JP4314715B2 - Discharge lamp lighting device - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、放電灯点灯装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、図18及び図19に示すように、商用電源ACの交流電圧を整流、平滑する整流平滑回路1と、整流平滑回路1の直流電圧を高周波に変換して負荷回路3に供給するインバータ回路2とを具備した放電灯点灯装置が提供されている(例えば、特開平2−199797号公報参照)。
【0003】
整流平滑回路1は、フィルター回路Fを介して入力される商用電源ACの交流電圧を整流するダイオードブリッジよりなる整流器DBと、整流器DBの直流出力端子間に接続されたインダクタL2及びスイッチング素子Q3の直列回路と、インダクタL2及びスイッチング素子Q3の接続点にアノードが接続されたダイオードD1と、ダイオードD1を介してスイッチング素子Q3の両端間に接続された平滑コンデンサC3とで構成される。ここで、インダクタL2、スイッチング素子Q3、ダイオードD1及び平滑コンデンサC3から昇圧チョッパが構成され、スイッチング素子Q3はチョッパ制御回路1aによりオン/オフが制御される。尚、フィルター回路FはラインフィルターLF1とコンデンサC8とで構成され、電源ラインに帰還するノイズを低減するために設けられている。
【0004】
インバータ回路2はハーフブリッジ型の回路構成を有し、平滑コンデンサC3の両端間に接続された一対のスイッチング素子Q1,Q2の直列回路から構成され、スイッチング素子Q1,Q2はインバータ制御回路2aにより交互にオン/オフされる。なお、スイッチング素子Q1,Q2はオン時には双方向に電流を流すことができ、オフ時には逆方向に電流を流すことができるものを用いており、例えば、トランジスタのコレクタ−エミッタにダイオードを逆並列に接続してダイオードがオフ時の電流経路を形成するものやMOSFETを用いることができる。MOSFETであればその構造上から形成されるボディダイオードがオフ時の電流経路になる。
【0005】
また負荷回路3は、インバータ回路2の出力端子X,Y間に直流カット用のコンデンサC2を介して接続されたインダクタL1及びコンデンサC1のLC直列共振回路と、コンデンサC1に並列接続された例えば蛍光灯のような放電灯Laとで構成される。尚、コンデンサC1は放電灯Laの両フィラメントF1,F2の非電源側に接続されている。
【0006】
ここで、図20はインバータ回路2の発振周波数fとコンデンサC1の両端電圧VC1との関係を示す図であり、図20のイは放電灯Laが点灯していない状態の共振カーブを示し、図20のロは放電灯Laが点灯している状態の共振カーブを示している。
【0007】
次に本回路の動作について説明する。商用電源ACが投入され、整流平滑回路1が動作を開始すると、平滑コンデンサC3が商用電源ACの電源電圧を昇圧した一定電圧まで充電される。一方、インバータ回路2では、スイッチング素子Q1,Q2のオン/オフに応じて、放電灯Laの両フィラメントF1,F2を介してコンデンサC1に電流が流れ、両フィラメントF1,F2を予熱すると共に、放電灯Laの両端に共振電圧が印加される。
【0008】
放電灯Laの予熱時において、インバータ制御回路2aはインバータ回路2の発振周波数fをコンデンサC1とインダクタL1とで構成される直列共振回路の共振周波数f01よりも十分高い周波数に制御し、コンデンサC1の両端電圧VC1を低くして、放電灯LaのフィラメントF1,F2に予熱電流を供給する。そして、放電灯Laの始動点灯時には、インバータ制御回路2aは、インバータ回路2の発振周波数fをf2まで低下させて共振周波数f01に近づけており、コンデンサC1の両端電圧VC1を増加させることによって、放電灯LaのフィラメントF1,F2を充分予熱してから点灯させている。
【0009】
放電灯Laが点灯すると、放電灯Laのランプインピーダンスによって、コンデンサC1及び放電灯Laからなる並列回路とこの並列回路に直列接続されたインダクタL1とで共振回路が構成され、共振回路の共振周波数がf01からf03に変化し(f03<f01)、共振出力VC1の共振カーブが図20のイに示す共振カーブから図20のロに示す共振カーブに変化する。この時、インバータ制御回路2aは、共振出力VC1が所定の電圧値となるようにインバータ回路2の発振周波数fを例えばf1(f03<f1<f01)に制御し、放電灯Laの点灯状態を維持する。
【0010】
ところで、放電灯Laの寿命末期時にはフィラメントに塗布された熱電子放射物質(エミッタ)が飛散し蒸発するために、フィラメントからの熱電子放射が行われなくなり、放電灯Laに片方向しか電流が流れないような異常放電(半波放電)が発生する。このような状態をエミレス状態といい、エミレス状態が発生すると共振系が崩れ、放電灯Laのランプ電圧は正常点灯時に比べて異常に上昇する。エミレス状態が進行するにつれて、放電灯Laのインピーダンスは増加する方向に変化するため、共振回路の共振カーブは徐々に無負荷時(放電灯立ち消え時)の共振カーブに近づき、最終的には両フィラメントF1,F2に塗布されたエミッタが完全に消耗して放電できなくなり、無負荷時(放電灯立ち消え時)の共振カーブとなる。
【0011】
このようなエミレス状態におけるランプ電圧の異常上昇を検出するため、図21に示すように、コンデンサC1の両端間に発生する共振電圧VC1を抵抗R1,R2により分圧し、共振電圧VC1が所定のしきい値電圧V10を超え、分圧電圧Vaがしきい値電圧V10に対応した基準電圧を超えるとエミレス状態と判断して、インバータ回路2の出力を停止させるというような保護動作を行う放電灯点灯装置も提供されていた。尚、エミレス状態を検出するためのしきい値電圧V10は、放電灯Laの正常点灯時(すなわちインバータ回路2の発振周波数fがf1の時)における出力電圧より高く、且つ、放電灯Laの始動時(すなわちインバータ回路2の発振周波数fがf2の時)における出力電圧よりも低い値に設定されており、放電灯Laの予熱、始動時には寿命末期状態の誤検出を防止するため、この期間は検出動作を禁止するのが一般的である。
【0012】
また従来より、図22に示すように、図18に示す放電灯点灯装置において、放電灯Laの両フィラメントF1,F2の電源側端子間にコンデンサC1aを接続すると共に、両フィラメントF1,F2の非電源側端子間にコンデンサC1bを接続した放電灯点灯装置も提供されている。本回路では、共振用のコンデンサを放電灯Laの電源側に接続されたコンデンサC1aと、放電灯Laの非電源側に接続されたコンデンサC1bとに分け、非電源側に接続されたコンデンサC1bによりフィラメントF1,F2の予熱電流を得ているので、放電灯Laの点灯時にコンデンサC1bを介して両フィラメントF1,F2に流れる電流を少なくして、フィラメント電流による電力損失を低減することができ、放電灯Laの長寿命化が図られ、且つ共振用のコンデンサの静電容量を大きくすることによって放電灯Laの始動電圧を高めることができる。尚、本回路においても、図21の回路と同様の構成を用いることにより、エミレス時におけるランプ電圧の異常上昇を検出することができる。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上述した放電灯点灯装置の内、前者の放電灯点灯装置では、放電灯Laが周波数f1で点灯している時に、バルブ内に封入された放電ガスの漏れ(スローリーク)などの異常が発生して、放電灯Laが立ち消えした場合、共振出力の共振カーブが放電灯点灯時の共振カーブ(図20のロ)から無負荷時の共振カーブ(図20のイ)に急激に変化し、共振電圧VC1が電圧Cまで上昇する。ここで、電圧Cが上述したしきい値電圧V10よりも低い場合、インバータ回路2は保護動作に移行せず、発振動作を継続してしまい、周波数f1が無負荷時の共振回路の共振周波数f01よりも低い周波数に設定されていると、所謂進相領域でスイッチング動作を行うため、インバータ回路2のスイッチング素子Q1,Q2が同時オンして貫通電流が流れ、スイッチング素子Q1,Q2に過大なストレスが加わるという問題があった。
【0014】
また、後者の放電灯点灯装置では、放電灯Laが外れたり、フィラメントF1,F2が断線している状態でも、コンデンサC1aとインダクタL1とでLC直列共振回路が形成されるので、コンデンサC1aの両端間に共振電圧が発生し、放電灯Laの接続端子に過大な電圧が発生する場合がある。この時、共振出力VC1’の共振カーブは、放電灯点灯時の共振カーブ(図23のロ)から無負荷時(放電灯Laの未装着時やフィラメント断線時)の共振カーブ(図23のハ)に変化する。ここで、コンデンサC1aとインダクタL1とで形成されるLC直列共振回路の共振周波数f02は、コンデンサC1a,C1bの並列回路とインダクタL1とで形成されるLC直列共振回路の共振周波数f01よりも高くなるので、放電灯Laの未装着時やフィラメント断線時にインバータ回路2が発振動作した場合は、インバータ回路2の発振周波数f1が共振周波数f02よりも低くなり、所謂進相領域でのスイッチング動作になり、インバータ回路2のスイッチング素子Q1,Q2が同時オンして貫通電流が流れ、スイッチング素子Q1,Q2に過大なストレスが加わるという問題があった。このような問題を解決するためには、フィラメントF1,F2の有無や断線を検出する検出回路が別途必要になり、部品点数が増加してコストアップを招くという問題があった。
【0015】
本発明は上記問題点に鑑みて為されたものであり、その目的とするところは、回路構成を複雑にすることなく、インバータ回路の進相領域での動作を確実に検出できる放電灯点灯装置を提供することにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1の発明では、直流電源の出力をスイッチング素子でスイッチングすることによって高周波に変換するインバータ回路と、共振用インダクタ及び共振用コンデンサの直列回路からなりインバータ回路の出力端子間に接続された共振回路と、共振用コンデンサに並列接続された放電灯と、インバータ回路の出力を制御するインバータ制御回路と、共振用コンデンサのインピーダンス変化を電圧変化として検出する第1のインピーダンス検出手段と、共振用インダクタのインピーダンス変化を電圧変化として検出する第2のインピーダンス検出手段と、第1及び第2のインピーダンス検出手段の検出結果からランプ電流の位相を検出する電流位相検出手段とを具備して成ることを特徴とし、発振周波数が共振周波数よりも高い遅相領域では共振用インダクタのインピーダンスが支配的になり、発振周波数が共振周波数よりも低い進相領域では共振用コンデンサ及び放電灯のインピーダンスが支配的になるので、電流位相検出手段では、第1及び第2のインピーダンス検出手段の検出結果からインバータ回路が進相領域で動作しているか否かを容易に検出することができる。また、電流位相検出回路では、共振用インダクタ及び共振用コンデンサのインピーダンスを検出することによってランプ電流の位相を検出しているので、回路構成を複雑にすることなく、進相領域での動作を確実に検出することができる。
【0017】
請求項2の発明では、請求項1記載の発明において、上記共振用コンデンサは、インバータ回路の出力端子間に共振用インダクタを介して接続された第1のコンデンサと、該第1のコンデンサに並列接続された放電灯の非電源側に接続された第2のコンデンサとで構成されることを特徴とし、放電灯が装着されているか否か、或いはフィラメントが断線しているか否かによって共振回路の構成が変化してその共振周波数が変化するので、第1及び第2のインピーダンス検出手段の検出結果から放電灯外れやフィラメント断線などの異常を検出することができ、フィラメントの有無を検出する回路を別途設ける場合に比べて、部品点数が少なくなり、コストダウンを図ることができる。
【0018】
請求項3の発明では、請求項1又は2記載の発明において、放電灯の点灯時において放電灯と共振用インダクタと共振用コンデンサとで構成される共振回路の共振周波数よりもインバータ回路の発振周波数が低くなると、インバータ制御回路はインバータ回路の動作を通常の発振動作から出力を低下させる保護動作に移行させることを特徴とし、インバータ制御回路は、電流位相検出手段の検出結果からインバータ回路の進相領域での動作を検出すると、インバータ回路の動作を保護動作へ移行させているので、スイッチング素子などの回路素子にストレスがかかるのを防止できる。
【0019】
請求項4の発明では、請求項1又は2記載の発明において、共振回路の共振周波数よりも高い所定の周波数上限値よりもインバータ回路の発振周波数が低くなると、インバータ制御回路はインバータ回路の動作を通常の発振動作から出力を低下させる保護動作に移行させることを特徴とし、インバータ回路が進相領域で動作している場合に加えて、インバータ回路の出力が所定の電圧よりも高くなる場合にも、インバータ制御回路がインバータ回路の動作を保護動作へ移行させているので、スイッチング素子などの回路素子にストレスがかかるのを防止できる。
【0020】
請求項5の発明では、請求項3又は4記載の発明において、上記保護動作は、インバータ回路のスイッチング動作を停止させる動作か、スイッチング動作を行う期間とスイッチング動作を停止させる期間とを交互に設ける動作か、或いは、スイッチング素子の発振周波数を高くして共振回路の共振を弱くする動作のいずれかであることを特徴とし、請求項3又は4の発明と同様の作用を奏する。
【0021】
請求項6の発明では、請求項4記載の発明において、上記周波数上限値とは、その周波数におけるインバータ回路の出力が、放電灯の始動可能な電圧以上となるような周波数であることを特徴とし、インバータ回路が進相領域で動作している場合に加えて、インバータ回路の出力が放電灯の始動電圧よりも高くなような場合に、インバータ制御回路がインバータ回路の動作を保護動作へ移行させているので、スイッチング素子などの回路素子にストレスがかかるのを防止できる。
【0022】
請求項7の発明では、請求項4記載の発明において、インバータ制御回路は、インバータ回路の発振周波数が、共振回路の共振周波数よりも低い所定の周波数下限値より高くなると、インバータ回路の動作を保護動作に移行させることを特徴とし、請求項4の発明と同様の作用を奏するものであり、しかもインバータ制御回路が保護動作を行う周波数範囲に周波数上限値と周波数下限値とが設けられているので、周波数制御を精度良く行うことができる。
【0023】
請求項8の発明では、請求項7記載の発明において、上記周波数下限値とは、その周波数におけるインバータ回路の出力が最低となるような周波数であることを特徴とし、インバータ回路が周波数下限値よりも低い周波数で動作している場合、インバータ回路の出力が十分低く、保護動作を行う必要がないから、インバータ回路を周波数下限値よりも高く且つ周波数上限値よりも低い周波数範囲で動作させることにより、インバータ回路の回路部品に加わるストレスを低減できる。
【0024】
請求項9の発明では、請求項1乃至8記載の発明において、電流位相検出手段は、第1のインピーダンス検出手段の検出出力と第2のインピーダンス検出手段の検出出力との高低を比較する比較部を有し、比較部の比較結果からランプ電流の位相を検出することを特徴とし、第1及び第2のインピーダンス検出手段の検出出力の高低を比較することによって、簡単な回路構成で進相領域での動作を検出することができる。
【0025】
請求項10の発明では、請求項1乃至8記載の発明において、電流位相検出手段は、第1のインピーダンス検出手段の検出出力と第2のインピーダンス検出手段の検出出力との差分を検出する差分検出部を有し、差分検出部の出力からランプ電流の位相を検出することを特徴とし、共振周波数の前後で差分検出部の出力が反転するので、簡単な回路構成で進相領域での動作を検出することができ、且つ、インバータ回路の発振周波数が共振周波数に近いほど差分検出部の出力が小さくなるので、インバータ回路の発振周波数が共振周波数に近く、インバータ回路の出力が異常に上昇する周波数範囲を検出することもできる。
【0026】
請求項11の発明では、請求項1乃至10記載の発明において、電源投入時からインバータ回路が発振動作を開始するまでの間、インバータ制御回路が電流位相検出手段の出力と無関係にインバータ回路の動作を制御することを特徴とし、発振動作開始時において電流位相検出回路の誤検出や不動作による影響をなくすことが防止できる。
【0027】
請求項12の発明では、請求項1乃至11記載の発明において、第1のインピーダンス検出手段の検出出力、又は、第2のインピーダンス検出手段の検出出力の内、何れかの検出出力から放電灯の寿命末期状態を検出する寿命末期検出回路を設け、寿命末期検出回路が放電灯の寿命末期を検出すると、インバータ制御回路はインバータ回路の動作を通常の発振動作から出力を低下させる保護動作へ移行させることを特徴とし、放電灯の寿命末期時にはランプ電圧が異常に上昇するので、第1又は第2のインピーダンス検出手段の検出出力から放電灯の寿命末期状態を検出することができ、且つ、第1又は第2のインピーダンス検出手段の検出出力を寿命末期状態の検出信号に兼用しているので、寿命末期状態を検出する回路を別途設ける場合に比べて部品点数を削減することができる。
【0028】
請求項13の発明では、請求項12記載の発明において、インバータ制御回路は、寿命末期検出回路の検出結果よりも電流位相検出手段の検出結果を優先して保護動作を行わせることを特徴とし、負荷異常時の保護動作を確実に行うことができ、検出回路の信頼性が向上する。
【0029】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。
【0030】
(実施形態1)
図1に本実施形態の放電灯点灯装置の概略の回路図を示す。本回路の基本的な構成は、上述した図18に示す回路と同様であるので、同一の構成要素には同一の符号を付して、その説明を省略する。
【0031】
本実施形態では、上述した図18の回路において、共振用コンデンサC1のインピーダンス変化を電圧変化として検出する第1のインピーダンス検出部(第1のインピーダンス検出手段)4と、共振用インダクタL1のインピーダンス変化を電圧変化として検出する第2のインピーダンス検出部(第2のインピーダンス検出手段)5と、第1及び第2のインピーダンス検出部4,5の検出結果に基づいてランプ電流の位相を検出する電流位相検出回路6とを設けている。
【0032】
第1のインピーダンス検出部4は、コンデンサC1の高電位側の端子と回路のグランドとの間に接続された抵抗R1,R2の直列回路からなり、コンデンサC1の両端電圧VC1を抵抗R1,R2により分圧した電圧Vaを電流位相検出回路6に出力する。
【0033】
また第2のインピーダンス検出部5は、インダクタL1に磁気結合された二次巻線n1の一端と回路のグランドとの間に接続された抵抗R3,R4の直列回路からなり、二次巻線n1の他端は回路のグランドに接続されており、第2のインピーダンス検出部5は二次巻線n1の両端電圧を抵抗R3,R4により分圧した電圧Vbを電流位相検出回路6に出力する。
【0034】
図2は電流位相検出回路6の具体回路図であり、第1及び第2のインピーダンス検出部4,5から入力された電圧Va,Vbをそれぞれ整流、平滑した電圧Va’,Vb’を発生する整流平滑部6a,6bと、整流平滑部6a,6bの出力電圧Va’,Vb’の高低を比較するコンパレータCP1とで構成される。
【0035】
整流平滑部6aでは、第1のインピーダンス検出部4から入力された電圧Vaを分圧抵抗R5,R6により分圧し、直流成分をコンデンサC4でカットした後、ダイオードD2,D3で整流して、コンデンサC5で平滑しており、コンデンサC5の平滑電圧Va’がコンパレータCP1の一方の入力端子に入力される。なお、コンデンサC5には放電経路を構成する抵抗R7と、ツェナーダイオードZD1とがそれぞれ並列接続されており、ツェナーダイオードZD1によってコンパレータCP1に過電圧が入力されるのを防止している。
【0036】
また、整流平滑部6bは整流平滑部6aと同様の回路構成を有しており、電圧Vbを分圧抵抗R8,R9により分圧し、直流成分をコンデンサC6でカットした後、ダイオードD4,D5で整流して、コンデンサC7で平滑しており、コンデンサC7の平滑電圧Vb’がコンパレータCP1の他方の入力端子に入力される。なお、コンデンサC7には放電経路を構成する抵抗R10と、ツェナーダイオードZD2とがそれぞれ並列接続されており、ツェナーダイオードZD2によってコンパレータCP1に過電圧が入力されるのを防止している。
【0037】
コンパレータCP1は、整流平滑部6a,6bの出力電圧Va’,Vb’の高低を比較しており、コンパレータCP1の出力信号Vcがインバータ制御回路2aに入力される。
【0038】
以下に電流位相検出回路6がランプ電流の位相を検出する方法について簡単に説明する。図3は放電灯Laが点灯していない状態(無負荷時)における第1及び第2のインピーダンス検出部4,5の検出電圧Va,Vbとインバータ回路2の発振周波数fとの関係を示している。ここで、本回路では、コンデンサC1とインダクタL1のインピーダンスが等しくなる周波数、すなわち無負荷時における共振回路の共振周波数f01において、インピーダンス検出部4,5の検出電圧Va,Vbが共に等しくなるように、抵抗R1〜R4の抵抗値が設定されている。ここで、発振周波数fが共振周波数f01よりも高い周波数領域(遅相領域)では、インダクタL1のインピーダンスがコンデンサC1のインピーダンスよりも支配的になるため、電圧Vbの方が電圧Vaよりも高くなる(Va<Vb)。逆に発振周波数fが共振周波数f01よりも低い周波数領域(進相領域)では、コンデンサC1のインピーダンスがインダクタL1のインピーダンスよりも支配的になるため、電圧Vaの方が電圧Vbよりも高くなる(Va>Vb)。
【0039】
また、図4は放電灯点灯時における検出電圧Va,Vbとインバータ回路2の発振周波数fとの関係を示している。放電灯Laの点灯時にはコンデンサC1及び放電灯Laの並列回路とインダクタL1とでLC直列共振回路が形成されるので、放電灯Laのインピーダンスによって共振周波数がf01からf03に変化するが、共振周波数f03においてもインダクタL1のインピーダンスと、コンデンサC1及び放電灯Laの並列回路のインピーダンスが等しくなるため、共振周波数f03における検出電圧Va,Vbは略等しくなる。そして、遅相領域ではインダクタL1のインピーダンスがコンデンサC1及び放電灯Laの並列回路のインピーダンスよりも支配的になるため、電圧Vbの方が電圧Vaよりも高くなる(Va<Vb)。一方、進相領域ではコンデンサC1及び放電灯Laの並列回路のインピーダンスがインダクタL1のインピーダンスよりも支配的になるため、電圧Vaの方が電圧Vbよりも高くなる(Va>Vb)。
【0040】
電流位相検出回路6では、上述のような検出電圧Va,Vbの大小関係を利用して、インバータ回路2の進相領域での動作を検出している。ここで、インバータ回路2が遅相領域でスイッチング動作を行うと、電圧Va’が電圧Vb’よりも低くなり(Va’<Vb’)、且つ、インバータ回路2が進相領域でスイッチング動作を行うと、電圧Va’が電圧Vb’よりも高くなるように(Va’>Vb’)、抵抗R5〜R10の抵抗値を設定してある。したがって、インバータ回路2が進相領域でスイッチング動作を行うと、コンパレータCP1の出力信号Vcの電圧レベルはHレベルになり、インバータ回路2が遅相領域でスイッチング動作を行うと、コンパレータCP1の出力信号Vcの電圧レベルはLレベルになる。
【0041】
コンパレータCP1の出力信号Vcはインバータ制御回路2aに入力されており、出力信号Vcの電圧レベルがLレベルであれば、インバータ制御回路2aはインバータ回路2が同相或いは遅相領域で動作しているものと判断して、通常のスイッチング動作を行う。一方、出力信号Vcの電圧レベルがHレベルになると、インバータ制御回路2aはインバータ回路2が進相領域でスイッチング動作を行っていると判断して、インバータ回路2の出力を低下させるような保護動作に移行させており、スイッチング素子などの回路部品にストレスがかかるのを防止できる。尚、インバータ制御回路2aによる保護動作とは、スイッチング素子Q1,Q2によるスイッチング動作を停止させる状態、スイッチング動作を行う期間とスイッチング動作を停止させる期間とを交互に設ける状態(すなわちスイッチング動作を間欠的に行う状態)、或いはスイッチング素子Q1,Q2の発振周波数を高くして共振回路の共振を弱くした状態のいずれかにインバータ回路2の動作を移行させることを言う。
【0042】
上述のように電流位相検出回路6が進相領域でのスイッチング動作を検出すると、インバータ制御回路2aはインバータ回路2の動作を保護動作に移行させており、放電灯Laが点灯していない状態(無負荷時)においては、無負荷時の共振周波数f01よりも低い周波数範囲(図3の範囲WA)が、インバータ回路2のスイッチング動作を保護動作に移行させる周波数範囲となり、放電灯Laが点灯している状態においては、放電灯点灯時の共振周波数f03よりも低い周波数範囲(図4の範囲WB)が、インバータ回路2のスイッチング動作を保護動作に移行させる周波数範囲となる。
【0043】
このように、第1及び第2のインピーダンス検出部4,5はコンデンサC1及びインダクタL1のインピーダンス変化を電圧変化として検出し、電流位相検出回路6は第1及び第2のインピーダンス検出部4,5の出力電圧va,Vbの高低を比較することによって、進相領域でのスイッチング動作を検出しており、抵抗やコンデンサやコンパレータなどから第1及び第2のインピーダンス検出部4,5と電流位相検出回路6とを構成しているので、回路構成が複雑になることなく、進相領域におけるスイッチング動作を確実に検出することができる。
【0044】
尚、本実施形態ではハーフブリッジ型のインバータ回路2を例として説明したが、インバータ回路2を上記の構成に限定する趣旨のものではなく、インバータ回路2にフルブリッジ型など他の回路形式のものを用いても良いことは言うまでもない。また、直流電源としての整流平滑回路1や負荷回路3の回路構成も上記の構成に限定する趣旨のものではなく、例えばインバータ回路2の出力端に複数の負荷回路3を並列接続しても良いし、負荷回路3を複数の放電灯Laが直列或いは並列に接続されたような回路構成としても良い。
【0045】
(実施形態2)
図5に本実施形態の放電灯点灯装置の回路図を示す。尚、負荷回路3以外の構成は、上述した実施形態1の放電灯点灯装置と同様であるので、同一の構成要素には同一の符号を付して、その説明を省略する。
【0046】
本実施形態では、負荷回路3に上述した図22の回路と同様の回路構成を有するものを用いており、第1のインピーダンス検出部4は、放電灯Laの電源側に接続されたコンデンサC1aの高電位側の端子と回路のグランドとの間に接続された抵抗R1,R2の直列回路から構成され、コンデンサC1aの両端電圧VC1’を抵抗R1,R2により分圧した電圧Vaを電流位相検出回路6に出力する。また、第2のインピーダンス検出部5は、インダクタL1に磁気結合された二次巻線n1の一端と回路のグランドとの間に接続された抵抗R3,R4の直列回路からなり、二次巻線n1の他端は回路のグランドに接続されており、第2のインピーダンス検出部5は二次巻線n1の両端電圧を抵抗R3,R4により分圧した電圧Vbを電流位相検出回路6に出力する。
【0047】
ここで、実施形態1と同様に無負荷時及び放電灯点灯時における共振周波数f01,f03において、検出電圧Va,Vbが共に等しくなるように抵抗R1〜R4の抵抗値を設定してあるので、進相領域では電圧Vbの方が電圧Vaよりも高くなり(Va<Vb)、遅相領域では電圧Vaの方が電圧Vbよりも高くなる(Va>Vb)。したがって、電流位相検出回路6により第1及び第2のインピーダンス検出部4,5の検出電圧Va,Vbの高低を比較することによって、インバータ回路2の進相領域におけるスイッチング動作を検出することができ、電流位相検出回路6が進相領域におけるスイッチング動作を検出すると、インバータ制御回路2aがインバータ回路2のスイッチング動作を保護動作に移行させているので、スイッチング素子に加わるストレスを低減することができる。
【0048】
また本回路では、インバータ回路2のスイッチング動作が遅相領域となる発振周波数f1で放電灯Laが点灯中に、放電灯Laが取り外されたり、フィラメントF1,F2が断線するというような異常が発生すると、インダクタL1とコンデンサC1aとでLC直列共振回路が構成され、この共振回路の共振周波数f02は、無負荷時における共振回路(すなわちインダクタL1とコンデンサC1a,C1bとで構成される共振回路)の共振周波数f01に比べて高くなるため(図23参照)、インバータ回路2のスイッチング動作が進相領域での動作となる。
【0049】
この時、第1のインピーダンス検出部4の検出出力Vaに比べて第2のインピーダンス検出部5の検出出力Vbの方が高くなるので(Va<Vb)、電流位相検出回路6では第1及び第2のインピーダンス検出部4,5の検出出力Va,Vbから進相領域におけるスイッチング動作を検出することができる。そして、電流位相検出回路6が進相領域におけるスイッチング動作を検出すると、インバータ制御回路2aがインバータ回路2のスイッチング動作を保護動作に移行させているので、スイッチング素子などの回路素子に加わるストレスを低減することができる。なお、本回路ではフィラメントの有無や断線を検出する検出回路を別途設ける必要がないので、部品点数が少なくなり、コストダウンを図ることができる。
【0050】
(実施形態3)
図6に本実施形態の放電灯点灯装置の一部省略せる回路図を示す。尚、図6では主回路を省略して図示してある。また、電流位相検出回路6以外の構成は実施形態1又は2と同様であるので、同一の構成要素には同一の符号を付してその説明を省略する。
【0051】
実施形態1又は2の放電灯点灯装置では共振周波数よりも低い周波数範囲を、インバータ回路2のスイッチング動作を保護動作に移行させる周波数範囲としているが、本実施形態では、所定の周波数(周波数上限値)fαよりも低い周波数範囲(f<fα)を、インバータ回路2のスイッチング動作を保護動作に移行させる周波数範囲としている。ここで、周波数fαは、共振周波数よりも所定の周波数Δfαだけ高い周波数であり、周波数fαにおける共振出力Vαが放電灯Laを始動可能な電圧V11以上であって、且つコンデンサC1bなどの回路部品の耐圧電圧の最大値V12よりも低い電圧となるような周波数に設定されている(図8参照)。
【0052】
電流位相検出回路6では、整流平滑部6a,6bが、第1及び第2のインピーダンス検出部4,5の出力Va,Vbを整流、平滑した検出出力Va’,Vb’を発生しており、実施形態1又は2と同様、共振周波数f01又はf02において検出出力Va’,Vb’が共に等しくなるように抵抗R5〜R10の抵抗値を設定している(図7参照)。したがって、共振周波数f01よりも高い周波数範囲では検出出力Va’に比べて検出出力Vb’の方が高くなっており(Va’<Vb’)、周波数fαにおいては検出出力Va’に比べて検出出力Vb’の方が電圧αだけ高くなっている。
【0053】
そこで、本回路では周波数fαにおける差電圧αを発生する基準電源Vref1の負極を整流平滑部6aの出力端に接続すると共に、基準電源Vref1の正極をコンパレータCP1の非反転入力端子に接続しており、コンパレータCP1により整流平滑部6aの検出出力Va’と基準電源Vref1の電圧αとの和の電圧(Va’+α)と、整流平滑部6bの検出出力Vb’との高低を比較している。而して、インバータ回路2の発振周波数fが周波数fαよりも高くなり、検出出力Vb’が電圧(Va’+α)よりも高くなると、コンパレータCP1の出力Vcの電圧レベルはLレベルになる。一方、インバータ回路2の発振周波数fが周波数fαよりも低くなり、検出出力Vb’が電圧(Va’+α)よりも低くなると、コンパレータCP1の出力Vcの電圧レベルはHレベルになる。
【0054】
コンパレータCP1の出力Vcはインバータ制御回路2aに入力されており、出力Vcの電圧レベルがLレベルであれば、インバータ制御回路2aはインバータ回路2が周波数fαよりも高い周波数で動作していると判断して、通常のスイッチング動作を行う。一方、出力Vcの電圧レベルがHレベルになると、インバータ制御回路2aはインバータ回路2が周波数fαよりも低い周波数で動作していると判断して、インバータ回路2の出力を低下させる保護動作にインバータ回路2のスイッチング動作を移行させている。したがって、本回路では、インバータ回路2が進相領域でスイッチング動作を行う場合は勿論のこと、インバータ回路2の共振出力が異常上昇した場合にも、インバータ回路2の出力を低下させる保護動作にインバータ回路2のスイッチング動作を移行させることができ、スイッチング素子などの回路部品にかかるストレスを低減することができる。
【0055】
(実施形態4)
上述した実施形態3の放電灯点灯装置では、実施形態1又は2の放電灯点灯装置において、整流平滑部6aとコンパレータCP1との間に基準電源Vref1を接続し、整流平滑部6aの検出出力Va’に基準電源Vref1の電圧αを加算した電圧と、整流平滑部6bの検出出力Vb’との高低をコンパレータCP1で比較することによって、インバータ回路2が周波数fαよりも低い周波数で動作していると保護動作に移行させるようにしているが、本実施形態では、実施形態1又は2の放電灯点灯装置において、図9に示すように周波数fαにおいて整流平滑部6aの検出出力Va’と整流平滑部6bの検出出力Vb’とが略一致するように、抵抗R5〜R10の抵抗値を設定している。
【0056】
この時、インバータ回路2の発振周波数fがfαよりも高い周波数領域では、検出出力Vb’の方が検出出力Va’よりも高くなり(Va’<Vb’)、コンパレータCP1の出力Vcの電圧レベルがLレベルになる。一方、発振周波数fがfαよりも低い周波数範囲では、検出出力Vaの方が検出出力Vbよりも高くなり(Va>Vb)、コンパレータCP1の出力Vcの電圧レベルがHレベルになる。インバータ制御回路2aでは、電流位相検出回路6の出力Vcの電圧レベルがHレベルになると(すなわちインバータ回路2の発振周波数fが周波数fαよりも低くなると)、インバータ回路2のスイッチング動作を保護動作に移行させているので、実施形態3と同様にインバータ回路2が進相領域でスイッチング動作を行う場合は勿論のこと、インバータ回路2の共振出力が異常上昇した場合にも、インバータ回路2の出力を低下させる保護動作にインバータ回路2のスイッチング動作を移行させることができ、スイッチング素子などの回路部品にかかるストレスを低減することができる。
【0057】
(実施形態5)
図10に本実施形態の放電灯点灯装置の一部省略せる回路図を示す。尚、図10では主回路を省略して図示してあり、電流位相検出回路6以外の構成は実施形態1と同様であるので、同一の構成要素には同一の符号を付してその説明を省略する。また、図11にインバータ回路2の発振周波数fと整流平滑部6a,6bの検出出力Va’,Vb’との関係を示し、図12に無負荷時及び放電灯点灯時における共振カーブ(図12中のイは無負荷時における共振カーブであり、同図中のロは放電灯点灯時における共振カーブである。)をそれぞれ示す。
【0058】
上述した実施形態1の放電灯点灯装置では共振周波数よりも低い周波数範囲を、インバータ回路2のスイッチング動作を保護動作に移行させる周波数範囲としているが、本実施形態では所定の周波数fαよりも低く、且つ、所定の周波数fβよりも高い周波数範囲(fβ<f<fα)を、インバータ回路2のスイッチング動作を保護動作に移行させる周波数範囲としている。
【0059】
ここで、周波数fαは共振周波数よりも所定の周波数Δfαだけ高い周波数であり、周波数fαにおける共振出力Vαは放電灯Laを始動可能な電圧V11以上であって、且つ、コンデンサC1bなどの回路部品の耐圧電圧の最大値V12よりも低い電圧となるような周波数に設定されている。また、周波数fβは共振周波数よりも所定の周波数Δfβだけ低い周波数であり、周波数fβにおける共振出力Vβは、図12に示すように、インバータ回路2の出力が最低の共振出力となる時、すなわち保護動作時において共振回路の共振動作が微弱な発振状態となるような発振周波数f3における共振出力に設定されている。
【0060】
本回路では、実施形態1の放電灯点灯装置において、整流平滑部6aの出力端にアノードが夫々接続されたダイオードD6,D7と、整流平滑部6bの出力端にアノードが夫々接続されたダイオードD8,D9と、ダイオードD6のカソードに負極が接続された基準電源Vref1と、ダイオードD9のカソードに負極が接続された基準電源Vref2と、一方の入力端子に基準電源Vref1の正極が接続されると共に、他方の入力端子にダイオードD9のカソードが接続されたコンパレータCP1と、一方の入力端子にダイオードD7のカソードが接続されると共に、他方の入力端子に基準電源Vref2の正極が接続されたコンパレータCP2とを設けている。
【0061】
コンパレータCP1は、整流平滑部6aの出力Va’に基準電源Vref1の電圧αを加算した電圧(Va’+α)と、整流平滑部6bの出力Vb’との高低を比較し、コンパレータCP2は、整流平滑部6aの出力Va’と、整流平滑部6bの出力Vb’に基準電源Vref2の電圧βを加算した電圧(Vb’+β)との高低を比較しており、コンパレータCP1,CP2の出力Vc,Vdがインバータ制御回路2aにそれぞれ入力されている。
【0062】
ここで、基準電源Vref1の電圧αは、周波数fαにおける検出出力Vb’と検出出力Va’との差電圧(Vb’−Va’)に設定されているので、インバータ回路2の発振周波数fが周波数fαよりも高くなると、出力Vb’が電圧(Va’+α)よりも高くなり、コンパレータCP1の出力信号Vc1の信号レベルはLレベルになる。一方、発振周波数fが周波数fαよりも低くなると、出力Vb’が電圧(Va’+α)よりも低くなり、コンパレータCP1の出力信号Vc1の信号レベルはHレベルになる。
【0063】
また、基準電源Vref2の電圧βは、周波数fβにおける検出出力Va’と検出出力Vb’との差電圧(Va’−Vb’)に設定されているので、インバータ回路2の発振周波数fが周波数fβよりも高くなると、出力Va’が電圧(Vb’+β)よりも低くなり、コンパレータCP2の出力信号Vc2の信号レベルはLレベルになる。一方、発振周波数fが周波数fβよりも低くなると、出力Va’が電圧(Vb’+β)よりも高くなり、コンパレータCP2の出力信号Vc2の信号レベルはHレベルになる。
【0064】
インバータ制御回路2aでは、コンパレータCP1の出力信号Vcの信号レベルがHレベルとなり、且つ、コンパレータCP2の出力信号Vdの信号レベルがLレベルとなると、インバータ回路2の動作を保護動作に移行させている。すなわち、インバータ回路2が発振周波数fβよりも高く、且つ、発振周波数fαよりも低い周波数範囲で動作していると、インバータ制御回路2aがインバータ回路2の動作を保護動作に移行させているので、インバータ回路2が進相領域でスイッチング動作を行う場合や、インバータ回路2の共振出力が異常上昇した場合に、インバータ回路2の出力を低下させる保護動作に移行させることができ、スイッチング素子などの回路部品にかかるストレスを低減することができる。尚、インバータ回路2の発振周波数fがfβよりも低い周波数範囲では、インバータ回路2の動作は進相領域の動作となるが、インバータ回路2の出力は保護動作時における出力よりも低いので、本実施形態ではインバータ回路2の動作を保護動作に移行させず、そのままスイッチング動作を行わせている。
【0065】
このように、本実施形態ではインバータ制御回路2aにより保護動作を行う周波数範囲に上限値と下限値とを設けており、基準電源Vref1,Vref2の電圧値によって周波数範囲の上限値及び下限値を任意の値に設定することができるので、異常状態を精度良く検出することができる。
【0066】
ところで、図13は負荷回路3の回路構成を実施形態2の回路構成とした場合の共振カーブを示し、図13中のイは、放電灯Laの立ち消えが発生するなどして無負荷状態となった場合の共振カーブ(この場合、コンデンサC1a,C1bの並列回路とインダクタL1とでLC直列共振回路が形成される。)を示し、同図中のハは、放電灯Laが外れたりフィラメントの断線が発生して無負荷状態となった場合の共振カーブ(この場合、コンデンサC1aとインダクタL1とでLC直列共振回路が形成される。)を示し、同図中のロは放電灯点灯時における共振カーブを示している。本回路において、インバータ回路2の出力が最低の共振出力(最低の共振出力とは、保護動作時にインバータ回路2を共振周波数に比べて十分高い周波数で動作させ、共振回路の共振を弱くしたときの共振出力を言う。)となる時のインバータ回路2の発振周波数fをf3(f01<f3<f02)とすると、共振出力VC1が周波数f3における共振出力Vβに略等しくなるような進相領域の周波数はfβ,fβ’となる。また共振出力VC1が、放電灯Laを始動可能な電圧V11以上であって、且つ、回路部品の耐圧V12よりも低い所定の電圧Vαに略等しくなるような遅相領域の周波数はfα,fα’となる。したがって、放電灯Laの立ち消えなどによって無負荷状態となった場合には、インバータ回路2の発振周波数がfβ以上且つfα以下の周波数領域(fβ≦f≦fα)にある場合にインバータ制御回路2aによって保護動作が行われ、放電灯Laが外れたり、フィラメントが断線するなどして無負荷状態となった場合には、インバータ回路2の発振周波数がfβ’以上且つfα’以下の周波数領域(fβ’≦f≦fα’)にある場合にインバータ制御回路2aによって保護動作が行われる。
【0067】
(実施形態6)
図14に本実施形態の放電灯点灯装置の一部省略せる回路図を示す。尚、図14では主回路を省略して図示してある。また、電流位相検出回路6以外の構成は実施形態1と同様であるので、同一の構成要素には同一の符号を付してその説明を省略する。
【0068】
本回路では、上述した図2の回路において、コンパレータCP1の代わりにオペアンプOP1を用い、整流平滑部6a,6bの検出出力Va’,Vb’をオペアンプOP1に入力しており、検出出力Va’,Vb’の差電圧に比例したオペアンプOP1の出力信号Veをインバータ制御回路2aに出力している。
【0069】
ここで、共振回路の共振周波数において検出出力Va’,Vb’が略等しくなるように抵抗R5〜R10の抵抗値が設定されているので、インバータ回路2の発振周波数fが共振周波数に近いほど、検出出力Va’とVb’との差が小さくなり、オペアンプOP1の出力信号Veの大きさは小さくなる。そして、インバータ制御回路2aでは、オペアンプOP1の出力信号Veが所定のしきい値以下になるとインバータ回路2の動作を保護動作に移行させるようにしている。
【0070】
本回路では、オペアンプOP1の差動出力Veの大きさが所定のしきい値以下になると、インバータ制御回路2aがインバータ回路2の動作を保護動作へ移行させるようにしているので、しきい値の設定によって保護動作を行う周波数範囲を任意の周波数範囲に設定することができる。また差動出力Veの大きさは検出出力Va’とVb’との差分に応じて増減するので、例えばインバータ回路2の発振周波数を共振周波数に比べて十分高い周波数に移行させることにより保護動作を行う場合、差動出力Veの大きさに応じて発振周波数を段階的、或いは連続的に高くすることによって保護動作を行うようにしても良い。また共振周波数の前後で、オペアンプOP1の出力信号Veの正負が反転するので、出力信号Veの極性を判定し、極性の反転する周波数にインバータ回路2の発振周波数が達すると、インバータ回路2の動作を保護動作に移行させるようにしても良い。
【0071】
(実施形態7)
図15に本実施形態の放電灯点灯装置の一部省略せる回路図を示す。尚、図15では主回路を省略して図示してある。又、電流位相検出回路6以外の構成は実施形態1又は2と同様であるので、同一の構成要素には同一の符号を付してその説明を省略する。
【0072】
本回路では、上述した図2の回路において、整流平滑部6bの出力端にダイオードD6を介して基準電源Vref3の電圧V3を印加しており、整流平滑部6bの検出出力Vb’に初期電圧として電圧V3を与えている。電流位相検出回路6では、インバータ回路2の発振動作時におけるインダクタL1とコンデンサC1(又はコンデンサC1a,C1b)とのインピーダンス変化を電圧変化として検出しているので、インバータ回路2の発振動作が行われていない状態では検出出力Va’,Vb’は共に0Vとなり、電流位相検出回路6の誤動作又は不動作が発生する虞がある。
【0073】
そこで、本実施形態の電流位相検出回路6では、検出出力Vb’に基準電源Vref3の電圧V3を初期値として与えることにより、インバータ回路2が発振動作を開始した直後は出力信号Vcの信号レベルを強制的にLレベルとしている。インバータ制御回路2aは出力信号Vcの信号レベルがLレベルであれば、インバータ回路2の動作を通常のスイッチング動作としているので、発振動作の開始直後に出力信号Vcの信号レベルを強制的にLレベルとすることによって、電流位相検出回路6による検出動作を停止させ、電流位相検出回路6の誤動作又は不動作を防止することができる。なお、インバータ回路2が発振動作を開始すると、整流平滑部6bの検出出力Vb’が基準電源Vref3の電圧V3よりも高くなるように、電圧V3の電圧値が設定されているので、コンパレータCP1では検出出力Va’,Vb’の高低を比較することによってランプ電流の位相を検出することができ、インバータ回路2の進相領域での動作を確実に検出することができる。
【0074】
(実施形態8)
図16に本実施形態の放電灯点灯装置の一部省略せる回路図を示す。尚、図16では主回路を省略して図示してある。また、寿命末期検出回路7以外の構成は実施形態1又は2と同様であるので、同一の構成要素には同一の符号を付してその説明を省略する。
【0075】
本回路では、整流平滑部6aにより検出された検出出力Va’と所定の基準電圧Vref4との高低を比較するコンパレータCP3からなる寿命末期検出回路7を設けており、検出出力Va’を放電灯Laの寿命末期信号として兼用している。すなわち、放電灯Laの寿命末期時には放電灯Laのランプ電圧が正常点灯時に比べて異常に上昇するので、寿命末期検出回路7では検出出力Va’の異常上昇から放電灯Laの寿命末期を検出し、異常検出信号Vfをインバータ制御回路2aに出力している。尚、放電灯Laの寿命末期時には検出出力Va’が基準電圧Vref4よりも大きくなって、コンパレータCP3の出力(異常検出信号)VfがHレベルとなり、放電灯Laの正常点灯時には検出出力Va’が基準電圧Vref4以下になって、コンパレータCP3の出力(異常検出信号)VfがLレベルとなる。
【0076】
インバータ制御回路2aは、実施形態1と同様に、電流位相検出回路6の出力Vcに基づいてインバータ回路2の進相領域でのスイッチング動作を検出すると共に、寿命末期検出回路7の出力(異常検出信号)VfがHレベルになった場合は、放電灯Laの寿命末期状態と判断して、インバータ回路2のスイッチング動作を保護動作に移行させている。ここで、保護動作とは、スイッチング動作を停止させる状態、スイッチング動作を行う期間とスイッチング動作を停止させる期間とを交互に設ける状態(つまりスイッチング動作を間欠的に行う状態)、或いは、スイッチング素子Q1,Q2の発振周波数を高くして共振回路の共振を弱くする状態のいずれかにインバータ回路2の動作を移行させることを言う。尚、本実施形態では放電灯Laの寿命末期信号として電圧Va’を用いているが、電圧Vb’を用いても良く、寿命末期時にランプ電圧が異常上昇すると電圧Vb’も上昇するので、電圧Vb’の昇圧から放電灯Laの寿命末期状態を検出することもできる。
【0077】
また、インバータ制御回路2aでは、電流位相検出回路6の出力Vcからインバータ回路2の進相領域での動作を検出すると、インバータ回路2の動作を保護動作に移行させると共に、寿命末期検出回路7の出力Vfから放電灯Laの寿命末期状態を検出すると、インバータ回路2の動作を保護動作へ移行させているのであるが、インバータ制御回路2aでは、電流位相検出回路6の出力Vcによる保護動作を、寿命末期検出回路7の出力Vfによる保護動作よりも優先して行っている。
【0078】
ここで、負荷回路3の回路構成を実施形態2の回路構成とした場合の共振カーブを図17に示す。尚、図17中のイは放電灯Laの立ち消えが発生するなどして無負荷状態となった場合の共振カーブ(この場合、コンデンサC1a,C1bの並列回路とインダクタL1とでLC直列共振回路が形成される。)を示し、同図中のハは、放電灯Laが外れたりフィラメントの断線が発生して無負荷状態となった場合の共振カーブ(この場合、コンデンサC1aとインダクタL1とでLC直列共振回路が形成される。)を示し、同図中のロは放電灯点灯時における共振カーブを示している。
【0079】
以下に上述した3つの負荷条件(放電灯Laの立ち消えなどによる無負荷状態、放電灯Laの未装着やフィラメント断線による無負荷状態、放電灯Laの点灯状態)における各周波数ポイントでのインバータ回路2の動作状態を説明する。
【0080】
放電灯Laの立ち消えなどによって無負荷状態となった場合(図17中のイに示す共振カーブ)、及び、放電灯Laの未装着やフィラメント断線によって無負荷状態となった場合(図17中のロに示す共振カーブ)、検出出力Va’が検出出力Vb’、又は基準電圧Vref4よりもそれぞれ高くなるような周波数ポイントA、E(Va’>Vb’、Va’>Vref4)では、コンパレータCP3の出力がHレベルとなるが、インバータ制御回路2aは、電流位相検出回路6の検出出力を優先して、インバータ回路2を保護動作に移行させる(進相動作保護)。また検出出力Va’が検出出力Vb’よりも高く且つ基準電圧Vref4よりも低くなるような周波数ポイントB、F(Va’>Vb’、Va’<Vref4)では、インバータ制御回路2aは進相領域でのスイッチング動作と判断し、インバータ回路2を保護動作に移行させる(進相動作保護)。また、検出出力Va’が検出出力Vb’よりも低く且つ基準電圧Vref4よりも高くなるような周波数ポイントC、G(Va’<Vb’、Va’>Vref4)では、インバータ制御回路2aは放電灯Laが寿命末期状態であると判断し、インバータ回路2を保護動作に移行させる(エミレス保護)。さらに、検出出力Va’が検出出力Vb’及び基準電圧Vref4よりも低くなるような周波数ポイントD、H(Va’<Vb’、Va’<Vref4)では、インバータ制御回路2aは放電灯Laの点灯状態が正常であると判断し、インバータ回路2を通常の点灯動作とする。
【0081】
一方、放電灯Laの正常点灯時において、検出電圧Va’は基準電圧Vref4よりも低くなり、検出電圧Va’が検出出力Vb’よりも高くなるような周波数ポイントI(Va’>Vb’、Va’<Vref4)では、インバータ制御回路2aは進相領域でのスイッチング動作と判断し、インバータ回路2を保護動作に移行させる(進相動作保護)。一方、検出電圧Va’が検出出力Vb’よりも低くなるような周波数ポイントJ(Va’<Vb’、Va’<Vref4)では、インバータ制御回路2aは遅相領域でのスイッチング動作と判断し、インバータ回路2を通常の点灯動作とする。
【0082】
このように、インバータ制御回路2aでは、電流位相検出回路6の出力による保護動作を、寿命末期検出回路7の出力による保護動作よりも優先して行っているので、負荷異常時の保護動作を確実に行え、検出回路の信頼性が向上する。
【0083】
尚、放電灯Laの予熱時や始動時には寿命末期検出回路7が誤検出する虞があるので、一般的に、この期間には寿命末期検出回路7による検出動作を禁止しているが、この期間中に負荷変動(例えば放電灯外れなど)が発生すると、電流位相検出回路6によって検出動作が行われ、インバータ回路2を保護動作へ移行させることができる。
【0084】
【発明の効果】
上述のように、請求項1の発明は、直流電源の出力をスイッチング素子でスイッチングすることによって高周波に変換するインバータ回路と、共振用インダクタ及び共振用コンデンサの直列回路からなりインバータ回路の出力端子間に接続された共振回路と、共振用コンデンサに並列接続された放電灯と、インバータ回路の出力を制御するインバータ制御回路と、共振用コンデンサのインピーダンス変化を電圧変化として検出する第1のインピーダンス検出手段と、共振用インダクタのインピーダンス変化を電圧変化として検出する第2のインピーダンス検出手段と、第1及び第2のインピーダンス検出手段の検出結果からランプ電流の位相を検出する電流位相検出手段とを具備して成ることを特徴とし、発振周波数が共振周波数よりも高い遅相領域では共振用インダクタのインピーダンスが支配的になり、発振周波数が共振周波数よりも低い進相領域では共振用コンデンサ及び放電灯のインピーダンスが支配的になるので、電流位相検出手段では、第1及び第2のインピーダンス検出手段の検出結果からインバータ回路が進相領域で動作しているか否かを容易に検出できるという効果がある。また、電流位相検出回路では、共振用インダクタ及び共振用コンデンサのインピーダンスを検出することによってランプ電流の位相を検出しているので、回路構成を複雑にすることなく、進相領域での動作を確実に検出できるという効果もある。
【0085】
請求項2の発明は、請求項1記載の発明において、上記共振用コンデンサは、インバータ回路の出力端子間に共振用インダクタを介して接続された第1のコンデンサと、該第1のコンデンサに並列接続された放電灯の非電源側に接続された第2のコンデンサとで構成されることを特徴とし、放電灯が装着されているか否か、或いはフィラメントが断線しているか否かによって共振回路の構成が変化してその共振周波数が変化するので、第1及び第2のインピーダンス検出手段の検出結果から放電灯外れやフィラメント断線などの異常を検出することができ、フィラメントの有無を検出する回路を別途設ける場合に比べて、部品点数が少なくなり、コストダウンを図ることができるという効果がある。
【0086】
請求項3の発明は、請求項1又は2記載の発明において、放電灯の点灯時において放電灯と共振用インダクタと共振用コンデンサとで構成される共振回路の共振周波数よりもインバータ回路の発振周波数が低くなると、インバータ制御回路はインバータ回路の動作を通常の発振動作から出力を低下させる保護動作に移行させることを特徴とし、インバータ制御回路は、電流位相検出手段の検出結果からインバータ回路の進相領域での動作を検出すると、インバータ回路の動作を保護動作へ移行させているので、スイッチング素子などの回路素子にストレスがかかるのを防止できるという効果がある。
【0087】
請求項4の発明は、請求項1又は2記載の発明において、共振回路の共振周波数よりも高い所定の周波数上限値よりもインバータ回路の発振周波数が低くなると、インバータ制御回路はインバータ回路の動作を通常の発振動作から出力を低下させる保護動作に移行させることを特徴とし、インバータ回路が進相領域で動作している場合に加えて、インバータ回路の出力が所定の電圧よりも高くなる場合にも、インバータ制御回路がインバータ回路の動作を保護動作へ移行させているので、スイッチング素子などの回路素子にストレスがかかるのを防止できるという効果がある。
【0088】
請求項5の発明は、請求項3又は4記載の発明において、上記保護動作は、インバータ回路のスイッチング動作を停止させる動作か、スイッチング動作を行う期間とスイッチング動作を停止させる期間とを交互に設ける動作か、或いは、スイッチング素子の発振周波数を高くして共振回路の共振を弱くする動作のいずれかであることを特徴とし、請求項3又は4の発明と同様の効果を奏する。
【0089】
請求項6の発明は、請求項4記載の発明において、上記周波数上限値とは、その周波数におけるインバータ回路の出力が、放電灯の始動可能な電圧以上となるような周波数であることを特徴とし、インバータ回路が進相領域で動作している場合に加えて、インバータ回路の出力が放電灯の始動電圧よりも高くなような場合に、インバータ制御回路がインバータ回路の動作を保護動作へ移行させているので、スイッチング素子などの回路素子にストレスがかかるのを防止できるという効果がある。
【0090】
請求項7の発明は、請求項4記載の発明において、インバータ制御回路は、インバータ回路の発振周波数が、共振回路の共振周波数よりも低い所定の周波数下限値より高くなると、インバータ回路の動作を保護動作に移行させることを特徴とし、請求項4の発明と同様の効果を奏するものであり、しかもインバータ制御回路が保護動作を行う周波数範囲に周波数上限値と周波数下限値とが設けられているので、周波数制御を精度良く行えるという効果がある。
【0091】
請求項8の発明は、請求項7記載の発明において、上記周波数下限値とは、その周波数におけるインバータ回路の出力が最低となるような周波数であることを特徴とし、インバータ回路が周波数下限値よりも低い周波数で動作している場合、インバータ回路の出力が十分低く、保護動作を行う必要がないから、インバータ回路を周波数下限値よりも高く且つ周波数上限値よりも低い周波数範囲で動作させることにより、インバータ回路の回路部品に加わるストレスを低減できるという効果がある。
【0092】
請求項9の発明は、請求項1乃至8記載の発明において、電流位相検出手段は、第1のインピーダンス検出手段の検出出力と第2のインピーダンス検出手段の検出出力との高低を比較する比較部を有し、比較部の比較結果からランプ電流の位相を検出することを特徴とし、第1及び第2のインピーダンス検出手段の検出出力の高低を比較することによって、簡単な回路構成で進相領域での動作を検出できるという効果がある。
【0093】
請求項10の発明は、請求項1乃至8記載の発明において、電流位相検出手段は、第1のインピーダンス検出手段の検出出力と第2のインピーダンス検出手段の検出出力との差分を検出する差分検出部を有し、差分検出部の出力からランプ電流の位相を検出することを特徴とし、共振周波数の前後で差分検出部の出力が反転するので、簡単な回路構成で進相領域での動作を検出することができ、且つ、インバータ回路の発振周波数が共振周波数に近いほど差分検出部の出力が小さくなるので、インバータ回路の発振周波数が共振周波数に近く、インバータ回路の出力が異常に上昇する周波数範囲を検出できるという効果もある。
【0094】
請求項11の発明は、請求項1乃至10記載の発明において、電源投入時からインバータ回路が発振動作を開始するまでの間、インバータ制御回路が電流位相検出手段の出力と無関係にインバータ回路の動作を制御することを特徴とし、発振動作開始時において電流位相検出回路の誤検出や不動作による影響をなくすことが防止できるという効果がある。
【0095】
請求項12の発明は、請求項1乃至11記載の発明において、第1のインピーダンス検出手段の検出出力、又は、第2のインピーダンス検出手段の検出出力の内、何れかの検出出力から放電灯の寿命末期状態を検出する寿命末期検出回路を設け、寿命末期検出回路が放電灯の寿命末期を検出すると、インバータ制御回路はインバータ回路の動作を通常の発振動作から出力を低下させる保護動作へ移行させることを特徴とし、放電灯の寿命末期時にはランプ電圧が異常に上昇するので、第1又は第2のインピーダンス検出手段の検出出力から放電灯の寿命末期状態を検出することができ、且つ、第1又は第2のインピーダンス検出手段の検出出力を寿命末期状態の検出信号に兼用しているので、寿命末期状態を検出する回路を別途設ける場合に比べて部品点数を削減できるという効果がある。
【0096】
請求項13の発明は、請求項12記載の発明において、インバータ制御回路は、寿命末期検出回路の検出結果よりも電流位相検出手段の検出結果を優先して保護動作を行わせることを特徴とし、負荷異常時の保護動作を確実に行うことができ、検出回路の信頼性が向上するという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態1の放電灯点灯装置の回路図である。
【図2】同上の一部省略せる具体回路図である。
【図3】同上の無負荷時における発振周波数と第1及び第2のインピーダンス検出部の出力電圧との関係を示す図である。
【図4】同上の定常点灯時における発振周波数と第1及び第2のインピーダンス検出部の出力電圧との関係を示す図である。
【図5】実施形態2の放電灯点灯装置の回路図である。
【図6】実施形態3の放電灯点灯装置の一部省略せる具体回路図である。
【図7】同上の無負荷時における発振周波数と第1及び第2のインピーダンス検出部の出力電圧との関係を示す図である。
【図8】同上の無負荷時及び定常点灯時における発振周波数と共振出力との関係を示す図である。
【図9】実施形態4の放電灯点灯装置の無負荷時における発振周波数と第1及び第2のインピーダンス検出部の出力電圧との関係を示す図である。
【図10】実施形態5の放電灯点灯装置の一部省略せる具体回路図である。
【図11】同上の無負荷時における発振周波数と第1及び第2のインピーダンス検出部の出力電圧との関係を示す図である。
【図12】同上の無負荷時及び定常点灯時における発振周波数と共振出力との関係を示す図である。
【図13】同上の無負荷時及び定常点灯時における発振周波数と共振出力との関係を示す図である。
【図14】実施形態6の放電灯点灯装置の一部省略せる具体回路図である。
【図15】実施形態7の放電灯点灯装置の一部省略せる具体回路図である。
【図16】実施形態8の放電灯点灯装置の一部省略せる具体回路図である。
【図17】同上の無負荷時及び定常点灯時における発振周波数と共振出力との関係を示す図である。
【図18】従来の放電灯点灯装置のブロック図である。
【図19】同上の具体回路図である。
【図20】同上の共振回路に発生する共振電圧の周波数特性を示す図である。
【図21】同上の別の放電灯点灯装置を示す要部回路図である。
【図22】同上のまた別の放電灯点灯装置のブロック図である。
【図23】同上の共振回路に発生する共振電圧の周波数特性を示す図である。
【符号の説明】
1 整流平滑回路
2 インバータ回路
3 負荷回路
4 第1のインピーダンス検出部
5 第2のインピーダンス検出部
6 電流位相検出回路
C1,C2 コンデンサ
L1 インダクタ
La 放電灯[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a discharge lamp lighting device.
[0002]
[Prior art]
Conventionally, as shown in FIGS. 18 and 19, a rectifying /
[0003]
The rectifying /
[0004]
The
[0005]
The
[0006]
Here, FIG. 20 is a diagram showing the relationship between the oscillation frequency f of the
[0007]
Next, the operation of this circuit will be described. When the commercial power source AC is turned on and the rectifying and smoothing
[0008]
During preheating of the discharge lamp La, the
[0009]
When the discharge lamp La is lit, a resonance circuit is constituted by a parallel circuit composed of the capacitor C1 and the discharge lamp La and an inductor L1 connected in series to the parallel circuit, depending on the lamp impedance of the discharge lamp La, and the resonance frequency of the resonance circuit is From f01 to f03 (f03 <f01), the resonance curve of the resonance output VC1 changes from the resonance curve shown in FIG. 20A to the resonance curve shown in FIG. At this time, the
[0010]
By the way, the thermoelectron emitting material (emitter) applied to the filament is scattered and evaporated at the end of the life of the discharge lamp La, so that the thermoelectron emission from the filament is not performed, and a current flows in the discharge lamp La only in one direction. Abnormal discharge (half-wave discharge) occurs. Such a state is called an Emires state, and when the Emires state occurs, the resonance system breaks down and the lamp voltage of the discharge lamp La rises abnormally compared to when it is normally lit. As the Emires state progresses, the impedance of the discharge lamp La changes in an increasing direction, so that the resonance curve of the resonance circuit gradually approaches the resonance curve at the time of no load (when the discharge lamp goes off), and finally both filaments The emitters applied to F1 and F2 are completely consumed and cannot be discharged, resulting in a resonance curve when there is no load (when the discharge lamp is extinguished).
[0011]
In order to detect such an abnormal rise of the lamp voltage in the Emires state, as shown in FIG. 21, the resonance voltage VC1 generated across the capacitor C1 is divided by resistors R1 and R2, and the resonance voltage VC1 is set to a predetermined value. When the threshold voltage V10 is exceeded and the divided voltage Va exceeds the reference voltage corresponding to the threshold voltage V10, it is judged as an Emires state, and the discharge lamp is turned on to perform a protective operation such as stopping the output of the inverter circuit 2 A device was also provided. The threshold voltage V10 for detecting the Emires state is higher than the output voltage when the discharge lamp La is normally lit (that is, when the oscillation frequency f of the
[0012]
Further, conventionally, as shown in FIG. 22, in the discharge lamp lighting device shown in FIG. 18, a capacitor C1a is connected between the power supply side terminals of both filaments F1, F2 of the discharge lamp La, and both filaments F1, F2 are not connected. There is also provided a discharge lamp lighting device in which a capacitor C1b is connected between power supply side terminals. In this circuit, the resonance capacitor is divided into a capacitor C1a connected to the power supply side of the discharge lamp La and a capacitor C1b connected to the non-power supply side of the discharge lamp La, and the capacitor C1b connected to the non-power supply side is used. Since the preheating current of the filaments F1 and F2 is obtained, the current flowing through both the filaments F1 and F2 via the capacitor C1b when the discharge lamp La is turned on can be reduced, and the power loss due to the filament current can be reduced. The life of the electric lamp La can be extended, and the starting voltage of the discharge lamp La can be increased by increasing the capacitance of the resonance capacitor. In this circuit as well, by using a configuration similar to that of the circuit of FIG. 21, it is possible to detect an abnormal increase in lamp voltage during Emires.
[0013]
[Problems to be solved by the invention]
By the way, in the former discharge lamp lighting device among the above-mentioned discharge lamp lighting devices, when the discharge lamp La is lit at the frequency f1, there is an abnormality such as leakage (slow leak) of the discharge gas sealed in the bulb. When the discharge lamp La is extinguished, the resonance curve of the resonance output rapidly changes from the resonance curve when the discharge lamp is lit (b in FIG. 20) to the resonance curve when there is no load (a in FIG. 20). The resonance voltage VC1 rises to the voltage C. Here, when the voltage C is lower than the threshold voltage V10 described above, the
[0014]
In the latter discharge lamp lighting device, since the LC series resonance circuit is formed by the capacitor C1a and the inductor L1 even when the discharge lamp La is disconnected or the filaments F1 and F2 are disconnected, both ends of the capacitor C1a are formed. There is a case where a resonance voltage is generated in the meantime and an excessive voltage is generated at the connection terminal of the discharge lamp La. At this time, the resonance curve of the resonance output VC1 ′ is changed from the resonance curve when the discharge lamp is lit (b in FIG. 23) to the resonance curve (when the discharge lamp La is not installed or when the filament is disconnected) (ha ). Here, the resonance frequency f02 of the LC series resonance circuit formed by the capacitor C1a and the inductor L1 is higher than the resonance frequency f01 of the LC series resonance circuit formed by the parallel circuit of the capacitors C1a and C1b and the inductor L1. Therefore, when the
[0015]
The present invention has been made in view of the above-described problems, and an object of the present invention is to provide a discharge lamp lighting device capable of reliably detecting an operation in a phase advance region of an inverter circuit without complicating a circuit configuration. Is to provide.
[0016]
[Means for Solving the Problems]
In order to achieve the above object, according to the first aspect of the present invention, there is provided an inverter circuit that converts an output of a DC power source into a high frequency by switching with a switching element, and a series circuit of a resonance inductor and a resonance capacitor. Resonance circuit connected between output terminals, discharge lamp connected in parallel to resonance capacitor, inverter control circuit for controlling output of inverter circuit, and impedance change of resonance capacitor As voltage change The first impedance detection means for detecting the impedance change of the resonance inductor As voltage change A second impedance detection means for detecting, and a current phase detection means for detecting the phase of the lamp current from the detection results of the first and second impedance detection means, wherein the oscillation frequency is a resonance frequency. Since the impedance of the resonance inductor is dominant in the higher-phase region than the resonance frequency, and the impedance of the resonance capacitor and the discharge lamp is dominant in the phase-advance region where the oscillation frequency is lower than the resonance frequency, the current phase detection means From the detection results of the first and second impedance detection means, it can be easily detected whether or not the inverter circuit is operating in the phase advance region. In addition, the current phase detection circuit detects the phase of the lamp current by detecting the impedance of the resonance inductor and the resonance capacitor, so that the operation in the phase advance region is ensured without complicating the circuit configuration. Can be detected.
[0017]
According to a second aspect of the present invention, in the first aspect of the present invention, the resonance capacitor includes a first capacitor connected between the output terminals of the inverter circuit via a resonance inductor and a parallel connection to the first capacitor. And a second capacitor connected to the non-power supply side of the connected discharge lamp. Depending on whether the discharge lamp is mounted or whether the filament is disconnected, Since the resonance frequency of the first and second impedance detectors is changed by changing the configuration, it is possible to detect abnormalities such as discharge lamp disconnection and filament breakage from the detection results of the first and second impedance detectors. Compared with the case where it is provided separately, the number of parts is reduced, and the cost can be reduced.
[0018]
According to a third aspect of the invention, in the first or second aspect of the invention, the oscillation frequency of the inverter circuit is higher than the resonance frequency of the resonance circuit composed of the discharge lamp, the resonance inductor, and the resonance capacitor when the discharge lamp is turned on. The inverter control circuit shifts the operation of the inverter circuit from a normal oscillation operation to a protective operation that lowers the output when the voltage becomes low.The inverter control circuit determines that the phase of the inverter circuit is advanced from the detection result of the current phase detection means. When the operation in the region is detected, the operation of the inverter circuit is shifted to the protection operation, so that it is possible to prevent the circuit element such as the switching element from being stressed.
[0019]
In the invention of
[0020]
In the invention of
[0021]
According to a sixth aspect of the present invention, in the fourth aspect of the present invention, the frequency upper limit value is a frequency at which an output of the inverter circuit at the frequency is equal to or higher than a voltage at which the discharge lamp can be started. In addition to the case where the inverter circuit is operating in the phase advance region, the inverter control circuit shifts the operation of the inverter circuit to the protective operation when the output of the inverter circuit is higher than the starting voltage of the discharge lamp. Therefore, it is possible to prevent stress from being applied to circuit elements such as switching elements.
[0022]
In the invention of claim 7, in the invention of
[0023]
In the invention of claim 8, in the invention of claim 7, the frequency lower limit value is a frequency at which the output of the inverter circuit at the frequency is the lowest, and the inverter circuit is lower than the frequency lower limit value. If the inverter circuit is operating at a low frequency, the output of the inverter circuit is sufficiently low and it is not necessary to perform a protection operation. Therefore, by operating the inverter circuit in a frequency range that is higher than the lower frequency limit and lower than the upper frequency limit. The stress applied to the circuit components of the inverter circuit can be reduced.
[0024]
According to a ninth aspect of the present invention, in the first to eighth aspects of the invention, the current phase detecting means compares the detected output of the first impedance detecting means with the detected output of the second impedance detecting means. And detecting the phase of the lamp current from the comparison result of the comparison unit, and comparing the detection outputs of the first and second impedance detection means with a simple circuit configuration to achieve a phase advance region Can be detected.
[0025]
According to a tenth aspect of the present invention, in the first to eighth aspects of the invention, the current phase detecting means detects a difference between a detection output of the first impedance detection means and a detection output of the second impedance detection means. And the phase of the lamp current is detected from the output of the difference detector, and the output of the difference detector is inverted before and after the resonance frequency, so that the operation in the phase advance region can be performed with a simple circuit configuration. The frequency that can be detected and the output of the difference detection unit becomes smaller as the oscillation frequency of the inverter circuit is closer to the resonance frequency, so the frequency at which the oscillation frequency of the inverter circuit is closer to the resonance frequency and the output of the inverter circuit abnormally increases A range can also be detected.
[0026]
According to the invention of claim 11, in the invention of
[0027]
According to a twelfth aspect of the present invention, in the first to eleventh aspects of the invention, the detection output of the discharge lamp is detected from any one of the detection outputs of the first impedance detection means or the detection output of the second impedance detection means. An end-of-life detection circuit that detects the end-of-life condition is provided, and when the end-of-life detection circuit detects the end of life of the discharge lamp, the inverter control circuit shifts the operation of the inverter circuit from the normal oscillation operation to a protective operation that reduces the output Since the lamp voltage rises abnormally at the end of the life of the discharge lamp, the end-of-life state of the discharge lamp can be detected from the detection output of the first or second impedance detection means, and the first Or, since the detection output of the second impedance detection means is also used as a detection signal for the end of life state, a circuit for detecting the end of life state is separately provided. Than it is possible to reduce the number of parts.
[0028]
In the invention of claim 13, in the invention of claim 12, the inverter control circuit causes the detection result of the current phase detection means to be prioritized over the detection result of the end-of-life detection circuit, and performs the protection operation. The protection operation can be performed reliably when the load is abnormal, and the reliability of the detection circuit is improved.
[0029]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Embodiments of the present invention will be described with reference to the drawings.
[0030]
(Embodiment 1)
FIG. 1 shows a schematic circuit diagram of the discharge lamp lighting device of the present embodiment. Since the basic configuration of this circuit is the same as the circuit shown in FIG. 18 described above, the same components are denoted by the same reference numerals, and the description thereof is omitted.
[0031]
In the present embodiment, in the circuit of FIG. 18 described above, the first impedance detector (first impedance detector) 4 that detects the impedance change of the resonance capacitor C1 as a voltage change, and the impedance change of the resonance inductor L1. A current phase for detecting the phase of the lamp current based on the detection results of the second impedance detection unit (second impedance detection means) 5 and the first and second
[0032]
The
[0033]
The
[0034]
FIG. 2 is a specific circuit diagram of the current
[0035]
In the rectifying /
[0036]
The rectifying /
[0037]
The comparator CP1 compares the output voltages Va ′ and Vb ′ of the rectifying /
[0038]
Hereinafter, a method in which the current
[0039]
FIG. 4 shows the relationship between the detection voltages Va and Vb and the oscillation frequency f of the
[0040]
The current
[0041]
The output signal Vc of the comparator CP1 is input to the
[0042]
When the current
[0043]
As described above, the first and second
[0044]
In this embodiment, the half-bridge
[0045]
(Embodiment 2)
FIG. 5 shows a circuit diagram of the discharge lamp lighting device of the present embodiment. In addition, since structures other than the
[0046]
In the present embodiment, the
[0047]
Here, since the resistance values of the resistors R1 to R4 are set so that the detection voltages Va and Vb are equal at the resonance frequencies f01 and f03 at the time of no load and when the discharge lamp is turned on, as in the first embodiment. In the advanced phase region, the voltage Vb is higher than the voltage Va (Va <Vb), and in the late phase region, the voltage Va is higher than the voltage Vb (Va> Vb). Therefore, the switching operation in the phase advance region of the
[0048]
Further, in this circuit, an abnormality occurs such that the discharge lamp La is removed or the filaments F1 and F2 are disconnected while the discharge lamp La is lit at the oscillation frequency f1 in which the switching operation of the
[0049]
At this time, since the detection output Vb of the second
[0050]
(Embodiment 3)
FIG. 6 shows a circuit diagram in which a part of the discharge lamp lighting device of the present embodiment can be omitted. In FIG. 6, the main circuit is omitted. Since the configuration other than the current
[0051]
In the discharge lamp lighting device of the first or second embodiment, the frequency range lower than the resonance frequency is a frequency range in which the switching operation of the
[0052]
In the current
[0053]
Therefore, in this circuit, the negative electrode of the reference power supply Vref1 that generates the differential voltage α at the frequency fα is connected to the output terminal of the rectifying and smoothing
[0054]
The output Vc of the comparator CP1 is input to the
[0055]
(Embodiment 4)
In the discharge lamp lighting device of the third embodiment described above, the reference power supply Vref1 is connected between the rectifying /
[0056]
At this time, in the frequency region where the oscillation frequency f of the
[0057]
(Embodiment 5)
FIG. 10 shows a circuit diagram in which a part of the discharge lamp lighting device of the present embodiment can be omitted. In FIG. 10, the main circuit is omitted, and the configuration other than the current
[0058]
In the discharge lamp lighting device of the first embodiment described above, the frequency range lower than the resonance frequency is a frequency range in which the switching operation of the
[0059]
Here, the frequency fα is higher than the resonance frequency by a predetermined frequency Δfα, the resonance output Vα at the frequency fα is equal to or higher than the voltage V11 that can start the discharge lamp La, and the circuit component such as the capacitor C1b. The frequency is set to a voltage lower than the maximum value V12 of the withstand voltage. Further, the frequency fβ is a frequency lower than the resonance frequency by a predetermined frequency Δfβ, and the resonance output Vβ at the frequency fβ is, as shown in FIG. 12, when the output of the
[0060]
In this circuit, in the discharge lamp lighting device of
[0061]
The comparator CP1 compares the level (Va ′ + α) obtained by adding the voltage α of the reference power supply Vref1 to the output Va ′ of the rectifying /
[0062]
Here, since the voltage α of the reference power supply Vref1 is set to a difference voltage (Vb′−Va ′) between the detection output Vb ′ and the detection output Va ′ at the frequency fα, the oscillation frequency f of the
[0063]
Since the voltage β of the reference power supply Vref2 is set to a difference voltage (Va′−Vb ′) between the detection output Va ′ and the detection output Vb ′ at the frequency fβ, the oscillation frequency f of the
[0064]
In the
[0065]
As described above, in this embodiment, the upper limit value and the lower limit value are provided in the frequency range in which the protective operation is performed by the
[0066]
By the way, FIG. 13 shows a resonance curve when the circuit configuration of the
[0067]
(Embodiment 6)
FIG. 14 shows a circuit diagram in which a part of the discharge lamp lighting device of the present embodiment can be omitted. In FIG. 14, the main circuit is omitted. Since the configuration other than the current
[0068]
In this circuit, in the circuit of FIG. 2 described above, the operational amplifier OP1 is used instead of the comparator CP1, and the detection outputs Va ′ and Vb ′ of the rectifying and smoothing
[0069]
Here, since the resistance values of the resistors R5 to R10 are set so that the detection outputs Va ′ and Vb ′ are substantially equal at the resonance frequency of the resonance circuit, the closer the oscillation frequency f of the
[0070]
In this circuit, when the magnitude of the differential output Ve of the operational amplifier OP1 falls below a predetermined threshold value, the
[0071]
(Embodiment 7)
FIG. 15 shows a circuit diagram in which a part of the discharge lamp lighting device of the present embodiment can be omitted. In FIG. 15, the main circuit is omitted. Since the configuration other than the current
[0072]
In this circuit, in the circuit of FIG. 2 described above, the voltage V3 of the reference power supply Vref3 is applied to the output terminal of the rectifying /
[0073]
Therefore, in the current
[0074]
(Embodiment 8)
FIG. 16 shows a circuit diagram in which a part of the discharge lamp lighting device of the present embodiment can be omitted. In FIG. 16, the main circuit is omitted. Since the configuration other than the end-of-life detection circuit 7 is the same as that of the first or second embodiment, the same components are denoted by the same reference numerals and description thereof is omitted.
[0075]
In the present circuit, an end-of-life detection circuit 7 comprising a comparator CP3 for comparing the level of the detection output Va ′ detected by the rectifying /
[0076]
As in the first embodiment, the
[0077]
Further, in the
[0078]
Here, FIG. 17 shows a resonance curve when the circuit configuration of the
[0079]
[0080]
When the discharge lamp La becomes unloaded due to the extinction of the discharge lamp La (resonance curve indicated by a in FIG. 17), or when the discharge lamp La is not mounted or the filament breaks (see FIG. 17). (Resonance curve shown in (b)), and at frequency points A and E (Va ′> Vb ′, Va ′> Vref4) where the detection output Va ′ is higher than the detection output Vb ′ or the reference voltage Vref4, the comparator CP3 Although the output becomes H level, the
[0081]
On the other hand, when the discharge lamp La is normally lit, the detection voltage Va ′ is lower than the reference voltage Vref4 and the frequency point I (Va ′> Vb ′, Va at which the detection voltage Va ′ is higher than the detection output Vb ′). In '<Vref4), the
[0082]
In this way, in the
[0083]
In addition, since there is a possibility that the end-of-life detection circuit 7 may erroneously detect at the time of preheating or starting the discharge lamp La, in general, the detection operation by the end-of-life detection circuit 7 is prohibited during this period. When a load change occurs (for example, the discharge lamp is disconnected), a detection operation is performed by the current
[0084]
【The invention's effect】
As described above, the invention of
[0085]
According to a second aspect of the present invention, in the first aspect of the present invention, the resonance capacitor includes a first capacitor connected between output terminals of the inverter circuit via a resonance inductor, and the first capacitor in parallel. And a second capacitor connected to the non-power supply side of the connected discharge lamp. Depending on whether the discharge lamp is mounted or whether the filament is disconnected, Since the resonance frequency of the first and second impedance detectors is changed by changing the configuration, it is possible to detect abnormalities such as discharge lamp disconnection and filament breakage from the detection results of the first and second impedance detectors. Compared with the case where it is provided separately, the number of parts is reduced, and the cost can be reduced.
[0086]
According to a third aspect of the present invention, in the first or second aspect of the invention, the oscillation frequency of the inverter circuit is higher than the resonant frequency of the resonant circuit constituted by the discharge lamp, the resonant inductor, and the resonant capacitor when the discharge lamp is turned on. The inverter control circuit shifts the operation of the inverter circuit from a normal oscillation operation to a protective operation that lowers the output when the voltage becomes low.The inverter control circuit determines that the phase of the inverter circuit is advanced from the detection result of the current phase detection means. When the operation in the region is detected, the operation of the inverter circuit is shifted to the protective operation, so that it is possible to prevent the circuit element such as the switching element from being stressed.
[0087]
According to a fourth aspect of the present invention, in the first or second aspect of the present invention, when the oscillation frequency of the inverter circuit becomes lower than a predetermined frequency upper limit value that is higher than the resonance frequency of the resonance circuit, the inverter control circuit operates the inverter circuit. In addition to the case where the inverter circuit is operating in the phase advance region, the inverter circuit is also operated when the output of the inverter circuit becomes higher than a predetermined voltage. Since the inverter control circuit shifts the operation of the inverter circuit to the protection operation, there is an effect that it is possible to prevent the circuit element such as the switching element from being stressed.
[0088]
The invention according to
[0089]
The invention according to
[0090]
The invention according to claim 7 is the invention according to
[0091]
The invention according to claim 8 is the invention according to claim 7, wherein the frequency lower limit value is a frequency at which the output of the inverter circuit at the frequency is the lowest, and the inverter circuit is lower than the frequency lower limit value. If the inverter circuit is operating at a low frequency, the output of the inverter circuit is sufficiently low and it is not necessary to perform a protection operation. Therefore, by operating the inverter circuit in a frequency range that is higher than the lower frequency limit and lower than the upper frequency limit. There is an effect that the stress applied to the circuit components of the inverter circuit can be reduced.
[0092]
According to a ninth aspect of the present invention, in the first to eighth aspects of the invention, the current phase detecting means compares the detected output of the first impedance detecting means with the detected output of the second impedance detecting means. And detecting the phase of the lamp current from the comparison result of the comparison unit, and comparing the detection outputs of the first and second impedance detection means with a simple circuit configuration to achieve a phase advance region There is an effect that the operation at can be detected.
[0093]
According to a tenth aspect of the present invention, in the first to eighth aspects of the invention, the current phase detection means detects a difference between the detection output of the first impedance detection means and the detection output of the second impedance detection means. And the phase of the lamp current is detected from the output of the difference detector, and the output of the difference detector is inverted before and after the resonance frequency, so that the operation in the phase advance region can be performed with a simple circuit configuration. The frequency that can be detected and the output of the difference detector becomes smaller as the oscillation frequency of the inverter circuit is closer to the resonance frequency, so the frequency at which the oscillation frequency of the inverter circuit is closer to the resonance frequency and the output of the inverter circuit abnormally increases There is also an effect that the range can be detected.
[0094]
According to an eleventh aspect of the invention, in the first to tenth aspects of the invention, the inverter control circuit operates the inverter circuit regardless of the output of the current phase detection means from when the power is turned on until the inverter circuit starts oscillating operation. And has the effect of preventing the influence of erroneous detection and non-operation of the current phase detection circuit at the start of the oscillation operation.
[0095]
According to a twelfth aspect of the present invention, in the first to eleventh aspects of the invention, the detection output of the discharge lamp is detected from any one of the detection outputs of the first impedance detection means or the detection output of the second impedance detection means. An end-of-life detection circuit that detects the end-of-life condition is provided, and when the end-of-life detection circuit detects the end of life of the discharge lamp, the inverter control circuit shifts the operation of the inverter circuit from the normal oscillation operation to a protective operation that reduces the output Since the lamp voltage rises abnormally at the end of the life of the discharge lamp, the end-of-life state of the discharge lamp can be detected from the detection output of the first or second impedance detection means, and the first Or, since the detection output of the second impedance detection means is also used as a detection signal for the end of life state, when a circuit for detecting the end of life state is provided separately Base there is an effect of reducing the number of parts.
[0096]
The invention of claim 13 is characterized in that, in the invention of claim 12, the inverter control circuit causes the detection result of the current phase detection means to be prioritized over the detection result of the end of life detection circuit, and performs the protection operation. The protective operation can be performed reliably when the load is abnormal, and the reliability of the detection circuit is improved.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a circuit diagram of a discharge lamp lighting device according to a first embodiment.
FIG. 2 is a specific circuit diagram that can be partially omitted.
FIG. 3 is a diagram showing the relationship between the oscillation frequency and the output voltage of the first and second impedance detectors when there is no load.
FIG. 4 is a diagram showing the relationship between the oscillation frequency and the output voltages of the first and second impedance detectors during steady lighting as described above.
FIG. 5 is a circuit diagram of the discharge lamp lighting device according to the second embodiment.
FIG. 6 is a specific circuit diagram in which a part of the discharge lamp lighting device of
FIG. 7 is a diagram showing the relationship between the oscillation frequency and the output voltage of the first and second impedance detectors when there is no load.
FIG. 8 is a diagram showing the relationship between the oscillation frequency and the resonance output at the time of no load and steady lighting.
FIG. 9 is a diagram showing the relationship between the oscillation frequency and the output voltage of the first and second impedance detectors when the discharge lamp lighting device of
FIG. 10 is a specific circuit diagram in which a part of the discharge lamp lighting device of
FIG. 11 is a diagram showing the relationship between the oscillation frequency and the output voltage of the first and second impedance detectors when there is no load.
FIG. 12 is a diagram showing the relationship between the oscillation frequency and the resonance output at the time of no load and steady lighting.
FIG. 13 is a diagram showing the relationship between the oscillation frequency and the resonance output at the time of no load and steady lighting.
FIG. 14 is a specific circuit diagram in which a part of the discharge lamp lighting device of
FIG. 15 is a specific circuit diagram in which a part of the discharge lamp lighting device of Embodiment 7 can be omitted.
FIG. 16 is a specific circuit diagram in which a part of the discharge lamp lighting device of Embodiment 8 can be omitted.
FIG. 17 is a diagram showing the relationship between the oscillation frequency and the resonance output at the time of no load and steady lighting.
FIG. 18 is a block diagram of a conventional discharge lamp lighting device.
FIG. 19 is a specific circuit diagram of the above.
FIG. 20 is a diagram showing frequency characteristics of a resonance voltage generated in the above-described resonance circuit.
FIG. 21 is a main part circuit diagram showing another discharge lamp lighting device according to the first embodiment.
FIG. 22 is a block diagram of another discharge lamp lighting device according to the above.
FIG. 23 is a diagram showing frequency characteristics of a resonance voltage generated in the above-described resonance circuit.
[Explanation of symbols]
1 Rectification smoothing circuit
2 Inverter circuit
3 Load circuit
4 First impedance detector
5 Second impedance detector
6 Current phase detection circuit
C1, C2 capacitors
L1 inductor
La discharge lamp
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