JP4324689B2 - 配管着脱装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、大口径の配管を着脱するための配管着脱装置に係り、特に、中性子ターゲットの水銀循環系配管の接続など遠隔操作で着脱可能な配管着脱装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
大強度陽子加速器からの陽子ビームを水銀ターゲット容器に入射させて得られる中性子等の二次粒子の利用は、生命・物質の構造解析や長寿命核種の各変換処理の分野の基礎研究に有望である。
【0003】
この中性子等を発生させる中性子散乱施設は、図8に示すように、施設内に設けられたヘリウムベッセル80内に、上下を減速材・反射体アセンブリ81で遮蔽した状態で、ターゲット台車82に設けられた水銀ターゲット容器83を位置させ、ヘリウムベッセル80に形成した陽子ビーム窓84から陽子ビームBを入射させると共に、陽子を、水銀ターゲット容器83内を循環する水銀に衝突させることによって、核破砕反応を発生させて、高速中性子等の二次粒子を発生させるもので、発生した高速中性等は、図示していないが、減速材を透過させ、ヘリウムベッセル80に接続したビームラインを介して種々の研究施設で利用される(特許文献1、2)。
【0004】
またターゲット台車82には、水銀ターゲット容器83に水銀を循環させる水銀配管系、ヘリウム配管系、重水などの冷却水を供給する冷却配管系などの各種配管系85が設けられている。
【0005】
この水銀ターゲット容器83は、大強度の陽子ビームが入射し、過酷な核・熱負荷に晒されるため、2500時間運転後に交換する必要があるが、ターゲット容器83は、高度に放射化しているため、その交換は遠隔操作で行われている。
【0006】
この交換作業は、図示のように水銀ターゲット容器83から、配管系85を外して、水銀ターゲット容器83を取り外すと共に、新たな水銀ターゲット容器83をセットした後、配管系85を接続するものである。
【0007】
このターゲット容器83の交換作業は、限られた時間内で、迅速・確実に行う必要があり、特に配管サイズが150Aと比較的大口径である水銀配管の接続・切り離しは、遠隔操作用の特別な配管着脱装置が必要となる。
【0008】
従来、この配管同士を接続するものとして、特許文献3に示されるように、配管のフランジ同士を突き合わせ、そのフランジの外周をチェーンクランプで接続するものが知られている。
【0009】
【特許文献1】
特開2003−084100号公報
【特許文献2】
特開2001−210496号公報
【特許文献3】
特開平7−190264号公報
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、チェーンクランプは、水銀出入口配管を箇々に接続する必要があるため、時間がかかる問題がある。また大口径のチェーンクランプ機構は、市場性が薄く高価となる。さらにフランジ開放時に、チェーンクランプが開くのみで、下部のチェーンクランプをマニピュレータで円滑に外せない可能性がある。
【0011】
そこで、本発明の目的は、上記課題を解決し、遠隔操作で簡単に配管を着脱できる配管着脱装置を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために請求項1の発明は、接続すべき配管フランジ同士を突き合わせて接続する配管着脱装置において、一方の配管フランジの上下両側に一対の平行な保持用アーム部材を回動自在に設けると共に、その平行な保持用アーム部材の先端同士を連結軸で連結して一方の配管フランジの上下に回動自在なコ字状の保持用リンクを形成し、その上下のコ字状の保持用リンクの先端の連結軸に、他方の配管フランジに延びると共にその他方の配管フランジを締め付けるための締付用リンクを回動自在に設け、上下のコ字状の保持用リンクに、その保持用リンクの先端の上下間隔を調整して保持用リンクの回動角度を調整すると共にその回動で締付用リンクを他方の配管フランジに押圧する締付手段を設けた配管着脱装置である。
【0013】
請求項2の発明は、上記締付用リンクは、上記連結軸に回動自在に設けられると共に両側の保持用アーム部材に近接して設けられた一対の締付用アーム部材と、その締付用アーム部材の配管フランジ側の先端両側に回転自在に設けられた締付用カムリングからなる請求項1記載の配管着脱装置である。
【0014】
請求項3の発明は、上下のコ字状の保持用リンクには、その上下の保持用リンクが同期して回動するよう上下の同期歯車が噛合して設けられる請求項1又は2記載の配管着脱装置である。
【0015】
請求項4の発明は、保持用アーム部材と締付用アーム部材間には、保持用アーム部材に対して締付用アーム部材を配管フランジの軸芯側に回動するよう付勢する付勢手段が設けられる請求項2又は3記載の配管着脱装置である。
【0016】
請求項5の発明は、締付手段は、上下いずれか一方の保持用リンクの連結軸に対して回転可能に設けられた締付ネジと、その他方の保持用リンクの連結軸に対して揺動可能に設けられた締付ナットからなり、その締付ナットに締付ネジが螺合され、締付ネジの回転で、上下の保持用リンクの回動角度を調整する請求項1〜4いずれかに記載の配管着脱装置である。
【0017】
請求項6の発明は、平行に設けられた出入口管の配管フランジ同士をそれぞれ突き合わせて接続する配管着脱装置において、一方の出入口管の配管フランジの上下両側に一対の平行な保持用アーム部材を回動自在に設けると共に、その平行な保持用アーム部材の先端同士を連結軸で連結して一方の配管フランジの上下に回動自在なコ字状の保持用リンクを形成し、その上下のコ字状の保持用リンクの先端の連結軸に、他方の配管フランジに延びると共にその他方の配管フランジを締め付けるための締付用リンクを回動自在に設け、その出入口側の上下の保持用リンクの連結軸を上下のヨークで連結し、その上下のヨークに、出入口側の上下の保持用リンクの先端の上下間隔を調整して保持用リンクの回動角度を調整すると共にその回動で出入口側の締付用リンクを他方の出入口側配管フランジに押圧する締付手段を設けた配管着脱装置である。
【0018】
請求項7の発明は、上記締付用リンクは、連結軸に回動自在に設けられると共に両側の保持用アーム部材に近接して設けられた一対の締付用アーム部材と、その締付用アーム部材の配管フランジ側の先端両側に回転自在に設けられた締付用カムリングからなる請求項6記載の配管着脱装置である。
【0019】
請求項8の発明は、上下のコ字状の保持用リンクには、その上下の保持用リンクが同期して回動するよう上下の同期歯車が噛合して設けられる請求項6又は7記載の配管着脱装置である。
【0020】
請求項9の発明は、保持用アーム部材と締付用アーム部材間には、保持用アーム部材に対して締付用アーム部材を配管フランジの軸芯側に回動するよう付勢する付勢手段が設けられる請求項7又は8記載の配管着脱装置である。
【0021】
請求項10の発明は、上下のヨークは、その両端が、出入口側の上下の保持用リンクの連結軸に嵌挿した軸筒にピン結合されて出入口側連結軸同士を連結する請求項6〜9いずれかに記載の配管着脱装置である。
【0022】
請求項11の発明は、締付手段は、上下いずれか一方のヨークに設けられた締付ネジと、その他方のヨークに設けられた締付ナットからなり、その締付ナットに締付ネジが螺合され、締付ネジの回転で、上下のヨークの間隔を調整して、保持用リンクの回動角度を調整する請求項6〜9いずれかに記載の配管着脱装置である。
【0023】
請求項12の発明は、締付用アーム部材には、ストッパ片が設けられ、ヨークには、上下の保持用アーム部材が開いた状態のとき、そのストッパ片と係合して上記付勢手段に抗して締付用アーム部材の回動を規制し、上下の保持用アーム部材が閉じたときにストッパ片との係合を解除する回動規制部材が設けられ請求項8〜10記載いずれかに記載の配管着脱装置である。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好適な一実施形態を添付図面に基づいて詳述する。
【0025】
先ず、図1、図2により、本発明の配管着脱装置が適用される水銀ターゲット容器10を説明する。
【0026】
水銀ターゲット容器10は、水銀容器11と、その水銀容器11を覆う二重の格納容器12、13とから構成され、詳細は図示していないが、図8で説明したターゲット台車に取り付けられ、水銀容器11内にターゲット台車側に設けた水銀の出入口配管14i、14oから水銀が供給循環され、また水銀容器11と内側格納容器12間に、図示の矢印a12のようにヘリウムガスが供給され、さらに冷却水配管15から二重の格納容器12、13間に重水が供給されるようになっている。
【0027】
水銀容器11は、複数枚の往路側案内羽根16iと復路側案内羽根16oが設けられた容器本体17と、その容器本体17に接続された水銀の入口配管18iと出口配管18oとから構成される。
【0028】
入口配管18iと出口配管18oは、可撓管19i、19oを有すると共に、ターゲット台車側の水銀の出入口配管14i、14oの配管フランジ20i、20oと接続する配管フランジ21i、21oを有する。
【0029】
この水銀ターゲット容器10は、従来例で説明したように過酷な核・熱負荷に晒されるため、2500時間運転後に交換する必要があるが、ターゲット台車側の水銀の出入口配管14i、14oは交換が不要であり、水銀ターゲット容器10を取り外して新たな水銀ターゲット容器10に替える際に、そのターゲット容器10の出入口配管18i、18oと、ターゲット台車側の出入口配管14i、14oとを遠隔操作にて接続する必要がある。
【0030】
本発明においては、水銀ターゲット容器10の出入口配管18i、18oに配管着脱装置Aを取り付けておき、その出入口配管18i、18oの配管フランジ21i、21oを、ターゲット台車側の出入口配管14i、14oの配管フランジ20i、20oに位置合わせて突き合わせた状態にし、配管着脱装置Aを遠隔操作し両配管フランジ20i、21i及び20o、21o同士を簡単に接続できるようにしたものである。
【0031】
以下、この本発明の配管着脱装置Aの構成を図3〜図6により説明する。
【0032】
先ず図3は、配管同士を接続する前の配管着脱装置の正面図を示し、図4は配管同士を接続した後の配管着脱装置の正面図を示し、図5は、図4の右側面図を示し、図6は図4の平面図を示している。
【0033】
図3〜図6において、水銀ターゲット容器10の出入口側の配管フランジ21i、21oは略四角形状に形成され、その接合面には水銀との共存性のよいSUS又はNi製金属Oリング22(図3、図4)が設けられている。
【0034】
この容器側の配管フランジ21i、21oの上下には、図6にみられるようにコ字状の保持用リンク30i、30oが回動自在にそれぞれ設けられる。
【0035】
コ字状の保持用リンク30i、30oは、容器側の配管フランジ21i、21oにピン31にて回動自在に設けられた一対の保持用アーム部材32と、その保持用アーム部材32の先端同士を連結する連結軸33とからなっている。
【0036】
この上下の保持用リンク30、30は、図3、図4に示すように、その上下が同期して回動するように、ピン31に同期歯車34、34が連結され、その上下の同期歯車34、34の噛合によって、上下の保持用リンク30、30が同期して回動できるようになっている。
【0037】
図5、図6に示すように、連結軸33には、ターゲット台車側の配管フランジ20i、20oに延びると共にその配管フランジ20i、20oを締め付けるための締付用リンク35i、35oがそれぞれ設けられる。締付用リンク35i、35oは、一対の保持用アーム部材32に近接して連結軸33の左右に一対設けられ、連結軸33を嵌挿する一対のボス部36と、そのボス部36に設けられた締付用アーム部材37と、その締付用アーム部材37の先端部両側に回転自在に設けられた締付用カムリング38からなり、その締付用カムリング38がターゲット台車の出入口側の配管フランジ20i、20oの裏面に接触すると共に容器側フランジ21i、21o側に押圧して締め付けるようになっている。
【0038】
出入口側の上下の連結軸33には、軸筒39が嵌挿され、その軸筒39にピン40が設けられ、その出入口側のピン40、40にそれぞれ上下のヨーク41、41が連結されて、出入口側の保持用リンク30i、30oが、一体に回動するようにされる。
【0039】
この上下のヨーク41、41には、出入口側の上下の保持用リンク30i、30oの先端の上下間隔を調整して、保持用リンク30、30の回動角度を調整すると共にその回動で出入口側の締付用リンク35i、35oをターゲット台車の出入口側配管フランジ20i、20oに押圧する締付手段42が設けられる。
【0040】
図3〜図5に示すように、締付手段42は、上部のヨーク41に設けられた締付ネジ43と、その下部のヨーク41に設けられた締付ナット44からなり、その締付ナット44に締付ネジ43が螺合され、締付ネジ43の回転で、上下のヨーク41、41の間隔を調整して、保持用リンク30、30の回動角度を調整するようになっている。
【0041】
図4、図6に示すように、締付用アーム部材37と保持用アーム部材32間には、保持用アーム部材32に対して締付用アーム部材37を配管フランジ20の軸芯側に回動するよう付勢する付勢手段45が設けられる。
【0042】
この付勢手段45は、保持用アーム部材32と締付用アーム部材37にそれぞれ設けられた舌片46、47と、舌片46、47に挿通して設けられ両端に鍔部48を備えたピン49と、そのピン49に設けられたスプリング50とからなり、スプリング50により、保持用アーム部材32に対して締付用アーム部材37が配管フランジ20の軸芯側に回動するように付勢され、かつピン49の両端の鍔部48により、保持用アーム部材32に対して締付用アーム部材37が約10度程度回動できるようになっている。
【0043】
この締付用アーム部材37には、ストッパ片52が設けられ、また、ヨーク41には、そのストッパ片52と係合する回動規制部材53が設けられる。このストッパ片52と回動規制部材53は、図3に示すように、保持用アーム部材32が開放した位置にあるときには、ストッパ片52が回動規制部材53と係合してその締付用アーム部材37の軸芯側への回動を規制し、図4に示すように、保持用アーム部材32が閉じる位置まで回動した際には、その係合が解除されて、締付用アーム部材37が、付勢手段45により軸芯側への回動が解除され、これにより締付用カムリング38が、ターゲット側フランジ配管20に接触するように回動するようになっている。
【0044】
次に本発明の作用を述べる。
【0045】
先ず、図1、図2で説明したように、交換すべき水銀ターゲット容器10の出入口配管18i、18oに配管着脱装置Aを取り付けておき、容器側の配管フランジ21i、21oを、ターゲット台車側の配管フランジ20i、20oに位置合わせて突き合わせた状態にし、配管着脱装置Aの締付手段42の締付ネジ43をマニピュレータによる遠隔操作にて回転することで、図3の保持用リンク30が開放した状態から、図4に示すように閉じた状態にすることで、両配管フランジ20i、21i及び20o、21o同士が接続される。
【0046】
これを図7により説明する。
【0047】
図7(a)は、容器側の配管フランジ21i、21oを、ターゲット台車側の配管フランジ20i、20oに位置を合わせて突き合わせた状態を示しており、この状態で、保持用リンク30が開放した回動位置にあり、同時に締付用リンク35は、そのストッパ片52が、ヨーク41に設けた回動規制部材53に係合し、保持用リンク30と同じ回動位置にある。
【0048】
この図7(a)の状態から、締付手段42の締付ネジ43のネジ頭43aを回転させることで、上下のヨーク41、41の間隔が狭まり、図7(b)に示すように上下の保持用リンク30、30は、開いた状態からやや閉じた状態となる。
【0049】
この上下の保持用リンク30、30の軸芯側の回動は、図3、図4に示すように上下の同期歯車34、34が噛合しているため同期して回動する。
【0050】
この図7(b)の状態まで、上下のヨーク41、41の間隔が徐々に狭くなるに従って保持用リンク30が回動し、また締付用リンク35は、そのストッパ片52とヨーク41に取り付けてある回動規制部材53との係合状態を維持しながら、付勢手段45により、保持用リンク30の回動位置より若干軸芯側に回動した位置となる。この締付用リンク35の回動は、保持用リンク30と回動規制部材53の相対回転位置が変わるため、換言すれば、回動規制部材53がストッパ片52から離れる方向に回転位置が変わるために起こる。
【0051】
この図7(b)の状態から、締付手段42の締付ネジ43を、さらに締め付けて行くと、ストッパ片52が回動規制部材53から離れ、その締付用リンク35に設けた締付用カムリング38が、配管フランジ20の背面外周に完全に当接し、その後さらに締付ネジ43を締め付けていくと、保持用リンク30が閉じ、また締付用リンク35も締付用カムリング38が、配管フランジ20に接触した状態で回動するため、締付用リンク35にて配管フランジ20を容器側配管フランジ21側に押しつける力が作用し、図7(d)に示したように、両配管フランジ20、21は、保持用リンク30と締付用リンク35にて挟持される。
【0052】
図7(e)は、締付用カムリング38が、保持用リンク30と平行な位置から、配管フランジ20に接触する状態の詳細を拡大して示したもので、図7(b)のストッパ片52が回動規制部材53との係合が解除される際、締付用リンク35が配管フランジ20の外周面まで回転できるよう、締付用カムリング38と配管フランジ20には、所定の間隙δが形成されるようにされ、さらに締付用カムリング38の着座後は、配管フランジ20の背面と締付用カムリング38の外周面との距離dが保持用リンク30の回動による締めシロとなる。
【0053】
この配管フランジ20、21の締め付け力は、マニピュレータにより締付手段42を所定のトルクで締め付けることで調整することができる。
【0054】
このように、本発明においては、容器側の配管フランジ21に配管着脱装置Aを取り付けた状態とし、接続するターゲット台車側の配管フランジ20と突き合わせた状態にして締付手段42の締付ネジ43を回転して保持用リンク30と締付用リンク35を回動させるだけで、簡単に配管フランジ20、21同士を接合することができる。
【0055】
この場合、出入口の配管フランジ21i、21oに、それぞれ上下の保持用リンク30i、30oと締付用リンク35i、35oを取り付け、これらを上下のヨーク41、41で連結し、この上下のヨーク41、41を締付手段42にてその間隔を狭めていくことで、出入口の配管フランジ20iと21i、及び20oと21oを同時に接合することが可能となる。
【0056】
また、配管フランジ20iと21i、及び20oと21oの脱着は上述と逆に締付ネジ42を回せば、簡単に外すことができる。
【0057】
なお、上述の実施の形態では、出入口配管の配管フランジ20iと21i、及び20oと21oを同時に接合する例で説明したが、本発明はこれに限らず、単一の配管フランジ同士を接合するようにしてもよいことは勿論である。
【0058】
【発明の効果】
以上要するに本発明によれば、以下に示すごとく優れた効果を発揮するものである。
【0059】
(1)配管フランジを接続するに際してリンク機構を用い、このリンク機構を締付手段で動作させることで、締付ネジの回転のみで配管フランジを着脱できる。
【0060】
(2)締付ネジを回転するだけで脱着できるため、遠隔操作による締め付け作業が短時間でできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明が適用される水銀容器における配管着脱装置の一実施の形態を示す全体平断面図である。
【図2】図1の正断面図である。
【図3】本発明の配管着脱装置における配管フランジ接続前の状態を示す拡大図である。
【図4】本発明の配管着脱装置における配管フランジ接続後の状態を示す拡大図である。
【図5】図4の右側面図である。
【図6】図4の平面図である。
【図7】本発明の配管着脱装置において、配管フランジを接続する際の作動状態を説明する図である。
【図8】中性子散乱施設の概略を示す図である。
【符号の説明】
20、21 配管フランジ
30 保持用リンク
32 保持用アーム部材
33 連結軸
35 締付用リンク
37 締付用アーム部材
41 ヨーク
42 締付手段

Claims (12)

  1. 接続すべき配管フランジ同士を突き合わせて接続する配管着脱装置において、一方の配管フランジの上下両側に一対の平行な保持用アーム部材を回動自在に設けると共に、その平行な保持用アーム部材の先端同士を連結軸で連結して一方の配管フランジの上下に回動自在なコ字状の保持用リンクを形成し、その上下のコ字状の保持用リンクの先端の連結軸に、他方の配管フランジに延びると共にその他方の配管フランジを締め付けるための締付用リンクを回動自在に設け、上下のコ字状の保持用リンクに、その保持用リンクの先端の上下間隔を調整して保持用リンクの回動角度を調整すると共にその回動で締付用リンクを他方の配管フランジに押圧する締付手段を設けたことを特徴とする配管着脱装置。
  2. 上記締付用リンクは、上記連結軸に回動自在に設けられると共に両側の保持用アーム部材に近接して設けられた一対の締付用アーム部材と、その締付用アーム部材の配管フランジ側の先端両側に回転自在に設けられた締付用カムリングからなる請求項1記載の配管着脱装置。
  3. 上下のコ字状の保持用リンクには、その上下の保持用リンクが同期して回動するよう上下の同期歯車が噛合して設けられる請求項1又は2記載の配管着脱装置。
  4. 保持用アーム部材と締付用アーム部材間には、保持用アーム部材に対して締付用アーム部材を配管フランジの軸芯側に回動するよう付勢する付勢手段が設けられる請求項2又は3記載の配管着脱装置。
  5. 締付手段は、上下いずれか一方の保持用リンクの連結軸に対して回転可能に設けられた締付ネジと、その他方の保持用リンクの連結軸に対して揺動可能に設けられた締付ナットからなり、その締付ナットに締付ネジが螺合され、締付ネジの回転で、上下の保持用リンクの回動角度を調整する請求項1〜4いずれかに記載の配管着脱装置。
  6. 平行に設けられた出入口管の配管フランジ同士をそれぞれ突き合わせて接続する配管着脱装置において、一方の出入口管の配管フランジの上下両側に一対の平行な保持用アーム部材を回動自在に設けると共に、その平行な保持用アーム部材の先端同士を連結軸で連結して一方の配管フランジの上下に回動自在なコ字状の保持用リンクを形成し、その上下のコ字状の保持用リンクの先端の連結軸に、他方の配管フランジに延びると共にその他方の配管フランジを締め付けるための締付用リンクを回動自在に設け、その出入口側の上下の保持用リンクの連結軸を上下のヨークで連結し、その上下のヨークに、出入口側の上下の保持用リンクの先端の上下間隔を調整して保持用リンクの回動角度を調整すると共にその回動で出入口側の締付用リンクを他方の出入口側配管フランジに押圧する締付手段を設けたことを特徴とする配管着脱装置。
  7. 上記締付用リンクは、連結軸に回動自在に設けられると共に両側の保持用アーム部材に近接して設けられた一対の締付用アーム部材と、その締付用アーム部材の配管フランジ側の先端両側に回転自在に設けられた締付用カムリングからなる請求項6記載の配管着脱装置。
  8. 上下のコ字状の保持用リンクには、その上下の保持用リンクが同期して回動するよう上下の同期歯車が噛合して設けられる請求項6又は7記載の配管着脱装置。
  9. 保持用アーム部材と締付用アーム部材間には、保持用アーム部材に対して締付用アーム部材を配管フランジの軸芯側に回動するよう付勢する付勢手段が設けられる請求項7又は8記載の配管着脱装置。
  10. 上下のヨークは、その両端が、出入口側の上下の保持用リンクの連結軸に嵌挿した軸筒にピン結合されて出入口側連結軸同士を連結する請求項6〜9いずれかに記載の配管着脱装置。
  11. 締付手段は、上下いずれか一方のヨークに設けられた締付ネジと、その他方のヨークに設けられた締付ナットからなり、その締付ナットに締付ネジが螺合され、締付ネジの回転で、上下のヨークの間隔を調整して、保持用リンクの回動角度を調整する請求項6〜9いずれかに記載の配管着脱装置。
  12. 締付用アーム部材には、ストッパ片が設けられ、ヨークには、上下の保持用アーム部材が開いた状態のとき、そのストッパ片と係合して上記付勢手段に抗して締付用アーム部材の回動を規制し、上下の保持用アーム部材が閉じたときにストッパ片との係合を解除する回動規制部材が設けられる請求項8〜10記載いずれかに記載の配管着脱装置。
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