1の処理とは、画像信号をブロック化する処理である。
第2の処理とは、第1の処理で得られた1以上のブロックのそれぞれについて、符号化対象となるブロックから得られる波形をベクトル化する処理である。例えば、第1の処理により後述する図5の小ブロックBSが得られた場合には、後述する図6に示されるように、小ブロックBSに含まれる2つの画素値X1,X2のそれぞれを成分とする(X1,X2)といったベクトルを生成する、といった処理が第2の処理の一例である。
第3の処理とは、第1の処理で得られた1以上のブロックのそれぞれについて、符号化対象となるブロックに対する第2の処理の結果得られるベクトルと、複数の代表ベクトルとの比較を行い、最も誤差の小さい(ユークリッド距離最小の)代表ベクトルを選択する処理である。
第4の処理とは、第1の処理で得られた1以上のブロックのそれぞれに対して、第3の処理により選択された代表ベクトルに識別値として付加されているコードを抽出し、そのコードを2進符号化する処理である。
なお、複数の代表ベクトルのそれぞれと、対応するそれぞれのコードとを含む表を、以下、コードブックと称する。即ち、第3の処理と第4の処理においては、コードブックが使用されることになる。コードブックの具体例については図11を参照して後述する。
このようなVQ方式の符号化処理を実行する符号化部52の構成例が、図3に図示しされている。図3の例では、符号化部52は、入力部61乃至出力部68から構成されている。
入力部61は、図2のA/D変換部51からのデジタル画像信号Vdg1を入力して、大ブロック化部62に供給する。大ブロック化部62は、このデジタル画像信号Vdg1を、複数のブロックに分割し、小ブロック化部63に供給する。小ブロック化部63は、これらの複数のブロックのそれぞれを、さらに細かいM個(Mは1以上の整数値)のブロックに分割し、基準点抽出部64とVQ部66に供給する。
なお、以下、大ブロック化部62から出力されるブロックを大ブロックと称し、小ブロック化部63から出力されるブロックを小ブロックと称する。この小ブロックは、N(Nは1以上の整数値)画素分の大きさのブロックであるとする。ただし、小ブロック化部63は、小ブロックを出力する場合、大ブロックを単位として出力する。換言すると、小ブロック化部63からは、M個の小ブロックに分割された大ブロックが出力される。
具体的には例えば本実施の形態では、大ブロック化部62においては、デジタル画像信号Vdg1のうちの1つの有効画面の画像信号が、例えば図4に示されるように、水平方向に12画素分で垂直方向に8画素分の大きさの大ブロックBLに分割される。なお、以下、水平方向にh画素分で垂直方向にv画素分の大きさを、(h×v)画素の大きさと称する。即ち、図4の例では、大ブロックBLは、(12×8)画素の大きさとされている。また、図4において、○(丸印)は、デジタル画像信号Vdg1のうちの1つの有効画面の画像信号を構成する画素データを示している。
また例えば本実施の形態では、小ブロック化部63においては、図4の1つの大ブロックBLがさらに、図5に示されるように、(2×1)画素の大きさの小ブロックBSに分割される。即ち、本実施の形態では、1つの大ブロックBLから、2画素分(=N画素分)の大きさの小ブロックBSが48個(=M個)得られることになる。なお、図5においても、○(丸印)は、図4と同様に、デジタル画像信号Vdg1のうちの1つの有効画面の画像信号を構成する画素データを示している。
なお、大ブロックBLと小ブロックBSとのそれぞれの大きさは、本実施の形態の大きさに限定されないのは言うまでもない。このことは、後述する他の実施の形態でも同様とされる。なお、他の実施の形態の中には、ブロックは、処理領域等他の表現で説明されていることもある。
このようにして、本実施の形態では、複数の小ブロックBSのそれぞれが、大ブロックBLを単位として、図3の小ブロック化部63から出力される。即ち、図6に示されるように、48個{=(12/2)×8個}の小ブロックBSから構成される複数の大ブロックBLのそれぞれが、小ブロック化部63から出力される。
図3に戻り、基準点抽出部64は、小ブロック化部63から出力された複数の大ブロックのそれぞれから、対応するコードブックの生成の際に基準となる基準点をそれぞれ抽出する。対応するコードブックとは、後述するように、複数の大ブロック毎にコードブックが個別に生成されることになるが、1つの大ブロックに着目した場合、それらのコードブックのうちの、着目される大ブロックに対応するコードブックのことを言う。大ブロック毎に抽出された基準点はデジタル信号Vcdpとして、コードブック生成部65と重畳部67とに供給される。
具体的には例えば本実施の形態では、上述したように、図6に示される48個の小ブロックBSから構成される大ブロックBLが、基準点抽出部64に供給される。図6に示されるように、小ブロックBSは、水平方向に隣接する2つの画素データから構成される。なお、以下、図6の記載にあわせて、小ブロックBSを構成する2つの画素データのうちの、左方の画素データの値をX1と記述し、右方の画素データの値をX2と記述する。また、画素データとその値とを区別する必要がない場合、それらをまとめて画素値と称する。即ち、以下適宜、小ブロックBSは、画素値X1と画素値X2とから構成されると表現する。
この場合、図7に示されるように、画素値X1を横軸として、画素値X2を縦軸とする2次元座標系を定義すると、1つの小ブロックBSは1つの点で表すことができる。即ち、図7において、点P1乃至点P48(ただし、点P7乃至点P44の図示は省略されている)のそれぞれは、とある1つの大ブロックBLを構成する48個の小ブロックBSのそれぞれを示す点である。
このようにして、図3の基準点抽出部64は、とある1つの大ブロックBLから、それを構成する48個の小ブロックBSのそれぞれを点P1乃至点P48のそれぞれとして抽出する。
次に、基準点抽出部64は、点P1乃至点P48の中から、(X1+X2)/2が最大値となる第1の点、(X1+X2)/2が最小値となる第2の点、(X1−X2)/2が正値となる点のうちの最大値となる第3の点、および(X1−X2)/2が負値となる点のうちの最小値(絶対値が最大値)となる第4の点を、基準点としてそれぞれ抽出する。そして、基準点抽出部64は、基準点である第1の点乃至第4の点をデジタル信号Vcdpに含めて、コードブック生成部65と重畳部67とに供給する。
具体的には例えば、図7の例の点P1乃至点P48からは、図8に示されるように、第1の点である点P47、第2の点である点P48、第3の点である点P1、および第4の点である点P5のそれぞれが、基準点抽出部64により基準点として抽出される。そして、点P47、点P48、点P1、および点P5がデジタル信号Vcdpに含められて、コードブック生成部65と重畳部67とに供給される。なお、図8において、直線Lは、X1=X2の軸(45度の傾きの軸)を示している。
なお、(X1−X2)/2の全てが正または負の場合、基準点抽出部64は、正の最大値または負の最小値(絶対値が最大値)となる点のみを抽出するとする。即ち、この場合、基準点抽出部64は、1つの大ブロックBLについて、3点を基準点として抽出することになる。
図3に戻り、コードブック生成部65は、基準点抽出部64から供給されたデジタル信号Vcdpに基づいて、即ち、デジタル信号Vcdpのうちのとある1つの大ブロックについての基準点に基づいて、その大ブロックについてのコードブックを適応的に生成し、VQ部66に供給する。即ち、コードブック生成部65は、複数の大ブロック毎に異なるコードブックを個別に生成し、VQ部66にそれぞれ生成する。
具体的には例えば本実施の形態では、コードブック生成部65は、図4に示される1つの大ブロックBLについてのコードブックを、次のようにして生成する。
即ち、例えば上述したように、図8の点P47、点P48、点P1、および点P5が、1つの大ブロックBLについての基準点として基準点抽出部64により抽出され、コードブック生成部65に供給されたとする。
この場合、コードブック生成部65は、図9に示されるように、(X1+X2)/2が最大値となる第1の点である点P47、および、(X1+X2)/2が最小値となる第2の点である点P48のそれぞれを、X2=X1の軸Lに射影する。なお、以下、図9の記載にあわせて、点P47が軸Lに射影された点を点P47aと称し、点P48が軸Lに射影された点を点P48aと称する。
次に、コードブック生成部65は、点P1,点P5,点P47a,点P48aで囲まれる領域の中から、所定の個数の点を代表点として決定する。
具体的には例えばここでは、コードブック生成部65は、図10に示される16個の点Pa乃至点Ppを代表点として決定する。
図10において、点Pa乃至点Phのそれぞれは、点P48aと点P47aとを結ぶ線分(以下、単に線分と称する)を9等分する各点を示している。点Piと点Pjとのそれぞれは、(X1−X2)/2が正値となる点のうちの最大値となる第3の点である点P1を頂点として、線分を底辺とする第1の三角形において、頂点からの中線を3等分する各点を示している。また、点Pkと点Plとのそれぞれは、この第1の三角形の2つの側辺のそれぞれを2等分する各点を示している。一方、点Pmと点Pnとのそれぞれは、(X1−X2)/2が負値となる点のうちの最小値(絶対値が最大値)となる第4の点である点P5を頂点として、線分を底辺とする第2の三角形において、頂点からの中線を3等分する各点を示している。また、点Poと点Ppとのそれぞれは、この第2の三角形の2つの側辺のそれぞれを2等分する各点を示している。
次に、コードブック生成部65は、これらの16個の代表点Pa乃至代表点Ppのそれぞれを識別するためのコード、例えば、0乃至15のそれぞれを付与する。また、コードブック生成部65は、16個の代表点Pa乃至代表点Ppのそれぞれの座標(X1,X2)を示す(x1a,x2a)乃至(x1p,x2p)といった16個のベクトルを代表ベクトルとして決定する。そして、コードブック生成部65は、これらの16個の代表ベクトルのそれぞれと、対応するコードのそれぞれとを含むコードブック、即ち、図11に示されるようなコードブックを生成する。なお、図11において、x1k(kは、a乃至pのうちの何れかのアルファベット)は、代表点PkのX1軸における座標値、即ち、代表点Pkが示す小ブロックBSの左方の画素値を示している。一方、x2kは、代表点PkのX2軸における座標値、即ち、代表点Pkが示す小ブロックBSの右方の画素値を示している。
なお、コードブック生成部65による代表点の決定方法や個数は、上述した本実施の形態に特に限定されず、基準点抽出部64に抽出された各基準点を結ぶ領域に存在する点であれば足りる。即ち、コードブック生成部65は、その領域から任意の点を任意の個数だけ代表点として決定することができる。
図3に戻り、このようにしてコードブック生成部65により生成された各大ブロックのそれぞれについてのコードブックは、VQ部66にそれぞれ供給される。
VQ部66は、小ブロック化部63から供給された複数の大ブロックのそれぞれについて、処理対象の大ブロックを構成するM個の小ブロックのそれぞれを符号化対象として、コードブック生成部65から供給されたコードブックのうちの対応するコードブックを利用してVQ方式による符号化処理を実行し、その実行結果をデジタル画像信号Vcdvqとして重畳部67に供給する。
即ち、例えば本実施の形態では、VQ部66は、図7に示されるX1軸とX2軸とからなる2次元座標系における、符号化対象である48個(=M個)の小ブロックBSのそれぞれを示す各点P1乃至点P48のそれぞれを符号化対象の点に順次設定し、符号化対象の点について、図11のコードブックに含まれる代表点Pa乃至Pkのうちのユークリッド距離最小の代表点を検出し、検出された代表点に対応するコードを選択し、そのコードを2進符号化した結果得られるデータを、符号化対象の点の符号化結果としてデジタル信号Vcdvqに含めて重畳部67に供給する。具体的には例えば、符号化対象の点についての代表点として点Paが検出された場合には、図11のコードブックに示されるように、符号化対象の点(その点が示す小ブロックBS)の符号化結果であるコードとして「0」が選択される。
図3の重畳部67は、VQ部66から供給されたデジタル信号Vcdvq(各大ブロックのそれぞれについて、対応するM個の小ブロックのそれぞれに対して選択された各コード)に対して、基準点抽出部64から供給されたデジタル信号Vcdp(各大ブロックのそれぞれについての基準点)を重畳し、その結果得られるデジタル信号を符号化デジタル画像信号Vcdとして出力部68に供給する。
出力部68は、この符号化デジタル画像信号Vcdを、図2の記録部53や復号部54に出力する。
以上、図3の例の符号化部52の構成について説明した。次に、図12のフローチャートを参照して、図3の例の符号化部52の処理例について説明する。なお、以下、図3の例に限らず、符号化部52の処理を符号化処理と称する。
ステップS1において、入力部61は、デジタル画像信号Vdg1を、例えば1フレーム分だけ入力する。デジタル画像信号Vdg1が、入力部61から大ブロック化部62に供給されると、処理はステップS2に進む。
ステップS2において、大ブロック化部62と小ブロック化部63とは、デジタル画像信号Vdg1をブロック化する。即ち、ステップS2において、大ブロック化部62が、デジタル画像信号Vdg1を複数の大ブロックに分割し、さらに、小ブロック化部63が、複数の大ブロックのそれぞれを、M個の小ブロックに分割する。M個の小ブロックから構成される複数の大ブロックのそれぞれが、基準点抽出部64とVQ部66とに供給されると、処理はステップS3に進む。
ステップS3において、基準点抽出部64は、ステップS2の処理でブロック化されたデジタル画像信号Vdg1に対して、各大ブロックのそれぞれについての基準点を抽出する。各大ブロックのそれぞれについての基準点を含むデジタル信号Vcdp、即ち、1フレーム分の基準点を含むデジタル信号Vcdpが、基準点抽出部64からコードブック生成部65と重畳部67とに供給されると、処理はステップS4に進む。
ステップS4において、コードブック生成部65は、各大ブロックのそれぞれについて、ステップS3の処理で抽出された処理対象の大ブロックの基準点に基づいて、対応するコードブックをそれぞれ個別に生成する。各大ブロックのそれぞれについてのコードブックがVQ部66に供給されると、処理はステップS5に進む。
ステップS5において、VQ部66は、各大ブロックのそれぞれについて、処理対象の大ブロックを構成するM個の小ブロックのそれぞれに対して、VQ方式の符号化処理を施す。ステップS5の処理結果、即ち、各大ブロックのそれぞれについての、対応するM個の小ブロックのそれぞれに対して選択された各コードを含むデジタル信号Vcdvq、即ち、1フレーム分のデジタル信号VcdvqがVQ部66から重畳部67に供給されると、処理はステップS6に進む。
ステップS6において、重畳部67は、ステップS5の処理結果としてVQ部66から出力された1フレーム分のデジタル信号Vcdvqに対して、ステップS3の処理結果として基準点抽出部64から出力された1フレーム分のデジタル信号Vcdpを重畳することで、1フレーム分の符号化デジタル画像信号Vcdを生成する。この符号化デジタル画像信号Vcdが、重畳部67から出力部68に提供されると、処理はステップS7に進む。
ステップS7において、出力部68は、この符号化デジタル画像信号Vcdを外部に出力する。
ステップS8において、符号化部52は、処理すべき全フレームに対する処理が終了したか否かを判定する。
全フレームに対する処理がまだ終了していない場合、ステップS8においてNOであると判定されて、処理はステップS1に戻され、それ以降の処理が繰り返される。即ち、次の1フレーム分のデジタル画像信号Vdg1が、ステップS1の処理で入力され、ステップS2乃至S6の処理で上述した符号化処理が施され、その結果、次の1フレーム分の符号化デジタル画像信号Vcdが得られ、この符号化デジタル画像信号VcdがステップS7の処理で出力される。
このようなステップS1乃至S8のループ処理が全フレームに対して施され、最後のフレーム分の符号化デジタル画像信号Vcdが出力されると、次のステップS8においてYESであると判定されて、図12の例の符号化処理は終了となる。
以上、図12を参照して、図3の例の符号化部52の符号化処理の例について説明した。
次に、図13と図14とを参照して、図3の例の符号化部52に対応する復号部54の一実施の形態について説明する。
図13は、図3の例の符号化部52に対応する復号部54の構成例を示している。図13の例では、復号部54は、入力部71乃至出力部76から構成されている。
入力部71は、図3の例の符号化部52から出力された符号化デジタル画像信号Vcdを入力して、データ分解部72に供給する。
データ分解部72は、この符号化デジタル画像信号Vcdを、図3の基準点抽出部64の出力であるデジタル信号Vcdpと、図3のVQ部66の出力であるデジタル信号Vcdvqとに分解し、デジタル信号Vcdpをコードブック生成部73に供給するとともに、デジタル信号Vcdvqを逆VQ部74に供給する。
コードブック生成部73は、データ分解部72から供給されたデジタル信号Vcdpに基づいて、大ブロック毎のコードブックのそれぞれを個別に生成し、逆VQ部74に供給する。即ち、データ分解部72から供給されたデジタル信号Vcdpには、図3の基準点抽出部64により抽出された大ブロック毎の基準点が含まれている。そこで、コードブック生成部73は、図3のコードブック生成部65と基本的に同様の処理を実行することで、図3のコードブック生成部65により生成された大ブロック毎のコードブックと同一のコードブックをそれぞれ生成し、逆VQ部74に供給する。具体的には例えば、データ分解部72から供給されたデジタル信号Vcdpの中に、上述した図8の基準点P1,P5,P48,P47が含まれている場合、コードブック生成部73は、上述した図11のコードブックを生成し、逆VQ部74に供給する。
逆VQ部74は、コードブック生成部73から供給された各コードブックのうちの対応するコードブックを用いて、データ分解部152から供給されたデジタル信号Vcdvqに対して、VQ方式に対応する復号方式の復号処理(以下、逆VQ処理と称する)を施し、その処理結果をブロック分解部75に供給する。
即ち、データ分解部72から供給されたデジタル信号Vcdvqには、大ブロック毎の、それを構成するM個の各小ブロックのそれぞれに対して選択されたM個のコードが含まれている。そこで、逆VQ部74は、各大ブロックのそれぞれについて、処理対象の大ブロックについてのコードブックを用いて、処理対象の大ブロックについてのM個のコードのそれぞれに対応付けられたM個の代表ベクトルをそれぞれ選択する。次に、逆VQ部74は、M個の代表ベクトルのそれぞれについて、処理対象の代表ベクトルの各成分値を各画素値とし、各画素値を元の順番で配置することで(戻すことで)、M個の小ブロックをそれぞれ生成する。そして、逆VQ部74は、各大ブロックのそれぞれについて、対応するM個の小ブロックをブロック分解部75にそれぞれ供給する。
なお、ここで注目すべき点は、逆VQ部74により生成される小ブロックは、符号化前の小ブロックを構成する画素値とは異なる画素値(コードブックに含まれる代表ベクトルのうちの所定の1つの成分値)によって構成される点である。
ブロック分解部75は、逆VQ部74から大ブロックの単位で供給されたM個の小ブロックを、ブロック化前の位置に配置することで(戻すことで)、対応する大ブロックを生成する。さらに、ブロック分解部75は、このようにして生成された各大ブロックのそれぞれをブロック化前の位置に配置し、その結果得られるデジタル画像信号を、符号化デジタル画像信号Vcdの復号信号であるデジタル画像信号Vdg2として、出力部76に供給する。
出力部76は、このデジタル画像信号Vdg2を図2のD/A変換部55に出力する。
以上、図13の例の復号部54の構成について説明した。次に、図14のフローチャートを参照して、図13の例の復号部54の処理例について説明する。なお、以下、図14の例に限らず、復号部54の処理を復号処理と称する。
ステップS21において、入力部71は、符号化デジタル画像信号Vcdを、例えば1フレーム分だけ入力する。1フレーム分の符号化デジタル画像信号Vcdが、入力部71からデータ分解部72に供給されると、処理はステップS22に進む。
ステップS22において、データ分解部72は、1フレーム分の符号化デジタル画像信号Vcdを1フレーム分のデジタル信号Vcdpと1フレーム分のデジタル信号Vcdvqとに分解する。1フレーム分のデジタル信号Vcdpがデータ分解部72からコードブック生成部73に供給され、1フレーム分のデジタル信号Vcdvqが逆VQ部74に供給されると、処理はステップS23に進む。
ステップS23において、コードブック生成部73は、1フレームを構成する各大ブロックのそれぞれについて、ステップS22の処理で分解された1フレーム分のデジタル信号Vcdpに含まれる大ブロック毎の基準点のうちの、処理対象の大ブロックについての基準点に基づいて、処理対象の大ブロックについてのコードブックを生成する。大ブロック毎のコードブックそれぞれが、コードブック生成部73から逆VQ部74に供給されると、処理はステップS24に進む。
ステップS24において、逆VQ部74は、ステップS23の処理で生成された大ブロック毎のコードブックのうちの対応する1つを適宜用いて、ステップS22の処理で分解された1フレーム分のデジタル信号Vcdvqに対して逆VQ処理を大ブロックを1単位として施す。1フレームを構成する各大ブロックのそれぞれについての、ステップS24の処理で生成されたM個の小ブロックが、逆VQ部74からブロック分解部75にそれぞれ供給されると、処理はステップS25に進む。
ステップS25において、ブロック分解部75は、ステップS24の処理結果、即ち、大ブロック単位の各小ブロックを元の位置に配置させる(戻す)ことで、1フレーム分のデジタル画像信号Vdg2を生成する。この1フレーム分のデジタル画像信号Vdg2が、ブロック分解部75から出力部76に供給されると、処理はステップS26に進む。
ステップS26において、出力部76は、1フレーム分のデジタル画像信号Vdg2を外部に出力する。
ステップS27において、復号部54は、処理すべき全フレームに対する処理が終了したか否かを判定する。
全フレームに対する処理がまだ終了していない場合、ステップS27においてNOであると判定されて、処理はステップS21に戻され、それ以降の処理が繰り返される。即ち、次の1フレーム分の符号化デジタル画像信号Vcdが、ステップS21の処理で入力され、ステップS22乃至S25の処理で上述した復号処理が施され、その結果、次の1フレーム分のデジタル画像信号Vdg2が得られ、このデジタル画像信号Vdg2がステップS26の処理で出力される。
このようなステップS21乃至S27のループ処理が全フレームに対して施され、最後のフレーム分のデジタル画像信号Vdg2が出力されると、次のステップS27においてYESであると判定されて、図14の例の復号処理は終了となる。
以上、図14を参照して、図13の例の復号部54の復号処理の例について説明した。
以上説明したように、図2の再生装置1から出力されるアナログ歪みを伴うアナログ画像信号Van1は、A/D変換部51に供給されてA/D変換され、その結果、デジタル画像信号Vdg1として、図3の例の符号化部52に供給される。
すると、図3の例の符号化部52は、デジタル画像信号Vdg1をブロック化する。即ち、図3の例の符号化部52は、M個の小ブロックから構成される大ブロックを複数個生成する。次に、図3の例の符号化部52は、複数の大ブロックのそれぞれについて、適応的なコードブックをそれぞれ個別に生成する。そして、図3の例の符号化部52は、複数の大ブロックのそれぞれについて、処理対象の大ブロックのコードブックを用いて、処理対象の大ブロックを構成するM個の小ブロックのそれぞれに対してVQ方式の符号化処理を施し、その結果得られる符号化デジタル画像信号Vcdを出力する。
図3の例の符号化部52から出力された符号化デジタル画像信号Vcdは、図2の記録部53に供給される。記録部53は、この符号化デジタル画像信号Vcdを光ディスク等の記録媒体に記録する。このようにして、記録部53において、アナログ画像信号Van1に基づくコピーが行われる。
再生装置1から出力されたアナログ画像信号Van1が1回目の符号化と復号とを経た信号である場合、記録部53により記録媒体に記録された符号化デジタル画像信号Vcdが、図13の例の復号部54を有する別の装置(図示せず)により復号された結果得られるデジタル画像信号は、2回目の符号化と復号を経た信号となる。この場合、2回目の符号化と復号を経たデジタル画像信号は、再生装置1の復号部11から出力されたデジタル画像信号Vdg0に比べて、大きく劣化したものとなる。
なぜならば、符号化デジタル画像信号Vcdが図13の例の復号部54により復号された場合、その結果得られるデジタル画像信号を構成する各小ブロックは、上述したように、コードブックに含まれる代表点の中から生成されるからである。即ち、上述した図7乃至図10から明らかなように、コードブックに含まれる代表点(図10の例では、点Pa乃至点Pp)の分布は、符号化前の各小ブロックBL(図2のデジタル画像信号Vdg1を構成する各小ブロックBL)に対応する各点(図7の例では、点P1乃至点P48)の分布に比較して縮まることから、2回目の復号後に得られる各大ブロックにおける階調やダイナミックレンジが、2回目の符号化前の各大ブロックのそれらとして比較して大きく低下するからである。換言すると、2回目の符号化における量子化前の各小ブロックの分布に対して、2回目の復号による逆量子化後の各小ブロックの分布がかなり小さくなるからである。
以上のことから、図3の例の符号化部52から出力されて、図2の記録部53により記録媒体に記録されたた符号化デジタル画像信号Vcdが再生され、その結果得られる画像は、再生装置1から出力されるアナログ画像信号Van1に対応する画像、即ち、表示装置2に表示される画像に比べて、大幅に劣化した画質になる。
さらに、再生装置1から出力されるアナログ画像信号Van1が2回目以降の符号化と復号とを経た信号である場合、図3の例の符号化部52で符号化されて、さらに復号されて得られるデジタル画像信号は、3回目以降の符号化と復号とを経たものとなり、より一層劣化したものとなる。
従って、3回目以降の符号化と復号とを経た符号化デジタル画像信号が記録部53により記録媒体に記録され、その後、その符号化デジタル画像信号が再生された場合、その結果得られる画像は、再生装置1から出力されるアナログ画像信号Van1に対応する画像、即ち、表示装置2に表示される画像に比べて、さらに一段と大幅に劣化した画質になる。よって、この符号化装置41では、良好な画質を維持したままでのコピーは不可能となる。即ち、不正コピーの防止が図られる。
同様の理由で、図13の例の復号部54を有する復号装置42においても、その表示部56に表示される画像、即ち、D/A変換部55から出力されるアナログ信号Van2に対応する画像は、再生装置1から出力されるアナログ画像信号Van1に対応する画像、即ち、表示装置2に表示される画像に比べて、大幅に劣化した画質になる。さらに、この画質の劣化の度合いは、符号化と復号とを繰り返す度に大きくなっていく。
また、図3の例の符号化部52と図13の例の復号部54とを含む図2の画像処理システムにおいては、良好な画質を維持したままでのコピーを不可能とする処理が、図3の例の符号化部52と図13の例の復号部54とを含む記録再生装置31側で実行されるため、再生装置1から表示装置2に供給されるアナログ画像信号Van1には何等加工が施されず、その結果、表示装置2に表示される画像の画質を落とすことはない。即ち、図3の例の符号化部52と図13の例の復号部54とを含む図2の画像処理システムは、上述した特許文献1の発明が有する課題を解決することができる。
さらにまた、図3の例の符号化部52と図13の例の復号部54とを含む図2の画像処理システムでは、同図の構成から明らかなように、再生側と記録側との何れにも、雑音情報発生部やこれを埋め込むための回路等の特別な回路を搭載する必要がなく、回路規模も増大することはない。即ち、図3の例の符号化部52と図13の例の復号部54とを含む図2の画像処理システムは、上述した特許文献2の発明が有する課題を解決することができる。
以上、図3乃至図14を参照して、VQ方式の符号化処理を実行する符号化部52と、それに対応する復号処理を実行する復号部54とのそれぞれの一実施の形態を説明した。
次に、図15乃至図33を参照して、主成分分析を伴う符号化処理を実行する符号化部52と、それに対応する復号処理を実行する復号部54とのそれぞれの一実施の形態を説明する。なお、主成分分析については後述する。
図15は、主成分分析を伴う符号化処理を実行する符号化部52の構成例を示している。図15の例では、符号化部52は、入力部81乃至出力部87から構成されている。
入力部81は、図2のA/D変換部51からのデジタル画像信号Vdg1を入力して、処理領域分割部82に供給する。
処理領域分割部82は、入力部81から供給されたデジタル画像信号Vdg1を、幾つかのブロックに分割し、ベクトル化部83に供給する。なお、以下、処理領域分割部82により分割されるブロックを、処理領域と称する。
ベクトル化部83は、処理領域分割部82から供給される各処理領域のそれぞれについて、処理対象の処理領域からN次元で表される処理データをM個抽出し、抽出されたM個の処理データのそれぞれをベクトル化し、その結果得られるM個のN次元のベクトル(以下、処理ベクトルと称する)を、直交変換基底生成部84と直交変換符号化部85とに供給する。
直交変換基底生成部84は、処理領域毎に、ベクトル化部83から供給されたM個のN次元の処理ベクトルに対して主成分分析を施すことで、N個のN次元の正規直交基底を生成し、N個のN次元の正規直交基底の各成分値、即ち、N×N個の各成分値(以下、係数と称する)をデジタル信号Vcdpに含めて、直交変換符号化部85と重畳部86とに供給する。
詳細には例えば、直交変換基底生成部84は、次のような処理を実行することができる。
即ち、直交変換基底生成部84は、処理領域毎に、ベクトル化部83から供給されたM個のN次元の処理ベクトルのそれぞれを列成分として有する行列D、即ち、N行M列の行列Dを生成する。そして、直交変換基底生成部84は、この行列Dに対して特異値分解を施すことで、行列Dを次の式(1)を満たす成分行列U,Σ,Vのそれぞれに分解する。なお、式(1)において、成分行列UはN行N列の左特異行列を、成分行列VはM行M列の右特異行列を、成分行列ΣはN行M列の特異行列を、それぞれ示している。また、V~は成分行列Vの転置行列を示している。
D = UΣV~ ・・・(1)
ここで、行列Dのランクをr(rは、N以下の整数値)とすると、成分行列Uの最初のr個の列成分(左特異ベクトル)のそれぞれが正規直交基底となり、左から順に重要な基底となる。なお、以下、成分行列Uの最初のr個の列成分(左特異ベクトル)、即ち、r個の正規直交基底ベクトルのうちの左からf番目(fは、1乃至rのうちの何れかの整数値)のものを、第f主成分と適宜称する。また、ここでは、説明の簡略上、行列DのランクをNとする。即ち、ここでは、N個の主成分が得られるとする。
そこで、直交変換基底生成部84は、式(1)の成分行列Uを構成するN×N個の成分値を、即ち、N×N個の係数を、デジタル信号Vcdpに含めて直交変換符号化部85と重畳部86に供給する。
直交変換符号化部85は、処理領域毎に、元のN次元の第1の座標系から、N個の主成分を軸とする第2の座標系に変換する軸変換処理を、ベクトル化部83から供給されたM個のN次元の処理ベクトルのそれぞれに対して施す。詳細には例えば、直交変換符号化部85は、次の式(2)を演算する。
Va = U~ Vb ・・・(2)
なお、式(2)において、Vbは、N行1列の行列(列ベクトル)であり、ベクトル化部83から供給されたM個のN次元の処理ベクトル、即ち、第1の座標系で表現される処理ベクトルのうちの所定の1つを示している。Vaは、N行1列の行列(列ベクトル)であり、第2の座標系で表現され直された処理ベクトルを示している。また、U~は、式(1)の成分行列Uの転置行列、即ち、直交変換基底生成部84からデジタル信号Vcdpに含められて供給されるN×N個の各係数を各成分値とする行列Uの転置行列を示している。
即ち、直交変換符号化部85は、処理領域毎に、ベクトル化部83から供給されたM個の処理ベクトルVbのそれぞれを、M個の処理ベクトルVaのそれぞれに変換する。
そして、直交変換符号化部85は、1つの処理領域についての変換後のM個の処理ベクトルVaを1単位として、所定の符号化方式に従った符号化処理を実行し、その処理結果をデジタル信号Vcdqに含めて重畳部86に供給する。
なお、ここでいう「所定の符号化方式」とは、特定の1つの符号化方式を指すのではなく、単に、様々な符号化方式のうちの直交変換符号化部85に採用されている符号化方式を指す。即ち、直交変換符号化部85は、様々な符号化方式を採用することができる。
例えば、直交変換符号化部85は、変換後のM個の処理ベクトルVaのそれぞれについて、f(fは、上述したように1乃至Nのうちの何れかの整数値)行目の成分値をそれぞれ抽出し、抽出されたM個の成分値のそれぞれを画素値として所定の順番に配置させることで、1つのデジタル画像信号(ブロック)を生成することができる。処理ベクトルVaの成分値のうちのf行目の成分値(列ベクトルの場合、上からf番目の成分値)とは、第f主成分の軸の座標値(以下、第f主成分値と称する)を示している。従って、このブロックは、とある1つの処理領域についての、変換後のM個の処理ベクトルVaのそれぞれの第f主成分値を各画素値とするデジタル画像信号となる。そこで、以下、このようなブロックを第f主成分ブロックと称する。
結局、直交変換符号化部85は、1つの処理領域に対して、N個の第1主成分ブロック乃至第N主成分ブロックを生成できることになる。
そこで、この場合、直交変換符号化部85は、第1主成分ブロック乃至第N主成分ブロックのそれぞれについて、処理対象の主成分ブロックを構成する各画素値(対応する各主成分値)を量子化することができる。この場合、例えば次のような量子化の手法を採用することができる。即ち、1つの主成分ブロックを構成する各画素値に対して除算される値として、第1主成分ブロック乃至第N主成分ブロックの全てについて同一の値を使用する、といった量子化の手法を採用することができる。或いは、高次の主成分ブロック(第f主成分の番号fが若い主成分ブロック)を構成する各画素値に対して除算される値として、低次の主成分ブロックで利用される値よりも大きな値を使用する、といった量子化の手法を採用することもできる。
そして、直交変換符号化部85は、第1主成分ブロック乃至第N主成分ブロックのそれぞれについて、量子化後の各値に対して例えばハフマン符号などの符号割当処理を施し、それらの処理結果をデジタル信号Vcdqに含めて重畳部86に供給することができる。
或いは例えば、直交変換符号化部85は、第1主成分ブロック乃至第N主成分ブロックのそれぞれに対して、ADRC(Adaptive Dynamic Range Coding)方式の符号化処理を施し、その処理結果をデジタル信号Vcdqに含めて重畳部86に供給することもできる。なお、ADRC方式については、図24を参照して後述する。
なお、以上のような直交変換符号化部85により実行される一連の処理を、直交変換符号化処理と称する。また、1つの処理領域に対して直交変換符号化処理が施される場合、上述したように、その処理領域について直交変換基底生成部84により生成されたN個の正規直交基底、即ち、N個の第1主成分乃至第N主成分が利用される。以下、このような1つの処理領域についてのN個の第1主成分乃至第N主成分をまとめて、直交変換の基底と称する。
このようにして、直交変換符号化部85による直交変換符号化処理の結果であるデジタル信号Vcdqは、重畳部86に供給される。そこで、重畳部86は、直交変換符号化部85から供給されたデジタル信号Vcdqに対して、直交変換基底生成部84から供給されたデジタル信号Vcdp(処理領域毎の直交変換の基底を示す係数群)を重畳し、その結果得られるデジタル信号を符号化デジタル画像信号Vcdとして出力部87に供給する。
出力部87は、この符号化デジタル画像信号Vcdを、図2の記録部53や復号部54に出力する。
以下、図16乃至図24を参照して、図15の例の符号化部52のうちの処理領域分割部82乃至直交変換符号化部85についてさらに説明する。
図16は、処理領域分割部82の処理結果の一例を示している。即ち、本実施の形態では、処理領域分割部82においては、デジタル画像信号Vdg1のうちの1つの有効画面の画像信号が、例えば図16に示されるように、水平方向に16画素分で垂直方向に16画素分の大きさの処理領域BLに分割される。なお、ここでも、水平方向にh画素分で垂直方向にv画素分の大きさを、(h×v)画素の大きさと称する。即ち、図16の例では、処理領域BLは、(16×16)画素の大きさとされている。また、図16において、○(丸印)は、デジタル画像信号Vdg1のうちの1つの有効画面の画像信号を構成する画素データを示している。なお、この○(丸印)のことは、後述する図17と図18においても同様とされている。
図17乃至図20は、ベクトル化部83が図16の処理領域BLを用いて処理ベクトルVb(上述した式(2)参照)を生成する場合における、そのベクトル生成手法の3つの例を説明する図である。
はじめに、これらの3つのベクトル生成手法のうちの1つ目の手法(以下、第1のベクトル生成手法と称する)について説明する。
第1のベクトル生成手法において、はじめに、ベクトル化部83は、1つの処理領域BLをさらにM個のブロック(以下、このようなブロックを小ブロックと称する)に分割する。次に、ベクトル化部83は、分割されたM個の小ブロックのそれぞれについて、処理対象の小ブロックを構成するN個の画素データの各画素値をN個の成分のうちの所定の1つに代入することで、処理ベクトルVbを生成する。なお、各画素値のそれぞれの代入先となる成分は、特に限定されず任意でよい。
具体的には例えば本実施の形態では、図16に示される(16×16)画素の大きさの処理領域BLが処理領域分割部82からベクトル化部83に供給される。そこで、第1のベクトル生成手法がベクトル化部83に適用されている場合には、ベクトル化部83は、例えば、図17に示されるように、(16×16)画素の大きさの処理領域BLを、(4×4)画素の大きさの16個の小ブロックBSに分割する。即ち、この場合、N=M=16になる。
次に、ベクトル化部83は、例えば図18に示されるように、処理対象の小ブロックBSを構成する16個の画素データの各画素値を、左上からクラスター順に抽出し、抽出された順番で上から順に配置させることで、16次元の処理ベクトルVb(列ベクトル)を生成する。
なお、以下、図18の記載にあわせて、小ブロックBSを構成する各画素データのうちの、左上からクラスター順でk番目(kは、1乃至Nのうちの何れかの値。図18の例では、N=16)の画素データの値をXkと記述する。また、ここでも、画素データとその値とを区別する必要がない場合、それらをまとめて画素値と称する。即ち、例えば図18の例の小ブロックBSは画素値X1乃至画素値X16から構成されている、と表現する。この場合、次の式(3)で示されるような16次元の処理ベクトルVb(16行1列の行列Vb)がベクトル化部83により生成され、直交変換基底生成部84と直行変換符号化部85とに供給されることになる。
Figure 0004349299
・・・(3)
即ち、1つの処理領域BLについて、式(3)で示される16次元の処理ベクトルVbが16個だけベクトル化部83により生成され、直交変換基底生成部84と直行変換符号化部85とに供給されることになる。
この場合、直交変換基底生成部84は、上述した式(1)に従って、16行16列の成分行列Uを生成する。式では示さないが、この成分行列Uを構成する16個の列成分のそれぞれが、第1主成分乃至第16主成分のそれぞれを示す。即ち、この成分行列Uが、1つの処理領域BLについての直交変換の基底を示す行列となる。
そこで、直交変換符号化部85は、1つの処理領域BLについて、式(3)で示される(各画素値を軸とする第1の座標系で表現される)16個の処理ベクトルVbのそれぞれを、上述した式(2)に従って、第1主成分乃至第16主成分を軸とする第2の座標系で表現される処理ベクトルVaに変換する。即ち、第f主成分値をXf’と記述すると、式(3)で示される16個の16次元の処理ベクトルVbのそれぞれは、次の式(4)で示される16個の16次元の処理ベクトルVaのそれぞれに変換される。
Figure 0004349299
・・・(4)
この場合、直交変換符号化部85は、例えば、式(4)で示される変換後の16個の処理ベクトルVaのf行目の成分値Xf’のそれぞれ、即ち、第f主成分値Xf’のそれぞれを抽出し、抽出された16個の第f主成分値Xf’のそれぞれを各画素値として、図17の小ブロックBSの配置順で並べることで、(4×4)画素の大きさの第f主成分ブロックを生成する。即ち、例えば、直交変換符号化部85は、(4×4)画素の大きさの第1主成分ブロック乃至第16主成分ブロックを生成する。そして、例えば、直交変換符号化部85は、第1主成分ブロック乃至第16主成分ブロックのそれぞれに対して、適当な符号化方式に従う符号化処理を個別に施し、それぞれの処理結果をデジタル信号Vcdqに含めて重畳部86に供給する。
以上、3つのベクトル生成手法のうちの第1のベクトル生成手法について説明した。次に、3つのベクトル生成手法のうちの2つ目の生成手法(以下、第2のベクトル生成手法と称する)について説明する。
上述したように、第1のベクトル生成手法は、1つの画素について1種類の画素データ(画素値)のみを使用する手法である。これに対して、第2のベクトル生成手法は、1つの画素について複数種類の画素データ(画素値)を使用する手法である。
具体的には例えば、カラー画像に対応するデジタル画像信号は、赤(Red)の輝度レベルを示す信号(以下、R信号と称する)、緑(Green)の輝度レベルを示す信号(以下、G信号と称する)、および、青(以下、Blue)の輝度レベルを示す信号(以下、B信号と称する)からなるコンポーネント信号である場合がある。即ち、このデジタル画像信号を構成する1つの画素についての画素データは、その画素についての赤の輝度値(以下、R画素値と称する)を示す画素データ、その画素についての緑の輝度値(以下、G画素値と称する)を示す画素データ、および、その画素についての青の輝度値(以下、B画素値と称する)を示す画素データから構成される場合がある。
このような場合に、次のような第2のベクトル生成手法を適用することができる。
即ち、第2のベクトル生成手法において、はじめに、ベクトル化部83は、1つの処理領域BLをさらにM個の小ブロックに分割する。ここで注意すべき点は、第1のベクトル生成手法で抽出された1つの小ブロックを構成する各画素データは、1つの画素値を示すデータであった(そのようにみなした)のに対して、第2のベクトル生成手法で抽出された1つの小ブロックを構成する各画素データは、R画素値、G画素値、およびB画素値を示すデータからなる点である。
換言すると、第1のベクトル生成手法では、例えば図18に示される1つの小ブロックBSが得られるところ、第2のベクトル生成手法では、図19に示される3つの小ブロックBSR,BSG,BSBがそれぞれ得られるとも言える。別言すると、カラー画像の小ブロックBSは、3つの小ブロックBSR,BSG,BSBから構成されているとも言える。
なお、図19において、小ブロックBSRは、R画素値を示す画素データだけで構成される(4×4)画素の大きさの小ブロックである。小ブロックBSGは、G画素値を示す画素データだけで構成される(4×4)画素の大きさの小ブロックである。小ブロックBSBは、B画素値を示す画素データだけで構成される(4×4)画素の大きさの小ブロックである。即ち、図19において、小ブロックBSRにおける○(丸印)は、R画素値を示す画素データを示し、小ブロックBSGにおける○(丸印)は、G画素値を示す画素データを示し、かつ、小ブロックBSBにおける○(丸印)は、B画素値を示す画素データを示している。
また、以下、図19の記載にあわせて、小ブロックBSRを構成する各R画素データのうちの、左上からクラスター順でk番目のR画素値をXkrと記述し、小ブロックBSGを構成する各G画素データのうちの、左上からクラスター順でk番目のG画素値をXkgと記述し、かつ、小ブロックBSBを構成する各B画素データのうちの、左上からクラスター順でk番目のB画素値をXkbと記述する。また、ここでも、画素データとその画素値とを区別する必要がない場合、それらをまとめて単に画素値と称する。即ち、例えば図19の例では、小ブロックBSRはR画素値X1r乃至R画素値X16rから構成され、小ブロックBSGはG画素値X1g乃至G画素値X16gから構成され、小ブロックBSBはB画素値X1b乃至B画素値X16bから構成されている、と表現されることになる。
なお、以上の図19のことは、後述する図20についても同様とされている。
この場合、第2のベクトル生成手法では、ベクトル化部83は、例えば図19に示されるように、小ブロックBSR,BSG,BSBの単位を1つの処理対象として、処理対象の小ブロックBSRを構成する16個のR画素値X1r乃至R画素値X16rをその順番(左上からクラスター順)に抽出する。次に、ベクトル化部83は、処理対象の小ブロックBSGを構成する16個のG画素値X1g乃至G画素値X16gをその順番(左上からクラスター順)に抽出する。その次に、ベクトル化部83は、処理対象の小ブロックBSBを構成する16個のB画素値X1b乃至B画素値X16bをその順番(左上からクラスター順)に抽出する。そして、ベクトル化部83は、16個のR画素値X1r乃至R画素値X16r、16個のG画素値X1g乃至G画素値X16g、および、16個のB画素値X1b乃至B画素値X16bを、その順番(抽出された順番)で上から順に配置させることで、48次元の処理ベクトルVb(列ベクトル)を生成する。
即ち、次の式(5)で示されるような48次元の処理ベクトルVb(48行1列の行列Vb)がベクトル化部83により生成され、直交変換基底生成部84と直行変換符号化部85とに供給されることになる。
Figure 0004349299
・・・(5)
即ち、図17に示される1つの処理領域BLについて、式(5)で示される48次元の処理ベクトルVbが16個だけベクトル化部83により生成され、直交変換基底生成部84と直行変換符号化部85とに供給されることになる。
この場合、直交変換基底生成部84は、上述した式(1)に従って、48行48列の成分行列Uを生成する。式では示さないが、この成分行列Uを構成する48個の列成分のそれぞれが、第1主成分乃至第48主成分のそれぞれを示す。即ち、この成分行列Uが、1つの処理領域BLについての直交変換の基底を示す行列となる。
そこで、直交変換符号化部85は、1つの処理領域BLについて、式(5)で示される(各R画素値,各G画素値、各B画素値を軸とする第1の座標系で表現される)16個の処理ベクトルVbのそれぞれを、上述した式(2)に従って、第1主成分乃至第48主成分を軸とする第2の座標系で表現される処理ベクトルVaに変換する。即ち、ここでも、第f主成分値をXf’と記述すると、式(5)で示される16個の48次元の処理ベクトルVbのそれぞれは、次の式(6)で示される16個の48次元の処理ベクトルVaのそれぞれに変換される。
Figure 0004349299
・・・(6)
この場合、直交変換符号化部85は、例えば、式(6)で示される変換後の16個の処理ベクトルVaのf行目の成分値Xf’のそれぞれ、即ち、第f主成分値Xf’のそれぞれを抽出し、抽出された16個の第f主成分値Xf’のそれぞれを各画素値として、図17の小ブロックBSの配置順で並べることで、(4×4)画素の大きさの第f主成分ブロックを生成する。即ち、例えば、直交変換符号化部85は、(4×4)画素の大きさの第1主成分ブロック乃至第48主成分ブロックを生成する。そして、例えば、直交変換符号化部85は、第1主成分ブロック乃至第48主成分ブロックのそれぞれに対して、適当な符号化方式に従う符号化処理を個別に施し、それぞれの処理結果をデジタル信号Vcdqに含めて重畳部86に供給する。
以上、3つのベクトル生成手法のうちの第1のベクトル生成手法と第2のベクトル生成手法について説明した。次に、3つのベクトル生成手法のうちの3つ目の生成手法(以下、第3のベクトル生成手法と称する)について説明する。
第3のベクトル生成手法とは、1つの画素について複数種類の画素データ(画素値)を使用する手法であって、画素毎に、複数種類の画素値のそれぞれを成分値とする処理ベクトルVbを生成する手法である。
例えば、画素毎に、R画素値、G画素値、およびB画素値のそれぞれをその順番で上から順に配置させることで、処理ベクトルVb(列ベクトル)を生成する手法が、第3のベクトル生成手法の一例である。換言すると、第3のベクトル生成手法とは、結局、1つの画素分の大きさの小ブロックに対して適用された第2のベクトル生成手法であるともいえる。
具体的には例えば、上述した図16の(48×48)画素の処理領域BLが、図15の処理領域分割部82からベクトル化部83に供給されてきたとする。この場合、この処理領域BLは、図20に示されるような、3つの大ブロックBLR,BLG,BLBから構成されているとも言える。
なお、図20において、大ブロックBLRは、R画素値だけで構成される(48×48)画素の大きさのブロックである。大ブロックBLGは、G画素値だけで構成される(48×48)画素の大きさのブロックである。大ブロックBLBは、B画素値だけで構成される(48×48)画素の大きさの大ブロックである。即ち、図20の例では、大ブロックBLRはR画素値X1r乃至R画素値X48rから構成され、大ブロックBLGはG画素値X1g乃至G画素値X48gから構成され、大ブロックBLBはB画素値X1b乃至B画素値X48bから構成されている。
この場合、第3のベクトル生成手法では、例えば、ベクトル化部83は、(48×48)画素の大きさの処理領域BLR,BLG,BLBのそれぞれから、左上からクラスター順でk番目のR画素値Xkr、G画素値Xkg、および、B画素値Xkbのそれぞれをその順番で順次抽出し、その順番(抽出された順番)で上から順に配置させることで、次の式(7)で示されるような3次元の処理ベクトルVb(列ベクトル)を生成する。
Figure 0004349299
・・・(7)
即ち、図17に示される1つの処理領域BL(図20に示される大ブロックBLR,BLG,BLBからなる1つのブロック群)について、式(7)で示される3次元の処理ベクトルVbが、48個だけ(処理領域BL内の画素数分だけ)ベクトル化部83により生成され、直交変換基底生成部84と直行変換符号化部85とに供給されることになる。
この場合、直交変換基底生成部84は、上述した式(1)に従って、3行3列の成分行列Uを生成する。即ち、次の式(8)で示される成分行列Uが生成される。
Figure 0004349299
・・・(8)
式(8)で示される成分行列Uを構成する3個の列成分のそれぞれが、第1主成分乃至第3主成分のそれぞれを示す。即ち、第1主成分をsと記述し、第2主成分をtと記述し、かつ、第3主成分をuと記述すると、第1主成分乃至第3主成分のそれぞれは、次の式(9)乃至式(11)のそれぞれのように示される。
Figure 0004349299
・・・(9)
Figure 0004349299
・・・(10)
Figure 0004349299
・・・(11)
そこで、直交変換符号化部85は、1つの処理領域BLを構成する48個の各画素のそれぞれを処理対象として注目すべき注目画素として順次設定し、式(8)で示される(R画素値,G画素値,B画素値を軸とする第1の座標系で表される)注目画素についての処理ベクトルVbのそれぞれを、上述した式(2)に従って、第1主成分乃至第3主成分の軸を有する第2の座標系で表現される注目画素についての処理ベクトルVaに変換する。その際、式(2)における成分行列Uの転置行列U~は、次の式(12)で示される通りになる。
Figure 0004349299
・・・(12)
具体的には例えば、処理領域BLの左上からクラスター順でk番目の画素が注目画素とされた場合、注目画素についての、第1主成分値をXksと記述し、第2主成分値をXktと記述し、かつ、第3主成分値をXkuと記述すると、上述した式(7)で示される注目画素についての処理ベクトルVbは、次の式(13)で示される注目画素についての処理ベクトルVaに変換される。
Figure 0004349299
・・・(13)
即ち、上述した式(7)で示される処理ベクトルVbとは、図21の左側に示される第1の座標系で表現されるベクトルである。なお、図21の左側に示される第1の座標系において、軸rはr画素値の軸を示しており、軸gはg画素値の軸を表しており、かつ、軸bはb画素値の軸を表している。これに対して、式(13)で示される変換後の処理ベクトルVaとは、図21の右側に示される第2の座標系で表現されるベクトルである。なお、図21の右側に示される第2の座標系において、第1主成分sの軸は、上述した式(9)に示されるベクトルを基底とする軸であり、第2主成分tの軸は、上述した式(10)に示されるベクトルを基底とする軸であり、かつ、第3主成分uの軸は、上述した式(11)に示されるベクトルを基底とする軸である。
換言すると、処理領域BLの左上からクラスター順でk番目の画素が注目画素とされた場合、上述した式(7)で示される処理ベクトルVbとは、注目画素の色についての表現形態のひとつであって、図21の左側に示される第1の座標系で定義される空間上の点として表現される表現形態である、といえる。これに対して、式(13)で示される変換後の処理ベクトルVaとは、注目画素の色についての表現形態の別のひとつであって、図21の右側に示される第2の座標系で定義される別の空間上の点として表現され直された表現形態である、といえる。
ここで、主成分分析について、上述した各式を用いた説明とは別の視点から説明し直すと次の通りになる。即ち、N次元空間にM個の点が分布している場合、これらのM個の点を最も効率的に記述できる直交した軸を生成する手法が、主成分分析であると言える。「これらのM個の点を最も効率的に記述できる直交した軸」が、上述した各主成分の軸である。
このような視点に立つと、主成分分析は、次の第1の工程乃至第4の工程によっても実現可能である。
即ち、第1の工程とは、N次元空間に分布しているM個の点の位置ベクトルの平均を取り、M個の点のそれぞれについて、その平均との差分ベクトルを算出する工程をいう。
第2の工程とは、差分ベクトルとの内積の自乗の総和を最大にするベクトルを求める工程をいう。この第2の工程により求められたベクトルは、N次元空間に分布しているM個の点の散らばり具合を最もよく表すベクトルである。即ち、この第2の工程により求められたベクトルが、上述した第1主成分である。
第3の工程とは、第1主成分に直交するベクトルの中で、差分ベクトルの内積の自乗の総和を最大にするベクトルを、それを第2主成分として求める工程をいう。
第4の工程とは、第3の工程と同様の処理を繰り返すことで、第3主成分乃至第N主成分のそれぞれを求める工程をいう。
従って、例えば、上述した図16の1つの「処理領域BLにおける48個の画素の色の集団を表現する色空間」として、図21の左側に示される第1の座標系で定義される色空間(以下、RGB空間と称する)が存在すると捉えたとする。この場合、そのRGB空間に分布する48個の画素の色のそれぞれを示す48個の点(上述した式(7)で示される処理ベクトルVb)に対して主成分分析が施されることで、「処理領域BLにおける48個の画素の色の集団を表現する色空間」のうちの最適な空間(以下、最適色空間と称する)として、図21の右側に示される第2の座標系で定義される色空間が求まることになる。そして、RGB空間に分布していた48個の画素の色のそれぞれを示す48個の点(式(7)で示される処理ベクトルVb)が、この最適色空間内に分布され直された結果得られる48個の点が、上述した式(13)で示される変換後の処理ベクトルVaで表されることになる。
なお、このような視点に立つと、第1のベクトル生成手法により生成される上述した式(3)で示される処理ベクトルVbとは、次のようなベクトルを指す。即ち、図17の1つの「処理領域BL内の16個の小ブロックBSを表現する空間」として、1つの小ブロックBSを構成する画素値X1乃至画素値X16のそれぞれを軸とする第1の空間(以下、小ブロック空間と称する)が存在すると捉えたとする。この場合、その小ブロック空間に分布する16個の点が、式(3)で示される処理ベクトルVbで表されることになる。従って、小ブロック空間に分布する16個の点に対して主成分分析が施されることで、「処理領域BL内の16個の小ブロックBSを表現する空間」のうちの最適な空間(以下、最適小ブロック空間と称する)として、上述した第1主成分乃至第16主成分を軸とする第2の座標系で定義される空間が求まることになる。そして、小ブロック空間に分布していた16個の点(式(3)で示される処理ベクトルVb)が、この最適小ブロック空間内に分布され直された結果得られる16個の点が、上述した式(4)で示される変換後の処理ベクトルVaで表されることになる。
以上説明したように、直交変換符号化部85は、1つの処理領域BLについて、上述した式(13)で示される変換後の48個の処理ベクトルVa、即ち、「処理領域BLにおける48個の画素の色の集団を表現する色空間」で表現され直された48個の処理ベクトルVaを生成する。
この場合、直行変換符号化部85は、例えば、図22に示される第1主成分ブロックBLs、第2主成分ブロックBLt、および、第3主成分ブロックBLuを生成する。
即ち、直交変換符号化部85は、これらの48個の処理ベクトルVbの1行目の成分値Xksのそれぞれ、即ち、第1主成分値Xksのそれぞれを抽出し、抽出された48個の第1主成分値Xksを、図16の1つの処理領域BLの画素位置と対応する位置(左上からラスター順にk番目の位置)で並べることで、(16×16)画素の大きさの第1主成分ブロックBLsを生成する。
同様に、直交変換符号化部85は、これらの48個の処理ベクトルVbの2行目の成分値Xktのそれぞれ、即ち、第2主成分値Xktのそれぞれを抽出し、抽出された48個の第2主成分値Xktを、処理領域BLの画素位置と対応する位置(左上からラスター順にk番目の位置)で並べることで、(16×16)画素の大きさの第2主成分ブロックBLtを生成する。
また、直交変換符号化部85は、これらの48個の処理ベクトルVbの3行目の成分値Xkuのそれぞれ、即ち、第3主成分値Xkuのそれぞれを抽出し、抽出された48個の第3主成分値Xkuを、処理領域BLの画素位置と対応する位置(左上からラスター順にk番目の位置)で並べることで、(16×16)画素の大きさの第3主成分ブロックBLuを生成する。
そして、例えば、直交変換符号化部85は、第1主成分ブロックBLs、第2主成分ブロックBLt、および第3主成分ブロックBLuのそれぞれに対して、適当な符号化方式に従う符号化処理を個別に施し、それぞれの処理結果をデジタル信号Vcdqに含めて重畳部86に供給する。即ち、以下、第1主成分ブロックBLsに対する符号化処理の結果を第1主成分符号と称し、第2主成分ブロックBLtに対する符号化処理の結果を第2主成分符号と称し、かつ、第3主成分ブロックBLuに対する符号化処理の結果を第3主成分符号と称するとすると、図23に示されるようなデジタル信号Vcdq(1つの処理領域BL分)が直交変換符号化部85により生成されて、重畳部86に供給されることになる。
なお、上述したように、直交変換符号化部85が実行する符号化処理の符号化方式は、この場合も特に限定されず、例えばADRC方式を採用することもできる。そこで、以下、図24を参照して、ADRC方式の概略について説明する。
図24の左側の図は、所定のブロックについての画素値(信号レベル)の分布を示している。この図において、図中左から右に向かう方向の軸は、水平方向の軸とされており、図中左斜め手前から右斜め奥に向かう方向の軸は、垂直方向の軸とされており、かつ、図中下から上に向かう方向の軸は画素値の軸とされている。
また、図24の右側の図は、左側の図に示されるブロックに含まれる各画素値を、水平方向または垂直方向にラスター順に並べたグラフを示す図である。このグラフにおいて、図中左から右に向かう方向の軸は、水平方向または垂直方向の軸とされており、図中下から上に向かう方向の軸は画素値の軸とされている。また、この図において、○(丸印)は1つの画素を示している。即ち、図24の例では、このブロックは、水平方向または垂直方向に8画素分の画素データ(画素値)が並んで構成されている。
この場合、水平方向または垂直方向に連続して並ぶ8個の画素の画素値のうちの、最大値がMAXと記述され、最小値がMINと記述されるとすると、図24に示されるように、DR=MAX-MIN+1がダイナミックレンジとして定義され、各画素値を、元の量子化ビット数(例えば、8ビット)よりも少ないビット数(図24の例では1ビット)に再量子化する、といった符号化方式がADRC方式である。
具体的には例えば、図24の例のような1ビットに再量子化するADRC方式では、各画素の画素値が、1つの閾値(図24の例では、ダイナミックレンジDRの2等分線に対応する値)と比較され、閾値以上の場合「1」のコードが割り当てられ、閾値未満の場合「0」のコードが割り当てられる。
具体的には例えば、図24の右側の図では、図中左から8番目までの画素のうちの、図中左から1番目乃至4番目の画素の画素値は閾値以上である一方、図中左から5番目乃至8番目の画素の画素値は閾値未満である。従って、このような場合、図24に示されるように、図中左から8番目までの8個の画素の各画素値のそれぞれは、1,1,1,1,0,0,0,0に置き換えられる。同様に、図中左から9番目乃至16番目までの画素のうちの、図中左から9番目乃至12番目の画素の画素値は閾値未満である一方、図中左から13番目乃至16番目の画素の画素値は閾値以上である。従って、このような場合、図24に示されるように、図中左から9番目乃至16番目までの8個の画素の各画素値のそれぞれは、0,0,0,0,1,1,1,1に置き換えられる。
ここで、注目すべき点は、ADRC方式は、そのダイナミックレンジDRに適応した可変長の符号を出力できるという性質、即ち、ダイナミックレンジDRの大きさに応じて量子化ビット数を選択できるという性質を有している点である。ダイナミックレンジDRが小さいほど少ないビット数で再量子化することで、量子化ひずみの増大を抑えつつ、画素値の冗長度のみを除去して、更にデータ量を少なくすることができるようにするためである。
そこで、直交変換符号化部85は、上述した図22や図23に示されるような、第1主成分ブロックBLs、第2主成分ブロックBLt、および第3主成分ブロックBLuのそれぞれに対して、ADRC方式の符号化処理を個別に施す場合、ADRC方式の上述した性質を利用することで、第1主成分ブロックBLs、第2主成分ブロックBLt、および第3主成分ブロックBLuのそれぞれの量子化ビット数を変えることができる。即ち、主成分分析では、第1主成分にパワーが一番集中し、次に第2主成分にパワーが集中し、第3成分にパワーが一番集中しないという性質が存在することから、ダイナミックレンジDRの大きさは、第1主成分ブロックBLs、第2主成分ブロックBLt、および第3主成分ブロックBLuの順に小さくなっていくことがほとんどである。そこで、直交変換符号化部85は、第1主成分ブロックBLsの量子化ビット数を一番大きくし(例えば3ビットにして)、第2主成分ブロックBLtの量子化ビット数を次に大きくし(例えば2ビットにして)、第3主成分ブロックBLuの量子化ビット数を一番小さくする(例えば1ビットにする)ことができる。
なお、直交変換符号化部85が実行する符号化処理の符号化方式は特に限定されないと上述したが、以上説明したように主成分分析では第1主成分にパワーが集中するという性質が存在することから、第1主成分ブロックBLsの情報を残すような符号化方式、具体的には例えば上述したADRC方式を採用すると好適である。
以上、図15の例の符号化部52の構成について説明した。次に、図25のフローチャートを参照して、図15の例の符号化部52の符号化処理例について説明する。
ステップS41において、入力部81は、デジタル画像信号Vdg1を、例えば1フレーム分だけ入力する。1フレーム分のデジタル画像信号Vdg1が、入力部81から処理領域分割部82に供給されると、処理はステップS42に進む。
ステップS42において、処理領域分割部82は、1フレーム分のデジタル画像信号Vdg1を分割化する。即ち、1フレーム分のデジタル画像信号Vdg1から複数の処理領域が分割される。1フレーム分の複数の処理領域のそれぞれが、処理領域分割部82からベクトル化部83に供給されると、処理はステップS43に進む。
ステップS43において、ベクトル化部83は、ステップS42の処理で1フレーム分の画像信号Vdg1からら分割された各処理領域のそれぞれについて、処理対象の処理領域からN次元で表される処理データをM個抽出し、抽出されたM個の処理データのそれぞれをベクトル化する。ステップS43の処理の結果、1つの処理領域につきM個の処理ベクトルVb(上述した式(2)参照)が得られ、直交変換基底生成部84と直交変換符号化部85とにそれぞれ供給されると、処理はステップS44に進む。
ステップS44において、直交変換基底生成部84は、ステップS42の処理で1フレーム分の画像信号Vdg1から分割された各処理領域のそれぞれについて、処理対象の処理領域についての直交変換の基底、即ち、第1主成分乃至第N主成分を適応的に生成する。ステップS44の処理の結果、処理領域毎の直交変換の基底が得られ、それぞれデジタル信号Vcdpに含められて、直交変換符号化部85と重畳部86とに供給されると、即ち、1フレーム分のデジタル信号Vcdpが直交変換符号化部85と重畳部86とに供給されると、処理はステップS45に進む。
ステップS45において、直交変換符号化部85は、ステップS42の処理で1フレーム分の画像信号Vdg1から分割された各処理領域のそれぞれについて、処理対象の処理領域の直交変換の基底を用いて、処理対象の処理領域についてのM個のN次元の処理ベクトルVbに対して直交変換符号化処理を施す。
ステップS45の処理で、1フレーム分の直交変換符号化処理の結果が得られると、その結果がデジタル信号Vcdqに含められて、直交変換符号化部85から重畳部86に供給される。これにより、処理はステップS46に進む。
ステップS46において、重畳部86は、ステップS45の処理結果として直交変換符号化部85から出力された1フレーム分のデジタル信号Vcdqに対して、ステップS44の処理結果として直交変換基底生成部84から出力された1フレーム分のデジタル信号Vcdpを重畳することで、符号化デジタル画像信号Vcdを生成する。
この符号化デジタル画像信号Vcdが重畳部86から出力部87に提供されると、処理はステップS47に進む。ステップS47において、出力部87は、この符号化デジタル画像信号Vcdを外部に出力する。
ステップS48において、符号化部52は、処理すべき全フレームに対する処理が終了したか否かを判定する。
全フレームに対する処理がまだ終了していない場合、ステップS48においてNOであると判定されて、処理はステップS41に戻され、それ以降の処理が繰り返される。即ち、次の1フレーム分のデジタル画像信号Vdg1が、ステップS41の処理で入力され、ステップS42乃至S46の処理で上述した符号化処理が施され、その結果、次の1フレーム分の符号化デジタル画像信号Vcdが得られ、この符号化デジタル画像信号VcdがステップS47の処理で出力される。
このようなステップS41乃至S48のループ処理が全フレームに対して施され、最後のフレーム分の符号化デジタル画像信号Vcdが出力されると、次のステップS48においてYESであると判定されて、図25の例の符号化処理は終了となる。
以上、図25を参照して、図15の例の符号化部52の符号化処理の例について説明した。
次に、図26乃至図29を参照して、図15の例の符号化部52に対応する復号部54の一実施の形態について説明する。
図26は、図15の例の符号化部52に対応する復号部54の構成例を示している。図26の例では、復号部54は、入力部101乃至出力部105から構成されている。
入力部101は、図15の例の符号化部52から出力された符号化デジタル画像信号Vcdを入力して、データ分解部102に供給する。
データ分解部102は、この符号化デジタル画像信号Vcdを、図15の直交変換基底生成部84の出力であるデジタル信号Vcdpと、図15の直交変換符号化部85の出力であるデジタル信号Vcdqとに分解し、デジタル信号Vcdpとデジタル信号Vcdqとを逆直交変換復号部103に供給する。
逆直交変換復号部103は、デジタル信号Vcdqに対して、図15の直交変換符号化部85で採用されている符号化方式に対応する復号方式の復号処理(逆量子化処理等)を施す。この復号処理により、処理領域毎に、例えば上述した第1主成分ブロック乃至第N主成分ブロックが得られることになる。具体的には例えば、図23のデジタル信号Vcdqがデータ分解部102から供給されてきた場合、逆直交変換復号部103は、図27に示されるように、第1主成分符号から第1主成分ブロックBLsを、第2主成分符号から第2主成分ブロックBLtを、および、第3主成分符号から第3主成分ブロックBLuを、それぞれ生成(復元)する。
次に、逆直交変換復号部103は、処理領域毎に、M個の画素分の大きさをそれぞれ有する1主成分ブロック乃至第N主成分ブロックから、上述した式(2)で示される処理ベクトルVa、即ち、第1主成分乃至第N主成分を軸とする上述した第2の座標系で定義される空間で表現される処理ベクトルVaを、M個生成(復元)する。
次に、逆直交変換復号部103は、処理領域毎に、第2の座標系から、元のN次元の第1の座標系(各画素値等を軸とする上述した第1の座標系)に逆変換する逆軸変換処理を、M個の処理ベクトルVaのそれぞれに対して施す。詳細には例えば、逆直交変換復号部103は、次の式(14)を演算することで、処理領域毎に、M個の処理ベクトルVaのそれぞれから、M個の処理ベクトルVbのそれぞれを生成(復元)する。
Vb = (U~)-1 Va ・・・(14)
なお、式(14)において、(U~)-1は、上述した式(1)の成分行列Uの転置行列U~の逆行列を示している。この成分行列Uは、データ分解部102から供給されるデジタル信号Vcdpに含まれるN×N個の各係数を各成分値とする行列である。即ち、逆直交変換復号部103は、データ分解部102から供給されたデジタル信号Vcdpを利用することで、行列(U~)-1を生成することができる。
そして、逆直交変換復号部103は、処理領域毎に、M個の処理ベクトルVbのそれぞれを、ブロック分解部104に提供する。
なお、以下、逆直交変換復号部103の上述した一連の処理を、逆直交変換復号処理と称する。
ブロック分解部104は、逆直交変換復号部103から供給された処理領域毎のM個の処理ベクトルVbのそれぞれから、各処理領域を生成し(復元し)、各処理領域を分割前の位置に配置し、その結果得られる1フレーム分のデジタル画像信号を、1フレーム分の符号化デジタル画像信号Vcdの復号信号である1フレーム分のデジタル画像信号Vdg2として、出力部105に供給する。
具体的には例えば、逆直交変換復号部103の逆直交変換復号処理中に、上述した図27に示される第1主成分ブロックBLs、第2主成分ブロックBLt、および、第3主成分ブロックBLuが生成(復元)された場合には、図28に示されるように、上述した図20と同様の大ブロックBLR(R画素値から構成されるブロックBLR)、大ブロックBLG(G画素値から構成されるブロックBLG)、および、大ブロックBLB(B画素値から構成されるブロックBLB)からなる処理領域BLが、ブロック分解部104により複数個生成(復元)される。そして、ブロック分解部104により、複数の処理領域BLが分割前の位置、即ち、図16に示される位置に配置され、その結果得られる1フレーム分のデジタル画像信号Vdg2が、ブロック分解部104から出力部105に供給される。
出力部105は、このデジタル画像信号Vdg2を図2のD/A変換部55に出力する。
以上、図26の例の復号部54の構成について説明した。次に、図29のフローチャートを参照して、図26の例の復号部54の復号処理例について説明する。
ステップS61において、入力部101は、符号化デジタル画像信号Vcdを、例えば1フレーム分だけ入力する。1フレーム分の符号化デジタル画像信号Vcdが、入力部101からデータ分解部102に供給されると、処理はステップS62に進む。
ステップS62において、データ分解部102は、1フレーム分の符号化デジタル画像信号Vcdを、1フレーム分のデジタル信号Vcdpと1フレーム分のデジタル信号Vcdqとに分解する。1フレーム分のデジタル信号Vcdqと1フレーム分のデジタル信号Vcdpとが逆直交変換復号部103に供給されると、処理はステップS63に進む。
ステップS63において、逆直交変換復号部103は、1フレーム分のデジタル信号Vcdpを利用して、1フレーム分のデジタル信号Vcdqに対して逆直交変換復号処理を施す。ステップS63の処理結果がブロック分解部104に供給されると、処理はステップS64に進む。
ステップS64において、ブロック分解部104は、上述したように、ステップS63の逆直交変換復号処理の結果を利用して、1フレーム分のデジタル画像信号Vdg2を生成する。このデジタル画像信号Vdg2が、ブロック分解部104から出力部105に供給されると、処理はステップS65に進む。
ステップS65において、出力部105は、1フレーム分のデジタル画像信号Vdg2を外部に出力する。
ステップS66において、復号部54は、処理すべき全フレームに対する処理が終了したか否かを判定する。
全フレームに対する処理がまだ終了していない場合、ステップS66においてNOであると判定されて、処理はステップS61に戻され、それ以降の処理が繰り返される。即ち、次の1フレーム分の符号化デジタル画像信号Vcdが、ステップS61の処理で入力され、ステップS62乃至S64の処理で上述した復号処理が施され、その結果、次の1フレーム分のデジタル画像信号Vdg2が得られ、このデジタル画像信号Vdg2がステップS65の処理で出力される。
このようなステップS61乃至S66のループ処理が全フレームに対して施され、最後のフレーム分のデジタル画像信号Vdg2が出力されると、次のステップS66においてYESであると判定されて、図29の例の復号処理は終了となる。
以上、図29を参照して、図26の例の復号部54の復号処理の例について説明した。
以上説明したように、図2の再生装置1から出力されるアナログ歪みを伴うアナログ画像信号Van1は、A/D変換部51に供給されてA/D変換され、その結果、デジタル画像信号Vdg1として、図15の例の符号化部52に供給される。
すると、図15の例の符号化部52は、デジタル画像信号Vdg1を複数の処理領域に分割する。次に、図15の例の符号化部52は、複数の処理領域のそれぞれについて、処理対象の処理領域からM個のN次元の処理ベクトルVb(上述した式(2)参照)を生成する。次に、図15の例の符号化部52は、複数の処理領域のそれぞれについて、処理対象の処理領域についてのM個の処理ベクトルVbを利用して、処理対象の処理領域についての適応的な直交変換の基底を生成する。次に、図15の例の符号化部52は、複数の処理領域のそれぞれについて、処理対象の処理領域についての直交変換の基底を利用して、処理対象の処理領域に対して直交変換符号化処理を個別に施す。そして、図15の例の符号化部52は、直交変換符号化処理の結果を示すデジタル信号Vcdqと、対応する直交変換の基底を示すデジタル信号Vcdqとからなるデジタル信号を、符号化デジタル画像信号Vcdとして出力する。
図15の例の符号化部52から出力された符号化デジタル画像信号Vcdは、図2の記録部53に供給される。記録部53は、この符号化デジタル画像信号Vcdを光ディスク等の記録媒体に記録する。このようにして、記録部53において、アナログ画像信号Van1に基づくコピーが行われる。
再生装置1から出力されたアナログ画像信号Van1が1回目の符号化と復号とを経た信号である場合、記録部53により記録媒体に記録された符号化デジタル画像信号Vcdが、図26の例の復号部54を有する別の装置(図示せず)により復号された結果得られるデジタル画像信号は、2回目の符号化と復号を経た信号となる。この場合、2回目の符号化と復号を経たデジタル画像信号は、再生装置1の復号部11から出力されたデジタル画像信号Vdg0に比べて、大きく劣化したものとなる。
なぜならば、アナログ画像信号Van1は、上述したようにアナログ歪みを伴うものであるからである。
即ち、例えばアナログ画像信号Van1が、上述した信号の位相ずれにより生じるアナログ歪みを伴う場合、A/D変換部51がそのアナログ画像信号Van1をデジタル信号に変換する際に生じるサンプリング位相の揺らぎのために、図15の例の符号化部52によりデジタル画像信号Vdg1から分割された複数の処理領域の各位置が、1回目の符号化と復号における位置に対してずれる。
そのため、図15の例の符号化部52において、複数の処理領域のそれぞれについて、
1回目の符号化で使用された直交変換の基底とは異なる直交変換の基底(各主成分)が生成され、かつ、そのうちの処理対象の処理領域についての直交変換基底を利用して、処理対象の処理領域についての処理ベクトルVbに対して直交変換符号化処理が施されるため、1回目の符号化において発生した量子化歪みとは異なる新たな量子化歪みがさらに発生し、結果として大きな歪となる。
以上のことから、図15の例の符号化部52から出力されて、図2の記録部53により記録媒体に記録されたた符号化デジタル画像信号Vcdが再生され、その結果得られる画像は、再生装置1から出力されるアナログ画像信号Van1に対応する画像、即ち、表示装置2に表示される画像に比べて、大幅に劣化した画質になる。
具体的には例えば、上述した第3のベクトル化手法が適用された符号化方式、即ち、各画素の色(R画素値、G画素値、およびB画素値)に対して主成分分析が施される符号化方式が利用された場合の具体例(実画像)が図30と図31とに示されている。図30は、1回目の符号化と復号を経て得られた実画像、即ち、再生装置1から実際に出力されたアナログ画像信号Van1に対応する実画像の例を示している。これに対して、図31は、2回目の符号化と復号を経て得られた実画像、即ち、図15の例の符号化部52から実際に出力されて、図2の記録部53により記録媒体に実際に記録されたた符号化デジタル画像信号Vcdが実際に再生され、その結果得られた実画像の例を示している。
ただし、図30と図31とに示される画像は、とある画像全体のうちの一部分が拡大表示された画像であって、実際にはカラーであった画像が白黒変換された結果を示している。また、図30と図31において、各画像内の左方に示される各グラフは、それらの右方に示される矢印の方向に沿って連続して並ぶ各画素のR画素値、G画素値、および、B画素値を示している。即ち、各グラフにおいて、横軸は矢印方向の画素位置を示しており、縦軸は画素値(輝度レベル)を示しており、また、波形RはR画素値の波形を、波形GはG画素値の波形を、波形BはB画素値の波形を、それぞれ示している。特に、図30においては、画素gbについてのR画素値、G画素値、およびB画素値のそれぞれが、Xbr,Xbg,Xbbのそれぞれとして示されている。また、図31においては、図30の画素gbと同一位置の画素gaについてのR画素値、G画素値、およびB画素値のそれぞれが、Xar,Xag,Xabのそれぞれとして示されている。
図30と図31とを比較するに、図30に示される画像のうちの画素gb周辺の何も無かった部分が、2回目の符号化と復号を経ることによって、図31に示される画像のうちの画素ga周辺に示されるように、色のずれたブロック歪みが発生した部分になってしまうことがわかる。
また、例えば、上述した第3のベクトル化手法が適用された符号化方式、即ち、各画素の色(R画素値、G画素値、およびB画素値)に対して主成分分析が施される符号化方式が利用された場合における具体例(模式図)が図32と図33に示されている。図32は、1回目の符号化と復号を経て得られる画像、即ち、再生装置1から出力されるアナログ画像信号Van1に対応する画像を示す模式図である。図33は、2回目の符号化と復号を経て得られる画像、即ち、図15の例の符号化部52から出力されて、図2の記録部53により記録媒体に記録されたた符号化デジタル画像信号Vcdが再生され、その結果得られる画像を示す模式図である。
ただし、図32と図33とに示される画像も、とある画像全体のうちの一部分が拡大表示された画像であって、カラー画像が白黒変換された結果を示している。また、図32においては、1回目の符号化で利用された処理領域BL1が、点線の四角形で示されている。これに対して、図33においては、2回目の符号化で利用された処理領域BL2が、点線の四角形で示されている。
図32と図33とを比較するに、図32に示される画像からは、それぞれの処理領域BL1が最適化されて符号化されたことがわかる。これに対して、図33に示される画像からは、アナログの位相ずれにより、2回目の符号化では、1回目の符号化で最適化されたブロック(処理領域BL1に対応するブロック)が混在したものが処理領域BL2として利用され、その結果、ブロック状の色ずれが発生し、視覚的に厳しい画像になっていることがわかる。
さらに、再生装置1から出力されるアナログ画像信号Van1が2回目以降の符号化と復号とを経た信号である場合、図15の例の符号化部52で符号化されて、さらに復号されて得られるデジタル画像信号は、3回目以降の符号化と復号とを経たものとなり、より一層劣化したものとなる。
従って、3回目以降の符号化と復号とを経た符号化デジタル画像信号が記録部53により記録媒体に記録され、その後、その符号化デジタル画像信号が再生された場合、その結果得られる画像は、再生装置1から出力されるアナログ画像信号Van1に対応する画像、即ち、表示装置2に表示される画像に比べて、さらに一段と大幅に劣化した画質になる。よって、この符号化装置41では、良好な画質を維持したままでのコピーは不可能となる。即ち、不正コピーの防止が図られる。
同様の理由で、図26の例の復号部54を有する復号装置42においても、その表示部56に表示される画像、即ち、D/A変換部55から出力されるアナログ信号Van2に対応する画像は、再生装置1から出力されるアナログ画像信号Van1に対応する画像、即ち、表示装置2に表示される画像に比べて、大幅に劣化した画質になる。さらに、この画質の劣化の度合いは、符号化と復号とを繰り返す度に大きくなっていく。
また、図15の例の符号化部52と図26の例の復号部54とを含む図2の画像処理システムにおいては、良好な画質を維持したままでのコピーを不可能とする処理が、図15の例の符号化部52と図26の例の復号部54とを含む記録再生装置31側で実行されるため、再生装置1から表示装置2に供給されるアナログ画像信号Van1には何等加工が施されず、その結果、表示装置2に表示される画像の画質を落とすことはない。即ち、図15の例の符号化部52と図26の例の復号部54とを含む図2の画像処理システムは、上述した特許文献1の発明が有する課題を解決することができる。
さらにまた、図15の例の符号化部52と図26の例の復号部54とを含む図2の画像処理システムでは、同図の構成から明らかなように、再生側と記録側との何れにも、雑音情報発生部やこれを埋め込むための回路等の特別な回路を搭載する必要がなく、回路規模も増大することはない。即ち、図15の例の符号化部52と図26の例の復号部54とを含む図2の画像処理システムは、上述した特許文献2の発明が有する課題を解決することができる。
なお、アナログ信号Van1にアナログ歪みがない場合には、2回目以降の符号化においても、直前の回と同位置の処理領域が利用され、その結果、直前の回の符号化で生成された直交変換の基底(主成分)が、2回目以降においてもほぼ同様なものになるため、2回目以降の符号化における量子化歪みは極めて少なく、通常の品質での再生が可能となる。
以上、図15乃至図33を参照して、主成分分析を伴う符号化部52と、それに対応する復号処理を実行する復号部54とのそれぞれの一実施の形態を説明した。
さらに、以下、図34乃至図42を参照して、主成分分析を伴う符号化部52と、それに対応する復号処理を実行する復号部54とのそれぞれについての他の実施の形態を説明する。
図34は、主成分分析を伴う符号化部52の一構成例(上述した図15の例とは異なる構成例)を示している。図34の例では、符号化部52は、入力部121乃至出力部132から構成されている。
入力部121は、図2のA/D変換部51からのデジタル画像信号Vdg1を例えば1フレーム分入力して、大ブロック化部122に供給する。
大ブロック化部122は、入力部121から供給された1フレーム分のデジタル画像信号Vdg1を複数の大ブロックに分割し、動きベクトル検出部123と残差算出部126に供給する。
動きベクトル検出部123は、大ブロック化部122から供給された処理対象のフレーム(以下、現フレームと称する)の複数の大ブロックのそれぞれについて、処理対象の大ブロックと、フレームメモリ131に蓄積された1つ前のフレーム(以下、前フレームと称する)に対応する復号済みのデジタル画像信号とを利用して、処理対象の大ブロックの動きベクトルを検出する。そして、動きベクトル検出部123は、現フレーム分の各大ブロックの動きベクトルのそれぞれを示す各情報をデジタル信号Vcdmvとして、動きベクトル先小ブロック化部124、残差算出部126、および重畳部129に供給する。
具体的には例えば、本実施の形態では、大ブロック化部122においては、デジタル画像信号Vdg1のうちの1つの有効画面の画像信号が、例えば上述した図16に示されるように、(16×16)画素分の大きさの大ブロックBLに分割される。
この場合、動きベクトル検出部123は、例えば図35に示されるように、現フレーム分のデジタル画像信号FLnにおける処理対象の大ブロックBL(以下、処理対象の大ブロックBLを、注目大ブロックBLと称する)に対して、前フレーム分のデジタル画像信号FLbにおける注目大ブロックBLと同一位置の大ブロックBLb0を中心に含む所定のサーチ範囲sbを設定する。そして、動きベクトル検出部123は、このサーチ範囲sbにおいて例えばいわゆるブロックマッチングを行う。具体的には例えば、動きベクトル検出部123は、このサーチ範囲sbの中から、注目大ブロックBLの各画素値との差分絶対値の総和が最小となる大ブロックを検出する。なお、本実施の形態では、サーチ範囲sbは例えば、大ブロックBLb0の中心から、水平方向に−8画素乃至+8画素、および、垂直方向に−8画素乃至+8画素の領域とされている。
例えば、注目大ブロックBLとの差分絶対値総和が最小となるブロックとして、図36に示される大ブロックBLbcが検出されたとする。この場合、動きベクトル検出部123は、図36に示されるベクトルmvを、注目大ブロックBLの動きベクトルとして検出することになる。従って、動きベクトル検出部123は、注目大ブロックBLの動きベクトルmvを示す情報を生成し、それをデジタル信号Vcdmvに含めて、動きベクトル先小ブロック化部124、残差算出部126、および重畳部129に供給する。なお、動きベクトルmvを示す情報の形態は特に限定されないが、本実施の形態では、注目大ブロックBLの座標位置からの相対座標とされている。
なお、注目大ブロックBLとの差分絶対値総和が最小となるブロック、即ち例えば図36の例では大ブロックBLbcは、注目大ブロックBLから見た場合、動きベクトルの先(図36中矢印の逆方向)にある大ブロックであるといえる。そこで、以下、注目大ブロックBLとの差分絶対値総和が最小となるブロックを、動きベクトル先大ブロックと称する。
図34に戻り、動きベクトル先小ブロック化部124は、現フレーム分の各大ブロックのそれぞれについて、動きベクトル検出部123から供給されたデジタル信号Vcdmvで特定される処理対象の大ブロックの動きベクトルに基づいて、フレームメモリ131に蓄積された前フレームの復号済みのデジタル画像信号から、処理対象の大ブロックに対応する動きベクトル先大ブロックを抽出する。そして、動きベクトル先小ブロック化部124は、現フレーム分の各大ブロックのそれぞれについて、処理対象の大ブロックに対応する動きベクトル先大ブロックを、さらに細かいM個の小ブロック(N個の画素分の大きさのブロック)に分割し、直交変換基底生成部125に供給する。
具体的には例えば、処理対象の大ブロック(注目大ブロック)が図36の大ブロックBLとされ、その動きベクトルとして、図36の例の動きベクトルmvが動きベクトル検出部123により検出されたとする。この場合、動きベクトル先小ブロック化部124は、同図の大ブロックBLbcを動きベクトル先大ブロックとして抽出する。そして、例えば本実施の形態では、動きベクトル先小ブロック化部124は、図37に示されるように、動きベクトル先大ブロックBLbcをさらに、(4×4)画素の大きさの16個の小ブロックBSに分割する。なお、図37において、○(丸印)は、前フレームのデジタル画像信号のうちの動きベクトル先大ブロックBLbcを構成する画素データを示している。
図34に戻り、直交変換基底生成部125は、現フレーム分の各大ブロックのそれぞれについて、処理対象の大ブロックに対応する動きベクトル先大ブロックが動きベクトル先小ブロック化部123により分割された結果得られるM個の小ブロックに対して主成分分析を施すことで、処理対象の大ブロック(それに対応する動きベクトル先大ブロック)についての直交変換の基底(第1主成分乃至第N主成分)を適応的に生成する。即ち、直交変換基底生成部125は、動きベクトル先小ブロック化部124から供給されたM個の小ブロックに対して、上述した図15の直交変換基底生成部84と同様の処理を施す。このようにして、処理対象の大ブロック毎に、他の大ブロックとは異なる基底がそれぞれ個別に生成される。そして、直交変換基底生成部125は、現フレーム分の各大ブロックのそれぞれについての直交変換の基底を直交変換符号化部128に供給する。
残差算出部126は、大ブロック化部122から供給された現フレーム分の各大ブロックのそれぞれに対して、動きベクトル先小ブロック化部124と基本的に同様の処理を施すことで、各大ブロックのそれぞれに対応する動きベクトル先大ブロックをフレームメモリ131から抽出する。次に、残差算出部126は、現フレーム分の各大ブロックのそれぞれについて、処理対象の大ブロックと、対応する動きベクトル先大ブロックとの残差を算出し、その結果得られるブロック、即ち、処理対象の大ブロックを構成する各画素値と、対応する動きベクトル先大ブロックの対応する画素値との差分値を各画素値として有する大ブロック(以下、残差大ブロックと称する)を小ブロック化部127に供給する。
小ブロック化部127は、現フレーム分の各大ブロックのそれぞれについて、残差算出部126から供給された残差大ブロックのうちの、処理対象の大ブロックに対応する残差大ブロックを、M個の小ブロック(N個の画素分の大きさの画素データ)に分割し、直交変換符号化部128に供給する。即ち、小ブロック化部127により生成される小ブロックは、動きベクトル先少ブロック化部124に生成される小ブロックと同一サイズになる。
具体的には例えば本実施の形態では、図38に示されるような(16×16)画素の大きさの残差大ブロックBLDが残差算出部126から小ブロック化部127に供給される。この場合、小ブロック化部127は、同図に示されるように、残差大ブロックBLDをさらに、(4×4)画素の大きさの16個の小ブロックBDに分割する。なお、図38において、○(丸印)は、残差大ブロックBLDを構成する画素データを示している。
図34に戻り、直交変換符号化部128は、現フレーム分の各大ブロックのそれぞれについて、直交変換基底生成部125から供給された(処理対象の大ブロックに対応する動きベクトル先大ブロックついての)直交変換の基底を利用して、小ブロック化部127によりM個の小ブロックに分割された(処理対象の大ブロックに対応する)残差大ブロックに対して、上述した図15の直交変換符号化部85と同様の直交変換符号化処理を施し、その処理結果をデジタル信号Vcdoとして重畳部129に供給する。即ち、処理対象の大ブロック毎に、対応する基底(他の大ブロックとは異なる基底)が利用される。
重畳部129は、直交変換符号化部128から供給されたデジタル信号Vcdo(現フレームについての直交変換符号化部128の処理結果)に対して、動きベクトル検出部123から供給されたデジタル信号Vcdmv(現フレーム分の大ブロック毎の動きベクトルを示す情報)を重畳し、その結果得られるデジタル信号を、現フレーム分のデジタル信号Vdg1の復号信号である符号化デジタル画像信号Vcdとして、即ち、現フレーム分の符号化デジタル画像信号Vcdとしてローカルデコード部130と出力部132とに供給する。
ローカルデコード部130は、図34の例の符号化部52の処理対象が現フレームから次のフレームに移った際、即ち、次のフレームが新たな現フレームとなった際、この新たな現フレーム(次のフレーム)についての動きベクトルの参照先となる前フレーム分のデジタル画像信号を生成する。即ち、ローカルデコード部130は、重畳部129から供給された現フレーム分の符号化デジタル画像信号Vcdに対して復号処理を施し、その結果得られるデジタル画像信号を、次のフレームにとっての前フレームのデジタル画像信号として、フレームメモリ131に記憶させる。
このようなローカルデコード部130は、例えば図39に示されるように構成することができる。ただし、図39の例のローカルデコード部130は、後述する図41の例の復号部54のうちの点線部分181と基本的に同様の構成と機能とを有している。即ち、図39のデータ分解部151乃至ブロック分解部156のそれぞれは、図41のデータ分解部172乃至ブロック分解部177のそれぞれと基本的に同様の構成と機能とを有している。そこで、図41の点線部分181についての後述する説明をもって、ローカルデコード部130の説明とする。即ち、ここでは、ローカルデコード部130の説明は省略する。
図34に戻り、フレームメモリ131は、前フレーム分のデジタル画像信号、即ち、処理対象の現フレームから見て1つ前のフレーム分のデジタル画像信号を記憶する。従って、本実施の形態では、フレームメモリ131の記憶内容(デジタル画像信号)は、符号化部52の処理対象が現フレームから次のフレームに移った際に、書き換えられるとする。
出力部132は、重畳部129から供給された現フレーム分の符号化デジタル画像信号Vcdを、図2の記録部53や復号部54に出力する。
以上、図34の例の符号化部52の構成について説明した。なお、先頭フレーム分のデジタル画像信号Vdg1については、符号化による歪みのない状態で図34の例の符号化部52内を伝送されるとする。
次に、図40のフローチャートを参照して、図34の例の符号化部52の符号化処理例について説明する。
ステップS81において、入力部121は、デジタル画像信号Vdg1を、例えば1フレーム分だけ入力する。即ち、ステップS81において、入力部121は、現フレーム分のデジタル画像信号Vdg1を入力する。現フレーム分のデジタル画像信号Vdg1が、入力部121から大ブロック化部122に供給されると、処理はステップS82に進む。
ステップS82において、大ブロック化部122は、現フレーム分のデジタル画像信号Vdg1を分割化する。即ち、現フレーム分のデジタル画像信号Vdg1から複数の大ブロックが分割される。現フレーム分の複数の大ブロックのそれぞれが、大ブロック化部122から動きベクトル検出部123と残差算出部126に供給されると、処理はステップS83に進む。
ステップS83において、動きベクトル検出部123は、現フレーム分の各大ブロックのそれぞれについての動きベクトルを検出する。現フレーム分の各大ブロックのそれぞれについての動きベクトルを示す各情報が、現フレーム分のデジタル信号Vcdmvとして、動きベクトル先小ブロック化部124、残差算出部126、および重畳部129に供給されると、処理はステップS84に進む。
ステップS84において、動きベクトル先小ブロック化部124と直交変換基底生成部125は、現フレーム分の各大ブロック(対応する動きベクトル先大ブロック)のそれぞれについての直交変換の基底を適応的に生成する。現フレーム分の大ブロック毎の直交変換の基底が、直交変換基底生成部125から直交変換符号化部128に供給されると、処理はステップS85に進む。
ステップS85において、残差算出部126は、現フレーム分の各大ブロックのそれぞれについての残差を演算する。ステップS85の処理結果、即ち、現フレーム分の各大ブロックのそれぞれに対応する残差大ブロックが残差算出部126から小ブロック化部127に供給されると、処理はステップS86に進む。
ステップS86において、小ブロック化部127と直交変換符号化部128は、現フレーム分の各大ブロックに対応する各残差大ブロックのそれぞれに対して、現フレーム分の各大ブロックに対応する各動きベクトル先大ベクトルについての直交変換の基底のうちの、対応する直交変換の基底を用いて直交変換符号化処理を施す。ステップS86の処理の結果として得られる現フレーム分のデジタル信号Vcdoが、直交変換符号化部128から重畳部129に供給されると、処理はステップS87に進む。
ステップS87において、重畳部129は、ステップS86の処理結果として直交変換符号化部128から出力された現フレーム分のデジタル信号Vcdoに対して、ステップS83の処理結果として動きベクトル検出部123から出力された現フレーム分のデジタル信号Vcdmvを重畳することで、現フレーム分の符号化デジタル画像信号Vcdを生成する。この現フレーム分の符号化デジタル画像信号Vcdが重畳部129から出力部132に提供されると、処理はステップS88に進む。
ステップS88において、出力部68は、この符号化デジタル画像信号Vcdを外部に出力する。
ステップS89において、符号化部52は、処理すべき全フレームに対する処理が終了したか否かを判定する。
全フレームに対する処理がまだ終了していない場合、ステップS89においてNOであると判定されて、ステップS87の処理で生成された現フレーム分の符号化デジタル画像信号Vcdはまた、ローカルデコード部130にも供給される。これにより、処理はステップS90に進む。
ステップS90において、ローカルデコード部130は、現フレーム分の符号化デジタル画像信号Vcdをローカルデコードし(復号処理を施し)、その結果得られるデジタル画像信号を、次のフレームにとっての前フレームのデジタル画像信号としてフレームメモリ131に記憶させる。
その後、処理はステップS81に戻され、それ以降の処理が繰り返される。即ち、次の1フレーム分のデジタル画像信号Vdg1が、ステップS81の処理で入力され、ステップS82乃至S87の処理で上述した符号化処理が施され、その結果、次の1フレーム分の符号化デジタル画像信号Vcdが得られ、この符号化デジタル画像信号VcdがステップS88の処理で出力される。
このようなステップS81乃至S90のループ処理が全フレームに対して施され、最後のフレーム分の符号化デジタル画像信号Vcdが出力されると、次のステップS89においてYESであると判定されて、図40の例の符号化処理は終了となる。
以上、図40を参照して、図34の例の符号化部52の符号化処理の例について説明した。
次に、図41と図42を参照して、図34の例の符号化部52に対応する復号部54の一実施の形態について説明する。
図41は、図34の例の符号化部52に対応する復号部54の構成例を示している。図41の例では、復号部54は、入力部171乃至出力部179から構成されている。
入力部171は、図34の例の符号化部52から出力された符号化デジタル画像信号Vcdを例えば1フレーム分入力して、即ち、現フレーム分の符号化デジタル画像信号Vcdを入力して、データ分解部172に供給する。
データ分解部172は、現フレーム分の符号化デジタル画像信号Vcdを、図34の動きベクトル検出部123の出力である現フレーム分のデジタル信号Vcdmvと、図34の直交変換符号化部128の出力である現フレーム分のデジタル信号Vcdoとに分解し、現フレーム分のデジタル信号Vcdmvを動きベクトル先小ブロック化部173に供給し、かつ、現フレーム分のデジタル信号Vcdpを逆直交変換復号部175に供給する。
動きベクトル先小ブロック化部173は、図34の動きベクトル先小ブロック化部124と基本的に同様の機能と構成とを有している。即ち、動きベクトル先小ブロック化部173は、現フレーム分の各大ブロックのそれぞれについて、データ分解部172から供給されたデジタル信号Vcdmvに含まれる処理対象の大ブロックの動きベクトルに基づいて、フレームメモリ178に蓄積された前フレームの復号済みのデジタル画像信号から、処理対象の大ブロックに対応する動きベクトル先大ブロックを抽出する。現フレーム分の各大ブロックのそれぞれに対応する動きベクトル先大ブロックのそれぞれは、加算部176に供給される。そして、動きベクトル先小ブロック化部173は、現フレーム分の各大ブロックのそれぞれに対応する動きベクトル先大ブロックのそれぞれを、さらに細かいM個の小ブロック(N個の画素分の大きさのブロック)に分割し、直交変換基底生成部174ににそれぞれ供給する。
直交変換基底生成部174は、図34の直交変換基底生成部125と基本的に同様の機能と構成とを有している。即ち、直交変換基底生成部174は、現フレーム分の各大ブロックのそれぞれについて、処理対象の大ブロックに対応する動きベクトル先大ブロックが動きベクトル先小ブロック化部173により分割された結果得られるM個の小ブロックに対して主成分分析を施すことで、処理対象の大ブロック(対応する動きベクトル先大ブロック)についての直交変換の基底(第1乃至第N主成分)を適応的に生成し、逆直交変換復号部175に供給する。即ち、処理対象の大ブロック毎に、他の大ブロックとは異なる基底がそれぞれ個別に生成され、逆直交変換復号部175に供給される。
逆直交変換復号部175は、データ分解部172から供給された現フレーム分のデジタル信号Vcdoに対して、直交変換基底生成部174から供給された現フレーム分の各大ブロック(対応する動きベクトル先大ブロック)についての各直交変換の基底うちの対応する基底を利用して、上述した図26の逆直交変換復号部103と同様の逆直交変換復号処理を施す。即ち、処理対象の大ブロック毎に、対応する基底(他の大ブロックとは異なる基底)が利用される。さらに、逆直交変換復号部175は、逆直行変換復号処理の結果から、現フレーム分の各残差大ブロックを生成(復元)し、加算部176に供給する。
加算部176は、逆直交変換復号部175から供給された現フレーム分の各残差大ブロックのそれぞれと、動きベクトル先小ブロック化部173から供給された動きベクトル先大ブロックのうちの対応する1つとを加算し、その結果得られる現フレーム分の各大ブロックをブロック分解部177に供給する。
ブロック分解部177は、加算部176から供給された現フレーム分の各大ブロックを分割前の位置に配置し、その結果得られるデジタル画像信号を、現フレーム分の符号化デジタル画像信号Vcdの復号信号であるデジタル画像信号Vdg2、即ち、現フレーム分のデジタル画像信号Vdg2として、出力部179とフレームメモリ178に供給する。
フレームメモリ178は、前フレーム分のデジタル画像信号、即ち、処理対象の現フレームから見て1つ前のフレーム分のデジタル画像信号を記憶する。従って、本実施の形態では、フレームメモリ178の記憶内容(デジタル画像信号)は、復号部54の処理対象が現フレームから次のフレームに移った際に、書き換えられるとする。
出力部179は、ブロック分解部177から供給された現フレーム分のデジタル画像信号Vdg2を図2のD/A変換部55に出力する。
なお、繰り返しになるが、図39の例のローカルデコード部130は、図41の例の復号部54のうちの点線部分181と基本的に同様の構成と機能とを有している。即ち、図39のデータ分解部151乃至ブロック分解部156のそれぞれは、図41のデータ分解部172乃至ブロック分解部177のそれぞれと基本的に同様の構成と機能とを有している。
以上、図41の例の復号部54の構成について説明した。次に、図42のフローチャートを参照して、図41の例の復号部54の復号処理例について説明する。
ステップS101において、入力部171は、符号化デジタル画像信号Vcdを、例えば1フレーム分だけ入力する。即ち、ステップS101において、入力部171は、例えば現フレーム分の符号化デジタル画像信号Vcdを入力する。現フレーム分の符号化デジタル画像信号Vcdが、入力部171からデータ分解部172に供給されると、処理はステップS102に進む。
ステップS102において、データ分解部172は、現フレーム分の符号化デジタル画像信号Vcdを、現フレーム分のデジタル信号Vcdmvと現フレーム分のデジタル信号Vcdoとに分解する。現フレーム分のデジタル信号Vcdmvが動きベクトル先小ブロック化部173に供給され、かつ、現フレーム分のデジタル信号Vcdoが逆直交変換復号部175に供給されると、処理はステップS103に進む。
ステップS103において、動きベクトル先小ブロック化部173は、現フレーム分の各動きベクトル先大ブロックを生成(復元)する。さらに、動きベクトル先小ブロック化部173が、現フレーム分の各動きベクトル先大ブロックのそれぞれを小ブロック化し、小ブロック化された現フレーム分の動きベクトル先大ブロックを直行変換基底生成部174に供給する。これにより、処理はステップS104に進む。
ステップS104において、直行変換基底生成部174は、小ブロック化された現フレーム分の各動きベクトル先大ブロックのそれぞれについての直交変換の基底を生成(復元)する。現フレーム分の各動きベクトル先大ブロックのそれぞれについての直交変換の基底が、逆直交変換復号部175に供給されると、処理はステップS105に進む。
ステップS105において、逆直交変換復号部175は、現フレーム分の各動きベクトル先大ブロックのそれぞれについての直交変換の基底のうちの対応する1つを利用して、現フレーム分のデジタル信号Vcdoに対して逆直交変換復号処理を大ブロック(残差大ブロック)単位で施す。さらに、逆直交変換復号部175は、上述したように、逆直交変換復号処理の結果から、現フレーム分の各残差大ブロックを生成する。現フレーム分の各残差大ブロックが、逆直交変換復号部175から加算部176に供給されると、処理はステップS106に進む。
ステップS106において、加算部176は、ステップS103の処理で生成された現フレーム分の各動きベクトル先大ブロックのそれぞれと、ステップS105の処理結果である現フレーム分の各残差大ブロックのうちの対応する1つとを加算する。すると、上述したように、現フレーム分の各大ブロックが得られる。現フレーム分の各大ブロックが、加算部176からブロック分解部177に供給されると、処理はステップS107に進む。

ステップS107において、ブロック分解部177は、ステップS106の処理結果である現フレーム分の複数の大ブロックを元の配置位置に並べることで、現フレーム分のデジタル画像信号Vdg2を生成する。この現フレーム分のデジタル画像信号Vdg2が、ブロック分解部177から出力部179に供給されると、処理はステップS108に進む。
ステップS108において、出力部179は、現フレーム分のデジタル画像信号Vdg2を外部に出力する。
ステップS109において、復号部54は、処理すべき全フレームに対する処理が終了したか否かを判定する。
全フレームに対する処理がまだ終了していない場合、ステップS109においてNOであると判定されて、処理はステップS110に進む。
ステップS110において、復号部54は、フレームメモリ178の書き換えを行う。即ち、ステップS108の処理でブロック分解部177から出力された現フレーム分のデジタル画像信号Vdg2がフレームメモリ178に書き込まれる。
その後、処理はステップS101に戻され、それ以降の処理が繰り返される。即ち、次の1フレーム分の符号化デジタル画像信号Vcdが、ステップS101の処理で入力され、ステップS102乃至S107の処理で上述した復号処理が施され、その結果、次の1フレーム分のデジタル画像信号Vdg2が得られ、このデジタル画像信号Vdg2がステップS108の処理で出力される。
このようなステップS101乃至S110のループ処理が全フレームに対して施され、最後のフレーム分のデジタル画像信号Vdg2が出力されると、次のステップS109においてYESであると判定されて、図42の例の復号処理は終了となる。
以上、図42を参照して、図41の例の復号部54の復号処理の例について説明した。
次に、図43乃至図46を参照して、図34の例の符号化部52の変形例と、図41の例の復号部54の変形例のそれぞれについて説明する。
図43は、主成分分析を伴う符号化部52の一構成例(上述した図15や図34の例とは異なる構成例)を示している。
なお、図43の例の符号化部52において、図34の例の符号化部52と対応する部分には同一の符号を付してあり、その説明は適宜省略する。
図43と図34とを比較するに、図43の例の符号化部52の構成は、図34の例の符号化部52から残差算出部126を除いた構成であることがわかる。
即ち、図34の例の符号化部52においては、小ブロック化部127は、残差算出部126から供給された残差大ブロックを小ブロック化し、直交変換符号化部128は、小ブロック化された残差大ブロックに対して直交変換符号化処理を施している。
これに対して、図43の例の符号化部52においては、小ブロック化部127は、大ブロック化部122から供給された大ブロックを小ブロック化し、直交変換符号化部128は、小ブロック化された大ブロックに対して直交変換符号化処理を施している。
このため、図43の例の符号化部52の符号化処理は、図34の例の符号化部52の符号化処理と基本的に同様の流れとなるが、即ち、図40のフローチャートと基本的に同様の流れとなるが、ステップ85の「残差算出」という処理が省略されることになる。従って、図43の例の符号化部52の符号化処理は、例えば図44のフローチャートに示される通りになる。即ち、図44のステップS121乃至S124のそれぞれの処理は、図40のステップS81乃至S84のそれぞれの処理と基本的に同様の処理である。また、図44のステップS125乃至S129のそれぞれの処理は、図40のステップS86乃至S90のそれぞれの処理と基本的に同様の処理である。ただし、ステップS125とS86の直行変換符号化処理の対象は、上述したように異なることになる。
図45は、図43の例の符号化部52に対応する復号部54の一構成例(上述した図41の変形例)を示している。
なお、図45の例の復号部54において、図41の例の復号部54と対応する部分には同一の符号を付してあり、その説明は適宜省略する。
図45と図41とを比較するに、図45の例の符号化部52の構成は、図41の例の復号部54から加算部176を除いた構成であることがわかる。なぜならば、データ分解部172から出力されるデジタル信号Vcdoは、図43の例の直交変換符号化部128の出力信号と同様の信号であるからである。即ち、図43の例の直交変換符号化部128の処理対象は、上述したように、現フレーム分のデジタル画像信号Vdg1から分割された複数の大ブロックであって、これらの複数の大ブロックに対する直交変換符号化処理の結果がデジタル信号Vcdoであることから、図45の逆直交変換符号部175から直接複数の大ブロックが出力されるからである。即ち、移動ベクトル先大ブロックを加算する必要がないからである。
このため、図45の例の復号部54の復号処理は、図41の例の復号部54の復号処理と基本的に同様の流れとなるが、即ち、図42のフローチャートと基本的に同様の流れとなるが、ステップ106の「動きベクトル先大ブロックと残差大ブロックとの加算(大ブロック生成)」という処理が省略されることになる。従って、図45の例の復号部54の復号処理は、例えば図46のフローチャートに示される通りになる。即ち、図46のステップS141乃至S145のそれぞれの処理は、図42のステップS101乃至S105のそれぞれの処理と基本的に同様の処理である。ただし、ステップS143の処理で生成された動きベクトル先大ブロックは、次のステップS144の「直行変換基底生成」という処理で利用されるだけである。また、図46のステップS146乃至S148のそれぞれの処理は、図42のステップS107乃至S110のそれぞれの処理と基本的に同様の処理である。
以上説明したように、図2の再生装置1から出力されるアナログ歪みを伴うアナログ画像信号Van1は、A/D変換部51に供給されてA/D変換され、その結果、デジタル画像信号Vdg1として、図34または図43の例の符号化部52に供給される。
すると、図34または図43の例の符号化部52は、例えば現フレーム分のデジタル画像信号Vdg1を複数の大ブロックに分割する。次に、図34または図43の例の符号化部52は、現フレーム分の複数の大ブロックのそれぞれについて、処理対象の大ブロックの動きベクトルを検出することで、処理対象の大ブロックに対応する動きベクトル先大ブロックを求め、その動きベクトル先大ブロックを利用して適応的な直交変換の基底を生成する。即ち、現フレーム分の複数の大ブロック毎に直交変換の基底がそれぞれ個別に生成される。
次に、図34の例の場合、符号化部52は、現フレーム分の複数の大ブロックのそれぞれに対応する残差大ブロックのそれぞれに対して、対応する直交変換の基底を利用する直交変換符号化処理を施す。そして、図34の例の符号化部52は、直交変換符号化処理の結果を示す現フレーム分のデジタル信号Vcdoと、現フレーム分の各動きベクトルを示すデジタル信号Vcdmvとからなるデジタル信号を、現フレーム分の符号化デジタル画像信号Vcdとして出力する。
一方、図43の例の場合、符号化部52は、現フレーム分の複数の大ブロックのそれぞれに対して、対応する直交変換の基底を利用する直交変換符号化処理を施す。そして、図43の例の符号化部52は、直交変換符号化処理の結果を示す現フレーム分のデジタル信号Vcdoと、現フレーム分の各動きベクトルを示すデジタル信号Vcdmvとからなるデジタル信号を、現フレーム分の符号化デジタル画像信号Vcdとして出力する。
図34または図43の例の符号化部52から出力された符号化デジタル画像信号Vcdは、図2の記録部53に供給される。記録部53は、この符号化デジタル画像信号Vcdを光ディスク等の記録媒体に記録する。このようにして、記録部53において、アナログ画像信号Van1に基づくコピーが行われる。
再生装置1から出力されたアナログ画像信号Van1が1回目の符号化と復号とを経た信号である場合、記録部53により記録媒体に記録された符号化デジタル画像信号Vcdが、図41または図45の例の復号部54を含む別の装置(図示せず)により復号された結果得られるデジタル画像信号は、2回目の符号化と復号を経た信号となる。この場合、2回目の符号化と復号を経たデジタル画像信号は、再生装置1の復号部11から出力されたデジタル画像信号Vdg0に比べて、大きく劣化したものとなる。
なぜならば、アナログ画像信号Van1は、上述したようにアナログ歪みを伴うものであるからである。
即ち、例えばアナログ画像信号Van1が、上述した信号の位相ずれにより生じるアナログ歪みを伴う場合、A/D変換部51がそのアナログ画像信号Van1をデジタル信号に変換する際に生じるサンプリング位相の揺らぎのために、図34または図43の例の符号化部52により現フレーム分のデジタル画像信号Vdg1から分割されて得られる複数の大ブロックの各位置が、1回目の符号化と復号における位置に対してずれる。
そのため、図34または図43の例の符号化部52において、現フレーム分の複数の大ブロックのそれぞれに対応する動きベクトル移動先大ブロックとして、1回目の符号化のそれとは異なる大ブロックが算出される。その結果、1回目の符号化で使用された直交変換の基底とは異なる直交変換の基底が大ブロック毎に生成され、かつそれらの直交変換の基底を利用して、複数の大ブロックのそれぞれ、または、それらに対応する複数の残差大ブロックのそれぞれに対して直交変換符号化処理が施されるため、1回目の符号化において発生した量子化歪みとは異なる新たな量子化歪みがさらに発生し、結果として大きな歪となる。
以上のことから、図34または図43の例の符号化部52から出力されて、図2の記録部53により記録媒体に記録されたた符号化デジタル画像信号Vcdが再生され、その結果得られる画像は、再生装置1から出力されるアナログ画像信号Van1に対応する画像、即ち、表示装置2に表示される画像に比べて、大幅に劣化した画質になる。
さらに、再生装置1から出力されるアナログ画像信号Van1が2回目以降の符号化と復号とを経た信号である場合、図34または図43の例の符号化部52で符号化されて、さらに復号されて得られるデジタル画像信号は、3回目以降の符号化と復号とを経たものとなり、より一層劣化したものとなる。
従って、3回目以降の符号化と復号とを経た符号化デジタル画像信号が記録部53により記録媒体に記録され、その後、その符号化デジタル画像信号が再生された場合、その結果得られる画像は、再生装置1から出力されるアナログ画像信号Van1に対応する画像、即ち、表示装置2に表示される画像に比べて、さらに一段と大幅に劣化した画質になる。よって、この符号化装置41では、良好な画質を維持したままでのコピーは不可能となる。即ち、不正コピー防止が図られる。
同様の理由で、図41または図45の例の復号部54を有する復号装置42においても、その表示部56に表示される画像、即ち、D/A変換部55から出力されるアナログ信号Van2に対応する画像は、再生装置1から出力されるアナログ画像信号Van1に対応する画像、即ち、表示装置2に表示される画像に比べて、大幅に劣化した画質になる。さらに、この画質の劣化の度合いは、符号化と復号とを繰り返す度に大きくなっていく。
また、図34の例の符号化部52と図41の例の復号部54とを含む図2の画像処理システム、または、図43の例の符号化部52と図45の例の復号部54とを含む図2の画像処理システムにおいては、良好な画質を維持したままでのコピーを不可能とする処理が、図34または図43の例の符号化部52と図41または図45の例の復号部54とを含む記録再生装置31側で実行されるため、再生装置1から表示装置2に供給されるアナログ画像信号Van1には何等加工が施されず、その結果、表示装置2に表示される画像の画質を落とすことはない。即ち、図34の例の符号化部52と図41の例の復号部54とを含む図2の画像処理システムと、図43の例の符号化部52と図45の例の復号部54とを含む図2の画像処理システムとは何れも、上述した特許文献1の発明が有する課題を解決することができる。
さらにまた、図34の例の符号化部52と図41の例の復号部54とを含む図2の画像処理システム、または、図43の例の符号化部52と図45の例の復号部54とを含む図2の画像処理システムにおいては、同図の構成から明らかなように、再生側と記録側との何れにも、雑音情報発生部やこれを埋め込むための回路等の特別な回路を搭載する必要がなく、回路規模も増大することはない。即ち、図34の例の符号化部52と図41の例の復号部54とを含む図2の画像処理システムと、図43の例の符号化部52と図45の例の復号部54とを含む図2の画像処理システムとは何れも、上述した特許文献2の発明が有する課題を解決することができる。
なお、アナログ信号Van1にアナログ歪みがない場合には、2回目以降の符号化においても、直前の回とほとんどの場合において同位置の処理領域BLが利用され、その結果、直前の回の符号化で生成された直交変換の基底(主成分)が、2回目以降においてもほぼ同様なものになるため、2回目以降の符号化における量子化歪みは極めて少なく、通常の品質での再生が可能となる。
以上、図15乃至図46を参照して、主成分分析を伴う符号化部52と、それに対応する復号処理を実行する復号部54とのそれぞれの実施の形態として、3つの例を説明した。即ち、はじめに、図15の例の符号化部52と図26の例の復号部54とについて説明した。次に、図34の例の符号化部52と図41の例の復号部54とについて説明した。そして、図43の例の符号化部52と図45の例の復号部54とについて説明した。
さらに、以下、図47乃至図53を参照して、主成分分析を伴う符号化部52と、それに対応する復号処理を実行する復号部54とのそれぞれの他の実施の形態を説明する。
図47は、主成分分析を伴う符号化部52の一構成例(上述した幾つかの例とは異なる構成例)を示している。図47の例では、入力部241乃至出力部251から構成されている。
入力部241は、図2のA/D変換部51からのデジタル画像信号Vdg1を例えば1フレーム分入力して、大ブロック化部242に供給する。
大ブロック化部242は、入力部241から供給された1フレーム分のデジタル画像信号Vdg1を複数の大ブロックに分割し、動きベクトル検出部243と残差算出部244に供給する。
動きベクトル検出部243は、大ブロック化部242から供給された現フレーム分の複数の大ブロックのそれぞれについて、処理対象の大ブロックと、フレームメモリ250に蓄積された前フレームに対応する復号済みのデジタル画像信号とを利用して、処理対象の大ブロックの動きベクトルを検出する。そして、動きベクトル検出部243は、現フレーム分の各大ブロックの動きベクトルのそれぞれを示す各情報をデジタル信号Vcdmvとして、残差算出部244と重畳部248に供給する。
具体的には例えば、本実施の形態では、大ブロック化部242においては、図34の大ブロック化部122と同様に、デジタル画像信号Vdg1のうちの1つの有効画面の画像信号が、例えば上述した図16に示されるように、(16×16)画素分の大きさの大ブロックBLに分割される。
この場合、動きベクトル検出部243は、例えば図34の例の動きベクトル検出部123と基本的に同様の処理を実行することで、注目大ブロックBLに対応する動きベクトル先大ブロックとして上述した図36に示される大ブロックBLbcを検出し、その結果、同図に示されるベクトルmvを注目大ブロックBLの動きベクトルとして検出することになる。そして、動きベクトル検出部243は、図34の例の動きベクトル検出部123と同様に動きベクトルmvを示す情報を生成し、それをデジタル信号Vcdmvに含めて、残差算出部244と重畳部248とに供給する。なお、動きベクトルmvを示す情報の形態は特に限定されないが、図34の例と同様に図47の例に示される本実施の形態でも、注目大ブロックBLの座標位置からの相対座標とされている。
残差算出部244は、大ブロック化部242から供給された現フレームの各大ブロックのそれぞれについて、処理対象の大ブロックと、動きベクトル検出部242から供給された(処理対象の大ブロックに対応する)動きベクトル先大ブロックとの残差を算出し、その結果得られる大ブロックを、処理対象の大ブロックに対応する残差大ブロックとして小ブロック化部245に供給する。具体的には例えば、処理対象の大ブロックである図16の注目大ブロックBLと、それに対応する図36の動きベクトル先大ブロックBLbcとが残差算出部244に供給された場合、残差算出部244は、図48に示されるように、注目大ブロックBLと、動きベクトル先大ブロックBLbcとの残差を算出し、その結果得られる大ブロックBLDを、注目大ブロックBLに対応する残差大ブロックとして小ブロック化部245に供給する。
このようにして、残差算出部244は、現フレーム分の各大ブロックのそれぞれに対応する各残差大ブロックのそれぞれを生成して、小ブロック化部245にそれぞれ供給する。
小ブロック化部245は、残差算出部244から供給された現フレーム分の各残差大ブロックのそれぞれを、M個の小ブロック(N個の画素分の大きさの画素データ)にそれぞれ分割し、直交変換基底生成部246と直交変換符号化部247に供給する。
具体的には例えば本実施の形態では、図48と図49に示されるような残差大ブロックBLDが残差算出部244から小ブロック化部245に供給されてきた場合には、小ブロック化部245は、図49に示されるように、その残差大ブロックBLDをさらに、(4×4)画素の大きさの16個の小ブロックBSに分割する。なお、図49において、○(丸印)は、残差大ブロックBLDを構成する画素データを示している。
図47に戻り、直交変換基底生成部246は、現フレーム分の各大ブロックのそれぞれについて、処理対象の大ブロックに対応する残差大ブロックが小ブロック化部245により分割された結果得られるM個の小ブロックに対して主成分分析を施すことで、処理対象の大ブロック(それに対応する残差大ブロック)についての直交変換の基底(第1主成分乃至第N主成分)を適応的に生成する。即ち、直交変換基底生成部246は、処理対象のブロックに対応する残差大ブロックを構成するM個の小ブロックに対して、上述した図15の直交変換基底生成部84と同様の処理を施すことで、処理対象のブロックに対応する残差大ブロックについての直交変換の基底を、他の大ブロックとは独立して個別に生成する。このようにして、直交変換基底生成部246は、現フレーム分の各大ブロックのそれぞれについての直交変換の基底をそれぞれ生成すると、それらをデジタル信号Vcdpに含めて、直交変換符号化部247と重畳部248に供給する。
直交変換符号化部247は、現フレーム分の各大ブロックのそれぞれについて、直交変換基底生成部246から供給された(処理対象の大ブロックに対応する残差大ブロックついての)直交変換の基底を利用して、小ブロック化部245によりM個の小ブロックに分割された(処理対象の大ブロックに対応する)残差大ブロックに対して、上述した図15の直交変換符号化部85と同様の直交変換符号化処理を施し、現フレーム分の各大ブロックのそれぞれに対する直交変換符号化処理の結果を、現フレーム分のデジタル信号Vcdqとして重畳部248に供給する。即ち、処理対象の大ブロック毎に、対応する基底(他の大ブロックとは異なる基底)が利用される。
重畳部248は、直交変換符号化部247から供給されたデジタル信号Vcdp(現フレーム分の直交変換符号化部247による直交変換符号化処理の結果)に対して、直交変換基底生成部246から供給されたデジタル信号Vcdp(現フレーム分の残差大ブロック毎の直交変換の基底)と、動きベクトル検出部243から供給されたデジタル信号Vcdmv(現フレーム分の残差大ブロック毎の動きベクトルを示す情報)を重畳し、その結果得られるデジタル信号を、現フレーム分のデジタル信号Vdg1の復号信号である符号化デジタル画像信号Vcdとして、即ち、現フレーム分の符号化デジタル画像信号Vcdとしてローカルデコード部249と出力部251とに供給する。
ローカルデコード部249は、図47の例の符号化部52の処理対象が現フレームから次のフレームに移った際、即ち、次のフレームが新たな現フレームとなった際、この新たな現フレーム(次のフレーム)についての動きベクトルの参照先となる前フレーム分のデジタル画像信号を生成する。即ち、ローカルデコード部249は、重畳部248から供給された現フレーム分の符号化デジタル画像信号Vcdに対して復号処理を施し、その結果得られるデジタル画像信号を、次のフレームにとっての前フレームのデジタル画像信号として、フレームメモリ250に記憶させる。
このようなローカルデコード部249は、例えば図50に示されるように構成することができる。ただし、図50の例のローカルデコード部249は、後述する図52の例の復号部54のうちの点線部分301と基本的に同様の構成と機能とを有している。即ち、図50のデータ分解部271乃至ブロック分解部275のそれぞれは、図52のデータ分解部292乃至ブロック分解部296のそれぞれと基本的に同様の構成と機能とを有している。そこで、図53の点線部分301についての後述する説明をもって、ローカルデコード部249の説明とする。即ち、ここでは、ローカルデコード部249の説明は省略する。
図47に戻り、フレームメモリ250は、前フレームのデジタル画像信号、即ち、処理対象の現フレームから見て1つ前のフレームのデジタル画像信号を記憶する。従って、本実施の形態では、フレームメモリ250の記憶内容(デジタル画像信号)は、符号化部52の処理対象が現フレームから次のフレームに移った際に、書き換えられるとする。
出力部251は、重畳部248から供給された現フレーム分の符号化デジタル画像信号Vcdを、図2の記録部53や復号部54に出力する。
以上、図47の例の符号化部52の構成について説明した。なお、先頭フレーム分のデジタル画像信号Vdg1については、符号化による歪みのない状態で図47の例の符号化部52内を伝送されるとする。
次に、図51のフローチャートを参照して、図47の例の符号化部52の符号化処理例について説明する。
ステップS161において、入力部241は、デジタル画像信号Vdg1を、例えば1フレーム分だけ入力する。即ち、ステップS161において、入力部241は、現フレーム分のデジタル画像信号Vdg1を入力する。現フレーム分のデジタル画像信号Vdg1が、入力部241から大ブロック化部242に供給されると、処理はステップS162に進む。
ステップS162において、大ブロック化部242は、現フレーム分のデジタル画像信号Vdg1を分割化する。即ち、現フレーム分のデジタル画像信号Vdg1から複数の大ブロックが分割される。現フレーム分の複数の大ブロックのそれぞれが、大ブロック化部242から動きベクトル検出部243と残差算出部244に供給されると、処理はステップS163に進む。
ステップS163において、動きベクトル検出部243は、現フレーム分の各大ブロックのそれぞれについて動きベクトルを検出する。現フレーム分の各大ブロックのそれぞれについての動きベクトルを示す各情報が、現フレーム分のデジタル信号Vcdmvとして、残差算出部244と重畳部248とに供給されると、処理はステップS164に進む。
ステップS164において、残差算出部244は、現フレーム分の各大ブロックのそれぞれについての残差を演算する。ステップS164の処理結果、即ち、現フレーム分の各大ブロックのそれぞれに対応する各残差大ブロックのそれぞれが残差算出部244から小ブロック化部245に供給されると、処理はステップS165に進む。
ステップS165において、小ブロック化部245は、現フレーム分の各残差大ブロックのそれぞれを分割化する。即ち、1つの残差大ブロックからM個の小ブロックが分割される。小ブロック化された現フレーム分の各残差大ブロックのそれぞれが、小ブロック化部245から直交変換基底生成部246と直交変換符号化部247とに供給されると、処理はステップS166に進む。
ステップS166において、直交変換基底生成部246は、現フレーム分の各大ブロック(対応する残差大ブロック)のそれぞれについての直交変換の基底を適応的にそれぞれ生成する。現フレーム分の大ブロック毎の直交変換の基底が現フレーム分のデジタル信号Vcdpとして、直交変換基底生成部246から直交変換符号化部247と重畳部248とに供給されると、処理はステップS167に進む。
ステップS167において、直交変換符号化部247は、現フレーム分の各大ブロックに対応する各残差大ブロックのそれぞれに対して、現フレーム分の各大ブロックに対応する各残差大ブロックについての直交変換の基底のうちの、対応する直交変換の基底を用いて直交変換符号化処理を施す。ステップS167の処理の結果として得られる現フレーム分のデジタル信号Vcdqが、直交変換符号化部247から重畳部248に供給されると、処理はステップS168に進む。
ステップS168において、重畳部248は、ステップS167の処理結果として直交変換符号化部247から出力された現フレーム分のデジタル信号Vcdqに対して、ステップS163の処理結果として動きベクトル検出部243から出力された現フレーム分のデジタル信号Vcdmvと、ステップS166の処理結果として直交変換基底生成部246から出力された現フレーム分のデジタル信号Vcdpとを重畳することで、現フレーム分の符号化デジタル画像信号Vcdを生成する。この現フレーム分の符号化デジタル画像信号Vcdが出力部251に提供されると、処理はステップS169に進む。
ステップS169において、出力部251は、この符号化デジタル画像信号Vcdを外部に出力する。
ステップS170において、符号化部52は、処理すべき全フレームに対する処理が終了したか否かを判定する。
全フレームに対する処理がまだ終了していない場合、ステップS170においてNOであると判定されて、ステップS168の処理で生成された現フレーム分の符号化デジタル画像信号Vcdはまた、ローカルデコード部249にも供給される。これにより、処理はステップS171に進む。
ステップS171において、ローカルデコード部249は、現フレーム分の符号化デジタル画像信号Vcdをローカルデコードし(復号処理を施し)、その結果得られるデジタル画像信号を、次のフレームにとっての前フレームのデジタル画像信号としてフレームメモリ250に記憶させる。
その後、処理はステップS161に戻され、それ以降の処理が繰り返される。即ち、次の1フレーム分のデジタル画像信号Vdg1が、ステップS161の処理で入力され、ステップS162乃至S168の処理で上述した符号化処理が施され、その結果、次の1フレーム分の符号化デジタル画像信号Vcdが得られ、この符号化デジタル画像信号VcdがステップS169の処理で出力される。
このようなステップS161乃至S171のループ処理が全フレームに対して施され、最後のフレーム分の符号化デジタル画像信号Vcdが出力されると、次のステップS170においてYESであると判定されて、図51の例の符号化処理は終了となる。
以上、図51を参照して、図47の例の符号化部52の符号化処理の例について説明した。
次に、図52と図53を参照して、図47の例の符号化部52に対応する復号部54の一実施の形態について説明する。
図52は、図47の例の符号化部52に対応する復号部54の構成例を示している。図52の例では、復号部54は、入力部291乃至出力部298から構成されている。
入力部291は、図47の例の符号化部52から出力された符号化デジタル画像信号Vcdを例えば1フレーム分入力して、即ち、現フレーム分の符号化デジタル画像信号Vcdを入力して、データ分解部292に供給する。
データ分解部292は、現フレーム分の符号化デジタル画像信号Vcdを、図47の動きベクトル検出部243の出力である現フレーム分のデジタル信号Vcdmv、図47の直交変換基底生成部246の出力である現フレーム分のデジタル信号Vcdp、および、図47の直交変換符号化部247の出力である現フレーム分のデジタル信号Vcdqのそれぞれに分解し、現フレーム分のデジタル信号Vcdmvを動きベクトル先抽出部293に供給し、かつ、現フレーム分のデジタル信号Vcdpと現フレーム分のデジタル信号Vcdqとを逆直交変換復号部294に供給する。
動きベクトル先抽出部293は、現フレーム分の各大ブロックのそれぞれについて、データ分解部292から供給されたデジタル信号Vcdmvに含まれる処理対象の大ブロックの動きベクトルに基づいて、フレームメモリ297に蓄積された前フレームの復号済みのデジタル画像信号から、処理対象の大ブロックに対応する動きベクトル先大ブロックを抽出する。即ち、動きベクトル先抽出部293は、現フレーム分の各大ブロックのそれぞれに対応する動きベクトル先大ブロックのそれぞれを抽出し、加算部295に供給する。
逆直交変換復号部294は、データ分解部292から供給された現フレーム分のデジタル信号Vcdqに対して、データ分解部292から供給された現フレーム分の各大ブロック(対応する残差大ブロック)についての各直交変換の基底うちの対応する基底を利用して、上述した図26の逆直交変換復号部103と同様の逆直交変換復号処理を大ブロック単位で施す。即ち、処理対象の大ブロック毎に、対応する基底(他の大ブロックとは異なる基底)が利用される。さらに、逆直交変換復号部173は、逆直行変換復号処理の結果から、現フレーム分の各残差大ブロックを生成(復元)し、加算部295に供給する。
加算部295は、逆直交変換復号部294から供給された現フレーム分の各残差大ブロックのそれぞれと、動きベクトル先抽出部293から供給された動きベクトル先大ブロックのうちの対応する1つとを加算し、その結果得られる現フレーム分の各大ブロックをブロック分解部296に供給する。
ブロック分解部296は、加算部295から供給された現フレーム分の各大ブロックを分割前の位置に配置し、その結果得られるデジタル画像信号を、現フレーム分の符号化デジタル画像信号Vcdの復号信号であるデジタル画像信号Vdg2、即ち、現フレーム分のデジタル画像信号Vdg2として、出力部298とフレームメモリ297に供給する。
フレームメモリ297は、前フレーム分のデジタル画像信号、即ち、処理対象の現フレームから見て1つ前のフレーム分のデジタル画像信号を記憶する。従って、本実施の形態では、フレームメモリ297の記憶内容(デジタル画像信号)は、復号部54の処理対象が現フレームから次のフレームに移った際に、書き換えられるとする。
出力部298は、ブロック分解部296から供給された現フレーム分のデジタル画像信号Vdg2を図2のD/A変換部55に出力する。
なお、繰り返しになるが、図50の例のローカルデコード部249は、図52の例の復号部54のうちの点線部分301と基本的に同様の構成と機能とを有している。即ち、図50のデータ分解部271乃至ブロック分解部275のそれぞれは、図52のデータ分解部292乃至ブロック分解部296のそれぞれと基本的に同様の構成と機能とを有している。
以上、図51の例の復号部54の構成について説明した。次に、図53のフローチャートを参照して、図52の例の復号部54の復号処理例について説明する。
ステップS181において、入力部291は、符号化デジタル画像信号Vcdを、例えば1フレーム分だけ入力する。即ち、ステップS181において、入力部181は、例えば現フレーム分の符号化デジタル画像信号Vcdを入力する。現フレーム分の符号化デジタル画像信号Vcdが、入力部291からデータ分解部292に供給されると、処理はステップS182に進む。
ステップS182において、データ分解部292は、現フレーム分の符号化デジタル画像信号Vcdを、現フレーム分のデジタル信号Vcdmv、現フレーム分のデジタル信号Vcdp、および現フレーム分のデジタル信号Vcdqに分解する。現フレーム分のデジタル信号Vcdmvが動きベクトル先抽出部293に供給され、かつ、現フレーム分のデジタル信号Vcdpおよび現フレーム分のデジタル信号Vcdqが逆直交変換復号部294に供給されると、処理はステップS183に進む。
ステップS183において、動きベクトル先抽出部293は、現フレーム分の各動きベクトル先大ブロックのそれぞれを抽出(復元)する。現フレーム分の各動きベクトル先大ブロックのそれぞれが加算部295に供給されると、処理はステップS184に進む。
ステップS184において、逆直交変換復号部294は、現フレーム分の各大ブロック(対応する残差大ブロック)のそれぞれについての直交変換の基底を含むデジタル信号Vcdpを利用して、現フレーム分のデジタル信号Vcdqに対して逆直交変換復号処理を施す。さらに、逆直交変換復号部294は、上述したように、逆直交変換復号処理の結果から、現フレーム分の各残差大ブロックを生成する。現フレーム分の各残差大ブロックが、逆直交変換復号部294から加算部295に供給されると、処理はステップS185に進む。
ステップS185において、加算部295は、ステップS183の処理で抽出された現フレーム分の複数の動きベクトル先大ブロックのそれぞれと、ステップS184の処理結果である現フレーム分の複数の残差大ブロックのうちの対応する1つとを加算する。すると、上述したように、現フレーム分の各ブロックが得られる。現フレーム分の各ブロックが、加算部295からブロック分解部296に供給されると、処理はステップS186に進む。

ステップS186において、ブロック分解部296は、ステップS185の処理結果である現フレーム分の複数の大ブロックを元の配置位置に並べることで、現フレーム分のデジタル画像信号Vdg2を生成する。この現フレーム分のデジタル画像信号Vdg2が、ブロック分解部296から出力部298に供給されると、処理はステップS187に進む。
ステップS187において、出力部298は、現フレーム分のデジタル画像信号Vdg2を外部に出力する。
ステップS188において、復号部54は、処理すべき全フレームに対する処理が終了したか否かを判定する。
全フレームに対する処理がまだ終了していない場合、ステップS188においてNOであると判定されて、処理はステップS189に進む。
ステップS189において、復号部54は、フレームメモリ297の書き換えを行う。即ち、ステップS187の処理でブロック分解部296から出力された現フレーム分のデジタル画像信号Vdg2がフレームメモリ297に書き込まれる。
その後、処理はステップS181に戻され、それ以降の処理が繰り返される。即ち、次の1フレーム分の符号化デジタル画像信号Vcdが、ステップS181の処理で入力され、ステップS182乃至S186の処理で上述した復号処理が施され、その結果、次の1フレーム分のデジタル画像信号Vdg2が得られ、このデジタル画像信号Vdg2がステップS187の処理で出力される。
このようなステップS181乃至S189のループ処理が全フレームに対して施され、最後のフレーム分のデジタル画像信号Vdg2が出力されると、次のステップS188において、YESであると判定されて、図53の例の復号処理は終了となる。
以上、図53を参照して、図52の例の復号部54の復号処理の例について説明した。
以上説明したように、図2の再生装置1から出力されるアナログ歪みを伴うアナログ画像信号Van1は、A/D変換部51に供給されてA/D変換され、その結果、デジタル画像信号Vdg1として、図47の例の符号化部52に供給される。
すると、図47の例の符号化部52は、例えば現フレーム分のデジタル画像信号Vdg1を複数の大ブロックに分割する。次に、図47の例の符号化部52は、現フレーム分の複数の大ブロックのそれぞれについての動きベクトルを検出することで、現フレーム分の複数の大ブロックのそれぞれに対応する複数の動きベクトル先大ブロックのそれぞれを求める。そして、図47の例の符号化部52は、現フレーム分の複数の大ブロッのそれぞれと、対応する動きベクトル先大ブロックとの差分を取ることで、現フレーム分の複数の残差大ブロックを求める。
次に、図47の例の符号化部52は、現フレーム分の複数の残差大ブロックのそれぞれについての適応的な直交変換の基底を生成する。即ち、現フレーム分の複数の大ブロック毎に直交変換の基底がそれぞれ個別に生成される。次に、図47の例の符号化部52は、現フレーム分の複数の残差大ブロックのそれぞれに対して、対応する直交変換の基底を利用する直交変換符号化処理を施す。そして、図47の例の符号化部52は、直交変換符号化処理の結果を示す現フレーム分のデジタル信号Vcq、現フレーム分の各動きベクトルを示すデジタル信号Vcdmv、および、現フレーム分の各直交変換の基底を示すデジタル信号Vcdpからなるデジタル信号を、符号化デジタル画像信号Vcdとして出力する。
図47の例の符号化部52から出力された符号化デジタル画像信号Vcdは、図2の記録部53に供給される。記録部53は、この符号化デジタル画像信号Vcdを光ディスク等の記録媒体に記録する。このようにして、記録部53において、アナログ画像信号Van1に基づくコピーが行われる。
再生装置1から出力されたアナログ画像信号Van1が1回目の符号化と復号とを経た信号である場合、記録部53により記録媒体に記録された符号化デジタル画像信号Vcdが、図52の例の復号部54を有する別の装置(図示せず)により復号された結果得られるデジタル画像信号は、2回目の符号化と復号を経た信号となる。この場合、2回目の符号化と復号を経たデジタル画像信号は、再生装置1の復号部11から出力されたデジタル画像信号Vdg0に比べて、大きく劣化したものとなる。
なぜならば、アナログ画像信号Van1は、上述したようにアナログ歪みを伴うものであるからである。
即ち、例えばアナログ画像信号Van1が、上述した信号の位相ずれにより生じるアナログ歪みを伴う場合、A/D変換部51がそのアナログ画像信号Van1をデジタル信号に変換する際に生じるサンプリング位相の揺らぎのために、図47の例の符号化部52によりデジタル画像信号Vdg1から分割されて得られる複数の大ブロックの各位置が、1回目の符号化と復号における位置に対してずれる。
そのため、図47の例の符号化部52において、複数の大ブロックのそれぞれに対応する動きベクトル移動先大ブロックとして、1回目の符号化のそれとは異なる大ブロックが算出される。そして、これに伴い、複数の大ブロックのそれぞれに対応する残差大ブロックとして、1回目の符号化のそれとは異なる大ブロックが算出される。その結果、1回目の符号化で使用された直交変換の基底とは異なる直交変換の基底が残差大ブロック毎に生成され、かつそれらの直交変換の基底を利用して、現フレーム分の複数の残差大ブロックのそれぞれに対して直交変換符号化処理が施されるため、1回目の符号化において発生した量子化歪みとは異なる新たな量子化歪みがさらに発生し、結果として大きな歪となる。
以上のことから、図47の例の符号化部52から出力されて、図2の記録部53により記録媒体に記録されたた符号化デジタル画像信号Vcdが再生され、その結果得られる画像は、再生装置1から出力されるアナログ画像信号Van1に対応する画像、即ち、表示装置2に表示される画像に比べて、大幅に劣化した画質になる。
さらに、再生装置1から出力されるアナログ画像信号Van1が2回目以降の符号化と復号とを経た信号である場合、図47の例の符号化部52で符号化されて、さらに復号されて得られるデジタル画像信号は、3回目以降の符号化と復号とを経たものとなり、より一層劣化したものとなる。
従って、3回目以降の符号化と復号とを経た符号化デジタル画像信号が記録部53により記録媒体に記録され、その後、その符号化デジタル画像信号が再生された場合、その結果得られる画像は、再生装置1から出力されるアナログ画像信号Van1に対応する画像、即ち、表示装置2に表示される画像に比べて、さらに一段と大幅に劣化した画質になる。よって、この符号化装置41では、良好な画質を維持したままでのコピーは不可能となる。即ち、不正コピー防止が図られる。
同様の理由で、図52の例の復号部54を有する復号装置42においても、その表示部56に表示される画像、即ち、D/A変換部55から出力されるアナログ信号Van2に対応する画像は、再生装置1から出力されるアナログ画像信号Van1に対応する画像、即ち、表示装置2に表示される画像に比べて、大幅に劣化した画質になる。さらに、この画質の劣化の度合いは、符号化と復号とを繰り返す度に大きくなっていく。
また、図47の例の符号化部52と図52の例の復号部54とを含む図2の画像処理システムにおいては、良好な画質を維持したままでのコピーを不可能とする処理が、図47の例の符号化部52と図52の例の復号部54とを含む記録再生装置31側で実行されるため、再生装置1から表示装置2に供給されるアナログ画像信号Van1には何等加工が施されず、その結果、表示装置2に表示される画像の画質を落とすことはない。即ち、図47の例の符号化部52と図52の例の復号部54とを含む図2の画像処理システムは、上述した特許文献1の発明が有する課題を解決することができる。
さらにまた、図47の例の符号化部52と図52の例の復号部54とを含む図2の画像処理システムにおいては、同図の構成から明らかなように、再生側と記録側との何れにも、雑音情報発生部やこれを埋め込むための回路等の特別な回路を搭載する必要がなく、回路規模も増大することはない。即ち、図47の例の符号化部52と図52の例の復号部54とを含む図2の画像処理システムは、上述した特許文献2の発明が有する課題を解決することができる。
なお、アナログ信号Van1にアナログ歪みがない場合には、2回目以降の符号化においても、ほとんどの場合において直前の回と同位置の処理領域BLが利用され、その結果、直前の回の符号化で生成された直交変換の基底(主成分)が、2回目以降においてもほぼ同様になるため、2回目以降の符号化における量子化歪みは極めて少なく、通常の品質での再生が可能となる。
以上、図3乃至図53を参照して、本発明が適用される図2の符号化部52とそれに対応する図2の復号部54とについての実施の形態として、5つの例を説明した。即ち、はじめに、図3の例の符号化部52と図13の例の復号部54とについて説明した。2番目に、図15の例の符号化部52と図26の例の復号部54とについて説明した。3番目に、図34の例の符号化部52と図41の例の復号部54とについて説明した。4番目に、図43の例の符号化部52と図45の例の復号部54とについて説明した。そして、5番目に、図47の例の符号化部52と図53の例の復号部54とについて説明した。
ただし、上述したように、本発明が適用される図2の符号化部52は、上述した5つの例に限定されず、様々な形態を取ることが可能である。同様に、本発明が適用される図2の復号部54は、上述した5つの例に限定されず、様々な形態を取ることが可能である。
換言すると、本発明が適用される図2の符号化部52は、例えば図54の機能的構成を有していれば足り、図54の機能的構成を実現するための実施の形態は特に限定されない。即ち、その様々な実施の形態のうちの幾つかが、上述した図3、図15、図34、図43、および図47のそれぞれの例の符号化部52である。このように、図54は、本発明が適用される図2の符号化部52のより一般的な機能的構成例(上述した幾つかの例の上位概念の構成例)を示している。また、図55のフローチャートは、図54の機能的構成を有する符号化部52が実行する符号化処理の一例を示している。
同様に、本発明が適用される図2の復号部54は、図56の機能的構成を有していれば足り、図56の機能的構成を実現するための実施の形態は特に限定されない。即ち、その様々な実施の形態のうちの幾つかが、上述した図13、図26、図41、図45、および図53のそれぞれの例の復号部54である。このように、図56は、本発明が適用される図2の復号部54のより一般的な機能的構成例(上述した幾つかの例の上位概念の構成例)を示している。また、図56のフローチャートは、図55の機能的構成を有する復号部54が実行する復号処理の一例を示している。
以下、図54乃至図56を参照して、本発明が適用される図2の符号化部52と復号部54とについてさらに説明する。
図54の例では、符号化部52は、設定部401、分析部402、変換部403、および、重畳部404から構成されている。
設定部401は、入力データであるデジタル画像信号Vdg1から、N次元で表される処理データを設定し、M個の処理データを分析単位として設定し、入力データをその分析単位で区分することで、M個の処理データからなるデータ群を1以上生成する。そして、設定部401は、1以上のデータ群を、分析部402と変換部403とに供給する。
なお、設定部401において、後述する変換情報を図56の例の復調部54側で生成するために必要な情報(以下、変換情報生成用情報と称する)が、生成または使用された場合、必要に応じて、その変換情報生成用情報はデジタル信号Vbとして重畳部404に供給される。さらにまた、設定部401において、復号処理に利用されるその他の情報を図56の例の復調部54側で生成するために必要な情報(以下、復号情報生成用情報と称する)が、生成または使用された場合、必要に応じて、その復号情報生成用情報はデジタル信号Vbとして重畳部404に供給される。
例えば、図3の例の符号化部52では、設定部401は、大ブロック化部62と小ブロック化部63とから構成されている。即ち、図3の例の符号化部52では、小ブロック化部63により生成されるN個の画素値からなる小ブロックが、処理データとして採用されている。そして、この小ブロックがM個集まって構成される大ブロック、即ち、大ブロック化部62によりデジタル画像信号Vdg1から分割された大ブロックが、分析単位として採用されている。
例えば、図15の例の符号化部52では、設定部401は、処理領域分割部82とベクトル化部83とから構成されている。即ち、図15の例の符号化部52では、ベクトル化部83により生成されるN次元の処理ベクトルが、処理データとして採用されている。そして、1つの処理領域から生成されたM個の処理ベクトルが、分析単位として採用されている。換言すると、処理領域分割部82によりデジタル画像信号Vdg1から分割された処理領域が分析単位として採用されていると捉えることもできる。
例えば、図34の例の符号化部52では、設定部401は、大ブロック化部122、動きベクトル検出部123、動きベクトル先小ブロック化部124、残差算出部126、小ブロック化部127、ローカルデコード部130、およびフレームメモリ131から構成されている。即ち、図34の例の符号化部52では、小ブロック化部127または動きベクトル先小ブロック化部124により生成されN個の画素値からなる小ブロックが、処理データとして採用されている。そして、この小ブロックがM個集まって構成される大ブロック、即ち、残差算出部126により算出された残差大ブロック、または、動きベクトル検出部123により抽出された動きベクトル先大ブロックが、分析単位として採用されている。なお、図34の例の符号化部52では、動きベクトル検出部123から出力されたデジタル信号Vcdmvが、変換情報生成用情報である図54のデジタル信号Vbとして採用されている。
例えば、図43の例の符号化部52では、設定部401は、大ブロック化部122、動きベクトル検出部123、動きベクトル先小ブロック化部124、小ブロック化部127、ローカルデコード部130、およびフレームメモリ131から構成されている。即ち、図43の例の符号化部52では、小ブロック化部127または動きベクトル先小ブロック化部124により生成されN個の画素値からなる小ブロックが、処理データとして採用されている。そして、この小ブロックがM個集まって構成される大ブロック、即ち、大ブロック化部122によりデジタル画像信号Vdg1から分割された大ブロック、または、動きベクトル検出部123により抽出された動きベクトル先大ブロックが、分析単位として採用されている。なお、図43の例の符号化部52では、動きベクトル検出部123から出力されたデジタル信号Vcdmvが、変換情報生成用情報である図54のデジタル信号Vbとして採用されている。
例えば、図47の例の符号化部52では、設定部401は、大ブロック化部242、動きベクトル検出部243、残差算出部244、小ブロック化部245、ローカルデコード部249、およびフレームメモリ250から構成されている。即ち、図47の例の符号化部52では、小ブロック化部245により生成されN個の画素値からなる小ブロックが、処理データとして採用されている。そして、この小ブロックがM個集まって構成される大ブロック、即ち、残差算出部244により算出された残差大ブロックが、分析単位として採用されている。なお、図47の例の符号化部52では、動きベクトル検出部243から出力されたデジタル信号Vcdmvが、復号情報生成用情報である図54のデジタル信号Vbのひとつとして採用されている。
図54の分析部402は、設定部401から供給される1以上のデータ群のそれぞれを順次処理対象に設定し、処理対象のデータ群を分析することで、処理対象のデータ群の表現形式を変換するための変換情報を処理対象毎に個別に生成し、変換部403に供給する。
なお、変換情報自身、または、それに対応する変換情報生成用情報は、必要に応じて、デジタル信号Vbとして、分析部402から重畳部404に供給される。さらにまた、復号情報生成用情報が、分析部402により生成または利用された場合、必要に応じて、デジタル信号Vbとして、分析部402から重畳部404に供給される。
例えば、図3の例の符号化部52では、分析部402は、基準点抽出部64とコードブック生成部65とから構成されている。即ち、図3の例の符号化部52では、コードブック生成部65により生成される大ブロック毎のコードブックが、変換情報として採用されている。なお、図3の例の符号化部52では、基準点抽出部64から出力されたデジタル信号Vcdpが、変換情報生成用情報である図54のデジタル信号Vbのひとつとして採用されている。
例えば、図15の例の符号化部52では、分析部402は、直交変換基底生成部84から構成されている。即ち、図15の例の符号化部52では、直交変換基底生成部84により生成される処理領域毎の直交変換の基底(第1乃至第N主成分)が、変換情報として採用されている。なお、図15の例の符号化部52では、直交変換基底生成部84から出力されたデジタル信号Vcdpが、変換情報自身である図54のデジタル信号Vbのひとつとして採用されている。
例えば、図34の例の符号化部52では、分析部402は、直交変換基底生成部125から構成されている。即ち、図34の例の符号化部52では、直交変換基底生成部125により生成される各動き先大ブロック毎(対応する大ブロック毎)の直交変換の基底(第1乃至第N主成分)が、変換情報として採用されている。
例えば、図43の例の符号化部52では、分析部402は、直交変換基底生成部125から構成されている。即ち、図34の例の符号化部52では、直交変換基底生成部125により生成される動き先大ブロック毎(対応する大ブロック毎)の直交変換の基底(第1乃至第N主成分)が、変換情報として採用されている。
例えば、図47の例の符号化部52では、分析部402は、直交変換基底生成部246から構成されている。即ち、図47の例の符号化部52では、直交変換基底生成部246により生成される残差大ブロック毎の直交変換の基底(第1乃至第N主成分)が、変換情報として採用されている。なお、図47の例の符号化部52では、直交変換基底生成部246から出力されたデジタル信号Vcdpが、変換情報自身である図54のデジタル信号Vbのひとつとして採用されている。
図54の変換部403は、設定部401から供給される1以上のデータ群のそれぞれについて、分析部402から供給された変換情報のうちの処理対象のデータ群についての変換情報を利用して、処理対象のデータ群を構成するM個の処理データのそれぞれの表現形式を変換する。そして、変換部403は、それぞれ表現形式が変換された1以上のデータ群を、デジタル信号Vaとして重畳部404に供給する。
このように、変換情報とは、処理データの表現形式のうちの、変換部403による変換前の第1の表現形式と、変換部403による変換後の第2の表現形式との間の関係を示すまたは規定する情報である、といえる。
なお、ここで言う表現形式の変換とは、上述した軸変換等による表現形式の変換の他、所定の符号化方式による符号化(量子化等)を含めてもよいし、含めなくてもよい。前者の場合、符号化部52は、データの表現形式を変換するデータ変換装置またはその一部であると言える。また、後者の場合、変換部403は、それぞれ表現形式が変換された1以上のデータ群を符号化し、その結果得られる信号をデジタル信号Vaとして重畳部404に供給することになる。
例えば、図3の例の符号化部52では、変換部403はVQ部66から構成されている。即ち、図3の例の符号化部52では、VQ部66から出力されたデジタル信号Vcdvqが、図54のデジタル信号Vaとして採用されている。
例えば、図15の例の符号化部52では、変換部403は直交変換符号化部85から構成されている。即ち、図15の例の符号化部52では、直交変換符号化部85から出力されたデジタル信号Vcdqが、図54のデジタル信号Vaとして採用されている。
例えば、図34の例の符号化部52では、変換部403は直交変換符号化部128から構成されている。即ち、図34の例の符号化部52では、直交変換符号化部128から出力されたデジタル信号Vcdoが、図54のデジタル信号Vaとして採用されている。
例えば、図43の例の符号化部52では、変換部403は直交変換符号化部128から構成されている。即ち、図43の例の符号化部52では、直交変換符号化部128から出力されたデジタル信号Vcdoが、図54のデジタル信号Vaとして採用されている。
例えば、図47の例の符号化部52では、変換部403は直交変換符号化部247から構成されている。即ち、図47の例の符号化部52では、直交変換符号化部247から出力されたデジタル信号Vcdqが、図54のデジタル信号Vaとして採用されている。
重畳部404は、変換部403から供給されたデジタル信号Vaに対して、設定部401と分析部402とのうちの少なくとも一方から供給されたデジタル信号Vb(変換情報、変換情報生成用情報、および復号情報生成用情報のうちの少なくとも1つ)を重畳し、その結果得られるデジタル信号を符号化デジタル画像信号Vcdとして、図2の記録部53や復号部54に出力する。
例えば、図3の例の符号化部52では、重畳部404は重畳部67から構成されている。例えば、図15の例の符号化部52では、重畳部404は重畳部86から構成されている。例えば、図34と図43の例の符号化部52では、重畳部404は重畳部129から構成されている。例えば、図47の例の符号化部52では、重畳部404は重畳部248から構成されている。
以上、図54を参照して、図2の符号化部52の機能的構成について説明した。
次に、図55のフローチャートを参照して、図54の機能的構成を有する符号化部52の符号化処理例について説明する。
ステップS201において、設定部401は、デジタル画像信号Vdg1を、例えば1フレーム分だけ入力する。
ステップS202において、設定部401は、1フレーム分のデジタル画像信号Vdg1から、処理データと分析単位との設定を行う。そして、1フレーム分の複数の処理データが分析単位で区分され、その結果得られるM個の処理データからなる1以上のデータ群、即ち、1フレーム分の1以上のデータ群が、設定部401から分析部402と変換部403とに供給されると、処理はステップS203に進む。
ステップS203において、分析部402は、分析単位毎に変換情報を1フレーム分だけ生成する。即ち、分析部402は、1フレーム分の1以上のデータ群のそれぞれについての変換情報を生成する。1フレーム分の分析単位毎の変換情報が、分析部402から変換部403に供給されると、処理はステップS204に進む。
ステップS204において、変換部403は、1フレーム分の分析単位毎の変換情報を利用して、1フレーム分の画像信号Vdg1の表現形式を分析単位毎に変換する。即ち、変換部403は、1フレーム分の1以上のデータ群のそれぞれについて、処理対象のデータ群についての変換情報を利用して、処理対象のデータ群の表現形式を変換する。このステップS204の処理の結果として1フレーム分のデジタル信号Vaが得られ、このデジタル信号Vaが変換部403から重畳部404に供給されると、処理はステップS205に進む。
ステップS205において、重畳部404は、変換部403から供給された1フレーム分のデジタル信号Vaに対して、設定部401と分析部402とのうちの少なくとも一方から供給されたデジタル信号Vbを重畳することで、符号化デジタル画像信号Vcdを生成する。
ステップS206において、重畳部404は、この符号化デジタル画像信号Vcdを外部に出力する。
ステップS207において、符号化部52は、処理すべき全フレームに対する処理が終了したか否かを判定する。
全フレームに対する処理がまだ終了していない場合、ステップS207においてNOであると判定されて、処理はステップS201に戻され、それ以降の処理が繰り返される。即ち、次の1フレーム分のデジタル画像信号Vdg1が、ステップS201の処理で入力され、ステップS202乃至S205の処理で上述した符号化処理が施され、その結果、次の1フレーム分の符号化デジタル画像信号Vcdが得られ、この符号化デジタル画像信号VcdがステップS206の処理で出力される。
このようなステップS201乃至S207のループ処理が全フレームに対して施され、最後のフレーム分の符号化デジタル画像信号Vcdが出力されると、次のステップS207においてYESであると判定されて、図55の例の符号化処理は終了となる。
以上、図55を参照して、図54の機能的構成を有する符号化部52の符号化処理の例について説明した。
次に、図56と図57を参照して、図54の機能的構成を有する符号化部52に対応する復号部54の機能的構成例について説明する。
図56の例では、復号部54は、データ分解部411乃至復号画像生成部414から構成されている。ただし、後述するように、分析部412は、必要に応じて省略可能である。
データ分解部411には、図54の機能的構成を有する符号化部52から出力された符号化デジタル画像信号Vcdが供給される。
データ分解部411は、この符号化デジタル画像信号Vcdを、図54の変換部403の出力であるデジタル信号Vaと、図54の設定部401と分析部402とのうちの少なくとも一方の出力であるデジタル信号Vbとに分解する。
上述したように、デジタル信号Vbには、変換情報自身およびそれに対応する変換情報生成用情報、並びに復号情報生成用情報のうちの少なくとも1つが含まれている。そこで、データ分解部411は、デジタル信号Vbに変換情報が含まれている場合、その変換情報を逆変換部413に供給する。これに対して、データ分解部411は、デジタル信号Vbに変換情報生成用情報が含まれている場合、その変換情報生成用情報を分析部412に供給する。また、データ分解部411は、デジタル信号Vbに復号情報生成用情報が含まれている場合、その復号情報生成用情報を、分析部412乃至復号画像生成部414のうちの少なくとも1つに供給する。
例えば、図13の例の復号部54では、データ分解部411はデータ分解部72から構成されている。例えば、図26の例の復号部54では、データ分解部411はデータ分解部102から構成されている。例えば、図41と図45の例の復号部54では、データ分解部411はデータ分解部172から構成されている。例えば、図52の例の復号部54では、データ分解部411はデータ分解部292から構成されている。
分析部412は、変換情報生成用情報であるデジタル信号Vbがデータ分解部411から供給された場合、その変換情報生成用情報を利用することで、分析単位毎の変換情報(図54の分析部402の出力に対応する各変換情報)をそれぞれ生成し、逆変換部413に供給する。即ち、分析部412は、1以上のデータ群のそれぞれについての変換情報を生成し、逆変換部413に供給する。
例えば、図13の例の復号部54では、分析部412はコードブック生成部73から構成されている。例えば、図41と図45の例の復号部54では、分析部412は、動きベクトル先小ブロック化部173、直交変換基底生成部174、およびフレームメモリ178から構成されている。
なお、図26と図52の例の復号部54では、デジタル信号Vbに変換情報生成用情報が含まれていないので、即ち、デジタル信号Vbには変換情報そのものであるデジタル信号Vcdpが含まれているので、分析部412は省略されている。
逆変換部413は、データ分解部411からデジタル信号Vbとして供給された分析単位毎の変換情報、または、分析部412から供給された分析単位毎の変換情報を利用して、データ分解部411から供給されたデジタル信号Vaの表現形式を元に戻す。即ち、逆変換部413は、表現形式が変換された分析単位毎の処理データ(1以上のデータ群)のそれぞれについて、処理対象のデータ群についての変換情報を利用して、表現形式が変換された処理対象のデータ群の表現形式を元に戻す。そして、逆変換部413は、表現形式が元に戻された分析単位毎の処理データ(1以上のデータ群)を、復号画像生成部414に供給する。
なお、ここで言う表現形式を元に戻すとは、上述した逆軸変換等により表現形式を元に戻す他、図54の変換部403に採用されている符号化方式に対応する復号方式の復号(逆量子化等)も含めてもよいし、含めなくてもよい。前者の場合、復号部54は、データの表現形式を逆変換するデータ逆変換装置またはその一部分である、といえる。また、後者の場合、逆変換部413は、データ分解部411から供給されたデジタル信号Vaを復号し、その結果得られる信号の表現形式を元に戻すことになる。
例えば、図13の例の復号部54では、逆変換部413は逆VQ部74から構成されている。例えば、図26の例の復号部54では、逆変換部413は逆直交変換復号部103から構成されている。例えば、図41と図45の例の復号部54では、逆変換部413は逆直交変換復号部175から構成されている。例えば、図52の例の復号部54では、逆変換部413は逆直交変換復号部294から構成されている。
復号画像生成部414は、逆変換部413により表現形式が元に戻された分析単位毎の処理データ(1以上のデータ群)を利用して、データ分解部411に入力された符号化デジタル画像信号Vcdの復号信号であるデジタル画像信号Vdg2を生成し、図2のD/A変換部55等に供給する。
例えば、図13の例の復号部54では、復号画像生成部414はブロック分解部75から構成されている。例えば、図26の例の復号部54では、復号画像生成部414はブロック分解部104から構成されている。例えば、図41の例の復号部54では、復号画像生成部414は加算部176とブロック分解部177とから構成されている。例えば、図45の例の復号部54では、復号画像生成部414はブロック分解部177から構成されている。例えば、図52の例の復号部54では、復号画像生成部414は、動きベクトル先抽出部293、加算部295、ブロック分解部296、およびフレームメモリ297から構成されている。
なお、以上説明した分析部412乃至復号画像生成部414は、復号情報生成用情報であるデジタル信号Vbが供給された場合、必要に応じて、その復号情報生成用情報を利用して上述した各種処理を実行する。
以上、図56の機能的構成を有する復号部54の構成について説明した。次に、図57のフローチャートを参照して、図56の機能的構成を有する復号部54の復号処理例について説明する。
ステップS221において、データ分解部411は、符号化デジタル画像信号Vcdを、例えば1フレーム分だけ入力する。
ステップS222において、データ分解部411は、1フレーム分の符号化デジタル画像信号Vcdを、1フレーム分のデジタル信号Vaと1フレーム分のデジタル信号Vbとに分解する。
ステップS223において、データ分解部411は、変換情報が分解されたか否かを判定する。
ステップS222の処理で符号化デジタル画像信号Vcdから分解されたデジタル信号Vbに、1フレーム分の分析単位毎の変換情報が含まれている場合、ステップS223において変換情報が分解されたと判定されて、ステップS224の処理は実行されずに処理はステップS225に進む。その際、1フレーム分の分析単位毎の変換情報であるデジタル信号Vbは、データ分解部411から逆変換部413に提供される。
これに対して、ステップS222の処理で符号化デジタル画像信号Vcdから分解されたデジタル信号Vbに、変換情報が含まれておれず、1フレーム分の分析単位毎の変換情報生成用情報が含まれている場合、ステップS223において変換情報が分解されていないと判定されて、1フレーム分の分析単位毎の変換情報生成用情報であるデジタル信号Vbは、データ分解部411から分析部412に提供される。これにより、処理はステップS224に進む。
ステップS224において、分析部412は、1フレーム分の分析単位毎の変換情報生成用情報のそれぞれを利用して、1フレーム分の分析単位毎の変換情報を生成する。1フレーム分の分析単位毎の変換情報が、分析部412から逆変換部413に提供されると、処理はステップS225に進む。
ステップ225において、逆変換部413は、データ分解部411または分析部412から提供された1フレーム分の分析単位毎の変換情報を利用して、1フレーム分の符号化デジタル画像信号Vcdの表現形式を分析単位毎に元に戻す。即ち、ステップS225の処理とは、図55のステップS204の変換処理の逆処理(逆変換処理)であるとも言える。
符号化デジタル画像信号Vcdの表現形式が分析単位毎に元に戻されるとは、上述したように、表現形式が元に戻された分析単位毎の処理データ(1以上のデータ群)が得られることを言う。従って、ステップS225の処理の結果、表現形式が元に戻された分析単位毎の処理データ(1以上のデータ群)が、逆変換部413から復号画像生成部414に提供される。これにより、処理はステップS226に進む。
ステップS226において、復号画像生成部414は、表現形式が元に戻された分析単位毎の処理データ(1以上のデータ群)から、ステップS221の処理で入力された1フレーム分の符号化デジタル画像信号Vcdの復号信号である1フレーム分のデジタル画像信号Vdg2を生成する。
ステップS227において、復号画像生成部414は、この1フレーム分のデジタル画像信号Vdg2を出力する。
ステップS228において、復号部54は、処理すべき全フレームに対する処理が終了したか否かを判定する。
全フレームに対する処理がまだ終了していない場合、ステップS228においてNOであると判定されて、処理はステップS221に戻され、それ以降の処理が繰り返される。即ち、次の1フレーム分の符号化デジタル画像信号Vcdが、ステップS221の処理で入力され、ステップS222乃至S226の処理で上述した復号処理が施され、その結果、次の1フレーム分のデジタル画像信号Vdg2が得られ、このデジタル画像信号Vdg2がステップS227の処理で出力される。
このようなステップS221乃至S228のループ処理が全フレームに対して施され、最後のフレーム分のデジタル画像信号Vdg2が出力されると、次のステップS228においてYESであると判定されて、図57の例の復号処理は終了となる。
以上、図57を参照して、図56の機能的構成を有する復号部54の復号処理の例について説明した。
即ち、以上、図3乃至図57を参照して、図2の符号化部52とそれに対応する復号部54との詳細について説明した。
ところで、本発明が適用される画像処理システムは、図2の例に限定されず、様々な実施の形態を取ることができる。即ち、本発明が適用される画像処理システムは、例えば、上述した図54の機能的構成を有する符号化部52と、上述した図56の機能的構成を有する復号部54とを含む構成であれば、その構成は特に限定されない。具体的には例えば、本発明が適用される画像処理システムは、図58に示されるように構成することもできる。
即ち、図58は、本発明が適用される画像処理システムの構成例を示している。
なお、図58の例の画像処理システムにおいて、図2の例の画像処理システムと対応する部分には同一の符号を付してあり、その説明は適宜省略する。
図58と図2とを比較するに、図58の例の符号化装置41は、図2の例の符号化装置41に対して、アナログ歪み生成部451がさらに含むように構成されている。
アナログ歪み生成部451は、その名称の通り、再生装置1から出力されたアナログ画像信号Van1に対してアナログ歪みを積極的に生じさせる(アナログノイズを強制的に付加する)。そして、アナログ歪み生成部451は、アナログノイズが強制的に付加されたアナログ画像信号Van1をA/D変換部51に供給する。
なお、アナログ歪み生成部451の配置位置は、図58の例に限定されず、任意の位置でよい。例えば、復号装置42のD/A変換部55の後段や、再生装置1のD/A変換部12の後段に、アナログ歪み生成部451を配置させてもよい。
図58の例の画像処理システムにおけるその他の構成は、図2の例の画像処理システムにおける対応する構成と基本的に同様である。従って、図58の例の画像処理システムの動作は、アナログ歪み生成部451によりアナログ歪みがアナログ画像信号Van1に対して強制的に付加されることを除いて、図2の例の画像処理システムの動作と基本的に同様である。従って、その説明については省略する。
ところで、上述した一連の処理(或いはそのうちの一部分の処理)は、ハードウエアにより実行させることもできるが、ソフトウエアにより実行させることもできる。
この場合、図2または図58の画像処理システムのうちの、符号化装置41や復号装置42の全体若しくはその一部分(例えば、符号化部52や復号部54等)は、例えば、図59に示される構成のコンピュータで構成することができる。
図59において、CPU(Central Processing Unit)501は、ROM(Read Only Memory)502に記録されているプログラム、または記憶部508からRAM(Random Access Memory)503にロードされたプログラムに従って各種の処理を実行する。RAM503にはまた、CPU501が各種の処理を実行する上において必要なデータなども適宜記憶される。
CPU501、ROM502、およびRAM503は、バス504を介して相互に接続されている。このバス504にはまた、入出力インタフェース505も接続されている。
入出力インタフェース505には、キーボード、マウスなどよりなる入力部506、ディスプレイなどよりなる出力部507、ハードディスクなどより構成される記憶部508、および、モデム、ターミナルアダプタなどより構成される通信部509が接続されている。通信部509は、インターネットを含むネットワークを介して他の装置との通信処理を行う。
入出力インタフェース505にはまた、必要に応じてドライブ510が接続され、磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、或いは半導体メモリなどよりなるリムーバブル記録媒体511が適宜装着され、それらから読み出されたコンピュータプログラムが、必要に応じて記憶部508にインストールされる。
一連の処理をソフトウエアにより実行させる場合には、そのソフトウエアを構成するプログラムが、専用のハードウエアに組み込まれているコンピュータ、または、各種のプログラムをインストールすることで、各種の機能を実行することが可能な、例えば汎用のパーソナルコンピュータなどに、ネットワークや記録媒体からインストールされる。
このようなプログラムを含む記録媒体は、図59に示されるように、装置本体とは別に、ユーザにプログラムを提供するために配布される、プログラムが記録されている磁気ディスク(フロッピディスクを含む)、光ディスク(CD-ROM(Compact Disk-Read Only Memory),DVD(Digital Versatile Disk)を含む)、光磁気ディスク(MD(Mini-Disk)を含む)、もしくは半導体メモリなどよりなるリムーバブル記録媒体(パッケージメディア)511により構成されるだけでなく、装置本体に予め組み込まれた状態でユーザに提供される、プログラムが記録されているROM502や、記憶部508に含まれるハードディスクなどで構成される。
なお、本明細書において、記録媒体に記録されるプログラムを記述するステップは、その順序に沿って時系列的に行われる処理はもちろん、必ずしも時系列的に処理されなくとも、並列的あるいは個別に実行される処理をも含むものである。
また、上述したように、本明細書において、システムとは、複数の処理装置や処理部により構成される装置全体を表すものである。
また、符号化または復号の対象は、上述した例では画像信号とされたが、特に画像信号に限定されず、その他の任意の信号であってもよい。
さらにまた、上述した各種画像処理の単位は、上述した例ではフレームとされたが、基本的にアクセスユニットであればよい。ここで言うアクセスユニットとは、フレームのような画像全体若しくはそれを構成する画像データのみならず、画像の一部分(例えばフィールド)若しくは画像データといった画像の単位を言う。
従来の画像表示システムの構成例を示すブロック図である。 本発明が適用される画像処理システムの構成例を示すブロック図である。 図2の画像処理システムのうちの符号化部52の構成例を示すブロック図である。 図3の大ブロック化部62の処理例を説明する図である。 図3の小ブロック化部63の処理例を説明する図である。 図3の基準点抽出部64の処理例を説明する図である。 図3の基準点抽出部64の処理例を説明する図である。 図3の基準点抽出部64の処理例を説明する図である。 図3の基準点抽出部64の処理例を説明する図である。 図3のコードブック生成部64の処理例を説明する図である。 図3のコードブック生成部64の処理例を説明する図であって、その処理結果であるコードブックの一例を示す図である。 図3の例の符号化部52の符号化処理例を説明するフローチャートである。 図2の画像処理システムのうちの、図3の例の符号化部52に対応する復号部54の構成例を示すブロック図である。 図13の例の復号部54の復号処理例を説明するフローチャートである。 図2の画像処理システムのうちの符号化部52の構成例を示すブロック図である。 図15の処理領域分割部82の処理例を説明する図である。 図15のベクトル化部83の処理例を説明する図である。 図15のベクトル化部83の処理例を説明する図である。 図15のベクトル化部83の処理例を説明する図である。 図15のベクトル化部83の処理例を説明する図である。 図15の直交変換基底生成部84と直交変換符号化部85との処理例を説明する図である。 図15の直交変換基底生成部84と直交変換符号化部85との処理例を説明する図である。 図15の直交変換基底生成部84と直交変換符号化部85との処理例を説明する図である。 図15の直交変換符号化部85に適用可能な符号化方式の一例であるADRC方式の説明をする図である。 図15の例の符号化部52の符号化処理例を説明するフローチャートである。 図2の画像処理システムのうちの、図15の例の符号化部52に対応する復号部54の構成例を示すブロック図である。 図26の逆直交変換復号部103の処理例を説明する図である。 図26のブロック分解部104の処理例を説明する図である。 図26の例の復号部54の復号処理例を説明するフローチャートである。 1回目の符号化と復号を経て得られた実画像、即ち、再生装置1から実際に出力されたアナログ画像信号Van1に対応する実画像の例を示す図である。 2回目の符号化と復号を経て得られた実画像、即ち、図15の例の符号化部52から実際に出力されて、図2の記録部53により記録媒体に実際に記録されたた符号化デジタル画像信号Vcdが実際に再生され、その結果得られた実画像の例を示す図である。 1回目の符号化と復号を経て得られる画像、即ち、再生装置1から出力されるアナログ画像信号Van1に対応する画像を示す模式図である。 2回目の符号化と復号を経て得られる画像、即ち、図15の例の符号化部52から出力されて、図2の記録部53により記録媒体に記録されたた符号化デジタル画像信号Vcdが再生され、その結果得られる画像を示す模式図である。る。 図2の画像処理システムのうちの符号化部52の構成例を示すブロック図である。 図34の動きベクトル検出部123の処理例を説明する図である。 図34の動きベクトル検出部123の処理例を説明する図である。 図34の動きベクトル先小ブロック化部124の処理例を説明する図である。 図34の小ブロック化部127の処理例を説明する図である。 図34のローカルデコード部130の詳細な構成例を示すブロック図である。 図34の例の符号化部52の符号化処理例を説明するフローチャートである。 図2の画像処理システムのうちの、図34の例の符号化部52に対応する復号部54の構成例を示すブロック図である。 図41の例の復号部54の復号処理例を説明するフローチャートである。 図2の画像処理システムのうちの符号化部52の構成例を示すブロック図である。 図43の例の符号化部52の符号化処理例を説明するフローチャートである。 図2の画像処理システムのうちの、図43の例の符号化部52に対応する復号部54の構成例を示すブロック図である。 図45の例の復号部54の復号処理例を説明するフローチャートである。 図2の画像処理システムのうちの符号化部52の構成例を示すブロック図である。 図47の残差算出部244の処理例を説明する図である。 図47の小ブロック化部245の処理例を説明する図である。 図47のローカルデコード部249の詳細な構成例を示すブロック図である。 図47の例の符号化部52の符号化処理例を説明するフローチャートである。 図2の画像処理システムのうちの、図47の例の符号化部52に対応する復号部54の構成例を示すブロック図である。 図52の例の復号部54の復号処理例を説明するフローチャートである。 図2の画像処理システムのうちの符号化部52の機能的構成例を示す機能ブロック図である。 図54の機能的構成の符号化部52の符号化処理例を説明するフローチャートである。 図2の画像処理システムのうちの、図54の機能的構成の符号化部52に対応する復号部54の機能的構成例を示す機能ブロック図である。 図56の機能的構成の復号部54の復号処理例を説明するフローチャートである。 本発明が適用される画像処理システムの図2とは異なる構成例を示すブロック図である。 本発明が適用される符号化装置または復号装置の少なくとも一部分のハードウエア構成の一例を示すブロック図である。
符号の説明
1 再生装置, 2 表示部, 11 復号部, 12 D/A変換部, 31 記録再生装置, 41 符号化装置, 42 復号装置, 51 A/D変換部, 52 符号化部, 53 記録部, 54 復号部, 55 D/A変換部, 56 表示部, 61 入力部, 62 大ブロック化部, 63 小ブロック化部, 64 基準点抽出部, 65 コードブック生成部, 66 VQ部, 67 重畳部, 68 出力部, 71 入力部, 72 データ分解部, 73 コードブック生成部, 74 逆VQ部, 75 ブロック分解部, 76 出力部, 81 入力部, 82 処理領域分割部,83 ベクトル化部, 84 直交変換基底生成部, 85 直交変換符号化部, 86 重畳部, 87 出力部, 101 入力部, 102 データ分解部, 103 逆直交変換復号部, 104 ブロック分解部, 105 出力部, 121 入力部, 122 大ブロック化部, 123 動きベクトル検出部, 124 動きベクトル先少ブロック化部, 125 直交変換基底生成部, 126 残差算出部, 127 小ブロック化部, 128 直交変換符号化部, 129 重畳部, 130 ローカルデコード部, 131 フレームメモリ, 132 出力部, 151 データ分解部, 152 動きベクトル先小ブロック化部, 153 直交変換基底生成部, 154 逆直交変換復号部, 155 加算部, 156 ブロック分解部, 171 入力部, 172 データ分解部, 173 動きベクトル先少ブロック化部, 174 直交変換基底生成部, 175 逆直交変換復号部, 176 加算部, 177 ブロック分解部, 178 フレームメモリ, 179 出力部, 241 入力部, 242 大ブロック化部, 243 動きベクトル検出部, 244 残差算出部, 245 小ブロック化部, 246 直交変換基底生成部, 247 直交変換符号化部, 248 重畳部, 249 ローカルデコード部, 250 フレームメモリ, 251 出力部, 271 データ分解部, 272 動きベクトル先抽出部, 273 逆直交変換復号部, 274 加算部, 275 ブロック分解部, 291 入力部, 292 データ分解部, 293 動きベクトル先抽出部, 294 逆直交変換復号部, 295 加算部, 296 ブロック分解部, 297 フレームメモリ, 298 出力部, 401 設定部401 分析部, 403 変換部, 404 重畳部, 411 データ分解部, 412 分析部, 413 逆変換部, 414 復号画像生成部, 451 アナログ歪み生成部, 501 CPU, 502 ROM, 503 RAM, 508 記憶部, 511 リムーバブル記録媒体

Claims (74)

  1. アナログ歪みが生じている入力データから、N次元(Nは1以上の整数値)で表される処理データを設定し、M個(Mは1以上の整数値)の前記処理データを分析単位として設定する設定手段と、
    前記設定手段により設定された前記分析単位に対応する所定のM個の前記処理データからなるデータ群を1以上設定し、1以上の前記データ群のそれぞれを1以上の分析対象のそれぞれとして、前記処理データの表現形式を変換するための変換情報を分析対象毎に個別に生成する分析手段と、
    前記分析手段により生成された1以上の分析対象毎の前記変換情報のうちの所定の1つを利用して、前記設定手段により設定された前記分析単位に対応する所定のM個の前記処理データのそれぞれの表現形式を変換する変換手段と
    を備えることを特徴とするデータ変換装置。
  2. 前記変換情報は、前記処理データの表現形式のうちの、前記変換手段による変換前の第1の表現形式と、前記変換手段による変換後の第2の表現形式との間の関係を示すまたは規定する情報である
    ことを特徴とする請求項1に記載のデータ変換装置。
  3. 前記入力データは、前記分析手段により1つの分析対象として設定され得るデータ群が1以上集まって構成されている
    ことを特徴とする請求項1に記載のデータ変換装置。
  4. 前記分析手段は、前記入力データの全てを前記分析単位で区分することで、M個の前記処理データからなる前記データ群を1以上設定し、1以上の前記データ群のそれぞれを1以上の分析対象のそれぞれとして、前記変換情報を分析対象毎に個別に生成し、
    前記変換手段は、前記分析手段により分析対象とされた1以上の前記データ群のそれぞれを処理対象に1つずつ順次設定し、前記分析手段により1以上の分析対象毎に個別に生成された前記変換情報のうちの処理対象の前記データ群についての変換情報を利用して、処理対象の前記データ群を構成するM個の前記処理データのそれぞれの表現形式を変換する
    ことを特徴とする請求項1に記載のデータ変換装置。
  5. 前記分析手段は、1以上の分析対象毎に、対応する前記データ群を構成するM個の前記処理データのそれぞれを分析することで、前記変換情報をそれぞれ個別に生成する
    ことを特徴とする請求項1に記載のデータ変換装置。
  6. アナログ歪みが生じている入力データのうちの少なくとも一部の表現形式を変換するデータ変換装置のデータ変換方法であって、
    前記入力データから、N次元(Nは1以上の整数値)で表される処理データを設定し、M個(Mは1以上の整数値)の処理データを分析単位として設定する設定ステップと、
    前記設定ステップの処理により設定された前記分析単位に対応する所定のM個の前記処理データからなるデータ群を1以上設定し、1以上の前記データ群のそれぞれを1以上の分析対象のそれぞれとして、前記処理データの表現形式を変換するための変換情報を分析対象毎に個別に生成する分析ステップと、
    前記分析ステップの処理により生成された1以上の分析対象毎の前記変換情報のうちの所定の1つを利用して、前記設定ステップの処理により設定された前記分析単位に対応する所定のM個の前記処理データのそれぞれの表現形式を変換する変換ステップと
    を含むことを特徴とするデータ変換方法。
  7. アナログ歪みが生じている入力データのうちの少なくとも一部の表現形式を変換するデータ変換処理を制御す
    るコンピュータに実行させるプログラムであって、
    入力データから、N次元(Nは1以上の整数値)で表される処理データを設定し、M個(Mは1以上の整数値)の処理データを分析単位として設定する設定ステップと、
    前記設定ステップの処理により設定された前記分析単位に対応する所定のM個の前記処理データからなるデータ群を1以上設定し、1以上の前記データ群のそれぞれを1以上の分析対象のそれぞれとして、前記処理データの表現形式を変換するための変換情報を分析対象毎に個別に生成する分析ステップと、
    前記分析ステップの処理により生成された1以上の分析対象毎の前記変換情報のうちの所定の1つを利用して、前記設定ステップの処理により設定された前記分析単位に対応する所定のM個の前記処理データのそれぞれの表現形式を変換する変換ステップと
    を含むプログラムが記録されていることを特徴とする記録媒体。
  8. アナログ歪みが生じている入力データのうちの少なくとも一部の表現形式を変換するデータ変換処理を制御するコンピュータに実行させるプログラムであって、
    入力データから、N次元(Nは1以上の整数値)で表される処理データを設定し、M個(Mは1以上の整数値)の処理データを分析単位として設定する設定ステップと、
    前記設定ステップの処理により設定された前記分析単位に対応する所定のM個の前記処理データからなるデータ群を1以上設定し、1以上の前記データ群のそれぞれを1以上の分析対象のそれぞれとして、前記処理データの表現形式を変換するための変換情報を分析対象毎に個別に生成する分析ステップと、
    前記分析ステップの処理により生成された1以上の分析対象毎の前記変換情報のうちの所定の1つを利用して、前記設定ステップの処理により設定された前記分析単位に対応する所定のM個の前記処理データのそれぞれの表現形式を変換する変換ステップと
    を含むことを特徴とするプログラム。
  9. アナログ歪みが生じている元データから、N次元(Nは1以上の整数値)で表される処理データが設定され、M個(Mは1以上の整数値)の前記処理データが分析単位として設定され、
    設定された前記分析単位に対応する所定のM個の前記処理データからなるデータ群が1以上設定され、1以上の前記データ群のそれぞれが1以上の分析対象のそれぞれとして、前記処理データの表現形式を変換するための変換情報が分析対象毎に個別に生成され、
    生成された1以上の分析対象毎の前記変換情報のうちの所定の1つを利用して、設定された前記分析単位に対応する所定のM個の前記処理データのそれぞれの表現形式が変換され、その結果、表現形式が変換されたM個の前記処理データからなる第2のデータ群が生成され、
    生成された前記第2のデータ群に対して、その生成に利用された前記変換情報が重畳されたデータが、入力データのうちの少なくとも一部として入力されるデータ逆変換装置であって、
    前記入力データから、前記第2のデータ群と前記変換情報とを分離する分離手段と、
    前記分離手段により前記入力データから分離された前記変換情報を利用して、前記分離手段により前記入力データから分離された前記第2のデータ群を構成するM個の前記処理データの表現形式を逆変換する逆変換手段と
    を備えることを特徴とするデータ逆変換装置。
  10. 前記元データは、分析対象として設定され得る前記第1のデータ群が1以上集まって構成される
    ことを特徴とする請求項9に記載のデータ逆変換装置。
  11. 前記元データの全てが前記分析単位で区分されて、M個の前記処理データからなる前記第1のデータ群が1以上設定され、1以上の前記データ群のそれぞれが1以上の分析対象のそれぞれとして、前記処理データの表現形式を変換するための変換情報が分析対象毎に個別に生成され、
    分析対象としてされた1以上の前記第1のデータ群のそれぞれが処理対象に1つずつ順次設定されて、1以上の分析対象毎に個別に生成された前記変換情報のうちの処理対象の前記データ群についての変換情報を利用して、処理対象の前記第1のデータ群を構成するM個の前記処理データのそれぞれの表現形式が変換され、その結果、処理対象の前記第1のデータ群に対応する前記第2のデータ群が生成され、
    1以上の前記第2のデータ群のそれぞれに対して、それぞれの生成に利用された前記変換情報が重畳された1以上のデータが、前記入力データとして入力され、
    前記分離手段は、前記入力データから、1以上の前記第2のデータ群のそれぞれと、それぞれの生成に利用された前記変換情報のそれぞれとを分離し、
    前記逆変換手段は、1以上の前記第2のデータ群のそれぞれを処理対象に1つずつ順次設定し、前記分離手段により前記入力データから分離された処理対象の前記第2のデータ群の生成に利用された前記変換情報を利用して、前記分離手段により前記入力データから分離された処理対象の前記第2のデータ群を構成するM個の前記処理データの表現形式を逆変換する
    ことを特徴とする請求項9に記載のデータ逆変換装置。
  12. 前記変換情報は、対応する分析対象の前記データ群を構成するM個の前記処理データのそれぞれが分析されることで生成される
    ことを特徴とする請求項9に記載のデータ逆変換装置。
  13. 前記第2のデータ群に対して前記変換情報が重畳されたデータの代わりに、前記第2のデータ群に対して、前記変換情報を生成するために必要な情報である変換情報生成用情報が重畳されたデータが、前記入力データのうちの少なくとも一部として入力される場合には、
    前記分離手段は、前記入力データから、前記第2のデータ群と前記変換情報生成用情報とを分離し、
    前記分離手段により前記入力データから分離された前記変換情報生成用情報を利用して、前記変換情報を生成する生成手段をさらに備え、
    前記逆変換手段は、前記生成手段により生成された前記変換情報を利用して、前記分離手段により前記入力データから分離された前記第2のデータ群を構成するM個の前記処理データの表現形式を逆変換する
    ことを特徴とする請求項9に記載のデータ逆変換装置。
  14. アナログ歪みが生じている元データから、N次元(Nは1以上の整数値)で表される処理データが設定され、M個(Mは1以上の整数値)の前記処理データが分析単位として設定され、
    設定された前記分析単位に対応する所定のM個の前記処理データからなるデータ群が1以上設定され、1以上の前記データ群のそれぞれが1以上の分析対象のそれぞれとして、前記処理データの表現形式を変換するための変換情報が分析対象毎に個別に生成され、
    生成された1以上の分析対象毎の前記変換情報のうちの所定の1つを利用して、設定された前記分析単位に対応する所定のM個の前記処理データのそれぞれの表現形式が変換され、その結果、表現形式が変換されたM個の前記処理データからなる第2のデータ群が生成され、
    生成された前記第2のデータ群に対して、その生成に利用された前記変換情報が重畳されたデータが、入力データのうちの少なくとも一部として入力されるデータ逆変換装置のデータ逆変換方法であって、
    前記入力データから、前記第2のデータ群と、前記変換情報とを分離する分離ステップと、
    前記分離ステップの処理により前記入力データから分離された前記変換情報を利用して、前記分離ステップの処理により前記入力データから分離された前記第2のデータ群を構成するM個の前記処理データの表現形式を逆変換する逆変換ステップと
    を含むことを特徴とするデータ逆変換方法。
  15. アナログ歪みが生じている元データから、N次元(Nは1以上の整数値)で表される処理データが設定され、M個(Mは1以上の整数値)の前記処理データが分析単位として設定され、
    設定された前記分析単位に対応する所定のM個の前記処理データからなるデータ群が1以上設定され、1以上の前記データ群のそれぞれが1以上の分析対象のそれぞれとして、前記処理データの表現形式を変換するための変換情報が分析対象毎に個別に生成され、
    生成された1以上の分析対象毎の前記変換情報のうちの所定の1つを利用して、設定された前記分析単位に対応する所定のM個の前記処理データのそれぞれの表現形式が変換され、その結果、表現形式が変換されたM個の前記処理データからなる第2のデータ群が生成され、
    生成された前記第2のデータ群に対して、その生成に利用された前記変換情報が重畳されたデータが、入力データのうちの少なくとも一部として入力される装置を制御するコンピュータに実行させるプログラムであって、
    前記入力データから、前記第2のデータ群と前記変換情報とを分離する分離ステップと、
    前記分離ステップの処理により前記入力データから分離された前記変換情報を利用して、前記分離ステップの処理により前記入力データから分離された前記第2のデータ群を構成するM個の前記処理データの表現形式を逆変換する逆変換ステップと
    を含むプログラムを記録していることを特徴とする記録媒体。
  16. アナログ歪みが生じている元データから、N次元(Nは1以上の整数値)で表される処理データが設定され、M個(Mは1以上の整数値)の前記処理データが分析単位として設定され、
    設定された前記分析単位に対応する所定のM個の前記処理データからなるデータ群が1以上設定され、1以上の前記データ群のそれぞれが1以上の分析対象のそれぞれとして、前記処理データの表現形式を変換するための変換情報が分析対象毎に個別に生成され、
    生成された1以上の分析対象毎の前記変換情報のうちの所定の1つを利用して、設定された前記分析単位に対応する所定のM個の前記処理データのそれぞれの表現形式が変換され、その結果、表現形式が変換されたM個の前記処理データからなる第2のデータ群が生成され、
    生成された前記第2のデータ群に対して、その生成に利用された前記変換情報が重畳されたデータが、入力データのうちの少なくとも一部として入力される装置を制御するコンピュータに実行させるプログラムであって、
    前記入力データから、前記第2のデータ群と前記変換情報とを分離する分離ステップと、
    前記分離ステップの処理により前記入力データから分離された前記変換情報を利用して、前記分離ステップの処理により前記入力データから分離された前記第2のデータ群を構成するM個の前記処理データの表現形式を逆変換する逆変換ステップと
    を含むことを特徴とするプログラム。
  17. 入力データから、N次元(Nは1以上の整数値)で表される処理データを設定し、M個(Mは1以上の整数値)の前記処理データを分析単位として設定する設定手段と、
    前記設定手段により設定された前記分析単位に対応する所定のM個の前記処理データからなるデータ群を1以上設定し、1以上の前記データ群のそれぞれを1以上の分析対象のそれぞれとして、前記処理データの表現形式を変換するための変換情報を分析対象毎に個別に生成する分析手段と、
    前記分析手段により生成された1以上の分析対象毎の前記変換情報のうちの所定の1つを利用して、前記設定手段により設定された前記分析単位に対応する所定のM個の前記処理データのそれぞれの表現形式を変換する変換手段と
    を備え、
    前記分析単位に対応するM個の前記処理データは、前記入力データを構成する各データのうちの近接するM個のデータである
    ことを特徴とするデータ変換装置。
  18. 前記入力データに対してアナログ歪みを生じさせるアナログ歪み生成手段
    をさらに備えることを特徴とする請求項17に記載のデータ変換装置。
  19. 入力データのうちの少なくとも一部の表現形式を変換するデータ変換装置のデータ変換方法であって、
    前記入力データから、N次元(Nは1以上の整数値)で表される処理データを設定し、M個(Mは1以上の整数値)の処理データを分析単位として設定する設定ステップと、
    前記設定ステップの処理により設定された前記分析単位に対応する所定のM個の前記処理データからなるデータ群を1以上設定し、1以上の前記データ群のそれぞれを1以上の分析対象のそれぞれとして、前記処理データの表現形式を変換するための変換情報を分析対象毎に個別に生成する分析ステップと、
    前記分析ステップの処理により生成された1以上の分析対象毎の前記変換情報のうちの所定の1つを利用して、前記設定ステップの処理により設定された前記分析単位に対応する所定のM個の前記処理データのそれぞれの表現形式を変換する変換ステップと
    を含み、
    前記分析単位に対応するM個の前記処理データは、前記入力データを構成する各データのうちの近接するM個のデータである
    ことを特徴とするデータ変換方法。
  20. 入力データのうちの少なくとも一部の表現形式を変換するデータ変換処理を制御するコンピュータに実行させるプログラムであって、
    前記入力データから、N次元(Nは1以上の整数値)で表される処理データを設定し、M個(Mは1以上の整数値)の処理データを分析単位として設定する設定ステップと、
    前記設定ステップの処理により設定された前記分析単位に対応する所定のM個の前記処理データからなるデータ群を1以上設定し、1以上の前記データ群のそれぞれを1以上の分析対象のそれぞれとして、前記処理データの表現形式を変換するための変換情報を分析対象毎に個別に生成する分析ステップと、
    前記分析ステップの処理により生成された1以上の分析対象毎の前記変換情報のうちの所定の1つを利用して、前記設定ステップの処理により設定された前記分析単位に対応する所定のM個の前記処理データのそれぞれの表現形式を変換する変換ステップと
    を含むプログラムを記録している記録媒体であって、
    前記分析単位に対応するM個の前記処理データは、前記入力データを構成する各データのうちの近接するM個のデータである
    ことを特徴とする記録媒体。
  21. 入力データのうちの少なくとも一部の表現形式を変換するデータ変換処理を制御するコンピュータに実行させるプログラムであって、
    前記入力データから、N次元(Nは1以上の整数値)で表される処理データを設定し、M個(Mは1以上の整数値)の処理データを分析単位として設定する設定ステップと、
    前記設定ステップの処理により設定された前記分析単位に対応する所定のM個の前記処理データからなるデータ群を1以上設定し、1以上の前記データ群のそれぞれを1以上の分析対象のそれぞれとして、前記処理データの表現形式を変換するための変換情報を分析対象毎に個別に生成する分析ステップと、
    前記分析ステップの処理により生成された1以上の分析対象毎の前記変換情報のうちの所定の1つを利用して、前記設定ステップの処理により設定された前記分析単位に対応する所定のM個の前記処理データのそれぞれの表現形式を変換する変換ステップと
    を含み、
    前記分析単位に対応するM個の前記処理データは、前記入力データを構成する各データのうちの近接するM個のデータである
    ことを特徴とするプログラム。
  22. 元データから、N次元(Nは1以上の整数値)で表される処理データが設定され、M個(Mは1以上の整数値)の前記処理データが分析単位として設定され、
    設定された前記分析単位に対応する所定のM個の前記処理データからなるデータ群が1以上設定され、1以上の前記データ群のそれぞれが1以上の分析対象のそれぞれとして、前記処理データの表現形式を変換するための変換情報が分析対象毎に個別に生成され、
    生成された1以上の分析対象毎の前記変換情報のうちの所定の1つを利用して、設定された前記分析単位に対応する所定のM個の前記処理データのそれぞれの表現形式が変換され、その結果、表現形式が変換されたM個の前記処理データからなる第2のデータ群が生成され、
    生成された前記第2のデータ群に対して、その生成に利用された前記変換情報が重畳されたデータが、入力データのうちの少なくとも一部として入力されるデータ逆変換装置であって、
    前記入力データから、前記第2のデータ群と、前記変換情報を分離する分離手段と、
    前記分離手段により前記入力データから分離された前記変換情報を利用して、前記分離手段により前記入力データから分離された前記第2のデータ群を構成するM個の前記処理データの表現形式を逆変換する逆変換手段と
    を備え、
    前記分析単位に対応するM個の前記処理データは、前記元データを構成する各データのうちの近接するM個のデータである
    ことを特徴とするデータ逆変換装置。
  23. 前記元データは、アナログ歪みが生じている
    ことを特徴とする請求項22に記載のデータ逆変換装置。
  24. 前記第2のデータ群に対して前記変換情報が重畳されたデータの代わりに、前記第2のデータ群に対して、前記変換情報を生成するために必要な情報である変換情報生成用情報が重畳されたデータが、前記入力データのうちの少なくとも一部として入力される場合には、
    前記分離手段は、前記入力データから、前記第2のデータ群と、前記変換情報生成用情報とを分離し、
    前記分離手段により前記入力データから分離された前記変換情報生成用情報を利用して、前記変換情報を生成する生成手段をさらに備え、
    前記逆変換手段は、前記生成手段により生成された前記変換情報を利用して、前記分離手段により前記入力データから分離された前記第2のデータ群を構成するM個の前記処理データの表現形式を逆変換する
    ことを特徴とする請求項22に記載のデータ逆変換装置。
  25. 元データから、N次元(Nは1以上の整数値)で表される処理データが設定され、M個(Mは1以上の整数値)の前記処理データが分析単位として設定され、
    設定された前記分析単位に対応する所定のM個の前記処理データからなるデータ群が1以上設定され、1以上の前記データ群のそれぞれが1以上の分析対象のそれぞれとして、前記処理データの表現形式を変換するための変換情報が分析対象毎に個別に生成され、
    生成された1以上の分析対象毎の前記変換情報のうちの所定の1つを利用して、設定された前記分析単位に対応する所定のM個の前記処理データのそれぞれの表現形式が変換され、その結果、表現形式が変換されたM個の前記処理データからなる第2のデータ群が生成され、
    生成された前記第2のデータ群に対して、その生成に利用された前記変換情報が重畳されたデータが、入力データのうちの少なくとも一部として入力されるデータ逆変換装置のデータ逆変換方法であって、
    前記入力データから、前記第2のデータ群と、前記変換情報とを分離する分離ステップと、
    前記分離ステップの処理により前記入力データから分離された前記変換情報を利用して、前記分離ステップの処理により前記入力データから分離された前記第2のデータ群を構成するM個の前記処理データの表現形式を逆変換する逆変換ステップと
    を含み、
    前記分析単位に対応するM個の前記処理データは、前記元データを構成する各データのうちの近接するM個のデータである
    ことを特徴とするデータ逆変換方法。
  26. 元データから、N次元(Nは1以上の整数値)で表される処理データが設定され、M個(Mは1以上の整数値)の前記処理データが分析単位として設定され、
    設定された前記分析単位に対応する所定のM個の前記処理データからなるデータ群が1以上設定され、1以上の前記データ群のそれぞれが1以上の分析対象のそれぞれとして、前記処理データの表現形式を変換するための変換情報が分析対象毎に個別に生成され、
    生成された1以上の分析対象毎の前記変換情報のうちの所定の1つを利用して、設定された前記分析単位に対応する所定のM個の前記処理データのそれぞれの表現形式が変換され、その結果、表現形式が変換されたM個の前記処理データからなる第2のデータ群が生成され、
    生成された前記第2のデータ群に対して、その生成に利用された前記変換情報が重畳されたデータが、入力データのうちの少なくとも一部として入力される装置を制御するコンピュータに実行させるプログラムであって、
    前記入力データから、前記第2のデータ群と、前記変換情報とを分離する分離ステップと、
    前記分離ステップの処理により前記入力データから分離された前記変換情報を利用して、前記分離ステップの処理により前記入力データから分離された前記第2のデータ群を構成するM個の前記処理データの表現形式を逆変換する逆変換ステップと
    を含むプログラムを記録している記録媒体であって、
    前記分析単位に対応するM個の前記処理データは、前記元データを構成する各データのうちの近接するM個のデータである
    ことを特徴とする記録媒体。
  27. 元データから、N次元(Nは1以上の整数値)で表される処理データが設定され、M個(Mは1以上の整数値)の前記処理データが分析単位として設定され、
    設定された前記分析単位に対応する所定のM個の前記処理データからなるデータ群が1以上設定され、1以上の前記データ群のそれぞれが1以上の分析対象のそれぞれとして、前記処理データの表現形式を変換するための変換情報が分析対象毎に個別に生成され、
    生成された1以上の分析対象毎の前記変換情報のうちの所定の1つを利用して、設定された前記分析単位に対応する所定のM個の前記処理データのそれぞれの表現形式が変換され、その結果、表現形式が変換されたM個の前記処理データからなる第2のデータ群が生成され、
    生成された前記第2のデータ群に対して、その生成に利用された前記変換情報が重畳されたデータが、入力データのうちの少なくとも一部として入力される装置を制御するコンピュータに実行させるプログラムであって、
    前記入力データから、前記第2のデータ群と、前記変換情報とを分離する分離ステップと、
    前記分離ステップの処理により前記入力データから分離された前記変換情報を利用して、前記分離ステップの処理により前記入力データから分離された前記第2のデータ群を構成するM個の前記処理データの表現形式を逆変換する逆変換ステップと
    を含み、
    前記分析単位に対応するM個の前記処理データは、前記元データを構成する各データのうちの近接するM個のデータである
    ことを特徴とするプログラム。
  28. 入力データから、N次元(Nは1以上の整数値)で表される処理データを設定し、M個(Mは1以上の整数値)の前記処理データを分析単位として設定する設定手段と、
    前記設定手段により設定された前記分析単位に対応する所定のM個の前記処理データからなるデータ群を1以上設定し、1以上の前記データ群のそれぞれを1以上の分析対象のそれぞれとして、1以上の分析対象毎に主成分分析を個別に行うことで、前記処理データの表現形式を変換するための基底を分析対象毎に個別に生成する分析手段と、
    前記分析手段により生成された1以上の分析単位毎の前記基底のうちの所定の1つを利用して、前記設定手段により設定された前記分析単位に対応するM個の前記処理データのそれぞれの表現形式を変換する変換手段と
    を備えることを特徴とするデータ変換装置。
  29. 前記入力データに対してアナログ歪みを生じさせるアナログ歪み生成手段
    をさらに備えることを特徴とする請求項28に記載のデータ変換装置。
  30. 前記入力データは、アナログ歪みが生じている
    ことを特徴とする請求項28に記載のデータ変換装置。
  31. 前記設定手段は、前記処理データとして、第1の種類の第1の処理データと、第2の種類の第2の処理データとを設定し、
    前記分析手段は、前記設定手段により設定された前記分析単位に対応する所定のM個の前記第1の処理データからなるデータ群を1以上設定し、1以上の前記データ群のそれぞれを1以上の分析対象のそれぞれとして、1以上の分析対象毎に主成分分析を個別に行うことで、前記第2の処理データの表現形式を変換するための基底を分析対象毎に個別に生成し、
    前記変換手段は、前記分析手段により生成された1以上の分析単位毎の前記基底のうちの所定の1つを利用して、前記設定手段により設定された前記分析単位に対応するM個の前記第2の処理データのそれぞれの表現形式を変換する
    ことを特徴とする請求項28に記載のデータ変換装置。
  32. 前記入力データは、1以上のアクセスユニットから構成される画像データであり、
    前記設定手段は、
    前記画像データを構成する1以上の前記アクセスユニットのうちの所定の1つを処理対象に設定し、
    処理対象の前記アクセスユニットを1以上の第1のブロックに分割し、
    1以上の前記第1のブロックのそれぞれをM個の第2のブロックに分割し、
    前記第2のブロックを構成するN個以上の画素データのうちの所定のN個の画素データの値を成分値として有するN次元の第1のベクトルを、前記処理データとして設定し、
    前記第1のブロックを前記分析単位に設定する
    ことを特徴とする請求項28に記載のデータ変換装置。
  33. 前記第2のブロックは、N/Z個(Zは1以上の整数値)の画素のそれぞれについてのZ種類の画素データから構成され、
    前記第1のベクトルは、N/Z個の画素のそれぞれについてのZ種類の画素データのそれぞれの値を、各成分値として有するベクトルである
    ことを特徴とする請求項32に記載のデータ変換装置。
  34. 前記分析手段は、
    処理対象の前記アクセスユニットを構成する1以上の前記第1のブロックのそれぞれを分析対象に1つずつ順次設定し、
    分析対象の前記第1のブロックを構成するM個の前記第2のブロックのそれぞれについてのM個の前記第1のベクトルを対象とする主成分分析を行うことで、分析対象の前記第1のブロックについての前記基底を生成する
    ことを特徴とする請求項32に記載のデータ変換装置。
  35. 前記変換手段は、前記分析手段により分析対象として設定された1以上の前記第1のブロックのそれぞれを処理対象に1つずつ順次設定し、N個の前記画素データのそれぞれを軸とする第1の座標系で表現される前記第1のベクトルのうちの、処理対象の前記第1のブロックを構成するM個の前記第2のブロックのそれぞれについてのM個の前記第1のベクトルを、前記分析手段により生成された1以上の分析対象毎の前記基底のうちの処理対象の前記第1のブロックについての前記基底を軸とする第2の座標系で表現されるM個の第2のベクトルのそれぞれに変換することで、M個の前記第1のベクトルのそれぞれの表現形式を変換する
    ことを特徴とする請求項34に記載のデータ変換装置。
  36. 前記変換手段は、処理対象の前記第1のブロックについて、M個の前記第2のベクトルからなるデータ群を所定の単位毎に符号化することで、M個の前記第1のベクトルのそれぞれの表現形式をさらに変換する
    ことを特徴とする請求項35に記載のデータ変換装置。
  37. 前記分析単位に対応するM個の前記処理データは、前記入力データを構成する各データのうちの近接するM個のデータである
    ことを特徴とする請求項28に記載のデータ変換装置。
  38. 入力データのうちの少なくとも一部の表現形式を変換するデータ変換装置のデータ変換方法であって、
    入力データから、N次元(Nは1以上の整数値)で表される処理データを設定し、M個(Mは1以上の整数値)の前記処理データを分析単位として設定する設定ステップと、
    前記設定ステップの処理により設定された前記分析単位に対応する所定のM個の前記処理データからなるデータ群を1以上設定し、1以上の前記データ群のそれぞれを1以上の分析対象のそれぞれとして、1以上の分析対象毎に主成分分析を個別に行うことで、前記処理データの表現形式を変換するための基底を分析対象毎に個別に生成する分析ステップと、
    前記分析ステップの処理により生成された1以上の分析単位毎の前記基底のうちの所定の1つを利用して、前記設定ステップの処理により設定された前記分析単位に対応するM個の前記処理データのそれぞれの表現形式を変換する変換ステップと
    を含むことを特徴とするデータ変換方法。
  39. 入力データのうちの少なくとも一部の表現形式を変換するデータ変換処理を制御するコンピュータに実行させるプログラムであって、
    入力データから、N次元(Nは1以上の整数値)で表される処理データを設定し、M個(Mは1以上の整数値)の前記処理データを分析単位として設定する設定ステップと、
    前記設定ステップの処理により設定された前記分析単位に対応する所定のM個の前記処理データからなるデータ群を1以上設定し、1以上の前記データ群のそれぞれを1以上の分析対象のそれぞれとして、1以上の分析対象毎に主成分分析を個別に行うことで、前記処理データの表現形式を変換するための基底を分析対象毎に個別に生成する分析ステップと、
    前記分析ステップの処理により生成された1以上の分析単位毎の前記基底のうちの所定の1つを利用して、前記設定ステップの処理により設定された前記分析単位に対応するM個の前記処理データのそれぞれの表現形式を変換する変換ステップと
    を含むプログラムを記録していることを特徴とする記録媒体。
  40. 入力データのうちの少なくとも一部の表現形式を変換するデータ変換処理を制御するコンピュータに実行させるプログラムであって、
    入力データから、N次元(Nは1以上の整数値)で表される処理データを設定し、M個(Mは1以上の整数値)の前記処理データを分析単位として設定する設定ステップと、
    前記設定ステップの処理により設定された前記分析単位に対応する所定のM個の前記処理データからなるデータ群を1以上設定し、1以上の前記データ群のそれぞれを1以上の分析対象のそれぞれとして、1以上の分析対象毎に主成分分析を個別に行うことで、前記処理データの表現形式を変換するための基底を分析対象毎に個別に生成する分析ステップと、
    前記分析ステップの処理により生成された1以上の分析単位毎の前記基底のうちの所定の1つを利用して、前記設定ステップの処理により設定された前記分析単位に対応するM個の前記処理データのそれぞれの表現形式を変換する変換ステップと
    を含むことを特徴とするプログラム。
  41. 元データから、N次元(Nは1以上の整数値)で表される処理データが設定され、M個(Mは1以上の整数値)の前記処理データが分析単位として設定され、
    設定された前記分析単位に対応する所定のM個の前記処理データからなるデータ群が1以上設定され、1以上の前記データ群のそれぞれが1以上の分析対象のそれぞれとして、1以上の分析対象毎に主成分分析が個別に行われることで、前記処理データの表現形式を変換するための基底が分析対象毎に個別に生成され、
    生成された1以上の分析単位毎の前記基底のうちの所定の1つを利用して、設定された前記分析単位に対応するM個の前記処理データのそれぞれの表現形式が変換され、その結果、表現形式が変換されたM個の前記処理データからなる第2のデータ群が生成され、
    生成された前記第2のデータ群に対して、その生成に利用された前記基底が重畳されたデータが、入力データのうちの少なくとも一部として入力されるデータ逆変換装置であって、
    前記入力データから、前記第2のデータ群と前記基底とを分離する分離手段と、
    前記分離手段により前記入力データから分離された前記基底を利用して、前記分離手段により前記入力データから分離された前記第2のデータ群を構成するM個の前記処理データの表現形式を逆変換する逆変換手段と
    を備えることを特徴とするデータ逆変換装置。
  42. 前記元データは、アナログ歪みが生じている
    ことを特徴とする請求項41に記載のデータ逆変換装置。
  43. 前記処理データとして、第1の種類の第1の処理データと、第2の種類の第2の処理データとが設定され、
    設定された前記分析単位に対応する所定のM個の前記第1の処理データからなるデータ群が1以上設定され、1以上の前記データ群のそれぞれが1以上の分析対象のそれぞれとして、1以上の分析対象毎に主成分分析が個別に行われることで、前記第2の処理データの表現形式を変換するための基底が分析対象毎に個別に生成され、
    1以上の分析単位毎の前記基底のうちの所定の1つを利用して、前記分析単位に対応するM個の前記第2の処理データのそれぞれの表現形式が変換され、その結果、表現形式が変換されたM個の前記第2の処理データからなる前記第2のデータ群が生成され、
    生成された前記第2のデータ群に対して、その生成に利用された前記基底が重畳されたデータが、前記入力データのうちの少なくとも一部として入力され、
    前記逆変換手段は、前記分離手段により前記入力データから分離された前記基底を利用して、前記分離手段により前記入力データから分離された前記第2のデータ群を構成するM個の前記第2の処理データの表現形式を逆変換する
    ことを特徴とする請求項41に記載のデータ逆変換装置。
  44. 前記元データは、1以上のアクセスユニットから構成される画像データであり、
    前記画像データを構成する1以上の前記アクセスユニットのうちの所定の1つが処理対象に設定され、
    処理対象の前記アクセスユニットが1以上の第1のブロックに分割され、
    1以上の前記第1のブロックのそれぞれがM個の第2のブロックに分割され、
    前記第2のブロックを構成するN個以上の画素データのうちの所定のN個の画素データの値を成分値として有するN次元の第1のベクトルが、前記処理データとして設定され、
    前記第1のブロックが前記分析単位に設定され、
    前記第1のベクトルを前記処理データとして利用し、かつ、前記第1のブロックを前記分析単位として利用して、前記基底が生成され、
    前記第1のベクトルを前記処理データとして利用し、前記第1のブロックを前記分析単位として利用し、かつ、生成された前記基底を利用して、前記第2のデータ群が生成され、
    生成された前記第2のデータ群に対して、その生成に利用された前記基底が重畳されたデータが、前記入力データのうちの少なくとも一部として入力される
    ことを特徴とする請求項41に記載のデータ逆変換装置。
  45. 前記第2のブロックは、N/Z個(Zは1以上の整数値)の画素のそれぞれについてのZ種類の画素データから構成され、
    前記第1のベクトルは、N/Z個の画素のそれぞれについてのZ種類の画素データのそれぞれの値を、各成分値として有するベクトルである
    ことを特徴とする請求項44に記載のデータ逆変換装置。
  46. 処理対象の前記アクセスユニットを構成する1以上の前記第1のブロックのそれぞれが分析対象に1つずつ順次設定され、
    分析対象の前記第1のブロックを構成するM個の前記第2のブロックのそれぞれについてのM個の前記第1のベクトルを対象とする主成分分析が行われることで、分析対象の前記第1のブロックについての前記基底が生成され、
    生成された前記基底を利用して、前記第2のデータ群が生成され、
    生成された前記第2のデータ群に対して、その生成に利用された前記基底が重畳されたデータが、前記入力データのうちの少なくとも一部として入力される
    ことを特徴とする請求項44に記載のデータ逆変換装置。
  47. 分析対象として設定された前記第1のブロックのそれぞれが処理対象に1つずつ順次設定され、N個の前記画素データのそれぞれを軸とする第1の座標系で表現される第1のベクトルのうちの、処理対象の第1のブロックを構成するM個の第2のブロックのそれぞれについてのM個の前記第1のベクトルのそれぞれが、前記分析手段により生成された1以上の分析対象毎の前記基底のうちの処理対象の前記第1のブロックについての基底を軸とする第2の座標系で表現されるM個の第2のベクトルのそれぞれに変換され、その結果、M個の前記第2のベクトルからなる前記第2のデータ群が生成され、
    生成された前記第2のデータ群に対して、その生成に利用された前記基底が重畳されたデータが、前記入力データのうちの少なくとも一部として入力され、
    前記逆変換手段は、前記分離手段により前記入力データから分離された前記基底を利用して、前記分離手段により前記入力データから分離された前記第2のデータ群を構成するM個の前記第2のベクトルのそれぞれを、M個の前記第1のベクトルのそれぞれに逆変換する
    ことを特徴とする請求項46に記載のデータ逆変換装置。
  48. 処理対象の前記第1のブロックについて、さらに、M個の前記第2のベクトルからなるデータ群が所定の単位毎に符号化され、その結果、M個の符号化情報が得られ、M個の前記符号化情報からなる前記第2のデータ群が生成され、
    生成された前記第2のデータ群に対して、その生成に利用された前記基底が重畳されたデータが、前記入力データのうちの少なくとも一部として入力され、
    前記逆変換手段は、
    前記第2のデータ群を復号し、
    復号の結果得られるM個の前記第2のベクトルのそれぞれを、前記分離手段により前記入力データから分離された前記基底を利用して、M個の前記第1のベクトルのそれぞれに逆変換する
    ことを特徴とする請求項47に記載のデータ逆変換装置。
  49. 前記分析単位に対応するM個の前記処理データは、前記入力データを構成する各データのうちの近接するM個のデータである
    ことを特徴とする請求項41に記載のデータ逆変換装置。
  50. 前記第2のデータ群に対して前記基底が重畳されたデータの代わりに、前記第2のデータ群に対して、前記基底を生成するために必要な情報である基底生成用情報が重畳されたデータが、前記入力データのうちの少なくとも一部として入力される場合には、
    前記分離手段は、前記入力データから、前記第2のデータ群と前記基底生成用情報とを分離し、
    前記分離手段により前記入力データから分離された前記基底生成用情報を利用して、前記基底を生成する生成手段をさらに備え、
    前記逆変換手段は、前記生成手段により生成された前記基底を利用して、前記分離手段により前記入力データから分離された前記第2のデータ群を構成するM個の前記処理データの表現形式を逆変換する
    ことを特徴とする請求項41に記載のデータ逆変換装置。
  51. 元データから、N次元(Nは1以上の整数値)で表される処理データが設定され、M個(Mは1以上の整数値)の前記処理データが分析単位として設定され、
    設定された前記分析単位に対応する所定のM個の前記処理データからなるデータ群が1以上設定され、1以上の前記データ群のそれぞれが1以上の分析対象のそれぞれとして、1以上の分析対象毎に主成分分析が個別に行われることで、前記処理データの表現形式を変換するための基底が分析対象毎に個別に生成され、
    生成された1以上の分析単位毎の前記基底のうちの所定の1つを利用して、設定された前記分析単位に対応するM個の前記処理データのそれぞれの表現形式が変換され、その結果、表現形式が変換されたM個の前記処理データからなる第2のデータ群が生成され、
    生成された前記第2のデータ群に対して、その生成に利用された前記基底が重畳されたデータが、入力データのうちの少なくとも一部として入力されるデータ逆変換装置のデータ逆変換方法であって、
    前記入力データから、前記第2のデータ群と前記基底とを分離する分離ステップと、
    前記分離ステップの処理により前記入力データから分離された前記基底を利用して、前記分離ステップの処理により前記入力データから分離された前記第2のデータ群を構成するM個の前記処理データの表現形式を逆変換する逆変換ステップと
    を含むことを特徴とするデータ逆変換方法。
  52. 元データから、N次元(Nは1以上の整数値)で表される処理データが設定され、M個(Mは1以上の整数値)の前記処理データが分析単位として設定され、
    設定された前記分析単位に対応する所定のM個の前記処理データからなるデータ群が1以上設定され、1以上の前記データ群のそれぞれが1以上の分析対象のそれぞれとして、1以上の分析対象毎に主成分分析が個別に行われることで、前記処理データの表現形式を変換するための基底が分析対象毎に個別に生成され、
    生成された1以上の分析単位毎の前記基底のうちの所定の1つを利用して、設定された前記分析単位に対応するM個の前記処理データのそれぞれの表現形式が変換され、その結果、表現形式が変換されたM個の前記処理データからなる第2のデータ群が生成され、
    生成された前記第2のデータ群に対して、その生成に利用された前記基底が重畳されたデータが、入力データのうちの少なくとも一部として入力される装置を制御するコンピュータに実行させるプログラムであって、
    前記入力データから、前記第2のデータ群と前記基底とを分離する分離ステップと、
    前記分離ステップの処理により前記入力データから分離された前記基底を利用して、前記分離ステップの処理により前記入力データから分離された前記第2のデータ群を構成するM個の前記処理データの表現形式を逆変換する逆変換ステップと
    を含むプログラムを記録していることを特徴とする記録媒体。
  53. 元データから、N次元(Nは1以上の整数値)で表される処理データが設定され、M個(Mは1以上の整数値)の前記処理データが分析単位として設定され、
    設定された前記分析単位に対応する所定のM個の前記処理データからなるデータ群が1以上設定され、1以上の前記データ群のそれぞれが1以上の分析対象のそれぞれとして、1以上の分析対象毎に主成分分析が個別に行われることで、前記処理データの表現形式を変換するための基底が分析対象毎に個別に生成され、
    生成された1以上の分析単位毎の前記基底のうちの所定の1つを利用して、設定された前記分析単位に対応するM個の前記処理データのそれぞれの表現形式が変換され、その結果、表現形式が変換されたM個の前記処理データからなる第2のデータ群が生成され、
    生成された前記第2のデータ群に対して、その生成に利用された前記基底が重畳されたデータが、入力データのうちの少なくとも一部として入力される装置を制御するコンピュータに実行させるプログラムであって、
    前記入力データから、前記第2のデータ群と前記基底とを分離する分離ステップと、
    前記分離ステップの処理により前記入力データから分離された前記基底を利用して、前記分離ステップの処理により前記入力データから分離された前記第2のデータ群を構成するM個の前記処理データの表現形式を逆変換する逆変換ステップと
    を含むことを特徴とするプログラム。
  54. 入力データから、N次元(Nは1以上の整数値)で表される処理データを設定し、M個(Mは1以上の整数値)の前記処理データを分析単位として設定する設定手段と、
    前記設定手段により設定された前記分析単位に対応する所定のM個の前記処理データからなるデータ群を1以上設定し、1以上の前記データ群のそれぞれを1以上の分析対象のそれぞれとして、前記処理データの表現形式を変換するための変換情報を分析対象毎に個別に生成する分析手段と、
    前記分析手段により生成された1以上の分析対象毎の前記変換情報のうちの所定の1つを利用して、前記設定手段により設定された前記分析単位に対応する所定のM個の前記処理データのそれぞれの表現形式を変換し、表現形式が変換されたM個の前記処理データからなるデータ群を符号化する符号化手段と
    を備えることを特徴とする符号化装置。
  55. 前記入力データに対してアナログ歪みを生じさせるアナログ歪み生成手段
    をさらに備えることを特徴とする請求項54に記載の符号化装置。
  56. 前記分析手段は、前記データ群について主成分分析を行うことで、前記変換情報を生成する
    ことを特徴とする請求項54に記載の符号化装置。
  57. 入力データのうちの少なくとも一部の表現形式を変換し、その結果得られるデータを符号化する符号化装置の符号化方法であって、
    入力データから、N次元(Nは1以上の整数値)で表される処理データを設定し、M個(Mは1以上の整数値)の前記処理データを分析単位として設定する設定ステップと、
    前記設定ステップの処理により設定された前記分析単位に対応する所定のM個の前記処理データからなるデータ群を1以上設定し、1以上の前記データ群のそれぞれを1以上の分析対象のそれぞれとして、前記処理データの表現形式を変換するための変換情報を分析対象毎に個別に生成する分析ステップと、
    前記分析ステップの処理により生成された1以上の分析対象毎の前記変換情報のうちの所定の1つを利用して、前記設定ステップの処理により設定された前記分析単位に対応する所定のM個の前記処理データのそれぞれの表現形式を変換し、表現形式が変換されたM個の前記処理データからなるデータ群を符号化する符号化ステップと
    を含むことを特徴とする符号化方法。
  58. 入力データのうちの少なくとも一部の表現形式を変換し、その結果得られるデータを符号化する符号化処理を制御するコンピュータに実行させるプログラムであって、
    入力データから、N次元(Nは1以上の整数値)で表される処理データを設定し、M個(Mは1以上の整数値)の前記処理データを分析単位として設定する設定ステップと、
    前記設定ステップの処理により設定された前記分析単位に対応する所定のM個の前記処理データからなるデータ群を1以上設定し、1以上の前記データ群のそれぞれを1以上の分析対象のそれぞれとして、前記処理データの表現形式を変換するための変換情報を分析対象毎に個別に生成する分析ステップと、
    前記分析ステップの処理により生成された1以上の分析対象毎の前記変換情報のうちの所定の1つを利用して、前記設定ステップの処理により設定された前記分析単位に対応する所定のM個の前記処理データのそれぞれの表現形式を変換し、表現形式が変換されたM個の前記処理データからなるデータ群を符号化する符号化ステップと
    を含むプログラムを記録していることを特徴とする記録媒体。
  59. 入力データのうちの少なくとも一部の表現形式を変換し、その結果得られるデータを符号化する符号化処理を制御するコンピュータに実行させるプログラムであって、
    入力データから、N次元(Nは1以上の整数値)で表される処理データを設定し、M個(Mは1以上の整数値)の前記処理データを分析単位として設定する設定ステップと、
    前記設定ステップの処理により設定された前記分析単位に対応する所定のM個の前記処理データからなるデータ群を1以上設定し、1以上の前記データ群のそれぞれを1以上の分析対象のそれぞれとして、前記処理データの表現形式を変換するための変換情報を分析対象毎に個別に生成する分析ステップと、
    前記分析ステップの処理により生成された1以上の分析対象毎の前記変換情報のうちの所定の1つを利用して、前記設定ステップの処理により設定された前記分析単位に対応する所定のM個の前記処理データのそれぞれの表現形式を変換し、表現形式が変換されたM個の前記処理データからなるデータ群を符号化する符号化ステップと
    を含むことを特徴とするプログラム。
  60. 元データから、N次元(Nは1以上の整数値)で表される処理データが設定され、M個(Mは1以上の整数値)の前記処理データが分析単位として設定され、
    設定された前記分析単位に対応する所定のM個の前記処理データからなるデータ群が1以上設定され、1以上の前記データ群のそれぞれが1以上の分析対象のそれぞれとして、前記処理データの表現形式を変換するための変換情報が分析対象毎に個別に生成され、
    生成された1以上の分析対象毎の前記変換情報のうちの所定の1つを利用して、設定された前記分析単位に対応する所定のM個の前記処理データのそれぞれの表現形式が変換され、表現形式が変換されたM個の前記処理データからなる第2のデータ群が符号化され、その結果、符号化データが得られ、
    前記符号化データに対して、その生成に利用された前記変換情報が重畳されたデータが、入力データのうちの少なくとも一部として入力される復号装置であって、
    前記入力データから、前記符号化データと、前記変換情報とを分離する分離手段と、
    前記分離手段により前記入力データから分離された前記符号化データを復号し、その結果得られる前記第2のデータ群を構成するM個の前記処理データの表現形式を、前記分離手段により前記入力データから分離された前記変換情報を利用して逆変換する復号手段と
    を備えることを特徴とする復号装置。
  61. 前記元データにはアナログ歪みが生じている
    ことを特徴とする請求項60に記載の復号装置。
  62. 前記変換情報は、前記データ群について主成分分析を行うことで生成される
    ことを特徴とする請求項60に記載の復号装置。
  63. 前記符号化データに対して前記変換情報が重畳されたデータの代わりに、前記符号化データに対して、前記変換情報を生成するために必要な情報である変換情報生成用情報が重畳されたデータが、前記入力データのうちの少なくとも一部として入力される場合には、
    前記分離手段は、前記入力データから、前記符号化データと、前記変換情報生成用情報とを分離し、
    前記分離手段により前記入力データから分離された前記変換情報生成用情報を利用して、前記変換情報を生成する生成手段をさらに備え、
    前記復号手段は、前記生成手段により生成された前記変換情報を利用して、復号の結果得られる前記第2のデータ群を構成するM個の前記処理データの表現形式を逆変換する
    ことを特徴とする請求項60に記載の復号装置。
  64. 元データから、N次元(Nは1以上の整数値)で表される処理データが設定され、M個(Mは1以上の整数値)の前記処理データが分析単位として設定され、
    設定された前記分析単位に対応する所定のM個の前記処理データからなるデータ群が1以上設定され、1以上の前記データ群のそれぞれが1以上の分析対象のそれぞれとして、前記処理データの表現形式を変換するための変換情報が分析対象毎に個別に生成され、
    生成された1以上の分析対象毎の前記変換情報のうちの所定の1つを利用して、設定された前記分析単位に対応する所定のM個の前記処理データのそれぞれの表現形式が変換され、表現形式が変換されたM個の前記処理データからなる第2のデータ群が符号化され、その結果、符号化データが得られ、
    前記符号化データに対して、その生成に利用された前記変換情報が重畳されたデータが、入力データのうちの少なくとも一部として入力される復号装置の復号方法であって、
    前記入力データから、前記符号化データと、前記変換情報とを分離する分離ステップと、
    前記分離ステップの処理により前記入力データから分離された前記符号化データを復号し、その結果得られる前記第2のデータ群を構成するM個の前記処理データの表現形式を、前記分離ステップの処理により前記入力データから分離された前記変換情報を利用して逆変換する復号ステップと
    を含むことを特徴とする復号方法。
  65. 元データから、N次元(Nは1以上の整数値)で表される処理データが設定され、M個(Mは1以上の整数値)の前記処理データが分析単位として設定され、
    設定された前記分析単位に対応する所定のM個の前記処理データからなるデータ群が1以上設定され、1以上の前記データ群のそれぞれが1以上の分析対象のそれぞれとして、前記処理データの表現形式を変換するための変換情報が分析対象毎に個別に生成され、
    生成された1以上の分析対象毎の前記変換情報のうちの所定の1つを利用して、設定された前記分析単位に対応する所定のM個の前記処理データのそれぞれの表現形式が変換され、表現形式が変換されたM個の前記処理データからなる第2のデータ群が符号化され、その結果、符号化データが得られ、
    前記符号化データに対して、その生成に利用された前記変換情報が重畳されたデータが、入力データのうちの少なくとも一部として入力される装置を制御するコンピュータに実行させるプログラムであって、
    前記入力データから、前記符号化データと、前記変換情報とを分離する分離ステップと、
    前記分離ステップの処理により前記入力データから分離された前記符号化データを復号し、その結果得られる前記第2のデータ群を構成するM個の前記処理データの表現形式を、前記分離ステップの処理により前記入力データから分離された前記変換情報を利用して逆変換する復号ステップと
    を含むプログラムを記録していることを特徴とする記録媒体。
  66. 元データから、N次元(Nは1以上の整数値)で表される処理データが設定され、M個(Mは1以上の整数値)の前記処理データが分析単位として設定され、
    設定された前記分析単位に対応する所定のM個の前記処理データからなるデータ群が1以上設定され、1以上の前記データ群のそれぞれが1以上の分析対象のそれぞれとして、前記処理データの表現形式を変換するための変換情報が分析対象毎に個別に生成され、
    生成された1以上の分析対象毎の前記変換情報のうちの所定の1つを利用して、設定された前記分析単位に対応する所定のM個の前記処理データのそれぞれの表現形式が変換され、表現形式が変換されたM個の前記処理データからなる第2のデータ群が符号化され、その結果、符号化データが得られ、
    前記符号化データに対して、その生成に利用された前記変換情報が重畳されたデータが、入力データのうちの少なくとも一部として入力される装置を制御するコンピュータに実行させるプログラムであって、
    前記入力データから、前記符号化データと、前記変換情報とを分離する分離ステップと、
    前記分離ステップの処理により前記入力データから分離された前記符号化データを復号し、その結果得られる前記第2のデータ群を構成するM個の前記処理データの表現形式を、前記分離ステップの処理により前記入力データから分離された前記変換情報を利用して逆変換する復号ステップと
    を含むことを特徴とするプログラム。
  67. 画像データの表現形式を変換する変換部と、前記画像データの、前記変換部により変換された表現形式を逆変換する逆変換部とを構成要素として含む情報処理システムにおいて、
    前記変換部は、
    アナログ歪みが生じている画像データが入力データとして入力され、前記入力データから、N次元(Nは1以上の整数値)で表される処理データを設定し、M個(Mは1以上の整数値)の前記処理データを分析単位として設定する設定手段と、
    前記設定手段により設定された前記分析単位に対応する所定のM個の前記処理データからなるデータ群を1以上設定し、1以上の前記データ群のそれぞれを1以上の分析対象のそれぞれとして、前記処理データの表現形式を変換するための変換情報を分析対象毎に個別に生成する分析手段と、
    前記分析手段により生成された1以上の分析対象毎の前記変換情報のうちの所定の1つを利用して、前記設定手段により設定された前記分析単位に対応する所定のM個の前記処理データのそれぞれの表現形式を変換する変換手段と
    を有する
    ことを特徴とする情報処理システム。
  68. 画像データの表現形式を変換する変換部と、前記画像データの、前記変換部により変換された表現形式を逆変換する逆変換部とを構成要素として含む情報処理システムにおいて、
    前記変換部は、
    画像データが入力データとして入力され、前記入力データから、N次元(Nは1以上の整数値)で表される処理データを設定し、M個(Mは1以上の整数値)の前記処理データを分析単位として設定する設定手段と、
    前記設定手段により設定された前記分析単位に対応する所定のM個の前記処理データからなるデータ群を1以上設定し、1以上の前記データ群のそれぞれを1以上の分析対象のそれぞれとして、前記処理データの表現形式を変換するための変換情報を分析対象毎に個別に生成する分析手段と、
    前記分析手段により生成された1以上の分析対象毎の前記変換情報のうちの所定の1つを利用して、前記設定手段により設定された前記分析単位に対応する所定のM個の前記処理データのそれぞれの表現形式を変換する変換手段と
    を備え、
    前記分析単位に対応するM個の前記処理データは、前記入力データを構成する各データのうちの近接するM個のデータである
    ことを特徴とする情報処理システム。
  69. 画像データの表現形式を変換する変換部と、前記画像データの、前記変換部により変換された表現形式を逆変換する逆変換部とを構成要素として含む情報処理システムにおいて、
    前記変換部は、
    画像データが入力データとして入力され、前記入力データから、N次元(Nは1以上の整数値)で表される処理データを設定し、M個(Mは1以上の整数値)の前記処理データを分析単位として設定する設定手段と、
    前記設定手段により設定された前記分析単位に対応する所定のM個の前記処理データからなるデータ群を1以上設定し、1以上の前記データ群のそれぞれを1以上の分析対象のそれぞれとして、1以上の分析対象毎に主成分分析を個別に行うことで、前記処理データの表現形式を変換するための基底を分析対象毎に個別に生成する分析手段と、
    前記分析手段により生成された1以上の分析単位毎の前記基底のうちの所定の1つを利用して、前記設定手段により設定された前記分析単位に対応するM個の前記処理データのそれぞれの表現形式を変換する変換手段と
    を有する
    ことを特徴とする情報処理システム。
  70. 画像データを符号化する符号化部と、前記符号化部により符号化された前記画像データを復号する復号部とを構成要素として含む情報処理システムにおいて、
    前記符号化部は、
    画像データが入力データとして入力され、前記入力データから、N次元(Nは1以上の整数値)で表される処理データを設定し、M個(Mは1以上の整数値)の前記処理データを分析単位として設定する設定手段と、
    前記設定手段により設定された前記分析単位に対応する所定のM個の前記処理データからなるデータ群を1以上設定し、1以上の前記データ群のそれぞれを1以上の分析対象のそれぞれとして、前記処理データの表現形式を変換するための変換情報を分析対象毎に個別に生成する分析手段と、
    前記分析手段により生成された1以上の分析対象毎の前記変換情報のうちの所定の1つを利用して、前記設定手段により設定された前記分析単位に対応する所定のM個の前記処理データのそれぞれの表現形式を変換し、表現形式が変換されたM個の前記処理データからなるデータ群を符号化する符号化手段と
    を有する
    ことを特徴とする情報処理システム。
  71. 画像データの表現形式を変換する変換部と、前記画像データの、前記変換部により変換された表現形式を逆変換する逆変換部とを構成要素として含む情報処理システムにおいて、
    前記変換部、または、前記変換部以外の装置により、
    アナログ歪みが生じている画像データが元データとされて、前記元データから、N次元(Nは1以上の整数値)で表される処理データが設定され、M個(Mは1以上の整数値)の前記処理データが分析単位として設定され、
    設定された前記分析単位に対応する所定のM個の前記処理データからなるデータ群が1以上設定され、1以上の前記データ群のそれぞれが1以上の分析対象のそれぞれとして、前記処理データの表現形式を変換するための変換情報が分析対象毎に個別に生成され、
    生成された1以上の分析対象毎の前記変換情報のうちの所定の1つを利用して、設定された前記分析単位に対応する所定のM個の前記処理データのそれぞれの表現形式が変換され、その結果、表現形式が変換されたM個の前記処理データからなる第2のデータ群が生成され、
    生成された前記第2のデータ群に対して、その生成に利用された前記変換情報が重畳されたデータが、入力データのうちの少なくとも一部として前記逆変換部に入力され、
    前記逆変換部は、
    前記入力データから、前記第2のデータ群と前記変換情報とを分離する分離手段と、
    前記分離手段により前記入力データから分離された前記変換情報を利用して、前記分離手段により前記入力データから分離された前記第2のデータ群を構成するM個の前記処理データの表現形式を逆変換する逆変換手段と
    を有する
    ことを特徴とする情報処理システム。
  72. 画像データの表現形式を変換する変換部と、前記画像データの、前記変換部により変換された表現形式を逆変換する逆変換部とを構成要素として含む情報処理システムにおいて、
    前記変換部、または、前記変換部以外の装置により、
    画像データが元データとされて、前記元データから、N次元(Nは1以上の整数値)で表される処理データが設定され、M個(Mは1以上の整数値)の前記処理データが分析単位として設定され、
    設定された前記分析単位に対応する所定のM個の前記処理データからなるデータ群が1以上設定され、1以上の前記データ群のそれぞれが1以上の分析対象のそれぞれとして、前記処理データの表現形式を変換するための変換情報が分析対象毎に個別に生成され、
    生成された1以上の分析対象毎の前記変換情報のうちの所定の1つを利用して、設定された前記分析単位に対応する所定のM個の前記処理データのそれぞれの表現形式が変換され、その結果、表現形式が変換されたM個の前記処理データからなる第2のデータ群が生成され、
    生成された前記第2のデータ群に対して、その生成に利用された前記変換情報が重畳されたデータが、入力データのうちの少なくとも一部として前記逆変換部に入力され、
    前記逆変換部は、
    前記入力データから、前記第2のデータ群と、前記変換情報を分離する分離手段と、
    前記分離手段により前記入力データから分離された前記変換情報を利用して、前記分離手段により前記入力データから分離された前記第2のデータ群を構成するM個の前記処理データの表現形式を逆変換する逆変換手段と
    を備え、
    前記分析単位に対応するM個の前記処理データは、前記入力データを構成する各データのうちの近接するM個のデータである
    ことを特徴とする情報処理システム。
  73. 画像データの表現形式を変換する変換部と、前記画像データの、前記変換部により変換された表現形式を逆変換する逆変換部とを構成要素として含む情報処理システムにおいて、
    前記変換部、または、前記変換部以外の装置により、
    画像データが元データとされて、前記元データから、N次元(Nは1以上の整数値)で表される処理データが設定され、M個(Mは1以上の整数値)の前記処理データが分析単位として設定され、
    設定された前記分析単位に対応する所定のM個の前記処理データからなるデータ群が1以上設定され、1以上の前記データ群のそれぞれが1以上の分析対象のそれぞれとして、1以上の分析対象毎に主成分分析が個別に行われることで、前記処理データの表現形式を変換するための基底が分析対象毎に個別に生成され、
    生成された1以上の分析単位毎の前記基底のうちの所定の1つを利用して、設定された前記分析単位に対応するM個の前記処理データのそれぞれの表現形式が変換され、その結果、表現形式が変換されたM個の前記処理データからなる第2のデータ群が生成され、
    生成された前記第2のデータ群に対して、その生成に利用された前記基底が重畳されたデータが、入力データのうちの少なくとも一部として前記逆変換部に入力され、
    前記逆変換部は、
    前記入力データから、前記第2のデータ群と前記基底とを分離する分離手段と、
    前記分離手段により前記入力データから分離された前記基底を利用して、前記分離手段により前記入力データから分離された前記第2のデータ群を構成するM個の前記処理データの表現形式を逆変換する逆変換手段と
    を有する
    ことを特徴とする情報処理システム。
  74. 画像データを符号化する符号化部と、前記符号化部により符号化された前記画像データを復号する復号部とを構成要素として含む情報処理システムにおいて、
    前記符号化部、または、前記符号化部以外の装置により、
    画像データが元データとされて、前記元データから、N次元(Nは1以上の整数値)で表される処理データが設定され、M個(Mは1以上の整数値)の前記処理データが分析単位として設定され、
    設定された前記分析単位に対応する所定のM個の前記処理データからなるデータ群が1以上設定され、1以上の前記データ群のそれぞれが1以上の分析対象のそれぞれとして、前記処理データの表現形式を変換するための変換情報が分析対象毎に個別に生成され、
    生成された1以上の分析対象毎の前記変換情報のうちの所定の1つを利用して、設定された前記分析単位に対応する所定のM個の前記処理データのそれぞれの表現形式が変換され、表現形式が変換されたM個の前記処理データからなる第2のデータ群が符号化され、その結果、符号化データが得られ、
    前記符号化データに対して、その生成に利用された前記変換情報が重畳されたデータが、入力データのうちの少なくとも一部として前記復号部に入力され、
    前記復号部は、
    前記入力データから、前記符号化データと、前記変換情報とを分離する分離手段と、
    前記分離手段により前記入力データから分離された前記符号化データを復号し、その結果得られる前記第2のデータ群を構成するM個の前記処理データの表現形式を、前記分離手段により前記入力データから分離された前記変換情報を利用して逆変換する復号手段と
    を有する
    ことを特徴とする情報処理システム。
JP2005049953A 2005-02-25 2005-02-25 データ変換装置および方法、データ逆変換装置および方法、符号化装置および方法、復号装置および方法、情報処理システム、記録媒体、並びにプログラム Expired - Fee Related JP4349299B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005049953A JP4349299B2 (ja) 2005-02-25 2005-02-25 データ変換装置および方法、データ逆変換装置および方法、符号化装置および方法、復号装置および方法、情報処理システム、記録媒体、並びにプログラム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005049953A JP4349299B2 (ja) 2005-02-25 2005-02-25 データ変換装置および方法、データ逆変換装置および方法、符号化装置および方法、復号装置および方法、情報処理システム、記録媒体、並びにプログラム

Publications (3)

Publication Number Publication Date
JP2006238068A JP2006238068A (ja) 2006-09-07
JP2006238068A5 JP2006238068A5 (ja) 2007-10-18
JP4349299B2 true JP4349299B2 (ja) 2009-10-21

Family

ID=37045233

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005049953A Expired - Fee Related JP4349299B2 (ja) 2005-02-25 2005-02-25 データ変換装置および方法、データ逆変換装置および方法、符号化装置および方法、復号装置および方法、情報処理システム、記録媒体、並びにプログラム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4349299B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR102026958B1 (ko) * 2019-03-29 2019-09-30 한화시스템(주) 레이더용 압축 센싱을 위한 새로운 분할 역변환 기법을 사용한 감소된 계산 복잡성의 오엠피 방법

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR102026958B1 (ko) * 2019-03-29 2019-09-30 한화시스템(주) 레이더용 압축 센싱을 위한 새로운 분할 역변환 기법을 사용한 감소된 계산 복잡성의 오엠피 방법

Also Published As

Publication number Publication date
JP2006238068A (ja) 2006-09-07

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN102917228B (zh) 可伸缩视频编码和解码中的转换操作
Wu et al. Reversible image watermarking on prediction errors by efficient histogram modification
US7957471B2 (en) Encoding apparatus and method, decoding apparatus and method, image processing system and method, and recording medium
US7412104B2 (en) Optimized lossless data compression methods
EP3840389A1 (en) Coding scheme for video data using down-sampling/up-sampling and non-linear filter for depth map
JP4742614B2 (ja) データ変換装置および方法、データ逆変換装置および方法、情報処理システム、記録媒体、並びにプログラム
CN100571389C (zh) 用于图像编码/解码和扩展图像压缩解压缩的方法和设备
JP4835949B2 (ja) 画像処理装置および方法、学習装置および方法、プログラム、並びに記録媒体
JP4349299B2 (ja) データ変換装置および方法、データ逆変換装置および方法、符号化装置および方法、復号装置および方法、情報処理システム、記録媒体、並びにプログラム
JP4552677B2 (ja) 符号化装置および方法、復号装置および方法、情報処理システム、記録媒体、並びにプログラム
JP4561401B2 (ja) データ変換装置および方法、データ逆変換装置および方法、情報処理システム、記録媒体、並びにプログラム
JP4385969B2 (ja) データ変換装置および方法、データ逆変換装置および方法、情報処理システム、記録媒体、並びにプログラム
JP4461382B2 (ja) 符号化装置および方法、復号装置および方法、情報処理システム、記録媒体、並びにプログラム
JP2003244696A (ja) 符号化処理装置、復号処理装置、および方法、並びにコンピュータ・プログラム
KR101979379B1 (ko) 영상의 부호화 방법 및 장치, 및 영상의 복호화 방법 및 장치
CN1822676B (zh) 编码设备和方法、解码设备和方法、图像处理系统和方法
JP4770704B2 (ja) 画像処理装置、画像処理方法、およびプログラム
US20240013447A1 (en) Method and apparatus encoding/decoding a multiscale feature group
US20240078710A1 (en) Method, apparatus and storage medium for encoding/decoding using transform-based feature map
US20240121415A1 (en) Method and apparatus encoding/decoding an image
JP4697519B2 (ja) 符号化装置および方法、復号装置および方法、画像処理システム、記録媒体、並びにプログラム
KR20240008257A (ko) 멀티스케일 특징 집합 부호화/복호화 방법 및 이를위한 장치
Wahed et al. Reversible data hiding with dual pixel-value-ordering and1minimum prediction error expansion
JP4957280B2 (ja) 画像処理装置、画像処理方法、およびプログラム
KR20240049166A (ko) 영상 부호화/복호화 방법 및 장치

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20070829

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20070829

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20090624

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20090630

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20090713

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120731

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120731

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130731

Year of fee payment: 4

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees