JP4316247B2 - 遊技機 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、遊技媒体を用いて遊技者が所定の遊技を行うことが可能であり、所定の払出条件の成立にもとづいて遊技媒体を払い出すパチンコ遊技機やスロットマシン等の遊技機に関する。
【0002】
【従来の技術】
遊技機として、遊技球などの遊技媒体を発射装置によって遊技領域に発射し、遊技領域に設けられている入賞口などの入賞領域に遊技媒体が入賞すると、所定個の賞球が遊技者に払い出されるものがある。さらに、表示状態が変化可能な可変表示装置が設けられ、始動口への遊技球の入賞(始動入賞)などの条件成立にもとづいて可変表示装置において可変表示がなされ、可変表示装置の表示結果があらかじめ定められた特定表示態様となった場合に所定の遊技価値を遊技者に与えるように構成されたものがある。
【0003】
なお、所定の遊技価値とは、例えば、遊技者に多数の景品としての遊技媒体を払い出しうる特定遊技状態になることであり、具体的には、遊技機の遊技領域に設けられた可変入賞球装置の状態が打球が入賞しやすい遊技者にとって有利な状態になることや、遊技者にとって有利な状態となるための権利を発生させたりすることや、賞球払出の条件が成立しやすくなる状態になることである。
【0004】
遊技機では、マイクロコンピュータを含む遊技制御手段がプログラムに従って遊技の全体的な進行を制御する。一般に、マイクロコンピュータには、割込の発生を禁止できないマスク不能割込み(NMI)の要求を受け付けるために使用されるマスク不能割込端子(NMI端子)が設けられている。そして、マイクロコンピュータは、停電等が発生して電力の供給が断たれたときに停電検出信号をNMI端子から入力し、マスク不能割込みにより現在実行中の遊技制御状態に関する情報のバックアップなどを行うための停電時処理に移行するように構成されることがある。この場合、マスク不能割込み処理として停電時処理が実行されるので、遊技制御処理の途中の状態でバックアップがなされる場合があり、遊技制御に不都合が生じるおそれがある。このため、従来の遊技機では、マスク不能割込みを用いずに、停電発生の有無を検出するための停電検出処理をプログラムの所定位置に配置して、その停電検出処理において入力ポートに入力される停電検出信号を定期的に監視している(例えば、特許文献1参照。)。
【0005】
【特許文献1】
特開2001−190800号公報(段落0036−0045、図5)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、特許文献1に記載された遊技機では、停電の発生の有無を検出するためにマスク不能割込みを用いていないが、ノイズ等による信号がNMI端子に入力されることによりマスク不能割込み処理が起動されてしまい、その結果、マイクロコンピュータがハングアップ(停止)してしまうおそれがある。このような場合、遊技機において正常な遊技進行ができなくなり、遊技者に不信感を与えたり、遊技店の信用が損なわれるといった問題が生じる。
【0007】
そこで、本発明は、遊技制御に用いられるマイクロコンピュータがハングアップする可能性を低減して、正常な遊技進行ができなくなる可能性を低減させることができる遊技機を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明による遊技機は、遊技媒体を用いて遊技者が所定の遊技を行うことが可能であり、所定の払出条件の成立(例えば遊技球が入賞領域に入賞したこと)にもとづいて遊技媒体を払い出す遊技機であって、所定の遊技制御プログラムに従って遊技制御処理(例えばステップS20〜S34の処理)を実行することにより遊技の進行を制御する遊技制御用マイクロコンピュータ(例えばCPU56等)と、遊技媒体の払い出しを行う払出手段(例えば球払出装置97)と、払出手段を制御する払出制御用マイクロコンピュータ(例えば払出制御用CPU371等)と、遊技機への電力供給が停止しても所定期間は記憶内容を保持することが可能な変動データ記憶手段(例えば電源バックアップされたバックアップRAM)と、所定電圧の電源の出力電圧が低下し検出条件(例えば+22Vよりも低下)が成立したときに電圧低下検出信号(例えば電源断信号)を出力する電源監視手段(例えば電源監視回路920)とを備え、遊技制御用マイクロコンピュータは、電源監視手段からの電圧低下検出信号が入力される入力ポート(例えば入力ポート572)と、所定の払出条件の成立にもとづいて払い出される遊技媒体の総数を特定可能な遊技媒体数データを変動データ記憶手段に記憶するとともに、当該遊技媒体数データにもとづいて払出制御用マイクロコンピュータに対して所定数の遊技媒体の払出数を特定可能な払出指令信号を出力する払出指令信号出力手段と、払出指令信号出力手段が払出指令信号を出力した後に所定の条件が成立すると遊技媒体数データから払出指令信号で特定される払出数に対応する値を減算する減算処理を行う遊技媒体数データ減算手段とを含み、入力ポートの入力状態を定期的(例えば2ms毎)に確認する電力供給確認処理(例えばステップS20の電源断検出処理におけるステップS450の処理)と、電力供給確認処理にて電源監視手段からの電圧低下検出信号が入力されたこと(例えば電源断信号がオン状態となったこと)を確認したことに応じて、制御状態を復旧させるために必要な情報(レジスタ、フラグ類など)を変動データ記憶手段に保存させるとともに、払出制御用マイクロコンピュータに対して電力供給が停止されたことを示す電力供給停止信号を出力する(例えば電源確認信号をオフ状態にする)電力供給停止時処理(例えばステップS20の電源断検出処理におけるステップS451〜S481の処理)とを実行するとともに、割込の発生を禁止できないマスク不能割込が発生したときに実行されるが遊技の進行の制御には未使用であるマスク不能割込処理に対応するプログラムアドレスには、マスク不能割込処理からの戻り命令(例えばRETN命令)が設定され(図17参照)、払出制御用マイクロコンピュータは、払出指令信号で特定される払出数の遊技媒体を払出手段を制御して払い出させる払出処理を実行する遊技媒体払出制御手段と、遊技制御用マイクロコンピュータにおける払出指令信号出力手段から払出指令信号を入力したときに、遊技制御用マイクロコンピュータに対して払出処理の実行中であることを示す払出処理中信号の出力を開始する払出処理中信号出力手段と、遊技制御用マイクロコンピュータから電力供給停止信号を入力しているときには(例えば電源確認信号がオフ状態になったこと)、遊技媒体払出制御手段による払出処理を禁止する払出禁止手段(例えば、ステップS544にて電源確認信号がオフ状態であることを確認したことによりステップS546の処理の実行を禁止する部分、およびステップS621にて電源確認信号がオフ状態となって主制御未接続エラーのビットがセットされたことを確認したことによりステップS622以降の処理の実行を禁止する部分)とを含み、払出処理中信号出力手段は、遊技媒体払出制御手段が払出処理を実行しているときに払出処理中信号の出力状態を維持し、遊技媒体払出制御手段が払出指令信号で特定された払出数の遊技媒体を払出手段に払い出させたときに払出処理中信号の出力を停止し、遊技媒体数データ減算手段は、所定の条件としての払出処理中信号の出力開始により減算処理を実行することを特徴とする。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態を図面を参照して説明する。
まず、遊技機の一例であるパチンコ遊技機の全体の構成について説明する。図1はパチンコ遊技機を正面からみた正面図、図2は遊技盤の前面を示す正面図である。なお、以下の実施の形態では、パチンコ遊技機を例に説明を行うが、本発明による遊技機はパチンコ遊技機に限られず、スロット機などの他の遊技機に適用することもできる。
【0015】
パチンコ遊技機1は、縦長の方形状に形成された外枠(図示せず)と、外枠の内側に開閉可能に取り付けられた遊技枠とで構成される。また、パチンコ遊技機1は、遊技枠に開閉可能に設けられている額縁状に形成されたガラス扉枠2を有する。遊技枠は、外枠に対して開閉自在に設置される前面枠(図示せず)と、機構部品等が取り付けられる機構板と、それらに取り付けられる種々の部品(後述する遊技盤を除く。)とを含む構造体である。
【0016】
図1に示すように、パチンコ遊技機1は、額縁状に形成されたガラス扉枠2を有する。ガラス扉枠2の下部表面には打球供給皿(上皿)3がある。打球供給皿3の下部には、打球供給皿3に収容しきれない遊技球を貯留する余剰球受皿4と遊技球を発射する打球操作ハンドル(操作ノブ)5が設けられている。ガラス扉枠2の背面には、遊技盤6が着脱可能に取り付けられている。なお、遊技盤6は、それを構成する板状体と、その板状体に取り付けられた種々の部品とを含む構造体である。また、遊技盤6の前面には遊技領域7が形成されている。
【0017】
遊技領域7の中央付近には、それぞれが識別情報としての図柄を可変表示する複数の可変表示部を含む可変表示装置(特別図柄表示装置)9が設けられている。可変表示装置9には、例えば「左」、「中」、「右」の3つの可変表示部(図柄表示エリア)がある。また、可変表示装置9には、始動入賞口14に入った有効入賞球数すなわち始動記憶数を表示する4つの特別図柄始動記憶表示エリア(始動記憶表示エリア)18が設けられている。有効始動入賞がある毎に、表示色が変化する(例えば青色表示から赤色表示に変化)始動記憶表示エリアを1増やす。そして、可変表示装置9の可変表示が開始される毎に、表示色が変化している始動記憶数表示エリアを1減らす(すなわち表示色をもとに戻す)。この例では、図柄表示エリアと始動記憶表示エリアとが区分けされて設けられているので、可変表示中も始動記憶数が表示された状態にすることができる。なお、始動記憶表示エリアを図柄表示エリアの一部に設けるようにしてもよい。また、可変表示中は始動記憶数の表示を中断するようにしてもよい。また、この例では、始動記憶表示エリアが可変表示装置9に設けられているが、始動記憶数を表示する表示器(特別図柄始動記憶表示器)を可変表示装置9とは別個に設けてもよい。
【0018】
可変表示装置9の下方には、始動入賞口14としての可変入賞球装置15が設けられている。始動入賞口14に入った入賞球は、遊技盤6の背面に導かれ、始動口スイッチ14aによって検出される。また、始動入賞口14の下部には開閉動作を行う可変入賞球装置15が設けられている。可変入賞球装置15は、ソレノイド16によって開状態とされる。
【0019】
可変入賞球装置15の下部には、特定遊技状態(大当り状態)においてソレノイド21によって開状態とされる開閉板20が設けられている。開閉板20は大入賞口を開閉する手段である。開閉板20から遊技盤6の背面に導かれた入賞球のうち一方(V入賞領域:特別領域)に入った入賞球はV入賞スイッチ22で検出され、開閉板20からの入賞球はカウントスイッチ23で検出される。遊技盤6の背面には、大入賞口内の経路を切り換えるためのソレノイド21Aも設けられている。
【0020】
ゲート32に遊技球が入賞しゲートスイッチ32aで検出されると、普通図柄表示器10の表示の可変表示が開始される。この実施の形態では、左右のランプ(点灯時に図柄が視認可能になる)が交互に点灯することによって可変表示が行われ、例えば、可変表示の終了時に右側のランプが点灯すれば当たりとなる。そして、普通図柄表示器10における停止図柄が所定の図柄(当り図柄)である場合に、可変入賞球装置15が所定回数、所定時間だけ開状態になる。普通図柄表示器10の近傍には、ゲート32に入った入賞球数を表示する4つのLEDによる表示部を有する普通図柄始動記憶表示器41が設けられている。ゲート32への入賞がある毎に、普通図柄始動記憶表示器41は点灯するLEDを1増やす。そして、普通図柄表示器10の可変表示が開始される毎に、点灯するLEDを1減らす。
【0021】
遊技盤6には、複数の入賞口29,30,33,39が設けられ、遊技球の入賞口29,30,33への入賞は、それぞれ入賞口スイッチ29a,30a,33a,39aによって検出される。各入賞口29,30,33,39は、遊技媒体を受け入れて入賞を許容する領域として遊技盤6に設けられる入賞領域を構成している。なお、始動入賞口14や大入賞口も、遊技媒体を受け入れて入賞を許容する入賞領域を構成する。遊技領域7の左右周辺には、遊技中に点滅表示される装飾ランプ25が設けられ、下部には、入賞しなかった遊技球を吸収するアウト口26がある。また、遊技領域7の外側の左右上部には、効果音を発する2つのスピーカ27が設けられている。遊技領域7の外周には、天枠ランプ28a、左枠ランプ28bおよび右枠ランプ28cが設けられている。さらに、遊技領域7における各構造物(大入賞口等)の周囲には装飾LEDが設置されている。天枠ランプ28a、左枠ランプ28bおよび右枠ランプ28cおよび装飾用LEDは、遊技機に設けられている装飾発光体の一例である。
【0022】
そして、この例では、左枠ランプ28bの近傍に、賞球残数があるときに点灯する賞球LED51が設けられ、天枠ランプ28aの近傍に、補給球が切れたときに点灯する球切れLED52が設けられている。上記のように、この実施の形態のパチンコ遊技機1には、発光体としてのランプやLEDが各所に設けられている。さらに、図1には、パチンコ遊技機1に隣接して設置され、プリペイドカードが挿入されることによって球貸しを可能にするプリペイドカードユニット(以下、カードユニットという。)50も示されている。
【0023】
カードユニット50には、使用可能状態であるか否かを示す使用可表示ランプ151、カードユニット50がいずれの側のパチンコ遊技機1に対応しているのかを示す連結台方向表示器153、カードユニット50内にカードが投入されていることを示すカード投入表示ランプ154、記録媒体としてのカードが挿入されるカード挿入口155、およびカード挿入口155の裏面に設けられているカードリーダライタの機構を点検する場合にカードユニット50を解放するためのカードユニット錠156が設けられている。
【0024】
打球発射装置から発射された遊技球は、打球レールを通って遊技領域7に入り、その後、遊技領域7を下りてくる。遊技球が始動入賞口14に入り始動口スイッチ14aで検出されると、図柄の可変表示を開始できる状態であれば、可変表示装置9において特別図柄が可変表示(変動)を始める。図柄の可変表示を開始できる状態でなければ、始動記憶数を1増やす。
【0025】
可変表示装置9における特別図柄の可変表示は、一定時間が経過したときに停止する。停止時の特別図柄の組み合わせが大当り図柄(特定表示結果)であると、大当り遊技状態に移行する。すなわち、開閉板20が、一定時間経過するまで、または、所定個数(例えば10個)の遊技球が入賞するまで開放する。そして、開閉板20の開放中に遊技球がV入賞領域に入賞しV入賞スイッチ22で検出されると、継続権が発生し開閉板20の開放が再度行われる。継続権の発生は、所定回数(例えば15ラウンド)許容される。
【0026】
停止時の可変表示装置9における特別図柄の組み合わせが確率変動を伴う大当り図柄(確変図柄)の組み合わせである場合には、次に大当りとなる確率が高くなる。すなわち、確変状態という遊技者にとってさらに有利な状態となる。
【0027】
遊技球がゲート32に入賞すると、普通図柄表示器10において普通図柄が可変表示される状態になる。また、普通図柄表示器10における停止図柄が所定の図柄(当り図柄)である場合に、可変入賞球装置15が所定時間だけ開状態になる。さらに、確変状態では、普通図柄表示器10における停止図柄が当り図柄になる確率が高められるとともに、可変入賞球装置15の開放時間と開放回数が高められる。すなわち、可変入賞球装置15の開放時間と開放回数は、普通図柄の停止図柄が当り図柄であったり、特別図柄の停止図柄が確変図柄である場合等に高められ、遊技者にとって不利な状態から有利な状態に変化する。なお、開放回数が高められることは、閉状態から開状態になることも含む概念である。
【0028】
次に、パチンコ遊技機1の裏面の構造について図3および図4を参照して説明する。図3は、遊技機を裏面から見た背面図である。図4は、各種部材が取り付けられた機構板を遊技機背面側から見た背面図である。
【0029】
図3に示すように、遊技機裏面側では、可変表示装置9を制御する演出制御手段が搭載された演出制御基板80を含む可変表示制御ユニット49、遊技制御用マイクロコンピュータ等が搭載された遊技制御基板(主基板)31が設置されている。また、球払出制御を行う払出制御用マイクロコンピュータ等が搭載された払出制御基板37が設置されている。なお、演出制御手段は、遊技盤6に設けられている可変表示装置9、各種装飾LED、普通図柄始動記憶表示器41、装飾ランプ25、枠側に設けられている天枠ランプ28a、左枠ランプ28bおよび右枠ランプ28cを点灯制御するとともに、スピーカ27からの音発生を制御する。
【0030】
演出制御手段は、演出制御基板80に搭載されている1つの演出制御用マイクロコンピュータで実現されるが、遊技盤6に設けられている各種装飾LED、普通図柄始動記憶表示器41、装飾ランプ25、枠側に設けられている天枠ランプ28a、左枠ランプ28bおよび右枠ランプ28cを駆動するための駆動回路は、演出制御基板80と電気的に接続されているランプドライバ基板に搭載されている。また、スピーカ27を駆動する駆動回路等は、演出制御基板80と電気的に接続されている音声出力基板に搭載されている。
【0031】
さらに、DC30V、DC21V、DC12VおよびDC5Vを作成する電源回路が搭載された電源基板910やタッチセンサ基板91が設けられている。電源基板910は、大部分が主基板31と重なっているが、主基板31に重なることなく外部から視認可能に露出した露出部分がある。この露出部分には、遊技機1の各電気部品制御基板(主基板31、演出制御基板80、払出制御基板37)や遊技機に設けられている各電気部品への電力供給を実行あるいは遮断するための電力供給許可手段としての電源スイッチ914と、主基板31に含まれる記憶内容保持手段(例えば、電力供給停止時にもその内容を保持可能なバックアップRAM)に記憶されたバックアップデータをクリアするための操作手段としてのクリアスイッチ921とが設けられている。さらに、露出部分における電源スイッチ914の内側(基板内部側)には、交換可能なヒューズが設けられている。
【0032】
遊技機裏面において、上方には、各種情報を遊技機外部に出力するための各端子を備えたターミナル基板160が設置されている。ターミナル基板160には、少なくとも、球切れ検出スイッチ167の出力を導入して外部出力するための球切れ用端子、賞球情報(賞球個数信号)を外部出力するための賞球用端子および球貸し情報(球貸し個数信号)を外部出力するための球貸し用端子が設けられている。また、中央付近には、主基板31からの各種情報を遊技機外部に出力するための各端子を備えた情報端子基板(情報出力基板)34が設置されている。
【0033】
貯留タンク38に貯留された遊技球は誘導レール39を通り、図4に示されるように、カーブ樋186を経て払出ケース40Aで覆われた球払出装置に至る。球払出装置の上部には、遊技媒体切れ検出手段としての球切れスイッチ187が設けられている。球切れスイッチ187が球切れを検出すると、球払出装置の払出動作が停止する。球切れスイッチ187は遊技球通路内の遊技球の有無を検出するスイッチであるが、貯留タンク38内の補給球の不足を検出する球切れ検出スイッチ167も誘導レール39における上流部分(貯留タンク38に近接する部分)に設けられている。球切れ検出スイッチ167が遊技球の不足を検知すると、遊技機設置島に設けられている補給機構から遊技機に対して遊技球の補給が行われる。
【0034】
入賞にもとづく景品としての遊技球や球貸し要求にもとづく遊技球が多数払い出されて打球供給皿3が満杯になり、ついには遊技球が連絡口45に到達した後さらに遊技球が払い出されると、遊技球は、余剰球通路46を経て余剰球受皿4に導かれる。さらに遊技球が払い出されると、感知レバー47が貯留状態検出手段としての満タンスイッチ48を押圧して、貯留状態検出手段としての満タンスイッチ48がオンする。その状態では、球払出装置内の払出モータの回転が停止して球払出装置の動作が停止するとともに打球発射装置の駆動も停止する。
【0035】
図4に示すように、球払出装置の側方には、カーブ樋186から遊技機下部の排出口192に至る球抜き通路191が形成されている。球抜き通路191の上部には球抜きレバー193が設けられ、球抜きレバー193が遊技店員等によって操作されると、誘導レール39から球抜き通路191への遊技球通路が形成され、貯留タンク38内に貯留されている遊技球は、排出口192から遊技機外に排出される。
【0036】
図5は、払出ケース40Aで覆われた球払出装置97を示す正面図(図5(A))および断面図(図5(B))である。図4に示すように、球払出装置97は、球切れスイッチ187と球払出装置97との間に設置されている通路体184の下部に固定されている。通路体184は、カーブ樋186によって流下方向が左右方向に変換された2列の遊技球を流下させる球通路188a,188bを有する。球通路188a,188bの上流側には、球切れスイッチ187が設置されている。なお、実際には、それぞれの球通路188a,188bに球切れスイッチが設置されている。球切れスイッチ187は、球通路188a,188b内の遊技球の有無を検出するものであって、球切れスイッチ187が遊技球を検出しなくなると球払出装置97における払出モータ(図5において図示せず)の回転を停止して遊技球の払出が不動化される。
【0037】
また、球切れスイッチ187は、球通路188a,188bに27〜28個の遊技球が存在することを検出できるような位置に係止片によって係止されている。
【0038】
球払出装置97において、ステッピングモータによる払出モータ(図示せず)が例えばカムを回転させることによって、賞球または球貸し要求にもとづく遊技球を1個ずつ払い出す。また、球払出装置97の下方には、例えば近接スイッチによる払出カウントスイッチ301が設けられている。球払出装置97から1個の遊技球が落下する毎に、払出カウントスイッチ301がオンする。すなわち、払出カウントスイッチ301は、球払出装置97から実際に払い出された遊技球を検出する。従って、払出制御手段は、払出カウントスイッチ301の検出信号によって、実際に払い出された遊技球の数を計数することができる。
【0039】
図6は、球払出装置97の構成例を示す分解斜視図である。この例では、払出ケース40Aとしての3つのケース140,141,142の内部に球払出装置97が形成されている。ケース140,141の上部には、球切れスイッチ187の下部の球通路188a,188bと連通する穴170,171が設けられ、遊技球は、穴170,171から球払出装置97に流入する。
【0040】
球払出装置97は駆動源となる払出モータ(例えばステッピングモータ)289を含む。払出モータ289の回転力は、払出モータ289の回転軸に嵌合しているギア290に伝えられ、さらに、ギア290と噛み合うギア291に伝えられる。ギア291の中心軸には、球載置部を有するカム292が嵌合している。穴170,171から流入した遊技球は、カム292の球載置部によって、カム292の下方の球通路293に1個ずつ落下させられる。
【0041】
また、球払出装置97において、発光素子(LED)と受光素子とによる払出モータ位置センサ295が設けられている。払出モータ位置センサ295は、払出モータ289の回転位置を検出するためのセンサであり、遊技球が詰まったこと、すなわちいわゆる球噛みを検出するために用いられる。
【0042】
なお、この実施の形態では、球払出装置97は、賞球払出と球貸しとを共に行うように構成されているが、賞球払出を行う球払出装置と球貸しを行う球払出装置が別個に設けられていてもよい。別個に設けられている場合には、賞球払出を行う球払出装置と球貸しを行う球払出装置とで払出手段が構成される。さらに、例えば、カムまたはスプロケットの回転方向を変えて賞球払出と球貸しとを分けるように構成されていてもよいし、本実施の形態において例示する球払出装置97(モータによってカムを回転させる構成)以外のどのような構造の球払出装置を用いても、本発明を適用することができる。
【0043】
図7は、主基板31における回路構成の一例を示すブロック図である。なお、図7には、払出制御基板37および演出制御基板80も示されている。主基板31には、プログラムに従ってパチンコ遊技機1を制御する基本回路53と、ゲートスイッチ32a、始動口スイッチ14a、V入賞スイッチ22、カウントスイッチ23、入賞口スイッチ29a,30a,33a,39a、およびクリアスイッチ921からの信号を基本回路53に与えるスイッチ回路58と、可変入賞球装置15を開閉するソレノイド16、開閉板20を開閉するソレノイド21および大入賞口内の経路を切り換えるためのソレノイド21Aを基本回路53からの指令に従って駆動するソレノイド回路59とが搭載されている。
【0044】
なお、ゲートスイッチ32a、始動口スイッチ14a、V入賞スイッチ22、カウントスイッチ23、入賞口スイッチ29a,30a,33a,39a等のスイッチは、センサと称されているものでもよい。すなわち、遊技球を検出できる遊技媒体検出手段(この例では遊技球検出手段)であれば、その名称を問わない。入賞検出を行う始動口スイッチ14a、カウントスイッチ23、および入賞口スイッチ29a,30a,33a,39aの各スイッチは、入賞検出手段でもある。なお、入賞検出手段は、複数の入賞口に別個に入賞したそれぞれの遊技球をまとめて検出するものであってもよい。また、ゲートスイッチ32aのような通過ゲートであっても、賞球の払い出しが行われるものであれば、通過ゲートへ遊技球が進入することが入賞になり、通過ゲートに設けられているスイッチ(例えばゲートスイッチ32a)が入賞検出手段になる。さらに、この実施の形態では、V入賞領域に入賞した遊技球はV入賞スイッチ22で検出されるとともにカウントスイッチ23でも検出されるが、V入賞スイッチ22のみで検出されるようにしてもよい。V入賞領域に入賞した遊技球がV入賞スイッチ22のみで検出される場合には、大入賞口に入賞した遊技球数は、V入賞スイッチ22による検出数とカウントスイッチ23による検出数との和になる。
【0045】
また、基本回路53から与えられるデータに従って、大当りの発生を示す大当り情報、可変表示装置9における図柄の可変表示開始に利用された始動入賞球の個数を示す有効始動情報、確率変動が生じたことを示す確変情報等の情報出力信号をホールコンピュータ等の外部装置に対して出力する情報出力回路64が搭載されている。
【0046】
基本回路53は、ゲーム制御用のプログラム等を記憶するROM54、ワークメモリとして使用される記憶手段(変動データを記憶する変動データ記憶手段)としてのRAM55、プログラムに従って制御動作を行うCPU56およびI/Oポート部57を含む。この実施の形態では、ROM54,RAM55はCPU56に内蔵されている。すなわち、CPU56は、1チップマイクロコンピュータである。1チップマイクロコンピュータは、少なくともRAM55が内蔵されていればよく、ROM54およびI/Oポート部57は外付けであっても内蔵されていてもよい。なお、CPU56はROM54に格納されているプログラムに従って制御を実行するので、以下、CPU56が実行する(または、処理を行う)ということは、具体的には、CPU56がプログラムに従って制御を実行することである。このことは、主基板31以外の他の基板に搭載されているCPUについても同様である。
【0047】
また、RAM(CPU内蔵RAMであってもよい。)55は、その一部または全部が電源基板910において作成されるバックアップ電源によってバックアップされているバックアップRAMである。すなわち、遊技機に対する電力供給が停止しても、所定期間は、RAM55の一部または全部の内容は保存される。特に、少なくとも、遊技状態すなわち遊技制御手段の制御状態に応じたデータと未払出賞球数を示すデータは、バックアップRAMに保存される。なお、遊技制御手段の制御状態に応じたデータとは、停電等が生じた後に復旧した場合に、そのデータにもとづいて、制御状態を停電等の発生前に復旧させるために必要なデータである。
【0048】
遊技球を打撃して発射する打球発射装置は払出制御基板37上の回路によって制御される発射モータ94を含み、発射モータ94が回転することによって遊技球を遊技領域7に向けて発射する。発射モータ94を駆動するための駆動信号(発射モータ信号)は、タッチセンサ基板91を介して発射モータ94に伝達される。そして、遊技者が操作ノブ(打球ハンドル)5に触れていることはタッチセンサで検出され、タッチセンサからの信号がタッチセンサ基板91に搭載されているタッチセンサ回路(遊技者が操作ノブ5に触れているか否かを検出するための検出回路等を含む回路)を介して払出制御基板37に伝達される。払出制御基板37上の回路は、タッチセンサ回路からの信号がオフ状態を示している場合には、発射モータ94の駆動を停止する。なお、操作ノブ5には、弾発力を調節するものであり、発射モータ94の駆動を停止させるための単発発射スイッチ、および遊技者が接触する部分であるタッチリングが組み付けられている。タッチセンサ基板91は、遊技機において、タッチリングと払出制御基板37との間に配置され、かつ、タッチリングの近傍に配置されている。具体的には、タッチリングとタッチセンサ基板91との間の配線長は、タッチセンサ基板91と払出制御基板37との間の配線長よりも短い。
【0049】
なお、この実施の形態では、演出制御基板80に搭載されている演出制御手段が、遊技盤6に設けられている普通図柄始動記憶表示器41および装飾ランプ25の表示制御を行うとともに、枠側に設けられている天枠ランプ28a、左枠ランプ28bおよび右枠ランプ28cの表示制御を行う。また、演出制御基板80に搭載されている演出制御手段は、特別図柄を可変表示する可変表示装置9および普通図柄を可変表示する普通図柄表示器10の表示制御も行う。
【0050】
図8は、払出制御基板37および球払出装置97などの払出に関連する構成要素を示すブロック図である。図8に示すように、払出制御基板37には、払出制御用CPU371が搭載されている。この実施の形態では、払出制御用CPU371は、1チップマイクロコンピュータであり、少なくともRAMが内蔵されている。また、RAMは、主基板31におけるRAM55とは異なり、電源バックアップされていない。払出制御用CPU371、RAM、払出制御用プログラムを格納したROM(図示せず)およびI/Oポート等は、払出制御手段を構成する。
【0051】
満タンスイッチ48および払出カウントスイッチ301からの検出信号は、中継基板72を介して払出制御基板37のI/Oポート372fに入力される。また、球切れスイッチ187および払出モータ位置センサ295からの検出信号は、中継基板72を介して払出制御基板37のI/Oポート372eに入力される。払出制御基板37の払出制御用CPU371は、球切れスイッチ187からの検出信号が球切れ状態を示していたり、満タンスイッチ48からの検出信号が満タン状態を示していると、球払出処理を停止する。さらに、満タンスイッチ48からの検出信号が満タン状態を示していると、打球発射装置からの球発射を停止させる。
【0052】
入賞があると、主基板31の出力回路67から、払出指令信号として、賞球の払出要求を行うための賞球REQ信号(賞球リクエスト信号)および払い出すべき賞球個数を示す払出個数信号が出力される。払出個数信号は、4ビットのデータ(2進数4桁のデータ)によって構成され、4本の信号線によって出力される。払出個数信号は、入力回路373Aを介してI/Oポート372eに入力される。払出制御用CPU371は、I/Oポート372eを介して賞球REQ信号および払出個数信号が入力すると、払出個数信号が示す個数の遊技球を払い出すために球払出装置97を駆動する制御を行う。なお、主基板31の出力回路67からは、主基板31が接続されていることを示す電源確認信号(接続確認信号)も出力される。また、賞球REQ信号および払出個数信号は、払出数を指定する払出指令信号に相当する。
【0053】
また、払出制御手段が払出指令信号を受け付けたときには主基板31に対して指令受付信号を送信する。指令受付信号は、払出制御基板37の出力ポート372bおよび出力回路373Bを介して主基板31に送信される。そして、主基板31において、入力回路68およびI/Oポート57を介してCPU56に入力される。さらに、払出制御手段が賞球の払出処理を実行しているときには、払出制御手段は、出力ポート372bおよび出力回路373Bを介して払出処理中であることを示す払出BUSY信号(賞球払出中信号)を送信する。なお、この実施の形態では、払出BUSY信号がオン状態になることによって、指令受付信号が送信されたことになる。
【0054】
払出制御用CPU371は、出力ポート372bを介して、賞球払出数を示す賞球情報信号および貸し球数を示す球貸し個数信号をターミナル基板(枠用外部端子基板と盤用外部端子基板とを含む)160に出力する。なお、出力ポート372bの外側に、ドライバ回路が設置されているが、図8では記載省略されている。また、ターミナル基板160(枠用外部端子基板)には、ドア開放情報スイッチ161A,161Bが接続されている。
【0055】
また、払出制御用CPU371は、出力ポート372cを介して、7セグメントLEDによるエラー表示用LED374にエラー信号を出力する。さらに、出力ポート372bを介して、点灯/消灯を指示するための信号を賞球LED51および球切れLED52に出力する。なお、払出制御基板37の入力ポート372fには、エラー状態を解除するためのエラー解除スイッチ375からの検出信号が入力される。エラー解除スイッチ375は、ソフトウェアリセットによってエラー状態を解除するために用いられる。
【0056】
さらに、払出制御基板37からの払出モータ289への駆動信号は、出力ポート372aおよび中継基板72を介して球払出装置97の払出機構部分における払出モータ289に伝えられる。なお、出力ポート372aの外側に、ドライバ回路(モータ駆動回路)が設置されているが、図8では記載省略されている。また、払出制御基板37からの発射モータ94への駆動信号は、出力ポート372aおよびタッチセンサ基板91を介して発射モータ94に伝えられる。
【0057】
カードユニット50には、カードユニット制御用マイクロコンピュータが搭載されている。また、カードユニット50には、使用可表示ランプ151、連結台方向表示器153、カード投入表示ランプ154およびカード挿入口155が設けられている(図1参照)。インタフェース基板(中継基板)66には、打球供給皿3の近傍に設けられている度数表示LED60、球貸し可LED61、球貸しスイッチ62および返却スイッチ63が接続される。
【0058】
インタフェース基板66からカードユニット50には、遊技者の操作に応じて、球貸しスイッチ62が操作されたことを示す球貸しスイッチ信号および返却スイッチ63が操作されたことを示す返却スイッチ信号が与えられる。また、カードユニット50からインタフェース基板66には、プリペイドカードの残高を示すカード残高表示信号および球貸し可表示信号が与えられる。カードユニット50と払出制御基板37の間では、接続信号(VL信号)、ユニット操作信号(BRDY信号)、球貸し要求信号(BRQ信号)、球貸し完了信号(EXS信号)およびパチンコ機動作信号(PRDY信号)が入力ポート372fおよび出力ポート372dを介して送受信される。カードユニット50と払出制御基板37の間には、インタフェース基板66が介在している。よって、接続信号(VL信号)等の信号は、図8に示すように、インタフェース基板66を介してカードユニット50と払出制御基板37の間で送受信されることになる。
【0059】
パチンコ遊技機1の電源が投入されると、払出制御基板37の払出制御用CPU371は、カードユニット50にPRDY信号を出力する。また、カードユニット制御用マイクロコンピュータは、電源が投入されると、VL信号を出力する。払出制御用CPU371は、VL信号の入力状態によってカードユニット50の接続状態/未接続状態を判定する。カードユニット50においてカードが受け付けられ、球貸しスイッチが操作され球貸しスイッチ信号が入力されると、カードユニット制御用マイクロコンピュータは、払出制御基板37にBRDY信号を出力する。この時点から所定の遅延時間が経過すると、カードユニット制御用マイクロコンピュータは、払出制御基板37にBRQ信号を出力する。
【0060】
そして、払出制御基板37の払出制御用CPU371は、カードユニット50に対するEXS信号を立ち上げ、カードユニット50からのBRQ信号の立ち下がりを検出すると、払出モータ289を駆動し、所定個の貸し球を遊技者に払い出す。そして、払出が完了したら、払出制御用CPU371は、カードユニット50に対するEXS信号を立ち下げる。その後、カードユニット50からのBRDY信号がオン状態でないことを条件に、遊技制御手段から払出指令信号を受けると賞球払出制御を実行する。なお、カードユニット50で用いられる電源電圧AC24Vは払出制御基板37から供給される。
【0061】
カードユニット50に対する電源基板910からの電力供給は、払出制御基板37およびインタフェース基板66を介して行われる。この例では、インタフェース基板66内に配されているカードユニット50に対するAC24Vの電源供給ラインに、カードユニット50を保護するためのヒューズが設けられ、カードユニット50に所定電圧以上の電圧が供給されることが防止される。
【0062】
なお、この実施の形態では、カードユニット50が遊技機とは別体として遊技機に隣接して設置されている場合を例にするが、カードユニット50は遊技機と一体化されていてもよい。また、コイン投入に応じてその金額に応じた遊技球が貸し出されるような場合でも本発明を適用できる。
【0063】
次に、電源基板910の構成を図9および図10のブロック図を参照して説明する。図9は、電源基板910における直流電圧作成部分を示すブロック図である。電源基板910には、遊技機内の各電気部品制御基板や機構部品への電力供給を実行または遮断するための電源スイッチ914が設けられている。なお、電源スイッチ914は、遊技機において、電源基板910の外に設けられていてもよい。電源スイッチ914が閉状態(オン状態)では、交流電源(AC24V)がトランス911の入力側(一次側)に印加される。トランス911は、交流電源(AC24V)と電源基板910の内部とを電気的に絶縁するためのものであるが、その出力電圧もAC24Vである。また、トランス911の入力側には、過電圧保護回路としてのバリスタ918が設置されている。
【0064】
電源基板910は、電気部品制御基板(主基板31、払出制御基板37および演出制御基板80)と独立して設置され、遊技機内の各電気部品制御基板および機構部品が使用する電圧を生成する。この例では、AC24V、VSL(DC+30V)、VLP(DC+24V)、VDD(DC+12V)およびVCC(DC+5V)を生成する。また、バックアップ電源(VBB)すなわちバックアップRAMに記憶内容を保持させるための記憶保持手段となるコンデンサ916は、DC+5V(VCC)すなわち各基板上のIC等を駆動する電源のラインから充電される。また、+5Vラインとバックアップ+5V(VBB)ラインとの間に、逆流防止用のダイオード917が挿入される。なお、VSLは、整流平滑回路915において、整流素子でAC24Vを整流昇圧することによって生成される。VSLは、ソレノイド駆動電源となる。また、VLPは、ランプ点灯用の電圧であって、整流回路912において、整流素子でAC24Vを整流することによって生成される。
【0065】
電源電圧生成手段としてのDC−DCコンバータ913は、1つまたは複数のレギュレータIC(図9では2つのレギュレータIC924A,924Bを示す。)を有し、VSLにもとづいてVDDおよびVCCを生成する。レギュレータIC(スイッチングレギュレータ)924A,924Bの入力側には、比較的大容量のコンデンサ923A,923Bが接続されている。従って、外部からの遊技機に対する電力供給が停止したときに、VSL、VDD、VCC等の直流電圧は、比較的緩やかに低下する。
【0066】
図10に示すように、トランス911から出力されたAC24Vは、そのままコネクタ922Aに供給される。また、VLPは、過電流の供給を防止する過電流防止手段としてのヒューズF01を介してコネクタ922Bに供給される。また、ヒューズF01のコネクタ922B側とグラウンド(接地電位)との間には、LED(LD01)と抵抗(R01)の直列体が接続されている。
【0067】
VSLは、ヒューズF02を介してコネクタ922Aに供給される。ヒューズF02のコネクタ922A側とグラウンドとの間には、LED(LD02)と抵抗(R02)の直列体が接続されている。また、VSLは、ヒューズF03を介してコネクタ922Bに供給される。ヒューズF03のコネクタ922B側とグラウンドとの間には、LED(LD03)と抵抗(R03)の直列体が接続されている。さらに、VSLは、ヒューズF04を介してコネクタ922Cに供給される。ヒューズF04のコネクタ922C側とグラウンドとの間には、LED(LD04)と抵抗(R04)の直列体が接続されている。
【0068】
VDDは、ヒューズF05を介してコネクタ922Aに供給される。ヒューズF05のコネクタ922A側とグラウンドとの間には、LED(LD05)と抵抗(R05)の直列体が接続されている。また、VDDは、ヒューズF06を介してコネクタ922Bに供給される。ヒューズF06のコネクタ922B側とグラウンドとの間には、LED(LD06)と抵抗(R06)の直列体が接続されている。さらに、VDDは、ヒューズF07を介してコネクタ922Cに供給される。ヒューズF07のコネクタ922C側とグラウンドとの間には、LED(LD07)と抵抗(R07)の直列体が接続されている。
【0069】
VCCは、ヒューズF08を介してコネクタ922Aに供給される。ヒューズF08のコネクタ922A側とグラウンドとの間には、LED(LD08)と抵抗(R08)の直列体が接続されている。また、VCCは、ヒューズF09を介してコネクタ922Bに供給される。ヒューズF09のコネクタ922B側とグラウンドとの間には、LED(LD09)と抵抗(R09)の直列体が接続されている。さらに、VCCは、ヒューズF10を介してコネクタ922Cに供給される。ヒューズF10のコネクタ922C側とグラウンドとの間には、LED(LD10)と抵抗(R10)の直列体が接続されている。
【0070】
なお、コネクタ922Aに接続されるケーブルは、払出制御基板37に接続される。また、コネクタ922Bに接続されるケーブルは、演出制御基板80に接続される。そして、コネクタ922Cに接続されるケーブルは、主基板31に接続される。従って、コネクタ922Cには、VBBも供給されている。
【0071】
また、電源基板910には、押しボタン構造のクリアスイッチ921が搭載されている。クリアスイッチ921が押下されるとローレベル(オン状態)のクリアスイッチ信号が出力され、コネクタ922Cを介して主基板31に送信される。また、クリアスイッチ921が押下されていなければハイレベル(オフ状態)の信号が出力される。なお、クリアスイッチ921は、押しボタン構造以外の他の構成であってもよい。また、クリアスイッチ921は、遊技機において、電源基板910以外に設けられていてもよい。
【0072】
また、ヒューズF01〜F10は、取り外しが可能(交換可能)なタイプのものではなく、電源基板910に固定されているタイプのものである。すなわち、交換不能に基板(この例では電源基板910)に設置されている。ヒューズF01〜F10が交換可能なタイプのものである場合には、電源基板910や電気部品制御基板において短絡故障等のような不具合が発生したときにヒューズ交換がなされ、真の不具合原因が不明なまま遊技機が稼働状態に戻されてしまうおそれがある。その場合、不具合が直ぐに再発することが予想される。しかし、ヒューズF01〜F10を交換不可能なタイプのものにしておけば、電源基板910において不具合が発生したときに、真の不具合原因を探す行為に誘導される。
【0073】
電源基板910において、図10に示されたようなLED(LD01〜LD10)が設けられている場合、電源基板910および各電気部品制御基板において短絡故障等のような不具合が発生していなければ、各LED(LD01〜LD10)は点灯状態である。換言すれば、各LED(LD01〜LD10)が点灯状態であれば、電源基板910および各電気部品制御基板において短絡故障等のような不具合が発生していないことがわかる。
【0074】
図11は、主基板31におけるCPU56、リセット回路および電源監視回路を示すブロック図である。図11に示すように、電源監視回路(電源監視手段)920からの電源断信号すなわち電源監視手段からの検出信号が、反転回路943および入力ポート572を介してCPU56に入力される。従って、CPU56は、入力ポート572の入力信号を監視することによって遊技機への電力供給の停止の発生を確認することができる。
【0075】
電源監視回路920は主基板31に搭載されているので、電源断信号が入力されるCPU56の近くに電源監視手段を設置することができ、電力供給の停止を遊技制御手段に確実に認識させることができるようになる。
【0076】
電源監視回路920は電源監視用IC902を含む。電源監視用IC902は、VSL電圧を導入し、VSL電圧を監視することによって遊技機への電力供給停止の発生を検出する。具体的には、VSL電圧が所定値(この例では+22V)以下になったら、電力供給の停止が生ずるとして電源断信号を出力する。具体的には、電源断信号をローレベルにする。なお、監視対象の電源電圧は、各電気部品制御基板に搭載されている回路素子の電源電圧(この例では+5V)よりも高い電圧であることが好ましい。この例では、交流から直流に変換された直後の電圧であるVSLが用いられている。また、電源監視用IC902は、VSL電圧が所定値から徐々に低下していく状態では、電源断信号を出力(ローレベル)を継続する。
【0077】
電源監視用IC902が電力供給の停止を検知するための所定値は、通常時の電圧より低いが、CPU56が暫くの間、動作しうる程度の電圧である。また、電源監視用IC902が、CPU56等の回路素子を駆動するための電圧(この例では+5V)よりも高いので、CPUが必要とする電圧に対して監視範囲を広げることができる。従って、より精密な監視を行うことができる。さらに、監視電圧としてVSL(+30V)を用いる場合には、遊技機の各種スイッチに供給される電圧が+12Vであることから、電源瞬断時のスイッチオン誤検出の防止も期待できる。すなわち、+30V電源の電圧を監視すると、+30V作成の以降に作られる+12Vが落ち始める以前の段階でそれの低下を検出できる。なお、後述するように、払出制御手段が電源バックアップされていない場合、電力供給が停止するときに、払出制御手段は、遊技球の払出中であれば所定数の払出が完了するまで払出処理を続行するので、電源監視用IC902が電力供給の停止を検知するための所定値は、電力供給の停止によって球払出装置97が動作できなくなるまでに、できるだけ多くの遊技球(好ましくは所定数の全て)を払い出すことができる時間が確保されるような値であることが好ましい。
【0078】
+12V電源の電圧が低下するとスイッチ出力がオン状態を呈するようになるが、+12Vより早く低下する+30V電源電圧を監視して電力供給の停止を認識すれば、スイッチ出力がオン状態を呈する前に電力供給回復待ちの状態に入ってスイッチ出力を検出しない状態となることができる。
【0079】
なお、この実施の形態では、電源監視手段が所定電位の電源の出力を監視し、外部の電力の供給停止に関わる検出条件として、遊技機の外部からの電圧(この実施の形態ではAC24V)から作成された所定の直流電圧が所定値以下になったことを用いたが、検出条件は、それに限られず、外部のからの電力が途絶えたことを検出できるのであれば、他の条件を用いてもよい。例えば、交流波そのものを監視して交流波が途絶えたことを検出条件としてもよいし、交流波をディジタル化した信号を監視して、ディジタル信号が平坦になったことをもって交流波が途絶えたことを検出条件としてもよい。
【0080】
リセット回路65はリセットIC651を含む。リセットIC651は、電源投入時に、外付けのコンデンサの容量で決まる所定時間だけ出力をローレベルとし、所定時間が経過すると出力をハイレベルにする。すなわち、リセット信号(システムリセット信号)をハイレベルに立ち上げてCPU56を動作可能状態にする。なお、リセット信号は、反転回路942,941を介してCPU56のリセット端子に入力される。
【0081】
また、リセットIC651は、電源監視回路920が監視する電源電圧と等しい電源電圧であるVSLの電源電圧を監視して電圧値が所定値(電源監視回路が電源断信号を出力する電源電圧値よりも低い値)以下になると出力をローレベルにする。従って、CPU56は、電源監視回路920からの電源断信号に応じて所定の電力供給停止時処理を行った後、システムリセットされる。すなわち、完全に動作を止める状態になる。従って、リセット回路65は、電源監視手段が検出信号を出力するタイミングよりも遅いタイミングで検出信号を出力する第2の電源監視手段に相当する。この例では、第2の電源監視手段が検出信号を出力する状態は、リセット信号をローレベルにする状態である。
【0082】
この実施の形態で用いられているCPU56は、マスク不能割込(NMI)を発生させるために使用されるマスク不能割込端子(NMI端子)と、CPU56の外部から割込(外部割込;マスク可能割込)を発生させるために使用される割込端子(INT端子)とを有する。NMI端子に入力される信号がローレベルに立ち下がると、マスク不能割込が発生する。すなわち、CPU56のプログラムカウンタが、マスク不能割込処理の開始アドレスに変更され、CPU56は、マスク不能割込処理の開始アドレスに設定されている命令を実行する状態になる。
【0083】
また、INT端子に入力される信号がローレベルに立ち下がると、外部割込が発生する。すなわち、CPU56のプログラムカウンタが、外部割込処理の開始アドレスに変更され、CPU56は、外部割込処理の開始アドレスに設定されている命令を実行する状態になる。
【0084】
この実施の形態では、マスク不能割込および外部割込を使用しない。そこで、NMI端子およびINT端子を、抵抗を介してVCC(+5V)にプルアップしておく。従って、NMI端子およびINT端子の入力レベルは常にハイレベルになり、端子オープン状態に場合に比べて、ノイズ等によってNMI端子およびINT端子の入力レベルが立ち下がって割込発生状態になる可能性が低減する。
【0085】
図12および図13は、遊技制御手段における出力ポートの割り当ての例を示す説明図である。図12に示すように、出力ポート0は払出制御基板37に送信される払出制御信号、および演出制御基板80に送信される演出制御コマンドについての演出制御INT信号(ストローブ信号)の出力ポートである。また、演出制御基板80に送信される演出制御コマンドの8ビットのデータは出力ポート1から出力される。演出制御INT信号は、演出制御コマンドの8ビットのデータを取り込むことを演出制御手段に指令するための信号である。
【0086】
また、出力ポート2から、大入賞口の開閉板2を開閉するためのソレノイド(大入賞口扉ソレノイド)21、大入賞口内の経路を切り換えるためのソレノイド(大入賞口内誘導板ソレノイド)21Aおよび可変入賞球装置15を開閉するためのソレノイド(普通電動役物ソレノイド)16に対する駆動信号が出力される。そして、出力ポート3から、情報出力回路64を介して情報端子板34やターミナル基板160に至る各種情報出力用信号すなわち制御に関わる情報の出力データが出力される。
【0087】
図14は、遊技制御手段におけるにおける入力ポートのビット割り当ての例を示す説明図である。図14に示すように、入力ポート0のビット0〜7には、それぞれ、入賞口スイッチ33a、24a,29a,30a、始動口スイッチ14a、カウントスイッチ23、V入賞スイッチ22、ゲートスイッチ32aの検出信号が入力される。また、入力ポート1のビット0〜2には、それぞれ、電源監視回路920からの電源断信号、払出制御基板37からの払出BUSY信号、電源基板910からのクリアスイッチ921の検出信号が入力される。なお、各スイッチからの検出信号は、スイッチ回路58において論理反転されている。
【0088】
次に遊技機の動作について説明する。図15は、主基板31における遊技制御手段(CPU56およびROM,RAM等の周辺回路)が実行するメイン処理を示すフローチャートである。遊技機に対して電源が投入され、リセット端子の入力レベルがハイレベルになると、CPU56は、プログラムの内容が正当か否かを確認するための処理であるセキュリティチェック処理を実行した後、ステップS1以降のメイン処理を開始する。メイン処理において、CPU56は、まず、必要な初期設定を行う。
【0089】
初期設定処理において、CPU56は、まず、割込禁止に設定する(ステップS1)。次に、割込モードを割込モード2に設定し(ステップS2)、スタックポインタにスタックポインタ指定アドレスを設定する(ステップS3)。そして、内蔵デバイスレジスタの初期化を行う(ステップS4)。また、内蔵デバイス(内蔵周辺回路)であるCTC(カウンタ/タイマ)およびPIO(パラレル入出力ポート)の初期化(ステップS5)を行った後、RAMをアクセス可能状態に設定する(ステップS6)。
【0090】
この実施の形態で用いられるCPU56は、I/Oポート(PIO)およびタイマ/カウンタ回路(CTC)も内蔵している。また、CTCは、2本の外部クロック/タイマトリガ入力CLK/TRG2,3と2本のタイマ出力ZC/TO0,1を備えている。
【0091】
この実施の形態で用いられているCPU56には、マスク可能な割込のモードとして以下の3種類のモードが用意されている。なお、マスク可能な割込が発生すると、CPU56は、自動的に割込禁止状態に設定するとともに、プログラムカウンタの内容をスタックにセーブする。
【0092】
割込モード0:割込要求を行った内蔵デバイスがRST命令(1バイト)またはCALL命令(3バイト)をCPUの内部データバス上に送出する。よって、CPU56は、RST命令に対応したアドレスまたはCALL命令で指定されるアドレスの命令を実行する。リセット時に、CPU56は自動的に割込モード0になる。よって、割込モード1または割込モード2に設定したい場合には、初期設定処理において、割込モード1または割込モード2に設定するための処理を行う必要がある。
【0093】
割込モード1:割込が受け付けられると、常に0038(h)番地に飛ぶモードである。
【0094】
割込モード2:CPU56の特定レジスタ(Iレジスタ)の値(1バイト)と内蔵デバイスが出力する割込ベクタ(1バイト:最下位ビット0)から合成されるアドレスが、割込番地を示すモードである。すなわち、割込番地は、上位アドレスが特定レジスタの値とされ下位アドレスが割込ベクタとされた2バイトで示されるアドレスである。従って、任意の(飛び飛びではあるが)偶数番地に割込処理を設置することができる。各内蔵デバイスは割込要求を行うときに割込ベクタを送出する機能を有している。
【0095】
よって、割込モード2に設定されると、各内蔵デバイスからの割込要求を容易に処理することが可能になり、また、プログラムにおける任意の位置に割込処理を設置することが可能になる。さらに、割込モード1とは異なり、割込発生要因毎のそれぞれの割込処理を用意しておくことも容易である。上述したように、この実施の形態では、初期設定処理のステップS2において、CPU56は割込モード2に設定される。
【0096】
次いで、CPU56は、入力ポート1を介して入力されるクリアスイッチ921の出力信号の状態を1回だけ確認する(ステップS7)。その確認においてオンを検出した場合には、CPU56は、通常の初期化処理を実行する(ステップS10〜ステップS15)。クリアスイッチ921がオンである場合(押下されている場合)には、ローレベルのクリアスイッチ信号が出力されている。なお、入力ポート1では、クリアスイッチ信号のオン状態はハイレベルである。また、例えば、遊技店員は、クリアスイッチ921をオン状態にしながら遊技機に対する電力供給を開始する(例えば電源スイッチ914をオンする)ことによって、容易に初期化処理を実行させることができる。すなわち、RAMクリア等を行うことができる。
【0097】
クリアスイッチ921がオンの状態でない場合には、遊技機への電力供給が停止したときにバックアップRAM領域のデータ保護処理(例えばパリティデータの付加等の電力供給停止時処理)が行われたか否か確認する(ステップS8)。この実施の形態では、電力供給の停止が生じた場合には、バックアップRAM領域のデータを保護するための処理が行われている。そのような保護処理が行われていたことを確認した場合には、CPU56はバックアップありと判定する。そのような保護処理が行われていないことを確認した場合には、CPU56は初期化処理を実行する。
【0098】
バックアップRAM領域にバックアップデータがあるか否かは、電力供給停止時処理においてバックアップRAM領域に設定されるバックアップフラグの状態によって確認される。例えば、バックアップフラグ領域に「55H」が設定されていればバックアップあり(オン状態)を意味し、「55H」以外の値が設定されていればバックアップなし(オフ状態)を意味する。
【0099】
バックアップありと判定したら、CPU56は、バックアップRAM領域のデータチェック(この例ではパリティチェック)を行う(ステップS9)。この実施の形態では、クリアデータ(00)をチェックサムデータエリアにセットし、チェックサム算出開始アドレスをポインタにセットする。また、チェックサムの対象となるデータ数に対応するチェックサム算出回数をセットする。そして、チェックサムデータエリアの内容とポインタが指すRAM領域の内容との排他的論理和を演算する。演算結果をチェックサムデータエリアにストアするとともに、ポインタの値を1増やし、チェックサム算出回数の値を1減算する。以上の処理が、チェックサム算出回数の値が0になるまで繰り返される。チェックサム算出回数の値が0になったら、CPU56は、チェックサムデータエリアの内容の各ビットの値を反転し、反転後のデータをチェックサムとする。
【0100】
電力供給停止時処理において、上記の処理と同様の処理によってチェックサムが算出され、チェックサムはバックアップRAM領域に保存されている。ステップS9では、算出したチェックサムと保存されているチェックサムとを比較する。不測の停電等の電力供給停止が生じた後に復旧した場合には、バックアップRAM領域のデータは保存されているはずであるから、チェック結果(比較結果)は正常(一致)になる。チェック結果が正常でないということは、バックアップRAM領域のデータが、電力供給停止時のデータとは異なっていることを意味する。そのような場合には、内部状態を電力供給停止時の状態に戻すことができないので、電力供給の停止からの復旧時でない電源投入時に実行される初期化処理(ステップS10〜S15の処理)を実行する。
【0101】
チェック結果が正常であれば、CPU56は、遊技制御手段の内部状態と表示制御手段等の電気部品制御手段の制御状態を電力供給停止時の状態に戻すための遊技状態復旧処理を行う。具体的には、ROM54に格納されているバックアップ時設定テーブルの先頭アドレスをポインタに設定し(ステップS81)、バックアップ時設定テーブルの内容を順次作業領域(RAM55内の領域)に設定する(ステップS82)。作業領域はバックアップ電源によって電源バックアップされている。バックアップ時設定テーブルには、作業領域のうち初期化してもよい領域についての初期化データが設定されている。ステップS81およびS82の処理によって、作業領域のうち初期化してはならない部分については、保存されていた内容がそのまま残る。初期化してはならない部分とは、例えば、電力供給停止前の遊技状態を示すデータ(特別図柄プロセスフラグなど)や未払出賞球数を示すデータが設定されている部分である。
【0102】
また、CPU56は、ROM54に格納されているバックアップ時コマンド送信テーブルの先頭アドレスをポインタに設定し(ステップS83)、その内容に従ってサブ基板(払出制御基板37および演出制御基板80)に、電力供給が復旧した旨を示す制御コマンドが送信されるように制御する(ステップS84)。そして、ステップS15に移行する。
【0103】
初期化処理では、CPU56は、まず、RAMクリア処理を行う(ステップS10)。なお、RAMの全領域を初期化せず、所定のデータ(例えば大当り判定用乱数を生成するためのカウンタのカウント値のデータ)をそのままにしてもよい。例えば、大当り判定用乱数を生成するためのカウンタのカウント値のデータをそのままにした場合には、不正な手段によって初期化処理が実行される状態になったとしても、大当り判定用乱数を生成するためのカウンタのカウント値が大当り判定値に一致するタイミングを狙うことは困難である。また、ROM54に格納されている初期化時設定テーブルの先頭アドレスをポインタに設定し(ステップS11)、初期化時設定テーブルの内容を順次作業領域に設定する(ステップS12)。ステップS11およびS12の処理によって、例えば、普通図柄判定用乱数カウンタ、普通図柄判定用バッファ、特別図柄左中右図柄バッファ、総賞球数格納バッファ、特別図柄プロセスフラグ、賞球中フラグ、球切れフラグ、払出停止フラグなど制御状態に応じて選択的に処理を行うためのフラグに初期値が設定される。
【0104】
また、CPU56は、ROM54に格納されている初期化時コマンド送信テーブルの先頭アドレスをポインタに設定し(ステップS13)、その内容に従ってサブ基板を初期化するための初期化コマンドをサブ基板に送信する処理を実行する(ステップS14)。初期化コマンドとして、可変表示装置9に表示される初期図柄を示すコマンド等がある。
【0105】
そして、ステップS15において、CPU56は、例えば2ms毎に定期的にタイマ割込がかかるようにCPU56に内蔵されているCTCのレジスタの設定を行なう。すなわち、初期値として例えば2msに相当する値が所定のレジスタ(時間定数レジスタ)に設定される。この実施の形態では、2ms毎に定期的にタイマ割込がかかるとする。
【0106】
初期化処理の実行(ステップS10〜S15)が完了すると、メイン処理で、表示用乱数更新処理(ステップS17)および初期値用乱数更新処理(ステップS18)が繰り返し実行される。CPU56は、表示用乱数更新処理および初期値用乱数更新処理が実行されるときには割込禁止状態にして(ステップS16)、表示用乱数更新処理および初期値用乱数更新処理の実行が終了すると割込許可状態にする(ステップS19)。なお、表示用乱数とは、可変表示装置9に表示される図柄を決定するための乱数であり、表示用乱数更新処理とは、表示用乱数を発生するためのカウンタのカウント値を更新する処理である。また、初期値用乱数更新処理とは、初期値用乱数を発生するためのカウンタのカウント値を更新する処理である。初期値用乱数とは、大当りとするか否かを決定するための乱数を発生するためのカウンタ(大当り決定用乱数発生カウンタ)等のカウント値の初期値を決定するための乱数である。後述する遊技制御処理において、大当り決定用乱数発生カウンタのカウント値が1周すると、そのカウンタに初期値が設定される。
【0107】
なお、表示用乱数更新処理および初期値用乱数更新処理が実行されるときに割込禁止状態にされるのは、表示用乱数更新処理および初期値用乱数更新処理が後述するタイマ割込処理でも実行されることから、タイマ割込処理における処理と競合してしまうのを避けるためである。すなわち、ステップS17,S18の処理中にタイマ割込が発生してタイマ割込処理中で表示用乱数や初期値用乱数を発生するためのカウンタのカウント値を更新してしまったのでは、カウント値の連続性が損なわれる場合がある。しかし、ステップS17,S18の処理中では割込禁止状態にしておけば、そのような不都合が生ずることはない。
【0108】
タイマ割込が発生すると、CPU56は、図16に示すステップS20〜S33の遊技制御処理を実行する。遊技制御処理において、CPU56は、まず、電源監視回路920から電源断信号が出力されたか否か(入力ポートの状態がオン状態になったか否か)を検出する電源断検出処理を実行する(ステップS20)。このように、電源断検出処理が定期的に発生するタイマ割込処理における先頭に配置されているので、電源監視回路920からの電源断信号を見逃してしまう可能性が低くなり、確実に電源断信号の検出を行うことができる。
【0109】
次いで、CPU56は、スイッチ回路58を介して、ゲートスイッチ32a、始動口スイッチ14a、カウントスイッチ23および入賞口スイッチ29a,30a,33a,39a等のスイッチの検出信号を入力し、それらの状態判定を行う(スイッチ処理:ステップS21)。具体的には、各スイッチの検出信号を入力する入力ポートの状態がオン状態であれば、各スイッチに対応して設けられているスイッチタイマの値を+1する。
【0110】
次に、遊技制御に用いられる大当り判定用の乱数等の各判定用乱数を生成するための各カウンタのカウント値を更新する処理を行う(ステップS22)。CPU56は、さらに、表示用乱数および初期値用乱数を生成するためのカウンタのカウント値を更新する処理を行う(ステップS23,S24)。
【0111】
さらに、CPU56は、特別図柄プロセス処理を行う(ステップS25)。特別図柄プロセス制御では、遊技状態に応じてパチンコ遊技機1を所定の順序で制御するための特別図柄プロセスフラグに従って該当する処理が選び出されて実行される。そして、特別図柄プロセスフラグの値は、遊技状態に応じて各処理中に更新される。また、普通図柄プロセス処理を行う(ステップS26)。普通図柄プロセス処理では、普通図柄表示器10の表示状態を所定の順序で制御するための普通図柄プロセスフラグに従って該当する処理が選び出されて実行される。そして、普通図柄プロセスフラグの値は、遊技状態に応じて各処理中に更新される。
【0112】
次いで、CPU56は、特別図柄に関する演出制御コマンドをRAM55の所定の領域に設定して演出制御コマンドを送出する処理を行う(特別図柄コマンド制御処理:ステップS27)。また、普通図柄に関する演出制御コマンドをRAM55の所定の領域に設定して演出制御コマンドを送出する処理を行う(普通図柄コマンド制御処理:ステップS28)。
【0113】
さらに、CPU56は、例えばホール管理用コンピュータに供給される大当り情報、始動情報、確率変動情報などのデータを出力する情報出力処理を行う(ステップS29)。
【0114】
また、CPU56は、入賞口スイッチ29a,30a,33a,39aの検出信号にもとづく賞球個数の設定などを行う賞球処理を実行する(ステップS30)。具体的には、入賞口スイッチ29a,30a,33a,39aがオンしたことにもとづく入賞検出に応じて、払出制御基板37に賞球個数を示す払出個数信号等の払出制御信号を出力する。払出制御基板37に搭載されている払出制御用CPU371は、賞球個数を示す払出個数信号等の払出制御信号に応じて球払出装置97を駆動する。
【0115】
そして、CPU56は、始動入賞記憶数の増減をチェックする記憶処理を実行する(ステップS31)。また、遊技機の制御状態を遊技機外部で確認できるようにするための試験信号を出力する処理である試験端子処理を実行する(ステップS32)。また、出力ポートの出力状態に対応したRAM領域(出力ポートバッファ)が設けられ、CPU56は、そのRAM領域の内容を出力ポートに出力する(ステップS33:出力処理)。なお、出力ポートバッファの内容は、ステップS25〜S30,S31の処理で更新される。その後、割込許可状態に設定し(ステップS34)、処理を終了する。
【0116】
以上の制御によって、この実施の形態では、遊技制御処理は定期的(例えば2ms毎)に起動されることになる。なお、この実施の形態では、タイマ割込処理で遊技制御処理が実行されているが、タイマ割込処理では例えば割込が発生したことを示すフラグのセットのみがなされ、遊技制御処理はメイン処理において実行されるようにしてもよい。
【0117】
この実施の形態で用いられているCPU56は、マスク可能な割込として、INT端子の入力レベルがローレベルに立ち下がったことにもとづく外部割込の他に、CPU56が内蔵するCTCおよびPIOからの割込(内部割込)がある。また、各マスク可能な割込をマスク(割込禁止)するためのマスクレジスタがCPU56に内蔵されている。マスクレジスタにおいて、それぞれの各マスク可能な割込に対応したビットがある。
【0118】
内部割込のうち使用されているのは2msタイマ割込を発生させるためのCTC3のみである。従って、CPU56は、例えばステップS5において、マスクレジスタにおけるCTC3からの割込以外のマスク可能な割込に対応したビットを、割込禁止状態にする。すなわち、CPU56は、初期設定時に、未使用のマスク可能な割込を無効にするような設定を行う。
【0119】
さらに、CPU56が実行するプログラムにおいて、ROMにおいて、マスク不能割込処理のアドレスに、図17に示すように、RETN命令(マスク不能割込発生時の実行アドレスにマスク不能割込処理からリターンする命令:マスク不能割込処理からの戻り命令)のみが書き込まれている。従って、本来使用していないマスク不能割込が発生してしまった場合には、直ちにマスク不能割込発生時の実行アドレスにリターンする。マスク不能割込が発生すると、マスク不能割込処理の先頭アドレスとして決められているアドレスからCPU56は命令を実行するのであるが、何らの手当もしておかないと、先頭アドレスおよびそのアドレス以降に正しい命令が書き込まれていないことから、CPU56は暴走し、ついにはハングアップしてしまう。しかし、この実施の形態では、そのようなことはない。
【0120】
また、初期設定時にマスクレジスタに対して未使用のマスク可能な割込を無効にするような設定を行うことに代えて、ROMにおいて、それぞれのマスク可能割込処理のアドレスに、図18に示すように、RETI命令(マスク可能割込発生時の実行アドレスにマスク可能割込処理からリターンする命令:マスク可能割込処理からの戻り命令)のみを書き込んでおくようにしてもよい。そのようにした場合には、未使用のマスク可能割込処理が発生してしまった場合には、直ちにマスク可能割込発生時の実行アドレスにリターンする。従って、マスクレジスタに対して未使用のマスク可能な割込を無効にする設定を行った場合と同様の効果を得ることができる。なお、CPU56が、マスク可能割込が発生すると自動的にマスク不能状態にする場合には、ROMにおいて、マスク可能割込処理の先頭アドレスから、EI命令(マスク可能状態にする命令)とRETI命令とを書き込んでおく。
【0121】
図19および図20は、ステップS20の電源断検出処理の一例を示すフローチャートである。電源断検出処理において、CPU56は、まず、電源断信号が出力されているか否か(オン状態になっているか否か)確認する(ステップS450)。オン状態であれば、ステップS451以降の電力供給停止時処理すなわち電力の供給停止のための準備処理を実行する。つまり、遊技の進行を制御する状態から遊技状態を保存させるための電力供給停止時処理を実行する状態に移行する。
【0122】
電力供給停止時処理において、CPU56は、払出制御基板37に対して出力していた電源確認信号(電源オン状態であることを示す信号)をオフ状態にする(ステップS451)。次いで、CPU56は、バックアップあり指定値(この例では「55H」)をバックアップフラグにストアする(ステップS452)。バックアップフラグはバックアップRAM領域に形成されている。次いで、パリティデータを作成する(ステップS453〜S461)。すなわち、まず、クリアデータ(00)をチェックサムデータエリアにセットし(ステップS453)、チェックサム算出開始アドレスをポインタにセットする(ステップS454)。また、チェックサム算出回数をセットする(ステップS455)。
【0123】
次いで、チェックサムデータエリアの内容とポインタが指すRAM領域の内容との排他的論理和を演算する(ステップS456)。演算結果をチェックサムデータエリアにストアするとともに(ステップS457)、ポインタの値を1増やし(ステップS458)、チェックサム算出回数の値を1減算する(ステップS459)。そして、ステップS456〜S459の処理を、チェックサム算出回数の値が0になるまで繰り返す(ステップS460)。
【0124】
チェックサム算出回数の値が0になったら、CPU56は、チェックサムデータエリアの内容の各ビットの値を反転する(ステップS461)。そして、反転後のデータをチェックサムデータエリアにストアする(ステップS462)。このデータが、電源投入時にチェックされるパリティデータとなる。次いで、RAMアクセスレジスタにアクセス禁止値を設定する(ステップS471)。以後、内蔵RAM55のアクセスができなくなる。
【0125】
さらに、CPU56は、ROM54に格納されているポートクリア設定テーブルの先頭アドレスをポインタにセットする(ステップS472)。ポートクリア設定テーブルにおいて、先頭アドレスには処理数(クリアすべき出力ポートの数)が設定され、次いで、出力ポートのアドレスおよび出力値データ(クリアデータ:出力ポートの各ビットのオフ状態の値)が、処理数分の出力ポートについて順次設定されている。
【0126】
CPU56は、ポインタが指すアドレスのデータ(すなわち処理数)をロードする(ステップS473)。また、ポインタの値を1増やし(ステップS474)、ポインタが指すアドレスのデータ(すなわち出力ポートのアドレス)をロードする(ステップS475)。さらに、ポインタの値を1増やし(ステップS476)、ポインタが指すアドレスのデータ(すなわち出力値データ)をロードする(ステップS477)。そして、出力値データを出力ポートに出力する(ステップS478)。その後、処理数を1減らし(ステップS479)、処理数が0でなければステップS474に戻る。処理数が0であれば、すなわち、クリアすべき出力ポートを全てクリアしたら、タイマ割込を停止し(ステップS481)、入力ポートの入力状態を確認する処理を繰り返し実行するループ処理に入る。
【0127】
ループ処理では、電源断信号がオフ状態になったか否かを監視する(ステップS482)。電源断信号がオフ状態になった場合には復帰アドレスとして、電源投入時実行アドレス(ステップS1のアドレス)を設定してリターン命令を実行する(ステップS483)。さらに、払出制御基板37への電源確認信号をオン状態にする(ステップS484)。
【0128】
以上の処理によって、電力供給が停止する場合には、ステップS451〜S481の電力供給停止時処理が実行されて、電源確認信号がオフ状態にされ、電力供給停止時処理が実行されたことを示すデータ(バックアップあり指定値およびチェックサム)がバックアップRAMへストアされ、RAMアクセスが禁止状態にされ、出力ポートがクリアされ、かつ、遊技制御処理を実行するためのタイマ割込が禁止状態に設定される。
【0129】
この実施の形態では、電源監視回路920からの電源断信号がオン状態になっていることを確認したことに応じて、ステップS451の処理によって払出制御基板37に対して送信される電源確認信号がオフ状態にされる。従って、払出制御基板37に搭載されている払出制御用CPU371に遊技機への電力供給の停止の発生を通知することができる。なお、電源確認信号をオフ状態にする処理は、電源断信号がオン状態になると直ちに行われているが、このようなタイミングの場合に限られず、例えば、出力ポートをクリアする処理が行われた後に実行されてもよい。
【0130】
また、この実施の形態では、RAM55の全領域がバックアップ電源によって電源バックアップ(遊技機への電力供給が停止しても所定期間はRAM55の内容が保存されこと)されている。従って、ステップS452〜S479の処理によって、バックアップあり指定値とともに、電源断信号が出力されたときのRAM55の内容にもとづくチェックサムもRAM55に保存される。遊技機への電力供給が停止した後、所定期間内に電力供給が復旧したら、遊技制御手段は、上述したステップS81〜S84の処理によって、RAM55に保存されているデータ(電力供給が停止した直前の遊技制御手段による制御状態である遊技状態を示すデータ(例えば、プロセスフラグの状態、大当り中フラグの状態、確変フラグの状態、出力ポートの出力状態等)を含む)に従って、遊技状態を、電力供給が停止した直前の状態に戻すことができる。なお、電力供給停止の期間が所定期間を越えたらバックアップあり指定値とチェックサムとが正規の値とは異なるはずであるから、その場合には、ステップS10〜S14の初期化処理が実行される。すなわち、電力供給停止時処理(電力の供給停止のための準備処理)によって、遊技状態を電力供給が停止した直前の状態に戻すためのデータが確実に変動データ記憶手段(この例ではRAM55の全領域)に保存される。なお、RAM55の全領域が電源バックアップされるのではなく、遊技状態を電力供給が停止した直前の状態に戻すためのデータを記憶する領域のみが電源バックアップされるようにしてもよい。
【0131】
また、電源断信号がオフ状態になった場合には、ステップS1に戻る。その場合、電力供給停止時処理が実行されたことを示すデータが設定されているので、ステップS81〜S84の遊技状態復旧処理が実行される。よって、電力供給停止時処理を実行した後に電源監視手段からの検出信号がオフ状態になったときには、遊技の進行を制御する状態に戻る。従って、電源瞬断等が生じても、遊技制御処理が停止してしまうようなことはなく、自動的に、遊技制御処理が続行される。
【0132】
また、電源断信号がオフ状態になった場合には、払出制御基板37に対して送信される電源確認信号がオン状態にされる。すなわち、遊技機への電力の供給が電源瞬断等から復帰すると、電源確認信号がオン状態にされる。従って、払出制御基板37に搭載されている払出制御用CPU371に遊技機への電力供給が再開されたことを通知することができる。なお、ここでは、電源瞬断等から復帰したときに電源確認信号がオン状態にされているが、通常は、主基板31の電源の立ち上がり時にオン状態にされる。
【0133】
なお、この実施の形態では、ステップS484において払出制御基板37への電源確認信号がオン状態にされているが、出力ポートに電源確認信号を割り当て、出力ポートを介して電源確認信号を出力する場合には、ステップS82の作業領域の設定およびステップS33の出力処理において電源確認信号をオン状態にされる。すなわち、ステップS82の作業領域の設定では、電源確認信号に対応した出力ポートバッファの内容が、電源確認信号のオン状態に対応した値に設定され、ステップS33の出力処理が実行されることにより、出力ポートバッファの内容が出力ポートに出力される。従って、出力ポートを介して払出制御基板37に出力される電源確認信号がオン状態になる。このような構成では、主基板31の電源の立ち上がり時において実行されるステップS82およびS12の作業領域の設定においても、同様に、電源確認信号に対応した出力ポートバッファの内容が、電源確認信号のオン状態に対応した値に設定される。従って、ステップS33の出力処理が実行されることにより、出力ポートバッファの内容が出力ポートに出力されて、電源確認信号がオン状態になる。この場合、電源断検出処理におけるステップS451にて電源確認信号をオフ状態にされる代わりに、ステップS472〜S480の出力ポートをクリアする処理が行われることにより、電源確認信号がオフ状態にされる。
【0134】
なお、払出制御用CPU371は、遊技制御基板31からの電源確認信号がオン状態であることを条件に、すなわち、遊技制御手段からの電力供給開始信号を受信していることを条件に、賞球の払い出しを行う払出制御処理を実行する。
【0135】
図21は、遊技機への電力供給停止時の電源電圧低下や電源断信号(電力供給停止信号)の様子を示すタイミング図である。遊技機に対する電力供給が停止すると、最も高い直流電源電圧であるVSLの電圧値は徐々に低下する。そして、この例では、+22Vにまで低下すると、電源監視用IC902から電源断信号が出力される(ローレベルになる)。
【0136】
電源断信号は、反転回路943を経て入力ポート572に導入される(図11参照)。CPU56は、入力ポート572に入力される電源断信号のレベルがハイレベルになると、上述した電力供給停止時処理を実行する。
【0137】
VSLの電圧値がさらに低下して所定値(この例では+9V)にまで低下すると、リセット回路65の出力がローレベルになり、CPU56がシステムリセット状態になる。なお、CPU56は、システムリセット状態とされる前に、電力供給停止時処理を完了している。
【0138】
VSLの電圧値がさらに低下してVCC(各種回路を駆動するための+5V)を生成することが可能な電圧を下回ると、各基板において各回路が動作できない状態となる。しかし、主基板31では、電力供給停止時処理が実行され、CPU56がシステムリセット状態とされている。
【0139】
この実施の形態では、電源監視回路920は、遊技機で使用される直流電圧のうちで最も高い電源VSLの電圧を監視して、その電源の電圧が所定値を下回ったら電源断信号を発生する。図21に示すように、電源断信号が出力されるタイミングでは、IC駆動電圧は、まだ各種回路素子を十分駆動できる電圧値になっている。従って、IC駆動電圧で動作する主基板31のCPU56が所定の電力供給停止時処理を行うための動作時間が確保されている。
【0140】
なお、CPU56が通常の遊技制御を行っているときに、ノイズ等(図21においてAで示す。)によってNMI端子のレベルがローレベルになりNMIが発生しても(図21においてローレベルで示す。)、NMI処理ではRETN命令が実行されるようになっているので、遊技制御には何の影響も与えられない。
【0141】
なお、図21に示すように、リセットIC651の電圧低下検出のしきい値(この例では+9V)よりもNMI検出のしきい値(NMIが発生するNMI端子のレベル)の方が低いので、遊技機への電力供給が停止して電源電圧が低下する場合には、CPU56がシステムリセット状態とされる前にNMIが発生することはない。
【0142】
次に、主基板31と払出制御基板37との間で送受される払出制御信号について説明する。図22は、遊技制御手段から払出制御手段に対して出力される制御信号および遊技制御手段に払出制御手段から入力される払出制御信号の内容の一例を示す説明図である。この実施の形態では、払出制御等に関する各種の制御を行うために、主基板31と払出制御基板37との間で複数種類の制御信号がやりとりされる。図22に示すように、電源確認信号は、主基板31の立ち上がり時に出力され、払出制御基板37に対して主基板31が立ち上がったことを通知するための信号(主基板31の接続確認信号)である。また、上述したように、電源確認信号は、電源断検出時にオフ状態にされ、払出制御基板37に対して主基板31で電源断検出がなされたことを通知するための信号としても用いられる。
【0143】
賞球REQ信号は、賞球の払出要求時にローレベル(出力状態=オン状態)になり、払出要求の終了時にハイレベル(停止状態=オフ状態)になる信号(すなわち賞球払出要求のトリガ信号)である。また、賞球REQ信号は、賞球の払い出しを強制的に停止させるときにハイレベル(停止状態)になり、賞球払出の強制停止指示を行う強制停止指示信号としても用いられる。払出個数信号は、払出要求を行う遊技球の個数(1〜15個)を指定するために出力される信号である。
【0144】
払出BUSY信号(賞球払出中信号)は、主基板31が払出制御基板37での動作状態を確認するために用いられる信号である。なお、各制御信号は、出力状態またはオン状態と停止状態またはオフ状態とが識別可能に構成されていればよく、上記の論理の正負が逆であってもよい。
【0145】
なお、払出制御手段は、払出BUSY信号の出力状態を切り替えることによって、1つの信号線で、賞球払出が完了したことを示す払出完了信号と賞球払出中であることを示す払出処理中信号とを区別して出力する。また、遊技制御手段は、電源確認信号の信号線の態様を異ならせることによって、遊技制御手段が立ち上がったことを示す信号と電源断検出がなされたことを示す信号とを区別して出力する。さらに、賞球REQ信号の信号線の態様を異ならせることによって、払出要求があることを示す信号と払出完了信号を受け付けたことを示す信号とを区別して出力する。このように、1本の信号線における態様を異ならせることによって複数の信号を出力する。
【0146】
図23は、図22に示す各制御信号の送受信に用いられる信号線等を示すブロック図である。図23に示すように、電源確認信号、賞球REQ信号、および払出個数信号は、CPU56によって出力回路67を介して出力され、入力回路373Aを介して払出制御用CPU371に入力される。また、払出BUSY信号は、払出制御用CPU371によって出力回路373Bを介して出力され、入力回路68を介してCPU56に入力される。電源確認信号、賞球REQ信号、および払出BUSY信号は、それぞれ1ビットのデータであり、1本の信号線によって送信される。払出個数信号は、1個〜15個を指定するので、4ビットのデータで構成され4本の信号線によって送信される。
【0147】
なお、遊技制御手段は、ステップS30の賞球処理において、払出条件の成立にもとづいて払い出される賞球としての遊技球の総数を特定可能に総賞球数格納バッファに記憶する。総賞球数格納バッファは、遊技機への電力供給が停止した場合に変動データ保存手段としてのバックアップ電源により記憶内容を少なくとも所定期間保存する景品遊技媒体数記憶手段に相当する。また、遊技制御手段は、総賞球数格納バッファに記憶されている賞球数にもとづいて払出制御手段に対して所定数の賞球の払出数を指定する払出指令信号を送信する。ここで、所定数は、総賞球数格納バッファに記憶されている賞球数が15個以上であれば15であり、15個未満であれば、総賞球数格納バッファに記憶されている賞球数である。そして、所定の条件が成立すると総賞球数格納バッファに記憶されている賞球数から払出指令信号で指定した払出数を減算する減算処理を行う。
【0148】
この実施の形態では、減算処理を実行するための所定の条件は、払出制御手段から指令受付信号を受信したとき、具体的には、払出BUSY信号がオンしたときである。なお、払出BUSY信号がオンしたときには、払出制御手段は、払出指令信号で指令された個数の賞球払出をまだ行っていない。賞球払出が完了したときに総賞球数格納バッファの減算処理を行うように構成すると、賞球払出中に不正に遊技機の電力供給を停止させた後に電力供給を復旧させるような不正行為によって、不正に多数の賞球払出が行われてしまう。例えば、払出指令信号で15個の賞球払出が指令された場合に、10個の賞球払出がなされた時点で、不正に遊技機の電力供給を停止させた後に電力供給を復旧させると、総賞球数格納バッファの内容はなんら減算されていないので、実際には10個の賞球払出はなされているにも関わらず、その10個の賞球払出はなされていないものとして、賞球制御を続行してしまう。
【0149】
しかし、この実施の形態では、払出BUSY信号がオンしたときに、すなわち、払出制御手段が払出指令信号を受け付けて指令受付信号を送信したときに総賞球数格納バッファの減算処理が実行されるので、上記の不正行為を防止することができる。
【0150】
なお、この実施の形態では、払出条件の成立にもとづいて払い出される景品遊技媒体の総数を特定可能に記憶する景品遊技媒体数記憶手段として、総数そのものを記憶する総賞球数格納バッファが例示されたが、景品遊技媒体の総数を特定可能に記憶する景品遊技媒体数記憶手段は、各入賞領域への入賞数を記憶したり、賞球数が同じである入賞領域毎の入賞数(例えば6個の賞球数に対応した入賞口14、10個の賞球数に対応した入賞口33,39,29,30、15個の賞球数に対応した大入賞口への入賞数であって、未だ賞球払出が終了していない入賞数)を記憶するものであってもよい。
【0151】
図24は、払出制御用CPU周りの一構成例を示すブロック図である。図24に示すように、払出制御用CPU371の周りには、図11に示したCPU56の周りの構成と異なり、電源監視回路が設けられておらず、電源監視回路からの電源断信号が払出制御用CPU371に入力されない。その代わりに、主基板31からの電源確認信号が、入力ポート385を介して払出制御用CPU371に入力される。上述したように、電源確認信号は、遊技機への電力の供給が行われているときにはオン状態とされ、電力の供給が行われていないときにはオフ状態とされるので、払出制御用CPU371は、入力ポート385に入力される電源確認信号を監視することによって遊技機への電力供給の停止の発生を確認することができる。
【0152】
また、図24に示す構成例では、払出制御用CPU371は、電源基板910からバックアップ電源の供給を受けていないので、電力供給停止状態においてRAMの内容を保持することはできない。なお、払出制御用CPU371のRAMが電源バックアップされる構成であってもよい。そのような構成を変形例として、後述する他の実施の形態において説明する(図42〜図46参照)。なお、払出制御用CPU371の周りの他の構成は、図11に示したCPU56の周りの構成と同様である。
【0153】
払出制御用CPU371の周りには、リセット回路381が設けられている。リセット回路381はリセットIC382を含む。リセット回路381の構成は、図11に示されたリセット回路65の構成と同じである。すなわち、リセットIC382は、電源投入時に、外付けのコンデンサの容量で決まる所定時間だけ出力をローレベルとし、所定時間が経過すると出力をハイレベルにする。すなわち、リセット信号(システムリセット信号)をハイレベルに立ち上げて払出制御用CPU371を動作可能状態にする。なお、リセット信号は、反転回路342,341を介して払出制御用CPU371のリセット端子に入力される。
【0154】
また、リセットIC382は、VSLの電源電圧を監視して電圧値が所定値(電源監視回路が電源断信号を出力する電源電圧値よりも低い値)以下になると出力をローレベルにする。従って、払出制御用CPU371は、リセットIC382からのローレベルの信号に応じてシステムリセットされる。すなわち、完全に動作を止める状態になる。
【0155】
また、マスク不能割込および外部割込は使用されず、NMI端子およびINT端子は、抵抗を介してVCC(+5V)にプルアップされる。従って、NMI端子およびINT端子の入力レベルは常にハイレベルになり、端子オープン状態に場合に比べて、ノイズ等によってNMI端子およびINT端子の入力レベルが立ち下がって割込発生状態になる可能性が低減する。
【0156】
次に、払出制御手段(払出制御用CPU371およびROM,RAM等の周辺回路)の動作を説明する。図25は、払出制御手段における出力ポートの割り当ての例を示す説明図である。図25に示すように、出力ポート0は、ステッピングモータによる発射モータ94に供給される各相の信号と、ステッピングモータによる払出モータ289に供給される各相の信号とを出力するための出力ポートである。また、出力ポート1は、球切れLED52、賞球LED51および払出BUSY信号と、遊技機外部に出力される賞球情報、球貸し情報および遊技機エラー信号を出力するための出力ポートである。
【0157】
出力ポート2は、7セグメントLEDによるエラー表示LED374の各セグメント出力の出力ポートである。出力ポート3は、カードユニット50へのEXS信号およびPRDY信号を出力するための出力ポートである。
【0158】
図26は、払出制御手段における入力ポートのビット割り当ての例を示す説明図である。図26に示すように、入力ポート0のビット0〜3には、4ビットの払出個数信号が入力され、ビット4〜7には、それぞれ、電源監視回路920からの電源確認信号(電源断信号)、主基板31からの賞球REQ信号、球切れスイッチ187の検出信号、払出モータ位置センサ295の検出信号が入力される。また、入力ポート1のビット0〜4には、それぞれ、払出カウントスイッチ301の検出信号、エラー解除スイッチ375からの操作信号、単発発射スイッチからの信号、タッチセンサからのタッチセンサ信号、満タンスイッチ48の検出信号が入力される。入力ポート1のビット5〜7には、それぞれ、カードユニット50からのVL信号、BRDY信号、BRQ信号が入力される。
【0159】
次に、払出制御手段の動作について説明する。図27は、払出制御手段が実行するメイン処理を示すフローチャートである。メイン処理では、払出制御用CPU371は、まず、必要な初期設定を行う。すなわち、払出制御用CPU371は、まず、割込禁止に設定する(ステップS701)。次に、割込モードを割込モード2に設定し(ステップS702)、スタックポインタにスタックポインタ指定アドレスを設定する(ステップS703)。また、払出制御用CPU371は、内蔵デバイスレジスタの初期化を行い(ステップS704)、CTCおよびPIOの初期化(ステップS705)を行った後に、RAMをアクセス可能状態に設定する(ステップS706)。
【0160】
この実施の形態では、内蔵CTCのうちの一つのチャネルがタイマモードで使用される。従って、ステップS704の内蔵デバイスレジスタの設定処理およびステップS705の処理において、使用するチャネルをタイマモードに設定するためのレジスタ設定、割込発生を許可するためのレジスタ設定および割込ベクタを設定するためのレジスタ設定が行われる。そして、そのチャネルによる割込がタイマ割込として用いられる。タイマ割込を例えば2ms毎に発生させたい場合は、初期値として2msに相当する値が所定のレジスタ(時間定数レジスタ)に設定される。
【0161】
なお、タイマモードに設定されたチャネル(この実施の形態ではチャネル3)に設定される割込ベクタは、タイマ割込処理の先頭アドレスに相当するものである。具体的は、Iレジスタに設定された値と割込ベクタとでタイマ割込処理の先頭アドレスが特定される。タイマ割込処理では、払出制御処理が実行される。
【0162】
この実施の形態では、払出制御用CPU371でも割込モード2が設定される。従って、内蔵CTCのカウントアップにもとづく割込処理を使用することができる。また、CTCが送出した割込ベクタに応じた割込処理開始アドレスを設定することができる。
【0163】
CTCのチャネル3(CH3)のカウントアップにもとづく割込は、CPUの内部クロック(システムクロック)をカウントダウンしてレジスタ値が「0」になったら発生する割込であり、タイマ割込として用いられる。具体的には、CPU371の動作クロックを分周したクロックがCTCに与えられ、クロックの入力によってレジスタの値が減算され、レジスタの値が0になるとタイマ割込が発生する。例えば、CH3のレジスタ値はシステムクロックの1/256周期で減算される。分周したクロックにもとづいて減算が行われるので、レジスタの初期値は大きくならない。
【0164】
次いで、払出制御用CPU371は、通常の初期化処理を実行する(ステップS711〜ステップS713)。初期化処理では、払出制御用CPU371は、まず、RAMクリア処理を行う(ステップS711)。また、RAM領域のフラグやカウンタなどに初期値を設定する。そして、定期的にタイマ割込がかかるように払出制御用CPU371に設けられているCTCのレジスタの設定が行われる(ステップS712)。すなわち、初期値としてタイマ割込発生間隔に相当する値が所定のレジスタ(時間定数レジスタ)に設定される。そして、初期設定処理のステップS701において割込禁止とされているので、初期化処理を終える前に割込が許可される(ステップS713)。その後、ループ処理に入る。
【0165】
上記のように、この実施の形態では、払出制御用CPU371の内蔵CTCが繰り返しタイマ割込を発生するように設定される。そして、タイマ割込が発生すると、タイマ割込処理において払出制御処理(ステップS750〜S760)が実行される。
【0166】
払出制御処理において、払出制御用CPU371は、まず、発射モータ94に対する励磁パターンの出力処理(発射モータφ1〜φ4のパターンの出力ポート0への出力)を行う(ステップS750)。なお、ステップS752の発射モータ制御処理において、励磁パターンがRAM領域である励磁パターンバッファに格納され、ステップS750では、払出制御用CPU371は、励磁パターンバッファの内容を出力ポート0の下位4ビットに出力する処理を行う。
【0167】
次に、払出制御用CPU371は、スイッチ処理を実行する(ステップS751)。スイッチ処理は、遊技制御手段におけるスイッチ処理と同様の処理であり、各スイッチの検出信号を入力する入力ポートの状態がオン状態であれば、各スイッチに対応して設けられているスイッチタイマの値を+1する。
【0168】
次に、払出制御用CPU371は、発射モータ制御処理を実行する(ステップS752)。発射モータ制御処理では、発射モータφ1〜φ4のパターンを励磁パターンバッファに格納する。また、発射モータ94を不能動化すべきときには、発射モータ94を回転させない発射モータφ1〜φ4のパターンを励磁パターンバッファに格納する。また、払出制御用CPU371は、払出モータ制御処理を実行する(ステップS753)。払出モータ制御処理では、払出モータ289を駆動すべきときには、払出モータφ1〜φ4のパターンを出力ポート0に出力するための処理が行われる。そして、カードユニット50と通信を行うプリペイドカードユニット制御処理を実行する(ステップS754)。
【0169】
次いで、払出制御用CPU371は、主基板31の遊技制御手段と通信を行う主制御通信処理を実行する(ステップS755)。さらに、カードユニット50からの球貸し要求に応じて貸し球を払い出す制御を行い、また、主基板からの払出個数信号が示す個数の賞球を払い出す制御を行う払出制御処理を実行する(ステップS756)。
【0170】
そして、払出制御用CPU371は、各種のエラーを検出するエラー処理を実行する(ステップS757)。また、遊技機外部に出力される賞球情報や球貸し情報を出力するための情報出力処理を実行する(ステップS758)。また、エラー処理の結果に応じてエラー表示LED374に所定の表示を行うとともに、賞球LED51および球切れLED52を点灯するための表示制御処理を実行する(ステップS759)。なお、払出制御用CPU371は、表示制御処理において、賞球REQ信号がオン状態であるときに、賞球LED51を点灯するための制御を行う。また、賞球REQ信号がオフ状態になったら、賞球LED51を消灯するための制御を行う。
【0171】
また、遊技制御手段の場合と同様に、出力ポートの出力状態に対応したRAM領域(出力ポートバッファ)が設けられ、払出制御用CPU371は、出力ポートバッファの内容を出力ポートに出力する(ステップS760:出力処理)。ただし、出力ポート0の下位4ビット(発射モータφ1〜φ4)については、ステップS750で実行されているので、出力処理においては、出力ポート0の下位4ビットについての出力を行わない。出力ポートバッファは、払出モータ制御処理(ステップS753)、プリペイドカード制御処理(ステップS754)、主制御通信処理(ステップS755)、情報出力処理(ステップS758)および表示制御処理(ステップS759)で更新される。
【0172】
以上の制御によって、この実施の形態では、払出制御処理は定期的(例えば2ms毎)に起動されることになる。なお、この実施の形態では、タイマ割込処理で払出制御処理が実行されているが、タイマ割込処理では例えば割込が発生したことを示すフラグのセットのみがなされ、払出制御処理はメイン処理において実行されるようにしてもよい。
【0173】
この実施の形態で用いられている払出制御用CPU371においても、CPU56と同じように、マスク可能な割込として、INT端子の入力レベルがローレベルに立ち下がったことにもとづく外部割込の他に、払出制御用CPU371が内蔵するCTCおよびPIOからの割込(内部割込)がある。また、各マスク可能な割込をマスク(割込禁止)するためのマスクレジスタが払出制御用CPU371に内蔵されている。マスクレジスタにおいて、それぞれの各マスク可能な割込に対応したビットがある。
【0174】
内部割込のうち使用されているのは2msタイマ割込を発生させるためのCTC3のみである。従って、払出制御用CPU371は、例えばステップS705において、マスクレジスタにおけるCTC3からの割込以外のマスク可能な割込に対応したビットを、割込禁止状態にする。すなわち、払出制御用CPU371は、初期設定時に、未使用のマスク可能な割込を無効にするような設定を行う。
【0175】
さらに、払出制御用CPU371が実行するプログラムにおいて、ROMにおいて、マスク不能割込処理のアドレスに、図17に示したように、RETN命令(マスク不能割込処理からの戻り命令)のみが書き込まれている。従って、本来使用していないマスク不能割込が発生してしまった場合には、直ちにマスク不能割込発生時の実行アドレスにリターンする。マスク不能割込が発生すると、マスク不能割込処理の先頭アドレスとして決められているアドレスから払出制御用CPU371は命令を実行するのであるが、何らの手当もしておかないと、先頭アドレスおよびそのアドレス以降に正しい命令が書き込まれていないことから、払出制御用CPU371は暴走し、ついにはハングアップしてしまう。しかし、この実施の形態では、そのようなことはない。
【0176】
また、初期設定時にマスクレジスタに対して未使用のマスク可能な割込を無効にするような設定を行うことに代えて、ROMにおいて、それぞれのマスク可能割込処理のアドレスに、図18に示したように、RETI命令(マスク可能割込処理からの戻り命令)のみを書き込んでおくようにしてもよい。そのようにした場合には、未使用のマスク可能割込処理が発生してしまった場合には、直ちにマスク可能割込発生時の実行アドレスにリターンする。従って、マスクレジスタに対して未使用のマスク可能な割込を無効にする設定を行った場合と同様の効果を得ることができる。なお、払出制御用CPU371が、マスク可能割込が発生すると自動的にマスク不能状態にする場合には、ROMにおいて、マスク可能割込処理の先頭アドレスから、EI命令(マスク可能状態にする命令)とRETI命令とを書き込んでおく。
【0177】
図29は、ステップS752の発射モータ制御処理を示すフローチャートである。発射モータ制御処理において、払出制御用CPU371は、カードユニット50からのVL信号がオフ状態である場合(プリペイドカード未接続)、主基板31からの電源確認信号がオフ状態である場合(主基板未接続)、または満タンスイッチ48がオン状態である場合(下皿満タン)には、ステップS518に移行する(ステップS511,S512,S513)。プリペイドカード未接続でなく、主基板未接続でなく、下皿満タンでもない場合にはステップS514に移行する。ステップS514では、払出制御用CPU371は、タッチセンサ信号がオン状態になっているか否か確認する。オン状態になっていればステップS515に移行し、オン状態になっていなければステップS518に移行する。
【0178】
以上のように、払出制御手段は、遊技制御手段が制御可能状態になったことを電源確認信号により検知する遊技制御可能状態検知手段(ステップS512を実行する部分)を含み、さらに、遊技制御手段が制御可能状態になったことを遊技制御可能状態検出手段が検知したことを条件として、発射モータ94を動作可能状態(発射制御を可能な状態)にする発射制御手段(ステップS512の結果に応じてステップS515〜S517の処理を実行する部分)を含む。すなわち、払出制御手段は、遊技機に対して電力供給が開始された後、電源確認信号がオン状態になったことを条件に、実質的な制御を開始する。
【0179】
ステップS515では、払出制御用CPU371は、発射モータ励磁パターンカウンタを+1する。そして、ROMに格納されている発射モータ励磁パターンテーブルから、励磁パターンカウンタの値に応じたデータを読み出す(ステップS516)。さらに、読み出したデータを、発射モータ励磁パターンバッファにセットする(ステップS517)。上述したように、発射モータ励磁パターンバッファの内容は、ステップS750において出力ポートに出力される。なお、発射モータ励磁パターンテーブルには、発射モータ94を回転させるための各ステップの励磁パターン(発射モータφ1〜φ4)のデータが順次設定されている。
【0180】
ステップS518では、未回転データ(発射モータ94を回転させないための励磁パターン)を発射モータ励磁パターンバッファにセットする。
【0181】
以上のように、電源確認信号がオフの状態となって主基板未接続エラーの通信エラーが発生すると発射モータ94が不能動化されるので、遊技機に対して電力が供給されていないにも関わらず遊技が進行してしまうことはない。なお、この実施の形態では、主基板未接続エラーの通信エラーが発生した場合に、発射モータ94が不能動化され遊技球の遊技領域7への発射ができない状態になるが、不正なタイミングで賞球REQ信号がオンまたはオフした賞球REQ信号エラーが発生した場合にも、発射モータ94を不能動化するようにしてもよい。
【0182】
図30は、ステップS753の払出モータ制御処理を示すフローチャートである。払出モータ制御処理において、払出制御用CPU371は、払出モータ制御コードの値に応じて、ステップS521〜S526のいずれかの処理を実行する。
【0183】
払出モータ制御コードの値が0の場合に実行される払出モータ通常処理(ステップS521)では、払出制御用CPU371は、ポインタを、ROMに格納されているテーブルの先頭アドレスにセットする。払出モータ通常処理設定テーブルには、球払出時の払出モータ289を回転させるための各ステップの励磁パターン(払出モータφ1〜φ4)のデータが順次設定されている払出モータ励磁パターンテーブルが格納されている。
【0184】
払出モータ制御コードの値が1の場合に実行される払出モータ起動準備処理(ステップS522)では、払出制御用CPU371は、出力ポート0の出力状態に対応した出力ポートバッファのビット4〜7に励磁パターンの初期値を設定する等の処理を行う。
【0185】
払出モータ制御コードの値が2の場合に実行される払出モータスローアップ処理(ステップS523)では、払出制御用CPU371は、払出モータ289を滑らかに回転開始させるために、定速処理の場合よりも長い間隔で、かつ、徐々に定速処理の場合の時間間隔に近づくような時間間隔で、払出モータ励磁パターンテーブルの内容を読み出して出力ポート0の出力状態に対応した出力ポートバッファのビット4〜7に設定する。読み出しに際して、ポインタが指すアドレスの払出モータ励磁パターンテーブルの内容を読み出すとともに、ポインタの値を+1する。
【0186】
払出モータ制御コードの値が3の場合に実行される払出モータ定速処理(ステップS524)では、払出制御用CPU371は、定期的に払出モータ励磁パターンテーブルの内容を読み出して出力ポート0の出力状態に対応した出力ポートバッファのビット4〜7に設定する。
【0187】
払出モータ制御コードの値が4の場合に実行される払出モータブレーキ処理(ステップS525)では、払出制御用CPU371は、払出モータ289を滑らかに停止させるために、定速処理の場合よりも長い間隔で、かつ、徐々に定速処理の場合の時間間隔から遠ざかるような時間間隔で、払出モータ励磁パターンテーブルの内容を読み出して出力ポート0の出力状態に対応した出力ポートバッファのビット4〜7に設定する。
【0188】
払出モータ制御コードの値が5の場合に実行される球噛み時払出モータブレーキ処理(ステップS526)では、払出制御用CPU371は、球噛みを解除するための回転の場合に、払出モータ289を滑らかに停止させるために、球噛みを解除するための払出モータ289の回転の場合よりも長い間隔で、かつ、徐々に定速処理の場合の時間間隔から遠ざかるような時間間隔で、払出モータ励磁パターンテーブルの内容を読み出して出力ポート0の出力状態に対応した出力ポートバッファのビット4〜7に設定する。
【0189】
図31は、ステップS755の主制御通信処理を示すフローチャートである。主制御通信処理では、払出制御用CPU371は、主制御通信制御コードの値に応じて、ステップS531〜S533のいずれかの処理を実行する。
【0190】
図32は、主制御通信制御コードの値が0の場合に実行される主制御通信通常処理(ステップS531)を示すフローチャートである。主制御通信通常処理において、払出制御用CPU371は、エラービットがオンしている場合には、以降の処理を実行せずに処理を終了する(ステップS541)。エラービットとは、各種のエラーが発生したことが検出されたときにセットされるエラーフラグにおけるビットである。ステップS541では、エラーフラグ中のビットが1つでもセットされていたら、エラービットがセットされていると判断する。
【0191】
また、払出制御用CPU371は、BRDY信号がオン状態であれば、以降の処理を実行せずに処理を終了する(ステップS542)。BRDY信号がオン状態であるということは、カードユニット50から球貸し要求が発生していることを意味する。すなわち、球貸し要求が発生しているときには、主基板31の遊技制御手段との通信(賞球払出に関する通信)が進行しない。さらに、球払出動作中である場合すなわち後述する球貸し動作中フラグがセットされている場合にも、以降の処理を実行せずに処理を終了する(ステップS543)。従って、球払出動作中である場合にも、主基板31の遊技制御手段との通信(賞球払出に関する通信)が進行しない。また、主基板31からの電源確認信号がオフ状態である場合には、以降の処理を実行せずに処理を終了する(ステップS544)。
【0192】
ステップS541〜S543の条件が成立せず、電源確認信号がオン状態である場合には、払出制御用CPU371は、賞球REQ信号がオン状態になっているか否か確認する(ステップS545)。オン状態になっている場合には、払出個数信号が示す賞球数を未払出個数カウンタにセットし(ステップS546)、払出BUSY信号をオン状態にするための処理を行う(ステップS547)。具体的には、出力ポート1の出力状態に対応した出力ポートバッファにおける払出BUSY信号に対応したビットをオン状態に設定する。そして、主制御通信制御コードの値を1にして(ステップS548)、処理を終了する。なお、未払出個数カウンタは、揮発性(電源バックアップされない)のRAM領域に形成されている。
【0193】
図33は、主制御通信制御コードの値が1の場合に実行される主制御通信中処理(ステップS532)を示すフローチャートである。主制御通信中処理において、払出制御用CPU371は、賞球REQ信号がオフ状態になっていたら(ステップS551)、エラーフラグのうち賞球REQ信号エラービットをセットする(ステップS552)。この段階で、直ちに賞球REQ信号がオフ状態になってしまうのはおかしいからである。
【0194】
次いで、払出制御用CPU371は、払出BUSY信号をオフ状態にするための処理を行う。具体的には、賞球動作中フラグがリセットされていれば(ステップS553)、出力ポート1の出力状態に対応した出力ポートバッファにおける払出BUSY信号に対応したビットをオフ状態に設定する(ステップS554)。なお、賞球動作中フラグは、払出制御処理(ステップS756)において、賞球払出が完了したらリセットされる。また、主制御通信制御タイマに賞球REQ信号オフ監視時間をセットする(ステップS555)。主制御通信制御タイマは、主基板31の遊技制御手段との通信に関わる時間の監視等に使用されるタイマであるが、この段階では、賞球REQ信号がオフするのを監視するための賞球REQ信号オフ監視時間がセットされる。そして、主制御通信制御コードの値を2にして(ステップS556)、処理を終了する。
【0195】
図34は、主制御通信制御コードの値が2の場合に実行される主制御通信終了処理(ステップS533)を示すフローチャートである。主制御通信中処理において、払出制御用CPU371は、賞球REQ信号がオフ状態になったか否かを確認する(ステップS561)。オフ状態になったらステップS565に移行する。オフ状態になっていない場合には、主制御通信制御タイマの値を−1する(ステップS562)。そして、主制御通信制御タイマの値が0になっていたら(ステップS563)、賞球REQ信号がオフしなかったとして、エラーフラグのうち賞球REQ信号エラービットをセットし(ステップS564)、ステップS565に移行する。
【0196】
ステップS565では、主制御通信制御コードの値を0にして(ステップS565)、処理を終了する。
【0197】
図35は、ステップS756の払出制御処理を示すフローチャートである。払出制御処理において、払出制御用CPU371は、払出カウントスイッチ301の検出信号がオン状態になったことを確認したら、未払出個数カウンタの値を1減らす。その後、払出制御コードの値に応じてステップS610〜S612のいずれかの処理を実行する。
【0198】
図36は、払出制御コードが0の場合に実行される払出開始待ち処理(ステップS610)を示すフローチャートである。払出開始待ち処理において、払出制御用CPU371は、エラービットがセットされていたら、以降の処理を実行しない(ステップS621)。エラーフラグにおけるエラービットには、主基板未接続エラーのビットが含まれている。また、主基板未接続エラーは主基板31からの電源確認信号がオフ状態であるときにセットされる。すなわち、払出制御手段は、遊技機に対して電力供給が開始された後、電源確認信号がオン状態になったことを条件に、実質的な制御を開始する。このような構成によれば、遊技機に対して電力が供給されていない不安定な状態において遊技媒体の払い出しが行われるのを防止することができる。
【0199】
また、BRDY信号がオン状態でなければ、ステップS631以降の賞球払出のための処理を実行する。BRDY信号がオン状態であって、さらに、球貸し要求信号であるBRQ信号がオン状態になっていたら球貸し動作中フラグをセットする(ステップS623,S624)。そして、未払出個数カウンタに「25」をセットし(ステップS625)、払出モータ回転回数バッファに未払出個数カウンタに「25」をセットする(ステップS626)。
【0200】
払出モータ回転回数バッファは、払出モータ制御処理(ステップS723)において参照される。すなわち、払出モータ制御処理では、払出モータ回転回数バッファにセットされた値に対応した回転数分だけ払出モータ289を回転させる制御が実行される。
【0201】
その後、払出制御用CPU371は、払出モータ制御処理で実行される処理を選択するための払出モータ制御コードに、払出モータ起動準備処理(ステップS522)に応じた値(具体的は「1」)をセットし(ステップS634)、払出制御コードの値を1にして(ステップS635)、処理を終了する。
【0202】
ステップS631では、払出制御用CPU371は、未払出個数カウンタの値が0であるか否かを確認する(ステップS631)。0であれば処理を終了する。未払出個数カウンタには、主制御通信通常処理におけるステップS546において、すなわち、主基板31の遊技制御手段から賞球REQ信号を受けたときに、0でない値(払出個数信号が示す数)がセットされている。従って、未払出個数カウンタの値が0でない場合には、賞球動作中フラグをセットし(ステップS632)、払出モータ回転回数バッファに未払出個数カウンタの値をセットする(ステップS633)。そして、ステップS634に移行する。
【0203】
図37は、払出制御コードが1の場合に実行される払出モータ停止待ち処理(ステップS611)を示すフローチャートである。払出モータ停止待ち処理において、払出制御用CPU371は、払出動作が終了したか否か確認する(ステップS641)。払出制御用CPU371は、例えば、払出モータ制御処理における払出モータブレーキ処理(ステップS525)が終了するときにその旨のフラグをセットし、ステップS641においてそのフラグを確認することによって払出動作が終了したか否かを確認することができる。
【0204】
払出動作が終了した場合には、払出制御用CPU371は、払出制御監視タイマに払出通過監視時間をセットする(ステップS642)。払出通過監視時間は、最後の払出球が払出モータ289によって払い出されてから払出カウントスイッチ301を通過するまでの時間に、余裕を持たせた時間である。そして、払出制御コードの値を2にして(ステップS643)、処理を終了する。
【0205】
図38は、払出制御コードの値が2の場合に実行される払出通過待ち処理(ステップS612)を示すフローチャートである。払出通過待ち処理において、払出制御用CPU371は、まず、払出制御タイマの値を−1する(ステップS651)。そして、払出制御タイマの値を確認し、その値が0になっていなければ、すなわち払出制御タイマがタイムアウトしていなければ処理を終了する。
【0206】
払出制御タイマがタイムアウトしていれば、未払出個数カウンタの値を確認する(ステップS653)。払出動作が正常に実行されれば、払出制御タイマがタイムアウトする前に、払出モータ289によって払い出された遊技球は全て払出カウントスイッチ301を通過し、ステップS601,S602の処理によって未払出個数カウンタの値は0になっている。未払出個数カウンタの値が正の値を示している場合には、実際に払い出された遊技球が払出予定数よりも少ない(払出不足)ことを意味する。また、未払出個数カウンタの値が負の値を示している場合には、実際に払い出された遊技球が払出予定数よりも多い(払出過多)ことを意味する。
【0207】
払出制御用CPU371は、未払出個数カウンタの値が正の値になっていない場合(払出不足でない場合)には、払出処理中であることを示す内部状態を、そうでない状態に変更する。具体的には、球貸し動作を実行中であったときには、すなわち、球貸し動作中フラグがセットされている場合には、球貸し動作中フラグをリセットする(ステップS654,S655)。また、賞球動作を実行中であったときには、すなわち、賞球動作中フラグがセットされている場合には、賞球動作中フラグをリセットする(ステップS654,S656)。その後、再払出動作カウンタをクリアし(ステップS667)、払出制御コードの値を0にして(ステップS658)、処理を終了する。なお、払出動作が正常に実行された場合にはステップS657の処理は不要であるが、後述する補正払出処理が実行された後にはステップS657の処理が必要になる。また、この実施の形態では、払出過多の場合にも払出処理が正常に終了したとみなすが、払出過多の場合には、エラーが生じたとしてその旨を報知するようにしてもよい。
【0208】
ステップS653で未払出個数カウンタの値が正の値になっていることを確認すると、払出制御用CPU371は、ステップS661〜ステップS666の補正払出処理のための制御を行う。ここでは、払出予定数分の遊技球が払い出されるまで、最大2回の再払出動作を行う。2回の再払出動作を行っても払出予定数分の遊技球が払い出されない場合には、エラービットをセットする。
【0209】
払出制御用CPU371は、ステップS661において、再払出動作カウンタの値が2になっているか否か確認する。2になっていなければ、払出モータ回転回数バッファに未払出個数カウンタの値をセットし(ステップS662)、払出モータ制御コードに払出モータ起動準備処理に応じた値(「1」)をセットする(ステップS663)。また、再払出動作カウンタの値を+1し(ステップS664)、払出制御コードの値を1にして(ステップS665)、処理を終了する。なお、ステップS662,S663,S665の処理は、払出モータ回転回数バッファにセットされる値が異なるものの、払出開始待ち処理におけるステップS633〜S635の処理と同じである。
【0210】
ステップS661において、再払出動作カウンタの値が2になっていることを確認したら、払出制御用CPU371は、エラーフラグのうち、払出カウントスイッチ未通過エラービット(払出ケースエラービット)をセットして(ステップS666)、処理を終了する。
【0211】
従って、この実施の形態では、払出制御手段における景品遊技媒体払出制御手段は、払出検出手段としての払出カウントスイッチ301からの検出信号にもとづいて、揮発性記憶手段(この例では未払出個数カウンタ)に記憶された払出数に満たない景品遊技媒体の払い出しが行われたことを検出したときに、あらかじめ決められた所定回(この例では2回)を限度として、払出手段に不足分の景品遊技媒体の払い出しを行わせる。なお、この実施の形態では、不足分の景品遊技媒体を払い出すためのリトライ動作を2回行っても払出不足が解消されない場合には、払出ケースエラービットをセットしてエラー発生中状態になるが(ステップS666)、払出不足を初めて検知したときに払出ケースエラービットをセットしてもよい。
【0212】
払出制御処理において、エラービットがチェックされるのは、図36に示された払出開始待ち処理においてのみである。図37に示された払出モータ停止待ち処理および図38に示された払出通過待ち処理では、エラービットはチェックされない。従って、ステップS623またはステップS633の処理が行われて遊技球の払出処理が開始された後では、エラーが発生しても払出処理は中断されない。そして、ステップS623またはステップS633で設定された個数の貸し球または賞球の払出が完了した後、ステップS621のチェックにより、以後の、遊技球の払出が実行されなくなる。すなわち、エラーが発生すると、遊技球の払出処理は、切りのよい時点(例えば25個または15個(払出個数信号で指定される最大払出数)の払出が終了した時点)で停止される。なお、エラーフラグにおけるエラービットの中には、主基板31からの電源確認信号がオフ状態になったことを示すエラービットが含まれている。よって、電源確認信号がオフ状態になったときにも、遊技球の払出処理は、切りのよい時点で停止される。
【0213】
この実施の形態では、上述したように、払出制御手段は、遊技制御手段とは異なり、RAMが電源バックアップされていない。電源バックアップされている場合には、例えば停電が発生しても、停電から復旧したときに、電源バックアップされているRAMに記憶されている未払出個数カウンタの値にもとづいて未払出の遊技球を払い出すことができる。しかし、RAMが電源バックアップされていない場合には、停電等が発生すると未払出の遊技球を示す情報がなくなってしまうので、遊技者に不利益がもたらされてしまう。従って、エラーが発生しても、可能な限り多くの遊技球を払い出しておくことによって、遊技者にできるだけ不利益を与えないようにすることができる。
【0214】
次に、エラー処理について説明する。図39は、エラーの種類とエラー表示用LED374の表示との関係等を示す説明図である。図39に示すように、主基板31からの電源確認信号がオフ状態になった場合には、払出制御用CPU371は、主基板未接続エラーとして、エラー表示用LED374に「1」を表示する制御を行う。払出カウントスイッチ301の断線または払出カウントスイッチ301の部分において球詰まりが発生した場合には、払出スイッチ異常検知エラー1として、エラー表示用LED374に「2」を表示する制御を行う。なお、払出カウントスイッチ301の断線または払出カウントスイッチ301の部分において球詰まりが発生したことは、払出カウントスイッチ301の検出信号がオフ状態にならなかったことによって判定される。
【0215】
遊技球の払出動作中でないにも関わらず払出カウントスイッチ301の検出信号がオン状態になった場合には、払出スイッチ異常検知エラー2として、エラー表示用LED374に「3」を表示する制御を行う。払出モータ289の回転異常または遊技球が払い出されたにも関わらず払出カウントスイッチ301の検出信号がオン状態にならない場合には、払出ケースエラーとして、エラー表示用LED374に「4」を表示する制御を行う。不正なタイミングで賞球REQ信号がオン状態になった場合、または不正なタイミングで賞球REQ信号がオフ状態になった場合には、賞球REQ信号エラーとして、エラー表示用LED374に「5」を表示する制御を行う。
【0216】
また、下皿満タン状態すなわち満タンスイッチ48がオン状態になった場合には、満タンエラーとして、エラー表示用LED374に「6」を表示する制御を行う。補給球の不足状態すなわち球切れスイッチ187がオン状態になった場合には、球切れエラーとして、エラー表示用LED374に「7」を表示する制御を行う。
【0217】
さらに、カードユニット50からのVL信号がオフ状態になった場合には、プリペイドカードユニット未接続エラーとして、エラー表示用LED374に「8」を表示する制御を行う。不正なタイミングでカードユニット50と通信がなされた場合には、プリペイドカードユニット通信エラーとして、エラー表示用LED374に「9」を表示する制御を行う。なお、プリペイドカードユニット通信エラーは、プリペイドカードユニット制御処理(ステップS754)において検出される。
【0218】
以上のエラーのうち、払出スイッチ異常検知エラー2、払出ケースエラーまたは賞球REQ信号エラーが発生した後、エラー解除スイッチ375が操作されエラー解除スイッチ375から操作信号が出力されたら(オン状態になったら)、払出制御手段は、エラーが発生する前の状態に復帰する。
【0219】
図40および図41は、ステップS757のエラー処理を示すフローチャートである。エラー処理において、払出制御用CPU371は、エラーフラグをチェックし、そのうちのセットされているビットが、払出スイッチ異常検知エラー2、払出ケースエラーおよび賞球REQ信号エラーのみ(3つのうちのいずれかのビットのみ、もしくは3つのうちの2ビットのみ、またはそれら3ビットのみ)であるか否か確認する(ステップS671)。セットされているビットがそれらのみである場合には、エラー解除スイッチ375から操作信号がオン状態になったか否か確認する(ステップS672)。操作信号がオン状態になったら、エラー復帰時間をエラー復帰前タイマにセットする(ステップS673)。エラー復帰時間は、エラー解除スイッチ375が操作されてから、実際にエラー状態から通常状態に復帰するまでの時間である。
【0220】
エラー解除スイッチ375から操作信号がオン状態でない場合には、エラー復帰前タイマの値を確認する(ステップS674)。エラー復帰前タイマの値が0であれば、すなわち、エラー復帰前タイマがセットされていなければ、ステップS678に移行する。エラー復帰前タイマがセットされていれば、エラー復帰前タイマの値を−1し(ステップS675)、エラー復帰前タイマの値が0になったら(ステップS676)、エラーフラグのうちの、払出スイッチ異常検知エラー2、払出ケースエラーおよび賞球REQ信号エラーのビットをリセットする(ステップS677)。なお、ステップS677の処理が実行される前に、払出スイッチ異常検知エラー2、払出ケースエラーおよび賞球REQ信号エラーのビットのうちには、セット状態ではないエラービットがある場合もあるが、セット状態にないエラービットをリセットしても何ら問題はない。
【0221】
そして、払出制御用CPU371は、払出スイッチ異常検知エラー2、払出ケースエラーおよび賞球REQ信号エラーのビットがリセットされる前において、払出ケースエラーのビットがセットされていたか否か確認する(ステップS677A)。なお、払出ケースエラーのビットは、払出不足が検知された後に2回の再払出動作が行われたにも関わらず払出不足が解消されない場合(未払出個数カウンタの値が払出不足を示す値の場合)にセットされる(図38のステップS653,S661,S666参照)。
【0222】
払出ケースエラーのビットがセットされていた場合には、未払出個数カウンタの値を確認する(ステップS677B)。払出制御用CPU371は、未払出個数カウンタの値が0でない場合には、再び、最大2回の再払出動作を実行するための準備を行う。すなわち、ステップS662,S663と同様の処理を行う(ステップS677C)。すなわち、払出モータ回転回数バッファに未払出個数カウンタの値をセットし、払出モータ制御コードに払出モータ起動準備処理に応じた値(「1」)をセットする。そして、再払出動作カウンタに1回目のリトライ動作の実行を示す1をセットし(ステップS677D)、払出制御コードとして1を設定する(ステップS677E)。なお、ステップS677Bで未払出個数カウンタの値を確認するのは、エラー状態中に遊技球が払出カウントスイッチ301を通過する場合も考えられることを考慮しているからである(エラー状態においても実行される図35のステップS601,S602参照)。
【0223】
ステップS667C〜667Eの処理によって、払出モータ289が、未払出個数カウンタの値に応じた分だけ回転し、払出制御タイマの値が0になったときに(最後に払い出されたはずの遊技球が払出カウントスイッチ301を通過した後に)、まだ払出不足が解消されていなければ、再度、再払出動作が実行される。そして、2回の再払出動作が実行されても払出不足が解消されない場合には、再び、エラー状態になる。
【0224】
エラー処理によって、エラー解除スイッチ375が操作されたことにもとづいてエラー状態(図36のステップS621に示すように、ステップS622以降の処理が行われない払出禁止状態である)が解除されるので、速やかに払出禁止状態を解除して払出処理を能動化させることができる。
【0225】
ただし、払出不足のエラーが発生した場合には、エラー解除スイッチ375が操作されたときに、再度、最大2回の再払出動作が実行される。
【0226】
以上のように、払出制御手段は、球払出装置97が遊技球の払い出しを行ったにもかかわらず払い出された遊技球数が払出予定数(未払出個数カウンタに最初にセットされた値)に満たなかったことを検出したときに、不足分の遊技球を払い出すためのリトライ動作をあらかじめ決められた所定回(この例では2回)を限度として球払出装置97に実行させる補正払出制御を行った後、払い出された遊技媒体数が未だ払出予定数に満たないことが検出されたときには(図38のステップS653,S654参照)、払い出しに関わる制御状態をエラー状態に移行させ、エラー状態においてエラー解除スイッチ375からエラー解除信号が出力されたことを条件に再度補正払出制御を行わせる補正払出制御再起動処理を実行する。
【0227】
エラー解除スイッチ375が操作されたことによってハードウェア的にリセットがかかるように構成されている場合には、エラー解除スイッチ375が操作されたことによって未払出個数カウンタの値もクリアされてしまう。しかし、この実施の形態では、払出制御手段が、エラー解除スイッチ375が操作されたことによって再払出動作を再び行うように構成されているので、確実に払出処理が実行され、遊技者に不利益を与えないようにすることができる。
【0228】
また、図35に示された払出制御処理において、ステップS601,S602の処理が実行された結果、未払出個数カウンタの値が0になった(払出不足が解消された)ときでも、払出ケースエラーのビットはリセットされない。払出ケースエラーのビットがリセットされるのは、あくまでも、エラー解除スイッチ375が操作されたとき(具体的は、操作後エラー復帰時間が経過したとき)である(ステップS672,S677)。すなわち、遊技球が払出カウントスイッチ301を通過したこと等にもとづいて自動的に払出ケースエラー(払出不足エラー)の状態が解除されるということはなく、人為的な操作を経ないと払出ケースエラーは解除されない。従って、遊技店員等は、確実に払出不足が発生したことを認識することができる。
【0229】
さらに、エラー状態における再払出動作の実行中でも、ステップS601,S02の処理は実行されている。すなわち、払い出しに関わるエラーが生じているときでも、遊技球が払出カウントスイッチ301を通過すれば、未払出個数カウンタの値が減算される。従って、エラー状態から復帰したときの未払出個数カウンタの値は、実際に払い出された遊技球数を反映した値になっている。すなわち、払い出しに関わるエラーが発生しても、実際に払い出した遊技球数を正確に管理することができる。
【0230】
ステップS678では、払出制御用CPU371は、満タンスイッチ48の検出信号を確認する。満タンスイッチ48の検出信号が出力されていれば(オン状態であれば)、エラーフラグのうちの満タンエラービットをセットする(ステップS679)。満タンスイッチ48の検出信号がオフ状態であれば、満タンエラービットをリセットする(ステップS680)。
【0231】
また、払出制御用CPU371は、球切れスイッチ187の検出信号を確認する(ステップS681)。球切れスイッチ187の検出信号が出力されていれば(オン状態であれば)、エラーフラグのうちの球切れエラービットをセットする(ステップS682)。球切れスイッチ187の検出信号がオフ状態であれば、球切れエラービットをリセットする(ステップS683)。なお、球切れエラービットをセットされているときには、ステップS759の表示制御処理において、出力ポートバッファにおける球切れLED52に対応したビットを点灯状態に対応した値にする。
【0232】
さらに、払出制御用CPU371は、主基板31からの電源確認信号の状態を確認し(ステップS685)、電源確認信号が出力されていなければ(オフ状態であれば)、主基板未接続エラービットをセットする(ステップS686)。また、電源確認信号が出力されていれば(オン状態であれば)、主基板未接続エラービットをリセットする(ステップS687)。
【0233】
また、払出制御用CPU371は、各スイッチの検出信号の状態が設定される各スイッチタイマのうち払出カウントスイッチ301に対応したスイッチタイマの値を確認し、その値がスイッチオン最大時間(例えば「240」)を越えていたら(ステップS688)、エラーフラグのうち払出スイッチ異常検知エラー1のビットをセットする(ステップS689)。また、払出カウントスイッチ301に対応したスイッチタイマの値がスイッチオン最大時間以下であれば、払出スイッチ異常検知エラー1のビットをリセットする(ステップS690)。なお、各スイッチタイマの値は、ステップS751のスイッチ処理において、各スイッチの検出信号を入力する入力ポートの状態がスイッチオン状態であれば+1され、オフ状態であれば0クリアされる。従って、払出カウントスイッチ301に対応したスイッチタイマの値がスイッチオン最大時間を越えていたということは、スイッチオン最大時間を越えて払出カウントスイッチ301がオン状態になっていることを意味し、払出カウントスイッチ301の断線または払出カウントスイッチ301の部分で遊技球が詰まっていると判断される。
【0234】
また、払出制御用CPU371は、払出カウントスイッチ301に対応したスイッチタイマの値がスイッチオン判定値(例えば「2」)になった場合に、球貸し動作中フラグおよび賞球動作中フラグがともにリセット状態であれば、払出動作中でないのに払出カウントスイッチ301を遊技球が通過したとして、エラーフラグのうち払出スイッチ異常検知エラー2のビットをセットする(ステップS693)。また、球貸し動作中フラグまたは賞球動作中フラグがセットされていれば、払出スイッチ異常検知エラー2のビットをリセットする(ステップS694)。
【0235】
さらに、払出制御用CPU371は、カードユニット50からのVL信号の入力状態を確認し(ステップS695)、VL信号が入力されていなければ(オフ状態であれば)、エラーフラグのうちプリペイドカードユニット未接続エラービットをセットする(ステップS696)。また、VL信号が入力されていれば(オン状態であれば)、プリペイドカードユニット未接続エラービットをリセットする(ステップS697)。
【0236】
なお、ステップS759の表示制御処理では、エラーフラグ中のエラービットに応じた表示(数値表示)による報知をエラー表示用LED374によって行う。この実施の形態では、主基板31に搭載された遊技制御手段と払出制御基板37に搭載された払出制御手段とが賞球払出に関して双方向通信を行うのであるが、通信エラーをエラー表示用LED374によって報知することができる。なお、通信エラーとして、主基板31からの電源確認信号がオフしたことによる主基板未接続エラーと、不正なタイミングで賞球REQ信号がオンまたはオフした賞球REQ信号エラー(ステップS561〜S564およびステップS551,S552参照)とがあるが、電源確認信号がオフ状態となって主基板未接続エラーの通信エラーが発生した場合には、発射モータ94が不能動化される。すなわち、遊技球の遊技領域7への発射ができない状態になる。従って、遊技機への電力の供給が行われていないにも関わらず遊技が進行してしまうことはない。
【0237】
また、通信エラーは、払出制御手段の側で検出されるので、遊技制御手段と払出制御手段とが賞球払出に関して双方向通信を行うようにしても、遊技制御手段の負担を増すことなく通信エラーを検出できる。
【0238】
なお、この実施の形態では、主基板未接続エラーは電源確認信号がオン状態になると自動的に解消されるが(ステップS685,S687参照)、さらにエラー解除スイッチ375の操作を条件にエラー状態が解消されるようにしてもよい。
【0239】
また、この実施の形態では、通信エラーが、カードユニット50との間の通信エラー(プリペイドカードユニット未接続エラーおよびプリペイドカードユニット通信エラー)やその他のエラーと区別可能に報知される(図39参照)。従って、遊技制御手段と払出制御手段との間の通信エラーが容易に特定される。
【0240】
なお、この実施の形態では、払い出しに関わるエラーが発生したことを、遊技機裏面に設置されている払出制御基板37に搭載されているエラー表示LED374によって報知するようにしたが、遊技機裏面の他の箇所(例えば球払出装置97等が集中配置された払出ユニット)に報知手段を搭載してもよい。さらに、遊技機の表側に設置されている表示器(例えば賞球LED51)によって報知するようにしてもよい。払出制御用CPU371は、表示制御処理において、賞球REQ信号がオン状態であるときに、賞球LED51を点灯するための制御を行い、賞球REQ信号がオフ状態になったら、賞球LED51を消灯するための制御を行うのであるが、払い出しに関わるエラーが発生した場合には、例えば、賞球LED51を点滅させることによって、払い出しに関わるエラーが発生したことを報知する。遊技機の表側に設置されている表示器によってエラー報知すれば、遊技店員等がより容易にエラーの発生を認識できる。また、エラー表示LED374による報知と遊技機の表側に設置されている表示器による報知とを併用してもよい。
【0241】
以上のように、この実施の形態では、CPU56が実行するプログラムにおいて、マスク不能割込処理のアドレスにはRETN命令(マスク不能割込処理からの戻り命令)のみが書き込まれているので、遊技制御手段に含まれるCPU56が暴走してハングアップしてしまうのをソフトウェア的に防止することができる。また、払出制御用CPU371が実行するプログラムにおいても、マスク不能割込処理のアドレスにはRETN命令(マスク不能割込処理からの戻り命令)のみが書き込まれているので、払出制御手段に含まれる払出制御用CPU371が暴走してハングアップしてしまうのをソフトウェア的に防止することができる。
【0242】
また、CPU56および払出制御用CPU371のNMI端子は所定電源にプルアップされているので、ハードウェア的にもCPU56および払出制御用CPU371がハングアップする可能性を低減させることができる。
【0243】
また、入力ポートの入力状態を定期的に確認する電力供給確認処理が、タイマ割込処理における先頭に配置されているので、電源監視回路920からの電源断信号を見逃してしまう可能性が低くなり、確実に電源断信号の検出を行うことができるようになる。
【0244】
また、遊技制御手段は、電源断信号がオフ状態となり電力供給停止時処理を実行した後に、電源断信号がオン状態となるか否かを繰り返し確認する処理を実行し、電源断信号がオン状態となったときには遊技制御処理を実行する状態に戻るように構成されているので、電源瞬断等が生じた場合であっても、電力供給が復旧すれば自動的に元の制御状態に復帰することができ、電源瞬断等が原因でCPU56がハングアップしてしまうのを防止することができる。
【0245】
また、払出制御手段は、遊技制御手段から出力される電源確認信号がオフ状態であるときには、発射モータ94を不能動化させるので、遊技機に対して電力が供給されていない状態において遊技が進行されるのを確実に防止することができる。
【0246】
また、払出制御手段は、遊技制御手段から出力される電源確認信号がオン状態であることを条件に、遊技球の払い出しの制御を実行するので、遊技機に対して電力が供給されていない状態において遊技球の払い出しが行われるのを確実に防止することができる。
【0247】
なお、遊技制御手段は、払出指令信号の送信に関連して(具体的には払出指令信号の送信に応じた払出BUSY信号のオン)未払出景品遊技媒体数の減算処理を行うので、停電等によって不測の電力供給停止が生じても遊技者に与えられる不利益を最小限に止めることができるとともに、不正行為を効果的に防止できる。つまり、未払出景品遊技媒体数が設定されている総賞球数格納バッファは遊技制御手段においてバックアップRAMに形成されているので、遊技機への電力供給が停止しても所定期間(バックアップ電源の持続時間)内ではその内容が保存され、電力供給が復旧したときに、保存されている総賞球数格納バッファの内容にもとづいて、遊技制御手段は、賞球処理を再開することができる。すなわち、保存されていた総賞球数格納バッファの内容が0でなければ払出制御手段に対して払出指令信号を出力することができる。
【0248】
さらに、上記の実施の形態では、払出カウントスイッチ301の出力は払出制御基板37のみに入力されている。従って、払出カウントスイッチ301の出力を主基板31と払出制御基板37との双方に供給する場合に比べて、回路構成が簡略化されコストを低減することができる。
【0249】
また、上記の実施の形態では、払出制御手段が、賞球REQ信号にもとづく払出処理の実行中であることを示す制御信号(払出BUSY信号)を遊技制御手段に対して出力するように構成されているので、払出処理の実行中であることを遊技制御手段に認識させることができる。
【0250】
また、払出制御手段が、払出個数信号が示す個数の賞球の払出処理が終了したことを示す制御信号としての払出完了信号を遊技制御手段に対して出力しているので、具体的には払出BUSY信号をオフ状態にしているので、払出制御手段の払出処理が終了したことを遊技制御手段が認識することができる。
【0251】
上記の実施の形態では、払出制御基板37に設けられているRAMは電源バックアップされていないが、主基板31の場合と同様にRAMの一部または全部が電源バックアップされていてもよい。そこで、他の実施の形態として、払出制御手段にバックアップ機能が設けられている構成について説明する。図42は、払出制御用CPU周りの他の構成例を示すブロック図である。図42に示すように、払出制御用CPU371が電源基板910からバックアップ電源の供給を受け、RAMの一部または全てが、電力供給停止状態でも所定期間は内容を保持可能である。また、図示していないが、クリアスイッチ921の出力信号が入力ポートに入力される。なお、その他の構成については、図24に示したものと同様である。
【0252】
図43は、払出制御手段が実行するメイン処理の他の例を示すフローチャートである。図43に示すメイン処理では、図27に示した処理と同様に、払出制御用CPU371は、必要な初期設定を行う。すなわち、払出制御用CPU371は、割込禁止に設定し(ステップS701)、割込モードを割込モード2に設定し(ステップS702)、スタックポインタにスタックポインタ指定アドレスを設定する(ステップS703)。また、払出制御用CPU371は、内蔵デバイスレジスタの初期化を行い(ステップS704)、CTCおよびPIOの初期化(ステップS705)を行った後に、RAMをアクセス可能状態に設定する(ステップS706)。
【0253】
次いで、払出制御用CPU371は、入力ポートを介して入力されるクリアスイッチ921の出力信号の状態を1回だけ確認する(ステップS707)。その確認においてオンを検出した場合には、払出制御用CPU371は、通常の初期化処理を実行する(ステップS711〜S713)。クリアスイッチ921がオンである場合(押下されている場合)には、ローレベルのクリアスイッチ信号が出力されている。なお、入力ポートでは、クリアスイッチ信号のオン状態はハイレベルである。また、例えば、遊技店員は、クリアスイッチ921をオン状態にしながら遊技機に対する電力供給を開始する(例えば電源スイッチ914をオンする)ことによって、容易に初期化処理を実行させることができる。すなわち、RAMクリア等を行うことができる。
【0254】
クリアスイッチ921がオンの状態でない場合には、遊技機への電力供給が停止したときにバックアップRAM領域のデータ保護処理(例えばパリティデータの付加等の電力供給停止時処理)が行われたか否か確認する(ステップS708)。この実施の形態では、電力供給の停止が生じた場合には、後述するように払出制御手段においてバックアップRAM領域のデータを保護するための処理が行われている。そのような保護処理が行われていたことを確認した場合には、払出制御用CPU371はバックアップありと判定する。そのような保護処理が行われていないことを確認した場合には、払出制御用CPU371は初期化処理を実行する。
【0255】
バックアップRAM領域にバックアップデータがあるか否かは、電力供給停止時処理においてバックアップRAM領域に設定されるバックアップフラグの状態によって確認される。例えば、バックアップフラグ領域に「55H」が設定されていればバックアップあり(オン状態)を意味し、「55H」以外の値が設定されていればバックアップなし(オフ状態)を意味する。
【0256】
バックアップありと判定したら、払出制御用CPU371は、バックアップRAM領域のデータチェック(この例ではパリティチェック)を行う(ステップS709)。この実施の形態では、クリアデータ(00)をチェックサムデータエリアにセットし、チェックサム算出開始アドレスをポインタにセットする。また、チェックサムの対象となるデータ数に対応するチェックサム算出回数をセットする。そして、チェックサムデータエリアの内容とポインタが指すRAM領域の内容との排他的論理和を演算する。演算結果をチェックサムデータエリアにストアするとともに、ポインタの値を1増やし、チェックサム算出回数の値を1減算する。以上の処理が、チェックサム算出回数の値が0になるまで繰り返される。チェックサム算出回数の値が0になったら、払出制御用CPU371は、チェックサムデータエリアの内容の各ビットの値を反転し、反転後のデータをチェックサムとする。
【0257】
電力供給停止時処理において、上記の処理と同様の処理によってチェックサムが算出され、チェックサムはバックアップRAM領域に保存されている。ステップS709では、算出したチェックサムと保存されているチェックサムとを比較する。不測の停電等の電力供給停止が生じた後に復旧した場合には、バックアップRAM領域のデータは保存されているはずであるから、チェック結果(比較結果)は正常(一致)になる。チェック結果が正常でないということは、バックアップRAM領域のデータが、電力供給停止時のデータとは異なっていることを意味する。そのような場合には、内部状態を電力供給停止時の状態に戻すことができないので、電力供給の停止からの復旧時でない電源投入時に実行される初期化処理(ステップS711〜S713の処理)を実行する。
【0258】
チェック結果が正常であれば、払出制御用CPU371は、払出制御手段の内部状態を電力供給停止時の状態に戻すための制御状態復旧処理を行う。具体的には、ROMに格納されているバックアップ時設定テーブルの先頭アドレスをポインタに設定し(ステップS721)、バックアップ時設定テーブルの内容を順次作業領域(RAM内の領域)に設定する(ステップS722)。作業領域はバックアップ電源によって電源バックアップされている。バックアップ時設定テーブルには、作業領域のうち初期化してもよい領域についての初期化データが設定されている。ステップS721およびS722の処理によって、作業領域のうち初期化してはならない部分については、保存されていた内容がそのまま残る。その後、ステップS712に移行する。
【0259】
初期化処理では、払出制御用CPU371は、まず、RAMクリア処理を行う(ステップS711)。また、RAM領域のフラグやカウンタなどに初期値を設定する。そして、定期的にタイマ割込がかかるように払出制御用CPU371に設けられているCTCのレジスタの設定が行われる(ステップS712)。すなわち、初期値としてタイマ割込発生間隔に相当する値が所定のレジスタ(時間定数レジスタ)に設定される。そして、初期設定処理のステップS701において割込禁止とされているので、初期化処理を終える前に割込が許可される(ステップS713)。その後、ループ処理に入る。
【0260】
上記のように、この実施の形態では、払出制御用CPU371の内蔵CTCが繰り返しタイマ割込を発生するように設定される。そして、タイマ割込が発生すると、タイマ割込処理において図44に示す払出制御処理(ステップS750A〜S760)が実行される。
【0261】
払出制御処理において、払出制御用CPU371は、まず、遊技制御手段から電源確認信号が出力されたか否か(オン状態になったか否か)を検出する電源断検出処理を実行する(ステップS750A)。その後の処理は、図28に示した処理と同様である。すなわち、払出制御用CPU371は、発射モータ94に対する励磁パターンの出力処理(発射モータφ1〜φ4のパターンの出力ポート0への出力)を行う(ステップS750)。次に、払出制御用CPU371は、スイッチ処理を実行し(ステップS751)、発射モータ制御処理を実行する(ステップS752)。また、払出制御用CPU371は、払出モータ制御処理を実行する(ステップS753)。そして、カードユニット50と通信を行うプリペイドカードユニット制御処理を実行する(ステップS754)。
【0262】
次いで、払出制御用CPU371は、主基板31の遊技制御手段と通信を行う主制御通信処理を実行する(ステップS755)。さらに、カードユニット50からの球貸し要求に応じて貸し球を払い出す制御を行い、また、主基板からの払出個数信号が示す個数の賞球を払い出す制御を行う払出制御処理を実行する(ステップS756)。そして、払出制御用CPU371は、各種のエラーを検出するエラー処理を実行する(ステップS757)。また、遊技機外部に出力される賞球情報や球貸し情報を出力するための情報出力処理を実行する(ステップS758)。また、エラー処理の結果に応じてエラー表示LED374に所定の表示を行うとともに、賞球LED51および球切れLED52を点灯するための表示制御処理を実行する(ステップS759)。また、遊技制御手段の場合と同様に、出力ポートの出力状態に対応したRAM領域(出力ポートバッファ)が設けられ、払出制御用CPU371は、出力ポートバッファの内容を出力ポートに出力する(ステップS760:出力処理)。
【0263】
この実施の形態で用いられている払出制御用CPU371でも、例えばステップS705において、マスクレジスタにおけるCTC3からの割込以外のマスク可能な割込に対応したビットを、割込禁止状態にする。すなわち、払出制御用CPU371は、初期設定時に、未使用のマスク可能な割込を無効にするような設定を行う。
【0264】
さらに、払出制御用CPU371が実行するプログラムにおいて、ROMにおいて、マスク不能割込処理のアドレスに、図17に示したように、RETN命令(マスク不能割込処理からの戻り命令)のみが書き込まれている。従って、払出制御用CPU371がハングアップしてしまうことが防止される。
【0265】
また、初期設定時にマスクレジスタに対して未使用のマスク可能な割込を無効にするような設定を行うことに代えて、ROMにおいて、それぞれのマスク可能割込処理のアドレスに、図18に示したように、RETI命令(マスク可能割込処理からの戻り命令)のみを書き込んでおくようにしてもよい。
【0266】
図45および図46は、ステップS750Aの電源断検出処理の一例を示すフローチャートである。電源断検出処理において、払出制御用CPU371は、まず、電源確認信号が出力されているか否か(オン状態になっているか否か)確認する(ステップS801)。オン状態であれば、ステップS802以降の電力供給停止時処理すなわち電力の供給停止のための準備処理を実行する。
【0267】
電力供給停止時処理において、払出制御用CPU371は、まず、バックアップあり指定値(この例では「55H」)をバックアップフラグにストアする(ステップS802)。バックアップフラグはバックアップRAM領域に形成されている。次いで、パリティデータを作成する(ステップS803〜S811)。すなわち、まず、クリアデータ(00)をチェックサムデータエリアにセットし(ステップS803)、チェックサム算出開始アドレスをポインタにセットする(ステップS804)。また、チェックサム算出回数をセットする(ステップS805)。
【0268】
次いで、チェックサムデータエリアの内容とポインタが指すRAM領域の内容との排他的論理和を演算する(ステップS806)。演算結果をチェックサムデータエリアにストアするとともに(ステップS807)、ポインタの値を1増やし(ステップS808)、チェックサム算出回数の値を1減算する(ステップS809)。そして、ステップS806〜S809の処理を、チェックサム算出回数の値が0になるまで繰り返す(ステップS810)。
【0269】
チェックサム算出回数の値が0になったら、払出制御用CPU371は、チェックサムデータエリアの内容の各ビットの値を反転する(ステップS811)。そして、反転後のデータをチェックサムデータエリアにストアする(ステップS812)。このデータが、電源投入時にチェックされるパリティデータとなる。次いで、RAMアクセスレジスタにアクセス禁止値を設定する(ステップS821)。以後、内蔵RAMのアクセスができなくなる。
【0270】
さらに、払出制御用CPU371は、ROMに格納されているポートクリア設定テーブルの先頭アドレスをポインタにセットする(ステップS822)。ポートクリア設定テーブルにおいて、先頭アドレスには処理数(クリアすべき出力ポートの数)が設定され、次いで、出力ポートのアドレスおよび出力値データ(クリアデータ:出力ポートの各ビットのオフ状態の値)が、処理数分の出力ポートについて順次設定されている。
【0271】
払出制御用CPU371は、ポインタが指すアドレスのデータ(すなわち処理数)をロードする(ステップS823)。また、ポインタの値を1増やし(ステップS824)、ポインタが指すアドレスのデータ(すなわち出力ポートのアドレス)をロードする(ステップS825)。さらに、ポインタの値を1増やし(ステップS826)、ポインタが指すアドレスのデータ(すなわち出力値データ)をロードする(ステップS827)。そして、出力値データを出力ポートに出力する(ステップS828)。その後、処理数を1減らし(ステップS829)、処理数が0でなければステップS824に戻る。処理数が0であれば、すなわち、クリアすべき出力ポートを全てクリアしたら、タイマ割込を停止し(ステップS831)、ループ処理に入る。
【0272】
ループ処理では、電源確認信号がオフ状態になったか否かを監視する(ステップS832)。電源確認信号がオフ状態になった場合には復帰アドレスとして、電源投入時実行アドレス(ステップS701のアドレス)を設定してリターン命令を実行する(ステップS833)。
【0273】
以上の処理によって、電力供給が停止する場合には、ステップS802〜S831の電力供給停止時処理が実行されて、電力供給停止時処理が実行されたことを示すデータ(バックアップあり指定値およびチェックサム)がバックアップRAMへストアされ、RAMアクセスが禁止状態にされ、出力ポートがクリアされ、かつ、払出制御処理を実行するためのタイマ割込が禁止状態に設定される。
【0274】
この実施の形態では、RAMの全領域がバックアップ電源によって電源バックアップ(遊技機への電力供給が停止しても所定期間はRAMの内容が保存されこと)されている。従って、ステップS802〜S830の処理によって、バックアップあり指定値とともに、電源確認信号が出力されたときのRAMの内容にもとづくチェックサムもRAMに保存される。遊技機への電力供給が停止した後、所定期間内に電力供給が復旧したら、払出制御手段は、上述したステップS721,S722の処理によって、RAMに保存されているデータ(電力供給が停止した直前の払出制御手段による制御状態を示すデータを含む)に従って、制御状態を、電力供給が停止した直前の状態に戻すことができる。なお、電力供給停止の期間が所定期間を越えたらバックアップあり指定値とチェックサムとが正規の値とは異なるはずであるから、その場合には、ステップS711の初期化処理が実行される。すなわち、電力供給停止時処理(電力の供給停止のための準備処理)によって、制御状態を電力供給が停止した直前の状態に戻すためのデータが確実に変動データ記憶手段(この例ではRAMの全領域)に保存される。なお、RAMの全領域が電源バックアップされるのではなく、制御状態を電力供給が停止した直前の状態に戻すためのデータを記憶する領域のみが電源バックアップされるようにしてもよい。
【0275】
また、電源確認信号がオフ状態になった場合には、ステップS701に戻る。その場合、電力供給停止時処理が実行されたことを示すデータが設定されているので、ステップS721,S722の制御状態復旧処理が実行される。よって、電力供給停止時処理を実行した後に電源確認信号がオフ状態になったときには、遊技媒体の払い出しを制御する状態に戻る。従って、電源瞬断等が生じても、払出制御処理が停止してしまうようなことはなく、自動的に、払出制御処理が続行される。
【0276】
なお、この他の実施の形態では、電力の供給が停止したときに、払出制御手段においてRAMの内容を所定期間保存することができるように構成されているので、払出制御手段は、保存されているRAMの内容にもとづいて制御状態を電力供給の停止前の状態に戻すことができる。従って、この他の実施の形態においては、遊技制御手段は、払出制御手段の制御状態を元に戻すための制御コマンドを払出制御手段に送信する必要はない。
【0277】
また、上記の各実施の形態では、遊技制御手段は、CPU56のNMI端子およびINT端子を使用せずに、タイマ割込処理の先頭に配置された電源断検出処理によって入力ポートの入力状態を定期的に監視し、入力ポートに入力される電源断検出信号を検出することにより、RAM55の内容を保存させるとともに、払出制御手段への電源確認信号をオフ状態にする電力供給停止時処理を実行するように構成されていた。しかし、この他の実施の形態では、電源監視手段920からの電源断信号がCPU56のNMI端子またはINT端子に入力されるように構成され、NMI端子またはINT端子への電源断信号の入力に応じて、遊技制御手段はマスク不能割込処理またはマスク可能割込処理によって電力供給停止時処理を実行するように構成されていてもよい。このような構成によると、CPU56が実行するプログラムにおいて、マスク不能割込処理のアドレスにRETN命令(マスク不能割込処理からの戻り命令)のみを書き込むことはできなくなるが、払出制御用CPU371が実行するプログラムにおいては、マスク不能割込処理のアドレスにRETN命令のみを書き込むことができる。従って、払出制御手段に含まれる払出制御用CPU371については暴走してハングアップしてしまうのをソフトウェア的に防止することができることになる。
【0278】
以上のように、この他の実施の形態では、払出制御手段は、電源バックアップ機能を備え、遊技制御手段からの電源確認信号がオフ状態になったことに応じて、制御状態を復旧させるために必要なRAMの情報を所定期間保存させる処理を実行するように構成されているので、遊技機への電力の供給が断たれたときに、遊技制御手段と払出制御手段との間における制御状態をうまく同期させつつ、遊技制御手段および払出制御手段においてRAMの情報のバックアップ処理を行うことができるようになる。
【0279】
なお、上記の各実施の形態では、電源監視回路920は主基板31に搭載されていたが、主基板31とは異なる基板に搭載されていてもよい。図47は、電源監視回路としての電源監視用IC902が搭載された電源基板910の構成例を示すブロック図である。図47に示すように、電源基板910には、電源監視回路(電源監視手段)としての電源監視用IC902が搭載されている。電源監視用IC902は、図11に示されたものと同様のものである。すなわち、電源監視用IC902は、VSL電圧を導入し、VSL電圧を監視することによって遊技機への電力供給停止の発生を検出する。具体的には、VSL電圧が所定値(この例では+22V)以下になったら、電力供給の停止が生ずるとして電源断信号をバッファ回路919を介して主基板31に対して出力する。なお、その他の構成については、図9に示したものと同様である。
【0280】
また、上記の各実施の形態では、賞球REQ信号によって払出要求を行い、払出個数信号によって払出数が指定されたが、払出個数信号によって払出要求および払出数の指定を行うように構成してもよい。その場合、払出制御手段は、払出個数信号が出力されているときは、同時に払出要求がなされていると判定すればよい。そのような構成によれば、賞球REQ信号を用いる必要はない。
【0281】
また、上記の各実施の形態では、賞球の払出処理中に払出BUSY信号が出力されたが、貸し球の払出処理中にも払出BUSY信号を出力するようにしてもよい。そのように構成すれば、遊技制御手段が球貸し処理中であることを認識することができる。従って、遊技制御手段は、払出BUSY信号のオン状態にもとづいて、球貸し処理が所定期間以上継続して実行されていると認識したような場合に、エラーが発生したと判定することができる。
【0282】
また、上記の各実施の形態では、打球発射装置に含まれる発射モータ94を駆動するための駆動信号は、払出制御基板37の出力ポート372aからタッチセンサ基板91を介して発射モータ94に伝達されていた。すなわち、払出制御基板37に搭載された払出制御手段は、発射モータ制御処理において、タッチセンサ基板91を介して駆動信号を発射モータ94に出力することにより、発射モータ94の駆動を制御していた。しかし、このような構成に限られるわけではなく、例えば、払出制御手段は、払出制御基板37からタッチセンサ基板91にオン/オフ信号を出力し、タッチセンサ基板91上の回路が、払出制御基板37からのオン/オフ信号にもとづいて駆動信号を生成し、生成した駆動信号を発射モータ94に出力して、発射モータ94の駆動を制御するようにしてもよい。このような構成であっても、払出制御手段は、タッチセンサ基板91に出力するオン/オフ信号によって、発射モータ制御処理を行うことが可能である。
【0283】
また、上記の実施の形態では、払出制御手段は、払出モータ289が払出予定数分回転したことを検出したら賞球払出の終了と決定したが、払出モータ位置センサによる検出回数が払出予定数に達したら賞球払出の終了と決定してもよい。すなわち、払出制御手段は、払出手段の動作量(この例では、払出モータ289の回転量または払出モータ位置センサによる検出回数)を検出することによって払い出しが完了したか否かを判定するように構成されていてもよい。
【0284】
さらに、上記の実施の形態では、払出制御手段は、払出カウントスイッチ301の検出信号にもとづいて払出が完了したか否かを確認したが、払出モータ位置センサの出力信号にもとづいて払出が完了したか否かを確認するようにしてもよい。
【0285】
また、払出制御手段が、払出手段の駆動部(例えば払出モータ289、カム等)の動作量を検出し、その検出にもとづいて払い出しに関わる異常(払出ユニットエラー)が発生したか否かを判定するように構成されていてもよい。そのように構成すれば、払い出しに関わる異常を確実に検出することができる。
【0286】
また、上記の実施の形態では、球払出装置97は球貸しも賞球払出も実行可能な構成であったが、球貸しを行う機構と賞球払出を行う機構とが独立していても本発明を適用することができる。
【0287】
また、上述した実施の形態では、球切れ状態や下皿満タン状態である場合などに払出禁止状態にしたが、他の払い出しを行うことが好ましくない場合や払い出しを行うことができない場合にも払出禁止状態に設定してもよい。例えば、ガラス扉枠2が開状態となってドア開放スイッチ161A,161Bから検出信号が出力されているときなどにも払出禁止状態に設定されるようにしてもよい。
【0288】
また、上述した各実施の形態では、記録媒体処理装置(カードユニット50)で使用される記録媒体が磁気カード(プリペイドカード)であったが、磁気カードに限られず、非接触型あるいは接触型のICカードであってもよい。また、記録媒体処理装置が識別符号にもとづいて記録情報を特定できる構成とされている場合には、記録媒体は、記録情報を特定可能な識別符号などの情報を少なくとも記録媒体処理装置が読み取り可能に記録できるようなものであってもよい。さらに、記録媒体は、例えばバーコードなどの所定の情報記録シンボル等が読み取り可能にプリントされたものであってもよい。また、記録媒体の形状は、カード状のものに限られず、例えば円盤形状や球状、あるいはチップ形状など、どのような形状とされていてもよい。
【0289】
上記の各実施の形態のパチンコ遊技機は、主として、始動入賞にもとづいて可変表示部9に可変表示される特別図柄の停止図柄が所定の図柄の組み合わせになると所定の遊技価値が遊技者に付与可能になる第1種パチンコ遊技機であったが、始動入賞にもとづいて開放する電動役物の所定領域への入賞があると所定の遊技価値が遊技者に付与可能になる第2種パチンコ遊技機や、始動入賞にもとづいて可変表示される図柄の停止図柄が所定の図柄の組み合わせになると開放する所定の電動役物への入賞があると所定の権利が発生または継続する第3種パチンコ遊技機であっても、本発明を適用できる。
【0290】
【発明の効果】
以上のように、請求項1記載の発明では、所定の遊技制御プログラムに従って遊技制御処理を実行することにより遊技の進行を制御する遊技制御用マイクロコンピュータと、遊技媒体の払い出しを行う払出手段と、払出手段を制御する払出制御用マイクロコンピュータと、遊技機への電力供給が停止しても所定期間は記憶内容を保持することが可能な変動データ記憶手段と、所定電圧の電源の出力電圧が低下し検出条件が成立したときに電圧低下検出信号を出力する電源監視手段とを備え、遊技制御用マイクロコンピュータは、電源監視手段からの電圧低下検出信号が入力される入力ポートを備え、入力ポートの入力状態を定期的に確認する電力供給確認処理と、電力供給確認処理にて電源監視手段からの電圧低下検出信号が入力されたことを確認したことに応じて、制御状態を復旧させるために必要な情報を変動データ記憶手段に保存させるとともに、払出制御用マイクロコンピュータに対して電力供給が停止されたことを示す電力供給停止信号を出力する電力供給停止時処理とを実行するとともに、割込の発生を禁止できないマスク不能割込が発生したときに実行されるが遊技の進行の制御には未使用であるマスク不能割込処理に対応するプログラムアドレスには、マスク不能割込処理からの戻り命令が設定され、払出制御用マイクロコンピュータは、遊技制御用マイクロコンピュータから電力供給停止信号を入力しているときには、遊技媒体払出制御手段による払出処理を禁止する払出禁止手段を含むように構成されているので、遊技制御用マイクロコンピュータがハングアップしてしまうのをソフトウェア的に防止することができる。また、遊技機への電力の供給が行われていない不安定な状態での遊技媒体の払い出しが行われるのを確実に禁止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 パチンコ遊技機を正面からみた正面図である。
【図2】 ガラス扉枠を取り外した状態での遊技盤の前面を示す正面図である。
【図3】 遊技機を裏面から見た背面図である。
【図4】 各種部材が取り付けられた機構板を遊技機背面側から見た背面図である。
【図5】 球払出装置を示す正面図および断面図である。
【図6】 球払出装置を示す分解斜視図である。
【図7】 遊技制御基板(主基板)の回路構成例を示すブロック図である。
【図8】 払出制御基板の回路構成例を示すブロック図である。
【図9】 電源基板の構成例を示すブロック図である。
【図10】 電源基板の構成例を示すブロック図である。
【図11】 主基板におけるCPU、リセット回路および電源監視回路を示すブロック図である。
【図12】 遊技制御手段における出力ポートのビット割り当て例を示す説明図である。
【図13】 遊技制御手段における出力ポートのビット割り当て例を示す説明図である。
【図14】 遊技制御手段における入力ポートのビット割り当て例を示す説明図である。
【図15】 主基板におけるCPUが実行するメイン処理を示すフローチャートである。
【図16】 タイマ割込処理を示すフローチャートである。
【図17】 マスク不能割込処理を示す説明図である。
【図18】 マスク可能割込処理を示す説明図である。
【図19】 電源断検出処理を示すフローチャートである。
【図20】 電源断検出処理を示すフローチャートである。
【図21】 遊技機への電力供給停止時の電源低下の様子を示すタイミング図である。
【図22】 制御信号の内容の一例を示す説明図である。
【図23】 制御信号の送受信に用いられる信号線等を示すブロック図である。
【図24】 払出制御用CPU周りの一構成例を示すブロック図である。
【図25】 払出制御手段における出力ポートのビット割り当て例を示す説明図である。
【図26】 払出制御手段における入力ポートのビット割り当て例を示す説明図である。
【図27】 払出制御用CPUが実行するメイン処理を示すフローチャートである。
【図28】 払出制御用CPUが実行するタイマ割込処理を示すフローチャートである。
【図29】 発射モータ制御処理を示すフローチャートである。
【図30】 払出モータ制御処理を示すフローチャートである。
【図31】 主制御通信処理を示すフローチャートである。
【図32】 主制御通信通常処理を示すフローチャートである。
【図33】 主制御通信中処理を示すフローチャートである。
【図34】 主制御通信終了処理を示すフローチャートである。
【図35】 払出制御処理を示すフローチャートである。
【図36】 払出開始待ち処理を示すフローチャートである。
【図37】 払出モータ停止待ち処理を示すフローチャートである。
【図38】 払出通過待ち処理を示すフローチャートである。
【図39】 エラーの種類とエラー表示用LEDの表示との関係等を示す説明図である。
【図40】 エラー処理を示すフローチャートである。
【図41】 エラー処理を示すフローチャートである。
【図42】 払出制御用CPU周りの他の構成例を示すブロック図である。
【図43】 払出制御用CPUが実行するメイン処理の他の例を示すフローチャートである。
【図44】 払出制御用CPUが実行するタイマ割込処理の他の例を示すフローチャートである。
【図45】 払出制御用CPUが実行する電源断検出処理を示すフローチャートである。
【図46】 払出制御用CPUが実行する電源断検出処理を示すフローチャートである。
【図47】 電源基板の他の構成例を示すブロック図である。
【符号の説明】
1 パチンコ遊技機
31 遊技制御基板(主基板)
37 払出制御基板
50 プリペイドカードユニット(カードユニット)
56 CPU
66 インタフェース基板(中継基板)
80 演出制御基板
91 タッチセンサ基板
94 発射モータ
97 球払出装置
301 払出カウントスイッチ
371 払出制御用CPU
910 電源基板
917 コンデンサ(バックアップ電源)
920 電源監視回路

Claims (1)

  1. 遊技媒体を用いて遊技者が所定の遊技を行うことが可能であり、所定の払出条件の成立にもとづいて遊技媒体を払い出す遊技機であって、
    所定の遊技制御プログラムに従って遊技制御処理を実行することにより遊技の進行を制御する遊技制御用マイクロコンピュータと、
    遊技媒体の払い出しを行う払出手段と、
    前記払出手段を制御する払出制御用マイクロコンピュータと、
    遊技機への電力供給が停止しても所定期間は記憶内容を保持することが可能な変動データ記憶手段と、
    所定電圧の電源の出力電圧が低下し検出条件が成立したときに電圧低下検出信号を出力する電源監視手段とを備え、
    前記遊技制御用マイクロコンピュータは、
    前記電源監視手段からの前記電圧低下検出信号が入力される入力ポートと、
    前記所定の払出条件の成立にもとづいて払い出される遊技媒体の総数を特定可能な遊技媒体数データを前記変動データ記憶手段に記憶するとともに、当該遊技媒体数データにもとづいて前記払出制御用マイクロコンピュータに対して所定数の遊技媒体の払出数を特定可能な払出指令信号を出力する払出指令信号出力手段と、
    前記払出指令信号出力手段が前記払出指令信号を出力した後に所定の条件が成立すると前記遊技媒体数データから前記払出指令信号で特定される払出数に対応する値を減算する減算処理を行う遊技媒体数データ減算手段とを含み、
    前記入力ポートの入力状態を定期的に確認する電力供給確認処理と、
    前記電力供給確認処理にて前記電源監視手段からの前記電圧低下検出信号が入力されたことを確認したことに応じて、制御状態を復旧させるために必要な情報を前記変動データ記憶手段に保存させるとともに、前記払出制御用マイクロコンピュータに対して電力供給が停止されたことを示す電力供給停止信号を出力する電力供給停止時処理とを実行するとともに、
    割込の発生を禁止できないマスク不能割込が発生したときに実行されるが遊技の進行の制御には未使用であるマスク不能割込処理に対応するプログラムアドレスには、マスク不能割込処理からの戻り命令が設定され、
    前記払出制御用マイクロコンピュータは、
    前記払出指令信号で特定される払出数の遊技媒体を前記払出手段を制御して払い出させる払出処理を実行する遊技媒体払出制御手段と、
    前記遊技制御用マイクロコンピュータにおける前記払出指令信号出力手段から前記払出指令信号を入力したときに、前記遊技制御用マイクロコンピュータに対して前記払出処理の実行中であることを示す払出処理中信号の出力を開始する払出処理中信号出力手段と、
    前記遊技制御用マイクロコンピュータから前記電力供給停止信号を入力しているときには、前記遊技媒体払出制御手段による払出処理を禁止する払出禁止手段とを含み、
    前記払出処理中信号出力手段は、前記遊技媒体払出制御手段が前記払出処理を実行しているときに前記払出処理中信号の出力状態を維持し、前記遊技媒体払出制御手段が前記払出指令信号で特定された払出数の遊技媒体を前記払出手段に払い出させたときに前記払出処理中信号の出力を停止し、
    前記遊技媒体数データ減算手段は、前記所定の条件としての前記払出処理中信号の出力開始により前記減算処理を実行する
    ことを特徴とする遊技機。
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