JP4341393B2 - 有機エレクトロルミネッセント素子 - Google Patents

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本発明は、携帯電話用のディスプレイや表示素子、各種光源などに用いられる電気的発光素子である有機エレクトロルミネッセント素子(以下「有機EL素子」と略記する)に関し、特に有機薄膜に高分子発光材料を用い、表示用途等に用いられる低輝度から光源用途等の高輝度まで幅広い範囲で駆動される有機EL素子に関するものである。
有機EL素子は固体蛍光性物質の電界発光現象を利用した発光デバイスであり、現在小型のディスプレイとして一部で実用化されている。
有機EL素子は発光層に用いられる材料の違いからいくつかのグループに分類することが出来る。代表的なもののひとつは発光層に低分子量の有機化合物を用いる素子で、主に真空蒸着を用いて作製される。そして今一つは本発明が関与するところの高分子有機EL素子である。
高分子有機EL素子は各機能層を構成する材料を溶解した溶液を用いることでスピンコート法やインクジェット法、印刷法等による薄膜作製が可能であり、その簡便なプロセスから低コスト化や大面積化が容易な技術として注目されている。
典型的な高分子有機EL素子は陽極及び陰極の間に電荷注入層、発光層等の複数の機能層を積層することで作製される。以下に代表的な高分子有機EL素子の構成及びその作製手順を説明する。
まず陽極としてのITO(インジウムすず酸化物)を製膜したガラス基板上に電荷注入層としてのPEDOT:PSS(ポリチオフェンとポリスチレンスルホン酸の混合物:以下PEDOTと記載する)薄膜をスピンコートなどによって製膜する。PEDOTは電荷注入層として一般的に用いられている材料であり、陽極側に配置されることでホール注入層として機能する材料である。
PEDOT層の上に発光層としてポリフェニレンビニレン(以下PPVと表す)及びその誘導体、またはポリフルオレン及びそれらの誘導体がスピンコート法などによって製膜される。そしてこれら発光層上に真空蒸着によって陰極としての金属電極が製膜され素子が完成する。
ここで、PEDOTに含まれるポリチオフェン、PPV及びポリフルオレン等発光層に用いられる高分子化合物は、特に共役系高分子と呼ばれるものである。共役系高分子からなる発光層材料については(非特許文献1)等に詳しく説明されているが、高い発光効率と優れた製膜性や電気的特性により近年注目されている一群の高性能な材料系である。
このように高分子有機ELは簡易なプロセスで作製することが出来るという優れた特徴を持っており、様々な用途への応用が期待されているが、光源用途などの高輝度高電流密度条件で駆動される際の寿命が改善すべき課題となっている。
蛍光灯や無機発光ダイオードのようないわゆる発光素子はどのようなものであっても連続的に駆動することで徐々に劣化し輝度は低下していくものであり、有機EL素子もまたその例外ではない。
高分子を発光層に用いた有機EL素子の劣化の詳細については未だ明らかになっていないが、劣化は通電時間と素子を流れた電流の積に比例して進行し、素子が高輝度で駆動される際はその劣化も顕著なものになる。
高分子有機ELの劣化という課題に対して、(非特許文献2)に示されるような対策が提案された。これは電子ブロック機能を持った第三の機能層をPEDOT層と発光層の間に挿入することで素子特性を改善するというものである。電子ブロック層を挿入すると、発光層と電子ブロック層の界面近傍のキャリア密度が増して発光効率が向上する。発光効率の向上は投入電力に対する発光強度の増大を意味するので、同一の光量を得る為に素子を通過する電流量は減少し、その結果寿命特性は改善される。しかしながら、光源用途も含む広い輝度範囲で素子を駆動する際の寿命はなお満足できるレベルに至っているとはいえない。
素子特性改善のもうひとつの例として電荷注入層を主にカーボンからなる薄膜とした例が(特許文献1)に記載されている。しかしながら、該発明の実施例としては低分子蒸着系が記載されているのみであり、また該発明におけるカーボン薄膜は電荷輸送能を持った機能層と接している構造であるため、高分子系発光材料がカーボン層に接する場合の挙動については予測することができない。
特開平08−31573号公報 Nature Vol.347 pp539 Applied Physics Letters Vol.80 pp2436−2438
このように、高分子有機EL素子は簡便なプロセスで作製できるという優れた特徴があるが、光源などを含む広範な用途を考えた場合には未だ素子寿命の点で課題がある。
本発明は、以上の課題を解決するためになされたもので、表示用途等に用いられる低輝度から光源用途等の高輝度まで幅広い範囲で駆動され、幅広い輝度の範囲にわたって安定に動作し、かつ寿命特性に優れた有機EL素子を提供することを目的とする。
この課題を解決するために本発明は、少なくとも一組の電荷注入電極を備え、該電荷注入電極間には少なくとも1種類の共役系高分子物質からなる発光層と、カーボンからなる薄膜によって形成された電荷注入層を有し、電荷注入層の厚みが20nmであることを特徴とする有機エレクトロルミネッセント素子である。
共役系高分子物質からなる発光層に対して主にカーボンからなる薄膜によって形成された電荷注入層を設けることにより、電流密度の広い範囲に亘って発光強度、発光効率が高いレベルで維持され、また、素子の寿命も向上する。従って、幅広い輝度の範囲にわたって安定に動作し、かつ寿命特性に優れた有機エレクトロルミネッセント素子を実現することができる。
本発明によると、幅広い輝度の範囲にわたって安定に動作し、かつ寿命特性に優れているため、表示用途の温和な駆動条件域から、強電界、大電流、高輝度という厳しい駆動条件下に至るまで安定した電荷注入と発光効率の維持を実現することができる。
本願の第1の発明は、少なくとも一組の電荷注入電極を備え、該電荷注入電極間には少なくとも1種類の共役系高分子物質からなる発光層と、カーボンからなる薄膜によって形成された電荷注入層を有し、電荷注入層の厚みが20nmであることを特徴とする有機エレクトロルミネッセント素子である。
共役系高分子物質からなる発光層に対して主にカーボンからなる薄膜によって形成された電荷注入層を設けることにより、電流密度の広い範囲に亘って発光強度、発光効率が高いレベルで維持され、また、素子の寿命も向上する。従って、幅広い輝度の範囲にわたって安定に動作し、かつ寿命特性に優れた有機エレクトロルミネッセント素子を実現することができる。
第1の発明においては、発光層を構成する共役系高分子物質として、下記一般式(I)で表されるポリフェニレンビニレン及びその誘導体(R1、R2はそれぞれ置換基を表す)、または下記一般式(II)で表されるポリフルオレン及びその誘導体(R3、R4はそれぞれ置換基を表す)を選択することができる。
Figure 0004341393
Figure 0004341393
本願の第2の発明は、少なくとも一組の電荷注入電極を備え、該電荷注入電極間には少なくとも1種類の電子ブロック機能を有する電子ブロック層と、少なくとも1種類の共役系高分子物質からなる発光層と、カーボンからなる薄膜によって形成された電荷注入層を有し、該電子ブロック層を介して該電荷注入層と該発光層が配置されて成り、電荷注入層の厚みが20nmであることを特徴とする有機エレクトロルミネッセント素子である。
発光層の膜厚が薄い為にホールと再結合することなくそのまま発光層を通過してくる電子が存在するような場合には、素子の発光効率が低下してしまうが、電荷注入層と発光層の間に電子ブロック層を挿入すると、発光層を抜けた電子は電子ブロック層に侵入することができずに発光層内に留まる。その結果ホールとの再結合効率が向上し素子の発光効率は改善されて、幅広い輝度の範囲にわたって安定に動作し、かつ寿命特性に優れた有機エレクトロルミネッセント素子を実現することができる。
第2の発明においても、前記発光層を構成する共役系高分子物質として、下記一般式(I)で表されるポリフェニレンビニレン及びその誘導体(R1、R2はそれぞれ置換基を表す)、または下記一般式(II)で表されるポリフルオレン及びその誘導体(R3、R4はそれぞれ置換基を表す)を選択することができる。
Figure 0004341393
Figure 0004341393
以下図1〜図4を用いて本発明の実施の形態の一例を詳細に説明する。
(実施の形態1)
以下の実施の形態では、高分子EL素子として一般的な構成、即ち陽極側に電荷注入層を設け、発光層にポリフルオレン系化合物を採用した素子を例として詳細に説明する。
図1に本発明の実施の形態における高分子有機EL素子の構成図を示す。
図1において、1は基板、2は陽極としてのITO(インジウムすず酸化物)、3は本発明における電荷注入層であるカーボン薄膜、4は発光層としてのPPV誘導体のひとつであるポリ[2−メトキシ−5−(2’−エチルヘキシロキシ)−1,4−フェニレンビニレン](Poly[2-methoxy-5-(2'-ethylhexyloxy)-1,4-phenylenevinylene]:以下MEH−PPVと表す)薄膜、5は陰極である。
基板1としては一般的にガラスが用いられる。本実施の形態でもガラス基板を採用している。基板1として使用できる材料はガラスのほかにプラスチックフィルム等を始めとする多くの材料が提案されているが、そのいずれも本発明における基板1として採用可能である。
陽極2はITOからなる電極である。ITOは導電性が高くかつ光の透過性が良い為光取り出し側の電極として多く用いられる。本実施の形態におけるITOはスパッタリングによって基板上に製膜された後フォトリソグラフィー技術を用いて適切にパターニングされたものである。
本実施の形態において電荷注入層3として機能するカーボン薄膜は、陽極2としてのITOがパターニングされた基板1上にスパッタリングによって製膜されている。カーボン薄膜の製膜の詳細に関しては(特許文献1)に詳細な実施例が記載されている。本実施の形態ではカーボン薄膜の膜厚は20nmである。カーボン薄膜の膜厚は5nm以上であれば本発明が実施可能であるが、カーボン薄膜は若干着色している為あまりに厚くすると光の取り出し効率が低下する。そのため、概ね100nmまでが本発明の実施に適した膜厚である。
発光層4はスピンコートで製膜されたMEH−PPV薄膜であって膜厚は約70nmである。MEH−PPVはPPVの溶解性を改善する為の置換基をもつ代表的な共役系高分子材料のひとつであり、この実施の形態ではMEH−PPVはジクロロメタンに溶解して使用に供された。本実施の形態で用いられたMEH−PPVからなる発光層4の膜厚は素子の使用条件に合わせて適宜変更されるべきものである。本発明の実施の為には50〜200nmの範囲の膜厚が適している。あまりに膜厚が薄いと均一な膜が得られにくくなり、また膜厚が厚い場合は駆動の為に必要となる電圧が高くなりすぎるので好ましくない。
本発明を実施する為にはMEH−PPVの他にもPPV及びその誘導体、あるいはポリフルオレンとその誘導体等のいわゆる共役系高分子化合物、さらにはそれらを互いに混合して用いることが出来る。PPV及びポリフルオレンの構造はそれぞれ化学式(I)と化学式(II)に示されているが、これらを基本骨格とする誘導体はきわめて数多くのものが提案されている。たとえば、WO9813408あるいはWO0228983にPPV及びポリフルオレンの誘導体の例と詳細な説明がなされている。これらの化合物群はいずれも共役系高分子化合物といわれる物質群であり、MEH−PPVに代えて発光層として用いることにより本発明の効果を実現できるものである。
図1に示す素子(以下「カーボン素子」と表現する)を直流電源に接続し、カーボン素子を通過する電流値を単位面積あたりの値に換算したものと、そのときカーボン素子から取り出された光の強度の関係を図2に示す。また、そのときの発光効率と電流値の関係を図3に示す。図2、図3ともに比較の為にカーボン素子のカーボン薄膜に代えてPEDOT層を用いた素子(以下「PEDOT素子」と表現する)から得られたデータを同時にプロットしている。図3については比較を容易にするため発光効率の最高値で値を規格化している。図中の丸印はカーボン素子から得られたデータを示し、そして四角印はPEDOT素子のデータをそれぞれ示している。
図2からわかるように、PEDOT素子は電流密度がそれほど高くないうちは電流密度に追従して輝度が増大するという良好な特性を示しているが、さらに電流密度が大きくなると急激に輝度が低下しているのがわかる。それに対してカーボン素子は幅広い電流域にわたって輝度の低下は観察されない。PEDOT素子では電流密度が500mA/cm2付近以上で輝度の低下と共に発光面にも変化が現れ、発光スペクトルの変化と発光面内の輝度の不均一化が観察される。そして、一旦輝度が低下したPEDOT素子は内部に強電界による破壊に起因すると思われる不可逆的な変化を受けており、再度低電流値での駆動を試みてももはや初期の値は再現されない。このような不可逆的な変化はカーボン素子では観察されず、カーボン薄膜を電荷注入層3として採用することで非常に耐性の高い優れた素子が作製可能であることを示している。
参考までに、現在活発に研究開発が行われている有機EL素子は、その主な用途をディスプレイパネル等の表示素子においている。ディスプレイパネルを実現する為に必要となるおおよその輝度は100cd/m2であり、その際の素子の代表的な駆動条件は印加電圧4V、電流値は2mA/cm2程度である。つまり図2のグラフ右端の800mA/cm2という値は、実に前述したディスプレイ用途駆動条件の400倍にもなる電流が流れていることになる。この値から考えると図2に示された条件がいかに厳しいものであるかが理解できると同時に、カーボン薄膜を電荷注入層3として用いることによって実現される優れた特性がより明らかになるものである。
同様の傾向は図3に示す発光効率においても明らかである。図3によれば、四角印で示されるPEDOT素子の発光効率は電流値が増加するにしたがって急激に低下し、最終的にはピーク効率の5%程度まで低下しているのに対して、カーボン素子では全電流域に渡って大きな変化なく、高い発光効率が維持されている。このようにカーボン薄膜を電荷注入層3に用いたカーボン素子は低電流域のみならず、駆動条件の厳しい大電流領域でもその優れた特性を維持しつづけることが出来るものである。
次に、カーボン素子とPEDOT素子にそれぞれ同一の値の電流を流して輝度の経時変化を観察した結果を図4に示す。有機EL素子においては連続点灯した結果、初期の輝度の半分まで低下した時点を寿命とすることが一般的である。図4では比較を容易にするため初期輝度を1として輝度の規格化を行い、またより寿命が短かったPEDOT素子の輝度が初期の値の半分まで低下した時点を1として時間軸も規格化した。図4の評価において通電された電流値は140mA/cm2であって、これは先に示した一般的なディスプレイ等の表示素子における駆動条件のおよそ70倍であり、十分に厳しい条件である。図4においても丸印はカーボン素子を、そして四角印はPEDOT素子をそれぞれ表している。
図4によれば、カーボン素子はPEDOT素子に比較して8倍以上という驚くべき寿命改善を見ている。参考までに電荷注入層3を何ら設けずに電極と発光層4のみの素子を作製し同様の試験に供した結果と比較すると、図1の素子は実に25倍という劇的な寿命特性の改善を実現している。
このような結果から共役系高分子という新規な材料に対してカーボン薄膜を電荷注入層3として用いることがいかに有効であるかは明らかである。カーボン薄膜を電荷注入層3として用いることで、表示用途の温和な駆動条件域から、強電界、大電流、高輝度という厳しい駆動条件下に至るまで安定した電荷注入と発光効率の維持を実現することが出来、また一般的な電荷注入層3に期待される特性を大きく上回る寿命特性改善を成すことが出来る。
以上の実施の形態では、電荷注入層3としてのカーボン薄膜と共役系高分子化合物からなる発光層4を備えた素子についての説明を行ったが、電荷注入層3としてのカーボン薄膜と発光層4の間に図示しない電子ブロック層を挿入することで素子特性の向上を図ることも可能である。
電荷注入層3としてのカーボン薄膜は前述したように陽極側に配置されて共役高分子系発光層と接するとき、優れた電荷注入特性、即ちホール注入特性と幅広い電流密度域での安定性を示す。しかしながら、たとえば発光層4の膜厚が薄い為にホールと再結合することなくそのまま発光層4を通過してくる電子が存在するような場合には素子の発光効率は低下してしまう。このような場合に電荷注入層3としてのカーボン薄膜と発光層4の間に図示しない電子ブロック層を挿入すると、発光層4を抜けた電子は電子ブロック層に侵入することが出来ずに発光層4内に留まるため、結果的にホールとの再結合効率が向上し素子の発光効率は改善される。
ある化合物が電子ブロック層として機能するか否かは発光層4とのエネルギーレベルの上下関係によって決まる。たとえばある物質が発光層材料よりもより還元されやすい、即ち電子を受け入れやすい状態にあるときには、その物質が発光層4に接した際に発光層4から容易に電子を受け取ることになりブロック層としては機能しない。よって、電子ブロック層材料は発光層材料より還元されにくいものを選べば良い。
前述したように、発光層4として用いられる共役系高分子化合物にはさまざまなものがある為、電子ブロック層は発光層材料に応じて適宜選択されるべきものである。一般に、前述したようなPPV及びポリフルオレンの誘導体は、付加される官能基の種類によって還元されやすさが変化する。よって、ある発光層材料に最適な電子ブロック層を選択することは比較的容易である。もちろん、電子ブロック層材料は共役系高分子に限定されるものではなく、本発明の効果を得られるものであれば低分子材料、無機材料等異なる材料系のものであってもかまわない。
最後に、本実施の形態の寿命試験では素子駆動時にたいへん厳しい条件を科しているが、一般に厳しい条件で安定動作する素子はより温和な条件においてもその優れた特性を発揮する。よって電荷注入層3としてカーボン薄膜を採用することはより温和な条件で駆動される高分子EL素子においても十分に有効であることは言うまでもない。
本発明にかかる有機EL素子は、幅広い輝度の範囲にわたって安定に動作し、かつ寿命特性に優れているのでフラットパネルディスプレイや表示素子、光源などを含む広範な応用において有用である。
本発明の実施の形態における高分子有機EL素子の構成図 本発明の実施の形態におけるEL素子の電流密度と発光強度の関係を説明する為のグラフ 本発明の実施の形態におけるEL素子の電流密度と発光効率の関係を説明する為のグラフ 本発明の実施の形態におけるEL素子の輝度の経時変化を説明する為のグラフ
符号の説明
1 基板
2 陽極
3 電荷注入層
4 発光層
5 陰極

Claims (4)

  1. 少なくとも一組の電荷注入電極を備え、該電荷注入電極間には少なくとも1種類の共役系高分子物質からなる発光層と、カーボンからなる薄膜によって形成された電荷注入層を有し、前記電荷注入層の厚みが20nmであることを特徴とする有機エレクトロルミネッセント素子。
  2. 前記発光層が下記一般式(I)で表されるポリフェニレンビニレン及びその誘導体(R1、R2はそれぞれ置換基を表す)、または下記一般式(II)で表されるポリフルオレン及びその誘導体(R3、R4はそれぞれ置換基を表す)から成ることを特徴とする請求項1記載の有機エレクトロルミネッセント素子。
    Figure 0004341393
    Figure 0004341393
  3. 少なくとも一組の電荷注入電極を備え、該電荷注入電極間には少なくとも1種類の電子ブロック機能を有する電子ブロック層と、少なくとも1種類の共役系高分子物質からなる発光層と、カーボンからなる薄膜によって形成された電荷注入層を有し、該電子ブロック層を介して該電荷注入層と該発光層が配置されて成り、前記電荷注入層の厚みが20nmであることを特徴とする有機エレクトロルミネッセント素子。
  4. 前記発光層が下記一般式(I)で表されるポリフェニレンビニレン及びその誘導体(R1、R2はそれぞれ置換基を表す)、または下記一般式(II)で表されるポリフルオレン及びその誘導体(R3、R4はそれぞれ置換基を表す)から成ることを特徴とする請求項3記載の有機エレクトロルミネッセント素子。
    Figure 0004341393
    Figure 0004341393
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