JP4346796B2 - Thermal melting type thermal transfer recording paper - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は熱溶融型熱転写プリンターに適したドット再現性に優れた熱転写用紙に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、シアン、マゼンタ、イエロー、ブラックのインク層を塗工したフィルム(インクリボン)と紙(受像紙)とを合わせてサーマルヘッドに通し、そこで熱を与えてインクを紙に加熱溶融転写させる溶融型熱転写プリンターが普及してきている。
【0003】
このシステムにおける受像紙としてはスーパーカレンダー等で表面処理した平滑度の高い紙が熱転写用紙として使用されてきた。特にその記録面の平滑度を100秒以上にすると転写画像の鮮明度が改善されることが従来知られている。平滑度が高いとインクリボンとの密着性が高まるため、インク転写性は良くなるからである。
【0004】
しかし、近年より高精細、高画質化の要求が高まっており、従来の熱転写用紙では、ハーフトーンでの印刷濃度階調再現性、高濃度領域における印刷濃度階調再現性、低濃度領域におけるドット抜け(再現性)の発生により高解像度、高精細な印刷特性が得られていなかった。
【0005】
一方、光沢度の高い塗工紙として、アート紙やキャストコート紙は、塗工層表面の凹凸及び空隙が少なく、溶融したインクを十分に受容できないため、転写不良が顕著に起こる。したがって熱転写用紙としては不向きであった。そこで、特定の比表面積を有する合成シリカを一定以上含有せしめ、キャストコートすることで光沢度が高くインク転写性を改善する方法(特開平5―131766号公報)が提案された。
【0006】
しかし、合成シリカなどの比表面積の高い顔料をコート層に含有することは、塗工層表面の凹凸及び空隙の増大により転写特性を改善するが、その一方で、転写特性が必要以上に良すぎるとサーマルヘッドが加熱されていない状態でもインクが紙に薄く転写される現象(リボン汚れ)が発生すること、サーマルヘッドに対する摩耗性が悪くプリンターを傷めやすいこと、一般のキャストコート紙等に比べ光沢が低くなることなどの問題があった。さらにインク転写性が改善されていながらも低濃度領域でのドット抜け(再現性)、ハーフトーンの再現性、高濃度領域における印刷濃度階調再現性は不十分であった。
【0007】
また、マイクロカプセル状の中空ポリマー粒子を中間層に用いることで断熱性を向上させ、転写性を改善する提案(特開平11−321128号公報)もなされたが、溶融型熱転写においてはインクと接触する最表面の影響が大きいため、一般のオフセット印刷や銀塩写真に匹敵するような高精細、高画質な画像を得ることができなかった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明者らは、上記の問題を解決すべく、鋭意研究を行なった結果、熱溶融型熱転写プリンターに適したドット再現性に優れた熱転写用紙を発明し、完成させた。すなわち、本発明は、溶融型の熱転写記録において、インクの転写性が良好であり、低濃度から高濃度まで全ての領域においてドット抜けがなく、ドット再現性が良好であり印刷濃度階調再現性に優れているとともに、リボン汚れが無く、ヘッド摩耗性が良好であり、鮮明な高解像度の画像をカラープリンター等で得られる熱転写用紙を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載した発明は、支持体上に少なくとも1層以上の塗工層を設けた熱転写用紙において、該塗工層の最表層が記録層であり、平均粒子径1.0〜10μmのマイクロカプセル状の中空ポリマー粒子である空隙を有する有機顔料80〜90(80以上90以下)重量部JIS K 5101法による吸油度60ml/100g以上の無機顔料20〜1010以上20以下)重量部とからなる100重量部の顔料と、該顔料100重量部に対し15〜80(15以上80以下)重量部の結着剤とにより該記録層を形成したことを特徴とする熱溶融型熱転写記録用紙である。この発明においては前記塗工層の最表層の記録層が、キャストコート法のうちゲル化法で形成された塗工層であることが好ましい(請求項2に記載した発明。)。
【0010】
空隙を有する有機顔料を使用すると記録層のクッション性が向上するため、サーマルヘッドと記録面との密着性及び断熱性が向上して、サーマルヘッドの熱エネルギーが無駄なく伝達される。その結果、発色感度向上の効果が得られる。また、無機粒子に比べて有機顔料は柔らかいためにヘッド摩耗がほとんど発生しない。本発明においては、有機顔料の配合量は、80〜90重量部が好適である。80重量部より少ないと記録層の平滑性、断熱性が劣るためである。
【0011】
無機顔料は、JIS K 5101法による吸油度が60ml/100g以上の無機顔料が好ましい。多孔性であるため溶融したインクを吸収し、インク転写性及びインク定着性が向上するからである。このような無機顔料は、配合量は10〜20重量部が好適である。その配合量が20重量部より多い場合にはリボン汚れが発生しやすく、ヘッド摩耗が大きい。
【0012】
したがって顔料は、有機顔料80〜90重量部及び無機顔料20〜10重量部の割合で形成することが好ましい
【0013】
塗工液組成中のバインダー(結着剤)の添加量は、顔料100重量部に対して15〜80重量部であることが好ましい。バインダーが顔料100重量部に対して15重量部より少ないと塗工層の強度が弱く、塗工層の脱落、粉落ちなどの問題が発生するため好ましくない。また、80重量部を越えると塗工性の悪化や塗工層のポーラス性を阻害するため好ましくない。なお、塗工液組成中のバインダーの添加量は、顔料100重量部に対して25〜60重量部であることが特に好ましい。
【0014】
本発明により得られる熱転写用紙は、インクの転写性が良好であり、低濃度から高濃度まで全ての領域においてドット抜けがなく、ドット再現性が良好であり印刷濃度階調再現性に優れているとともに、リボン汚れが無く、ヘッド摩耗性が良好であり、鮮明な高解像度の画像をカラープリンター等で得られることができた。
【0015】
請求項1に記載した発明は、上記空隙を有する有機顔料が平均粒子径1.0〜10μmのマイクロカプセル状の中空ポリマー粒子であることを特徴とする。
【0016】
本発明に用いる空隙を有する有機顔料は、その顔料に空隙を有していて、なおかつ平均粒子径が1.0μm以上10μm以下のものが特に好ましい。平均粒子径は1.0μm未満では中空の粒子としての特性である十分な断熱性が得られず、10μmを越えると記録層の凹凸が大きくなるためインクの転写が悪くなり好ましくない。また、2種以上の異なる粒子径のものを併用することも可能である。本発明では、記録層の凹凸を最小限に抑えつつ、表面層の断熱性を確保したためさらに転写性をよくすることができた。
【0017】
請求項3に記載した発明は、上記記録層の密度が0.65g/cm3以下であることを特徴とする請求項1または2記載の熱溶融型熱転写記録用紙である。
【0018】
本発明における記録層は、その記録層密度が0.65g/cm3以下であることが好ましい。本発明により記録層密度を低くすることによって断熱性を向上させ、溶融インクの転写特性を向上せしめることができた。
【0019】
記録層密度の調整は、塗工速度、ゲル化の程度、加圧装置での加圧条件等を使用する設備、塗工液に応じて最適条件を求めることで適正化する必要がある。記録層密度が0.65 g/cm3を超えると断熱性能が不足となり、記録層密度が高いほど転写特性が悪化していく。従って、加圧装置等で表面を加圧して平滑性を向上しても、記録層密度を必要以上に高くし過ぎると転写特性を損なうことになる。
【0020】
本発明においては、塗工層のなかで特に中間層を必要としなくても良好な熱転写特性を有するものであるが、中間層を設けても何ら差し支えなく、塗工層の最表層である記録層が上記のごとく形成されていれば良いものとする。
【0021】
請求項4に記載した発明は、上記記録層の表面を平滑に形成し、かつ、該記録層をポーラスに形成したことを特徴とする請求項1、2または3記載の熱溶融型熱転写記録用紙である。
【0022】
特に好ましい塗工方法はキャストコート法であり、中でもゲル化法が好適である。ここでゲル化法とは、原紙に塗被した湿潤塗被層を酸あるいは塩類で凝固させた後、加熱された金属ドラムに圧接して乾燥後、剥離するキャスト塗被紙の製造方法を言う。バインダーとしてゲル化剤と効果的にゲル化するものを選択すれば、塗工速度の向上、塗工面の仕上げ状態の向上に効果がある。ゲル化法により得られた塗工層は、平滑であり転写特性がよく、かつ、ポーラスな塗工層が形成されるため断熱性の向上に効果がある。
【0023】
【発明の実施の形態】
本発明に用いる空隙を有する有機顔料は、その顔料に空隙を有しているものである。このような有機顔料としては、樹脂の外殻の内部に水が入っており、乾燥時に水が飛び出して中空となるタイプと熱可塑性の外殻の内部にプロパン、n−ブタン、イソプロパンなどの揮発性熱膨張剤を含有するものが一般に知られている。記録層としては、製造時の安定性等を考慮すると樹脂の外殻の内部に水が入っており、乾燥時に水が飛び出して中空となるタイプの有機顔料がより好適である。
【0024】
有機顔料の組成は特に限定されるものではないが、スチレン、エチレン、塩化ビニル、ポリウレタン、アクリル、酢酸ビニル、ポリカーボネート、ナイロンなどのポリマー微粒子およびこれらの共重合体などが挙げられる。耐熱性等の観点からスチレン‐アクリル共重合体が好適に用いられる。
【0025】
無機顔料としては、焼成カオリン、水酸化マグネシウム、炭酸マグネシウム、珪酸アルミニウム、合成シリカ、水酸化アルミニウム、ケイソウ土等が挙げられる。
【0026】
バインダーとしては、顔料及び原紙との接着力が強く、用紙間でまたは用紙とインクリボンとの間でブロッキングを起こさない樹脂が好ましく、エマルジョン、ラテックス、天然高分子等を単独または組み合わせて使用できる。このようなバインダーとしては、スチレン‐ブタジエン共重合体、変性スチレン‐ブタジエン共重合体、アクリロニトリル‐ブタジエン共重合体、メチルメタアクリレートーブタジエン共重合体、クロロプレンラテックス、アクリル酸エステル及びメタアクリル酸エステルの重合体又は共重合体、エチレン酢酸ビニル共重合体、酢酸ビニル‐マレイン酸エステル共重合体、アクリル‐酢酸ビニル共重合体、酢酸ビニル共重合体、でんぷん、酸化でんぷん、エステル化でんぷん、酵素変性でんぷん、カチオン化でんぷん、ポリビニルアルコール、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース等のセルロース誘導体、ポリアクリルアミド類、ポリビニルピリジン、ポリエチレンオキサイド、ポリビニルピロリドン、カゼイン、アルギン酸ソーダ、ポリスチレンスルホン酸ソーダ、でんぷん‐アクリロニトリルグラフトポリマー加水分解物、スルホン化キチン、並びにカルボキシル化キチン、キトサン、又はそれらの誘導体等を例示することができる。中でも断熱性の観点から、スチレン‐ブタジエン共重合体系、ポリウレタン系の樹脂が好ましい。
【0027】
塗工液には、必要に応じて分散剤、消泡剤、離型剤、PH調整剤、潤滑剤、保水剤、増粘剤、界面活性剤、蛍光増白剤、着色顔料、着色染料、流動改良剤などを適宜選定して添加することができる。
【0028】
所定の配合で調整された塗工液を公知の塗工方法によって塗工層を設けることができる。記録層を得るための塗工方式は特に限定されるものではなく、一般の塗工方式、例えば、ブレードコーター、ロールコーター、リバースロールコーター、エアーナイフコーター、ダイコーター、バーコーター、グラビアコーター、カーテンコーター、チャンブレックスコーター、リップコーター、又はロッドコーターなどの塗工方式を採用することができる。
【0029】
ゲル化法によってキャストコートする場合に使用されるゲル化剤としては、ギ酸、酢酸、クエン酸、酒石酸、乳酸、塩酸、硫酸及びカルシウム、亜鉛、バリウム、鉛、マグネシウム、カドミウム、又はアルミニウム等の各塩、更に硫酸カリウム、クエン酸カリウム、ホウ砂、又はホウ酸等が一般的であるが、本発明においては特に限定されるものではない。
【0030】
塗工量については片面あたりの乾燥塗工量を5g/m2以上50g/m2以下、好ましくは7g/m2以上35g/m2以下として、オンマシンあるいはオフマシンコーターで単層あるいは多層塗工する。塗工量が5g/m2より少ない場合には、紙表面の被覆が不十分であるため均一な表面性を得ることが困難である。また、塗工量が50g/m2を越える場合はコスト高になってしまうため、好ましくない。
【0031】
支持体としては、酸性及び中性の上質紙や中質紙、塗工紙等が使用できるが、塗工原紙としての塗工適性を備えた支持体を使用することが好ましい。また、ゲル化を促進させる為に、支持体にあらかじめゲル化剤を内添又は塗布した支持体を用いても良い。
【0032】
なお、本発明の熱溶融型熱転写記録用紙は、外観や平滑性向上の目的で記録層を塗布後スーパーカレンダーやソフトカレンダーなど公知の加圧装置にて平滑化処理を行うことが出来る。また、必要に応じて裏面に帯電防止処理、滑り性を付与する為の処理、タック加工などを施すことも出来る。
【0033】
【実施例】
以下実施例を挙げて本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。また、例中の「部」及び「%」は特に断らない限り「重量部」及び「重量%」を示す。
【0034】
参考例1
LBKP90部、NBKP10部からなるパルプ配合に、パルプに対し、カチオンでんぷん0.7%、アルケニル無水コハク酸0.07%、重質炭酸カルシウム20%、バンド1%を添加して調整した原料を長網式抄紙機で抄紙し、サイズプレスにおいて表面サイズ剤(アルキルケテンダイマー)を含有した水溶液を乾燥固形量両面に0.5g/mになるように処理し、乾燥後米坪84.3g/mの原紙を得た。別に空洞を有する有機顔料100部(商品名:ローペイクHP−91、ロームアンドハース社製、平均粒子径1.0μm)にカゼイン溶液10部(固形分)、スチレン‐ブタジエン共重合ラテックス10部(固形分)を加え更に、水を加えて固形分濃度23%の塗工液を調整した。このようにして得た塗工液を前記の原紙に片面乾燥重量20g/mになるようにリバースロールコーターで塗工を行い、次いでギ酸カルシウムでゲル化処理を行った後、100℃に加熱した鏡面を有するキャストドラムに圧着して乾燥し、熱転写用紙を得た。
【0035】
実施例2
塗工層成分の顔料として空隙を有する有機顔料90部(商品名:ローペイクHP−91、ロームアンドハース社製、平均粒子径1.0μm)と焼成カオリン10部(商品名:アンシレックス93、エンゲルハード社製、吸油度80ml/100g)とした以外は参考例1と同様にして熱転写用紙を得た。
【0036】
実施例3
塗工層成分の顔料として空隙を有する有機顔料80部(商品名:ローペイクHP−91、ロームアンドハース社製、平均粒子径1.0μm)と焼成カオリン20部(商品名:アンシレックス93、エンゲルハード社製、吸油度80ml/100g)とした以外は参考例1と同様にして熱転写用紙を得た。
【0037】
参考例2
顔料として中空粒子100部(商品名:GMH−0850、ガンツ化成社製、平均粒子径8μm)を使用した以外は参考例1と同様にして熱転写用紙を得た。
【0038】
実施例5
塗工層成分のバインダとしてカゼイン20部(固形分)、スチレン‐ブタジエン共重合ラテックス30部(固形分)とした以外は、参考例1と同様にして熱転写用紙を得た。
【0039】
実施例6
塗工層成分のバインダーとしてカゼイン20重量部(固形分)、スチレン‐ブタジエン共重合ラテックス50部(固形分)とした以外は、参考例1と同様にして熱転写用紙を得た。
【0040】
実施例7
塗工層成分のバインダーとしてカゼイン20重量部(固形分)、ポリウレタン樹脂10部(固形分)とした以外は、参考例1と同様にして熱転写用紙を得た。
【0041】
実施例8
実施例2の塗工液を市販のコート紙(ホワイトーン、日本加工紙製)に片面乾燥重量10g/m2になるようにエアーナイフコーターで塗工を行い、スーパーカレンダーにて平滑化処理を行い熱転写用紙を得た。
【0042】
比較例1
顔料として空隙を有する有機顔料60部(商品名:ローペイクHP−91、ロームアンドハース社製、平均粒子径1.0μm)と軽質炭酸カルシウム40部(商品名:TP222HS、奥多摩工業社製、吸油量28ml/100g)とした以外は、参考例1と同様にして熱転写用紙を得た。
【0043】
比較例2
顔料として中空粒子100部(商品名:マイクロスフェアF−30、松本油脂製、平均粒子径17μm)とした以外は、参考例1と同様にして熱転写用紙を得た。
【0044】
比較例3
塗工層成分のバインダーとしてカゼイン10重量部(固形分)とした以外は、参考例1と同様にして熱転写用紙を得た。
【0045】
比較例4
塗工層成分のバインダーとしてカゼイン50重量部(固形分)、スチレン‐ブタジエン共重合ラテックス50部(固形分)とした以外は、参考例1と同様にして熱転写用紙を得た。
【0046】
以上の実施例及び比較例において得られた熱転写用紙について、表1に紙質及び熱転写印刷評価結果を示す。なお、実施例及び比較例の紙質及び熱転写評価の方法は以下に示すとおりである。
(1)塗工層密度:次式により算出した。
塗工層密度(g/cm3)=塗工量(g/m2)/(塗工後厚さ(mm)−支持体厚さ(mm))/1000
(2)ドット再現性:アルプス電気製フルカラー熱転写プリンター(商品名:MD−5000)でCMYKの単色及び混色で濃度階調を10〜100%まで10%間隔で変化させたグラデーションパターンを印字する(ベタ印刷が100%)。各濃度領域において、ドット抜けなどのミスドットの発生状況を目視により判定した。ミスドットが全くないものを○、ミスドットがわずかに発生するものを△、ミスドットが多く発生するものを×とした。
(3)ベタ部均一性:アルプス電気製フルカラー熱転写プリンター(商品名:MD−5000)でCMYKの単色及び混色でベタ印刷を印字し、インク転写の均一性を目視により判定した。ベタ均一性が特によいものを◎、よいものを○、やや悪いものを△、悪いものを×とした。
(4)ハーフトーン均一性:アルプス電気製フルカラー熱転写プリンター(商品名:MD−5000)でCMYKの単色及び混色でグラデーションを印字する。グラデーションの階調の滑らかさを目視により判定した。グラデーションが非常に滑らかであるものを◎、滑らかであるものを○、わずかに滑らかさに欠けるものを△、滑らかでないものを×とした。
【0047】
【表1】
【0048】
【発明の効果】
請求項1に記載の発明によって、空隙を有する有機顔料を使用すると記録層のクッション性が向上するため、サーマルヘッドと記録面との密着性及び断熱性が向上して、サーマルヘッドの熱エネルギーが無駄なく伝達される。その結果、発色感度向上の効果が得られる。また、無機粒子に比べて有機顔料は柔らかいためにヘッド摩耗がほとんど発生しない。またリボン汚れも発生しない。また、記録層の凹凸を最小限に抑えつつ、表面層の断熱性を確保できたので、さらに転写性をよくすることができた。
【0049】
請求項2に記載の発明では、ゲル化法によって得られた塗工層は、平滑であり転写特性がよく、かつ、ポーラスな塗工層が形成されているため、断熱性の向上に効果があった。
【0050】
請求項3に記載の発明によって、記録層密度を低くすることによって断熱性を向上させ、溶融インクの転写特性を向上せしめることができた。
【0051】
請求項4記載の発明によって、表面が平滑のため転写特性がよく、かつ、ポーラスな塗工層が形成されるため断熱性の向上に効果があった。さらにバインダーとしてゲル化剤と効果的にゲル化するものを選択すれば、塗工速度の向上、塗工面の仕上げ状態の向上に効果がある。
【0052】
以上詳述したごとく、本発明の熱転写用記録紙は、インクの転写性が良好であり、低濃度から高濃度まで全ての領域においてドット抜けがなく、ドット再現性が良好であり、印刷濃度階調再現性に優れている。さらに、リボン汚れが無く、ヘッド摩耗性が良好であり、鮮明な高解像度の画像を得ることができるため、特に溶融型熱転写プリンターの熱転写用記録紙として好適である。
[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a thermal transfer paper excellent in dot reproducibility suitable for a thermal melting type thermal transfer printer.
[0002]
[Prior art]
In recent years, a film (ink ribbon) coated with an ink layer of cyan, magenta, yellow, and black and paper (image receiving paper) are combined and passed through a thermal head, where heat is applied to melt the ink to heat, melt and transfer to paper. Mold thermal transfer printers are becoming popular.
[0003]
As the image receiving paper in this system, paper having a high smoothness surface-treated with a super calender or the like has been used as a thermal transfer paper. In particular, it has been conventionally known that the sharpness of a transferred image is improved when the smoothness of the recording surface is set to 100 seconds or more. This is because if the smoothness is high, the adhesion with the ink ribbon is enhanced, and the ink transfer property is improved.
[0004]
However, the demand for higher definition and higher image quality has been increasing in recent years. With conventional thermal transfer paper, halftone print density gradation reproducibility, high density area print density gradation reproducibility, low density area dots Due to the occurrence of missing (reproducibility), high resolution and high definition printing characteristics were not obtained.
[0005]
On the other hand, art paper and cast coated paper, which have high gloss, have few irregularities and voids on the surface of the coating layer, and cannot sufficiently receive molten ink. Therefore, it is not suitable as a thermal transfer paper. In view of this, there has been proposed a method (JP-A-5-131766) in which synthetic silica having a specific specific surface area is contained in a certain amount and cast coating to improve the ink transferability with high glossiness.
[0006]
However, containing a pigment having a high specific surface area such as synthetic silica in the coating layer improves the transfer characteristics by increasing the irregularities and voids on the surface of the coating layer, but on the other hand, the transfer characteristics are too good. Even when the thermal head is not heated, the phenomenon that the ink is thinly transferred to the paper (ribbon smear) occurs, the thermal head is not easily worn and the printer is easily damaged, and it is glossy compared to general cast coated paper. There were problems such as lowering. Further, although the ink transferability was improved, dot dropout (reproducibility) in the low density region, halftone reproducibility, and print density gradation reproducibility in the high density region were insufficient.
[0007]
There has also been a proposal (Japanese Patent Laid-Open No. 11-321128) for improving heat insulation by using microcapsule-shaped hollow polymer particles in an intermediate layer (Japanese Patent Laid-Open No. 11-321128). Therefore, it was impossible to obtain a high-definition and high-quality image comparable to general offset printing or silver salt photography.
[0008]
[Problems to be solved by the invention]
As a result of intensive studies to solve the above problems, the present inventors have invented and completed a thermal transfer paper excellent in dot reproducibility suitable for a thermal melting type thermal transfer printer. In other words, the present invention has good ink transferability in melt-type thermal transfer recording, no dot omission in all regions from low density to high density, good dot reproducibility, and print density gradation reproducibility. Another object of the present invention is to provide a thermal transfer paper that is excellent in the above-described properties, has no ribbon contamination, has good head wear, and provides a clear, high-resolution image with a color printer or the like.
[0009]
[Means for Solving the Problems]
According to the first aspect of the present invention, in the thermal transfer paper in which at least one coating layer is provided on the support, the outermost layer of the coating layer is a recording layer and has an average particle diameter of 1.0 to 10 μm. 80 to 90 (80 to 90 ) parts by weight of organic pigment having voids which are microcapsule hollow polymer particles and 20 to 10 ( 10 to 20) weight of inorganic pigment having an oil absorption of 60 ml / 100 g or more according to JIS K 5101 method The recording layer is formed of 100 parts by weight of the pigment and 15 to 80 (15 to 80) parts by weight of the binder with respect to 100 parts by weight of the pigment. Recording paper. In this invention, it is preferable that the outermost recording layer of the coating layer is a coating layer formed by a gelling method among cast coating methods (the invention according to claim 2).
[0010]
When the organic pigment having voids is used, the cushioning property of the recording layer is improved, so that the adhesion and heat insulation between the thermal head and the recording surface are improved, and the thermal energy of the thermal head is transmitted without waste. As a result, the effect of improving the color development sensitivity can be obtained. Further, since organic pigments are softer than inorganic particles, head wear hardly occurs. In the present invention, the blending amount of the organic pigment is preferably 80 to 90 parts by weight. This is because if the amount is less than 80 parts by weight, the smoothness and heat insulation of the recording layer are poor.
[0011]
The inorganic pigment is preferably an inorganic pigment having an oil absorption of 60 ml / 100 g or more according to JIS K 5101 method. This is because the porous ink absorbs the melted ink and improves the ink transfer property and the ink fixing property. Such an inorganic pigment is preferably 10 to 20 parts by weight. When the blending amount is more than 20 parts by weight, ribbon contamination is likely to occur and the head wear is large.
[0012]
Therefore, the pigment is preferably formed at a ratio of 80 to 90 parts by weight of the organic pigment and 20 to 10 parts by weight of the inorganic pigment .
[0013]
The amount of the binder (binder) added in the coating liquid composition is preferably 15 to 80 parts by weight with respect to 100 parts by weight of the pigment. When the amount of the binder is less than 15 parts by weight with respect to 100 parts by weight of the pigment, the strength of the coating layer is weak, and problems such as dropping off of the coating layer and powder falling off are undesirable. On the other hand, if it exceeds 80 parts by weight, the coating property deteriorates and the porous property of the coating layer is inhibited, which is not preferable. In addition, it is especially preferable that the addition amount of the binder in a coating liquid composition is 25-60 weight part with respect to 100 weight part of pigments.
[0014]
The thermal transfer paper obtained by the present invention has good ink transferability, no missing dots in all regions from low density to high density, good dot reproducibility, and excellent print density gradation reproducibility. At the same time, there was no ribbon contamination, good head wear, and a clear high-resolution image could be obtained with a color printer or the like.
[0015]
The invention described in claim 1 is characterized in that the organic pigment having voids is a microcapsule-like hollow polymer particle having an average particle diameter of 1.0 to 10 μm .
[0016]
The organic pigment having voids used in the present invention is particularly preferably one having voids in the pigment and having an average particle diameter of 1.0 μm to 10 μm. If the average particle diameter is less than 1.0 μm, sufficient heat insulation as a characteristic of hollow particles cannot be obtained, and if it exceeds 10 μm, the unevenness of the recording layer becomes large, so that the ink transfer is undesirably deteriorated. Two or more types having different particle diameters can be used in combination. In the present invention, since the heat insulation of the surface layer is ensured while minimizing the unevenness of the recording layer, the transferability can be further improved.
[0017]
The invention described in claim 3 is the heat-melting type thermal transfer recording sheet according to claim 1 or 2, wherein the density of the recording layer is 0.65 g / cm 3 or less.
[0018]
The recording layer in the present invention preferably has a recording layer density of 0.65 g / cm 3 or less. By reducing the recording layer density according to the present invention, it is possible to improve the heat insulation and improve the transfer characteristics of the molten ink.
[0019]
Adjustment of the recording layer density needs to be optimized by obtaining optimum conditions according to the coating speed, the degree of gelation, the equipment using the pressurizing conditions in the pressurizing apparatus, and the coating liquid. When the recording layer density exceeds 0.65 g / cm 3 , the heat insulation performance becomes insufficient, and the transfer characteristics deteriorate as the recording layer density increases. Therefore, even if the surface is pressurized with a pressure device or the like to improve smoothness, if the recording layer density is increased more than necessary, the transfer characteristics will be impaired.
[0020]
In the present invention, the coating layer has good thermal transfer characteristics even if an intermediate layer is not particularly required, but there is no problem even if an intermediate layer is provided, and the recording is the outermost layer of the coating layer. It suffices if the layer is formed as described above.
[0021]
The invention described in claim 4 is characterized in that the surface of the recording layer is formed smoothly and the recording layer is formed porous, and the heat melting type thermal transfer recording sheet according to claim 1, 2 or 3 It is.
[0022]
A particularly preferable coating method is a cast coating method, and a gelling method is particularly preferable. Here, the gelation method refers to a method for producing a cast coated paper in which a wet coated layer coated on a base paper is solidified with an acid or a salt, dried by pressing against a heated metal drum, and then peeled off. . If a material that gels effectively with a gelling agent is selected as the binder, it is effective in improving the coating speed and improving the finished state of the coated surface. The coating layer obtained by the gelation method is smooth, has good transfer characteristics, and is effective in improving heat insulation because a porous coating layer is formed.
[0023]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
The organic pigment having voids used in the present invention is one having voids in the pigment. As such an organic pigment, water is contained inside the outer shell of the resin, and when the water is dried, the water is blown out and becomes hollow, and inside the thermoplastic outer shell, propane, n-butane, isopropane, etc. Those containing volatile thermal expansion agents are generally known. As the recording layer, an organic pigment in which water is contained in the outer shell of the resin in consideration of stability during production and the like, and water is blown out and becomes hollow when dried is more preferable.
[0024]
The composition of the organic pigment is not particularly limited, and examples thereof include fine polymer particles such as styrene, ethylene, vinyl chloride, polyurethane, acrylic, vinyl acetate, polycarbonate, nylon, and copolymers thereof. From the viewpoint of heat resistance and the like, a styrene-acrylic copolymer is preferably used.
[0025]
Examples of inorganic pigments include calcined kaolin, magnesium hydroxide, magnesium carbonate, aluminum silicate, synthetic silica, aluminum hydroxide, and diatomaceous earth.
[0026]
The binder is preferably a resin that has strong adhesion to the pigment and the base paper and does not cause blocking between papers or between the paper and the ink ribbon, and emulsions, latexes, natural polymers, and the like can be used alone or in combination. Such binders include styrene-butadiene copolymers, modified styrene-butadiene copolymers, acrylonitrile-butadiene copolymers, methyl methacrylate-butadiene copolymers, chloroprene latex, acrylic esters and methacrylic esters. Polymer or copolymer, ethylene vinyl acetate copolymer, vinyl acetate-maleic acid ester copolymer, acrylic-vinyl acetate copolymer, vinyl acetate copolymer, starch, oxidized starch, esterified starch, enzyme-modified starch , Cationized starch, polyvinyl alcohol, cellulose derivatives such as hydroxyethyl cellulose, carboxymethyl cellulose, polyacrylamides, polyvinyl pyridine, polyethylene oxide, polyvinyl pyrrolidone, casein, al Phosphate sodium, sodium polystyrenesulfonate, starch - acrylonitrile graft polymer hydrolyzate, sulfonated chitin, as well as carboxylated chitin, chitosan, or derivatives thereof, etc. can be exemplified. Of these, styrene-butadiene copolymer and polyurethane resins are preferred from the viewpoint of heat insulation.
[0027]
In the coating liquid, if necessary, a dispersant, an antifoaming agent, a release agent, a pH adjusting agent, a lubricant, a water retention agent, a thickening agent, a surfactant, a fluorescent whitening agent, a coloring pigment, a coloring dye, A flow improver or the like can be appropriately selected and added.
[0028]
A coating layer can be provided by a known coating method using a coating liquid prepared with a predetermined composition. The coating method for obtaining the recording layer is not particularly limited, and a general coating method such as a blade coater, roll coater, reverse roll coater, air knife coater, die coater, bar coater, gravure coater, curtain. A coating method such as a coater, champlex coater, lip coater, or rod coater can be employed.
[0029]
Gelling agents used for cast coating by gelation method include formic acid, acetic acid, citric acid, tartaric acid, lactic acid, hydrochloric acid, sulfuric acid and calcium, zinc, barium, lead, magnesium, cadmium, aluminum, etc. Salts, potassium sulfate, potassium citrate, borax, boric acid and the like are common, but are not particularly limited in the present invention.
[0030]
With respect to the coating amount, the dry coating amount per side is set to 5 g / m 2 or more and 50 g / m 2 or less, preferably 7 g / m 2 or more and 35 g / m 2 or less. Work. When the coating amount is less than 5 g / m 2 , it is difficult to obtain a uniform surface property because the paper surface is not sufficiently coated. Further, when the coating amount exceeds 50 g / m 2 , the cost increases, which is not preferable.
[0031]
As the support, acidic and neutral high-quality paper, medium-quality paper, coated paper and the like can be used, but it is preferable to use a support having coating suitability as a coating base paper. Moreover, in order to accelerate | stimulate gelatinization, you may use the support body which added or apply | coated the gelatinizer previously to the support body.
[0032]
The hot melt type thermal transfer recording paper of the present invention can be smoothed by a known pressurizing apparatus such as a super calender or a soft calender after coating the recording layer for the purpose of improving the appearance and smoothness. Further, if necessary, the back surface can be subjected to antistatic treatment, treatment for imparting slipperiness, tack processing, and the like.
[0033]
【Example】
EXAMPLES Hereinafter, the present invention will be described more specifically with reference to examples, but the present invention is not limited to these examples. In the examples, “parts” and “%” represent “parts by weight” and “% by weight” unless otherwise specified.
[0034]
Reference example 1
The raw material prepared by adding 90% LBKP and 10 parts NBKP to the pulp and adding 0.7% cationic starch, 0.07% alkenyl succinic anhydride, 20% heavy calcium carbonate, and 1% band is long. Paper is made with a net-type paper machine, and an aqueous solution containing a surface sizing agent (alkyl ketene dimer) is treated in a size press so as to be 0.5 g / m 2 on both sides of the dry solid, and after drying, 84.3 g / An m 2 base paper was obtained. Separately, 100 parts of organic pigment having a cavity (trade name: Ropeke HP-91, manufactured by Rohm and Haas, average particle size 1.0 μm), 10 parts of casein solution (solid content), 10 parts of styrene-butadiene copolymer latex (solid) In addition, water was added to prepare a coating solution having a solid concentration of 23%. The coating liquid thus obtained was applied to the above base paper with a reverse roll coater so that the dry weight on one side was 20 g / m 2 , then gelled with calcium formate, and then heated to 100 ° C. The heat transfer paper was obtained by pressure-bonding to a cast drum having a mirror surface and drying.
[0035]
Example 2
90 parts of organic pigment having voids as a pigment of the coating layer component (trade name: Ropeke HP-91, manufactured by Rohm and Haas, average particle size 1.0 μm) and 10 parts of calcined kaolin (trade name: Ansilex 93, Engel) A thermal transfer paper was obtained in the same manner as in Reference Example 1 except that the oil absorption was 80 ml / 100 g manufactured by HARD.
[0036]
Example 3
80 parts of organic pigment having voids as a pigment of the coating layer component (trade name: Ropeke HP-91, manufactured by Rohm and Haas, average particle size 1.0 μm) and 20 parts of calcined kaolin (trade name: Ansilex 93, Engel A thermal transfer paper was obtained in the same manner as in Reference Example 1 except that the oil absorption was 80 ml / 100 g manufactured by HARD.
[0037]
Reference example 2
A thermal transfer paper was obtained in the same manner as in Reference Example 1 except that 100 parts of hollow particles (trade name: GMH-0850, manufactured by Ganz Kasei Co., Ltd., average particle size: 8 μm) were used as the pigment.
[0038]
Example 5
Casein 20 parts as a binder over the coating layer component (solid content), styrene - except for using butadiene copolymer latex 30 parts of (solids) to give a thermal transfer sheet in the same manner as in Reference Example 1.
[0039]
Example 6
A thermal transfer paper was obtained in the same manner as in Reference Example 1 except that casein 20 parts by weight (solid content) and styrene-butadiene copolymer latex 50 parts (solid content) were used as binders for the coating layer component.
[0040]
Example 7
A thermal transfer paper was obtained in the same manner as in Reference Example 1 , except that casein 20 parts by weight (solid content) and polyurethane resin 10 parts (solid content) were used as binders for the coating layer component.
[0041]
Example 8
Apply the coating solution of Example 2 to commercially available coated paper (Whiteon, manufactured by Nippon Processed Paper) with an air knife coater so that the dry weight on one side is 10 g / m 2, and smooth the surface with a super calendar. Thermal transfer paper was obtained.
[0042]
Comparative Example 1
60 parts of organic pigment having voids as a pigment (trade name: Ropeke HP-91, manufactured by Rohm and Haas, average particle size 1.0 μm) and 40 parts of light calcium carbonate (trade name: TP222HS, manufactured by Okutama Kogyo Co., Ltd., oil absorption A thermal transfer paper was obtained in the same manner as in Reference Example 1 except that the amount was 28 ml / 100 g).
[0043]
Comparative Example 2
A thermal transfer paper was obtained in the same manner as in Reference Example 1 except that 100 parts of hollow particles (trade name: Microsphere F-30, manufactured by Matsumoto Yushi Co., Ltd., average particle diameter: 17 μm) were used as the pigment.
[0044]
Comparative Example 3
A thermal transfer paper was obtained in the same manner as in Reference Example 1 except that 10 parts by weight of casein (solid content) was used as the binder of the coating layer component.
[0045]
Comparative Example 4
A thermal transfer paper was obtained in the same manner as in Reference Example 1 except that 50 parts by weight of casein (solid content) and 50 parts of styrene-butadiene copolymer latex (solid content) were used as binders for the coating layer component.
[0046]
Table 1 shows the paper quality and thermal transfer printing evaluation results for the thermal transfer paper obtained in the above examples and comparative examples. The paper quality and thermal transfer evaluation methods of Examples and Comparative Examples are as shown below.
(1) Coating layer density: calculated by the following formula.
Coating layer density (g / cm 3 ) = coating amount (g / m 2 ) / (thickness after coating (mm) −support thickness (mm)) / 1000
(2) Dot reproducibility: A gradation pattern in which the density gradation is changed from 10 to 100% at intervals of 10% with CMYK single color and mixed color by Alps Electric full color thermal transfer printer (trade name: MD-5000) ( Solid printing is 100%). In each density region, occurrence of missed dots such as missing dots was visually determined. A sample having no missed dots was marked with ◯, a sample with a few missed dots was marked with Δ, and a sample with many missed dots was marked with ×.
(3) Solid part uniformity: A solid print was printed in a single color and mixed colors of CMYK with a full color thermal transfer printer (trade name: MD-5000) manufactured by Alps Electric, and the uniformity of the ink transfer was visually determined. A sample with particularly good solid uniformity was marked with ◎, a good sample with ○, a slightly bad sample with △, and a poor sample with x.
(4) Halftone uniformity: gradation is printed in CMYK single color and mixed color with a full color thermal transfer printer (trade name: MD-5000) manufactured by Alps Electric. The smoothness of gradation of gradation was judged visually. A case where the gradation is very smooth is indicated by ◎, a case where the gradation is smooth is indicated by ○, a case where the gradation is slightly lacking is indicated by Δ, and a case where the gradation is not smooth is indicated by ×.
[0047]
[Table 1]
[0048]
【The invention's effect】
According to the first aspect of the present invention, when an organic pigment having voids is used, the cushioning property of the recording layer is improved, so that the adhesion and heat insulation between the thermal head and the recording surface are improved, and the thermal energy of the thermal head is increased. It is transmitted without waste. As a result, the effect of improving the color development sensitivity can be obtained. Further, since organic pigments are softer than inorganic particles, head wear hardly occurs. Ribbon stains do not occur. Further, since the heat insulation of the surface layer could be secured while minimizing the irregularities of the recording layer, the transferability could be further improved.
[0049]
In the invention according to claim 2, since the coating layer obtained by the gelation method is smooth, has good transfer characteristics, and a porous coating layer is formed, it is effective in improving heat insulation. there were.
[0050]
According to the third aspect of the invention, it is possible to improve the heat insulating property by lowering the recording layer density and to improve the transfer characteristics of the molten ink.
[0051]
According to the invention of claim 4, since the surface is smooth, the transfer characteristics are good and a porous coating layer is formed, so that the heat insulating property is improved. Further, if a binder that effectively gels with a gelling agent is selected, it is effective for improving the coating speed and finishing the coated surface.
[0052]
As described above in detail, the thermal transfer recording paper of the present invention has good ink transferability, no dot omission in all regions from low density to high density, good dot reproducibility, and print density level. Excellent tone reproducibility. Further, since there is no ribbon contamination, the head wearability is good, and a clear and high-resolution image can be obtained, it is particularly suitable as a thermal transfer recording paper for a melt-type thermal transfer printer.

Claims (4)

支持体上に少なくとも1層以上の塗工層を設けた熱転写用紙において、該塗工層の最表層が記録層であり、平均粒子径1.0〜10μmのマイクロカプセル状の中空ポリマー粒子である空隙を有する有機顔料80〜90重量部JIS K 5101法による吸油度60ml/100g以上の無機顔料20〜10重量部とからなる100重量部の顔料と、該顔料100重量部に対し15〜80重量部の結着剤とにより該記録層を形成したことを特徴とする熱溶融型熱転写記録用紙。In the thermal transfer paper in which at least one coating layer is provided on the support, the outermost layer of the coating layer is a recording layer and is a microcapsule-like hollow polymer particle having an average particle diameter of 1.0 to 10 μm. 100 to 100 parts by weight of a pigment composed of 80 to 90 parts by weight of an organic pigment having voids and 20 to 10 parts by weight of an inorganic pigment having an oil absorption of 60 ml / 100 g or more according to JIS K 5101 method, and 15 to 80 parts by weight with respect to 100 parts by weight of the pigment A heat-melt type thermal transfer recording paper, wherein the recording layer is formed with a part by weight of a binder. 前記塗工層の最表層の記録層が、キャストコート法のうちゲル化法で形成された塗工層であることを特徴とする請求項1に記載の熱溶融型熱転写記録用紙。 2. The heat melting type thermal transfer recording sheet according to claim 1, wherein the outermost recording layer of the coating layer is a coating layer formed by a gelation method of a cast coating method . 上記記録層の密度が0.65g/cm以下であることを特徴とする請求項1または2記載の熱溶融型熱転写記録用紙。 3. The heat melting type thermal transfer recording sheet according to claim 1, wherein the density of the recording layer is 0.65 g / cm 3 or less. 上記記録層の表面を平滑に形成し、かつ、該記録層をポーラスに形成したことを特徴とする請求項1、2または3記載の熱溶融型熱転写記録用紙。  4. The heat-melting type thermal transfer recording sheet according to claim 1, wherein the surface of the recording layer is formed smoothly and the recording layer is porous.
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