JP4300894B2 - Timing device - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、計時装置に関する。
【0002】
【背景技術】
従来の時計等の計時装置では、地板の文字板側に配置された日車押さえの厚み方向の位置決めおよび固定を行う手段としては次のような構造が知られている。すなわち、地板に設けられた雌ねじピン部に対して、固定ねじで日車押さえを固定する構造である(例えば、特許文献1参照)。
また、地板に対して前記日車押さえを平面方向に回転させることにより、地板に設けられた鉤状の突起部にこの日車押さえを係合する構造も知られている(例えば、特許文献2参照)。
【0003】
【特許文献1】
特開平10−160862号公報
【特許文献2】
特開2000−2772号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特許文献1では、固定ねじを用いてねじ締め固定するために、部品点数が多くなることや、時計の組立工数が増大するという問題があった。
また、特許文献2では、地板の突起部に日車押さえを平面方向に回転させることで係合するため、突起部に対して日車押さえをたわめて入れ込む必要があり、地板と日車押さえとが擦れてしまう。従って日車押さえを入れ込む際に、地板が削れて削り粉が発生し、この削り粉により計時装置が遅れたり、止まるといった問題が生じるうえ、組立てに熟練を要するという問題があった。
【0005】
本発明の目的は、部品数を減らして部品費を削減し、組立てを容易にして組立て工数を削減できる計時装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明の計時装置は、ムーブメントを構成する基枠と、前記基枠に固定される文字板と、基枠および文字板の間に配置される表示部材と、表示部材を前記基枠側に保持するための板状の押さえ部材とを備えた計時装置であって、ムーブメント組立途上においては、前記押さえ部材を前記基枠側に仮固定する仮固定部材が設けられ、ムーブメントに前記文字板が取り付けられた状態では、前記押さえ部材が前記文字板により前記基枠側に押圧保持され、前記仮固定部材は、前記押さえ部材および前記基枠に挿通される挿通部と、挿通部の挿通方向の基端側に設けられた操作部と、前記挿通部の挿通方向の先端側に設けられた係合部とを備え、係合部は前記操作部を所定角度で回動させることにより、当該係合部が突出した側に設けられた前記押さえ部材の被係合面または前記基枠の被係合面に係合可能とされ、前記基枠と前記押さえ部材との間には、前記表示部材を案内する案内部材が配置され、前記基枠には、前記文字板側に突出して当該文字板が取り付けられる取付部が設けられ、前記案内部材は、前記取付部に嵌合して取り付けられていることを特徴とする。
ここで仮固定部材としては、例えば、一方の端部に係合部、他方の端部に操作部を有し、両端部間に挿通部を形成する固定ピンを採用できる。また、仮固定部材は、基枠側から挿通されてもよいし、押さえ部材側から挿通されてもよい。
【0007】
この発明では、計時装置の半完成状態であるムーブメントの組立途上においては、押さえ部材組込み後に仮固定部材の係合部を基枠に係合させることで、押さえ部材を仮固定状態とし、ムーブメントに文字板が取り付けられた状態においては、文字板で押さえ部材を基枠方向に押し付けることで押さえ部材を本固定状態とするため、ねじ固定などの構造が不要になり、部品点数も削減されて、組立ても容易になる。
また、この発明では、押さえ部材と基枠とを仮固定するにあたり、仮固定部材の先端部にある係合部を押さえ部材と基枠とに挿通した後、仮固定部材の基端部にある操作部を所定角度で回動させることで、押さえ部材と基枠の仮固定が有効となるために、通常のねじ締結に見られるような螺合作業が不要で、組立て作業が容易となり、組立て工数を削減することができる。
さらに、この発明では、案内部材は押さえ部材の案内を行っているが、案内部材の平面方向の位置決めを基枠に設けられた文字板用の取付部で行うことで、文字板と表示部材との相対的な位置精度を向上することが可能になる。
なお、計時装置としては、ムーブメントに文字板や指針が取り付けられた後、これらがケースに組み込まれて密封されることで完成状態となる。また、計時装置の完成状態において、バンド等の有無は不問である。
【0008】
本発明の計時装置では、前記基枠は、前記文字板側に配置された板状の第一基枠と、この第一基枠に対して前記文字板とは反対側に配置され、かつ前記第一基枠より剛性が小さい第二基枠とで構成されていることが好ましい。
【0009】
この発明では、剛性の異なる第一、第二基枠を用いることにより、剛性の大きな第一基枠としては、表示部材の平面位置の基準となる部材として良好に用いられるうえ、この第一基枠によって落下時の衝撃に確実に対抗できる。また、剛性の小さい第二基枠としては、その加工が容易なことから、各種の部品を組み込む部材として良好に用いられる。
【0010】
本発明の計時装置では、前記第一基枠は金属製であり、前記第二基枠は合成樹脂製であることが好ましい。
【0011】
この発明では、金属製の第一基枠については、高さ方向の加工は施さずプレス等の平面形状加工のみを行う。各種部品を組み込むための高さ方向の形状加工については、第二基枠をプラスチック等の合成樹脂製とすることにより対応する。すなわち、射出成型等により成型が容易な第二基枠を形状加工の対象とすることで、金属の高価な加工費を削減し、高さ方向の加工時に生じるそり・ゆがみ等による変形をなくした高精度な部品にすることができる。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1には、クロノグラフ付時計(計時装置)1の表外観が示されている。このクロノグラフ付時計1は、図1のA−A線からD−D線までの各断面線に沿った断面図である図2〜4にも示すように、透光性のガラス2を通して視認可能な文字板3部分からなる時刻表示部4を備えている。すなわち、時刻表示部4は、文字板3の周囲に配置されるガラス保持リング5の内周面5Aの内側に区画形成されている。このため、本実施形態では、時刻表示部4は正面略円形に区画形成され、前記ガラス保持リング5により時刻表示部4を区画形成する見切部が構成されている。なお、以降においては、「クロノグラフ」は、「CG」と略す場合がある。「CG」とは、「CRONOGRAPH」の略称である。
【0018】
[1.指針のレイアウト構成]
図1に示すように、クロノグラフ付時計1は、時刻表示部4に配置された通常時刻表示用の時針11、分針12、秒針13と、通常時刻以外の他の情報であるクロノグラフ時間を示す秒クロノグラフ針(秒CG針)14、分クロノグラフ針(分CG針)15とを備えている。
また、時計1の3時方向の側面には通常時刻を修正するためりゅうず17が配置され、2時方向には、秒CG針14、分CG針15をスタート、ストップ操作をするためのスタート・ストップボタン18が配置され、4時方向には秒CG針14、分CG針15を帰零するためのリセットボタン19が配置されている。
【0019】
ここで、図6にも示すように、時針11、分針12の回転軸12Aは同軸とされ、時刻表示部4の中心4Aに対してその回転軸12Aが6時方向(図6中下方)に離れた位置に設けられている。秒針13は、その回転軸13Aが前記中心4Aに対して略10時方向に離れた位置に配置されている。
【0020】
一方、秒クロノグラフ時間を示す秒CG針14は、その回転軸14Aが前記中心4Aに対して12時方向にわずかにずれた(偏心した)位置に配置されている。本実施形態では、偏心量d1は約1.5mmであるが、この偏心量d1は時計1のサイズ、デザイン等に応じて設定されるものであり、約1.5mmに限定されるものではない。
また、分クロノグラフ時間を表示する分CG針15は、中心4Aに対してその回転軸15Aが略2時方向に離れた位置に配置されている。
【0021】
文字板3には、通常時刻を示す時分用の目盛3Aと、秒用の目盛3Bと、秒クロノグラフ時間を示す目盛3Cと、分クロノグラフ時間を示す目盛3Dとが形成されている。各目盛3A〜3Dは、各指針11〜15の針先の軌跡に対応して設けられている。このため、目盛3Cは、時刻表示部4に対して12時側に偏心して設けられている。
【0022】
各針11〜14は、通常の時計と同様に時計回りに回転されるが、分CG針15のみは扇形の目盛り上を扇形に運針する。つまり、分CG針15は、図6に示す帰零状態(リセット状態)から時計回りに回転する。また、リセットボタン19を操作すると、分CG針15は、逆方向に回転して初期位置(リセット状態)に戻るようになっている。なお、本実施形態では、分クロノグラフは45分計となっており、サッカー、ラクビーなどの試合時間の計測なども可能になっている。
【0023】
ここで、分針12、秒針13、秒CG針14、分CG針15の各回転軸12A〜15Aから各針12〜15の先端までの長さ寸法をそれぞれL1〜L4とすると、秒CG針14の長さ寸法L3は、他の針の長さ寸法L1,L2,L4よりも長く形成されている。
【0024】
分針12の回転軸12Aおよび秒CG針14の回転軸14A間の間隔は、前記分針12の長さ寸法L1よりも大きくされ、前記分針12が回転軸14Aに衝突しないようにされている。なお、時針11の長さ寸法は、当然、前記分針12の前記長さ寸法よりも短く、かつ前記分針12と同軸に配置されているので、時針11が回転軸14Aに衝突することもない。
ここで、分針12の長さ寸法L1および回転軸12Aの位置は、上記条件の他、分針12が回転軸12Aを中心に回転した際に、分針12の先端が見切部であるガラス保持リング5にも当接しないように設計される。すなわち、回転軸12Aは、ガラス保持リング5における6時方向側内面5Aおよび回転軸14A間の略中間位置に配置され、その配置位置に応じて前記分針12の長さ寸法L1が設定されている。
【0025】
秒針13の回転軸13Aおよび前記回転軸14A間の間隔も、前記秒針13の長さ寸法L2よりも大きくされ、秒針13が回転軸14Aにぶつかることがないようされている。
なお、秒針13は、時刻表示部4において略10時方向に配置されており、時分針11,12が配置された6時方向に比べて配置可能なスペースが小さいため、秒針13の長さ寸法L2は、分針12の長さ寸法L1よりも小さくされている。この秒針13の長さ寸法L2や回転軸13Aの配置位置は、分針12と同様に、回転軸14Aや時刻表示部4外周のガラス保持リング5に衝突しないように設定されている。
【0026】
一方、分CG針15の回転軸15Aおよび前記回転軸14A間の間隔は、分CG針15の長さ寸法L4よりも短くされ、各回転軸14A,15Aが近接して配置されている。
このため、分CG針15を1周回転させると、針15は回転軸14Aにぶつかってしまう。そこで、本実施形態では、分CG針15は、前述のように、他の針11〜14のように1周回転するのではなく、一定角度範囲内のみで回動駆動可能つまりその駆動軌跡が扇形となるように構成されている。
【0027】
ここで、時針11、分針12、秒針13、分CG針15の各回転軸12A,13A,15Aは、秒CG針14の移動軌跡内に配置される。このため、秒CG針14の高さ位置は、各針11〜13,15の高さ位置よりも高く(ガラス2側に)配置されており、秒CG針14が各針11〜13,15に干渉しないように高さレベルが設定されている。
そして、各針11〜13,15と、秒CG針14との高さ位置が異なることから、各目盛3A〜3Dが形成される文字板3も、各針11〜15の高さ位置に合わせて設けられている。
【0028】
具体的には、文字板3は、図2〜4に示すように、上下に積層された2枚の文字板31,32で構成されている。上側(ガラス2側)の文字板31には、秒CG針14に対応する目盛3Cが形成されている。また、文字板31において、各針11〜13,15が配置される箇所は穴が加工されており、下側の文字板32が露出するようにされている。このため、各目盛3A,3B,3Dは、文字板32に形成されている。
また、文字板3の4時から5時方向の略中間部分(略4時半方向)には、日車を露出させて日付を表示するための窓16が各文字板31,32を貫通して形成されている。
【0029】
クロノグラフ付時計1は、図2〜4に示すように、ケース20と、このケース20の上部開口にパッキンを介して取り付けられたガラス保持リング5と、このガラス保持リング5で保持されるガラス2と、ケース20の下部開口にパッキンを介して取り付けられる裏蓋30とを備えている。なお、本実施形態において、時計1の断面方向の上下位置関係は、特に説明がない場合、ガラス2側を上側、裏蓋30側を下側という。
これらのケース20、ガラス2、裏蓋30で囲まれた内部空間に、各針11〜15を駆動するムーブメント100が配置されている。
【0030】
[2.ムーブメント構造]
次に、クロノグラフ付時計1のムーブメント100の構成について説明する。本実施形態のムーブメント100は、大きく分けて二層構造とされている。一層目には、通常時刻を表示するための基本時計輪列と、クロノグラフを表示するためのCG輪列と、通常時刻を修正するための時刻修正機構が配置されている。
また、二層目には、発電用のコイルブロック、ステーター、発電用輪列、発電エネルギーを充電するための二次電源、クロノグラフの帰零機構が配置されている。
そして、一層目と二層目の間には、通常時刻表示やクロノグラフ表示の電気的な制御、発電機の制御を行う回路基板501が配置されている。
なお、本実施形態において、一層目とは時計1の上方側つまりガラス2や文字板3に近い側を意味し、二層目とは時計1の下方側つまり裏蓋30に近い側を意味する。
【0031】
[2−1.ムーブメント一層目の構成]
時計1のムーブメント100の一層目には、図7にも示すように、基本時計輪列やクロノグラフ輪列、時刻修正機構が配置されている。なお、図7の斜視図においては、裏蓋30側を上方に、ガラス2側を下方にして記載されている。これは、ムーブメント100を組み立てる際に、通常は、地板400上に各部品を組み付けていくからである。なお、この上下位置関係は、ムーブメント100の組立の過程を示す図8〜14の各斜視図においても同様である。
図7に示すように、地板400の上面(裏蓋30側)には合成樹脂製の回路受け座700が配置されており、各輪列の歯車等はこの回路受け座700上に配置されている。
【0032】
〔2−1−1.基本時計輪列〕
通常時刻を示すための基本時計輪列の概略構造を説明する。基本時計は、基本時計用モーター101、基本時計輪列を備えて構成される。
基本時計用の駆動源である基本時計用モーター101は、基本時計用コイル102、基本時計用ステーター103、基本時計用ローター104から構成されている。そして、電子回路からの駆動信号により1秒に1ステップのタイミングで基本時計用ローター104が回動し、五番車105を経て小秒車106に駆動が減速伝達される。従って、前記小秒車106に保持された基本時計秒針(小秒針)13によって通常時刻の秒表示がされる。
すなわち、基本時計用モーター101は、小秒針13を保持する小秒車106の近傍に配置されている。これにより、小秒針13の運針時の指示ムラを抑えることができる。
【0033】
また、ローター104の回転は、五番車105、四番第三中間車107、四番第二中間車108、四番第一中間車109、三番車110を経て二番車111に減速伝達される。従って、前記二番車111に保持された基本時計の分針12によって通常時刻の分表示がなされる。二番車111からは日の裏車を経て筒車113にも駆動が伝達されて通常時刻の時表示がされる。
ここで、時刻表示部4の中心4Aから略10時方向に配置された秒針13と、6時方向に配置された時針11、分針12との距離は非常に長くなる。このため、本実施形態では、基本時計用モーター101の回転をローター104から離れた二番車111に伝えるために、増減速しない3つの中間車107〜109を配置している。なお、各中間車107〜109は、増減速しない歯車であるため、同一の歯車で構成されている。これにより、歯車の数が増えてもコストが大幅に向上しないようにしている。
そして、各歯車105〜111により基本時計輪列が構成されている。
【0034】
〔2−1−2.時刻修正機構〕
時針11、分針12の時刻を修正するための時刻修正機構は、りゅうず17が固着された巻真130と、この巻真130を通常形態位置、時刻修正位置、カレンダー修正位置の各状態に位置規正するおしどり131、かんぬき132、規正レバー139,つづみ車133等で構成される切換部とを備えている。ここで、巻真130は時計1の3時方向に配置されており、切換部は3時から5時方向に配置されている。
そして、3時方向に配置された巻真130と、6時方向に配置された時針11、分針12とが離れているため、本実施形態の時刻修正機構は、3つの中間車135〜137を備えている。
【0035】
すなわち、りゅうず17に固着された巻真130を引き出すことにより、おしどり131とかんぬき132が連動し、つづみ車133が小鉄車134と噛み合う。小鉄車134は順次、日の裏第三中間車135、日の裏第二中間車136、日の裏第一中間車137を介して日の裏車138に巻真130の回転を伝達し、通常の時刻修正が行われる。おしどり131には規正レバー139が係合しており巻真130の引き出しに連動して四番第一中間車109を規正する。
ここで、りゅうず17と時分針11,12が離れているために設けられた中間車134〜137は、増減速しない歯車であるため、日の裏車138と同一の歯車で構成されている。これにより、歯車の数が増えてもコストが大幅に向上しないようにしている。
【0036】
〔2−1−3.クロノグラフ輪列〕
クロノグラフ時計は、クロノグラフモーター201、クロノグラフ輪列を備えて構成されている。
クロノグラフ輪列の駆動源であるクロノグラフモーター201は、コイル202、ステーター203、ローター204から構成され、時計1の略12時位置に配置されている。このモーター201は、電子回路からの駆動信号によりローター204が回転駆動する。
このローター204の回転は、秒CG第三中間車205、秒CG第二中間車206、秒CG第一中間車207を経て秒CG車208に伝達され、秒CG車208に保持された秒CG針14にてクロノグラフ秒が表示される。
【0037】
一方、秒CG第一中間車207に伝達された回転は、秒CG第一中間車207から分CG第二中間車222、分CG第一中間車221を経て分CG車220に伝達され、分CG車220に保持された分CG針15にてクロノグラフ分が表示される。すなわち、秒CG第一中間車207には、上下に2つのかなを備えており、一方のかなに秒CG車208が噛み合い、他方のかなに第二中間車222が噛み合っている。
なお、秒CG車208および分CG車220には、帰零のためのハートカム210、224がそれぞれ備えられている。また、秒CG車208および分CG車220を構成する真および歯車のうち、真は各車208,220で同一のものが使用され、歯車のみが異なるものとされている。これらの秒CG車208および分CG車220は、図7に示すように、針高さが異なるため、断面的にずらして配置されている。
【0038】
以上のムーブメント100の一層目に配置される基本時計輪列とクロノグラフ輪列の上(裏蓋30側)には、図8に示すように、輪列受け401が配置され、この輪列受け401により、基本時計輪列およびクロノグラフ輪列の各上ほぞ(裏蓋30側のほぞ)が回動自在に支持されている。すなわち、基本時計輪列およびクロノグラフ輪列は、地板(第一基枠)400の上面に載置した回路受け座700と、輪列受け401との間に支持されている。つまり、針11〜15が付く車(例えば、秒CG車208、分CG車220等)以外の車(歯車)は、上ほぞを輪列受け401、下ほぞを回路受け座(第二基枠)700で軸支されている。
【0039】
[2−2.ムーブメント中間層の構成]
前記輪列受け401の上(裏蓋30側)には、図9に示すように、ICや整流回路等が組み込まれた回路基板501が配置されている。回路基板501は、時計1の略2時位置に配置されたスタート・ストップボタン18部分からリセットボタン19、6時位置、各モーターが配置された10時位置まで、時計1のケース内周に沿って平面略C字状に形成されている。
この回路基板501に設けられたIC等の電子回路によって各モーター101,201の駆動制御と、各ボタン18,19の操作状態を検出できるようにされている。
さらに、回路基板501には、二層目の回路との導通を行うための4つの導通端子を有する導通端子部502が設けられている。
【0040】
[2−3.ムーブメント二層目の構成]
ムーブメント100の二層目には、発電用のコイルブロック、ステーター、発電用輪列、発電エネルギーを充電するための二次電源、クロノグラフの帰零機構が配置される。
【0041】
ムーブメント100の二層目は、図10に示すように、まず、回路基板501の上(裏蓋側)に重ねて配置される回路押さえ600を備えている。この回路押さえ600が発電機、二次電池、帰零機構の基盤となる。
すなわち、図11,12に示すように、回路押さえ600の略4時方向には、発電用コイルブロック611、発電用ステーター612、発電用ローター613を備えた発電機610が配置されている。ここで、前記各モーター101,201は、平面位置が中心4Aに対して略8〜9時方向と、略11〜12時方向に配置されているため、発電機610と各モーター101,201とは、平面位置が異なるように、つまり平面的に重ならないように配置されている。
【0042】
また、略8時方向には二次電源640を配置するための略円筒状の凹部620が形成されており、その外周に沿って導通基板630が配置されている。4つの導通コイル631を回路押さえ600に形成された4つの貫通孔内にそれぞれ配置することで、その端部が前記回路基板501と前記導通基板630の各端子にそれぞれ接触する。これにより、導通コイル631を介して、ムーブメント100の一層目のモーター101,201等に電気的に接続されている回路基板501と、二層目の発電機610や二次電源640に電気的に接続される導通基板630とが、電気的に接続できるように構成されている。なお、本実施形態では4つの導通コイル631が設けられているので、4本の電気的配線が配置されていることになる。これらのうちの2本は、発電機610の出力(発電電力)を回路基板501の整流回路に流すためのものであり、他の2本は整流回路で整流された電流を二次電源640に充電するためのものである。
また、回路押さえ600は、秒CG車208、秒CG第一中間車207の各回転軸の上ほぞを回動自在に支持している。
【0043】
さらに、ハートカム210,224に当接する復針レバー330、スタート・ストップボタン18の押し操作に伴い回動して前記復針レバー330をハートカム210,224から離す作動レバー340、リセットボタン19の押し操作に伴い回動して前記復針レバー330をハートカム210,224に当接させる伝達レバー310および復針伝達レバー320等の帰零機構を構成するレバー類は、CG輪列やCGモーター201と上下方向に重なるように、時計1の概略4時から10時位置に配置されている。
そして、これらの帰零機構を構成するレバー類は、発電機610や二次電源640とは平面的に重ならないように配置されている。
【0044】
作動レバー340には、スイッチ入力端子341が一体に形成されており、前記スタート・ストップボタン18を押すと、スイッチ入力端子341が回路基板501の端子に接触し、ボタン18の押し操作つまりスイッチの入力が検出できるようにされている。
【0045】
帰零機構の各レバー310,320,330,340の上(裏蓋側)には、図12に示すように、帰零押さえ360が配置され、各レバー310,320,330,340はこの帰零押さえ360および回路押さえ600間に支持されている。この帰零押さえ360には、作動レバー340に突設されたピンに係合するクリックバネ361と、復針伝達レバー320に突設されたピンに係合するクリックバネ362とが一体に形成されている。
また、図12に示すように、帰零押さえ360には、リセットボタン19が当接するばね部363が形成されている。このため、リセットボタン19を押すと、ばね部363を介して伝達レバー310が押されて回動される。また、ばね部363は、帰零押さえの対向する側から形成されている入力端子部364を弾性的に保持しており、リセットボタン19が押されると、ばね部363は、帰零押さえ360に形成された入力端子部364を開放し、入力端子部364が回路基板501に設けられるリセット端子に当接される。これにより、リセットボタン19の押し操作を検出できるようになっている。
【0046】
帰零押さえ360の上側には、発電用ローター613に噛み合うローター伝え車614も配置されている。
さらに、帰零押さえ360の上には、図13に示すように、回転錘受460が配置される。この回転錘受460により、前記発電用ローター613、ローター伝え車614、分CG車220、分CG第一中間車221の各回転軸の各上ほぞが回転自在に支持されている。
【0047】
また、前記凹部620には、二次電源640が配置されている。この二次電源640は、二次電池とマイナス端子とを溶接することで一体化された二次電源ユニットで構成されている。この二次電源640は、金属部材である二次電池押さえ641により絶縁板を介して2本のねじでムーブメント100に固定されており、ムーブメント部品の最後に組み立てられるようになっている。なお、二次電池640には、二次電池のマイナスリード板642も取り付けられている。ここで、二次電源640は、回路基板501のICや補助コンデンサと平面位置がほぼ同じとなる位置に配置されている。
【0048】
回転錘受460上には、図14に示すように、回転錘車470および回転錘480が配置されている。回転錘車470は、回転錘受460から突出しているローター伝え車614のかなに噛合している。このため、回転錘480の回動に伴い回転錘車470が回転すると、ローター伝え車614を介して発電用ローター613が回転し、発電機610で発電されることになる。従って、回転錘480、回転錘車470、発電機610によって発電装置が構成されている。
【0049】
[2−4.日車部分の構成]
地板(第一基枠)400には、回路受け座(第二基枠)700が予め固着されており、これらによって本発明の基枠が構成されている。また、回路受け座700には、図15および図16に示すように、2箇所に地板400を貫通する筒状の取付部701が一体に形成されている。該取付部701に対しては、図18に示すように、文字板3の文字板足301が挿入され、この文字板3は、偏心ピン760を文字板足301に当接させることで固定されるようになっている。そして、該取付部701の外周部には、日車720を案内する日車案内座710の挿嵌部711が挿嵌され、該取付部701が該日車案内座710の位置決めにも利用されている。
【0050】
日車720の内周側には、日車720を駆動する日回し車721および日回し中間車722や、日車720の位置決めを行う日ジャンパ723、日車720を修正するカレンダ修正車724等が配置されている。
日回し車721等の上には、図17に示すように、板状の日車押さえ(押さえ部材)730が配置され、日車720や日回し車721を保持している。
【0051】
日車押さえ730は、図18に示すように、ムーブメント100の組立工程中に固定ピン(仮固定部材)750により回路受け座700に仮固定されている。更に文字板3が回路受け座700に対して偏心ピン760にて固定される際、図19に示すように、日車押さえ730に設けられた突起部731が文字板3に当接し、これにより日車押さえ730は文字板3により回路受け座700方向に押圧保持され、回路受け座700に対して本固定されている。
【0052】
日車押さえ730の固定力の考え方(設定の仕方)として、まずムーブメント100での状態(駆動体のみ)の時には時計1としては半完成状態のため、組立工程での取り扱いや検査工程での修正機能チェックや取り扱い、外装取り付け工程への搬送中の振動や取り扱いに耐え得る固定がなされている必要がある。このためムーブメント100での状態で必要とされる日車押さえ730の固定力は数百グラム程度の固定力で十分である。
これに対してコンプリート状態(時計1の完成状態)では、実際に携帯者が携帯使用している状況での、例えば時計1を落下させてしまった時等のかなり強い衝撃が加わることが想定される。この衝撃が加わった時においても本来の機能を損なわない為に数キログラム〜数十キログラムの固定力が必要となり、従来では手間のかかるねじ等を用いて本固定していた。
一方、本実施形態では、従来のねじを用いずに固定ピン750を用いているとともに、文字板3により日車押さえ730を押圧保持し、固定作業の簡略化を図っているのである。
【0053】
固定ピン750は、図18、図20に示すように、日車押さえ730および回路受け座700に挿通される軸状の挿通部752と、挿通部752の挿通方向の基端側に設けられた操作部753と、挿通部752の先端側に設けられた係合部751とで構成され、係合部751と挿通部752とによりT字状に形成されている。そして、該操作部753には、工具等を使用する際に用いる操作溝754が形成されている。該係合部751の両端は回路受け座700の被係合面755に係合しており、文字板3側から操作部753に対して工具等により回動することで係合操作が可能である。なお、時計1のサイズ、あるいはデザイン等に応じて、固定ピン750を回路受け座700側から挿入するとともに、係合部751を日車押さえ730と係合させてもよい。
【0054】
また、カレンダ修正車724は、図19に示すように、第一の歯形724Aと第二の歯形724Bとを有しており、巻真130の回転は、第一カレンダ修正車740および第二カレンダ修正車741を経て、第一の歯形724Aからカレンダ修正車724に伝わり、更にカレンダ修正車724の第二の歯形724Bより日車720に伝達される。このようなカレンダ修正車724を使用する理由は、カレンダ修正車724の前段と後段では、歯形形状が異なるためであり、それぞれの輪列において最適形状の歯形を適用することが可能である。
【0055】
以上の構成の時計1において、地板400および回路受け座700によって第一層ベース部材が構成され、輪列受け401によって第一層カバー部材が構成され、回路押さえ600によって第二層ベース部材が構成され、回転錘受460によって第二層カバー部材が構成されている。この際、地板400、回転錘受460は金属製であり、回路受け座700、輪列受け401、回路押さえ600は合成樹脂製である。特に、第一層ベース部材を構成する金属製の地板400は、厚みが略均一の平板状とされ、また、高い剛性を有している。一方、合成樹脂製の回路受け座700は、各番車や、モータ101および201や、発電機610等が取り付けられるため、多くの複雑な形状の取付部分が設けられている。
【0056】
[3−1.基本時計の動作]
このような本実施形態では、時計1を腕に装着するなどして動かすと、回転錘480が回転する。回転錘480の回転に伴い、回転錘車470、ローター伝え車614を介して発電用ローター613が回転され、発電されるようになる。
発電機610で発電された電力は、導通基板630や導通コイル631を介して電気的に接続された整流回路で整流された後、二次電源640に供給されて充電される。
二次電源640に充電された電力は、前記導通基板630、導通コイル631を介して回路基板501に供給される。これにより、回路基板501に配置された水晶発振器やICなどの制御装置が駆動され、この制御装置から出力される駆動パルスによって基本時計用モーター101が駆動される。
【0057】
基本時計用モーター101が駆動されてローター104が回転されると、その回転は、前述の通り、五番車105を介して小秒車106に伝達され、小秒針13が作動される。
同時に、ローター104の回転は、五番車105、各中間車107〜109、三番車110、二番車111、日の裏車等の基本時計輪列を介して伝達され、時針11および分針12も作動される。
【0058】
[3−2.クロノグラフ時計の動作]
一方、クロノグラフ時計機能を利用する場合には、まず、スタート・ストップボタン18を押す。すると、作動レバー340を介して復針レバー330が動かされ、復針レバー330がハートカム210,224から離れて秒CG車208、分CG車220の規正が解除される。
同時に、スタート・ストップボタン18の押し操作により、スイッチ入力端子341が回路基板501に接触してスイッチが入力され、制御回路からCGモーター201に駆動パルスが送られてモーター201が駆動する。
CGモーター201のローター204の回転は、前記CG輪列を介して秒CG車208および分CG車220に伝達され、秒CG針14、分CG針15がそれぞれ作動される。
【0059】
なお、スタート・ストップボタン18の押し操作を解除すると、クリックバネ361の弾性力で作動レバー340は元の位置に戻り、スイッチ入力端子341も回路基板501から離れる。但し、CGモーター201の駆動は継続し、クロノグラフ時の計時が続行される。
【0060】
CGモーター201が駆動している際に、再度スタート・ストップボタン18を押すと、作動レバー340が再度回動して前記スイッチが入力される。これにより、CGモーター201が停止し、各秒CG針14、分CG針15も停止する。
その後、再度、スタート・ストップボタン18を押せば、CGモーター201の駆動が再開され、秒CG針14、分CG針15の作動も再開する。以降、スタート・ストップボタン18を押すたびに、CGモーター201の停止、駆動が交互に繰り返されて、クロノグラフ時間の積算計測が行われる。
【0061】
一方、リセットボタン19を押すと、伝達レバー310および復針伝達レバー320を介して復針レバー330が移動され、この復針レバー330が秒CG車208および分CG車220のハートカム210,224を圧接して各針14,15を帰零させる。
なお、本実施形態では、リセットボタン19を押した際に、秒CG第二中間車206に圧接して規正するクロノグラフ規正レバーが設けられており、秒CG車208、分CG車220の帰零動作に伴いCGモーター201のローター204が回転しないようにしている。さらに、リセットボタン19の押し操作で、ばね部363が入力端子部364を開放することにより入力端子部364がリセット端子に当接し、リセットスイッチが入力されると、CGモーター201を制御する電子回路はリセットされる。
【0062】
[3−3.基本時計の時刻修正操作]
基本時計の指示時刻を修正するには、りゅうず17を時刻修正位置まで引き出して巻真130を引き出す。これにより、おしどり131とかんぬき132が連動し、つづみ車133が小鉄車134と噛み合うため、巻真130を回転させると、小鉄車134、各中間車135〜137、日の裏車138を介して二番車111に回転が伝達され、通常の時刻修正が行われる。この際、巻真130の引き出しに連動して規正レバー139が作動し、四番第一中間車109を規正するため、巻真130の回転は、基本時計用モーター101側には伝達されることはない。
【0063】
このような本実施形態では、次のような効果がある。
(1)時計1の半完成状態であるムーブメント状態では、固定ピン750により日車押さえ730を回路受け座700に仮固定しておき、時計1としての完成状態では、文字板3で日車押さえ730を押し付けることで、日車押さえ730を本固定するために、ネジ固定のための構造が不要で、部品点数も削減できて、組立も容易にできる。
【0064】
(2)回路受け座700、輪列受け401、回路押さえ600を合成樹脂製にしたので、各輪列の車を軸支するほぞ孔等の取付部分は射出成形時などに一体成形できる。このため、金属製の地板400に孔明け加工することで取付部分を形成する場合に比べて、加工作業を簡単にでき、製造コストを低減できる。
その上、合成樹脂材にほぞ孔を形成する場合には、そのほぞ孔を、部材を貫通せずに一方側が塞がれた孔に形成できる。そして、このようなほぞ孔を利用すれば、ほぞ孔内に塵埃が入ることを防止でき、各車をスムーズに回転させることができる。
【0065】
(3)回路受け座700においては、文字板3の文字板足301が挿入案内される筒状の取付部701にて日車案内座710の案内も行っているので、文字板3と日車案内座710との相対的な位置精度を向上させることができ、ひいては、日車案内座710で案内される日車720を文字板3に対して、精度良く組立てできる。
【0066】
(4)回路受け座700と日車押さえ730の仮固定に固定ピン750を使用しているので、固定作業を略90度の回動操作で行え、組立て作業を容易にでき、しかも組立て工数を削減できる(従来のねじ締めの場合は、固定作業のためにねじを4周以上回転させなければならず、面倒である)。
【0067】
(5)カレンダ修正車724に設けられた2段の歯形724A,724Bを利用して巻真130から日車720まで回転を伝達しているため、カレンダ修正車724の前段と後段とで歯形形状を異ならせることができる。すなわち、巻真130の回転を第一カレンダ修正車740、第二カレンダ修正車741を介してカレンダ修正車724に伝達するためには、サイクロイド歯形あるいは円弧歯形が適しているのであるが、カレンダ修正車724で日車720を駆動するのには、図16に示すように、非対称の円弧歯形が適しており、このような場合でも、カレンダ修正車724を用いることで、動力伝達を効率良くできる。
非対称の理由としては、日車720を送る機能は歯形の一方側の形状のみが有しており、反対側の形状は通常運針状態で日車720が回転し(日付け変更時)、この日車720からカレンダー修正車724を回そうとする時に、カレンダー修正車724が日車720の送り時の負荷とならないよう日車720の歯の軌跡から外れる方向に逃げるよう(逃げ易いよう)な形状とすることが望ましいからである。
【0068】
(6)ムーブメント100を二層構造とし、モーター101,201や輪列を一層目に配置し、二次電源640を二層目に配置したので、これらの部品を同じ層に配置している一般的な時計に比べ、二次電源640の平面サイズを大きくすることができる。このため、内部抵抗のより小さな二次電源640を利用でき、発電機610による充電を効率的に行えるとともに、時計1の持続時間も長くすることができる。
【0069】
(7)二次電源640を裏蓋30側の二層目に配置しているので、ムーブメント100の組立工程において二次電源640を最後に組み込むことができる。このため、二次電源640を一層目に配置した場合に比べて、プラス端子のような部品を最後に組み込めるように設計する必要が無いため設計が容易になり、ムーブメント100の組立作業も効率的に行うことができる。また、他の部品を組み込んだ後、二次電源640を組み込む前に回路の電気的検査を行うことができるので、電気的検査を極めて容易に行うことができ、組立作業性や生産性を向上できる。
【0070】
(8)回路基板501をムーブメント100の一層目および二層目間に配置したので、一層目に配置された各モーター101,201や、二層目に配置された二次電源640と、回路基板501との電気配線を短くできる。このため、電気配線への外部ノイズの混入を低減でき、外部ノイズによるモーター101,201の誤動作等を防止できる。
【0071】
(9)回転錘480、回転錘車470、発電機610を有する発電装置を設けたので、比較的大きな発電電力を出力することができ、二次電源640の充電をより効率的に行うことができる。
さらに、回転錘480は扁平形状であるので、二層構造とされたムーブメント100に重ねて配置しても時計1の厚さ寸法の増大を押さえることができる。
【0072】
(10)地板400および回路受け座700からなる第一層ベース部材と、輪列受け401からなる第一層カバー部材とで、各輪列の歯車を軸支しているので、各歯車等の部品を、同一のベース部材、カバー部材で軸支することができる。このため、断面的に重なる部品等も高さを統一して案内することができ、中心距離のバラツキ等も小さくできる。さらに、それぞれ一体の回路受け座700、輪列受け401で、各車の各ほぞを軸支しているので、各車同士の位置精度を高めることができ、この点でも各車の中心距離間のバラツキをより小さくできる。
【0073】
(11)多数の歯車を軸支する第一層ベース部材を、金属製の地板400とプラスチック製の回路受け座700とで構成したので、必要な強度を確保しつつ、第一層ベース部材の厚さ寸法を小さくできる。さらに、金属製の地板400がシールドとなって外部磁界等のモーター101,201への影響や、静電気のIC等への影響を軽減、防止できる。
【0074】
(12)秒CG車208、分CG車220の各ほぞは、回路受け座700と、回路押さえ600、回転錘受460とで軸支されているので、各車208,220の軸を長く形成できる。このため、針あおりなどによる読みとり誤差を小さくすることができる。
【0075】
(13)秒CG車208、分CG車220を断面的つまり時計1の厚さ方向にずらして配置したので、各歯車同士を逃がす必要がない。このため、各秒CG車208、分CG車220間の中心距離を短くすることができ、平面的な配置スペースも小さくできる。
また、各秒CG車208、分CG車220は、同一の車の歯車を変更するだけで構成することができるため、部品種類の削減が可能であり、コストも低減できる。
【0076】
(14)秒CG第一中間車207は2つのかなを備えているので、歯車206からの回転力の伝達を上下2つのかなで減速比の異なる2つの輪列(秒CG車208、分CG第二中間車222)に伝達することができる。このため、歯車・かなが共に一つずつしかない通常の車を用いる場合に比べて、歯車の数を少なくでき、必要な配置スペースも減少できる。
また、秒CG車208はハートカム210が係合されており、帰零時には瞬間的に大きな力が掛かる。そのため、秒CG第一中間車207にも大きな力が加わるために、その歯車強度など配慮しなければならないが、本実施形態では、かなを2つにすることで軸部分の強度を向上できるため、上記配慮の必要は無くすことができる。
【0077】
(15)発電機610と2つのモーター101,201とを、厚さ方向および平面方向に離して配置しているので、発電機610の漏れ磁束がモーター101,201に影響することを軽減することができ、補正パルスなどの回路的な配慮も不要にできる。
【0078】
(16)二次電源640の平面位置内にIC・補助コンデンサを配置させたので、電源関係の配線を短くすることができ、外部ノイズなどによる誤動作を防止できる。また、ICの上に金属製の二次電池が配置されることで、二次電池がシールドとなって静電気によるIC破壊を防止することができる。
【0079】
(17)秒CG針14を単独で設け、その回転軸14Aが他の針の回転軸と一致しないようにしており、通常時刻表示も時分針11,12と秒針13とを独立させているため、各針の指示を使用者が容易に判読できる。また、分CG針15も単独で設けられているので、その指示をより容易に判読できる。従って、クロノグラフ時計機能を有し、多くの指針を備える多機能時計1であっても、各指針の指示を確実に確認できて視認性の高い時計にできる。
また、時分針11,12以外は、各針11〜15がそれぞれ独立して配置されているので、各針11〜15を駆動するための輪列も互いに離して配置することができ、断面的な針の重なりや、各輪列の重なりも最小限に抑えることができる。従って、多くの指針を備える多機能時計1であっても、時計1を薄型化することができる。
【0080】
(18)秒CG針14の回転軸14Aを時刻表示部4の中心4Aから若干偏心させて配置しているので、この回転軸14Aに干渉しないように配置しなければならない時針11、分針12の長さ寸法を前記偏心した分だけ長くすることができる。このため、通常時刻表示用の時分針11,12を、秒CG針14と独立させて時刻表示部4の6時位置に配置した場合でも、各針11,12の長さを比較的長く設定でき、通常時刻の視認性も向上できる。
さらに、秒CG針14は、回転軸14Aを時刻表示部4の中心4Aから若干偏心させて配置し、他の針11〜13,15に比べても最も長い寸法に設定しているので、メカ帰零時の針14のダイナミックな動作が表現でき、かつ視認性も向上できる。
【0081】
(19)分CG針15を扇運針としたので、その回転軸15Aを秒CG針14の軸14Aに近接して配置することができる。すなわち、各回転軸14A,15A間の距離を、分CG針15の長さ寸法L4よりも短くすることができる。このため、分CG針15の回転軸15Aを時刻表示部4の中心4A近傍に配置でき、その分、分CG針15の長さ寸法L4も長く設定できるため、分CG針15の指示も判読しやすくできる。
また、各クロノグラフ針14,15をメカ帰零方式で帰零する際に、各軸14A,15Aが近接しているため、各軸のハートカム210,224に当接する復針レバー330の各カム当接部も近接することができ、各ハートカム210,224に当接する復針レバー330を容易に一体化でき、かつ小型化することができる。
【0082】
(20)時分針11,12が取り付けられる車(二番車111、筒車)と、基本時計用モーター101のローター104との間に、増減速しない歯車107〜109を少なくとも2つ以上配置し、これらの歯車107〜109を同一の車で構成したので、部品コストを抑えることができる。従って、時分針11,12と秒針13との距離が長い場合でもコストを抑えることができる。
【0083】
(21)帰零機構をCG輪列の上層に配置したので、ハートカム210,224を叩く復針レバー330や作動レバー340等を効率的に配置することができる。従って、多数の部品を有する発電装置付時計1であっても通常の腕時計サイズに納めることができる。
【0084】
(22)回路基板501と、2層目の二次電源640等とを導通コイル631を利用して電気的に接続しているので、高さ方向に離れた回路同士であっても簡単な構成で確実に接続することができる。
【0085】
(23)秒CG針14を時刻表示部4の中心4Aから12時方向に偏心した位置に配置し、時針11、分針12を中心4Aから6時方向に偏心した位置に配置し、秒針13を中心4Aから略10時方向に偏心した位置に配置し、分CG針15を中心4Aから略2時方向に偏心した位置に配置したので、各針の配置バランスが良くなり、意匠性を向上できる。
その上、扇運針を行う分CG針15を略2時方向に配置したので、分CG針15も帰零位置から時計回りに、つまり他の針と同方向に回動できるので、各針の作動が違和感無く把握できる。
【0086】
なお、本発明は前述の実施の形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれるものである。
例えば、本実施形態の固定ピン750では、係合部751および挿通部752により、T字状に形成され、係合部751の両端の2箇所の部分で回路受け座700の被係合面755に係合されていたが、図21に示すように、係合部751および挿通部752により、L字状に形成し、回路受け座700と係合する係合面は1箇所にしてもよい。また、T(2方向)字状やL(1方向)字状ばかりではなく3方向以上複数箇所を係合させる構造でもよい。また断面形状がコの字状の仮固定部材をスライドさせて係合させるような構造でもよい。さらに、固定ピン750を操作する操作部753については、工具溝を有する凹形状ではなく、つまみを有する凸形状であってもよい。
【0087】
また、前記実施形態では、回路受け座700に取付部701が設けられ、この取付部701に日車案内座710の挿嵌部711をはめ込むことで、当該日車案内座710の位置決めを行っていたが、この他に例えば、回路受け座700や地板400に凹部を設け、この凹部に日車案内座710の凸部を凹凸嵌合させて位置決めしてもよい。
【0088】
さらに、前記実施形態では、本発明に係る基枠が金属製の400と合成樹脂製の700とで構成されていたが、基枠全体を金属製として一体で形成した場合や、全体を合成樹脂製として一体に形成してもよい。しかし、基枠を2部材構成とし、それぞれ材質を異ならせることで前述した(2)の効果を得ることができる。
【0089】
時計1に組み込まれる発電装置としては、回転錘480および発電機610を備えるものに限らない。例えば、ゼンマイを組み込んで、ゼンマイによって発電機610のローターを駆動するものでもよいし、電波、熱、光等の各種エネルギーを利用して発電する発電機を用いたものでもよい。
【0090】
本発明の計時装置は、前記実施形態のようなクロノグラフ時計に限らず、2針あるいは3針式の一般的な電子時計等でもよい。また、前記実施形態では、秒CG針14および分CG針15の2つの指針を設けていたが、さらに時CG針を追加してもよいし、秒CG針14のみを設けてもよい。
【0091】
さらに、通常時刻を指示する指針以外に設けられる指針が指示する情報としては、前記実施形態のようなクロノグラフ時間に限らず、アラームやタイマーのセット時間のような他の時間情報でもよい。さらには、時間情報に限らず、圧力計、温度計、湿度計等を組み込んでおき、それらの測定値を指示するために前記指針を用いてもよい。また、測定情報以外に、例えば、二次電池の充電電圧等を指示するために前記指針を利用してもよい。要するに、指針で指示する情報としては、通常時刻以外で有ればよく、時計1に求められる機能に応じて適宜設定すればよい。
【0092】
さらに、前記実施形態では、通常時刻を指示する秒針13を備えていたが、この秒針13は必ずしも設けなくてもよく、時分針11,12のみで通常時刻を表示してもよい。
【0093】
前記実施形態では、分CG針15を扇運針するように構成していたが、秒針13等と同様に回転運針するように構成してもよい。この場合は、秒針13等と同様に、回転軸14Aに分CG針15が干渉しないように、分CG針15の配置位置やその長さ寸法を設定すればよい。
【0094】
前記実施形態では、秒CG針14と時針11、分針12とは、中心4Aに対して12時方向および6時方向に偏心した位置にそれぞれ配置されていたが、この方向に限定されず、例えば、3時方向および9時方向等の他の方向に互いに偏心していてもよい。
さらに、秒CG針14と時針11、分針12とは、中心4Aに対して互いに反対方向(互いに対向する方向)に偏心されていたが、中心4Aに対して互いに対向しない方向に偏心させてもよい。例えば、秒CG針14を中心4Aに対して12時方向に偏心させ、時針11、分針12を略8時方向に偏心させてもよい。また、中心4Aに対して同じ方向、例えば12時方向に、秒CG針14および時分針11,12を偏心させてもよい。
要するに、各針の配置位置は、配置する指針の数等に応じて適宜設定すればよく、特に各針のバランスや輪列配置などを考慮して設定すればよい。
【0095】
時刻表示部4の平面形状としては、円形、楕円形、矩形等が選択できる。これらにおいて、時刻表示部4の中心4Aは、通常、各形状の時刻表示部4の重心位置とすればよい。
【0096】
さらに、本発明の計時装置としては、時計に限定されたものではなく、タイマーやストップウォッチの機能のみを備えた計時装置であってもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施形態であるクロノグラフ付時計の表側外観図。
【図2】 図1のA−A線に沿った断面図。
【図3】 図1のB−B線に沿った断面図。
【図4】 図1のC−C線に沿った断面図。
【図5】 図1のD−D線に沿った断面図。
【図6】 クロノグラフ付時計の表側外観の拡大図。
【図7】 ムーブメントの組立工程の途中状態を示す斜視図。
【図8】 ムーブメントの組立工程の途中状態を示す斜視図。
【図9】 ムーブメントの組立工程の途中状態を示す斜視図。
【図10】 ムーブメントの組立工程の途中状態を示す斜視図。
【図11】 ムーブメントの組立工程の途中状態を示す斜視図。
【図12】 ムーブメントの組立工程の途中状態を示す斜視図。
【図13】 ムーブメントの組立工程の途中状態を示す斜視図。
【図14】 ムーブメントの組立工程の途中状態を示す斜視図。
【図15】 ムーブメントの地板表面を示す斜視図。
【図16】 ムーブメントの地板表面側の日車を示す斜視図。
【図17】 ムーブメントの地板表面側の日車押さえを示す斜視図。
【図18】 ムーブメントの地板表面側の日車を示す断面図。
【図19】 ムーブメントの地板表面側の日車を示す断面図。
【図20】 固定ピンの構造を示す斜視図。
【図21】 固定ピンの変形例を示す斜視図。
【符号の説明】
1…クロノグラフ付時計(計時装置)、3…文字板、400…地板(第一基枠)、700…回路受け座(第二基枠)、701…取付部、710…日車案内座(案内部材)、720…日車、730…日車押さえ(押さえ部材)、731…突起部、750…固定ピン(仮固定部材)。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a timing device.
[0002]
[Background]
In a timekeeping device such as a conventional timepiece, the following structure is known as means for positioning and fixing a date indicator press disposed on the dial side of the main plate in the thickness direction. That is, it is a structure which fixes a date indicator holder | retainer with a fixing screw with respect to the internal thread pin part provided in the ground plate (for example, refer patent document 1).
A structure is also known in which the date indicator holder is engaged with a hook-shaped protrusion provided on the main plate by rotating the date indicator holder in a plane direction with respect to the main plate (for example, Patent Document 2). reference).
[0003]
[Patent Document 1]
JP-A-10-160862 [Patent Document 2]
Japanese Patent Laid-Open No. 2000-2772
[Problems to be solved by the invention]
However, in Patent Document 1, there are problems that the number of parts increases and the time required for assembling the watch increases because the fixing screws are used for screw fastening.
Moreover, in
[0005]
An object of the present invention is to provide a timing device that can reduce the number of parts to reduce the cost of parts, facilitate assembly, and reduce the number of assembly steps.
[0006]
[Means for Solving the Problems]
The timekeeping device of the present invention has a base frame constituting a movement, a dial fixed to the base frame, a display member disposed between the base frame and the dial, and a display member for holding the display member on the base frame side. A timing device provided with a plate-shaped pressing member, and in the process of assembling the movement, a temporary fixing member for temporarily fixing the pressing member to the base frame side is provided, and the dial is attached to the movement. In the state, the pressing member is pressed and held on the base frame side by the dial, and the temporary fixing member includes an insertion portion inserted into the pressing member and the base frame, and a proximal end side of the insertion portion in the insertion direction. And an engagement portion provided on the distal end side in the insertion direction of the insertion portion, and the engagement portion rotates the operation portion at a predetermined angle so that the engagement portion The pusher provided on the protruding side E is engageable to the engagement surface of the engagement surface or the base frame member, between said pressing member and said base frame, the guide member for guiding said display member is disposed, the base The frame is provided with an attachment portion that protrudes toward the dial plate and to which the dial plate is attached, and the guide member is fitted and attached to the attachment portion .
Here, as the temporary fixing member, for example, a fixing pin having an engaging portion at one end and an operating portion at the other end and forming an insertion portion between both ends can be employed. The temporary fixing member may be inserted from the base frame side or may be inserted from the pressing member side.
[0007]
In the present invention, in the process of assembling the movement, which is a semi-finished state of the timing device, by engaging the engaging portion of the temporarily fixing member with the base frame after assembling the holding member, the holding member is temporarily fixed to the movement. In the state where the dial is attached, the pressing member is pressed in the base frame direction with the dial so that the pressing member is in a fully fixed state, so that a structure such as screw fixing is unnecessary, and the number of parts is reduced, Easy to assemble.
Further, in the present invention, when the pressing member and the base frame are temporarily fixed, the engaging portion at the distal end portion of the temporary fixing member is inserted through the pressing member and the base frame, and then the base end portion of the temporary fixing member. By rotating the operation part at a predetermined angle, the temporary fixing of the holding member and the base frame becomes effective, so that the screwing work as seen in normal screw fastening is unnecessary, and the assembling work becomes easy and the assembling work is facilitated. Man-hours can be reduced.
Further, in this invention, the guide member guides the pressing member, but the dial plate and the display member are arranged by positioning the guide member in the plane direction with the dial plate mounting portion provided on the base frame. It is possible to improve the relative positional accuracy of.
In addition, as a time measuring device, after a dial plate and a pointer are attached to the movement, they are assembled into a case and sealed to be in a completed state. In addition, the presence or absence of a band or the like is not required when the timing device is completed.
[0008]
In the timing device of the present invention, the base frame is disposed on the dial plate side on the dial side, on the opposite side of the dial with respect to the first base frame, and It is preferable to be comprised with the 2nd base frame whose rigidity is smaller than a 1st base frame.
[0009]
In this invention, by using the first and second base frames having different rigidity, the first base frame having high rigidity can be used favorably as a reference member for the planar position of the display member. The frame can reliably resist the impact when dropped. Further, the second base frame having low rigidity is easily used as a member into which various parts are incorporated because it is easy to process.
[0010]
In the timing device of the present invention, it is preferable that the first base frame is made of metal and the second base frame is made of synthetic resin.
[0011]
In the present invention, the first base frame made of metal is not subjected to processing in the height direction, and only planar shape processing such as pressing is performed. The shape processing in the height direction for incorporating various parts is dealt with by making the second base frame made of synthetic resin such as plastic. In other words, the second base frame that is easy to mold by injection molding or the like is the target of shape processing, thereby reducing expensive metal processing costs and eliminating deformation due to warpage, distortion, etc. that occur during processing in the height direction. High precision parts can be obtained.
[0017]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Hereinafter, embodiments of the present invention will be described with reference to the drawings.
FIG. 1 shows a table appearance of a chronograph timepiece (clocking device) 1. The chronograph timepiece 1 is visually recognized through the
[0018]
[1. Guideline layout configuration]
As shown in FIG. 1, the chronograph timepiece 1 includes a normal time
Further, a
[0019]
Here, as shown in FIG. 6, the
[0020]
On the other hand, the
Further, the
[0021]
On the
[0022]
Each of the
[0023]
Here, assuming that the lengths of the
[0024]
The interval between the
Here, the length dimension L1 of the
[0025]
The interval between the
The
[0026]
On the other hand, the interval between the
For this reason, when the
[0027]
Here, the
Since the height positions of the
[0028]
Specifically, as shown in FIGS. 2 to 4, the
In addition, a
[0029]
As shown in FIGS. 2 to 4, the chronograph timepiece 1 includes a
In an internal space surrounded by the
[0030]
[2. Movement structure]
Next, the configuration of the
In the second layer, a coil block for power generation, a stator, a power train wheel, a secondary power source for charging power generation energy, and a chronograph nulling mechanism are arranged.
Between the first layer and the second layer, a
In the present embodiment, the first layer means the upper side of the timepiece 1, that is, the side close to the
[0031]
[2-1. Movement first layer configuration]
In the first layer of the
As shown in FIG. 7, a synthetic resin
[0032]
[2-1-1. Basic clock train)
A schematic structure of a basic clock train for indicating the normal time will be described. The basic timepiece includes a
A
That is, the
[0033]
The rotation of the
Here, the distance between the
The
[0034]
[2-1-2. (Time correction mechanism)
A time adjustment mechanism for correcting the time of the
And since the winding
[0035]
That is, by pulling out the winding
Here, the
[0036]
[2-1-3. Chronograph train)
The chronograph timepiece includes a
A
The rotation of the
[0037]
On the other hand, the rotation transmitted to the second CG first
The
[0038]
As shown in FIG. 8, a
[0039]
[2-2. Structure of the movement middle layer]
As shown in FIG. 9, a
An electronic circuit such as an IC provided on the
Further, the
[0040]
[2-3. Movement second layer composition]
In the second layer of the
[0041]
As shown in FIG. 10, the second layer of the
That is, as shown in FIGS. 11 and 12, a
[0042]
Further, a substantially
The
[0043]
Further, the
The levers constituting these nulling mechanisms are arranged so as not to overlap the
[0044]
The
[0045]
As shown in FIG. 12, a return-zero
Further, as shown in FIG. 12, a
[0046]
A
Further, as shown in FIG. 13, a
[0047]
In addition, a
[0048]
As shown in FIG. 14, a
[0049]
[2-4. Composition of date wheel part]
A circuit receiving seat (second base frame) 700 is fixed to the base plate (first base frame) 400 in advance, and these constitute the base frame of the present invention. Further, as shown in FIGS. 15 and 16, the
[0050]
On the inner peripheral side of the
As shown in FIG. 17, a plate-shaped date dial holder (pressing member) 730 is disposed on the date
[0051]
As shown in FIG. 18, the
[0052]
As a way of thinking (setting method) of the
On the other hand, in the complete state (the completed state of the watch 1), it is assumed that a considerably strong impact is applied, for example, when the watch 1 is dropped, for example, in a situation where the wearer actually carries it. The Even when this impact is applied, a fixing force of several kilograms to several tens of kilograms is required so as not to impair the original function.
On the other hand, in this embodiment, the fixing
[0053]
As shown in FIGS. 18 and 20, the fixing
[0054]
Further, as shown in FIG. 19, the
[0055]
In the timepiece 1 configured as described above, the
[0056]
[3-1. Basic clock operation]
In the present embodiment, when the timepiece 1 is moved by being attached to the arm or the like, the rotating
The electric power generated by the
The electric power charged in the
[0057]
When the
At the same time, the rotation of the
[0058]
[3-2. Operation of chronograph clock]
On the other hand, when the chronograph clock function is used, first, the start /
At the same time, when the start /
The rotation of the
[0059]
When the pressing operation of the start /
[0060]
When the start /
Thereafter, when the start /
[0061]
On the other hand, when the
In this embodiment, there is provided a chronograph setting lever that presses and adjusts the second CG second
[0062]
[3-3. Basic clock time correction]
To correct the indicated time of the basic clock, the
[0063]
Such an embodiment has the following effects.
(1) In the movement state, which is a semi-finished state of the timepiece 1, the
[0064]
(2) Since the
In addition, when a mortise hole is formed in the synthetic resin material, the mortise hole can be formed as a hole closed on one side without penetrating the member. If such a mortise is used, dust can be prevented from entering the mortise, and each vehicle can be smoothly rotated.
[0065]
(3) In the
[0066]
(4) Since the fixing
[0067]
(5) Since the rotation is transmitted from the winding
The reason for the asymmetry is that the function of feeding the
[0068]
(6) Since the
[0069]
(7) Since the
[0070]
(8) Since the
[0071]
(9) Since the power generation device having the
Furthermore, since the
[0072]
(10) Since the first layer base member composed of the
[0073]
(11) Since the first layer base member that pivotally supports a large number of gears is composed of the
[0074]
(12) Each tenon of the
[0075]
(13) Since the
In addition, since each
[0076]
(14) Since the second CG first
Further, the
[0077]
(15) Since the
[0078]
(16) Since the IC / auxiliary capacitor is disposed in the plane position of the
[0079]
(17) Since the
Further, since the
[0080]
(18) Since the
Further, the
[0081]
(19) Since the
Further, when the chronograph hands 14 and 15 are zeroed by the mechanical zeroing method, since the
[0082]
(20) At least two or
[0083]
(21) Since the nulling mechanism is disposed in the upper layer of the CG wheel train, the
[0084]
(22) Since the
[0085]
(23) The
In addition, since the minute CG hands 15 for performing the fanning hands are arranged in the direction of about 2 o'clock, the minute CG hands 15 can also be rotated clockwise from the return zero position, that is, in the same direction as other needles. The operation can be grasped without a sense of incongruity.
[0086]
It should be noted that the present invention is not limited to the above-described embodiment, but includes modifications and improvements as long as the object of the present invention can be achieved.
For example, in the fixing
[0087]
Further, in the embodiment, the mounting
[0088]
Furthermore, in the said embodiment, although the base frame which concerns on this invention was comprised with 400 made from metal and 700 made from a synthetic resin, when the whole base frame is integrally formed as a metal, or the whole is synthetic resin You may form integrally as a product. However, the above-described effect (2) can be obtained by making the base frame into a two-member configuration and using different materials.
[0089]
The power generator incorporated in the timepiece 1 is not limited to the one provided with the
[0090]
The timekeeping device of the present invention is not limited to the chronograph timepiece as in the above embodiment, and may be a two-hand or three-hand general electronic timepiece. In the above-described embodiment, two hands of the
[0091]
Further, the information indicated by the hand provided other than the hand indicating the normal time is not limited to the chronograph time as in the above-described embodiment, but may be other time information such as an alarm or a timer set time. Furthermore, not only time information but also a pressure gauge, a thermometer, a hygrometer, or the like may be incorporated, and the pointer may be used to indicate the measured values. In addition to the measurement information, for example, the guideline may be used to instruct the charging voltage of the secondary battery. In short, the information instructed by the hands may be other than the normal time, and may be set as appropriate according to the function required of the timepiece 1.
[0092]
Furthermore, although the
[0093]
In the above-described embodiment, the
[0094]
In the above-described embodiment, the
Furthermore, although the
In short, the placement position of each needle may be set as appropriate according to the number of hands to be placed, etc., and in particular, it may be set in consideration of the balance of each needle, the train wheel arrangement, and the like.
[0095]
As the planar shape of the
[0096]
Furthermore, the timekeeping device of the present invention is not limited to a timepiece, and may be a timekeeping device having only a timer or stopwatch function.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is an external view of a front side of a chronograph timepiece according to an embodiment of the present invention.
FIG. 2 is a cross-sectional view taken along the line AA in FIG.
3 is a cross-sectional view taken along line BB in FIG.
4 is a cross-sectional view taken along the line CC in FIG. 1. FIG.
FIG. 5 is a cross-sectional view taken along the line DD in FIG.
FIG. 6 is an enlarged view of the front side appearance of the chronograph timepiece.
FIG. 7 is a perspective view showing an intermediate state of the movement assembly process.
FIG. 8 is a perspective view showing an intermediate state of the movement assembly process.
FIG. 9 is a perspective view showing an intermediate state of the movement assembling process.
FIG. 10 is a perspective view showing an intermediate state of the movement assembling process.
FIG. 11 is a perspective view showing an intermediate state of the movement assembling process.
FIG. 12 is a perspective view showing a state during the movement assembling process.
FIG. 13 is a perspective view showing an intermediate state of the movement assembly process.
FIG. 14 is a perspective view showing an intermediate state of the movement assembly process.
FIG. 15 is a perspective view showing the surface of the ground plate of the movement.
FIG. 16 is a perspective view showing a date dial on the main plate surface side of the movement.
FIG. 17 is a perspective view showing a date dial holder on the main plate surface side of the movement.
FIG. 18 is a cross-sectional view showing a date dial on the surface side of the main plate of the movement.
FIG. 19 is a cross-sectional view showing a date dial on the surface side of the main plate of the movement.
FIG. 20 is a perspective view showing a structure of a fixing pin.
FIG. 21 is a perspective view showing a modification of the fixing pin.
[Explanation of symbols]
DESCRIPTION OF SYMBOLS 1 ... Clock (clocking device) with chronograph, 3 ... Dial, 400 ... Base plate (first base frame), 700 ... Circuit receiving seat (second base frame), 701 ... Mounting portion, 710 ... Date indicator seat ( Guide member), 720 ... Date wheel, 730 ... Date wheel presser (pressing member), 731 ... Projection, 750 ... Fixing pin (temporary fixing member).
Claims (3)
ムーブメント組立途上においては、前記押さえ部材を前記基枠側に仮固定する仮固定部材が設けられ、ムーブメントに前記文字板が取り付けられた状態では、前記押さえ部材が前記文字板により前記基枠側に押圧保持され、
前記仮固定部材は、前記押さえ部材および前記基枠に挿通される挿通部と、挿通部の挿通方向の基端側に設けられた操作部と、前記挿通部の挿通方向の先端側に設けられた係合部とを備え、係合部は前記操作部を所定角度で回動させることにより、当該係合部が突出した側に設けられた前記押さえ部材の被係合面または前記基枠の被係合面に係合可能とされ、
前記基枠と前記押さえ部材との間には、前記表示部材を案内する案内部材が配置され、前記基枠には、前記文字板側に突出して当該文字板が取り付けられる取付部が設けられ、前記案内部材は、前記取付部に嵌合して取り付けられていることを特徴とする計時装置。A base frame constituting a movement, a dial fixed to the base frame, a display member disposed between the base frame and the dial, and a plate-like pressing member for holding the display member on the base frame side; A timing device comprising:
In the process of assembling the movement, a temporary fixing member for temporarily fixing the pressing member to the base frame side is provided. When the dial is attached to the movement, the pressing member is moved to the base frame side by the dial. Pressed and held
The temporary fixing member is provided on an insertion portion inserted through the pressing member and the base frame, an operation portion provided on a proximal end side in the insertion direction of the insertion portion, and a distal end side in the insertion direction of the insertion portion. An engaging portion, and the engaging portion rotates the operation portion at a predetermined angle to thereby engage the pressed surface of the pressing member provided on the protruding side of the engaging portion or the base frame. It is possible to engage with the engaged surface ,
A guide member that guides the display member is disposed between the base frame and the pressing member, and the base frame is provided with an attachment portion that protrudes toward the dial plate and is attached to the dial plate. The time measuring device, wherein the guide member is fitted and attached to the attachment portion.
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