JP4338362B2 - Method for producing aluminum composite material - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、アルミニウム合金に、アルミナ繊維と、黒鉛又は活性炭とを混合してなるアルミニウム複合材の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
自動車、電化製品、電子部品、精密測定器等の様々な産業用機器にあっては、軽量化でき、かつ製造時の成形性が良好である等の利点を有するアルミニウム合金が好適に用いられている。ところが、このアルミニウム合金は、耐摩耗性が低いことから、構造物の摺動部に不向きであり、適合範囲が限定されていた。また、アルミニウム合金は鋳鉄に比して振動減衰能が低いことから、特に自動車にあって、ノイズや振動等の影響が大きく、乗り心地や走行性能が充分に発揮できないという問題もあった。而して、従来から、アルミニウム合金に、潤滑性や減衰性に優れる黒鉛や活性炭等を添加することによって、耐摩耗性と振動減衰能を向上させるようにした複合材が種々提案されてきた。
【0003】
このような複合材として、例えば、特開昭58−81948公報では、アルミニウム合金材中に活性炭と、アルミナ粒子やアルミナ繊維等のセラミックスとを分散させてなる構成が提案されている。また、特開平6−240305公報では、アルミナ短繊維と黒鉛とを水又はアルコールにより混合した後、脱水又は脱アルコールしてなる成形体を、アルミニウム合金と複合化する複合材料の製造方法が提案されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上述の特開昭58−81948公報に記載の、アルミニウム合金の溶湯に該活性炭や黒鉛を混合してアルミニウム複合材を製造する方法や、特開平6−240305公報に記載の、アルミナ繊維と活性炭や黒鉛とを焼結させたプリフォームに、アルミニウム合金の溶湯を含浸してアルミニウム複合材を製造する方法にあっては、アルミニウム合金の溶湯や焼結によって活性炭や黒鉛が高温にさらされることとなる。これら活性炭や黒鉛は、大気中にあって酸化され易い性質を有しており、約600℃以上の温度雰囲気では、活性炭や黒鉛の酸化が活発に進み、二酸化炭素や一酸化炭素等として焼失されることとなる。しかしながら、前記方法にあっては、アルミニウム合金の溶湯や焼結により600℃以上の熱が加わることとなるが、活性炭や黒鉛の酸化を抑制する手段が明記されておらず、活性炭や黒鉛の酸化焼失を防ぐことができない。そのため、耐摩耗性や振動減衰能に優れたアルミニウム複合材を得ることが困難であった。
【0005】
本発明は、かかる問題点を解決し、耐摩耗性と振動減衰能に優れたアルミニウム複合材の製造方法を提案することを目的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、アルミニウム複合材の製造方法にあって、アルミナ繊維と、粒径0.1μm〜100μmの黒鉛と、無機バインダーとを水中で混合し、脱水成形させた後、真空中、不活性ガス雰囲気中、或いは還元ガス雰囲気中で、900℃〜1600℃の焼結温度により焼結させてプリフォームを成形するプリフォーム成形工程と、該プリフォームに、アルミニウム合金を加圧鋳造により含浸させるアルミ含浸工程とを備えていることを特徴とする。
【0007】
又は、アルミニウム複合材の製造方法にあって、アルミナ繊維と、粒径0.1μm〜100μmの活性炭と無機バインダーとを水中で混合し、脱水成形させた後、真空中、不活性ガス雰囲気中、或いは還元ガス雰囲気中で、900℃〜1600℃の焼結温度により焼結させてプリフォームを成形するプリフォーム成形工程と、該プリフォームに、アルミニウム合金を加圧鋳造により含浸させるアルミ含浸工程とを備えていることを特徴とする。
【0008】
かかる二種の製造方法にあって、無機バインダーを添加することによって、黒鉛又は活性炭をアルミナ繊維に擬結させることができるから、アルミナ繊維と、黒鉛又は活性炭と、無機バインダーとが混合する水溶液を脱水成形して得た成形基材が、アルミナ繊維と黒鉛又は活性炭とがほぼ均質に混在するものとなる。そして、この脱水成形した成形基材を、真空、不活性ガス、還元ガスのいずれかの雰囲気中で、所定の焼結温度に加熱して焼結することにより、約600℃以上の高温における黒鉛又は活性炭の酸化焼失を防止することができるから、黒鉛又は活性炭を適切に有するプリフォームを成形可能である。また、これら真空中、不活性ガス雰囲気中、或いは還元ガス雰囲気中で加熱することにより、黒鉛又は活性炭が焼結したり、アルミナ繊維と反応することもないから、プリフォームの焼き縮み(収縮)を防止できる。これにより、アルミナ繊維を焼結させる温度を一層高くすることができるから、高い強度と高い通気性とを有するプリフォームを成形することが可能である。而して、このようなプリフォーム成形工程により形成されたプリフォームは、黒鉛又は活性炭がほぼ均質に分散してなる構造を有すると共に、強度と通気性に優れたものとなる。
【0009】
そして、アルミ含浸工程により、上記した高強度かつ高通気性のプリフォームに、アルミニウム合金の溶湯を加圧鋳造する。ここで、上記したプリフォーム成形工程により成形されたプリフォームが高い強度を有していることにより、加圧鋳造によってプリフォームが潰れることを防止でき、アルミニウム合金と、アルミナ繊維と、黒鉛又は活性炭とをほぼ均質な状態で複合化できる。また、このプリフォームが高い通気性を有していることにより、アルミニウム溶湯が含浸し易く、成形後の複合材に欠陥(ボイド)が生じることを適切に防ぎ得る。而して、このようなプリフォーム成形工程とアルミ含浸工程により、高い強度を有し、かつ、ほぼ均質に分散して存在する黒鉛又は活性炭によって優れた耐摩耗性と振動減衰能を発揮するアルミニウム複合材を得ることができる。
【0010】
さらには、黒鉛や活性炭は熱膨張係数が低く、かつ、アルミナ繊維の熱膨張係数も低いことから、本発明にかかる製造方法で製造したアルミニウム複合材は、熱膨張率の低いものとなり、熱変形を生じ難い、優れた形状安定性を発揮し得る。また、黒鉛は比較的熱伝導率が高いものであるから、上述した黒鉛を混入して製造したアルミニウム複合材は、アルミニウム合金の優れた熱伝導率を維持することができるという優れた利点も有する。
【0011】
ここで、無機バインダーとしては、アルミナゾル、シリカゾル、リチウムシリケート等が好適に用い得る。このような無機バインダーを用いることにより、水中で混合させたアルミナ繊維と黒鉛又は活性炭粉とを、水和反応により充分な強さで擬結することが可能である。また、これら無機バインダーの優れた接着性によって、アルミニウム複合材がアルミニウム合金と、アルミナ繊維と、黒鉛又は活性炭とを充分な接着力により結合されたものとなり、一層優れた耐摩耗性と振動減衰能を発揮できる。
【0012】
ここで、黒鉛は、粒径0.1μm〜100μmのものが用いられる。同様に、活性炭は、粒径0.1μm〜100μmのものが用いられる。かかる粒径の黒鉛又は活性炭を所定量用いることにより、アルミナ繊維に、黒鉛又は活性炭がほぼ均質に分散して固定されたプリフォームを得ることができ、かつ、黒鉛又は活性炭とアルミニウム合金との接着面積も充分に確保することができるから、耐摩耗性と振動減衰能とを一層適切に発揮し得るアルミニウム複合材を得ることが可能である。ここで、黒鉛又は活性炭が100μmより大きい粒径であると、黒鉛又は活性炭を均質に分散させることが難しく、かつ、アルミニウム複合材内で黒鉛又は活性炭の相互の距離間が広くなって離散することとなるから、黒鉛や活性炭の有する耐摩耗性や高振動減衰能を充分に発揮し難くなる。また、粒径が大きいと、黒鉛や活性炭は焼結されないことによって強度の比較的弱い部分が大きな領域を有すること、さらに、プリフォームの嵩が大きくなることから、プリフォームの強度が不十分となり、アルミ含浸工程における加圧鋳造時にプリフォームが潰れ易く、適切なアルミニウム複合材を成形できないことともなり得る。また、黒鉛又は活性炭にあっては、比較的入手し易い約0.1μmより大きい粒径のものを用いる。この0.1μmより小さい粒径では、アルミナ繊維と共に水中で混合する際に、黒鉛や活性炭はその重量に比して、水から受ける表面張力が大きくなるから、水に浮きやすく、攪拌しても均一に混合させることができない。さらに、充分な接着面積を確保し、適切な結合力を発揮し得るように粒径5μm以上のものが好ましい。而して、一層適切なアルミニウム複合材を形成するため、粒径5μm〜50μmの黒鉛又は活性炭を用いることが望ましい。尚、黒鉛又は活性炭にあって、粒径がこのような範囲を超えるものが多少混在した場合であっても、目的とするアルミニウム複合材を得ることが可能であるから、本発明の主旨に含まれるものとする。
【0013】
ここで、上述の活性炭が、多孔質の構造を有しているものとする製造方法が提案される。これにより、アルミ含浸工程にあって、活性炭の孔内までアルミニウム合金を含浸させることができるから、アルミニウム合金と活性炭との結合力を一層強固なものとすることができる。
【0014】
一方、このようなアルミナ繊維が、平均径1μm〜10μmであり、かつ平均長10cc/5gf〜100cc/5gfである製造方法が提案される。ここで、アルミナ繊維は一般的に複雑に絡み合った状態であることから、平均長は単位重量当たりの容量によって規定している。かかる平均径及び平均長のアルミナ繊維を用いることにより、プリフォームを適正な集密度に成形することができるから、該プリフォームが強度と通気性に優れたものとなり得る。ここで、アルミナ繊維の平均径が10μmより大きいと、嵩が高くなるから、プリフォームの強度が不十分となり、アルミ含浸工程でプリフォームが潰れ易い。また、アルミナ繊維の平均長が100cc/5gfより大きいと、プリフォームの集密度が低くなることから、プリフォームの強度が不十分となって、アルミニウム合金を含浸する過程で変形や破壊を生じ易い。また、平均径が約1μmより小さいもの、又は、平均長が約10cc/5gfより小さいものを使用すると、プリフォームの通気性が不十分となって、アルミニウム合金を十分含浸できず、欠陥を生じ易い。さらに、強度と通気性に一層優れたプリフォームを形成するため、平均径が1μm〜5μm、平均長が20cc/5gf〜60cc/5gfのアルミナ繊維を用いることが望ましい。尚、アルミナ繊維が、このような範囲を超えるものを多少混在した場合であっても、目的とするアルミニウム複合材を得ることが可能であるから、本発明の主旨に含まれるものとする。
【0015】
また、上述のプリフォーム成形工程にあって、焼結温度を900℃〜1600℃としている。かかる温度とすることにより、高い強度を有するプリフォームを成形することができると共に、無機バインダーとして用いる上記のアルミナゾル、シリカゾル等の結晶水を蒸発させ、アルミナ繊維及び黒鉛又は活性炭の接着性を向上させ得るから、次のアルミ含浸工程により含浸させるアルミニウム合金と充分な力で結合させることが可能である。ここで、600℃より低い温度では、無機バインダーの結晶水の蒸発が不十分であると共に、アルミナ繊維を充分に焼結させることができなく、プリフォームの強度が不十分となり得る。また、1600℃より高い温度では、一定の温度まで昇温するに要する時間や、冷却に要する時間が長くなり、生産性等の面からみて工業的に実用的でなくなる。このような焼結温度として、アルミナ繊維及び、黒鉛又は活性炭の接着力の向上と、高い強度を有するプリフォームとをバランス良く成形できる900℃〜1200℃の温度がさらに好適に用い得る。
【0016】
上述したアルミ含浸工程が、アルミニウム合金をプリフォームに含浸してなる複合材層と、アルミニウム合金層との積層構造材を成形するようにした製造方法が提案される。かかる製造方法にあっては、アルミ含浸工程において、加圧鋳造に用いるアルミニウム合金の溶湯を、プリフォームへの含浸量よりも多量に用いることによって、プリフォームにアルミニウム合金が含浸してなる複合材層と、プリフォームに含浸せずに固まったアルミニウム合金層とからなる積層構造材を形成するようにしたものである。これにより、上記した耐摩耗性や振動減衰能に優れるアルミニウム複合材とアルミニウム合金とを積層した構造材を容易に成形することができ、この積層構造材は複合材層とアルミニウム合金層とが一体的に成形されるため、層間強度に優れた構造となるという利点を有する。
【0017】
【発明の実施の形態】
本発明の実施形態例を添付図面に従って説明する。
本発明にかかるプリフォーム1を成形する過程を表すプリフォーム成形工程を図1に示し、該プリフォーム1をアルミニウム合金2の溶湯3と含浸させるアルミ含浸工程を図2に示す。このプリフォーム成形工程及びアルミ含浸工程によって、アルミニウム複合層12(12a〜12f)とアルミニウム合金層13とから成る積層構造材のアルミニウム複合材4(4a〜4f)を成形する過程を、以下の各実施例に従って詳細に説明する。
【0018】
(実施例1)
図1(イ)のように、所定の容器21にあって、アルミナ繊維5と黒鉛6の粉末とを、水中で攪拌棒31を用いて攪拌し混合させる。そして、アルミナ繊維5と黒鉛6とが混合している水中に、無機バインダーとしてアルミナゾル7を添加した。ここで、アルミナ繊維5には平均径が約3μm、平均長が50cc/5gf、化学成分がAl2O3(約95%)/SiO2(約5%)のものを用い、黒鉛6は粒径が約20μm、化学成分がC(97%)/Al2O3及びSiO2(約3%)のものを用いた。また、アルミナゾル7には、Al2O3(約11%)のものを使用した。
【0019】
そして、アルミナ繊維5、黒鉛6の粉末、及びアルミナゾル7が混合した水溶液8を、容器21から吸引成形器22に移す。この吸引成形器22は真空ポンプ23と接続されており、図1(ロ)のように、フィルター24を介して真空ポンプ23によって水溶液8の水分を吸引する。これにより、アルミナ繊維5に黒鉛6がほぼ均一に分散して擬結された脱水成形基材9を得る。そして、この脱水成形基材9を、吸引成形器22から取り出して充分に乾燥させる(図示せず)。
【0020】
この脱水成形基材9を、図1(ハ)のように、加熱炉25内のテーブル33に設置し、真空ポンプ23によって加熱炉25の内部を1×10-3Torrの真空状態とする。その後、この炉内にアルゴンガスを5cc/minの一定流量で流しつつ、約1000℃まで加熱して、2時間保持した。その後、室温まで炉冷し(図示せず)、所望のプリフォーム1を得た。尚、炉冷中にあっても、十分に温度が下がるまでは、アルゴンガスを流出し続ける。また、炉内よりオーバーフローしたアルゴンガスはリークバルブ32から炉外に放出される。このようにしてプリフォーム成形工程が順に実行される。
【0021】
次に、上述したプリフォーム成形工程で成形したプリフォーム1に、加圧鋳造によってアルミニウム合金2(JIS AC8A)を含浸させる。この加圧鋳造には、図2に示す油圧プレス機30を用いた。この油圧プレス機30の下部には押出部26が設けられており、鋳造後にこの押出部26を上方に移動させることにより、該押出部26の上に配置された金型27の内側の入れ子28を、該金型27から取り外し可能としている。尚、図2では、金型27、入れ子28を断面カットした部分断面図によって、本アルミ含浸行程を説明する。図2(イ)のように、この金型27の内側に入れ子28を設置し、該入れ子28に、約550℃に予熱したプリフォーム1をセットする。そして、このプリフォーム1の上部に、約750℃のアルミニウム合金2の溶湯3を所定量注入する。その後、図2(ロ)から図2(ハ)のように、油圧プレス機30のパンチ29により、溶湯3を上方向から直接加圧して、該溶湯3をプリフォーム1に含浸させてなるアルミニウム複合層12aと、アルミニウム合金2からなるアルミニウム合金層13とを一体的に形成する。そして、図2(ニ)のように除圧してパンチ29を上昇させた後、押出部26によって入れ子28を金型27から外すことにより、アルミニウム合金2とアルミナ繊維5と黒鉛6とが混在した所望のアルミニウム複合層12と、アルミニウム合金層13とからなる積層構造体のアルミニウム複合材4を得る。
【0022】
このような製造方法により、黒鉛粉6の投入量の異なる3種類のアルミニウム複合材4a,4b,4cを成形した。これら各複合材のアルミニウム複合層12における、黒鉛6の体積含有率(%)は、アルミニウム複合材4aのアルミニウム複合層12aが15%、4bの12bが11%、4cの12cが7%であり、アルミナ繊維5の体積含有率は、12a,12b,12c共に、6.5%である。尚、各複合材のアルミニウム複合層12の残り体積は、アルミニウム合金2である。
【0023】
(実施例2)
実施例2は、プリフォーム成形工程にあって、還元ガスとして水素ガス雰囲気中で焼結させるようにした製造方法である。すなわち、上記実施例1と同様に成形した脱水成形基材9を充分に乾燥させた後、加熱炉25に入れて、加熱炉25の内部を1×10-3Torrの真空状態とする。その後、窒素ガスを導入し置換する。置換後、炉内を加熱しはじめ、約400℃で水素ガスを約100cc/minで流入させる。そして、炉内温度を約1000℃で、2時間加熱保持する。ここで、リークバルブ32からオーバーフローした水素ガスは、炉内での充満爆発を防止するため、パイロットバーナーで燃焼させる。その後、室温まで炉冷してプリフォーム1を成形する。尚、この炉冷中にあって、水素ガスは約400℃で流入を停止し、代わって窒素ガスを導入する。このプリフォーム1に、上記した実施例1と同様のアルミ含浸工程により、アルミニウム合金2の溶湯3を含浸させて、アルミニウム複合層12dとアルミニウム合金層13とからなるアルミニウム複合材4dを得た。このアルミニウム複合材4dのアルミニウム複合層12dは、黒鉛6の体積含有率が15%、アルミナ繊維5の体積含有率が6.5%、残りはアルミニウム合金2である。この実施例2は、加熱炉25の炉内を水素ガス雰囲気中とした以外、上述の実施例1と同じ材料、同じ機器、同じ方法を用いており、各工程を表す記号は同じものを使用し、説明は省略する。
【0024】
(実施例3)
実施例3は、プリフォーム成形工程にあって、真空中で焼結させるようにした製造方法である。すなわち、上記実施例1と同様に成形した脱水成形基材9を、加熱炉25に入れて、加熱炉25の内部を1×10-4Torrの真空状態とする。その後、この炉内を真空状態に維持しつつ、約1000℃まで加熱した。そして、炉内温度約1000℃で2時間保持した後、室温まで炉冷してプリフォーム1を成形した。このプリフォーム1に、上述した実施例1と同様のアルミ含浸工程により、アルミニウム合金2の溶湯3を含浸させて、アルミニウム複合層12eとアルミニウム合金層13とからなるアルミニウム複合材4eを得た。このアルミニウム複合材4eのアルミニウム複合層12eは、黒鉛6の体積含有率が15%、アルミナ繊維5の体積含有率が6.5%、残りはアルミニウム合金2である。この実施例3は、加熱炉25の炉内を真空中とした以外、上述の実施例1と同じ材料、同じ機器、同じ方法を用いており、各工程を表す記号は同じものを使用し、説明は省略する。
【0025】
(実施例4)
実施例4は、プリフォーム成形工程にあって、容器21でアルミナ繊維5と活性炭11とを水中で攪拌して混合させてプリフォームを成形するようにした製造方法である。ここで、活性炭11には、多孔質の構造を有し、かつ粒径が約20μm、化学成分がC(97%)/Al2O3及びSiO2(約3%)のものを用いた。このように、上述した実施例1で用いた黒鉛6に代わって、活性炭11を用いた以外は、実施例1と同様のプリフォーム成形工程及びアルミ含浸工程を実行しており、各工程を表す記号は同じものを使用し、説明は省略する。このようにして成形したアルミニウム複合層12fとアルミニウム合金層13とからなるアルミニウム複合材4fにあって、アルミニウム複合層12fは、活性炭11の体積含有率が15%、アルミナ繊維5の体積含有率が6.5%、残りはアルミニウム合金2である。
【0026】
(比較例1)
比較例1は、プリフォーム成形工程にあって、上記実施例1と同様に成形した脱水成形基材9を、空気雰囲気中で焼結させるようにした製造方法である。すなわち、容器21でアルミナ繊維5と黒鉛6の粉末と、アルミナゾルを水中で混合させて脱水して成形した脱水成形基材9を、加熱炉25に入れて、約1000℃で2時間保持した後、室温まで炉冷してプリフォーム10を成形した。このプリフォーム10に、上記した実施例1と同様のアルミ含浸工程により、アルミニウム合金を含浸させることにより、アルミニウム複合層12gとアルミニウム合金層13とからなる積層構造体のアルミニウム複合材4gを得た。このアルミニウム複合材4gのアルミニウム複合層12gは、アルミナ繊維5の体積含有率が6.5%、残りはアルミニウム合金2であり、黒鉛6は含有されていない。これは、プリフォーム成形工程にあって、空気雰囲気中で加熱することにより、黒鉛6が酸化消失したため、プリフォーム10にはアルミナ短繊維5しか残っていないからである。この比較例は、加熱炉25の炉内を空気雰囲気中とした以外、上述の実施例1と同じ材料、同じ機器、同じ方法を用いており、各工程を表す記号は同じものを使用し、説明は省略する。
【0027】
(比較例2)
比較例2は、上記した実施例4と同様に活性炭11の粉末を用いるプリフォーム成形工程にあって、空気雰囲気中で焼結させるようにした製造方法である。このように、加熱炉25の炉内を空気雰囲気中とした以外は、実施例4と同様のプリフォーム成形工程及びアルミ含浸工程を実行しており、各工程を表す記号は同じものを使用し、説明は省略する。このようにして成形したアルミニウム複合層12hとアルミニウム合金層13とからなるアルミニウム複合材4hにあって、アルミニウム複合層12hは、アルミナ繊維5の体積含有率が6.5%、残りはアルミニウム合金2であり、活性炭11は含有されていない。これは、上記した比較例1と同様、プリフォーム成形工程にあって、空気雰囲気中で加熱することにより、活性炭11が酸化消失したためである。
【0028】
次に、上述の各実施例及び比較例により成形した各複合材を、摺動特性試験及び減衰能測定試験により、それぞれの耐摩耗性と振動減衰能を調べた。さらに、ビッカース硬さ試験により、硬さも測定した。
【0029】
ここで、摺動特性試験は、所定の板形状とした各複合材の試験片を、自動車用エンジンオイル10W−30内で、各複合材のアルミニウム複合層12の表面に、周速2m/secで回転させた所定の円筒形状のクロム鋼鋼材SCr420(JIS G 4104)を、25MPa/minで面圧負荷することにより行った。そして、焼き付きを生じた面圧(MPa)を測定し、この面圧値により焼き付き性を調べた。この焼き付き性を、各複合材の耐摩耗性の指標とした。
【0030】
また、減衰能測定試験は、各複合材のアルミニウム複合層12から所定の板形状とした試験片を成形し、該試験片を、その一側端を把持し、他端に所定重量の錘を取り付け、該錘の付いた方の端を手で弾くことによって振動を付与する。そして、試験片に貼り付けた歪みゲージにより検出した振幅と振動数により、初期振幅の1/2の振幅となるまでの振動数nを求め、下記の式(1)により減衰能Qを算出し、各複合材の振動減衰能を相対的に比較した。
Q=−(1/π)×(1/n)×ln(1/2) (1)
【0031】
一方、ビッカース硬さ試験は、JIS Z 2244に従って行った。試験では、所定の四角錐の圧子を、各複合材のアルミニウム複合層12の表面に、98Nの加重で押しつけ、その硬さを測定した。
【0032】
上述の摺動特性試験、減衰能測定試験、ビッカース硬さ試験の結果を図3にそれぞれ示す。尚、各試験には、上述の各実施例及び比較例のアルミニウム複合材の他に、比較例3として単体のアルミニウム合金2についても行った。本発明にかかる実施例1〜実施例4によって成形された各アルミニウム複合材4a〜4fは、アルミニウム合金2に比して、耐摩耗性、振動減衰能において高い性能を示した。特に、黒鉛6と複合化したアルミニウム複合材4a〜4eにあっては、極めて高い振動減衰能を発揮しており、黒鉛6の有する優れた減衰性が表れている。また、ビッカース硬さは、アルミニウム合金2に比して柔らかい黒鉛6や活性炭11を複合化しているにも関わらず、該アルミニウム合金2とほぼ同等であり、高い硬度を発揮した。また、実施例1のアルミニウム複合材4aは、比較例1のアルミニウム複合材4gに比して高い耐摩耗性と振動減衰能を発揮しており、本発明のアルゴンガス雰囲気中で焼結させた効果が現れている。
【0033】
ここで、アルミニウム複合材4aのアルミニウム複合層12aの組織写真(図4)と、アルミニウム複合材4gのアルミニウム複合層12fの組織写真(図5)とを比較すると、前者には黒鉛6の存在が明確に確認できるが、後者に黒鉛6を確認することは困難である(ボイドは確認できる)。すなわち、後者のように、脱水成形基材9を焼結させるため、空気雰囲気中で高温状態とした場合には、黒鉛6が酸化して焼失したものと推察される。また、実施例2のアルミニウム複合材4d、実施例3のアルミニウム複合材4eにあっては、実施例1のアルミニウム複合材4aとほぼ同レベルの耐摩耗性と振動減衰能とを発揮している。このように、真空中、アルゴンガス雰囲気中、還元ガス雰囲気中で焼結させることにより、黒鉛6が焼失することを防ぐことができ、高い減衰性と潤滑性を有する黒鉛6を複合化した効果が現れている。さらに、活性炭11と複合化した場合にあっても、黒鉛6と同様、実施例4のアルミニウム複合材4fと比較例2のアルミニウム複合材4hとの耐摩耗性と振動減衰能から、アルゴンガス雰囲気中で焼結させることによる効果が確認できる。また、活性炭11を複合化する場合に、真空中又は還元ガス雰囲気中でも、黒鉛6を複合化した実施例2及び実施例3と同様、活性炭11の焼失を防止でき、耐摩耗性と振動減衰能に優れたアルミニウム複合材を成形可能である。
【0034】
また、実施例1によるアルミニウム複合材4a,4b,4cと、実施例4のアルミニウム複合材4fとを比較すると、アルミニウム複合材4fは、硬さと耐摩耗性がアルミニウム複合材4cと同レベルであった。すなわち、活性炭11を複合化することにより、高い耐摩耗性と強い硬さとを発揮できる複合材を製造することが可能である。一方、振動減衰能は、活性炭11を複合化したアルミニウム複合材4fに比して、黒鉛6を複合化したアルミニウム複合材4aが高い性能を発揮した。すなわち、活性炭11に比して、黒鉛6を複合化する方が、高い振動減衰能を発揮できる複合材を製造することが可能である。
【0035】
一方、上述した実施例1のアルミニウム複合材4aの熱膨張係数を調べたところ、18.4×10-6/℃(20℃〜150℃の範囲)であり、比較例3のアルミニウム合金2では、20.9×10-6/℃であった。このように、本実施例1のアルミニウム複合材4aは、アルミニウム合金2の熱膨張率を低減することができるという優れた作用を発揮できる。また、アルミニウム複合材4cの熱膨張係数が19.3×10-6/℃であったことから、黒鉛6の含有率を増加させることにより熱膨張率を低下させることが可能である。尚、実施例4の活性炭11を複合化したアルミニウム複合材4fにあっても、アルミニウム複合材4aと同様に、アルミニウム合金2に比して、熱膨張率を低下させ得る。而して、実施例1〜実施例4の各アルミニウム複合材4は、熱変形を生じにくい、優れた形状安定性を有することとなる。
【0036】
さらにまた、黒鉛6は、アルミニウム合金2のAC8Aとほぼ同等の熱伝導率を有していることから、上述の実施例1〜実施例3のアルミニウム複合材4a〜4eにあっても、アルミニウム合金2と同等の熱伝導率を発揮できるという優れた利点も有する。
【0037】
このような実施例1〜実施例4にあっては、焼結温度を約1000℃、粒径が約20μmの黒鉛6又は活性炭11、アルミナ繊維5は平均径が約3μm、平均長が50cc/5gfを使用した製造方法である。その他の製造方法として、焼結温度が約600℃〜1600℃の範囲とし、黒鉛6又は活性炭11が粒径100μm以下の範囲のもの、アルミナ繊維5が平均径約10μm以下、平均長100cc/5gf以下の範囲のものとすることも可能である。このような製造方法によっても、アルミナ繊維5と、黒鉛6又は活性炭11とをアルミニウム合金2と適切に複合化することができる。而して、高い強度と優れた耐摩耗性及び振動減衰能とを有するアルミニウム複合材4を製造することが可能である。
【0038】
また、上述した実施例1〜実施例4にあっては、プリフォーム成形工程で、加熱炉25内をアルゴンガス雰囲気、真空雰囲気、水素ガス雰囲気として焼結させるようにした製造方法であるが、その他として、加熱炉25内をヘリウムガス雰囲気、窒素ガス雰囲気等とすることによっても、上述と同様、優れた耐摩耗性及び振動減衰能とを有するアルミニウム複合材4を製造することが可能である。
【0039】
上述した実施例1〜実施例4にあっては、アルミナ繊維5と、黒鉛6又は活性炭11とを、アルミニウム合金2と複合化したアルミニウム複合層12とアルミニウム合金層13とを一体的に成形して、アルミニウム複合材4を得る製造方法であるが、アルミ含浸工程にあって、アルミニウム合金2の溶湯3の使用量をプリフォームへの含浸量と同等として、アルミナ繊維5と、黒鉛6又は活性炭11とアルミニウム合金とが混在する構造のアルミニウム複合材を成形することも可能である。
【0040】
【発明の効果】
本発明は、上述したように、アルミナ繊維と黒鉛と無機バインダーとを水中で混合し、脱水成形させた後、真空中、不活性ガス雰囲気中、或いは還元ガス雰囲気中で、所定の焼結温度により焼結させてプリフォームを成形するプリフォーム成形工程と、該プリフォームに、アルミニウム合金を加圧鋳造により含浸させるアルミ含浸工程とを備えているアルミニウム複合材の製造方法である。又は、前記プリフォーム成形工程にあって、アルミナ繊維、活性炭、無機バインダーからプリフォームを形成し、該プリフォームに、アルミニウム合金を加圧鋳造により含浸させるアルミ含浸工程を備えているアルミニウム複合材の製造方法である。このような製造方法にあっては、真空、不活性ガス、還元ガスのいずれかの雰囲気中で焼結させることにより、黒鉛又は活性炭の酸化焼失を防止することができると共に、プリフォームの焼き縮み(収縮)を防止できるため、黒鉛又は活性炭がほぼ均質に分散する構造を有し、かつ、強度と通気性に優れたプリフォームを形成できる。このプリフォームに、アルミニウム合金を含浸させることにより、高い強度と、優れた耐摩耗性と振動減衰能とを発揮し得るアルミニウム複合材を得ることが可能である。而して、本発明の製造方法によれば、様々な産業用機器の摺動部に適用可能であると共に、ノイズや振動特性が重要視される自動車に好適に使用可能な材料を製造することができる。さらには、熱変形を生じにくい優れた形状安定性を発揮できるという優れた利点も有する。また、黒鉛を混入してなるアルミニウム複合材にあっては、アルミニウム合金と同等の熱伝導率を発揮できるという利点もある。
【0041】
上述の黒鉛は、粒径0.1μm〜100μmとし、又は、上述の活性炭は、粒径0.1μm〜100μmとしている。このため、アルミナ繊維に、黒鉛又は活性炭がほぼ均質に分散して固定されたプリフォームを得ることができ、かつ、黒鉛又は活性炭とアルミニウム合金との接着面積も充分に確保できるため、耐摩耗性と振動減衰能とを一層適切に発揮し得るアルミニウム複合材を製造することが可能である。
【0042】
また、上述の活性炭が、多孔質の構造を有しているものとする製造方法により、アルミ含浸工程にあって、活性炭の孔内までアルミニウム合金を含浸させることができ、アルミニウム合金と活性炭との結合力を一層強固なものとすることができる。
【0043】
一方、このようなアルミナ繊維が、平均径1μm〜10μmであり、かつ平均長10cc/5gf〜100cc/5gfである製造方法にあっては、プリフォームを適正な集密度に成形することができるから、該プリフォームが強度と通気性に優れたものとなり得る。
【0044】
また、上述の焼結温度が900℃〜1600℃としているから、高い強度を有するプリフォームを成形することができると共に、無機バインダーによってアルミナ繊維及び黒鉛又は活性炭の接着性を向上させ得るから、次のアルミ含浸工程により含浸させるアルミニウム合金と充分な力で結合させることが可能である。而して、高い強度と、優れた耐摩耗性と振動減衰能とを発揮するアルミニウム複合材を適切に製造することができる。
【0045】
上述したようなアルミ含浸工程が、アルミニウム合金をプリフォームに含浸してなる複合材層と、アルミニウム合金層との積層構造材を成形するようにした製造方法にあっては、上記した耐摩耗性や振動減衰能に優れるアルミニウム複合材とアルミニウム合金とを積層した構造材を容易に成形することができると共に、この積層構造材は複合材層とアルミニウム合金層とが一体的に成形されるため、層間強度に優れた構造となるという利点を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のプリフォーム成形工程を表す説明図である。
【図2】本発明のアルミ含浸工程を表す説明図である。
【図3】各実施例及び比較例によるアルミニウム複合材4の耐摩耗性、振動減衰能、硬さを示す評価結果である。
【図4】実施例1のアルミニウム複合層12aの組織写真である。
【図5】比較例1のアルミニウム複合層12gの組織写真である。
【符号の説明】
1,10 プリフォーム
2 アルミニウム合金
4(4a〜4h) アルミニウム複合材
5 アルミナ繊維
6 黒鉛
7 アルミナゾル(無機バインダー)
11 活性炭
12(12a〜12h) アルミニウム複合層
13 アルミニウム合金層
25 加熱炉[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a method for producing an aluminum composite material obtained by mixing an aluminum alloy with an alumina fiber and graphite or activated carbon.
[0002]
[Prior art]
In various industrial equipment such as automobiles, electrical appliances, electronic parts, precision measuring instruments, aluminum alloys having advantages such as being able to be reduced in weight and good formability during production are preferably used. Yes. However, since this aluminum alloy has low wear resistance, it is unsuitable for the sliding portion of the structure, and the conforming range is limited. In addition, since aluminum alloys have a lower vibration damping capability than cast iron, particularly in automobiles, there is a problem that the influence of noise, vibration, etc. is large, and riding comfort and running performance cannot be fully exhibited. Thus, various composite materials have been conventionally proposed in which wear resistance and vibration damping performance are improved by adding graphite, activated carbon, or the like excellent in lubricity and damping properties to an aluminum alloy.
[0003]
As such a composite material, for example, Japanese Patent Laid-Open No. 58-81948 proposes a structure in which activated carbon and ceramics such as alumina particles and alumina fibers are dispersed in an aluminum alloy material. Japanese Patent Laid-Open No. 6-240305 proposes a method for producing a composite material in which a compact formed by mixing short alumina fibers and graphite with water or alcohol and then dehydrating or dealcoholizing is combined with an aluminum alloy. ing.
[0004]
[Problems to be solved by the invention]
By the way, a method for producing an aluminum composite material by mixing the activated carbon or graphite with a molten aluminum alloy described in JP-A-58-81948, or an alumina fiber described in JP-A-6-240305, In the method of manufacturing an aluminum composite material by impregnating a preform obtained by sintering activated carbon or graphite with a molten aluminum alloy, the activated carbon or graphite must be exposed to a high temperature by the molten aluminum alloy or sintering. It becomes. These activated carbon and graphite have the property of being easily oxidized in the atmosphere. In a temperature atmosphere of about 600 ° C. or higher, the activated carbon and graphite are actively oxidized and are burned down as carbon dioxide, carbon monoxide and the like. The Rukoto. However, in the above method, heat of 600 ° C. or more is applied by molten aluminum alloy or sintering, but no means for suppressing oxidation of activated carbon or graphite is specified, and oxidation of activated carbon or graphite is not specified. Can't prevent burnout. For this reason, it has been difficult to obtain an aluminum composite material having excellent wear resistance and vibration damping capability.
[0005]
An object of the present invention is to solve such problems and to propose a method for producing an aluminum composite material having excellent wear resistance and vibration damping capability.
[0006]
[Means for Solving the Problems]
The present invention is a method for producing an aluminum composite material, comprising alumina fibers,Particle size of 0.1 μm to 100 μmAfter mixing graphite and an inorganic binder in water and dehydrating and molding, in vacuum, in an inert gas atmosphere, or in a reducing gas atmosphere,900 ° C to 1600 ° CA preform molding step in which a preform is formed by sintering at a sintering temperature, and an aluminum impregnation step in which the preform is impregnated with an aluminum alloy by pressure casting.Features.
[0007]
Alternatively, in the method for producing an aluminum composite material, alumina fibers,Particle size of 0.1 μm to 100 μmAfter mixing activated carbon and inorganic binder in water and dehydrating, in vacuum, in an inert gas atmosphere, or in a reducing gas atmosphere,900 ° C to 1600 ° CA preform molding step in which a preform is formed by sintering at a sintering temperature, and an aluminum impregnation step in which the preform is impregnated with an aluminum alloy by pressure casting.Features.
[0008]
In these two types of production methods, by adding an inorganic binder, graphite or activated carbon can be pseudo-bonded to alumina fibers, so an aqueous solution in which alumina fibers, graphite or activated carbon, and inorganic binder are mixed is used. The molding base material obtained by dehydration molding is a mixture in which alumina fibers and graphite or activated carbon are almost homogeneously mixed. Then, the dehydrated molded base material is heated to a predetermined sintering temperature in a vacuum, an inert gas, or a reducing gas atmosphere to sinter the graphite at a high temperature of about 600 ° C. or higher. Alternatively, since the oxidation and burning of activated carbon can be prevented, a preform having graphite or activated carbon can be formed. In addition, by heating in vacuum, inert gas atmosphere or reducing gas atmosphere, graphite or activated carbon does not sinter or react with alumina fibers. Can be prevented. Thereby, since the temperature which sinters an alumina fiber can be made still higher, it is possible to shape | mold the preform which has high intensity | strength and high air permeability. Thus, the preform formed by such a preform molding process has a structure in which graphite or activated carbon is almost uniformly dispersed and has excellent strength and air permeability.
[0009]
In the aluminum impregnation step, a molten aluminum alloy is pressure-cast into the above-described high-strength and highly breathable preform. Here, the preform molded by the above-described preform molding process has high strength, so that the preform can be prevented from being crushed by pressure casting, aluminum alloy, alumina fiber, graphite or activated carbon. Can be combined in an almost homogeneous state. In addition, since the preform has high air permeability, the molten aluminum can be easily impregnated, and defects (voids) can be appropriately prevented from occurring in the composite material after molding. Thus, such a preform molding step and an aluminum impregnation step have high strength and exhibit excellent wear resistance and vibration damping capability due to graphite or activated carbon existing in a substantially homogeneous distribution. A composite material can be obtained.
[0010]
Furthermore, graphite and activated carbon have a low coefficient of thermal expansion, and the coefficient of thermal expansion of alumina fibers is also low. Therefore, the aluminum composite material produced by the production method according to the present invention has a low coefficient of thermal expansion, and thermal deformation Can exhibit excellent shape stability. In addition, since graphite has a relatively high thermal conductivity, the aluminum composite material produced by mixing the above-mentioned graphite has an excellent advantage that the excellent thermal conductivity of the aluminum alloy can be maintained. .
[0011]
Here, as the inorganic binder, alumina sol, silica sol, lithium silicate and the like can be suitably used. By using such an inorganic binder, the alumina fiber mixed with water and graphite or activated carbon powder can be pseudo-bonded with sufficient strength by a hydration reaction. In addition, the excellent adhesiveness of these inorganic binders enables aluminum composites to be combined with an aluminum alloy, alumina fibers, graphite or activated carbon with sufficient adhesive strength, resulting in even better wear resistance and vibration damping capability. Can be demonstrated.
[0012]
here,Graphite having a particle size of 0.1 μm to 100 μm is used. Similarly, activated carbon having a particle size of 0.1 μm to 100 μm is used.By using a predetermined amount of graphite or activated carbon having such a particle size, it is possible to obtain a preform in which graphite or activated carbon is almost uniformly dispersed and fixed to alumina fibers, and adhesion between graphite or activated carbon and an aluminum alloy. Since the area can be sufficiently secured, it is possible to obtain an aluminum composite material that can more appropriately exhibit wear resistance and vibration damping capability. Here, if the particle diameter of graphite or activated carbon is larger than 100 μm, it is difficult to uniformly disperse graphite or activated carbon, and the distance between the graphite or activated carbon in the aluminum composite material becomes wide and discrete. Therefore, it becomes difficult to sufficiently exhibit the wear resistance and high vibration damping ability of graphite and activated carbon. Also, if the particle size is large, the graphite and activated carbon are not sintered, and the relatively weak part has a large area, and the bulk of the preform becomes large, so the strength of the preform becomes insufficient. The preform is easily crushed during pressure casting in the aluminum impregnation step, and an appropriate aluminum composite material cannot be formed. For graphite or activated carbon, a particle having a particle size larger than about 0.1 μm, which is relatively easily available, is used. When the particle diameter is smaller than 0.1 μm, when the graphite and activated carbon are mixed with the alumina fiber in water, the surface tension received from the water is larger than the weight of the graphite and activated carbon. It cannot be mixed uniformly. Furthermore, those having a particle diameter of 5 μm or more are preferable so that a sufficient adhesion area can be secured and an appropriate bonding force can be exhibited. Thus, in order to form a more appropriate aluminum composite material, it is desirable to use graphite or activated carbon having a particle size of 5 μm to 50 μm. In addition, even when graphite or activated carbon having a particle size exceeding the above range is mixed, it is possible to obtain the target aluminum composite material. Therefore, it is included in the gist of the present invention. Shall be.
[0013]
Here, it is assumed that the activated carbon described above has a porous structure.Production methodIs proposed. Thereby, in the aluminum impregnation step, since the aluminum alloy can be impregnated into the pores of the activated carbon, the bonding force between the aluminum alloy and the activated carbon can be further strengthened.
[0014]
On the other hand, such an alumina fiber has an average diameter of 1 μm to 10 μm and an average length of 10 cc / 5 gf to 100 cc / 5 gf.Production methodIs proposed. Here, since the alumina fiber is generally in a complicatedly intertwined state, the average length is defined by the capacity per unit weight. By using alumina fibers having such an average diameter and average length, the preform can be molded to an appropriate density, so that the preform can be excellent in strength and air permeability. Here, if the average diameter of the alumina fibers is larger than 10 μm, the bulk becomes high, so that the strength of the preform becomes insufficient, and the preform is easily crushed in the aluminum impregnation step. Further, if the average length of the alumina fiber is larger than 100 cc / 5 gf, the density of the preform is lowered, so that the strength of the preform becomes insufficient, and deformation and breakage are likely to occur during the process of impregnating the aluminum alloy. . Also, if an average diameter of less than about 1 μm or an average length of less than about 10 cc / 5 gf is used, the preform does not have sufficient air permeability and cannot be sufficiently impregnated with an aluminum alloy, resulting in defects. easy. Furthermore, it is desirable to use alumina fibers having an average diameter of 1 μm to 5 μm and an average length of 20 cc / 5 gf to 60 cc / 5 gf in order to form a preform having further excellent strength and air permeability. In addition, even if it is a case where an alumina fiber somewhat mixes the thing exceeding such a range, since the target aluminum composite material can be obtained, it shall be included in the main point of this invention.
[0015]
Also, in the above preform molding process, the sintering temperature is900 ° C~ 1600 ℃It is said.By setting such a temperature, it is possible to form a preform having high strength, and to evaporate crystal water such as the above-mentioned alumina sol and silica sol used as an inorganic binder, thereby improving the adhesion of alumina fibers and graphite or activated carbon. Therefore, it is possible to bond with an aluminum alloy to be impregnated by the next aluminum impregnation step with sufficient force. Here, at a temperature lower than 600 ° C., the evaporation of the crystal water of the inorganic binder is insufficient, the alumina fibers cannot be sufficiently sintered, and the strength of the preform may be insufficient. In addition, when the temperature is higher than 1600 ° C., the time required for raising the temperature to a certain temperature and the time required for cooling become longer, which is not industrially practical in terms of productivity. As such a sintering temperature, a temperature of 900 ° C. to 1200 ° C. at which an improvement in the adhesive strength of alumina fibers and graphite or activated carbon and a preform having high strength can be molded in a well-balanced manner can be used more suitably.
[0016]
The above-described aluminum impregnation step forms a laminated structure material of a composite material layer obtained by impregnating a preform with an aluminum alloy and an aluminum alloy layer.Production methodIs proposed. In such a manufacturing method, in the aluminum impregnation step, a composite material obtained by impregnating a preform with an aluminum alloy by using a molten aluminum alloy used for pressure casting in a larger amount than the amount impregnated into the preform. A laminated structure material composed of a layer and an aluminum alloy layer solidified without impregnating the preform is formed. As a result, it is possible to easily form a structural material in which an aluminum composite material having excellent wear resistance and vibration damping capability and an aluminum alloy are laminated, and this laminated structural material is formed by integrating the composite material layer and the aluminum alloy layer. Therefore, there is an advantage that the structure is excellent in interlayer strength.
[0017]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Embodiments of the present invention will be described with reference to the accompanying drawings.
FIG. 1 shows a preform molding process representing the process of molding the
[0018]
Example 1
As shown in FIG. 1A, the
[0019]
Then, the
[0020]
As shown in FIG. 1 (c), the dehydration molded
[0021]
Next, the aluminum alloy 2 (JIS AC8A) is impregnated into the
[0022]
By such a manufacturing method, three types of aluminum composite materials 4a, 4b, and 4c with different amounts of
[0023]
(Example 2)
Example 2 is a manufacturing method in which sintering is performed in a hydrogen gas atmosphere as a reducing gas in the preform molding step. That is, after the dehydration molded
[0024]
(Example 3)
Example 3 is a manufacturing method in which the sintering is performed in a vacuum in the preform molding process. That is, the dehydrated
[0025]
(Example 4)
Example 4 is a manufacturing method in which the
[0026]
(Comparative Example 1)
Comparative Example 1 is a manufacturing method in which a dehydrated molded
[0027]
(Comparative Example 2)
Comparative Example 2 is a manufacturing method in which the sintering is performed in an air atmosphere in the preform molding process using the powder of activated
[0028]
Next, the wear resistance and the vibration damping capacity of each composite material molded according to each of the above examples and comparative examples were examined by a sliding characteristic test and a damping capacity measurement test. Furthermore, the hardness was also measured by the Vickers hardness test.
[0029]
Here, in the sliding characteristic test, a test piece of each composite material having a predetermined plate shape is placed on the surface of the
[0030]
In addition, in the damping capacity measurement test, a test piece having a predetermined plate shape is formed from the
Q = − (1 / π) × (1 / n) × ln (1/2) (1)
[0031]
On the other hand, the Vickers hardness test was performed according to JIS Z 2244. In the test, a predetermined quadrangular pyramid indenter was pressed against the surface of the
[0032]
The results of the above-mentioned sliding characteristic test, damping capacity measurement test, and Vickers hardness test are shown in FIG. In addition, in each test, it carried out also about the single-piece | unit aluminum alloy 2 as the comparative example 3 other than the aluminum composite material of each above-mentioned Example and a comparative example. Each of the aluminum composite materials 4a to 4f formed by Examples 1 to 4 according to the present invention showed higher performance in terms of wear resistance and vibration damping capacity than the aluminum alloy 2. In particular, the aluminum composite materials 4a to 4e compounded with
[0033]
Here, when the structure photograph of the aluminum composite layer 12a of the aluminum composite material 4a (FIG. 4) and the structure photograph of the aluminum composite layer 12f of the aluminum composite material 4g (FIG. 5) are compared, the presence of
[0034]
Further, when comparing the aluminum composite materials 4a, 4b, 4c according to Example 1 and the aluminum composite material 4f of Example 4, the aluminum composite material 4f has the same level of hardness and wear resistance as the aluminum composite material 4c. It was. That is, by compounding the activated
[0035]
On the other hand, when the thermal expansion coefficient of the aluminum composite material 4a of Example 1 described above was examined, it was 18.4 × 10.-6/ ° C. (range of 20 ° C. to 150 ° C.), and in the aluminum alloy 2 of Comparative Example 3, 20.9 × 10-6/ ° C. As described above, the aluminum composite material 4a according to the first embodiment can exhibit an excellent effect that the coefficient of thermal expansion of the aluminum alloy 2 can be reduced. In addition, the thermal expansion coefficient of the aluminum composite material 4c is 19.3 × 10-6Since it was / ° C., it is possible to reduce the coefficient of thermal expansion by increasing the content of
[0036]
Furthermore, since the
[0037]
In Examples 1 to 4, the sintering temperature is about 1000 ° C., the
[0038]
In addition, in Examples 1 to 4 described above, in the preform molding process, the inside of the
[0039]
In Examples 1 to 4 described above, the
[0040]
【The invention's effect】
In the present invention, as described above, alumina fibers, graphite and an inorganic binder are mixed in water and subjected to dehydration molding, followed by a predetermined sintering temperature in vacuum, in an inert gas atmosphere, or in a reducing gas atmosphere. An aluminum composite material comprising: a preform molding step in which a preform is formed by sintering by an aluminum mold; and an aluminum impregnation step in which the preform is impregnated with an aluminum alloy by pressure casting.Production methodIt is. Alternatively, in the preform molding step, an aluminum composite material comprising an aluminum impregnation step in which a preform is formed from alumina fibers, activated carbon, and an inorganic binder, and the preform is impregnated with an aluminum alloy by pressure casting.Production methodIt is. In such a production method, the sintering of graphite or activated carbon can be prevented by sintering in an atmosphere of vacuum, inert gas, or reducing gas, and shrinkage of the preform can be prevented. Since (shrinkage) can be prevented, it is possible to form a preform having a structure in which graphite or activated carbon is dispersed almost uniformly and having excellent strength and air permeability. By impregnating this preform with an aluminum alloy, it is possible to obtain an aluminum composite material that can exhibit high strength, excellent wear resistance, and vibration damping ability. Thus, according to the manufacturing method of the present invention, it is possible to manufacture a material that can be applied to sliding parts of various industrial equipment and can be suitably used for automobiles in which noise and vibration characteristics are regarded as important. Can do. Furthermore, it has the outstanding advantage that the outstanding shape stability which cannot produce a thermal deformation can be exhibited. In addition, an aluminum composite material in which graphite is mixed has an advantage that it can exhibit a thermal conductivity equivalent to that of an aluminum alloy.
[0041]
The above graphite has a particle size of 0.1 μm to 100 μm, or the above activated carbon has a particle size of 0.1 μm to 100 μm. For this reason,Preforms in which graphite or activated carbon is almost uniformly dispersed and fixed to alumina fibers can be obtained, and a sufficient bonding area between graphite or activated carbon and aluminum alloy can be secured, so wear resistance and vibration damping It is possible to manufacture an aluminum composite material that can more appropriately exhibit the performance.
[0042]
Moreover, the above-mentioned activated carbon shall have a porous structure.Production methodThus, in the aluminum impregnation step, the aluminum alloy can be impregnated into the pores of the activated carbon, and the bonding strength between the aluminum alloy and the activated carbon can be further strengthened.
[0043]
On the other hand, such an alumina fiber has an average diameter of 1 μm to 10 μm and an average length of 10 cc / 5 gf to 100 cc / 5 gf.Production methodIn this case, since the preform can be molded to an appropriate density, the preform can be excellent in strength and air permeability.
[0044]
In addition, the above sintering temperature isSince it is set to 900 ° C to 1600 ° C,Preforms with high strength can be molded, and the adhesiveness of alumina fibers and graphite or activated carbon can be improved by inorganic binders. Is possible. Thus, it is possible to appropriately manufacture an aluminum composite material that exhibits high strength, excellent wear resistance, and vibration damping ability.
[0045]
The aluminum impregnation process as described above forms a laminated structure of a composite material layer formed by impregnating a preform with an aluminum alloy and an aluminum alloy layer.Production methodIn this case, it is possible to easily form a structural material in which an aluminum composite material and an aluminum alloy having excellent wear resistance and vibration damping capability are laminated, and the laminated structural material is composed of a composite material layer and an aluminum alloy layer. Are integrally formed, so that the structure has an excellent interlayer strength.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is an explanatory view showing a preform molding process of the present invention.
FIG. 2 is an explanatory view showing an aluminum impregnation step of the present invention.
FIG. 3 is an evaluation result showing wear resistance, vibration damping ability, and hardness of an
4 is a structural photograph of an aluminum composite layer 12a of Example 1. FIG.
5 is a structural photograph of an aluminum composite layer 12g of Comparative Example 1. FIG.
[Explanation of symbols]
1,10 preform
2 Aluminum alloy
4 (4a-4h) Aluminum composite material
5 Alumina fiber
6 Graphite
7 Alumina sol (inorganic binder)
11 Activated carbon
12 (12a-12h) Aluminum composite layer
13 Aluminum alloy layer
25 Heating furnace
Claims (5)
前記プリフォームに、アルミニウム合金を加圧鋳造により含浸させるアルミ含浸工程とを備えていることを特徴とするアルミニウム複合材の製造方法。Alumina fibers, graphite having a particle size of 0.1 μm to 100 μm, and an inorganic binder are mixed in water and subjected to dehydration molding. Then, in a vacuum, an inert gas atmosphere, or a reducing gas atmosphere, 900 ° C. to 1600 A preform molding process in which a preform is molded by sintering at a sintering temperature of ° C ;
A method for producing an aluminum composite material, comprising: an aluminum impregnation step in which the preform is impregnated with an aluminum alloy by pressure casting.
前記プリフォームに、アルミニウム合金を加圧鋳造により含浸させるアルミ含浸工程とを備えていることを特徴とするアルミニウム複合材の製造方法。Alumina fibers, activated carbon having a particle size of 0.1 μm to 100 μm and an inorganic binder are mixed in water and dehydrated, and then in a vacuum, an inert gas atmosphere, or a reducing gas atmosphere, 900 ° C. to 1600 ° C. A preform molding process in which a preform is molded by sintering at a sintering temperature of
A method for producing an aluminum composite material, comprising: an aluminum impregnation step in which the preform is impregnated with an aluminum alloy by pressure casting.
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