JP4345667B2 - 介在物の識別方法、識別装置及び金属材の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、介在物の識別方法、識別装置及び金属材の製造方法に関する。さらに詳しくは、本発明は、金属材料からなる被検査体の内部に存在する介在物の種類を迅速に識別することができる介在物の識別方法、識別装置と、この識別装置を用いた金属材の製造方法とに関する。
近年、清浄鋼を製造する技術が確立されつつあるのに伴って、製造された鋼の清浄性を高精度で迅速かつ大量に評価できる技術の開発が極めて強く求められるようになってきた。特に、各種鋼材の素材である連続鋳造鋳片の段階においてその清浄性を高精度で迅速かつ大量に評価することが可能になれば、この連続鋳造鋳片を素材として製造される各種鋼材の製品不良の発生を未然に防止することが可能となり、歩留りの著しい向上を図ることができる。このため、鋼の清浄性を高精度で迅速かつ大量に評価する技術を確立することへの要請は、今後よりいっそう高まるものと考えられる。
これまでにも、このような要請に応え得る可能性を有する技術として、幾つかの清浄性評価方法が提案されている。大別すると、破壊検査方法と非破壊検査方法とがある。破壊検査方法としては、ASTM法やJIS法(例えばJIS G0555)等が知られる。一方、非破壊検査方法としては、被検査体の内部を伝播する超音波の反射、減衰さらには散乱等の現象を利用することにより被検査体の内部欠陥の有無を調べる超音波探傷方法が周知である。
そして、連続鋳造鋳片の内部に存在する欠陥の種類によって製鋼段階で執るべき対策が異なるため、この欠陥の種類を迅速に識別することができれば、製鋼工程で適切な対策を早期に講じることができ、不良品の発生を未然に防止できる。
しかし、上述した公知の破壊検査方法又は非破壊検査方法のいずれの検査方法によっても、連続鋳造鋳片の内部に存在する欠陥の種類を迅速に識別し、これに基づいて製鋼工程で適切な対策を早期に講じることはできない。このため、これまでにも、破壊検査方法又は被破壊検査方法に関して欠陥の種類を迅速に識別するための提案が多数なされている。
破壊検査方法に関して、例えば非特許文献1には、被検査体である鋼材から採取した試験片の表面を光学顕微鏡により検査して介在物を評価する方法や、この試験片を電解して介在物を抽出して評価する電解スライム抽出法等が開示されている。
一方、非破壊検査方法に関して、例えば特許文献1には超音波探傷の結果を用いて介在物とピンホール(またはポロシティ)とを明確に識別する方法が、また特許文献2には介在物の組成を分析することなく超音波探傷の結果に基づいてパウダー系介在物であるかその他の介在物であるかを迅速かつ簡便に識別する判別法が、さらに、特許文献3には高周波超音波Cスコープ探傷(以下、「精密超音波探傷」という)装置に信号解析機能とニューラルネットワークとを用いた疵判別機能を導入した全自動探傷システムにより介在物とピンホールとを識別する方法が、それぞれ開示されている。
特開2004−177168 特開平10−62407 特開平10−62357 鋳型内溶鋼流動と介在物の動的挙動 井口学編 平成14年11月 社団法人日本鉄鋼協会 高温プロセス部会 精錬フォーラム・ 混相流解析研究Gr.
しかし、これらの従来の技術によっても被検査体である連続鋳造鋳片の内部に存在する介在物の種類を迅速に識別することはできない。
すなわち、非特許文献1により開示された発明は、光学顕微鏡による目視検査を行うものであるため、その実施に多大な時間及び工数を要し、極少数のサンプルしか評価できない。このため、連続鋳造鋳片の内部に存在する介在物の種類を迅速に識別することはできない。また、非特許文献1により開示された発明に限らず、超音波を利用した介在物の検査は昔から行われており、確かに連続鋳造鋳片の内部に介在物(欠陥)が存在することを判定することは可能であるが、介在物の種類まで識別することはできない。
また、特許文献1には介在物の種類を識別することは全く開示されていないため、特許文献1に開示された発明によっても介在物の種類を識別することはできない。
また、特許文献2に開示された発明は、被検査体が圧延材に特定されているとともに欠陥サイズからの判定であることから、検査結果を迅速に連続鋳造工程に反映させることが難しいとともに、誤判定を生じ易い欠点がある。
さらに、特許文献3に開示された発明では、確かにピンホールと介在物とを識別することは可能になるが、介在物の種類、例えば介在物が塊状介在物又は球状介在物のいずれであるかを識別することは困難である。
このように、従来の技術では、超音波探傷により連続鋳造鋳片の内部におけるピンホールと、介在物又は内部割れとを識別することは可能であったものの、連続鋳造鋳片の内部における介在物の種類まで識別することは不可能であった。
本発明は、金属材料からなる被検査体に存在する欠陥のうちの介在物を、この被検査体に行った超音波探傷により得られたこの被検査体の一のサンプルに存在する全ての欠陥の寸法の測定値についての極値統計法による二重指数分布直線、ハーゼン分率直線又はトーマス分率直線の傾きの大きさを用いて同定することによって、被検査体に存在する介在物の種類を識別することを特徴とする介在物の識別方法である。
別の観点からは、本発明は、内部に存在する欠陥を有する金属材料からなる被検査体に超音波探傷を行う超音波探傷装置と、この欠陥のうちの介在物を、被検査体に行った超音波探傷により得られたこの被検査体の一のサンプルに存在する全ての欠陥の寸法の測定値についての極値統計法による二重指数分布直線、ハーゼン分率直線又はトーマス分率直線の傾きの大きさを用いて同定することによって、被検査体に存在する介在物の種類を識別する識別手段とを備えることを特徴とする介在物の識別装置である。
これらの本発明に係る介在物の識別方法又は識別装置では、介在物の同定が、得られた二重指数分布直線、ハーゼン分率直線又はトーマス分率直線の傾きの大きさが、予め求めた、前記被検査体が経た製造プロセスと同等の製造プロセスにより製造された金属材料に存在する全ての欠陥の寸法の測定値についての極値統計法による二重指数分布直線、ハーゼン分率直線又はトーマス分率直線における介在物の種類毎の傾きの大きさに略一致することにより、行われることが、望ましい。
さらに別の観点からは、本発明は、上述した本発明に係る介在物の識別装置を用いて識別された、製鋼工程を経て製造された金属材の内部に存在する欠陥の種類に基づいて、この製鋼工程における製造条件を調整することによって、この製鋼工程を経て製造される金属材における欠陥の発生を抑制することを特徴とする金属材の製造方法である。
本発明により、超音波探傷によって得られる欠陥のデータに基づいて内部に存在する介在物の種類を識別することが可能となった。これにより、清浄性評価試験を行って迅速に製品品質を予測すること、具体的に識別した介在物の種類に応じて金属材の精錬工程における不具合点を早期に発見して適切な対応を早期に執ること、さらには、本発明に係る装置により介在物の種類の識別を自動的に行うことによってオペレーターの負担を軽減するとともに人為的なミスの発生を解消することが、いずれも可能となる。
以下、本発明に係る介在物の識別方法、識別装置及び金属材の製造方法を実施するための最良の形態を、添付図面を参照しながら詳細に説明する。なお、以降の説明では、被検査体が鋼からなる場合を例にとるが、本発明の最大の特徴は、後述するように、被検査体の内部に存在する介在物の種類を、超音波探傷の結果に極値統計処理を行って識別する点にあるので、被検査体が鋼からなる場合以外の場合であっても、内部に介在物が存在する金属材料からなるものであれば、等しく適用できることはいうまでもない。
本実施の形態では、略述すると、鋼からなる被検査体である連続鋳造鋳片に公知の手法により超音波探傷を行って、この被検査体の内部に存在する介在物を同定することによって、介在物の種類を識別する。この際に、介在物の同定を被検査体の一のサンプルに存在する全ての欠陥の寸法の測定値についての極値統計法による二重指数分布直線、ハーゼン分率直線又はトーマス分率直線の傾きの大きさに基づいて、行う。
そこで、介在物を、被検査体の一のサンプルに存在する全ての欠陥の寸法の測定値についての極値統計法による二重指数分布直線、ハーゼン分率直線又はトーマス分率直線の傾きの大きさに基づいて、同定することができる理由を、説明する。
図1は、本実施の形態において介在物を同定する原理を、従来の方法により介在物を同定する原理と対比して示す説明図である。
連続鋳造鋳片の内部に存在する欠陥は、その種類の違いによって、それぞれの大きさ別個数分布が異なった状態で存在する。このため、欠陥の大きさ別個数分布を測定できれば、この欠陥の種類を同定することが可能である。
図1に例示するように、従来の超音波探傷では、n個のサンプルについて超音波探傷を行い、各サンプルNo.1〜nの中で一番大きな欠陥の大きさを、サンプルNo.1:100μm、サンプルNo.2:300μm、サンプルNo.3:200μm、・・・サンプルNo.n:50μmと求める。そして、求めたn個の各サンプルNo.1〜nの中で一番大きな欠陥の大きさを、昇順で、1.50μm、2.100μm、3.100μm、4.200μm、5.250μm、・・・、n.500μmと並べる。
そして、これらの値を横軸に、これらの値に基づいて下記(1)式により得られる二重指数分布Giを縦軸にそれぞれプロットしてグラフを作成すると、図1中に示す線型関係を示すグラフが得られる。このグラフから確率論的に最大の欠陥の大きさを推定する。
Gi=−log{−log(i/(N+1))} ・・・・・・・(1)
この(1)式において、Nは欠陥の個数を示し、iは欠陥データを昇順に並べた時の順位を示す。
このように、従来の手法は、超音波探傷の結果を極値統計法に用いることを前提として、鋼中の欠陥の大きさ別の個数分布を、欠陥の種類を考慮することなく探傷して欠陥の最大寸法を推定するために、推定に用いるデータはn個の各サンプルNo.1〜nの中での最大寸法(極値)を有する欠陥のデータを代表値として用い、これらのデータにより得られる二重指数分布Giと欠陥の大きさとの間に存在する線型の関係から、確率論的に最大の欠陥の大きさを推定するものである。
このため、従来の方法によっては、例えば正規指数関数等によって近似することにより欠陥の分布特性を求めたとしても、介在物の種類との間に良い相関関係を得ることはできず、連続鋳造鋳片の内部に存在する介在物の種類を識別することは不可能である。
これに対し、本実施の形態では、図1中に例示するように、超音波探傷を行った一つのサンプル中の全測定データを対象として、これらの測定データを昇順に、例えば、1.20μm、2.25μm、3.46μm、4.51μm、5.100μm、6.105μm、・・・・、n.530μmと並べる。
そして、これらの値を横軸に、これらの値に基づいて下記(1)式により得られる二重指数分布Giを縦軸にそれぞれプロットとしてグラフを作成すると、図1中に示すように、介在物の種類に応じて異なる傾きα、α及びαを有する連続した複合直線が得られる。
この複合直線における傾きα、α、αの違いは同一の形態を有する介在物の分布を表す指標であり、この傾きα、α、αの領域における欠陥の大きさ別個数分布がそれぞれの介在物の大きさ別個数分布に該当するため、このグラフにおける傾きα、α、αに着目することによって、連続鋳造鋳片の内部における介在物を同定して介在物の種類を識別することが可能となる。
具体的に説明すると、介在物の同定は、図1に示すように、被検査体である連続鋳造鋳片に行った超音波探傷により得られたこの連続鋳造鋳片の一のサンプルに存在する全ての欠陥の寸法の測定値についての極値統計法による二重指数分布直線、ハーゼン分率直線又はトーマス分率直線の傾きの大きさα、α、αが、予め求めた、この連続鋳造鋳片が経たそれまでの製造プロセスと同等の製造プロセスにより既に製造された連続鋳造鋳片に存在する全ての欠陥の寸法の測定値についての極値統計法による二重指数分布直線、ハーゼン分率直線又はトーマス分率直線の介在物の種類毎の傾きの大きさに略一致することにより、行われる。
ここで、上記製造プロセスは、連続鋳造鋳片の鋼種によってある程度決定されるものである。例えば介在物の存在を厳しく制御する製造プロセスの場合には、Ca添加処理、P,S等の低減のためIR(Injection Rance)法のプロセスを追加する場合がある。このような鋼種によって決定される製造プロセス毎に、この連続鋳造鋳片が経たそれまでの製造プロセスと同等の製造プロセスにより既に製造された連続鋳造鋳片に存在する全ての欠陥の寸法の測定値についての極値統計法による二重指数分布直線、ハーゼン分率直線又はトーマス分率直線における介在物の種類毎の傾きの大きさを予め求めておくことが、望ましい。
上記製造プロセスは、連続鋳造鋳片の材質毎に求めておくことも一つ−方法である。例えば、C<0.01%(極低炭素鋼)、C:0.01〜0.06%(低炭素鋼)、C:0.07〜0.19%(中炭素鋼)、C>0.20%(鋼炭素鋼)というように区分して、各区分毎に、比較対象となる極値統計法による二重指数分布直線、ハーゼン分率直線又はトーマス分率直線における介在物の種類毎の傾きの大きさを、予め求めておくようにしてもよい。なお、この例はあくまでも例示であり、区分の範囲は状況に応じて適宜変更して設定すればよい。
また、上記製造プロセスは、連続鋳造鋳片の組成(例えばAl、Mn、S、Si、P、その他の元素毎)に、上記傾きの大きさを予め求めておくようにしてもよい。
さらに、この傾きにはばらつきがあるが、このばらつきを考慮して予め傾きの許容範囲を決めておき、許容範囲内であれば介在物を同定するようにすることが望ましい。
また、同様に、上述した(1)式により求められる二重指数分布Giではなく、(2)式により求められるHazen分率、又は(3)式により求められるThomas分率を用いても、介在物の種類に応じて異なる傾きを有する連続した複合直線が得られるため、存在する各介在物を同定して介在物の種類を識別することができる。
P(z)=(i−1)/N+1/2N=(2i−1)/2N ・・・・・(2)
P(zi)=i/(N+1) ・・・・・・・(3)
なお、(1)式により求められる二重指数分布Gi、(2)式により求められるハーゼン(Hazen)分率、又は(3)式により求められるトーマス(Thomas)分率は、いずれも、公知の統計手法であるため、これら(1)〜(3)式に関する説明は省略する。
このように、本実施の形態では、介在物の種類に応じて異なる欠陥の大きさの分布を求めることによって介在物を同定して介在物の種類を識別するために、被検査体である連続鋳造鋳片に対して行った超音波探傷による一つのサンプルにおける欠陥の寸法の全ての測定値をいずれも極値とみなし、介在物の種類によって、これらの測定値についての極値統計法による二重指数分布直線、ハーゼン分率直線又はトーマス分率直線の傾きの大きさが変化することを利用して介在物を同定するという原理に基づいている。
したがって、本実施の形態は、異なる介在物の母集団(サンプル)が存在した場合に(1)式、(2)式又は(3)式により得られる介在物の分布直線の特徴から同一サンプル内に存在する異なる種類の介在物について大きさ別個数分布を検証するという点において、上述した従来の手法とは顕著に相違する。
このようにして、本実施の形態によれば、連続鋳造鋳片に存在する欠陥のうちの介在物を、この連続鋳造鋳片に行った超音波探傷により得られたこの連続鋳造鋳片の一のサンプルに存在する全ての欠陥の寸法の測定値についての極値統計法による二重指数分布直線、ハーゼン分率直線又はトーマス分率直線の傾きの大きさを用いて同定することによって、連続鋳造鋳片に存在する介在物の種類を識別する。
次に、本実施の形態における介在物の検査装置について説明する。この検査装置は、超音波探傷を行って連続鋳造鋳片の内部に存在する介在物の種類を識別するための装置であり、超音波探傷装置と、識別装置、さらに出力装置を備える。
超音波探傷装置は、被検査体である連続鋳造鋳片に超音波探傷を行う。超音波探傷装置自体は、連続鋳造鋳片等の鋼材の内部品質検査に周知・慣用の装置であれば良く、特定の型式のものには限定されない。
なお、この超音波探傷では、介在物を検出するために10MHz以上の高周波の超音波を用いることが望ましい。超音波の周波数が10MHz未満であると、本実施の形態において識別しようとする連続鋳造鋳片の内部の小さな欠陥を見逃してしまう危険性が高まるためである。
次に識別装置は、この超音波探傷装置による超音波探傷の結果に基づいて、具体的には超音波探傷波形の特徴量解析に基づいて、まず、探傷された欠陥をピンホール又は介在物に弁別して識別する。
ここで、「特徴量解析」とは、超音波探傷波の波形、位相、エコー高ささらにはノイズ等の特徴量を考慮・解析することによって、探傷された欠陥をピンホール又は介在物に弁別して識別することである。
なお、探傷された欠陥を介在物又はピンホールに弁別する方法は特に限定を要さず、公知の手法を用いればよい。例えば、超音波探傷波形から欠陥エコーを特定して特徴量を抽出した後に、いわゆるニューラルネットワークを用いた弁別方法を用いることが望ましい。
ニューラルネットワークとは、生物の神経(ニューロン)を人工的に模倣したものであり、これらを数学モデル化することによって、経済予測から家電製品に至るまでの幅広い分野における情報処理に応用されている。ニューラルネットワークの大きな特徴は、学習機能を有することでありニューラルネットワークに記憶させたい入力と出力(教師データ)との組を与え、ニューロン間の結合の程度(重み)を学習させることにより、明示的なモデルを設定しなくとも、入力及び出力の対応関係だけからそのモデルを推定するものである。このニューラルネットワークは、明示的なモデルを用いることができない連続鋳造鋳片の内部の介在物の判別に対して特に有効である。
また、この識別装置は、上述したようにして識別された欠陥のうちの介在物を、さらに、超音波探傷により得られた連続鋳造鋳片の一のサンプルに存在する全ての欠陥の寸法の測定値についての極値統計法による二重指数分布直線、ハーゼン分率直線又はトーマス分率直線の傾きの大きさに基づいて同定することによって、内部に存在する介在物の種類を識別する。
すなわち、超音波探傷により得られた連続鋳造鋳片の一のサンプルに存在する全ての欠陥の寸法の測定値についての極値統計法による二重指数分布曲線は、図1を参照しながら説明したように、単純な直線とはならず、3つの異なる傾きα、α、αを有する複合直線となる。なお、ハーゼン分率直線又はトーマス分率直線も、二重指数分布曲線と同様に、3つの異なる傾きα、α、αを有する連続した複合直線となる。
さらに、出力装置は、この識別装置の結果を出力してオペレータに表示する。
そして、以上説明した、超音波探傷装置、識別装置、さらに出力装置を備える本実施の形態における介在物の識別装置を用いて、連続鋳造工程を経て製造された連続鋳造鋳片を検査して判明した、連続鋳造鋳片の内部に存在する欠陥の種類に基づいて、この連続鋳造工程以前の上流側の製鋼工程において適切な種々の対策が講じられるように連続鋳造工程以前の上流側の製鋼工程の操業条件を制御することにより、連続鋳造鋳片に不良品が大量に発生することを未然に防止することが可能となる。
なお、このような介在物やピンホールの種類、または製品が許容する清浄性の違いによって、連続鋳造工程以前の上流側の製鋼工程での有効な対策が異なるため、例えば以下のような方法で行う。
本実施の形態の識別装置によって検出された、連続鋳造鋳片の内部に存在する欠陥が介在物である場合には、例えば還元精錬期のスラグ塩基度を低目に抑制したり、スラグ成分(AlやMgO)の濃度の上限管理を行うことが有効である。また、連続鋳造鋳型の内部における溶鋼の過熱度ΔT(鋳型内溶鋼温度−液相線温度)が高くすることも有効である。
また、連続鋳造鋳片の表皮直下に存在する介在物に起因して、例えば自動車用外装用鋼板等において問題となるスリバー疵等の表面欠陥を防止するためには、連続鋳造の際に適正な鋳造速度を設定することや、移動磁場による溶鋼撹拌を行ったり、静磁場による溶鋼噴流の分散を行うことにより、連続鋳造鋳片の表皮直下に捕捉されるクラスターやピンホールを積極的に浮上分離させることも有効である。本実施の形態によれば、製品ニーズに応じてこれらの対策を迅速に行うことが可能となるため、最もコストパフォーマンスに優れた素材を下流工程に供給することができる。
一方、本実施の形態の識別装置によって検出された、連続鋳造鋳片の内部に存在する欠陥がピンホールである場合には、上述した対策に加えて、溶鋼中に吹込むArガス量を調整し、連続鋳造時に浸漬ノズルの閉塞を防止しながら連続鋳造鋳型の内部に持ち込まれるArガスを最小限に抑制することにより、連続鋳造鋳片の内部に残存するピンホールを抑制する対策を行う。
このように、本実施の形態によれば、超音波探傷結果によって得られる欠陥データから連続鋳造鋳片の内部の介在物の種類を識別することが可能となり、これにより、清浄性評価試験を行って迅速に製品品質を予測すること、具体的に識別した介在物の種類に応じて製造過程(例えば製鋼工程)における不具合点を早期に発見して適切な対応を早期に迅速に執ること、さらには、本実施の形態の識別装置により介在物の種類の識別を自動的に行うことによってオペレーターの負担を軽減するとともに人為的なミスの発生を解消することが、いずれも可能となった。
さらに、本発明について実施例を参照しながらより具体的に説明する。
上述した本実施の形態の介在物の識別装置を用いて、数種類の介在物が混在するサンプル(スラブ)を高周波超音波探傷装置によって探傷した結果について、超音波探傷波形の特徴量解析を行って、介在物及びピンホールの識別を行った。
用いたスラブは、連続鋳造した265mm厚及び1240mm幅の連続鋳造鋳片であり、プレーンカーボン系(0.05C−0.25Mn−0.04Si−0.05Alの低炭素アルミキルド鋼)を用いた。このスラブを図2に模式的に示す。
図2に示すように、このスラブ1から連続鋳造鋳込み方向(図2における矢示方向)に平行にスラブ表面を含めて3mm×100mm×100mmの試験片2を切り出した。この試験片2の中で75mm×50mmの範囲全面を一のサンプルとして、自動超音波探傷を行った。
超音波探傷には、50MHzの高周波超音波を用い、探傷ピッチは探傷方向に0.05mmとした。
探傷結果(欠陥情報)及び欠陥位置(位置情報)それぞれのデータは、探傷装置に接続されたパソコンのハードディスクに逐次送信され、欠陥情報とその位置情報とが1:1に対応するように構成した。
試験片2の一のサンプルにおける全測定データを用いて、上述した(1)式によって二重指数分布を求めた。求めた二重指数分布を図3にグラフで示す。なお、Yjα1、Yjα2及びYjα3は、いずれも、基準化変数(−)を示し、√SFAは自然欠陥の精密超音波探傷による探傷測定面積(mm)を示す。
このグラフは、異なる3つの直線Yjα1=229.66√AFA−25.993、Yjα2=71.355√AFA−7.2068、及びYjα3=4.5784√AFA−2.9804を有する連続した複合直線となった。
本実施例では、これらの直線の傾き229.66、71.355、4.5784と、介在物α、α及びαの種類との関係を明らかにして、介在物α、α及びαを同定することにより、介在物α、α及びαの種類を特定する。
すなわち、図4に示す介在物(クラスター、塊状介在物及び球状介在物)ならびにピンホール(タイプA、B)の全種類の欠陥について同様に測定した二重指数分布の結果を、図3に示すグラフと比較する。
なお、図4は、光学顕微鏡により200倍の倍率で観察した結果である。前述した試験片2を厚み3mmのうち裏面の0.5mmが超音波の不感帯であるため、まず0.5mmを研削し、0.1mm毎に研削してその都度光学顕微鏡で観察して得た。
この観察結果とパソコンに記憶された欠陥の位置情報とを符合しながら、超音波探傷の欠陥と介在物とを照合した。
図5は、照合結果を示すグラフであり、図5(a)は高周波超音波探傷において探傷波形の特徴量解析による欠陥判定により介在物であると識別した欠陥に関するものである。図5(b)はピンホールであると識別した欠陥に関するものである。図5(a)及び図5(b)において、Yは基準化変数(−)を示し、√SFAは自然欠陥の精密超音波探傷による探傷測定面積(mm)を示す。なお、ピンホールと介在物との識別は、本実施例では上述したニューラルネットワークを用いて行った。
図5(a)において、観察された欠陥は、傾きα(=229.66)では塊状介在物及び球状介在物Bであり、傾きα(=71.355)では球状介在物Aであり、さらに、傾きα(=4.5784)ではクラスターであった。
また、図5(b)では、観察された欠陥は、傾きα(=148.06)ではタイプBのピンホールであり、傾きα(=14.24)ではタイプAのピンホールであり、傾きα(=1.584)では図5(a)と同様にクラスターであった。
図5(a)において、傾きαと傾きαとにおいて観察された球状介在物の違いは、図6(a)に示すように、それぞれの介在物の形態であり、球状介在物Aは溶融した形態であるのに対して、球状介在物Bは焼結した形態である。
外観上は球状でありながら、介在物の構成は塊状介在物に近く、傾きαにおいて観察された介在物は、未溶融スラグ又はパウダーを起源とした介在物であることが分かる。
一方、図5(a)又は図5(b)のいずれにおいても、傾きαにおいて観察されたクラスターについて、両者の違いは図6(b)に示すように、介在物と判定されたクラスターでは介在物とメタル間において間隙が存在しないのに対して、ピンホールと判定されたクラスターでは間隙が存在する。
したがって、図5(a)及び図5(b)に示す結果から、図3にグラフで示す複合直線における直線Yjα1=229.66√SFA−25.993は塊状介在物と焼結した形態の球状介在物とが存在することを示し、直線Yjα2=71.355√AFA−7.2068は溶融した状態の球状介在物が存在することを示し、さらに直線Yjα3=4.5784√SFA−2.9804はメタルとの間に間隙が存在しないクラスタが存在することを示す。
このように、図3にグラフで示す二重指数分布Yjαの複合直線における直線Yjα1の傾きの大きさ(229.66)、直線Yjα2の傾きの大きさ(71.355)、さらに直線YGjα3の傾きの大きさ(4.5784)と、介在物の種類とはよい相関を示しており、統計手法を応用して介在物を同定して、介在物の種類を識別できた。
このように、本実施例によれば、連続鋳造鋳片1に存在する欠陥のうちの介在物を、この連続鋳造鋳片1に行った超音波探傷により得られた連続鋳造鋳片1の一のサンプルに存在する全ての欠陥の寸法の測定値についての極値統計法による二重指数分布直線、ハーゼン分率直線又はトーマス分率直線の傾きの大きさが、予め求めた、この連続鋳造鋳片1が経た製造プロセスと同等の製造プロセスにより製造された連続鋳造鋳片に存在する全ての欠陥の寸法の測定値についての極値統計法による二重指数分布直線、ハーゼン分率直線又はトーマス分率直線における介在物の種類毎の傾きの大きさに略一致することにより同定することによって、連続鋳造鋳片1に存在する介在物の種類を識別できた。
このため、本実施例において認められたスラブ1の内部に存在する欠陥について、介在物を精度よく特定して介在物の種類を識別し得ることから、定期的にスラブの清浄性を調査し、それぞれの介在物を低減する対策として、二次精錬工程であるRHにおける環流時間の延長、連続鋳造工程においてパウダーの物性値(粘度、溶融温度等)の見直しと、鋳造速度を適正化する対策を講じた。
これにより、この対策を講じられた以降の製造された連続鋳造鋳片の内部における塊状介在物と、焼結した形態の球状介在物と、溶融した状態の球状介在物と、メタルとの間に間隙が存在しないクラスタとの発生を、大幅に低減することができ、製造歩留りを大幅に向上することができた。
このように、本実施例では、図3のグラフにおける直線Yjα1、Yjα2及びYjα3の傾きの値229.66、71.355、4.5784を、図5に示す連続鋳造鋳片1に存在する各種介在物の傾きの参照値と比較することにより、介在物α、α及びαを同定して介在物の種類を識別する。
ここで、直線Yjα1、Yjα2及びYjα3の傾きの値229.66、71.355、4.5784の値は、二重指数分布から求めるために、対象となる欠陥のN数や介在物の種類の数によって、変動する。
また、直線Yjα1、Yjα2及びYjα3の傾きの値の変動幅は、介在物の種類によって変動する。すなわち、連続鋳造鋳片1の内部の介在物の分布は一般的に下記(4)式により表される。この(4)式におけるc、dは介在物分布係数を示す。
α=c・exp(−d・SFA) ・・・・・・(4)
ここで、図7は、(4)式により得られる連続鋳造鋳片1の内部の介在物の分布を示す直線と、実際の連続鋳造鋳片1の内部の介在物の分布を示す点とを示すグラフである。図7において、横軸は自然欠陥の精密超音波探傷による探傷測定面積√SFAであり、縦軸は介在物の個数比yαである。
同図に示すように、種類が異なる介在物が連続鋳造鋳片1の内部に混在していると、この(4)式により示される連続鋳造鋳片1の内部の介在物の分布と、実際の分布とは一致しない。
そこで、本実施例では、連続鋳造鋳片1の内部に混在している介在物を種類別に分けて、分けたそれぞれに対して、本発明を適用して下記(5)式によって整理する。(5)式におけるyは基準化変数(j=1〜n)を示す。
=−ln[−ln{j/(n+1)}] ・・・・・・・(5)
図8は、図3に示す介在物α〜αであると判定した欠陥データを(5)式によって個別に整理した結果の一例を示すグラフである。なお、図8のグラフにおけるβ〜β図3のグラフにおけるα、α及びαにそれぞれ対応する。
また、αとβとの関係は、図9にグラフで示すように(6)式によって整理することができる。
β=1.0512α1.1462 ・・・・・・・(6)
換言すると、図3のグラフにおけるα、α及びα別に介在物を分類して、それぞれの介在物の母集団について(5)式により多重回帰を行った結果、それぞれの介在物の母集団に個別に(5)式を適用可能であることが、確認された。
つまり、図8に示すグラフは、図3のグラフにおけるα、α及びα別の介在物毎に分けて二重指数分布を求めたものであり、このグラフにおいてそれぞれの介在物の集団が一直線により表されていることから、同一種類の介在物であると判定している。
図9にグラフで示すように、介在物α、α及びα、ピンホールα、α及びαの傾きは一定値とはならず、それぞれが同一オーダ内でばらついているが、これは二重指数関数を求める際の対象となる欠陥個数分布の違いによって生じており、α、βのオーダーが同一であれば同一の分布を有するものと考えられる。
一方、連続鋳造鋳片1に含まれる介在物の種類とそれぞれの個数も、製造プロセスの違いによって異なる。例えば、一般的なアルミキルド鋼であれば、Alが主体となり、Ca添加等の介在物形態制御を施した場合は、球状介在物が主体となる。
このように、本発明によれば、製造プロセスに応じて介在物の種類が特定された上で、傾きαが幅を持って決定されることになる。このため、傾きαは介在物の種類によって一義的に決定されるものではなく、個々の製造プロセスに応じた介在物の発生状況に基づいて決定される固有の値である。
このため、本実施例の結果にも示されるように、介在物の種類(塊状介在物と焼結した形態の球状介在物、溶融した状態の球状介在物、メタルとの間に間隙が存在しないクラスタ)に応じて、傾きは限定された範囲の値として得られる。
実施の形態において介在物を識別する原理を、従来の方法により介在物を識別する原理と対比して示す説明図である。 実施例で用いたスラブを示す説明図である。 実施例において試験片の一のサンプルにおける全測定データを用いて求めた二重指数分布直線を示すグラフである。 実施例におけるスラブの内部に存在し得る欠陥を示す説明図である。 実施例における観察結果とパソコンに記憶された欠陥の位置情報との照合結果を示すグラフであり、図5(a)は高周波超音波探傷において探傷波形の特徴量解析による欠陥判定により介在物であると識別した欠陥に関するものであり、図5(b)はピンホールであると識別した欠陥に関するものである。 実施例で用いたスラブの内部に存在する欠陥を示す説明図である。 連続鋳造鋳片の内部の介在物の分布を示す直線と、実際の連続鋳造鋳片1の内部の介在物の分布を示す点とを示すグラフである。 図3に示す介在物α〜αであると判定した欠陥データを(5)式によって個別に整理した結果の一例を示すグラフである。 αとβとの関係を示すグラフである。
符号の説明
1 スラブ
2 試験片

Claims (4)

  1. 金属材料からなる被検査体に存在する欠陥のうちの介在物を、該被検査体に行った超音波探傷により得られた該被検査体の一のサンプルに存在する全ての欠陥の寸法の測定値についての極値統計法による二重指数分布直線、ハーゼン分率直線又はトーマス分率直線の傾きの大きさを用いて同定することによって、前記介在物の種類を識別することを特徴とする介在物の識別方法。
  2. 前記介在物の同定は、得られた前記二重指数分布直線、ハーゼン分率直線又はトーマス分率直線の傾きの大きさが、予め求めた、前記被検査体が経た製造プロセスと同等の製造プロセスにより製造された金属材料に存在する全ての欠陥の寸法の測定値についての極値統計法による二重指数分布直線、ハーゼン分率直線又はトーマス分率直線における介在物の種類毎の傾きの大きさに略一致することにより、行われる請求項1に記載された介在物の識別方法。
  3. 内部に存在する欠陥を有する金属材料からなる被検査体に超音波探傷を行う超音波探傷装置と、前記欠陥のうちの介在物を、前記被検査体に行った超音波探傷により得られた該被検査体の一のサンプルに存在する全ての欠陥の寸法の測定値についての極値統計法による二重指数分布直線、ハーゼン分率直線又はトーマス分率直線の傾きの大きさを用いて同定することによって、前記介在物の種類を識別する識別手段とを備えることを特徴とする介在物の識別装置。
  4. 請求項3に記載された介在物の識別装置を用いて識別された、製鋼工程を経て製造された金属材の内部に存在する欠陥の種類に基づいて、該製鋼工程における製造条件を調整することによって、該製鋼工程を経て製造される金属材における前記欠陥の発生を抑制することを特徴とする金属材の製造方法。
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