JP4315704B2 - 検版装置、印刷システム、印刷データの検版方法、およびプログラム - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、印刷ワークフロー中に行われる検版処理、特にデジタル検版に係る技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
検版とは、一般に、印刷ワークフローにおいて、製版フィルムや刷版を作成する前に、その作成元である版下やフィルム等に誤りがないか調べる作業のことをいうが、最近では、DTP技術の進歩により、いずれもRIP処理(ラスタライズ処理)されている初校時の印刷データと再校時の印刷データとをディスプレイ画面上で画素単位で比較し、個々の画素の色濃度(階調値)の差分値などを検出することで、色校正をも合わせて行うデジタル検版を行う装置も公知である。RIP処理された印刷データから直接に製版を行うCTP(Computer To Plate)や、あるいは直接に印刷物を作成するデジタル印刷が一般的なワークフローとなった昨今では、デジタル検版処理の重要性がさらに増している。
【0003】
印刷データには、一般に、「文字領域」「絵柄領域」「チント/グラデーション領域」などが混在し、これらの領域は、画像特微量、具体的には、印刷データを構成する画像中に含まれる「エッジ成分」「各版の階調レベル」「明度」「色相」など、画像処理により抽出可能な量に現れる特徴が互いに異なる。また、これらの領域に対する人間の視覚的な特性、つまりは違いに対する検出力(鋭敏さ)にも違いがある。例えば、文字領域ではエッジの色味の相異はあまり問題とならず、これを許容しても問題は少ないのに対して、緩やかなグラデーションを有する絵柄領域ではわずかな色味の違いが目立つので、厳密な色濃度の同一性が要求される、などということが検版処理において頻出する。
【0004】
よって、検版処理をより実効的なものとするには、それぞれの領域が有する特徴に合致した処理条件で検版処理を行い、それぞれの領域に応じた基準でその結果を判定することがより好ましい。
【0005】
このように、文字領域や絵柄領域などが混在する印刷データについて、絵柄領域を特定して、検版を行うデジタル検版装置は、すでに公知である(例えば、特許文献1参照。)。
【0006】
【特許文献1】
特開2003−8868号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特許文献1に記載のデジタル検版装置は、絵柄領域か否かについて判定を行うことはできるが、文字領域やチント/グラデーション領域について特定する技術は開示されていない。また、領域ごとに異なる条件で検版処理を行う技術についても開示されていない。すなわち、特許文献1に記載のデジタル検版装置による検版処理では、画像特徴の大きく異なる「文字領域」、「絵柄領域」、「チント/グラデーション領域」などを同じ処理条件で処理しなければならず、有効な検版結果が得られないという問題があった。あるいは、同じ印刷データに対して、異なる処理条件で複数回の検版を行い、それらの結果を総合的に判断する作業が必要となり、効率的ではなかった。
【0008】
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、検版対象となった印刷データにおいて異なる特徴を有する画像領域ごとに、異なる条件で検版処理を行うことができる検版装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、請求項1の発明は、印刷用画像データの処理プロセス中で得られる検版対象データと、前記検版対象データの比較対象となる画像状態を表現した基準データとを相互に比較して検版を行う検版装置であって、前記検版対象データあるいは前記基準データを複数の単位領域に仮想的に分割し、前記複数の単位領域のそれぞれについて所定の領域属性を定める判定手段と、検版処理を行う際に用いられる所定の検版パラメータを、前記領域属性に対応させて設定可能な検版パラメータ設定手段と、1または複数の前記領域属性を選択させることによって、前記複数の単位領域の中から1または複数の検版対象単位領域を選択させる選択手段と、を備え、前記判定手段は、前記複数の単位領域のそれぞれについて当該単位領域が有する複数の画像特徴量を取得して、前記複数の画像特徴量に基づいて定められた属性設定条件に応じて前記複数の単位領域のそれぞれに対し相異なる種類の複数の前記領域属性を設定可能であり、前記選択手段によって複数の前記領域属性が選択されることで相異なる前記領域属性を有する複数の前記検版対象単位領域が選択された場合に、それぞれの前記検版対象単位領域について、前記選択手段によって選択された前記領域属性に対応する前記検版パラメータを用いることにより同時に検版を行う、ことを特徴とする。
また、請求項2の発明は、請求項1に記載の検版装置であって、前記判定手段は、前記複数の単位領域についてそれぞれについて当該単位領域が有する複数の画像特徴量を取得して、前記複数の画像特徴量のうちの1つまたは前記複数の画像特徴量の組み合わせに基づいて定められた属性設定条件に応じて前記複数の単位領域のそれぞれに対し複数種類の前記領域属性を設定可能である、ことを特徴とする。
【0014】
また、請求項3の発明は、請求項1または請求項2に記載の検版装置であって、前記検版パラメータをあらかじめ格納する検版パラメータデータベース、をさらに備えることを特徴とする。
【0015】
また、請求項4の発明は、印刷用画像データを生成し、前記印刷用画像データに基づく製版あるいは出力の少なくとも1つを行う印刷システムであって、前記印刷用画像データの検版を行う検版装置、を備え、前記検版装置が、前記印刷用画像データの処理プロセス中で得られる検版対象データと、前記検版対象データの比較対象となる画像状態を表現した基準データとを相互に比較して検版を行う検版装置であって、前記検版対象データあるいは前記基準データを複数の単位領域に仮想的に分割し、前記複数の単位領域のそれぞれについて所定の領域属性を定める判定手段と、検版処理を行う際に用いられる所定の検版パラメータを、前記領域属性に対応させて設定可能な検版パラメータ設定手段と、1または複数の前記領域属性を選択させることによって、前記複数の単位領域の中から1または複数の検版対象単位領域を選択させる選択手段と、を備え、前記判定手段は、前記複数の単位領域のそれぞれについて当該単位領域が有する複数の画像特徴量を取得して、前記複数の画像特徴量に基づいて定められた属性設定条件に応じて前記複数の単位領域のそれぞれに対し相異なる種類の複数の前記領域属性を設定可能であり、前記選択手段によって複数の前記領域属性が選択されることで相異なる前記領域属性を有する複数の前記検版対象単位領域が選択された場合に、それぞれの前記検版対象単位領域について、前記選択手段によって選択された前記領域属性に対応する前記検版パラメータを用いることにより同時に検版を行う、ことを特徴とする。
また、請求項5の発明は、請求項4に記載の印刷システムであって、前記判定手段は、前記複数の単位領域についてそれぞれについて当該単位領域が有する複数の画像特徴量を取得して、前記複数の画像特徴量のうちの1つまたは前記複数の画像特徴量の組み合わせに基づいて定められた属性設定条件に応じて前記複数の単位領域のそれぞれに対し複数種類の前記領域属性を設定可能である、ことを特徴とする。
【0020】
また、請求項6の発明は、請求項4または請求項5に記載の印刷システムであって、前記検版装置が、前記検版パラメータをあらかじめ格納する検版パラメータデータベース、をさらに備えることを特徴とする。
【0021】
また、請求項7の発明は、印刷用画像データの処理プロセス中で得られる検版対象データと、前記検版対象データの比較対象となる画像状態を表現した基準データとを相互に比較して検版を行う検版方法であって、前記検版対象データあるいは前記基準データを複数の単位領域に仮想的に分割し、前記複数の単位領域のそれぞれについて所定の領域属性を定める判定工程と、検版処理を行う際に用いられる所定の検版パラメータを、前記領域属性に対応させて設定可能な検版パラメータ設定工程と、1または複数の前記領域属性を選択させることによって、前記複数の単位領域の中から1または複数の検版対象単位領域を選択させる選択工程と、を備え、前記判定工程においては、前記複数の単位領域のそれぞれについて当該単位領域が有する複数の画像特徴量を取得して、前記複数の画像特徴量に基づいて定められた属性設定条件に応じて前記複数の単位領域のそれぞれに対し相異なる種類の複数の前記領域属性を設定し、前記選択工程において複数の前記領域属性が選択されることで相異なる前記領域属性を有する複数の前記検版対象単位領域が選択された場合に、それぞれの前記検版対象単位領域について、前記選択手段によって選択された前記領域属性に対応する前記検版パラメータを用いることにより同時に検版を行う、ことを特徴とする。
また、請求項8の発明は、請求項7に記載の検版方法であって、前記判定工程においては、前記複数の単位領域についてそれぞれについて当該単位領域が有する複数の画像特徴量を取得して、前記複数の画像特徴量のうちの1つまたは前記複数の画像特徴量の組み合わせに基づいて定められた属性設定条件に応じて前記複数の単位領域のそれぞれに対し複数種類の前記領域属性を設定する、ことを特徴とする。
【0026】
また、請求項9の発明は、請求項7または請求項8に記載の検版方法であって、前記検版パラメータがあらかじめ所定の検版パラメータデータベースに格納されていることを特徴とする。
【0027】
また、請求項10の発明は、コンピュータで実行されることにより、前記コンピュータを請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の検版装置として機能させることを特徴とする。
【0028】
【発明の実施の形態】
<システム構成>
図1は、本発明の実施の形態に係る検版装置1を含む印刷システム100の構成を例示的に示す模式図である。印刷システム100は、検版装置1と印刷データ作成装置2と、製版装置3と出力装置4とを主として備え、例えばLAN(Local Area Network)などのネットワークNを介して、これらの装置が互いに電気的に接続されているシステムであり、印刷データの作成から、製版、出力までの印刷の一連のワークフローを担うシステムである。
【0029】
検版装置1は、指示された校正の内容が校正データに正しく反映されているか、あるいは、校正データや刷版、さらには実際の印刷物などにおいて、元データとの間で予期せぬ相違点が生じていないか、などをチェックすることを目的として、検版の対象画像と、基準画像とを比較して、その差異の有無を抽出する装置である。
【0030】
印刷データ作成装置2は、印刷画像における文字組版や画像配置等のレイアウト処理を行い、印刷データの作成を担う装置である。作成された印刷データは、RIP処理(ラスタライズ処理)されて多階調の画像データとされたうえで、検版など、後段のワークフローに供される。なお、レイアウト処理を担う装置とRIP処理を担う装置とが、独立して備わる態様であってもよい。この場合、前者において作成されたレイアウトデータが後者に受け渡されて、後者においてRIP処理されることで、全体として印刷データ作成装置2と同様の機能を果たすことになる。あるいは、検版装置1がRIP処理機能を備え、印刷データ作成装置2ではレイアウト処理のみを行って検版装置1にレイアウトデータを受け渡し、検版装置1において該レイアウトデータのRIP処理を行った後、検版処理を行う態様であってもよい。
【0031】
また、印刷データ作成装置2は、同一のレイアウトデータから、使用する目的に応じた種々の解像度の画像データを生成することが可能である。例えば、検版用には400dpi程度の粗い解像度の多階調の画像データを生成し、出力用には2400dpiの高解像度網点化画像データを生成する、などといった対応が可能である。
【0032】
製版装置3は、網点化画像データに基づいて、例えば、版材上にレーザ露光によって印刷画像を形成することで刷版を作成する装置、いわゆるCTP装置である。なお、網点化画像データに基づいていったんイメージセッタにより製版フィルムを作成した後、該製版フィルムを用いて刷版を作成する態様であってもよい。この場合、製版装置3にはイメージセッタを含むものとする。
【0033】
出力装置4は、製版装置3において作成された刷版を用いて、印刷用紙に印刷を行う装置である。あるいは、網点化画像データから直接に印刷用紙に出力を行う、デジタル出力を行う装置であってもよい。
【0034】
検版装置1においては、例えば、印刷データ作成装置2において作成されたRIP処理済の印刷データ(画像データ)をネットワークNを介して受け取り、これを検版処理する態様であってもよいし、あるいは、例えばMOドライブやCD−R/RWドライブなどからなるメディアリーダ/ライタ5を備えており、MO(光磁気ディスク)やCD−R/RWなどの種々の可搬性の記録媒体にいったん記録された印刷データを読み取ってこれを検版処理する態様であってもよい。
【0035】
また、ネットワークNにイメージスキャナ6が接続されている場合、該イメージスキャナ6によって、刷版や製版フィルム、あるいは出力装置4において出力された印刷物をスキャンすることにより、直接に画像データを取得し、これを検版処理に供する態様であってもよい。
【0036】
検版装置1は、コンピュータによって実現されるものである。すなわち、検版装置1には、オペレータが各種の指示を入力するためのマウスやキーボードなどからなる操作部7、ディスプレイ等の表示部8、ハードディスクなどにより構成され、該コンピュータを検版装置1として機能させるためのプログラム9pなどを保存するための記憶部9、メディアリーダ/ライタ5を通じて種々の可搬性の記録媒体との間でデータのリード/ライトを行うためのR/W部10、ネットワークN上の他の装置との間でデータの受け渡しを行うためのインターフェースとしての通信部11、CPU12a、ROM12b、およびRAM12cから構成され、後述する各機能を実現する制御部12が主として備わっている。
【0037】
なお、検版装置1においては、操作部7を通じた操作内容や、種々の処理についての処理状況などを表示部8にて表示させつつ処理を行うことができる、いわゆるGUI(Graphical User Interface)が、制御部12、操作部7、表示部8の機能により実現されている。制御部12に実現される後述する各部における処理も、このGUIを用いて行われる。
【0038】
図2は、検版装置1の制御部12において実現される機能を説明するための図である。
【0039】
制御部12においては、記憶部9に記憶されている所定のプログラム9pが、CPU12a、ROM12b、およびRAM12cによって実行されることにより、画像取得部21と、領域属性判定部22と、画像比較部23と、結果判定部24と、検版パラメータ設定部25とが主として実現される。また、記憶部9には、属性パラメータP1、比較パラメータP2、判定パラメータP3などを格納するパラメータデータベースDBPが実現される。
【0040】
画像取得部21は、検版装置のオペレータによる、操作部7および表示部8を介した指示に従って、検版の対象となる印刷データである対象画像データDOと、検版の基準となる印刷データである基準画像データDSとを取得する。これらの印刷データは、あらかじめ印刷データ作成装置2からネットワークNを通じて取得され、記憶部9に記憶されているものが取得される態様でもよいし、記録媒体に記録されているものをメディアリーダ/ライタ5を通じて読み込む態様でもよい。基準画像データDSは、例えば初校時の印刷データであり、対象画像データDOは、初校の結果に基づいて修正等が施された再校時の印刷データである。
【0041】
領域属性判定部22は、基準画像データDSをそれぞれが所定のサイズを有する複数のブロック領域に仮想的に分割し、それぞれのブロック領域の画像が、どのような属性を有している画像であるかを判定する。例えば、エッジ成分の多少、色相、明度、ベタ白領域の割合、ベタ黒領域の割合など、画像の特徴を表すのに適したいくつかの指標について、所定の基準により各ブロック領域ごとに数値化し、パラメータデータベースDBPにあらかじめ格納されている属性パラメータP1に基づいて、それぞれの領域がどういった属性を有する領域であるのかを判定する。なお、一画素を1ブロック領域として処理する態様でもよい。
【0042】
換言すると、領域属性判定部22は、それぞれのブロック領域を複数の領域群のいずれかに分類する処理を担うものであり、その分類を決める判定条件が属性パラメータP1であり、その判定の結果得られるのが、それぞれのブロック領域が属する領域群を識別する、つまりは該当する領域群の領域属性を示す領域属性データDAである。以下、画像の特徴を表す指標を数値化したものを、画像特徴量と称する。領域属性判定部は、画像特徴量の取得を担う画像特徴量取得部221を備える。領域属性判定部22における処理の詳細については後述する。
【0043】
検版パラメータ設定部25は、領域属性データDAとして与えられた各ブロック領域の属性に基づいて、画像比較部23における処理に際し用いられる比較パラメータP2、結果判定部24における処理に際し用いられる判定パラメータP3(これらをまとめて検版パラメータと称する)を設定する処理を担う。その際には、例えば記憶部9に備わるパラメータデータベースDBPに記憶されている属性パラメータP1と検版パラメータとの関連付けデータに基づき設定される。あるいは、オペレータが操作部7および表示部8を介して、検版パラメータを設定または修正する態様でもよい。
【0044】
画像比較部23は、対象画像データDOと基準画像データDSとの対応する画素ごとに、その画素が属するブロック領域の属性に応じて与えられている比較パラメータP2に従って、階調値の差を算出する処理を行い、比較結果データDCを生成する。比較パラメータP2の設定内容次第では、あらかじめゆすらせ処理を行ったうえで比較演算を行い、演算条件の異なる複数の比較結果データDCを同時に生成することもできる。なお、ゆすらせ処理とは、対象画像データにおける線画や絵柄画像の配置位置が、基準画像データにおける配置位置からずれている、いわゆる画素ズレを起こしている場合でも、どちらかの画像データの配置位置を仮想的にずらして(平行移動させて)、両画像データの比較を行なうことで、画素ズレをキャンセルして、本来の差分値等を検出する方法である。この場合、ゆすらせ処理のゆすらせ画素範囲の設定などが比較パラメータP2として与えられる。また、画像比較部23においては、操作部7および表示部8を介したオペレータの指示に応じて、特定の属性を有するブロック領域のみについて選択的に比較演算処理を行うこともできる。
【0045】
結果判定部24は、判定パラメータP3として設定された判定基準に従って、比較結果データDCとして得られた差分値が、検版処理の目的からみて有意なものかどうか、などの判定を行い、その結果、最終的な検版結果データDIを生成する。例えば、有意差ある差分値の下限値である階調マージン量や、0でない差分値がごく小さな画素範囲にのみ孤立して存在する場合に、これを不要な孤立点であるとして除去する際の基準となる孤立点除去量などが、判定パラメータP3として設定される。本実施の形態においては、判定パラメータP3は同じ属性を有するブロック領域ごとに設定されているので、各ブロック領域の画像特徴に適した基準で、結果の判定が行われることになる。
【0046】
<検版処理の流れ>
図3は、本実施の形態に係る検版装置1における検版処理の流れを示す図である。また、図4は、所定のフォーマットにてパラメータデータベースDBPに格納されているいくつかのデータを関連づけて示す、パラメータテーブルTBLを示す図である。図4においては、画像特徴量であるエッジ量および階調値と、属性フラグFA、領域属性AA(いずれも後述する)、さらには属性パラメータP1および判定パラメータP3との対応関係が例示的に示されている。以下、これらに基づいて、本実施の形態に係る検版処理について説明する。
【0047】
まず、検版装置のオペレータが、操作部7を通じて検版処理に供する対象画像データDOおよび基準画像データDSの指定(ステップS1)を行うと、画像取得部21の作用に基づいて、これらの画像データのRAM12cへの読み込み(ステップS2)が行われる。なお、対象画像データDOあるいは基準画像データDSが網点化画像データの場合は、読み込みに際して、これを多値階調の画像データに変換するデスクリーニング処理が行われる。デスクリーニング処理については、公知の技術が適用可能である。
【0048】
次に、領域属性判定部22の作用により、基準画像データDSが所定のサイズのブロック領域に仮想的に分割され、それぞれのブロック領域について所定の画像特徴量が取得される(ステップS3)。図5は、画素(i,j)とブロック領域B(p,q)との関係を模式的に示す図である(i、j、p、qはいずれも自然数)。ブロック領域のサイズは、適宜設定することが可能であるが、それぞれのブロック領域の画像の特徴が、十分に特定されるよう定められるのが好ましい。
【0049】
以下、画像特徴量として、エッジ量と階調値とを取得する場合を例に説明する。エッジ量とは、ブロック領域に属する各画素が、どの程度エッジ成分の構成に寄与しているかを示す画像特徴量である。例えば、各画素に対しラプラシアンフィルタ処理を施し、得られた値をブロック領域全体で総和し、そのとりうる最大値で規格化するなどして得られる。階調値とは、ブロック領域に属する各画素がそれぞれに有する階調値を代表する値、例えば平均値や最頻値である。
【0050】
ステップS3において、それぞれのブロック領域について画像特徴量が取得されると、それぞれのブロック領域について領域属性が判定される(ステップS4)。例えば、エッジ量に着目すると、パラメータテーブルTBLに示すように、エッジ量の値に応じて、属性フラグFAが「1」の「エッジ量最強」属性から、属性フラグFAが「5」の「エッジ量なし」属性までの5段階の属性のいずれかに分類されることになる。同様に、階調値についても、属性フラグFAが「11」の「S(シャドウ)」属性から、属性フラグFAが「15」の「H(ハイライト)」属性までの5段階の属性のいずれかに分類されることになる。あるブロック領域について、エッジ量が100〜80の範囲であれば、この領域の属性フラグFAは「1」と定まり、階調値が60(%)〜40(%)の範囲にあれば、属性フラグFAは「13」と定まることになる。
【0051】
あるいは、複数の画像特徴量についての条件を組み合わせて同時に判定する態様でもよい。図4の場合であれば、エッジ量と階調値を組み合わせて、属性フラグFAが「21」の「文字」属性、「22」の「絵柄」属性、「23」の「グラデーション」属性、「24」の「チント」属性に属するか否かが判定されることになる。この場合には、属性の設定が、より画像内容に即して行えることになる。
【0052】
なお、「エッジ量最強」属性、「絵柄」属性など、領域属性の名称は便宜的に与えられているものであって必須のものではなく、属性パラメータP1により定まる区分そのものが領域属性の実体であり、それぞれの領域属性は、属性フラグFAによって一意に識別されるものである。
【0053】
このように、複数の画像特徴量が取得される場合、およびそれらの組合せが考えられる場合には、それぞれのブロック領域に対して、同時に複数の属性が付与されることになる。いま、ブロック領域B(p,q)の、エッジ量についての属性フラグFAがe(e=1、2、3、4、5)、階調値についての属性フラグFAがg(g=11、12、13、14、15)、エッジ量と階調値の組合せにより与えられる属性フラグFAがc(c=21、22、23、24、0)であるとすると、ブロック領域B(p,q)の領域属性データDAは例えば、
DA(p,q)=(e,g,c) (式1)
のように、3次元のデータとして与えられることになる。図6は、ある画像データに対して定められる、ブロック領域B(p,q)とその領域属性データDA(p,q)との一例を示す図である。さらに異なる画像特徴量が取得される場合には、その画像特徴量および複数の画像特徴量の組合せに応じて与えられる属性フラグの種類に応じたn次元のデータとして与えられることになる。なお、上記でc=0となる場合は、該当する組合せがない場合である。
【0054】
各ブロック領域について領域属性の判定が行われ、領域属性データDAが定まると、検版パラメータ設定部25の作用によって、以降の処理に用いる検版パラメータ、すなわち比較パラメータP2および判定パラメータP3の設定が、ブロック領域単位で、あるいは同じ領域属性を有するブロック領域ごとに行われる(ステップS5)。これらの設定は、記憶部9に備わるパラメータデータベースDBPにあらかじめ格納されている設定値を読み出す態様であってもよいし、検版を実行する際に設定する態様であってもよい。あるいは、以降の各ステップを実行する際に、設定する態様であってもよい。図4に示すパラメータテーブルTBLは、属性フラグFAつまりは領域属性AAに応じて判定パラメータP3が定められている例を示すものである。パラメータテーブルTBLにおいては、階調マージン量あるいは孤立点除去量が、判定パラメータP3として用いられる場合を示している。
【0055】
エッジ量に応じて判定される属性フラグFA=1〜5の領域属性に属するブロック領域には、エッジ量に応じた階調マージン量が判定パラメータP3として設定されている。人間の目は一般に、エッジ量が少ない一様な画像においてはわずかな階調の相異にも敏感である一方、細かい変化が多いエッジ量の多い画像では、多少の違いを識別しにくいという特性があるので、階調マージン量もこの特性に応じて設定されている。後述する比較処理を行った結果、それぞれのブロック領域に属する各画素において、対象画像データDOの階調値と基準画像データDSの階調値との差分値が、それぞれの階調マージンよりも小さい場合には、その後の判定処理において、当該画素について階調の相異は生じていないと判定されることになる。
【0056】
一方、エッジ量と階調値との組合せに応じて判定される属性フラグFA=11〜15の領域属性に属するブロック領域には、階調マージン量と孤立点除去量の双方が判定パラメータP3として設定されているが、対象画像データDOが多値階調画像の場合には前者が、網点化画像の場合(正確には網点化画像がデスクリーニング処理された場合)には後者が用いられる。網点化画像データは網点の粗密にて階調を表す2値データであるので、検版処理において判定パラメータP3として用いるのは適当ではないからである。
【0057】
なお、パラメータテーブルTBLにおいては、属性フラグFA=11〜15の領域属性についての判定パラメータP3は、画像データのドットゲイン量に応じて定まる可変値として設定されている。例えば、属性フラグFA=u(u=11,12,13,14,15)の階調マージン量をxu、階調マージン量の初期値をx0、属性フラグFA=uである階調値の範囲に対応して定められている対象画像データDO、基準画像データDSのドットゲイン量をそれぞれDOu、DSu、所定の変換係数をαとすると、属性フラグFA=uのときの階調マージン量xuは、
xu=x0+α(DOu−DSu) (式2)
なる式にて与えられる。
【0058】
一方、属性フラグFA=uのときの孤立点除去量yuは、例えば、
yu=fy(Gs,xu) (式3)
なる式にて与えられる。ここで、関数fyは、ある階調値Gsにおける階調マージン量xuと孤立点除去量基準画像yuとの関係を示す関数であり、階調値Gsに応じてあらかじめ実験的に求められるものである。あるいは、階調値Gs、階調マージン量xu、孤立点除去量基準画像yuとの関係を3次元LUT(参照テーブル)にてあらかじめ定めておき、これを参照することにより、孤立点除去量yuを求める態様であってもよい。
【0059】
対象画像データDOが、基準画像データDSの作成時に想定されていたのとは異なる製版装置あるいは出力装置にて処理される場合、一般にはそれぞれの装置の特性に応じて異なるドットゲインが設定されることになる。この場合、画像内容そのものは本来同じであるにも関わらず、ドットゲインの相異によって有意な検版結果が生じることになってしまうが、上述のように判定パラメータP3を定めることによって、この相異を吸収し、本質的な相異点のみを検版結果として出力することができる。
【0060】
また、パラメータテーブルTBLにおいては、エッジ量と階調値との組合せに応じて判定される属性フラグFA=21〜24の領域属性に属するブロック領域には、階調マージン量と孤立点除去量の双方が判定パラメータP3として用いられる。
【0061】
検版パラメータの設定が、領域属性ごとになされると、次に、オペレータにより、操作部7および表示部8を介して、検版処理の対象とするブロック領域が領域属性単位で指定される(ステップS6)。これにより、検版処理を行う必要のある領域属性を有するブロック領域についてのみ、選択的に検版処理を行うことができる。複数の領域属性を選択することも可能である。図7は、図6のように領域属性データDAが与えられる場合に、エッジ量に基づく領域属性が同じブロック領域を区分して示す図である。図8、図9は同様に、それぞれ、階調値、およびエッジ量と階調値との組合せに基づく領域属性が同じブロック領域を区分して示す図である。図7ないし図9に示すように、着目する領域属性によってブロック領域の区分は異なり、オペレータは、これから行おうとする検版処理の目的にあわせて、いずれかの区分に応じて、特定の領域属性に属するブロック領域を検版対象の領域として選択することになる。例えば、「絵柄」属性を有する領域のみについて検版処理を行いたい場合であれば、領域属性データDAにおいて「22」なる属性フラグFAを有するブロック領域を選択して、検版処理を行うことができる。図6のように領域属性データDAが与えられる場合であれば、図9の縦線を付与した領域のみが対象となる。中間調より明るい階調値を有するブロック領域のみについて検版処理を行いたい場合であれば、領域属性データDAにおいて「13」、「14」、「15」なる属性フラグFAを有するブロック領域を選択して、検版処理を行うことができる。同様に図6のように領域属性データDAが与えられる場合であれば、図8に示す区分の該当領域が対象となることになる。
【0062】
検版処理の対象とするブロック領域が領域属性単位で指定されると、画像比較部23の作用により、対象画像データDOと基準画像データDSとの間で、検版処理の対象となった1つ1つのブロック領域について順次、当該ブロック領域が属する領域属性に応じて設定されている比較パラメータP2に従った比較処理が行われる(ステップS7)。すなわち、1つ1つのブロック領域単位で比較パラメータP2を切り替えつつ、比較処理が行われることになる。比較処理には、公知の技術を適用可能である。
【0063】
例えば、比較処理としてゆすらせ処理を行う場合、ずらす画素値mu、nuが、比較パラメータP2として設定される。対象画像データDOをi方向にmu画素、j方向にnu画素(mu、nuは整数)ゆすらせて(画素位置をずらして)比較処理を行う場合、属性フラグFA=uにあてはまるブロック領域B(p,q)に属する画素(i,j)における基準画像データの階調値をGs(i,j)、対象画像データの階調値をGo(i,j)とすると、階調値の差分値ΔG(i,j)は、
ΔG(i,j)=Go(i−mu、j−nu)−Gs(i,j) (式4)
として求められる。
【0064】
比較パラメータP2として、それぞれの領域属性ごとに複数のmu、nuの設定を変えつつ式4の演算を繰り返すことにより、その結果として、複数の比較結果データDCを得ることができる。
【0065】
比較結果データDCが得られると、結果判定部24の作用により、それぞれのブロック領域について、当該ブロック領域が属する領域属性に応じて定められている判定パラメータP3に従って、該比較結果データに有意な差分が生じているか否かを判定する差分画像判定処理が行われる(ステップS8)。
【0066】
判定処理の結果、各ブロック領域において有意な差分だけが抽出されて、検版結果データDIが出力される(ステップS9)。検版結果データDIは、記憶部9に記憶されるとともに、表示部8に表示される。
【0067】
以上、説明したように、本実施の形態では、それぞれのブロック領域について領域属性が判定され、そのブロック領域の画像内容を反映した判定パラメータP3がブロック領域単位で設定されているので、対象画像データDOの全体として、一度の検版処理で有意な検版結果を効率的に取得することができる。すなわち、検版対象となった印刷データの画像中に特徴の異なる領域が混在していても、それぞれの画像領域毎に最適な検版処理を実行することができる。
【0068】
具体的には、半画素ズレに起因してエッジ境界部分に発生するものの、人間の視覚特性上は検出不要な階調値の差分を無視することや、緩やかなグラデーション領域について、階調差の有無を厳しく判定することや、明度や色によって、判定基準(階調差の許容度)を変更することが、容易に行えるようになる。
【0069】
<変形例>
検版処理は、異なる態様で行われてもよい。図10は、その一例を示す図である。図10に示す処理の流れにおいては、ステップS11からステップS16までは、図3のステップS1からステップS6と同様であるが、その後は図3とは異なっている。図10の場合、検版対象となるブロック領域が領域属性単位で定められると、そのうちの一の領域属性に属する全てのブロック領域について、まず比較処理(ステップS17)および判定処理(ステップS18)が行われ、その後、他の領域属性を有するブロック領域の処理に移行する(ステップS19)ことになる。このように処理を行っても、検版結果データDIは同じように得られる。検版対象となる領域属性の種類が少ない場合に、より効率的に処理が可能である。
【0070】
なお、上述の実施の形態においては、基準画像データDSに基づいてブロック領域への分割がなされ、得られたブロック領域に対して領域属性の判定などがなされているが、対象画像データDOに基づいて行われてもよい。
【0071】
【発明の効果】
以上、説明したように、請求項1ないし請求項10の発明によれば、領域属性を選択することによって選択した特定の領域群のみについて検版を行うことができるので、検版処理の効率化を図ることができる。
【0072】
また、画像の特徴が類似する単位領域が同じ領域群に属することになり、これらの単位領域に対し一度に検版を行うことができる。
【0073】
具体的には、それぞれの単位領域が有する画像特徴量によって、該単位領域が文字領域、絵柄領域、あるいはチント/グラデーション領域など、特定の画像特徴を有するいずれかの領域に分類されるので、これら異なる画像特徴を有する領域ごとに、あるいは特定の画像特徴を有する領域のみについて、検版を行うことができる。
【0074】
また、それぞれの領域群に適した検版パラメータを用いて、特定の領域群のみについて検版を行うことができるので、検版処理の実効性をより高めることができる。
【0075】
さらには、異なる画像特徴を有するそれぞれの領域ごとに、該領域に適した検版パラメータを用いて検版を行うことができる。
【0076】
また、請求項3、請求項6、および、請求項9の発明によれば、異なる画像特徴を有するそれぞれの領域に適した検版パラメータを容易に選択、設定できるので、検版処理が効率化される。
【図面の簡単な説明】
【図1】検版装置1を含む印刷システム100の構成を例示的に示す模式図である。
【図2】検版装置1の制御部12において実現される機能を説明するための図である。
【図3】検版装置1における検版処理の流れを示す図である。
【図4】パラメータテーブルTBLを示す図である。
【図5】画素(i,j)とブロック領域B(p,q)との関係を模式的に示す図である。
【図6】ある画像データに対して定められる、ブロック領域B(p,q)とその領域属性データDA(p,q)との一例を示す図である。
【図7】エッジ量に基づく領域属性が同じブロック領域を区分して示す図である。
【図8】階調値に基づく領域属性が同じブロック領域を区分して示す図である。
【図9】エッジ量と階調値との組合せに基づく領域属性が同じブロック領域を区分して示す図である。
【図10】検版処理についての変形例を示す図である。
【符号の説明】
1 検版装置
2 印刷データ作成装置
3 製版装置
4 出力装置
100 印刷システム
N ネットワーク
TBL パラメータテーブル
Claims (10)
- 印刷用画像データの処理プロセス中で得られる検版対象データと、前記検版対象データの比較対象となる画像状態を表現した基準データとを相互に比較して検版を行う検版装置であって、
前記検版対象データあるいは前記基準データを複数の単位領域に仮想的に分割し、前記複数の単位領域のそれぞれについて所定の領域属性を定める判定手段と、
検版処理を行う際に用いられる所定の検版パラメータを、前記領域属性に対応させて設定可能な検版パラメータ設定手段と、
1または複数の前記領域属性を選択させることによって、前記複数の単位領域の中から1または複数の検版対象単位領域を選択させる選択手段と、
を備え、
前記判定手段は、前記複数の単位領域のそれぞれについて当該単位領域が有する複数の画像特徴量を取得して、前記複数の画像特徴量に基づいて定められた属性設定条件に応じて前記複数の単位領域のそれぞれに対し相異なる種類の複数の前記領域属性を設定可能であり、
前記選択手段によって複数の前記領域属性が選択されることで相異なる前記領域属性を有する複数の前記検版対象単位領域が選択された場合に、それぞれの前記検版対象単位領域について、前記選択手段によって選択された前記領域属性に対応する前記検版パラメータを用いることにより同時に検版を行う、
ことを特徴とする検版装置。 - 請求項1に記載の検版装置であって、
前記判定手段は、前記複数の単位領域についてそれぞれについて当該単位領域が有する複数の画像特徴量を取得して、前記複数の画像特徴量のうちの1つまたは前記複数の画像特徴量の組み合わせに基づいて定められた属性設定条件に応じて前記複数の単位領域のそれぞれに対し複数種類の前記領域属性を設定可能である、
ことを特徴とする検版装置。 - 請求項1または請求項2に記載の検版装置であって、
前記検版パラメータをあらかじめ格納する検版パラメータデータベース、
をさらに備えることを特徴とする検版装置。 - 印刷用画像データを生成し、前記印刷用画像データに基づく製版あるいは出力の少なくとも1つを行う印刷システムであって、
前記印刷用画像データの検版を行う検版装置、
を備え、
前記検版装置が、前記印刷用画像データの処理プロセス中で得られる検版対象データと、前記検版対象データの比較対象となる画像状態を表現した基準データとを相互に比較して検版を行う検版装置であって、
前記検版対象データあるいは前記基準データを複数の単位領域に仮想的に分割し、前記複数の単位領域のそれぞれについて所定の領域属性を定める判定手段と、
検版処理を行う際に用いられる所定の検版パラメータを、前記領域属性に対応させて設定可能な検版パラメータ設定手段と、
1または複数の前記領域属性を選択させることによって、前記複数の単位領域の中から1または複数の検版対象単位領域を選択させる選択手段と、
を備え、
前記判定手段は、前記複数の単位領域のそれぞれについて当該単位領域が有する複数の画像特徴量を取得して、前記複数の画像特徴量に基づいて定められた属性設定条件に応じて前記複数の単位領域のそれぞれに対し相異なる種類の複数の前記領域属性を設定可能であり、
前記選択手段によって複数の前記領域属性が選択されることで相異なる前記領域属性を有する複数の前記検版対象単位領域が選択された場合に、それぞれの前記検版対象単位領域について、前記選択手段によって選択された前記領域属性に対応する前記検版パラメータを用いることにより同時に検版を行う、
ことを特徴とする印刷システム。 - 請求項4に記載の印刷システムであって、
前記判定手段は、前記複数の単位領域についてそれぞれについて当該単位領域が有する複数の画像特徴量を取得して、前記複数の画像特徴量のうちの1つまたは前記複数の画像特徴量の組み合わせに基づいて定められた属性設定条件に応じて前記複数の単位領域のそれぞれに対し複数種類の前記領域属性を設定可能である、
ことを特徴とする印刷システム。 - 請求項4または請求項5に記載の印刷システムであって、
前記検版装置が、
前記検版パラメータをあらかじめ格納する検版パラメータデータベース、
をさらに備えることを特徴とする印刷システム。 - 印刷用画像データの処理プロセス中で得られる検版対象データと、前記検版対象データの比較対象となる画像状態を表現した基準データとを相互に比較して検版を行う検版方法であって、
前記検版対象データあるいは前記基準データを複数の単位領域に仮想的に分割し、前記複数の単位領域のそれぞれについて所定の領域属性を定める判定工程と、
検版処理を行う際に用いられる所定の検版パラメータを、前記領域属性に対応させて設定可能な検版パラメータ設定工程と、
1または複数の前記領域属性を選択させることによって、前記複数の単位領域の中から1または複数の検版対象単位領域を選択させる選択工程と、
を備え、
前記判定工程においては、前記複数の単位領域のそれぞれについて当該単位領域が有する複数の画像特徴量を取得して、前記複数の画像特徴量に基づいて定められた属性設定条件に応じて前記複数の単位領域のそれぞれに対し相異なる種類の複数の前記領域属性を設定し、
前記選択工程において複数の前記領域属性が選択されることで相異なる前記領域属性を有する複数の前記検版対象単位領域が選択された場合に、それぞれの前記検版対象単位領域について、前記選択手段によって選択された前記領域属性に対応する前記検版パラメータを用いることにより同時に検版を行う、
ことを特徴とする検版方法。 - 請求項7に記載の検版方法であって、
前記判定工程においては、前記複数の単位領域についてそれぞれについて当該単位領域が有する複数の画像特徴量を取得して、前記複数の画像特徴量のうちの1つまたは前記複数の画像特徴量の組み合わせに基づいて定められた属性設定条件に応じて前記複数の単位領域のそれぞれに対し複数種類の前記領域属性を設定する、
ことを特徴とする検版方法。 - 請求項7または請求項8に記載の検版方法であって、
前記検版パラメータがあらかじめ所定の検版パラメータデータベースに格納されていることを特徴とする検版方法。 - コンピュータで実行されることにより、前記コンピュータを請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の検版装置として機能させることを特徴とするプログラム。
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