JP4310483B2 - ビューレット - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、湿式化学分析における試薬滴定などを行なうビューレットに関するもので、詳しくはビューレットを用いた滴定後の試薬の補給を迅速かつ正確に行なうことができるビューレットに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
ビューレットは、任意の液体または気体を滴下,排出し易いように作られた化学用体積計の一種であり、図4に示すように太さが一様の長いガラス管に均等な目盛りを刻み、先端を細くし、その間に滴下量を調節するためのコック又はゴム管とガラス球を有するものが一般的である。
【0003】
通常25〜50mlで標線は全て外容積に0.1mlに刻度され、主として容量分析の際に標準液またはまれに試料液を満たして滴定するのに用いられる。
【0004】
目的用途に応じて材質,形状などにかなりの種類があるが、一般構造は硬質透明ガラス製の図4に示したようなものが標準であるが、硝酸銀標準液のように光分解しやすい場合には、着色ガラス製のビューレットが用いられる。
【0005】
従来のビューレットは、図4に示すように、所定量の試薬をビューレットに満たした後、コックを開いて必要量の試薬を滴定するものである。滴定に要した試薬量は、ビューレットに刻まれた目盛を読んで計測する。
滴定を再度行なう際には、ビューレットの上端部より試薬を補給する必要があるが、この場合目盛上のゼロ点を調節するには、相当な熟練を必要とし、手間がかかっていた。
【0006】
そのため、その対策として各種改良がなされ提案されているが、実開昭51−148997号公報には、薬液の入った溶液を押圧してビューレット内に設けた孔から薬液をビューレット内に流入させ、余分な薬液は容器に戻るので、孔の位置をゼロ点に合わせておけば、自動的にゼロ点調節が可能となるビューレットが開示されている。
【0007】
また、実開昭和53−71490号公報は、この押圧を2連球で行なう技術が記載されているが、これらはいずれの装置も構造が複雑で、製作が極めて面倒であり、その費用も高いという欠点あった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、従来の既存のビューレットを使用でき、ゼロ点の調節および装置のセットが極めて簡単で試薬の補給を迅速かつ正確にできるビューレットを提案するものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明は、可撓性を有する薬液容器上部の密閉蓋を貫通して給液管の一端を該容器内に挿入し、該給液管の他端はビューレット上端の開口部から差し込んで、該ビューレット内に支持具を介して下向きに開口させてなり、該支持具はビューレット内壁に固定または上下に摺動可能に構成されて、給液管の上記他端を該ビューレットの所定位置に合せて支持固定するようにしてなるビューレットを提供するものである。
【0010】
上記発明において、前記薬液容器は耐酸,耐アルカリ,耐薬品性に優れた合成樹脂製等の可撓性であり、該容器を押圧することにより容器内圧を任意に調節可能に形成されていることが好ましい。
【0011】
また、前記支持具は、ビューレット内壁に固定または上下に摺動可能に形成され、給液管の先端を該ビューレットのゼロ点に合せて下向きに位置させて支持・固定することが好ましいのである。
【0012】
【作用】
本発明に係るビューレットは上記のように構成され、薬液の入った薬液容器を手指で外から押圧することにより、内圧を高めて、容器内の薬液を給液管を介してビューレット内に供給するが、ゼロ点(基準点)以上になった任意の時点で供給を止めても、余分な薬液はサイホンの原理により、給液管を介して薬液容器内に逆流(戻る)するので、給液管の先端を所定の位置(ゼロ点:基準点)に合せておけば、滴定操作後に薬液を供給するに際して自動的にゼロ点が調節できるのである。以下、本発明の実施の形態を説明する。
【0013】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明に係る装置の一例を示す全体的説明図、図2は支持具の一例を示す説明的拡大側面図、図3は図2のL−L断面図、図4は従来のビューレットの側面図である。
【0014】
図中符号1は従来から使用されている硬質ガラス製のコック付ビューレットであり、2は外容積に0.1mlに刻度された目盛であり、3は滴定時に滴下量を調整するために使用するコックであり、4はビューレットの上端の開放された開口部、5は給液管6の先端部を支持固定する支持具であり、該支持具5により給液管6の先端をビューレット1のゼロ点10に合せて支持固定する。該支持具5は耐酸,耐アルカリ,耐薬液製の硬質・透明な合成樹脂製であり、その略中心部に給液管6を支持し、図3に示すリング状外周部11はビューレット1内壁に沿って上下に摺動可能に形成され、給液管6の先端をゼロ点の位置(図1中のA面)に合せて開口させて支持固定する。
【0015】
7は容量分析に使用する薬液9を貯液する薬液容器であり、該容器7は耐酸,耐アルカリ,耐薬品性に優れた合成樹脂製の透明又は着色された可撓性であり(上記給液管6と同様な材質)、該容器7を外部から手指で押圧することにより容器7内圧を任意に調節できるように形成されている。
【0016】
8は上記薬液容器7を密閉する密閉蓋で、上記給液管6が該密閉蓋8の略中央部を貫通して、該給液管6先端部が容器7内の薬液9中に浸漬されている。
【0017】
すなわち、給液管6の一方端は密閉蓋8を貫通して薬液容器7内の薬液9内へ開口されており、他端は上記のようにビューレット1の上端開口部4からビューレット1内に差し込まれ、支持具5を介してゼロ点10の上記A面に開口されている。
【0018】
しかして、ビューレット1下部のコック3を開いてビューレット1内の薬液を滴下させ滴定操作を行なう。終点に達した時点で、コック3を閉じて、目盛を読み、滴定作業に要した薬液9の量を計測する。
【0019】
次に、薬液容器7を手指等で外部から押圧して、該容器7内の空気圧を上昇させると、薬液9内に浸された給液管6内を薬液9が上昇して、ビューレット1内に設置された他端から薬液9がビューレット1内に供給される。
【0020】
薬液9の供給量を最初と同ゼロ点10(A面)に合せるには、薬液の液面がゼロ点10を越えた時点で容器7の押圧を停止し、薬液9の供給を停止する。かくすることにより、余分な薬液9はサイフォンの原理によって給流管6内を逆流して薬液容器7内へ戻る。
【0021】
液面がゼロ点10になると、液面が給液管6の先端から離れるため、サイフォンの原理は応用されなくなり、薬液9の逆流は停止し、薬液9の表面はビューレット1内のゼロ点に合うことになる。このようにして、再び滴定操作を開始すればよい。
【0022】
滴定操作終了後に薬液9を再度供給するには、上述の操作を行なえば、自動的にゼロ点10が調節できるので、ゼロ点10を合せるために従来のようにコック3を開いて調節する必要もない。
【0023】
また、給液管6の先端は支持具5により自由にビューレット1内の位置を変更することができるので、必要に応じてゼロ点10の位置を調節することも可能である。
【0024】
【発明の効果】
本発明は上述のように構成され、既存のビューレットを使用することができ、滴定後再度薬液を補充する場合に、給液管の先端がビューレット内の基準点(ゼロ点)にセットされているので、薬液が基準点を越えて供給されても、サイフォンの原理によりオーバーした分は薬液容器に逆流して戻るので、自動的に基準点が定められる。
【0025】
また、滴定後の薬液の補充を迅速かつ正確に行なうことができるので、分析操作も正確かつ迅速に、しかもそれ程の熟練を要することなく行なうことができるのである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る装置の一実施例を示す全体説明図である。
【図2】 本発明に係る支持具の一例を示す説明的拡大側面図である。
【図3】 図2のL−L断面図である。
【図4】 従来のビューレットの側面図である。
【符号の説明】
1−ビューレット
2−目盛
3−コック
4−開口部
5−支持具
6−給液管
7−薬液容器
8−密閉蓋
9−薬液
10−ゼロ点(基準点)
A−基点面
Claims (2)
- 可撓性を有する薬液容器上部の密閉蓋を貫通して給液管の一端を該容器内に挿入し、該給液管の他端はビューレット上端の開口部から差し込んで、該ビューレット内に支持具を介して下向きに開口させてなり、該支持具はビューレット内壁に固定または上下に摺動可能に構成されて、給液管の上記他端を該ビューレットの基準点位置に合せて支持固定するようにしたことを特徴とするビューレット。
- 前記薬液容器が耐酸,耐アルカリ,耐薬品性に優れた合成樹脂製の可撓性であり、該容器を押圧することにより容器内圧を任意に調節可能に形成されてなる請求項1記載のビューレット。
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JP26223598A JP4310483B2 (ja) | 1998-08-12 | 1998-08-12 | ビューレット |
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JP26223598A JP4310483B2 (ja) | 1998-08-12 | 1998-08-12 | ビューレット |
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JP4310483B2 true JP4310483B2 (ja) | 2009-08-12 |
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Family Applications (1)
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JP26223598A Expired - Fee Related JP4310483B2 (ja) | 1998-08-12 | 1998-08-12 | ビューレット |
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CN104028159A (zh) * | 2014-06-20 | 2014-09-10 | 国家黄金钻石制品质量监督检验中心 | 消解贵金属用溶剂的配制装置 |
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1998
- 1998-08-12 JP JP26223598A patent/JP4310483B2/ja not_active Expired - Fee Related
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