JP4300925B2 - 撮像装置、信号処理装置および信号処理方法、プログラム、並びに記録媒体 - Google Patents

撮像装置、信号処理装置および信号処理方法、プログラム、並びに記録媒体 Download PDF

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Description

本発明は、撮像装置、信号処理装置および信号処理方法、プログラム、並びに記録媒体に関し、特に、例えば、画像信号の信号処理にとって適切な画像信号を得て、その画像信号を信号処理することにより、高画質の画像信号を得ることができるようにする撮像装置、信号処理装置および信号処理方法、プログラム、並びに記録媒体に関する。
従来の撮像装置では、例えば、被写体光(被写体からの光)を電気信号である画像信号に変換する光電変換素子によって被写体をセンシングするCCD(Charge Coupled Device)や、CMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)イメージャ(CMOSセンサ)などのセンサ手段の出力を増幅して、適正なレベルの画像信号が得られるようにしている。
センサ手段の出力の増幅は、AGC(Auto Gain Controller)などの増幅器によって行われる。しかしながら、被写体のコントラストが大きい場合には、1つの増幅器で、適正なレベルの画像信号を得るのが困難な場合がある。そこで、特許文献1では、ゲインが異なる2つの増幅器それぞれによって、センサ手段の出力を増幅することにより、広いダイナミックレンジの増幅を容易に行う方法が記載されている。
特開平06-086155号公報。
ところで、センサ手段の後段では、多くの場合、センサ手段が出力する画像信号の画質を改善するための信号処理が行われる。
即ち、CCDやCMOSイメージャなどのセンサ手段は、そこに入射する光(被写体光)を、画素に対応する範囲で、ある露光時間の間に受光し、その受光量に対応する画像信号を出力する。従って、センサ手段は、時間的および空間的に連続な光を、画素に対応する範囲で、露光時間の間だけ、いわばサンプリングし、そのサンプリング結果を、画像信号として出力しているということができる。
このように、センサ手段が出力する画像信号は、時間的および空間的に連続な光のサンプリング結果であるから、元の光に含まれる情報の一部が欠落したものとなっている。このため、センサ手段が出力する画像信号は、元の光に対応する画像の画質よりも劣化したものとなる。
センサ手段の後段では、センサ手段が出力する、上述のように元の光よりも画質の劣化した画像信号を高画質化するための信号処理が行われる。
ところで、従来においては、センサ手段は、その後段で行われる信号処理に無関係に動作し、画像信号を出力する。
このように、センサ手段は、その後段でどのような信号処理が行われるかに無関係に、いわば画一的に動作して、画像信号を出力する。従って、センサ手段の後段で行われる信号処理において改善される画質には、ある程度の限界がある。
一方、センサ手段において、その後段で行われる信号処理にとって適切な画像信号が出力されれば、その信号処理によって、より画質の改善した画像信号を得ることができる。
本発明は、このような状況に鑑みてなされたものであり、信号処理にとって適切な画像信号を得て、その画像信号を信号処理することにより、高画質の画像信号を得ることができるようにするものである。
本発明の撮像装置は、センサ手段の出力から得られる第1のディジタル画像信号に対して、画像変換処理を施し、第2のディジタル画像信号を出力する画像変換手段と、所定の領域の第1のディジタル画像信号を評価する評価手段とを備え、センサ手段の、所定の領域のディジタル画像信号に対応する部分を、評価手段における評価に応じた性能に変化させる
本発明の信号処理装置は、センサ手段の出力から得られる第1のディジタル画像信号に対して、画像変換処理を施し、第2のディジタル画像信号を出力する画像変換手段と、所定の領域の第1のディジタル画像信号を評価する評価手段とを備え、センサ手段の、所定の領域の第1のディジタル画像信号に対応する部分を、評価手段における評価に応じた性能に変化させる
本発明の信号処理方法は、センサ手段の出力から得られる第1のディジタル画像信号に対して、画像変換処理を施し、第2のディジタル画像信号を出力する画像変換ステップと、所定の領域の第1のディジタル画像信号を評価する評価ステップとを備え、センサ手段の、所定の領域の第1のディジタル画像信号に対応する部分を、評価ステップにおける評価に応じた性能に変化させる
本発明のプログラムは、センサ手段の出力から得られる第1のディジタル画像信号に対して、画像変換処理を施し、第2のディジタル画像信号を出力する画像変換ステップと、所定の領域の第1のディジタル画像信号を評価する評価ステップとを備え、センサ手段の、所定の領域の第1のディジタル画像信号に対応する部分を、評価ステップにおける評価に応じた性能に変化させる
本発明の記録媒体には、センサ手段の出力から得られる第1のディジタル画像信号に対して、画像変換処理を施し、第2のディジタル画像信号を出力する画像変換ステップと、所定の領域の第1のディジタル画像信号を評価する評価ステップとを備え、センサ手段の、所定の領域の第1のディジタル画像信号に対応する部分を、評価ステップにおける評価に応じた性能に変化させコンピュータが読み取り可能なプログラムが記録されている。
本発明においては、センサ手段の出力から得られる第1のディジタル画像信号に対して、画像変換処理が施され、第2のディジタル画像信号が出力される。一方、所定の領域の第1のディジタル画像信号が評価され、センサ手段の、所定の領域の第1のディジタル画像信号に対応する部分が、その所定の領域の第1のディジタル画像信号の評価に応じた性能に変化する。
本発明によれば、信号処理にとって適切な画像信号を得ることができ、さらに、その画像信号を信号処理することにより、例えば、高画質の画像信号を得ることができる。
図1は、本発明を適用した撮像装置の一実施の形態の構成例を示している。
なお、図1の撮像装置は、例えば、ディジタルスチルカメラやディジタルビデオカメラなどに適用することができる。
センサ部1は、画素に対応する複数の光電変換素子を有し、図示せぬ光学系を介して入射する被写体光を受光し、その受光量に対応した電気信号としての画像信号を、信号調整部2に供給する。また、センサ部1は、信号処理部4から供給される制御信号に応じて、その性能を変化させる。
信号調整部2は、センサ部1から出力される画像信号に含まれる、いわゆるリセットノイズを除去するためのCDS(Correlated Double Sampling)処理を行い、その処理の結果得られる画像信号を、A/D(Analog/Digital)変換部3に供給する。A/D変換部3は、信号調整部2から供給される画像信号をA/D変換し、即ち、画像信号をサンプリングして量子化し、その結果得られるディジタル画像信号を、信号処理部4に供給する。
信号処理部4は、A/D変換部3からのディジタル画像信号(以下、適宜、単に、画像信号ともいう)を、第1の画像信号として、その第1の画像信号に対して、所定の画像変換処理を施し、その結果得られるディジタル画像信号を、第2の画像信号として、出力部5に出力する。また、信号処理部4は、1画面(1フレームまたは1フィールド)のうちの所定の領域ごとの第1の画像信号を評価し、その評価に対応する制御信号を、センサ部1に供給する。
出力部5は、信号処理部4が出力する第2の画像信号を受信して出力する。即ち、出力部5は、信号処理部4からの第2の画像信号を、図示せぬ外部端子から出力し、あるいは、図示せぬモニタに表示させる。また、出力部5は、第2の画像信号を、光ディスク、磁気ディスク、光磁気ディスク、磁気テープ、半導体メモリなどの図示せぬ記録媒体に記録し、あるいは、電話回線、インターネット、LANその他の有線または無線の伝送媒体を介して送信する。
以上のように構成される撮像装置では、センサ部1において、被写体光が受光され、その受光量に対応した電気信号としての画像信号が、信号調整部2およびA/D変換部3を介して、信号処理部4に供給される。信号処理部4は、センサ部1から信号調整部2およびA/D変換部3を介して供給される画像信号を、第1の画像信号として、その第1の画像信号に対して、例えば、解像度を向上させるなどの画質を改善する画像変換処理を施し、その結果得られる、画質が改善された第2の画像信号を、出力部5に出力する。出力部5では、信号処理部4から供給される第2の画像信号が出力される。
また、信号処理部4は、センサ部1からの第1の画像信号を、その1画面の所定の領域ごとに評価する。即ち、信号処理部4は、センサ部1からの、例えば、1画面ごとの第1の画像信号を評価する。さらに、信号処理部4は、その評価に対応する制御信号を、センサ部1に供給する。
センサ部1は、信号処理部4から供給される制御信号に応じて、1画面(受光面全体)のうちの、所定の領域の第1の画像信号に対応する画素ごとの性能を変化させる。従って、その後、センサ部1は、その変化後の性能の画素から得られる画像信号を出力する。
次に、図2を参照して、信号処理部4が出力する制御信号によるセンサ部1の性能の変化について説明する。
センサ部1が出力する画像信号は、上述したように、A/D変換部3において量子化される。従って、1画面中の所定の領域が平坦であり、このため、センサ部1が出力する、所定の領域の画像信号の信号レベルの変化が、図2左側に示すように、A/D変換部3における量子化の量子化ステップ幅内に入るような微小なものである場合には、その所定の領域の画像信号は、A/D変換部3において、すべて同一の値に量子化され、これにより、微小な変化は失われる。そして、信号処理部4において、このような同一の値に量子化されたディジタル画像信号を対象に画像変換処理を行った場合、高解像度の画像を得ることが困難なことがある。
そこで、信号処理部4は、画像変換処理によって適切な画像信号が出力されるように、即ち、例えば、画像変換処理によって高解像度の画像が得られる画像信号が出力されるように、センサ部1の性能を変化させる制御信号を、センサ部1に供給し、これにより、センサ部1の性能を変化させる。
即ち、信号処理部4は、センサ部1が出力する、所定の領域の画像信号を評価し、その評価によって、その画像信号の信号レベルの変化が、例えば、図2左側に示したように、微小なものであることを認識した場合には、図2右側に示すように、センサ部1が出力する画像信号の信号レベルの変化が大となるように、センサ部1の性能を変化させる。この場合、信号処理部4には、信号レベルの変化が現れた画像信号が入力されることになり、そのような画像信号を対象として、画像変換処理が行われ、高解像度の画像が得られることになる。
図3は、性能が変化するセンサ部1の構成例を示している。
センサ部1は、多数の画素が、水平および垂直方向に配列されることにより受光面が構成されている。1画素は、例えば、図3に示すように、受光部11と制御部12で構成されている。
受光部11は、例えば、フォトダイオード等の光電変換素子で構成され、光の受光量に応じた電荷に対応する電気信号を制御部12に出力する。制御部12は、例えば、トランジスタ等で構成され、受光部11からの電気信号を、所定の増幅率で増幅し、信号調整部2に出力する。また、制御部12には、信号処理部4から制御信号が供給されるようになっており、制御部12は、その制御信号にしたがい、受光部1からの電気信号を増幅するときの増幅率を制御する。
制御部12は、信号処理部4からの制御信号に応じて、その性能としての増幅率を変化させることにより、信号処理部4の画像変換処理にとって適切な信号レベルの変化がある画像信号を出力する。
ここで、以上のような受光部11と制御部12とを有する画素からなるセンサ部1は、例えば、CMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)センサに、MEMS(Micro-Electro-Mechanical Systems)技術を適用することにより構成することができる。
なお、センサ部1は、CMOSセンサに限定されるものではなく、例えば、CCD(Charge Coupled Device)や、a-Se(アモルファスセレン)半導体の光導電ターゲット内で生じる電子のなだれ増倍現象を利用した撮像管であるHARP(High Gain Avalanche Rushing Amorphous Photoconductor)で構成することも可能である。また、センサ部1は、その他、例えば、全体または1画素以上の単位で、画像信号を増幅する増幅部を有し、その増幅部の増幅率を制御信号に応じて変化させることができるデバイスで構成することができる。
次に、図4は、図1の信号処理部4の構成例を示している。
図4では、信号処理部4は、画像変換部21、画像補正部22、およびレベル評価部23で構成されている。
信号処理部4には、センサ部1が出力する画像信号が、信号調整部2およびA/D変換部3を介して、第1の画像信号として供給される。第1の画像信号は、画像変換部21とレベル評価部23に供給される。
画像変換部21は、第1の画像信号に対して、例えば、解像度を向上させるなどの画質を改善する画像変換処理を施し、その結果得られる、画質が改善されたディジタル画像信号を、第2の画像信号として、画像補正部22に供給する。
画像補正部22には、画像変換部21から第2の画像信号が供給される他、レベル評価部23から増幅率情報と領域情報が供給される。画像補正部22は、レベル評価部23から供給される増幅率情報と領域情報に基づき、画像変換部21から供給される第2の画像信号を補正し、その補正後の第2の画像信号を、出力部5に供給する。
レベル評価部23は、第1の画像信号を、1画面の所定の領域の部分ごとに評価する。さらに、レベル評価部23は、その評価に応じて、図3の制御部12における増幅の増幅率を決定し、その増幅率を表す増幅率情報と、評価を行った所定の領域を表す領域情報を、画像補正部22に供給する。また、レベル評価部23は、センサ部1を構成する画素のうちの、所定の領域を構成する画素の制御部12に対して、増幅率情報を、制御信号として供給する。
即ち、レベル評価部23は、1画面のうちの所定の領域ごとの第1の画像信号が、画像変換部21における画像変換処理に適しているかどうかを評価する。具体的には、レベル評価部23は、所定の領域ごとの第1の画像信号の信号レベル(輝度または色)を認識し、その信号レベルの変化の大小を評価する。さらに、レベル評価部23は、信号レベルの変化が小さすぎるという評価を得た領域を構成する画素に対しては、値の大きい増幅率を決定し、また、信号レベルの変化が大きすぎるという評価を得た領域を構成する画素に対しては、値の小さい増幅率を決定し、その増幅率を表す増幅率情報を、各領域の画素の制御部12(図3)に、制御信号として供給する。
図3の制御部12では、レベル評価部23からの制御信号にしたがった増幅率で、受光部11の出力信号が増幅され、これにより、センサ部1からは、画像変換部21における画像変換処理にとって適切な信号レベルの変化を有する画像信号が出力される。
一方、レベル評価部23は、センサ部1の制御部12に制御信号として供給した増幅率情報と、その増幅率情報が表す増幅率での増幅が行われる画素で構成される領域を表す領域情報とを対応付け、画像補正部22に供給する。画像補正部22は、画像変換部21が第1の画像信号を対象に画像変換処理を行うことにより得られる第2の画像信号を、レベル評価部23から供給される増幅率情報と領域情報にしたがって補正する。
即ち、領域情報が表す領域の第1の画像信号は、その領域情報に対応付けられた増幅率情報が表す増幅率に対応するゲインだけ、センサ部1の受光部11が出力する信号と異なる値になっている。このため、画像補正部22は、領域情報が表す領域の第2の画像信号を、その領域情報に対応付けられた増幅率情報が表す増幅率に応じて補正し、センサ部1の受光部11が出力した信号を対象に画像変換処理が行われた場合に得られたであろう画像信号と同様のゲインの第2の画像信号とする。具体的には、画像補正部22は、例えば、領域情報が表す領域の第2の画像信号を、その領域情報に対応付けられた増幅率情報が表す増幅率に比例する値だけゲインを減少させることにより補正する。
なお、レベル評価部23において、評価の単位とする所定の領域は、1画面(フレームまたはフィールド)全体であっても良いし、1画素や、複数画素からなる領域であっても良い。
ここで、レベル評価部23において、評価の単位とする所定の領域を、1画面以外の、1画素や、複数画素からなる領域とした場合、画像変換部21では、所定の領域ごとに増幅率が異なる第1の画像信号を対象に、画像変換処理が行われることになる。画像変換処理では、種々の演算が行われるが、その演算が、増幅率が異なる第1の画像信号を用いて行われる場合は、その増幅率の違いを考慮して演算を行う必要がある。ここでは、説明を簡単にするため、レベル評価部23における評価の単位とする所定の領域を、例えば、1画面とする。
次に、図5は、図4のレベル評価部23の第1の構成例を示している。
図5においては、レベル評価部23は、評価画素抽出部31、占有度算出部32、および増幅率決定部33で構成されている。
評価画素抽出部31には、センサ部1から信号調整部2およびA/D変換部3を介して信号処理部4に供給された第1の画像信号が供給される。評価画素抽出部31は、評価の単位である1画面を構成する画素から、その1画面の第1の画像信号の評価に用いる画素を、評価画素として抽出し、占有度算出部32に供給する。
占有度算出部32は、評価の単位である1画面に、評価画素が占める割合である占有度を算出し、増幅率決定部33に供給する。
増幅率決定部33は、占有度算出部32から供給される占有度に応じて、評価の単位である1画面の第1の画像信号を評価し、その評価に応じた増幅率を、センサ部1の、1画面の画像信号に対応する画素の制御部12における増幅率として決定する。さらに、増幅率決定部33は、その増幅率を表す増幅率情報を、制御信号として、センサ部1(の制御部12)に供給する。また、増幅率決定部33は、増幅率情報と、センサ部1において、その増幅率情報が表す増幅率での増幅が行われる画素で構成される領域である1画面を表す領域情報とを対応付け、画像補正部22(図4)に供給する。
次に、図6のフローチャートを参照して、図1の撮像装置の動作について説明する。
撮像装置では、まず最初に、ステップS1において、センサ部1の受光部11が被写体光を受光し、光電変換を行うことにより、電気信号としての1画面の画像信号を得て(被写体を撮像し)、制御部12が、その画像信号を、所定の増幅率で増幅し、信号調整部2に供給して、ステップS2に進む。なお、撮像装置の電源投入後の最初に、センサ部1で撮像が行われる場合には、センサ部1の制御部12における増幅率は、所定のデフォルトの値とされるものとする。
ステップS2において、信号調整部2は、センサ部1から供給される1画面の画像信号に対して、CDS処理等の信号調整処理を施し、A/D変換部3に供給して、ステップS3に進む。ステップS3では、A/D変換部3は、信号調整部2から供給される1画面の画像信号をA/D変換し、第1の画像信号として、信号処理部4に供給して、ステップS4に進む。
ステップS4では、信号処理部4(図4)のレベル評価部23は、A/D変換部3から供給された1画面の第1の画像信号を評価し、その評価に応じて、図3の制御部12における増幅の増幅率を決定する。さらに、ステップS4では、レベル評価部23は、その増幅率を表す増幅率情報と、評価を行った1画面を表す領域情報を、画像補正部22に供給するとともに、増幅率情報を、センサ部1の、1画面を構成する画素の制御部12に対して、制御信号として供給し、ステップS5に進む。ここで、ステップS4の処理の詳細については、後述する。
ステップS5では、センサ部1の各画素の制御部12が、直前のステップS4でレベル評価部23から供給された制御信号にしたがい、受光部11の出力を増幅する増幅率を制御し、ステップS6に進む。
ステップS6では、信号処理部4(図4)の画像変換部21が、A/D変換部3から供給された第1の画像信号に対して、画像変換処理を施し、第1の画像信号よりも画質が改善された第2の画像信号を、画像補正部22に供給して、ステップS7に進む。
ステップS7では、画像補正部22は、画像変換部21から供給される第2の画像信号を、直前のステップS4でレベル評価部23から供給された増幅率情報と領域情報に基づいて補正し、その補正後の第2の画像信号を、出力部5に供給して、ステップS8に進む。
ステップS8では、出力部5が、信号処理部4(の画像補正部22)から供給された第2の画像信号を出力し、1画面の画像についての処理を終了する。
即ち、図1の撮像装置では、図6のフローチャートにしたがった1画面の画像についての処理が、例えば、ユーザにより撮像の停止が指令されるまで繰り返し行われる。
従って、次に行われるステップS1では、センサ部1において、前回行われたステップS4で制御された増幅率で、受光部11が出力する画像信号が増幅され、これにより、画像変換部21には、画像変換処理に適した第1の画像信号が供給されることになる。
次に、図7のフローチャートを参照して、図6のステップS4の処理(評価処理)の詳細について説明する。
評価処理では、まず最初に、ステップS21において、レベル評価部(図5)の評価画素抽出部31が、評価の単位である1画面を構成する画素から、その1画面の第1の画像信号の評価に用いる画素を、評価画素として抽出する。即ち、評価画素抽出部31は、例えば、1画面を構成する画素から、第1の画像信号が第1のレベルよりも高い画素と、第2のレベルよりも低い画素とを、評価画素として抽出する。
ここで、第1のレベルとしては、第1の画像信号がとり得る値の最大値に近い、その最大値以下の値を採用することができる。また、第2のレベルとしては、第1の画像信号がとり得る値の最小値に近い、その最小値以上の値を採用することができる。
また、以下、適宜、第1の画像信号が第1のレベルよりも高い画素を、高レベル画素といい、第1の画像信号が第2のレベルよりも低い画素を、低レベル画素という。
ステップS21において、評価画素抽出部31は、評価の単位である1画面を構成する画素から、高レベル画素と低レベル画素とを、評価画素として抽出すると、その評価画素を、占有度算出部32に供給して、ステップS22に進む。
ステップS22では、占有度算出部32は、評価の単位である1画面において、評価画素抽出部31から供給された評価画素である高レベル画素と低レベル画素それぞれが占める割合を、それぞれ、高レベル占有度と低レベル占有度として算出し、増幅率決定部33に供給して、ステップS23に進む。
ステップS23では、増幅率決定部33は、占有度算出部32から供給された高レベル占有度と低レベル占有度に応じて、評価の単位である1画面の第1の画像信号を評価し、その評価に応じた増幅率を、センサ部1の、1画面の画像信号に対応する画素の制御部12における増幅率として決定する。
即ち、増幅率決定部33は、例えば、高レベル占有度が、低レベル占有度に比較して十分大である場合は、1画面において、高レベル画素が多数存在することから、1画面の第1の画像信号が、画像変換部21の画像変換処理に適さないと評価し、その評価に応じて、現在よりも低い値の増幅率を、制御部12における増幅率として決定する。また、増幅率決定部33は、低レベル占有度が、高レベル占有度に比較して十分大である場合は、1画面において、低レベル画素が多数存在することから、1画面の第1の画像信号が、画像変換部21の画像変換処理に適さないと評価し、その評価に応じて、現在よりも高い値の増幅率を、制御部12における増幅率として決定する。さらに、増幅率決定部33は、例えば、その他の場合は、1画面の第1の画像信号が、画像変換部21の画像変換処理に適すると評価し、その評価に応じて前回と同一の増幅率を、制御部12における増幅率として決定する。
ステップS23では、増幅率決定部33は、さらに、決定した増幅率を表す増幅率情報を、制御信号として、センサ部1(の制御部12)に供給するとともに、増幅率情報と、センサ部1において、その増幅率情報が表す増幅率での増幅が行われる画素で構成される領域である1画面を表す領域情報とを対応付け、画像補正部22(図4)に供給して、リターンする。
この場合、センサ部1からは、画像変換部21の画像変換処理にとって、適正なレベルの画像信号が出力され、その結果、画像変換処理により、より画質の向上した第2の画像信号が得られるようになる。
なお、高レベル画素に対してのみ、低い増幅率を決定し、低レベル画素にのみ、高い増幅率を決定することなども可能である。
次に、図6の実施の形態では、ステップS1において、センサ部1が、前回行われたステップS4で制御された増幅率で、受光部11が出力する画像信号を増幅するので、センサ部1では、現在のフレームまたはフィールドの画像信号が、その1フレームまたは1フィールド前に撮像された画像を評価することで決定された増幅率で増幅される。
一方、センサ部1では、現在のフレームまたはフィールドの画像信号を、そのフレームまたはフィールドで撮像された画像を評価することで決定された増幅率で増幅することも可能である。
そこで、図8のフローチャートを参照して、センサ部1において、現在のフレームまたはフィールドの画像信号を、そのフレームまたはフィールドで撮像された画像を評価することで決定された増幅率で増幅する場合の、図1の撮像装置の動作について説明する。
この場合、ステップS31乃至S35では、図6のステップS1乃至S5における場合と同様の処理が行われ、ステップS36に進む。
ステップS36では、図6のステップS1に対応するステップS31における場合と同様に、センサ部1の受光部11が被写体光を受光し、光電変換を行うことにより、電気信号としての1画面の画像信号を得る。さらに、ステップS36では、制御部12が、受光部11で得られた画像信号を、直前のステップS35で制御された増幅率で増幅し、信号調整部2およびA/D変換部3を介して、信号処理部4に供給して、ステップS37に進む。
そして、ステップS37乃至S39に順次進み、図6のステップS6乃至S8における場合と同様の処理が行われ、1フレームまたは1フィールドの画像についての処理を終了する。
図1の撮像装置では、図8のフローチャートにしたがった処理が、例えば、ユーザにより撮像の停止が指令されるまで繰り返し行われる。
図8のフローチャートにしたがった処理では、センサ部1は、1フレームまたは1フィードの期間に、ステップS31とS36とで、2回の撮像を行う。
そして、ステップS34において、1回目の撮像で得られた画像信号が評価され、ステップS35において、その評価に応じて、2回目の撮像時の増幅率が決定される。従って、センサ部1では、現在のフレームまたはフィールドの2回目の撮像によって得られる画像信号が、そのフレームまたはフィールドの1回目の撮像によって得られた画像信号を評価することで決定された増幅率で増幅される。
なお、図6のフローチャートにしたがった処理では、センサ部1は、1フレーム(フィールド)の期間に、1度の撮像を行えばよいが、図8のフローチャートにしたがった処理では、1フレーム(フィールド)の期間に、少なくとも2度の撮像を行う必要がある。
次に、図9は、図4のレベル評価部23の第2の構成例を示している。
図9においては、レベル評価部23は、アクティビティ算出部41と増幅率決定部42で構成されている。
アクティビティ算出部41には、センサ部1から信号調整部2およびA/D変換部3を介して信号処理部4に供給された第1の画像信号が供給される。アクティビティ算出部41は、評価の単位である1画面の第1の画像信号のアクティビティを算出し、増幅率決定部42に供給する。
ここで、1画面の第1の画像信号のアクティビティとしては、その1画面の第1の画像信号の最大値と最小値との差(ダイナミックレンジ)や、隣接する画素の第1の画像信号どうしの差分の絶対値和、1画面の第1の画像信号の分散などを採用することができる。
増幅率決定部42は、アクティビティ算出部41から供給されるアクティビティに応じて、評価の単位である1画面の第1の画像信号を評価し、その評価に応じた増幅率を、センサ部1の、1画面の画像信号に対応する画素の制御部12における増幅率として決定する。
即ち、増幅率決定部42は、例えば、アクティビティ算出部41からのアクティビティが大の場合、1画面の第1の画像信号が、画像変換部21の画像変換処理に適さないと評価し、その評価に応じて、現在よりも低い値の増幅率を、制御部12における増幅率として決定する。また、増幅率決定部42は、例えば、アクティビティ算出部41からのアクティビティが小の場合、1画面の第1の画像信号が、画像変換部21の画像変換処理に適さないと評価し、その評価に応じて、現在よりも高い値の増幅率を、制御部12における増幅率として決定する。さらに、増幅率決定部42は、例えば、アクティビティ算出部41からのアクティビティが大きくも小さくもない場合、1画面の第1の画像信号が、画像変換部21の画像変換処理に適すると評価し、その評価に応じて、前回と同一の増幅率を、制御部12における増幅率として決定する。
そして、増幅率決定部42は、決定した増幅率を表す増幅率情報を、制御信号として、センサ部1(の制御部12)に供給するとともに、増幅率情報と、センサ部1において、その増幅率情報が表す増幅率での増幅が行われる画素で構成される領域である1画面を表す領域情報とを対応付け、画像補正部22(図4)に供給する。
この場合も、センサ部1からは、画像変換部21の画像変換処理にとって、適正なレベルの画像信号が出力され、その結果、画像変換処理により、より画質の向上した第2の画像信号が得られるようになる。
次に、図10は、図4のレベル評価部23の第3の構成例を示している。
図10においては、レベル評価部23は、比較部51と増幅率決定部52で構成されている。
比較部51には、センサ部1から信号調整部2およびA/D変換部3を介して信号処理部4に供給された第1の画像信号が供給される。比較部51は、評価の単位である1画面の第1の画像信号と、所定の閾値とを比較し、その比較結果を、増幅率決定部52に供給する。
ここで、比較部51において、第1の画像信号と比較する閾値としては、例えば、画像変換部21の画像変換処理の対象とするには(画像変換処理にとっては)、小さな値である第1の閾値と、大きな値である第2の閾値とを採用することができる。
また、比較部51において、第1と第2の閾値と比較する第1の画像信号としては、例えば、評価の単位である1画面の中の任意の画素の第1の画像信号や、その1画面において最も多い値の画素の第1の画像信号、1画面の第1の画像信号の平均値などを採用することができる。
増幅率決定部52は、比較部51から供給される閾値との比較結果に応じて、評価の単位である1画面の第1の画像信号を評価し、その評価に応じた増幅率を、センサ部1の、1画面の画像信号に対応する画素の制御部12における増幅率として決定する。
即ち、増幅率決定部52は、比較部51からの比較結果が、第1の画像信号が第1の閾値以下であるというものである場合、1画面の第1の画像信号が、画像変換部21の画像変換処理に適さないと評価し、その評価に応じて、現在よりも高い値の増幅率を、制御部12における増幅率として決定する。また、増幅率決定部52は、比較部51からの比較結果が、第1の画像信号が第2の閾値以上であるというものである場合、1画面の第1の画像信号が、画像変換部21の画像変換処理に適さないと評価し、その評価に応じて、現在よりも低い値の増幅率を、制御部12における増幅率として決定する。さらに、増幅率決定部52は、比較部51からの比較結果が、第1の画像信号が第1の閾値から第2の閾値までの範囲内の値であるというものである場合、1画面の第1の画像信号が、画像変換部21の画像変換処理に適すると評価し、その評価に応じて、前回と同一の増幅率を、制御部12における増幅率として決定する。
そして、増幅率決定部52は、決定した増幅率を表す増幅率情報を、制御信号として、センサ部1(の制御部12)に供給するとともに、増幅率情報と、センサ部1において、その増幅率情報が表す増幅率での増幅が行われる画素で構成される領域である1画面を表す領域情報とを対応付け、画像補正部22(図4)に供給する。
この場合も、センサ部1からは、画像変換部21の画像変換処理にとって、適正なレベルの画像信号が出力され、その結果、画像変換処理により、より画質の向上した第2の画像信号が得られるようになる。
なお、第1の画像信号と閾値との比較を、画素単位で行い。その比較結果に応じて、画素ごとに増幅率を決定することも可能である。
次に、図11は、図4の画像変換処理21の構成例を示すブロック図である。
画像変換部21は、そこに供給される第1の画像信号に対して、画像変換処理を施し、その画像変換処理によって得られる第2の画像信号を出力する。
ここで、例えば、第1の画像信号を低解像度の画像信号とするとともに、第2の画像信号を高解像度の画像信号とすれば、画像変換処理は、解像度を向上させる解像度向上処理ということができる。また、例えば、第1の画像信号を低S/N(Siginal/Noise)の画像信号とするとともに、第2の画像信号を高S/Nの画像信号とすれば、画像変換処理は、ノイズを除去するノイズ除去処理ということができる。さらに、例えば、第1の画像信号を所定のサイズの画像信号とするとともに、第2の画像信号を、第1の画像信号のサイズを大きくまたは小さくした画像信号とすれば、画像変換処理は、画像のリサイズ(拡大または縮小)を行うリサイズ処理ということができる。
画像変換部21においては、画像変換処理の対象である第1の画像信号が、予測タップ抽出部121および特徴抽出部122に供給される。
予測タップ抽出部121は、第2の画像信号を構成する画素を、順次、注目画素とし、さらに、その注目画素の画素値を予測するのに用いる第1の画像信号を構成する画素(の画素値)の幾つかを、予測タップとして抽出する。
具体的には、予測タップ抽出部121は、注目画素に対応する第1の画像信号の画素(例えば、注目画素に対して空間的および時間的に最も近い位置にある第1の画像信号の画素)に対して、空間的または時間的に近い位置にある複数の画素を、第1の画像信号の画素から、予測タップとして抽出する。そして、予測タップ抽出部121は、注目画素についての予測タップを、演算部125に供給する。
特徴抽出部122は、注目画素の特徴を、第1の画像信号を用いて抽出し、クラス分類部123に供給する。ここで、注目画素の特徴としては、例えば、注目画素に対応する第1の画像信号の画素に対して、空間的または時間的に近い位置にある複数の画素の画素値(第1の画像信号)のレベル分布などを採用することができる。
クラス分類部123は、特徴抽出部122からの注目画素の特徴に基づき、注目画素を、複数のクラスのうちのいずれかのクラスに分類するクラス分類を行い、その結果得られるクラスに対応するクラスコードを、係数出力部124に供給する。即ち、クラス分類部123は、注目画素の特徴がスカラー量で表される場合、そのスカラー量そのものや、そのスカラー量を量子化して得られる量子化値を、クラスコードとして出力する。また、注目画素の特徴が、複数のコンポーネントからなるベクトル量で表される場合、クラス分類部123は、そのベクトル量をベクトル量子化して得られる値や、ADRC(Adaptive Dynamic Range Coding)を行うことにより得られる値を、クラスコードとして出力する。
ここで、KビットADRCにおいては、例えば、注目画素の特徴を表すベクトル量を構成するコンポーネントの最大値MAXと最小値MINが検出され、DR=MAX-MINを、集合の局所的なダイナミックレンジとし、このダイナミックレンジDRに基づいて、注目画素の特徴を構成するコンポーネントがKビットに再量子化される。即ち、注目画素の特徴を構成する各コンポーネントから、最小値MINが減算され、その減算値がDR/2Kで除算(量子化)される。そして、以上のようにして得られる、注目画素の特徴を構成するKビットの各コンポーネントを、所定の順番で並べたビット列が、ADRCコードとして出力される。従って、注目画素の特徴を表すベクトル量が、例えば、1ビットADRC処理された場合には、その注目画素の特徴を構成する各コンポーネントは、最大値MAXと最小値MINとの平均値で除算され(小数点以下切り捨て)、これにより、各コンポーネントが1ビットとされる(2値化される)。そして、その1ビットのコンポーネントを所定の順番で並べたビット列が、ADRCコードとして出力される。クラス分類部123は、例えば、注目画素の特徴をADRC処理して得られるADRCコードを、クラスコードとして出力する。
係数出力部124は、クラスごとのタップ係数を記憶し、さらに、その記憶したタップ係数のうちの、クラス分類部123から供給されるクラスコードのクラスのタップ係数を、演算部125に出力する。
ここで、タップ係数とは、ディジタルフィルタにおける、いわゆるタップにおいて入力データと乗算される係数に相当するものである。
演算部125は、予測タップ抽出部121が出力する予測タップと、係数出力部124が出力するタップ係数とを取得し、その予測タップとタップ係数とを用いて、注目画素の真値の予測値を求める所定の予測演算を行う。これにより、演算部125は、注目画素の画素値(の予測値)、即ち、第2の画像信号を構成する画素の画素値を求めて出力する。
次に、図12は、図11の係数出力部124の第1の構成例を示している。
図12においては、係数出力部124は、係数メモリ181で構成されている。
係数メモリ181は、後述する学習によりあらかじめ求められたクラスごとのタップ係数を記憶している。そして、係数メモリ181は、クラス分類部123からクラスコードが与えられると、そのクラスコードのクラスのタップ係数を読み出し、演算部125に供給する。
次に、図11の演算部125における予測演算と、その予測演算に用いられる、図12の係数メモリ181に記憶されるタップ係数の学習について説明する。
いま、高画質の画像信号(高画質画像信号)を第2の画像信号とするとともに、その高画質画像信号をLPF(Low Pass Filter)によってフィルタリングする等してその画質(解像度)を低下させた低画質の画像信号(低画質画像信号)を第1の画像信号として、低画質画像信号から予測タップを抽出し、その予測タップとタップ係数を用いて、高画質画素の画素値を、所定の予測演算によって求める(予測する)ことを考える。
いま、所定の予測演算として、例えば、線形1次予測演算を採用することとすると、高画質画素の画素値yは、次の線形1次式によって求められることになる。
Figure 0004300925
・・・(1)
但し、式(1)において、xnは、高画質画素yについての予測タップを構成する、n番目の低画質画像信号の画素(以下、適宜、低画質画素という)の画素値を表し、wnは、n番目の低画質画素(の画素値)と乗算されるn番目のタップ係数を表す。なお、式(1)では、予測タップが、N個の低画質画素x1,x2,・・・,xNで構成されるものとしてある。
ここで、高画質画素の画素値yは、式(1)に示した線形1次式ではなく、2次以上の高次の式によって求めるようにすることも可能である。
いま、第kサンプルの高画質画素の画素値の真値をykと表すとともに、式(1)によって得られるその真値ykの予測値をyk’と表すと、その予測誤差ekは、次式で表される。
Figure 0004300925
・・・(2)
いま、式(2)の予測値yk’は、式(1)にしたがって求められるため、式(2)のyk’を、式(1)にしたがって置き換えると、次式が得られる。
Figure 0004300925
・・・(3)
但し、式(3)において、xn,kは、第kサンプルの高画質画素についての予測タップを構成するn番目の低画質画素を表す。
式(3)(または式(2))の予測誤差ekを0とするタップ係数wnが、高画質画素を予測するのに最適なものとなるが、すべての高画質画素について、そのようなタップ係数wnを求めることは、一般には困難である。
そこで、タップ係数wnが最適なものであることを表す規範として、例えば、最小自乗法を採用することとすると、最適なタップ係数wnは、次式で表される自乗誤差の総和Eを最小にすることで求めることができる。
Figure 0004300925
・・・(4)
但し、式(4)において、Kは、高画質画素ykと、その高画質画素ykについての予測タップを構成する低画質画素x1,k,x2,k,・・・,xN,kとのセットのサンプル数(学習用のサンプルの数)を表す。
式(4)の自乗誤差の総和Eの最小値(極小値)は、式(14)に示すように、総和Eをタップ係数wnで偏微分したものを0とするwnによって与えられる。
Figure 0004300925

・・・(5)
そこで、上述の式(3)をタップ係数wnで偏微分すると、次式が得られる。
Figure 0004300925
・・・(6)
式(5)と(6)から、次式が得られる。
Figure 0004300925

・・・(7)
式(7)のekに、式(3)を代入することにより、式(7)は、式(8)に示す正規方程式で表すことができる。
Figure 0004300925
・・・(8)
式(8)の正規方程式は、例えば、掃き出し法(Gauss-Jordanの消去法)などを用いることにより、タップ係数wnについて解くことができる。
式(8)の正規方程式をクラスごとにたてて解くことにより、最適なタップ係数(ここでは、自乗誤差の総和Eを最小にするタップ係数)wnを、クラスごとに求めることができる。
次に、図13は、式(8)の正規方程式をたてて解くことによりクラスごとのタップ係数wnを求める学習を行う学習装置の構成例を示している。
学習装置には、タップ係数wnの学習に用いられる学習用画像信号が入力されるようになっている。ここで、学習用画像信号としては、例えば、解像度の高い高画質画像信号を用いることができる。
学習装置において、学習用画像信号は、教師データ生成部131と生徒データ生成部133に供給される。
教師データ生成部131は、そこに供給される学習用画像信号から教師データを生成し、教師データ記憶部132に供給する。即ち、ここでは、教師データ生成部131は、学習用画像信号としての高画質画像信号を、そのまま教師データとして、教師データ記憶部132に供給する。
教師データ記憶部132は、教師データ生成部131から供給される教師データとしての高画質画像信号を記憶する。
生徒データ生成部133は、学習用画像信号から生徒データを生成し、生徒データ記憶部134に供給する。即ち、生徒データ生成部133は、学習用画像信号としての高画質画像信号をフィルタリングすることにより、その解像度を低下させることで、低画質画像信号を生成し、この低画質画像信号を、生徒データとして、生徒データ記憶部134に供給する。
生徒データ記憶部134は、生徒データ生成部133から供給される生徒データを記憶する。
予測タップ抽出部135は、教師データ記憶部132に記憶された教師データとしての高画質画像信号を構成する画素を、順次、注目教師画素とし、その注目教師画素について、生徒データ記憶部134に記憶された生徒データとしての低画質画像信号を構成する低画質画素のうちの所定のものを抽出することにより、図11の予測タップ抽出部121が構成するのと同一のタップ構造の予測タップを構成し、足し込み部138に供給する。
特徴抽出部136は、注目教師画素について、生徒データ記憶部134に記憶された生徒データとしての低画質画像信号を構成する低画質画素を用い、図11の特徴抽出部122における場合と同様にして、注目教師画素の特徴を抽出し、クラス分類部137に供給する。
クラス分類部137は、特徴抽出部136が出力する注目教師画素の特徴に基づき、図11のクラス分類部123と同一のクラス分類を行い、その結果得られるクラスに対応するクラスコードを、足し込み部138に出力する。
足し込み部138には、クラス分類部137が出力する注目教師画素についてのクラスコードが供給される。そして、足し込み部138は、教師データ記憶部132から、注目教師画素を読み出し、その注目教師画素と、予測タップ抽出部135から供給される注目教師画素について構成された予測タップを構成する生徒データとを対象とした足し込みを、クラス分類部137から供給されるクラスコードごとに行う。
即ち、足し込み部138には、教師データ記憶部132に記憶された教師データyk、予測タップ抽出部135が出力する予測タップxn,k、クラス分類部137が出力するクラスコードが供給される。
そして、足し込み部138は、クラス分類部137から供給されるクラスコードに対応するクラスごとに、予測タップ(生徒データ)xn,kを用い、式(8)の左辺の行列における生徒データどうしの乗算(xn,kn',k)と、サメーション(Σ)に相当する演算を行う。
さらに、足し込み部138は、やはり、クラス分類部137から供給されるクラスコードに対応するクラスごとに、予測タップ(生徒データ)xn,kと教師データykを用い、式(8)の右辺のベクトルにおける生徒データxn,kおよび教師データykの乗算(xn,kk)と、サメーション(Σ)に相当する演算を行う。
即ち、足し込み部138は、前回、注目教師画素とされた教師データについて求められた式(8)における左辺の行列のコンポーネント(Σxn,kn',k)と、右辺のベクトルのコンポーネント(Σxn,kk)を、その内蔵するメモリ(図示せず)に記憶しており、その行列のコンポーネント(Σxn,kn',k)またはベクトルのコンポーネント(Σxn,kk)に対して、新たに注目教師画素とされた教師データについて、その教師データyk+1および生徒データxn,k+1を用いて計算される、対応するコンポーネントxn,k+1n',k+1またはxn,k+1k+1を足し込む(式(8)のサメーションで表される加算を行う)。
そして、足し込み部138は、教師データ記憶部132に記憶された教師データすべてを注目教師画素として、上述の足し込みを行うことにより、各クラスについて、式(8)に示した正規方程式をたてると、その正規方程式を、タップ係数算出部139に供給する。
タップ係数算出部139は、足し込み部138から供給される各クラスについての正規方程式を解くことにより、各クラスについて、最適なタップ係数wnを求めて出力する。
図12の係数メモリ181には、図13の学習装置で求められるクラスごとのタップ係数wmが記憶されている。
なお、上述の場合には、学習用画像信号を、そのまま第2の画像信号に対応する教師データとするとともに、その学習用画像信号の解像度を劣化させた低画質画像信号を、第1の画像信号に対応する生徒データとして、タップ係数の学習を行うようにしたことから、タップ係数としては、第1の画像信号を、その解像度を向上させた第2の画像信号に変換する解像度向上処理としての画像変換処理を行うものを得ることができる。
ここで、第1の画像信号に対応する生徒データと、第2の画像信号に対応する教師データとする画像信号の選択の仕方によって、タップ係数としては、各種の画像変換処理を行うものを得ることができる。
即ち、例えば、高画質画像信号を教師データとするとともに、その教師データとしての高画質画像信号に対して、ノイズを重畳した画像信号を生徒データとして、学習処理を行うことにより、タップ係数としては、第1の画像信号を、そこに含まれるノイズを除去(低減)した第2の画像信号に変換するノイズ除去処理としての画像変換処理を行うものを得ることができる。
また、例えば、ある画像信号を教師データとするとともに、その教師データとしての画像信号の画素数を間引いた画像信号を生徒データとして、または、所定の画像信号を生徒データとするとともに、その生徒データとしての画像信号の画素を所定の間引き率で間引いた画像信号を教師データとして、学習処理を行うことにより、タップ係数としては、第1の画像信号を、拡大または縮小した第2の画像信号に変換するリサイズ処理としての画像変換処理を行うものを得ることができる。その他、教師データおよび生徒データとする画像信号を所定のものとすることで、タップ係数としては、画素数の変換や、アスペクト比の変換、その他の任意の画像信号処理を行うものを得ることが可能である。
次に、図14のフローチャートを参照して、図13の学習装置の処理(学習処理)について、説明する。
まず最初に、ステップS61において、教師データ生成部131と生徒データ生成部133が、学習用画像信号から、教師データと生徒データを、それぞれ生成して出力する。即ち、教師データ生成部131は、学習用画像信号を、そのまま、教師データとして出力する。また、生徒データ生成部131は、学習用画像信号を、所定のカットオフ周波数のLPFによってフィルタリングすることにより、各フレームの教師データ(学習用画像信号)について、生徒データを生成して出力する。
教師データ生成部131が出力する教師データは、教師データ記憶部132に供給されて記憶され、生徒データ生成部133が出力する生徒データは、生徒データ記憶部134に供給されて記憶される。
その後、ステップS62に進み、予測タップ抽出部135は、教師データ記憶部132に記憶された教師データのうち、まだ、注目教師画素としていないものを、注目教師画素とする。さらに、ステップS62では、予測タップ抽出部135が、注目教師画素について、生徒データ記憶部134に記憶された生徒データから予測タップを構成し、足し込み部138に供給して、ステップS63に進む。
ステップS63では、特徴抽出部136が、注目教師画素の特徴を、生徒データ記憶部134に記憶された生徒データを用いて抽出し、クラス分類部137に供給して、ステップS64に進む。
ステップS64では、クラス分類部137は、特徴抽出部136からの注目教師画素の特徴に基づき、注目教師画素のクラス分類を行い、その結果得られるクラスに対応するクラスコードを、足し込み部138に出力して、ステップS65に進む。
ステップS65では、足し込み部138は、教師データ記憶部132から、注目教師画素を読み出し、その注目教師画素と、予測タップ抽出部135から供給される注目教師画素について構成された予測タップを構成する生徒データとを対象とした式(8)の足し込みを、クラス分類部137から供給されるクラスコードごとに行い、ステップS66に進む。
ステップS66では、予測タップ抽出部135が、教師データ記憶部132に、まだ、注目教師画素としていない教師データが記憶されているかどうかを判定する。ステップS66において、注目教師画素としていない教師データが、まだ、教師データ記憶部132に記憶されていると判定された場合、予測タップ抽出部135は、まだ注目教師画素としていない教師データを、新たに、注目教師画素として、ステップS62に戻り、以下、同様の処理が繰り返される。
また、ステップS66において、注目教師画素としていない教師データが、教師データ記憶部132に記憶されていないと判定された場合、足し込み部138は、いままでの処理によって得られたクラスごとの式(8)における左辺の行列と、右辺のベクトルを、タップ係数算出部139に供給し、ステップS67に進む。
ステップS67では、タップ係数算出部139は、足し込み部138から供給されるクラスごとの式(8)における左辺の行列と右辺のベクトルによって構成されるクラスごとの正規方程式を解くことにより、各クラスごとに、タップ係数wnを求めて出力し、処理を終了する。
なお、学習用画像信号の数が十分でないこと等に起因して、タップ係数を求めるのに必要な数の正規方程式が得られないクラスが生じることがあり得るが、そのようなクラスについては、タップ係数算出部139は、例えば、デフォルトのタップ係数を出力するようになっている。
図12の係数メモリ181には、以上のようにして得られたクラスごとのタップ係数が記憶されている。
次に、図15のフローチャートを参照して、図11の画像変換部21による画像変換処理について説明する。なお、図15で説明する画像変換処理は、図6のステップS6および図8のステップS37で行われる処理である。
ステップS51において、予測タップ抽出部121は、第2の画像信号を構成する画素のうちの、まだ注目画素としていないものの1つを、注目画素とし、さらに、その注目画素の画素値(第2の画像信号)を予測するのに用いる第1の画像信号を構成する画素(の画素値(第1の画像信号))の幾つかを、予測タップとして抽出して、ステップS52に進む。
ステップS52では、特徴抽出部122は、注目画素の特徴を、第1の画像信号を用いて抽出し、クラス分類部123に供給して、ステップS53に進む。ステップS53では、クラス分類部123は、特徴抽出部122からの注目画素の特徴に基づき、注目画素を、複数のクラスのうちのいずれかのクラスに分類するクラス分類を行い、その結果得られるクラスに対応するクラスコードを、係数出力部124に供給して、ステップS54に進む。ステップS54では、係数出力部124は、クラス分類部123から供給されるクラスコードのクラスに応じたタップ係数を読み出し、演算部125に出力して、ステップS55に進む。
ステップS55では、演算部125は、予測タップ抽出部121から供給される予測タップと、係数出力部124が出力した、注目画素のクラスのタップ係数とを用い、式(1)の演算を行うことにより、注目画素(の画素値)を求める。
なお、画像変換部21では、以上のステップS51乃至S55の処理が、1画面の第2の画像信号の画素すべてを、注目画素として行われ、その後リターンする。
次に、図16は、図11の係数出力部124の第2の構成例を示している。なお、図中、図12における場合と対応する部分については、同一の符号を付してある。
図12では、係数出力部124に、あらかじめ学習により求めたクラスごとのタップ係数を記憶させておくようにしたが、図16では、係数出力部124において、タップ係数の、いわば種となる係数種データと、所定のパラメータとから、所望の画質の画像を得ることができるクラスごとのタップ係数を生成するようになっている。
係数メモリ181は、係数生成部182から供給されるクラスごとのタップ係数を記憶する。そして、係数メモリ181は、クラス分類部123からクラスコードが供給されると、そのクラスコードが表すクラスのタップ係数を、記憶しているクラスごとのタップ係数の中から読み出し、演算部125に出力する。
係数生成部182は、係数種メモリ183に記憶されている係数種データと、パラメータメモリ184に記憶されたパラメータとに基づいて、クラスごとのタップ係数を生成し、係数メモリ181に供給して上書きする形で記憶させる。
係数種メモリ183は、後述する係数種データの学習によって得られるクラスごとの係数種データを記憶している。ここで、係数種データは、タップ係数を生成する、いわば種になるデータである。
パラメータメモリ184は、例えば、ユーザが操作部185を操作した場合に、その操作に応じて、操作部185が出力するパラメータを上書きする形で記憶する。
操作部185は、例えば、ユーザによって操作される操作つまみなどであり、その操作に対応したパラメータを、パラメータメモリ184に出力する。このパラメータは、演算部125で求められる画素値で構成される画像の解像度などに対応する。なお、図11においては、操作部185の図示は省略してある。
ここで、パラメータメモリ184に記憶させるパラメータは、その他、例えば、第1の画像信号に基づいて生成することが可能である。
図16の係数出力部124においては、ユーザによる操作部185の操作に応じて、係数メモリ181に記憶(セット)されるクラスごとのタップ係数、即ち、演算部125で用いられるクラスごとのタップ係数が更新される。
そこで、図17のフローチャートを参照して、図16の係数出力部124で行われるクラスごとのタップ係数を更新する処理(タップ係数更新処理)について説明する。
まず最初に、ステップS171において、パラメータメモリ184は、操作部185からパラメータが供給されたかどうかを判定し、供給されたと判定した場合、ステップS172に進み、パラメータメモリ184は、その供給されたパラメータを上書きする形で記憶し、ステップS173に進む。
また、ステップS171において、操作部185からパラメータが供給されていないと判定された場合、ステップS172をスキップして、ステップS173に進む。
従って、パラメータメモリ184では、ユーザにより操作部185が操作され、これにより、操作部185から、そのユーザによる操作に対応したパラメータが供給された場合、その供給されたパラメータによって、記憶内容が更新される。
ステップS173では、係数生成部182が、係数種メモリ183からクラスごとの係数種データを読み出すとともに、パラメータメモリ184からパラメータを読み出し、その係数種データとパラメータに基づいて、クラスごとのタップ係数を求める。そして、ステップS174に進み、係数生成部182は、そのクラスごとのタップ係数を、係数メモリ181に供給し、上書きする形で記憶させる。そして、ステップS174からS171に戻り、以下、同様の処理が繰り返される。
なお、図17において、ステップS173およびS174の処理は、パラメータメモリ184に、新たなパラメータが上書きされた場合に行い、他の場合はスキップすることが可能である。
次に、係数生成部182におけるタップ係数の生成と、係数種メモリ183に記憶させる係数種データの学習について説明する。
いま、高画質の画像信号(高画質画像信号)を第2の画像信号とするとともに、その高画質画像信号をLPF(Low Pass Filter)によってフィルタリングする等してその画質(解像度)を低下させた低画質の画像信号(低画質画像信号)を第1の画像信号として、低画質画像信号から予測タップを抽出し、その予測タップとタップ係数を用いて、高画質画素の画素値を、例えば、式(1)の線形1次予測演算によって求める(予測する)ことを考える。
ここで、高画質画素の画素値yは、式(1)に示した線形1次式ではなく、2次以上の高次の式によって求めるようにすることも可能である。
一方、係数生成部182では、タップ係数wnが、係数種メモリ183に記憶された係数種データと、パラメータメモリ184に記憶されたパラメータとから生成されるが、この係数生成部182におけるタップ係数wnの生成が、係数種データとパラメータを用いた、例えば次式によって行われることとする。
Figure 0004300925
・・・(9)
但し、式(9)において、βm,nは、n番目のタップ係数wnを求めるのに用いられるm番目の係数種データを表し、zは、パラメータを表す。なお、式(9)では、タップ係数wnが、M個の係数種データβn,1,βn,2,・・・,βn,Mを用いて求められるようになっている。
ここで、係数種データβm,nとパラメータzから、タップ係数wnを求める式は、式(9)に限定されるものではない。
いま、式(9)におけるパラメータzによって決まる値zm-1を、新たな変数tmを導入して、次式で定義する。
Figure 0004300925
・・・(10)
式(10)を、式(9)に代入することにより、次式が得られる。
Figure 0004300925
・・・(11)
式(11)によれば、タップ係数wnは、係数種データβm,nと変数tmとの線形1次式によって求められることになる。
ところで、いま、第kサンプルの高画質画素の画素値の真値をykと表すとともに、式(1)によって得られるその真値ykの予測値をyk’と表すと、その予測誤差ekは、次式で表される。
Figure 0004300925
・・・(12)
いま、式(12)の予測値yk’は、式(1)にしたがって求められるため、式(12)のyk’を、式(1)にしたがって置き換えると、次式が得られる。
Figure 0004300925
・・・(13)
但し、式(13)において、xn,kは、第kサンプルの高画質画素についての予測タップを構成するn番目の低画質画素を表す。
式(13)のwnに、式(11)を代入することにより、次式が得られる。
Figure 0004300925
・・・(14)
式(14)の予測誤差ekを0とする係数種データβm,nが、高画質画素を予測するのに最適なものとなるが、すべての高画質画素について、そのような係数種データβm,nを求めることは、一般には困難である。
そこで、係数種データβm,nが最適なものであることを表す規範として、例えば、最小自乗法を採用することとすると、最適な係数種データβm,nは、次式で表される自乗誤差の総和Eを最小にすることで求めることができる。
Figure 0004300925
・・・(15)
但し、式(15)において、Kは、高画質画素ykと、その高画質画素ykについての予測タップを構成する低画質画素x1,k,x2,k,・・・,xN,kとのセットのサンプル数(学習用のサンプルの数)を表す。
式(15)の自乗誤差の総和Eの最小値(極小値)は、式(16)に示すように、総和Eを係数種データβm,nで偏微分したものを0とするβm,nによって与えられる。
Figure 0004300925
・・・(16)
式(13)を、式(16)に代入することにより、次式が得られる。
Figure 0004300925

・・・(17)
いま、Xi,p,j,qとYi,pを、式(18)と(19)に示すように定義する。
Figure 0004300925

・・・(18)
Figure 0004300925

・・・(19)
この場合、式(17)は、Xi,p,j,qとYi,pを用いた式(20)に示す正規方程式で表すことができる。
Figure 0004300925
・・・(20)
式(20)の正規方程式は、例えば、掃き出し法(Gauss-Jordanの消去法)などを用いることにより、係数種データβm,nについて解くことができる。
図16の係数種メモリ183においては、多数の高画質画素y1,y2,・・・,yKを学習の教師となる教師データとするとともに、各高画質画素ykについての予測タップを構成する低画質画素x1,k,x2,k,・・・,xN,kを学習の生徒となる生徒データとして、式(20)を解く学習を行うことにより求められた係数種データβm,nが記憶されており、係数生成部182では、その係数種データβm,nと、パラメータメモリ184に記憶されたパラメータzから、式(9)にしたがって、タップ係数wnが生成される。そして、演算部125において、そのタップ係数wnと、高画質画素としての注目画素についての予測タップを構成する低画質画素(第1の画像信号の画素)xnを用いて、式(1)が計算されることにより、高画質画素としての注目画素の画素値(に近い予測値)が求められる。
次に、図18は、式(20)の正規方程式をたてて解くことにより係数種データβm,nを求める学習を行う学習装置の構成例を示している。なお、図中、図13における場合と対応する部分については、同一の符号を付してあり、以下では、その説明は、適宜省略する。
学習装置には、係数種データβm,nの学習に用いられる学習用画像信号が入力されるようになっている。ここで、学習用画像信号としては、例えば、解像度の高い高画質画像信号を用いることができる。
学習装置において、学習用画像信号は、教師データ生成部131と生徒データ生成部133に供給される。
教師データ生成部131は、そこに供給される学習用画像信号から教師データを生成し、教師データ記憶部132に供給する。即ち、ここでは、教師データ生成部131は、学習用画像信号としての高画質画像信号を、そのまま教師データとして、教師データ記憶部132に供給する。
教師データ記憶部132は、教師データ生成部131から供給される教師データとしての高画質画像信号を記憶する。
生徒データ生成部133は、学習用画像信号から生徒データを生成し、生徒データ記憶部134に供給する。即ち、生徒データ生成部133は、学習用画像信号としての高画質画像信号をフィルタリングすることにより、その解像度を低下させることで、低画質画像信号を生成し、この低画質画像信号を、生徒データとして、生徒データ記憶部134に供給する。
ここで、生徒データ生成部133には、学習用画像信号の他、図16のパラメータメモリ184に供給されるパラメータzが取り得る範囲の幾つかの値が、パラメータ生成部191から供給されるようになっている。即ち、いま、パラメータzが取り得る値が0乃至Zの範囲の実数であるとすると、生徒データ生成部133には、例えば、z=0,1,2,・・・,Zが、パラメータ生成部191から供給されるようになっている。
生徒データ生成部133は、学習用画像信号としての高画質画像信号を、そこに供給されるパラメータzに対応するカットオフ周波数のLPFによってフィルタリングすることにより、生徒データとしての低画質画像信号を生成する。
従って、この場合、生徒データ生成部133では、図19に示すように、学習用画像信号としての高画質画像信号について、Z+1種類の、解像度の異なる生徒データとしての低画質画像信号が生成される。
なお、ここでは、例えば、パラメータzの値が大きくなるほど、カットオフ周波数の高いLPFを用いて、高画質画像信号をフィルタリングし、生徒データとしての低画質画像信号を生成するものとする。従って、ここでは。値の大きいパラメータzに対応する低画質画像信号ほど、解像度が高い。
また、本実施の形態では、説明を簡単にするために、生徒データ生成部133において、高画質画像信号の水平方向および垂直方向の両方向の解像度を、パラメータzに対応する分だけ低下させた低画質画像信号を生成するものとする。
図18に戻り、生徒データ記憶部134は、生徒データ生成部133から供給される生徒データを記憶する。
予測タップ抽出部135は、教師データ記憶部132に記憶された教師データとしての高画質画像信号を構成する画素を、順次、注目教師画素とし、その注目教師画素について、生徒データ記憶部134に記憶された生徒データとしての低画質画像信号を構成する低画質画素のうちの所定のものを抽出することにより、図11の予測タップ抽出部121が構成するのと同一のタップ構造の予測タップを構成し、足し込み部192に供給する。
特徴抽出部136は、注目教師画素の特徴を、生徒データ記憶部134に記憶された生徒データとしての低画質画像信号を用い、図11の特徴抽出部122における場合と同様に抽出し、クラス分類部137に供給する。
なお、予測タップ抽出部135と特徴抽出部136には、パラメータ生成部191が生成するパラメータzが供給されるようになっており、予測タップ抽出部135と特徴抽出部136は、パラメータ生成部191から供給されるパラメータzに対応して生成された生徒データ(ここでは、パラメータzに対応するカットオフ周波数のLPFを用いて生成された生徒データとしての低画質画像信号)を用いて、予測タップを構成し、あるいは、注目教師画素の特徴を抽出する。
クラス分類部137は、特徴抽出部136が出力する注目教師画素の特徴に基づき、図11のクラス分類部123と同一のクラス分類を行い、その結果得られるクラスに対応するクラスコードを、足し込み部192に出力する。
足し込み部192は、教師データ記憶部132から、注目教師画素を読み出し、その注目教師画素、予測タップ抽出部135から供給される注目教師画素について構成された予測タップを構成する生徒データ、およびその生徒データを生成したときのパラメータzを対象とした足し込みを、クラス分類部137から供給されるクラスコードごとに行う。
即ち、足し込み部192には、教師データ記憶部132に記憶された教師データyk、予測タップ抽出部135が出力する予測タップxi,k(xj,k)、およびクラス分類部137が出力するクラスコードの他、その予測タップを構成するのに用いられた生徒データを生成したときのパラメータzも、パラメータ生成部191から供給されるようになっている。
そして、足し込み部192は、クラス分類部137から供給されるクラスコードに対応するクラスごとに、予測タップ(生徒データ)xi,k(xj,k)とパラメータzを用い、式(20)の左辺の行列における、式(18)で定義されるコンポーネントXi,p,j,qを求めるための生徒データおよびパラメータzの乗算(xi,kpj,kq)と、サメーション(Σ)に相当する演算を行う。なお、式(18)のtpは、式(10)にしたがって、パラメータzから計算される。式(18)のtqも同様である。
さらに、足し込み部192は、やはり、クラス分類部137から供給されるクラスコードに対応するクラスごとに、予測タップ(生徒データ)xi,k、教師データyk、およびパラメータzを用い、式(20)の右辺のベクトルにおける、式(19)で定義されるコンポーネントYi,pを求めるための生徒データxi,k、教師データyk、およびパラメータzの乗算(xi,kpk)と、サメーション(Σ)に相当する演算を行う。なお、式(19)のtpは、式(10)にしたがって、パラメータzから計算される。
即ち、足し込み部192は、前回、注目教師画素とされた教師データについて求められた式(20)における左辺の行列のコンポーネントXi,p,j,qと、右辺のベクトルのコンポーネントYi,pを、その内蔵するメモリ(図示せず)に記憶しており、その行列のコンポーネントXi,p,j,qまたはベクトルのコンポーネントYi,pに対して、新たに注目教師画素とされた教師データについて、その教師データyk、生徒データxi,k(xj,k)、およびパラメータzを用いて計算される、対応するコンポーネントxi,kpj,kqまたはxi,kpkを足し込む(式(18)のコンポーネントXi,p,j,qまたは式(19)のコンポーネントYi,pにおけるサメーションで表される加算を行う)。
そして、足し込み部192は、0,1,・・・,Zのすべての値のパラメータzにつき、教師データ記憶部132に記憶された教師データすべてを注目教師画素として、上述の足し込みを行うことにより、各クラスについて、式(20)に示した正規方程式をたてると、その正規方程式を、係数種算出部193に供給する。
係数種算出部193は、足し込み部192から供給されるクラスごとの正規方程式を解くことにより、各クラスごとの係数種データβm,nを求めて出力する。
パラメータ生成部191は、図16のパラメータメモリ184に供給されるパラメータzが取り得る範囲の幾つかの値としての、例えば、上述したようなz=0,1,2,・・・,Zを生成し、生徒データ生成部133に供給する。また、パラメータ生成部191は、生成したパラメータzを、予測タップ抽出部135および特徴抽出部136、並びに足し込み部192にも供給する。
次に、図20のフローチャートを参照して、図18の学習装置の処理(学習処理)について、説明する。
まず最初に、ステップS181において、教師データ生成部131と生徒データ生成部133が、学習用画像信号から、教師データと生徒データを、それぞれ生成して出力する。即ち、教師データ生成部131は、学習用画像信号を、そのまま、教師データとして出力する。また、生徒データ生成部131には、パラメータ生成部191が生成するZ+1個の値のパラメータzが供給され、生徒データ生成部131は、学習用画像信号を、パラメータ生成部191からのZ+1個の値(0,1,・・・,Z)のパラメータzに対応するカットオフ周波数のLPFによってフィルタリングすることにより、各フレームの教師データ(学習用画像信号)について、Z+1フレームの生徒データを生成して出力する。
教師データ生成部131が出力する教師データは、教師データ記憶部132に供給されて記憶され、生徒データ生成部133が出力する生徒データは、生徒データ記憶部134に供給されて記憶される。
その後、ステップS182に進み、パラメータ生成部191は、パラメータzを、初期値としての、例えば0にセットし、予測タップ抽出部135および特徴抽出部136、並びに足し込み部192に供給して、ステップS183に進む。ステップS183では、予測タップ抽出部135は、教師データ記憶部132に記憶された教師データのうち、まだ、注目教師画素としていないものを、注目教師画素とする。さらに、ステップS183では、予測タップ抽出部135が、注目教師画素について、生徒データ記憶部134に記憶された、パラメータ生成部191が出力するパラメータzに対する生徒データ(注目教師画素となっている教師データに対応する学習用画像信号を、パラメータzに対応するカットオフ周波数のLPFによってフィルタリングすることにより生成された生徒データ)から予測タップを構成し、足し込み部192に供給して、ステップS184に進む。
ステップS184では、特徴抽出部136が、やはり、注目教師画素について、生徒データ記憶部134に記憶された、パラメータ生成部191が出力するパラメータzに対する生徒データを用いて、注目教師画素の特徴を抽出し、クラス分類部137に供給して、ステップS185に進む。
ステップS185では、クラス分類部137は、特徴抽出部136からの注目教師画素の特徴に基づき、注目教師画素のクラス分類を行い、その結果得られるクラスに対応するクラスコードを、足し込み部192に出力して、ステップS186に進む。
ステップS186では、足し込み部192は、教師データ記憶部132から注目教師画素を読み出し、その注目教師画素、予測タップ抽出部135から供給される予測タップ、パラメータ生成部191が出力するパラメータzを用い、式(20)における左辺の行列のコンポーネントxi,Kpj,Kqと、右辺のベクトルのコンポーネントxi,KpKを計算する。さらに、足し込み部192は、既に得られている行列のコンポーネントとベクトルのコンポーネントのうち、クラス分類部137からのクラスコードに対応するものに対して、注目教師画素、予測タップ、およびパラメータzから求められた行列のコンポーネントxi,Kpj,Kqとベクトルのコンポーネントxi,KpKを足し込み、ステップS187に進む。
ステップS187では、パラメータ生成部191が、自身が出力しているパラメータzが、その取り得る値の最大値であるZに等しいかどうかを判定する。ステップS187において、パラメータ生成部191が出力しているパラメータzが最大値Zに等しくない(最大値Z未満である)と判定された場合、ステップS188に進み、パラメータ生成部191は、パラメータzに1を加算し、その加算値を新たなパラメータzとして、予測タップ抽出部135および特徴抽出部136、並びに足し込み部192に出力する。そして、ステップS183に戻り、以下、同様の処理が繰り返される。
また、ステップS187において、パラメータzが最大値Zに等しいと判定された場合、ステップS189に進み、予測タップ抽出部135が、教師データ記憶部132に、まだ、注目教師画素としていない教師データが記憶されているかどうかを判定する。ステップS189において、注目教師画素としていない教師データが、まだ、教師データ記憶部132に記憶されていると判定された場合、予測タップ抽出部135は、まだ注目教師画素としていない教師データを、新たに、注目教師画素として、ステップS182に戻り、以下、同様の処理が繰り返される。
また、ステップS189において、注目教師画素としていない教師データが、教師データ記憶部132に記憶されていないと判定された場合、足し込み部192は、いままでの処理によって得られたクラスごとの式(20)における左辺の行列と、右辺のベクトルを、係数種算出部193に供給し、ステップS190に進む。
ステップS190では、係数種算出部193は、足し込み部192から供給されるクラスごとの式(20)における左辺の行列と右辺のベクトルによって構成されるクラスごとの正規方程式を解くことにより、各クラスごとに、係数種データβm,nを求めて出力し、処理を終了する。
なお、学習用画像信号の数が十分でないこと等に起因して、係数種データを求めるのに必要な数の正規方程式が得られないクラスが生じることがあり得るが、そのようなクラスについては、係数種算出部193は、例えば、デフォルトの係数種データを出力するようになっている。
ところで、図18の学習装置では、図19に示したように、学習用画像信号としての高画質画像信号を教師データとするとともに、その高画質画像信号に、パラメータzに対応して解像度を劣化させた低画質画像信号を生徒データとして、式(11)によって係数種データβm,nとパラメータzに対応する変数tmとで表されるタップ係数wn、並びに生徒データxnから、式(1)の線形1次式で予測される教師データの予測値yの自乗誤差の総和を最小にする係数種データβm,nを直接求める学習を行うようにしたが、係数種データβm,nの学習は、その他、例えば、図21に示すようにして行うことが可能である。
即ち、図21の実施の形態では、図19の実施の形態における場合と同様に、学習用画像信号としての高画質画像信号を教師データとするとともに、その高画質画像信号を、パラメータzに対応したカットオフ周波数のLPFによってフィルタリングすることにより、その水平解像度および垂直解像度を低下させた低画質画像信号を生徒データとして、まず最初に、タップ係数wn、並びに生徒データxnを用いて式(1)の線形1次予測式で予測される教師データの予測値yの自乗誤差の総和を最小にするタップ係数wnが、パラメータzの値(ここでは、z=0,1,・・・,Z)ごとに求められる。さらに、図21の実施の形態では、求められたタップ係数wnを教師データとするとともに、パラメータzを生徒データとして、式(11)によって係数種データβm,n、並びに生徒データであるパラメータzに対応する変数tmから予測される教師データとしてのタップ係数wnの予測値の自乗誤差の総和を最小にする係数種データβm,nを求める学習が行われる。
ここで、式(1)の線形1次予測式で予測される教師データの予測値yの自乗誤差の総和Eを最小(極小)にするタップ係数wnは、図13の学習装置における場合と同様に、式(8)の正規方程式をたてて解くことにより、各クラスについて、パラメータzの値(z=0,1,・・・,Z)ごとに求めることができる。
ところで、ここでは、式(11)に示したように、係数種データβm,nと、パラメータzに対応する変数tmとから、タップ係数が求められるが、いま、この式(11)によって求められるタップ係数を、wn’と表すこととすると、次の式(21)で表される、最適なタップ係数wnと式(11)により求められるタップ係数wn’との誤差enを0とする係数種データβm,nが、最適なタップ係数wnを求めるのに最適な係数種データとなるが、すべてのタップ係数wnについて、そのような係数種データβm,nを求めることは、一般には困難である。
Figure 0004300925

・・・(21)
なお、式(21)は、式(11)によって、次式のように変形することができる。
Figure 0004300925

・・・(22)
そこで、係数種データβm,nが最適なものであることを表す規範として、例えば、やはり、最小自乗法を採用することとすると、最適な係数種データβm,nは、次式で表される自乗誤差の総和Eを最小にすることで求めることができる。
Figure 0004300925

・・・(23)
式(23)の自乗誤差の総和Eの最小値(極小値)は、式(24)に示すように、総和Eを係数種データβm,nで偏微分したものを0とするβm,nによって与えられる。
Figure 0004300925

・・・(24)
式(22)を、式(24)に代入することにより、次式が得られる。
Figure 0004300925

・・・(25)
いま、Xi,j,とYiを、式(26)と(27)に示すように定義する。
Figure 0004300925

・・・(26)
Figure 0004300925

・・・(27)
この場合、式(25)は、Xi,jとYiを用いた式(28)に示す正規方程式で表すことができる。
Figure 0004300925

・・・(28)
式(28)の正規方程式も、例えば、掃き出し法(Gauss-Jordanの消去法)などを用いることにより、係数種データβm,nについて解くことができる。
次に、図22は、式(28)の正規方程式をたてて解くことにより係数種データβn,mを求める学習を行う学習装置の構成例を示している。なお、図中、図13または図18における場合と対応する部分については、同一の符号を付してあり、以下では、その説明は、適宜省略する。
足し込み部138には、クラス分類部137が出力する注目教師画素についてのクラスコードと、パラメータ生成部191が出力するパラメータzが供給されるようになっている。そして、足し込み部138は、教師データ記憶部132から、注目教師画素を読み出し、その注目教師画素と、予測タップ抽出部135から供給される注目教師画素について構成された予測タップを構成する生徒データとを対象とした足し込みを、クラス分類部137から供給されるクラスコードごとに、かつパラメータ生成部191が出力するパラメータzの値ごとに行う。
即ち、足し込み部138には、教師データ記憶部132に記憶された教師データyk、予測タップ抽出部135が出力する予測タップxn,k、クラス分類部137が出力するクラスコード、およびパラメータ生成部191が出力する、予測タップxn,kを構成するのに用いられた生徒データを生成したときのパラメータzが供給される。
そして、足し込み部138は、クラス分類部137から供給されるクラスコードに対応するクラスごとに、かつパラメータ生成部191が出力するパラメータzの値ごとに、予測タップ(生徒データ)xn,kを用い、式(8)の左辺の行列における生徒データどうしの乗算(xn,kn',k)と、サメーション(Σ)に相当する演算を行う。
さらに、足し込み部138は、やはり、クラス分類部137から供給されるクラスコードに対応するクラスごとに、かつパラメータ生成部191が出力するパラメータzの値ごとに、予測タップ(生徒データ)xn,kと教師データykを用い、式(8)の右辺のベクトルにおける生徒データxn,kおよび教師データykの乗算(xn,kk)と、サメーション(Σ)に相当する演算を行う。
即ち、足し込み部138は、前回、注目教師画素とされた教師データについて求められた式(8)における左辺の行列のコンポーネント(Σxn,kn',k)と、右辺のベクトルのコンポーネント(Σxn,kk)を、その内蔵するメモリ(図示せず)に記憶しており、その行列のコンポーネント(Σxn,kn',k)またはベクトルのコンポーネント(Σxn,kk)に対して、新たに注目教師画素とされた教師データについて、その教師データyk+1および生徒データxn,k+1を用いて計算される、対応するコンポーネントxn,k+1n',k+1またはxn,k+1k+1を足し込む(式(8)のサメーションで表される加算を行う)。
そして、足し込み部138は、教師データ記憶部132に記憶された教師データすべてを注目教師画素として、上述の足し込みを行うことにより、各クラスについて、パラメータzの各値ごとに、式(8)に示した正規方程式をたてると、その正規方程式を、タップ係数算出部139に供給する。
タップ係数算出部139は、足し込み部138から供給される各クラスについての、パラメータzの値ごとの正規方程式を解くことにより、各クラスについて、パラメータzの値ごとの最適なタップ係数wnを求め、足し込み部201に供給する。
足し込み部201は、各クラスごとに、パラメータz(に対応する変数tm)と、最適なタップ係数wnを対象とした足し込みを行う。
即ち、足し込み部201は、パラメータzから式(10)によって求められる変数ti(tj)を用い、式(28)の左辺の行列における、式(26)で定義されるコンポーネントXi,jを求めるためのパラメータzに対応する変数ti(tj)どうしの乗算(tij)と、サメーション(Σ)に相当する演算を、クラスごとに行う。
ここで、コンポーネントXi,jは、パラメータzによってのみ決まるものであり、クラスとは関係がないので、コンポーネントXi,jの計算は、実際には、クラスごとに行う必要はなく、1回行うだけで済む。
さらに、足し込み部201は、パラメータzから式(10)によって求められる変数tiと、最適なタップ係数wnとを用い、式(28)の右辺のベクトルにおける、式(27)で定義されるコンポーネントYiを求めるためのパラメータzに対応する変数tiおよび最適なタップ係数wnの乗算(tin)と、サメーション(Σ)に相当する演算を、クラスごとに行う。
足し込み部201は、各クラスごとに、式(26)で表されるコンポーネントXi,jと、式(27)で表されるコンポーネントYiを求めることにより、各クラスについて、式(28)の正規方程式をたてると、その正規方程式を、係数種算出部202に供給する。
係数種算出部202は、足し込み部201から供給されるクラスごとの式(28)の正規方程式を解くことにより、各クラスごとの係数種データβm,nを求めて出力する。
図16の係数種メモリ183には、以上のようにして求められたクラスごとの係数種データβm,nを記憶させておくようにすることもできる。
ここで、図16の係数出力部124においては、例えば、係数種メモリ183を設けずに、図22のタップ係数算出部139が出力するパラメータzの各値ごとの最適なタップ係数wnをメモリに記憶させておき、パラメータメモリ184に記憶されたパラメータzに応じて、メモリに記憶された最適なタップ係数を選択して、係数メモリ181にセットするようにすることも可能である。但し、この場合、パラメータzが取り得る値の数に比例した大きな容量のメモリが必要となる。これに対して、係数種メモリ183を設け、係数種データを記憶させておく場合には、係数種メモリ183の記憶容量は、パラメータzが取り得る値の数に依存しないので、係数種メモリ183として、小さな容量のメモリを採用することができる。さらに、係数種データβm,nを記憶させておく場合には、その係数種データβm,nと、パラメータzの値とから、式(9)によりタップ係数wnが生成されることから、パラメータzの値に応じた、いわば連続的なタップ係数wnを得ることができる。そして、その結果、演算部125が第2の画像信号として出力する高画質画像信号の画質を、無段階に滑らかに調整することが可能となる。
なお、上述の場合には、学習用画像信号を、そのまま第2の画像信号に対応する教師データとするとともに、その学習用画像信号の解像度を劣化させた低画質画像信号を、第1の画像信号に対応する生徒データとして、係数種データの学習を行うようにしたことから、係数種データとしては、第1の画像信号を、その解像度を向上させた第2の画像信号に変換する解像度向上処理としての画像変換処理を行うものを得ることができる。
この場合、画像変換部21では、パラメータzに対応して、画像信号の水平解像度および垂直解像度を向上させることができる。従って、この場合、パラメータzは、解像度に対応するパラメータであるということができる。
なお、信号処理部4がセンサ部1に制御信号として供給する増幅率情報が表す増幅率は、例えば、パラメータに応じて補正することが可能である。即ち、増幅率は、例えば、パラメータに対応する解像度が高いほど、大きな値に補正することが可能である。
ここで、第1の画像信号に対応する生徒データと、第2の画像信号に対応する教師データとする画像信号の選択の仕方によって、係数種データとしては、各種の画像変換処理を行うものを得ることができる。
即ち、例えば、高画質画像信号を教師データとするとともに、その教師データとしての高画質画像信号に対して、パラメータzに対応するレベルのノイズを重畳した画像信号を生徒データとして、学習処理を行うことにより、係数種データとしては、第1の画像信号を、そこに含まれるノイズを除去(低減)した第2の画像信号に変換するノイズ除去処理としての画像変換処理を行うものを得ることができる。
また、例えば、ある画像信号を教師データとするとともに、その教師データとしての画像信号の画素数を、パラメータzに対応して間引いた画像信号を生徒データとして、または、パラメータzに対応するサイズの画像信号を生徒データとするとともに、その生徒データとしての画像信号の画素を所定の間引き率で間引いた画像信号を教師データとして、学習処理を行うことにより、係数種データとしては、第1の画像信号を、拡大または縮小した第2の画像信号に変換するリサイズ処理としての画像変換処理を行うものを得ることができる。
係数種メモリ183に、ノイズ除去処理用の係数種データや、リサイズ処理用の係数種データを記憶させておく場合、画像変換部21では、パラメータzに対応して、画像信号のノイズ除去やリサイズ(拡大または縮小)を行うことができる。
なお、上述の場合には、タップ係数wnを、式(9)に示したように、β1,n0+β2,n1+・・・+βM,nM-1で定義し、この式(9)によって、水平および垂直方向の解像度を、いずれも、パラメータzに対応して向上させるためのタップ係数wnを求めるようにしたが、タップ係数wnとしては、水平解像度と垂直解像度を、独立のパラメータzxとzyに対応して、それぞれ独立に向上させるものを求めるようにすることも可能である。
即ち、タップ係数wnを、式(9)に代えて、例えば、3次式β1,nx 0y 0+β2,nx 1y 0+β3,nx 2y 0+β4,nx 3y 0+β5,nx 0y 1+β6,nx 0y 2+β7,nx 0y 3+β8,nx 1y 1+β9,nx 2y 1+β10,nx 1y 2で定義するとともに、式(10)で定義した変数tmを、式(10)に代えて、t1=zx 0y 0,t2=zx 1y 0,t3=zx 2y 0,t4=zx 3y 0,t5=zx 0y 1,t6=zx 0y 2,t7=zx 0y 3,t8=zx 1y 1,t9=zx 2y 1,t10=zx 1y 2で定義する。この場合も、タップ係数wnは、最終的には、式(11)で表すことができ、従って、学習装置(図18、図22)において、パラメータzxとzyに対応して、教師データの水平解像度と垂直解像度をそれぞれ劣化させた画像信号を、生徒データとして用いて学習を行って、係数種データβm,nを求めることにより、水平解像度と垂直解像度を、独立のパラメータzxとzyに対応して、それぞれ独立に向上させるタップ係数wnを求めることができる。
その他、例えば、水平解像度と垂直解像度それぞれに対応するパラメータzxとzyに加えて、さらに、時間方向の解像度に対応するパラメータztを導入することにより、水平解像度、垂直解像度、時間解像度を、独立のパラメータzx,zy,ztに対応して、それぞれ独立に向上させるタップ係数wnを求めることが可能となる。
また、リサイズ処理についても、解像度向上処理における場合と同様に、水平および垂直方向を、いずれもパラメータzに対応する拡大率(または縮小率)でリサイズするタップ係数wnの他、水平と垂直方向を、それぞれパラメータzxとzyに対応する拡大率で、独立にリサイズするタップ係数wnを求めることが可能である。
さらに、学習装置(図18、図22)において、パラメータzxに対応して教師データの水平解像度および垂直解像度を劣化させるとともに、パラメータzyに対応して教師データにノイズを付加した画像信号を、生徒データとして用いて学習を行って、係数種データβm,nを求めることにより、パラメータzxに対応して水平解像度および垂直解像度を向上させるとともに、パラメータzyに対応してノイズ除去を行うタップ係数wnを求めることができる。
なお、上述の場合には、画像変換処理において、1フレームまたは1フィールド全体を、第1の画像信号から第2の画像信号に変換するようにしたが、その他、例えば、図23に示すように、1フレームまたは1フィールドの一部の領域の第1の画像信号を第2の画像信号に変換することも可能である。
次に、上述した信号処理部4の一連の処理は、専用のハードウェアにより行うこともできるし、ソフトウェアにより行うこともできる。一連の処理をソフトウェアによって行う場合には、そのソフトウェアを構成するプログラムが、マイクロコンピュータや、汎用のコンピュータ等にインストールされる。
そこで、図24は、上述した一連の処理を実行するプログラムがインストールされるコンピュータの一実施の形態の構成例を示している。
プログラムは、コンピュータに内蔵されている記録媒体としてのハードディスク305やROM303に予め記録しておくことができる。
あるいはまた、プログラムは、フレキシブルディスク、CD-ROM(Compact Disc Read Only Memory),MO(Magneto Optical)ディスク,DVD(Digital Versatile Disc)、磁気ディスク、半導体メモリなどのリムーバブル記録媒体311に、一時的あるいは永続的に格納(記録)しておくことができる。このようなリムーバブル記録媒体311は、いわゆるパッケージソフトウエアとして提供することができる。
なお、プログラムは、上述したようなリムーバブル記録媒体311からコンピュータにインストールする他、ダウンロードサイトから、ディジタル衛星放送用の人工衛星を介して、コンピュータに無線で転送したり、LAN(Local Area Network)、インターネットといったネットワークを介して、コンピュータに有線で転送し、コンピュータでは、そのようにして転送されてくるプログラムを、通信部308で受信し、内蔵するハードディスク305にインストールすることができる。
コンピュータは、CPU(Central Processing Unit)302を内蔵している。CPU302には、バス301を介して、入出力インタフェース310が接続されており、CPU302は、入出力インタフェース310を介して、ユーザによって、キーボードや、マウス、マイク等で構成される入力部307が操作等されることにより指令が入力されると、それにしたがって、ROM(Read Only Memory)303に格納されているプログラムを実行する。あるいは、また、CPU302は、ハードディスク305に格納されているプログラム、衛星若しくはネットワークから転送され、通信部308で受信されてハードディスク305にインストールされたプログラム、またはドライブ309に装着されたリムーバブル記録媒体311から読み出されてハードディスク305にインストールされたプログラムを、RAM(Random Access Memory)304にロードして実行する。これにより、CPU302は、上述したフローチャートにしたがった処理、あるいは上述したブロック図の構成により行われる処理を行う。そして、CPU302は、その処理結果を、必要に応じて、例えば、入出力インタフェース310を介して、LCD(Liquid Crystal Display)やスピーカ等で構成される出力部306から出力、あるいは、通信部308から送信、さらには、ハードディスク305に記録等させる。
ここで、本明細書において、コンピュータに各種の処理を行わせるためのプログラムを記述する処理ステップは、必ずしもフローチャートとして記載された順序に沿って時系列に処理する必要はなく、並列的あるいは個別に実行される処理(例えば、並列処理あるいはオブジェクトによる処理)も含むものである。
また、プログラムは、1のコンピュータにより処理されるものであっても良いし、複数のコンピュータによって分散処理されるものであっても良い。さらに、プログラムは、遠方のコンピュータに転送されて実行されるものであっても良い。
なお、画像変換部21では、上述した画像変換処理の他、例えば、第1の画像信号に対して、ディジタルクランプ処理、ホワイトバランス調整処理、ガンマ補正処理、線形補間処理その他の処理を施した第2の画像信号を得る画像変換処理を行うことが可能である。
また、本実施の形態では、センサ部1の性能として、受光部11で得られた信号の増幅率を変化させるようにしたが、その他、例えば、各画素の受光部11における露光時間を変化させることなどにより、センサ部1に、後段の画像変換処理にとって適した画像信号を出力させることが可能である。
本発明を適用した撮像装置の一実施の形態の構成例を示すブロック図である。 信号処理部4が出力する制御信号によるセンサ部1の性能の変化について説明する図である。 センサ部1の構成例を示すブロック図である。 信号処理部4の構成例を示すブロック図である。 レベル評価部23の第1の構成例を示すブロック図である。 撮像装置の動作を説明するフローチャートである。 レベル評価部23の処理を説明するフローチャートである。 撮像装置の動作を説明するフローチャートである。 レベル評価部23の第2の構成例を示すブロック図である。 レベル評価部23の第3の構成例を示すブロック図である。 画像変換部21の構成例を示すブロック図である。 係数出力部124の第1の構成例を示すブロック図である。 タップ係数を学習する学習装置の構成例を示すブロック図である。 タップ係数を学習する学習処理を説明するフローチャートである。 画像変換部21の処理を説明するフローチャートである。 係数出力部124の第2の構成例を示すブロック図である。 タップ係数更新処理を説明するフローチャートである。 係数種データを学習する学習装置の第1の構成例を示すブロック図である。 係数種データを学習する学習方法を説明する図である。 係数種データを学習する学習処理を説明するフローチャートである。 係数種データを学習する学習方法を説明する図である。 係数種データを学習する学習装置の第2の構成例を示すブロック図である。 画像変換処理の対象とする領域を示す図である。 本発明を適用したコンピュータの一実施の形態の構成例を示すブロック図である。
符号の説明
1 センサ部, 2 信号調整部, 3 A/D変換部, 4 信号処理部, 5 出力部, 11 受光部, 12 制御部, 21 画質変換部, 22 画像補正部, 23 レベル評価部, 31 評価画素抽出部, 32 占有度算出部, 33 増幅率決定部, 41 アクティビティ算出部, 42 増幅率決定部, 51 比較部, 52 増幅率決定部, 121 予測タップ抽出部, 122 特徴抽出部, 123 クラス分類部, 124 係数出力部, 125 演算部, 181 係数メモリ, 182 係数生成部, 183 係数種メモリ, 184 パラメータメモリ, 185 操作部, 301 バス, 302 CPU, 303 ROM, 304 RAM, 305 ハードディスク, 306 出力部, 307 入力部, 308 通信部, 309 ドライブ, 310 入出力インタフェース, 311 リムーバブル記録媒体

Claims (29)

  1. 複数の光電変換素子を有するセンサ手段と、
    前記センサ手段の出力から得られる第1のディジタル画像信号に対して、画像変換処理を施し、第2のディジタル画像信号を出力する画像変換手段と、
    所定の領域の前記第1のディジタル画像信号を評価する評価手段と
    を備え、
    前記センサ手段の、前記所定の領域の前記第1のディジタル画像信号に対応する部分を、前記評価手段における評価に応じた性能に変化させる
    像装置。
  2. 前記センサ手段は、前記複数の光電変換素子それぞれの出力信号を、増幅率を制御しながら増幅する増幅制御部をさらに有し、
    前記増幅制御部は、前記増幅率を、前記評価手段における評価に応じた値に制御する
    求項1に記載の撮像装置。
  3. 前記第2のディジタル画像信号を、前記センサ手段の性能に応じて補正する補正手段をさらに備える
    求項1に記載の撮像装置。
  4. 前記所定の領域は、1画素以上からなる領域である
    求項1に記載の撮像装置。
  5. 前記評価手段は、
    前記第1のディジタル画像信号の評価に用いる画素である評価画素を抽出する抽出手段と、
    前記評価画素が、前記所定の領域に占める割合である占有度を算出する算出手段と、
    前記占有度に基づいて、所定の領域の前記第1のディジタル画像信号を評価し、その評価に応じた前記増幅率を決定する増幅率決定手段と
    を有する
    求項2に記載の撮像装置。
  6. 前記評価手段は、
    前記所定の領域の前記第1のディジタル画像信号のアクティビティを算出する算出手段と、
    前記アクティビティに基づいて、所定の領域の前記第1のディジタル画像信号を評価し、その評価に応じた前記増幅率を決定する増幅率決定手段と
    を有する
    求項2に記載の撮像装置。
  7. 前記評価手段は、
    前記所定の領域の前記第1のディジタル画像信号と、所定の閾値とを比較する比較手段と、
    前記比較手段による比較結果に基づいて、所定の領域の前記第1のディジタル画像信号を評価し、その評価に応じた前記増幅率を決定する増幅率決定手段と
    を有する
    求項2に記載の撮像装置。
  8. 前記所定の閾値は、前記画像変換処理にとって大きなまたは小さな値である
    請求項7に記載の撮像装置。
  9. 前記センサ手段は、画素ごとに、信号を増幅する増幅部を有するデバイスである
    求項1に記載の撮像装置。
  10. 前記センサ手段は、CMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)センサ、またはCCD(Charge Coupled Device)である
    求項1に記載の撮像装置。
  11. 前記画像変換手段は、
    前記第1のディジタル画像信号を用いて、注目画素の特徴を抽出する特徴抽出手段と、
    前記注目画素の特徴に応じて、前記注目画素をクラス分けするクラス分類手段と、
    前記注目画素のクラスに応じた係数を出力する係数出力手段と、
    前記注目画素のクラスに応じた係数と、前記第1のディジタル画像信号とを用いた演算により、前記注目画素の前記第2のディジタル信号を求める演算手段と
    を有する
    求項1に記載の撮像装置。
  12. 前記係数出力手段は、複数のクラスごとの前記係数を記憶している記憶手段を有する
    求項11に記載の撮像装置。
  13. 前記係数出力手段は、
    前記係数の種となる種データを記憶している記憶手段と、
    所定のパラメータと、前記種データとから、複数のクラスごとの前記係数を生成する生成手段と
    を有する
    求項11に記載の撮像装置。
  14. 複数の光電変換素子を有するセンサ手段の出力から得られる第1のディジタル画像信号に対して、画像変換処理を施し、第2のディジタル画像信号を出力する画像変換手段と、
    所定の領域の前記第1のディジタル画像信号を評価する評価手段と
    を備え、
    前記センサ手段の、前記所定の領域の前記第1のディジタル画像信号に対応する部分を、前記評価手段における評価に応じた性能に変化させる
    号処理装置。
  15. 前記センサ手段は、前記複数の光電変換素子それぞれの出力信号を、増幅率を制御しながら増幅する増幅制御部をさらに有し、
    前記増幅制御部は、前記増幅率を、前記評価手段における評価に応じた値に制御する
    求項14に記載の信号処理装置。
  16. 前記第2のディジタル画像信号を、前記センサ手段の性能に応じて補正する補正手段をさらに備える
    求項14に記載の信号処理装置。
  17. 前記所定の領域は、1画素以上からなる領域である
    求項14に記載の信号処理装置。
  18. 前記評価手段は、
    前記第1のディジタル画像信号の評価に用いる画素である評価画素を抽出する抽出手段と、
    前記評価画素が、前記所定の領域に占める割合である占有度を算出する算出手段と、
    前記占有度に基づいて、所定の領域の前記第1のディジタル画像信号を評価し、その評価に応じた前記増幅率を決定する増幅率決定手段と
    を有する
    求項15に記載の信号処理装置。
  19. 前記評価手段は、
    前記所定の領域の前記第1のディジタル画像信号のアクティビティを算出する算出手段と、
    前記アクティビティに基づいて、所定の領域の前記第1のディジタル画像信号を評価し、その評価に応じた前記増幅率を決定する増幅率決定手段と
    を有する
    求項15に記載の信号処理装置。
  20. 前記評価手段は、
    前記所定の領域の前記第1のディジタル画像信号と、所定の閾値とを比較する比較手段と、
    前記比較手段による比較結果に基づいて、所定の領域の前記第1のディジタル画像信号を評価し、その評価に応じた前記増幅率を決定する増幅率決定手段と
    を有する
    求項15に記載の信号処理装置。
  21. 前記所定の閾値は、前記画像変換処理にとって大きなまたは小さな値である
    請求項20に記載の信号処理装置。
  22. 前記センサ手段は、画素ごとに、信号を増幅する増幅部を有するデバイスである
    求項14に記載の信号処理装置。
  23. 前記センサ手段は、CMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)センサ、またはCCD(Charge Coupled Device)である
    求項14に記載の信号処理装置。
  24. 前記画像変換手段は、
    前記第1のディジタル画像信号を用いて、注目画素の特徴を抽出する特徴抽出手段と、
    前記注目画素の特徴に応じて、前記注目画素をクラス分けするクラス分類手段と、
    前記注目画素のクラスに応じた係数を出力する係数出力手段と、
    前記注目画素のクラスに応じた係数と、前記第1のディジタル画像信号とを用いた演算により、前記注目画素の前記第2のディジタル信号を求める演算手段と
    を有する
    求項14に記載の信号処理装置。
  25. 前記係数出力手段は、複数のクラスごとの前記係数を記憶している記憶手段を有する
    求項24に記載の信号処理装置。
  26. 前記係数出力手段は、
    前記係数の種となる種データを記憶している記憶手段と、
    所定のパラメータと、前記種データとから、複数のクラスごとの前記係数を生成する生成手段と
    を有する
    求項24に記載の信号処理装置。
  27. 複数の光電変換素子を有するセンサ手段の出力から得られる第1のディジタル画像信号に対して、画像変換処理を施し、第2のディジタル画像信号を出力する画像変換ステップと、
    所定の領域の前記第1のディジタル画像信号を評価する評価ステップと
    を備え、
    前記センサ手段の、前記所定の領域の前記第1のディジタル画像信号に対応する部分を、前記評価ステップにおける評価に応じた性能に変化させる
    号処理方法。
  28. 複数の光電変換素子を有するセンサ手段の出力から得られる第1のディジタル画像信号に対して、画像変換処理を施し、第2のディジタル画像信号を出力する画像変換ステップと、
    所定の領域の前記第1のディジタル画像信号を評価する評価ステップと
    を備え、
    前記センサ手段の、前記所定の領域の前記第1のディジタル画像信号に対応する部分を、前記評価ステップにおける評価に応じた性能に変化させる
    ンピュータが読み取り可能なプログラム。
  29. 複数の光電変換素子を有するセンサ手段の出力から得られる第1のディジタル画像信号に対して、画像変換処理を施し、第2のディジタル画像信号を出力する画像変換ステップと、
    所定の領域の前記第1のディジタル画像信号を評価する評価ステップと
    を備え、
    前記センサ手段の、前記所定の領域の前記第1のディジタル画像信号に対応する部分を、前記評価ステップにおける評価に応じた性能に変化させる
    ンピュータが読み取り可能なプログラム
    が記録されている記録媒体。
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