以下、本発明の実施形態を示す実施例について図面を用いて説明する。本発明の遊技機をアレンジボール遊技機(組合せ式遊技機)に適用した実施例を図1〜図30に示す。
図1は、本実施例のアレンジボール遊技機(以下、単に遊技機という)1の正面図である。図1に示すように、遊技機1の前面部は、本体枠2、中枠3、前面枠4、上皿部5、下皿部6、施錠装置9、遊技盤20等を備えている。なお、図1では遊技盤20の詳細な図示を省略している。また、中枠3は前面枠4等が前面側に配置されているため、図1においては明示されていない。
本体枠2は木製の板状体を略長方形の枠状に組立てたものであり、遊技機1の外枠を構成している。中枠3はプラスチック製であり、本体枠2の内側にはめ込まれて設置されており、外枠2に対して開閉可能に左端で軸支されている。中枠3は、上側2/3程度を占める枠体部と下側1/3程度を占める下板部とから構成されている。枠体部の前面側には遊技盤20と前面枠4とが重なるように設けられており、下板部の前面側には上皿部5と下皿部6が設けられている。
下板部には、遊技球を遊技盤20に発射する遊技球発射装置を構成する発射装置ユニット(図示略)、遊技球を発射装置ユニットに供給する球送り装置(図示略)が設けられている。さらに下板部には、図示を省略しているが、発射装置ユニットに供給される遊技球を検知する球送りカウントスイッチ、発射装置ユニットから発射される遊技球を検知する発射球カウントスイッチ、発射装置ユニットから発射された遊技球のうち遊技盤20面に到達しなかった遊技球を検知するファール球検出スイッチが設けられている。さらに、下板部には、遊技状態に応じた効果音等を発生させるスピーカ266(図13参照)が設けられている。なお、本実施例のスピーカ266は、中高音用スピーカ(ツィータ)及び低音用スピーカ(ウーファ)とを含んで構成されている。
前面枠4は、中枠3の前面側に配置され、中枠3の左端で開閉可能に支持されている。前面枠4はプラスチック製であり、奥側に配置される遊技盤20の盤面を視認可能にするために、円形状の開口部4aが形成されている。前面枠4の裏面には、開口部4aに対応したガラス板等の透明板を備える略長方形状の透明板枠(図示略)が装着されている。
前面枠4には、遊技効果等のためのランプ類として、左LED表示部4b、右LED表示部4c、左上LED表示部4d、右上LED表示部4e、上LED表示部4fが設けられている。左LED表示部4bと右LED表示部4cは、開口部4aの周囲の右側と左側にそれぞれ円弧状に設けられている。左上LED表示部4dは左LED表示部4aの左上方に設けられ、右上LED表示部4eは右LED表示部4cの右上方に設けられている。上LED表示部4fは円形状に形成され、左LED表示部4bの上端部と右LED表示部4cの上端部との間に2個設けられている。これらのLED表示部4b〜4fは、遊技効果を高めるためにゲーム進行に応じて点灯・消灯あるいは点滅する。
また、2個の上LED表示部4fの間には、2個の賞球LED表示部4gが設けられている。賞球表示LED表示部4gの上方には、扇形のエラーLED表示部4hが設けられている。本実施例のエラーLED表示部4hは、後述のように複数段階のエラー表示が可能に構成されている。エラーLED表示部4hは、重度のエラー発生の場合は赤色に、軽度のエラー発生の場合はオレンジ色に点灯あるいは点滅する。なお、本実施例では、例えば復旧のために前面枠4を開放して作業を行う必要があったり、あるいは部品を交換したりする必要があるような場合を重度のエラーとし、それ以外の場合を軽度のエラーとしている。
上皿部5は、前面枠4の下側に設けられ、中枠3の左端に開閉可能に支持されている。上皿部5は、球抜きボタンや遊技球の貸球ボタン、返却ボタン等が配設された皿外縁部5aと、遊技機1の内部から遊技球を排出するための排出口5bとを備えている。さらに、上皿部5の略中央部には複数の長孔とその上部に多数の小穴が形成された第1音声出力部5cが形成されている。第1音声出力部5cは、スピーカ266のうち中高音用スピーカ(ツィータ)とダクトを介して接続されており、中高音用スピーカからの音声がダクトを介して出力される。上皿部5の裏面には音量スイッチ基板267(図13参照)が設けられている。
下皿部6は、上皿部5の下方に設けられている。下皿部6の略中央には、遊技機1の内部から遊技球を排出するための排出口6aが設けられている。また、下皿部6の底面には図示しない球抜き穴が設けられている。球抜き穴は通常時には閉鎖しており、下皿部6に貯留された遊技球を排出する際に開放する。
下皿部6の略中央手前側には、球抜き穴を開閉させる排出ノブ6bが設けられている。排出ノブ6bは、下皿部6の周縁部の一部を構成している。排出ノブ6bは、通常時は直立状態であり、上端を回転軸として下端を奥側に押圧することにより回動可能となっている。球抜き穴は排出ノブ6bに連動しており、排出ノブ6bが直立状態のときには球抜き穴は閉鎖しており、排出ノブ6bを奥側に押すことで球抜き穴は開放する。
下皿部6における排出ノブ6bの右側および左側の前面には、第2音声出力部6cが設けられている。第2音声出力部6cは、スピーカ266のうち低音用スピーカ(ウーファ)とダクトを介して接続されており、低音用スピーカからの音声が下方に向かって出力される。下皿部6の左側には灰皿7が設けられている。
下皿部6の右端には、遊技者が発射装置ユニットを操作するための発射ハンドル8が設けられている。上述の発射装置ユニットには、発射モータにより往復移動して遊技球を打撃する槌が設けられており、遊技者が発射ハンドル8の回転量を調整することで、槌による遊技球の打撃力(発射力)を調整することができる。
発射ハンドル8には、遊技者が触れていることを検出する接触検知手段としてのタッチスイッチ8aが設けられている。発射ハンドル8の左側面には、遊技者が操作して遊技球の発射を一時的に停止する発射停止スイッチ8bが配置されている。なお、本実施例の発射停止スイッチ8bは、タッチスイッチ回路内に設けられており、タッチスイッチ8aと電気的に直列接続されている。
施錠装置9は、中枠3の右端中央に設けられており、前面枠4を閉じた場合にこれを施錠するためのものである。また、遊技機1の左側には、プリペイドカードユニット13(CRユニット)が装着されている。
次に、遊技盤20の構成について図2に基づいて説明する。図2は、遊技盤20の盤面を模式的に示した正面図である。遊技盤20は、中枠3の前面側に着脱可能に取り付けられている。
図2に示すように、遊技盤20は、外レール22と内レール23により形成される略円形状の遊技領域21が設けられている。遊技領域21には、16連入球口(入球領域)24、左入球口26、誘導図柄作動ゲート(図柄作動口)29、第2役物誘導装置作動ゲート30、図柄表示装置31、第1役物作動口(可変入球口)32、第2役物作動口33、特別遊技装置36等が設けられている。また、遊技領域21には、多数の障害釘(図示略)が設けられている。なお、16連入球口24、左入球口26、誘導図柄作動ゲート29、第2役物誘導装置作動ゲート30、第1役物作動口32、第2役物作動口33におけるそれぞれの内部には、遊技球の入球又は通過を検知する入球検知スイッチ(図示略)が設けられている。
16連入球口24は、遊技領域21の下方領域に設けられ、16個の入球口が横方向に並んで配置されている。16連入球口24の前面側には、疑似入賞図柄表示部としての16連入球口LED表示部25が設けられている。16連入球口LED表示部25は、後述する図柄表示装置31内に設けられた入賞図柄表示部31c(図3)に対応して点灯するものである。16連入球口24のいずれかの入球口に入球した場合には、その入球口に対応する入賞図柄表示部31cの入賞図柄が入賞表示するとともに16連入球口LED表示部25のLEDが点灯表示する。また、図示していないが、少なくとも3番、5番、11番、12番、15番の各入球口は、障害釘により直接の入球が困難な難入球口とされている。なお、16連入球口LED表示部25および入賞図柄表示部31cは、本発明の入賞図柄表示手段の一具体例を示すものである。
左入球口26は、16連入球口24の上方左側に設けられている。本実施例では、左入球口26に入球すると、16連入球口24における5番の入球口に入球したのと同様の効果が得られ、入賞図柄表示部31cの5番の入賞図柄が入賞表示する。
本実施例の遊技機1は、遊技球15個の発射を単位遊技(1ゲーム)として、1ゲーム中に点灯表示した入賞図柄の組合せにより賞態様が決定(得点が成立)し、賞態様に対応する賞遊技価値の付与として賞球の払い出しが行われる。例えば入賞図柄が4個連続して点灯表示された場合には1点が付与され、1点につき規定数(15個)の賞球が払い出される。本発明の賞遊技価値付与装置は、後述の主制御部200を主体として構成される。また、本実施例では、所定の入賞図柄の連続した組合せ(本例では12・13・14・15番、又は13・14・15・16番)である特別賞態様に対して3点が付与されるジャックポットが設定されている。ただし、1ゲームにおいて獲得できる遊技球数は、規定数の10倍(150個)が上限となっている。
16連入球口24のうち、16番の入賞図柄に対応する入球口24aは得点増加装置作動口としての機能も有しており、入球口24aに入球した場合には、16番の入賞図柄が表示されるとともに得点増加装置が作動する。賞態様増加装置としての得点増加装置は、後述の主制御部200を主体として構成され、当該ゲームにおいて1得点当りに払い出される賞球数を増加(本例では2倍)させるものである。得点増加装置は、当該ゲームが終了したときに作動を終了する。入球口24aは、16個の入球口が横方向に一列に並んで配置される16連入球口24の右端部に位置し、遊技球が難入球口に比べ比較的入球し易い普通入球口であるので、遊技者は、遊技領域21の右方側に設けられた第2役物誘導装置作動ゲート30、第2役物作動口33などを狙って弾発する、いわゆる右打ちを行うことにより、特別遊技状態が発生しているときはもちろんのこと、特別遊技が発生していない通常遊技状態においても、入球口24aに遊技球を容易に入球させることができる。ここで、入球口24aは、複数の入球領域のうち予め定められた所定の入球領域を構成している。
誘導図柄作動ゲート29は、遊技領域21の左上方に設けられている。また、遊技領域21の中央部には、任意の図柄を表示可能な画面を有する図柄表示装置31が設けられている。本実施例の図柄表示装置31は、液晶(LCD)にて構成されている。図柄表示装置31は、その他ドットマトリクス等を用いて構成することもできる。図柄表示装置31は本発明の可変表示装置の一具体例を示すものである。
図3は、図柄表示装置31の画面構成を示す正面図である。図3に示すように、図柄表示装置31には、誘導図柄表示部(可変表示手段)31a、31b、入賞図柄表示部(入賞図柄表示手段)31c、残り球表示部31d等が設けられている。本実施例では、誘導図柄表示部として、本図柄表示部(本図柄表示手段)31aおよび疑似図柄表示部(疑似図柄表示手段)31bを備えている。本図柄表示部31aは本図柄を表示するものであり、図柄表示装置31内の右下に配置されている。本図柄表示部31aは、複数(本例では2つ)の図柄表示領域を備え、それぞれ赤色、青色、緑色の3色で表示可能に構成されており、6通りの本図柄の組合せを表示できる。
疑似図柄表示部31bは、図柄表示装置31の上側1/3程度を占めており、複数(本例では3つ)の図柄表示領域を備えている。本図柄表示部31aで停止表示された本図柄が予め定められた当り図柄(特定の図柄)の組合せである場合には、疑似当り図柄を表示するとともに、本図柄が当り図柄以外の組合せである場合には、疑似外れ図柄を表示するようになっている。具体的には、疑似図柄表示部31bの3つの図柄表示領域はそれぞれ「三」「七」「玉」「花」からなる4通りの図柄を表示可能であり、64通りの疑似図柄の組合せを表示できる。
識別図柄としての誘導図柄(本図柄および疑似図柄)は、遊技球が誘導図柄作動ゲート29を通過することにより変動開始し、所定時間変動表示した後で停止表示を行う。誘導図柄変動時間の経過後、遊技者が誘導図柄を確認するために誘導図柄停止表示時間が設定されている。誘導図柄変動時間は、例えば本図柄は1.1秒とし、疑似図柄は1.4秒とする。また、当りの場合および誘導増加装置作動中の場合の誘導図柄停止表示時間は、例えば本図柄6.8秒、疑似図柄6.5秒とし、外れの場合の誘導図柄停止表示時間は、例えば本図柄は0.5秒とし、疑似図柄は0.2秒とする。
ここで、本図柄の変動時間が疑似図柄の変動時間よりも短く設定されているのは、本図柄の変動中に誘導図柄作動ゲート29を遊技球が通過しても本図柄は変動せず、本図柄の変動停止後に誘導図柄作動ゲート29を遊技球が通過した場合に本図柄が変動するため、遊技者の図柄が変動しない場合における苛立ちを少しでも緩和するためである。すなわち、遊技者は通常、疑似図柄を見ているため、疑似図柄における一つの変動と次の変動との間の変動していない期間(外れの場合の停止表示時間)を短くすることによって遊技者の苛立ち感が緩和できる。なお、当りの場合には、第1役物作動口32が開放されるため、この限りでない。
また、当りの場合および誘導増加装置作動中の場合の誘導図柄停止表示時間が外れの場合の誘導図柄停止表示時間よりも長く設定されているのは、以下の理由による。まず、本実施例の遊技機では、後述するように、誘導増加装置作動中は、遊技機の発射位置を遊技領域21の右側とする、いわゆる右打ちを行う。また、本実施例の遊技機では、後述するように、誘導増加装置作動終了後の最初のゲームで第1役物作動口32を開放した状態にすることができる。そのためには、誘導増加装置作動中の所定ラウンドにおいて遊技機を誘導図柄作動ゲート29に通過させる必要がある。この誘導図柄作動ゲート29は遊技領域21の左側に位置しているので、遊技球を誘導図柄作動ゲート29に通過させる場合には、遊技球の発射状態を右打ちから左打ちに切り換える。
そして、遊技球が誘導図柄作動ゲート29を通過すると、誘導図柄の変動停止表示が行われ、その後、誘導図柄停止表示時間が経過すると第1役物作動口32が開放する。このとき、遊技球の発射状態を左打ちから右打ちに切り換える。しかし、誘導図柄作動ゲート29と同様に第1役物作動口32も遊技領域の左側に位置しているので、第1役物作動口32が開放するまでの時間、即ち、誘導図柄停止表示時間が短いと、遊技球の発射状態を左打ちから右打ちに切り換える段階で第1役物作動口32が開放して、その開放した第1役物作動口32に遊技球が入球して、その遊技球が誘導増加装置作動領域を通過して、パンクが発生する恐れがある。このようなパンクの発生を防止するために、本実施例では、当りの場合および誘導増加装置作動中の場合の誘導図柄停止表示時間が、外れの場合の誘導図柄停止表示時間より長く設定されているのである。
本図柄表示部31aで停止表示された本図柄が、予め定められた当り図柄の組合せである場合には、誘導図柄停止表示時間の経過時に第1役物誘導装置(可変入球装置)が作動開始し、遊技領域21に設けられた可変入球口としての第1役物作動口32が、遊技球が入球し易い開放状態となる。本実施例では、本図柄が「赤−赤」の組合せを当り図柄の組合せとし、それ以外の組合せを外れ図柄の組合せとしている。なお、第1役物誘導装置とは、後述の主制御部200を主体として構成され、第1役物作動口32の状態を変化させるものである。
本実施例で用いられる乱数には、当否判定用乱数、図柄表示用乱数等がある。当否判定用乱数は、遊技球が誘導図柄作動ゲート29を通過した際に、第1役物作動装置を作動させるか否かの判定(当否判定)と、当否判定にて当りと判定されたときに本図柄表示部31aで停止表示される本図柄の当り図柄を決定するために用いられる。図柄表示用乱数は、遊技球が誘導図柄作動ゲート29を通過した際に、疑似図柄表示部31bで停止表示される疑似図柄を決定するために用いられるとともに、当否判定にて外れと判定されたときに本図柄表示部31aで停止表示される本図柄の外れ図柄を決定するために用いられる。
具体的には、当否判定用乱数は、予め当否判定用の当り値が設定されており、遊技球が誘導図柄作動ゲート29を通過したタイミングで取得された当否判定用乱数が、当り値と一致する場合に当りと判定される。そして、当りと判定された場合には、本図柄表示部31aで停止表示される本図柄は「赤−赤」の当り図柄の組合せに決定される。一方、外れと判定された場合には、本図柄表示部31aで停止表示される本図柄は図柄表示用乱数を用いて決定され、具体的には「青−青」、「青−赤」、「青−緑」、「緑−緑」、「緑−赤」、「緑−青」、「赤−青」、「赤−緑」のいずれかに決定される。なお、当りと判定される確率は、約1/150〜1/200に設定されている。
疑似図柄表示部31bで停止表示される疑似図柄は、図柄表示用乱数を用いて決定される。具体的には、当否判定にて当りと判定された場合には、「三・三・三」、「七・七・七」のいずれかの組合せからなる疑似当り図柄に決定され、当否判定にて外れと判定された場合には、上記疑似当り図柄以外の組合せからなる疑似外れ図柄に決定される。
図3に示すように、図柄表示装置31内の下方には、入賞図柄表示部31cが設けられている。入賞図柄表示部31cは、上述の16連入球口24に対応するものであり、16個の入賞図柄を備えている。入賞図柄表示部31cでは、16連入球口24のいずれかの入球口に入球した場合に、その入球口に対応する入賞図柄にて入賞表示を行う。なお、遊技球15個がすべて入球した後、遊技者が入賞図柄を確認する入賞図柄確認時間(本例では0.5秒)が設定されている。
図4は入賞図柄表示部31cの表示例を示しており、(a)は16連入球口24に遊技球が入球した状態、(b)は得点成立前の状態、(c)は得点成立時の状態を示している。図4(a)〜(c)に示すように、本実施例の入賞図柄は花火の形で表示されている。
図4(a)に示すように、16連入球口24のいずれかの入球口(本例では2番と4番)に入球した場合には、その入球口に対応する入賞図柄表示部31cの入賞図柄の表示態様が変化して入賞表示を行う。本実施例では、入賞図柄を表す花火に導火線の火がつくように構成されている。
図4(b)に示すように、得点成立前の状態、すなわち16連入球口24のうち隣り合う3つの入球口(本例では11番、12番、13番)に入球した場合には、入賞図柄が図4(a)で示した入賞表示とは異なる表示態様に変化する。本実施例では、入賞図柄を表す花火が拡大縮小を繰り返すように構成されている。これにより、遊技者に得点成立直前の状態であることを認識させることができる。
図4(c)に示すように、得点成立時、すなわち16連入球口24のうち隣り合う4つの入球口(本例では11番、12番、13番、14番)に入球した場合には、該当個所において獲得した得点(本例では1点)を表示する。
図3に戻り、図柄表示装置31の左側中央付近には、そのゲームにおける遊技球の残り数を表示する残り球表示部31dが設けられている。さらに、図3では図示を省略しているが、図柄表示装置31には、1ゲーム中で成立した得点が表示される得点表示部、特別遊技状態が途中で終了(いわゆるパンク)した際に表示されるパンク報知部が設けられている。パンク報知部の表示が消えるタイミングは、次に特別遊技状態が発生したとき、表示後所定ゲーム回数(例えば、3〜4ゲーム)が経過したとき、あるいは、表示後所定時間(例えば、10〜30秒)が経過したときである。
さらに図柄表示装置31には、図示を省略しているが、誘導増加装置が作動開始してからのゲーム数(ラウンド数)を示すラウンド数表示部や遊技の進行に応じて任意にメッセージを表示する遊技情報報知部が設けられている。遊技情報報知部には、例えば遊技者の利益に関連する情報および不利益に関連する情報を指示報知する指示報知情報を表示して、ナビゲーションを行うことができる。具体的には、遊技情報報知部では遊技者が狙うべきところ、あるいは狙うべきでないところを指示報知することができる。なお、メッセージを表示する際には、必要に応じて疑似図柄表示部31bを小さく表示するようにしてもよい。
第1役物誘導装置は、第1役物誘導装置の作動中に第1役物作動口32に入球があった場合、あるいは作動開始時を含めて3ゲームが終了した場合に作動を終了し、第1役物作動口32を閉鎖する。第1役物作動口32は遊技領域21内の上方中央付近に設けられている。第1役物作動口32は一対の可動片を備え、これらの可動片が左右に作動することにより第1役物作動口32が開放して入球し易くなる。
第1役物作動口32は、入賞図柄表示部31cにおける4つの入賞図柄を同時に表示させる第1役物を作動させるものである。第1役物作動口32に入球した場合には、第1役物が作動して12・13・15・16番の入賞図柄が点灯表示する。第1役物は、当該ゲームが終了したときに作動を終了する。
第2役物誘導装置作動ゲート30は遊技領域21の右上方に設けられており、後述する誘導増加装置が作動すると、第2役物誘導装置作動ゲート30が有効になる。また、第2の可変入球口としての第2役物作動口33は第2役物誘導装置作動ゲート30の右下方である遊技領域21内の右方に設けられており、第2役物誘導装置作動ゲート30が有効なとき、すなわち誘導増加装置が作動しているときに遊技球が第2役物誘導装置作動ゲート30を通過し、第2役物誘導装置(第2可変入球装置)が作動開始すると、第2役物作動口33が、遊技球が入球し易い開放状態となる。第2役物作動口33は一つの可動片を備え、この可動片が左に作動することにより第2役物作動口33が開放して入球し易くなる。
第2役物誘導装置作動ゲート30は、各単位ゲームにおいて最初に遊技球が通過して第2役物作動口33が開放状態となるまでは有効であるが、第2役物作動口33が一旦開放状態になってから次の単位ゲームが開始されるまでは無効となる。
第2役物誘導装置は、第2役物誘導装置の作動中に第2役物作動口33に入球があった場合、あるいは当該ゲームが終了したときに作動を終了し、第2役物作動口33を閉鎖する。
第2役物作動口33は、入賞図柄表示部31cにおける4つの入賞図柄を同時に表示させる第2役物を作動させるものである。第2役物作動口33に入球した場合には、第2役物が作動して11・12・14・15番の入賞図柄が点灯表示する。第2役物は、当該ゲームが終了したときに作動を終了する。
第1役物作動口32は、特別遊技装置36への入球を可能とする特定入球口としての機能も有する。特別遊技装置36は、図柄表示装置31の下方に設けられている。
図5は、特別遊技装置36の全体構成を示す斜視図である。図5に示すように、特別遊技装置36は、2つの遊技球通路37、39と、これらの間に配置された1つの往復動体38とを備えている。
遊技球通路37、39は、その上面を遊技球が流下するように構成されている。第1役物作動口32に入球した遊技球は、図5中の左側から第1の遊技球通路37上に流れてくる。第1の遊技球通路37の上面はU字状の溝になっていて、遊技球は、揺れながら往復動体38側に向かい、往復動体38に到達する時点では第1の遊技球通路37の略中央部を通るようになっている。第2の遊技球通路39については後述する。
2つの遊技球通路37、39の間に配置された往復動体38は、橋の形状を模したものであり、遊技球が通過可能な幅の通路38aを備えている。往復動体38は、図示しないモータとウォームギヤとにより駆動されて、前後方向(遊技者から見て手前側と奥側を結ぶ方向)に往復動する。具体的には、往復動体38は、2〜3秒で1往復し、手前側と、奥側と、前後方向の中央部で、それぞれ一時的に停止するように駆動される。そして、第1の遊技球通路37を流下した遊技球が往復動体38に到達した際に、往復動体38が前後方向の中央部に停止している場合、ないしは前後方向の中央部に近い位置にある場合、遊技球は、往復動体38の通路38aに乗り、通路38aを通って第2の遊技球通路39上に流下する。一方、往復動体38の通路38aに乗らなかった遊技球は下方に落下する。
第2の遊技球通路39には、遊技球が入球可能な誘導増加装置作動領域(特定の領域)39aが設けられている。誘導増加装置作動領域39aは、上方が開口して遊技球が通過可能に構成されている。第2の遊技球通路39の上面はすり鉢状になっていて、第2の遊技球通路39に流下した遊技球は、必ず誘導増加装置作動領域39aに入球するようになっている。図示を省略しているが、誘導増加装置作動領域39aには、誘導増加装置作動領域39aの遊技球の通過を検知する誘導増加装置作動領域スイッチ214(図9参照)が設けられている。
なお、特別遊技装置36の下方には遊技球が入球可能な排出口40が設けられている。誘導増加装置作動領域39aに到達せず、途中で落下したすべての遊技球は、排出口40に入球し、誘導増加装置非作動領域(特定の領域以外の領域)を通過したことを誘導増加装置非作動領域スイッチ215(図9参照)により検知される。
誘導増加装置作動領域39aは、誘導増加装置を作動させる特定の領域を構成している。誘導増加装置とは、後述の主制御部200を主体として構成され、遊技状態を変化させて遊技者に有利な特別遊技状態(大当り状態)を発生させるものである。なお、誘導増加装置は本発明の特別遊技状態発生装置の一具体例を示すものである。
具体的には、誘導増加装置の作動により、第2役物誘導装置作動ゲート30を有効にするとともに、第1役物作動口32が開放する確率(第1役物誘導装置が作動する確率)を1/1に増加させる。第1役物誘導装置を作動させるか否かの判定は、遊技球の誘導図柄作動ゲート29への通過に基づいて行われるので、誘導増加装置作動中に遊技球が誘導図柄作動ゲート29を通過して、誘導図柄の変動停止表示が行われることにより、1/1の確率で第1役物誘導装置が作動して、第1役物作動口32が開放される。誘導増加装置の作動は、作動開始から所定回数の14ゲーム(14ラウンド)が終了した場合、あるいは作動中に新たに遊技球が誘導増加装置作動領域39aを通過(いわゆるパンク)した場合に終了する。
次に、本実施例の遊技機1の裏面構造について図6に基づいて説明する。図6は遊技機1の裏機構盤102の正面図である。
図6に示すように、裏機構盤102は中枠3における遊技盤20の反対面に設けられており、一対のヒンジ103により中枠3に開閉可能に取り付けられている。裏機構盤102の左上方部には、タンク球切れ検知スイッチ104を底部に備えた賞球タンク105が設けられている。タンク球切れ検知スイッチ104は、賞球タンク105内に遊技球が存在する場合にはオン出力となり、賞球タンク105内に遊技球が存在しない場合にはオフ出力となる。賞球タンク105には、外部の補給装置から供給される払い出し用の遊技球が貯留されている。賞球タンク105の下方には、賞球タンク105と接続したタンクレール106が設けられている。タンクレール106は、賞球タンク105の底部から遊技球払出装置109の上方まで傾斜して形成されている。賞球タンク105内の遊技球は、賞球タンク105の底部からタンクレール106を流下する。
タンクレール106の右側には、球抜きレバー107が設けられている。球抜きレバー107の下流側には、遊技球払出装置(賞遊技価値付加装置)109が設けられている。また、タンクレール106の下流側であって、遊技球払出装置109の上方には、タンクレール106を流下してきた遊技球の進行方向を変えて遊技球払出装置109に誘導するためのケースレール(遊技球誘導通路)108が設けられている。
タンクレール106の下方には、前面側に図柄表示装置31が取り付けられ、背面側に図柄制御基板ケース113、音ランプ制御基板ケース114、ランプインターフェース基板ケース112がそれぞれ取り付けられた裏ケース111が設けられている。裏ケース111の下方には主制御基板ケース115が設けられ、主制御基板ケース115の下方には電源基板ケース116が設けられ、裏機構盤102の右下方部には、払出制御基板ケース118が設けられている。これらの基板ケースには、後述の各種制御基板が格納されている。
裏機構盤102の右上方部には、大当り、発射装置制御、球切れ、扉開放、賞球、貸球用等の遊技機枠用外部接続端子を備えた枠用外部端子基板122が設けられている。
次に、本実施例の遊技機1の電子制御装置について、図7に基づいて説明する。図7は、電子制御装置の概略構成を示すブロック図である。
図7に示すように、電子制御装置は、主制御部(遊技制御部)200と、その主制御部200に接続された副制御部230、260及び280とを含んで構成されている。副制御部は、賞球制御部(払出制御部)230、音ランプ制御部260及び図柄制御部280から構成される。主制御部200は主制御基板200aを備え、副制御部230、260及び280は周辺制御基板として払出制御基板230a、音ランプ制御基板260a及び図柄制御基板280aをそれぞれ備えている。また、払出制御部230には、発射制御部250が接続されており、発射制御部250は発射制御基板250aを備えている。
なお、発射制御部250には主制御部200から指令信号が直接送信されることはなく、発射制御に係る指令信号は払出制御部230に送信され、発射制御部250は払出制御部230に送信された指令信号に基づいて制御を行うように構成されている。これは、後述するように発射制御部250はCPUを備えておらず、払出制御部230のCPUによって発射制御部250が行う制御を司るように構成されているからである。
主制御部200は、遊技の進行を司るものであり、各副制御部230、260及び280に処理内容を指示する指令信号(コマンドデータ)を送信し、各副制御部230、260及び280は指令信号に基づいて各種制御を行うように構成されている。
例えば、主制御部200から払出制御部230には、賞球払出を指示する賞球指示信号、遊技開始許可を指示する遊技開始許可信号、各種発射制御コマンド等のコマンドが送信される。各種発射制御コマンドには、球送り許可・禁止、発射許可・禁止、遊技開始許可等が含まれている。
また、主制御部200から音ランプ制御部260には、16連入球口LED表示部25の点灯表示を指示するLED表示コマンド、16連入球口LED表示部25のすべてのLEDの消灯を指示するLED表示コマンド等の各種ランプ制御コマンド及び各種音声制御コマンドが送信される。主制御部200から図柄制御部280には、音ランプ制御部260を介して、本図柄の表示を指示する誘導図柄表示制御コマンド、1〜16の入賞図柄の表示を指示する入賞図柄表示コマンド、すべての図柄表示の消灯を指示する入賞図柄消灯コマンド等の各種図柄制御コマンドが送信される。なお、疑似図柄の表示を指示する表示制御コマンドは、音ランプ制御部260から図柄制御部280に送信される。なお、主制御部200が本発明の主制御手段に相当し、音ランプ制御部260および図柄制御部280が本発明の副制御手段に相当している。また、LED表示コマンドおよび入賞図柄表示コマンドは、本発明の表示コマンドの一具体例を示すものである。
各制御部200、230、260及び280には、主電源129と接続された電源受電基板128から電源基板127と電源中継基板121とを介して電源が供給されている。また、電源立上げ時には、システムリセット信号が電源基板127および電源中継基板121を介して各制御部200、230、260及び280に送信される。なお、本実施例の遊技機1は、電源断時に主制御部200及び払出制御部230に作動電圧を供給する図示しないバックアップ電源部(図示略)を備えており、電源断時にも主制御部200及び払出制御部230のRAMデータが保持される。
図8は、主制御部200の主制御基板200aに設けられたCPU400の構成を示すブロック図である。図8に示すように、CPU400は、CPUコア401、内蔵RAM402(以下、単にRAMともいう)、内蔵ROM403(以下、単にROMともいう)、メモリ制御回路404、クロック発生器405、アドレスデコーダ406、ウォッチドッグタイマ407、カウンタ/タイマ408、パラレル入出力ポート409、リセット/割り込みコントローラ410、外部バスインターフェース411及び出力制御回路412を備えている。
CPU400は、ROM403に格納された制御プログラムにより、RAM402をワークエリアとして遊技機1全体の作動制御(遊技の基本進行制御)を司る。また、主制御部200は、CPU400が主体となって、ROM403に格納された当否判定プログラムにより当否判定を行う当否判定手段を構成している。なお、本実施例の主制御部200の制御周期は4msに設定されている。
また、RAM402には、遊技機1で用いられる各種乱数の乱数カウンタが設定されている。本実施例で用いられる乱数には、当否判定用乱数、図柄表示用乱数等がある。当否判定用乱数は、遊技球が誘導図柄作動ゲート29を通過した際に、役物誘導装置を作動させるか否かの判定(当否判定)に用いられる。予め当否判定用の当り値が設定されており、遊技球が誘導図柄作動ゲート29を通過したタイミングで取得された当否判定用乱数が、当り値と一致する場合に当りと判定される。図柄表示用乱数は、遊技球が誘導図柄作動ゲート29を通過した際に、図柄表示装置31で停止表示される誘導図柄を決定するために用いられる。
さらに、RAM402には、発射装置ユニットに送られた遊技球をカウントするための球送りカウンタと、発射装置ユニットで発射された遊技球をカウントするための発射カウンタと、入球口に入球した遊技球をカウントするための入球カウンタと、第1役物作動口32に入球し、誘導増加装置作動領域39aまたは誘導増加装置非作動領域から排出されていない遊技球をカウントする排出球未確認カウンタ等が設定されている。
図7に戻り、主制御部200には、盤用外部端子基板201、16連スイッチ中継基板202、誘導図柄作動ゲートスイッチ204、盤面中継基板210及び遊技枠中継基板220が接続されている。盤用外部端子基板201には、図示しない外部の試験装置を接続するための試験信号端子が複数設けられている。
16連スイッチ中継基板202には、16連入球口24の各入球口への入球を検知する16連入球口検知スイッチ203が接続され、16連入球口検知スイッチ203からの検知信号が主制御部200に送信される。そして、16連入球口検知スイッチ203からの検知信号により、16番の入賞図柄に対応する16番入球口24a(図2参照)への入球を検知した場合には得点増加装置の作動を開始する。誘導図柄作動ゲートスイッチ204は、遊技球が誘導図柄作動ゲート29を通過したことを検出するものである。
次に、盤面中継基板210を図9に基づいて説明する。図9は、盤面中継基板210に接続された各種遊技装置を示すブロック図である。盤面中継基板210は、遊技盤20面に設けられた各種スイッチ等と主制御部200との間で、スイッチ信号等を中継するものである。
図9に示すように、盤面中継基板210には、左入球口スイッチ211、役物作動口スイッチ212a及び212b、誘導増加装置作動領域スイッチ214、誘導増加装置非作動領域スイッチ215、各種ソレノイド216、第2役物誘導装置作動ゲートスイッチ218が接続されている。
左入球口スイッチ211は、左入球口26の内部に設けられ、遊技球の入球を検知するものである。役物作動口スイッチ212a及び212bは、第1役物作動口32及び第2役物作動口33の内部にそれぞれ設けられ、遊技球の入球を検知するものである。誘導増加装置作動領域スイッチ214は、誘導増加装置作動領域39aへの遊技球の通過を検知するものである。
誘導増加装置非作動領域スイッチ215は、誘導増加装置非作動領域への遊技球の通過を検知するものである。また、第2役物誘導装置作動ゲートスイッチ218は、遊技球が第2役物誘導装置作動ゲート30を通過したことを検出するものである。これらの遊技球検知スイッチや位置検知スイッチは、近接スイッチあるいはフォトセンサ等により構成することができる。
各種ソレノイド216としては、第1役物作動口32および第2役物作動口33をそれぞれ開閉するものがあり、開放ソレノイドと閉鎖ソレノイドとから構成されている。
次に、遊技枠中継基板220を図10に基づいて説明する。図10は、遊技枠中継基板220に対する信号の入出力を示すブロック図である。遊技枠中継基板220は、主に中枠3に設けられた各種スイッチ等と主制御部200との間で、スイッチ信号等を中継するものである。
図10に示すように、枠中継基板220には、発射球カウントスイッチ221、ファール球検出スイッチ222が接続されている。さらに枠中継基板220には、後述の球送り中継基板251を介して球送りカウントスイッチ254が接続されている。
発射球カウントスイッチ221は、発射装置ユニットにて発射された遊技球を検知するものである。ファール球検出スイッチ222は、発射装置ユニットから発射された遊技球が遊技領域21に到達しないで、下皿部6に戻ってきた遊技球を検知するものである。球送りカウントスイッチ254は、上皿部5から発射装置ユニットに送られた遊技球をカウントするものである。
次に、図7に戻り、払出制御部230について説明する。図7に示すように、払出制御部230には、枠用外部端子基板122、スイッチ中継端子基板231、CR接続基板234、発射制御部250等が接続されている。スイッチ中継端子基板231には、タンク球切れスイッチ232、下皿満タンスイッチ233が接続されている。タンク球切れスイッチ232は、枠用外部端子基板122にも接続されている。
タンク球切れスイッチ232は、賞球タンク105内の遊技球が球切れとなったことを検知するものである。タンク球切れスイッチ232の球切れ信号は、枠用外部端子基板122を介して外部の補給装置に送信され、補給装置から賞球タンク105に遊技球が補給される。下受け皿満タンスイッチ233は、下皿部6の下受け皿が満タン状態になったことを検知するものである。なお、払出制御部230の払出制御基板230aは、上記図8で示した主制御基板200aのCPU400と同様の構成を有するCPUを備えている。本実施例の払出制御部230の制御周期は、主制御部200より短い1msに設定されている。枠用外部端子基板122には、外部のホールコンピュータに信号を出力するための信号端子が設けられている。
払出制御部230を図11に基づいてさらに説明する。図11は、払出制御部230に対する信号の入出力を示すブロック図である。図11に示すように、払出制御部230には、CR接続基板234を介してプリペイドカードユニット13及びCR表示基板235が接続されている。CR表示基板235には、貸球ボタン236と返却ボタン237が接続されている。CR表示基板235は、CRユニット13との間で貸球やカード残り数等の信号を入出力するための基板である。
また、払出制御部230には、払出ユニット中継端子板239を介して払出モータ109f及び払出センサ109jが接続され、状態表示LED中継端子板240を介して賞球表示LED基板241及びエラー表示LED基板242が接続されている。払出センサ109jは、遊技球払出装置109で払い出された遊技球数を計数するものである。払出センサ109jは、遊技球払出装置109内部に設けられた2本の遊技球通路のそれぞれに払出前センサと払出後センサとして設けられている。遊技球払出装置109で払い出される遊技球には、入賞に対して払い出す賞球と、遊技者に貸し出す貸球とが含まれている。
賞球表示LED基板241及びエラー表示LED基板242は、それぞれ賞球表示LED表示部4g及びエラーLED表示部4h(図1参照)に対応している。賞球表示LED基板241のLEDは賞球獲得の際に点灯あるいは点滅し、エラーLED基板242のLEDはエラー発生の際に点灯あるいは点滅する。エラー表示LED基板242は複数種類のLEDを備えており、エラーLED表示部4hは複数種類のエラー報知を行うことができる。本実施例では、エラーLED表示部4hは、エラー報知として赤色とオレンジ色に点灯・点滅可能に構成されている。
次に、発射制御部250を図12に基づいて説明する。図12は、発射制御部250に接続された各種遊技装置を示すブロック図である。図12に示すように、発射制御部250には、発射ハンドル8、原点センサ251、発射モータ252、球送り中継端子板253等が接続されている。発射ハンドル8から発射制御部250には、遊技者が発射ハンドル8を所定量以上回動させたかどうかを示す発射スタートスイッチからの発射スタート信号、遊技者が発射ハンドル8に触れているかどうかを示すタッチスイッチ8aからのタッチ信号等が入力する。
上述のように、発射停止スイッチ8bはタッチスイッチ8aと直列的に接続されており、発射停止スイッチ8bのオン/オフはタッチ信号として出力される。遊技者がタッチスイッチ8aに触れていて、かつ、発射停止スイッチ8bが押されていない場合に、タッチ信号がオンになる。遊技者がタッチスイッチ8aに触れていないか、あるいは発射停止スイッチ8bを押した場合に、タッチ信号がオフになる。
原点センサ251は、発射モータ252の回転軸が所定の原点位置(原点角度)にあるかどうかを検知するものである。発射モータ252は、発射位置に送り込まれた遊技球を遊技領域21に打ち込むための槌10aを稼働させるものであり、遊技者が発射ハンドル8を操作することにより作動する。本実施例では、発射モータ252の駆動パルス信号の周波数を固定値とし、発射モータ252の回転周期、すなわち1回転に要する時間を固定値(本例では500ms)としている。
球送り中継端子板253には、上皿部5に貯留された遊技球を1個ずつ発射装置ユニットの発射位置に送り込むための球送りソレノイド12a、球送りカウントスイッチ254が接続されている。上述のように、球送りカウントスイッチ254からの信号は遊技枠中継基板220を介して主制御部200に送信される。
上記原点センサ251の信号は、発射制御部250を介して、払出制御部230に送信される。払出制御部230は、原点センサ251にて原点が検出された場合に、上記球送り許可信号を所定期間(本例では60ms)だけ許可状態(L出力)にするように構成されている。なお、本発明の副制御手段は払出制御部230と発射制御部250とを含んで構成されている。
次に、音ランプ制御部260を図13に基づいて説明する。図13は、音ランプ制御部260に接続された各種遊技装置を示すブロック図である。音ランプ制御部260に設けられた音ランプ制御基板260aには、CPU、ROM、RAM、入出力ポート等を有する演算回路構成要素(図示略)とサウンドジェネレータ(図示略)が設けられており、入出力ポートにおいて主制御部200に接続されている。
図13に示すように、音ランプ制御部260には、ランプインタフェース基板261を介して、各種盤面LED基板263、各種遊技枠部LED基板264等が接続されている。ランプインターフェース基板261は、各種ランプ類の駆動回路が設けられており、音ランプ制御基板260aから独立した別基板として構成されている。
盤面LED基板263および遊技枠LED基板264には、遊技効果LED基板等が接続されている。これらのランプ類はゲームの進行に対応して点灯・消灯又は点滅し、遊技効果を高めている。
さらに、音ランプ制御部260にはアンプ基板265が接続されている。アンプ基板265にはスピーカ266および音量スイッチ基板267が接続されている。スピーカ266からは、遊技の進行に対応して各種サウンド、音声等が出力される。音量スイッチ基板267は、図示しない音量スイッチの操作に従ってスピーカ266の出力音量の設定を行うものである。また、音ランプ制御基板260には、モード切替スイッチ268が設けられている。モード切替スイッチ268はディップスイッチとして構成されており、電源投入時に遊技場従業員が操作する。モード切替スイッチ268により、図柄表示装置31における背景や出現するキャラクタの変更等を行うことができる。
次に、図柄制御部280を図14に基づいて説明する。図14は、図柄制御部280に接続された各種遊技装置を示すブロック図である。図柄制御部280に設けられた図柄制御基板280aには、CPU、RAM、ROM、入出力ポート、VDP(ビデオディスプレイプロセッサ)等を有する演算回路構成要素(図示略)が設けられ、入出力ポートにおいて主制御部200に接続されている。
図14に示すように、図柄制御部280には、図柄表示装置31を作動させる図柄表示装置基板281とが接続されている。図柄制御部280は、CPUがROMに格納された制御プログラムに従ってRAMをワークエリアとして図柄表示装置31の表示制御を行う。また、図柄制御部280には、図示しない外部の試験装置を接続するための図示しない試験信号端子が複数設けられている。
図15は、図柄制御に関するコマンドの流れを示すブロック図である。図15に示すように、図柄制御に関するコマンドには、共通コマンドと図柄制御コマンドとがある。共通コマンドは、本図柄表示部31aで表示される本図柄の表示制御コマンドを含んでおり、主制御部200から音ランプ制御部260に送信される。音ランプ制御部260は、共通コマンドをそのまま図柄制御部280に送信する。図柄制御コマンドは、疑似図柄表示部31bで表示される疑似図柄の表示制御コマンドを含んでおり、音ランプ制御部260が主制御部200から受け取った共通コマンドに基づいて図柄制御部280に送信する。
また、入球口(16連入球口24、左入球口26、第1役物作動口31、第2役物作動口33)への遊技球の入球により、主制御部200は、音ランプ制御部260に対して16連入球口LED表示部25のLEDを点灯表示させるためのLED表示コマンドを送信するとともに、音ランプ制御部260を介して図柄制御部280に、入賞図柄表示部31cの入賞図柄を表示させるための入賞図柄表示コマンドを送信する。本実施例の主制御部200は、クロック信号に基づく制御周期毎(本実施例では4ms毎)に1個の入賞図柄表示コマンドを送信するように構成されている。この主制御部200から音ランプ制御部260および図柄制御部280へのLED表示コマンドおよび入賞図柄表示コマンドの送信は、後述のS406の処理で行われる。
ここで、LED表示コマンドおよび入賞図柄表示コマンドは、16連入球口24への入球に基づく入賞図柄の表示を指示するという同一の機能を果たすもので、コマンドの送信先が異なるものの、一対で送信されるものである。そこで、入賞図柄の表示に係る以下の説明では、内容が煩雑になることを避けるために、入賞図柄表示コマンドに基づく入賞図柄の表示について説明するが、この説明は、LED表示コマンドに基づく入賞図柄の点灯表示(16連入球口LED表示部25の点灯表示)にも適用できる。
入球口への1回の入球に対して1個の入賞図柄を表示させる第1の入球口(16連入球口24、左入球口26)に遊技球が順番に入球した場合は、主制御部200は遊技球が入球した順番に入賞図柄表示コマンドを送信する。「遊技球が順番に入球した場合」とは、1回の制御周期内で第1の入球口への遊技球の入球が1回あった場合を意味する。
入球口への1回の入球に対して複数の入賞図柄を表示させる第2の入球口(第1役物作動口31、第2役物作動口33)に遊技球が入球した場合、あるいは第1の入球口に遊技球が連続して入球した場合には、主制御部200は予め設定された入賞図柄表示コマンドの優先順位にしたがって入賞図柄表示コマンドを送信する。「遊技球が連続して入球した場合」とは、1回の制御周期内で第1の入球口への遊技球の入球が複数回あった場合を意味する。
図16は、主制御部200から音ランプ制御部260を介して図柄制御部280に送信される入賞図柄表示コマンドの優先順位を示す入賞図柄表示優先順位テーブルである。図16に示すように、本実施例の入賞図柄表示優先順位テーブルでは、遊技者が注目する入賞図柄に対応する入賞図柄表示コマンドの優先順位が高くなっている。「遊技者が注目する入賞図柄」とは、賞態様としての得点の成立に関係する入賞図柄である。
16連入球口24のうち、釘配置により遊技球が入球しにくくしてある入球困難入球口(本実施例では、3番、5番、11番、13番、15番の入球口)の近傍の入球口には、既に遊技球が入球して入賞図柄が表示されていることが多い。したがって、入球困難な入球口に入球すれば得点が成立する可能性が高く、遊技者は入球困難な入球口に対応する入賞図柄に注目していることが多い。
このため、本実施例では、3番、5番、11番、13番、15番の入球口に対応する入賞図柄表示コマンドの優先順位を高く設定している。具体的には、3番入球口に対応する入賞図柄表示コマンドを優先順位1番、5番入球口に対応する入賞図柄表示コマンドを優先順位2番、11番入球口に対応する入賞図柄表示コマンドを優先順位3番、13番入球口に対応する入賞図柄表示コマンドを優先順位4番、15番入球口に対応する入賞図柄表示コマンドを優先順位5番としている。残りの入球口に対応する入賞図柄表示コマンドは、数字の小さい順に優先順位をつけている。なお、LED表示コマンドについても、入賞図柄表示コマンドと同様に優先順位がつけられている。
次に、遊技確認時間を図17に基づいて説明する。本実施例の遊技機1では、ゲームとゲームとの間に遊技確認時間(本例では16ms)が設けられている。図17は主制御部200から外部検査装置に出力される遊技中信号の出力タイミングチャートであり、(a)は電源投入時、(b)は遊技中を示している。
電源投入時には、図17(a)に示すように、電源投入から遊技の結果が得られるまで、主制御部200から外部の検査装置に遊技中であることを示す遊技中信号が試験信号端子から出力される。次回のゲーム以降は、図17(b)に示すように、遊技確認時間終了後から次のゲームの遊技の結果が得られるまで遊技中信号が出力される。この遊技中信号が出力されていない時間が遊技確認時間となる。この遊技確認時間により、外部検査装置側で1ゲームの開始及び終了を明確に把握することが可能となる。
また、遊技確認時間は、前のゲームにおける15個の遊技球すべてが複数の入球口(例えば、16連入球口24、第1役物作動口32、第2役物作動口33、左入球口26、誘導増加装置作動領域39a、誘導増加装置非作動領域)へ入球・通過した後、後述の2秒間(一定時間)のインターバル時間の経過後または/および前述の0.5秒の入賞図柄確認時間の経過後において、遊技の結果が得られた際に設定される。このため、15個の遊技球の上記各入球口等への入球・通過以外に遊技機1に備えられた各遊技装置(例えば、遊技球払出装置109、役物誘導装置、誘導増加装置等)の作動・非作動状況をも明確化して1ゲームの区切りを完全に明確化できる。
また、本実施例の遊技機1では、1ゲームにおいて遊技球15個のすべての発射が行われた後、次のゲームに進む前に所定のインターバル時間(例えば2秒)が設けられている。主制御部200は、発射球カウントスイッチ221により15個すべての遊技球が発射されたことを検出すると、インターバル機能を開始する。主制御部200は、インターバル機能の開始により払出制御部230に発射禁止コマンドを送信する。これにより、払出制御部230から発射制御部250への発射許可信号がオフとなり、発射制御部250は発射モータ252の動作を禁止する。この結果、インターバル機能作動中は発射装置ユニットが停止する。インターバル機能は作動を開始してから2秒後に停止し、インターバル時間が終了する。
次に、本実施例の遊技機1の作動を図18〜図29のフローチャートに基づいて説明する。図18は、主制御部200のROMに格納されたプログラムに基づいてCPU400が実行するメインジョブの一例を示している。図18に示すメインジョブは、電源投入処理S100を実行した後、遊技開始処理S200、ゲーム管理処理S300、入賞図柄処理S400、役物処理S500、得点増加装置処理S600、誘導増加装置処理S700、誘導図柄および役物誘導装置処理S800の各ステップが、タイマリセットされる毎に繰り返し実行される。なお、本実施例では、リセット周期は4msに設定されている。
電源投入処理S100を図19のフローチャートに基づいて説明する。この電源投入処理は、電源投入時と電源断発生後の復電時に行われるものである。まず、電源投入時に必要な各種設定を行う(S101)。具体的には、スタックポインタをRAMの所定アドレスに設定し、割り込みモードの設定を行い、RAMのアクセスを許可する。
次に、RAMクリアスイッチが押されている場合、あるいは、RAMにバックアップフラグ(電源断の発生情報)が設定されていない場合には、電源投入時と判定してRAM初期化処理を行い、その後リターンする(S102、S103、S104)。RAM初期化処理としては、CPU周辺の内蔵デバイスの初期設定を行い、RAMの全領域を0クリアし、通常遊技中の初期値を設定し、割り込みを許可する。また、ゲーム開始フラグを設定する。
一方、RAMにバックアップフラグが設定されている場合には電源断復帰時と判断し、電源断時に保護したRAMの内容からチェックサムを算出して(S105)、電源断時に作成、保存したチェックサムの内容と比較する(S106)。これらのチェックサムが一致しない場合にはRAMの内容が壊れていると判定し、上記S104のRAM初期化処理を行う。RAMの内容が正常にバックアップされている場合には、以下の復電時の処理を行う。
まず、電源断直前のスタックポインタを復帰し、バックアップフラグをクリアする。次に、電源断時の遊技状態に復帰させるための復帰設定を行い、CPU周辺デバイスの初期設定を行い、レジスタを電源断直前の状態に戻す。その後、電源断直前のプログラム実行位置に戻ってプログラムを再開する。
次に、遊技開始処理S200を図20のフローチャートに基づいて説明する。まず、主制御部200に接続されているRAMクリアスイッチ以外のすべてのスイッチを読み込み(S201)、各々のスイッチ状態を判定して検出情報を保存する(S202)。
次に、当否判定用乱数、図柄表示用乱数等の各種乱数の更新を行う(S203)。具体的には、上述のRAMに設定された乱数カウンタの値を、初期値(例えば0)から所定値(例えば255)の間で1ずつ加算する。乱数カウンタの値が所定値を超える場合には初期値に戻る。
次に、S204〜S212の賞球制御を行う。まず、16連入球口スイッチ203により16連入球口24の各入球口をチェックし、遊技球が16連入球口24に入球して入賞となる組合せが得られた場合には、該当する得点情報をRAMに保存する(S204、S205)。次に、ケースレール球切れスイッチ108および下受け皿満タンスイッチ224により、球切れまたは満タン状態を判定する(S206)。
球切れ又は満タン状態で賞球停止状態でない場合には、払出制御部230に払出不可指定コマンドを送信する(S207、S208)。球切れまたは満タン状態でなく賞球停止状態の場合には、払出制御部230に払出可指定コマンドを送信する(S209、S210)。保存した得点情報がある場合には、払出制御部230に得点に応じた賞球コマンドを送信する(S211、S212)。
次に、ゲーム管理処理S300を図21のフローチャートに基づいて説明する。まず、ゲーム開始フラグによりゲーム開始時か否かを判定する(S301)。この結果、ゲーム開始時であれば、ゲーム開始時の設定を行い(S302)、リターンする。ゲーム開始時の設定として、ゲームの開始に必要な各種のフラグやタイマに対して確認、設定あるいはクリア等の処理を行う。
一方、ゲーム開始時でない場合には、まず、球送りカウントスイッチ254により球送りの監視を行う(S303)。球送りカウントスイッチ254がオンの場合には、球送りカウンタを1加算する。球送りカウンタが15以上になった場合には、払出制御部230に球送り禁止コマンドを送信し、球送りを終了する。
次に、発射球カウントスイッチ222により発射球の監視を行う(S304)。発射球カウントスイッチ222がオンの場合には、発射カウンタを1加算する。発射カウンタが15以上になった場合には、払出制御部230に発射禁止コマンドを送信し、15個発射完了とする。
次に、ファール球検出スイッチ223によりファール球の監視を行う(S305)。具体的には、ファール球検出スイッチ223がオンの場合には、球送りカウンタおよび発射カウンタを1減算する。
次に、複数の入球口スイッチ(16連入球口スイッチ203、左右入球口スイッチ211、役物作動口スイッチ212a、212b)により、複数の入球口(16連入球口24、左入球口26、役物作動口32、33)における入球の監視を行う(S306)。複数の入球口スイッチ203、211、212a、212bにより、複数の入球口24、26、32、33のいずれかへの入球を検知した場合には入球カウンタを1加算し、入球カウンタが15以上となった場合には15個入球完了とする。
次に、S307〜S314のゲーム終了チェック処理を行う。まず、遊技の結果が得られたか否か、すなわち1ゲームが終了したか否かを判定する。遊技の結果は、以下のすべての要件を満たしている場合に得られる。
すなわち、発射カウンタにより遊技球15個発射と判定され(S307)、インターバル時間が経過したと判定され(S308)、入球カウンタにより遊技球15個がすべて入球したと判定され(S309)、入賞図柄確認時間が経過したと判定され(S310)、誘導図柄表示部31a、31bの作動が終了したと判定され(S311)、第1役物作動口32に入球した遊技球が誘導増加装置作動領域39aまたは誘導増加装置非作動領域を通過したと判定され(S312)、獲得遊技球(賞球)の払出が完了したと判定された(S313)場合に遊技の結果が得られたと判定できる。
この結果、遊技の結果が得られた、すなわち1ゲームが終了したと判定された場合には、ゲーム終了処理としてゲーム終了フラグを1にして、リターンする(S314)。上記要件のいずれかを満たさないと判定された場合には、そのままリターンする。なお、ゲーム終了フラグが1に設定されると遊技の結果が得られ、図17で示した遊技中信号が16msの間オフとなる。したがって、遊技確認時間が設定され、その時間の経過後、次のゲームが開始可能となる。
次に、入賞図柄処理S400を図22のフローチャートに基づいて説明する。まず、ゲーム終了フラグにより遊技の結果が得られたか否か判定する(S401)。この結果、遊技の結果が得られたと判定された場合には、遊技終了時の設定として、図柄制御部280に入賞図柄消灯コマンドを送信し、音ランプ制御部260にLED消灯コマンドを送信する(S401、S402)。その後リターンする。これにより、入賞図柄表示部31cの入賞図柄を表す花火の導火線の火が消されるとともに、16連入球口24の疑似入賞図柄が点灯表示される。
一方、遊技の結果が得られていないと判定された場合には、遊技中であるか否か判定し(S403)、入球カウンタにより15個入球完了したか否か判定し(S404)、16連入球口スイッチ203により16連入球口24の各入球口に入球があったか否か判定する(S405)。この結果、遊技中であって15個入球完了する前に入球口に入球があった場合には、図柄制御部280に各入球口に対応した入賞図柄表示コマンドを送信し、音ランプ制御部260にLED表示コマンドを送信し(S406)、リターンする。それ以外の場合はそのままリターンする。これにより、入賞図柄表示部31cの入賞図柄を表す花火の導火線に火がつくとともに、16連入球口24の疑似入賞図柄が点灯表示される。
次に、役物遊技処理S500を図23のフローチャートに基づいて説明する。まず、遊技中か否か判定する(S501)。この結果、遊技中でない場合にはそのままリターンする。一方、遊技中である場合には、S502〜S507の第1役物処理を行う。まず、第1役物が作動中であるか否か判定する(S502)。
この結果、第1役物が作動中でないと判定された場合には、第1役物作動処理を行う(S503、S504、S505)。具体的には、入球カウンタにより遊技球が15個入球完了したか否か判定し、役物作動口スイッチ212aにより第1役物作動口32に入球があったか否かを判定する。この結果、遊技球が15個入球完了していない状態で、第1役物作動口32に入球があった場合には、第1役物の作動を開始し、後述の第2役物処理に移る。それ以外の場合には、そのまま第2役物処理に移る。第1役物の作動により、12・13・15・16番の入賞図柄が点灯表示される。
一方、第1役物が作動中と判定された場合には、第1役物作動終了処理を行う(S506、S507)。具体的には、ゲーム終了フラグにより遊技の結果が得られたか否か判定する。この結果、遊技の結果が得られたと判定された場合には、第1役物の作動を終了して第2役物処理に移る。一方、遊技の結果が得られていないと判定された場合には、そのまま第2役物処理に移る。
次に、S508〜S513の第2役物処理を行う。まず、第2役物が作動中であるか否か判定する(S508)。
この結果、第2役物が作動中でないと判定された場合には、第2役物作動処理を行う(S509、S510、S511)。具体的には、入球カウンタにより遊技球が15個入球完了したか否か判定し、役物作動口スイッチ212bにより第2役物作動口33に入球があったか否かを判定する。この結果、遊技球が15個入球していない状態で、第2役物作動口33に入球があったと判定された場合には、第2役物の作動を開始して、リターンする。それ以外の場合には、そのままリターンする。第2役物の作動により、11・12・14・15番の入賞図柄が点灯表示される。
一方、第2役物が作動中と判定された場合には、第2役物作動終了処理を行う(S512、S513)。具体的には、ゲーム終了フラグにより遊技の結果が得られたか否かを判定し、遊技の結果が得られたと判定された場合には、第2役物の作動を終了してリターンする。一方、遊技の結果が得られていない場合には、そのままリターンする。
次に、得点増加装置処理S600を図24のフローチャートに基づいて説明する。まず、遊技中か否か判定し、遊技中でないと判定された場合には、そのままリターンする(S601)。一方、遊技中と判定された場合には、得点増加装置が作動中か否か判定する(S602)。
この結果、得点増加装置が作動中でないと判定された場合には、得点増加装置作動処理を行う(S603〜S605)。具体的には、入球カウンタにより遊技球が15個入球完了したか否か判定し、16連入球口検知スイッチ203により16番の入賞図柄に対応する16番入球口(得点増加装置作動口)24aに入球があったか否かを判定する。この結果、遊技球が15個入球していない状態で、16番入球口24aに入球したと判定された場合には、得点増加装置の作動を開始し、リターンする。それ以外の場合にはそのままリターンする。
一方、得点増加装置が作動中であると判定された場合には、得点増加装置作動終了処理を行う(S606、S607)。具体的には、ゲーム終了フラグにより遊技の結果が得られたか否かを判定し、遊技の結果が得られたと判定された場合(ゲームが終了した場合)には、得点作動装置の作動を終了してリターンする。一方、遊技の結果が得られていないと判定された場合には、そのままリターンする。
次に、誘導増加装置処理S700を図25のフローチャートに基づいて説明する。まず、遊技中か否かを判定する(S701)。この結果、遊技中でないと判定された場合には、そのままリターンする。
一方、遊技中と判定された場合には、誘導増加装置が作動しているか否かを判定する(S703)。この結果、誘導増加装置が作動していないと判定された場合には、作動領域スイッチ214により遊技球が誘導増加装置作動領域39aを通過したか否かを判定する(S704)。この結果、遊技球が誘導増加装置作動領域39aを通過したと判定された場合には、誘導増加装置の作動を開始して(S705)、リターンし、通過していないと判定された場合は、そのままリターンする。
誘導増加装置の作動により、第2役物誘導装置作動ゲート30が有効になる。そして、特別遊技状態の発生中に第2役物誘導装置作動ゲート30を遊技球が通過すると、第2役物作動口33が開放する。さらに、第1役物作動口32が開放する確率を増加させる。具体的には、第1役物作動口32が開放する確率を「1/1」に増加させる。
上記S703にて誘導増加装置が作動中と判定された場合には、誘導増加装置作動終了処理を行う。具体的には、作動領域スイッチ214により遊技球が誘導増加装置作動領域39aを通過したか否かを判定し(S706)、誘導増加装置の作動開始から14ゲーム(14ラウンド)終了したか否かを判定する(S707)。この結果、遊技球が誘導増加装置作動領域39aを通過した場合、あるいは誘導増加装置の作動開始から14ゲーム終了した場合には、誘導増加装置の作動を停止し(S708)、リターンする。それ以外の場合には、そのままリターンする。誘導増加装置の停止により特別遊技状態が終了し、第2役物誘導装置作動ゲート30が無効となる。
ここで、特別遊技状態が途中で消滅(いわゆるパンク)した場合(S706がYES)、図柄表示部31のパンク報知部を表示させる(S709)。パンクしたことについて遊技者が遊技場従業員に不満を訴えた場合、遊技場従業員は、パンク報知部が表示していることを確認することにより、特別遊技状態中に遊技球が誘導増加装置作動領域39aを通過してパンクしたことを、遊技者に説明することができる。従って、パンクしたことに起因する遊技者と遊技場従業員とのトラブルを防止し、遊技の健全性を高めることができる。
次に、誘導図柄および役物誘導装置処理S800を図26(a)、図26(b)のフローチャートに基づいて説明する。まず、第1役物誘導装置が作動しているか否かを判定する(S801)。この結果、第1役物誘導装置が作動中であると判定された場合には、後述のS816〜S818で示す役物誘導装置終了処理を行う(S801)。一方、第1役物誘導装置が作動中でないと判定された場合には、誘導図柄が変動中か否かを判定する(S802)。
この結果、誘導図柄が変動中であると判定された場合は、後述のS808で示す変動時間経過判定処理に移る。一方、誘導図柄が変動中でないと判定された場合には、誘導図柄の停止表示時間中であるか否かを判定する(S803)。
この結果、誘導図柄の停止表示時間中であると判定された場合には、後述のS811で示す停止表示時間経過判定処理に移る。一方、誘導図柄の停止表示時間中でないと判定された場合には、誘導図柄作動ゲートスイッチ204により遊技球が誘導図柄作動ゲート29を通過したか否かを判定する(S804)。
この結果、遊技球が誘導図柄作動ゲート29を通過していないと判定された場合はそのままリターンする。一方、遊技球が誘導図柄作動ゲート29を通過したと判定された場合は誘導図柄当否判定を行う(S805)。
ここで、誘導図柄当否判定処理を図27のフローチャートに基づいて説明する。なお、ここでの当否判定処理は、本図柄に係る当否判定処理である。まず、当否判定用乱数の値が予め設定された当り値に該当するか否かを判定する(S8051)。当否判定用乱数は、遊技球が誘導図柄作動ゲート29を通過したタイミングで乱数カウンタより取得される。
この結果、当否判定用乱数の値が当りであると判定された場合には、当りのときに図柄表示装置31に表示される当り停止図柄を設定し(S8052)、当り予定フラグをセットする(S8055)。一方、当否判定用乱数の値が当りでないと判定された場合には、外れのときに図柄表示装置31に表示される外れ停止図柄を設定する(S8053)。そして、誘導増加装置が作動中か否かを判定する(S8054)。
その結果、誘導増加装置が作動中であると判定された場合には、当り予定フラグをセットする(S8055)。一方、誘導増加装置が作動中でないと判定された場合には、そのままリターンする。なお、図柄表示装置31に表示される当り図柄および外れ図柄は、図柄表示用乱数を用いて決定される。
なお、当り予定フラグがセットされた場合には、後述のS813の処理にて第1役物誘導装置が作動して、第1役物作動口32が開放することとなるが、本実施例では、当否判定用乱数値が当りでない場合で(S8051:NO)、外れ停止図柄が設定された場合(S8053)であっても、誘導増加装置が作動中(特別遊技状態発生中)であれば、当り予定フラグをセットするものとしている。つまり、誘導増加装置作動中に遊技球が誘導図柄作動ゲート29を通過した場合は、誘導図柄の当否判定の結果に関係なく第1役物誘導装置が作動して、第1役物作動口32が開放されることとなる。
次に図26(a)に戻り、誘導図柄表示部31a、31bに表示される誘導図柄の変動時間設定及び変動パターンの設定を行い(S806)、図柄制御部280に所定の図柄制御コマンドを送信し、誘導図柄の変動を開始する(S807)。なお、本実施例では、誘導図柄変動時間は本図柄を1.1秒とし、疑似図柄を1.4秒としている。
次に、誘導図柄変動時間が経過したか否かの判定を行う(S808)。この結果、誘導図柄変動時間が経過していないと判定された場合にはそのままリターンする。一方、誘導図柄変動時間が経過していると判定された場合には、誘導図柄を停止させ(S809)、誘導図柄停止表示時間(本例では0.5秒)を設定する(S810)。
次に、誘導図柄停止表示時間が経過したか否かの判定を行う(S811)。この結果、誘導図柄停止表示時間が経過していないと判定された場合には、そのままリターンする。一方、誘導図柄停止表示時間が経過していると判定された場合には、当り予定フラグがセットされているか否かを判定する(S812)。
この結果、当り予定フラグがセットされていないと判定された場合には、そのままリターンする。一方、当り予定フラグがセットされていると判定された場合には、第1役物誘導装置の作動を開始する(S813)。
次に、図28のフローチャートに示すガイド処理を行う(S814)。ここでは、特別遊技状態終了後の最初のゲーム開始時に第1役物作動口32が開放したままの状態となるように、遊技者に狙い所をガイドし、それにより、連続した特別遊技状態の発生(いわゆる連荘)の確率を高くするものである。
まず、誘導増加装置が作動しているか否かを判定し(S8141)、誘導増加装置が作動していない場合には、そのままリターンする。一方、S8141で誘導増加装置が作動していると判定された場合には、誘導増加装置の作動開始から12ゲームが終了したか否かの判定を行う(S8142)。この結果、12ゲームが終了していないと判定された場合には、そのままリターンする。
一方、12ゲームが終了したと判定された場合には、第1役物作動口32が閉鎖しているか否かを判定し(S8143)、第1役物作動口32が閉鎖している場合には、図柄制御部280に図柄制御コマンドを送信し、図柄表示装置31の遊技情報報知部にて左打ちをするようにガイドする(S8144)。左打ちにより遊技球が誘導図柄作動ゲート29を通過しやすくなり、誘導図柄表示部31a、31bが作動を開始する。このとき、誘導増加装置が作動中であるため、誘導図柄当否判定用乱数値が当り値に該当するしないに関わらず(誘導図柄の停止図柄の組合せに関わらず)、第1役物作動口32が開放される。
左打ちをガイドした後、当り予定フラグがセットされたか否かを判定する(S8145)。この結果、当り予定フラグがセットされていないと判定された場合には、そのままリターンする。一方、当り予定フラグがセットされていると判定された場合には、図柄制御部280に図柄制御コマンドを送信し、図柄表示装置31の遊技情報報知部にて右打ちをするようにガイドする(S8147)。また、S8143にて第1役物作動口32が閉鎖していない(開放されている)と判定された場合も、図柄表示装置31の遊技情報報知部にて右打ちをするようにガイドする(S8147)。なお、S8144で左打ちをガイドした後に当り予定フラグがセットされた場合、当り予定フラグがセットされた状態で停止表示した誘導図柄の停止表示時間(例えば、6.8秒)経過後に、第1役物作動口32を開放させるようになっている。
このように、図柄表示装置31の遊技情報報知部にて、誘導増加装置の作動開始に関する情報として右打ちをするようにガイドすることにより、開放された第1役物作動口32への入球を回避しつつ、第2役物誘導装置作動ゲート30、第2役物作動口33などを遊技者に狙わせることができる。
そして、右打ちをするようにガイドして、開放された第1役物作動口32への入球を回避させることにより、特別遊技状態終了後の最初のゲーム開始時に第1役物作動口32が開放した状態にすることができ、このとき、遊技球を第1役物作動口32に入球させる。この遊技球が特定領域(誘導増加装置作動領域39a)を通過すれば、特別遊技状態を再度発生させることができる。したがって、連荘に対する遊技者の期待感を格段に高めて、興趣を向上させることができる。
また、誘導増加装置の作動開始から12ゲームが終了した時点で、図柄表示装置31の遊技情報報知部にて左打ちをガイドすることにより、仮に13ゲーム目で遊技球が誘導図柄作動ゲート29を通過しなかった場合でも、14ゲーム目で高い確率で遊技球が誘導図柄作動ゲート29を通過することとなり、第1役物作動口32が開放される。したがって、13ゲームが終了した時点で左打ちをガイドする場合よりも高い確率で、特別遊技状態終了後の最初のゲーム開始時に第1役物作動口32が開放した状態にすることができる。
次に、図26(b)に戻り、上記S801で第1役物誘導装置が作動中と判定された場合には、役物誘導装置終了処理を行う(S816、S817、S818)。具体的には、第1役物作動口32に入球したか否かを判定し、遊技の結果が3回得られたか否かを判定する。この結果、第1役物作動口32に入球したか、あるいは遊技の結果が3回得られたと判定された場合には、第1役物誘導装置の作動を停止する。これにより、第1役物作動口32が閉鎖する。一方、いずれかの条件を満たさない場合には、そのままリターンする。
次に、電源断発生処理S900を図29のフローチャートに基づいて説明する。この電源断発生処理は、停電等によって電源断が発生してノンマスカブル割り込みが発生した場合に行われる。
まず、使用レジスタをRAMに退避し、スタックポインタの値を保存する(S901、S902)。次に、遊技球払出装置109の賞球残数を確認するために、払出センサ109jの監視を所定時間(本例では84ms)行い、第1役物作動口32および第2役物作動口33の役物作動口スイッチ212aおよび212bを通過する遊技球の監視を所定時間(本例では84ms)行う(S903、S904)。次に、チェックサムを算出して保存し、バックアップフラグをセットする(S905、S906)。次に、RAMへのアクセスを禁止し、システムリセットが発生するまで無限ループ処理を行う(S907)。RAMデータは、図示しないバックアップ電源部により補償される。システムリセットが発生した場合には、上記電源投入処理S100に移る。
以上のように、主制御部200から図柄制御部280に送信される入賞図柄表示コマンドに、得点の成立に関係する入賞図柄の優先順位が高くなるように優先順位をつけることで、遊技者が注目している入賞図柄を優先的に表示させることができる。これにより、複数の入賞図柄を同時に表示させる際に、遊技者に違和感を与えることを防止できる。
(他の実施形態)
なお、上記実施例では、主制御部200が入賞図柄表示コマンドを送信する際の優先順位を遊技盤20上の釘配置によって決定したが、これに限らず、以下のように決定することもできる。
例えば、上記実施例の遊技機1には高得点(3点)が付与される入賞図柄の組合せであるジャックポット(12・13・14・15番と、13・14・15番・16番)が設定されている。このジャックポットは、得点が高く設定されているので、遊技者が注目していることが多い。したがって、入賞図柄表示優先順位テーブルにおいて、ジャックポットが設定されている入賞図柄に対応する入賞図柄表示コマンドの優先順位を高くすることができる。
また、入賞図柄表示優先順位テーブルを複数用意し、遊技状態にしたがって入賞図柄表示優先順位テーブルを変更することもできる。
例えば、遊技の進行にともなって、遊技領域21の左側を狙って遊技球を弾発する左打ちや、遊技領域21の右側を狙って遊技球を弾発する右打ちといった変則打ちを行うことが遊技者にとって有利になることがある。具体的には、通常遊技状態では、遊技領域21の左側に位置する誘導図柄作動ゲート29を狙って左打ちを行うことが有利となる。このとき、遊技者は左側の入賞図柄に注目していることが多い。特別遊技状態(誘導増加装置作動中)では、遊技領域21の右側に位置する16番入球口(得点増加装置作動口)24a、第2役物誘導装置作動ゲート30等を狙って右打ちを行うことが有利となる。このとき、遊技者は右側の入賞図柄に注目していることが多い。
このため、左打ちを行うことが有利な遊技状態(例えば通常遊技状態)では、左側に位置する入賞図柄の順(1番→2番→3番…→16番)に優先順位をつけた入賞図柄表示優先順位テーブルを用い、右打ちを行うことが有利な遊技状態(例えば特別遊技状態)では、右側に位置する入賞図柄の順(16番→15番→14番…→1番)に優先順位をつけた入賞図柄表示優先順位テーブルを用いるようにすることができる。
また、特別遊技状態では最高得点(10点)が獲得される場合が多いため、遊技者は単位遊技ごとに最高得点を獲得できたかどうかに関心がある。上記実施例の遊技機では、高得点(3点)が付与される入賞図柄の組み合わせであるジャックポット(12・13・14・15番と、13・14・15・16番)が設定されている。しかも、特別遊技中の単位遊技ごとに第2役物作動口33が開放する。そして、第2役物作動口33に入球することにより、11・12・14・15番の入賞図柄が点灯表示される。
特別遊技中は、右打ちをしているので開放状態の第2役物作動口33に入球することは容易である。つまり、ジャックポットを成功させて最高得点を獲得するのに必要なのは、13番と16番になる。特に13番は両方のジャックポットに関係しているので、単位遊技中に入球できず、0点で終わることもある。一方、16番は入球できなくても13番が入球できれば、1つのジャックポット(12・13・14・15番)は完成するので少なくとも3点にはなる。
つまり、13番に遊技者の関心がより向けられているが、16番が点灯しなければ最高得点(10点)にはなりにくいので、上記実施例の遊技機の場合には、13番と16番が点灯するか否かに遊技者の関心が向けられている。従って、上記遊技機の場合には、特別遊技中の優先順位を(13番→16番→15番→14番→12番→11番…→1番)にするのが、より効果的である。
また、上記実施例において本発明を組合せ式遊技機に適用した場合、遊技球15個の発射を単位遊技としたが、本発明は遊技球16個の発射を単位遊技とする組合せ式遊技機にも適用可能である。
また、上記実施例では図27のフローチャートで示したように、誘導増加装置の作動中は当否判定用乱数が外れの場合であっても当り予定フラグをセットするように構成したが、図30に示すフローチャートのように構成してもよい。すなわち、外れ停止図柄のパターン中に誘導増加装置の作動中であっても当り予定フラグをセットしない「大外れ」となる外れ停止図柄を予め設定する。そして、S8055で設定した外れ停止図柄が大外れである場合には(S8055:NO)、誘導増加装置の作動中であっても当り予定フラグをセットしない。
1…遊技機、20…遊技盤、24…16連入球口(入球領域)、26…左入球口(入球領域)、29…誘導図柄作動ゲート、31…図柄表示装置(可変表示装置)、31c…入賞図柄表示部、32…第1役物作動口(入球領域)、33…第2役物作動口(入球領域)、36…特別遊技装置、200…主制御部(主制御手段、可変入球装置、特別遊技発生装置)、230…払出制御部、250…発射制御部、260…音ランプ制御部、280…図柄制御部(図柄制御手段)。