JP4333637B2 - 太陽追尾式採光装置およびこれを用いた建物の採光システム - Google Patents

太陽追尾式採光装置およびこれを用いた建物の採光システム Download PDF

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Description

本発明は、太陽を追尾しつつその光を一定の方向に反射する太陽追尾式採光装置およびこれを用いた建物の採光システムに関するものである。
近接した建物の間や、建物内に形成されたボイドの下部には、太陽光が直接照射されない空間が形成されてしまう。
このため、当該空間における光環境を向上させるために、太陽の運行に追従させつつ太陽光を反射させて、本来日影となる部分に太陽光を照射させるための各種の太陽追尾式採光装置が開発されている。
例えば、下記特許文献1には、支持部材に垂直回転部材を、制御手段によって駆動される駆動モータを備えた水平方向回転装置により回転自在に垂設し、この垂直回転部材の下端部に水平軸を設けるとともに、この水平軸に反射鏡を、制御装置によって駆動される駆動モータを備えた垂直方向回転装置により回転自在に設けた太陽光採光装置が提案されている。
上記構成からなる採光装置は、上記制御装置によって太陽を追尾し、水平方向回転装置の駆動モータを駆動制御して垂直回転部材を所定角度だけ水平方向に回転させて反射鏡を太陽に正対させるとともに、垂直方向回転装置の駆動モータを駆動制御して、垂直方向に所定角度だけ回転させ、反射鏡を水平面に対して所定角度傾斜させることにより、当該反射鏡によって太陽光を真下に反射させるようにしたものである。
上記採光装置によれば、太陽の運行に伴って、反射鏡の垂直方向および水平方向の回転角度を時々刻々と変動させることにより、太陽の高度および方位に関係なく、常に太陽光を反射鏡の真下に反射させて所要箇所の採光を行うことができるとされている。
また、下記特許文献2には、この種の太陽追尾式採光装置を用いた建物の採光装置が開示されている。
この採光装置においても、上記特許文献1に記載の採光装置と同様の、方位角度制御部および高度角度制御部と、これら制御部によって各々駆動制御されるパルスモータと、これらパルスモータによって傾斜角度が適宜変えられる可動反射鏡とを有する太陽光追尾式反射装置が用いられている。
そして、この採光装置は、日影部の北側の建物の屋上に、上記太陽光追尾式反射装置を設けるとともに、日影部を生じさせる建物の壁面に固定反射鏡を設けたものである。
上記採光装置によれば、マイクロコンピュータ等の演算制御部において、予め設定された太陽の南中時のデータ、傾斜角データ等に基づいて可動反射鏡の高度角や方位角等を算出し、得られた結果に基づいて上記制御部により各々のパルスモータを駆動して、可動反射鏡の方位角および高度角を設定し、太陽光を上記可動反射鏡から、対向する上記固定反射鏡に反射させることにより、固定反射鏡からの反射光により日影部の照明状態を変えることができる。
特開平3−163703号公報 特開昭61−172108号公報
しかしながら、上記従来の太陽追尾式採光装置およびこれを用いた建物の採光システムにあっては、いずれも太陽の位置を方位角と高度角との2つの成分にわけて、各々を制御手段によりパルスモータ等の駆動装置を駆動制御して、反射鏡を各駆動軸回りに回転させるものである。
このため、太陽追尾式採光装置の装置が複雑になるとともに、特に広い成功面積を得るために多数の太陽追尾式採光装置を設ける必要がある場合には、全体として駆動制御が煩雑化するとともに、装置全体の設置コストも極めて高いものになってしまうという問題点があった。
この発明は、かかる事情に鑑みてなされたもので、複雑な制御手段を要することなく、簡易な装置によって確実に太陽の運行と同期させて一定方向に太陽の反射光を照射することができ、この結果建物の光環境等を効果的に向上させることが可能となる太陽追尾式採光装置およびこれを用いた建物の採光システムを提供することを課題とするものである。
上記課題を解決するために、請求項1に記載の本発明に係る太陽追尾式採光装置は、地球の自転軸(地軸)に平行に設置される回転軸と、この回転軸を太陽の運行と同期する速度で回転させる駆動手段と、上記回転軸に対して45°±2°の傾斜角度で上記太陽に向けて取り付けられて上記回転軸と一体に回転するとともに、上記傾斜角度を基準にし、かつこの傾斜角度を中心として、その前後に少なくとも太陽赤緯の最大値と最小値との間の角度範囲の1/2の角度範囲において上記回転軸に対する当該傾斜角度が調整可能に設けられた鏡部材と、この鏡部材を上記回転軸の各日の回転に基づいて各日の上記太陽赤緯の変化の1/2の角度だけ当該回転軸に対して傾斜させる太陽赤緯調整機構とを備えてなることを特徴とするものである。
さらに、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の太陽赤緯調整機構が、各日の上記回転軸の回転を一定のストロークの直線運動に変換する変換機構と、この変換機構および上記鏡部材にそれぞれ回り対偶で連結されたクランクロッドとを備え、上記クランクロッドは、上記変換機構から出力される上記一定のストロークにより、上記鏡部材を各日の上記太陽赤緯の変化の1/2の角度だけ傾斜させる長さ寸法および連結位置に設定されていることを特徴とするものである。
次いで、請求項3に記載の本発明に係る建物の採光システムは、日影部が形成される空間を間に挟む建物の北側の屋上に、請求項1または2に記載の上記太陽追尾式採光装置を、上記回転軸を地球の回転軸に平行に位置させるとともに、上記鏡部材を太陽側に向けて配置し、上記空間を間に挟む建物の南側の壁面であって上記回転軸の延長線上の位置に、上記鏡部材によって反射された太陽光を上記空間内の所望箇所に向けて照射させる反射部材を設けたことを特徴とするものである。
また、請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の発明において、上記建物の北側の屋上に設けられた太陽追尾式採光装置が、水平方向および鉛直方向に複数の上記鏡部材を有するとともに、かつ一の上記駆動手段が、複数の上記鏡部材を回転駆動させることを特徴とするものである。
請求項1または2に記載の太陽追尾式採光装置においては、図6(a)に示すように、その回転軸Rを設置場所において地球の自転軸Pと平行になるように設置するとともに、当該回転軸Rに45°の傾斜角度で取り付けた鏡部材Mを太陽に向けると、太陽から当該鏡部材Mへの入射角が45°となる。なお、図6は、上記太陽追尾式採光装置を北緯43°の場所に設置した場合を例示したものである。
そして、駆動手段Dによって、回転軸Rを太陽の運行と同期する速度で回転させると、鏡部材Mも回転軸Rと一体に回転し、この結果、常に鏡部材Mからの反射光は、図中矢印で示すように、回転軸Rと平行に照射される。
このため、上記太陽追尾式採光装置によれば、上記回転軸Rの下方延長線上に、反射鏡、パラボラミラーやレンズ等の集光部材、あるいは太陽光発電パネル等を配置することにより、複雑な制御手段を要することなく、簡易な装置によって確実に太陽の運行と同期させて、常時上記反射鏡等へ太陽の反射光を照射することができる。
なお、太陽は、地球の自転軸P回りに、24時間で360°相対的に回転するために、回転軸Rを太陽の運行と同期する速度で回転させるには、回転軸Rを15°/時間の回転速度で回転させればよい。この際に、上記回転軸Rを24時間、連続的に上記回転速度で回転駆動してもよく、あるいは日出位置から日没位置まで上記回転速度で回転させた後に一旦停止させ、日出位置まで復帰させて、再び日出時から上記回転速度で回転させるようにしてもよい。
また、鏡部材に取り付ける回転軸の傾斜角度を45°±2°としたのは、回転軸を正確に地球の自転軸と平行に設置し、かつ当該鏡部材を回転軸に対して正確に45°に取り付けることがもっとも好ましいが、上記回転軸の設置誤差あるいは鏡部材の取り付け誤差を考慮して、概ね反射光が回転軸Rと平行に照射されるように、上記45°に対し±2°の範囲を許容したものである。
ところで、図6(a)〜(c)に示すように、地球は、その自転軸P回りに1日1回自転しながら太陽の回りを1年で1周公転している。この際に、上記自転軸Pは、公転軸に対して約23°27′の傾きを持っているため、太陽光と地球の赤道面との角度(太陽赤緯)は、地球の公転に伴って変化し、同図(a)に示す春秋分時に0°であったものが、同図(b)に示す夏至において+23°27′になり、同図(c)に示す冬至において−23°27′になる。
そこで、上記鏡部材Mを、春秋分時を基準として回転軸に対しほぼ45°に取り付け、さらにこの傾斜角度を中心として、その前後に少なくとも上記太陽赤緯の最大値(+23°27′)と最小値(−23°27′)との間の1/2の角度範囲、すなわち少なくとも±11.75°の角度範囲において、上記傾斜角度を調整可能に設けるとともに、太陽赤緯調整機構によって、鏡部材Mを、回転軸Rの1日ごとの回転に基づいて1日の上記太陽赤緯の変化に対応する角度だけ傾斜させるようにしているため、別途駆動手段を用いることなく、日々の回転軸Rの回転を利用して、1年を通して鏡部材Mからの反射光を回転軸Rと平行に南側下方に向けて照射することができる。
したがって、請求項3または4に記載の建物の採光システムによれば、日影部が形成される空間を間に挟む建物の北側の屋上に、上記太陽追尾式採光装置を、回転軸が地球の回転軸と平行になるように位置させ、かつ鏡部材を太陽側に向けて設置しているので、常時、太陽光が鏡部材によって回転軸の延長線上に反射される。
この結果、上記反射光を、上記空間を間に挟む建物の南側の壁面に設けられた反射部材によって、上記空間内の所望箇所に向けて照射させることができる。
この際に、上記反射部材を複数設け、各々の反射部材の傾斜角度等を適宜選択することにより、本来日影部となる上記空間内の様々な箇所において、一日中所望の採光を得ることができ、よってボイド等が形成された高層の建物や、2棟が近接して建設された建物における光環境を大幅に改善することが可能となる。
また、上記太陽追尾式採光装置は、構造が簡易であって、回転軸を太陽の運行速度で回転させるのみで確実に太陽光を回転軸の延長線上に反射させることができるために、上記建物の採光システムにおいて、採光を要する上記所望箇所が広範囲になった場合には、請求項5に記載の発明のように、上記太陽追尾式採光装置として、水平方向および鉛直方向に多数の鏡部材を有するものを用い、かつこれら鏡部材のうちの複数を一の駆動手段によって回転駆動させれば、経済性に優れるとともに、一の駆動手段を作動させるのみによって、容易に上記広い範囲の箇所に光を照射させることが可能となる。
図1〜図4は、本発明に係る太陽追尾式採光装置の一実施形態を示すもので、図中符号1が任意の設置箇所に載置される支持台である。
図1および図2に示すように、この支持台1の上端部には、枢軸1aを介して採光装置本体の取付部材2が、鉛直に対する傾斜角度が調整可能となるように揺動自在に設けられている。そして、この取付部材2の上部に回転軸3が回転自在に支承されている。
また、取付部材2の揺動方向背面側には、ステッピングモータ4および減速歯車装置5からなる駆動手段が取り付けられており、この減速歯車装置5の出力歯車5aが、回転軸3の基端部に一体化された駆動歯車3aと歯合されている。ここで、ステッピングモータ4および減速歯車装置5は、15°/時間の回転速度、すなわち1日1回転の回転速度で回転軸3を回転させるように設定されている。
他方、回転軸3の先端部には、鏡部材6が回転軸3に対して45°の傾斜角度を基準として設けられている。この鏡部材6は、その背面6aの中央において枢軸7を介して回転軸3の先端に連結されることにより、回転軸3に対する傾斜角度が調整可能に設けられている。また、回転軸3の長手方向中間部には、外周に365枚の歯8が形成されたクランクホイール9が回転自在に設けられている。
そして、このクランクホイール9と鏡部材6の枢軸7から離間した位置との間にはクランクロッド10が設けられている。ここで、クランクロッド10は、両端部に配設された枢軸11a、11bを介してクランクホイール9および鏡部材6に、それぞれ回り対偶によって連結されている。
さらに、クランクホイール9と取付部材2との間に位置する回転軸3の外周には、この回転軸3から径方向に突出するシリンダー部材12が一体的に固定されている。
このシリンダー部材12には、回転軸3と平行に設けられてこのシリンダー部材12の両端部から突出するピストンロッド13が、その先端部13aをクランクホイール9の歯8に臨ませて軸線方向に移動自在に設けられている。
このピストンロッド13は、シリンダー部材12の内部に設けられたスプリング(図3および図4では模式的に外部に描いている。)14により、取付部材2側に付勢されており、シリンダー部材12内には、ピストンロッド13の基端部13bが取付部材2の対向面2aに近接した位置において当該ピストンロッド13の移動を係止するストッパが設けられている。
他方、取付部材2の上記対向面2aには、これから突出するピストン駆動用のカム15が設けられている。これにより、回転軸3が1回転した際に、ピストンロッド13の基端部13bがカム14により図中左方に押し戻され、先端部13aがラチェット式にクランクホイール9を一枚の歯8に相当する角度だけ回転させるようになっている。
そして、これらシリンダー部材12、ピストンロッド13、スプリング14およびカム15により、回転軸3の1回転を一定のストロークの直線運動に変換する変換機構が構成されている。また、クランクロッド10の長さ寸法および枢軸7、10間の長さ寸法は、ピストンロッド13の一ストロークにより、クランクホイール9が一枚の歯8だけ回動した際に、鏡部材6を各日の太陽赤緯の角度変化の1/2の角度(23°27′/365)だけ傾斜させる寸法に設定されている。
この結果、シリンダー部材12、ピストンロッド13、スプリング14、カム15、クランクホイール9およびクランクロッド10により、この太陽追尾式採光装置における太陽赤緯調整機構が構成されている。
以上の構成からなる太陽追尾式採光装置においては、回転軸3を設置場所において地球の自転軸と平行になるように設置するとともに、回転軸3に45°の傾斜角度で取り付けた鏡部材6を太陽に向けて配置すると、図6(a)に示すたように、太陽から鏡部材6への入射角が45°となる。
そして、ステッピングモータ4および減速歯車装置5からなる駆動手段によって、回転軸3を太陽の運行と同期する速度で回転させると、鏡部材6も回転軸3と一体に回転し、この結果、常に鏡部材6からの反射光は、回転軸3と平行に照射される。
この結果、上記太陽追尾式採光装置によれば、回転軸3の延長線上に、反射鏡、パラボラミラーやレンズ等の集光部材、あるいは太陽光発電パネル等を配置することにより、複雑な制御手段を要することなく、簡易な装置によって確実に太陽の運行と同期させて、常時上記反射鏡等へ太陽の反射光を照射することができる。
さらに、回転軸3が1日1回転すると、シリンダー部材12も回転軸3と一体に1日一回転する。そして、この過程において、図4に示すように、ピストンロッド13の基端部13bがカム15によりスプリング14の付勢力に抗して押圧され、クランクホイール9をその1枚の歯8に相当する角度だけ回動させる。これにより、クランクホイール9に連結されたクランクロッド10により、鏡部材6を各日の太陽赤緯の角度変化の1/2の角度だけ余分に傾斜させる。
これにより、1年を通じて鏡部材6を、常に太陽からの入射角度に対して45°の角度を保持させることができ、よって別途駆動手段を用いることなく、日々の回転軸3の回転を利用して、常時鏡部材6からの反射光を回転軸3と平行に照射させることができる。
なお、太陽追尾式採光装置における太陽赤緯調整機構としては、図1〜図4に示したものに限らず、例えば図5に示すような、各種形態の太陽赤緯調整機構を用いることもできる。
すなわち、この太陽追尾式採光装置に設けられた太陽赤緯調整機構においては、採光装置本体の基台20上に、回転軸3を支承する一対の取付部材21が間隔をおいて対向配置されるとともに、これら取付部材21間にウオームホイール22が軸24回りに回転自在に設けられている。
このウオームホイール22は、外周に365枚の歯23が形成されている。そして、このウオームホイール22と対向する回転軸3の外周には、当該ウオームホイール22の歯23と歯合するウオーム25が固定されている。ここで、ウオーム25は、回転軸3が1回転した際に、ウオームホイール22を1枚の歯23だけ回動させるように形成されている。
他方、鏡部材6側の取付部材21には、回転軸3と平行に鏡部材6側に突出するスライダー軸26が設けられている。このスライダー軸26には、クランクスライダー27が移動自在に設けられるとともに、回転軸3にはミラースライダー28が移動自在に設けられ、これらクランクスライダー27とミラースライダー28とが連結部材29により一体的に連結されている。
そして、ウオームホイール22とクランクスライダー27とが、両端が回り対偶とされたクランクロッド30によって連結されている。また、ミラースライダー28と鏡部材6とが、同様に両端が回り対偶とされたクランクロッド31によって連結されている。
上記構成からなる太陽赤緯調整機構を備えた太陽追尾式採光装置によっても、回転軸3が1日1回転すると、ウオーム25も1回転し、これによりウオームホイール22が軸24回りに1/365回転分だけ回動する。これにより、ウオームホイール22に連結されたクランクロッド30により、クランクスライダー27およびミラースライダー28が一定のストロークだけ移動するために、クランクロッド31により鏡部材6を各日の太陽赤緯の角度変化の1/2の角度だけ余分に傾斜させることができる。
したがって、上記太陽追尾式採光装置によっても、図1〜図4に示したものと同様の作用効果を得ることができるとともに、上記太陽赤緯調整機構により、1年を通じて鏡部材6を、常に太陽からの入射角度に対して45°の角度を保持させることができ、同様に別途駆動手段を用いることなく、日々の回転軸3の回転を利用して、常時鏡部材6からの反射光を回転軸3と平行に照射させることができる。
図7〜図9は、本発明に係る建物の採光システムの一実施形態を示すもので、図1〜図4に示したものと共通する構成部分については、同一符号を付してその説明を簡略化する。
図7において、符号30は、中央部にボイド(日影部が形成される空間)31が形成された建物である。
そして、この建物30のボイド31を間に挟む北側の建物部分30aの屋上32に、太陽追尾式採光装置33が設置されている。また、建物30のボイド31の南側に位置する建物部分30bには、ボイド31に沿って階段室34が設けられ、この階段室34のボイド31側に面する壁面34aに、複数(図では、上下方向に4段)の反射鏡(反射部材)35a〜35dが取り付けられている。
ここで、太陽追尾式採光装置33は、図7〜図9に示すように、上下左右方向にそれぞれ四組の合計16基の太陽追尾式採光器36が配設されたもので、屋上32上に立設された4本の柱部材37と、これらを水平方向に連結する横架部材38とからなる格子状の取付台に上下左右方向の等間隔をおいて取り付けられている。
上記太陽追尾式採光器36は、各々がステッピングモータ4および減速歯車装置5を有していないこと、および支持台1の形状が異なることを除いて、図1〜図4に示したものと同一の構成からなるもので、各々の回転軸3を地球の回転軸に平行に位置させるとともに、鏡部材6を太陽側に向けて、それぞれの取付部材39が上記取付台の柱部材37に固定されている。
そして、中央の柱部材37間の下部には、ステッピングモータ40と、このステッピングモータ40の出力軸に連結されて回転数を減速させるサイクロ減速機41が取り付けられている。また、このサイクロ減速機41の上方には、各々の横架部材38に、円錐角が90°であって歯数が等しい傘歯車を組み合わせたマイタ歯車を内蔵した回転伝達装置42、43が取り付けられている。
ここで、回転伝達機42は、1本の入力軸に対して等速の3本の出力軸が設けられており、回転伝達機43には、1本の入力軸に対して2本の出力軸が設けられている。さらに、隣接する柱部材37に取り付けられた太陽光追尾式採光機36の回転軸3には、それぞれ上記回転伝達機43が連結されている。これにより、サイクロ減速機41の出力軸41aは、伝達軸44により、これら回転伝達機42、43を介して、等速で全ての太陽追尾式採光器36の回転軸3に連結されている。
他方、階段室34のボイド31側に面する壁面34aの4段の上記反射鏡35a〜35dは、それぞれ上記4段に設けられた太陽光追尾式採光機36の回転軸3の延長線上に配置されている。これにより、各々の段の太陽追尾式採光器36の鏡部材6によって反射された太陽光は、各々の段の反射鏡35a〜35dに向けて照射されるようになっている。
そして、反射鏡35a〜35dのうちの最上段の反射鏡35a、2段目の反射鏡35bおよび3段目の反射鏡35cは、それぞれ本来日影部となる北側の建物部分30aの3階、2階および1階に設けられたライトシェルフ45によって当該階に光を照射するように傾斜角度が設定されている。ここで、ライトシェルフとは、プリズムの屈折を利用して任意の方向に反射光を照射させるものである。また、最下段の反射鏡35dは、太陽追尾式採光器36の鏡部材6からの反射光を、ボイド31の底部に向けて照射するように設定されている。
以上の構成からなる建物30の採光システムによれば、日影部が形成されるボイド31を間に挟む北側の建物部分30aの屋上32に、太陽追尾式採光装置33を、各々の太陽追尾式採光器36の回転軸3が地球の回転軸と平行になるように位置させ、かつ鏡部材6を太陽側に向けて設置しているので、常時、太陽光が鏡部材6によって回転軸3の延長線上に反射される。そして、この反射光を、ボイド31を間に挟む南側の建物部分30bの階段室34の壁面34aに設けられた反射鏡35a〜35dによって、本来日影部となるボイド31の底部および当該ボイド31に面する1階〜3階部分に向けて照射させることができる。
この結果、本来日影部となるボイド31の底部およびこれに面する1階〜3階部分において、一日中所望の採光を得ることができるとともに、反射鏡35a〜35dの傾斜角度を適宜選択したり、あるいは別途反射鏡を追加設置したりすることにより、ボイド31内における様々な箇所についても、同様に一日中所望の採光を得ることが可能になる。
さらに、16基の太陽追尾式採光器36の回転軸3を、マイタ歯車を内蔵した回転伝達装置42、43および伝達軸44によって、1台のステッピングモータ40およびサイクロ減速機41により同期的に回転駆動させることができるために、経済性に優れるとともに、高い精度で全ての鏡部材6を太陽の運行に同期させて回転させることができる。
なお、上記実施の形態においては、本発明に係る建物の採光システムを、ボイド31が形成された建物30に適用した場合についてのみ説明したが、これに限るものではなく、例えば2棟が近接して建設された複数の建物に対しても、同様に適用することができる。
本発明の太陽追尾式採光装置の一実施形態を示す全体斜視図である。 図1の太陽追尾式採光装置が180°回転した状態を示す要部の斜視図である。 図1の概略構成図である。 図3の太陽追尾式採光装置が180°回転した状態を示す概略構成図である。 図1の太陽赤緯調整機構の他の実施形態を示す概略構成図である。 北緯43°における地球の自転軸と太陽追尾式採光装置の回転軸と太陽光の入射角度との関係を示す図で、(a)は春秋分の日、(b)は夏至の日、(c)は冬至の日を示す図である。 本発明の建物の採光システムの一実施形態を示す縦断面視した概略構成図である。 図7の太陽追尾式採光装置を示す背面図である。 図8の側面図である。
符号の説明
3 回転軸
4、40 ステッピングモータ(駆動手段)
5 減速歯車装置(駆動手段)
6 鏡部材
9 クランクホイール
10、30、31 クランクロッド
12 シリンダー部材
13 ピストンロッド
14 スプリング
15 カム
22 ウオームホイール
25 ウオーム
27,28 スライダー
30 建物
30a 北側の建物部分
30b 南側の建物部分
31 ボイド(日影部が形成される空間)
32 屋上
33 太陽追尾式採光装置
35a〜35d 反射鏡(反射部材)
36 太陽追尾式採光器
42 サイクロ減速機(駆動手段)
42、43 回転伝達装置
44 伝達軸
D 駆動手段
M 鏡部材
P 地球の自転軸
R 回転軸

Claims (4)

  1. 地球の自転軸に平行に設置される回転軸と、この回転軸を太陽の運行と同期する速度で回転させる駆動手段と、上記回転軸に対して45°±2°の傾斜角度で上記太陽に向けて取り付けられて上記回転軸と一体に回転するとともに、上記傾斜角度を基準にし、かつこの傾斜角度を中心として、その前後に少なくとも太陽赤緯の最大値と最小値との間の角度範囲の1/2の角度範囲において上記回転軸に対する当該傾斜角度が調整可能に設けられた鏡部材と、この鏡部材を上記回転軸の各日の回転に基づいて各日の上記太陽赤緯の変化の1/2の角度だけ当該回転軸に対して傾斜させる太陽赤緯調整機構とを備えてなることを特徴とする太陽追尾式採光装置。
  2. 上記太陽赤緯調整機構は、各日の上記回転軸の回転を一定のストロークの直線運動に変換する変換機構と、この変換機構および上記鏡部材にそれぞれ回り対偶で連結されたクランクロッドとを備え、上記クランクロッドは、上記変換機構から出力される上記一定のストロークにより、上記鏡部材を各日の上記太陽赤緯の変化の1/2の角度だけ傾斜させる長さ寸法および連結位置に設定されていることを特徴とする請求項1に記載の太陽追尾式採光装置。
  3. 日影部が形成される空間を間に挟む建物の北側の屋上に、請求項1または2に記載の上記太陽追尾式採光装置を、上記回転軸を地球の回転軸に平行に位置させるとともに、上記鏡部材を太陽側に向けて配置し、上記空間を間に挟む建物の南側の壁面であって上記回転軸の延長線上の位置に、上記鏡部材によって反射された太陽光を上記空間内の所望箇所に向けて照射させる反射部材を設けたことを特徴とする建物の採光システム
  4. 上記建物の北側の屋上に設けられた太陽追尾式採光装置は、水平方向および鉛直方向に複数の上記鏡部材を有するとともに、かつ一の上記駆動手段は、複数の上記鏡部材を回転駆動させることを特徴とする請求項3に記載の建物の採光システム。
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