JP4330929B2 - Water stop device and water stop method - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、地盤内設置物の漏水部からの水の流出を止める止水装置および止水工法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
地盤内に設けられた設置物として、例えば、鋼製の矢板やソイルセメントから構成される土留壁がある。土留壁は、地下構造物等を構築する前に構築箇所を囲むように地盤内に設置され、構築作業時における地盤の崩壊を防止する。図7は、土留壁の設置後、地下構造物を構築するために土留壁内を掘削している状態を示す図である。図7において、Wは地盤G内に設置された土留壁、Hは土留壁W内を掘削して形成される地下構造物構築用の開削立坑、Kは土留壁W内の底盤である。土留壁Wは、開削立坑H内への地盤Gの崩壊を防止するが、土留壁Wを構成する矢板同士の隙間やソイルセメントのひび割れ等の欠損箇所から開削立坑H内へ地盤G中の地下水が漏れて流出することがある。また、地下水に混じって土砂も流出することがある。Zは上記の欠損箇所を含む土留壁Wの漏水部、Xは漏水部Zから地下水と土砂が流出することにより地盤G中に生じる空隙である。なお、空隙Xは地下水等の流路となるので、地下水等の流出が続くと図示する大きさから拡大されて行く。上記のように開削立坑H内に地下水等が流出して来ると作業を安全に行えないため、この流出を止める対策が必要である。
【0003】
そこで従来は、ボーリング機のロッドによって、地表Gaから漏水部Zの近辺にある空隙Xまで地盤Gを掘削して破線で示すように削孔を形成した後、ロッド内の中空部を通して空隙Xに硬化材を注入し、注入した硬化材を硬化させることにより漏水部Zから開削立坑H内への地下水の流出を止めることが行われていた。しかし、この方法では、空隙Xに注入した硬化材が、硬化する前に地下水とともに漏水部Zから開削立坑H内に流出して行くので、空隙X内で硬化材が硬化し難く地下水の流出を止めることは非常に困難である。また、硬化材の注入量が増大して、硬化材にかかるコストが高くなるという問題もある。
【0004】
一方、下記の特許文献1には、掘削機のロッド内に袋体を収納し、そのロッドで止水壁の漏水部よりも深い所まで削孔を形成した後、削孔からロッドを引き抜いてそこに袋体を残し、袋体の地表付近の開口部に硬化材注入用のポンプの注入口を水密的に接続し、袋体内に硬化材を注入して袋体を膨張させることにより漏水部に圧着させて漏水部からの地下水の流出を止めることが記載されている。この方法によれば、膨張させた袋体によって漏水部が地盤側から封止されるので、漏水部からの地下水の流出を止めることができる。
【0005】
【特許文献1】
特開平5−132962号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特許文献1の方法では、袋体を削孔内に残した後に袋体の開口部に硬化材注入用のポンプの注入口を接続するのに、漏水部から地表に至るような漏水部の深度に応じた長大な袋体を用いなければならないので、袋体にかかるコストが高くなるという問題がある。また、そのような長大な袋体を膨張させるために非常に多くの量の硬化材が必要となり、硬化材にかかるコストが高くなるという問題がある。
【0007】
本発明は、上記問題点を解決するものであって、その課題とするところは、低コストで漏水部からの水の流出を止めることが可能な止水装置および止水工法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る止水装置は、地盤内設置物の漏水部からの水の流出を止める止水装置であって、主材と硬化促進材の2材を混合することによって硬化する速硬性を有した硬化材の2材を独立した経路で注入する2材用注入管と、内部に2材が注入されることにより膨張する袋体と、2材用注入管の先端に袋体を装着して、2材用注入管から袋体内に2材を独立した経路で注入する注入経路を確立する装着機構とを備える。2材用注入管は、地盤を掘削して削孔を形成するボーリング機のロッド内の中空部に挿入され、袋体は、ロッドの先端に設けられた刃部の近傍に配置される。そして、ロッドを回転させることにより、内部に注入された2材が硬化して膨張状態にある袋体を、刃部で切断して2材用注入管から離脱させる。
【0009】
上記のような構成にすると、地盤を掘削して削孔を形成するボーリング機のロッド内の中空部に、2材用注入管とこれの先端に装着機構によって装着した袋体とを挿入して、2材用注入管から主材と硬化促進材の2材をそれぞれ注入することで袋体を膨張させることができる。そして、袋体内に注入した2材が混合して硬化することで袋体の膨張状態を維持することができ、その膨張状態の袋体をロッドの刃部で切断して2材用注入管から離脱させて漏水部近辺に放置することができる。
【0010】
また、本発明に係る止水工法は、上記の止水装置を用いて地盤内設置物の漏水部からの水の流出を止める止水工法であって、漏水部から水が流出することにより地盤中に生じる空隙に到達するまで、ロッドによって地盤を掘削して削孔を形成し、当該削孔に残したロッドの中空部に袋体を2材用注入管ととともに挿入して、袋体を、ロッドの先端に設けられた刃部の近傍に配置する。そして、2材用注入管から2材を注入することにより袋体を膨張させ、ロッドを回転させることにより、内部に注入された2材が硬化して膨張状態にある袋体を、刃部で切断して前記2材用注入管から離脱させ、空隙内に放置する。
【0011】
このようにすると、放置した膨張状態の袋体によって空隙が埋められて水の流路が塞がれるため、水が空隙を通って流れるのを堰止めることができるので、漏水部からの水の流出を止めることが可能となる。また、特許文献1のように漏水部の深度に応じた長大な袋体を用いる必要がないので、袋体と袋体を膨張させるための硬化材とにかかるコストを低く抑えることができる。さらに、袋体内に硬化材を注入することで、硬化材が漏水部から流出して行かなくなるので、従来のように硬化材の注入量が増大して硬化材にかかるコストが高くなることはない。
【0012】
【発明の実施の形態】
図1および図2は、本発明に係る止水装置を示す図である。図1において、104は本発明に係る止水装置であって、地盤を掘削して削孔を形成するボーリング機80(例えば、図3に図示)のロッド81内の中空部81aに挿入されている。81bはロッド81の先端に取り付けられた刃部、81cはロッド81の継手部である。41は本発明における2材用注入管であって、図1(a)に示すようにパイプ42とこのパイプ42に内装されているホース43とから構成される。パイプ42は合成樹脂等の材質から形成され、ホース43はゴムや合成樹脂等の材質から形成されている。この2材用注入管41は、セメント系の主材と硬化促進材の2材を混合することによって硬化する速硬性を有した硬化材(比較的ゲルタイムの短い2材混合タイプの硬化材)を、主材をホース43内に通し、硬化促進材をパイプ42内に通すというようにそれぞれ独立した経路でF方向に注入する。硬化材は、硬化材供給装置90(例えば、図3に図示)から供給される。また、この硬化材の硬化時間は、主材と硬化促進材の混合する量を調節することで任意に設定することができる。44はホース43の先端に取り付けられた継手管である。45はパイプ42の先端に圧入して取り付けられた中継管であって、内部にホース43と継手管44とを貫通させている。46はパイプ42を内側に圧迫して中継管45に密着させる圧迫リングである。47は本発明における袋体である。この袋体47は合成繊維または天然繊維からなる編物等で形成されたバッグから構成されていて、内部に注入される2材混合タイプの硬化材を、主材と硬化促進材とが混ざり合って硬化することにより目詰まりするまで透過させる程度の透水性を有している。48は内部に収縮状態の袋体47を収納する収納部材であって、周面に袋体47の上端を環状の固定具49によって密着固定している。50は袋体47の周りに取り付けられた保護カバーであって、袋体47が膨張することにより袋体47から外れる。
【0013】
51は下部に収納部材48が螺合されて固定されている装着部材であって、上部に接合リング52によって中継管45が接合されている。53は装着部材51と収納部材48との螺合部に設けられたOリング、54は装着部材51と中継管45との接合部に設けられた環状のシールパッキンである。装着部材51には段差部51aが形成されていて、この段差部51aはボーリング機80のロッド81の継手部81cに形成された凸部81dと係合する。この段差部51aと凸部81dとの係合により、装着部材51はF方向への移動が規制され、装着部材51に収納部材48を介して固定された袋体47が、ロッド81の刃部81b近傍の中空部81aに配置される。
【0014】
51bは装着部材51の中心に形成された大開閉孔である。この大開閉孔51bの上部内周面には雌ねじ(図示省略)が形成されていて、その雌ねじに継手管44の先端部44aの周面に形成された雄ねじ(図示省略)を螺合することで、装着部材51が継手管44と連結し、継手管44の内部と収納部材48の内部とが大開閉孔51bによって連通する。また、大開閉孔51bはコイルばね55によってB方向に付勢されている球体56によって閉塞されている。57はコイルばね55を支持している支持リングであって、大開閉孔50bに螺合されている。51cは大開閉孔51bと独立して形成された小貫通孔であって、図1(b)(本図は、図1(a)のC−C断面図である。)に示すように大開閉孔51bの周りに4つ形成されている。この小貫通孔51cによって、図1(a)に示すように中継管45の内部と収納部材48の内部とが連通している。また、各小貫通孔51cはコイルばね58でB方向に付勢された球体59によって閉塞されている。60はコイルばね58を支持している支持リングであって、小開閉孔51cに螺合されている。
【0015】
上述した継手管44と中継管45と装着部材51と収納部材48とによって、2材用注入管41の先端に袋体47が装着され、2材用注入管41から袋体47内に硬化材の主材と硬化促進材の2材を独立した経路で注入する注入経路が確立される。すなわち、継手管44と中継管45と装着部材51と収納部材48とは、本発明における装着機構を構成する。
【0016】
上記のような構成において、2材混合タイプの硬化材の主材をホース43からF方向に注入し、同時に硬化促進材をパイプ42からF方向に注入すると、主材が、継手管44の内部を通って装着部材51の大開閉孔51bに入り込んだ後、さらに大開閉孔51bから球体56を図2(c)に破線で示すようにF方向に押しながら収納部材48の内部に入り込んで行き、硬化促進材が、中継管45の内部を通って装着部材51の小貫通孔51cに入り込んだ後、さらに小貫通孔51cから球体59を破線で示すようにF方向に押しながら収納部材48の内部に入り込んで行く。そして、収納部材48の内部に入り込んだ主材と硬化促進材の2材は、混ざり合いながら袋体47の内部に入り込んで行き、袋体47を伸張させて膨張させる。このとき、保護カバー50が袋体47から外れるので、袋体47は膨張しながらロッド81から突出する。そして、主材と硬化促進材を所定量注入して、袋体47内と収納部材48内を混合状態の主材と硬化促進材の2材で充填すると、ホース43とパイプ42からの2材の注入を停止する。このとき、装着部材51の大開閉孔51bがコイルばね55でB方向に付勢された球体56によって閉塞されるとともに、各小貫通孔51cがコイルばね58でB方向に付勢された球体59によって閉塞されるので、袋体47内と収納部材48内に入り込んだ混合状態の2材が大開閉孔51bや小貫通孔51cから継手管44、ホース43、中継管45、パイプ42の内部に流出することは防止されている。2材の注入を停止すると、袋体47内と収納部材48内とに充填された混合状態の2材が短時間で硬化して、袋体47の膨張状態が維持されるので、ロッド81を回転させてロッドの81の刃部81bで膨張状態の袋体47を切断し、図2(d)に示すように2材用注入管41から離脱させる。なお、上述したように袋体47は透水性を有しているので、袋体47の内部に入り込んだ混合状態の2材は若干袋体47を透過して行くが、混合状態の2材が硬化することによって袋体47が目詰まりすると、2材が袋体47を透過しなくなるので、袋体47の膨張状態が維持されなくなることはない。
【0017】
図3〜図6は、本発明に係る止水工法を説明するための図である。本工法は、上述した止水装置104を用いて実施する。図3において、Wは地盤G内に設置された地盤内設置物としての土留壁、Hは土留壁W内を掘削して形成される地下構造物構築用の開削立坑、Kは土留壁W内の底盤である。Zは土留壁Wを構成する矢板同士の隙間やソイルセメントのひび割れ等の欠損箇所を含む土留壁Wの漏水部であって、この漏水部Zから地盤G中の地下水とこれに混じって土砂が開削立坑H内に流出する。Xは漏水部Zから地下水と土砂が流出することにより漏水部Z近辺の地盤G中に生じる空隙である。なお、空隙Xは地下水等の流路となるので、図示する大きさから一層拡大されて行く。まず最初に、漏水部Zの開削立坑H側に土砂等を詰め込んだ土嚢Dを複数積んで地下水等の流出を抑える。そして、その状態で地表Gaに設置したボーリング機80のロッド81を回転させることによって、空隙Xに到達するまで地盤を掘削して削孔Vを形成する。
【0018】
ロッド81によって削孔Vを形成する間または形成する前に、上述したように止水装置104の2材用注入管41の先端に袋体47を装着する。そして、削孔Vを形成すると、ロッド81を削孔V内に残したまま、図1(a)に示したように、ロッド81内の中空部81aに止水装置104の2材用注入管41とこの注入管41の先端に装着した収縮状態の袋体47を挿入する。
【0019】
次に、袋体47内に2材用注入管41から硬化材を所定量注入して、図4(a)に示すように袋体47を膨張させる。そして、図2(b)に示したように、ロッド81を回転させることによって刃部81bで袋体47を切断し、図4(b)に示すように膨張状態の袋体47を2材用注入管41から離脱させて、空隙X内に放置する。これにより、放置した膨張状態の袋体47は、自重によって空隙X内を落下し、漏水部Zに向かって流れる地下水によって点線で示すように土留壁Wへと押されて行く。
【0020】
袋体47を2材用注入管41から離脱させると、2材用注入管41を削孔V内のロッド81から引き抜いた後、2材用注入管41の先端に新たな袋体47を収縮状態で装着する。そして、装着した袋体47を2材用注入管41とともにロッド81内の中空部81aに挿入し、2材用注入管41から硬化材を注入して袋体47を膨張させ、上述したように膨張状態の袋体47をロッド81の刃部81bで切断することにより、2材用注入管1から離脱させて空隙X内に放置する。このような一連の工程を何度か繰り返し行うと、図5(c)に示すように空隙X内に複数の膨張状態の袋体47が土留壁Wの傍から順番に詰め込まれた状態になる。そして、さらに上記の一連の工程を何度か繰り返し行うと、最終的に、図5(d)に示すように空隙X内が複数の膨張状態の袋体47によって充填されて埋められた状態になる。このような状態になったことは、硬化材供給装置90から2材用注入管41に供給する硬化材の供給圧力が異常上昇すること(硬化材供給装置90に備わる圧力計(図示省略)によって観測する)と、地下水等の漏水部Zから開削立坑H内への流出が略止まることから容易に推測される。この後、図6(e)に示すように空隙X内に放置した袋体47に向けて2材用注入管41から硬化材を浴びせるように注ぐ。これにより、袋体47に向けて注いだ硬化材が袋体47同士の隙間や袋体47と土留壁Wとの間に浸透して行く。そして、図6(f)に示すようにロッド81を削孔Vから引き抜いて削孔Vを埋める。地下水の漏水部Zから開削立坑H内への流出が略止まると、袋体47内の硬化材が既に硬化しているので、直ぐに開削立坑H内で安全に作業を行えるようになる。
【0021】
以上のように、袋体47を2材用注入管41の先端に装着して注入管41とともにロッド81内の中空部81aに挿入し、注入管41から硬化材を注入して膨張させた後、膨張状態の袋体47を、注入管41から離脱させて漏水部Z近辺の空隙Z内に放置すると、放置した膨張状態の袋体47によって空隙Xが埋められて水の流路が塞がれるため、地下水が空隙Xを通って漏水部Zに流れて行くのを堰止めることができ、漏水部Zからの地下水の流出を止めることが可能となる。しかも、袋体47内の硬化材が硬化することで、漏水部Zからの地下水の流出を確実かつ恒久的に止めることが可能となり、開削立坑H内で安全に作業を行えるようになる。また、特許文献1のように漏水部Zの深度に応じた長大な袋体を用いる必要がないので、特許文献1の方法と比べて、袋体と袋体を膨張させるための硬化材とにかかるコストを低く抑えることができる。さらに、袋体47内に硬化材を注入することで、硬化材が漏水部Zから開削立坑H内に流出して行かなくなるので、従来のように硬化材の注入量が増大して硬化材にかかるコストが高くなることはない。
【0022】
また、空隙X内に放置した袋体47に向けて注入管41から硬化材を注ぐことで、注いだ硬化材が袋体47同士の隙間や袋体47と土留壁Wとの間に浸透して行くので、その硬化材が硬化することによって、地下水が袋体47同士の隙間や袋体47と土留壁Wとの間を通って漏水部Zに流れて行くのを防ぐことができる。また、注入管41と袋体47とをボーリング機80のロッド81の中空部81aに挿入することで、削孔Vが崩壊するのをロッド81によって防止しながら、注入管41と袋体47とを空隙X内まで着実に到達させることができるとともに、注入管41が地盤G中の土砂や地下水から圧力を受けることなく、袋体47内に硬化材を安定に注入することができる。
【0023】
以上述べた実施形態においては、本発明に係る止水工法を、土留壁の漏水部から開削立坑H内への地下水の流出を止めるために適用した例を挙げているが、本発明はこれのみに限定するものではない。これ以外に、例えば、地下室や地下鉄の駅のような地下建築物の壁面、またはトンネルや山留壁のような土木構造物の壁面がひび割れる等破損して生じた漏水部から、壁面内への地下水の流出を止めるために適用することもできる。また、地盤内に設置された水道管の継手部分やひび割れ等の欠損箇所のような漏水部から地盤中への水の流出を止めるために適用することもできる。
【0024】
【発明の効果】
本発明によれば、ボーリング機のロッド内の中空部に、先端に袋体を装着した2材用注入管を挿入し、注入管から主材と硬化促進材の2材をそれぞれ注入して袋体を膨張させた後、ロッドを回転させて、膨張状態の袋体をロッドの刃部で切断し注入管から離脱させて漏水部近辺に放置することで、放置した膨張状態の袋体によって水の流れを堰止めることができるので、漏水部からの水の流出を止めることが可能となり、また、長大な袋体を用いる必要がないので、袋体と袋体を膨張させるための硬化材とにかかるコストを低く抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る止水装置を示す図である。
【図2】本発明に係る止水装置を示す図である。
【図3】本発明に係る止水工法を説明するための図である。
【図4】本発明に係る止水工法を説明するための図である。
【図5】本発明に係る止水工法を説明するための図である。
【図6】本発明に係る止水工法を説明するための図である。
【図7】従来の問題点を説明するための図である。
【符号の説明】
41 2材用注入管
44 継手管
45 中継管
47 袋体
48 収納部材
51 装着部材
81 ロッド
81a 中空部
81b 刃部
104 止水装置
G 地盤
W 土留壁
V 削孔
X 空隙
Z 漏水部[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a water stop device and a water stop construction method for stopping water outflow from a water leakage portion of an object installed in the ground.
[0002]
[Prior art]
As an installation object provided in the ground, there is a retaining wall made of steel sheet pile or soil cement, for example. The retaining wall is installed in the ground so as to surround the construction site before constructing an underground structure or the like, and prevents the ground from collapsing during construction work. FIG. 7 is a diagram showing a state in which the inside of the retaining wall is excavated in order to construct an underground structure after the retaining wall is installed. In FIG. 7 , W is a retaining wall installed in the ground G, H is an excavation shaft for constructing an underground structure formed by excavating the retaining wall W, and K is a bottom in the retaining wall W. The retaining wall W prevents the ground G from collapsing into the excavated shaft H, but the groundwater in the ground G from the gap between sheet piles constituting the retaining wall W or cracks such as soil cement cracks into the excavated shaft H May leak out. In addition, earth and sand may be mixed with groundwater. Z is a water leakage portion of the retaining wall W including the above-described defect portion, and X is a gap generated in the ground G by groundwater and earth and sand flowing out from the water leakage portion Z. In addition, since the space | gap X becomes a flow path of groundwater etc., if the outflow of groundwater etc. continues, it will be expanded from the magnitude | size shown in figure. As described above, if groundwater or the like flows into the open shaft H, the work cannot be performed safely. Therefore, measures to stop the outflow are necessary.
[0003]
Therefore, conventionally, after drilling the ground G from the ground surface Ga to the gap X in the vicinity of the water leakage portion Z with a rod of a boring machine to form a hole as shown by the broken line, the hole X is formed through the hollow portion in the rod. Stopping the outflow of groundwater from the water leakage portion Z into the open shaft H by injecting the hardening material and hardening the injected hardening material has been performed. However, in this method, since the hardened material injected into the gap X flows into the open shaft H from the water leakage part Z together with the groundwater before hardening, the hardened material is hard to be hardened in the gap X and the groundwater flows out. It is very difficult to stop. There is also a problem that the amount of the hardener injected increases and the cost of the hardener increases.
[0004]
On the other hand, in Patent Document 1 below, a bag is housed in a rod of an excavator, a hole is formed deeper than the water leakage portion of the water blocking wall with the rod, and then the rod is pulled out from the hole. Leakage part by leaving the bag body there, watertightly connecting the inlet of the pump for curing material injection to the opening near the ground surface of the bag body, injecting the curing material into the bag body and expanding the bag body It is described that the outflow of groundwater from the water leakage part is stopped by pressure bonding. According to this method, since the water leakage part is sealed from the ground side by the expanded bag body, the outflow of ground water from the water leakage part can be stopped.
[0005]
[Patent Document 1]
JP-A-5-132962 [0006]
[Problems to be solved by the invention]
However, in the method of Patent Document 1, the leaking part from the leaking part to the ground surface is used to connect the inlet of the pump for injecting the hardener to the opening of the bag after leaving the bag in the hole. Therefore, there is a problem in that the cost of the bag increases. Moreover, in order to inflate such a long bag body, a very large amount of the curing material is required, and there is a problem that the cost for the curing material increases.
[0007]
This invention solves the said problem, and the place made into the subject is providing the water stop apparatus and water stop construction method which can stop the outflow of the water from a water leak part at low cost. is there.
[0008]
[Means for Solving the Problems]
The water stop device according to the present invention is a water stop device that stops the outflow of water from the water leakage part of the installed object in the ground, and has a fast hardening property that cures by mixing two materials , a main material and a hardening accelerator. A two-material injection tube that injects two of the cured materials through independent paths, a bag body that expands when two materials are injected therein, and a bag body that is attached to the tip of the two-material injection tube A mounting mechanism that establishes an injection path for injecting the two materials into the bag body from the two-material injection pipe by an independent path . The two-material injection pipe is inserted into a hollow portion in a rod of a boring machine that excavates the ground to form a drilling hole, and the bag body is disposed in the vicinity of the blade portion provided at the tip of the rod. Then, by rotating the rod, the bag material in which the two materials injected therein are cured and inflated is cut by the blade portion and detached from the two-material injection tube.
[0009]
With the above configuration, the two-material injection pipe and the bag body attached to the tip of the two-material injection pipe by the attachment mechanism are inserted into the hollow part of the rod of the boring machine that excavates the ground to form a hole. The bag body can be inflated by injecting the main material and the curing accelerator from the two-material injection tube. Then, the two materials injected into the bag can be mixed and cured to maintain the expanded state of the bag, and the expanded bag is cut with the blade of the rod from the two-material injection tube. It can be detached and left in the vicinity of the leaking part.
[0010]
Further, the water stopping construction method according to the present invention, ground by a water stopping construction method for stopping the flow of water from the water leakage portion of the ground in the installed objects using the above water stopping device, the water from the water leakage portion flows The ground is excavated with a rod until a gap formed therein is formed, a hole is formed, and a bag is inserted into the hollow portion of the rod left in the hole with the injection pipe for two materials , and the bag is In the vicinity of the blade provided at the tip of the rod. Then, by injecting two materials from the two-material injection tube, the bag body is inflated, and by rotating the rod, the two materials injected into the interior are cured and the inflated bag body is removed by the blade portion. It cut | disconnects, it is made to detach | leave from the said injection pipe for 2 materials , and is left to stand in a space | gap.
[0011]
In this case, since the gap is filled with the left inflated bag body and the flow path of the water is blocked, it is possible to block water from flowing through the gap, so that the water from the leakage portion can be blocked . It becomes possible to stop the outflow. Moreover, since it is not necessary to use the long bag body according to the depth of a water leakage part like patent document 1, the cost concerning the hardening material for inflating a bag body and a bag body can be restrained low. Furthermore, by injecting the curing material into the bag, the curing material does not flow out of the water leakage portion, so that the amount of the curing material injected does not increase and the cost for the curing material does not increase as in the past. .
[0012]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
1 and 2 are views showing a water stop device according to the present invention. 1, 104 is a water stop device according to the present invention, and is inserted into a
[0013]
[0014]
A large opening /
[0015]
By the
[0016]
In the configuration as described above, when the main material of the two-material mixed type curing material is injected in the F direction from the
[0017]
3 to 6 are views for explaining a water stopping method according to the present invention. This construction method is carried out using the
[0018]
Before or after forming the hole V by the
[0019]
Next, a predetermined amount injected curable material from 2 materials for
[0020]
When disengaging the
[0021]
As described above, was inserted into the
[0022]
Also, by pouring the hardener from the
[0023]
In the embodiment described above, an example in which the water stoppage method according to the present invention is applied to stop the outflow of groundwater from the leakage portion of the retaining wall into the open shaft H is given. It is not limited to. In addition to this, for example, the wall surface of an underground building such as a basement or a subway station, or the wall of a civil engineering structure such as a tunnel or a mountain retaining wall is cracked, etc. It can also be applied to stop groundwater runoff. Moreover, it can also be applied to stop the outflow of water into the ground from a water leaking part such as a joint part of a water pipe installed in the ground or a missing part such as a crack.
[0024]
【The invention's effect】
According to the present invention, the hollow portion of the rod of the boring machine, insert the 2 materials for injection tube fitted with a bag to the tip, from the injection pipe and the main material of two materials of cure promoting material injected each bag After inflating the body , the rod is rotated, the inflated bag body is cut with the blade of the rod, detached from the injection tube, and left in the vicinity of the water leakage part, so that the left inflated bag body Since it is possible to stop the flow of water, it is possible to stop the outflow of water from the water leakage part, and since there is no need to use a long bag body, the bag body and a curing material for inflating the bag body and Cost can be kept low.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a view showing a water stop device according to the present invention.
FIG. 2 is a view showing a water stop device according to the present invention.
FIG. 3 is a view for explaining a water stop method according to the present invention.
FIG. 4 is a view for explaining a water stop method according to the present invention.
FIG. 5 is a diagram for explaining a water stop method according to the present invention.
FIG. 6 is a view for explaining a water stop method according to the present invention.
FIG. 7 is a diagram for explaining a conventional problem .
[Explanation of symbols]
41 Injection pipe for two
81a hollow part
W retaining wall
V drilling hole X gap
Z water leakage part
Claims (2)
主材と硬化促進材の2材を混合することによって硬化する速硬性を有した硬化材の前記2材を独立した経路で注入する2材用注入管と、
内部に前記2材が注入されることにより膨張する袋体と、
前記2材用注入管の先端に前記袋体を装着して、前記2材用注入管から前記袋体内に前記2材を独立した経路で注入する注入経路を確立する装着機構と、を備え、
前記2材用注入管は、地盤を掘削して削孔を形成するボーリング機のロッド内の中空部に挿入され、
前記袋体は、前記ロッドの先端に設けられた刃部の近傍に配置され、
前記ロッドを回転させることにより、内部に注入された2材が硬化して膨張状態にある前記袋体を、前記刃部で切断して前記2材用注入管から離脱させるようにしたことを特徴とする止水装置。A water stop device that stops the outflow of water from the water leakage part of the installed object in the ground,
A two-material injection pipe for injecting the two materials of the hardened material having a fast curing property by mixing the two materials of the main material and the hardening accelerator material through independent paths;
A bag body that expands when the two materials are injected therein;
A mounting mechanism that attaches the bag body to the tip of the two-material injection pipe and establishes an injection path for injecting the two materials into the bag body from the two-material injection pipe through an independent path ;
The two-material injection pipe is inserted into a hollow portion in a rod of a boring machine that excavates the ground to form a hole.
The bag is disposed in the vicinity of the blade provided at the tip of the rod,
By rotating the rod, the bag material in an inflated state is hardened by the two materials injected therein, and is cut with the blade portion to be detached from the injection tube for the two materials. Water stop device.
前記漏水部から水が流出することにより地盤中に生じる空隙に到達するまで、前記ロッドによって地盤を掘削して削孔を形成し、
当該削孔に残した前記ロッドの中空部に前記袋体を前記2材用注入管ととともに挿入し、
前記袋体を、前記ロッドの先端に設けられた刃部の近傍に配置し、
前記2材用注入管から2材を注入することにより前記袋体を膨張させ、
前記ロッドを回転させることにより、内部に注入された2材が硬化して膨張状態にある前記袋体を、前記刃部で切断して前記2材用注入管から離脱させ、前記空隙内に放置することを特徴とする止水工法。 A water stop construction method that stops the outflow of water from the water leakage part of the installation in the ground using the water stop device according to claim 1 ,
Excavating the ground with the rod to form a hole until reaching a void generated in the ground due to water flowing out from the water leakage part,
The bag body and inserted with said dual-material for injection tube into the hollow portion of the rod that left on the drilling,
The bag is disposed in the vicinity of the blade provided at the tip of the rod,
Inflating the bag body by injecting 2 material from the 2 materials for injection tube,
By rotating the rod, the bag body 2 material injected therein is in an expanded state and cured, and cut with the cutting unit is detached from the dual-material for injection tube, left in the gap A water-stop construction method characterized by
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