JP4332405B2 - 広告装置 - Google Patents
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Description
特許文献1には、建築物の円柱に広告物を取り付けるための広告装置の技術が開示されている。
そこで、本発明は、上記問題点を鑑み、建築物の柱の周囲に容易に取り付けられ、且つその全周に亘って広告スペースを備える広告装置を提供することを目的とするものである。
すなわち、本発明における課題解決のための技術的手段は、幅方向円弧状の複数の分割枠体を建築物の柱を取り囲みつつ幅方向端部が互いに突き合わさるように連結することで円筒状の取り付け枠体を形成し、この取り付け枠体の外周面に、広告物を備えた幅方向円弧状の複数の分割ディスプレイ体を幅方向端部が互いに突き合わさるように取り付けていることを特徴とする。
この技術的手段によれば、複数の分割枠体を、建物の柱回りで且つ幅方向端部が突き合わさるように配置することで、容易に取り付け枠体を形成することができる。さらに、取り付け枠体の外周面に、分割ディスプレイ体を幅方向端部が互いに突き合わさるように取り付けることで、全周にわたって広告物を展示することが可能となる。
この技術的手段によれば、吊り持ち手段により分割ディスプレイ体を分割枠体に着脱自在に取り付けることが可能となる。また、分割ディスプレイ体の下部を非拘束状態とすることができため、分割ディスプレイ体の縦方向の伸び縮みが自由となり、分割ディスプレイ体自体の変形を防ぐことが可能となる。
この技術的手段によれば、分割ディスプレイ体を設置する際に、嵌合孔を容易にピン部材にはめ込むことができ取り付け作業の簡便化が図れる。また、取り付け後、分割ディスプレイ体が幅方向(周方向)に伸び縮みしたり、その伸び縮みに伴い径方向に変形したりしても、分割ディスプレイ体の嵌合孔はピン部材に対して幅方向に若干移動が可能であると共に、ピン部材上を径方向にも若干ながら移動可能であるため、分割ディスプレイ体に歪みが生じたりすることを防止することができる。
この技術的手段によれば、目隠し部材により吊り持ち手段が覆われると共に、外層材や内層材を目隠し部材で押さえることでその位置規制を行うことが可能となる。
また、本発明における課題解決のための技術的手段は、前記分割ディスプレイ体は広告物を挟み込み可能な2層材からなり、各層材をその周方向位相が互いにずれるように配置していることを特徴とする。
また、本発明における課題解決のための技術的手段は、前記柱の全周に亘って広告スペースを設けるべく、前記取り付け枠体の外周面には、広告物が360度に亘って取り付けられたディスプレイ体が取り付けられた構成となっていることを特徴とする。
図1は、本発明にかかる広告装置1の斜視図であって、地下鉄の駅や地下街に設けられた建築物の柱2を取り囲むように取り付け枠体3が配置されており、その外周面に広告ポスター等の広告物4が取り付けられたディスプレイ体5が設けられるものである。
取り付け枠体3は円筒形状を有し、図2〜図4に示すように、幅方向略円弧状の複数の分割枠体7を、建築物の柱2を取り囲みつつ幅方向端部が互いに突き合わさるように連結することで形成されている。
前記分割枠体7は、幅方向略円弧状に成形された内部材8を備えており、その円弧角は略120度である。内部材8の径方向外側には、内部材8と略同一円弧状の第1外部材9が設けられている。内部材8と第1外部材9とは径方向に延びる複数の連結部材10を介して互いが連結されるものとなっている。かかる連結部材10は、内部材8及び第1外部材9の幅方向両端部および幅方向中途部に適宜設けられるものとなっている。
かかる上枠体12の上面(第1外部材9の上面及び内部材8の上面)には外板材24が取り付けられている。
一方、分割枠体7は、前記上枠体12を鏡面対称とした構成を有する下枠体15を備えている。すなわち、下枠体15は、略円弧状の内部材8と、その径外方向に連結部材10により固定されている第1外部材9と、第1外部材9の上面から立設する結合部材17と、この結合部材17の先端に下面が固定されている第2外部材11とから構成されている。
なお、分割枠体7を構成する内部材8、第1外部材9、第2外部材11、連結部材10、上下連結部材16は、それぞれ鋼製やアルミ製の角パイプを成形加工することで形成されており、それぞれは溶接等で固着されるものとなっている。
照明効果を上げるため、前記内面材20には白色の塗装が施してあり、径外方向への照度がアップを図るようにしている。なお、照明手段21は蛍光灯に限定されるものではなく、電球などを用いてもよい。
詳しくは、各分割枠体7の端部にある連結部材10同士が面接しており、この連結部材10に設けられた貫通孔22にボルト等の締結具23が貫通し、両者を締め付けることで、各分割枠体7が互いに連結固定されるようになっている。本実施形態の場合は、3個の分割枠体7をもって角柱2の周囲を取り囲んで、円筒状の取り付け枠体3を形成している。
この吊り持ち手段13により、取り付け枠体3の外周面には、広告ポスター等の広告物4が360度に亘って取り付けられたディスプレイ体5が取り付けられるものとなっている。
内層材27は、例えば、ポリカーボネイト(PC)等で形成され、幅方向に略円弧状であり、その円弧角を略90度としている。内層材27の上下方向の長さは、取り付け枠体3の上下方向長さ(上下一対の第2外部材11,11間距離)と略一致するものとなっている。
詳しくは、当該嵌合孔29は、周方向に幅広の孔29aとその上方に連通する幅狭の孔29bからなり、幅狭の孔29bもピン部材14に遊嵌している(ピン部材14の径より幅狭の孔29bの幅が広い)ため、分割ディスプレイ体26は周方向に若干ながら移動自在となっている。
内層材27には乳半色のシート(透光性を有する白色のシート)が貼り付けてあり、照明手段21からの光を適宜拡散させる効果を持っており、広告物4全体に均一に光が照射されるようになっている。
これら4つの内層材27は、図4に示す如く、取り付け枠体3の外周面にその継ぎ目(ジョイント部)18が、周方向で90度毎の位置にくるように取り付けられている。
複数(4つ)の外層材28は、図4に示すように、そのジョイント部18が内層材27に対して45度位相がずれるように配設されている。したがって、内層材27の右側の嵌合孔29に嵌り込んでいるピン部材14には、その外側から外層材28の左側の嵌合孔29が嵌り込むようになっている。換言すれば、内層材27と外層材28との重合部分の略中央にピン部材14が嵌り込むことになっている。
また、分割ディスプレイ体26は、吊り持ち手段13により吊り持ち状に取り付けられ、その下部は第2外部材11の径外方向外側に接しつつも浮き上がった状態となっている。ゆえに、分割ディスプレイ体26に上下方向の伸び縮みが生じた場合であっても、その変化を解消できる空間が存在するため、分割ディスプレイ体26自体に歪みが生じることを防ぐことができるようになる。
この目隠し部材32Aは断面L字状で幅方向に略円弧状に形成されており、円弧角は略120度である。複数(3つ)の目隠し部材32Aの幅方向端部が突き合わさるように、上枠体12の第1外部材9に取り付けられることで、取り付け枠体3の上部を全周にわたって覆うようになっている。
断面L字形状の目隠し部材32Aは、水平方向を向く固定部33と、その径外方向先端から下方に下方突出する突出部34と、この突出部34の先端から径内方向に向く押さえ部35とから構成されている。前記固定部33が第1外部材9の上面に配置され、化粧ボルト等の締結具23で固定されるものとなっている。その際、突出部34が吊り持ち手段13を覆い隠し、さらに押さえ部35は分割ディスプレイ体26を押さえるように配置されるため、ディスプレイ体5がピン部材14から外れることを防止する役目を奏するものとなる。
目隠し部材32Aを突きあわせた場合、突出片36は目隠し部材32Aの内側で上下に重なり合うことになり、両突出片36に設けられた上下に貫通する貫通孔22に止めピン部材37を差し込むことで、隣接する目隠し部材32A同士を連結するようにしている。
下枠体15(取り付け枠体3の下部側)に取り付けられる目隠し部材32Bは、水平方向を向く固定部33と、その径外方向先端から上方に立設する立設部38と、この立設部38の先端から径内方向に突出する押さえ部35とを備えており、固定部33が下枠体15の下面に接するように配置されている。その際、断面矩形状である押さえ部35は分割ディスプレイ体26の下端が前面に張り出すことを防ぐ位置規制を行うと共に、立設部38は下枠体15全体を覆い隠すものとなっている。
以上述べた広告装置1は、建築物の柱2を囲むようにして床面Fに直接配置されても全く問題はないが、本実施形態の場合は、載置台42の上に配置するようにしている。
当該載置台42は、角柱2がその内部を貫通する円筒状の形状を有し、幅方向に略円弧状の分割体43をその幅方向端部を突き合わせるように配設しお互いを連結することで構成される。
この載置台42の内部は空洞となっているため、内部に前記蛍光灯21を作動させるための安定器45やインバータ回路等を収納するようにしている。
上下方向の長さ、すなわち高さが異なる分割体43を準備しておくことで、取り付け枠体3をその設置環境に応じた所定の高さに設けることが可能となる。
また、前記電源配線を広告装置1に引き込むための引き込み開口部50も、蓋体48の角柱2の近傍部位に設けられている。
広告装置1を設置したい建築物の柱2に、まず載置台42を構成する分割体43を配置し、その上に分割枠体7を載置し、両者の間に目隠し部材32Bの固定部33を挟み込むようにする。その後、固定部33、下枠体15、分割体43を貫通する締結具23を締め付けることで、3者を締結するようにする。
このように連結された分割体43及び分割枠体7を複数(3つ)、その内側面が角柱2の角部に接するように配置し、それぞれの幅方向端部をボルト等の締結具23で連結する。そうすることで載置台42の上に取り付け枠体3が配置されるものとなる。
その後、この内層材27上に広告物4(広告ポスター)を貼り付け、その上から外層材28を周方向位相が45度ずれるように覆い被せる。すなわち、外層材28の下部を目隠し部材32Bの押さえ部35と内層材27との間の空隙に差し込んだ上で、外層材28上部の嵌合孔29にピン部材14を貫通させ、幅狭孔29bに嵌り込ませるようにする。こうすることで外層材28も吊り持ち状に取り付けられるものとなる。
ディスプレイ体5を設置した後に、上枠体12に目隠し部材32Aを取り付ける。この目隠し部材32Aに外付けの照明を取り付けることでより、ディスプレイ体5を明るくし宣伝効果を上げることも可能である。
さらに、建築物の柱2が角柱である際には、上枠体12に蓋体48を取り付けるようにする。広告装置1内の照明手段21に電力を供給する電源線は、角柱2の側壁に沿わしつつ落とし込み、蓋体48の引き込み開口部50を介して内部に配線するようにする。
建築物の柱2は円柱であっても何ら問題はなく、地下構造物(地下街や地下鉄の駅)の柱に限定されるものではない。
また、取り付け枠体3は、複数の分割枠体7により構成されるものであればよく、2つ又は4つの分割枠体7を互いにつきあわせるように配置して構成してもよい。同様に2つ又は4つの分割ディスプレイ体26からディスプレイ体5を構成するようにしても何ら問題はない。
また、外層材28や内層材27は、アクリル樹脂等のプラスチック材で成形してもよい。
2 建築物の柱
3 取り付け枠体
4 広告物
7 分割枠体
13 吊り持ち手段
14 ピン部材
26 分割ディスプレイ体
29 嵌合孔
32A(上枠体の)目隠し部材
Claims (5)
- 幅方向円弧状の複数の分割枠体(7)を建築物の柱(2)を取り囲みつつ幅方向端部が互いに突き合わさるように連結することで円筒状の取り付け枠体(3)を形成し、この取り付け枠体(3)の外周面に、広告物(4)を備えた幅方向円弧状の複数の分割ディスプレイ体(26)を幅方向端部が互いに突き合わさるように取り付け、
前記分割ディスプレイ体(26)は広告物(4)を挟み込み可能な2層材(27)(28)からなり、各層材(27)(28)をその周方向位相が互いにずれるように配置していることを特徴とする広告装置。 - 前記分割枠体(7)の上部外周面に分割ディスプレイ体(26)を吊り持ち状に取り付ける吊り持ち手段(13)を備えていることを特徴とする請求項1に記載の広告装置。
- 前記吊り持ち手段(13)は、分割枠体(7)の上部外周面に突設するピン部材(14)と分割ディスプレイ体(26)の上部に設けられ且つ前記ピン部材(14)に遊嵌する嵌合孔(29)とを有していることを特徴とする請求項2に記載の広告装置。
- 前記吊り持ち手段(13)及び分割ディスプレイ体(26)の上部を覆うべく、目隠し部材(32A)を取り付け枠体(3)の上部で且つ全周に亘って設けていることを特徴とする請求項2又は3に記載の広告装置。
- 前記柱(2)の全周に亘って広告スペースを設けるべく、前記取り付け枠体(3)の外周面には、広告物(4)が360度に亘って取り付けられたディスプレイ体(5)が取り付けられた構成となっていることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の広告装置。
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