JP4310729B2 - Multi-fuel engine - Google Patents

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JP4310729B2 JP2003027849A JP2003027849A JP4310729B2 JP 4310729 B2 JP4310729 B2 JP 4310729B2 JP 2003027849 A JP2003027849 A JP 2003027849A JP 2003027849 A JP2003027849 A JP 2003027849A JP 4310729 B2 JP4310729 B2 JP 4310729B2
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Landscapes

  • Exhaust Gas After Treatment (AREA)
  • Output Control And Ontrol Of Special Type Engine (AREA)
  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、気体燃料や液体燃料等を含む複数種の燃料を切り替えて使用することができる多種燃料エンジン、および、その運転方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、圧縮天然ガス(CNG)等の気体燃料やガソリン等の液体燃料等を含む複数種の燃料を切り替えて使用することができる多種燃料エンジンが知られている。そして、この種のエンジンに適用される燃料供給装置としては、例えば特許文献1に記載されたものが知られている。また、複数の気筒のうち、少なくとも1気筒が天然ガス等の気体燃料を用いて運転される一方、残りの気筒が軽油等の液体燃料を用いて運転されるエンジンも知られている(例えば、特許文献2参照。)。このエンジンでは、液体燃料を用いて運転される気筒からの排気と、気体燃料を用いて運転される気筒から排出された後、三元触媒を通過した排気とがNOx還元触媒に導かれる。これにより、排気中のNOx成分は、NOx還元触媒において、気体燃料で運転される気筒からの排気が三元触媒にて反応することにより得られたアンモニアを還元剤として還元されることになる。
【0003】
【特許文献1】
特開2000−110665号公報
【特許文献2】
特開平9−4441号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、近年では、エンジンの低燃費化および高出力化という観点から、いわゆる希薄燃焼運転可能なエンジンの普及が進められており、複数種の燃料を切り替えて使用可能な多種燃料エンジンについても、同様に、希薄燃焼運転を実行可能であることが求められるようになってきている。ここで、多種燃料エンジンにおいて希薄燃焼運転を実行した場合、エンジン排気中のNOx成分を三元触媒により十分に除去することは困難である。従って、この場合、例えばNOx吸蔵触媒に希薄燃焼に伴って発生したNOx成分を吸蔵させると共に、所定のタイミングで触媒に吸蔵されたNOx成分を還元する必要が生じる。しかしながら、希薄燃焼運転される多種燃料エンジンに関しては、十分な還元性能を得られなかったり、触媒を熱損傷させてしまったりするといった問題が指摘されている。
【0005】
そこで、本発明は、触媒の損傷等を防止しつつ、触媒に対する還元処理を確実に実行し、低燃費化および低公害化を達成することができる多種燃料エンジンおよびその運転方法の提供を目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明による多種燃料エンジンは、複数種の燃料を切り替えて使用することができる多種燃料エンジンにおいて、エンジン排気が導入される排気路と、排気路に設けられた触媒とを備え、触媒に対する還元処理を実行する際に、複数種の燃料のうち、還元処理に適した燃料を用いて運転されることを特徴とする。
【0007】
この多種燃料エンジンは、CNG等の気体燃料やガソリン等の液体燃料等を含む複数種の燃料を切り替えて使用可能なものである。また、この多種燃料エンジンの排気路には、希薄燃焼運転時に増加するエンジン排気中のNOx成分を処理するための触媒が設置されている。そして、この多種燃料エンジンでは、触媒に対する還元処理のために、複数種の燃料のうち、触媒に対する還元処理(NOx成分の還元)に適した燃料のみが使用される。これにより、失火による触媒の損傷等を防止すると共に、必要以上に燃料を消費することなく触媒に対する還元処理を良好に実行可能となり、低燃費化および低公害化を容易に達成することができる。
【0008】
この場合、複数種の燃料には、ガソリンが含まれており、触媒に対する還元処理を実行する際には、多種燃料エンジンがガソリンを用いて運転されると好ましい。
【0009】
このように、ガソリンを用いたリッチ運転等によって触媒に対する還元処理を実行することにより、例えばCNG等の気体燃料を用いて還元処理を実行した際に生じがちなリッチ失火による触媒の熱損傷を確実に防止することが可能となり、かつ、還元処理性能の低下を抑制することができる。また、触媒に対する還元処理にガソリンのみを用いることにより、必要以上に燃料を消費することなく、良好な還元処理を実行することができる。
【0010】
更に、本発明の多種燃料エンジンは、触媒に対する還元処理を実行する際に、還元処理に適した燃料を用いてリッチスパイク運転されると好ましい。
【0011】
また、本発明の多種燃料エンジンには、複数種の燃料それぞれの使用量を積算する積算手段と、積算手段によって求められた複数種の燃料それぞれの使用量に基づいて、還元処理を実行するタイミングを決定する還元タイミング決定手段とが更に備えられると好ましい。
【0012】
一般に、多種燃料エンジンに適用される各種燃料には、触媒を被毒してその性能を劣化させる硫黄成分が少なからず含まれており、硫黄成分による触媒の被毒状態に応じて、触媒に対する還元処理のインターバルを短くする必要がある。また、硫黄成分の含有量は燃料によって異なり、特に、ガソリン等の液体燃料では、その含有量が多い。このため、触媒の硫黄成分による被毒状態は、複数種の燃料それぞれの使用量に応じて変化することから、還元処理を行なう頻度も、複数種の燃料それぞれの使用量に応じて変化させる必要がある。
【0013】
これに対して、かかる構成のように、複数種の燃料それぞれの使用量を積算し、求められた複数種の燃料それぞれの使用量に基づいて還元処理の実行タイミングを決定すれば、還元処理のインターバルを必要以上に短くしてしまうことが防止されるので、還元処理の実施を必要最小限にすることが可能となる。これにより、触媒に対する還元処理に伴う燃費悪化を効果的に抑制することができる。
【0014】
また、上記触媒は、NOx吸蔵触媒であり、還元タイミング決定手段は、積算手段によって求められた複数種の燃料それぞれの使用量からNOx吸蔵触媒の硫黄成分による被毒状態を推定し、推定したNOx吸蔵触媒の被毒状態に基づいて、還元処理を実行するタイミングを決定すると好ましい。
【0015】
更に、複数種の燃料には、気体燃料が含まれており、気体燃料を供給するための気体燃料供給路と、気体燃料供給路に設けられた硫黄成分除去手段とを更に備えると好ましい。
【0016】
一般に、CNG等の気体燃料における硫黄成分の含有量は比較的少なく、しかも、その硫黄成分は、比較的容易に除去され得るものである。従って、かかる構成のように、気体燃料供給路に硫黄成分除去手段を備えておけば、気体燃料中の硫黄成分は、触媒よりも上流側で除去されることから、気体燃料中の硫黄成分による触媒の被毒を阻止することができる。これにより、触媒に対する還元処理のインターバルをより一層長くすることが可能となり、還元処理に伴う燃費悪化を極めて効果的に抑制することができる。
【0017】
この場合、気体燃料の使用量に基づいて、硫黄成分除去手段を交換すべき時期であるか否かを判定する手段を更に備えると好ましい。
【0018】
このような構成を採用すれば、適切なタイミングで硫黄成分除去手段を交換可能となる。これにより、気体燃料中の硫黄成分が硫黄成分除去手段を通過して触媒に達してしまう事態を確実に防止することができるので、気体燃料中の硫黄成分によって触媒が被毒されてしまうことを確実に阻止することが可能となる。
【0019】
本発明による他の多種燃料エンジンは、少なくとも気体燃料を含む複数種の燃料を切り替えて使用することができる多種燃料エンジンにおいて、気体燃料を供給するための気体燃料供給路と、気体燃料供給路に設けられた硫黄成分除去手段とを備えることを特徴とする。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、図面と共に本発明による多種燃料エンジンおよびその運転方法の好適な実施形態について詳細に説明する。
【0021】
図1は、本発明による多種燃料エンジンを示す概略構成図である。同図に示される多種燃料エンジン1は、圧縮天然ガス(CNG)やプロパンガス(LPG)といった気体燃料(炭素数4以下の炭化水素系気体燃料)や、ガソリン等の液体燃料等を含む複数種の燃料を切り替えて使用可能な、いわゆるバイフューエルエンジンである。多種燃料エンジン1では、複数の気筒(図1には、1気筒のみが示される)の各燃焼室CR内に気体燃料あるいは液体燃料が直接噴射され、各燃焼室CR内で混合気が燃焼してピストン2を往復移動させる結果、出力軸Sから動力が得られる。
【0022】
本実施形態の多種燃料エンジン1は、例えば、気体燃料であるCNGと、液体燃料であるガソリンとを選択的に切り替えて燃料として用いるものであり、各燃焼室CR内に臨むようにシリンダヘッドに配設されたガスインジェクタ3およびガソリンインジェクタ4をそれぞれ複数有する。ガスインジェクタ3は、ガス供給管(気体燃料供給路)5を介して、CNGを貯留するガスボンベ7に接続されており、燃料としてのCNGを対応する燃焼室CR内に直接噴射する。また、ガソリンインジェクタ4は、ガソリン供給管6を介して、ガソリンを貯留するガソリンタンク8に接続されており、燃料としてのガソリンを対応する燃焼室CR内に直接噴射する。なお、ここでは、多種燃料エンジン1は、いわゆる直噴エンジンとして説明されるが、これに限られるものではなく、本発明が吸気管内噴射式のエンジンにも適用され得ることはいうまでもない。
【0023】
各燃焼室CRの吸気ポートは、エアクリーナ9に連なる吸気マニホールド10にそれぞれ接続され、各燃焼室CRの排気ポートは、排気マニホールド(排気路)11にそれぞれ接続されている。また、多種燃料エンジン1のシリンダヘッドには、吸気ポートを開閉する吸気弁Viと、排気ポートを開閉する排気弁Veとが各気筒ごとに配設されている。更に、多種燃料エンジン1のシリンダヘッドには、複数の点火プラグ12が各燃焼室CR内に臨むように配設されている。
【0024】
また、多種燃料エンジン1のピストン2は、いわゆる深皿頂面型に構成されており、その上面には、凹部2aが形成されている。多種燃料エンジン1では、各燃焼室CR内に空気を大量に吸入させた状態で、ガスインジェクタ3またはガソリンインジェクタ4から各ピストン2の凹部2aに向けてCNGまたはガソリンが直接噴射される。これにより、点火プラグ12の近傍に燃料と空気との混合気の層が周囲の空気層と分離された状態で形成(成層化)される。この結果、多種燃料エンジン1では、極めて希薄な混合気を用いて安定した希薄燃焼運転を実行することが可能となる。
【0025】
一方、このように成層希薄燃焼運転が実行された場合、多種燃料エンジン1の排気中のNOx成分が増加する。このため、エンジン1の排気マニホールド11は、NOx吸蔵還元触媒を含む触媒装置14に接続されている。そして、各燃焼室CRからの排気中のNOx成分は、触媒装置14のNOx吸蔵還元触媒によって吸蔵され、触媒に吸蔵されたNOx成分は、触媒装置14に対して所定のタイミングで実行される還元処理によって還元される。
【0026】
また、多種燃料エンジン1は、制御手段として機能するECU15を含む。ECU15は、何れも図示されないCPU、ROM、RAM、入出力ポート、および、記憶装置等を含むものである。そして、ECU15の入出力ポートには、上述のガスインジェクタ3およびガソリンインジェクタ4、点火プラグ12、更に、図示されない各種センサ類等が接続される。ECU15は、記憶装置に記憶されている各種マップ等を用いると共に、各種センサの検出値等に基づいて、ガスインジェクタ3またはガソリンインジェクタ4の動作タイミング、ガスインジェクタ3またはガソリンインジェクタ4からの燃料噴射量、更には、各吸気弁Viおよび各排気弁Veの開閉動作等を制御する。
【0027】
次に、図2〜図4を参照しながら、上述の多種燃料エンジン1の動作について説明する。
【0028】
図2に示されるように、エンジン1が始動されると、ECU15は、スロットル開度、回転数センサの検出値、その他センサの検出値等に基づいて、希薄燃焼運転を実行するか否かを判定する(S10)。ECU15は、S10にて希薄燃焼運転を実行すべきではないと判断した場合、所定の条件に従って気体燃料と液体燃料とのうちの何れを用いるか決定した後、理想空燃比のもとでストイキ燃焼運転を実行させる(S12)。
【0029】
一方、ECU15は、S10にて希薄燃焼運転を実行すべきと判断した場合、燃料として、気体燃料(CNG)と液体燃料(ガソリン)とのうちの何れを用いて希薄燃焼運転を実行するか決定する(S14)。本実施形態では、S14の処理において、基本的にCNGが優先的に燃料として選択される。すなわち、ECU15は、S14にて、ガスボンベ7に設けられている残量計(図示省略)の指示値から、ガスボンベ7内のCNGの残量を求め、ガスボンベ7内にCNGが残っている場合、CNGを燃料として選択する。
【0030】
S14にてCNGを燃料として選択した場合、ECU15は、CNGを用いたエンジン1の希薄燃焼運転が実行されるように、各ガスインジェクタ3および各点火プラグ12等を制御する(S16)。一方、S14にてガソリンを燃料として選択した場合、ECU15は、ガソリンを用いたエンジン1の希薄燃焼運転が実行されるように、各ガソリンインジェクタ4および各点火プラグ12等を制御する(S18)。
【0031】
このようにして、S16またはS18にて、エンジン1の成層希薄燃焼運転が実行されると、各燃焼室CRの排気ポートからは、NOx成分を比較的多く含んだ排気が排出される。各燃焼室CRからの排気は、排気マニホールド11を介して触媒装置14へと導かれ、排気中のNOx成分は、触媒装置14のNOx吸蔵還元触媒によって吸蔵される。従って、多種燃料エンジン1では、NOx吸蔵還元触媒に吸蔵されたNOx成分を還元する必要が生じる。このため、ECU15は、S16またはS18における処理の後、触媒装置14に対する還元処理を実行する必要性、すなわち、触媒装置14のNOx吸蔵還元触媒に吸蔵されているNOx成分を還元する必要性の有無を判定する(S20)。
【0032】
ここで、多種燃料エンジン1において使用されるガソリンやCNGには、触媒装置14のNOx吸蔵還元触媒を被毒してその性能を劣化させる硫黄成分が含まれている。従って、硫黄成分による触媒の被毒状態に応じて、触媒装置14に対する還元処理(NOx成分の還元)のインターバルを短くする必要がある。また、硫黄成分の含有量は燃料によって異なり、CNGの硫黄成分の含有濃度は、およそ6ppm程度であるのに対して、ガソリン等の液体燃料における硫黄成分の含有濃度は大きく、例えば、レギュラーガソリンの場合、およそ50ppm程度である。従って、NOx吸蔵還元触媒の硫黄成分による被毒状態は、各燃料それぞれの使用量に応じて変化するので、還元処理を行なう頻度も、CNGおよびガソリンそれぞれの使用量に応じて変化させる必要がある。
【0033】
これらの点に鑑みて、多種燃料エンジン1のECU15は、S20における判定処理のために、図2に示される一連の処理等とは独立に、図3に示されるような処理を実行している。すなわち、ECU15は、多種燃料エンジン1の稼動中、CNG(気体燃料)とガソリン(液体燃料)とのうち、何れの燃料が使用されているか(本実施形態では、CNG(気体燃料)が使用されているか否か)を判定する(S30)。
【0034】
そして、ECU15は、S30にて、CNGが燃料として使用されていると判断した場合、ガスボンベ7の残量計の指示値等に基づいて、CNGのトータルの使用量Qgasを算出(積算)し、算出した使用量Qgasを所定の記憶領域に格納する(S32)。また、S30にて、CNGが燃料として使用されていないと(ガソリンが燃料として使用されていると)判断した場合には、ECU15は、ガソリンタンク8の残量計の指示値等に基づいて、ガソリンのトータルの使用量Qliquidを算出(積算)し、算出した使用量Qliquidを所定の記憶領域に格納する(S34)。
【0035】
ECU15は、S32またはS34にて、CNGの使用量Qgasまたはガソリンの使用量Qliquidを求めると、触媒装置14のNOx吸蔵還元触媒の硫黄成分による被毒状態を推定するための硫黄被毒相当燃料量Qを算出する(S36)。ここで、硫黄被毒相当燃料量Qは、CNG(気体燃料)とガソリン(液体燃料)との硫黄含有量の差を考慮して、
Q=α×Qgas+Qliquid (ただし、α<1)
として算出される。これにより、係数αを適切に設定しておくことにより、CNGとガソリンとの切り替えが任意のタイミングで行なわれたとしても、硫黄成分によるNOx吸蔵還元触媒の被毒状態を正確に推定することが可能となる。
【0036】
ECU15は、S36にて硫黄被毒相当燃料量Qを算出すると、更に、触媒装置14に対する還元処理(NOx成分の還元)の実行間隔であるNOx還元インターバルTiを算出する(S38)。ここで、図4からわかるように、NOx還元インターバルTiは、S36にて求められる硫黄被毒相当燃料量Qに概ね比例して減少する。従って、当該比例係数をa(ただし、a>0)とし、硫黄成分による触媒被毒が無いと仮定した場合に定まるNOx還元インターバルをT0とすると、NOx還元インターバルTiは、
Ti=T0−a×Q
として算出される。
【0037】
ECU15は、このようにして算出したNOx還元インターバルTiを所定の記憶領域に格納する。そして、上述のS30〜S38までの一連の処理は、多種燃料エンジン1が稼動している間、ECU15によって繰り返し実行され、NOx還元インターバルTiの値は、CNGおよびガソリンの使用量に応じて随時更新されていくことになる。
【0038】
さて、図2に戻って、S20における判定処理について説明すると、ECU15は、S20にて、所定の記憶領域に格納されているNOx還元インターバルTiを読み出し、読み出したNOx還元インターバルTiに基づいて、その時点で触媒装置14に対するNOx還元処理を実行すべきか否かを判定する。そして、ECU15は、S20にて、触媒装置14に対するNOx還元処理を実行すべきであると判断した場合、それまでの間に使用されていた燃料がCNGであるかガソリンであるかに拘わらず、NOx成分を還元するために、ガソリンを用いたエンジン1のリッチスパイク運転を実行させる(S22)。すなわち、S22にて、ECU15は、各燃焼室CR内が一時的かつ急激に、燃料希薄な状態(リーン状態)から燃料過剰な状態(リッチ状態)になるように、各ガソリンインジェクタ4を制御する。
【0039】
このように、複数種の燃料(CNGおよびガソリン)のうち、CNG(気体燃料)と比較してNOx還元処理に適した燃料であるガソリンを用いたリッチスパイク運転を行うことにより、例えばCNG等の気体燃料を用いてNOx還元処理を実行した際に生じがちなリッチ失火によるNOx吸蔵還元触媒の熱損傷を確実に防止することが可能となり、かつ、還元処理性能の低下をも抑制することができる。また、上記還元処理にガソリンのみを用いることにより、結果的に、必要以上に燃料を消費することなく触媒を良好に還元処理することが可能となる。この結果、多種燃料エンジン1によれば、低燃費化および低公害化を容易に達成することができる。
【0040】
更に、多種燃料エンジン1では、複数種の燃料(CNGおよびガソリン)それぞれの使用量を積算し、複数種の燃料それぞれの使用量に基づいて硫黄被毒相当燃料量Qが求められ、かかる硫黄被毒相当燃料量Qを用いて定められたNOx還元インターバルTiに基づいて触媒装置14に対する還元処理の実行タイミングが決定される。従って、触媒装置14に対する還元処理のインターバルTiを必要以上に短くしてしまうことが防止され、NOx還元処理の実施を必要最小限にすることが可能となることから、NOx還元処理に伴う燃費悪化を効果的に抑制することができる。
【0041】
なお、多種燃料エンジン1では、図2におけるS12およびS22における処理の後、ならびに、S20にてNOx還元処理を実行するタイミングではないと判断された場合には、上述のS10〜S22の処理が再度ECU15によって実行されることになる。
【0042】
図5は、触媒装置に対する還元処理の実行タイミングを決定する手順の他の例を説明するためのフローチャートである。
【0043】
図5に示される一連の処理を実行するに際しては、図1において二点鎖線で示されるように、ガスボンベ7からガスインジェクタ3に気体燃料(CNG)を供給するためのガス供給管(気体燃料供給路)5の中途に活性炭やゼオライト等を含む硫黄成分吸着材16(硫黄成分除去手段)が組み込まれる。
【0044】
ここで、炭素数4以下の炭化水素系気体燃料等には、本来硫黄成分は含まれてはおらず、CNG等の気体燃料には、ガス漏れ等を判別するための附臭剤として添加される比較的少量の硫黄化合物(例えばメルカプタン)が含まれるだけである。そして、CNG等に含まれる硫黄成分は、活性炭やゼオライト等からなる吸着材を用いて容易に除去することが可能である。従って、ガス供給管5の中途に硫黄成分吸着材16を備えておけば、CNG中の硫黄成分は、触媒装置14よりも上流側で除去されることから、CNG中の硫黄成分によるNOx吸蔵還元触媒の被毒を極めて確実に阻止することができる。
【0045】
そして、硫黄成分吸着材16が使用される場合、図5に示されるように、ECU15は、多種燃料エンジン1の稼動中、ガソリン(液体燃料)が使用されているか否か)を判定する(S50)。更に、ECU15は、S50にて、ガソリンが燃料として使用されていると判断した場合にのみ、ガソリンタンク8の残量計の指示値等に基づいて、ガソリンのトータルの使用量Qliquidを積算し、算出した使用量Qliquidを所定の記憶領域に格納する(S52)。
【0046】
S52の処理後、ならびに、S50にてガソリンが燃料として使用されていない(CNGが燃料として使用されている)と判断した場合、ECU15は、S54にて、硫黄被毒相当燃料量Qを、Q=Qliquidとして設定し、更に、S56にて、NOx還元インターバルTiを、Ti=T0−a×Qとして算出する。これにより、CNG(気体燃料)中の硫黄成分によるNOx吸蔵還元触媒の被毒がゼロに見積もられることになるので、その分だけ、触媒装置14のNOx吸蔵還元触媒に対する還元処理のインターバルTiを長くすることが可能となり、還元処理に伴う燃費悪化を極めて効果的に抑制することができる。
【0047】
また、図6に示されるように、ガス供給管5の中途に硫黄成分吸着材16を備えた場合であっても、図3の例と同様にしてCNG(気体燃料)の使用量Qgasを積算し(S32)、算出されたCNGの使用量Qgasに基づいて、硫黄成分吸着材16を交換すべき時期であるか否かを判定するようにECU15が構成されてもよい。この場合、ECU15は、S40において、S32にて算出された気体燃料の使用量Qgasと、予め定められた閾値とを比較し、気体燃料の使用量Qgasが閾値を上回っていると判断した場合に、多種燃料エンジン1の適用対象である車両等のダッシュボード等に装備されたインジケータを点灯させる(S42)。
【0048】
このような構成を採用すれば、適切なタイミングで硫黄成分吸着材16を交換可能となる。これにより、気体燃料(CNG)中の硫黄成分が硫黄成分吸着材16を通過して触媒装置14に達してしまう事態を確実に防止することができるので、気体燃料中の硫黄成分によってNOx吸蔵還元触媒が被毒されてしまうことを確実に阻止することが可能となる。なお、図6に示される例では、S40およびS42における処理がS38における処理の後に実行されているが、これに限られるものではない。すなわち、S40およびS42における処理は、S32におけるQgasの算出ステップの直後等、任意のタイミングで実行され得る。
【0049】
【発明の効果】
以上説明されたように、本発明によれば、触媒の損傷等を防止しつつ、触媒に対する還元処理を確実に実行し、低燃費化および低公害化を達成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による多種燃料エンジンを示す概略構成図である。
【図2】図1の多種燃料エンジンの動作を説明するためのフローチャートである。
【図3】触媒装置に対する還元処理の実行タイミングを決定する手順を説明するためのフローチャートである。
【図4】硫黄被毒相当燃料量とNOx還元インターバルとの関係を示すグラフである。
【図5】触媒装置に対する還元処理の実行タイミングを決定する手順の他の例を説明するためのフローチャートである。
【図6】触媒装置に対する還元処理の実行タイミングを決定する手順の更に他の例を説明するためのフローチャートである。
【符号の説明】
1 多種燃料エンジン
2 ピストン
2a 凹部
3 ガスインジェクタ
4 ガソリンインジェクタ
5 ガス供給管
11 排気マニホールド
12 点火プラグ
14 触媒装置
15 ECU
16 硫黄成分吸着材
CR 燃焼室
[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a multi-fuel engine capable of switching and using a plurality of types of fuel including gaseous fuel and liquid fuel, and an operation method thereof.
[0002]
[Prior art]
2. Description of the Related Art Conventionally, a multi-fuel engine that can switch and use a plurality of types of fuel including gas fuel such as compressed natural gas (CNG) and liquid fuel such as gasoline is known. As a fuel supply device applied to this type of engine, for example, the one described in Patent Document 1 is known. An engine in which at least one cylinder among a plurality of cylinders is operated using a gaseous fuel such as natural gas while the remaining cylinders are operated using a liquid fuel such as light oil is also known (for example, (See Patent Document 2). In this engine, exhaust from a cylinder operated using liquid fuel and exhaust after passing through a three-way catalyst after being exhausted from a cylinder operated using gaseous fuel are led to a NOx reduction catalyst. As a result, the NOx component in the exhaust gas is reduced by using, as the reducing agent, ammonia obtained by the exhaust gas from the cylinder operated by the gaseous fuel reacting in the three-way catalyst in the NOx reduction catalyst.
[0003]
[Patent Document 1]
Japanese Patent Laid-Open No. 2000-110665 [Patent Document 2]
Japanese Patent Laid-Open No. 9-4441
[Problems to be solved by the invention]
By the way, in recent years, from the viewpoint of low fuel consumption and high output of an engine, an engine capable of so-called lean combustion operation has been popularized, and the same applies to a multi-fuel engine that can be used by switching between plural kinds of fuels. In addition, it has been demanded that the lean combustion operation can be performed. Here, when the lean combustion operation is executed in the multifuel engine, it is difficult to sufficiently remove the NOx component in the engine exhaust by the three-way catalyst. Therefore, in this case, for example, it is necessary to cause the NOx storage catalyst to store the NOx component generated by the lean combustion, and to reduce the NOx component stored in the catalyst at a predetermined timing. However, with respect to a multifuel engine that is operated with lean combustion, problems have been pointed out that sufficient reduction performance cannot be obtained or the catalyst is thermally damaged.
[0005]
Therefore, the present invention aims to provide a multi-fuel engine that can reliably reduce the catalyst while preventing the damage of the catalyst and the like, and achieve low fuel consumption and low pollution, and an operation method thereof. To do.
[0006]
[Means for Solving the Problems]
The multi-fuel engine according to the present invention is a multi-fuel engine capable of switching and using a plurality of types of fuels, and includes an exhaust path into which engine exhaust is introduced and a catalyst provided in the exhaust path, and a reduction process for the catalyst Is performed using a fuel suitable for reduction treatment among a plurality of types of fuels.
[0007]
This multi-fuel engine can be used by switching a plurality of types of fuel including gas fuel such as CNG and liquid fuel such as gasoline. In addition, a catalyst for treating NOx components in the engine exhaust that increase during lean combustion operation is installed in the exhaust passage of the multifuel engine. In this multi-fuel engine, only a fuel suitable for the reduction process (reduction of NOx components) among the plurality of types of fuels is used for the reduction process for the catalyst. As a result, the catalyst can be prevented from being damaged due to misfire, and the reduction process for the catalyst can be performed satisfactorily without consuming more fuel than necessary, and fuel consumption and pollution can be easily achieved.
[0008]
In this case, gasoline is included in the plurality of types of fuel, and it is preferable that the multi-fuel engine is operated using gasoline when performing the reduction process on the catalyst.
[0009]
In this way, by performing the reduction process on the catalyst by a rich operation using gasoline or the like, for example, the thermal damage of the catalyst due to the rich misfire that tends to occur when the reduction process is performed using a gaseous fuel such as CNG is ensured. Can be prevented, and the reduction in reduction performance can be suppressed. Further, by using only gasoline for the reduction process for the catalyst, it is possible to execute a good reduction process without consuming more fuel than necessary.
[0010]
Furthermore, the multi-fuel engine of the present invention is preferably operated in a rich spike operation using a fuel suitable for the reduction process when the reduction process is performed on the catalyst.
[0011]
In the multi-fuel engine of the present invention, an integration means for integrating the usage amounts of each of the plurality of types of fuel, and a timing for executing the reduction process based on the usage amounts of each of the plurality of types of fuel obtained by the integration means. It is preferable that a reduction timing determining means for determining
[0012]
In general, various fuels applied to multi-fuel engines contain a considerable amount of sulfur components that poison the catalyst and degrade its performance. Depending on the poisoning state of the catalyst by the sulfur component, reduction to the catalyst is possible. It is necessary to shorten the processing interval. Further, the content of the sulfur component varies depending on the fuel, and in particular, the content of liquid fuel such as gasoline is large. For this reason, since the poisoning state by the sulfur component of the catalyst changes according to the amount of each of the plurality of types of fuel used, the frequency of performing the reduction treatment also needs to be changed according to the amount of each of the types of fuel used. There is.
[0013]
On the other hand, if the usage amount of each of the plurality of types of fuel is integrated and the execution timing of the reduction processing is determined based on the obtained usage amount of each of the plurality of types of fuel as in this configuration, the reduction processing is performed. Since the interval is prevented from being shortened more than necessary, it is possible to minimize the implementation of the reduction process. Thereby, the fuel consumption deterioration accompanying the reduction process with respect to a catalyst can be suppressed effectively.
[0014]
The catalyst is a NOx storage catalyst, and the reduction timing determination means estimates the poisoning state due to the sulfur component of the NOx storage catalyst from the amount of each of the plurality of types of fuel obtained by the integration means, and estimates the estimated NOx. It is preferable to determine the timing for executing the reduction process based on the poisoning state of the storage catalyst.
[0015]
Further, the plurality of types of fuels include gaseous fuel, and it is preferable to further include a gaseous fuel supply path for supplying the gaseous fuel and a sulfur component removing means provided in the gaseous fuel supply path.
[0016]
In general, the content of a sulfur component in a gaseous fuel such as CNG is relatively small, and the sulfur component can be removed relatively easily. Therefore, if the sulfur component removing means is provided in the gaseous fuel supply path as in such a configuration, the sulfur component in the gaseous fuel is removed upstream from the catalyst, so that it depends on the sulfur component in the gaseous fuel. Catalyst poisoning can be prevented. Thereby, it becomes possible to further lengthen the interval of the reduction process with respect to the catalyst, and it is possible to extremely effectively suppress the deterioration in fuel consumption accompanying the reduction process.
[0017]
In this case, it is preferable to further include means for determining whether it is time to replace the sulfur component removing means based on the amount of gaseous fuel used.
[0018]
If such a configuration is adopted, the sulfur component removing means can be replaced at an appropriate timing. As a result, it is possible to reliably prevent the sulfur component in the gaseous fuel from passing through the sulfur component removing means and reaching the catalyst, so that the catalyst is poisoned by the sulfur component in the gaseous fuel. It becomes possible to prevent it reliably.
[0019]
Another multi-fuel engine according to the present invention is a multi-fuel engine in which a plurality of types of fuel including at least a gaseous fuel can be switched and used. In the multi-fuel engine, a gaseous fuel supply path for supplying gaseous fuel, and a gaseous fuel supply path And a sulfur component removing means provided.
[0020]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Hereinafter, preferred embodiments of a multi-fuel engine and an operation method thereof according to the present invention will be described in detail with reference to the drawings.
[0021]
FIG. 1 is a schematic diagram showing a multi-fuel engine according to the present invention. A multi-fuel engine 1 shown in FIG. 1 includes a plurality of types including gaseous fuel (hydrocarbon gas fuel having 4 or less carbon atoms) such as compressed natural gas (CNG) and propane gas (LPG), and liquid fuel such as gasoline. This is a so-called bi-fuel engine that can be used by switching the fuel. In the multi-fuel engine 1, gaseous fuel or liquid fuel is directly injected into each combustion chamber CR of a plurality of cylinders (only one cylinder is shown in FIG. 1), and the air-fuel mixture burns in each combustion chamber CR. As a result of reciprocating the piston 2, power is obtained from the output shaft S.
[0022]
The multifuel engine 1 of the present embodiment uses, for example, CNG that is a gaseous fuel and gasoline that is a liquid fuel by selectively switching them as fuel, and is used as a cylinder head so as to face each combustion chamber CR. A plurality of gas injectors 3 and gasoline injectors 4 are provided. The gas injector 3 is connected to a gas cylinder 7 that stores CNG via a gas supply pipe (gaseous fuel supply path) 5 and directly injects CNG as fuel into the corresponding combustion chamber CR. The gasoline injector 4 is connected via a gasoline supply pipe 6 to a gasoline tank 8 that stores gasoline, and directly injects gasoline as fuel into the corresponding combustion chamber CR. Here, the multi-fuel engine 1 is described as a so-called direct injection engine. However, the present invention is not limited to this, and it goes without saying that the present invention can be applied to an intake pipe injection type engine.
[0023]
The intake port of each combustion chamber CR is connected to an intake manifold 10 connected to the air cleaner 9, and the exhaust port of each combustion chamber CR is connected to an exhaust manifold (exhaust passage) 11. The cylinder head of the multifuel engine 1 is provided with an intake valve Vi for opening and closing the intake port and an exhaust valve Ve for opening and closing the exhaust port for each cylinder. Furthermore, a plurality of spark plugs 12 are arranged in the cylinder head of the multifuel engine 1 so as to face the combustion chambers CR.
[0024]
The piston 2 of the multi-fuel engine 1 is configured as a so-called deep dish top surface type, and a concave portion 2a is formed on the upper surface thereof. In the multi-fuel engine 1, CNG or gasoline is directly injected from the gas injector 3 or the gasoline injector 4 toward the recess 2 a of each piston 2 in a state where a large amount of air is sucked into each combustion chamber CR. As a result, a layer of a mixture of fuel and air is formed (stratified) in the vicinity of the spark plug 12 while being separated from the surrounding air layer. As a result, the multifuel engine 1 can execute a stable lean combustion operation using an extremely lean air-fuel mixture.
[0025]
On the other hand, when the stratified lean combustion operation is executed in this way, the NOx component in the exhaust of the multifuel engine 1 increases. For this reason, the exhaust manifold 11 of the engine 1 is connected to a catalyst device 14 including a NOx storage reduction catalyst. The NOx component in the exhaust from each combustion chamber CR is occluded by the NOx occlusion / reduction catalyst of the catalyst device 14, and the NOx component occluded in the catalyst is reduced with respect to the catalyst device 14 at a predetermined timing. Reduced by processing.
[0026]
The multifuel engine 1 includes an ECU 15 that functions as a control means. The ECU 15 includes a CPU, a ROM, a RAM, an input / output port, a storage device, and the like, all not shown. The input / output port of the ECU 15 is connected to the above-described gas injector 3, gasoline injector 4, spark plug 12, and various sensors not shown. The ECU 15 uses various maps and the like stored in the storage device, and based on detection values of various sensors, the operation timing of the gas injector 3 or the gasoline injector 4 and the fuel injection amount from the gas injector 3 or the gasoline injector 4 Furthermore, the opening / closing operation of each intake valve Vi and each exhaust valve Ve is controlled.
[0027]
Next, the operation of the above-described multi-fuel engine 1 will be described with reference to FIGS.
[0028]
As shown in FIG. 2, when the engine 1 is started, the ECU 15 determines whether or not to execute the lean combustion operation based on the throttle opening, the detection value of the rotation speed sensor, the detection value of other sensors, and the like. Determine (S10). When the ECU 15 determines that the lean combustion operation should not be executed in S10, the ECU 15 determines which one of the gaseous fuel and the liquid fuel to use in accordance with a predetermined condition, and then performs the stoichiometric combustion under the ideal air-fuel ratio. The operation is executed (S12).
[0029]
On the other hand, when the ECU 15 determines that the lean combustion operation should be executed in S10, the ECU 15 determines which of the gaseous fuel (CNG) and the liquid fuel (gasoline) is used as the fuel to execute the lean combustion operation. (S14). In the present embodiment, basically, CNG is preferentially selected as the fuel in the process of S14. That is, in S14, the ECU 15 obtains the remaining amount of CNG in the gas cylinder 7 from the indication value of the remaining amount meter (not shown) provided in the gas cylinder 7, and when CNG remains in the gas cylinder 7, Select CNG as fuel.
[0030]
When CNG is selected as the fuel in S14, the ECU 15 controls each gas injector 3, each spark plug 12, and the like so that the lean combustion operation of the engine 1 using CNG is executed (S16). On the other hand, when gasoline is selected as fuel in S14, the ECU 15 controls each gasoline injector 4, each spark plug 12, and the like so that the lean combustion operation of the engine 1 using gasoline is executed (S18).
[0031]
In this way, when the stratified lean combustion operation of the engine 1 is executed in S16 or S18, exhaust containing a relatively large amount of NOx component is exhausted from the exhaust port of each combustion chamber CR. Exhaust gas from each combustion chamber CR is guided to the catalyst device 14 via the exhaust manifold 11, and NOx components in the exhaust gas are occluded by the NOx storage reduction catalyst of the catalyst device 14. Therefore, in the multifuel engine 1, it is necessary to reduce the NOx component stored in the NOx storage reduction catalyst. Therefore, the ECU 15 needs to perform a reduction process on the catalyst device 14 after the process in S16 or S18, that is, whether or not the NOx component stored in the NOx storage reduction catalyst of the catalyst device 14 needs to be reduced. Is determined (S20).
[0032]
Here, the gasoline and CNG used in the multifuel engine 1 contain a sulfur component that poisons the NOx storage reduction catalyst of the catalyst device 14 and degrades its performance. Therefore, it is necessary to shorten the interval of the reduction process (NOx component reduction) for the catalyst device 14 in accordance with the poisoning state of the catalyst by the sulfur component. In addition, the content of the sulfur component varies depending on the fuel. The content concentration of the sulfur component in CNG is about 6 ppm, whereas the content concentration of the sulfur component in liquid fuel such as gasoline is large. In this case, it is about 50 ppm. Therefore, since the poisoning state of the NOx storage reduction catalyst due to the sulfur component changes according to the amount of each fuel used, the frequency of performing the reduction process must also be changed according to the amounts of CNG and gasoline used. .
[0033]
In view of these points, the ECU 15 of the multi-fuel engine 1 performs the process shown in FIG. 3 independently of the series of processes shown in FIG. 2 for the determination process in S20. . That is, the ECU 15 determines which fuel is used between CNG (gas fuel) and gasoline (liquid fuel) during operation of the multi-fuel engine 1 (in this embodiment, CNG (gas fuel) is used. (S30).
[0034]
If the ECU 15 determines in S30 that CNG is being used as fuel, the ECU 15 calculates (integrates) the total usage amount Qgas of CNG based on the indicated value of the remaining amount indicator of the gas cylinder 7 and the like. The calculated usage amount Qgas is stored in a predetermined storage area (S32). In S30, when it is determined that CNG is not used as fuel (gasoline is used as fuel), the ECU 15 determines, based on the indicator value of the fuel gauge of the gasoline tank 8, and the like. The total used amount Qliquid of gasoline is calculated (integrated), and the calculated used amount Q liquid is stored in a predetermined storage area (S34).
[0035]
When the ECU 15 obtains the CNG usage amount Qgas or the gasoline usage amount Qliquid in S32 or S34, the sulfur poisoning equivalent fuel amount for estimating the poisoning state due to the sulfur component of the NOx storage reduction catalyst of the catalyst device 14 is obtained. Q is calculated (S36). Here, the sulfur poisoning equivalent fuel amount Q takes into account the difference in sulfur content between CNG (gas fuel) and gasoline (liquid fuel),
Q = α × Qgas + Qliquid (where α <1)
Is calculated as Thus, by appropriately setting the coefficient α, it is possible to accurately estimate the poisoning state of the NOx occlusion reduction catalyst due to the sulfur component even when switching between CNG and gasoline is performed at an arbitrary timing. It becomes possible.
[0036]
After calculating the sulfur poisoning-equivalent fuel amount Q in S36, the ECU 15 further calculates a NOx reduction interval Ti that is an execution interval of the reduction process (NOx component reduction) for the catalyst device 14 (S38). Here, as can be seen from FIG. 4, the NOx reduction interval Ti decreases substantially in proportion to the sulfur poisoning equivalent fuel amount Q obtained in S36. Therefore, when the proportional coefficient is a (where a> 0), and the NOx reduction interval determined when it is assumed that there is no catalyst poisoning by the sulfur component is T0, the NOx reduction interval Ti is
Ti = T0−a × Q
Is calculated as
[0037]
The ECU 15 stores the NOx reduction interval Ti calculated in this way in a predetermined storage area. The series of processes from S30 to S38 described above are repeatedly executed by the ECU 15 while the multi-fuel engine 1 is operating, and the value of the NOx reduction interval Ti is updated as needed according to the amounts of CNG and gasoline used. It will be done.
[0038]
Now, referring back to FIG. 2, the determination process in S20 will be described. In S20, the ECU 15 reads the NOx reduction interval Ti stored in the predetermined storage area, and based on the read NOx reduction interval Ti, It is determined whether or not the NOx reduction process for the catalyst device 14 should be executed at the time. If the ECU 15 determines in S20 that the NOx reduction process for the catalyst device 14 should be executed, regardless of whether the fuel used so far is CNG or gasoline, In order to reduce the NOx component, the rich spike operation of the engine 1 using gasoline is executed (S22). That is, in S22, the ECU 15 controls each gasoline injector 4 so that the inside of each combustion chamber CR temporarily and rapidly changes from a fuel-lean state (lean state) to a fuel-excess state (rich state). .
[0039]
In this way, by performing rich spike operation using gasoline, which is a fuel suitable for NOx reduction treatment, compared to CNG (gaseous fuel) among a plurality of types of fuel (CNG and gasoline), for example, CNG or the like It is possible to reliably prevent thermal damage of the NOx storage reduction catalyst due to rich misfire that tends to occur when performing NOx reduction treatment using gaseous fuel, and to suppress reduction in reduction treatment performance. . Further, by using only gasoline for the reduction treatment, as a result, it is possible to reduce the catalyst satisfactorily without consuming more fuel than necessary. As a result, according to the multifuel engine 1, it is possible to easily achieve low fuel consumption and low pollution.
[0040]
Further, in the multi-fuel engine 1, the use amounts of the plurality of types of fuels (CNG and gasoline) are integrated, and the sulfur poisoning equivalent fuel amount Q is obtained based on the use amounts of the plurality of types of fuels. Based on the NOx reduction interval Ti determined using the poison-equivalent fuel amount Q, the execution timing of the reduction process for the catalyst device 14 is determined. Accordingly, it is possible to prevent the interval Ti of the reduction process for the catalyst device 14 from being unnecessarily shortened, and it is possible to minimize the execution of the NOx reduction process. Can be effectively suppressed.
[0041]
In the multi-fuel engine 1, after the processes in S12 and S22 in FIG. 2 and when it is determined that it is not the timing to execute the NOx reduction process in S20, the processes in S10 to S22 described above are performed again. It is executed by the ECU 15.
[0042]
FIG. 5 is a flowchart for explaining another example of the procedure for determining the execution timing of the reduction process for the catalyst device.
[0043]
When the series of processes shown in FIG. 5 is executed, a gas supply pipe (gaseous fuel supply) for supplying gaseous fuel (CNG) from the gas cylinder 7 to the gas injector 3 as shown by a two-dot chain line in FIG. Road) A sulfur component adsorbent 16 (sulfur component removing means) containing activated carbon, zeolite or the like is incorporated in the middle of 5.
[0044]
Here, the hydrocarbon gas fuel having 4 or less carbon atoms does not originally contain a sulfur component, and is added to the gas fuel such as CNG as an odorant for discriminating gas leakage or the like. Only relatively small amounts of sulfur compounds (eg mercaptans) are included. And the sulfur component contained in CNG etc. can be easily removed using the adsorbent which consists of activated carbon, zeolite, etc. Therefore, if the sulfur component adsorbent 16 is provided in the middle of the gas supply pipe 5, the sulfur component in CNG is removed upstream from the catalyst device 14, and therefore NOx occlusion reduction by the sulfur component in CNG. The poisoning of the catalyst can be extremely reliably prevented.
[0045]
Then, when the sulfur component adsorbent 16 is used, as shown in FIG. 5, the ECU 15 determines whether or not gasoline (liquid fuel) is used during operation of the multifuel engine 1 (S50). ). Further, only when it is determined in S50 that gasoline is being used as fuel, the ECU 15 integrates the total amount Qliquid of gasoline based on the indication value of the fuel gauge of the gasoline tank 8, etc. The calculated usage amount Qliquid is stored in a predetermined storage area (S52).
[0046]
After the processing of S52 and when it is determined that gasoline is not used as fuel (CNG is used as fuel) in S50, the ECU 15 determines the sulfur poisoning-equivalent fuel amount Q to be Q in S54. = Qliquid, and in S56, the NOx reduction interval Ti is calculated as Ti = T0−a × Q. As a result, the poisoning of the NOx storage reduction catalyst due to the sulfur component in CNG (gaseous fuel) is estimated to be zero, so the interval Ti of the reduction process for the NOx storage reduction catalyst of the catalyst device 14 is increased accordingly. This makes it possible to suppress the deterioration of fuel consumption associated with the reduction process very effectively.
[0047]
Further, as shown in FIG. 6, even when the sulfur component adsorbent 16 is provided in the middle of the gas supply pipe 5, the usage amount Qgas of CNG (gaseous fuel) is integrated as in the example of FIG. However, the ECU 15 may be configured to determine whether it is time to replace the sulfur component adsorbent 16 based on the calculated CNG usage Qgas. In this case, the ECU 15 compares the usage amount Qgas of the gaseous fuel calculated in S32 with a predetermined threshold value in S40 and determines that the usage amount Qgas of the gaseous fuel exceeds the threshold value. Then, an indicator mounted on a dashboard or the like of a vehicle or the like to which the multi-fuel engine 1 is applied is turned on (S42).
[0048]
If such a structure is employ | adopted, it will become possible to replace the sulfur component adsorbent 16 at an appropriate timing. As a result, it is possible to reliably prevent the sulfur component in the gaseous fuel (CNG) from passing through the sulfur component adsorbent 16 and reaching the catalyst device 14, so that the NOx occlusion reduction is performed by the sulfur component in the gaseous fuel. It is possible to reliably prevent the catalyst from being poisoned. In the example shown in FIG. 6, the processes in S40 and S42 are executed after the process in S38, but the present invention is not limited to this. That is, the processes in S40 and S42 can be executed at any timing, such as immediately after the Qgas calculation step in S32.
[0049]
【The invention's effect】
As described above, according to the present invention, it is possible to reliably perform a reduction process on the catalyst while preventing damage to the catalyst and the like, and to achieve low fuel consumption and low pollution.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a schematic diagram showing a multi-fuel engine according to the present invention.
FIG. 2 is a flowchart for explaining the operation of the multi-fuel engine of FIG. 1;
FIG. 3 is a flowchart for explaining a procedure for determining execution timing of a reduction process for a catalyst device;
FIG. 4 is a graph showing the relationship between the sulfur poisoning equivalent fuel amount and the NOx reduction interval.
FIG. 5 is a flowchart for explaining another example of the procedure for determining the execution timing of the reduction process for the catalyst device.
FIG. 6 is a flowchart for explaining still another example of the procedure for determining the execution timing of the reduction process for the catalyst device.
[Explanation of symbols]
DESCRIPTION OF SYMBOLS 1 Multifuel engine 2 Piston 2a Recess 3 Gas injector 4 Gasoline injector 5 Gas supply pipe 11 Exhaust manifold 12 Spark plug 14 Catalytic device 15 ECU
16 Sulfur component adsorbent CR Combustion chamber

Claims (8)

複数種の燃料を切り替えて使用することができる多種燃料エンジンにおいて、
エンジン排気が導入される排気路と、
前記排気路に設けられた触媒と
前記複数種の燃料それぞれの使用量を積算する積算手段と、
前記積算手段によって求められた前記複数種の燃料それぞれの使用量に基づいて、前記触媒に対する還元処理を実行するタイミングを決定する還元タイミング決定手段と
を備え、
前記還元タイミング決定手段によって決定された、前記還元処理を実行するタイミングに基づいて、前記触媒に対する還元処理を実行することを特徴とする多種燃料エンジン。
In a multi-fuel engine that can be used by switching multiple types of fuel,
An exhaust passage through which engine exhaust is introduced;
A catalyst provided in the exhaust passage ;
Integrating means for integrating the usage of each of the plurality of types of fuel;
Reduction timing determining means for determining a timing for executing a reduction process on the catalyst based on the usage amount of each of the plurality of types of fuel obtained by the integrating means ,
The determined by the reduction timing determining means, on the basis of the timing of executing the reduction process, a multi-fuel engine, characterized and Turkey to execute the reduction process for the catalyst.
前記触媒に対する還元処理を実行する際に、前記複数種の燃料のうち、前記還元処理に適した燃料を用いて運転されることを特徴とする請求項1に記載の多種燃料エンジン。2. The multi-fuel engine according to claim 1, wherein when performing the reduction process on the catalyst, the multi-fuel engine is operated using a fuel suitable for the reduction process among the plurality of types of fuels. 前記複数種の燃料には、ガソリンが含まれており、前記触媒に対する還元処理を実行する際に、ガソリンを用いて運転されることを特徴とする請求項1または2に記載の多種燃料エンジン。 3. The multi-fuel engine according to claim 1, wherein the plurality of types of fuel includes gasoline, and is operated using gasoline when performing a reduction process on the catalyst. 4. 前記触媒に対する還元処理を実行する際に、前記還元処理に適した燃料を用いてリッチスパイク運転されることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の多種燃料エンジン。In performing the reduction processing for the catalyst, the multi-fuel engine according to any one of claims 1 to 3, characterized in that it is the rich spike operation using the fuel suitable for the reduction treatment. 前記触媒は、NOx吸蔵触媒であり、前記還元タイミング決定手段は、前記積算手段によって求められた前記複数種の燃料それぞれの使用量から前記NOx吸蔵触媒の硫黄成分による被毒状態を推定し、推定した前記NOx吸蔵触媒の被毒状態に基づいて、前記還元処理を実行するタイミングを決定することを特徴とする請求項1から4の何れかに記載の多種燃料エンジン。  The catalyst is a NOx storage catalyst, and the reduction timing determination means estimates the poisoning state due to the sulfur component of the NOx storage catalyst from the usage amount of each of the plurality of types of fuel obtained by the integration means, and estimates The multifuel engine according to any one of claims 1 to 4, wherein a timing for executing the reduction process is determined based on a poisoning state of the NOx storage catalyst. 前記複数種の燃料には、気体燃料が含まれており、前記気体燃料を供給するための気体燃料供給路と、前記気体燃料供給路に設けられた硫黄成分除去手段とを更に備えることを特徴とする請求項1から5の何れかに記載の多種燃料エンジン。  The plurality of types of fuel includes gaseous fuel, and further includes a gaseous fuel supply path for supplying the gaseous fuel, and a sulfur component removing unit provided in the gaseous fuel supply path. A multi-fuel engine according to any one of claims 1 to 5. 前記気体燃料の使用量に基づいて、前記硫黄成分除去手段を交換すべき時期であるか否かを判定する手段を更に備えることを特徴とする請求項6に記載の多種燃料エンジン。  The multifuel engine according to claim 6, further comprising means for determining whether it is time to replace the sulfur component removing means based on the amount of the gaseous fuel used. 少なくとも気体燃料を含む複数種の燃料を切り替えて使用することができる多種燃料エンジンにおいて、
前記気体燃料を供給するための気体燃料供給路と、
前記気体燃料供給路に設けられた硫黄成分除去手段と
エンジン排気が導入される排気路と、
前記排気路に設けられた触媒と、
前記複数種の燃料のうちの液体燃料の使用量を積算する積算手段と、
前記積算手段によって求められた前記液体燃料の使用量に基づいて、前記触媒に対する還元処理を実行するタイミングを決定する還元タイミング決定手段と
を備え
前記還元タイミング決定手段によって決定された、前記還元処理を実行するタイミングに基づいて、前記触媒に対する還元処理を実行することを特徴とする多種燃料エンジン。
In a multi-fuel engine that can switch and use a plurality of types of fuel including at least gaseous fuel,
A gaseous fuel supply path for supplying the gaseous fuel;
Sulfur component removing means provided in the gaseous fuel supply path ;
An exhaust passage through which engine exhaust is introduced;
A catalyst provided in the exhaust passage;
Integrating means for integrating the amount of liquid fuel used in the plurality of types of fuel;
Reduction timing determination means for determining a timing for executing a reduction process on the catalyst based on the usage amount of the liquid fuel obtained by the integrating means ,
A multi-fuel engine that performs a reduction process on the catalyst based on a timing of executing the reduction process determined by the reduction timing determination unit.
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