JP4349005B2 - 試料混合方法及びその装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、創薬、有機合成、化学分析等で利用されるマイクロ流路における複数の分子や試料等を混合攪拌する試料混合方法及び装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の試料混合方法及び装置は、マイクロ流路内に攪拌部を設け、前記混合部に配置した光圧ミキサにより液中で直接、混合攪拌を行っている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】
特開2001−252897号公報(第2図)
【0004】
図8は、従来の試料混合装置を示す断面図である。図において2は混合試料、4は流入口、5は流出口、7は流路、50は光圧ミキサ、51は攪拌槽、52は試料a、53は試料bであり、流入口4より試料a52と試料b53を流入させて攪拌槽51に導入し、前記攪拌槽に配設された光照射により生ずる光圧を駆動力として回転する光圧ミキサ50にレーザ光等を照射することで前記攪拌槽において回転させ、前記攪拌槽で前記試料a及び試料bに対流を誘起して2液を能動的かつ直接的に混合攪拌する。
このように、従来の試料混合方法及び装置は、攪拌槽に光圧ミキサを配置することで機械的な駆動源を有することなく光照射により容易に混合攪拌を行うのである。また、前記攪拌槽で発生する対流を直接的に混合攪拌に利用することで混合試料の混合効率を飛躍的に増大させ、反応速度を向上させるのである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の試料混合方法及び装置は、流路内に直接、光圧ミキサを配設する必要があるため、マイクロ流路を含めた製作工程が複雑となり、流路幅が狭くなるに従って加工が難しくなるという問題があった。また、光圧ミキサの駆動源として光源を利用するため、光透過性の悪い材質を基板として用いることができず、混合攪拌できる試料も光透過度により混合効率の低下を招く恐れがあるという問題があった。さらに、機械的に対流を発生させて混合攪拌を行うため、光圧ミキサの回転時に試料に損傷を与える恐れがあるというような問題も抱えていた。
そこで、本発明はこのような問題点に鑑みてなされたものであり、流路内に直接、混合攪拌するための手段を講じることなく複数の試料を効率よく混合攪拌できる試料混合方法及び装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記問題を解決するため、本発明は、次のように構成したものである。
請求項1に記載の発明は、異なる種類の試料が粗混合された複合試料を流路に導入させ、前記流路の近傍に磁界を発生する磁界発生部を設け、この磁界発生部により前記複合試料の流れ方向に対して垂直方向の磁界を形成し、前記複合試料を磁気的に混合攪拌する試料混合方法において、前記流路の一部を円筒形状の撹拌部とし、前記試料を前記撹拌部の中心部から前記流路の流れ方向と直角方向に流入させて前記撹拌部の壁面より流出させ、かつ前記磁界を前記試料の流れ方向に同心円状に形成し、順次磁界を発生させて回転磁場を形成したものである。このため、試料の流れ方向とは別に流路内で円状の流れ(渦流)を形成することができ、攪拌性能を向上することができる。また、円中心部から放射状に試料を供給することで全ての試料を確実に混合攪拌することができる。
請求項2に記載の発明は、前記回転磁場を半径方向に磁場の方向が交互に変わるようにしたものである。このため、回転磁場間で磁気流の摩擦が生じ、試料の衝突頻度を向上することができる。
請求項3に記載の発明は、基板からなる流路と、前記流路近傍に設けられ前記試料の流れ方向に対して垂直方向に磁界を発生させる磁界発生部と、前記磁界発生部の磁界を制御するコントローラとを備えた試料混合装置において、前記流路の一部を円筒形状とした撹拌部と、前記撹拌部の中心部に設けた流入口と、前記撹拌部の壁面に設けた流出口とを備え、前記磁界発生部を前記試料の流れ方向に同心円状に配置したものである。このため、磁界発生部の配置順に従って順次磁界を発生させ、試料の流れ方向とは別に流路内で円状の流れ(回転磁界)を形成することができ、攪拌性能を向上することができる。また、円中心部から放射状に試料を供給することで全ての試料を確実に混合攪拌することができると共に、隣接する回転磁場方向が逆方向になるように磁界を発生させることで、回転磁場間で磁気流の摩擦により試料の衝突頻度を向上することができる。
請求項4に記載の発明は、前記磁界発生部は、前記流路を挟んで対向配置した磁界発生対としたものである。このため、流路内部にかける磁場を容易に大きくすることができ、高い粘度や低い移動度の試料も効率よく混合攪拌を行うことができる。
請求項5に記載の発明は、前記磁界発生対は、前記磁界発生部の少なくとも一方に磁性材料を設けたものである。このため、磁界方向を一方の磁界発生部のみで調整でき、構造を簡素化することができる。
請求項6に記載の発明は、前記磁界発生部が前記流路を形成する基板と独立して配置されたものである。このため、磁界発生部の異常や流路の目詰り等による不具合時に必要な部分のみを容易に交換でき、保守性能を向上することができる。また、磁界発生部と接液する部分が分離でき、磁界発生部を再利用することができると共に、不純物の混入を抑制することができる
【0007】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の具体的実施例を図に基づいて説明する。
【0008】
(第1実施例)
図1は、本発明の第1実施例を示す試料混合装置の断面図である。図において、共通する部分には同一符号を用いてあり、1は複合試料、2は混合試料、3は送液装置、4は流入口、5は流出口、6はコントローラ、7は流路、10は上基板、11は下基板、12は磁界発生部、14は磁界方向となっている。
複合試料1としては蛍光色素と酵母菌より抽出したDNA断片を用い、シリンジ駆動の送液装置3よりマイクロ流路の流入口4に導入した。流路7は断面が500μm×200μm、長さ50mmのものを用い、磁界発生部12にはマイクロ加工された電磁石を用いた。
次に、本実施例の動作について説明する。
マイクロ加工された流路7の流入口4より送液装置3を用いて複合試料1を規定流量で導入する。次に、上基板10に配置された磁界発生部12にコントローラ6より信号を入力することにより流路7を介して上基板10と下基板11間に磁束が発生する。前記磁束は複合試料1の流れ方向に対して垂直方向に形成されるため、複合試料1内に前記磁束による磁界が形成されることによって複合試料1が力を受けて磁気流が発生し、前記磁気流により複合試料1が平均自由工程に起因する衝突反応を引き起こし、流路7内で混合攪拌される。次に逆向きの磁束を発生させると複合試料1は先程とは逆方向の磁気流によって、再度、混合攪拌が行われる。磁界方向14に示すように磁界の往復動作を連続的に行うことで混合試料2を効率的に採取することができる。
例えば、合計10μL/minで供給した複合試料1を混合攪拌して混合試料2を採取し、蛍光分析装置で混合率を発光強度で測定したところ、混合率の改善を確認することができた。
【0009】
(第2実施例)
図2は、本発明の第2実施例を示す試料混合装置の断面図である。図において、15は磁界発生対である。
第1実施例と同様な複合試料1及び流路7を用い、磁界発生部12にはマイクロ加工された電磁石を用いた。
次に、本実施例の動作について説明する。
マイクロ加工された流路7の流入口4より送液装置3を用いて複合試料1を規定流量で導入する。次に、上基板10および下基板11に配置された磁界発生部12にコントローラ6より信号を入力することにより流路7を介して上基板10と下基板11間に磁束が発生する。例えば、磁界方向14が下向きの場合は、上基板10に配置した磁界発生部12を流路7内に向けた方向に、下基板11に配置した磁界発生部12を流路7から下基板11外に向けた方向にそれぞれ磁束を形成させる。前記磁束は複合試料1の流れ方向に対して垂直方向に形成されるため、複合試料1内に前記磁束による磁界が形成されることによって複合試料1が力を受けて磁気流が発生し、前記磁気流により複合試料1が平均自由工程に起因する衝突反応を引き起こし、流路7内で混合攪拌される。磁界方向14が上向きの場合はそれぞれの基板にかける磁束を逆方向にすることで複合試料1は先程とは逆方向の磁気流を発生させ、再度、混合攪拌が行われる。磁界方向14に示すように磁界発生対15間で磁界の往復動作を連続的に行うことで混合試料2を効率的に採取することができる。基本的にコントローラ6から磁界発生対15に印加する信号を上基板10と下基板11間で同期させることで単独の磁界発生部12の磁束に比べて高い合成磁束を得ることができ、効率的な混合攪拌を促進させることができる。
例えば、合計10μL/minで供給した複合試料1を混合攪拌して混合試料2を採取し、蛍光分析装置で混合率を発光強度で測定したところ、混合率の改善を確認することができた。
【0010】
(第3実施例)
図3は、本発明の第3実施例を示す試料混合装置の横断面図、図4は図3の上断面図である。図において、20は回転磁場a、21は回転磁場b、22は回転磁場cである。
第1実施例と同様な複合試料1を用い、及び流路7は直径40mmで高さが200μmのものを用い、磁界発生部12にはマイクロ加工された電磁石を用いた。
次に、本実施例の動作について説明する。
円盤状にマイクロ加工された流路7の円中心部に流入口4を設け、送液装置3により複合試料1を規定流量で流路7内に導入すると、複合試料1は流入口4から放射状にほぼ均等に流路7内を流れる。ここで、上基板10に配置された磁界発生部12にコントローラ6より信号を入力することにより流路7を介して上基板10と下基板11間に磁束を発生させる。前記磁界は複合試料1の流れ方向に対して垂直方向に形成されるため、複合試料1内に前記磁束による磁界が形成されることによって複合試料1が力を受けて磁気流が発生し、前記磁気流により複合試料1が平均自由工程に起因する衝突反応を引き起こし、流路7内で混合攪拌される。次に、上基板10にかける磁束を逆方向にすることで複合試料1は先程とは逆方向の磁気流の発生によって、再度、混合攪拌が行われる。
また、図4のように同心円状に磁界発生部12を構成することで回転磁場を形成し、磁気流を渦巻き状にすることで複合試料1を動かすことができる。例えば、回転磁場a20をa、b、c・・・h、aと時計回りに磁場を形成すると、流路7内は正弦波的な磁気流を得ることができ、複合試料1は時計回りの力を受ける。従って、複合試料1は放射状に進む力と、流れ方向に対して垂直な向きの力と、時計回りの力を受けることとなり、3次元的な混合攪拌が行われ、混合率を大幅に高めることができる。回転磁場b21と回転磁場c22を含めて全て右回りにすると大きな渦流をえることができる。また、回転磁界a20を時計回り、回転磁界b21を反時計回り、回転磁界c22を時計回りに形成すると、各回転磁界の境界部で大きな摩擦が発生し、より高い混合率を得ることができる。混合試料2は複数個設けられた流出口5より順次、排出される。
例えば、合計20μL/minで供給した複合試料1を混合攪拌して混合試料2を採取し、蛍光分析装置で混合率を発光強度で測定したところ、混合率の改善を確認することができた。
【0011】
(第4実施例)
図5は、本発明の第4実施例を示す試料混合装置の断面図である。図において、13は磁性材料である。
第1実施例と同様な複合試料1を用い、流路7は第3実施例と同様なものを用い、磁界発生部12にはマイクロ加工された電磁石を用いた。
次に、本実施例の動作について説明する。
円盤状にマイクロ加工された流路7の円中心部に流入口4を設け、送液装置3により複合試料1を規定流量で流路7内に導入すると、複合試料1は流入口4から放射状にほぼ均等に流路7内を流れる。ここで、上基板10に配置された磁界発生部12にコントローラ6より信号を入力することにより流路7を介して上基板10と下基板11間に磁束を発生させる。このとき、下基板11には磁界発生対15を成す磁性材料13が配置されており、上基板10に配置された磁界発生部12の強さに応じて流路7内の磁界方向14を変化させる。磁界方向14は複合試料1の流れ方向に対して垂直方向に形成されるため、複合試料1内に前記磁束による磁界が形成されることによって複合試料1が力を受けて磁気流が発生し、前記磁気流により複合試料1が平均自由工程に起因する衝突反応を引き起こし、流路7内で混合攪拌される。次に、上基板10にかける磁束を逆方向にすることで複合試料1は先程とは逆方向の磁気流の発生によって、再度、混合攪拌が行われる。磁界発生部12の替わりに磁性材料13を用いることで装置の簡素化、小型化を達成できると共に、コントローラ6にも複雑な要素を必要としない。
例えば、合計20μL/minで供給した複合試料1を混合攪拌して混合試料2を採取し、蛍光分析装置で混合率を発光強度で測定したところ、混合率の改善を確認することができた。
【0012】
(第5実施例)
図6は、本発明の第5実施例を示す試料混合装置の断面図である。
第1実施例と同様な複合試料1を用い、流路7は第3実施例と同様なものを用い、磁界発生部12にはマイクロ加工された電磁石を用いた。
次に、本実施例の動作について説明する。
円盤状にマイクロ加工された流路7の円中心部に流入口4を設け、送液装置3により複合試料1を規定流量で流路7内に導入すると、複合試料1は流入口4から放射状にほぼ均等に流路7内を流れる。ここで、上基板10とした基板11に配置された磁界発生部12にコントローラ6より信号を入力することにより流路7を介して上基板10と下基板11間に磁束を発生させる。磁界方向14は複合試料1の流れ方向に対して垂直方向に形成されるため、複合試料1内に前記磁束による磁界が形成されることによって複合試料1が力を受けて磁気流が発生し、前記磁気流により複合試料1が平均自由工程に起因する衝突反応を引き起こし、流路7内で混合攪拌される。次に、上基板10にかける磁界を逆方向にすることで複合試料1は先程とは逆方向の磁気流によって、再度、混合攪拌が行われる。
上基板10と下基板11には磁界発生対15を成す磁界発生部12が各々配置されており、各磁界発生対15における合成磁界に応じて流路7内の磁界方向14を変化させる。また、実施例3と同様に同心円状に磁界発生部12を構成することで回転磁場を形成し、複合試料1を渦巻き状の磁気流によって動かすことができるため、複合試料1は放射状に進む力と、流れ方向に対して垂直な向きの力と、時計回りの力を受けることとなり、3次元的な混合攪拌が行われ、混合率を大幅に高めることができる。また、隣接する回転磁界を逆向きで構成することで各回転磁界の境界部で大きな摩擦が発生し、より高い混合率を得ることができる。基本的にコントローラ6から電極対15に印加する信号を上基板10と下基板11間で同期させることで単独の磁界発生部12の磁束に比べて高い合成磁束を得ることができ、効率的な混合攪拌を促進させることができる。
例えば、合計20μL/minで供給した複合試料1を混合攪拌して混合試料2を採取し、蛍光分析装置で混合率を発光強度で測定したところ、混合率の改善を確認することができた。
【0013】
(第6実施例)
図7は、本発明の第6実施例を示す試料混合装置の断面図である。図において、16は磁極上基板、17は磁極下基板である。
第1実施例と同様な複合試料1を用い、流路7は第3実施例と同様なものを用い、磁界発生部12にはマイクロ加工された電磁石を用いた。
次に、本実施例の動作について説明する。
円盤状にマイクロ加工された流路7の円中心部に流入口4を設け、送液装置3により複合試料1を規定流量で流路7内に導入すると、複合試料1は流入口4から放射状にほぼ均等に流路7内を流れる。磁界発生部12を配置した磁極上基板16と磁極下基板17を上基板10と下基板11にそれぞれ配置し、磁界発生部12にコントローラ6より信号を入力することで流路7を介して上基板10と下基板11間に磁束を発生させる。磁界方向14は複合試料1の流れ方向に対して垂直方向に形成されるため、複合試料1内に前記磁束による磁界が形成されることによって複合試料1が力を受けて磁気流が発生し、前記磁気流により複合試料1が平均自由工程に起因する衝突反応を引き起こし、流路7内で混合攪拌される。次に、上基板10にかける磁束を逆方向にすることで複合試料1は先程とは逆方向の磁気流によって、再度、混合攪拌が行われる。
各磁界発生対15における合成磁界に応じて流路7内の磁界方向14を変化させ、実施例3と同様に同心円状に磁界発生部12を構成することで回転磁場を形成し、複合試料1を渦巻き状に動かすことができるため、複合試料1は放射状に進む力と、流れ方向に対して垂直な向きの力と、時計回りの力を受けることとなり、3次元的な混合攪拌が行われ、混合率を大幅に高めることができる。また、隣接する回転磁界を逆向きで構成することで各回転磁界の境界部で大きな摩擦が発生し、より高い混合率を得ることができる。基本的にコントローラ6から電極対15に印加する信号を上基板10と下基板11間で同期させることで単独の磁界発生部12の磁束に比べて高い合成磁束を得ることができ、効率的な混合攪拌を促進させることができる。磁界発生部12を各基板内に埋め込みとしていないため、磁界発生部の異常や流路の目詰り等による不具合時に必要な部分のみを容易に交換でき、保守性能を向上することができる。また、磁界発生部12と接液する部分が分離できるため、不純物の混入を抑制することができる。磁界発生部12自身をリニア構造とすることでより微細な加工を施すことができる。
例えば、合計20μL/minで供給した複合試料1を混合攪拌して混合試料2を採取し、蛍光分析装置で混合率を発光強度で測定したところ、混合率の改善を確認することができた。
【0014】
なお、本実施例では複合試料1として蛍光色素と酵母菌より抽出したDNA断片を用いたが、試料自身の末端に磁化特性を有する成分を予め結合させたものを用いることで、磁束形成による磁場によって直接、試料を混合攪拌することができる。また、試料自身が磁化特性を有しなくともバッファー液中に磁化特性を有する成分が含まれていることで前記成分の攪拌により目的とする試料を間接的に混合攪拌することが可能となり、攪拌性能を向上することができる。
各試料の搬送装置3としてポンプを用いたが、電気泳動的な搬送手段を用いても同様の効果が得られる。磁界発生部12は実施例に示される形状のみではなく、特に各磁界発生対における合成磁界の外部への影響を十分に考慮すればどのような形状でも同様の効果が得られる。
流路7を構成する上基板11と下基板12は同一または異種の種類の材質を接合させたものであってもよく、流路形状は実施例のようにチューブ状や同心円状以外の構造であってもよい。
コントローラ6から出力される各信号は実施例のように決まったタイムテーブルで行う必要はなく、独立して各磁界発生部12を制御し、最適な設定を行うことができる。
なお、本発明の試料混合方法及び装置は、前述の実施例のみに限定するものではなく、例えば流路径の違いや他の分野においても本発明の要旨を逸脱しない範囲の試料混合方法及び装置に適用することができる。
【0015】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明の試料混合方法によれば、流路の一部を円筒形状の撹拌部とし、試料を撹拌部の中心部から流路の流れ方向と直角方向に流入させて撹拌部の壁面より流出させ、かつ磁界を試料の流れ方向に同心円状に形成し、順次磁界を発生させて回転磁場を形成したので、試料の流れ方向とは別に流路内で円状の流れ(渦流)を形成することができ、攪拌性能を向上することができるという効果がある。また、円中心部から放射状に試料を供給することで全ての試料を確実に混合攪拌することができるという効果がある。
請求項2に記載の試料混合方法によれば、隣接する回転磁場方向が逆方向になるように磁界を発生させるので、回転磁場間で磁気流の摩擦が生じ、試料の衝突頻度を向上することができるという効果がある。
請求項3に記載の試料混合装置によれば、流路の一部を円筒形状とした撹拌部と、撹拌部の中心部に設けた流入口と、撹拌部の壁面に設けた流出口とを備え、磁界発生対を試料の流れ方向に同心円状に配置したので、円中心部から放射状に試料を供給することができるので全ての試料を確実に混合攪拌することができる。また、試料の流れ方向とは別に流路内で回転磁界を形成し、攪拌性能を向上することができるという効果がある。また、円中心部から放射状に試料を供給することで全ての試料を確実に混合攪拌することができると共に、隣接する回転磁場方向が逆方向になるように磁界を発生させることで、回転磁場間で磁気流の摩擦により試料の衝突頻度を向上することができるという効果がある。
請求項4に記載の試料混合装置によれば、流路を挟んで対向配置した磁界発生対を備えたので、流路内部にかける磁界を容易に大きくすることができ、高い粘度や低い移動度の試料も効率よく混合攪拌できるという効果がある。
請求項5に記載の試料混合装置によれば、磁界発生対は少なくとも一方の磁界発生部に磁性材料を用いたので、磁界方向を一方の磁界発生部のみで調整でき構造が簡素化できるという効果がある。
請求項6に記載の試料混合装置によれば、磁界発生部が流路を形成する基板と独立して配置させたので、磁界発生部の異常や流路の目詰り等による不具合時に必要な部分のみを容易に交換でき、保守性能を向上することができるという効果がある。また、磁界発生部と接液する部分が分離できるため、磁界発生部を再利用することができると共に、不純物の混入を抑制することができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例を示す試料混合装置の断面図
【図2】本発明の第2実施例を示す試料混合装置の断面図
【図3】本発明の第3実施例を示す試料混合装置の横断面図
【図4】本発明の第3実施例を示す試料混合装置の上断面図
【図5】本発明の第4実施例を示す試料混合装置の断面図
【図6】本発明の第5実施例を示す試料混合装置の断面図
【図7】本発明の第6実施例を示す試料混合装置の断面図
【図8】従来の試料混合装置の上断面図
【符号の説明】
1 複合試料
2 混合試料
3 送液ポンプ
4 流入口
5 流出口
6 コントローラ
7 流路
10 上基板
11 下基板
12 磁界発生部
13 磁性材料
14 磁界方向
15 磁界発生対
16 磁極上基板
17 磁極下基板
20 回転磁場a
21 回転磁場b
22 回転磁場c
50 光圧ミキサ
51 攪拌槽
52 試料a
53 試料b

Claims (6)

  1. 異なる種類の試料が粗混合された複合試料を流路に導入させ、前記流路の近傍に磁界を発生する磁界発生部を設け、この磁界発生部により前記複合試料の流れ方向に対して垂直方向の磁界を形成し、前記複合試料を磁気的に混合攪拌する試料混合方法において、
    前記流路の一部を円筒形状の撹拌部とし、前記試料を前記撹拌部の中心部から前記流路の流れ方向と直角方向に流入させて前記撹拌部の壁面より流出させ、かつ前記磁界を前記試料の流れ方向に同心円状に形成し、順次磁界を発生させて回転磁場を形成することを特徴とする試料混合方法。
  2. 前記回転磁場は、半径方向に磁場の方向が交互に変わるようにしたことを特徴とする請求項1記載の試料混合方法。
  3. 基板からなる流路と、前記流路近傍に設けられ前記試料の流れ方向に対して垂直方向に磁界を発生させる磁界発生部と、前記磁界発生部の磁界を制御するコントローラとを備えた試料混合装置において、
    前記流路の一部を円筒形状とした撹拌部と、前記撹拌部の中心部に設けた流入口と、前記撹拌部の壁面に設けた流出口とを備え、前記磁界発生部を前記試料の流れ方向に同心円状に配置したことを特徴とする試料混合装置。
  4. 前記磁界発生部は、前記流路を挟んで対向配置した磁界発生対としたことを特徴とする請求項3記載の試料混合装置
  5. 前記磁界発生対は、前記磁界発生部の少なくとも一方に磁性材料を設けたことを特徴とする請求項3記載の試料混合装置。
  6. 前記磁界発生部は、前記流路を形成する基板と独立して配置したことを特徴とする請求項3記載の試料混合装置。
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