JP4330787B2 - 膜形成装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は,基板の膜形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば半導体デバイスの製造プロセスにおけるフォトリソグラフィー工程では,ウェハ表面にレジスト液を塗布し,レジスト膜を形成するレジスト塗布処理,ウェハにパターンを露光する露光処理,露光後のウェハに対して現像を行う現像処理等が行われ,ウェハに所定の回路パターンを形成する。
【0003】
現在,前記レジスト塗布処理において,レジスト液を塗布する方法としては,スピンコーティング法が主流をなしている。このスピンコーティング法によれば,ウェハの中心にレジスト液を吐出して,このウェハを回転させる。このことにより,ウェハ上に塗布されたレジスト液が遠心力により拡散し,ウェハの全面に渡って均一なレジスト膜を形成することができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら,スピンコーティング法は,ウェハを高速で回転させるため,ウェハの周縁部から大量のレジスト液が飛散し,無駄になるレジスト液が多い。また,レジスト液の飛散により当該装置が汚染されるため,頻繁に洗浄しなければならない等の弊害が生じていた。
【0005】
そこで,ウェハを回転させるスピンコーティング法に変えて,レジスト液を吐出するノズルとウェハを相対的に移動させつつレジスト液を塗布する,例えば,ウェハ上に満遍なく格子状に粘度の低いレジスト液を塗布する方法が考えられる。
【0006】
しかしながら,このいわゆる一筆書きの要領でレジスト液を塗布する方法においても,ウェハの周縁部に塗布されたレジスト液が表面張力により盛り上がり,この盛り上がりによって,レジスト膜が均一に形成されない場合が懸念される。このように周縁部が盛り上がった状態で露光しても,この盛り上がりの周縁部は,製品として利用できない欠陥部となり,その分歩留まりが低下する。
【0007】
本発明は,かかる点に鑑みてなされたものであり,基板の外縁部においても,レジスト膜をはじめとする各種塗布膜が所定の厚さに形成される基板の膜形成装置を提供することをその目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明によれば,基板に塗布液を塗布し,基板上に塗布膜を形成する膜形成装置であって,円形の基板に接触させて,少なくとも前記基板の外縁部の温度を変更させる加熱/冷却部材と,前記基板と相対的に移動し,前記基板に塗布液を吐出する塗布液吐出部と,を有し,前記加熱/冷却部材は,前記加熱/冷却部材を所定の温度に調節する温度変更体を有し,前記加熱/冷却部材は,前記基板の外縁部の形状に対応して環状に形成され,前記基板の下面に接触自在に構成され,前記加熱/冷却部材は,区画された領域毎に前記温度変更体を有し,この領域毎に温度を調節可能に構成され,前記加熱/冷却部材は,円弧状に区画されており,前記塗布液吐出部は,前記基板の表面に塗布液を吐出しながら前記基板に対して相対的に移動可能で,前記基板上に一筆書きの要領で塗布液を塗布するように構成され,前記塗布液吐出部は,前記基板に対して所定の水平方向に往復移動しながら,折り返し端部で一旦停止し,当該折り返し端部で前記塗布液吐出部が一旦停止している間に,前記基板は前記所定の水平方向と直角方向に移動することを特徴とする基板の膜形成装置が提供される。なお,本明細書に記載する加熱/冷却部材とは,加熱機能のみを有する部材,冷却機能のみを有する部材又は加熱,冷却の両方の機能を有する部材を意味する。
【0009】
このように,前記加熱/冷却部材を円形の基板に接触させて,少なくともこの基板の外縁部の温度を変更させることにより,少なくとも前記基板の外縁部上に塗布された塗布液の温度が変更するので,この塗布液の表面張力が変化する。その結果,基板の外縁部において,その発生が懸念される表面張力による盛り上がり,若しくは膜厚低下が防止され,基板の外縁部においても所定の塗布膜が形成される。なお,ここでいう接触とは,基板と加熱/冷却部材を密着させた場合に限られず,加熱/冷却部材の熱が基板に対して影響を与える程度まで接近している場合をも含む。
また,本発明では,温度変更体を用いて,前記加熱/冷却部材を所定の温度に調節している。ここで言う温度変更体とは,前記加熱/冷却部材が加熱機能のみを有している場合には,少なくとも温度上昇機能を有していればよく,前記加熱/冷却部材が冷却機能のみを有している場合には,少なくとも温度下降機能を有していればよい。このように,加熱/冷却部材が温度調節可能な前記温度変更体を有することにより,加熱/冷却部材の温度が,適宜な温度に調節される。従って,基板上に塗布される塗布液をその塗布液の表面張力を変化させるのに必要十分な温度に調節できる。
また,本発明では,前記加熱/冷却部材の形状が基板の外縁部の形状に対応して環状に形成されており,さらにこの加熱/冷却部材が基板の下部に接触可能に構成されている。このように,加熱/冷却部材の形状を基板の外縁部の形状に対応させて形成することにより,表面張力による膜厚変化が懸念される基板の外縁部の温度だけを上昇又は下降させることができるため,その他の部分の塗布液に熱的な影響を与えず,所定の温度で膜が形成される。なお,ここでいう環状とは,基板の外縁部の形状に対応するものであるから,基板が円形の場合は,その外形が円形である。
また,本発明では,加熱/冷却部材を所定の領域毎に区画して,この区画された領域毎に前記温度変更体を有するようにして,この領域毎に温度を調節可能としている。これによって,加熱/冷却部材の区画された領域毎に異なった温度を設定してその温度を調節できるようになる。したがって,基板の外縁部に発生する塗布液の変化の程度が,領域によって異なる場合においても対応できる。すなわち,前記塗布液の変化が大きい領域では,温度差を大きくして,前記塗布液の変化が小さい領域では,温度差を小さくし,全体では均一な塗布膜の厚さとなる。
また,本発明では,前記加熱/冷却部材は,円弧状に区画されている。実験等に基づいた発明者の知見によれば,いわゆる一筆書きの要領で基板上に塗布液を塗布した場合,上述した基板外縁部の塗布液の盛り上がりの程度は,先に塗布した領域の前記盛り上がりの方が,より後に塗布した領域のものに比べて大きくなる傾向にある。それ故,円弧状に区画することにより,塗布される順番に従って各領域の温度を徐々に高くしていくことができる。したがって,各区画毎に温度を調節して,基板外縁全部分において,所定の塗布膜が形成される。
また,本発明では,基板と相対的に移動し,前記基板に塗布液を吐出する塗布液吐出部を設けて,その塗布液吐出部が,前記基板の表面に塗布液を吐出しながら前記基板に対して相対的に移動可能で,前記基板上に一筆書きの要領で塗布液を塗布するように構成されている。これによって,基板上を塗布液吐出部が相対的に移動しながら塗布液を吐出できるので,従来のように,基板を回転させる必要がないので,塗布液が必要最小限で済み,又当該装置内の汚染が防止される。また,特にこのようないわゆる一筆書きの要領で塗布液が塗布される場合には,粘性の低い塗布液が用いられ,上述した基板外縁部の塗布液の盛り上がりが顕著に現れるので,前述したようにしてこの塗布液の盛り上がりを防止することは有効である。
【0010】
かかる請求項1の発明において,請求項2のように,前記加熱/冷却部材は,基板を載置する載置台に設けられていてもよい。
【0014】
さらに,請求項3の発明のように,前記加熱/冷却部材を上下に移動自在としてもよい。前記加熱/冷却部材を上下移動自在とすることで,基板の外縁部の温度を変更させるタイミングを調節することができ,加熱・冷却時間が調節される。その結果,基板外縁部以外の部分への熱の伝わりが抑制され,基板外縁部では塗布液の表面張力を適宜に変化させることができ,またその他の部分においても適宜な塗布処理が実施される。
【0015】
また,請求項4の発明は,前記加熱/冷却部材上に,前記加熱/冷却部材が基板と接触する際にこれらの間に介在される当接部材を設けていることを特徴とする。
【0016】
このように,前記当接部材を設けることにより,基板と加熱/冷却部材が直接接触することが防止され,基板外縁部は,加熱/冷却部材からの熱伝導よって加熱,冷却される。したがって,基板の外縁部が斑なく均一に加熱若しくは冷却され,塗布液の表面張力も斑なく減少される。
【0021】
請求項5の発明は,前記請求項1〜4の前記加熱/冷却部材の内側に基板の温度を下げる冷却部材を設けることを特徴としている。なお,この冷却部材は前記加熱/冷却部材の温度よりも低い場合に用いられる。
【0022】
通常は前記加熱/冷却部材から基板の外縁部に伝わった熱が,さらに基板を媒体として基板の中心方向に伝わっていく。そこで請求項5では,前記加熱板の内側に前記冷却部材を設けて,上述した基板中心部への熱の伝導を抑制する。その結果,基板が所定の温度で塗布処理され,所定の塗布膜が形成される。
【0023】
また,請求項6の発明は,前記請求項5の冷却部材の内側に,さらに基板を加熱する加熱部材を設けることを特徴とする。
【0024】
このように,前記冷却部材の内側にさらに加熱部材を設けて,基板の温度を積極的に調節することにより,請求項5に比べてもさらに,基板外縁部からの熱による悪影響を減少させることが可能となる。
【0025】
参考例によれば,基板に塗布液を塗布して,基板に膜を形成する膜形成装置であって,少なくとも基板の外縁部に対して溶剤のミスト又は蒸気を供給する溶剤供給手段を有することを特徴とする基板の膜形成装置が提供される。
【0026】
この参考例によれば,基板の外縁部に溶剤のミスト又は蒸気を供給することができるので,基板の外縁部に塗布された塗布液の表面張力を減少させることができる。従って,基板の外縁部において,その発生が懸念される表面張力による塗布液の盛り上がりが防止される。
【0027】
また,参考例は,基板外縁部上方に,基板に塗布される塗布液が基板外に塗布されることを防止するマスク部材が設けられており,前記溶剤供給手段は,前記マスク部材に設けるようにしてもよい。
【0028】
前記マスク部材は,その機能により,塗布液が基板外縁部に塗布される際には,常にその基板外縁部上に位置している。そしてこの前記マスク部材に前記溶剤供給手段を設けることにより,容易に基板外縁部に対して溶剤のミスト又は蒸気を供給することができ,また,塗布液を塗布する直前に溶剤を供給することが可能となる。
【0029】
請求項7の発明は,前記請求項1〜6の膜形成装置において,少なくとも基板の外縁部に対して前記塗布液の溶剤のミスト又は蒸気を供給する溶剤供給手段を有することを特徴としている。
【0030】
このように,上述した基板の外縁部を加熱して,その外縁部に塗布される塗布液の表面張力を減少させる機能と,前記基板の外縁部に対して溶剤のミスト又は蒸気を供給して塗布液の表面張力を減少させる機能とを両方備えることにより,より効果的に基板外縁部に発生すると考えられる塗布液の盛り上がりを防止することが可能となる。
【0031】
かかる請求項7の発明において,請求項8のように基板の外縁部上方に,基板に塗布される塗布液が基板外に塗布されることを防止するマスク部材を設けて,前記溶剤供給手段を前記マスク部材に設けるようにしてもよい。その結果,上記参考例と同様な効果が得られ,請求項7における溶剤のミスト又は蒸気によって基板外縁部に塗布される塗布液の表面張力を減少させるという機能がより簡素化した装置によって発揮される。
【0034】
【発明の実施の形態】
以下,本発明の好ましい実施の形態について説明する。図1は,本実施の形態にかかるレジスト塗布装置を有する塗布現像処理システム1の平面図であり,図2は,塗布現像処理システム1の正面図であり,図3は,塗布現像処理システム1の背面図である。
【0035】
塗布現像処理システム1は,図1に示すように,例えば25枚のウェハWをカセット単位で外部から塗布現像処理システム1に対して搬入出したり,カセットCに対してウェハWを搬入出したりするカセットステーション2と,塗布現像処理工程の中で枚葉式に所定の処理を施す各種処理装置を多段配置してなる処理ステーション3と,この処理ステーション3に隣接して設けられている図示しない露光装置との間でウェハWの受け渡しをするインターフェイス部4とを一体に接続した構成を有している。
【0036】
カセットステーション2では,載置部となるカセット載置台5上の所定の位置に,複数のカセットCをX方向(図1中の上下方向)に一列に載置自在となっている。そして,このカセット配列方向(X方向)とカセットCに収容されたウェハWのウェハ配列方向(Z方向;鉛直方向)に対して移送可能なウェハ搬送体7が搬送路8に沿って移動自在に設けられており,各カセットCに対して選択的にアクセスできるようになっている。
【0037】
ウェハ搬送体7は,ウェハWの位置合わせを行うアライメント機能を備えている。このウェハ搬送体7は後述するように処理ステーション3側の第3の処理装置群G3に属するエクステンション装置32に対してもアクセスできるように構成されている。
【0038】
処理ステーション3では,その中心部に主搬送装置13が設けられており,この主搬送装置13の周辺には各種処理装置が多段に配置されて処理装置群を構成している。該塗布現像処理システム1においては,4つの処理装置群G1,G2,G3,G4が配置されており,第1及び第2の処理装置群G1,G2は現像処理システム1の正面側に配置され,第3の処理装置群G3は,カセットステーション2に隣接して配置され,第4の処理装置群G4は,インターフェイス部4に隣接して配置されている。さらにオプションとして破線で示した第5の処理装置群G5を背面側に別途配置可能となっている。
【0039】
第1の処理装置群G1では図2に示すように,本実施の形態にかかるレジスト塗布装置17と,ウェハWに現像液を供給して処理する現像処理装置18が下から順に2段に配置されている。第2の処理装置群G2の場合も同様に,レジスト塗布装置19と,現像処理装置20とが下から順に2段に積み重ねられている
【0040】
第3の処理装置群G3では,例えば図3に示すように,ウェハWを冷却処理するクーリング装置30,レジスト液とウェハWとの定着性を高めるための液処理を行うアドヒージョン装置31,ウェハWを待機させるエクステンション装置32,レジスト液中の溶剤を加熱して乾燥させるプリベーキング装置33,34及びレジスト液中の溶剤を減圧して乾燥させる減圧乾燥装置35,36等が下から順に例えば7段に重ねられている。
【0041】
第4の処理装置群G4では,例えばクーリング装置40,載置したウェハWを自然冷却させるエクステンション・クーリング装置41,エクステンション装置42,クーリング装置43,露光処理後の加熱処理を行うポストエクスポージャーベーキング装置44,45,ポストベーキング装置46,47等が下から順に例えば8段に積み重ねられている。
【0042】
インターフェイス部4の中央部にはウェハ搬送体50が設けられている。このウェハ搬送体50はX方向(図1中の上下方向),Z方向(垂直方向)の移動とθ方向(Z軸を中心とする回転方向)の回転が自在にできるように構成されており,第4の処理装置群G4に属するエクステンション・クーリング装置41,エクステンション装置42,周辺露光装置51及び図示しない露光装置に対してアクセスできるように構成されている。
【0043】
上述したレジスト塗布装置17の構造について,詳しく説明する。先ず,図4,図5に示すように,ケーシング60内には,処理中のウェハWを吸着して保持する載置台61が設けられている。この載置台61の下方には,載置台61の駆動機構62が設けられている。この駆動機構62には,載置台61を上下方向と回転方向に移動自在とするモータ等が内蔵されている。したがって,この駆動機構62によって,載置台61上のウェハWを搬入出時に昇降させたり,アライメントを行う際に回転させたりすることができる。また,図5に示すように,駆動機構62自体も,X方向(図中の上下方向)に配置されたレール63上に設けられており,主制御装置65により制御される図示しない駆動装置によりX方向に移動自在となっている。それ故,この駆動機構62の動きに伴って,載置台61ひいては載置台61上のウェハWがX方向に移動する。したがって,主制御装置65により駆動機構62自体のX方向への動作を制御することによって,ウェハWのX方向への動きが精密に制御される。
【0044】
また,この載置台61を取り囲むようにして,ウェハWの周縁部を下方から加熱及び冷却する加熱冷却部材64が取り付けられている。この加熱冷却部材64の形状は,ウェハWの周縁部の形状に対応してリング状に形成されており,ウェハWの周縁部の下方に位置するように設けられている。またこの加熱冷却部材64は,図6に示すように,各形状が例えば円弧状になるように4つの領域64a,64b,64c,64dに区画されている。この加熱冷却部材64には,加熱冷却部材64の熱冷源となる温度変更体としてのペルチェ素子66a,66b,66c,66dが各領域毎に個別に内蔵されている。これらのペルチェ素子66a,66b,66c,66dは,温度制御装置70により,その温度を各領域毎に制御されている。したがって,加熱冷却部材64の温度は,温度制御装置70において設定された温度,例えば領域64aは26℃,領域64b,64cは24℃,領域64dは22℃に維持される。
【0045】
また,加熱冷却部材64の下方で,駆動機構62上には,この加熱冷却部材64を上下に駆動するための加熱冷却部材駆動装置71が設けられている。これにより,加熱冷却部材64は,移動自在となり,所定のタイミングで上昇して,ウェハW周縁部に接触し,ウェハWを加熱若しくは冷却できるようになっている。
【0046】
さらに,加熱冷却部材64の上面には,当接部材としてのプロキシミティピン73が例えば0.1mmの高さで取り付けられている。そして,このプロキシミティピン73により,ウェハWと加熱冷却部材64が直接密着することが防止され,加熱冷却部材64の輻射熱によりウェハWは加熱される。
【0047】
載置台61には,載置台61の側方と下方を包囲して,ウェハWから落下したレジスト液を回収するカップ75が取り付けられている。
【0048】
また,図4に示すように,載置台61の上方には,ウェハWにレジスト液を供給する塗布液吐出部としてのノズル76が設けられている。このノズル76は,保持部材77によって保持されており,この保持部材77はY方向(図中の左右方向)に配置されたレール78上を移動自在となっている。さらに,レール78は,ケーシング60の両側壁に沿ってX方向に配置された2本のレール79上を移動自在に設けられている。そして,このレール78と保持部材77は,図示しない駆動装置により駆動され,その動作は主制御装置65により制御されている。その結果,ノズル76は,主制御装置65により,その速度,動作のタイミング等が制御され,X,Y方向に移動自在となる。したがって,ノズル76と載置台61上のウェハWは,相対的に移動することができ,いわゆる一筆書きの要領でレジスト液を塗布することが可能となっている。
【0049】
また,上記レール78には,レジスト液のウェハW外への落下を防止する2つのマスク部材80,81が前記ノズル76を挟んで各々移動自在に吊り下げられている。この2つのマスク部材80,81は,レール78から下方に伸び,載置台61に載置されるウェハWよりも上方の位置で相互に向き合うようにして内側に折れ曲がり,水平部80a,81aを有している。この水平部80a,81aは,落下してきたレジスト液を受け止めて,そのレジスト液が周囲に飛散しないように断面が凹状の受け皿に構成されている。
【0050】
また,2つのマスク部材80,81は,ウェハWを載置した載置台61のX方向への移動に伴い,各々が常にウェハWの両端部上に位置するようにレール78上を移動制御されている。したがって,マスク部材80と81は,ノズル76と同一X座標でウェハWの両端部上に位置し,移動しつつ吐出動作を続けるノズル76からウェハWの外部に吐出されたレジスト液を前記水平部80a,81aにおいて遮断して受け止め,ケーシング60内の汚染を防止している。
【0051】
次に以上のように構成されているレジスト塗布装置17の作用について,塗布現像処理システム1で行われるフォトリソグラフィー工程のプロセスと共に説明する。
【0052】
先ず,ウェハ搬送体7がカセットCから未処理のウェハWを1枚取りだし,第3の処理装置群G3に属するアドヒージョン装置31に搬入する。そして,そこでHMDSなどのレジスト液の密着性を高める密着強化剤を塗布されたウェハWは,主搬送装置13によって,クーリング装置30に搬送され,所定の温度に冷却される。その後,ウェハWは,本実施の形態にかかるレジスト塗布装置17又19に搬送される。
【0053】
次にレジスト塗布装置17の作用について詳しく説明するが,以上で説明したレジスト塗布装置17の構造から,ノズル76とウェハWを相対的に移動させつつ,ノズル76からウェハW上にレジスト液を塗布するいわゆる一筆書きの要領でレジスト液を塗布することが可能となる。
【0054】
発明者の知見によれば,いわゆる一筆書きの要領でレジスト液を塗布した場合は,何の措置も執らなければ,ウェハW周縁部にレジスト液の盛り上がりが生じる。そして,図7に示すように,より先に塗布された部分の前記盛り上がりは大きく,より後に塗布された部分の盛り上がりは徐々に小さくなる。そして,最後に塗布された部分は,場合によっては完全に盛り上がりが無くなり膜厚が低下する。したがって,本来なら,ウェハW周縁部の部分Wa,Wb又はWc,Wdの順にそのレジスト液の膜厚が厚くなると考えられる。
【0055】
そこで,レジスト液塗布処理が開始される前に,温度制御装置70にウェハWの各部分Wa,Wb,Wc,Wdに対応する加熱冷却部材64の各領域64a,64b,64c,64dの設定温度を塗布される順番に徐々に低くなるように設定する。本実施の形態では,領域64aを26℃,領域64bと領域64cを24℃,領域64dを22℃に設定する。そして,予め加熱冷却部材64の各領域64a,64b,64c,64dをペルチェ素子66a,66b,66c,66dによって各設定温度で加熱と冷却しておく。なお,ケーシング60内をレジスト液の塗布処理温度である23℃になるように,塗布現像処理システム1自体で制御されている。
【0056】
そして,先ず,前処理が終了したウェハWが,主搬送装置13によって,レジスト塗布装置17内に搬入される。そして,ウェハWは,駆動機構62により予め上昇して待機していた載置台61に吸着保持され,駆動機構62により下降し,カップ75内の所定の位置で停止する。その後,駆動機構62によりウェハWを回転させて,図示しない光学センサによりウェハWのノッチ部やオリフラ部を検出し,ウェハWを所定の位置にアライメントする。
【0057】
次に,図8に示すように,加熱冷却部材駆動機構71により,加熱冷却部材64が上昇して,プロキシミティピン73がウェハW周縁部の下面に接触する。そして,加熱冷却部材64の輻射熱によってウェハW周縁部が温度変更され加熱及び冷却され,加熱冷却部材64の各領域64a,64b,64c,64dに対応したウェハWの各部分Wa,Wb,Wc,Wdがそれぞれの温度(順に26℃,24℃,24℃,22℃)に加熱及び冷却される。
【0058】
その後,アライメントの終了したウェハWは,主制御装置65によりレール63上を所定の位置まで移動して待機する。一方レジスト液を吐出するノズル76は,通常は,レール78に沿ってY方向にのみ移動し,図9に示したようにSTART地点で待機している。
【0059】
その後,ウェハWへの比較的粘性の低いレジスト液の吐出が開始される。先ず,ノズル76がウェハW上に一定量のレジスト液(例えば,吐出液が直径10〜200μmとなる量)を塗布しながらY方向にに伸びるレール68に沿って所定の速度で移動する。そして,ノズル76がウェハWの周縁部を横切って,マスク部材80上に達したところで,一旦停止する。この状態で主制御装置65によりウェハWが,駆動機構62自体の移動によってX方向に送られウェハWを所定距離ずらす。このとき,マスク部材80は,この水平部80a先端が常にウェハWの端部より少し内側のウェハW上に位置するようにY方向に移動される。そしてノズル76を再び逆方向に移動させながらレジスト液を吐出する。
【0060】
そして,再びノズル76がウェハWの周縁部を横切って,マスク部材81上に達したところで,一旦停止する。この状態で主制御装置65によりウェハWが,またX方向に送られウェハWを所定距離ずらす。このとき,マスク部材81は,この水平部81a先端が常にウェハWの端部より少し内側のウェハW上に位置するようにY方向に移動される。その後再度ノズル76を逆方向に移動させてながらレジスト液を塗布する。
【0061】
以上のようにノズル76を往復移動させながら,折り返し端部で,一旦停止させ,その間にウェハWを間欠的にX方向に移動させることにより,図9に示したようにウェハW全面にレジスト液が塗布される。
【0062】
このとき,ウェハW周縁部に塗布されたレジスト液は,ウェハW周縁部の各部分Wa,Wb,Wc,Wdの各温度で加熱及び冷却される。そして図10に示すように,ウェハWの各部分の加熱温度に応じてレジスト液の表面張力が減少し,レジスト液がウェハW全面に渡り均一な厚みとなる。
【0063】
その後,レジスト液の塗布の終了したウェハWは,搬入時と同様に,駆動機構62により上昇され主搬送装置13に受け渡される。次いで,主搬送装置13により,減圧乾燥装置35又は36若しくはプリベーキング装置33又は34に搬送され,乾燥される。その後,各処理装置において露光処理,現像処理等の一連の所定の処理が行われ,塗布現像処理が終了する。
【0064】
以上の実施の形態によれば,加熱冷却部材64を設けてレジスト液塗布前にウェハWの周縁部の温度を所定の温度に変化させておくことにより,その後塗布されたレジスト液の温度を変化させることができる。その結果,ウェハW周縁部に塗布されたレジスト液の表面張力を減少又は増加させることができるため,上述したようないわゆる一筆書きの要領でレジスト液を塗布した場合に懸念されるウェハW周縁部のレジスト液の盛り上がり,若しくは膜厚低下が防止される。
【0065】
また,本実施の形態では,ウェハW周縁部でより早く塗布される部分Waの温度を比較的高い温度(26℃)に設定し,より後に塗布される部分Wdの温度を比較的低い温度(22℃)に設定した。これは,上述したように発明者の知見からより先に塗布した部分に発生するレジスト液の盛り上がりの方が,より後に塗布した部分に発生するものよりも大きいからである。したがって,先に塗布される塗布液の温度をより高くすることにより表面張力を小さくし,一方,後に塗布される塗布液の温度を低くすることにより表面張力を増加させて,他の部分との均衡を図り,ウェハW全面に渡り所定のレジスト膜が形成される。
【0066】
したがって,必要のない場合は,上述したように加熱冷却部材64を区画しない加熱冷却部材を用いてもよく,この場合にも,同様に,前述したウェハW周縁部のレジスト液の盛り上がり等が防止できる。
【0067】
また,図11に示すように前記加熱冷却部材64の内側にリング状の冷却部材90を設けてもよい。この冷却部材90には,例えば,冷却体としてペルチェ素子を内蔵し,温度制御装置70によってその温度を制御する。このとき設定温度は,例えば,上述した実施の形態では22℃とし,その外周に取り付けられている加熱冷却部材64よりも低い温度にする。こうすることにより,加熱冷却部材64で熱せられたウェハWの熱が内側に伝導し,ウェハW周縁部以外の部分まで温度が変化してしまうことを防止する。
【0068】
さらに,図12に示すようにその冷却部材90の内側にリング状の加熱部材95を設けてもよい。この加熱部材95は,ウェへWの塗布処理される温度,例えば23℃に設定しておき,ウェハWが上述した加熱冷却部材64と冷却部材90の熱の影響を受けないように,ウェハWを積極的に定温に維持させる。こうすることによりウェハWの塗布処理が適宜に行われ所定のレジスト膜が形成される。
【0069】
なお,上述した加熱冷却部材64は,温度制御の容易な発熱吸熱部材を熱源としていたが,例えば,加熱冷却部材中にチューブを通して,そこに温度調節された温水や蒸気等を流してもよい。
【0070】
次に,第2の実施の形態として,ウェハW周縁部に溶剤のミスト又は蒸気を供給して,上述したウェハW周縁部に発生するレジスト液の盛り上がりを防止する機能を備えたレジスト塗布装置17について説明する。
【0071】
図13に示すように,ウェハW周縁部にレジスト液の溶剤のミストを供給する溶剤供給手段としてのノズル100,101がそれぞれマスク部材の水平部80a,81aの下面に固定して取り付けられる。このノズル100,101は,図示しないミスト供給タンクに通じており,所定のタイミングでウェハW上にミストを供給できるように構成されている。また,ノズル100,101は,図14に示すようにマスク部材の水平部80a,81a下面の中央から,レジスト液塗布時にマスク部材80,81が移動する方向(X方向)に多少ずらして設けられている。こうすることにより,レジスト液が塗布される直前のウェハW周縁部に溶剤を供給することができる。また,上述したようにマスク部材80,81の先端部は,常にウェハWの端部よりも内側に位置するように制御されているため,ノズル100,101をマスク部材80,81の先端部の下面に設ければ,常にウェハW周縁部に溶剤が供給することができる。
【0072】
従って,第1の実施の形態と同様にして,図15に示すようにノズル76がレジスト液を吐出しながらウェハW上をY方向に移動する際に,ノズル76が,ウェハW中央付近に位置しているときにノズル100,101からウェハW周縁部に対してミストが供給される(図15の斜線部)。その結果,ノズル76が折り返し端部まで達し,X方向にずらして,次に塗布されるルート上の両端のウェハW周縁部にミストが供給される。したがって,常にウェハW上にレジスト液が塗布される直前に,ウェハW周縁部にはミストが供給される。
【0073】
以上の第2の実施の形態によれば,レジスト液の塗布前にウェハW周縁部に溶剤のミストを供給することにより,その後,ウェハW周縁部に塗布されたレジスト液の表面張力が減少し,粘度の低いレジスト液を用いた場合に懸念されるウェハW周縁部のレジスト液の盛り上がりが防止される。また,レジスト液の塗布直前にミストを供給することにより,ミストが気化しないうちにレジスト液を供給することができる。
【0074】
上記実施の形態では,ノズル100,101をマスク部材80,81に固定して設けたが,ノズル76に固定して設けてもよいし,例えば,レール78から吊り下げて独立して設けてもよい。
【0075】
ここで,上述した実施の形態では,第1の実施の形態における加熱冷却部材64と第2の実施の形態におけるノズル100,101をどちらか一方だけ設けたが,両方に取り付けてもよい。加熱冷却部材64とノズル100,101を両方取り付けることにより,ウェハW周縁部を加熱して,レジスト液の温度を上昇させて表面張力を減少させる機能とウェハW周縁部に直接溶剤を塗布して,その後塗布されるレジスト液の表面張力を減少させる機能とを兼ね備えることができ,より効果的に前述したウェハW周縁部に発生するレジスト液の盛り上がりが防止できる。
【0076】
また,これまでの実施の形態では,レジスト液を供給するノズル76とウェハWを相対的に移動させながら塗布するいわゆる一筆書き方式について説明していたが,その他の塗布方法,例えば,ウェハWを回転させてレジスト液を塗布するいわゆるスピンコーティング方法等にも応用できる。
【0077】
また図16に示したように,載置台61の下面に,加熱冷却部材61aを直接取り付けてもよい。この場合,加熱冷却部材61aによって予め載置台61aの温度を10℃から15℃程度に冷却しておく。これによって載置台61a上のウエハWも冷却される。そしてノズル76からウエハW上に吐出されたレジスト液は,粘度が低下する。したがって,ウエハW上に吐出されたレジスト液は必要以上に周囲に直ちに拡散することはない。これによって一筆書きの要領で塗布されたレジスト液の条が隣に広がり部分的に二度塗られる,といった事態をを防止できる。
【0078】
さらに,先に説明した実施の形態は,半導体ウェハデバイス製造プロセスのフォトリソグラフィー工程におけるウェハのレジスト膜形成装置についてであったが,本発明は半導体ウェハ以外の基板例えばLCD基板の膜形成装置においても応用できる。
【0079】
【発明の効果】
請求項1によれば,基板の外縁部の温度を変更させることにより,その基板上に塗布される塗布液の温度を変更させることができる。従って,塗布液の表面張力が減少又は増加し,基板外縁部に発生する塗布液の盛り上がり又は膜厚低下が防止され,基板の外縁部においても所定の膜厚の塗布膜が形成され,歩留まりの向上が図られる。
また,基板の外縁部を加熱する加熱/冷却部材の温度が,適切な温度に調節され,その結果,基板上に塗布される塗布液も,その塗布液の表面張力を減少又は増加させるのに必要十分な温度に設定することができる。従って,基板外縁部に発生する塗布液の盛り上がり又は膜厚低下の程度に応じて,設定温度を変更することができ,この塗布液の盛り上がり等が適宜に防止される。
また,加熱/冷却部材の形状を基板の外縁部の形状に対応させて形成することにより,表面張力による膜厚変化が懸念される基板の外縁部の温度だけを変更させることができるため,その他の部分の塗布液に熱的な影響を与えず,所定の温度で塗布膜が形成される。したがって,基板全面に渡り所定の塗布膜が形成され,歩留まりの向上が図られる。
また,基板の外縁部に発生する塗布液の盛り上がりの程度が,基板外縁部の領域によって異なる場合においても,各領域毎個別に温度調節し,表面張力を変更させることができる。したがって,基板外縁部の全部分に渡り所定の塗布膜が形成され,歩留まりの向上が図られる。
また,基板の外縁部を加熱する加熱/冷却部材を円弧状に区画することにより,塗布される領域の順番に従って徐々に温度を高くしていくことができるため,基板外縁部の全部分に渡り,所定の塗布膜が形成され歩留まりの向上が図られる。
また,基板上を塗布液吐出部が相対的に移動しながら塗布液を吐出できるので,従来のように,基板を回転させる必要がないので,塗布液が必要最小限で済み,又当該装置内の汚染が防止される。また,特にこのようないわゆる一筆書きの要領で塗布液が塗布される場合には,粘性の低い塗布液が用いられ,基板外縁部の塗布液の盛り上がりが顕著に現れるので,この塗布液の盛り上がりを防止する措置を執ることは有効である。
【0082】
請求項3の発明によれば,基板の外縁部の温度を変更させるタイミングを調節することができるため,加熱時間が調節できる。その結果,基板外縁部以外の部分への熱の干渉が抑制でき,所定の温度で塗布膜が形成される。したがって,基板全面に渡り所定の塗布膜が形成され,歩留まりの向上が図られる。
【0083】
請求項4によれば,基板と加熱/冷却部材が直接接触することが防止され,基板外縁部は,加熱/冷却部材からの熱伝達よって加熱される。その結果,基板の外縁部が斑なく均一に加熱又は冷却され,塗布液の表面張力も斑なく修正される。従って,基板外縁部においても所定の塗布膜が形成され歩留まりの向上が図られる。
【0086】
請求項5によれば,加熱/冷却部材の熱が基板中心方向へ伝導することが防止され,基板が所定の温度で塗布処理される。その結果,所定の塗布膜が形成され,歩留まりが向上される。
【0087】
請求項6によれば,加熱部材を設けて,基板の温度を所定の処理温度に積極的に調節し,基板外縁部から伝わる熱による悪影響を減少させることができる。したがって,基板内周部においても所定の温度で塗布膜が形成され歩留まりの向上が図られる。
【0090】
請求項7又は8によれば,基板の外縁部を加熱して,その外縁部に塗布される塗布液の表面張力を減少させる機能と,基板の外縁部に対して溶剤のミスト又は蒸気を供給して塗布液の表面張力を減少させる機能とを両方備えることにより,基板外縁部の塗布液の盛り上がりをより効果的に防止することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態にかかる塗布現像処理システムの外観を示す平面図である。
【図2】図1の塗布現像処理システムの正面図である。
【図3】図1の塗布現像処理システムの背面図である。
【図4】第1の実施の形態にかかるレジスト塗布装置の縦断面の説明図である。
【図5】第1の実施の形態にかかるレジスト塗布装置の横断面の説明図である。
【図6】第1の実施の形態にかかるレジスト塗布装置のウェハWを加熱する加熱冷却部材の説明図である。
【図7】ウェハ上にレジスト液を塗布したときに発生するウェハ周縁部の盛り上がりを示す説明図である。
【図8】加熱冷却部材によりウェハを加熱するときの状態を示した説明図である。
【図9】第1の実施の形態におけるレジスト液を吐出するノズルの塗布ルートを示した説明図である。
【図10】ウェハ周縁部を加熱した場合のレジスト液の状態を示す説明図である。
【図11】加熱冷却部材の内側に冷却部材を設けた場合の説明図である。
【図12】冷却部材の内側に加熱部材を設けた場合の説明図である。
【図13】第2の実施の形態におけるレジスト塗布装置の縦断面の説明図である。
【図14】レジスト塗布装置のマスク部材に対する溶剤を供給するノズルの位置を示した説明図である。
【図15】ウェハ外縁部に供給される溶剤の供給範囲を示した説明図である。
【図16】載置台に加熱/冷却部材を備えたレジスト塗布装置の縦断面の説明図である。
【符号の説明】
1 塗布現像処理システム
17 レジスト塗布装置
64 加熱冷却部材
76 ノズル
80,81 マスク部材
100,101 ノズル
W ウェハ
Claims (8)
- 基板に塗布液を塗布し,基板上に塗布膜を形成する膜形成装置であって,
円形の基板に接触させて,少なくとも前記基板の外縁部の温度を変更させる加熱/冷却部材と,
前記基板と相対的に移動し,前記基板に塗布液を吐出する塗布液吐出部と,を有し,
前記加熱/冷却部材は,前記加熱/冷却部材を所定の温度に調節する温度変更体を有し,
前記加熱/冷却部材は,前記基板の外縁部の形状に対応して環状に形成され,前記基板の下面に接触自在に構成され,
前記加熱/冷却部材は,区画された領域毎に前記温度変更体を有し,この領域毎に温度を調節可能に構成され,
前記加熱/冷却部材は,円弧状に区画されており,
前記塗布液吐出部は,前記基板の表面に塗布液を吐出しながら前記基板に対して相対的に移動可能で,前記基板上に一筆書きの要領で塗布液を塗布するように構成され,
前記塗布液吐出部は,前記基板に対して所定の水平方向に往復移動しながら,折り返し端部で一旦停止し,当該折り返し端部で前記塗布液吐出部が一旦停止している間に,前記基板は前記所定の水平方向と直角方向に移動することを特徴とする,基板の膜形成装置。 - 前記加熱/冷却部材は,基板を載置する載置台に設けられていることを特徴とする,請求項1に記載の基板の膜形成装置。
- 前記加熱/冷却部材は,上下に移動自在に構成されていることを特徴とする,請求項1又は2のいずれかに記載の基板の膜形成装置。
- 前記加熱/冷却部材上には,前記加熱/冷却部材が前記基板と接触する際にこれらの間に介在される当接部材が設けられていることを特徴とする,請求項1,2又は3のいずれかに記載の基板の膜形成装置。
- 前記加熱/冷却部材の内側に前記基板の温度を下げる冷却部材が設けられたことを特徴とする,請求項1,2,3又は4のいずれかに記載の基板の膜形成装置。
- 前記冷却部材の内側にさらに前記基板を加熱する加熱部材が設けられたことを特徴とする,請求項5に記載の基板の膜形成装置。
- 少なくとも基板の外縁部に対して前記塗布液の溶剤のミスト又は蒸気を供給する溶剤供給手段を有することを特徴とする,請求項1,2,3,4,5又は6のいずれかに記載の基板の膜形成装置。
- 前記基板の外縁部上方には,前記基板に塗布される塗布液が基板外に塗布されることを防止するマスク部材が設けられており,
前記溶剤供給手段は,前記マスク部材に設けられていることを特徴とする,請求項7に記載の基板の膜形成装置。
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