JP4302026B2 - デマンド制御システム及びそれを備えた発電設備 - Google Patents

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Description

本発明は、商用電力系統に連系して施設で消費される電力を発電可能な発電手段に対して、前記施設の受電量の移動平均値として求められる移動平均受電量が目標受電量の上限値以上となると判定したときに前記発電手段の発電量を増加し、前記移動平均受電量が目標受電量の下限値以下となると判定したときに前記発電手段の発電量を減少する発電量変更処理を実行するデマンド制御システム及びそれを備えた発電設備に関する。
商用電力系統を介して受電する施設において、所定のデマンド時限(例えば30分)毎の受電量の積算値を目標値以下に制限することで、その積算値に応じて設定される契約受電量を低く抑え、電気料金の低減を図る場合がある。
そして、その施設に設けられた発電装置による発電を開始させることにより、施設における受電量のデマンド時限毎の積算値を目標値以下に維持するように構成されたデマンド制御システムが知られている(例えば、特許文献1を参照。)。
また、発電装置の発電コストをできるだけ低く抑え更には施設から商用電力系統への逆潮流を防止するために、デマンド制御システムは、施設の受電量を目標値以上に維持する形態で、その施設に設けられた発電装置による発電を停止するように構成することができる。
一方、エンジン駆動式のヒートポンプ装置として、エンジンにより、ポンプを駆動しながら、それと合わせて発電機を駆動して、発電機により発電される電力を、ヒートポンプにおける電動式の補機に供給するように構成されたものがあった(例えば、特許文献2を参照。)。
特開2004−112993号公報 特開2001−272135号公報
上記のように、施設の受電量が目標受電量から乖離するか否かを判定し、受電量が目標受電量から乖離すると判定したときに、受電量を目標受電量に維持する形態で、発電手段の発電量を変更する発電量変更処理を実行するように構成されているデマンド制御システムにおいて、上記のような判定を、施設の受電量の所定の設定時間の移動平均値として求められる移動平均受電量を用いて行うことで、発電量変更処理の実行回数を低減することができる。
しかしながら、移動平均受電量を用いて判定する場合には、その移動平均受電量が、発電量変更処理の実行後でも、その発電量変更処理の実行前の受電量の影響を受けて、上記目標受電量から乖離したままとなっている場合があり、その期間においては、無用に発電量変更処理を再実行してしまうという問題がある。
そこで、上記判定間隔を比較的長めにとって、上記のような発電量変更処理の無用の再実行を回避することが考えられるが、判定間隔を長くすることにより、例えば、発電量変更処理を一回実行しただけでは、平均受電量が目標受電量とならない場合には、発電量変更処理の実行間隔が長くなって、移動平均受電量を早期に目標受電量とすることができなくなり、例えば、受電量のデマンド時限毎の積算値を目標値以下に維持できなくなる場合がある。
本発明は、上記の課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、移動平均受電量が目標受電量から乖離していると判定したときに、移動平均受電量を目標受電量とする形態で、発電手段の発電量を変更する発電量変更処理を実行する場合において、発電量変更処理を実行した後に、発電量変更処理の無用の再実行を回避し、更には、発電量変更処理を再実行するか否かを適切に判断することができるデマンド制御システム及びそれを備えた発電設備を提供する点にある。
上記目的を達成するための本発明に係るデマンド制御システムは、商用電力系統に連系して施設で消費される電力を発電可能な発電手段に対して、前記施設の受電量の移動平均値として求められる移動平均受電量が目標受電量の上限値以上となると判定したときに前記発電手段の発電量を増加し、前記移動平均受電量が目標受電量の下限値以下となると判定したときに前記発電手段の発電量を減少する発電量変更処理を実行するデマンド制御システムであって、その第1特徴構成は、前記発電量変更処理を実行した時点から所定時間が経過するまでの禁止期間において、前記発電手段の発電量を同方向へ変更する前記発電量変更処理を禁止するように構成され、
前記禁止期間の終了時点から所定時間が経過するまでの規制期間において、前記移動平均受電量の変化傾向が前記目標受電量に近づく傾向であるか否かを判定し、前記移動平均受電量の変化傾向が前記目標受電量に近づく傾向であると判定した場合には、前記発電手段の発電量を同方向へ変更する前記発電量変更処理を禁止するように構成されている点にある。
上記第1特徴構成によれば、発電量変更処理の実行時点以降に上記禁止期間を設定して、その禁止期間においては、移動平均受電量が目標受電量(数値又は数値範囲として認識される)から乖離している状態であったとしても、発電手段の発電量を同方向へ変更する形態の発電量変更処理の再実行を禁止しているので、その禁止期間における移動平均受電量が、発電量変更処理の実行前の受電量の影響を受けて目標受電量から乖離しているだけで後に目標受電量となる場合に、発電量変更処理の無用の再実行を回避することができる。
さらに、上述した禁止期間の終了時点以降に上記規制期間を設定して、その規制期間においては、移動平均受電量が目標受電量から乖離している状態であったとしても、発電量変更処理の実行後の禁止期間における受電量の影響を十分に受けた移動平均受電量の変化傾向が目標受電量に近づく傾向である場合には、移動平均受電量が後に目標受電量となると判断して、発電手段の発電量を同方向へ変更する形態の発電量変更処理の再実行を禁止し、規制期間において発電量変更処理の無用の再実行を回避することができる。更に、上記規制期間においては、発電量変更処理の実行後の禁止期間における受電量の影響を十分に受けた移動平均受電量の変化傾向が目標受電量から乖離する傾向である場合には、発電量変更処理を再実行することになるので、移動平均受電量を早期に目標受電量とすることができる。
また、上記規制期間を設けることで、発電量変更処理の無用の再実行を回避することが
できるので、発電量変更処理の実行を全面的に禁止する禁止期間の長さをできるだけ短くして、平均受電量が目標受電量とならない場合における発電量変更処理の実行間隔をできるだけ短くすることができる。
尚、本願において、上記発電手段の発電量を同方向へ変更する発電量変更処理とは、発電量変更処理として発電量を増加する発電量増加処理を実行した時点以降の禁止期間においては発電量増加処理を示し、発電量変更処理として発電量を減少する発電量減少処理を実行した時点以降の禁止期間においては発電量減少処理を示す。
本発明に係るデマンド制御システムの第特徴構成は、前記発電量変更処理を実行した時点から所定時間が経過するまでの規制期間において、前記移動平均受電量の変化傾向が前記目標受電量に近づく傾向であるか否かを判定し、前記移動平均受電量の変化傾向が前記目標受電量に近づく傾向であると判定した場合には、前記発電手段の発電量を同方向へ変更する前記発電量変更処理を禁止するように構成されている点にある。
上記第特徴構成によれば、発電量変更処理の実行時点以降に上記規制期間を設定して、その規制期間においては、移動平均受電量が目標受電量から乖離している状態であったとしても、発電量変更処理の実行後の受電量の影響を受けた移動平均受電量の変化傾向が目標受電量に近づく傾向である場合には、移動平均受電量が後に目標受電量となと判断して、発電量変更処理を再度実行することを禁止し、規制期間において発電量変更処理の無用の再実行を回避することができる。更に、上記規制期間においては、発電量変更処理の実行後の受電量の影響を受けた移動平均受電量の変化傾向が目標受電量から乖離する傾向である場合には、発電量変更処理を再度実行することになるので、移動平均受電量を早期に目標受電量とすることができる。
本発明に係るデマンド制御システムの第特徴構成は、上記第1乃至2特徴構成に加えて、前記発電手段が、複数の発電装置からなり、
前記発電量変更処理が、前記複数の発電装置から選択される指令対象発電装置による発電を開始又は停止させて前記複数の発電装置の総発電量を変更する処理である点にある。
上記第特徴構成によれば、発電量変更処理として、複数の発電装置から選択される発電を行っていない指令対象発電装置による発電を開始することにより総発電量を増加する、又は、複数の発電装置から選択される発電を行っている指令対象発電装置による発電を停止することにより総発電量を減少する処理とすることができ、このような場合においても、発電量変更処理の実行後において発電量変更処理の無用の再実行を回避することができるので、上記夫々の発電装置による発電の開始又は停止回数をできるだけ少なくして、発電装置の劣化を抑制することができる。
記目的を達成するための本発明に係る発電設備の特徴構成は、商用電力系統に連系して施設で消費される電力を発電可能な発電装置を備え、
前記発電装置に対して、前記施設の受電量の移動平均値として求められる移動平均受電量が目標受電量の上限値以上となると判定したときに前記発電手段の発電量を増加し、前記移動平均受電量が目標受電量の下限値以下となると判定したときに前記発電手段の発電量を減少する発電量変更処理を実行するデマンド制御システムとして、請求項1〜の何れか1項に記載のデマンド制御システムを備えた点にある。
上記特徴構成によれば、これまで説明してきたデマンド制御システムと同様の作用効果を発揮する発電設備を実現することができる。
本発明に係るデマンド制御システム(以下、本制御システムと呼ぶ。)の実施の形態について、図面に基づいて説明する。
図1は、商用電力系統1から受電する一の施設において、商用電力系統1に連系して発電可能な発電手段10としての複数の発電装置Gi(i=1〜n(≧2))を設置した様子を示した説明図である。
これら発電装置Giは、ヒートポンプHPにおける圧縮機15を駆動するエンジン11により発電機12を駆動して発電可能なヒートポンプ装置として構成することができ、そのヒートポンプ装置の構成について、説明を加える。
発電装置Giとして構成されるヒートポンプ装置は、公知のごとく、ヒートポンプHPを構成する冷媒回路19において、エンジン11によりベルト14を介して駆動される圧縮機15において冷媒を圧縮し、放熱器16において圧縮されて高温高圧となった冷媒から放熱させて加熱対象媒体Xを加熱し、膨張弁17において放熱された冷媒を膨張し、吸熱器18において膨張されて低温低圧となった冷媒に吸熱させて冷却対象媒体Yを冷却するというように、冷却対象媒体Yの熱を加熱対象媒体Xに搬送するように構成されている。そして、冷却された冷却対象媒体Yは冷房等に利用され、加熱された加熱対象媒体Xは給湯や暖房等に利用される。
ヒートポンプ装置のエンジン11は、上記圧縮機15と共に、発電機12を駆動可能に構成されている。
即ち、発電機12の駆動軸と、圧縮機15の駆動軸と、発電機12の駆動軸とが、ベルト14により連結されており、このベルト14により、エンジン11の駆動軸の回転動力を、圧縮機15の駆動軸と共に、発電機12の駆動軸に伝達することができる。
更に、ヒートポンプ装置は、発電機12で発電された電力を、インバータ13により所定の電圧及び周波数の交流電力に変換して、商用電力系統1に連系する形態で、施設内の電力負荷2に供給可能に構成されている。
そして、ヒートポンプ装置に設置された制御装置20は、発電機12による発電を開始する場合に、エンジン11を運転している状態でインバータ13からの交流電力の供給を開始することにより、発電機12からの出力を得、発電機12による発電を停止する場合には、エンジンを停止して、又は、インバータ13からの交流電力の供給を停止することにより、発電機12からの出力を停止する。
そして、上記制御装置20は、後述する本制御システム30との間で通信可能に構成されており、該本制御システム30から発電開始指令を受信したときに、上記発電機12による発電を開始し、本制御システム30から発電停止指令を受信したときに、上記発電機12による発電を停止するように構成されている。
また、その施設において商用電力系統1に対する受電点には、商用電力系統1からの受電量を計測する受電電力メータ3が設けられている。そして、本制御システム30は、その受電電力メータ3で計測した受電量を読み取るように構成されている。
次に、図1に基づいて、本制御システム30の詳細構成について説明する。
本制御システム30は、上述したヒートポンプ装置として構成された複数の発電装置Giの制御装置20との間で通信可能に構成された計算システムで構成され、所定のソフトウェア処理を実行することにより、後述するデマンド制御手段31、指令対象決定手段32、及び、運転履歴蓄積手段33として機能するように構成されている。
更に、上記本制御システム30が機能するデマンド制御手段31は、施設の受電量の移動平均値として求められる移動平均受電量が目標受電量の上限値以上となると判定したときに、発電手段10の発電量を増加し、前記移動平均受電量が目標受電量の下限値以下となると判定したときに、発電手段10の発電量を減少する発電量変更処理を実行するように構成されている。
そして、このデマンド制御手段31は、上記発電量変更処理において、発電手段10の発電量を増加させる場合には、複数の発電装置Giから選択される指令対象発電装置による発電を開始させて複数の発電装置Giの発電量の合計である総発電量を増加させる発電量増加処理を実行し、逆に、発電手段10の発電量を減少させる場合には、複数の発電装置Giから選択される指令対象発電装置による発電を停止させて複数の発電装置Giの総発電量を減少させる発電量減少処理を実行する。
詳しくは、上記発電量増加処理については、後述する指令対象決定手段32により、発電運転を行っていない発電装置Giの中から指令対象発電装置を決定し、その指令対象発電装置の制御装置20に対して、発電開始指令を送信することで、その指令対象発電装置による発電を開始させる処理である。
一方、上記発電量減少処理については、後述する指令対象決定手段32により、発電運転を行っている発電装置Giの中から指令対象発電装置を決定し、その指令対象発電装置の制御装置20に対して、発電停止指令を送信することで、その指令対象発電装置による発電を停止させる処理である。
本制御システム30が機能する上記運転履歴蓄積手段33は、夫々の発電装置Giの運転履歴を蓄積するように構成されている。
詳しくは、運転履歴蓄積手段33は、例えば、各発電装置Giの運転時間を積算した累積運転時間や、各発電装置Giの運転開始又は運転停止の回数をカウントした累積運転回数等を監視し、夫々の発電装置Giの累積運転時間や累積運転回数等を上記運転履歴として公知の記録媒体により記録するように構成されている。
更に、本制御システム30が機能する上記指令対象決定手段32は、上記運転履歴蓄積手段33に蓄積した夫々の発電装置Giの運転履歴に基づいて指令対象発電装置を決定するように構成されている。
また、この運転履歴蓄積手段33が蓄積した夫々の発電装置Giの運転履歴は、個別にリセット可能に構成されており、補修や交換を行った発電装置の運転履歴をリセットすることで、その発電装置を優先して指令対象発電装置に決定し運転させることができる。
即ち、指令対象決定手段32は、発電量増加処理又は発電量減少処理を実行するにあたり、夫々の発電装置Giの上記累積運転時間や上記累積運転回数等の運転履歴を平均化して、夫々の発電装置Giの状態を良好に保つように、発電を開始又は停止する指令対象発電装置を決定する。
具体的には、上記指令対象決定手段32は、発電量増加処理を実行する場合には、発電運転を行っていない発電装置Giの中から、累積運転時間や累積運転回数が最も小さいものを指令対象発電装置に決定するように構成されており、このように発電量増加処理時における指令対象発電装置を決定し、その指令対象発電装置の発電を開始させることで、指令対象発電装置の上記運転履歴が他の発電装置の運転履歴に近いものとなる。
逆に、上記指令対象決定手段32は、発電量減少処理を実行する場合には、発電運転を行っている発電装置Giの中から、累積運転時間や累積運転回数が最も大きいものを指令対象発電装置に決定するように構成されており、このように発電量減少処理時における指令対象発電装置を決定し、その指令対象発電装置の発電を停止させることで、指令対象発電装置の上記運転履歴が他の発電装置の運転履歴から離れることを抑制することができる。
尚、上記運転履歴としては、上記累積運転時間や上記累積運転回数を用いることで、複数の発電装置の夫々の劣化状態等を平均化して、複数の発電装置の寿命を略同等なものに維持することができるが、別の運転履歴を用いて、夫々の発電装置Giの状態を良好に保つように構成しても構わない。
尚、発電装置Giがヒートポンプ装置で構成されている点を踏まえて、上記指令対象決定手段32は、夫々のヒートポンプ装置(発電装置Gi)において空調負荷へ冷温熱を供給する空調運転を行っているか否かの空調運転情報を運転履歴として取得し、その空調運転情報に基づいて、指令対象発電装置を決定することもできる。
即ち、指令対象決定手段32は、空調運転を行わずに発電のみを行っているヒートポンプ装置を優先して発電を停止させる指令対象発電装置に決定したり、空調運転を行っているが発電していないヒートポンプ装置を優先して発電を開始させる指令対象発電装置に決定するように構成しても構わない。そして、このように構成することで、エンジン11が圧縮機15を駆動することなく部分負荷運転を行って発電機12のみを駆動することを抑制し、全体の効率向上を図ることができる。
このような空調運転を行っているか否かの空調運転情報に基づく指令対象発電装置の決定は、上述した累積運転時間や累積運転回数等の他の運転履歴に基づく指令対象発電装置の決定を行うことなく単独で行っても構わない。
また、上記空調運転情報と累積運転時間や累積運転回数等の他の運転履歴との複数の運転履歴に基づいて、例えば空調運転情報に基づく指令対象発電装置の決定を優先する形態で、指令対象発電装置の決定を行っても構わない。
更に、上記デマンド制御手段31は、発電量減少処理において、指令対象決定手段32により空調運転を行っているヒートポンプ装置が発電を停止させる指令対象発電装置に決定された場合において、そのヒートポンプ装置による発電を停止させることなく、逆潮流が生じない範囲内で継続するように構成しても構わない。そして、このように構成することで、ヒートポンプ装置の高効率な運用を図ることができる。また、上記の逆潮流が生じるか否かの判断は、受電量の瞬時値を監視することにより実施することができる。
本制御システム30が機能する上記デマンド制御手段31は、施設の商用電力系統1からの受電量のデマンド時限毎の積算値等を目標範囲内に維持する形態で、上述した発電量増加処理又は上記発電量減少処理を実行するように構成されており、その詳細について、図4に示す処理フローに沿って説明する。
デマンド制御手段31は、図2に示すように、電力負荷2の消費電力量が増加することにより、受電電力メータ3で計測される受電量の所定の設定時間における移動平均値として求めた移動平均受電量が、予め設定された目標受電量の上限値以上となるか否かを判定し(ステップ#1)、受電量が目標受電量の上限値以上となると判定した場合には、後述するステップ#2〜#4において発電量増加処理の実行を禁止すると判定した場合以外は、上述した指令対象決定手段32により発電を開始させる指令対象発電装置を決定して(ステップ#5)、発電量増加処理を実行する(ステップ#6)。
そして、上記目標受電量の上限値を、施設の受電量の所定のデマンド時限毎の積算値を目標値以下に制限することができる値に設定して、上記発電量増加処理を実行することで、上記デマンド時限毎の受電量のデマンド時限毎の積算値を目標値以下に制限して、電力料金の低減を図ることができる。
更に、デマンド制御手段31は、上記のように発電量増加処理を実行した時点から所定時間が経過するまでの発電量増加禁止期間においては、発電量増加処理の実行を禁止するように構成されている。
即ち、上記ステップ#1において移動平均値が目標受電量の上限値以上となると判定した時点が、上記のように前の発電量増加処理を実行した時点以降に設定された発電量増加禁止期間であるか否かを判定し(ステップ#2)、発電量増加禁止期間であると判定した場合には、発電量増加処理(ステップ#6)の実行を禁止する。
更に、デマンド制御手段31は、上記のような発電量増加禁止期間の終了時点から所定時間が経過するまでの発電量増加規制期間においては、移動平均受電量の変化傾向が目標受電量に近づく傾向(即ち減少傾向)であるか否かを判定し、その変化傾向が目標受電量に近づく傾向であると判定した場合には、発電量増加処理の実行を禁止するように構成されている。
即ち、上記ステップ#1において移動平均値が目標受電量の上限値以上となると判定した時点が、上記のような発電量増加禁止期間の終了時点以降に設定された発電量増加規制期間であるか否かを判定し(ステップ#3)、更に、発電量増加規制期間であると判定した場合には、移動平均受電量の変化傾向が目標受電量に近づく傾向であるか否かを判定するために、移動平均受電量の微分値が負の値であるか否かを判定し(ステップ#4)、移動平均受電量の微分値が負の値であると判定した場合には、移動平均受電量が後に目標受電量の上限値を下回ると判断して、発電量増加処理(ステップ#6)の実行を禁止する。
尚、上記発電量増加規制期間において、移動平均受電量の微分値が負の値であるか否かを判定することにより、移動平均受電量が後に目標受電量の上限値を下回るか否かを判断したが、上記微分値が所定時間継続して所定値以下であるか否かを判定するなどのように、別の方法により、移動平均受電量が後に目標受電量の上限値を下回るか否かを判断しても構わない。
即ち、上記発電量増加禁止期間の終了時点以降に設定された発電量増加規制期間に、移動平均値が目標受電量の上限値以上である場合においては、移動平均受電量の変化傾向が減少傾向(図2において太実線部で示される傾向)ある場合には、発電量増加処理の再実行は禁止され、逆に、移動平均受電量の変化傾向が一定又は増加傾向(図2において太一点鎖線部で示される傾向)であり、移動平均受電量が目標受電量の上限値を超える場合には、発電量増加処理が再度実行されることになる。
尚、上述した発電量増加規制期間の設定を行わずに、発電量増加禁止期間以外には、発電量増加処理の実行を許可するように構成しても構わない。
また、上述した発電量増加禁止期間の設定を行わずに、上記発電量増加規制期間を、発電量増加処理を実行した時点以降の期間として設定しても構わない。
尚、上記ステップ#1において判定に用いる移動平均受電量を求めるための設定時間は長すぎれば、施設の受電量のデマンド時限毎の積算値が目標範囲を乖離する可能性が高くなるので、そのデマンド時限が30分の場合には、上記移動平均を求めるための設定時間は、例えば30分以下の10分〜20分程度に設定することが好ましい。
また、上記発電量増加禁止期間や上記発電量増加規制期間の長さについては、上記移動平均受電量を求めるための設定時間や上記デマンド時限の間隔等を鑑みて設定することができ、例えば、移動平均受電量を求める設定時間を10分とし、デマンド時限の間隔を30分とした場合には、上記発電量増加禁止期間や上記発電量増加規制期間は例えば3分程度に設定することで、発電量増加処理の無用な再実行を抑制しながら、受電量のデマンド時限毎の積算値を目標範囲内に収めることができる。
一方、デマンド制御手段31は、図3に示すように、電力負荷2の消費電力量が減少することにより、受電電力メータ3で計測される受電量の所定の設定時間における移動平均値として求めた移動平均受電量が、予め設定された目標受電量の下限値以下となるか否かを判定し(ステップ#7)、受電量が目標受電量の下限値以下となると判定した場合には、後述する判定ステップ#8〜#10において発電量減少処理の実行を禁止すると判定した場合以外は、上述した指令対象決定手段32により発電を停止させる指令対象発電装置を決定して(ステップ#11)、発電量減少処理を実行する(ステップ#12)。
そして、上記目標受電量の下限値を、発電装置Giの頻繁な停止を抑制することができる下限値として設定して、上記発電量減少処理を実行することで、夫々の発電装置Giの劣化を抑制することができる。
更に、デマンド制御手段31は、上記のように発電量減少処理を実行した時点から所定時間が経過するまでの発電量減少禁止期間においては、発電量減少処理の実行を禁止するように構成されている。
即ち、上記ステップ#7において移動平均値が目標受電量の下限値以下となると判定した時点が、上記のように前の発電量減少処理を実行した時点以降に設定された発電量減少禁止期間であるか否かを判定し(ステップ#8)、発電量減少禁止期間であると判定した場合には、発電量減少処理(ステップ#12)の実行を禁止する。
更に、デマンド制御手段31は、上記のような発電量減少禁止期間の終了時点から所定時間が経過するまでの規制期間においては、移動平均受電量の変化傾向が目標受電量に近づく傾向(即ち増加傾向)であるか否かを判定し、その変化傾向が目標受電量に近づく傾向であると判定した場合には、発電量減少処理の実行を禁止するように構成されている。
即ち、上記ステップ#7において移動平均値が目標受電量の下限値以下となると判定した時点が、上記のような発電量減少禁止期間の終了時点以降に設定された発電量減少規制期間であるか否かを判定し(ステップ#9)、更に、発電量減少規制期間であると判定した場合には、移動平均受電量の変化傾向が目標受電量に近づく傾向であるか否かを判定するために、移動平均受電量の微分値が正の値であるか否かを判定し(ステップ#10)、移動平均受電量の微分値が正の値であると判定した場合には、移動平均受電量が後に目標受電量の下限値を超えると判断して、発電量増加処理(ステップ#6)の実行を禁止する。
尚、上記発電量減少規制期間において、移動平均受電量の微分値が正の値であるか否かを判定することにより、移動平均受電量が後に目標受電量の下限値を超えるか否かを判断したが、上記微分値が所定時間継続して所定値以上であるか否かを判定するなどのように、別の方法により、移動平均受電量が後に目標受電量の下限値を超えるか否かを判断しても構わない。
即ち、上記発電量減少禁止期間の終了時点以降に設定された発電量減少規制期間に、移動平均値が目標受電量の下限値以下である場合においては、移動平均受電量の変化傾向が増加傾向(図3において太実線部で示される傾向)である場合には、発電量減少処理の再実行は禁止され、逆に、移動平均受電量の変化傾向が一定又は減少傾向(図3において太一点鎖線部で示される傾向)であり、移動平均受電量が目標受電量の下限値を下回る場合には、発電量減少処理が再度実行されることになる。
尚、上述した発電量減少規制期間の設定を行わずに、発電量減少禁止期間以外には、発電量減少処理の実行を許可するように構成しても構わない。
また、上述した発電量減少禁止期間の設定を行わずに、上記発電量減少規制期間を、発電量増加処理を実行した時点以降の期間として設定しても構わない。
尚、上記ステップ#7において判定に用いる移動平均受電量として、例えば10分〜20分程度の所定の設定時間の移動平均値を用いることにより、発電量減少処理の実行回数を低減することができる。
〔別実施形態〕
(1)上記実施の形態では、発電手段10を複数の発電装置Giで構成したが、別に、発電手段10として発電量を段階的に変更可能な単一の発電装置を設置して、その発電装置の発電量を変更する形態で、発電量変更処理を実行しても構わない。
(2)上記実施の形態では、指令対象決定手段32や運転履歴蓄積手段33を設けたが、別に、これらを省略し、例えば、複数の発電装置Giから予め決定された優先順位に基づいて指令対象発電装置を決定するように構成しても構わない。
(3)上記実施の形態では、受電点に設けた受電電力メータ3により受電量を計測し、その受電電力メータ3で計測した受電量に基づいて、発電を開始又は停止する指令対象発電装置を決定したが、別に、発電装置Giの発電量を計測する発電電力メータを追加し、受電電力メータ3で計測した受電量に発電電力メータで計測した発電量を加えて、電力負荷2の消費電力量を求め、その電力負荷2の消費電力量に基づいて、発電を行う発電装置Giの台数を決定する形態で、発電を開始又は停止する指令対象発電装置を決定しても構わない。
(4)上記実施の形態では、発電装置Giを、ヒートポンプHPにおける圧縮機15を駆動するエンジン11により発電機12を駆動して発電可能なヒートポンプ装置として構成したが、別に、発電装置Giとしては、上記ヒートポンプ装置10以外に、専用のエンジンにより発電機を駆動する発電装置等の任意の発電装置を利用することができる。
デマンド制御システムの詳細構成及びそれによる発電制御状態を示す説明図 受電量の増加状態を示すグラフ図 受電量の減少状態を示すグラフ図 デマンド制御手段による処理フロー図
符号の説明
1:商用電力系統
2:電力負荷
Gi:発電装置
10:ヒートポンプ装置発電手段
11:エンジン
30:デマンド制御システム(本制御システム)
HP:ヒートポンプ

Claims (4)

  1. 商用電力系統に連系して施設で消費される電力を発電可能な発電手段に対して、前記施設の受電量の移動平均値として求められる移動平均受電量が目標受電量の上限値以上となると判定したときに前記発電手段の発電量を増加し、前記移動平均受電量が目標受電量の下限値以下となると判定したときに前記発電手段の発電量を減少する発電量変更処理を実行するデマンド制御システムであって、
    前記発電量変更処理を実行した時点から所定時間が経過するまでの禁止期間において、前記発電手段の発電量を同方向へ変更する前記発電量変更処理を禁止するように構成され、
    前記禁止期間の終了時点から所定時間が経過するまでの規制期間において、前記移動平均受電量の変化傾向が前記目標受電量に近づく傾向であるか否かを判定し、前記移動平均受電量の変化傾向が前記目標受電量に近づく傾向であると判定した場合には、前記発電手段の発電量を同方向へ変更する前記発電量変更処理を禁止するように構成されているデマンド制御システム。
  2. 商用電力系統に連系して施設で消費される電力を発電可能な発電手段に対して、前記施設の受電量の移動平均値として求められる移動平均受電量が目標受電量の上限値以上となると判定したときに前記発電手段の発電量を増加し、前記移動平均受電量が目標受電量の下限値以下となると判定したときに前記発電手段の発電量を減少する発電量変更処理を実行するデマンド制御システムであって、
    前記発電量変更処理を実行した時点から所定時間が経過するまでの規制期間において、前記移動平均受電量の変化傾向が前記目標受電量に近づく傾向であるか否かを判定し、前記移動平均受電量の変化傾向が前記目標受電量に近づく傾向であると判定した場合には、前記発電手段の発電量を同方向へ変更する前記発電量変更処理を禁止するように構成されているデマンド制御システム。
  3. 前記発電手段が、複数の発電装置からなり、
    前記発電量変更処理が、前記複数の発電装置から選択される指令対象発電装置による発電を開始又は停止させて前記複数の発電装置の総発電量を変更する処理である請求項1又は2に記載のデマンド制御システム。
  4. 商用電力系統に連系して施設で消費される電力を発電可能な発電装置を備え、
    前記発電装置に対して、前記施設の受電量の移動平均値として求められる移動平均受電量が目標受電量の上限値以上となると判定したときに前記発電手段の発電量を増加し、前記移動平均受電量が目標受電量の下限値以下となると判定したときに前記発電手段の発電量を減少する発電量変更処理を実行するデマンド制御システムとして、請求項1〜の何れか1項に記載のデマンド制御システムを備えた発電設備。
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