JP4302253B2 - Disc recording / playback device slider - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は,ハードディスク装置等の記憶装置に用いられるスライダに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、ハードディスク装置(以下「HDD」という)は、記録媒体であるディスクの両面に対してデータの記録再生を行なうヘッドを備えている。HDDでは、ヘッドはスライダと称するセラミック材質等の支持体に実装されており、ディスクのデータ記録面に対して、所定の間隔を以て浮上した状態で支持されている。
【0003】
HDDは、1枚あるいは数枚のディスクを包含している。それらのディスクは互いに接触しないように間隔を空けて主軸上に積み重ねられてある。
【0004】
それぞれのディスクの表面は、見掛け上同一である。しかし実際には、それぞれの表面は、トラックと呼ばれるパッド区画に分割されており、そこにデータが記憶される。これらのトラックは、同心状の円として配置されている。ディスクは、金属、樹脂、ガラス等の種々の材料から作られている。CDに用いられているような樹脂のディスクでは、レーザがデータを記憶し検索する。金属のディスクでは、一般にトランスとして知られている電磁石によってデータを記憶し検索する。
【0005】
磁気ディスク上にデータを記憶するためには、一般にスライダと呼ばれる小さなセラミックのブロックを用いてディスク表面を磁化する。そのスライダは、いわゆる書込みヘッドである磁気変換器を内蔵している。更に特記すると、その書き込みヘッドを内蔵するスライダは、ディスク表面から数百NMから数十NMの高さに浮いて、ヘッドはいくつかの状態に励起され、その下に位置するトラックをデータに対応するように磁化する。
【0006】
磁気ディスク上に記憶されたデータを検索するためには、読取りヘッドを内蔵するスライダをディスク上で浮動させる。この時、トラック上の磁化された部分によって、読取りヘッド内に電流が誘起される。この読取りヘッドから出力される電流を解析することによりコンピュータシステムは、磁気ディスク上に記憶されたデータを再生し利用することができる。いくつかのHDDは、読取りと書込みの両方の動作をする変換器を用いている。また,読み取りヘッドとして最近は,磁気抵抗効果素子やインダクタンス素子が用いられている。
【0007】
レコードと同様に、ディスクの両面も通常、データまたは他のHDDの操作に必要な情報を記憶するために使われる。ディスクは積層されておりかつ互いに間隔をあけているため、積層されたディスクの一枚一枚の表面と裏面の両方に固有の読取り書込みヘッドを有している。これはあたかも、両面にそれぞれレコード針を備えたステレオが同時にレコードの両面を再生できるようなものである。
【0008】
回転型のアクチュエータとリニア型のアクチュエータを備えた二種類のHDDがある。回転型のアクチュエータは、レコードプレーヤのトーンアームに似たアクチュエータ・アームを持っている。トーンアームのように、そのアクチュエータ・アームは、読取り書込みヘッドを内蔵したスライダがディスク上の色々なトラックの上の位置に移動できるように回転する。
【0009】
このようにして、読取り書込みヘッドは、データに対応するパターンにディスクの表面のトラックを磁化したり、トラック上の磁化されたパターンを検出したりするのに用いることができる。例えば、必要とされるデータが、あるディスクの二つの異なるトラック上に記憶されているとすると、磁気的にデータを表しているものを読取るために、アクチュエータ・アームは一方のトラックから他方のトラックへと回転する。この発明は、回転型アクチュエータ・HDDに関連するものである。
【0010】
リニア型アクチュエータも、類似のアクチュエータ・アームを有しているが、位置の移動は、回転ではなく直線的動きによって行なわれる。
【0011】
HDDのアクチュエータ・アームは、その先端にスライダが取り付けられており、その中に読取り書込みヘッドを内蔵している。また、スライダにはパッドが固定されている。ディスクが回転する時、パッドとディスク表面の間にエアが引きこまれ、それによってディスクからヘッドを離しておくための圧力がかかるようになっている。こうしてヘッドは、前記したように回転するディスク上を浮動する。その浮動高度は、エア潤滑膜の厚さであり、即ちディスク表面とヘッドとの距離である。
【0012】
このように、パッドはエア・ベアリング表面(ABS)をなし、ヘッドとディスク記憶面との間の自己加圧式のエア潤滑膜を形成しかつこれを維持している。この膜によって、摩擦及び、ディスク回転中にヘッドとディスクが機械的に接触した場合に生じる摩耗がなくなる。
【0013】
従来のABSの設計は、基本的には、テーパーフラット・スライダとして知られているテーパー形状の二つのパッドから構成されている。二つのパッドのテーパーフラットな形状は、典型的には、それぞれがテーパー状の先端を持った二つ以上の平らなパッドを有している。それらのパッドは延長されて、テーパー状の先端がディスク表面の回転方向に向けられている。
【0014】
このような設計は、ディスクとスライダの間のエアが、基本的にパッドの長さ方向に沿った一方向に流れるため、リニア型アクチュエータ・HDDにおいてはうまく動作する。他の言い方をするなら、このような設計は、スライダの下に粘性的に引き出されたエアが、スライダの前面から後方へパッドと平行な縦軸に沿って流れるように、ディスクに対してスライダを配置した場合にうまく動作するといえる。
【0015】
テーパーフラット設計の考え方は、リニア型アクチュエータを用いた、アクセス速度の相対的に遅い、直径の大きいファイルの時代にさかのぼる。
【0016】
今日のHDDは、リニア型アクチュエータを用いた直径の大きいHDDとは大きく異なっている。現在のファイルは、非常に小さくてデータのアクセスも高速である。現在のところ、HDDは、5.25”、3.50”、2.50”、1.80”の直径のディスクを処理し、速いアクセス速度を得るために回転型アクチュエータを備えている。
【0017】
主に回転型アクチュエータを使用していることにより、スライダの下のエアフローはもはや本質的に一方向的ではなくなり、スライダの縦軸に関してさまざまな角度に広がっている。加えて、アクセス中のアクチュエータの高速探索動作が、ヘッドとディスクの間のフローが傾く原因となっている。
【0018】
従って、近年の回転型アクチュエータ・HDDにおいては、エアフローは、もはやスライダの前方から後方へ移動する、あるいはわずかにそれから逸れる程度とは考えられない。
【0019】
スライダの縦軸に対するエアフローの角度は、スキュー角と呼ばれる。エアフローが、スライダの外側の端または外にあたるようにアクチュエータ・アームが位置しているときは、傾斜角は正である。スライダの内側の端またはハブにあたるようにアクチュエータ・アームが位置しているときは、スキュー角は負である。
【0020】
テーパーフラット設計は、そのスライダが回転型アクチュエータ用ではなくむしろリニア型アクチュエータ用に設計されているために、正または負の高スキュー角でかつアクセス速度の速いときに浮動高度の極端な低下が起きやすい。
【0021】
また、エアフローのねじれによって、スライダが回転するために、浮動高度が全てのパッドの下で一定ではなくなる。
【0022】
スライダの回転は、飛行機が方向を変える時に、機体を傾けるのに類似している。つまり、片方の翼を揚げて、もう一方の翼を下げる動きである。HDDにおいては、外パッドがディスク表面から離れるときに正の回転が生じ、外パッドがディスク表面に近付くときに負の回転が生じる。
【0023】
HDDにおいては、スライダの浮動高度は、制御を必要とする重要なパラメータである。浮動高度が上昇すると、信号振幅が小さくなり、信号対雑音比が減少し、従って誤り率が高くなる。
【0024】
浮動高度が低下すると、ヘッドがディスク表面と接触する可能性が高くなり、接触すれば、ヘッドとディスク表面双方の摩耗が進み、信頼性が低下し、さらにはHDDの故障の原因ともなる。故障を引き起こすような極端なディスク表面との接触は、クラッシュと呼ばれ、その結果データは再生不能になる。
【0025】
スライダの回転の制御もまた重要である。回転によってスライダの端部分が低くなると、ヘッドがディスク表面と接触する可能性が高くなる。スライダの一方の端部分を持ち揚げるような回転が起きると、読取り書込みヘッドのディスク表面からの距離が長くなり、浮動高度が高くなったときにデータエラーを生じるのと同様にデータエラーの原因となる。このような回転の悪影響は、読取り書込みヘッドがその持ち揚げられる端部分に装着されている場合に、更にひどくなる。
【0026】
従来の技術は,特開平8―255331号公報に示されている。特開平8−255331号公報では,パッドのテーパ部の後端は,パッド幅が減少する位置にあるように構成し,加工公差が浮上特性に影響しにくくしている。
【0027】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら,近年のHDDの記録密度の向上とともに浮上量が極小化し,さらにスキュー角の変化速度(シーク速度)が高速化している。特開平8―255331号公報に示された従来の構成では,シーク速度の高速化に伴い,浮上量の変化量が大きく,スライダとディスクの接触による摩耗を発生させるおそれが有るという課題がある。
【0028】
本発明の目的は、浮上量が極小化しても浮上量変動の小さいエア・ベアリング表面のスライダを提供することである。
【0029】
本発明の他の目的は、浮上量が極小化してもディスクとスライダのABSとの接触を防止でき摩耗の抑制が図れるスライダを提供することである。
【0030】
本発明のさらに他の目的は、浮上量が極小化できるスライダを提供することである。
【0031】
本発明のさらに他の目的は、ディスク停止時にスライダが停止し,ディスク始動時およびディスク停止動作中に発生する吸着力を抑制することのできるスライダを提供することである。
【0032】
【課題を解決するための手段】
本発明に係るディスク記録再生装置のスライダは、記録媒体との間に生じる空気流の上流側及び下流側に位置する流入端と流出端を有し、かつ前記記録媒体に対向する浮上面を有するディスク記録再生装置のスライダであって、前記流出端側にパッド部を有し、
前記パッド部は、前記空気流が該パッド部の空気流入側から前記流出端に向かうに従って、該パッドの中心軸上に向かって前記空気流を集める部材を有し、前記部材は、溝部を含み、そのことにより上記目的が達成される。
【0033】
前記溝部は、先端部を有し、前記先端部は、該パッド部の中心軸上の流出端側に向いていてもよい。
前記パッドの中心軸上の後端に配置されたヘッドを有してもよい。
【0036】
本発明に係るディスク記録再生方法は、記録媒体との間に生じる空気流の上流側及び下流側に位置する流入端と流出端と、前記記録媒体に対向する浮上面と、前記流出端側に設けられたパッド部とを有し、前記パッド部は、前記空気流が該パッド部の空気流入側から前記流出端に向かうに従って、該パッドの中心軸上に向かって前記空気流を集める部材を有し、前記部材は、溝部を含むディスク記録再生装置のスライダを用いて記録再生し、そのことにより上記目的が達成される。
【0037】
前記溝部は、先端部を有し、前記先端部は、該パッド部の中心軸上の流出端側に向いているスライダを用いて記録再生してもよい。
前記パッドの中心軸上の後端にヘッドが配置されていてもよい。
【0039】
本発明のある局面に従えば、スライダの浮上量が低い場合であっても,スライダの下面に生ずる圧力の発生を一定量確保でき,浮上量を安定的に保つことができる。
【0040】
本発明の他の局面に従えば、スライダの浮上量を低く保つことができ,さらに周辺の圧力の変動による浮上量変動が少ない。
【0041】
本発明のさらに他の局面に従えば、スライダの浮上量が低い場合であっても,スライダの下面に生ずる圧力の発生を一定量確保でき,浮上量を安定的に保つことができる。さらに,ディスク停止時の吸着力の抑制が行える。
【0042】
【発明の実施の形態】
以下,本発明の実施の形態について説明する。
【0043】
(実施の形態1)
図1は、HDD100の内部の斜視図である。図2は,HDD100の断面図である。HDD100は、ハウジングカバー(図示せず)により覆われている。アクチュエータ軸20に回動可能に取り付けられたアクチュエータ・アームの組5のそれぞれの先端には,サスペンション14が取り付けられている。それぞれのサスペンション14の先端には、磁気変換器あるいは読取り書込みヘッド99(図1および図2には図示せず)を運ぶスライダ3が取り付けられている。
【0044】
ハウジング7内には主軸1が装着されている。主軸1には、多数のディスク2が回転可能に間隔をあけて取り付けられている。ディスク2は、モーター8によって回転する主軸1とともに矢印Aで示す方向に回転する。スライダ3の中にあって、アクチュエータ・アームの組5で位置決めされるヘッド99(図示せず)によって、情報がディスク2上に書込まれあるいはディスク2から読取られる。
【0045】
ディスク2のそれぞれの表面と裏面の両方にスライダ3が設けられており,各ディスク2の表面と裏面に情報が書き込まれあるいはディスク2から読み取られる。ボイスコイルモータ6によって、アクチュエータの組5に動力があたえられ、アクチュエータアーム5はアクチュエータ軸20の周りを揺動する。
【0046】
スライダ3とそれに一体化された磁気変換器(図示せず)は、データの磁気的表示をディスク2上のどのトラックにでも記憶できるようにディスク2の表面上を動く。HDD100中では、この変換器の動きは、アクチュエータ軸20の周りの回転によるものである。アクチュエータ・アクチュエータアーム5を回転させることで、スライダ3及びその中の変換器は、ディスク2の表面上のどのトラックの上にでも位置することができる。
【0047】
図3は、ディスク2の中の一枚を上から見た詳細図である。HDDの技術としてよく知られているように、それぞれのディスクには、磁気情報が記録される同心上のトラックの列がある。内直径(ID)11は、データが記憶される最も内側の同心トラックである。外直径(OD)10は、データが記憶される最も外側の同心トラックである。
【0048】
図4(a)に、実施の形態1のスライダ3のエア・ベアリング表面(以下「ABS」という)の形状を示す。ABSは、スライダ3の下面に形成され、ディスク表面に向き合っている。ABSの形状は、型成形、エッチング、レーザ切削加工、イオン粉砕加工、汎用の機械加工、あるいは他の種々の方法によって形成される。
【0049】
スライダ3には、流入端21、流出端22、内周側端23、外周側端24がある。図4(a)に示すように、スライダ3には、内パッド31、外パッド32、流出端パッド33が設けられている。
【0050】
また,内パッド31,外パッド32から一段高さが低い流入端リセス41が設けられ,さらに高さの低い中心リセス43が設けられている。流入端リセス41には,内パッド31と外パッド32が設けられており,内パッド31と外パッド32の流入端21側には一段低い流入端リセス41が位置している。
【0051】
流入端21は,ディスク表面が回転する方向に向いている。回転するディスク2は、粘性効果によって、空気を流入端リセス41の下を通過し,内パッド31と外パッド32の中へ押し込み、それによって、それぞれのパッドの下方にディスク方向に圧力を生じ、その結果エア潤滑膜を形成する。スライダ3のディスク2方向に作用する圧力を正圧呼び,スライダ3の上方に作用する圧力を負圧と呼ぶ。
【0052】
中心リセス43は、エア潤滑膜効果によって揚力が生じないように、十分な深さにつくられている。記録用変換器あるいは読取り書込みヘッド99は、通常、流出端パッド33の後端に位置している。
【0053】
流入端リセス41は,わずかな揚力が生じるように所定量の深さでつくられる。本実施の形態では,流入端リセス41は、0.2μmの深さであり,中心リセス43は、1μmの深さである。
【0054】
図4(a)には、縦軸60も示している。スライダ3の縦軸60に対するエアフローの角度は、スキュー角と呼ばれており、回転アクチュエータ軸20へのアクチュエータアーム5の取付け位置に依存する。
【0055】
スキュー角はIDからODまでの間で大きく変化する。また、スキュー角は、正にも負にもなる。矢印Eで示すように,エアフローがスライダ3の外端24にあたるようにアクチュエータアーム5が位置している場合は、スキュー角は正であるという。矢印Fで示すようにエアフローがスライダ3の内端23にあたるようにアクチュエータアーム5が位置している場合は、スキュー角は負であるという。
【0056】
実施の形態1においては、回転型アクチュエータ・アクチュエータアーム5は、ODにおいてスキューが正の最大角度になり、IDにおいて負の最小角度となるように設置されている。アクチュエータアーム5の回動により,空気の流入方向が異なり,かつ全てのパッドの下で流入速度も一定ではなくなる。
【0057】
実施の形態1においては,ディスク2の回転数は,一定であり,IDとODのディスク半径変動より,スライダの下方でのディスク速度が異なり,空気の流速が異なっている。IDでは,最低速度,ODでは最高速度となる。
【0058】
内パッド31,外パッド32,流出端パッド33では,エア潤滑膜によりスライダの下方に正圧が発生する。また,流入端リセス41の稜線81,82,83,84および85では負圧が発生する。スライダ3は,内パッド31,外パッド32,流出端パッド33と流入端リセス41等で発生するエア潤滑膜による正圧とエア潤滑膜による負圧とサスペンション14による押し付け力によりつりあい,ディスク2から所定量浮上して保持される。
【0059】
流出端パッド33の空気流入側には,溝部76が設けられている。溝部76は,くの字の形状に形成されている。空気流入側稜線73側から流出端パッド33の下方に流入した空気は,溝部76により中心軸60に向かって流れ、相対的に中心軸60上での空気流量を増加させる。
【0060】
中心軸60側に流れ込んだ空気は,さらに溝部76の閉じたくの字の先端部の壁面に衝突し,ディスク2側に流れ込み圧力を発生させる。さらにヘッドの99下方に流れ込み,ヘッド99の下方での圧力を増加させる。
【0061】
したがって,ヘッド99の下方の圧力は,溝部76がない場合に比較して高く保つことが可能であり,浮上量が低い場合であっても高い圧力が保てるため,安定的に一定の浮上量が保てるばかりでなく,ディスク2とスライダ3のABSとの接触も防止できる。
【0062】
実施の形態1では,溝部76の深さは,0.06ミクロンである。溝部76の幅は,20ミクロンである。溝部76と溝部76の間隔は,30ミクロンである。
【0063】
また,実施の形態1でディスクが停止し,スライダがディスク上に停止する際に,スライダ3には溝部76を設けてあるため,溝部76の部分はディスクに接触せず,接触面積を減少させることができる。このため,ディスクとスライダの接触による吸着力を減少させることができる。
【0064】
さらに,実施の形態1でディスク2が停止し,スライダ3がディスク2上に停止する際に,ディスク表面に設けられた潤滑剤がスライダに付着した場合,スライダ3には溝部76を設けてあるため,余分な潤滑剤が溝部76に流入し,適度な潤滑作用をディスクとスライダ間で保つことができる。
【0065】
図4(a)に示される溝部76の溝パターンはあくまで例示であり、流入端から流出端に向かう空気流を集める限り、任意の溝パターンを採用し得る。例えば、図4(b)および図4(c)に示す溝部76Aまたは溝部76Bに示される溝パターンを採用しても良い。
【0066】
図6に潤滑剤の膜厚と吸着力との関係を示す。一点鎖線は,溝がない場合であり,実線は,溝がある場合の吸着力である。溝がある場合は,ない場合に比較して,潤滑剤の膜厚に依存せず,吸着力を低く保つことができることがわかる。
【0067】
(実施の形態2)
図7は、実施の形態2のスライダの記録再生時の状態を模式的に現した図である。図8は,実施の形態2のスライダのABSの形状の一例を示す。実施の形態1と符号は同じであり,実施の形態1と異なる部分のみ説明する。
【0068】
スライダ3Aには、流入端21、流出端22、内周側端23、外周側端24がある。図8に示すように、スライダ3Aには、内パッド31、外パッド32、流出端パッド33が設けられている。
【0069】
また,内パッド31,外パッド32から一段高さが低い流入端リセス41が設けられ,さらに高さの低い中心リセス43が設けられている。流入端リセス41には,内パッド31と外パッド32が設けられており,内パッド31と外パッド32の流入端21側には一段低い流入端リセス41が位置している。
【0070】
流入端21は,ディスク表面が回転する方向に向いている。回転するディスク2は、粘性効果によって、空気を流入端リセス41の下を通過し,内パッド31と外パッド32の中へ押し込み、それによって、それぞれのパッドの下方にディスク方向に圧力を生じ、その結果エア潤滑膜を形成する。スライダ3のディスク2方向に作用する圧力を正圧呼び,スライダ3の上方に作用する圧力を負圧と呼ぶ。
【0071】
ディスク2の表面には磁性層58が形成されその上に保護膜59さらに潤滑膜60が形成されている。
【0072】
回転するディスク2の表面の潤滑膜60と流出端パッド33とは接触しながら,高速で回転する。潤滑剤の粘性効果によって、潤滑膜60とスライダ3との間には圧力が発生する。その結果、潤滑剤スライダが潤滑剤中で浮上する。
【0073】
中心リセス43は、エア潤滑膜効果によって揚力が生じないように、十分な深さにつくられている。記録用変換器あるいは読取り書込みヘッド99は、通常、流出端パッド33の後端に位置している。
【0074】
流入端リセス41は,エア潤滑膜効果によりわずかな揚力が生じるように所定量の深さでつくられる。実施の形態2では,流入端リセス41は,0.2μmの深さであり,中心リセス43は,1μmの深さである。
【0075】
内パッド31,外パッド32ではエア潤滑膜によりスライダの下方に正圧が発生する。また,流入端リセス41の稜線81,82,83,84,85では負圧が発生する。
【0076】
流出端パッド33では,潤滑剤による粘性効果により潤滑剤浮上力がスライダ3は,内パッド31,外パッド32,と流入端リセス41等で発生するエア潤滑膜による正圧と,流出端パッド33で生ずる潤滑剤浮上力とサスペンション14による押し付け力とによりつりあい,ディスク2から所定量浮上して保持される。
【0077】
実施の形態1では,スライダ3は空気流によりディスクから浮上していたが,実施の形態2では,スライダ3AはGで示す方向に進行しながら流入側のパッドは浮上しているが,流出端側のパッド33はディスク表面に設けられた潤滑剤と接触している。
【0078】
図8に示すように,流出端側のパッド33は,実施の形態1に比較して十分小さく形成されている。実施の形態2では,スライダの幅1mmに対し流出端のパッド33の幅は20ミクロンであり,長さは,30ミクロンである。
【0079】
このように流出端側のパッド33を十分小さく設定することにより,潤滑剤との接触により発生する潤滑剤の液体浮上力によりスライダ3Aは潤滑剤中で浮上する。
【0080】
このとき潤滑剤の下には,保護膜および磁性層が形成されているが,潤滑剤浮上により保護膜および磁性層とスライダとの接触は起こりにくい。潤滑剤による浮上力を利用しているため,周辺の圧力環境による浮上量変動が起こりにくい。
【0081】
図9に周辺の圧力が減圧された際の磁性層とスライダのヘッドとの間隔を示す。一点鎖線はパッド33がディスクの潤滑剤から離れてエア潤滑により浮上している場合であり,実線が実施の形態2による、潤滑剤に接触し潤滑剤による粘性力により潤滑剤中で浮上している場合である。
【0082】
実施の形態2によれば,圧力が変化しても浮上量の変化が抑制される。これは,エア潤滑は大気圧の影響を受けるが潤滑剤による浮上圧力は大気圧の影響を受け難いためである。
【0083】
また,図9で用いた潤滑剤の厚みは,空気潤滑の場合は6nmであり,潤滑剤による粘性利用の場合は,8nmである。図9に示すように、空気の潤滑膜を利用する場合に比較して,圧力の影響を考慮せずにすみ磁性層とヘッドの間隔を低くたもつことができる。
【0084】
なお,実施の形態2のスライダのABS形状は,これに限るものではなく,図10、図11に示すような形状であってもよい。図10は本実施の形態2の他のスライダ3Cの表面の形状を示す図であり,流出端パッド33には溝が形成されている。
【0085】
図11には流出端パッドの拡大図を示す。このように溝形成を行うことにより,潤滑剤が溝にそって流れ,溝の中心軸上では高い潤滑剤の圧力が作用する。この潤滑剤の圧力により,容易にスライダが潤滑剤中で浮上する。
【0086】
(実施の形態3)
図12(a)に実施の形態3のスライダ3DのABS形状を示す。ABSは、スライダ3Dの下面に形成され、ディスク表面に向き合っている。ABSの形状は、型成形、エッチング、レーザ切削加工、イオン粉砕加工、汎用の機械加工、あるいは他の種々の方法によって形成される。以下実施の形態1および実施の形態2と共通する部分は説明を省略する。
【0087】
スライダ3には、流入端21、流出端22、内周側端23、外周側端24がある。図12(a)に示すように、スライダ3には、内パッド31、外パッド32、流出端パッド33が設けられている。また,内パッド31,外パッド32から一段高さが低い流入端リセス41が設けられ,さらに高さの低い中心リセス43が設けられている。
【0088】
流入端リセス41には,内パッド31と外パッド32が設けられており,内パッド31と外パッド32の流入端21側には一段低い流入端リセス41が位置している。流入端21は,ディスク表面が回転する方向に向いている。
【0089】
回転するディスク2は、粘性効果によって、空気を流入端リセス41の下を通過し,内パッド31と外パッド32の中へ押し込み、それによって、それぞれのパッドの下方にディスク方向に圧力を生じ、その結果エア潤滑膜を形成する。スライダ3のディスク2方向に作用する圧力を正圧呼び,スライダ3の上方に作用する圧力を負圧と呼ぶ。
【0090】
中心リセス43は、エア潤滑膜効果によって揚力が生じないように、十分な深さにつくられている。記録用変換器あるいは読取り書込みヘッド99は、通常、流出端パッド33の後端に位置している。
【0091】
流入端リセス41は,わずかな揚力が生じるように所定量の深さでつくられる。実施の形態3では,流入端リセス41は,0.2μmの深さであり,中心リセス43は,1μmの深さである。
【0092】
内パッド31,外パッド32,流出端パッド33では,エア潤滑膜によりスライダの下方に正圧が発生する。また,流入端リセス41の稜線81,82,83,84,85では負圧が発生する。
【0093】
スライダ3は,内パッド31,外パッド32,流出端パッド33と流入端リセス41等で発生するエア潤滑膜による正圧とエア潤滑膜による負圧とサスペンション14による押し付け力によりつりあい,ディスク2から所定量浮上して保持される。
【0094】
流出端パッド33の空気流入側には,突起92が設けられている。突起92は,流出端パッド33からディスク方向に突出するように形成される。突起92は,DLCのスパッタ等で形成される。
【0095】
また本実施の形態では突出量は,流出端パッド表面から30nmである。空気流入側稜線73側から流出端パッド33の下方に流入した空気は,突起92により中心軸60に向かって流れ相対的に中心軸60上での空気流量を増加させる。
【0096】
中心軸60側に流れ込んだ空気は,さらに突起92の閉じたくの字の先端部の壁面に衝突し,ディスク2側に流れ込み圧力を発生させる。したがって,ヘッド99の下方の圧力は,溝がない場合に比較して高く保つことが可能であり,浮上量が低い場合であっても高い圧力が保てるため,安定的に一定の浮上量が保てるばかりでなく,ディスク2とスライダ3のABSとの接触も防止できる。
【0097】
また,実施の形態3でディスクが停止し,スライダがディスク上に停止する際に,スライダ3には突起92を設けてあるため,突起92の部分と稜線71稜線72のみがディスクに接触し,スライダとディスクの接触面積を減少させることができる。このため,ディスクとスライダの接触による吸着力を減少させることができる。
【0098】
さらに,実施の形態3でディスク2が停止し,スライダ3がディスク2上に停止する際に,ディスク表面に設けられた潤滑剤が突起92にしか付着せず,スライダ3の流出端パッド33の全面に潤滑剤が付着しにくい。
【0099】
図12(a)に示される突起92のパターンはあくまで例示であり、流入端から流出端に向かう空気流を集める限り、任意のパターンを採用し得る。例えば、図12(b)に示す突起92Aに示されるパターンを採用しても良い。図12(b)に示すように突起部は複数あってもよい。
【0100】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば,スライダとディスクの接触による摩耗を抑制できるという優れた効果を有する。
【0101】
また本発明によれば、ディスク停止時にスライダが停止し,ディスク始動時およびディスク停止動作中、発生する吸着力を抑制することのできる優れた効果を有する。
【0102】
更に本発明によれば、浮上量が極小化できるスライダを提供できるという優れた効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】HDDの斜視図。
【図2】HDDの断面図。
【図3】ディスク2の中の一枚を上から見た詳細図。
【図4】実施の形態1のスライダ3のエア・ベアリング表面(ABS)の形状を示す図。
【図5】実施の形態1のスライダ3の断面図。
【図6】実施の形態1の潤滑剤の膜厚と吸着力の関係を示すグラフ。
【図7】実施の形態2のスライダの記録再生時の状態を模式的に現した図。
【図8】実施の形態2の実施の形態2のスライダのABS形状を示す図。
【図9】実施の形態2の周辺圧力環境と浮上量の関係を示すグラフ。
【図10】実施の形態2の他のスライダのABS形状を示す図。
【図11】実施の形態2の他のスライダの流出端パッドの拡大図。
【図12】実施の形態3のスライダのABS形状を示す図。
【符号の説明】
1 主軸
2 ディスク
3 スライダ
5 アクチュエータ・アームの組
6 ボイスコイルモータ
7 ハウジング
8 モーター
14 サスペンション
20 アクチュエータ軸
99 ヘッド
11 内直径(ID)
10 外直径(OD)
21 流入端
22 流出端
23 内周側端
24 外周側端
31 内パッド
32 外パッド
33 流出端パッド
41 流入端リセス
43 中心リセス
59 保護膜
60 潤滑膜
92 突起[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a slider used in a storage device such as a hard disk device.
[0002]
[Prior art]
2. Description of the Related Art Conventionally, a hard disk device (hereinafter referred to as “HDD”) includes a head that records and reproduces data on both sides of a disk that is a recording medium. In the HDD, the head is mounted on a support made of ceramic material or the like called a slider, and is supported in a state of floating with a predetermined interval with respect to the data recording surface of the disk.
[0003]
The HDD includes one or several disks. The discs are stacked on the main shaft at intervals so as not to contact each other.
[0004]
The surface of each disc is apparently the same. In practice, however, each surface is divided into pad sections called tracks, where data is stored. These tracks are arranged as concentric circles. The disc is made of various materials such as metal, resin, and glass. In resin discs such as those used in CDs, the laser stores and retrieves data. In a metal disk, data is stored and retrieved by an electromagnet generally known as a transformer.
[0005]
In order to store data on a magnetic disk, the disk surface is magnetized using a small ceramic block commonly called a slider. The slider incorporates a magnetic transducer that is a so-called write head. More specifically, the slider with the built-in write head floats at a height of several hundred NM to several tens of NM from the disk surface, and the head is excited in several states, and the track located below corresponds to the data. Magnetize as you do.
[0006]
In order to retrieve the data stored on the magnetic disk, a slider containing a read head is floated on the disk. At this time, a current is induced in the read head by the magnetized portion on the track. By analyzing the current output from the read head, the computer system can reproduce and use the data stored on the magnetic disk. Some HDDs use transducers that perform both read and write operations. Recently, magnetoresistive elements and inductance elements are used as read heads.
[0007]
Similar to records, both sides of the disk are typically used to store data or other information necessary for the operation of the HDD. Since the disks are stacked and spaced from each other, each of the stacked disks has a unique read / write head on both the front and back surfaces. It's as if a stereo with record needles on both sides can play both sides of the record at the same time.
[0008]
There are two types of HDDs equipped with a rotary actuator and a linear actuator. A rotary actuator has an actuator arm similar to the tone arm of a record player. Like the tone arm, its actuator arm rotates so that the slider containing the read / write head can be moved to a position above the various tracks on the disk.
[0009]
In this way, the read / write head can be used to magnetize a track on the surface of the disk in a pattern corresponding to the data or to detect a magnetized pattern on the track. For example, if the required data is stored on two different tracks of a disk, the actuator arm can read from one track to the other to read what is representative of the data. Rotate to. The present invention relates to a rotary actuator / HDD.
[0010]
Linear actuators also have similar actuator arms, but the movement of position is done by linear movement rather than rotation.
[0011]
A slider is attached to the tip of an actuator arm of the HDD, and a read / write head is incorporated therein. A pad is fixed to the slider. As the disk rotates, air is drawn between the pad and the disk surface, thereby applying pressure to keep the head away from the disk. Thus, the head floats on the rotating disk as described above. The flying height is the thickness of the air lubricating film, that is, the distance between the disk surface and the head.
[0012]
Thus, the pad forms an air bearing surface (ABS) that forms and maintains a self-pressurizing air lubrication film between the head and the disk storage surface. This film eliminates friction and wear that occurs when the head and disk are in mechanical contact during disk rotation.
[0013]
A conventional ABS design basically consists of two tapered pads known as tapered flat sliders. The tapered flat shape of the two pads typically has two or more flat pads, each with a tapered tip. The pads are extended so that the tapered tip is oriented in the direction of rotation of the disk surface.
[0014]
Such a design works well in a linear actuator / HDD because air between the disk and slider basically flows in one direction along the length of the pad. In other words, such a design would allow the slider to move relative to the disk so that the air drawn viscously under the slider flows along the longitudinal axis parallel to the pad from the front of the slider to the rear. It can be said that it works well when placed.
[0015]
The idea of tapered flat design goes back to the era of large diameter files with relatively slow access speeds using linear actuators.
[0016]
Today's HDDs are very different from HDDs with large diameters using linear actuators. Current files are very small and data access is fast. Currently, HDDs are equipped with rotary actuators to process 5.25 ", 3.50", 2.50 ", and 1.80" diameter disks and achieve fast access speeds.
[0017]
By mainly using a rotary actuator, the airflow under the slider is no longer essentially unidirectional and spreads at various angles with respect to the longitudinal axis of the slider. In addition, the high-speed search operation of the actuator being accessed causes the flow between the head and the disk to tilt.
[0018]
Therefore, in recent rotary actuators and HDDs, the airflow is no longer considered to move from the front to the rear of the slider or slightly deviate therefrom.
[0019]
The angle of airflow with respect to the longitudinal axis of the slider is called the skew angle. The tilt angle is positive when the actuator arm is positioned so that the airflow is at or outside the outer edge of the slider. The skew angle is negative when the actuator arm is positioned to hit the inner edge or hub of the slider.
[0020]
The taper flat design has an extreme drop in floating altitude when the slider is designed for linear actuators rather than rotary actuators, rather than for positive or negative high skew angles and fast access speeds. Cheap.
[0021]
Also, the flying height is not constant under all the pads because the slider rotates due to airflow twist.
[0022]
The rotation of the slider is similar to tilting the aircraft as the airplane changes direction. In other words, it is a movement that lifts one wing and lowers the other. In the HDD, a positive rotation occurs when the outer pad moves away from the disk surface, and a negative rotation occurs when the outer pad approaches the disk surface.
[0023]
In the HDD, the floating height of the slider is an important parameter that needs to be controlled. As the flying height increases, the signal amplitude decreases, the signal-to-noise ratio decreases, and thus the error rate increases.
[0024]
When the flying height is lowered, the possibility that the head comes into contact with the disk surface increases. If the flying height comes into contact, wear of both the head and the disk surface proceeds, reliability decreases, and further, it causes a failure of the HDD. Contact with an extreme disk surface that causes a failure is called a crash, and as a result, the data becomes unplayable.
[0025]
Control of slider rotation is also important. When the end portion of the slider is lowered by the rotation, the possibility that the head comes into contact with the disk surface increases. If a rotation occurs that lifts one end of the slider, the distance from the disk surface of the read / write head increases, causing a data error in the same way that a data error occurs when the flying height increases. Become. The adverse effect of such rotation is exacerbated when the read / write head is mounted on its lifted end.
[0026]
The prior art is disclosed in Japanese Patent Laid-Open No. 8-255331. In Japanese Patent Application Laid-Open No. 8-255331, the rear end of the taper portion of the pad is configured to be at a position where the pad width decreases, so that the machining tolerance hardly affects the flying characteristics.
[0027]
[Problems to be solved by the invention]
However, as the recording density of HDDs in recent years has increased, the flying height has been minimized, and the skew angle change speed (seek speed) has been increased. In the conventional configuration disclosed in Japanese Patent Application Laid-Open No. 8-255331, there is a problem that the amount of change in the flying height increases with an increase in seek speed, and wear due to contact between the slider and the disk may occur.
[0028]
An object of the present invention is to provide a slider on the surface of an air bearing in which the flying height variation is small even when the flying height is minimized.
[0029]
Another object of the present invention is to provide a slider that can prevent contact between the disk and the ABS of the slider and suppress wear even when the flying height is minimized.
[0030]
Still another object of the present invention is to provide a slider capable of minimizing the flying height.
[0031]
Still another object of the present invention is to provide a slider capable of suppressing the suction force generated when the disk is started and when the disk is stopped and the slider is stopped when the disk is stopped.
[0032]
[Means for Solving the Problems]
The slider of the disc recording / reproducing apparatus according to the present invention has an inflow end and an outflow end positioned on the upstream side and the downstream side of the air flow generated between the recording medium and an air bearing surface facing the recording medium. A slider of a disk recording / reproducing apparatus, having a pad portion on the outflow end side,
The pad portion has a center of the pad as the air flow moves from the air inflow side of the pad portion toward the outflow end.On axisA member that collects the air flow towardAnd the member includes a groove.This achieves the above object.
[0033]
The groove portion has a tip portion, and the tip portion faces the outflow end side on the central axis of the pad portion.Also good.
You may have the head arrange | positioned at the rear end on the center axis | shaft of the said pad.
[0036]
The disc recording / reproducing method according to the present invention includes an inflow end and an outflow end located upstream and downstream of an air flow generated between the recording medium, an air bearing surface facing the recording medium, and an outflow end side. A pad portion provided, and the pad portion has a center of the pad as the air flow moves from the air inflow side of the pad portion toward the outflow end.On axisTowards the airFlowHave a collection memberAnd the member includes a groove.Recording and playback using the slider of the disk recording and playback deviceAndThis achieves the above object.
[0037]
The groove portion may have a tip portion, and the tip portion may be recorded / reproduced using a slider facing the outflow end side on the central axis of the pad portion.
A head may be disposed at the rear end on the central axis of the pad.
[0039]
BookAccording to an aspect of the invention, even when the flying height of the slider is low, a certain amount of pressure generated on the lower surface of the slider can be secured, and the flying height can be kept stable.
[0040]
According to another aspect of the present invention, the flying height of the slider can be kept low, and the flying height fluctuation due to the fluctuation of the surrounding pressure is small.
[0041]
According to still another aspect of the present invention, even when the flying height of the slider is low, a certain amount of pressure generated on the lower surface of the slider can be secured, and the flying height can be kept stable. In addition, the suction force when the disk is stopped can be suppressed.
[0042]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Hereinafter, embodiments of the present invention will be described.
[0043]
(Embodiment 1)
FIG. 1 is a perspective view of the inside of the
[0044]
A main shaft 1 is mounted in the
[0045]
[0046]
A
[0047]
FIG. 3 is a detailed view of one of the
[0048]
FIG. 4A shows the shape of the air bearing surface (hereinafter referred to as “ABS”) of the
[0049]
The
[0050]
In addition, an
[0051]
The
[0052]
The
[0053]
The
[0054]
In FIG. 4A, the
[0055]
The skew angle varies greatly from ID to OD. Also, the skew angle can be positive or negative. As shown by the arrow E, when the
[0056]
In the first embodiment, the rotary actuator /
[0057]
In the first embodiment, the rotational speed of the
[0058]
In the
[0059]
A
[0060]
The air that has flowed into the
[0061]
Therefore, the pressure below the
[0062]
In the first embodiment, the depth of the
[0063]
Further, when the disk stops in Embodiment 1 and the slider stops on the disk, since the
[0064]
Further, when the
[0065]
The groove pattern of the
[0066]
FIG. 6 shows the relationship between the film thickness of the lubricant and the adsorption force. The alternate long and short dash line is when there is no groove, and the solid line is the adsorption force when there is a groove. It can be seen that the adsorption force can be kept low without depending on the film thickness of the lubricant when there is a groove, as compared to when there is no groove.
[0067]
(Embodiment 2)
FIG. 7 is a diagram schematically showing the state of the slider according to the second embodiment during recording and reproduction. FIG. 8 shows an example of the ABS shape of the slider according to the second embodiment. The reference numerals are the same as those of the first embodiment, and only the parts different from the first embodiment will be described.
[0068]
The
[0069]
In addition, an
[0070]
The
[0071]
A
[0072]
The lubricating
[0073]
The
[0074]
The
[0075]
The
[0076]
At the
[0077]
In the first embodiment, the
[0078]
As shown in FIG. 8, the
[0079]
Thus, by setting the
[0080]
At this time, although a protective film and a magnetic layer are formed under the lubricant, contact between the protective film and the magnetic layer and the slider hardly occurs due to the floating of the lubricant. Because the floating force by the lubricant is used, the flying height is unlikely to change due to the surrounding pressure environment.
[0081]
FIG. 9 shows the distance between the magnetic layer and the slider head when the surrounding pressure is reduced. The alternate long and short dash line is a case where the
[0082]
According to the second embodiment, the change in the flying height is suppressed even if the pressure changes. This is because air lubrication is affected by atmospheric pressure, but the flying pressure due to lubricant is less susceptible to atmospheric pressure.
[0083]
Further, the thickness of the lubricant used in FIG. 9 is 6 nm in the case of air lubrication, and 8 nm in the case of using viscosity by the lubricant. As shown in FIG. 9, as compared with the case where an air lubricating film is used, the gap between the magnetic layer and the head can be kept low without considering the influence of pressure.
[0084]
Note that the ABS shape of the slider of the second embodiment is not limited to this, and may be a shape as shown in FIGS. FIG. 10 is a view showing the shape of the surface of another
[0085]
FIG. 11 shows an enlarged view of the outflow end pad. By forming the groove in this way, the lubricant flows along the groove, and a high lubricant pressure acts on the central axis of the groove. Due to the pressure of the lubricant, the slider easily floats in the lubricant.
[0086]
(Embodiment 3)
FIG. 12A shows an ABS shape of the slider 3D according to the third embodiment. The ABS is formed on the lower surface of the slider 3D and faces the disk surface. The shape of the ABS is formed by molding, etching, laser cutting, ion pulverization, general-purpose machining, or other various methods. Hereinafter, description of portions common to the first embodiment and the second embodiment will be omitted.
[0087]
The
[0088]
The
[0089]
Due to the viscous effect, the
[0090]
The
[0091]
The
[0092]
In the
[0093]
The
[0094]
A
[0095]
In the present embodiment, the protrusion amount is 30 nm from the surface of the outflow end pad. The air that flows into the lower side of the
[0096]
The air that has flowed into the
[0097]
Further, when the disk stops in
[0098]
Further, when the
[0099]
The pattern of the
[0100]
【The invention's effect】
As described above, according to the present invention, there is an excellent effect that wear due to contact between the slider and the disk can be suppressed.
[0101]
Further, according to the present invention, the slider is stopped when the disk is stopped, and there is an excellent effect that the suction force generated at the time of starting the disk and during the disk stopping operation can be suppressed.
[0102]
Furthermore, according to the present invention, there is an excellent effect that a slider capable of minimizing the flying height can be provided.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a perspective view of an HDD.
FIG. 2 is a cross-sectional view of an HDD.
FIG. 3 is a detailed view of one
FIG. 4 is a view showing the shape of an air bearing surface (ABS) of the
FIG. 5 is a sectional view of the
FIG. 6 is a graph showing the relationship between the film thickness of the lubricant and the adsorptive power according to the first embodiment.
FIG. 7 is a diagram schematically showing a state during recording / reproduction of the slider according to the second embodiment.
FIG. 8 is a diagram showing an ABS shape of a slider according to a second embodiment of the second embodiment.
FIG. 9 is a graph showing the relationship between the ambient pressure environment and the flying height in the second embodiment.
FIG. 10 is a diagram showing an ABS shape of another slider according to the second embodiment.
FIG. 11 is an enlarged view of an outflow end pad of another slider according to the second embodiment.
12 is a diagram showing an ABS shape of a slider according to
[Explanation of symbols]
1 Spindle
2 discs
3 Slider
5 Actuator arm set
6 Voice coil motor
7 Housing
8 Motor
14 Suspension
20 Actuator shaft
99 heads
11 Inner diameter (ID)
10 Outer diameter (OD)
21 Inflow end
22 Outflow end
23 Inner edge
24 Outer edge
31 inner pad
32 Outside pad
33 Outflow end pad
41 Inlet end recess
43 Central Recess
59 Protective film
60 Lubricating film
92 Protrusions
Claims (6)
前記流出端側にパッド部を有し、
前記パッド部は、前記空気流が該パッド部の空気流入側から前記流出端に向かうに従って、該パッドの中心軸上に向かって前記空気流を集める部材を有し、
前記部材は、溝部を含むディスク記録再生装置のスライダ。A slider of a disk recording / reproducing apparatus having an inflow end and an outflow end positioned on the upstream side and the downstream side of an air flow generated between the recording medium and an air bearing surface facing the recording medium,
A pad portion on the outflow end side;
The pad portion, in accordance with the air flow toward the outflow end of the air inlet side of said pad portion, have a member for collecting the air flow toward on the central axis of the pad,
The member is a slider of a disk recording / reproducing apparatus including a groove .
前記パッド部は、前記空気流が該パッド部の空気流入側から前記流出端に向かうに従って、該パッドの中心軸上に向かって前記空気流を集める部材を有し、前記部材は、溝部を含むディスク記録再生装置のスライダを用いて記録再生する記録再生方法。 An inflow end and an outflow end located on the upstream side and the downstream side of the air flow generated between the recording medium, a floating surface facing the recording medium, and a pad portion provided on the outflow end side,
The pad portion, in accordance with the air flow toward the outflow end of the air inlet side of said pad portion, towards on the central axis of the pad have a member for collecting the air stream, wherein the member includes a groove recording how to record and reproduce by using the slider of the disk recording and reproducing apparatus.
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