JP4343222B2 - 薬物代謝酵素予測装置 - Google Patents

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Description

この発明は、薬物代謝酵素予測装置、薬物代謝酵素予測方法、薬物代謝酵素予測プログラムおよび記録媒体に関し、特に、薬物代謝酵素の分子種および化合物における薬物代謝酵素との反応部位を精度よく予測することができる、薬物代謝酵素予測装置、薬物代謝酵素予測方法、薬物代謝酵素予測プログラムおよび記録媒体に関するものである。
近年、医薬品開発のステージにおいて、開発した薬物の約50%以上が、薬物代謝の問題(例えば、薬効や副作用など)により、ドロップアウトしている。
そのため、医薬品開発の初期の段階で、化合物における薬物代謝の問題を評価し、当該問題をクリアした化合物に絞り込むことは、副作用の少ない医薬品の開発や医薬品開発にかかるコスト削減などの観点から、非常に大きなニーズとなっている。
従来、例えば、化合物から薬物代謝酵素の分子種や反応部位を特定するために、薬物代謝スクリーニング試験やマススペクトルを用いた代謝産物の同定が実施されている。
また、薬物代謝酵素の分子種や反応部位をコンピュータ上で予測する技術は、例えば、非特許文献1、特許文献1、特許文献2および特許文献3などに記載されている。
ここで、非特許文献1には、化合物構造を入力として、文献から収集された既知代謝反応からの類推により、未知の代謝物を予測する技術が記載されている。具体的には、既知代謝反応から基質と代謝物の反応部分構造を抽出し、予測したい化合物の中に抽出された反応部分構造があれば、既知代謝情報に基づいて代謝物を予測するという経験的な手法を実現する技術が記載されている。この技術では、予測モデルの作成に使用したトレーニングデータの母集団(化合物)に基づいて、幅広い範囲の化合物を精度よく予測することができる。
また、特許文献1には、化学量論的データを元に、薬物のあらゆる代謝経路の相対的な速度を、反応速度の一番速い経路を一番起こりえる反応とみなして予測する技術が記載されている。
また、特許文献2には、エネルギー理論的データを元に、薬物のあらゆる代謝部位の感受性を、感受性の一番高い部位を代謝部位の一番の候補とみなして予測する技術が記載されている。
また、特許文献3には、エネルギー理論的データを元に、薬物のあらゆる代謝部位の安定性を、安定性の一番高い部位を代謝部位の一番の候補とみなして予測する技術が記載されている。
米国特許出願公開第2003/0054430号明細書 米国特許出願公開第2002/0040276号明細書 米国特許出願公開第2001/0044699号明細書 富士通株式会社が開発した薬物代謝研究支援システム「Bio Frontier/P450」のホームページ「http://venus.netlaboratory.com/material/messe/biofrontierp450/」
しかしながら、上述した薬物代謝スクリーニング試験やマススペクトルを用いた代謝産物の同定は、すべてウェット実験によるもので、コストや時間が大幅にかかる、という問題点がある。
また、上述した非特許文献1に記載の技術では、予測率が使用したトレーニングデータの品質に左右されるため、予測モデルの作成に使用したトレーニングデータの母集団(化合物)より極端に異なる化合物の予測が困難である、という問題点がある。すなわち、予測可能な化合物の範囲が母集団により限定されるため、あらゆる化合物に適用することができない、という問題点がある。つまり、あらゆる化合物を精度よく予測することができない、という問題点がある。
また、上述した特許文献1、特許文献2および特許文献3に記載の技術では、化合物の立体的な形状を考慮していないため、エネルギー計算により反応性が高く予測されたが形状的に薬物代謝酵素と結合できない化合物も結果的に含まれてしまう、という問題点がある。
この発明は、上述した従来技術における問題点を解消するためになされたものであり、予測のためのトレーニングデータを用いず、また化合物の立体的な形状を考慮して、あらゆる化合物に対する、薬物代謝酵素の分子種および化合物における薬物代謝酵素との反応部位を精度よく予測することができる、薬物代謝酵素予測装置、薬物代謝酵素予測方法、薬物代謝酵素予測プログラムおよび記録媒体を提供することを目的とする。
本発明では、薬物代謝酵素の分子種および化合物における薬物代謝酵素との反応部位の予測を提案する。
ここで、本発明者は、鋭意検討の結果、薬物代謝酵素に、薬物分子を固定する部位が4箇所存在することを見出した。そして、本発明者は、第25図に示すように、当該4箇所の部位をそれぞれ、結合部位(結合サイトまたは誘引サイト)、反応部位(反応サイト)、ピンチングポイントおよびオープンスペース部位(オープンスペースサイト)と名付けた。第25図は、化合物における結合部位、反応部位、ピンチングポイントおよびオープンスペース部位を模式的に示す図である。
第25図において、まず、結合部位とは、化合物と薬物代謝酵素とが結合する部位である。反応部位とは、化合物および薬物代謝酵素において代謝反応が起こる部位である。ピンチングポイントとは、反応部位と結合部位とを少なくとも繋ぐ原子である。オープンスペース部位とは、ピンチングポイントと繋がる結合部位および反応部位以外の部位(原子群)である。
すなわち、本発明は、上述の4箇所それぞれを評価することにより、薬物代謝酵素の分子種および反応部位を予測する。
したがって、上述した課題を解決し、目的を達成するため、本発明に係る薬物代謝酵素予測装置(薬物代謝酵素予測方法)は、化合物を構成する各原子の座標に関する情報である原子座標情報、前記原子間の結合に関する情報である結合情報、複数の前記原子により構成される環構造に関する情報である環構造情報のうち少なくとも一つを含む化合物構造情報を取得する化合物構造情報取得手段(化合物構造情報取得工程)と、前記化合物構造情報取得手段(化合物構造情報取得工程)により取得された前記化合物構造情報から、前記化合物と薬物代謝酵素とが結合する部位である結合部位および結合する前記薬物代謝酵素の分子種を同定するための結合部位同定条件に基づいて、当該化合物構造情報に対応する前記化合物における前記結合部位を構成する前記原子に関する情報である結合部位情報および前記分子種に関する情報である分子種情報を同定する結合部位・分子種情報同定手段(結合部位・分子種情報同定工程)と、前記結合部位・分子種情報同定手段(結合部位・分子種情報同定工程)により同定された前記結合部位情報および前記化合物構造情報から、前記化合物および前記薬物代謝酵素において代謝反応が起こる部位である反応部位と前記結合部位とを少なくとも繋ぐ前記原子であるピンチングポイントを特定し、特定された前記ピンチングポイントの前記原子に関する情報であるピンチングポイント情報および当該ピンチングポイント情報に対応する前記ピンチングポイントと繋がる前記反応部位を構成する前記原子に関する情報である前記反応部位情報を取得するピンチングポイント・反応部位情報取得手段(ピンチングポイント・反応部位情報取得工程)と、前記ピンチングポイント・反応部位情報取得手段(ピンチングポイント・反応部位情報取得工程)により取得された前記反応部位情報を、前記分子種情報および前記化合物構造情報から、前記反応部位を同定するための反応部位同定条件に基づいて同定する反応部位情報同定手段(反応部位情報同定工程)と、前記ピンチングポイント・反応部位情報取得手段(ピンチングポイント・反応部位情報取得工程)により取得された前記ピンチングポイント情報を、前記分子種情報および前記化合物構造情報から、前記ピンチングポイントを同定するためのピンチングポイント同定条件に基づいて同定するピンチングポイント情報同定手段(ピンチングポイント情報同定工程)と、を備えた(含んだ)ことを特徴とする。
また、本発明に係る薬物代謝酵素予測装置(薬物代謝酵素予測方法)は、前記発明に係る薬物代謝酵素予測装置(薬物代謝酵素予測方法)において、前記結合部位・分子種情報同定手段(結合部位・分子種情報同定工程)は、予め定めた結合部位選択基準に基づいて前記結合部位を選択させる結合部位選択手段(結合部位選択工程)と、前記結合部位選択手段(結合部位選択工程)により選択された前記結合部位の前記結合部位情報を前記化合物構造情報から取得する結合部位情報取得手段(結合部位情報取得工程)と、前記結合部位情報取得手段(結合部位情報取得工程)により取得された前記結合部位情報を、前記化合物構造情報から、前記結合部位同定条件に基づいて同定し、同定された前記結合部位情報に対応する前記分子種を前記分子種情報として同定する取得結合部位・分子種情報同定手段(取得結合部位・分子種情報同定工程)と、をさらに備えた(含んだ)ことを特徴とする。
また、本発明に係る薬物代謝酵素予測装置(薬物代謝酵素予測方法)は、前記発明に係る薬物代謝酵素予測装置(薬物代謝酵素予測方法)において、前記結合部位同定条件は、前記結合部位を構成する前記原子の前記原子座標情報の範囲である結合部位座標範囲を、予め定めた前記分子種ごとに規定した条件であることを特徴とし、前記取得結合部位・分子種情報同定手段(取得結合部位・分子種情報同定工程)は、前記結合部位情報取得手段(結合部位情報取得工程)により取得された前記結合部位情報に対応する前記結合部位を構成する前記原子の前記原子座標情報が前記結合部位同定条件で規定された前記結合部位座標範囲を満たす場合に当該結合部位情報を同定し、満たした前記結合部位座標範囲に対応する前記分子種を前記分子種情報として同定する座標基準取得結合部位・分子種情報同定手段(座標基準取得結合部位・分子種情報同定工程)をさらに備えた(含んだ)こと特徴とする。
また、本発明に係る薬物代謝酵素予測装置(薬物代謝酵素予測方法)は、前記発明に係る薬物代謝酵素予測装置(薬物代謝酵素予測方法)において、前記ピンチングポイント・反応部位情報取得手段(ピンチングポイント・反応部位情報取得工程)は、前記結合部位・分子種情報同定手段(結合部位・分子種情報同定工程)により同定された前記結合部位情報に対応する前記結合部位を構成する前記原子と繋がる前記原子である直接結合原子および当該直接結合原子と繋がる前記原子を、前記化合物構造情報に含まれる前記結合情報に基づいて特定する原子特定手段(原子特定工程)と、前記原子特定手段(原子特定工程)により特定された前記原子が前記環構造を構成する前記原子であるか否かを前記化合物構造情報に含まれる前記環構造情報に基づいて判定する環構造判定手段(環構造判定工程)と、前記環構造判定手段(環構造判定工程)により前記原子特定手段(原子特定工程)により特定された前記原子が前記環構造を構成する前記原子であると判定された場合、特定された前記原子および当該原子と前記環構造を構成する他の前記原子を、前記反応部位を構成する前記原子として特定し、前記原子特定手段により特定された前記直接結合原子を前記ピンチングポイントとして特定するピンチングポイント・反応部位特定手段(ピンチングポイント・反応部位特定工程)と、前記ピンチングポイント・反応部位特定手段(ピンチングポイント・反応部位特定工程)により特定された前記ピンチングポイントの前記ピンチングポイント情報および特定された前記反応部位の前記反応部位情報を、前記結合部位情報および前記化合物構造情報から取得する特定ピンチングポイント・反応部位情報取得手段(特定ピンチングポイント・反応部位情報取得工程)と、をさらに備えた(含んだ)ことを特徴とする。
また、本発明に係る薬物代謝酵素予測装置(薬物代謝酵素予測方法)は、前記発明に係る薬物代謝酵素予測装置(薬物代謝酵素予測方法)において、前記反応部位同定条件は、前記反応部位を構成する前記原子の前記原子座標情報の範囲である反応部位座標範囲、前記反応部位を構成する前記原子と前記ピンチングポイントとの角度値の範囲である反応部位角度範囲および前記反応部位を構成する前記原子と前記ピンチングポイントとの距離値の範囲である反応部位距離範囲を、予め定めた前記分子種ごとに規定した条件であることを特徴とし、前記反応部位情報同定手段(反応部位情報同定工程)は、前記ピンチングポイント・反応部位情報取得手段(ピンチングポイント・反応部位情報取得工程)により取得された前記反応部位情報に対応する前記反応部位を構成する前記原子の前記原子座標情報が、同定された前記分子種情報に対応する前記分子種において、前記反応部位同定条件で規定された前記反応部位座標範囲を満たすか否かを判定する座標基準反応部位情報判定手段(座標基準反応部位情報判定工程)と、前記反応部位情報に対応する前記反応部位を構成する前記原子と前記ピンチングポイント情報に対応する前記ピンチングポイントとの前記角度値を算出し、算出された前記角度値が、同定された前記分子種情報に対応する前記分子種において、前記反応部位同定条件で規定された前記反応部位角度範囲を満たすか否かを判定する角度基準反応部位情報判定手段(角度基準反応部位情報判定工程)と、前記反応部位情報に対応する前記反応部位を構成する前記原子と前記ピンチングポイント情報に対応する前記ピンチングポイントとの前記距離値を算出し、算出された前記距離値が、同定された前記分子種情報に対応する前記分子種において、前記反応部位同定条件で規定された前記反応部位距離範囲を満たすか否かを判定する距離基準反応部位情報判定手段(距離基準反応部位情報判定工程)と、前記座標基準反応部位情報判定手段(座標基準反応部位情報判定工程)、前記角度基準反応部位情報判定手段(角度基準反応部位情報判定工程)および前記距離基準反応部位情報判定手段(距離基準反応部位情報判定工程)により満たすと判定された前記反応部位情報を、前記反応部位同定条件を満たした前記反応部位情報として同定する判定結果基準反応部位情報同定手段(判定結果基準反応部位情報同定工程)と、をさらに備えた(含んだ)ことを特徴とする。
また、本発明に係る薬物代謝酵素予測装置(薬物代謝酵素予測方法)は、前記発明に係る薬物代謝酵素予測装置(薬物代謝酵素予測方法)において、前記ピンチングポイント同定条件は、前記ピンチングポイントの前記原子の前記原子座標情報の範囲であるピンチングポイント座標範囲を、予め定めた前記分子種ごとに規定した条件であることを特徴とし、前記ピンチングポイント情報同定手段(ピンチングポイント情報同定工程)は、前記ピンチングポイント・反応部位情報取得手段(ピンチングポイント・反応部位情報取得工程)により取得された前記ピンチングポイント情報に対応する前記ピンチングポイントの前記原子の前記原子座標情報が、同定された前記分子種情報に対応する前記分子種において、前記ピンチングポイント同定条件で規定された前記ピンチングポイント座標範囲を満たす場合に当該ピンチングポイント情報を同定する座標基準ピンチングポイント情報同定手段(座標基準ピンチングポイント情報同定工程)をさらに備えた(含んだ)こと特徴とする。
また、本発明に係る薬物代謝酵素予測装置(薬物代謝酵素予測方法)は、前記発明に係る薬物代謝酵素予測装置(薬物代謝酵素予測方法)において、前記反応部位情報同定手段(反応部位情報同定工程)により同定された前記反応部位情報に対応する前記反応部位および前記結合部位・分子種情報同定手段(結合部位・分子種情報同定工程)により同定された前記結合部位情報に対応する前記結合部位以外であって前記ピンチングポイント情報同定手段(ピンチングポイント情報同定工程)により同定された前記ピンチングポイント情報に対応する前記ピンチングポイントと繋がる部位であるオープンスペース部位が存在する場合、前記結合部位情報、前記反応部位情報、前記ピンチングポイント情報および前記化合物構造情報から、前記オープンスペース部位を構成する前記原子に関する情報であるオープンスペース部位情報を取得するオープンスペース部位情報取得手段(オープンスペース部位情報取得工程)と、前記オープンスペース部位情報取得手段(オープンスペース部位情報取得工程)により取得された前記オープンスペース部位情報を、前記分子種情報および前記化合物構造情報から、前記オープンスペース部位を同定するためのオープンスペース部位同定条件に基づいて同定するオープンスペース部位情報同定手段(オープンスペース部位情報同定工程)と、をさらに備えた(含んだ)ことを特徴とする。
また、本発明に係る薬物代謝酵素予測装置(薬物代謝酵素予測方法)は、前記発明に係る薬物代謝酵素予測装置(薬物代謝酵素予測方法)において、前記オープンスペース部位同定条件は、前記オープンスペース部位を構成する前記原子の前記原子座標情報の範囲であるオープンスペース部位座標範囲を、予め定めた前記分子種ごとに規定した条件であることを特徴とし、前記オープンスペース部位情報同定手段(オープンスペース部位情報同定工程)は、前記オープンスペース部位情報取得手段(オープンスペース部位情報取得工程)により取得された前記オープンスペース部位情報に対応する前記オープンスペース部位を構成する前記原子の前記原子座標情報が、同定された前記分子種情報に対応する前記分子種において、前記オープンスペース部位同定条件で規定された前記オープンスペース部位座標範囲を満たす場合に当該オープンスペース部位情報を同定する座標基準オープンスペース部位情報同定手段(座標基準オープンスペース部位情報同定工程)をさらに備えた(含んだ)ことを特徴とする。
また、本発明に係る薬物代謝酵素予測装置(薬物代謝酵素予測方法)は、前記発明に係る薬物代謝酵素予測装置(薬物代謝酵素予測方法)において、前記反応部位情報同定手段(反応部位情報同定工程)により前記反応部位情報が同定された場合、当該反応部位情報に対応する前記反応部位を構成する前記原子または前記反応部位の分子構造における一部分の前記原子の集合である部分構造原子群を、前記反応部位情報が同定された化合物において前記代謝反応が阻害されるか否かを判定するための阻害判定条件に基づいて判定する阻害判定手段(阻害判定工程)をさらに備えた(含んだ)ことを特徴とする。
また、本発明に係る薬物代謝酵素予測プログラムは、化合物を構成する各原子の座標に関する情報である原子座標情報、前記原子間の結合に関する情報である結合情報、複数の前記原子により構成される環構造に関する情報である環構造情報のうち少なくとも一つを含む化合物構造情報を取得する化合物構造情報取得手順と、前記化合物構造情報取得手順により取得された前記化合物構造情報から、前記化合物と薬物代謝酵素とが結合する部位である結合部位および結合する前記薬物代謝酵素の分子種を同定するための結合部位同定条件に基づいて、当該化合物構造情報に対応する前記化合物における前記結合部位を構成する前記原子に関する情報である結合部位情報および前記分子種に関する情報である分子種情報を同定する結合部位・分子種情報同定手順と、前記結合部位・分子種情報同定手順により同定された前記結合部位情報および前記化合物構造情報から、前記化合物および前記薬物代謝酵素において代謝反応が起こる部位である反応部位と前記結合部位とを少なくとも繋ぐ前記原子であるピンチングポイントを特定し、特定された前記ピンチングポイントの前記原子に関する情報であるピンチングポイント情報および当該ピンチングポイント情報に対応する前記ピンチングポイントと繋がる前記反応部位を構成する前記原子に関する情報である前記反応部位情報を取得するピンチングポイント・反応部位情報取得手順と、前記ピンチングポイント・反応部位情報取得手順により取得された前記反応部位情報を、前記分子種情報および前記化合物構造情報から、前記反応部位を同定するための反応部位同定条件に基づいて同定する反応部位情報同定手順と、前記ピンチングポイント・反応部位情報取得手順により取得された前記ピンチングポイント情報を、前記分子種情報および前記化合物構造情報から、前記ピンチングポイントを同定するためのピンチングポイント同定条件に基づいて同定するピンチングポイント情報同定手順と、をコンピュータに実行させることを特徴とする。
また、本発明に係る薬物代謝酵素予測プログラムは、前記発明に係る薬物代謝酵素予測プログラムにおいて、前記結合部位・分子種情報同定手順は、予め定めた結合部位選択基準に基づいて前記結合部位を選択させる結合部位選択手順と、前記結合部位選択手順により選択された前記結合部位の前記結合部位情報を前記化合物構造情報から取得する結合部位情報取得手順と、前記結合部位情報取得手順により取得された前記結合部位情報を、前記化合物構造情報から、前記結合部位同定条件に基づいて同定し、同定された前記結合部位情報に対応する前記分子種を前記分子種情報として同定する取得結合部位・分子種情報同定手順と、をさらにコンピュータに実行させることを特徴とする。
また、本発明に係る薬物代謝酵素予測プログラムは、前記発明に係る薬物代謝酵素予測プログラムにおいて、前記結合部位同定条件は、前記結合部位を構成する前記原子の前記原子座標情報の範囲である結合部位座標範囲を、予め定めた前記分子種ごとに規定した条件であることを特徴とし、前記取得結合部位・分子種情報同定手順は、前記結合部位情報取得手順により取得された前記結合部位情報に対応する前記結合部位を構成する前記原子の前記原子座標情報が前記結合部位同定条件で規定された前記結合部位座標範囲を満たす場合に当該結合部位情報を同定し、満たした前記結合部位座標範囲に対応する前記分子種を前記分子種情報として同定する座標基準取得結合部位・分子種情報同定手順をさらにコンピュータに実行させることを特徴とする。
また、本発明に係る薬物代謝酵素予測プログラムは、前記発明に係る薬物代謝酵素予測プログラムにおいて、前記ピンチングポイント・反応部位情報取得手順は、前記結合部位・分子種情報同定手順により同定された前記結合部位情報に対応する前記結合部位を構成する前記原子と繋がる前記原子である直接結合原子および当該直接結合原子と繋がる前記原子を、前記化合物構造情報に含まれる前記結合情報に基づいて特定する原子特定手順と、前記原子特定手順により特定された前記原子が前記環構造を構成する前記原子であるか否かを前記化合物構造情報に含まれる前記環構造情報に基づいて判定する環構造判定手順と、前記環構造判定手順により前記原子特定手順により特定された前記原子が前記環構造を構成する前記原子であると判定された場合、特定された前記原子および当該原子と前記環構造を構成する他の前記原子を、前記反応部位を構成する前記原子として特定し、前記原子特定手順により特定された前記直接結合原子を前記ピンチングポイントとして特定するピンチングポイント・反応部位特定手順と、前記ピンチングポイント・反応部位特定手順により特定された前記ピンチングポイントの前記ピンチングポイント情報および特定された前記反応部位の前記反応部位情報を、前記結合部位情報および前記化合物構造情報から取得する特定ピンチングポイント・反応部位情報取得手順と、をさらにコンピュータに実行させることを特徴とする。
また、本発明に係る薬物代謝酵素予測プログラムは、前記発明に係る薬物代謝酵素予測プログラムにおいて、前記反応部位同定条件は、前記反応部位を構成する前記原子の前記原子座標情報の範囲である反応部位座標範囲、前記反応部位を構成する前記原子と前記ピンチングポイントとの角度値の範囲である反応部位角度範囲および前記反応部位を構成する前記原子と前記ピンチングポイントとの距離値の範囲である反応部位距離範囲を、予め定めた前記分子種ごとに規定した条件であることを特徴とし、前記反応部位情報同定手順は、前記ピンチングポイント・反応部位情報取得手順により取得された前記反応部位情報に対応する前記反応部位を構成する前記原子の前記原子座標情報が、同定された前記分子種情報に対応する前記分子種において、前記反応部位同定条件で規定された前記反応部位座標範囲を満たすか否かを判定する座標基準反応部位情報判定手順と、前記反応部位情報に対応する前記反応部位を構成する前記原子と前記ピンチングポイント情報に対応する前記ピンチングポイントとの前記角度値を算出し、算出された前記角度値が、同定された前記分子種情報に対応する前記分子種において、前記反応部位同定条件で規定された前記反応部位角度範囲を満たすか否かを判定する角度基準反応部位情報判定手順と、前記反応部位情報に対応する前記反応部位を構成する前記原子と前記ピンチングポイント情報に対応する前記ピンチングポイントとの前記距離値を算出し、算出された前記距離値が、同定された前記分子種情報に対応する前記分子種において、前記反応部位同定条件で規定された前記反応部位距離範囲を満たすか否かを判定する距離基準反応部位情報判定手順と、前記座標基準反応部位情報判定手順、前記角度基準反応部位情報判定手順および前記距離基準反応部位情報判定手順により満たすと判定された前記反応部位情報を、前記反応部位同定条件を満たした前記反応部位情報として同定する判定結果基準反応部位情報同定手順と、をさらにコンピュータに実行させることを特徴とする。
また、本発明に係る薬物代謝酵素予測プログラムは、前記発明に係る薬物代謝酵素予測プログラムにおいて、前記ピンチングポイント同定条件は、前記ピンチングポイントの前記原子の前記原子座標情報の範囲であるピンチングポイント座標範囲を、予め定めた前記分子種ごとに規定した条件であることを特徴とし、前記ピンチングポイント情報同定手順は、前記ピンチングポイント・反応部位情報取得手順により取得された前記ピンチングポイント情報に対応する前記ピンチングポイントの前記原子の前記原子座標情報が、同定された前記分子種情報に対応する前記分子種において、前記ピンチングポイント同定条件で規定された前記ピンチングポイント座標範囲を満たす場合に当該ピンチングポイント情報を同定する座標基準ピンチングポイント情報同定手順をさらにコンピュータに実行させることを特徴とする。
また、本発明に係る薬物代謝酵素予測プログラムは、前記発明に係る薬物代謝酵素予測プログラムにおいて、前記反応部位情報同定手順により同定された前記反応部位情報に対応する前記反応部位および前記結合部位・分子種情報同定手順により同定された前記結合部位情報に対応する前記結合部位以外であって前記ピンチングポイント情報同定手順により同定された前記ピンチングポイント情報に対応する前記ピンチングポイントと繋がる部位であるオープンスペース部位が存在する場合、前記結合部位情報、前記反応部位情報、前記ピンチングポイント情報および前記化合物構造情報から、前記オープンスペース部位を構成する前記原子に関する情報であるオープンスペース部位情報を取得するオープンスペース部位情報取得手順と、前記オープンスペース部位情報取得手順により取得された前記オープンスペース部位情報を、前記結合部位情報、前記分子種情報および前記化合物構造情報から、前記オープンスペース部位を同定するためのオープンスペース部位同定条件に基づいて同定するオープンスペース部位情報同定手順と、をさらにコンピュータに実行させることを特徴とする。
また、本発明に係る薬物代謝酵素予測プログラムは、前記発明に係る薬物代謝酵素予測プログラムにおいて、前記オープンスペース部位同定条件は、前記オープンスペース部位を構成する前記原子の前記原子座標情報の範囲であるオープンスペース部位座標範囲を、予め定めた前記分子種ごとに規定した条件であることを特徴とし、前記オープンスペース部位情報同定手順は、前記オープンスペース部位情報取得手順により取得された前記オープンスペース部位情報に対応する前記オープンスペース部位を構成する前記原子の前記原子座標情報が、同定された前記分子種情報に対応する前記分子種において、前記オープンスペース部位同定条件で規定された前記オープンスペース部位座標範囲を満たす場合に当該オープンスペース部位情報を同定する座標基準オープンスペース部位情報同定手順をさらにコンピュータに実行させることを特徴とする。
また、本発明に係る薬物代謝酵素予測プログラムは、前記発明に係る薬物代謝酵素予測プログラムにおいて、前記反応部位情報同定手順により前記反応部位情報が同定された場合、当該反応部位情報に対応する前記反応部位を構成する前記原子または前記反応部位の分子構造における一部分の前記原子の集合である部分構造原子群を、前記反応部位情報が同定された化合物において前記代謝反応が阻害されるか否かを判定するための阻害判定条件に基づいて判定する阻害判定手順をさらにコンピュータに実行させることを特徴とする。
また、本発明に係る記録媒体は、前記に記載された薬物代謝酵素予測プログラムを記録したことを特徴とする。
かかる発明によれば、化合物を構成する各原子の座標に関する情報である原子座標情報、原子間の結合に関する情報である結合情報、複数の原子により構成される環構造に関する情報である環構造情報のうち少なくとも一つを含む化合物構造情報を取得し、取得された化合物構造情報から、化合物と薬物代謝酵素とが結合する部位である結合部位および結合する薬物代謝酵素の分子種を同定するための結合部位同定条件に基づいて、当該化合物構造情報に対応する化合物における結合部位を構成する原子に関する情報である結合部位情報および分子種に関する情報である分子種情報を同定し、同定された結合部位情報および化合物構造情報から、化合物および薬物代謝酵素において代謝反応が起こる部位である反応部位と結合部位とを少なくとも繋ぐ原子であるピンチングポイントを特定し、特定されたピンチングポイントの原子に関する情報であるピンチングポイント情報および当該ピンチングポイント情報に対応するピンチングポイントと繋がる反応部位を構成する原子に関する情報である反応部位情報を取得し、取得された反応部位情報を、分子種情報および化合物構造情報から、反応部位を同定するための反応部位同定条件に基づいて同定し、取得されたピンチングポイント情報を、分子種情報および化合物構造情報から、ピンチングポイントを同定するためのピンチングポイント同定条件に基づいて同定するので、予測のためのトレーニングデータを用いず、また化合物の立体的な形状を考慮して、あらゆる化合物に対する、薬物代謝酵素の分子種および化合物における薬物代謝酵素との反応部位を精度よく予測することができる。
第1図は、本発明の基本原理を示す原理構成図であり、第2図は、本発明が適用される本システムの構成の一例を示すブロック図であり、第3図は、化合物構造情報ファイル106aに格納される情報の一例を示す図であり、第4図は、結合部位同定条件ファイル106bに格納される情報の一例を示す図であり、第5図は、結合部位・分子種情報ファイル106cに格納される情報の一例を示す図であり、第6図は、ピンチングポイント情報ファイル106dに格納される情報の一例を示す図であり、第7図は、反応部位情報ファイル106eに格納される情報の一例を示す図であり、第8図は、反応部位同定条件ファイル106fに格納される情報の一例を示す図であり、第9図は、ピンチングポイント同定条件ファイル106gに格納される情報の一例を示す図であり、第10図は、オープンスペース部位情報ファイル106hに格納される情報の一例を示す図であり、第11図は、オープンスペース部位同定条件ファイル106iに格納される情報の一例を示す図であり、第12図は、予測結果ファイル106jに格納される情報の一例を示す図であり、第13図は、本発明が適用される本システムの結合部位・分子種同定部102bの構成の一例を示すブロック図であり、第14図は、本発明が適用される本システムのピンチングポイント・反応部位情報取得部102cの構成の一例を示すブロック図であり、第15図は、本発明が適用される本システムの反応部位情報同定部102dの構成の一例を示すブロック図であり、第16図は、本発明が適用される本システムのピンチングポイント情報同定部102eの構成の一例を示すブロック図であり、第17図は、本発明が適用される本システムのオープンスペース部位情報同定部102gの構成の一例を示すブロック図であり、第18図は、本実施形態における本システムのメイン処理の一例を示すフローチャートであり、第19図は、本実施形態における本システムの結合部位・分子種情報同定処理の一例を示すフローチャートであり、第20図は、本実施形態における本システムのピンチングポイント・反応部位情報取得処理の一例を示すフローチャートであり、第21図は、本実施形態における本システムの反応部位情報同定処理の一例を示すフローチャートであり、第22図は、本実施形態における本システムの反応部位座標範囲判定処理の一例を示すフローチャートであり、第23図は、本実施形態における本システムのピンチングポイント情報同定処理の一例を示すフローチャートであり、第24図は、本実施形態における本システムのオープンスペース部位情報同定処理の一例を示すフローチャートであり、第25図は、化合物における結合部位、反応部位、ピンチングポイントおよびオープンスペース部位を模式的に示す図であり、第26図は、結合部位選択基準の一例を模式的に示す図であり、第27図は、結合部位同定条件の一例を模式的に示す図であり、第28図は、反応部位同定条件の一例を模式的に示す図であり、第29図は、反応部位同定条件の一例を模式的に示す図であり、第30図は、オープンスペース部位同定条件の一例を模式的に示す図であり、第31図は、本実施例における薬物代謝酵素予測装置100のメイン処理の一例を示す説明図である。
以下に、本発明に係る薬物代謝酵素予測装置、薬物代謝酵素予測方法、薬物代謝酵素予測プログラムおよび記録媒体の好適な実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。
[本発明の概要]
以下、本発明の概要について説明し、その後、本発明の構成および処理等について詳細に説明する。
第1図は、本発明の基本原理を示す原理構成図である。
本発明は、概略的に、以下の基本的特徴を有する。すなわち、本発明は、まず、化合物を構成する各原子の座標に関する情報である原子座標情報、原子間の結合に関する情報である結合情報、複数の原子により構成される環構造に関する情報である環構造情報のうち少なくとも一つを含む化合物構造情報を取得する(ステップS−1)。
ついで、ステップS−1にて取得された化合物構造情報から、化合物と薬物代謝酵素とが結合する部位である結合部位および結合する薬物代謝酵素の分子種を同定するための結合部位同定条件に基づいて、当該化合物構造情報に対応する化合物における結合部位を構成する原子に関する情報である結合部位情報および分子種に関する情報である分子種情報を同定する(ステップS−2)。
ついで、ステップS−2にて同定された結合部位情報およびステップS−1にて取得した化合物構造情報から、化合物および薬物代謝酵素において代謝反応が起こる部位である反応部位と結合部位とを少なくとも繋ぐ原子であるピンチングポイントを特定し、特定されたピンチングポイントの原子に関する情報であるピンチングポイント情報および当該ピンチングポイント情報に対応するピンチングポイントと繋がる反応部位を構成する原子に関する情報である反応部位情報を取得する(ステップS−3)。
ついで、ステップS−3にて取得された反応部位情報を、分子種情報および化合物構造情報から、反応部位を同定するための反応部位同定条件に基づいて同定する(ステップS−4)。
ついで、ステップS−3にて取得されたピンチングポイント情報を、分子種情報および化合物構造情報から、ピンチングポイントを同定するためのピンチングポイント同定条件に基づいて同定する(ステップS−5)。
ここで、ステップS−4にて同定された反応部位情報に対応する反応部位およびステップS−2にて同定された結合部位情報に対応する結合部位以外であってステップS−5にて同定されたピンチングポイント情報に対応するピンチングポイントと繋がる部位であるオープンスペース部位が存在する場合、結合部位情報、反応部位情報、ピンチングポイント情報および化合物構造情報から、オープンスペース部位を構成する原子に関する情報であるオープンスペース部位情報を取得し、取得されたオープンスペース部位情報を、分子種情報および化合物構造情報から、オープンスペース部位を同定するためのオープンスペース部位同定条件に基づいて同定してもよい。
また、ステップS−4にて反応部位情報が同定された場合、当該反応部位情報に対応する反応部位を構成する原子または反応部位の分子構造における一部分の原子の集合である部分構造原子群を、反応部位情報が同定された化合物において代謝反応が阻害されるか否かを判定するための阻害判定条件(例えば、予め定めた阻害原子一覧表など)に基づいて判定してもよい。
また、同定(予測)された、化合物における結合部位情報、分子種情報、反応部位情報、ピンチングポイント情報、オープンスペース部位情報および阻害判定結果のうち少なくとも一つを、化合物に対する予測結果として出力してもよい。
このように、本発明によれば、化合物構造情報から、化合物における結合部位、ピンチングポイント、反応部位、オープンスペース部位を自動的に同定することができるので、予測のためのトレーニングデータを用いずに、また化合物の立体的な形状を考慮して、あらゆる化合物に対する、薬物代謝酵素の分子種および化合物における薬物代謝酵素との反応部位を精度よく予測することができる。
また、本発明によれば、薬物代謝酵素との反応部位が同定された化合物に対して、さらに、同定された反応部位に代謝反応を阻害する原子が含まれているか否かを判定(確認)することができるので、例えば医薬品開発の初期のステージにおいて有用な化合物群を精度よく絞り込むことができる。
[システム構成]
つぎに、本システムの構成について詳細に説明する。
第2図は、本発明が適用される本システムの構成の一例を示すブロック図であり、該構成のうち本発明に関係する部分のみを概念的に示している。
第2図において、ネットワーク300は、薬物代謝酵素予測装置100と外部システム200とを相互に接続する機能を有し、例えば、インターネット等である。
第2図において、外部システム200は、ネットワーク300を介して、薬物代謝酵素予測装置100と相互に接続され、利用者に対して化合物ライブラリや化合物構造情報などに関する外部データベースや各種の外部プログラムを実行するウェブサイトを提供する機能を有する。
ここで、外部システム200は、WEBサーバやASPサーバ等として構成してもよく、そのハードウェア構成は、一般に市販されるワークステーション、パーソナルコンピュータ等の情報処理装置およびその付属装置により構成してもよい。また、外部システム200の各機能は、外部システム200のハードウェア構成中のCPU、ディスク装置、メモリ装置、入力装置、出力装置、通信制御装置等およびそれらを制御するプログラム等により実現される。
第2図において、薬物代謝酵素予測装置100は、概略的に、薬物代謝酵素予測装置100の全体を統括的に制御するCPU等の制御部102、通信回線等に接続されるルータ等の通信装置(図示せず)に接続される通信制御インターフェース部104、各種のデータベースやファイルなどを格納する記憶部106、および、入力装置112や出力装置114に接続される入出力制御インターフェース部108を備えて構成されており、これら各部は任意の通信路を介して通信可能に接続されている。さらに、この薬物代謝酵素予測装置100は、ルータ等の通信装置および専用線等の有線または無線の通信回線を介して、ネットワーク300に通信可能に接続されている。
第2図の記憶部106に格納される各種のデータベースやテーブルやファイル(化合物構造情報ファイル106a〜予測結果ファイル106j)は、固定ディスク装置等のストレージ手段であり、各種処理に用いる各種のプログラムやテーブルやファイルやデータベースやウェブページ用ファイル等を格納する。
これら記憶部106の各構成要素のうち、化合物構造情報ファイル106aは、化合物を構成する各原子の座標に関する情報である原子座標情報、原子間の結合に関する情報である結合情報、複数の原子により構成される環構造に関する情報である環構造情報のうち少なくとも一つを含む化合物構造情報を格納する化合物構造情報格納手段である。ここで、化合物構造情報ファイル106aに格納される情報について第3図を参照して説明する。
第3図は、化合物構造情報ファイル106aに格納される情報の一例を示す図である。第3図に示すように、この化合物構造情報ファイル106aに格納される情報は、化合物を構成する原子を一意に識別するための原子識別情報と、原子識別情報に対応する原子の元素記号と、原子識別情報に対応する原子の原子座標情報(x座標値、y座標値、z座標値)と、結合情報を一意に識別するための結合識別情報、結合識別情報における原子識別情報に対応する原子と結合する原子の原子識別情報および結合の種別に関する結合種別情報を含む結合情報と、環構造情報を一意に識別するための環識別情報および環構造を構成する原子の原子識別情報を含む環構造情報と、を相互に関連づけて構成されている。
なお、化合物構造情報ファイル106aは、インターネットを経由してアクセスする外部の化合物構造情報データベースであってもよく、また、これらのデータベースをコピーしたり、オリジナルの化合物構造情報を格納したり、さらに独自のアノテーション情報等を付加したりして作成したインハウスデータベースであってもよい。
また、結合部位同定条件ファイル106bは、化合物と薬物代謝酵素とが結合する部位である結合部位および結合する薬物代謝酵素の分子種を同定するための結合部位同定条件(例えば、結合部位を構成する原子の原子座標情報の範囲である結合部位座標範囲を、予め定めた分子種ごとに規定した条件など)を格納する結合部位同定条件格納手段である。ここで、結合部位同定条件ファイル106bに格納される情報について第4図を参照して説明する。
第4図は、結合部位同定条件ファイル106bに格納される情報の一例を示す図である。第4図に示すように、結合部位同定条件ファイル106bに格納される情報は、分子種情報と、結合部位を構成する原子の原子座標情報の範囲(±x方向の範囲、±y方向の範囲、±z方向の範囲)と、を相互に関連づけて(マトリクス形式で)構成されている。
また、結合部位・分子種情報ファイル106cは、後述する結合部位・分子種情報同定部102bにより同定された結合部位情報および分子種情報を格納する結合部位・分子種情報格納手段である。ここで、結合部位・分子種情報ファイル106cに格納される情報について第5図を参照して説明する。
第5図は、結合部位・分子種情報ファイル106cに格納される情報の一例を示す図である。第5図に示すように、結合部位・分子種情報ファイル106cに格納される情報は、結合部位を一意に識別するための結合部位識別情報と、結合部位を構成する原子の原子識別情報と、結合部位に結合する薬物代謝酵素の分子種情報と、を相互に関連づけて構成されている。
また、ピンチングポイント情報ファイル106dは、後述するピンチングポイント情報同定部102eにより同定された、化合物および薬物代謝酵素において代謝反応が起こる部位である反応部位と結合部位とを少なくとも繋ぐ原子であるピンチングポイントに関する情報であるピンチングポイント情報を格納するピンチングポイント情報格納手段である。ここで、ピンチングポイント情報ファイル106dに格納される情報について第6図を参照して説明する。
第6図は、ピンチングポイント情報ファイル106dに格納される情報の一例を示す図である。第6図に示すように、ピンチングポイント情報ファイル106dに格納される情報は、ピンチングポイントを一意に識別するためのピンチングポイント識別情報と、ピンチングポイントの原子の原子識別情報と、ピンチングポイントと繋がる結合部位の結合部位識別情報と、ピンチングポイントと繋がる反応部位の反応部位識別情報と、ピンチングポイントと繋がるオープンスペース部位のオープンスペース部位識別情報と、を相互に関連づけて構成されている。
また、反応部位情報ファイル106eは、後述する反応部位情報同定部102dにより同定された反応部位情報を格納する反応部位情報格納手段である。ここで、反応部位情報ファイル106eに格納される情報について第7図を参照して説明する。
第7図は、反応部位情報ファイル106eに格納される情報の一例を示す図である。第7図に示すように、反応部位情報ファイル106eに格納される情報は、反応部位を一意に識別するための反応部位識別情報と、反応部位と繋がるピンチングポイントのピンチングポイント識別情報と、反応部位を構成する原子の原子識別情報と、を相互に関連づけて構成されている。
また、反応部位同定条件ファイル106fは、化合物および薬物代謝酵素において代謝反応が起こる部位である反応部位を同定するための反応部位同定条件(例えば、反応部位を構成する原子の原子座標情報の範囲である反応部位座標範囲、反応部位を構成する原子とピンチングポイントとの角度値の範囲である反応部位角度範囲および反応部位を構成する原子とピンチングポイントとの距離値の範囲である反応部位距離範囲を、予め定めた分子種ごとに規定した条件など)を格納する反応部位同定条件格納手段である。ここで、反応部位同定条件ファイル106fに格納される情報について第8図を参照して説明する。
第8図は、反応部位同定条件ファイル106fに格納される情報の一例を示す図である。第8図に示すように、反応部位同定条件ファイル106fに格納される情報は、分子種情報と、反応部位を構成する原子の原子座標情報の範囲(±x方向の範囲、±y方向の範囲、±z方向の範囲)と、反応部位を構成する原子とピンチングポイントとの角度値の範囲と、反応部位を構成する原子とピンチングポイントとの距離値の範囲と、を相互に関連づけて(マトリクス形式で)構成されている。
また、ピンチングポイント同定条件ファイル106gは、反応部位と結合部位とを少なくとも繋ぐ原子であるピンチングポイントを同定するためのピンチングポイント同定条件を格納するピンチングポイント同定条件格納手段である。ここで、ピンチングポイント同定条件ファイル106gに格納される情報について第9図を参照して説明する。
第9図は、ピンチングポイント同定条件ファイル106gに格納される情報の一例を示す図である。第9図に示すように、ピンチングポイント同定条件ファイル106gに格納される情報は、分子種情報と、ピンチングポイントの原子の原子座標情報の範囲(±x方向の範囲、±y方向の範囲、±z方向の範囲)と、を相互に関連づけて(マトリクス形式で)構成されている。
また、オープンスペース部位情報ファイル106hは、後述するオープンスペース部位情報同定部102gにより同定されたオープンスペース部位情報を格納するオープンスペース部位情報格納手段である。ここで、オープンスペース部位情報ファイル106hに格納される情報について第10図を参照して説明する。
第10図は、オープンスペース部位情報ファイル106hに格納される情報の一例を示す図である。第10図に示すように、オープンスペース部位情報ファイル106hに格納される情報は、オープンスペース部位を一意に識別するためのオープンスペース部位識別情報と、オープンスペース部位と繋がるピンチングポイントのピンチングポイント識別情報と、オープンスペース部位を構成する原子の原子識別情報と、を相互に関連づけて構成されている。
また、オープンスペース部位同定条件ファイル106iは、反応部位および結合部位以外であってピンチングポイントと繋がる部位であるオープンスペース部位を同定するためのオープンスペース部位同定条件を格納するオープンスペース部位同定条件格納手段である。ここで、オープンスペース部位同定条件ファイル106iに格納される情報について、第11図を参照して説明する。
第11図は、オープンスペース部位同定条件ファイル106iに格納される情報の一例を示す図である。第11図に示すように、オープンスペース部位同定条件ファイル106iに格納される情報は、分子種情報と、オープンスペース部位を構成する原子の原子座標情報の範囲(±x方向の範囲、±y方向の範囲、±z方向の範囲)と、を相互に関連づけて(マトリクス形式で)構成されている。
また、予測結果ファイル106jは、同定された、化合物における結合部位情報、分子種情報、反応部位情報、ピンチングポイント情報、オープンスペース部位情報および阻害判定結果のうち少なくとも一つを含む予測結果を格納する予測結果格納手段である。ここで、予測結果ファイル106jに格納される情報について、第12図を参照して説明する。
第12図は、予測結果ファイル106jに格納される情報の一例を示す図である。第12図に示すように、予測結果ファイル106jに格納される情報は、同定された結合部位の結合部位識別情報と、同定された分子種情報と、同定されたピンチングポイントのピンチングポイント識別情報と、同定された反応部位の反応部位識別情報と、同定されたオープンスペース部位のオープンスペース部位識別情報と、後述する阻害判定部102hにより反応部位の阻害について判定した結果である阻害判定結果と、を相互に関連づけて構成されている。
また、その他の情報として、薬物代謝酵素予測装置100の記憶部106には、例えば、複数の配座を自動的に発生させるためのプログラム等が記憶されている。
また、第2図において、通信制御インターフェース部104は、薬物代謝酵素予測装置100とネットワーク300(またはルータ等の通信装置)との間における通信制御を行う。すなわち、通信制御インターフェース部104は、他の端末と通信回線を介してデータを通信する機能を有する。
また、第2図において、入出力制御インターフェース部108は、入力装置112や出力装置114の制御を行う。ここで、出力装置114としては、モニタ(家庭用テレビを含む)の他、スピーカを用いることができる(なお、以下においては出力装置114をモニタとして記載する場合がある)。また、入力装置112としては、キーボード、マウス、および、マイク等を用いることができる。また、モニタも、マウスと協働してポインティングデバイス機能を実現する。
また、第2図において、制御部102は、OS(Operating System)等の制御プログラム、各種の処理手順等を規定したプログラム、および所要データを格納するための内部メモリを有し、これらのプログラム等により、種々の処理を実行するための情報処理を行う。制御部102は、機能概念的に、化合物構造情報取得部102a、結合部位・分子種情報同定部102b、ピンチングポイント・反応部位情報取得部102c、反応部位情報同定部102d、ピンチングポイント情報同定部102e、オープンスペース部位情報取得部102f、オープンスペース部位情報同定部102g、阻害判定部102hおよび予測結果出力部102iを備えて構成されている。
このうち、化合物構造情報取得部102aは、化合物を構成する各原子の座標に関する情報である原子座標情報、原子間の結合に関する情報である結合情報、複数の原子により構成される環構造に関する情報である環構造情報のうち少なくとも一つを含む化合物構造情報を取得する化合物構造情報取得手段である。
また、結合部位・分子種情報同定部102bは、結合部位同定条件に基づいて、化合物構造情報に対応する化合物における結合部位を構成する原子に関する情報である結合部位情報および分子種に関する情報である分子種情報を同定する結合部位・分子種情報同定手段である。ここで、結合部位・分子種情報同定部102bは、第13図に示すように、結合部位選択部102j、結合部位情報取得部102kおよび取得結合部位・分子種情報同定部102mをさらに備えて構成されている。
第13図は、本発明が適用される本システムの結合部位・分子種情報同定部102bの構成の一例を示すブロック図であり、該構成のうち本発明に関係する部分のみを概念的に示している。第13図において、結合部位選択部102jは、予め定めた結合部位選択基準に基づいて結合部位を選択させる結合部位選択手段である。また、結合部位情報取得部102kは、結合部位情報を化合物構造情報から取得する結合部位情報取得手段である。また、取得結合部位・分子種情報同定部102mは、結合部位情報取得部102kにて取得された結合部位情報を、化合物構造情報から、結合部位同定条件に基づいて同定し、同定された結合部位情報に対応する分子種を分子種情報として同定する取得結合部位・分子種情報同定手段である。ここで、取得結合部位・分子種情報同定部102mは、第13図に示すように、座標基準取得結合部位・分子種情報同定部102nをさらに備えて構成されている。座標基準取得結合部位・分子種情報同定部102nは、結合部位情報取得部102kにて取得された結合部位情報に対応する結合部位を構成する原子の原子座標情報が結合部位同定条件で規定された結合部位座標範囲を満たす場合に当該結合部位情報を同定し、満たした結合部位座標範囲に対応する分子種を分子種情報として同定する座標基準取得結合部位・分子種情報同定手段である。
再び第2図に戻り、ピンチングポイント・反応部位情報取得部102cは、同定された結合部位情報および化合物構造情報から、ピンチングポイントを特定し、特定されたピンチングポイントのピンチングポイント情報および特定されたピンチングポイントと繋がる反応部位の反応部位情報を取得するピンチングポイント・反応部位情報取得手段である。ここで、ピンチングポイント・反応部位情報取得部102cは、第14図に示すように、原子特定部102p、環構造判定部102q、ピンチングポイント・反応部位特定部102rおよび特定ピンチングポイント・反応部位情報取得部102sをさらに備えて構成されている。
第14図は、本発明が適用される本システムのピンチングポイント・反応部位情報取得部102cの構成の一例を示すブロック図であり、該構成のうち本発明に関係する部分のみを概念的に示している。第14図において、原子特定部102pは、同定された結合部位情報に対応する結合部位を構成する原子と繋がる原子である直接結合原子および当該直接結合原子と繋がる原子を、化合物構造情報に含まれる結合情報に基づいて特定する原子特定手段である。また、環構造判定部102qは、特定された原子が環構造を構成する原子であるか否かを化合物構造情報に含まれる環構造情報に基づいて判定する環構造判定手段である。また、ピンチングポイント・反応部位特定部102rは、特定された原子が環構造を構成する原子であると判定された場合、特定された原子および当該原子と環構造を構成する他の原子を、反応部位を構成する原子として特定し、特定された直接結合原子をピンチングポイントとして特定するピンチングポイント・反応部位特定手段である。また、特定ピンチングポイント・反応部位情報取得部102sは、特定されたピンチングポイントのピンチングポイント情報および特定された反応部位の反応部位情報を、結合部位情報および化合物構造情報から取得する特定ピンチングポイント・反応部位情報取得手段である。
再び第2図に戻り、反応部位情報同定部102dは、反応部位情報を、分子種情報および化合物構造情報から、反応部位を同定するための反応部位同定条件に基づいて同定する反応部位情報同定手段である。ここで、反応部位情報同定部102dは、第15図に示すように、座標基準反応部位情報判定部102t、角度基準反応部位情報判定部102u、距離基準反応部位情報判定部102vおよび判定結果基準反応部位情報同定部102wをさらに備えて構成されている。
第15図は、本発明が適用される本システムの反応部位情報同定部102dの構成の一例を示すブロック図であり、該構成のうち本発明に関係する部分のみを概念的に示している。第15図において、座標基準反応部位情報判定部102tは、反応部位情報に対応する反応部位を構成する原子の原子座標情報が、同定された分子種情報に対応する分子種において、反応部位同定条件で規定された反応部位座標範囲を満たすか否かを判定する座標基準反応部位情報判定手段である。また、角度基準反応部位情報判定部102uは、反応部位情報に対応する反応部位を構成する原子とピンチングポイント情報に対応するピンチングポイントとの角度値を算出し、算出された角度値が、同定された分子種情報に対応する分子種において、反応部位同定条件で規定された反応部位角度範囲を満たすか否かを判定する角度基準反応部位情報判定手段である。また、距離基準反応部位情報判定部102vは、反応部位情報に対応する反応部位を構成する原子とピンチングポイント情報に対応するピンチングポイントとの距離値を算出し、算出された距離値が、同定された分子種情報に対応する分子種において、反応部位同定条件で規定された反応部位距離範囲を満たすか否かを判定する距離基準反応部位情報判定手段である。また、判定結果基準反応部位情報同定部102wは、座標基準反応部位情報判定部102t、角度基準反応部位情報判定部102uおよび距離基準反応部位情報判定部102vにて満たすと判定された反応部位情報を、反応部位同定条件を満たした反応部位情報として同定する判定結果基準反応部位情報同定手段である。
再び第2図に戻り、ピンチングポイント情報同定部102eは、ピンチングポイント情報を、分子種情報および化合物構造情報から、ピンチングポイント同定条件に基づいて同定するピンチングポイント情報同定手段である。ここで、ピンチングポイント情報同定部102eは、第16図に示すように、座標基準ピンチングポイント情報同定部102xをさらに備えて構成されている。
第16図は、本発明が適用される本システムのピンチングポイント情報同定部102eの構成の一例を示すブロック図であり、該構成のうち本発明に関係する部分のみを概念的に示している。第16図において、座標基準ピンチングポイント情報同定部102xは、ピンチングポイント情報に対応する原子の原子座標情報が、同定された分子種情報に対応する分子種において、ピンチングポイント同定条件で規定されたピンチングポイント座標範囲を満たす場合に当該ピンチングポイント情報を同定する座標基準ピンチングポイント情報同定手段である。
再び第2図に戻り、オープンスペース部位情報取得部102fは、同定された反応部位および同定された結合部位以外であって同定されたピンチングポイントと繋がる部位であるオープンスペース部位が存在する場合、結合部位情報、反応部位情報、ピンチングポイント情報および化合物構造情報から、オープンスペース部位を構成する原子に関する情報であるオープンスペース部位情報を取得するオープンスペース部位情報取得手段である。
また、オープンスペース部位情報同定部102gは、オープンスペース部位情報を、分子種情報および化合物構造情報から、オープンスペース部位同定条件に基づいて同定するオープンスペース部位情報同定手段である。ここで、オープンスペース部位情報同定部102gは、第17図に示すように、座標基準オープンスペース部位情報同定部102yをさらに備えて構成されている。
第17図は、本発明が適用される本システムのオープンスペース部位情報同定部102gの構成の一例を示すブロック図であり、該構成のうち本発明に関係する部分のみを概念的に示している。第17図において、座標基準オープンスペース部位情報同定部102yは、オープンスペース部位情報に対応するオープンスペース部位を構成する原子の原子座標情報が、同定された分子種情報に対応する分子種において、オープンスペース部位同定条件で規定されたオープンスペース部位座標範囲を満たす場合に当該オープンスペース部位情報を同定する座標基準オープンスペース部位情報同定手段である。
再び第2図に戻り、阻害判定部102hは、後述する反応部位情報同定部102dにより反応部位情報が同定された場合、当該反応部位情報に対応する反応部位を構成する原子または反応部位の分子構造における一部分の原子の集合である部分構造原子群を、反応部位情報が同定された化合物において代謝反応が阻害されるか否かを判定するための阻害判定条件(例えば、予め定めた阻害原子一覧表など)に基づいて判定する阻害判定手段である。
また、予測結果出力部102iは、化合物において、同定された、結合部位情報、分子種情報、反応部位情報、ピンチングポイント情報、オープンスペース部位情報および阻害判定結果のうち少なくとも一つを化合物に対する予測結果として出力する予測結果出力手段である。
なお、これら各部によって行なわれる処理の詳細については、後述する。
[システムの処理]
次に、このように構成された本実施の形態における本システムの処理の一例について、以下に第18図〜第24図等を参照して詳細に説明する。
まず、メイン処理の詳細について第18図等を参照して説明する。第18図は、本実施形態における本システムのメイン処理の一例を示すフローチャートである。
まず、薬物代謝酵素予測装置100は、化合物構造情報取得部102aの処理により、化合物を構成する各原子の座標に関する情報である原子座標情報、原子間の結合に関する情報である結合情報、複数の原子により構成される環構造に関する情報である環構造情報のうち少なくとも一つを含む化合物構造情報を取得し、化合物構造情報ファイル106aの所定の記憶領域に格納する(ステップSA−1)。
ここで、ステップSA−1において、取得する化合物構造情報は、例えば、外部システム200などに格納されている化合物構造情報、化合物ライブラリに格納されている化合物構造情報、入力装置112を介してユーザにより入力されたバーチャルな化合物構造情報などでもよい。
ついで、薬物代謝酵素予測装置100は、結合部位・分子種情報同定部102bの処理により、ステップSA−1にて取得された化合物構造情報から、結合部位同定条件ファイル106bに格納されている結合部位同定条件に基づいて、結合部位情報および分子種情報を同定し、結合部位・分子種情報ファイル106cの所定の記憶領域に格納する(ステップSA−2)。
ここで、ステップSA−2において、予め定めた結合部位選択基準に基づいて結合部位をユーザに選択させ、選択された結合部位に対応する結合部位情報を化合物構造情報から取得し、取得された結合部位情報を、化合物構造情報から、結合部位同定条件に基づいて同定し、同定された結合部位情報に対応する分子種を分子種情報として同定してもよい(結合部位・分子種情報同定処理)。なお、ユーザにより、例えば結合部位を構成する原子の中から原点と当該原点に対するx軸、y軸およびz軸とのうち少なくとも一つを選択させてもよい。
また、ユーザが結合部位を選択した後、化合物構造情報に対して、例えば配座自動発生ソフトウェア(例えば、「http://www.rsi.co.jp/kagaku/cs/info/pdf.files/moe.pdf」や「http://homepage2.nifty.com/ccsnews2/2002/3q/2002_3Qrsimoe200203.htm」、「http://homepage2.nifty.com/ccsnews2/2003/2q/2003_2Q/ccs03srsi.htm」など参照。)を用いて、複数の配座(コンフォメーション)を発生させ、発生させた各配座ごとに、以下に示すステップSA−3以降の処理を行ってもよい。
なお、結合部位選択基準は、具体的には、例えば、化合物における環構造または外観上において環構造と類似する構造である擬似環構造(または酸性基(例えば、カルボキシル(carboxyl)やスルホン(sulfone)など)が含まれる擬似環構造)である部位を結合部位として選択することを規定するものでもよい。さらに具体的には、例えば、第26図に示すように、CYP(cytochrome P450:チトクロームP450)2C19に固有の構造(例えば、オメプラゾール(Omeprazole)やH259/31など)において、結合「S=O」を含む部位がある場合は当該部位を結合部位として選択する、CYP2C9に固有の構造(例えば、ロサルタン(Losartan)など)において、ロサルタン(Losartan)の場合は3つの環構造で1つの擬似環構造を構成する部位を結合部位として選択することを規定するものでもよい。
また、結合部位同定条件は、概念的に、結合部位を構成する各原子の取り得る値の範囲を、幅(±x方向)、奥行き(±y方向)、厚み(±z方向)ごとに規定したものでもよい。具体的には、例えば、幅(±x方向)については、概念的に、以下に示す官能基条件に基づいて決まる範囲でもよい。また、奥行き(±y方向)については、概念的に、CYPの分子種ごとに決まる範囲でもよく、例えばCYP2C19の場合はベンゼン環が最大となる範囲でもよい。また、厚み(±z方向)については、概念的に、メシル基の厚みが最大となる範囲でもよい。ここで、官能基条件とは、第27図に示すように、R1およびR2が、平面の構造であってカルボニル基が最大(例えば、結合「=O」および「=S」の場合など)となり、R3およびR4が、平面の構造であってベンゼン環が最大となり、R5が、R1およびR2と同様となる(但し、CYP2C8の場合はCHも認める)、という条件である。
ここで、結合部位・分子種情報同定処理の詳細について第19図を参照して説明する。第19図は、本実施形態における本システムの結合部位・分子種情報同定処理の一例を示すフローチャートである。
まず、結合部位・分子種情報同定部102bは、結合部位選択部102jの処理により、予め定めた結合部位選択基準に基づいて結合部位をユーザに選択させる(ステップSB−1)。
ついで、結合部位・分子種情報同定部102bは、結合部位情報取得部102kの処理により、ステップSB−1にて選択された結合部位の結合部位情報を化合物構造情報から取得し、結合部位・分子種情報ファイル106cの所定の記憶領或に格納する(ステップSB−2)。
ついで、結合部位・分子種情報同定部102bは、取得結合部位・分子種情報同定部102mの処理により、ステップSB−2にて取得された結合部位情報を、化合物構造情報から、結合部位同定条件ファイル106bに格納されている結合部位同定条件に基づいて同定し、同定された結合部位情報に対応する分子種を分子種情報として同定する。
具体的には、取得結合部位・分子種情報同定部102mは、座標基準取得結合部位・分子種情報同定部102nの処理により、ステップSB−2にて取得された結合部位情報に対応する結合部位を構成する原子の原子座標情報のx座標値が、結合部位同定条件ファイル106bに格納されている結合部位同定条件で規定された結合部位座標範囲(±x方向)を満たすか否かを判定する(ステップSB−3)。
ついで、取得結合部位・分子種情報同定部102mは、ステップSB−3にて「満たす」と判定された場合(ステップSB−4:Yes)、座標基準取得結合部位・分子種情報同定部102nの処理により、満たした結合部位座標範囲(±x方向)に対応する分子種情報を取得し、結合部位・分子種情報ファイル106cの所定の記憶領域に格納する(ステップSB−5)。
ついで、取得結合部位・分子種情報同定部102mは、座標基準取得結合部位・分子種情報同定部102nの処理により、原子座標情報のy座標値が、ステップSB−5にて取得した分子種情報に対応する分子種において、結合部位同定条件ファイル106bに格納されている結合部位同定条件で規定された結合部位座標範囲(±y方向)を満たすか否かを判定する(ステップSB−6)。
ついで、取得結合部位・分子種情報同定部102mは、ステップSB−6にて「満たす」と判定された場合(ステップSB−7:Yes)、座標基準取得結合部位・分子種情報同定部102nの処理により、原子座標情報のz座標値が、ステップSB−5にて取得した分子種情報に対応する分子種において、結合部位同定条件ファイル106bに格納されている結合部位同定条件で規定された結合部位座標範囲(±z方向)を満たすか否かを判定する(ステップSB−8)。
ついで、取得結合部位・分子種情報同定部102mは、ステップSB−8にて「満たす」と判定された場合(ステップSB−9:Yes)、座標基準取得結合部位・分子種情報同定部102nの処理により、まだ判定していない原子がある場合(ステップSB−10:No)は、再びステップSB−3の処理に戻り、判定していない原子がない、つまり、すべての原子を判定した場合(ステップSB−10:Yes)は、ステップSB−2にて取得した結合部位情報を同定し、ステップSB−5にて取得した分子種情報を同定する。
なお、ステップSB−3、ステップSB−6およびステップSB−8にて、「満たさない」と判定された場合(ステップSB−4:No、ステップSB−7:NoおよびステップSB−9:No)は、まだ判定していない原子が残っていても、本処理を終了する。
これにて、結合部位・分子種情報同定処理が終了する。
再び第18図に戻り、薬物代謝酵素予測装置100は、ピンチングポイント・反応部位情報取得部102cの処理により、ステップSA−2にて同定された結合部位情報およびステップSA−1にて取得した化合物構造情報から、ピンチングポイントを特定し、特定されたピンチングポイントのピンチングポイント情報および当該ピンチングポイント情報に対応するピンチングポイントと繋がる反応部位の反応部位情報を取得し、ピンチングポイント情報ファイル106dの所定の記憶領域、反応部位情報ファイル106eの所定の記憶領域に、それぞれ格納する(ステップSA−3)。
ここで、ステップSA−3において、ステップSA−2にて同定された結合部位情報に対応する結合部位を構成する原子と繋がる原子である直接結合原子および当該直接結合原子と繋がる原子を、化合物構造情報に含まれる結合情報に基づいて特定し、特定された原子が環構造を構成する原子であるか否かを化合物構造情報に含まれる環構造情報に基づいて判定し、特定された原子が環構造を構成する原子であると判定された場合、特定された原子および当該原子と環構造を構成する他の原子を、反応部位を構成する原子として特定し、特定された直接結合原子をピンチングポイントとして特定し、特定されたピンチングポイントのピンチングポイント情報および特定された反応部位の反応部位情報を、結合部位情報および化合物構造情報から取得してもよい(ピンチングポイント・反応部位情報取得処理)。
なお、特定された原子が環構造を構成する原子であると判定されなかった場合、直接結合原子が環構造を構成する原子であるか否かを判定し、直接結合原子が環構造を構成する原子であると判定された場合、ステップSA−2にて同定された結合部位情報に対応する結合部位を構成し当該直接結合原子と繋がる原子をピンチングポイントとして特定し、直接結合原子および当該直接結合原子と環構造を構成する他の原子を、反応部位を構成する原子として特定してもよい。つまり、結合部位を構成する原子がピンチングポイントになる場合もある。
また、ピンチングポイントとして特定する原子は、結合部位を構成する原子から、例えば1結合伸ばした原子のうち、環構造を構成する原子に繋がるものでもよい。
また、結合部位を構成する原子および当該原子と繋がるピンチングポイントの間の原子座標情報(例えば、±x方向など)の許容範囲が最も厳しい所で、化合物がCYPに抑えられていると考えてもよい。
また、ピンチングポイント・反応部位情報取得部102cの処理により、ピンチングポイント情報は、複数取得される場合もある。その場合は、各ピンチングポイント情報および対応する反応部位情報に対して、後述するピンチングポイント情報の同定および反応部位情報の同定の処理を行う。
ここで、ピンチングポイント・反応部位情報取得処理の詳細について第20図を参照して説明する。第20図は、本実施形態における本システムのピンチングポイント・反応部位情報取得処理の一例を示すフローチャートである。
まず、ピンチングポイント・反応部位情報取得部102cは、原子特定部102pの処理により、直接結合原子および当該直接結合原子と繋がる原子を、化合物構造情報に含まれる結合情報に基づいて特定する(ステップSC−1)。
ついで、ピンチングポイント・反応部位情報取得部102cは、環構造判定部102qの処理により、ステップSC−1にて特定された原子が環構造を構成する原子であるか否かを化合物構造情報に含まれる環構造情報に基づいて判定する(ステップSC−2)。
ついで、ピンチングポイント・反応部位情報取得部102cは、ピンチングポイント・反応部位特定部102rの処理により、ステップSC−2にて特定された原子が環構造を構成する原子であると判定された場合、特定された原子および当該原子と環構造を構成する他の原子を、反応部位を構成する原子として特定し、特定された直接結合原子をピンチングポイントとして特定する(ステップSC−3)。
なお、ステップSC−3において、特定された原子が環構造を構成する原子であると判定されなかった場合、ピンチングポイント・反応部位情報取得部102cは、環構造判定部102qの処理により、直接結合原子が環構造を構成する原子であるか否かを判定し、ピンチングポイント・反応部位特定部102rの処理により、直接結合原子が環構造を構成する原子であると判定された場合、同定された結合部位情報に対応する結合部位を構成し当該直接結合原子と繋がる原子をピンチングポイントとして特定する。
ついで、ピンチングポイント・反応部位情報取得部102cは、特定ピンチングポイント・反応部位情報取得部102sの処理により、ステップSC−3にて特定されたピンチングポイントのピンチングポイント情報および特定された反応部位の反応部位情報を、結合部位情報および化合物構造情報から取得し、ピンチングポイント情報ファイル106dの所定の記憶領域、反応部位情報ファイル106eの所定の記憶領域に、それぞれ格納する(ステップSC−4)。
これにて、ピンチングポイント・反応部位情報取得処理が終了する。
再び第18図に戻り、薬物代謝酵素予測装置100は、反応部位情報同定部102dの処理により、ステップSA−3にて取得された反応部位情報を、分子種情報および化合物構造情報から、反応部位同定条件ファイル106fに格納された反応部位同定条件に基づいて同定する(ステップSA−4)。
ここで、ステップSA−4において、反応部位同定条件は、反応部位座標範囲、反応部位角度範囲および反応部位距離範囲を、予め定めた分子種ごとに規定した条件でもよく、また、ステップSA−3にて取得された反応部位情報に対応する反応部位を構成する原子の原子座標情報が、ステップSA−2にて同定された分子種情報に対応する分子種において、反応部位座標範囲を満たすか否かを判定し、反応部位情報に対応する反応部位を構成する原子とピンチングポイント情報に対応するピンチングポイントとの角度値を算出し、算出された角度値が、ステップSA−2にて同定された分子種情報に対応する分子種において、反応部位角度範囲を満たすか否かを判定し、反応部位情報に対応する反応部位を構成する原子とピンチングポイント情報に対応するピンチングポイントとの距離値を算出し、算出された距離値が、ステップSA−2にて同定された分子種情報に対応する分子種において、反応部位距離範囲を満たすか否かを判定し、反応部位座標範囲、反応部位角度範囲および反応部位距離範囲を満たすと判定された反応部位情報を、反応部位同定条件を満たした反応部位情報として同定してもよい(反応部位情報同定処理)。
なお、反応部位座標範囲は、概念的に、反応部位を構成する各原子の取り得る値の範囲を、幅(±x方向)、奥行き(±y方向)、厚み(±z方向)ごとに規定したものでもよい。具体的には、例えば、幅(±x方向)については、概念的に、上述した結合部位同定条件における範囲と同様の範囲(例えば結合部位から+x方向の延長線)でもよい。また、奥行き(±y方向)については、概念的に、CYPの分子種ごとに決まる範囲であり、例えばCYP2C9の場合は狭く、CYP2C19の場合は広い範囲でもよい。また、厚み(±z方向)については、概念的に、サイクロヘキサン(椅子型)の厚みが最大となる範囲でもよい。
また、反応部位角度範囲は、概念的に、第28図に示すように、ピンチングポイントの原子と反応部位を構成する原子とを予め定義した2次元座標系上(第28図では、ピンチングポイントを原点とする2次元座標系である。)に投影した際の、原子間における座標軸からの角度値の範囲でもよい。
また、反応部位距離範囲は、概念的に、ピンチングポイントの原子と反応部位を構成する原子との直線距離の範囲でもよい。また、反応部位距離範囲は、具体的には、第29図に示すように、ピンチングポイント(第29図では、「1」の番号の原子)と当該ピンチングポイントから例えば5炭素分先の原子(第29図では、「5」の番号の原子)との距離(例えば、z座標の距離など)の範囲でもよい。
ここで、反応部位情報同定処理の詳細について第21図を参照して説明する。第21図は、本実施形態における本システムの反応部位情報同定処理の一例を示すフローチャートである。
まず、反応部位情報同定部102dは、座標基準反応部位情報判定部102tの処理により、ステップSA−3にて取得された反応部位情報に対応する反応部位を構成する原子の原子座標情報が、ステップSA−2にて同定された分子種情報に対応する分子種において、反応部位同定条件ファイル106fに格納された反応部位同定条件で規定された反応部位座標範囲を満たすか否かを判定する(ステップSD−1)(反応部位座標範囲判定処理)。
ここで、ステップSD−1にて行われる反応部位座標範囲判定処理の詳細について第22図を参照して説明する。第22図は、本実施形態における本システムの反応部位座標範囲判定処理の一例を示すフローチャートである。
まず、反応部位情報同定部102dは、座標基準反応部位情報判定部102tの処理により、ステップSA−3にて取得された反応部位情報に対応する反応部位を構成する原子の原子座標情報のx座標値が、ステップSA−2にて同定された分子種情報に対応する分子種において、反応部位同定条件ファイル106fに格納された反応部位同定条件で規定された反応部位座標範囲(±x方向)を満たすか否かを判定する(ステップSE−1)。
ついで、反応部位情報同定部102dは、ステップSE−1にて「満たす」と判定された場合(ステップSE−2:Yes)、座標基準反応部位情報判定部102tの処理により、原子座標情報のy座標値が、ステップSA−2にて同定された分子種情報に対応する分子種において、反応部位同定条件ファイル106fに格納された反応部位同定条件で規定された反応部位座標範囲(±y方向)を満たすか否かを判定する(ステップSE−3)。
ついで、反応部位情報同定部102dは、ステップSE−3にて「満たす」と判定された場合(ステップSE−4:Yes)、座標基準反応部位情報判定部102tの処理により、原子座標情報のz座標値が、ステップSA−2にて同定された分子種情報に対応する分子種において、反応部位同定条件ファイル106fに格納された反応部位同定条件で規定された反応部位座標範囲(±z方向)を満たすか否かを判定する(ステップSE−5)。
なお、ステップSE−1およびステップSE−3にて、「満たさない」と判定された場合(ステップSE−2:NoおよびステップSE−4:No)は、本処理を終了する。
これにて、反応部位座標範囲判定処理が終了する。
再び第21図に戻り、反応部位情報同定部102dは、ステップSD−1にて「満たす」と判定された場合(ステップSE−5にて「満たす」と判定された場合)(ステップSD−2:Yes)、角度基準反応部位情報判定部102uの処理により、反応部位情報に対応する反応部位を構成する原子とピンチングポイント情報に対応するピンチングポイントとの角度値を算出し、算出された角度値が、ステップSA−2にて同定された分子種情報に対応する分子種において、反応部位同定条件ファイル106fに格納された反応部位同定条件で規定された反応部位角度範囲を満たすか否かを判定する(ステップSD−3)。
ついで、反応部位情報同定部102dは、ステップSD−3にて「満たす」と判定された場合(ステップSD−4:Yes)、距離基準反応部位情報判定部102vの処理により、反応部位情報に対応する反応部位を構成する原子とピンチングポイント情報に対応するピンチングポイントとの距離値を算出し、算出された距離値が、ステップSA−2にて同定された分子種情報に対応する分子種において、反応部位同定条件ファイル106fに格納された反応部位同定条件で規定された反応部位距離範囲を満たすか否かを判定する(ステップSD−5)。
ついで、反応部位情報同定部102dは、判定結果基準反応部位情報同定部102wの処理により、まだ判定していない原子がある場合(ステップSD−6:No)は、再びステップSD−1の処理に戻り、判定していない原子がない、つまり、すべての原子を判定した場合(ステップSD−6:Yes)は、ステップSA−3にて取得した反応部位情報を同定する。具体的には、SA−3にて取得した反応部位情報に対応する反応部位を構成する全ての原子の原子座標情報がステップSD−1にて「満たす」と判定され、かつ、SA−3にて取得した反応部位情報に対応する反応部位を構成する原子の原子座標情報がステップSD−3およびステップSD−5にて「満たす」と判定された場合、SA−3にて取得した反応部位情報を同定する。
なお、ステップSD−1にて「満たさない」と判定された場合(ステップSD−2:No)は、まだ判定していない原子が残っていても、本処理を終了する。また、ステップSD−3にて「満たさない」と判定された場合(ステップSD−4:No)は、図示の如く、ステップSD−6へ進む。
これにて、反応部位情報同定処理が終了する。
再び第18図に戻り、薬物代謝酵素予測装置100は、ピンチングポイント情報同定部102eの処理により、ステップSA−3にて取得されたピンチングポイント情報を、分子種情報および化合物構造情報から、ピンチングポイント同定条件ファイル106gに格納されたピンチングポイント同定条件に基づいて同定する(ステップSA−5)。
ここで、ステップSA−5において、ピンチングポイント同定条件は、ピンチングポイントの原子の原子座標情報の範囲であるピンチングポイント座標範囲を、予め定めた分子種ごとに規定した条件であってもよく、また、ステップSA−3にて取得されたピンチングポイント情報に対応するピンチングポイントの原子の原子座標情報が、ステップSA−2にて同定された分子種情報に対応する分子種において、ピンチングポイント座標範囲を満たす場合に当該ピンチングポイント情報を同定してもよい(ピンチングポイント情報同定処理)。
ここで、ピンチングポイント情報同定処理の詳細について第23図を参照して説明する。第23図は、本実施形態における本システムのピンチングポイント情報同定処理の一例を示すフローチャートである。
まず、ピンチングポイント情報同定部102eは、座標基準ピンチングポイント情報同定部102xの処理により、ステップSA−3にて取得されたピンチングポイント情報に対応する原子の原子座標情報のx座標値が、ステップSA−2にて同定された分子種情報に対応する分子種において、ピンチングポイント同定条件ファイル106gに格納されたピンチングポイント同定条件で規定されたピンチングポイント座標範囲(±x方向)を満たすか否かを判定する(ステップSF−1)。
ついで、ピンチングポイント情報同定部102eは、ステップSF−1にて「満たす」と判定された場合(ステップSF−2:Yes)、座標基準ピンチングポイント情報同定部102xの処理により、ピンチングポイント情報に対応する原子の原子座標情報のy座標値が、ステップSA−2にて同定された分子種情報に対応する分子種において、ピンチングポイント同定条件ファイル106gに格納されたピンチングポイント同定条件で規定されたピンチングポイント座標範囲(±y方向)を満たすか否かを判定する(ステップSF−3)。
ついで、ピンチングポイント情報同定部102eは、ステップSF−3にて「満たす」と判定された場合(ステップSF−4:Yes)、座標基準ピンチングポイント情報同定部102xの処理により、ピンチングポイント情報に対応する原子の原子座標情報のz座標値が、ステップSA−2にて同定された分子種情報に対応する分子種において、ピンチングポイント同定条件ファイル106gに格納されたピンチングポイント同定条件で規定されたピンチングポイント座標範囲(±z方向)を満たすか否かを判定する(ステップSF−5)。
ついで、ピンチングポイント情報同定部102eは、ステップSF−5にて「満たす」と判定された場合、座標基準ピンチングポイント情報同定部102xの処理により、ステップSA−3にて取得されたピンチングポイント情報を同定する。
なお、同定されたピンチングポイントは、結果的に、結合部位を構成する原子となる場合がある。
これにて、ピンチングポイント情報同定処理が終了する。
また、薬物代謝酵素予測装置100は、ステップSA−4にて同定された反応部位情報に対応する反応部位およびステップSA−2にて同定された結合部位情報に対応する結合部位以外であってステップSA−5にて同定されたピンチングポイント情報に対応するピンチングポイントと繋がる部位であるオープンスペース部位が存在する場合、オープンスペース部位情報取得部102fの処理により、結合部位情報、反応部位情報、ピンチングポイント情報および化合物構造情報から、オープンスペース部位を構成する原子に関する情報であるオープンスペース部位情報を取得し、オープンスペース部位情報ファイル106hの所定の記憶領域に格納し、オープンスペース部位情報同定部102gの処理により、取得されたオープンスペース部位情報を、分子種情報および化合物構造情報から、オープンスペース部位を同定するためのオープンスペース部位同定条件ファイル106iに格納されたオープンスペース部位同定条件に基づいて同定してもよい。なお、オープンスペース部位同定条件は、オープンスペース部位を構成する原子の原子座標情報の範囲であるオープンスペース部位座標範囲を、予め定めた分子種ごとに規定した条件であってもよく、オープンスペース部位情報同定部102gは、座標基準オープンスペース部位情報同定部102yの処理により、取得されたオープンスペース部位情報に対応するオープンスペース部位を構成する原子の原子座標情報が、同定された分子種情報に対応する分子種において、オープンスペース部位同定条件ファイル106iに格納されたオープンスペース部位同定条件で規定されたオープンスペース部位座標範囲を満たす場合に当該オープンスペース部位情報を同定してもよい(オープンスペース部位情報同定処理)。
また、オープンスペース部位座標範囲は、第30図に示すように、概念的に、オープンスペース部位を構成する各原子の取り得る値の範囲を、幅(±x方向)、奥行き(±y方向)、厚み(±z方向)ごとに規定した範囲でもよい。
ここで、オープンスペース部位情報同定処理の詳細について第24図を参照して説明する。第24図は、本実施形態における本システムのオープンスペース部位情報同定処理の一例を示すフローチャートである。
まず、オープンスペース部位情報同定部102gは、座標基準オープンスペース部位情報同定部102yの処理により、オープンスペース部位情報取得部102fにて取得されたオープンスペース部位情報に対応するオープンスペース部位を構成する原子の原子座標情報のx座標値が、ステップSA−2にて同定された分子種情報に対応する分子種において、オープンスペース部位同定条件ファイル106iに格納されたオープンスペース部位同定条件で規定されたオープンスペース部位座標範囲(±x方向)を満たすか否かを判定する(ステップSG−1)。
ついで、オープンスペース部位情報同定部102gは、ステップSG−1にて「満たす」と判定された場合(ステップSG−2:Yes)、座標基準オープンスペース部位情報同定部102yの処理により、原子座標情報のy座標値が、ステップSA−2にて同定された分子種情報に対応する分子種において、オープンスペース部位同定条件ファイル106iに格納されたオープンスペース部位同定条件で規定されたオープンスペース部位座標範囲(±y方向)を満たすか否かを判定する(ステップSG−3)。
ついで、オープンスペース部位情報同定部102gは、ステップSG−3にて「満たす」と判定された場合(ステップSG−4:Yes)、座標基準オープンスペース部位情報同定部102yの処理により、原子座標情報のz座標値が、ステップSA−2にて同定された分子種情報に対応する分子種において、オープンスペース部位同定条件ファイル106iに格納されたオープンスペース部位同定条件で規定されたオープンスペース部位座標範囲(±z方向)を満たすか否かを判定する(ステップSG−5)。
ついで、オープンスペース部位情報同定部102gは、ステップSG−5にて「満たす」と判定された場合(ステップSG−6:Yes)、座標基準オープンスペース部位情報同定部102yの処理により、まだ判定していない原子がある場合(ステップSG−7:No)は、再びステップSG−1の処理に戻り、判定していない原子がない、つまり、すべての原子を判定した場合(ステップSG−7:Yes)は、オープンスペース部位情報取得部102fにて取得されたオープンスペース部位情報を同定する。
なお、ステップSG−1、ステップSG−3およびステップSG−5にて、「満たさない」と判定された場合(ステップSG−2:No、ステップSG−4:NoおよびステップSG−6:No)は、まだ判定していない原子が残っていても、本処理を終了する。
これにて、オープンスペース部位情報同定処理が終了する。
また、薬物代謝酵素予測装置100は、ステップSA−4にて反応部位情報が同定された場合、阻害判定部102hの処理により、当該反応部位情報に対応する反応部位を構成する原子または反応部位の分子構造における一部分の原子の集合である部分構造原子群を、反応部位情報が同定された化合物において代謝反応が阻害されるか否かを判定するための阻害判定条件(例えば、予め定めた阻害原子一覧表など)に基づいて判定してもよい。すなわち、薬物代謝酵素予測装置100は、上述した処理により、化合物に結合する薬物代謝酵素の分子種および薬物代謝酵素と結合した化合物において代謝反応が起こる反応部位が同定された場合、阻害判定部102hの処理により、当該化合物の反応部位を構成する原子に代謝反応を阻害する原子(例えば、アミド(N)など)が含まれているか否かを判定してもよい。
また、薬物代謝酵素予測装置100は、予測結果出力部102iの処理により、上述した処理により予測(同定)された、化合物における結合部位情報、分子種情報、反応部位情報、ピンチングポイント情報、オープンスペース部位情報および阻害判定結果のうち少なくとも一つを化合物に対する予測結果として予測結果ファイル106jの所定の記憶領域に格納し、出力装置114を介して出力してもよい。
以上、メイン処理が終了する。
上述したように、本実施形態によれば、薬物代謝酵素予測装置100は、化合物構造情報取得部102aにより、化合物を構成する各原子の座標に関する情報である原子座標情報、原子間の結合に関する情報である結合情報、複数の原子により構成される環構造に関する情報である環構造情報のうち少なくとも一つを含む化合物構造情報を取得し、結合部位・分子種情報同定部102bにより、取得された化合物構造情報から、化合物と薬物代謝酵素とが結合する部位である結合部位および結合する薬物代謝酵素の分子種を同定するための結合部位同定条件に基づいて、当該化合物構造情報に対応する化合物における結合部位を構成する原子に関する情報である結合部位情報および分子種に関する情報である分子種情報を同定し、ピンチングポイント・反応部位情報取得部102cの処理により、同定された結合部位情報および化合物構造情報から、化合物および薬物代謝酵素において代謝反応が起こる部位である反応部位と結合部位とを少なくとも繋ぐ原子であるピンチングポイントを特定し、特定されたピンチングポイントの原子に関する情報であるピンチングポイント情報および当該ピンチングポイント情報に対応するピンチングポイントと繋がる反応部位を構成する原子に関する情報である反応部位情報を取得し、反応部位情報同定部102dの処理により、取得された反応部位情報を、分子種情報および化合物構造情報から、反応部位を同定するための反応部位同定条件に基づいて同定し、ピンチングポイント情報同定部102eの処理により、取得されたピンチングポイント情報を、分子種情報および化合物構造情報から、ピンチングポイントを同定するためのピンチングポイント同定条件に基づいて同定するので、予測のためのトレーニングデータを用いず、また化合物の立体的な形状を考慮して、あらゆる化合物に対する、薬物代謝酵素の分子種および化合物における薬物代謝酵素との反応部位を精度よく予測することができる。
すなわち、本実施形態によれば、薬物代謝酵素予測装置100は、予測のためのトレーニングデータを用いず、また化合物の立体的な形状を考慮して、あらゆる化合物に対する、薬物代謝酵素の分子種および化合物における薬物代謝酵素との反応部位を精度よく予測することができるので、例えば医薬品開発の初期のステージにおいて化合物群を精度よく絞り込むことができる。
また、本実施形態によれば、薬物代謝酵素予測装置100は、ステップSA−4にて反応部位情報が同定された場合、阻害判定部102hの処理により、当該反応部位情報に対応する反応部位を構成する原子または反応部位の分子構造における一部分の原子の集合である部分構造原子群を、反応部位情報が同定された化合物において代謝反応が阻害されるか否かを判定するための阻害判定条件(例えば、予め定めた阻害原子一覧表など)に基づいて判定してもよいので、予測された反応部位を構成する原子に代謝反応を阻害する原子が含まれているか否かを判定(確認)することができ、化合物群をさらに精度よく絞り込むことができる。
ここでは、上述した本実施形態を適用した実施例について第31図を参照して説明する。第31図は、本実施例における薬物代謝酵素予測装置100のメイン処理の一例を示す説明図である。
まず、薬物代謝酵素予測装置100は、本実施形態における化合物構造情報取得部102aの処理により、外部システム200に格納された化合物ライブラリ(本実施形態における化合物構造情報に対応)を取得する(ステップSH−1:化合物ライブラリ取得処理)。
ついで、薬物代謝酵素予測装置100は、ステップSH−1にて化合物ライブラリを取得することができなかった場合(ステップSH−2:No)、本実施形態における化合物構造情報取得部102aの処理により、ユーザにより入力されたバーチャル化合物ライブラリを取得する(ステップSH−3:バーチャル化合物ライブラリ取得処理)。
ついで、薬物代謝酵素予測装置100は、本実施形態における結合部位・分子種情報同定部102bの処理により、ステップSH−1にて取得した化合物ライブラリまたはステップSH−3にて取得したバーチャル化合物ライブラリから、結合部位情報を同定する(ステップSH−4:結合サイトの同定処理)。
ついで、薬物代謝酵素予測装置100は、本実施形態におけるピンチングポイント情報同定部102eの処理により、ステップSH−1にて取得した化合物ライブラリまたはステップSH−3にて取得したバーチャル化合物ライブラリから、ピンチングポイント情報を同定する(ステップSH−5:ピンチングポイントの同定処理)。
ついで、薬物代謝酵素予測装置100は、本実施形態におけるオープンスペース部位情報同定部102gの処理により、ステップSH−1にて取得した化合物ライブラリまたはステップSH−3にて取得したバーチャル化合物ライブラリから、オープンスペース部位情報を同定する(ステップSH−6:オープンスペースサイトの同定処理)。
ついで、薬物代謝酵素予測装置100は、本実施形態における反応部位情報同定部102dの処理により、ステップSH−1にて取得した化合物ライブラリまたはステップSH−3にて取得したバーチャル化合物ライブラリから、反応部位情報を同定する(ステップSH−7:反応サイトの同定処理)。
ついで、薬物代謝酵素予測装置100は、本実施形態における制御部102の処理により、上述したSH−4〜ステップSH−7における同定結果に基づいて、薬物代謝酵素(CYP)の分子種を確定し、さらに、本実施形態における阻害判定部102hの処理により、上述したステップSH−4〜ステップSH−7にて、結合部位、ピンチングポイント、オープンスペース部位および反応部位が同定された化合物の反応部位を構成する原子に、代謝反応を阻害する原子が含まれているか否かを判定する(ステップSH−8:CYP確定処理)。
ついで、薬物代謝酵素予測装置100は、本実施形態における予測結果出力部102iの処理により、ステップSH−4〜ステップSH−7において同定された結合部位、ピンチングポイント、オープンスペース部位および反応部位、ステップSH−8にて確定された分子種および代謝阻害結果を含む代謝予測結果を、本実施形態における予測結果ファイル106j(代謝予測結果データベース)に格納し、本実施形態における出力装置114(例えば、モニタなど)に出力(表示)する(ステップSH−9)。
以上、本実施例によれば、結合部位、ピンチングポイント、反応部位、オープンスペース部位をそれぞれ評価することにより、あらゆる化合物に対する、薬物代謝酵素の分子種および反応部位を精度よく予測することができるだけでなく、予測した反応部位にて実際に代謝反応が起こるか否かについても効率よく確認することができるので、例えば医薬品開発の初期のステージにおいて有用な化合物群を精度よく絞り込むことができる。
以上のように、本発明にかかる薬物代謝酵素予測装置、薬物代謝酵素予測方法、薬物代謝酵素予測プログラムおよび記録媒体は、薬物代謝酵素の分子種および反応部位の予測に有用であり、特に、薬のデザインなどを行う創薬分野(例えば、創薬の代謝部門や合成部門など)における化合物群の絞り込みに適している。

Claims (28)

  1. 化合物を構成する各原子の座標に関する情報である原子座標情報、前記原子間の結合に関する情報である結合情報、複数の前記原子により構成される環構造に関する情報である環構造情報のうち少なくとも一つを含む化合物構造情報を取得する化合物構造情報取得手段と、
    前記化合物構造情報取得手段により取得された前記化合物構造情報から、前記化合物と薬物代謝酵素とが結合する部位である結合部位および結合する前記薬物代謝酵素の分子種を同定するための結合部位同定条件に基づいて、当該化合物構造情報に対応する前記化合物における前記結合部位を構成する前記原子に関する情報である結合部位情報および前記分子種に関する情報である分子種情報を同定する結合部位・分子種情報同定手段と、
    前記結合部位・分子種情報同定手段により同定された前記結合部位情報および前記化合物構造情報から、前記化合物および前記薬物代謝酵素において代謝反応が起こる部位である反応部位と前記結合部位とを少なくとも繋ぐ前記原子であるピンチングポイントを特定し、特定された前記ピンチングポイントの前記原子に関する情報であるピンチングポイント情報および当該ピンチングポイント情報に対応する前記ピンチングポイントと繋がる前記反応部位を構成する前記原子に関する情報である前記反応部位情報を取得するピンチングポイント・反応部位情報取得手段と、
    前記ピンチングポイント・反応部位情報取得手段により取得された前記反応部位情報を、前記分子種情報および前記化合物構造情報から、前記反応部位を同定するための反応部位同定条件に基づいて同定する反応部位情報同定手段と、
    前記ピンチングポイント・反応部位情報取得手段により取得された前記ピンチングポイント情報を、前記分子種情報および前記化合物構造情報から、前記ピンチングポイントを同定するためのピンチングポイント同定条件に基づいて同定するピンチングポイント情報同定手段と、
    を備えたことを特徴とする薬物代謝酵素予測装置。
  2. 前記結合部位・分子種情報同定手段は、
    予め定めた結合部位選択基準に基づいて前記結合部位を選択させる結合部位選択手段と、
    前記結合部位選択手段により選択された前記結合部位の前記結合部位情報を前記化合物構造情報から取得する結合部位情報取得手段と、
    前記結合部位情報取得手段により取得された前記結合部位情報を、前記化合物構造情報から、前記結合部位同定条件に基づいて同定し、同定された前記結合部位情報に対応する前記分子種を前記分子種情報として同定する取得結合部位・分子種情報同定手段と、
    をさらに備えたことを特徴とする請求の範囲第1項に記載の薬物代謝酵素予測装置。
  3. 前記結合部位同定条件は、前記結合部位を構成する前記原子の前記原子座標情報の範囲である結合部位座標範囲を、予め定めた前記分子種ごとに規定した条件であること、
    を特徴とし、
    前記取得結合部位・分子種情報同定手段は、
    前記結合部位情報取得手段により取得された前記結合部位情報に対応する前記結合部位を構成する前記原子の前記原子座標情報が前記結合部位同定条件で規定された前記結合部位座標範囲を満たす場合に当該結合部位情報を同定し、満たした前記結合部位座標範囲に対応する前記分子種を前記分子種情報として同定する座標基準取得結合部位・分子種情報同定手段、
    をさらに備えたこと特徴とする請求の範囲第2項に記載の薬物代謝酵素予測装置。
  4. 前記ピンチングポイント・反応部位情報取得手段は、
    前記結合部位・分子種情報同定手段により同定された前記結合部位情報に対応する前記結合部位を構成する前記原子と繋がる前記原子である直接結合原子および当該直接結合原子と繋がる前記原子を、前記化合物構造情報に含まれる前記結合情報に基づいて特定する原子特定手段と、
    前記原子特定手段により特定された前記原子が前記環構造を構成する前記原子であるか否かを前記化合物構造情報に含まれる前記環構造情報に基づいて判定する環構造判定手段と、
    前記環構造判定手段により前記原子特定手段により特定された前記原子が前記環構造を構成する前記原子であると判定された場合、特定された前記原子および当該原子と前記環構造を構成する他の前記原子を、前記反応部位を構成する前記原子として特定し、前記原子特定手段により特定された前記直接結合原子を前記ピンチングポイントとして特定するピンチングポイント・反応部位特定手段と、
    前記ピンチングポイント・反応部位特定手段により特定された前記ピンチングポイントの前記ピンチングポイント情報および特定された前記反応部位の前記反応部位情報を、前記結合部位情報および前記化合物構造情報から取得する特定ピンチングポイント・反応部位情報取得手段と、
    をさらに備えたことを特徴とする請求の範囲第1項から第3項のいずれか一つに記載の薬物代謝酵素予測装置。
  5. 前記反応部位同定条件は、前記反応部位を構成する前記原子の前記原子座標情報の範囲である反応部位座標範囲、前記反応部位を構成する前記原子と前記ピンチングポイントとの角度値の範囲である反応部位角度範囲および前記反応部位を構成する前記原子と前記ピンチングポイントとの距離値の範囲である反応部位距離範囲を、予め定めた前記分子種ごとに規定した条件であること、
    を特徴とし、
    前記反応部位情報同定手段は、
    前記ピンチングポイント・反応部位情報取得手段により取得された前記反応部位情報に対応する前記反応部位を構成する前記原子の前記原子座標情報が、同定された前記分子種情報に対応する前記分子種において、前記反応部位同定条件で規定された前記反応部位座標範囲を満たすか否かを判定する座標基準反応部位情報判定手段と、
    前記反応部位情報に対応する前記反応部位を構成する前記原子と前記ピンチングポイント情報に対応する前記ピンチングポイントとの前記角度値を算出し、算出された前記角度値が、同定された前記分子種情報に対応する前記分子種において、前記反応部位同定条件で規定された前記反応部位角度範囲を満たすか否かを判定する角度基準反応部位情報判定手段と、
    前記反応部位情報に対応する前記反応部位を構成する前記原子と前記ピンチングポイント情報に対応する前記ピンチングポイントとの前記距離値を算出し、算出された前記距離値が、同定された前記分子種情報に対応する前記分子種において、前記反応部位同定条件で規定された前記反応部位距離範囲を満たすか否かを判定する距離基準反応部位情報判定手段と、
    前記座標基準反応部位情報判定手段、前記角度基準反応部位情報判定手段および前記距離基準反応部位情報判定手段により満たすと判定された前記反応部位情報を、前記反応部位同定条件を満たした前記反応部位情報として同定する判定結果基準反応部位情報同定手段と、
    をさらに備えたことを特徴とする請求の範囲第1項から第4項のいずれか一つに記載の薬物代謝酵素予測装置。
  6. 前記ピンチングポイント同定条件は、前記ピンチングポイントの前記原子の前記原子座標情報の範囲であるピンチングポイント座標範囲を、予め定めた前記分子種ごとに規定した条件であること、
    を特徴とし、
    前記ピンチングポイント情報同定手段は、
    前記ピンチングポイント・反応部位情報取得手段により取得された前記ピンチングポイント情報に対応する前記ピンチングポイントの前記原子の前記原子座標情報が、同定された前記分子種情報に対応する前記分子種において、前記ピンチングポイント同定条件で規定された前記ピンチングポイント座標範囲を満たす場合に当該ピンチングポイント情報を同定する座標基準ピンチングポイント情報同定手段、
    をさらに備えたこと特徴とする請求の範囲第1項から第5項のいずれか一つに記載の薬物代謝酵素予測装置。
  7. 前記反応部位情報同定手段により同定された前記反応部位情報に対応する前記反応部位および前記結合部位・分子種情報同定手段により同定された前記結合部位情報に対応する前記結合部位以外であって前記ピンチングポイント情報同定手段により同定された前記ピンチングポイント情報に対応する前記ピンチングポイントと繋がる部位であるオープンスペース部位が存在する場合、前記結合部位情報、前記反応部位情報、前記ピンチングポイント情報および前記化合物構造情報から、前記オープンスペース部位を構成する前記原子に関する情報であるオープンスペース部位情報を取得するオープンスペース部位情報取得手段と、
    前記オープンスペース部位情報取得手段により取得された前記オープンスペース部位情報を、前記分子種情報および前記化合物構造情報から、前記オープンスペース部位を同定するためのオープンスペース部位同定条件に基づいて同定するオープンスペース部位情報同定手段と、
    をさらに備えたことを特徴とする請求の範囲第1項から第6項のいずれか一つに記載の薬物代謝酵素予測装置。
  8. 前記オープンスペース部位同定条件は、前記オープンスペース部位を構成する前記原子の前記原子座標情報の範囲であるオープンスペース部位座標範囲を、予め定めた前記分子種ごとに規定した条件であること、
    を特徴とし、
    前記オープンスペース部位情報同定手段は、
    前記オープンスペース部位情報取得手段により取得された前記オープンスペース部位情報に対応する前記オープンスペース部位を構成する前記原子の前記原子座標情報が、同定された前記分子種情報に対応する前記分子種において、前記オープンスペース部位同定条件で規定された前記オープンスペース部位座標範囲を満たす場合に当該オープンスペース部位情報を同定する座標基準オープンスペース部位情報同定手段、
    をさらに備えたことを特徴とする請求の範囲第7項に記載の薬物代謝酵素予測装置。
  9. 前記反応部位情報同定手段により前記反応部位情報が同定された場合、当該反応部位情報に対応する前記反応部位を構成する前記原子または前記反応部位の分子構造における一部分の前記原子の集合である部分構造原子群を、前記反応部位情報が同定された化合物において前記代謝反応が阻害されるか否かを判定するための阻害判定条件に基づいて判定する阻害判定手段、
    をさらに備えたことを特徴とする請求の範囲第1項から第8項のいずれか一つに記載の薬物代謝酵素予測装置。
  10. 化合物を構成する各原子の座標に関する情報である原子座標情報、前記原子間の結合に関する情報である結合情報、複数の前記原子により構成される環構造に関する情報である環構造情報のうち少なくとも一つを含む化合物構造情報を取得する化合物構造情報取得工程と、
    前記化合物構造情報取得工程により取得された前記化合物構造情報から、前記化合物と薬物代謝酵素とが結合する部位である結合部位および結合する前記薬物代謝酵素の分子種を同定するための結合部位同定条件に基づいて、当該化合物構造情報に対応する前記化合物における前記結合部位を構成する前記原子に関する情報である結合部位情報および前記分子種に関する情報である分子種情報を同定する結合部位・分子種情報同定工程と、
    前記結合部位・分子種情報同定工程により同定された前記結合部位情報および前記化合物構造情報から、前記化合物および前記薬物代謝酵素において代謝反応が起こる部位である反応部位と前記結合部位とを少なくとも繋ぐ前記原子であるピンチングポイントを特定し、特定された前記ピンチングポイントの前記原子に関する情報であるピンチングポイント情報および当該ピンチングポイント情報に対応する前記ピンチングポイントと繋がる前記反応部位を構成する前記原子に関する情報である前記反応部位情報を取得するピンチングポイント・反応部位情報取得工程と、
    前記ピンチングポイント・反応部位情報取得工程により取得された前記反応部位情報を、前記分子種情報および前記化合物構造情報から、前記反応部位を同定するための反応部位同定条件に基づいて同定する反応部位情報同定工程と、
    前記ピンチングポイント・反応部位情報取得工程により取得された前記ピンチングポイント情報を、前記分子種情報および前記化合物構造情報から、前記ピンチングポイントを同定するためのピンチングポイント同定条件に基づいて同定するピンチングポイント情報同定工程と、
    を含んだことを特徴とする薬物代謝酵素予測方法。
  11. 前記結合部位・分子種情報同定工程は、
    予め定めた結合部位選択基準に基づいて前記結合部位を選択させる結合部位選択工程と、
    前記結合部位選択工程により選択された前記結合部位の前記結合部位情報を前記化合物構造情報から取得する結合部位情報取得工程と、
    前記結合部位情報取得工程により取得された前記結合部位情報を、前記化合物構造情報から、前記結合部位同定条件に基づいて同定し、同定された前記結合部位情報に対応する前記分子種を前記分子種情報として同定する取得結合部位・分子種情報同定工程と、
    をさらに含んだことを特徴とする請求の範囲第10項に記載の薬物代謝酵素予測方法。
  12. 前記結合部位同定条件は、前記結合部位を構成する前記原子の前記原子座標情報の範囲である結合部位座標範囲を、予め定めた前記分子種ごとに規定した条件であること、
    を特徴とし、
    前記取得結合部位・分子種情報同定工程は、
    前記結合部位情報取得工程により取得された前記結合部位情報に対応する前記結合部位を構成する前記原子の前記原子座標情報が前記結合部位同定条件で規定された前記結合部位座標範囲を満たす場合に当該結合部位情報を同定し、満たした前記結合部位座標範囲に対応する前記分子種を前記分子種情報として同定する座標基準取得結合部位・分子種情報同定工程、
    をさらに含んだこと特徴とする請求の範囲第11項に記載の薬物代謝酵素予測方法。
  13. 前記ピンチングポイント・反応部位情報取得工程は、
    前記結合部位・分子種情報同定工程により同定された前記結合部位情報に対応する前記結合部位を構成する前記原子と繋がる前記原子である直接結合原子および当該直接結合原子と繋がる前記原子を、前記化合物構造情報に含まれる前記結合情報に基づいて特定する原子特定工程と、
    前記原子特定工程により特定された前記原子が前記環構造を構成する前記原子であるか否かを前記化合物構造情報に含まれる前記環構造情報に基づいて判定する環構造判定工程と、
    前記環構造判定工程により前記原子特定工程により特定された前記原子が前記環構造を構成する前記原子であると判定された場合、特定された前記原子および当該原子と前記環構造を構成する他の前記原子を、前記反応部位を構成する前記原子として特定し、前記原子特定工程により特定された前記直接結合原子を前記ピンチングポイントとして特定するピンチングポイント・反応部位特定工程と、
    前記ピンチングポイント・反応部位特定工程により特定された前記ピンチングポイントの前記ピンチングポイント情報および特定された前記反応部位の前記反応部位情報を、前記結合部位情報および前記化合物構造情報から取得する特定ピンチングポイント・反応部位情報取得工程と、
    をさらに含んだことを特徴とする請求の範囲第10項から第12項のいずれか一つに記載の薬物代謝酵素予測方法。
  14. 前記反応部位同定条件は、前記反応部位を構成する前記原子の前記原子座標情報の範囲である反応部位座標範囲、前記反応部位を構成する前記原子と前記ピンチングポイントとの角度値の範囲である反応部位角度範囲および前記反応部位を構成する前記原子と前記ピンチングポイントとの距離値の範囲である反応部位距離範囲を、予め定めた前記分子種ごとに規定した条件であること、
    を特徴とし、
    前記反応部位情報同定工程は、
    前記ピンチングポイント・反応部位情報取得工程により取得された前記反応部位情報に対応する前記反応部位を構成する前記原子の前記原子座標情報が、同定された前記分子種情報に対応する前記分子種において、前記反応部位同定条件で規定された前記反応部位座標範囲を満たすか否かを判定する座標基準反応部位情報判定工程と、
    前記反応部位情報に対応する前記反応部位を構成する前記原子と前記ピンチングポイント情報に対応する前記ピンチングポイントとの前記角度値を算出し、算出された前記角度値が、同定された前記分子種情報に対応する前記分子種において、前記反応部位同定条件で規定された前記反応部位角度範囲を満たすか否かを判定する角度基準反応部位情報判定工程と、
    前記反応部位情報に対応する前記反応部位を構成する前記原子と前記ピンチングポイント情報に対応する前記ピンチングポイントとの前記距離値を算出し、算出された前記距離値が、同定された前記分子種情報に対応する前記分子種において、前記反応部位同定条件で規定された前記反応部位距離範囲を満たすか否かを判定する距離基準反応部位情報判定工程と、
    前記座標基準反応部位情報判定工程、前記角度基準反応部位情報判定工程および前記距離基準反応部位情報判定工程により満たすと判定された前記反応部位情報を、前記反応部位同定条件を満たした前記反応部位情報として同定する判定結果基準反応部位情報同定工程と、
    をさらに含んだことを特徴とする請求の範囲第10項から第13項のいずれか一つに記載の薬物代謝酵素予測方法。
  15. 前記ピンチングポイント同定条件は、前記ピンチングポイントの前記原子の前記原子座標情報の範囲であるピンチングポイント座標範囲を、予め定めた前記分子種ごとに規定した条件であること、
    を特徴とし、
    前記ピンチングポイント情報同定工程は、
    前記ピンチングポイント・反応部位情報取得工程により取得された前記ピンチングポイント情報に対応する前記ピンチングポイントの前記原子の前記原子座標情報が、同定された前記分子種情報に対応する前記分子種において、前記ピンチングポイント同定条件で規定された前記ピンチングポイント座標範囲を満たす場合に当該ピンチングポイント情報を同定する座標基準ピンチングポイント情報同定工程、
    をさらに含んだこと特徴とする請求の範囲第10項から第14項のいずれか一つに記載の薬物代謝酵素予測方法。
  16. 前記反応部位情報同定工程により同定された前記反応部位情報に対応する前記反応部位および前記結合部位・分子種情報同定工程により同定された前記結合部位情報に対応する前記結合部位以外であって前記ピンチングポイント情報同定工程により同定された前記ピンチングポイント情報に対応する前記ピンチングポイントと繋がる部位であるオープンスペース部位が存在する場合、前記結合部位情報、前記反応部位情報、前記ピンチングポイント情報および前記化合物構造情報から、前記オープンスペース部位を構成する前記原子に関する情報であるオープンスペース部位情報を取得するオープンスペース部位情報取得工程と、
    前記オープンスペース部位情報取得工程により取得された前記オープンスペース部位情報を、前記分子種情報および前記化合物構造情報から、前記オープンスペース部位を同定するためのオープンスペース部位同定条件に基づいて同定するオープンスペース部位情報同定工程と、
    をさらに含んだことを特徴とする請求の範囲第10項から第15項のいずれか一つに記載の薬物代謝酵素予測方法。
  17. 前記オープンスペース部位同定条件は、前記オープンスペース部位を構成する前記原子の前記原子座標情報の範囲であるオープンスペース部位座標範囲を、予め定めた前記分子種ごとに規定した条件であること、
    を特徴とし、
    前記オープンスペース部位情報同定工程は、
    前記オープンスペース部位情報取得工程により取得された前記オープンスペース部位情報に対応する前記オープンスペース部位を構成する前記原子の前記原子座標情報が、同定された前記分子種情報に対応する前記分子種において、前記オープンスペース部位同定条件で規定された前記オープンスペース部位座標範囲を満たす場合に当該オープンスペース部位情報を同定する座標基準オープンスペース部位情報同定工程、
    をさらに含んだことを特徴とする請求の範囲第16項に記載の薬物代謝酵素予測方法。
  18. 前記反応部位情報同定工程により前記反応部位情報が同定された場合、当該反応部位情報に対応する前記反応部位を構成する前記原子または前記反応部位の分子構造における一部分の前記原子の集合である部分構造原子群を、前記反応部位情報が同定された化合物において前記代謝反応が阻害されるか否かを判定するための阻害判定条件に基づいて判定する阻害判定工程、
    をさらに含んだことを特徴とする請求の範囲第10項から第17項のいずれか一つに記載の薬物代謝酵素予測方法。
  19. 化合物を構成する各原子の座標に関する情報である原子座標情報、前記原子間の結合に関する情報である結合情報、複数の前記原子により構成される環構造に関する情報である環構造情報のうち少なくとも一つを含む化合物構造情報を取得する化合物構造情報取得手順と、
    前記化合物構造情報取得手順により取得された前記化合物構造情報から、前記化合物と薬物代謝酵素とが結合する部位である結合部位および結合する前記薬物代謝酵素の分子種を同定するための結合部位同定条件に基づいて、当該化合物構造情報に対応する前記化合物における前記結合部位を構成する前記原子に関する情報である結合部位情報および前記分子種に関する情報である分子種情報を同定する結合部位・分子種情報同定手順と、
    前記結合部位・分子種情報同定手順により同定された前記結合部位情報および前記化合物構造情報から、前記化合物および前記薬物代謝酵素において代謝反応が起こる部位である反応部位と前記結合部位とを少なくとも繋ぐ前記原子であるピンチングポイントを特定し、特定された前記ピンチングポイントの前記原子に関する情報であるピンチングポイント情報および当該ピンチングポイント情報に対応する前記ピンチングポイントと繋がる前記反応部位を構成する前記原子に関する情報である前記反応部位情報を取得するピンチングポイント・反応部位情報取得手順と、
    前記ピンチングポイント・反応部位情報取得手順により取得された前記反応部位情報を、前記分子種情報および前記化合物構造情報から、前記反応部位を同定するための反応部位同定条件に基づいて同定する反応部位情報同定手順と、
    前記ピンチングポイント・反応部位情報取得手順により取得された前記ピンチングポイント情報を、前記分子種情報および前記化合物構造情報から、前記ピンチングポイントを同定するためのピンチングポイント同定条件に基づいて同定するピンチングポイント情報同定手順と、
    をコンピュータに実行させることを特徴とする薬物代謝酵素予測プログラム。
  20. 前記結合部位・分子種情報同定手順は、
    予め定めた結合部位選択基準に基づいて前記結合部位を選択させる結合部位選択手順と、
    前記結合部位選択手順により選択された前記結合部位の前記結合部位情報を前記化合物構造情報から取得する結合部位情報取得手順と、
    前記結合部位情報取得手順により取得された前記結合部位情報を、前記化合物構造情報から、前記結合部位同定条件に基づいて同定し、同定された前記結合部位情報に対応する前記分子種を前記分子種情報として同定する取得結合部位・分子種情報同定手順と、
    をさらにコンピュータに実行させることを特徴とする請求の範囲第19項に記載の薬物代謝酵素予測プログラム。
  21. 前記結合部位同定条件は、前記結合部位を構成する前記原子の前記原子座標情報の範囲である結合部位座標範囲を、予め定めた前記分子種ごとに規定した条件であること、
    を特徴とし、
    前記取得結合部位・分子種情報同定手順は、
    前記結合部位情報取得手順により取得された前記結合部位情報に対応する前記結合部位を構成する前記原子の前記原子座標情報が前記結合部位同定条件で規定された前記結合部位座標範囲を満たす場合に当該結合部位情報を同定し、満たした前記結合部位座標範囲に対応する前記分子種を前記分子種情報として同定する座標基準取得結合部位・分子種情報同定手順、
    をさらにコンピュータに実行させることを特徴とする請求の範囲第20項に記載の薬物代謝酵素予測プログラム。
  22. 前記ピンチングポイント・反応部位情報取得手順は、
    前記結合部位・分子種情報同定手順により同定された前記結合部位情報に対応する前記結合部位を構成する前記原子と繋がる前記原子である直接結合原子および当該直接結合原子と繋がる前記原子を、前記化合物構造情報に含まれる前記結合情報に基づいて特定する原子特定手順と、
    前記原子特定手順により特定された前記原子が前記環構造を構成する前記原子であるか否かを前記化合物構造情報に含まれる前記環構造情報に基づいて判定する環構造判定手順と、
    前記環構造判定手順により前記原子特定手順により特定された前記原子が前記環構造を構成する前記原子であると判定された場合、特定された前記原子および当該原子と前記環構造を構成する他の前記原子を、前記反応部位を構成する前記原子として特定し、前記原子特定手順により特定された前記直接結合原子を前記ピンチングポイントとして特定するピンチングポイント・反応部位特定手順と、
    前記ピンチングポイント・反応部位特定手順により特定された前記ピンチングポイントの前記ピンチングポイント情報および特定された前記反応部位の前記反応部位情報を、前記結合部位情報および前記化合物構造情報から取得する特定ピンチングポイント・反応部位情報取得手順と、
    をさらにコンピュータに実行させることを特徴とする請求の範囲第19項から第21項のいずれか一つに記載の薬物代謝酵素予測プログラム。
  23. 前記反応部位同定条件は、前記反応部位を構成する前記原子の前記原子座標情報の範囲である反応部位座標範囲、前記反応部位を構成する前記原子と前記ピンチングポイントとの角度値の範囲である反応部位角度範囲および前記反応部位を構成する前記原子と前記ピンチングポイントとの距離値の範囲である反応部位距離範囲を、予め定めた前記分子種ごとに規定した条件であること、
    を特徴とし、
    前記反応部位情報同定手順は、
    前記ピンチングポイント・反応部位情報取得手順により取得された前記反応部位情報に対応する前記反応部位を構成する前記原子の前記原子座標情報が、同定された前記分子種情報に対応する前記分子種において、前記反応部位同定条件で規定された前記反応部位座標範囲を満たすか否かを判定する座標基準反応部位情報判定手順と、
    前記反応部位情報に対応する前記反応部位を構成する前記原子と前記ピンチングポイント情報に対応する前記ピンチングポイントとの前記角度値を算出し、算出された前記角度値が、同定された前記分子種情報に対応する前記分子種において、前記反応部位同定条件で規定された前記反応部位角度範囲を満たすか否かを判定する角度基準反応部位情報判定手順と、
    前記反応部位情報に対応する前記反応部位を構成する前記原子と前記ピンチングポイント情報に対応する前記ピンチングポイントとの前記距離値を算出し、算出された前記距離値が、同定された前記分子種情報に対応する前記分子種において、前記反応部位同定条件で規定された前記反応部位距離範囲を満たすか否かを判定する距離基準反応部位情報判定手順と、
    前記座標基準反応部位情報判定手順、前記角度基準反応部位情報判定手順および前記距離基準反応部位情報判定手順により満たすと判定された前記反応部位情報を、前記反応部位同定条件を満たした前記反応部位情報として同定する判定結果基準反応部位情報同定手順と、
    をさらにコンピュータに実行させることを特徴とする請求の範囲第19項から第22項のいずれか一つに記載の薬物代謝酵素予測プログラム。
  24. 前記ピンチングポイント同定条件は、前記ピンチングポイントの前記原子の前記原子座標情報の範囲であるピンチングポイント座標範囲を、予め定めた前記分子種ごとに規定した条件であること、
    を特徴とし、
    前記ピンチングポイント情報同定手順は、
    前記ピンチングポイント・反応部位情報取得手順により取得された前記ピンチングポイント情報に対応する前記ピンチングポイントの前記原子の前記原子座標情報が、同定された前記分子種情報に対応する前記分子種において、前記ピンチングポイント同定条件で規定された前記ピンチングポイント座標範囲を満たす場合に当該ピンチングポイント情報を同定する座標基準ピンチングポイント情報同定手順、
    をさらにコンピュータに実行させることを特徴とする請求の範囲第19項から第23項のいずれか一つに記載の薬物代謝酵素予測プログラム。
  25. 前記反応部位情報同定手順により同定された前記反応部位情報に対応する前記反応部位および前記結合部位・分子種情報同定手順により同定された前記結合部位情報に対応する前記結合部位以外であって前記ピンチングポイント情報同定手順により同定された前記ピンチングポイント情報に対応する前記ピンチングポイントと繋がる部位であるオープンスペース部位が存在する場合、前記結合部位情報、前記反応部位情報、前記ピンチングポイント情報および前記化合物構造情報から、前記オープンスペース部位を構成する前記原子に関する情報であるオープンスペース部位情報を取得するオープンスペース部位情報取得手順と、
    前記オープンスペース部位情報取得手順により取得された前記オープンスペース部位情報を、前記分子種情報および前記化合物構造情報から、前記オープンスペース部位を同定するためのオープンスペース部位同定条件に基づいて同定するオープンスペース部位情報同定手順と、
    をさらにコンピュータに実行させることを特徴とする請求の範囲第19項から第24項のいずれか一つに記載の薬物代謝酵素予測プログラム。
  26. 前記オープンスペース部位同定条件は、前記オープンスペース部位を構成する前記原子の前記原子座標情報の範囲であるオープンスペース部位座標範囲を、予め定めた前記分子種ごとに規定した条件であること、
    を特徴とし、
    前記オープンスペース部位情報同定手順は、
    前記オープンスペース部位情報取得手順により取得された前記オープンスペース部位情報に対応する前記オープンスペース部位を構成する前記原子の前記原子座標情報が、同定された前記分子種情報に対応する前記分子種において、前記オープンスペース部位同定条件で規定された前記オープンスペース部位座標範囲を満たす場合に当該オープンスペース部位情報を同定する座標基準オープンスペース部位情報同定手順、
    をさらにコンピュータに実行させることを特徴とする請求の範囲第25項に記載の薬物代謝酵素予測プログラム。
  27. 前記反応部位情報同定手順により前記反応部位情報が同定された場合、当該反応部位情報に対応する前記反応部位を構成する前記原子または前記反応部位の分子構造における一部分の前記原子の集合である部分構造原子群を、前記反応部位情報が同定された化合物において前記代謝反応が阻害されるか否かを判定するための阻害判定条件に基づいて判定する阻害判定手順、
    をさらにコンピュータに実行させることを特徴とする請求の範囲第19項から第26項のいずれか一つに記載の薬物代謝酵素予測プログラム。
  28. 前記請求の範囲第19項から第27項のいずれか一つに記載された薬物代謝酵素予測プログラムを記録したことを特徴とするコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
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