JP4336325B2 - 絶縁材料形成用組成物および絶縁材料 - Google Patents
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しかしながら、層間絶縁膜として重要な特性である誘電率が高く、誘電率が低い絶縁膜を形成可能な絶縁材料形成用組成物の開発が望まれている。
(1)一般式(1)で表される化合物、その加水分解およびその縮合物から選ばれる少なくとも1種以上のシラン化合物に、一般式(2)で表される化合物を添加して、加水分解、縮合して得られる化合物を含有することを特徴とする絶縁材料形成用組成物。
(3)X2がアルコキシ基または、シリルオキシ基であることを特徴とする(1)または(2)に記載の絶縁材料形成用組成物。
(5)(1)〜(3)のいずれかに記載の絶縁材料形成用組成物から形成された絶縁膜。
X1としての加水分解性基としては、ハロゲン原子、アルコキシ基、アリールオキシ基、アシルオキシ基、シリルオキシ基、水酸基などが挙げられる。X1として好ましいのは、置換もしくは無置換のアルコキシ基(例えば、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基、メトキシエトキシ基など)である。
有結合した原子で形成された複数の環によって容積が定まり、容積内に位置する点は環を通過せずには容積から離れることができないような構造である。例えば、アダマンタン構造はカゴ型構造と考えられる。対照的にノルボルナン(ビシクロ[2,2,1]ヘプタン)などの単一架橋を有する環状構造は、単一架橋した環状化合物の環が容積を定めないことから、カゴ型構造とは考えられない。
また、2つ以上のかご型化合物が連結していてもよい。
p2は0〜2を表し、p2が0の場合、m21は2〜4の整数を表し、p2が1の場合、m21+m22は2〜4の整数を表し、p2が2の場合、m21+m22は2〜6の整数を表す。
L21〜L22は、各々独立に、アルキレン基、ビニレン基、アリーレン基、−O−、−S−、−CO−、−NR'−(R'は水素原子、アルキル基又はアリール基を表す)又はこれらの基を組み合わせた2価の連結基を表す。
p2は0〜2を表し、p2が0の場合、m21は2〜4の整数を表し、p2が1の場合、m21+m22は2〜4の整数を表し、p2が2の場合、m21+m22は2〜6の整数を表す。
L21〜L22は、各々独立に、アルキレン基、ビニレン基、アリーレン基、−O−、−S−、−CO−、−NR'−(R'は水素原子、アルキル基又はアリール基を表す)又はこれらの基を組み合わせた2価の連結基を表す。
数を表す。L21〜L22は、各々独立に、アルキレン基、ビニレン基、アリーレン基、−O−、−S−、−CO−、−NR'−(R'は水素原子、アルキル基又はアリール基を表す)又はこれらの基を組み合わせた2価の連結基を表す。)
X31〜X34で表される加水分解性基は、X1で表されるそれと同義であり、好ましい態様も同様である。
R31〜R34で表されるアルキル基、アリール基又はヘテロ環基は、R1で表されるそれと同義であり、好ましい態様も同様である。
一般式(2)において、R2〜R4で表わされるアルキル基、アリール基も一般式(1)で表わされるR1と同義である。
添加時期は、一般式(1)で表わされる化合物の50%以上が反応した時点以降が好ましく、80%以上が反応した時点以降がより好ましく、100%、すなわち全て反応した時点以降が特に好ましい。
他のシラン化合物の添加量は、上記一般式(1)で表されるシラン化合物を加水分解・縮合して得られるケイ素酸素架橋化合物に対し、完全縮合物換算で、一般的には40質量%以下、好ましくは20質量%以下である。
qは0〜2の整数を表し、Ra又はRbはそれぞれ同一でも異なってもよい。また、該化合物同士は、Ra又はRbの置換基により互いに連結し、多量体を形成してもよい。
シラン化合物を加水分解、縮合させる際に、上記一般式(1)で表されるシラン化合物、他のシラン化合物を含むシラン化合物の総量1モル当たり0.5〜150モルの水を用いることが好ましく、1〜100モルの水を加えることが特に好ましい。添加する水の量は、膜の耐クラック性の点から0.5モル以上が好ましく、加水分解および縮合反応中のポリマーの析出やゲル化防止の点から150モル以下が好ましい。
有機プロトン酸としては、カルボン酸類(シュウ酸、酢酸、プロピオン酸、ブタン酸、ペンタン酸、ヘキサン酸、ヘプタン酸、オクタン酸、ノナン酸、デカン酸、マレイン酸、メチルマロン酸、アジピン酸、セバシン酸、没食子酸、酪酸、メロット酸、アラキドン酸、シキミ酸、2−エチルヘキサン酸、オレイン酸、ステアリン酸、リノール酸、リノレイン酸、サリチル酸、モノクロロ酢酸、ジクロロ酢酸、トリクロロ酢酸、p−アミノ安息香酸、ギ酸、マロン酸、フタル酸、フマル酸、クエン酸、酒石酸、コハク酸、フマル酸、イタコン酸、メサコン酸、シトラコン酸、リンゴ酸、グルタル酸の加水分解物、無水マレイン酸の加水分解物、無水フタル酸の加水分解物、トリフルオロ酢酸、安息香酸、置換安息香酸など)、リン酸エステル類(例えばC数1〜30、リン酸メチルエステル、リン酸プロピルエステル、リン酸ドデシルエステル、リン酸フェニルエステル、リン酸ジメチルエステル、リン酸ジドデシルエステルなど)、亜リン酸エステル類(例えばC数1〜30、亜リン酸メチルエステル、亜リン酸ドデシルエステル、亜リン酸ジエチルエステル、亜リン酸ジイソプロピル、亜リン酸ジドデシルエステルなど)、スルホン酸類(例えばC数1〜15、ベンゼンスルホン酸、トルエンスルホン酸、ヘキサフルオロベンゼンスルホン酸、トリフルオロメタンスルホン酸、ドデシルスルホン酸など)、カルボン酸類(シュウ酸、酢酸、トリフルオロ酢酸、安息香酸、置換安息香酸など)、イミド類(例えばビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド酸、トリフルオロメタンスルホニルトリフルオロアセトアミドなど)、ホスホン酸類(例えばC数1〜30、メチルホスホン酸、エチルホスホン酸、フェニルホスホン酸、ジフェニルホスホン酸、1,5−ナフタレンビスホスホン酸など)などの低分子化合物、あるいは、ナフィオンに代表されるパーフルオロカーボンスルホン酸ポリマー、側鎖にリン酸基を有するポリ(メタ)アクリレート(特開2001−114834号)、スルホン化ポリエーテルエーテルケトン(特開平6−93111号)、スルホン化ポリエーテルスルホン(特開平10−45913号)、スルホン化ポリスルホン(特開平9−245818号)などのプトロン酸部位を有する高分子化合物が挙げられる。
ルアセトナート)チタン、ジ−n−プロポキシ・ビス(アセチルアセトナート)チタン、ジ−i−プロポキシ・ビス(アセチルアセトナート)チタン、ジ−n−ブトキシ・ビス(アセチルアセトナート)チタン、ジ−sec−ブトキシ・ビス(アセチルアセトナート)チタン、ジ−t−ブトキシ・ビス(アセチルアセトナート)チタン、モノエトキシ・トリス(アセチルアセトナート)チタン、モノ−n−プロポキシ・トリス(アセチルアセトナート)チタン、
ブトキシ・モノ(エチルアセトアセテート)ジルコニウム、トリ−t−ブトキシ・モノ(エチルアセトアセテート)ジルコニウム、ジエトキシ・ビス(エチルアセトアセテート)ジルコニウム、ジ−n−プロポキシ・ビス(エチルアセトアセテート)ジルコニウム、ジ−i−プロポキシ・ビス(エチルアセトアセテート)ジルコニウム、ジ−n−ブトキシ・ビス(エチルアセトアセテート)ジルコニウム、ジ−sec−ブトキシ・ビス(エチルアセトアセテート)ジルコニウム、ジ−t−ブトキシ・ビス(エチルアセトアセテート)ジルコニウム、モノエトキシ・トリス(エチルアセトアセテート)ジルコニウム、モノ−n−プロポキシ・トリス(エチルアセトアセテート)ジルコニウム、モノ−i−プロポキシ・トリス(エチルアセトアセテート)ジルコニウム、モノ−n−ブトキシ・トリス(エチルアセトアセテート)ジルコニウム、モノ−sec−ブトキシ・トリス(エチルアセトアセテート)ジルコニウム、モノ−t−ブトキシ・トリス(エチルアセトアセテート)ジルコニウム、
このようにして、一般式(1)で表されるシラン化合物の加水分解物、縮合物、すなわち、本発明のケイ素酸素架橋化合物を調製することができる。
リン酸エステル、ホスホン酸エステル等)、非プロトン極性物質(ジメチルスルホキシド、スルホラン、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド等)、非極性溶媒(トルエン、キシレン、メシチレン等)、塩素系溶媒(メチレンジクロリド、エチレンジクロリド等)、ジイソプロピルベンゼン、水等を用いることができる。
本発明の組成物は、上記で調製された該シラン化合物の加水分解物及び縮合物を、必要により、加水分解、縮合に用いる溶媒として例示したような有機溶剤、水などの溶媒に溶解して調製される。
、第二の熱処理(アニール)を行うことにより低誘電率の絶縁膜を形成できる。
7ミリモルの化合物1−1をプロピレングリコールモノメチルエーテル(PGME)に溶解して20質量%の溶液を調整した。42ミリモルの硝酸水溶液(濃度200ppm)を滴下し、反応液を室温で5時間撹拌した。Si−NMRにより、原料の消失を確認した。その後、化合物2−1 4.2ミリモルを反応液に添加した。室温で5時間さらに撹拌した。その後、撹拌を停止し、減圧濃縮して低沸点物質、水を除き、さらにろ過を行った。ろ液と同重量の溶媒を添加して塗布液を作製した。
表1に示した化合物、および溶媒を用いたほかは、実施例1と同様な操作にて、塗布液を調製した。一般式(1)の化合物及び一般式(2)の化合物のモル数についても実施例1におけるのと同様である。
なお、表1における溶剤の略号は以下のとおりである。
PGMEA: プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート
PGP: プロピレングリコールモノプロピルエーテル
7ミリモルの化合物1−15をプロピレングリコールモノメチルエーテル(PGME)に溶解して20質量%の溶液を調整した。42ミリモルの硝酸水溶液(濃度200ppm)を滴下し、反応液を室温で5時間撹拌した。Si−NMRにより、原料の消失を確認した。その後、化合物2−1 21ミリモルを反応液に添加した。室温で5時間さらに撹拌した。その後、撹拌を停止し、減圧濃縮して低沸点物質、水を除き、さらにろ過を行った。ろ液と同重量の溶媒を添加して塗布液を作製した。
使用した化合物、および溶媒を表2に記載したものに替えたことを除いて、実施例4を繰り返し、塗布液を調製した。なお、表2において、TEOSはテトラエトキシシランである。
7ミリモルの化合物1−15をプロピレングリコールモノメチルエーテル(PGME)に溶解して20質量%の溶液を調整した。42ミリモルの硝酸水溶液(濃度200ppm)を滴下し、反応液を室温で10時間撹拌した。その後、撹拌を停止し、減圧濃縮して低沸点物質、水を除き、さらにろ過を行った。ろ液と同重量の溶媒を添加して塗布液を作製した。
一般式(1)で表わされる化合物の替わりに化合物A、および表2に記載の溶媒、一般式(2)で表わされる化合物を用いて実施例4と同様の条件で塗布液を調製した。
上記のようにして調製した塗布溶液をシリコン基板上に膜厚3500Åになるようにスピンコートし、ホットプレート上で110℃1分間、200℃1分間にわたって乾燥を行い、溶剤を除去した。次いで,乾燥後のシリコン基板をクリーンオーブンに移し、酸素濃度10ppm以下の窒素中400℃で1時間にわたって熱処理を行った。目的とする絶縁膜が得られた。
温度24℃湿度50%の条件で24時間放置した後、フォーディメンジョンズ社製水銀プローブとヒューレットパッカード社製HP4285A LCRメーターを用い1MHzで誘電率を測定した。測定結果を表2に示す。
膜厚の1/10深度における弾性率を、ナノインデンターSA2(MTS社製)を用いて測定した。測定結果を表2に示す。
Claims (5)
- 一般式(1)において、Aにジアマンチル基を含有することを特徴とする請求項1に記載の絶縁材料形成用組成物。
- X2がアルコキシ基またはシリルオキシ基であることを特徴とする請求項1又は2に記載の絶縁材料形成用組成物
- 請求項1〜3のいずれかに記載の絶縁材料形成用組成物から形成された絶縁材料。
- 請求項1〜3のいずれかに記載の絶縁材料形成用組成物から形成された絶縁膜。
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