JP4302379B2 - Tissue paper and products containing tissue paper - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ティシュペーパーおよびそのティシュペーパーを収納した物品に関する。
【0002】
【従来の技術】
ティシュペーパーは、上面にスリット状の取り出し口を備えたカートンと呼ばれる収納箱に収納されて市販に供されている。一般に、ティシュペーパーは、二枚重ねで一組とした状態いわゆる2プライとされ、収納箱の上面の窓に貼着されたフィルムのスリットを通して、ティシュペーパーの一枚を取り出すと次の一枚の一部が外部に露出されて次回の取り出しが容易になされるようにしたいわゆるポップアップ方式で折り畳まれて収納箱に収納されている。
【0003】
このようにして市販に供されているティシュペーパーには、一般に5個パックなどで市販され鼻かみに限らず各種の汚れの拭き取り等にも使用される汎用タイプや、肌に直接触れる用途に特化したソフトタイプと呼ばれるものなどがある。前記汎用タイプのものは、使用頻度も非常に高く消費量も多いことから安価であることが重視され、米坪が10〜13g/m2程度である。また、持ち運びに便利なようにコンパクトな収納箱に収められることも重視される。一方、前記ソフトタイプのティシュペーパーは、コンパクトにすることやコストよりも、人の肌に触れたときのやわらかさや滑らかさなどが重視され、米坪が13g/m2以上であるものが多い。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、消費者のティシュペーパーの実際の使用状況を調査してみると、例えば、花粉症の発祥時季や風邪を患ったときなど頻繁に鼻水を拭かなければならない状況などではソフトタイプのティシュペーパーを購入して使用するが、普段は汎用タイプのもので鼻をかんだり鼻水を拭いたりすることがおおく、この種の用途に汎用タイプのティシュペーパーが使用されることも極めて多いことが知見された。従って、汎用タイプのティシュペーパーにおいて、鼻をかむときなどの使用感を向上させ、ソフトタイプに近いあるいはほぼ同様の使用感にすることには重要な意義がある。
【0005】
そこで、本発明は、安価な汎用のティシュペーパーにおいて、従来の安価であることやコンパクトにしやすいという利点を損なわずに、鼻をかむときなど特に皮脂の分泌量の多い部位の体液の拭き取りに使用するさいの使用者の使用感(滑らかさ感)を高めることにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するための本発明は、次記のとおりである。
<請求項1項記載の発明>
パルプ繊維を主原料とし、脂肪酸エステルを含む界面活性剤を有効成分(固形分)で0.1〜10.0kg/t添加されたティシュペーパー原紙からなり、
米坪が10〜13g/m2であり、
JIS P 8141に準じて幅25mm、吸水時間60秒の条件で測定したクレム吸水度の縦横平均値が10mm以上であり、
圧縮断面積2cm2の円形平面をもつ鋼板にて、圧縮荷重50gf/cm2で前記ティシュペーパーを圧縮したときの厚みTMが0.090mm以上であり、
湿潤引張強度が、縦50〜150cN/25mm幅、横30〜60cN/25mm幅であり、
乾燥引張強度が、縦200〜400cN/25mm幅、横90〜150cN/25mm幅であり、かつ、
次記の(A)の条件を満たすティシュペーパーが、二枚重ねで一組とされ、
その二枚重ね一組とされた状態における湿潤破裂強度が4.0gf以上である、ことを特徴とするティシュペーパー。
(A)人工皮革により構成した10mm四方の接触平面にオリーブオイル4mgを均一に塗布し、この接触平面全体を50g/cm2の接触圧で、人工皮革により構成した水平測定面上に固定した紙試料に接触させ、この状態で前記紙試料に移動方向に20g/cmの張力を与えつつ前記接触平面の長さ方向または幅方向と直交する方向に、0.1cm/秒の速度で前記紙試料を前記水平測定面ごと2cm移動させたときの摩擦係数の平均偏差で表される表面特性の縦横平均が、0.075以下であること、を特徴とするティシュペーパー。
【0007】
(作用効果)
本発明は、二枚重ね一組とされてポップアップ形式で折り畳まれてカートンに収納される汎用タイプのティシュペーパーである。
洟等の体液を拭き取るさいに重要なのは、紙と皮膚との摩擦係数のばらつきが小さく滑らかさ感がありかつ吸水性に優れることである。
上記の表面特性を満たす本発明のティシュペーパーは、鼻の周りなど比較的の皮脂が多く存在する部位での滑らかさに優れ、かつ、吸水性にも優れるため体液の拭き取り性に優れる。
さらに、手に触れ、また肌に触れるとき、十分な厚み感を与え、いわゆる「ふっくら」感(ふんわりした厚み感)を持つものとなる。
特に、原紙中に脂肪酸エステルを含む界面活性剤を含有させるとともに、厚みTMの値が所定値であることにより、特にふっくら感が高まるとともに、肌さわりの良さに優れる。
湿潤引張強度が上記規定値にあるものは、ティシュペーパーが吸水した状態で引っ張られる状況、例えば洟等の体液を拭き取るさいにおける、ティシュペーパーの破れが生じにくくなる。
また、湿潤破裂強度が上記の規定にあるものは、ティシュペーパーに湿潤物質が強く吹き付けられる状況、例えば、洟をかむさいなどにおける、ティシュペーパーの破れが生じにくくなる。
【0008】
<請求項2記載の発明>
請求項1記載のティシュペーパーがポップアップ方式で折り畳まれ、JIS S 3104に規定される収納箱に収納されている、ことを特徴とするティシュペーパーを収納した製品。
【0009】
(作用効果)
請求項1記載の発明と同様の作用効果を奏するとともに、滑り性が改善され、ポップアップ性に優れ、かつ、取り出し時の破断もなくなる。
【0010】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態を図面を参照しながら以下に詳述する。
(ティシュペーパー)
本発明のティシュペーパーは、2枚重ねで一組(2プライ)のものに関する。
本発明に係るティシュペーパーは、二枚重ね一組としたものの一枚のJIS P 8124に基づいて測定された米坪が10〜13g/m2、好適には11.5〜13.0g/m2である。米坪が、10g/m2未満であると、抄造が困難となる。13g/m2を超えると紙厚が増すのでコンパクト性が失われる。
【0011】
一方、本発明に係るティシュペーパーは、二枚重ね一組としたものの一枚のJIS P 8141に準じて幅25mm、吸水時間60秒の条件で測定したクレム吸水度の縦横平均値が10mm以上である。10mm未満であると、鼻水や洟等の体液を拭き取るとき、あるいは鼻をかむときに前記体液が紙に吸収されず、使用者に不快な感じを与える。
【0012】
他方、本発明に係るティシュペーパーは、二枚重ね一組としたものの一枚が次記の条件を満たすものである。すなわち、その条件は、人工皮革により構成した10mm四方の接触平面にオリーブオイル4mgを均一に塗布し、この接触平面全体を50g/cm2の接触圧で、基台上に人工皮革を敷き、その上に固定した紙試料を接触させ、この状態で前記紙試料に移動方向に20g/cmの張力を与えつつ前記接触平面の長さ方向または幅方向と直交する方向に、0.1cm/秒の速度で前記紙試料を前記基台ごと2cm移動させたときの摩擦係数の平均偏差で表される表面特性の縦横平均が、0.075以下であることである。
【0013】
ここで、ティシュペーパーを肌に直接触れる用途、特に肌の汚れなどを拭き取る用途に使用したときの使用感(滑らかさ感)は、一般的には、滑らかさの指標である表面特性MMDで表す。しかし、MMDは、皮脂の存在を考慮していないため、皮脂の分泌があまり多くない部分の拭き取り用途に使用したときの使用感(滑らかさ感)との相関はあるものの、多量の皮脂が存在する鼻周りなどを拭き取るときあるいは鼻をかむときの使用感(滑らかさ感)とは必ずしも相関しない。そこで、本発明においては、上述のように滑らかさの測定に、ティシュペーパーと肌との摩擦に関連する皮脂の主成分であるトリグリセリドと同様の特性のオリーブオイルと、実際の人の肌に近い特性の人工皮革を用いて、表面特性MMDと類似の測定を行なうようにし、皮脂の分泌量の多い部位、例えば鼻の周りの拭き取りや鼻かみ時の肌触り感(滑らかさ感)の指標となる表面特性を測定することとした。そして、本発明者らは、この方法により測定される表面特性が0.075より大きいと、鼻をかむときのティシュペーパーの肌触り感(滑らかさ感)が悪くなることを知見した。
【0014】
この本発明における表面特性の測定については、図1〜3を参照しながら説明する。この表面特性の測定は、通常のMMD試験機、例えば、カトーテック株式会社製の摩擦感テスター(KES SE)の基台上に人工皮革(本発明における表面特性の縦横平均に使用する「人工皮革」とは、すべて、登録商標「サプラーレ」:出光テクノファインを使用したものである。)を敷いて固定するとともに、測定端子を前記人工皮革にて被覆し、その測定端子の測定面の人工皮革で被覆された部分(接触平面)にオリーブオイル(登録商標「BOSCOエクストラバージンオイル」:日清精油)4mgを均一に塗布し、MMDの測定手順と同様にして測定を行なうことができる。詳細には、本発明にかかる人工皮革で構成される接触平面は、横断面直径0.5mmのピアノ線からなり、先端の曲率半径が0.25mmの単位膨出部を隣接して有し、全幅が10mmの連続した測定面を有し、その測定面の長さが10mmとされるほぼ10mm四方の測定面を有するMMD測定用端子を、前記人工皮革で被覆して形成することができる。人工皮革による前記端子の被覆は、10mm四方の接触平面が形成されるように端子の測定面に対して人工皮革がぴったりと接触するように、あるいは若干の張力をもたせてぴったりと被覆することにより達成できる。人工皮革を端子に固定するにあたっては、測定時、すなわち紙試料を移動させたときに人工皮革と内部の端子とがずれて人工皮革により構成される接触平面に歪みなどが生じないようにしっかりと固定することが重要である。固定は例えば、前記接触平面が構成されるように前記端子を被覆したのち、接触平面を構成しない部位を輪ゴム等で装置の測定に影響が出ない部位、例えば端子の支持材等にしっかり固定する。また、MMD試験機の基台上には人工皮革を敷いて接着テープ等で固定する。このとき、測定時に歪まないように基台に人工皮革をしっかりと固定することが重要である。また、基台上に敷く人工皮革は、前記接触平面を構成する人工皮革と同じものを用いる。なお、紙試料は、10cm四方に裁断して用い、人工皮革を敷いた基台に固定する。測定に際しては、紙試料の上に試料押さえ用錘(約100g)で押さえる。また、試験機の測定端子への荷重を50gとして人工皮革で構成される接触平面全体が50g/cm2の接触圧で紙試料に接触するようにするが、これは、MMD測定と同様に、円盤状の錘を端子上部に取り付けることで達成できる。もちろん、支持材の一方の端部(紙試料の移動方向と反対の端部)の固定の仕方はMMDの測定に準ずる。
【0015】
測定は紙試料の縦方向について3回、横方向について3回の計6回を行い、測定値についてはその6回の平均値とする。なお、人工皮革およびオリーブオイルについては同等品で代替することもできる。
【0016】
他方、本発明に係るティシュペーパーは、二枚重ね一組としたものの一枚の圧縮断面積2cm2の円形平面をもつ鋼板にて、圧縮荷重50gf/cm2で前記ティシュペーパーを圧縮したときの厚みTMを0.090mm以上とするのが望ましい。
【0017】
具体的には、厚みTMは、カトーテック株式会社製「ハンディー圧縮試験機 KES−G5」を用い、鋼板で形成された水平な台座上にティシュペーパーを敷き、そのほぼ中心に圧縮面積2cm2の円形平面をもつ鋼板を当接させ、前記円形平面を持つ鋼板を速度10mm/分で鉛直下方に移動させて圧縮荷重50gf/cm2で圧縮し、押し込みが安定した状態での測定した厚みである。
【0018】
また、二枚重ね一組での紙厚は90〜120μm、好適には94〜112μmとするのが望ましい。紙厚が薄いと、使用者が感じる紙薄感が顕著になり、また、吸水性に劣りティシュペーパーとしての機能も低下する。さらに、コスト的および技術的な観点から製造も困難である。過度の紙厚とすると所定枚数を収納箱に収めて製品としたときの引き出し性に劣るようになる。前記紙厚の測定は、JIS P 8118の規定に準じ、JIS P 8111の条件下で、シチズン時計株式会社製の紙厚測定機「MEI−10B」を用いて測定する。具体的には、プランジャーと測定台の間にゴミ、チリ等がないことを確認してプランジャーを測定台の上におろし、ゲージのメモリを移動させてゼロ点を合わせ、次いで、プランジャーを上げて試料(ティシュペーパー)を試験台の上におき、プランジャーを下ろしそのときのゲージを読み取る。なお、測定は10回の平均値とする。
【0019】
その他、本発明に係るティシュペーパーは、JIS S 3104に規定される、引張り強さ、白色度の範囲とするのが望ましい。
【0020】
上記ティシュペーパーは、各種製造条件を選定することで得ることができる。ちなみに、たとえば圧縮特性は、原料のLBKPとNBKPの配合比率とパルプの種類(繊維粗度、あるいは原料となる樹木の種類や樹齢)、叩解度、抄紙水分、カレンダー間隙・圧力・材質、界面活性剤の添加及びその量などにより調整することが可能である。パルプは、古紙パルプを配合しないものが望ましい。
【0021】
柔らかさ曲げ特性は、引張強度、縦横比、クレープ形状(クレープ率、クレープの高低差等)、水分率、密度、紙力剤の添加、界面活性剤の添加及びその量等により調整することが可能である。
【0022】
表面特性は、パルプ配合、カレンダー条件、抄紙水分、ドクターの刃先角度、ブレード角度、接着・剥離強度のバランス、クレープ率、界面活性剤の添加及びその量などにより調整することが可能である。
【0023】
(ティシュペーパーを収納した製品)
次いで、本発明にかかるティシュペーパーを収納した製品について説明する。
本発明に係るティシュペーパーは、収納箱の高さの外寸が55.5〜64.5mmである汎用タイプの収納箱に収めて使用するのに特に好適である。この場合、一般的な収納箱への収め方に従って、いわゆる二枚重ねで一組としたティシュペーパーをポップアップ方式で折り畳んで、収めるのが望ましい。
【0024】
二枚重ねでの嵩密度が0.13g/cm3未満(より望ましくは0.11〜0.13g/cm3未満)とするのが望ましい。嵩密度とは、(米坪×ティシュペーパー面積×組数×2)/収納箱内容積として定義されるものである。
【0025】
また、(ウェブ嵩)/(JIS紙厚×組数×2)の比率が1.5以下(より望ましくは1.3〜1.5)、かつ、(JIS紙厚×組数×2)/(収納箱高さ)の比率が0.70以下(より望ましくは0.55〜0.70)であるのが望ましい。
【0026】
本発明にかかるティシュペーパーを収納した製品においては、収納箱上面の長辺方向のシート長さに対する、取り出し口のスリット長の比率が75〜85%であり、前記シート長さに対する、収納箱上面の短辺方向のシート巾の比率が75〜90%であるのが望ましい。
【0027】
本発明に係るティシュペーパーを収納した製品は、図4および図5に示されるように、上記(ティシュペーパー)の欄で説明されている二枚重ねで一組としたティシュペーパーが、いわゆるポップアップ方式で折り畳まれて、所定の収納箱にJIS S 3104に規定される一箱に収納される枚数、たとえば180組360枚、または場合により188組376枚が収納されている汎用タイプのものである(以下、これをティシュペーパー製品という)。200組400枚のものも採用できる。ポップアップ方式での折り畳みについては、既知の技術であるので詳述はしない。
【0028】
一方、本発明にかかるティシュペーパー製品は、前記収納箱の高さの外寸を55.5〜64.5mmとするのが望ましい。ソフトタイプで主流の持ち運び性や収納性に欠ける65mm以上のものよりは低く、現在汎用タイプのものに主流の取り出し性や紙薄感が低下している50mmより高くすることで、持ち運び性や収納性を犠牲にせず、紙薄感や取り出し性を向上させることができる。
【0029】
ここで、本発明にかかるティシュペーパー製品においては、収納箱の高さの外寸を上記のようにした場合に、好適にティシュペーパーが取り出せるように、取り出し口の形状を工夫するのが望ましい。具体的には、例えば、図4および図5に示すとおり、収納箱1の上面に形成された窓1Aを開口部となるスリット2Aを有するシート2が内側から覆っており、内部のティシュペーパー3を順次前記スリット2Aを通して取り出すようにする。ここに窓1Aは、箱1の上面にミシン目などの切りこみ目が予め形成され、その切りこみ目で囲まれる部分を剥ぎ取ることにより、形成される公知の構成のものとすることができる。
【0030】
前記シート2は、窓1Aのサイズより大きく、例えば図示のように方形とし、箱1の上面に内側より接着剤により接着する一般的な方法で形成すればよい。また、シート2として、一般的な収納箱と同様にポリエチレンフィルムシートを用いることができ、コスト的にはこれを用いるのが望ましい。ただし、これに代えて、坪量が10〜35g/m2であり、合成繊維または化学繊維を混抄した合成紙、あるいは不織布からなるシートを用いることもできる。合成繊維または化学繊維としては、レーヨン、アセテート、ビニルアセテートが好適であり、さらにリサイクル化をある程度無視すれば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステルなども使用可能である。他方、不織布としては、形態の面からはエアースルー不織布、ポイントボンド不織布、メルトブロー不織布、スパンボンド不織布などを用いることができる。材質的には、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、パルプなどを例示できる。坪量は、10g/m2未満では、強度的に不足し、ティシュペーパー3の取り出し時において裂けあるいは破断の確率が高くなる。逆に、35g/m2を超えると、強度の問題はないものの、コスト高となるばかりでなく、取り出し時のノイズが大きくなる傾向にある。
【0031】
シート2に形成するスリット2Aは、シート2を箱1の上面内側へ接着した状態において、窓1Aの幅方向中央部に(箱1の長手方向(ティシュペーパー3の横方向)と沿うように形成した一般的な収納箱の形態と同様である。本発明にかかるティシュペーパー製品では、スリット2Aの長さLは、図1の(a)に示すように、窓1Aの長手方向全長より短くすることが望ましいが、図1の(b)に示すように、窓1Aの長手方向全長と同じ長さにすることも、さらに、図1の(c)に示すように、シート2の横方向長さより短い条件の下で、窓1Aの長手方向全長より長くすることもできる。
【0032】
スリットは図1の(a)の形態で形成するのが望ましく、そのスリット長さLは、175mm〜185mmが望ましい。前記スリット2Aの長さLは、ティシュペーパーの特徴を考慮して破断を防止する観点から、前述のように、収納箱1上面の長辺方向のシート長さに対する比率が75〜85%であり、特に76〜85%とするのが望ましい。
【0033】
一方、本発明にかかるティシュペーパー製品は、(収納箱の高さの外寸)/(ティシュペーパーの全面積)で表される高さ方向密度の値を2.90〜5.60mm/m2とするのが望ましい。好適には3.40〜4.00mm/m2とするのが望ましい。このように、高さ方向密度の値を上記の値とすることにより、取り出し性に優れるようになる。
【0034】
ここで、本発明にいうティシュペーパーの大きさとは、JIS S 3104にいうティシュペーパーの一枚の大きさ(ティシュペーパーの(縦)×(横)で表される面積)と同義であるが、数値はJIS S 3104に規定される範囲に限定されるものではない。もちろん、JIS S 3104に規定される紙の一枚の大きさの範囲内であってもよく、この範囲であるのが望ましい。特に好適な大きさは、450cm2でかつ縦が197mm前後、横が229mm前後である。
【0035】
なお、本発明は、ティシュペーパーの大きさが任意であるから、収納箱の高さ以外の大きさすなわち、長さと幅についても任意となるが、一般的な市販形態や収納性や持ち運び性を考慮すれば、収納箱の好適な長さは240±25mm、幅は115±25mmである。
【0036】
ここで、ティシュペーパーの引き出し性について詳述すると、図5に示すように、ティシュペーパー3を収納箱1から取り出すに際しては、ティシュペーパー3の側縁近傍の中央部における摘み部3Tを持って引き上げる。このとき、ティシュペーパー3の横方向端部が、引き上げに伴って徐々にスリット2Aの両端2a,2bに集まる。集まったティシュペーパー3が、スリット2Aの両端2a,2bに引っ掛かりながら引き上げ動作がなされるため、いま引き上げ動作を行なっているティシュペーパーに対して、摘み部3Tとスリット2Aの両端2a,2bとを結ぶ部分に集中的に引張力F,Fが働く。特に取り出し動作の後半段階では、折り重ねによって後続のティシュペーパーも引き上げるための力も必要となり、その分の引張力が加算される。ティシュペーパーに作用する引張力Fについて、補足説明すると、取り出し時の前半では、X(ティシュペーパーの横方向端部をスリット2Aの両端2a,2bに集める力:後続のティシュペーパーとの摩擦力に抗して分離するための力も含まれる)+Y(ティシュペーパー3とスリット2Aの両端2a,2bとの摩擦力に抗して引き上げる力)であり、後半では、ほぼX+Yに対して、Z(折り重ねによって後続のティシュペーパーも引き上げるための力)も加算される。ティシュペーパーにおいては、この摘み部3Tとスリット2Aの両端2a,2bとを結ぶ引張力Fは、ティシュペーパー3の引き出し方向への破断力として作用する。本発明にかかるティシュペーパー製品は、ティシュペーパー一枚の乾燥引張強度を、縦200〜400cN/25mm幅、横90〜150cN/25mm幅としたので、ティシュペーパー3は破断が生ずることがない。
【0037】
(ティシュペーパーおよびティシュペーパーを収納した製品の製造方法)
本実施の形態に係るティシュペーパーおよびティシュペーパー製品は既知の設備および常法により製造することができる。すなわち、原料パルプを抄紙機で抄紙するとともにクレープ処理し、カレンダー処理を施し、インターホルダーにてポップアップ方式に折り畳み、所定の大きさに裁断して収納箱に収納して製造することができる。
【0038】
各処理について詳述すれば、抄紙工程では本発明の米坪の範囲となるように原料パルプおよび抄紙条件を調整する。このとき原料パルプの叩解幅を狭めて高密度化する。このように米坪を規定して高密度化すると、紙力は高まるが紙厚および柔らかさの低下の原因となる。
【0039】
そこで、クレープ処理工程では、柔らかさおよび肉厚感の指標となる厚みの変位差が本発明の範囲となるように、クレープ率、クレープの刃先角度を調整することで達成できる。
【0040】
【数1】

Figure 0004302379
【0041】
また、カレンダー処理工程では、紙厚が過度に低下して本発明の紙厚の範囲から外れないようにオンラインマシンカレンダーおよびプライマシンカレンダーの各カレンダー処理における圧力を調整してカレンダー処理する。プライマシンカレンダー処理により、抄紙原紙は二枚重ね一組にされる。
【0042】
このようにしてティシュペーパー原紙を製造する。そしてこのティシュペーパー原紙をインターホルダーにて後にポップアップ方式となるように交互に折り重ねる。このとき、収納箱の大きさ特に高さおよび裁断後のティシュペーパーの大きさを考慮してインターホルダーのプルコンベア圧力を調整する。その後、所定の大きさに裁断して、収納箱に収納して本発明のティシュペーパー製品が製造される。また、製品におけるティシュペーパー取り出し時の上方向への最大抵抗値は90cNである。
【0043】
なお、前記原料パルプとしては、好ましくは100%木材パルプからなるものである。この場合、NBKP:LBKPの割合としては、10:90〜70:30、好適には50:50〜93:7、特に好適には、65:35〜69:31である。NBKPの割合が高いほど、柔軟性を得ることができるので好ましい。
【0044】
【実施例】
市販の製品(比較例1〜3)、参考例1及び約1年前までは市販されていた旧製品(参考例2)と本発明に係る製品(実施例1及び2)とに関し、各物性を調査した。その結果を表1〜表3に示す。
【0045】
【表1】
Figure 0004302379
【0046】
【表2】
Figure 0004302379
【0047】
【表3】
Figure 0004302379
【0048】
ここで、実使用評価及び官能評価は、成人30名に対し、「取り出し易さ」「鼻かみ時の肌触りの良さ」(滑らかさ感)、「ふんわりした厚み感」、「鼻かみ時の丈夫さ」、「コンパクト性」の各項目について、最も良いもの:5点、良いもの:4点、普通:3点、悪いもの:2点、最も悪いもの:1点の5段評価を行い、その平均点が4.0以上を◎、3.0〜4.0未満を○、2.0〜3.0未満を△、1.0〜2.0未満を×としてあらわしたものである。
【0049】
<考察>
本発明の実施例に係る製品は、市販品及び参考例との比較において、いずれの官能評価項目においても十分な評価がなされていることからして、本発明の実施例に係る製品の区別化は明確である。そして、市販品及び参考例に比較して、優れた特性を示すものとなる。さらに、この試験の実評価において、他の汎用タイプの評価が低いのに対し、本実施例およびソフトタイプは同様の高い評価が得られている。従って、本発明にかかる表面特性試験は鼻かみ時の肌触り感(滑らかさ感)との相関が示されたといえる。
【0050】
【発明の効果】
以上、詳述のとおり、本発明によれば、安価な汎用のティシュペーパーにおいて、従来の安価であることやコンパクトにしやすいという利点を損なわずに、洟を拭くときなどに使用するさいの使用者の肌触り感等が高められる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明にかかる表面特性の測定装置の例の概略を示す図である。
【図2】 その測定端子および測定時の概略を示す図である。
【図3】 本発明にかかる接触平面の構成を説明するための図である。
【図4】 収納箱の開口部を示す正面図である。
【図5】 ティシュペーパーの取り出しを説明するための斜視図である。
【符号の説明】
1…収納箱、1A…窓、2…シート、2A…スリット、3…ティシュペーパー、L…スリットの長さ。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to tissue paper and an article containing the tissue paper.
[0002]
[Prior art]
The tissue paper is stored in a storage box called a carton having a slit-shaped outlet on the upper surface and is commercially available. In general, tissue paper is a two-ply state in which a pair of tissue papers is a so-called two-ply. When one piece of tissue paper is taken out through a slit in a film attached to a window on the upper surface of a storage box, a part of the next sheet is obtained. Is exposed to the outside and folded in a so-called pop-up method so that it can be easily taken out next time and stored in a storage box.
[0003]
The tissue papers that are put on the market in this way are generally used in general packs that are marketed in packs of 5 and are used for wiping various types of dirt as well as nose folds, and for applications that directly touch the skin. There is a so-called soft type. The general-purpose type has a very high use frequency and a large amount of consumption, so it is emphasized that it is inexpensive and has a rice basis weight of about 10 to 13 g / m 2 . In addition, it is important to be housed in a compact storage box so that it can be easily carried. On the other hand, the soft type tissue paper emphasizes softness and smoothness when touching human skin rather than making it compact and cost, and has a basis weight of 13 g / m 2 or more.
[0004]
[Problems to be solved by the invention]
However, a survey of the actual usage of tissue paper by consumers shows that soft tissue paper should be used in situations such as when hay fever has occurred and when colds have to be wiped frequently. Although purchased and used, it has been found that general-purpose tissue paper is often used for this type of application, where it is usually a general-purpose type that can be used to blow your nose or wipe the runny nose. . Therefore, in general-purpose tissue paper, it is important to improve the feeling of use when biting the nose and make it feel similar to or nearly the same as the soft type.
[0005]
Therefore, the present invention is used for wiping body fluids at sites where there is a large amount of sebum secretion, such as when biting the nose, without losing the advantages of being inexpensive and easy to make compact in general-purpose tissue paper. The purpose is to increase the feeling of use (smoothness) of the user when he / she goes.
[0006]
[Means for Solving the Problems]
The present invention for solving the above problems is as follows.
<Invention of Claim 1>
It consists of a tissue paper base paper containing pulp fiber as a main raw material and 0.1 to 10.0 kg / t of a surfactant containing a fatty acid ester added as an active ingredient (solid content).
US basis weight is 10-13 g / m 2 ,
The vertical and horizontal average values of Klem water absorption measured under conditions of 25 mm width and 60 seconds water absorption according to JIS P 8141 are 10 mm or more,
At steel sheet having a circular plane of compression the cross-sectional area 2 cm 2, thickness TM when compressing the tissue paper with a compressive load 50 gf / cm 2 is not less than 0.090 mm,
The wet tensile strength is 50 to 150 cN / 25 mm width, 30 to 60 cN / 25 mm width,
The dry tensile strength is 200 to 400 cN / 25 mm width, 90 to 150 cN / 25 mm width, and
Tissue paper that satisfies the following condition (A) is made into a set of two sheets,
A tissue paper having a wet burst strength of 4.0 gf or more in a state where the two sheets are superposed.
(A) 4 mg of olive oil was uniformly applied to a 10 mm square contact plane made of artificial leather, and the entire contact plane was fixed on a horizontal measurement surface made of artificial leather with a contact pressure of 50 g / cm 2. In this state, the paper sample is applied at a speed of 0.1 cm / second in a direction perpendicular to the length direction or the width direction of the contact plane while applying a tension of 20 g / cm to the paper sample in the moving direction. The tissue paper has a vertical and horizontal average surface property represented by an average deviation of a coefficient of friction when the horizontal measuring surface is moved 2 cm along the horizontal measurement surface, which is 0.075 or less.
[0007]
(Function and effect)
The present invention is a general-purpose tissue paper that is a pair of two sheets, folded in a pop-up form, and stored in a carton.
What is important for wiping off body fluids such as wrinkles is that the coefficient of friction between paper and skin is small and smooth, and has excellent water absorption.
The tissue paper of the present invention satisfying the above surface characteristics is excellent in smoothness in a portion where a relatively large amount of sebum is present, such as around the nose, and is excellent in wiping off body fluids because of excellent water absorption.
Further, when touching the hand or touching the skin, the skin is given a sufficient thickness and has a so-called “fluffy” feeling (soft feeling of thickness).
In particular, when a surfactant containing a fatty acid ester is contained in the base paper and the value of the thickness TM is a predetermined value, the feeling of plumpness is particularly increased and the touch of the skin is excellent.
When the wet tensile strength is within the above specified value, tearing of the tissue paper is less likely to occur in a situation where the tissue paper is pulled in a state of water absorption, for example, when wiping body fluids such as wrinkles.
In addition, when the wet burst strength is in the above-described range, the tissue paper is less likely to be torn in a situation where the wet substance is strongly sprayed on the tissue paper, for example, when biting a heel.
[0008]
<Invention of Claim 2>
A product containing tissue paper, wherein the tissue paper according to claim 1 is folded in a pop-up manner and stored in a storage box defined in JIS S3104.
[0009]
(Function and effect)
In addition to the same effects as the invention of the first aspect, the slipperiness is improved, the pop-up property is excellent, and the breakage at the time of taking out is eliminated.
[0010]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Embodiments of the present invention will be described in detail below with reference to the drawings.
(Tissue paper)
The tissue paper of the present invention relates to a set of two sheets (two plies).
The tissue paper according to the present invention has a basis weight of 10 to 13 g / m 2 , preferably 11.5 to 13.0 g / m 2 measured based on one JIS P 8124, which is a set of two sheets. is there. Papermaking becomes difficult when the rice tsubo is less than 10 g / m 2 . If it exceeds 13 g / m 2 , the paper thickness increases and the compactness is lost.
[0011]
On the other hand, the tissue paper according to the present invention has a longitudinal and horizontal average value of Klem's water absorption of 10 mm or more measured under conditions of a width of 25 mm and a water absorption time of 60 seconds according to JIS P 8141 as a set of two sheets. If it is less than 10 mm, the body fluid is not absorbed by the paper when wiping body fluids such as runny nose and sputum, or when biting the nose, giving the user an unpleasant feeling.
[0012]
On the other hand, in the tissue paper according to the present invention, one sheet of a pair of two sheets meets the following conditions. That is, the condition was that olive oil 4 mg was uniformly applied to a 10 mm square contact plane made of artificial leather, and the entire contact plane was laid on the base with a contact pressure of 50 g / cm 2. The paper sample fixed on top is brought into contact, and in this state, a tension of 20 g / cm is applied to the paper sample in the moving direction, and 0.1 cm / sec in the direction perpendicular to the length direction or the width direction of the contact plane. The vertical and horizontal average of the surface characteristics represented by the average deviation of the friction coefficient when the paper sample is moved 2 cm together with the base at a speed is 0.075 or less.
[0013]
Here, the feeling of use (smoothness) when the tissue paper is used for directly touching the skin, especially for the purpose of wiping away dirt on the skin, is generally expressed by the surface characteristic MMD, which is an index of smoothness. . However, since MMD does not consider the presence of sebum, there is a lot of sebum, although there is a correlation with the feeling of use (smoothness) when used for wiping off areas where sebum secretion is not so much. It does not necessarily correlate with the feeling of use (smoothness) when wiping around the nose or the like, or biting the nose. Therefore, in the present invention, as described above, for the measurement of smoothness, olive oil having the same characteristics as triglyceride, which is the main component of sebum related to the friction between tissue paper and skin, and close to actual human skin Using artificial leather with the characteristics, measurement similar to that of the surface characteristics MMD is performed, and it becomes an index of the feeling of feeling (smoothness) when wiping around the nose, for example, around the nose or biting the nose. We decided to measure the surface properties. Then, the present inventors have found that when the surface property measured by this method is larger than 0.075, the texture (smoothness) of the tissue paper when biting the nose is deteriorated.
[0014]
The measurement of the surface characteristics in the present invention will be described with reference to FIGS. The measurement of the surface characteristics is carried out by using artificial leather ("artificial leather used for vertical and horizontal average of surface characteristics in the present invention" on a base of a normal MMD tester, for example, a friction tester (KES SE) manufactured by Kato Tech Co., Ltd. Are all registered trademarks “Sapurare”: using Idemitsu Technofine.) And covering the measurement terminal with the artificial leather, and artificial leather on the measurement surface of the measurement terminal 4 mg of olive oil (registered trademark “BOSCO extra virgin oil”: NISSIN SEIMITSU OIL) is uniformly applied to the portion coated with (1), and measurement can be performed in the same manner as the MMD measurement procedure. Specifically, the contact plane composed of the artificial leather according to the present invention is composed of a piano wire with a cross-sectional diameter of 0.5 mm, and has a unit bulging portion with a radius of curvature of the tip of 0.25 mm adjacent to it, An MMD measuring terminal having a continuous measuring surface with a total width of 10 mm and a measuring surface of approximately 10 mm square with a measuring surface length of 10 mm can be formed by covering with the artificial leather. The covering of the terminal with the artificial leather is carried out by covering the terminal with the artificial leather so that a contact plane of 10 mm square is formed or so that the artificial leather is in close contact with the measurement surface of the terminal or with a slight tension. Can be achieved. When fixing the artificial leather to the terminal, when measuring, that is, when moving the paper sample, make sure that the artificial leather and the internal terminal are not displaced and the contact plane composed of the artificial leather is not distorted. It is important to fix. For example, after the terminal is covered so that the contact plane is formed, a portion that does not form the contact plane is firmly fixed to a portion that does not affect the measurement of the apparatus with a rubber band or the like, for example, a support material of the terminal. . Also, artificial leather is laid on the base of the MMD testing machine and fixed with adhesive tape or the like. At this time, it is important to firmly fix the artificial leather to the base so as not to be distorted during measurement. The artificial leather laid on the base is the same as the artificial leather constituting the contact plane. In addition, the paper sample is cut into a 10 cm square and used, and is fixed to a base on which artificial leather is laid. At the time of measurement, a sample pressing weight (about 100 g) is pressed on a paper sample. In addition, the load on the measuring terminal of the testing machine is set to 50 g so that the entire contact plane composed of artificial leather is brought into contact with the paper sample with a contact pressure of 50 g / cm 2 . This can be achieved by attaching a disk-shaped weight to the top of the terminal. Of course, the method of fixing one end of the support material (the end opposite to the moving direction of the paper sample) conforms to the MMD measurement.
[0015]
The measurement is performed 6 times, 3 times in the longitudinal direction of the paper sample and 3 times in the lateral direction, and the measured value is the average of the 6 times. Artificial leather and olive oil can be replaced with equivalent products.
[0016]
On the other hand, the tissue paper according to the present invention has a thickness TM when the tissue paper is compressed with a compression load of 50 gf / cm 2 using a steel sheet having a circular plane with a compression cross-sectional area of 2 cm 2 in a set of two sheets. Is preferably 0.090 mm or more.
[0017]
Specifically, the thickness TM was measured using a “handy compression tester KES-G5” manufactured by Kato Tech Co., Ltd., and tissue paper was laid on a horizontal pedestal formed of a steel plate, with a compression area of 2 cm 2 at the center. It is a thickness measured in a state in which a steel plate having a circular plane is brought into contact, the steel plate having a circular plane is moved vertically downward at a speed of 10 mm / min and compressed with a compression load of 50 gf / cm 2 , and the indentation is stable. .
[0018]
Further, the paper thickness in a set of two stacked sheets is desirably 90 to 120 μm, preferably 94 to 112 μm. When the paper thickness is thin, the feeling of paper thinness felt by the user becomes remarkable, and the water absorbency is poor and the function as tissue paper is also deteriorated. Furthermore, it is difficult to manufacture from a cost and technical viewpoint. If the paper thickness is excessive, the drawability when a predetermined number of sheets are stored in a storage box to produce a product is deteriorated. The paper thickness is measured using a paper thickness measuring device “MEI-10B” manufactured by Citizen Watch Co., Ltd. under the conditions of JIS P 8111 in accordance with the provisions of JIS P 8118. Specifically, make sure that there is no dust, dust, etc. between the plunger and the measuring table, lower the plunger on the measuring table, move the gauge memory, set the zero point, and then move the plunger Raise and place the sample (tissue paper) on the test bench, lower the plunger, and read the gauge at that time. The measurement is an average of 10 times.
[0019]
In addition, it is desirable that the tissue paper according to the present invention is in the range of tensile strength and whiteness as defined in JIS S3104.
[0020]
The tissue paper can be obtained by selecting various production conditions. By the way, for example, compression characteristics include the mixing ratio of raw material LBKP and NBKP and the type of pulp (fiber roughness, or the type and age of the raw material tree), beating degree, papermaking moisture, calendar gap, pressure, material, and surface activity. It can be adjusted by adding the agent and its amount. It is desirable that the pulp does not contain waste paper pulp.
[0021]
Soft bending properties can be adjusted by adjusting tensile strength, aspect ratio, crepe shape (crepe rate, crepe height difference, etc.), moisture content, density, addition of paper strength agent, addition of surfactant and amount thereof. Is possible.
[0022]
The surface properties can be adjusted by pulp blending, calendar conditions, papermaking moisture, doctor blade edge angle, blade angle, balance of adhesion / peeling strength, crepe rate, addition of surfactant and amount thereof.
[0023]
(Products containing tissue paper)
Next, a product containing the tissue paper according to the present invention will be described.
The tissue paper according to the present invention is particularly suitable for use in a general-purpose type storage box having an outer dimension of the storage box height of 55.5 to 64.5 mm. In this case, it is desirable to fold and store a pair of tissue papers in a so-called double stack according to a general method of storing in a storage box.
[0024]
It is desirable that the bulk density of the two sheets is less than 0.13 g / cm 3 (more desirably less than 0.11 to 0.13 g / cm 3 ). The bulk density is defined as (US tsubo x tissue paper area x number of sets x 2) / storage box internal volume.
[0025]
Further, the ratio of (web bulk) / (JIS paper thickness × number of sets × 2) is 1.5 or less (more preferably 1.3 to 1.5), and (JIS paper thickness × number of sets × 2) / The ratio of (storage box height) is preferably 0.70 or less (more preferably 0.55 to 0.70).
[0026]
In the product storing the tissue paper according to the present invention, the ratio of the slit length of the take-out port to the sheet length in the long side direction of the upper surface of the storage box is 75 to 85%, and the upper surface of the storage box with respect to the sheet length The sheet width ratio in the short side direction is preferably 75 to 90%.
[0027]
As shown in FIG. 4 and FIG. 5, the product containing the tissue paper according to the present invention is folded in a so-called pop-up manner, as a pair of tissue papers described in the above (Tissue paper) column. The general-purpose type in which the number of sheets stored in one box stipulated in JIS S 3104, for example, 180 sets 360 sheets, or 188 sets 376 sheets in some cases is stored in a predetermined storage box (hereinafter referred to as “the storage box”). This is called tissue paper product). 200 sets of 400 pieces can also be adopted. Since the pop-up folding is a known technique, it will not be described in detail.
[0028]
On the other hand, the tissue paper product according to the present invention preferably has an outer dimension of the height of the storage box of 55.5 to 64.5 mm. It is lower than 65mm or more, which is a soft type and lacks mainstream portability and storage, and it is higher than 50mm, where mainstream take-off and paper thinness are currently lower than general-purpose types, so it is easy to carry and store. It is possible to improve paper thinness and take-out property without sacrificing performance.
[0029]
Here, in the tissue paper product according to the present invention, it is desirable to devise the shape of the take-out port so that the tissue paper can be suitably taken out when the outer dimensions of the height of the storage box are as described above. Specifically, for example, as shown in FIGS. 4 and 5, a sheet 2 having a slit 2 </ b> A serving as an opening covers a window 1 </ b> A formed on the upper surface of the storage box 1 from the inside, and an internal tissue paper 3. Are sequentially taken out through the slit 2A. Here, the window 1 </ b> A can have a known configuration formed by previously forming a notch such as a perforation on the upper surface of the box 1 and peeling off a portion surrounded by the notch.
[0030]
The sheet 2 may be larger than the size of the window 1A, for example, in a rectangular shape as illustrated, and may be formed by a general method in which the sheet 2 is bonded to the upper surface of the box 1 from the inside with an adhesive. Further, as the sheet 2, a polyethylene film sheet can be used similarly to a general storage box, and it is desirable to use this in terms of cost. However, instead of this, a sheet having a basis weight of 10 to 35 g / m 2 , a synthetic paper mixed with synthetic fibers or chemical fibers, or a nonwoven fabric sheet may be used. As synthetic fiber or chemical fiber, rayon, acetate, vinyl acetate is suitable, and polyethylene, polypropylene, polyester, etc. can be used if recycling is ignored to some extent. On the other hand, as a nonwoven fabric, an air through nonwoven fabric, a point bond nonwoven fabric, a melt blown nonwoven fabric, a spun bond nonwoven fabric, etc. can be used from the surface of a form. Examples of the material include polyethylene, polypropylene, polyester, and pulp. If the basis weight is less than 10 g / m 2 , the strength is insufficient, and the probability of tearing or breaking when the tissue paper 3 is taken out increases. On the other hand, when it exceeds 35 g / m 2 , there is no problem of strength, but not only the cost is increased but also noise at the time of taking out tends to increase.
[0031]
The slit 2A formed on the sheet 2 is formed so as to be along the longitudinal center of the window 1A (longitudinal direction of the box 1 (the lateral direction of the tissue paper 3)) in a state where the sheet 2 is bonded to the inside of the upper surface of the box 1. In the tissue paper product according to the present invention, the length L of the slit 2A is shorter than the entire length in the longitudinal direction of the window 1A as shown in FIG. However, as shown in FIG. 1B, the length of the window 1A may be the same as the entire length in the longitudinal direction. Further, as shown in FIG. Under a shorter condition, the length in the longitudinal direction of the window 1A can be made longer.
[0032]
The slit is desirably formed in the form of FIG. 1A, and the slit length L is desirably 175 mm to 185 mm. From the viewpoint of preventing breakage in consideration of the characteristics of tissue paper, the length L of the slit 2A has a ratio of 75 to 85% with respect to the sheet length in the long side direction of the upper surface of the storage box 1 as described above. In particular, it is desirable to set it to 76 to 85%.
[0033]
On the other hand, the tissue paper product according to the present invention has a height direction density value of 2.90 to 5.60 mm / m 2 represented by (outside dimension of height of storage box) / (total area of tissue paper). Is desirable. It is desirable to set it as 3.40-4.00 mm / m < 2 > suitably. In this way, by setting the value in the height direction density to the above value, the take-out property becomes excellent.
[0034]
Here, the size of tissue paper referred to in the present invention is synonymous with the size of one piece of tissue paper (area represented by (vertical) × (horizontal) of tissue paper) as defined in JIS S3104. The numerical value is not limited to the range defined in JIS S 3104. Of course, it may be within the range of the size of one sheet of paper prescribed in JIS S3104, and is preferably within this range. Particularly preferred sizes are 450 cm 2 , the length is around 197 mm, and the width is around 229 mm.
[0035]
In the present invention, since the size of the tissue paper is arbitrary, the size other than the height of the storage box, that is, the length and the width are also arbitrary, but the general commercial form, storage property, and portability are improved. Considering, the preferred length of the storage box is 240 ± 25 mm and the width is 115 ± 25 mm.
[0036]
Here, the pull-out property of the tissue paper will be described in detail. As shown in FIG. 5, when the tissue paper 3 is taken out from the storage box 1, the tissue paper 3 is pulled up by holding the knob portion 3 </ b> T in the center near the side edge of the tissue paper 3. . At this time, the lateral ends of the tissue paper 3 gradually gather at both ends 2a and 2b of the slit 2A as they are pulled up. Since the collected tissue paper 3 is pulled up while being caught by the two ends 2a and 2b of the slit 2A, the knob 3T and the ends 2a and 2b of the slit 2A are connected to the tissue paper currently being pulled up. Tensile force F, F acts intensively on the connecting part. In particular, in the latter half of the take-out operation, a force for pulling up the subsequent tissue paper by folding is also required, and the corresponding tensile force is added. The supplementary explanation of the tensile force F acting on the tissue paper is as follows. In the first half of the take-out, X (the force that collects the lateral ends of the tissue paper at both ends 2a and 2b of the slit 2A: the friction force with the subsequent tissue paper) (Including force for separation against the force) + Y (force to pull up against the frictional force between the tissue paper 3 and both ends 2a, 2b of the slit 2A). The force for pulling up the subsequent tissue paper) is also added. In the tissue paper, a tensile force F connecting the knob 3T and both ends 2a and 2b of the slit 2A acts as a breaking force in the pulling direction of the tissue paper 3. In the tissue paper product according to the present invention, the dry tensile strength of one tissue paper is 200 to 400 cN / 25 mm wide and 90 to 150 cN / 25 mm wide, so that the tissue paper 3 does not break.
[0037]
(Production method of tissue paper and products containing tissue paper)
The tissue paper and tissue paper product according to the present embodiment can be manufactured by known equipment and ordinary methods. That is, the raw pulp can be made by making paper with a paper machine, creping, calendering, folding in a pop-up method with an inter holder, cutting to a predetermined size, and storing in a storage box.
[0038]
If it explains in full detail about each process, in a papermaking process, raw material pulp and papermaking conditions will be adjusted so that it may become the range of the US square meter of this invention. At this time, the beating width of the raw pulp is narrowed to increase the density. Thus, when the rice paper is defined and densified, the paper strength is increased, but the paper thickness and softness are reduced.
[0039]
Therefore, in the crepe treatment step, it can be achieved by adjusting the crepe rate and the blade edge angle of the crepe so that the difference in thickness displacement that is an index of softness and thickness is within the scope of the present invention.
[0040]
[Expression 1]
Figure 0004302379
[0041]
In the calendar processing step, the calendar processing is performed by adjusting the pressure in each calendar processing of the online machine calendar and the ply machine calendar so that the paper thickness does not fall excessively and falls outside the range of the paper thickness of the present invention. By the ply machine calendar process, the papermaking base paper is made into a set of two stacked sheets.
[0042]
In this way, the tissue paper base paper is manufactured. And this tissue paper base paper is folded up alternately so that it may become a pop-up method later by an inter holder. At this time, the pull conveyor pressure of the inter holder is adjusted in consideration of the size of the storage box, particularly the height and the size of the tissue paper after cutting. Thereafter, the tissue paper is cut into a predetermined size and stored in a storage box to produce the tissue paper product of the present invention. Further, the maximum resistance value in the upward direction when taking out the tissue paper in the product is 90 cN.
[0043]
The raw pulp is preferably made of 100% wood pulp. In this case, the ratio of NBKP: LBKP is 10:90 to 70:30, preferably 50:50 to 93: 7, and particularly preferably 65:35 to 69:31. A higher NBKP ratio is preferable because flexibility can be obtained.
[0044]
【Example】
Various physical properties of a commercially available product (Comparative Examples 1 to 3), Reference Example 1 and an old product (Reference Example 2) that was marketed until about one year ago and a product according to the present invention (Examples 1 and 2) investigated. The results are shown in Tables 1 to 3.
[0045]
[Table 1]
Figure 0004302379
[0046]
[Table 2]
Figure 0004302379
[0047]
[Table 3]
Figure 0004302379
[0048]
Here, actual use evaluation and sensory evaluation were performed for 30 adults, “easiness of taking out”, “good touch when sniffing” (smoothness), “soft feeling of thickness”, “sturdiness when snuffing” For each item of “Sa” and “Compactness”, the best one: 5 points, good: 4 points, normal: 3 points, bad: 2 points, worst: 1 point The average score is 4.0 or more, ◯, 3.0 to less than 4.0 as ◯, 2.0 to less than 3.0 as Δ, and 1.0 to less than 2.0 as x.
[0049]
<Discussion>
Since the products according to the examples of the present invention are sufficiently evaluated in any sensory evaluation items in comparison with the commercial products and the reference examples , the products according to the examples of the present invention are differentiated. Is clear. And compared with a commercial item and a reference example , it shows the outstanding characteristic. Further, in the actual evaluation of this test, the evaluation of the other general-purpose types is low, while the same high evaluation is obtained for the present example and the soft type. Therefore, it can be said that the surface property test according to the present invention showed a correlation with the feeling of touch (smoothness) at the time of sniffing.
[0050]
【The invention's effect】
As described above in detail, according to the present invention, in general-purpose tissue paper that is inexpensive, a user who uses it when wiping a bag without losing the advantages of being inexpensive and easily compact. The feel of the skin is enhanced.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a diagram showing an outline of an example of a surface property measuring apparatus according to the present invention.
FIG. 2 is a diagram showing the measurement terminals and an outline at the time of measurement.
FIG. 3 is a diagram for explaining a configuration of a contact plane according to the present invention.
FIG. 4 is a front view showing an opening of a storage box.
FIG. 5 is a perspective view for explaining removal of tissue paper.
[Explanation of symbols]
DESCRIPTION OF SYMBOLS 1 ... Storage box, 1A ... Window, 2 ... Sheet, 2A ... Slit, 3 ... Tissue paper, L ... Length of a slit.

Claims (2)

パルプ繊維を主原料とし、脂肪酸エステルを含む界面活性剤を有効成分(固形分)で0.1〜10.0kg/t添加されたティシュペーパー原紙からなり、
米坪が10〜13g/m2であり、
JIS P 8141に準じて幅25mm、吸水時間60秒の条件で測定したクレム吸水度の縦横平均値が10mm以上であり、
圧縮断面積2cm2の円形平面をもつ鋼板にて、圧縮荷重50gf/cm2で前記ティシュペーパーを圧縮したときの厚みTMが0.090mm以上であり、
湿潤引張強度が、縦50〜150cN/25mm幅、横30〜60cN/25mm幅であり、
乾燥引張強度が、縦200〜400cN/25mm幅、横90〜150cN/25mm幅であり、かつ、
次記の(A)の条件を満たすティシュペーパーが、二枚重ねで一組とされ、
その二枚重ね一組とされた状態における湿潤破裂強度が4.0gf以上である、ことを特徴とするティシュペーパー。
(A)人工皮革により構成した10mm四方の接触平面にオリーブオイル4mgを均一に塗布し、この接触平面全体を50g/cm2の接触圧で、人工皮革により構成した水平測定面上に固定した紙試料に接触させ、この状態で前記紙試料に移動方向に20g/cmの張力を与えつつ前記接触平面の長さ方向または幅方向と直交する方向に、0.1cm/秒の速度で前記紙試料を前記水平測定面ごと2cm移動させたときの摩擦係数の平均偏差で表される表面特性の縦横平均が、0.075以下であること、を特徴とするティシュペーパー。
It consists of a tissue paper base paper containing pulp fiber as a main raw material and 0.1 to 10.0 kg / t of a surfactant containing a fatty acid ester added as an active ingredient (solid content).
US basis weight is 10-13 g / m 2 ,
The vertical and horizontal average values of Klem water absorption measured under conditions of 25 mm width and 60 seconds water absorption according to JIS P 8141 are 10 mm or more,
At steel sheet having a circular plane of compression the cross-sectional area 2 cm 2, thickness TM when compressing the tissue paper with a compressive load 50 gf / cm 2 is not less than 0.090 mm,
The wet tensile strength is 50 to 150 cN / 25 mm width, 30 to 60 cN / 25 mm width,
The dry tensile strength is 200 to 400 cN / 25 mm width, 90 to 150 cN / 25 mm width, and
Tissue paper that satisfies the following condition (A) is made into a set of two sheets,
A tissue paper having a wet burst strength of 4.0 gf or more in a state where the two sheets are superposed.
(A) 4 mg of olive oil was uniformly applied to a 10 mm square contact plane made of artificial leather, and the entire contact plane was fixed on a horizontal measurement surface made of artificial leather with a contact pressure of 50 g / cm 2. In this state, the paper sample is applied at a speed of 0.1 cm / second in a direction perpendicular to the length direction or the width direction of the contact plane while applying a tension of 20 g / cm to the paper sample in the moving direction. The tissue paper has a vertical and horizontal average surface property represented by an average deviation of a coefficient of friction when the horizontal measuring surface is moved 2 cm along the horizontal measurement surface, which is 0.075 or less.
請求項1記載のティシュペーパーがポップアップ方式で折り畳まれ、JIS S 3104に規定される収納箱に収納されている、ことを特徴とするティシュペーパーを収納した製品。A product containing tissue paper, wherein the tissue paper according to claim 1 is folded in a pop-up manner and stored in a storage box defined in JIS S3104.
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