JP4321075B2 - 樹脂成形品の製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、浴槽等の樹脂成形品の製造方法に関し、特に真空成形された浴槽シェル等の真空成形体の強度を確保するために裏面に補強層を形成するための樹脂混合物の注入方法に特徴を有する樹脂成形品の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、樹脂の成形品では、熱可塑性樹脂を表層とし、裏面をガラス繊維強化プラスチック(FRP)等でバックアップすることで成形品の強度を確保している。
【0003】
その製造方法として、真空成形した熱可塑性樹脂と型との間にガラス繊維や炭素繊維等のフィラーを含有した樹脂を充填して重合硬化し一体化させる製造方法が知られている(特許文献1参照。)。
【0004】
又、別の製造方法として、樹脂の成形品を製造する別の方法として、変形しない型内に熱可塑性樹脂成形品からなる変形しやすい型を配設し、二つの型の間に、予めガラス繊維プリフォームを入れておき、ガラス繊維プリフォームと変形しない型との間に重合硬化性原料を注入する製造方法が知られている(特許文献2参照。)。
【0005】
上記製造方法とほぼ同様の製造方法で成形された浴槽の断面を図1(d)に示す。図1(d)において、真空成形で成形されたアクリルシートから成る真空成形体(シェル)1を表層に有し、裏面に着色するためのゲルコート2が吹き付けられ、そのゲルコート2を介して強度を確保するためにガラス繊維プリフォーム3が被覆され積層体とされ、さらに、この積層体が金型に入れられて、ガラス繊維プリフォーム3と金型との間に裏打ち樹脂が注入され裏打ち樹脂層4が成形されて成るものである。
【0006】
なお、従来は裏打ち樹脂を金型内に注入するには、一例として図6(a)、(b)に示すようなプランジャーポンプ41が使用されていた。このプランジャーポンプ41は、シリンダ42内を上下方向に空気圧で往復運動するプランジャー43が設けられている。
【0007】
このプランジャー43が、図6(a)に示すように下降すると、シリンダ42の下端の樹脂入口部材48の弁球49は入口50を閉じ、プランジャー43のピストン44内に設けた逆止弁45の弁球46が弁座46’から離れて上昇し逆止弁を開く。すると、シリンダ42の下部内の樹脂が逆止弁45からプランジャー43とシリンダ42の隙間47に送られる。
【0008】
そして、プランジャー43が上昇すると、プランジャー43とシリンダ42との間の隙間47に内に溜まっている樹脂がプランジャー43のピストン44の背面51で押されて吐出口52から吐出される。吐出口52から吐出された樹脂は、金型に注入される。プランジャー43が上昇する際に弁球49が上昇し入口50が開いて樹脂が供給源からプランジャーポンプ41のシリンダ42内に供給される。
【0009】
【特許文献1】
特開平5−237854号公報(段落0005参照)
【特許文献2】
特許第3243399号(段落0038参照)
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来の製造方法は、真空成形で成形されたアクリルシート等の熱可塑性樹脂から成るシェルの裏面に、着色用のゲルコートを介して又は介さず、強度を確保するためのガラス繊維プリフォームを被覆してからガラス繊維プリフォームと金型の間に裏打ち樹脂を注入する必要があり、ガラス繊維プリフォームを被覆する工程が必要で、そのための労力及び材料費等が必要であった。
【0011】
本発明は、成形時間を短縮でき、しかも上記のようなガラス繊維プリフォームを被覆する工程を省きながらも樹脂成形品の強度を十分確保し、そのための労力及び材料費等省くことができ、これにより生産性の向上と生産コストの低減を可能とする樹脂成形品の製造方法を実現することを課題とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記課題を解決するために、熱可塑性樹脂の真空成形体の裏面に、補強層を形成する樹脂成形品の製造方法であって、前記樹脂成形品は浴槽であり、前記補強層は樹脂に充填材としてシリカを配合した樹脂混合物で構成されており、該補強層は、前記樹脂混合物をロータリーポンプで注入して形成し、前記ロータリーポンプは、ロータの形状が、ロータがどの位置であってもケーシング内の容量が常に一定に設計されているものを使用し、前記樹脂混合物に対して一定の割合の硬化剤を供給可能であり、該硬化剤を供給するための硬化剤ポンプとして、プランジャー式の定量ポンプを利用することを特徴とする樹脂成形品の製造方法を提供する。
【0013】
前記樹脂成形品の製造方法では、ロータリーポンプの回転数を制御することで、注入時間を制御することが好ましい。
【0014】
【発明の実施の形態】
本発明に係る樹脂成形品の製造方法の実施の形態を実施例に基づいて図面を参照し、以下に説明する。
【0015】
図1(a)〜(c)は、本発明に係る樹脂成形品の製造方法を利用して成形される樹脂成形品の一例である浴槽の構成を説明する図であり、図1(a)は浴槽の全体の断面の概要を示し、図1(b)、(c)は、図1(a)の一部Sを、詳細に説明する図である。さらに、図2は、浴槽に関する従来の製造方法と本発明の製造方法の概要を、互いに対比して説明するための図である。
【0016】
図1(d)及び図2に示すように、従来の浴槽は、真空成形で成形された真空成形体(「シェル」とも言い、図2中ではシェルと記載。)1を内面に有し、この真空成形体1は、アクリルシート等の材料から成る。そして、この真空成形体1が透明の場合は、真空成形体1の裏面に吹き付けられた着色用のゲルコート2を介してガラス繊維プリフォーム3が被覆されている。真空成形体1がすでに着色されている場合は、真空成形体1の裏面にゲルコート2を介することなくガラス繊維プリフォーム3が被覆されている。金型内においてガラス繊維プリフォーム3の裏面に裏打ち樹脂が注入されて裏打ち樹脂層4が成形されていた。
【0017】
このガラス繊維プリフォーム3は、ガラス繊維から成り、浴槽の強度を確保するために必要であり、このような構成の従来の浴槽ではガラス繊維プリフォーム3で被覆し浴槽の強度が確保されているために、裏打ち樹脂層4自体は強度は必要なく、この裏打ち樹脂としてアクリル樹脂に炭酸カルシウムを配合した程度のものが使用されていた。
【0018】
これに対して本発明では、図2に示すように、真空成形で透明の真空成形体1を成形し、この真空成形体1にゲルコート2を吹きつけるまでの工程は同じであるが、図1(b)にその構造を示すように、ガラス繊維プリフォーム3を設けることなく、真空成形体1にゲルコート2を介して裏打ち樹脂として後述する樹脂混合物を注入して補強層5を形成するものである。なお、真空成形体1がすでに着色されている場合には、図1(c)に示すように、着色のためのゲルコート2を設ける必要はない。
【0019】
要するに、図2に示すように、本発明に係る製造方法では、真空成形体1にガラス繊維プリフォーム3を真空成形体1に入れ込む工程を省き、裏打ち樹脂として樹脂混合物を注入して補強層5を形成することで、製造工程を簡素化するものである。なお、本発明で使用する真空成形体1の材料は、アクリル樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリスチレン樹脂、ABS樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂等である。
【0020】
本発明では、補強層5を形成する裏打ち樹脂は、ガラス繊維プリフォーム3を設けないので、これに代わる十分な強度を持つことが必要であるが、本発明者らは浴槽の開発過程において、裏打ち樹脂として、樹脂にシリカ等の高硬度の充填材(以下、高硬度の充填材として「シリカ」を充填する場合で説明する。)を配合した樹脂混合物を使用することで、従来のガラス繊維から成るガラス繊維プリフォーム3に代わる十分な強度を持つという知見を得た。
【0021】
しかしながら、裏打ち樹脂として樹脂にシリカを配合した樹脂混合物を使用すると、シリカの硬度が高いために、真空成形体1がセットされた金型内であって真空成形体1の外面(ゲルコートを形成した場合はゲルコートの外面)と金型の間に、図6に示すような従来のプランジャーポンプ41を使用してシリカを配合した樹脂混合物を注入する際と、プランジャーポンプ41のピストン44が摩耗し耐久性が確保できず、そのまま使用すると、ピストン44とシリンダー42の隙間47から樹脂混合物が漏れてしまうという問題が生じてしまう。
【0022】
本発明者らは、この問題を解決するために、樹脂にシリカを配合した樹脂混合物を金型に注入し補強層5を形成する際に、樹脂混合物を注入するためのポンプとして、ロータリーポンプを採用することを想到するに至った。要するに、本発明は、ロータリーポンプを使用してシリカ(高硬度充填材)を配合した樹脂混合物を金型に注入して樹脂成形品の裏面に補強層5を形成する製造方法を特徴とする。本発明に係る樹脂成形品の製造方法の実施例を次に説明する。
【0023】
(実施例)
本発明に係る樹脂成形品の製造方法では、ロータリーポンプを使用して樹脂を成形する注入工程に特徴を有するが、図3は、この注入工程に使用される樹脂注入装置6の全体構成を説明する図である。
【0024】
この樹脂注入装置6は、その概要としては、樹脂混合物がミキシングブロック7に供給されて、さらに混合器(スタティックミキサ)8で混合されて三方弁であるバルブA及びノズル9から金型内に注入するものである。
【0025】
ミキシングブロック7には、三方弁であるバルブCに接続する配管10と硬化剤を供給する配管11とが接続されている。バルブCには、主剤供給ラインの配管12と洗浄ラインの三方弁であるバルブHに接続する配管13とが接続されている。
【0026】
主剤供給ラインは、樹脂にシリカを配合した樹脂混合物を充填した主剤タンク14、バルブM(開閉弁)、主剤ポンプ15及びバルブD(開閉弁)が、順次、配管12でバルブCに接続されており、さらに、主剤ポンプ15の出口側において配管12に接続され途中バルブE(開閉弁)を介して主剤タンク14に還流する還流配管(戻し配管)12’を備えている。
【0027】
主剤タンク14は秤量装置WI上に配置されており、常時、主剤タンク14内の主剤16が秤量され、その量が少なくなった場合は補給できるように構成されている。主剤16は、シリカを配合した樹脂であり、樹脂としては、アクリル樹脂、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂等が使用される。この樹脂は、常温硬化可能樹脂を使用することで、成形時間が短縮でき、生産性が向上される。
【0028】
洗浄ラインは、配管13でバルブCに接続されるバルブHを備えているとともに、図示しない空圧源(エアコンプレッサ)に接続されたバルブO(開閉弁)を備えている。このバルブOとバルブHの間に洗浄剤供給ラインと空気供給ラインが並列して接続されている。
【0029】
洗浄剤供給ラインは、バルブOに接続されている減圧弁20、圧送タンク17及びバルブN(開閉弁)が配管18で順次、バルブHに接続されて成り、圧送タンク17の上部空間に減圧弁20を介して空圧源からの空気圧を供給し、この空気圧により圧送タンク17の底部から洗浄剤19を配管18で取り出し、バルブNを介してバルブHに向けて圧送するような構成とされている。洗浄剤19は、スタティックミキサ8を洗浄するもので、アセトン等が適している。
【0030】
空気供給ラインは、バルブOに接続されている減圧弁20’及びバルブLが配管21で順次、バルブHに接続され、減圧弁20’を介して空圧源からの空気をバルブHに向けて圧送するような構成とされている。
【0031】
硬化剤供給ラインは、硬化剤22を充填した硬化剤容器23と、硬化剤22を送給する硬化剤ポンプ24が、順次、配管11でミキシングブロック7に接続される構成となっている。硬化剤容器23は、主剤タンク14と同様に秤量装置WI(この秤量装置WIは、主剤タンク14を秤量する秤量タンクWIとは別である。)上に配置されており、常時、硬化剤容器23内の硬化剤22の量を監視でき、少なくなったら補給できるようにしている。硬化剤22は、主剤16の種類で異なるが、ベンゾイルペルオキシド(BPO)等が利用される。
【0032】
ミキシングブロック7では、三方弁Cに接続された配管10から供給される主剤16と硬化剤供給ラインの配管11から供給される硬化剤22が集合し、これをスタティックミキサ8に供給して、ここで混合を行う。硬化剤22が混合された主剤16(樹脂混合物)はバルブAからノズルで金型内に注入される。注入の際に不要で余った余剰樹脂混合物は、バルブAから余剰用排出管25から廃樹脂収容容器26に排出させる構成となっている。
【0033】
上記バルブA、C、D、E、H、L、M、N、Oは、空気圧で駆動制御する弁や電磁弁等が使用される。このような樹脂注入装置6において、本発明では主剤ポンプ15としてロータリーポンプを使用した構成としている。ロータリーポンプにはいろいろな種類があるが、その一例についてその要部を図4に示す。
【0034】
図4(a)に示すロータリーポンプ27は、ケーシング28を有し、このケーシング28の水平方向の対称位置に、主剤16の入口29及び出口30が形成されている。このケーシング28内に上下一対のロータ31、31が回転可能に配設されており、図示しない電動機で夫々互いに反対方向(矢印方向)に回転駆動するように設けられている。一対のロータ31、31は、互いに接触しないように設けられているとともに、ケーシング28の内面との間に一定のクリアランス(ギャップ)gをもって接触しないように設けられているので、ロータ31同士、ロータ34とケーシング28との接触がなく摩耗が生じない。
【0035】
一対のロータ31、31は、夫々中心から180度の間隔で放射方向に突出する二つの翼部32が形成されており、夫々の翼部32が、図4(a)に示すように、互いに交互にずれて回転されるべきタイミングがとられるように、図示しないタイミングギアを介して電動機で回転駆動される構成となっている。そして、このロータリーポンプ27は、一対のロータ31が電動機により夫々180度回転する毎に、入口29から主剤16であるシリカ樹脂混合物をケーシング28内に吸込むとともに出口30から送り出す。
【0036】
図4(b)に示すロータリーポンプ33も図4(a)とほぼ同様の構成であるが、その一対のロータ34は、夫々中心から120度の間隔で放射方向に突出する三つの翼部35が形成されており、一対のロータ34の夫々の翼部35が、図4(b)に示すように、互いに接触することなく交互にずれて回転するように構成されている。
【0037】
このロータリーポンプ33は、一対のロータ34が電動機により夫々120度回転する毎に、入口29から主剤16であるシリカを配合した樹脂混合物をケーシング28内に吸込むとともに出口30から送り出す。このロータリーポンプ33は、タイミングギアで一対のロータ34の夫々の翼部35が、互いに接触しないようにタイミングが取られて回転するような構成となっているとともに、ケーシング28の内面との間に一定のクリアランス(ギャップ)gをもって接触しないように設けられているので、ロータ34同士、ロータ34とケーシング28との接触がなく摩耗が生じない。
【0038】
図4(a)、(b)に示すようなロータリーポンプ27、33では、従来使用していたプランジャーポンプにおけるピストンとシリンダとの関係のように、部品同士が接触して摺動するような箇所がなく、上述の通り、翼部35とケーシング28内面との間も一定のクリアランスgを設けているので、その隙間に入り込んだ樹脂混合物中のシリカがロータ32、35やケーシング28の内面を摩耗させて損傷させるようなことは生じない。この結果、ロータリーポンプ27、33の信頼性及び寿命の向上をもたらす。
【0039】
このように、本発明に係る樹脂注入装置6では、ロータリーポンプで樹脂混合物の送給乃至注入を行うので、ロータリーポンプの回転数を制御することで注入時間を制御することができる。特に、従来のプランジャーポンプでは、ピストンによる圧力を上げなければ注入速度を上げることができなかったが、本発明に係る樹脂成形品の製造方法によれば、ロータリーポンプの回転数を上げることで注入速度を上げることが可能で、容易に注入時間を短くすることができる。
【0040】
そして、ロータリーポンプでは、ロータの形状、即ち翼部の形状を、ロータがどの位置にあってもケーシング内の容量を常に一定に設計すれば、ポンプ送給の際の定量性(送り量を一定とする機能)にすぐれ、この結果、脈動が防止される。従って、定量の注入量を設定すれば、成形毎に計量する等の煩雑な作業が不要となり、連続的な成形が可能となる。
【0041】
さらに本発明では、硬化剤ポンプ24として、プランジャー式の定量ポンプを利用することが好ましい。このプランジャー式の定量ポンプの構造を図5(a)、(b)に示す。このプランジャー式の定量ポンプ36は、ポンプ室を構成するシリンダー37の軸心に対して直交するように入口38及び出口39が形成されている。先端がDカットされたプランジャー40がシリンダー37内を回転しながら軸方向への往復運動(図5(a)、(b)の上下方向へ移動)するように構成されている。
【0042】
この硬化剤ポンプ24によると、入口38から入った硬化剤22はプランジャー40のDカット部41に入り、プランジャー40が回転且つ図5(a)の上下方向(軸方向)への移動(吸引方向への移動)をすることにより硬化剤22はシリンダ内に吸い込まれる。そして、吸い込まれた硬化剤22は、プランジャー40の回転且つ図5(b)の上下方向(軸方向)への移動(圧縮方向への移動)をすることによりシリンダー37内から押し出され出口39から吐出される。
【0043】
このプランジャー式の定量ポンプ36は、プランジャー40を駆動する図示しないモータがインバータ制御により回転数が制御され、主剤ポンプ15に対して一定の割合の硬化剤22が供給できるような構成となっている。
【0044】
このように一定の割合で自動的に主剤16及び硬化剤22が注入されるから、硬化不良となることがなく、浴槽の強度等一定品質が確保できる。又、成形毎に計量する作業が不要となり連続的な成形も可能となる。
【0045】
以上、本発明に係る樹脂成形品の製造方法の実施形態を実施例に基づいて説明したが、本発明は特にこのような実施例に限定されることなく、特許請求の範囲記載の技術的事項の範囲内でいろいろな実施例があることはいうまでもない。
【0046】
【発明の効果】
本発明に係る樹脂成形品の製造方法は以上の構成であるので、次のような効果が生じる。
(1)裏打ち樹脂の送給乃至注入をロータリーポンプを使用して行うので、成形時間を短縮することができ、シリカ等の高硬度の充填材を配合した樹脂混合物を注入する場合でも、このような高硬度の充填材による摩耗、噛み込み等によるポンプの損傷を低減可能とする。
【0047】
(2)樹脂注入装置においてロータリーポンプを採用することにより、樹脂を注入する際の樹脂供給量のばらつきがなくなり、脈動が防止されるから、樹脂成形品は部分的に樹脂注入密度が異なるようなことがなくなり、全体的に強度の高い、すぐれた品質の樹脂成形品を得ることができる。
【0048】
(3)硬化剤はプランジャー式の定量ポンプで送給乃至注入されるので、主剤に対して硬化剤が均一に混合することができ、硬化不良となることがなく、浴槽の強度等一定の品質が確保できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る製造方法で製造される樹脂成形品の一例である浴槽を従来例と比較して説明する図であり、(a)〜(b)は本発明に係る浴槽であり、(d)は従来例である。
【図2】本発明と従来例に係る樹脂成形品の製造方法を比較して説明する図である。
【図3】本発明に係る樹脂成形品の製造方法で使用される樹脂注入装置を説明する図である。
【図4】本発明に係る樹脂成形品の製造方法で使用される樹脂注入装置のロータリーポンプの構成、作用を説明する図である。
【図5】本発明に係る樹脂成形品の製造方法で使用される硬化剤ポンプとして使用されれプランジャー式の定量ポンプの構成、作用を説明する図である。
【図6】樹脂注入用に従来使用されているプランジャーポンプを説明する図である。
【符号の説明】
1 真空成形体
2 ゲルコート
3 ガラス繊維プリフォーム
4 裏打ち樹脂層
5 補強層
6 樹脂注入装置
7 ミキシングブロック
8 混合器(スタティックミキサ)
9 ノズル
10、11、12、12’、13、18、21 配管
14 主剤タンク
15 主剤ポンプ
16 主剤
17 圧送タンク
19 洗浄剤
20、20’ 減圧弁
22 硬化剤
23 硬化剤容器
24 硬化剤ポンプ
25 余剰用排出管
26 廃樹脂収容容器
27、33 ロータリーポンプ
28 ケーシング
29、38 入口
30、39 出口
31、34 ローター
32、35 翼部
36 プランジャー式の定量ポンプ
37 ポンプ室を構成するシリンダー
40、43 プランジャー
41 プランジャーポンプ
42 シリンダ
44 ピストン
45 逆止弁
46、49 弁球
46’ 弁座
47 シリンダとピストンの隙間
48 樹脂入口部材
50 入口
51 ピストンの背面
52 吐出口
A、C、D、E、H、L、M、N、O バルブ
g クリアランス(ギャップ)

Claims (2)

  1. 熱可塑性樹脂の真空成形体の裏面に、補強層を形成する樹脂成形品の製造方法であって、前記樹脂成形品は浴槽であり、前記補強層は樹脂に充填材としてシリカを配合した樹脂混合物で構成されており、該補強層は、前記樹脂混合物をロータリーポンプで注入して形成し、前記ロータリーポンプは、ロータの形状が、ロータがどの位置であってもケーシング内の容量が常に一定に設計されているものを使用し、前記樹脂混合物に対して一定の割合の硬化剤を供給可能であり、該硬化剤を供給するための硬化剤ポンプとして、プランジャー式の定量ポンプを利用することを特徴とする樹脂成形品の製造方法。
  2. 請求項1記載の樹脂成形品の製造方法であって、ロータリーポンプの回転数を制御することで、注入時間を制御することを特徴とする樹脂成形品の製造方法。
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