JP4326272B2 - Dye-sensitized solar cell dye - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、一般式(1)、(A−6)、(A−7)または(A−8)で示される色素増感型太陽電池用色素に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
大量の化石燃料の使用で引き起こされるCO2濃度増加による地球温暖化、更に人口増加に伴うエネルギー需要の増大は、人類の存亡にまで関わる問題と認識されている。そのため近年、無限で有害物質を発生しない太陽光の利用が精力的に検討されている。このクリーンエネルギー源である太陽光利用として現在実用化されているものは住宅用の単結晶シリコン、多結晶シリコン、アモルファスシリコンおよびテルル化カドミウムやセレン化インジウム銅等の無機系太陽電池が挙げられる。
【0003】
しかしながら、これらの無機系太陽電池にも欠点がある。例えばシリコン系では、非常に純度の高いものが要求され、当然精製の工程は複雑でプロセス数が多く、製造コストが高い。それ以外にも軽量化等の要求もあり、特に、ユーザーへのペイバックが長い点でも不利であり、普及には問題があった。
【0004】
その一方で、有機材料を使う太陽電池も多く提案されている。有機太陽電池としては、p型有機半導体と仕事関数の小さい金属を接合させるショットキー型光電変換素子、p型有機半導体とn型無機半導体、あるいはp型有機半導体と電子受容性有機化合物を接合させるヘテロ接合型光電変換素子等があり、利用される有機半導体は、クロロフィル、ペリレン等の合成色素や顔料、ポリアセチレン等の導電性高分子材料、またはそれらの複合材料等である。これらを真空蒸着法、キャスト法、またはディッピング法等により、薄膜化し電池材料が構成されている。有機材料は低コスト、大面積化が容易等の長所もあるが、変換効率は1%以下と低いものが多く、また耐久性も悪いという問題もあった。
【0005】
こうした状況の中で、良好な特性を示す太陽電池がスイスのグレッツェル博士らによって報告された(非特許文献1)。この文献には電池作製に必要な材料および製造技術も開示されている。提案された電池は色素増感型太陽電池、あるいはグレッツェル型太陽電池と呼ばれ、ルテニウム錯体で分光増感された酸化チタン多孔質薄膜を作用電極とする湿式太陽電池である。この方式の利点は酸化チタン等の安価な酸化物半導体を高純度まで精製する必要がないこと、従って安価で、更に利用できる光は広い可視光領域にまでわたっており、可視光成分の多い太陽光を有効に電気へ変換できることである。
【0006】
反面、資源的制約があるルテニウム錯体が使われているため、この太陽電池が実用化された場合に、ルテニウム錯体の供給が危ぶまれている。また、このルテニウム錯体は高価なため、安価な有機色素へ変更することが出来れば、この問題は解決出来る。この電池の色素としてメロシアニン色素、シアニン色素、9−フェニルキサンテン系色素が報告されている(例えば、特許文献1〜3参照)。しかしながら、これらの色素は酸化チタンへの吸着が低かったり、高い増感効果を得るには至っておらず、また、経時安定性にも問題がある。
【0007】
【非特許文献1】
Nature,353,737(1991)
【特許文献1】
特開平11−238905号公報
【特許文献2】
特開2001−76773号公報
【特許文献3】
特開平10−92477号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は高性能の色素増感型太陽電池用色素を提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは上記目的を達成すべく鋭意検討した結果、前記一般式(1)、(A−6)、(A−7)または(A−8)で示される色素増感型太陽電池用色素で目標達成する事が出来た。
【0010】
【化2】
【0011】
一般式(1)において、R1はアルキル基、アラルキル基、アルケニル基、アリール基、ヘテロ環を示し、置換基を有していてもよい。R2は窒素原子と共に環状構造を形成する連結基を示す。また、R1とR2、R1と窒素原子と結合したベンゼン環と結合して環を形成してもよい。R3は水素原子、アルキル基、アルコキシ基、ハロゲン原子を示し、置換基を有していてもよい。R4は二価の連結基を示す。R5〜R7はアルキル基、アリール基、ヘテロ環を示し、置換基を有していてもよい。X1〜X3は酸素原子、硫黄原子、セレン原子を示す。X4は酸素原子、硫黄原子、シアノ酢酸基、ジシアノメチレン基を示す。nは0または1を示す。炭素−炭素二重結合は、E型またはZ型の何れであってもよい。
【0012】
【発明の実施の形態】
ここでR1の具体例としては、メチル基、エチル基、イソプロピル基等のアルキル基、ベンジル基、1−ナフチルメチル基等のアラルキル基、ビニル基、ジフェニルビニル基、シクロヘキセニル基等のアルケニル基、フェニル基、1−ナフチル基等のアリール基、フリル基、チエニル基、インドリル基等のヘテロ環を挙げることが出来る。また、R1は置換基を有していてもよく、その置換基の具体例としては、上述のアルキル基、メトキシ基、エトキシ基、n−ヘキシルオキシ基等のアルコキシ基、メチルチオ基、n−ヘキシルチオ基等のアルキルチオ基、フェノキシ基、1−ナフチルオキシ基等のアリールオキシ基、フェニルチオ基等のアリールチオ基、塩素、臭素等のハロゲン原子、ジメチルアミノ基、ジフェニルアミノ基等のジ置換アミノ基、上述のアリール基、上述の複素環、カルボキシル基、カルボキシメチル基等のカルボキシアルキル基、スルホニルプロピル基等のスルホニルアルキル基、リン酸基、ヒドロキサム酸基等の酸性基、シアノ基、ニトロ基、トリフルオロメチル基等の電子吸引性基を挙げることができる。酸性基は4級アンモニウム塩、金属塩、エステル、アミドの形態であっても構わない。R2は窒素原子と共に環状構造を形成する連結基であり、更にR1とR2、R1と窒素原子で環状構造を形成してもよく、その具体例を(2)〜(29)に挙げることができる。R3は水素原子、上述のアルキル基、上述のアルコキシ基、上述のハロゲン原子を示し、置換基を有していてもよい。その置換基の具体例としては、上述のアルキル基、メトキシ基、エトキシ基、n−ヘキシルオキシ基等のアルコキシ基、メチルチオ基、n−ヘキシルチオ基等のアルキルチオ基、フェノキシ基、1−ナフチルオキシ基等のアリールオキシ基、フェニルチオ基等のアリールチオ基、塩素、臭素等のハロゲン原子、ジメチルアミノ基、ジフェニルアミノ基等のジ置換アミノ基、上述のアリール基、上述の複素環、カルボキシル基、カルボキシメチル基等のカルボキシアルキル基、スルホニルプロピル基等のスルホニルアルキル基、リン酸基、ヒドロキサム酸基等の酸性基、シアノ基、ニトロ基、トリフルオロメチル基等の電子吸引性基を挙げることができる。酸性基は4級アンモニウム塩、金属塩、エステル、アミドの形態であっても構わない。R4の具体例としてはメチン基等の二価の連結基を挙げることができる。R5〜R7の具体例としては、上述のアルキル基、上述のアリール基、上述のヘテロ環を挙げることができ、置換基を有していてもよい。その置換基の具体例としては、上述のアルキル基、メトキシ基、エトキシ基、n−ヘキシルオキシ基等のアルコキシ基、メチルチオ基、n−ヘキシルチオ基等のアルキルチオ基、フェノキシ基、1−ナフチルオキシ基等のアリールオキシ基、フェニルチオ基等のアリールチオ基、塩素、臭素等のハロゲン原子、ジメチルアミノ基、ジフェニルアミノ基等のジ置換アミノ基、上述のアリール基、上述の複素環、カルボキシル基、カルボキシメチル基等のカルボキシアルキル基、スルホニルプロピル基等のスルホニルアルキル基、リン酸基、ヒドロキサム酸基等の酸性基、シアノ基、ニトロ基、トリフルオロメチル基等の電子吸引性基を挙げることができる。酸性基は4級アンモニウム塩、金属塩、エステル、アミドの形態であっても構わない。また、R5〜R7のうち、少なくとも一つ以上は酸性基を置換基として有している必要がある。X1〜X3の具体例としては、酸素原子、硫黄原子、セレン原子を挙げることができる。X4の具体例としては、酸素原子、硫黄原子、シアノ酢酸基、ジシアノメチレン基を挙げることができる。
【0013】
【化3】
【0014】
【化4】
【0015】
次に、本発明の色素増感型太陽電池用色素の具体例を(A−1)〜(A−8)に挙げるがこれらに限定されるものではない。
【0016】
【化5】
【0017】
【化6】
【0018】
本発明に係わる色素増感型太陽電池は、導電性支持体、導電性支持体上に設置した色素によって増感された半導体層、電荷移動層及び対極からなる。感光層は単層構成でも積層構成でもよく、目的に応じて設計される。また、導電性支持体の導電層と感光層の境界、感光層と移動層の境界等、この素子における境界においては、各層の構成成分は相互に拡散、または混合していてもよい。
【0019】
導電性支持体は、金属のように支持体そのものに導電性があるもの、または表面に導電剤を含む導電層を有するガラスあるいはプラスチックの支持体を用いることができる。後者の場合、導電剤としては白金、金、銀、銅、アルミニウム等の金属、炭素、あるいはインジウム−スズ複合酸化物(以降「ITO」と略記する)、フッ素をドーピングした酸化スズ等の金属酸化物(以降「FTO」と略記する)等が挙げられる。導電性支持体は、光を10%以上透過する透明性を有していることが好ましく、50%以上透過することがより好ましい。この中でも、ITOやFTOからなる導電層をガラス上に堆積した導電性ガラスが特に好ましい。
【0020】
透明導電性基板の抵抗を下げる目的で、金属リード線を用いてもよい。金属リード線の材質はアルミニウム、銅、銀、金、白金、ニッケル等の金属が挙げられる。金属リード線は、透明基板に蒸着、スパッタリング、圧着等で設置し、その上にITOやFTOを設ける方法、あるいは透明導電層上に金属リード線を設置する。
【0021】
半導体としては、シリコン、ゲルマニウムのような単体半導体、あるいは金属のカルコゲニドに代表される化合物半導体、またはペロブスカイト構造を有する化合物等を使用することができる。金属のカルコゲニドとしてはチタン、スズ、亜鉛、鉄、タングステン、ジルコニウム、ハフニウム、ストロンチウム、インジウム、セリウム、イットリウム、ランタン、バナジウム、ニオブ、あるいはタンタルの酸化物、カドミウム、亜鉛、鉛、銀、アンチモン、ビスマスの硫化物、カドミウム、鉛のセレン化物、カドミウムのテルル化物等が挙げられる。他の化合物半導体としては亜鉛、ガリウム、インジウム、カドミウム、等のリン化物、ガリウム砒素、銅−インジウム−セレン化物、銅−インジウム−硫化物等が好ましい。また、ペロブスカイト構造を有する化合物としては、チタン酸ストロンチウム、チタン酸カルシウム、チタン酸ナトリウム、チタン酸バリウム、ニオブ酸カリウム等が好ましい。
【0022】
半導体は、単結晶でも多結晶でもよい。変換効率としては単結晶が好ましいが、製造コスト、原材料確保等の点では多結晶が好ましく、その半導体の粒径は2nm以上、1μm以下であることが好ましい。
【0023】
導電性支持体上に半導体層を形成する方法としては、半導体微粒子の分散液またはコロイド溶液を導電性支持体上に塗布する方法、ゾル−ゲル法等がある。その分散液の作製方法としては、前述のゾル−ゲル法、乳鉢等で機械的に粉砕する方法、ミルを使って粉砕しながら分散する方法、あるいは半導体を合成する際に溶媒中で微粒子として析出させ、そのまま使用する方法等が挙げられる。
【0024】
機械的粉砕、あるいはミルを使用して粉砕して作製する分散液の場合、少なくとも半導体微粒子単独、あるいは半導体微粒子と樹脂の混合物を水あるいは有機溶剤に分散して形成される。使用される樹脂としては、スチレン、酢酸ビニル、アクリル酸エステル、メタクリル酸エステル等によるビニル化合物の重合体や共重合体、シリコーン樹脂、フェノキシ樹脂、ポリスルホン樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、ポリビニルホルマール樹脂、ポリエステル樹脂、セルロースエステル樹脂、セルロースエーテル樹脂、ウレタン樹脂、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリアリレート樹脂、ポリアミド樹脂、ポリイミド樹脂等が挙げられる。
【0025】
半導体微粒子を分散する溶媒としては、水、メタノール、エタノール、あるいはイソプロピルアルコール等のアルコール系溶媒、アセトン、メチルエチルケトン、あるいはメチルイソブチルケトン等のケトン系溶媒、ギ酸エチル、酢酸エチル、あるいは酢酸n−ブチル等のエステル系溶媒、ジエチルエーテル、ジメトキシエタン、テトラヒドロフラン、ジオキソラン、あるいはジオキサン等のエーテル系溶媒、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、あるいはN−メチル−2−ピロリドン等のアミド系溶媒、ジクロロメタン、クロロホルム、ブロモホルム、ヨウ化メチル、ジクロロエタン、トリクロロエタン、トリクロロエチレン、クロロベンゼン、o−ジクロロベンゼン、フルオロベンゼン、ブロモベンゼン、ヨードベンゼン、あるいは1−クロロナフタレン等のハロゲン化炭化水素系溶媒、n−ペンタン、n−ヘキサン、n−オクタン、1,5−ヘキサジエン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、シクロヘキサジエン、ベンゼン、トルエン、o−キシレン、m−キシレン、p−キシレン、エチルベンゼン、あるいはクメン等の炭化水素系溶媒を挙げることができる。これらは単独、あるいは2種以上の混合溶媒として用いることができる。
【0026】
得られた分散液の塗布方法としては、ローラ法、ディップ法、エアナイフ法、ブレード法、ワイヤーバー等、スライドホッパ法、エクストルージョン法、カーテン法、スピン法、あるいはスプレー法を挙げることができる。
【0027】
更に半導体層は、単層であっても多層であってもよい。多層の場合、粒径の異なる半導体微粒子の分散液を多層塗布したり、種類の異なる半導体や、樹脂、添加剤の組成が異なる塗布層を多層塗布することもできる。また、一度の塗布で膜厚が不足する場合には多層塗布は有効な手段である。
【0028】
一般的に、半導体層の膜厚が増大するほど単位投影面積当たりの担持色素量も増えるため光の捕獲率が高くなるが、生成した電子の拡散距離も増えるために電荷の再結合も多くなってしまう。従って、半導体層の膜厚は0.1〜100μmが好ましく、1〜30μmがより好ましい。
【0029】
半導体微粒子は導電性支持体上に塗布した後、加熱処理してもしなくともよいが、粒子同士の電子的コンタクト及び塗膜強度の向上や支持体との密着性向上の点から、加熱処理をした方が好ましい。更に、マイクロ波照射、プレス処理あるいは電子線照射を行ってもよく、これらの処理は単独で行っても二種類以上行っても構わない。加熱処理の際、加熱温度は40〜700℃が好ましく、80〜600℃がより好ましい。また、加熱時間は5分〜50時間が好ましく、10分〜20時間がより好ましい。マイクロ波照射は、半導体電極の半導体層形成側から照射しても、裏側から照射しても構わない。照射時間には特に制限が無いが、1時間以内で行うことが好ましい。プレス処理は、100kg/cm2以上が好ましく、1000kg/cm2が更に好ましい。プレスする時間は特に制限が無いが、1時間以内で行うことが好ましい。
【0030】
半導体微粒子は多くの色素を吸着できるように表面積の大きなものが好ましい。このため半導体層を支持体上に塗設した状態での表面積は、投影面積に対して10倍以上であることが好ましく、100倍以上であることがより好ましい。
【0031】
本発明の一般式(1)、(A−6)、(A−7)または(A−8)で示される化合物は、色素増感型太陽電池用色素として用いられる。
【0032】
半導体層に色素を吸着させる方法としては、色素溶液中あるいは色素分散液中に半導体微粒子を含有する作用電極を浸漬する方法、色素溶液あるいは分散液を半導体層に塗布して吸着させる方法を用いることができる。前者の場合、浸漬法、ディップ法、ローラ法、エアーナイフ法等を用いることができ、後者の場合は、ワイヤーバー法、スライドホッパー法、エクストルージョン法、カーテン法、スピン法、スプレー法等を用いることができる。
【0033】
色素を吸着する際、縮合剤を併用してもよい。縮合剤は、無機物表面に物理的あるいは化学的に色素を結合すると思われる触媒的作用をするもの、または化学量論的に作用し、化学平衡を有利に移動させるものの何れであってもよい。更に、縮合助剤としてチオール、あるいはヒドロキシ化合物を添加してもよい。
【0034】
色素を溶解、あるいは分散する溶媒は、水、メタノール、エタノール、あるいはイソプロピルアルコール等のアルコール系溶媒、アセトン、メチルエチルケトン、あるいはメチルイソブチルケトン等のケトン系溶媒、ギ酸エチル、酢酸エチル、あるいは酢酸n−ブチル等のエステル系溶媒、ジエチルエーテル、ジメトキシエタン、テトラヒドロフラン、ジオキソラン、あるいはジオキサン等のエーテル系溶媒、アセトニトリル、プロピオニトリル等のニトリル系溶媒、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、あるいはN−メチル−2−ピロリドン等のアミド系溶媒、ジクロロメタン、クロロホルム、ブロモホルム、ヨウ化メチル、ジクロロエタン、トリクロロエタン、トリクロロエチレン、クロロベンゼン、o−ジクロロベンゼン、フルオロベンゼン、ブロモベンゼン、ヨードベンゼン、あるいは1−クロロナフタレン等のハロゲン化炭化水素系溶媒、n−ペンタン、n−ヘキサン、n−オクタン、1,5−ヘキサジエン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、シクロヘキサジエン、ベンゼン、トルエン、o−キシレン、m−キシレン、p−キシレン、エチルベンゼン、あるいはクメン等の炭化水素系溶媒を挙げることができ、これらは単独、あるいは2種以上の混合として用いることができる。
【0035】
これらを用い、色素を吸着する際の温度としては、−50℃以上、200℃以下が好ましい。また、この吸着は攪拌しながら行っても構わない。攪拌する場合の方法としては、スターラー、ボールミル、ペイントコンディショナー、サンドミル、アトライター、ディスパーザー、あるいは超音波分散等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。吸着に要する時間は、5秒以上、1000時間以下が好ましく、10秒以上、500時間以下がより好ましく、1分以上、150時間が更に好ましい。
【0036】
本発明の色素増感型太陽電池用色素を吸着する際、ステロイド系化合物を併用しても構わない。そのステロイド化合物の具体例としては、(B−1)〜(B−10)に示すものが挙げられる。ステロイド系化合物の量は、色素1質量部に対して0.01〜1000質量部が好ましく、0.1〜100質量部がより好ましい。
【0037】
【化7】
【0038】
【化8】
【0039】
電荷移動層としては、酸化還元対を有機溶媒に溶解した電解液、酸化還元対を有機溶媒に溶解した液体をポリマーマトリックスに含浸したゲル電解質、酸化還元対を含有する溶融塩、固体電解質、有機正孔輸送材料等を用いることができる。
【0040】
電解液は、電解質、溶媒、及び添加物から構成されることが好ましい。好ましい電解質はヨウ化リチウム、ヨウ化ナトリウム、ヨウ化カリウム、ヨウ化セシウム、ヨウ化カルシウム等の金属ヨウ化物−ヨウ素の組み合わせ、テトラアルキルアンモニウムヨ−ダイド、ピリジニウムヨーダイド、イミダゾリウムヨーダイド等の4級アンモニウム化合物のヨウ素塩−ヨウ素の組み合わせ、臭化リチウム、臭化ナトリウム、臭化カリウム、臭化セシウム、臭化カルシウム等の金属臭化物−臭素の組み合わせ、テトラアルキルアンモニウムブロマイド、ピリジニウムブロマイド等の4級アンモニウム化合物の臭素塩−臭素の組み合わせ、フェロシアン酸塩−フェリシアン酸塩、フェロセン−フェリシニウムイオン等の金属錯体、ポリ硫化ナトリウム、アルキルチオール−アルキルジスルフィド等のイオウ化合物、ビオロゲン色素、ヒドロキノン−キノン等が挙げられる。上述の電解質は単独の組み合わせであっても混合であってもよい。また、電解質として、室温で溶融状態の溶融塩を用いることもできる。この溶融塩を用いた場合は、特に溶媒を用いなくても構わない。
【0041】
電解液における電解質濃度は、0.05〜20Mが好ましく、0.1〜15Mが更に好ましい。電解液に用いる溶媒としては、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート等のカーボネート系溶媒、3−メチル−2−オキサゾリジノン等の複素環化合物、ジオキサン、ジエチルエーテル、エチレングリコールジアルキルエーテル等のエーテル系溶媒、メタノール、エタノール、ポリプロピレングリコールモノアルキルエーテル等のアルコール系溶媒、アセトニトリル、ベンゾニトリル等のニトリル系溶媒、ジメチルスルホキシド、スルホラン等の非プロトン性極性溶媒等が好ましい。また、t−ブチルピリジン、2−ピコリン、2,6−ルチジン等の塩基性化合物を併用しても構わない。
【0042】
電解質はポリマー添加、オイルゲル化剤添加、多官能モノマー類を含む重合、ポリマーの架橋反応等の手法によりゲル化させることもできる。ポリマー添加によりゲル化させる場合の好ましいポリマーとしては、ポリアクリロニトリル、ポリフッ化ビニリデン等を挙げることができる。オイルゲル化剤添加によりゲル化させる場合の好ましいゲル化剤としては、ジベンジルデン−D−ソルビトール、コレステロール誘導体、アミノ酸誘導体、トランス−(1R,2R)−1,2−シクロヘキサンジアミンのアルキルアミド誘導体、アルキル尿素誘導体、N−オクチル−D−グルコンアミドベンゾエート、双頭型アミノ酸誘導体、4級アンモニウム誘導体等を挙げることができる。
【0043】
多官能モノマーによって重合する場合の好ましいモノマーとしては、ジビニルベンゼン、エチレングルコールジメタクリレート、エチレングリコールジアクリレート、ジエチレングリコールジメタクリレート、トリエチレングリコールジメタクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート等を挙げることができる。更に、アクリルアミド、メチルアクリレート等のアクリル酸やα−アルキルアクリル酸から誘導されるエステル類やアミド類、マレイン酸ジメチル、フマル酸ジエチル等のマレイン酸やフマル酸から誘導されるエステル類、ブタジエン、シクロペンタジエン等のジエン類、スチレン、p−クロロスチレン、スチレンスルホン酸ナトリウム等の芳香族ビニル化合物、ビニルエステル類、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、含窒素複素環を有するビニル化合物、4級アンモニウム塩を有するビニル化合物、N−ビニルホルムアミド、ビニルスルホン酸、ビニリデンフルオライド、ビニルアルキルエーテル類、N−フェニルマレイミド等の単官能モノマーを含有してもよい。モノマー全量に占める多官能性モノマーは、0.5〜70質量%が好ましく、1.0〜50質量%がより好ましい。
【0044】
上述のモノマーは、ラジカル重合によって重合することができる。本発明で使用できるゲル電解質用モノマーは、加熱、光、電子線あるいは電気化学的にラジカル重合することができる。架橋高分子が加熱によって形成される場合に使用される重合開始剤は、2,2´−アゾビスイソブチロニトリル、2,2´−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、ジメチル−2,2´−アゾビス(2−メチルプロピオネート)等のアゾ系開始剤、ベンゾイルパーオキシド等の過酸化物系開始剤等が好ましい。これらの重合開始剤の添加量は、モノマー総量に対して、0.01〜20質量%が好ましく、0.1〜10質量%がより好ましい。
【0045】
ポリマーの架橋反応により電解質をゲル化させる場合、架橋反応に必要な反応性基を含有するポリマー及び架橋剤を併用することが望ましい。架橋可能な反応性基に好ましい例としては、ピリジン、イミダゾール、チアゾール、オキサゾール、トリアゾール、モルフォリン、ピペリジン、ピペラジン等の含窒素複素環を挙げることができ、好ましい架橋剤は、ハロゲン化アルキル、ハロゲン化アラルキル、スルホン酸エステル、酸無水物、酸クロリド、イソシアネート等の窒素原子に対して求電子反応可能な2官能以上の試薬を挙げることができる。
【0046】
無機固体化合物を電解質の代わりに用いる場合、ヨウ化銅、チオシアン化銅等をキャスト法、塗布法、スピンコート法、浸漬法、電解メッキ等の手法により電極内部に導入することができる。
【0047】
また、本発明では電解質の代わりに有機電荷輸送物質を用いることができる。電荷輸送物質には正孔輸送物質と電子輸送物質がある。前者の例としては、例えば特公昭34−5466号公報等に示されているオキサジアゾール類、特公昭45−555号公報等に示されているトリフェニルメタン類、特公昭52−4188号公報等に示されているピラゾリン類、特公昭55−42380号公報等に示されているヒドラゾン類、特開昭56−123544号公報等に示されているオキサジアゾール類、特開昭54−58445号公報に示されているテトラアリールベンジジン類、特開昭58−65440号公報、あるいは特開昭60−98437号公報に示されているスチルベン類等を挙げることができる。その中でも、本発明に使用される電荷輸送物質としては、特開昭60−24553号公報、特開平2−96767号公報、特開平2−183260号公報、並びに特開平2−226160号公報に示されているヒドラゾン類、特開平2−51162号公報、並びに特開平3−75660号公報に示されているスチルベン類が特に好ましい。また、これらは単独、あるいは2種以上の混合物として用いることができる。
【0048】
一方、電子輸送物質としては、例えばクロラニル、テトラシアノエチレン、テトラシアノキノジメタン、2,4,7−トリニトロ−9−フルオレノン、2,4,5,7−テトラニトロ−9−フルオレノン、2,4,5,7−テトラニトロキサントン、2,4,8−トリニトロチオキサントン、1,3,7−トリニトロジベンゾチオフェン、あるいは1,3,7−トリニトロジベンゾチオフェン−5,5−ジオキシド等がある。これらの電子輸送物質は単独、あるいは2種以上の混合物として用いることができる。
【0049】
また、更に増感効果を増大させる増感剤として、ある種の電子吸引性化合物を添加することもできる。この電子吸引性化合物としては例えば、2,3−ジクロロ−1,4−ナフトキノン、1−ニトロアントラキノン、1−クロロ−5−ニトロアントラキノン、2−クロロアントラキノン、フェナントレンキノン等のキノン類、4−ニトロベンズアルデヒド等のアルデヒド類、9−ベンゾイルアントラセン、インダンジオン、3,5−ジニトロベンゾフェノン、あるいは3,3′,5,5′−テトラニトロベンゾフェノン等のケトン類、無水フタル酸、4−クロロナフタル酸無水物等の酸無水物、テレフタラルマロノニトリル、9−アントリルメチリデンマロノニトリル、4−ニトロベンザルマロノニトリル、あるいは4−(p−ニトロベンゾイルオキシ)ベンザルマロノニトリル等のシアノ化合物、3−ベンザルフタリド、3−(α−シアノ−p−ニトロベンザル)フタリド、あるいは3−(α−シアノ−p−ニトロベンザル)−4,5,6,7−テトラクロロフタリド等のフタリド類等を挙げることができる。
【0050】
これらの電荷輸送材料を用いて電荷移動層を形成する場合、樹脂を併用しても構わない。樹脂を併用する場合にはポリスチレン樹脂、ポリビニルアセタール樹脂、ポリスルホン樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリエステル樹脂、ポリフェニレンオキサイド樹脂、ポリアリレート樹脂、アクリル樹脂、メタクリル樹脂、フェノキシ樹脂等が挙げられる。これらの中でも、ポリスチレン樹脂、ポリビニルアセタール樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアリレート樹脂が好ましい。これらの樹脂は、単独あるいは共重合体として2種以上を混合しても構わない。
【0051】
電荷移動層の形成方法は大きく2通りの方法が挙げられる。1つは増感色素を担持した半導体微粒子含有層の上に、先に対極を貼り合わせ、その隙間に液状の電荷移動層を挟み込む方法、もう一つは、半導体微粒子含有層の上に直接電荷移動層を付与する方法である。後者の場合、対極はその後新たに付与することになる。
【0052】
前者の場合、電荷移動層の挟み込み方法として、浸漬等による毛管現象を利用する常圧プロセスと常圧より低い圧力にして気相を液相に置換する真空プロセスが挙げられる。後者の場合、湿式の電荷移動層においては未乾燥のまま対極を付与し、エッジ部の液漏洩防止を施す必要がある。また、ゲル電解液の場合においては、湿式で塗布して重合等の方法により固体化する方法もある。その場合、乾燥、固定化した後に対極を付与してもよい。電解液の他、有機電荷輸送材料の溶解液やゲル電解質を付与する方法としては、半導体微粒子含有層や色素の付与と同様に、浸漬法、ローラ法、ディップ法、エアーナイフ法、エクストルージョン法、スライドホッパー法、ワイヤーバー法、スピン法、スプレー法、キャスト法、各種印刷法等が挙げられる。
【0053】
対極は通常前述の導電性支持体と同様に導電性層を有する支持体を用いることもできるが、強度や密封性が十分に保たれるような構成では支持体は必ずしも必要ではない。対極に用いる材料の具体例としては、白金、金、銀、銅、アルミニウム、ロジウム、インジウム等の金属、炭素系化合物、ITO、FTO等の導電性金属酸化物等が挙げられる。対極の厚さには特に制限はない。
【0054】
感光層に光が到達するためには、前述の導電性支持体と対極の少なくとも一方は実質的に透明でなければならない。本発明の光電変換素子においては、導電性支持体が透明であり、太陽光を支持体側から入射させる方法が好ましい。この場合、対極には光を反射させる材料を使用することが好ましく、金属、導電性酸化物を蒸着したガラス、プラスチック、あるいは金属薄膜が好ましい。
【0055】
対極の塗設については前述の通り、電荷移動層の上に付与する場合と半導体微粒子層上に付与する場合の2通りがある。何れの場合も対極材料の種類や電荷移動層の種類により、適宜、電荷移動層上または半導体微粒子含有層上に対極材料を塗布、ラミネート、蒸着、貼り合わせ等の手法により形成可能である。また、電荷移動層が固体の場合には、その上に直接、前述の導電性材料を塗布、蒸着、CVD等の手法で対極を形成することができる。
【0056】
【実施例】
次に本発明を実施例により更に詳細に説明するが、本発明はこれらに何ら限定されるものではない。
【0057】
実施例1
酸化チタン(日本アエロジル社製P−25)2g、アセチルアセトン0.2g、界面活性剤(アルドリッチ社製Triton X−100)0.3gを水6.5gと共にペイントコンディショナー(レッドデビル社製)で6時間分散処理を施した。更に、この分散液4.0gに対して濃硝酸0.2ml、エタノール0.4ml、ポリエチレングリコール(#20,000)1.2gを加えてペーストを作製した。このペーストをFTOガラス基板上に膜厚12μmになるように塗布し、室温で乾燥後、100℃で1h、更に550℃で1時間焼成した。
【0058】
例示化合物(A−1)で示した色素をt−ブタノール/アセトニトリル(1/1)の混合溶液に溶解し、0.5mMの濃度の色素溶液を作製した。この色素溶液に、先に作製した半導体電極を室温で15時間浸漬して吸着処理を施した。電解液はヨウ化リチウム0.1M、ヨウ素0.05M、ヨウ化1,2−ジメチル−3−n−プロピルイミダゾリウム0.5Mの3−メトキシアセトニトリル溶液、対極にはチタニウム板上に白金をスパッタリングしたものを使用した。
【0059】
両電極間に電解液Bを浸して光電変換素子を作製した。ここに、作用電極側から光源としてソーラーシミュレーター(AM1.5G、照射強度100mW/cm2)から発生した疑似太陽光を照射した。その結果、開放電圧0.59V、短絡電流密度3.8mA/cm2、形状因子0.67、変換効率1.50%と良好な値を示した。
【0060】
実施例2
例示化合物(A−1)を、例示化合物(A−3)に変更した以外は実施例1と同様にして素子を作製し評価した。その結果、開放電圧0.58V、短絡電流密度4.0mA/cm2、形状因子0.65、変換効率1.51%と良好な値を示した。
【0061】
実施例3
例示化合物(A−1)を、例示化合物(A−6)に変更した以外は実施例1と同様にして素子を作製し評価した。その結果、開放電圧0.57V、短絡電流密度3.7mA/cm2、形状因子0.65、変換効率1.37%と良好な値を示した。
【0062】
【化9】
【0063】
比較例1
例示化合物(A−1)を、(C−1)に示す化合物に変更した以外は実施例1と同様にして素子を作製し、評価した。その結果、開放電圧0.60V、短絡電流密度2.4mA/cm2、形状因子0.55、変換効率0.79%と本発明の色素に比較して低い値であった。
【0064】
【発明の効果】
以上から明らかなように、本発明の色素増感型太陽電池用色素によれば良好な変換効率を有する色素増感型太陽電池を提供することができる。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a general formula (1), (A-6), (A-7) or (A-8)Indicated byDye-sensitized solar cell dyeIt is about.
[0002]
[Prior art]
CO caused by the use of large amounts of fossil fuel2Global warming due to increased concentrations, and the increase in energy demand accompanying population growth, are recognized as problems related to the survival of mankind. For this reason, in recent years, the use of sunlight that is infinite and does not generate harmful substances has been energetically studied. Examples of solar energy that is a clean energy source that is currently in practical use include residential single crystal silicon, polycrystalline silicon, amorphous silicon, and inorganic solar cells such as cadmium telluride and indium copper selenide.
[0003]
However, these inorganic solar cells also have drawbacks. For example, a silicon system is required to have a very high purity. Naturally, the purification process is complicated, the number of processes is large, and the manufacturing cost is high. In addition, there is a demand for weight reduction and the like, and in particular, it is disadvantageous in that payback to the user is long, and there is a problem in the spread.
[0004]
On the other hand, many solar cells using organic materials have been proposed. As an organic solar cell, a Schottky photoelectric conversion element that joins a p-type organic semiconductor and a metal having a low work function, a p-type organic semiconductor and an n-type inorganic semiconductor, or a p-type organic semiconductor and an electron-accepting organic compound are joined. There are heterojunction photoelectric conversion elements and the like, and organic semiconductors used are synthetic dyes and pigments such as chlorophyll and perylene, conductive polymer materials such as polyacetylene, or composite materials thereof. These are thinned by a vacuum deposition method, a casting method, a dipping method, or the like to form a battery material. The organic material has advantages such as low cost and easy area enlargement, but there are many problems that the conversion efficiency is as low as 1% or less and the durability is poor.
[0005]
Under such circumstances, a solar cell exhibiting good characteristics has been reported by Dr. Gretzell of Switzerland (Non-patent Document 1). This document also discloses materials and manufacturing techniques necessary for battery fabrication. The proposed battery is called a dye-sensitized solar cell or a Gretzel solar cell, and is a wet solar cell using a titanium oxide porous thin film spectrally sensitized with a ruthenium complex as a working electrode. The advantage of this method is that it is not necessary to purify an inexpensive oxide semiconductor such as titanium oxide to high purity, and therefore, it is inexpensive and more usable light extends over a wide visible light region, and the solar light with many visible light components. It is that light can be effectively converted into electricity.
[0006]
On the other hand, ruthenium complexes with limited resources are used, so when this solar cell is put to practical use, the supply of ruthenium complexes is in danger. Moreover, since this ruthenium complex is expensive, this problem can be solved if it can be changed to an inexpensive organic dye. Merocyanine dyes, cyanine dyes, and 9-phenylxanthene dyes have been reported as dyes for this battery (see, for example, Patent Documents 1 to 3). However, these dyes have low adsorption to titanium oxide and have not yet achieved a high sensitizing effect, and also have problems with stability over time.
[0007]
[Non-Patent Document 1]
Nature, 353,737 (1991)
[Patent Document 1]
JP 11-238905 A
[Patent Document 2]
JP 2001-76773 A
[Patent Document 3]
Japanese Patent Laid-Open No. 10-92477
[0008]
[Problems to be solved by the invention]
The purpose of the present invention is high performanceDye-sensitized solar cell dyeIs to provide.
[0009]
[Means for Solving the Problems]
As a result of intensive studies to achieve the above object, the present inventors have found that the general formula (1), (A-6), (A-7) or (A-8)Indicated byFor dye-sensitized solar cellsI was able to achieve my goal with the dye.
[0010]
[Chemical formula 2]
[0011]
In the general formula (1), R1Represents an alkyl group, an aralkyl group, an alkenyl group, an aryl group, or a heterocyclic ring, and may have a substituent. R2Represents a linking group that forms a cyclic structure with a nitrogen atom. R1And R2, R1And a benzene ring bonded to a nitrogen atom to form a ring. R3Represents a hydrogen atom, an alkyl group, an alkoxy group or a halogen atom, and may have a substituent. R4Represents a divalent linking group. R5~ R7Represents an alkyl group, an aryl group, or a heterocyclic ring, and may have a substituent. X1~ X3Represents an oxygen atom, a sulfur atom, or a selenium atom. X4Represents an oxygen atom, a sulfur atom, a cyanoacetic acid group or a dicyanomethylene group. n represents 0 or 1. The carbon-carbon double bond may be either E-type or Z-type.
[0012]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Where R1Specific examples of the alkyl group include an alkyl group such as a methyl group, an ethyl group, and an isopropyl group, an aralkyl group such as a benzyl group and a 1-naphthylmethyl group, an alkenyl group such as a vinyl group, a diphenylvinyl group, and a cyclohexenyl group, a phenyl group, Heterocycles such as aryl groups such as 1-naphthyl group, furyl group, thienyl group and indolyl group can be exemplified. R1May have a substituent, and specific examples of the substituent include alkoxy groups such as the above-mentioned alkyl group, methoxy group, ethoxy group, and n-hexyloxy group, methylthio group, and n-hexylthio group. Alkylthio groups, phenoxy groups, aryloxy groups such as 1-naphthyloxy groups, arylthio groups such as phenylthio groups, halogen atoms such as chlorine and bromine, disubstituted amino groups such as dimethylamino groups and diphenylamino groups, and the above aryl groups , The above-mentioned heterocyclic ring, carboxyl group such as carboxyl group and carboxymethyl group, sulfonylalkyl group such as sulfonylpropyl group, acidic group such as phosphoric acid group and hydroxamic acid group, cyano group, nitro group, trifluoromethyl group and the like The electron withdrawing group can be mentioned. The acidic group may be in the form of a quaternary ammonium salt, metal salt, ester or amide. R2Is a linking group that forms a cyclic structure with the nitrogen atom, and further R1And R2, R1And a nitrogen atom may form a cyclic structure, and specific examples thereof can be listed in (2) to (29). R3Represents a hydrogen atom, the above-described alkyl group, the above-described alkoxy group, or the above-described halogen atom, and may have a substituent. Specific examples of the substituent include the above-described alkyl groups, methoxy groups, ethoxy groups, alkoxy groups such as n-hexyloxy groups, alkylthio groups such as methylthio groups and n-hexylthio groups, phenoxy groups, and 1-naphthyloxy groups. Aryloxy groups such as phenylthio groups, halogen atoms such as chlorine and bromine, disubstituted amino groups such as dimethylamino groups and diphenylamino groups, the above aryl groups, the above heterocycles, carboxyl groups, and carboxymethyl Examples include carboxyalkyl groups such as sulfonyl groups, sulfonylalkyl groups such as sulfonylpropyl groups, acidic groups such as phosphoric acid groups and hydroxamic acid groups, and electron withdrawing groups such as cyano groups, nitro groups, and trifluoromethyl groups. The acidic group may be in the form of a quaternary ammonium salt, metal salt, ester or amide. R4Specific examples of these include divalent linking groups such as a methine group. R5~ R7Specific examples of the alkyl group include the above-described alkyl group, the above-described aryl group, and the above-described heterocycle, and may have a substituent. Specific examples of the substituent include the above-described alkyl groups, methoxy groups, ethoxy groups, alkoxy groups such as n-hexyloxy groups, alkylthio groups such as methylthio groups and n-hexylthio groups, phenoxy groups, and 1-naphthyloxy groups. Aryloxy groups such as phenylthio groups, halogen atoms such as chlorine and bromine, disubstituted amino groups such as dimethylamino groups and diphenylamino groups, the above aryl groups, the above heterocycles, carboxyl groups, and carboxymethyl Examples include carboxyalkyl groups such as sulfonyl groups, sulfonylalkyl groups such as sulfonylpropyl groups, acidic groups such as phosphoric acid groups and hydroxamic acid groups, and electron withdrawing groups such as cyano groups, nitro groups, and trifluoromethyl groups. The acidic group may be in the form of a quaternary ammonium salt, metal salt, ester or amide. R5~ R7Among these, at least one or more must have an acidic group as a substituent. X1~ X3Specific examples of these include oxygen atom, sulfur atom and selenium atom. X4Specific examples thereof include an oxygen atom, a sulfur atom, a cyanoacetic acid group, and a dicyanomethylene group.
[0013]
[Chemical 3]
[0014]
[Formula 4]
[0015]
Next, the present inventionDye-sensitized solar cell dyeExamples of(Although it mentions to A-1)-(A-8), it is not limited to these.
[0016]
[Chemical formula 5]
[0017]
[Chemical 6]
[0018]
The present inventionDye-sensitized solar cellConsists of a conductive support, a semiconductor layer sensitized by a dye placed on the conductive support, a charge transfer layer, and a counter electrode. The photosensitive layer may be a single layer structure or a stacked structure, and is designed according to the purpose. In addition, at the boundary of this element such as the boundary between the conductive layer and the photosensitive layer of the conductive support, the boundary between the photosensitive layer and the moving layer, the constituent components of each layer may be diffused or mixed with each other.
[0019]
As the conductive support, there can be used a support made of glass or plastic having a conductive layer containing a conductive agent on its surface, such as a metal having a conductive property in itself. In the latter case, the conductive agent is a metal oxide such as platinum, gold, silver, copper, aluminum or the like, carbon or indium-tin composite oxide (hereinafter abbreviated as “ITO”), fluorine-doped tin oxide or the like. (Hereinafter abbreviated as “FTO”) and the like. The conductive support preferably has a transparency that transmits light of 10% or more, and more preferably transmits 50% or more. Among these, conductive glass in which a conductive layer made of ITO or FTO is deposited on glass is particularly preferable.
[0020]
A metal lead wire may be used for the purpose of reducing the resistance of the transparent conductive substrate. Examples of the material of the metal lead wire include metals such as aluminum, copper, silver, gold, platinum, and nickel. A metal lead wire is installed on a transparent substrate by vapor deposition, sputtering, pressure bonding, or the like, and a method of providing ITO or FTO thereon or a metal lead wire on a transparent conductive layer.
[0021]
As the semiconductor, a single semiconductor such as silicon or germanium, a compound semiconductor typified by a metal chalcogenide, a compound having a perovskite structure, or the like can be used. Metal chalcogenides include titanium, tin, zinc, iron, tungsten, zirconium, hafnium, strontium, indium, cerium, yttrium, lanthanum, vanadium, niobium, or tantalum oxide, cadmium, zinc, lead, silver, antimony, bismuth. Sulfide, cadmium, lead selenide, cadmium telluride and the like. Other compound semiconductors are preferably phosphides such as zinc, gallium, indium, cadmium, gallium arsenide, copper-indium-selenide, copper-indium-sulfide, and the like. As the compound having a perovskite structure, strontium titanate, calcium titanate, sodium titanate, barium titanate, potassium niobate and the like are preferable.
[0022]
HalfThe conductor may be single crystal or polycrystalline. As the conversion efficiency, a single crystal is preferable, but a polycrystal is preferable in terms of manufacturing cost, securing raw materials, and the like, and the particle size of the semiconductor is preferably 2 nm or more and 1 μm or less.
[0023]
As a method for forming a semiconductor layer on a conductive support, there are a method of applying a dispersion or colloidal solution of semiconductor fine particles on a conductive support, a sol-gel method, and the like. The dispersion can be prepared by the above-mentioned sol-gel method, a method of mechanically pulverizing with a mortar, etc., a method of dispersing while pulverizing using a mill, or a fine particle in a solvent when synthesizing a semiconductor. And a method of using it as it is.
[0024]
In the case of a dispersion prepared by mechanical pulverization or pulverization using a mill, it is formed by dispersing at least semiconductor fine particles alone or a mixture of semiconductor fine particles and a resin in water or an organic solvent. Resins used include polymers and copolymers of vinyl compounds such as styrene, vinyl acetate, acrylic acid esters, methacrylic acid esters, silicone resins, phenoxy resins, polysulfone resins, polyvinyl butyral resins, polyvinyl formal resins, polyester resins. , Cellulose ester resin, cellulose ether resin, urethane resin, phenol resin, epoxy resin, polycarbonate resin, polyarylate resin, polyamide resin, polyimide resin and the like.
[0025]
Solvents for dispersing the semiconductor fine particles include alcohol solvents such as water, methanol, ethanol, and isopropyl alcohol, ketone solvents such as acetone, methyl ethyl ketone, and methyl isobutyl ketone, ethyl formate, ethyl acetate, and n-butyl acetate. Ester solvents, diethyl ether, dimethoxyethane, tetrahydrofuran, dioxolane, or ether solvents such as dioxane, N, N-dimethylformamide, N, N-dimethylacetamide, or amide solvents such as N-methyl-2-pyrrolidone , Dichloromethane, chloroform, bromoform, methyl iodide, dichloroethane, trichloroethane, trichloroethylene, chlorobenzene, o-dichlorobenzene, fluorobenzene, bromobenzene, iodine Halogenated hydrocarbon solvents such as debenzene or 1-chloronaphthalene, n-pentane, n-hexane, n-octane, 1,5-hexadiene, cyclohexane, methylcyclohexane, cyclohexadiene, benzene, toluene, o-xylene, Examples thereof include hydrocarbon solvents such as m-xylene, p-xylene, ethylbenzene, and cumene. These can be used alone or as a mixed solvent of two or more.
[0026]
Examples of a method for applying the obtained dispersion include a roller method, a dip method, an air knife method, a blade method, a wire bar, a slide hopper method, an extrusion method, a curtain method, a spin method, and a spray method.
[0027]
Furthermore, the semiconductor layer may be a single layer or multiple layers. In the case of multiple layers, a dispersion of semiconductor fine particles having different particle diameters can be applied in multiple layers, or different types of semiconductors, and application layers having different compositions of resins and additives can be applied in multiple layers. In addition, when the film thickness is insufficient with a single coating, the multilayer coating is an effective means.
[0028]
In general, as the thickness of the semiconductor layer increases, the amount of supported dye increases per unit projected area and the light capture rate increases. However, the diffusion distance of the generated electrons also increases, and the recombination of charges also increases. End up. Therefore, the film thickness of the semiconductor layer is preferably 0.1 to 100 μm, and more preferably 1 to 30 μm.
[0029]
The semiconductor fine particles need not be heat-treated after being coated on the conductive support, but from the viewpoint of improving the electronic contact between the particles and the strength of the coating film and the adhesion to the support, Is preferable. Furthermore, microwave irradiation, press treatment, or electron beam irradiation may be performed, and these treatments may be performed alone or in combination of two or more. In the heat treatment, the heating temperature is preferably 40 to 700 ° C, more preferably 80 to 600 ° C. The heating time is preferably 5 minutes to 50 hours, and more preferably 10 minutes to 20 hours. The microwave irradiation may be performed from the semiconductor layer forming side of the semiconductor electrode or from the back side. Although there is no restriction | limiting in particular in irradiation time, It is preferable to carry out within 1 hour. Press processing is 100 kg / cm2Or more, preferably 1000 kg / cm2Is more preferable. There is no particular limitation on the pressing time, but it is preferably performed within 1 hour.
[0030]
The semiconductor fine particles preferably have a large surface area so that many dyes can be adsorbed. For this reason, it is preferable that the surface area in the state which coated the semiconductor layer on the support body is 10 times or more with respect to a projection area, and it is more preferable that it is 100 times or more.
[0031]
The compound represented by the general formula (1), (A-6), (A-7) or (A-8) of the present invention is used as a dye for dye-sensitized solar cells.
[0032]
As a method of adsorbing the dye to the semiconductor layer, a method of immersing a working electrode containing semiconductor fine particles in a dye solution or a dye dispersion, or a method of applying a dye solution or a dispersion to the semiconductor layer and adsorbing it is used. Can do. In the former case, dipping method, dipping method, roller method, air knife method, etc. can be used, and in the latter case, wire bar method, slide hopper method, extrusion method, curtain method, spin method, spray method, etc. Can be used.
[0033]
When adsorbing the dye, a condensing agent may be used in combination. The condensing agent may be either one that has a catalytic action that is supposed to physically or chemically bind the dye to the inorganic surface, or one that acts stoichiometrically to favorably shift the chemical equilibrium. Furthermore, a thiol or a hydroxy compound may be added as a condensation aid.
[0034]
Solvents that dissolve or disperse the dye are water, methanol, ethanol, alcohol solvents such as isopropyl alcohol, ketone solvents such as acetone, methyl ethyl ketone, or methyl isobutyl ketone, ethyl formate, ethyl acetate, or n-butyl acetate. Ester solvents such as diethyl ether, dimethoxyethane, tetrahydrofuran, dioxolane, or dioxane, nitrile solvents such as acetonitrile, propionitrile, N, N-dimethylformamide, N, N-dimethylacetamide, or Amide solvents such as N-methyl-2-pyrrolidone, dichloromethane, chloroform, bromoform, methyl iodide, dichloroethane, trichloroethane, trichloroethylene, chlorobenzene, o-di Halogenated hydrocarbon solvents such as lolobenzene, fluorobenzene, bromobenzene, iodobenzene, or 1-chloronaphthalene, n-pentane, n-hexane, n-octane, 1,5-hexadiene, cyclohexane, methylcyclohexane, cyclohexadiene , Hydrocarbon solvents such as benzene, toluene, o-xylene, m-xylene, p-xylene, ethylbenzene, or cumene, and these can be used alone or as a mixture of two or more.
[0035]
The temperature at which these are used and the dye is adsorbed is preferably -50 ° C or higher and 200 ° C or lower. Further, this adsorption may be performed while stirring. Examples of the stirring method include, but are not limited to, a stirrer, a ball mill, a paint conditioner, a sand mill, an attritor, a disperser, and ultrasonic dispersion. The time required for adsorption is preferably 5 seconds or more and 1000 hours or less, more preferably 10 seconds or more and 500 hours or less, and further preferably 1 minute or more and 150 hours.
[0036]
The present inventionFor dye-sensitized solar cellsWhen adsorbing the dye, a steroidal compound may be used in combination. Specific examples of the steroid compound include those shown in (B-1) to (B-10). 0.01-1000 mass parts is preferable with respect to 1 mass part of pigment | dyes, and, as for the quantity of a steroid type compound, 0.1-100 mass parts is more preferable.
[0037]
[Chemical 7]
[0038]
[Chemical 8]
[0039]
ElectricThe load transfer layer includes an electrolyte solution in which a redox couple is dissolved in an organic solvent, a gel electrolyte in which a liquid in which the redox couple is dissolved in an organic solvent is impregnated in a polymer matrix, a molten salt containing the redox couple, a solid electrolyte, an organic A hole transport material or the like can be used.
[0040]
ElectricThe solution is preferably composed of an electrolyte, a solvent, and an additive. Preferred electrolytes include metal iodide-iodine combinations such as lithium iodide, sodium iodide, potassium iodide, cesium iodide, and calcium iodide, tetraalkylammonium iodide, pyridinium iodide, imidazolium iodide, and the like. Iodine salt of quaternary ammonium compound-iodine combination, metal bromide-bromine combination such as lithium bromide, sodium bromide, potassium bromide, cesium bromide, calcium bromide, quaternary compound such as tetraalkylammonium bromide, pyridinium bromide Bromine-bromine combinations of ammonium compounds, metal complexes such as ferrocyanate-ferricyanate, ferrocene-ferricinium ion, sulfur compounds such as sodium polysulfide, alkylthiol-alkyldisulfide, viologen Dye, hydroquinone - quinones, and the like. The above-mentioned electrolytes may be a single combination or a mixture. Further, a molten salt in a molten state at room temperature can be used as the electrolyte. When this molten salt is used, it is not necessary to use a solvent.
[0041]
The electrolyte concentration in the electrolytic solution is preferably 0.05 to 20M, and more preferably 0.1 to 15M. Solvents used for the electrolyte include carbonate solvents such as ethylene carbonate and propylene carbonate, heterocyclic compounds such as 3-methyl-2-oxazolidinone, ether solvents such as dioxane, diethyl ether and ethylene glycol dialkyl ether, methanol, ethanol Alcohol solvents such as polypropylene glycol monoalkyl ether, nitrile solvents such as acetonitrile and benzonitrile, aprotic polar solvents such as dimethyl sulfoxide and sulfolane are preferred. Further, basic compounds such as t-butylpyridine, 2-picoline, and 2,6-lutidine may be used in combination.
[0042]
ElectricThe degradation can be gelled by techniques such as addition of a polymer, addition of an oil gelling agent, polymerization including polyfunctional monomers, and a crosslinking reaction of the polymer. Preferable polymers in the case of gelation by polymer addition include polyacrylonitrile, polyvinylidene fluoride and the like. Preferred gelling agents for gelation by adding an oil gelling agent include dibenzylden-D-sorbitol, cholesterol derivatives, amino acid derivatives, alkylamide derivatives of trans- (1R, 2R) -1,2-cyclohexanediamine, alkylureas Derivatives, N-octyl-D-gluconamide benzoate, double-headed amino acid derivatives, quaternary ammonium derivatives and the like can be mentioned.
[0043]
Preferred monomers for polymerization with a polyfunctional monomer include divinylbenzene, ethylene glycol dimethacrylate, ethylene glycol diacrylate, diethylene glycol dimethacrylate, triethylene glycol dimethacrylate, pentaerythritol triacrylate, trimethylolpropane triacrylate, and the like. be able to. Furthermore, esters and amides derived from acrylic acid such as acrylamide and methyl acrylate and α-alkyl acrylic acid, esters derived from maleic acid and fumaric acid such as dimethyl maleate and diethyl fumarate, butadiene, cyclohexane and the like. Dienes such as pentadiene, aromatic vinyl compounds such as styrene, p-chlorostyrene and sodium styrene sulfonate, vinyl esters, acrylonitrile, methacrylonitrile, vinyl compounds having a nitrogen-containing heterocyclic ring, vinyl having a quaternary ammonium salt A monofunctional monomer such as a compound, N-vinylformamide, vinylsulfonic acid, vinylidene fluoride, vinyl alkyl ethers, N-phenylmaleimide may be contained. 0.5-70 mass% is preferable and the polyfunctional monomer which occupies for the monomer whole quantity has more preferable 1.0-50 mass%.
[0044]
The above-mentioned monomers can be polymerized by radical polymerization. The monomer for gel electrolyte that can be used in the present invention can be radically polymerized by heating, light, electron beam or electrochemical. The polymerization initiator used when the crosslinked polymer is formed by heating is 2,2′-azobisisobutyronitrile, 2,2′-azobis (2,4-dimethylvaleronitrile), dimethyl-2. Azo initiators such as 2,2′-azobis (2-methylpropionate) and peroxide initiators such as benzoyl peroxide are preferable. The addition amount of these polymerization initiators is preferably 0.01 to 20% by mass and more preferably 0.1 to 10% by mass with respect to the total amount of monomers.
[0045]
When the electrolyte is gelled by a polymer crosslinking reaction, it is desirable to use a polymer containing a reactive group necessary for the crosslinking reaction and a crosslinking agent in combination. Preferable examples of the crosslinkable reactive group include nitrogen-containing heterocycles such as pyridine, imidazole, thiazole, oxazole, triazole, morpholine, piperidine, piperazine, etc. Preferred crosslinking agents include alkyl halides, halogens Bifunctional or higher functional reagents capable of electrophilic reaction with nitrogen atoms such as aralkyl fluoride, sulfonic acid ester, acid anhydride, acid chloride, and isocyanate can be exemplified.
[0046]
When an inorganic solid compound is used instead of the electrolyte, copper iodide, copper thiocyanide, or the like can be introduced into the electrode by a casting method, a coating method, a spin coating method, a dipping method, electrolytic plating, or the like.
[0047]
In the present invention, an organic charge transport material can be used instead of the electrolyte. Charge transport materials include hole transport materials and electron transport materials. Examples of the former include, for example, oxadiazoles disclosed in Japanese Patent Publication No. 34-5466, triphenylmethanes disclosed in Japanese Patent Publication No. 45-555, and Japanese Patent Publication No. 52-4188. Pyrazolines shown in the above, hydrazones shown in JP-B-55-42380, oxadiazoles shown in JP-A-56-123544, etc., JP-A-54-58445 And tetrasylbenzidines disclosed in JP-A No. 58-65440, and stilbenes disclosed in JP-A No. 60-98437. Among them, examples of the charge transport material used in the present invention are shown in JP-A-60-24553, JP-A-2-96767, JP-A-2-183260, and JP-A-2-226160. Particularly preferred are the hydrazones described, and the stilbenes shown in JP-A-2-51162 and JP-A-3-75660. Moreover, these can be used individually or in mixture of 2 or more types.
[0048]
On the other hand, examples of the electron transport material include chloranil, tetracyanoethylene, tetracyanoquinodimethane, 2,4,7-trinitro-9-fluorenone, 2,4,5,7-tetranitro-9-fluorenone, 2,4 , 5,7-tetranitroxanthone, 2,4,8-trinitrothioxanthone, 1,3,7-trinitrodibenzothiophene, 1,3,7-trinitrodibenzothiophene-5,5-dioxide, etc. . These electron transport materials can be used alone or as a mixture of two or more.
[0049]
Further, as a sensitizer that further increases the sensitizing effect, a certain kind of electron-withdrawing compound can be added. Examples of the electron-withdrawing compound include quinones such as 2,3-dichloro-1,4-naphthoquinone, 1-nitroanthraquinone, 1-chloro-5-nitroanthraquinone, 2-chloroanthraquinone, and phenanthrenequinone, 4-nitro Aldehydes such as benzaldehyde, ketones such as 9-benzoylanthracene, indandione, 3,5-dinitrobenzophenone, or 3,3 ', 5,5'-tetranitrobenzophenone, phthalic anhydride, 4-chloronaphthalic anhydride Acid anhydrides such as terephthalalmalononitrile, 9-anthrylmethylidenemalononitrile, 4-nitrobenzalmalononitrile, or cyano compounds such as 4- (p-nitrobenzoyloxy) benzalmalononitrile, 3-benzalphthalide , 3- (α-cyano- - Nitorobenzaru) phthalide, or 3- (alpha-cyano -p- Nitorobenzaru) -4,5,6,7 can be mentioned phthalides such as tetrachloro phthalide like.
[0050]
When forming a charge transfer layer using these charge transport materials, a resin may be used in combination. When resin is used in combination, polystyrene resin, polyvinyl acetal resin, polysulfone resin, polycarbonate resin, polyester resin, polyphenylene oxide resin, polyarylate resin, acrylic resin, methacrylic resin, phenoxy resin and the like can be mentioned. Among these, polystyrene resin, polyvinyl acetal resin, polycarbonate resin, polyester resin, and polyarylate resin are preferable. These resins may be used alone or as a copolymer in combination of two or more.
[0051]
There are two main methods for forming the charge transfer layer. One is a method in which a counter electrode is first pasted on a semiconductor fine particle-containing layer carrying a sensitizing dye, and a liquid charge transfer layer is sandwiched between the opposite electrodes, and the other is a method in which a charge is directly applied on the semiconductor fine particle-containing layer. This is a method of providing a moving layer. In the latter case, the counter electrode is newly added thereafter.
[0052]
In the former case, examples of the method for sandwiching the charge transfer layer include a normal pressure process using a capillary phenomenon due to immersion and a vacuum process in which the gas phase is replaced with a liquid phase at a pressure lower than normal pressure. In the latter case, in the wet charge transfer layer, it is necessary to provide a counter electrode without being dried to prevent liquid leakage at the edge portion. In the case of a gel electrolyte, there is a method in which it is applied in a wet manner and solidified by a method such as polymerization. In that case, you may provide a counter electrode after drying and fixing. In addition to the electrolyte solution, the organic charge transport material solution and the gel electrolyte can be applied in the same manner as the semiconductor fine particle-containing layer and the dye, as in the immersion method, roller method, dipping method, air knife method, and extrusion method. , Slide hopper method, wire bar method, spin method, spray method, casting method, various printing methods, and the like.
[0053]
As the counter electrode, a support having a conductive layer can be used in the same manner as the conductive support described above, but the support is not necessarily required in a configuration in which the strength and the sealing performance are sufficiently maintained. Specific examples of the material used for the counter electrode include metals such as platinum, gold, silver, copper, aluminum, rhodium and indium, carbon compounds, and conductive metal oxides such as ITO and FTO. There is no particular limitation on the thickness of the counter electrode.
[0054]
In order for light to reach the photosensitive layer, at least one of the conductive support and the counter electrode must be substantially transparent. In the photoelectric conversion element of this invention, the electroconductive support body is transparent and the method of making sunlight inject from a support body side is preferable. In this case, a material that reflects light is preferably used for the counter electrode, and a metal, glass, plastic, or metal thin film on which a conductive oxide is deposited is preferable.
[0055]
As described above, there are two types of coating of the counter electrode: when applied on the charge transfer layer and when applied on the semiconductor fine particle layer. In any case, the counter electrode material can be appropriately formed on the charge transfer layer or the semiconductor fine particle-containing layer by a technique such as coating, laminating, vapor deposition, or bonding depending on the type of the counter electrode material or the type of the charge transfer layer. When the charge transfer layer is solid, the counter electrode can be formed directly on the charge transfer layer by a technique such as coating, vapor deposition, or CVD.
[0056]
【Example】
EXAMPLES Next, although an Example demonstrates this invention still in detail, this invention is not limited to these at all.
[0057]
Example 1
6 hours of paint conditioner (manufactured by Red Devil) with 2 g of titanium oxide (P-25 manufactured by Nippon Aerosil Co., Ltd.), 0.2 g of acetylacetone, and 0.3 g of surfactant (Triton X-100 manufactured by Aldrich) together with 6.5 g of water Dispersion treatment was performed. Further, 0.2 g of concentrated nitric acid, 0.4 ml of ethanol, and 1.2 g of polyethylene glycol (# 20,000) were added to 4.0 g of this dispersion to prepare a paste. This paste was applied onto an FTO glass substrate so as to have a film thickness of 12 μm, dried at room temperature, and then baked at 100 ° C. for 1 h and further at 550 ° C. for 1 hour.
[0058]
The dye represented by the exemplary compound (A-1) was dissolved in a mixed solution of t-butanol / acetonitrile (1/1) to prepare a dye solution having a concentration of 0.5 mM. In this dye solution, the previously produced semiconductor electrode was immersed at room temperature for 15 hours for adsorption treatment. The electrolyte is a lithium iodide 0.1M, iodine 0.05M, 1,2-dimethyl-3-n-propylimidazolium iodide 0.5M 3-methoxyacetonitrile solution, and the counter electrode is sputtered with platinum on a titanium plate. We used what we did.
[0059]
Electrolytic solution B was immersed between both electrodes to produce a photoelectric conversion element. Here, a solar simulator (AM1.5G, irradiation intensity 100 mW / cm as a light source from the working electrode side)2) Was irradiated with simulated sunlight. As a result, an open circuit voltage of 0.59 V and a short circuit current density of 3.8 mA / cm2The shape factor was 0.67 and the conversion efficiency was 1.50%.
[0060]
Example 2
A device was prepared and evaluated in the same manner as in Example 1 except that the exemplified compound (A-1) was changed to the exemplified compound (A-3). As a result, an open circuit voltage of 0.58 V and a short circuit current density of 4.0 mA / cm2The shape factor was 0.65 and the conversion efficiency was 1.51%.
[0061]
Example 3
A device was prepared and evaluated in the same manner as in Example 1 except that the exemplified compound (A-1) was changed to the exemplified compound (A-6). As a result, the open-circuit voltage is 0.57 V and the short-circuit current density is 3.7 mA / cm.2The shape factor was 0.65 and the conversion efficiency was 1.37%.
[0062]
[Chemical 9]
[0063]
Comparative Example 1
A device was prepared and evaluated in the same manner as in Example 1 except that the exemplified compound (A-1) was changed to the compound shown in (C-1). As a result, an open circuit voltage of 0.60 V and a short circuit current density of 2.4 mA / cm2The shape factor was 0.55, and the conversion efficiency was 0.79%, which was a low value compared to the dye of the present invention.
[0064]
【The invention's effect】
As is clear from the above, the present inventionDyes for dye-sensitized solar cellsAccording to have good conversion efficiencyDye-sensitized solar cellCan be provided.
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