JP4305900B2

JP4305900B2 - Manufacturing method of sheet-like solid fat

Info

Publication number: JP4305900B2
Application number: JP2003063142A
Authority: JP
Inventors: 富厚金子; 実小野坂; 武雄五月女; 元市川
Original assignee: Miyoshi Oil and Fat Co Ltd
Current assignee: Miyoshi Oil and Fat Co Ltd
Priority date: 2003-03-10
Filing date: 2003-03-10
Publication date: 2009-07-29
Anticipated expiration: 2023-03-10
Also published as: JP2004267112A

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、展延性に優れたシート状固体油脂の製造方法に関する。
【０００２】
【従来の技術】
マーガリン等をシート状に成形したシート状固体油脂は、パイ、クロワッサン、デニッシュ等を製造する際のロールイン用油脂として利用されている。これらの商品群は、生地に、シート状固体油脂を載せて折りたたんで薄く延ばすという作業を繰り返しを行い、最後に成型され、焼成される。
【０００３】
ロールイン用油脂は通常冷蔵保存されているが、冷蔵庫から取り出した直後にロールインを行った場合であっても優れた展延性を有することが必要とされ、ロールイン用油脂の展延性を向上させる方法が種々提案されている。例えば特許文献１には、直接β方結晶である油脂を含有し、且つ配合油の固形脂含油量を特定の範囲としたロールイン用油脂組成物が記載され、特許文献２にはエタノールを配合することでロールインされた製品の浮きを良くし、サクさをだすロールイン用油脂が記載され、更に特許文献３には、脂肪酸モノグリセリドとポリグリセロール脂肪酸エステルと大豆レシチンとを含む乳化剤をロールイン用油脂に添加することにより、ロールイン用油脂の展延性を改善できることが記載されている。
【０００４】
【特許文献１】
特開２００２−６５１６０号公報
【特許文献２】
特開平１０−２２９８２０号公報
【特許文献３】
特開昭５６−３３０２８号公報
【０００５】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特許文献１に記載の方法はβ型結晶である油脂を用いる必要があるため使用する油脂の種類に制約があり、また特許文献１〜３のいずれの方法においても展延性を十分に高めるには不十分であった。
【０００６】
本発明は上記の点に鑑みなされたもので、使用する原料の選択に制約を受けることがなく短時間で効率良く展延性に優れたシート状固体油脂を得ることのできる、シート状固体油脂の製造方法を提供することを目的とする。
【０００７】
【課題を解決するための手段】
即ち本発明のシート状固体油脂の製造方法は、シート状固体油脂をフィルム状物を介して積層状に包装箱に収納包装した後、該シート状固体油脂を収納包装した包装箱に、漸次シート状固体油脂の加熱温度が高くなるように２回以上のマイクロ波照射を行い、且つ最初のマイクロ波照射工程においてシート状固体油脂の原料油脂の融点よりも１０℃以上低い温度であって１３〜１７℃の範囲の温度にマイクロ波照射加熱し、最終のマイクロ波照射工程においてシート状固体油脂の原料油脂の融点よりも１０℃以上低い温度であって１８〜２５℃の範囲の温度にマイクロ波照射加熱することを特徴とする。
【０００８】
本発明方法において、シート状固体油脂は含水率５重量％以上であることが好ましい。また厚みが６〜２０ｍｍのシート状固体油脂を、５〜２５枚積層して包装箱に収納包装するようにすることが好ましい。
【０００９】
【発明の実施の形態】
本発明においてシート状固体油脂としては、例えばマーガリン、ショートニング、バター等の固体油脂をシート状に成形したものが挙げられる。シート状固体油脂原料としては、動物油脂、植物油脂、動植物油脂の硬化油等が挙げられ、適宜混合して用いてシート状固体油脂の融点を調整する。固体油脂は混合した後、コンビネーター、パーフェクター等によって冷却し、次いでレスティングチューブ先端のノズルから押出すことにより、シート状に成形することができる。シート状固体油脂は原料油脂の融点が３５〜４５℃のものが好ましい。次いでシート状固体油脂はフィルム状物を介して包装箱に積層状に収納される。フィルム状物は通常、シート状に押出成形した固体油脂の上下両面に添付される。シート状に押出した固体油脂は所定の長さに切断されるが、シート状に押出された固体油脂にフィルム状物を積層添付した後に所定長さに切断しても、シート状に押出された固体油脂を所定長さに切断した後に、フィルム状物を積層添付しても良い。フィルム状物としては、ポリエチレン等の合成樹脂フィルムや、硫酸紙等の紙が用いられる。
【００１０】
シート状物を介して積層状に包装箱に収納されるシート状固体油脂は、含水率５重量％以上であることが好ましく、５〜４０重量％であることがより好ましい。またシート状固体油脂は厚み６〜４０ｍｍ、幅１５０ｍｍ〜４５０ｍｍ、長さ２００〜４００のものが好ましく、５〜２５枚積層して包装箱に収納包装することが好ましい。包装箱の大きさは縦１７０〜４７０ｍｍ、横２２０〜４２０ｍｍ、高さ８０〜１７０ｍｍのものが好ましい。包装箱としては段ボール箱、ポリエチレン等の合成樹脂製の箱等を用いることができる。包装箱に積層収納する一枚のシート状固体油脂の幅、長さは、包装箱の縦、横のサイズとほぼ一致するように成形、切断したものであっても良いが、複数枚を並列に並べて収納できるような幅、長さに成形、切断したものであっても良い。またシート状固体油脂を収納した包装箱を更に段ボール箱等に収納して処理することもできる。
【００１１】
次いでシート状固体油脂を積層状に収納した包装箱にマイクロ波を照射する。本発明においてマイクロ波照射は、漸次シート状固体油脂の加熱温度が高くなるように２回以上の工程を行うが、最初のマイクロ波照射工程においてシート状固体油脂の原料油脂の融点よりも１０℃以上低い温度であって、１３〜１７℃の範囲の温度に加熱し、且つ最終のマイクロ波照射工程においてシート状固体油脂の原料油脂の融点よりも１０℃以上低い温度であって、１８〜２５℃の範囲の温度に加熱する。マイクロ波照射工程では、シート状固体油脂が上記した温度範囲に加熱されるようにマイクロ波を照射するが、通常、０．３〜４ｋｗのマイクロ波照射下に１〜５分保持することによって行われる。最初のマイクロ波照射工程においてシート状固体油脂の原料油脂の融点よりも１０℃以上低い温度であって１３〜１７℃の範囲の温度に加熱しなかった場合及び／又は最終のマイクロ波照射工程においてシート状固体油脂の原料油脂の融点よりも１０℃以上低い温度であって１８〜２５℃の範囲の温度に加熱しなかった場合には、展延性が悪いシート状固体油脂となったり、シート状固体油脂が溶融し性能が維持できなかったり、展延性が経時的に変化する等の問題を生じる。
【００１２】
本発明において、最初のマイクロ波照射工程においてシート状固体油脂を加熱する温度及び、最終のマイクロ波照射工程においてシート状固体油脂を加熱する温度が上記した温度範囲となり、かつ漸次シート状固体油脂の加熱温度が高くなるようにすれば、マイクロ波照射は２回に限らず３回以上行っても良い。各マイクロ波照射工程とマイクロ波照射工程との間において、シート状固体油脂を収納包装した包装箱はマイクロ波の非照射下に保持されるが、このマイクロ波の非照射下に保持する工程は、通常１〜６０分が好ましく、より好ましくは２〜１０分である。
【００１３】
上記マイクロ波照射、マイクロ波非照射下での保持の各処理は、シート状固体油脂を収納包装した包装箱を移送しながら連続的に行っても、バッチ式に行っても良い。即ち、マイクロ波照射処理は、シート状固体油脂を収納包装した包装箱をマイクロ波照射装置を備えた移動路を移送しながら照射する連続処理法でも、マイクロ波照射室内に収納して照射するバッチ処理法でも良い。またマイクロ波の非照射下に保持する処理も、マイクロ波照射工程から次のマイクロ波照射工程へと移送する工程をマイクロ波非照射工程とする連続処理法を採用しても、マイクロ波照射工程と次のマイクロ波照射工程との間、保持室等において保管するバッチ処理法を採用しても良い。マイクロ波照射、マイクロ波非照射の各工程に連続処理法を採用すると、製品の全行程を連続化でき、連続生産性が向上する。一方、バッチ処理法を採用すると、製品の移送距離を短くできる。本発明において、マイクロ波照射工程、マイクロ波非照射工程の各工程は、連続処理法とバッチ処理法を組み合わせて処理することができる。各工程に連続処理法とバッチ処理法を適宜組み合わせることにより、製品の連続生産性向上の効果と、移送距離の短縮の効果の双方を、バランス良く得ることができるようにすることもできる。
【００１４】
【実施例】
以下、実施例を挙げて本発明を更に詳細に説明する。尚、以下の実施例、比較例において用いた油脂組成を下記表１に示す。
【００１５】
【表１】

【００１６】
実施例１
表１の油脂組成１の油脂８０．５重量部に、乳化剤（エマルジーＭＳ（理研ビタミン社製）１重量部、昭和レシチン（昭和産業株式会社製）０．５重量部、脱脂粉乳２重量部、水１６重量部を加えて混練してマーガリンを調製した。このマーガリンをコンビネーターによって急冷した後、レスチングチューブを通して幅２００ｍｍ、厚み１０ｍｍのシート状に成形し、この上下両表面にポリフィルムを貼付した後、長さ３００ｍｍに切断した。このシート状固体油脂の原料油脂の融点は３７．８℃、シート状に成形直後の油脂温度は８℃であった。次いでシート状固体油脂を段ボール箱（縦３２０ｍｍ、横２２０ｍｍ、高さ１２０ｍｍ）に１０段に積層して収納包装し、この段ボール箱を２ｋｗのマイクロ波照射下に２分間置いてシート状固体油脂を１５℃に加熱した後、３分間マイクロ波の非照射下に置き、更に１．５ｋｗのマイクロ波の照射下に２分３０秒置いてシート状固体油脂を２２℃に加熱した後１０℃の冷蔵庫内で保存した。このシート状固体油脂は、局部加熱による溶融や型崩れは認められなかった。
【００１７】
比較例１
実施例１と同様にして調製したシート状固体油脂を同様にして段ボール箱に積層して収納包装し、段ボール箱を２ｋｗのマイクロ波照射下に２分間置いてシート状固体油脂を１５℃に加熱する処理のみを行った後１０℃の冷蔵庫内で保存した。このシート状固体油脂は、局部加熱による溶融や型崩れは認められなかった。
【００１８】
実施例２
表１の油脂組成２の油脂８３重量部に、乳化剤（エマルジーＭＳ（理研ビタミン社製）１．２重量部、ポエム W-１０（理研ビタミン社製）０．５％、昭和レシチン（昭和産業株式会社製）０．３重量部、脱脂粉乳２重量部、水１３重量部を加えて混練してマーガリンを調製した。このマーガリンを実施例１と同様にして幅４００ｍｍ、厚み８ｍｍのシート状に成形し、この上下両表面にポリエチレンフィルムを貼付した後、長さ４００ｍｍに切断した。このシート状固体油脂の原料油脂の融点は４０℃、シート状に成形直後の油脂温度は９℃であった。次いでシート状固体油脂を実施例１と同様の段ボール箱に８段に積層して収納包装し、この段ボール箱を１ｋｗのマイクロ波照射下に１分３０秒間置いてシート状固体油脂を１４℃に加熱した後、６分間マイクロ波の非照射下に置き、更に１．５ｋｗのマイクロ波の照射下に１分間置いてシート状固体油脂を１７℃に加熱した。更にマイクロ波の非照射下に３分間置いた後、２ｋｗのマイクロ波を１分間照射して２３℃に加熱した後、１０℃の冷蔵庫内で保存した。このシート状固体油脂は、局部加熱による溶融や型崩れは認められなかった。
【００１９】
比較例２
実施例２と同様にして調製したシート状固体油脂を同様にして段ボール箱に積層して収納包装し、段ボール箱を２ｋｗのマイクロ波照射下に４分間置いてシート状固体油脂を２２℃に加熱した後、１０℃の冷蔵庫内で保存した。このシート状固体油脂は、局部加熱によるはげしい溶融が認められた。
【００２０】
比較例３
実施例１と同様にして調製したシート状固体油脂を同様にして段ボール箱に積層して収納包装し、段ボール箱を１．５ｋｗのマイクロ波照射下に２分間置いてシート状固体油脂を１５℃に加熱し、次いでマイクロ波の非照射下に５分間置いてから２ｋｗのマイクロ波を２分照射したところ、シート状固体油脂の温度は２５℃まで昇温された。６分間のマイクロ波非照射工程を経て更に１．５ｋｗのマイクロ波を２分間照射したところ、シート状固体油脂は３１℃まで昇温された。更に１０分間のマイクロ波非照射工程を経てから１ｋｗのマイクロ波を３０秒照射してシート状固体油脂を３４℃まで昇温した後、１０℃の冷蔵庫内で保存した。４回のマイクロ波照射処理後、段ボール箱に収納包装したシート状固体油脂の状態を調べたところ、箱の下側に収納されたシート状固体油脂は、マイクロ波照射処理前のシート形状が維持できないほど軟質になり、一部溶け出しも観察された。
【００２１】
実施例、比較例で得たシート状固体油脂を、冷蔵庫に保存してから５日経過後に取り出し、これを用いてパイ及びデニッシュペストリーを以下に示す配合及び製法により製造した。
【００２２】
パイ配合
強力粉７０重量部
薄力粉３０重量部
食塩１重量部
ショートニングAVS（ミヨシ油脂（株）製）５重量部
水５０重量部
シート状固体油脂１００重量部(対粉)
【００２３】
デニッシュペストリー配合
強力粉７５重量部
薄力粉２５重量部
食塩２重量部
砂糖６重量部
ショートニングAVS（ミヨシ油脂（株）製）５重量部
脱脂粉乳３重量部
イースト５重量部
水５０重量部
シート状固体油脂５０重量部（対粉）
【００２４】
パイの製法
上記パイ配合材料のうち、シート状固体油脂以外の材料をオールインミックス法により混合ミキシングした生地を冷蔵庫にてリタードさせた。次いで生地を分割してシート状固体油脂をロールイン（３折２回、リタード１回、３折１回、リタード1回）した後、縦１０ｃｍ、横１０ｃｍ、厚み０．４ｃｍに成型して焼成した。
【００２５】
デニッシュペストリーの製法
上記デニッシュペストリー配合材料のうち、シート状固体油脂以外の材料をオールインミックス法により混合ミキシングした生地を冷蔵庫にてリタードさせた。次いで生地を分割してシート状固体油脂をロールイン（３折２回、リタード１回、３折１回、リタード１回）した後、縦１０ｃｍ、横１０ｃｍ、厚み０．３ｃｍに成型して焼成した。
【００２６】
パイ生地にシート状固体油脂をロールインする際の作業性、シート状固体油脂の展延性、ホイロでの油脂の溶け出しの有無、得られたパイの性状を表２に、ペストリー生地にシート状固体油脂をロールインする際の作業性、シート状固体油脂の展延性、ホイロでの油脂の溶け出しの有無、得られたペストリーの食感を表３にそれぞれ示す。また実施例１と同様にしてシート状に成形したシート状固体油脂を、成形後２５℃で１２０時間静置した後１０℃の冷蔵庫で５日保管したものを用いてパイ、ペストリーを製造した例を参考例１に、実施例２と同様にしてシート状に成形したシート状固体油脂を、成形後２５℃で１２０時間静置した後、１０℃の冷蔵庫で５日保管したものを用いてパイ、ペストリーを製造した例を参考例２として、表１、表２にそれぞれ示す。尚、比較例２、３のシート状固体油脂は、分離溶解が激しくシート状の厚みが一定でないためデニッシュペストリーの製造は行わなかった。
【００２７】
【表２】

【００２８】
【表３】

【００２９】
※１：ロールイン時の作業性は、参考例１，２、と同等の作業性が得られたものを良好とし、伸びが悪い、軟らかい等があるのはやや不良、伸び、軟らかさの度合いが激しいものは不良の基準で評価した。
良好・・・・伸び、生地の軟らかさが参考例と同等である
やや不良・・伸び、生地の軟らかさが参考例より悪いことが認められる。
不良・・・・参考例と比較する必要なく悪いことが認められる
【００３０】
※２：ロールイン時の展延性は、参考例と比較して以下の基準で評価した。
良好・・・・参考例と同等であった
やや不良・・参考例より明らかに展延性が悪いことが認められた
不良・・・・参考例と比較する必要なく展延性が悪いことが認められた
【００３１】
※３：ホイロでの油脂の溶け出しの有無は、目視にて参考例と比較して以下の基準で評価した。
良好・・・・参考例と同等であった
やや不良・・参考例より明らかに油のしみだし多いことが認められた
不良・・・・参考例と比較する必要なく著しい差がある事が認められた
【００３２】
※４：内層状態は、参考例と比較して以下の基準で評価した。
良好・・・・参考例と同等であった
やや不良・・参考例より明らかに内層が悪いことが認められた
不良・・・・参考例と比較する必要なく著しい差がある事が認められた
【００３３】
※５：浮きは、デニッシュペストリーについては参考例と比較して以下の基準で評価した。又パイについては、浮きの厚さを測定し、２０±２ｍｍを良好、１５±２ｍｍをやや不良、それ以下を不良とした。
良好・・・・参考例と同等であった
やや不良・・参考例より明らかに浮きが悪いことが認められた
不良・・・・参考例と比較する必要なく著しい差がある事が認められた
【００３４】
※６食感は、参考例と比較して以下の基準で評価した。
良好・・・・参考例と同等であった
やや不良・・参考例より明らかに食感が悪いことが認められた
不良・・・・参考例と比較する必要なく著しい差がある事が認められた
【００３５】
【発明の効果】
以上説明したように本発明方法によれば、展延性に優れたシート状固体油脂を短時間で製造することができる。また本発明方法は、特定の方法によりマイクロ波照射してシート状固体油脂の加熱を行うようにしたため、マイクロ波を照射してシート状固体油脂の加熱を行っているにもかかわらず、シート状固体油脂の局部加熱による溶融、変形等が生じる虞がなく、製品状態の良好なシート状固体油脂を短時間で製造することができ、製造効率が向上する等の効果を奏する。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a method for producing a sheet-like solid fat having excellent spreadability.
[0002]
[Prior art]
Sheet-form solid fats and oils obtained by forming margarine and the like into a sheet form are used as roll-in fats and oils when producing pie, croissants, Danish and the like. These product groups are repeatedly molded and fired by repeating the process of placing the sheet-like solid fat on the dough, folding it and extending it thinly.
[0003]
Roll-in fats and oils are usually stored refrigerated, but it is necessary to have excellent spreadability even when roll-in is performed immediately after taking out from the refrigerator, improving the spreadability of roll-in fats and oils Various methods have been proposed. For example, Patent Document 1 describes an oil and fat composition for roll-in that contains oils and fats that are directly β-crystals and that has a specific fat content in the blended oil, and Patent Document 2 contains ethanol. In order to improve the float of the rolled-in product, the oil and fat for roll-in is described. Further, Patent Document 3 discloses that an emulsifier containing fatty acid monoglyceride, polyglycerol fatty acid ester and soybean lecithin is rolled in. It is described that the spreadability of oil and fat for roll-in can be improved by adding to the oil and fat for use.
[0004]
[Patent Document 1]
Japanese Patent Laid-Open No. 2002-65160 [Patent Document 2]
Japanese Patent Laid-Open No. 10-229820 [Patent Document 3]
Japanese Patent Laid-Open No. 56-33028
[Problems to be solved by the invention]
However, since the method described in Patent Document 1 requires the use of fats and oils that are β-type crystals, there are restrictions on the types of oils and fats used, and in any of the methods described in Patent Documents 1 to 3, the spreadability is sufficiently enhanced. It was not enough.
[0006]
The present invention has been made in view of the above points, and it is possible to obtain a sheet-like solid oil and fat that is excellent in spreadability efficiently in a short time without being restricted by selection of raw materials to be used. An object is to provide a manufacturing method.
[0007]
[Means for Solving the Problems]
That is, in the method for producing a sheet-like solid fat according to the present invention, after the sheet-like solid fat is stored and packaged in a packaging box through a film-like material, the sheet-like solid fat is gradually packed in a packaging box containing the sheet-like solid fat. In the first microwave irradiation step, the temperature is 10 ° C. or more lower than the melting point of the raw material fat for the sheet-like solid fat, The microwave is heated to a temperature in the range of 17 ° C., and the microwave is heated to a temperature that is 10 ° C. or more lower than the melting point of the raw material fat of the sheet-like solid fat in the final microwave irradiation step and in the range of 18 to 25 ° C. It is characterized by irradiation heating.
[0008]
In the method of the present invention, the sheet-like solid fat is preferably 5% by weight or more in water content. Moreover, it is preferable that 5 to 25 sheet-like solid oils and fats having a thickness of 6 to 20 mm are stacked and stored and packaged in a packaging box.
[0009]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
In the present invention, examples of the sheet-like solid fat include those obtained by forming a solid fat such as margarine, shortening, butter and the like into a sheet. Examples of the sheet-form solid fat material include animal fats, vegetable fats and oils and fats and hardened oils of animals and plants, and the like, and the melting point of the sheet-form solid fats is adjusted by mixing as appropriate. After the solid fat is mixed, it is cooled by a combinator, a perfector or the like, and then extruded from the nozzle at the tip of the resting tube to be formed into a sheet. The sheet-like solid fat is preferably one having a melting point of the raw fat / oil of 35 to 45 ° C. Next, the sheet-like solid fat is stored in a laminated form in a packaging box via a film-like material. The film-like product is usually attached to the upper and lower surfaces of a solid fat that has been extruded into a sheet. Solid fats and oils extruded into a sheet shape are cut to a predetermined length, but even if they are cut into a predetermined length after a film-like product is laminated and attached to the solid fats and oils extruded into a sheet shape, they are extruded into a sheet shape. After the solid fat has been cut into a predetermined length, a film-like product may be laminated and attached. As the film-like material, a synthetic resin film such as polyethylene or paper such as sulfuric acid paper is used.
[0010]
The sheet-like solid fat contained in the packaging box in a laminated form through the sheet-like material preferably has a moisture content of 5% by weight or more, more preferably 5 to 40% by weight. The sheet-like solid fat is preferably 6 to 40 mm in thickness, 150 to 450 mm in width, and 200 to 400 in length, and it is preferable to stack 5 to 25 sheets and store and package them in a packaging box. The size of the packaging box is preferably 170 to 470 mm in length, 220 to 420 mm in width, and 80 to 170 mm in height. As the packaging box, a cardboard box, a box made of synthetic resin such as polyethylene, or the like can be used. The width and length of a single sheet of solid oil to be stacked and stored in a packaging box may be formed and cut so that it substantially matches the vertical and horizontal sizes of the packaging box, but multiple sheets are arranged in parallel. It may be formed and cut into a width and length that can be stored side by side. Further, the packaging box containing the sheet-like solid fat can be further stored in a cardboard box or the like for processing.
[0011]
Subsequently, a microwave is irradiated to the packaging box which accommodated the sheet-like solid fat in the laminated form. In the present invention, the microwave irradiation is performed twice or more steps so that the heating temperature of the sheet-like solid fat gradually increases. In the first microwave irradiation step, the temperature is 10 ° C. higher than the melting point of the raw oil-and-fat of the sheet-like solid fat. The temperature is lower than the above, and is heated to a temperature in the range of 13 to 17 ° C., and is 10 ° C. or more lower than the melting point of the raw material fat of the sheet-like solid fat in the final microwave irradiation step, and 18 to 25 Heat to a temperature in the range of ° C. In the microwave irradiation step, the microwave is irradiated so that the sheet-like solid fat is heated to the above-described temperature range, but is usually performed by holding for 1 to 5 minutes under microwave irradiation of 0.3 to 4 kw. Is called. In the first microwave irradiation step, when not heated to a temperature in the range of 13 to 17 ° C. and / or lower than the melting point of the raw oil and fat of the sheet-like solid fat and / or in the final microwave irradiation step When it is not heated to a temperature in the range of 18 to 25 ° C. that is 10 ° C. or more lower than the melting point of the raw fat / oil of the sheet-like solid fat, it becomes a sheet-like solid fat or oil with poor spreadability, The solid fats and oils are melted and the performance cannot be maintained, and the spreadability changes with time.
[0012]
In the present invention, the temperature at which the sheet-like solid fat is heated in the first microwave irradiation step and the temperature at which the sheet-like solid fat is heated in the final microwave irradiation step are within the above-described temperature range, and the temperature of the sheet-like solid fat is gradually increased. If the heating temperature is increased, the microwave irradiation is not limited to two times but may be performed three times or more. Between each microwave irradiation step and the microwave irradiation step, the packaging box containing and packaging the sheet-like solid fat is held under non-irradiation of microwaves, but the step of holding under non-irradiation of microwaves is Usually, 1 to 60 minutes is preferable, and more preferably 2 to 10 minutes.
[0013]
Each treatment of the microwave irradiation and the non-microwave irradiation holding may be performed continuously while transporting the packaging box containing and packaging the sheet-like solid fat, or may be performed batchwise. In other words, the microwave irradiation treatment is a batch in which irradiation is carried out in a microwave irradiation chamber even in a continuous processing method in which a packaging box containing a sheet-like solid fat is irradiated while being transported through a moving path equipped with a microwave irradiation device. A processing method may be used. In addition, even if the treatment to be held under the non-irradiation of the microwave adopts the continuous treatment method in which the process of transferring from the microwave irradiation process to the next microwave irradiation process is a microwave non-irradiation process, the microwave irradiation process You may employ | adopt the batch processing method stored in a holding | maintenance chamber etc. between the next microwave irradiation process. If a continuous processing method is adopted in each process of microwave irradiation and microwave non-irradiation, the entire process of the product can be made continuous, and continuous productivity is improved. On the other hand, when the batch processing method is adopted, the product transfer distance can be shortened. In this invention, each process of a microwave irradiation process and a microwave non-irradiation process can be processed combining a continuous processing method and a batch processing method. By appropriately combining the continuous processing method and the batch processing method in each step, it is possible to obtain both the effect of improving the continuous productivity of the product and the effect of shortening the transfer distance in a balanced manner.
[0014]
【Example】
Hereinafter, the present invention will be described in more detail with reference to examples. The oil and fat composition used in the following examples and comparative examples is shown in Table 1 below.
[0015]
[Table 1]

[0016]
Example 1
To 80.5 parts by weight of fats and oils 1 in Table 1, emulsifier (Emulsy MS (manufactured by Riken Vitamin)) 1 part by weight, Showa lecithin (manufactured by Showa Sangyo Co., Ltd.) 0.5 part by weight, skim milk powder 2 parts by weight, A margarine was prepared by adding 16 parts by weight of water, kneading the margarine with a combinator, then forming it into a sheet with a width of 200 mm and a thickness of 10 mm through a resting tube, and attaching a poly film on both the upper and lower surfaces. After that, the raw material fat of this sheet-like solid fat was 37.8 ° C., and the fat temperature immediately after forming into a sheet was 8 ° C. Next, the sheet-like solid fat was put into a cardboard box ( 320 mm long, 220 mm wide, 120 mm high) are stacked and packaged in 10 steps, and this cardboard box is placed under 2 kw microwave irradiation for 2 minutes to form a sheet-like solid After heating the oil / fat to 15 ° C., it was placed under non-irradiation of microwave for 3 minutes, and further placed for 2 minutes 30 seconds under microwave irradiation of 1.5 kw to heat the sheet-like solid oil / fat to 22 ° C. and then 10 ° C. The sheet-like solid fat was not melted or lost its shape by local heating.
[0017]
Comparative Example 1
The sheet-like solid fat prepared in the same manner as in Example 1 was laminated and stored in a cardboard box in the same manner, and the cardboard box was placed under 2 kW microwave irradiation for 2 minutes and the sheet-like solid fat was heated to 15 ° C. After performing only the processing to be performed, it was stored in a refrigerator at 10 ° C. This sheet-like solid fat was not found to melt or lose its shape due to local heating.
[0018]
Example 2
In 83 parts by weight of fats and oils 2 in Table 1, emulsifier (Emulsy MS (manufactured by Riken Vitamin Co., Ltd.) 1.2 parts by weight, Poem W-10 (manufactured by Riken Vitamin Co., Ltd.) 0.5%, Showa lecithin (Showa Sangyo Co., Ltd.) A margarine was prepared by adding 0.3 parts by weight, 2 parts by weight of skim milk powder, and 13 parts by weight of water to prepare a margarine, which was formed into a sheet having a width of 400 mm and a thickness of 8 mm in the same manner as in Example 1. Then, after pasting polyethylene films on both the upper and lower surfaces, the film was cut to a length of 400 mm, the melting point of the raw material fat of this sheet-like solid fat was 40 ° C., and the fat temperature immediately after forming into a sheet was 9 ° C. Next, the sheet-like solid fat is stacked and packaged in the same cardboard box as in Example 1 in 8 stages, and this cardboard box is placed under 1 kw microwave irradiation for 1 minute 30 seconds to bring the sheet-like solid fat to 14 ° C. Heated Then, it was placed under non-irradiation of microwave for 6 minutes, and further placed under irradiation of microwave of 1.5 kw for 1 minute to heat the sheet-like solid fat to 17 ° C. Further, it was placed under non-irradiation of microwave for 3 minutes. After that, it was irradiated with a microwave of 2 kw for 1 minute and heated to 23 ° C. and then stored in a refrigerator at 10 ° C. The sheet-like solid fat was not melted or deformed by local heating.
[0019]
Comparative Example 2
The sheet-like solid fat prepared in the same manner as in Example 2 was laminated and stored in a cardboard box in the same manner, and the cardboard box was placed under 2 kW microwave irradiation for 4 minutes to heat the sheet-like solid fat to 22 ° C. And then stored in a 10 ° C. refrigerator. This sheet-like solid fat was recognized to melt rapidly by local heating.
[0020]
Comparative Example 3
The sheet-like solid fat prepared in the same manner as in Example 1 was laminated and stored in a cardboard box in the same manner, and the cardboard box was placed under 1.5 kw microwave irradiation for 2 minutes to give a sheet-like solid fat. Then, after 5 minutes of non-irradiation of microwaves and irradiation of 2 kw microwaves for 2 minutes, the temperature of the sheet-like solid fat increased to 25 ° C. When the microwave non-irradiation process for 6 minutes was further irradiated with 1.5 kw microwave for 2 minutes, the sheet-like solid fat was heated to 31 ° C. Further, after passing through a microwave non-irradiation step for 10 minutes, 1 kw microwave was irradiated for 30 seconds to raise the temperature of the sheet-like solid fat to 34 ° C. and then stored in a refrigerator at 10 ° C. After the four microwave irradiation treatments, the state of the sheet-like solid oil contained in the cardboard box was examined, and the sheet-like solid oil contained under the box maintained the sheet shape before the microwave irradiation treatment. It became so soft that it couldn't be done, and some melting was observed.
[0021]
The sheet-like solid fats obtained in Examples and Comparative Examples were taken out after 5 days from storage in a refrigerator, and pie and Danish pastries were produced by the following composition and manufacturing method using the same.
[0022]
Pie blended strong powder 70 parts by weight weak flour 30 parts by weight salt 1 part by weight shortening AVS (manufactured by Miyoshi Oil & Fats Co., Ltd.) 5 parts by weight water 50 parts by weight sheet-like solid fat 100 parts by weight (to powder)
[0023]
Danish pastry blended flour 75 parts by weight weak flour 25 parts by weight salt 2 parts by weight sugar 6 parts by weight shortening AVS (manufactured by Miyoshi Oil & Fats Co., Ltd.) 5 parts by weight nonfat dry milk 3 parts by weight yeast 5 parts by weight water 50 parts by weight sheet-like solid fat 50 Part by weight (against powder)
[0024]
Production method of pie The dough obtained by mixing and mixing materials other than the sheet-like solid fats and oils by the all-in-mix method among the above pie compounding materials was retarded in a refrigerator. Next, the dough is divided, and the sheet-like solid fat is rolled in (3 folds 2 times, retard 1 time, 3 folds 1 time, 1 time of retard 1 time), then molded into 10 cm length, 10 cm width and 0.4 cm thickness and fired did.
[0025]
Manufacturing method of Danish pastry The dough which mixed and mixed materials other than sheet-like solid fats and oils by the all-in-mix method among the said Danish pastry compounding materials was retarded in the refrigerator. Next, the dough is divided, and the sheet-like solid fat is rolled in (3 folds 2 times, retard 1 time, 3 folds 1 time, 1 time of retard 1 time), then molded into 10 cm in length, 10 cm in width and 0.3 cm in thickness and fired did.
[0026]
Table 2 shows the workability when rolling in sheet-like solid fat on puff pastry, spreadability of sheet-like solid fat, whether or not oil has dissolved in the proofing, and the properties of the resulting pie. Table 3 shows the workability at the time of rolling in the solid fat and oil, the spreadability of the sheet-like solid fat and oil, the presence or absence of fat and oil dissolution in the proofer, and the texture of the obtained pastry. Moreover, the example which manufactured the pie and the pastry using what was stored for 5 days in the refrigerator of 10 degreeC after leaving the sheet-like solid fats and oils shape | molded in the sheet form like Example 1 after leaving still for 120 hours at 25 degreeC. In Example 1, the sheet-like solid fat that was formed into a sheet in the same manner as in Example 2 was allowed to stand at 25 ° C. for 120 hours and then stored in a refrigerator at 10 ° C. for 5 days. Examples of producing pastries are shown in Table 1 and Table 2 as Reference Example 2, respectively. In addition, since the sheet-like solid fats of Comparative Examples 2 and 3 were severely separated and dissolved and the sheet-like thickness was not constant, the Danish pastry was not manufactured.
[0027]
[Table 2]

[0028]
[Table 3]

[0029]
* 1: The workability at the time of roll-in is determined to be good if the workability equivalent to that of Reference Examples 1 and 2 is obtained. If the workability is poor or soft, etc., the degree of poorness, elongation, and softness. Those with severe violence were evaluated on the basis of defectiveness.
Good: Elongation and softness of the fabric are the same as in the reference example. Somewhat poor. Elongation and softness of the fabric are found to be worse than the reference example.
Defects ・・ It is recognized that there is no need to compare with the reference example. [0030]
* 2: The spreadability at the time of roll-in was evaluated according to the following criteria compared with the reference example.
Good ··· Same as reference example · Slightly poor · · · · · · · · · · · · · · · · · · · · [0031]
* 3: The presence or absence of oil and fat dissolution in the proofer was evaluated visually according to the following criteria compared with the reference example.
Good ・・・・ Same as the reference example ・ Slightly poor ・・ Defects with a significant amount of oil oozing out from the reference example ・・・・ Recognized that there is a significant difference without the need to compare with the reference example [0032]
* 4: The inner layer state was evaluated according to the following criteria compared with the reference example.
Good ・・・・ Same as the reference example ・ Slightly poor ・・ Inferior defect in the inner layer than the reference example ・・・・ A significant difference was recognized without the need to compare with the reference example [0033]
* 5: Floating was evaluated according to the following criteria for Danish pastries compared to the reference examples. For the pie, the thickness of the float was measured, 20 ± 2 mm was good, 15 ± 2 mm was a little bad, and less than that was bad.
Good ・・・・ Same as the reference example ・ Slightly poor ・・ Fairness that was clearly worse than the reference example ・・・・ It was recognized that there was a significant difference without the need to compare with the reference example [0034]
* 6 The texture was evaluated according to the following criteria compared to the reference examples.
Good ・・・・ Same as the reference example ・ Slightly poor ・・ Fairness that is clearly worse than the reference example ・・・・ It is recognized that there is a significant difference without the need to compare with the reference example [0035]
【The invention's effect】
As described above, according to the method of the present invention, it is possible to produce a sheet-like solid fat with excellent spreadability in a short time. In addition, since the method of the present invention is to heat the sheet-like solid fat by microwave irradiation by a specific method, the sheet-like solid fat is heated despite the microwave irradiation. There is no risk of melting, deformation, and the like due to local heating of the solid fat, and a sheet-like solid fat with a good product state can be produced in a short time, and the production efficiency is improved.

Claims

Two or more times so that the temperature of the sheet-like solid oil / fat gradually increases in the packaging box containing the sheet-like solid oil / fat after the sheet-like solid oil / fat is stored and packaged in a packaging box through a film-like material. In the first microwave irradiation step, microwave irradiation heating is performed to a temperature in the range of 13 to 17 ° C. that is 10 ° C. or more lower than the melting point of the raw material fat of the sheet-like solid fat. In the microwave irradiation step of the above, the sheet-like solid fat is produced by heating to a temperature in the range of 18 to 25 ° C. that is 10 ° C. or more lower than the melting point of the raw fat / oil of the sheet-like solid fat Method.

The method for producing a sheet-like solid fat according to claim 1, wherein the water content of the sheet-like solid fat is 5% by weight or more.

The manufacturing method of the sheet-like solid fat of Claim 1 or 2 which laminates | stacks 5-25 sheets of sheet-like solid fat with a thickness of 6-20 mm, and accommodates and packs it in a packaging box.