JP4298925B2 - 鋳鉄に添加する構造改良剤の所要量を決定する方法、そのための設備およびコンピュータープログラム製品 - Google Patents

鋳鉄に添加する構造改良剤の所要量を決定する方法、そのための設備およびコンピュータープログラム製品 Download PDF

Info

Publication number
JP4298925B2
JP4298925B2 JP2000589751A JP2000589751A JP4298925B2 JP 4298925 B2 JP4298925 B2 JP 4298925B2 JP 2000589751 A JP2000589751 A JP 2000589751A JP 2000589751 A JP2000589751 A JP 2000589751A JP 4298925 B2 JP4298925 B2 JP 4298925B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
cast iron
amount
time
value
computer
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2000589751A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2002533657A (ja
JP2002533657A5 (ja
Inventor
コニイ アンデルセン
パトリック ポペラー
Original Assignee
シンター カスト エービー
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by シンター カスト エービー filed Critical シンター カスト エービー
Publication of JP2002533657A publication Critical patent/JP2002533657A/ja
Publication of JP2002533657A5 publication Critical patent/JP2002533657A5/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4298925B2 publication Critical patent/JP4298925B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C22METALLURGY; FERROUS OR NON-FERROUS ALLOYS; TREATMENT OF ALLOYS OR NON-FERROUS METALS
    • C22CALLOYS
    • C22C33/00Making ferrous alloys
    • C22C33/08Making cast-iron alloys
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N25/00Investigating or analyzing materials by the use of thermal means
    • G01N25/02Investigating or analyzing materials by the use of thermal means by investigating changes of state or changes of phase; by investigating sintering
    • G01N25/04Investigating or analyzing materials by the use of thermal means by investigating changes of state or changes of phase; by investigating sintering of melting point; of freezing point; of softening point
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N33/00Investigating or analysing materials by specific methods not covered by groups G01N1/00 - G01N31/00
    • G01N33/20Metals
    • G01N33/205Metals in liquid state, e.g. molten metals

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Analytical Chemistry (AREA)
  • Biochemistry (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Immunology (AREA)
  • Pathology (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Food Science & Technology (AREA)
  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • Materials Engineering (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Metallurgy (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Investigating Or Analyzing Materials Using Thermal Means (AREA)
  • Investigating And Analyzing Materials By Characteristic Methods (AREA)
  • Refinement Of Pig-Iron, Manufacture Of Cast Iron, And Steel Manufacture Other Than In Revolving Furnaces (AREA)

Description

本発明は、鉄−炭素状態図の共晶点に近い炭素当量を含む組成を有する鋳鉄溶湯が、固化するときにとる微細構造を予測するための改良された方法に関する。また本発明は、この方法を実施するための設備に関する。
発明の背景
WO86/01755(参考文献として添付)は熱分析を用いてCV黒鉛鋳鉄を製造する方法を開示している。溶融した鋳鉄の湯だまりからサンプルを採取し、このサンプルを0.5ないし10分間かけて固化させる。2個の温度感応手段によって同時に温度を記録する。2個の温度感応手段のうち1個はサンプルの中央部に、他の1個は容器壁の直近に置かれる。鋳鉄サンプルの温度を時間の関数として表した、いわゆる冷却曲線を、2個の温度感応手段のそれぞれについて記録する。この文献によれば、このようにして所望の微細構造を得るために溶湯に添加するべき構造改良剤の所要量を決定することが可能になる。しかしながら、この文献に開示された冷却曲線はどちらかと言えば一様で、変化が開示されていない。
【0001】
鋳鉄試料の黒鉛微細構造を正確に決定するために、 WO86/01755に開示されているような従来の熱分析技術は、オーステナイト形成による最初の熱的停滞が、共晶固化の始まりによる放熱から明瞭に分離しているような、冷却曲線を必要とする。しかしながらこのような明瞭に分離した熱的停滞を有しない冷却曲線が得られることもある。それは溶融鋳鉄が共晶鉄または過共晶鉄として固化する場合である。これまで、黒鉛の成長を監視するため近共晶鋳鉄に対応する冷却曲線を用いることは不可能であった。
【0002】
WO93/20965は、黒鉛が鉄より先に造核する過共晶溶湯においては、温度が液層線を通過しても明瞭な高原部が現れないことを教示している。この理由を、黒鉛が放出する結晶化潜熱が鉄より低いことに帰するのは正しい。
【0003】
溶湯中に少量の低炭素鉄を入れると、低炭素鉄はサンプルが溶融状態にある間に局部で部分的に溶融する。サンプルが冷却するにつれて、ネイルの残存する固体部分を取り囲む比較的純粋な鉄が、その低い炭素当量(CE)のせいで固化し始める。最終的にサンプル全体が液層線以下に冷却すると、ネイルの残存する固体部分、その周辺の低CE部、およびネイルの溶融部分は固化し始め、本来は過共晶である溶湯の固化を“誘発”する。差し引きの結果として、オーステナイト停滞の高原部が冷却曲線に現れる。
【0004】
WO93/20965はまた、TδとTc maxの温度差(ΔT)が、炭素当量との関係を確立するのに用いられ得ることを述べている。しかしながら、WO93/20965は過共晶溶湯について述べたものである。このような溶湯では、炭素当量が非常に高いので一次固化からの放熱が冷却曲線の極小と一致しない(WO93/20965の図2(a)の斜線部分)。したがって,一次固化と共晶固化は分離している。
【0005】
上記に引用した参考文献のなかで、近共晶である溶湯の炭素当量を決定するために鋳鉄溶湯の熱分析を行うことについて述べたものはない。またWO93/20965は、4.7%までの炭素当量を有する溶湯の測定に触れているが、このような高い価は黒鉛浮遊および黒鉛形状の劣化を招くので不利である。またWO93/20965の方法は、サンプリング容器に余計な低炭素鋼または鉄を加えなくてはならないので、経費と手間が増えると言う点において不利である。
発明の概要
本発明は近共晶鋳鉄溶湯において記録された冷却曲線を評価する可能性を提供する。曲線は、溶湯サンプルの中央部で発生した正味の熱量を時間の関数として決定することによって評価される。次いでこの情報を用いて、CV黒鉛鋳鉄および/または球状黒鉛鋳鉄を製造するために添加するべき構造改良剤の量を決定する基礎として有用な、中央部で記録された冷却曲線の部分が特定される。また、一次オーステナイトの形成に関係する、前記曲線の部分が特定される。
定義
ここに用いられる“冷却曲線”とは、温度を時間の関数として表したグラフのことであり、このグラフはWO86/01755およびWO92/06809に開示される方法で記録されたものである。
【0006】
ここに用いられる“発熱曲線”とは、溶融鋳鉄の一定の領域で発生した熱量を表したグラフのことである。本発明の目的からは、全ての発熱曲線は溶融鋳鉄サンプルの中央部に位置する領域について決定されたものである。この領域は一般に“A領域”と呼ばれる。
【0007】
ここに開示される“サンプル容器”とは、溶融金属のサンプルを満たして熱分析に供するために用いられる、小型のサンプルコンテナのことである。次いで温度が、固化の過程で適切な方法で記録される。好ましくはサンプル容器は、WO86/01755、WO92/06809、WO91/13176(参考文献として添付)、およびWO96/23206(参考文献として添付)に開示されるような設計となっている。
【0008】
ここに開示される“サンプリング装置”とは、分析に際して固化中の金属サンプルに浸漬される、少なくとも二つの熱分析用の温度感応手段と、サンプル容器に溶融金属を満たすための手段とを装備したサンプル容器からなる装置のことである。サンプル容器は好ましくはWO96/23206に開示される方法で、前記センサーを装備している。
【0009】
ここに開示される“構造改良剤”とは、溶融鋳鉄中の黒鉛の形態に影響する化合物のことである。適当な化合物はマグネシウムおよびセリウムなどの希土類金属、またはこれらの混合物からなる群から選択することができる。溶融鋳鉄中の構造改良剤の濃度と、固化した鋳鉄の黒鉛の形態との関係については、これまでに上述の文献WO92/06809およびWO86/01755で論じられている。
【0010】
ここで用いられる“CGI”とはCV黒鉛鋳鉄のことである。
【0011】
ここで用いられる“SGI”とは球状黒鉛鋳鉄のことである。
【0012】
本発明を添付の図面を参照しつつ説明するが、その図面は次の通りである:
図1(A)〜図4(A)は、冷却曲線を開示している。実線は溶湯の中央部の温度に関し、破線はサンプル容器の壁の近傍の温度に関する。図1(B)〜図4(B)は、図1(A)〜図4(A)の冷却曲線に対応するA領域の発熱曲線を示している。図1は、通常の亜共晶鋳鉄に関するものであり、図2および図3は、増加された炭素当量値を含む近共晶鋳鉄の曲線を示している。図4は、過共晶鋳鉄の曲線を開示している。
【0013】
図5は、本発明によってCV黒鉛鋳鉄または球状黒鉛鋳鉄の製造を管理するための設備の概念図である。
【0014】
図6は、熱が実質的に均一に全方向に伝達されるサンプル容器の概念図である。測定に際して容器は溶融鋳鉄で満たされる。この溶融鋳鉄は凝固する球体と見なされる。A領域は溶融サンプルの中心部の球体に関し、B領域はA領域を取り囲む溶融鉄に関する。半径r1およびr2はそれぞれA領域とB領域の平均半径である。
発明の詳細な説明
上述のように、本発明は、近共晶鋳鉄溶湯の冷却曲線を解釈するための改良された方法に関する。冷却曲線の重要な特徴の一つは、中央部で記録された冷却曲線の再輝現象ピークの最大勾配である。この点は、図1(A)、図2(A)および図3(A)でαと表記されている。近共晶鋳鉄溶湯に対応する冷却曲線においては、変曲点(“tp”と表記)の位置がαにかなり近いので、勾配を正確に測定することが非常に困難になる可能性がある。このような曲線の例は図2(A)および図3(A)に見えている。しかしながら今回、αにおける最大勾配の決定は、溶融鋳鉄の中央領域(A領域)における発熱曲線を計算するならば著しく簡単になることがわかった。このような発熱曲線によって、中央部で記録された冷却曲線のtpの位置を決定して、それが再輝現象ピークの勾配に影響するかどうかを検討することが可能になった。
【0015】
任意の均一な要素の熱平衡は次の関係式で表される:
stored=Qgenerated+Qin−Qout …(1)
ここでQstoredは材料の熱容量によって蓄積された熱量であり、Qgeneratedはこの容積の材料によって発生した熱量であり、Qinは環境から材料に伝達された熱量であり、Qoutは材料から環境に伝達された熱量である。
【0016】
本発明を実施するに当たっては、SE9704411−9に開示されるようなサンプル容器を用いるのが有利である。このようなサンプル容器では、容器に入れられたサンプルにおける熱伝達は全方向にほぼ同じである。以下において、サンプル容器中の溶融鋳鉄の中央部(図6、領域A)とその周辺部分(図6、領域B)との間の熱伝達を説明する。A領域は、溶融鋳鉄サンプルの中央部に位置し、かつこの領域は凝固中の球体と見なされるので、この領域に持ち込まれる熱量はなく、したがってQinはゼロである。これを上記の関係式(1)に適宜代入すると下記の式が得られる:
pAdTA/dt=QgenA+0−4πke[(TA−TB)/(1/r1−1/r2)] …(2)
ここでCpは単位質量あたりの熱容量であり、mAはA領域の質量であり、dTA/dtは単位時間当たりのA領域の温度変化であり、QgenAはA領域で発生した熱量であり、keは材料の有効熱伝達係数であり、(1/r1−1/r2-1は熱伝達の平均距離である。半径r1およびr2は図6に定義されている。TAおよびTBはそれぞれA領域およびB領域の温度である。
式(2)から発熱の項を分離して、A領域における全体発熱量の平均を計算することができる。
genA=CpAdTA/dt+4πke[(TA−TB)/(1/r1−1/r2)] …(3)
式(3)においてdTA/dtおよび(TA−TB)を除いてすべての変数は定数である。したがって式(3)は次のように簡単化される:
genA=k1dTA/dt+k2(TA−TB) …(4)
ここでk1およびk2は定数である。したがって、放熱曲線は溶融鋳鉄サンプルの中央部と周辺部で記録された冷却曲線のセットから計算することができる。
【0017】
既に述べたように、これらの計算は熱が全方向に均一に伝達されるような状況に基づいている。当業者はもちろん、他の熱伝達状況に対応する他の式を決定することもできる。
【0018】
前述したように、一定の鋳鉄溶湯の炭素当量は、対応する冷却曲線および放熱曲線の現れ方に影響を与える。このような冷却曲線および発熱曲線は、炭素当量によって四つの類型に分類することができる。
【0019】
図1に開示される類型1は、亜共晶鋳鉄に関するものである。サンプルの中央部で記録された冷却曲線は、オーステナイト形成に関連する第一の変曲点と、それに続く極小を特徴とする。このような曲線の解釈は特に困難ではなく、WO086/01755およびWO92/06809に略述される原則にしたがって行うことができる。A領域の発熱曲線には、中央部で記録された冷却曲線上の変曲点(したがってオーステナイトの形成開始)に対応するピーク(tp)があることに注目されたい。
【0020】
図2に開示されている類型2は、近共晶鋳鉄に関するものであり、サンプルの中央部で記録された冷却曲線の、非常に平坦な極小を特徴とする。変曲点は見当たらない。しかしながら発熱曲線上でオーステナイト形成点tpに対応するピークを見つけるのは、はるかに容易である。この場合、オーステナイト形成点tpは極小と関連する位置にあり、その結果極小が非常に平坦になっていることがわかる。図2(A)および図2(B)から、tpはαにおける勾配に影響を与えないことがわかる。
【0021】
図3に開示される類型3もまた、近共晶鋳鉄に関するものであり、サンプルの中央部で記録された冷却曲線の極小の後の、識別可能な変曲点を特徴とする。発熱曲線を決定した後は、オーステナイト形成点tpの位置を極小の直後の位置に特定するのは容易である。しかしながらこの場合は、再輝現象、したがってαはオーステナイト形成に影響される。“移動したオーステナイト形成点”の影響を無視して、tα(ここでtα>tp)に位置する正確なαを見いだすために、tpの近傍で、かつt−tpが所定の閾値tvより大な時間値tを有する、中央部で記録された冷却曲線の部分について、一次時間導関数の最大値α1が求められる。次いでこの値α1は本方法における正しいαとして用いられる。適当な閾値tvは当業者は容易に決定できるが、この値の例は1−5秒である。
【0022】
図4(A)に開示される類型4は、過共晶鋳鉄に関するものである。この類型は明瞭な変曲点や広い極小が見られないことを特徴とする。領域Aの発熱曲線は識別可能のピークを含まない。本発明はこの場合に適用できない。
【0023】
特に多数の測定を実施しなければならない場合は、コンピューター制御されたシステムを用いて予測法を実施するのが好ましい。この場合、前述のサンプリング装置22と同種のものが用いられる。このようなコンピューター制御されたシステムは図5に略図で示されている。個々のサンプルの測定に際して、二つの温度感応手段10、12がROMユニット16とRAMユニット15を有するコンピューター14に信号を送り、冷却曲線を発生させる。コンピューター装置14はプログラムされた手順が記憶された記憶手段19に連結されている。以下においてコンピューターが作動する、というときはコンピューターが記憶手段19にあるプログラムによって指示されている、と理解されるべきである。記憶手段19はROM回路またはハードディスクであってもよい。プログラムは記憶手段19に、CD−ROMやフロッピーディスクのような非消滅形記憶媒体から、例えばデータバス(図示せず)を介して供給されてもよい。コンピューターはROMユニット16にある較正データを利用して、溶湯に添加するべき構造改良剤の量を計算する。この量は修正するべき溶湯20に構造改良剤を添加する手段18に信号として送られ、かくして溶湯に適量の構造改良剤が供給される。
【図面の簡単な説明】
【図1】亜共晶鋳鉄に関する冷却曲線および発熱曲線を示す図である。
【図2】増加された炭素当量値を含む近共晶鋳鉄の冷却曲線および発熱曲線を示す図である。
【図3】増加された炭素当量値を含む近共晶鋳鉄の冷却曲線および発熱曲線を示す図である。
【図4】過共晶鋳鉄の冷却曲線および発熱曲線を示す図である。
【図5】本発明によってCV黒鉛鋳鉄または球状黒鉛鋳鉄の製造を管理するための設備の概念図である。
【図6】熱が実質的に均一に全方向に伝達されるサンプル容器の概念図である。

Claims (6)

  1. 亜共晶または共晶に近い組成を有する溶融鋳鉄からCV黒鉛鋳鉄または球状黒鉛鋳鉄を得るために一定の鋳鉄溶湯に添加するべき構造改良剤の量を決定する方法であって、該方法は、サンプル容器と、該サンプル容器の中央部と壁際の両方で温度を時間の関数として監視する手段と、構造改良剤を溶融鋳鉄に添加する手段とからなるサンプリング装置とを要し、該方法は:
    a)選択された鋳造法に対して、CV黒鉛鋳鉄または球状黒鉛鋳鉄を得るために亜共晶溶湯に添加するべき構造改良剤の量を、サンプル容器の中央部で測定された冷却曲線の一次時間導関数の最大値αの関数として較正するステップと;
    b)サンプリング装置を用いて溶融鋳鉄のサンプルを採取するステップと;
    c)前記サンプルをサンプル容器中で固化させ、固化の過程でサンプル容器の中央部とサンプル容器の壁際でそれぞれ冷却曲線を記録するステップと;
    d)サンプル容器の中央部で発生する熱量を時間の関数として表した発熱曲線を決定し、該決定において:
    i)熱平衡式; Qstored=Qgenerated+Qin−Qout ここでQstoredは材料の熱容量によって蓄積された熱量であり、Qgeneratedはこの容積の材料によって発生した熱量であり、Qinは環境から材料へ伝達された熱量であり、Qoutは環境へ伝達された熱量である;および
    ii)ステップc)で記録された各冷却曲線; を適用するステップと; e)ステップc)で中央部で記録された冷却曲線のオーステナイト形成点に対応する、ステップd)で得られた発熱曲線の極大の位置tpを特定し、このオーステナイト形成点が中央部で記録された冷却曲線の最大勾配値に影響するリスクがあるかどうかを検討するステップと; f)tpの位置が決まり、一次時間導関数の最大値αがオーステナイト形成の影響を受けるリスクがないとなったならば、α値とステップa)で得られた較正データを用いて、溶湯に添加するべき構造改良剤の量(Va)を計算するステップ;または、 g)tpの位置が決まり、かつtp−tαが閾値ttvより小ならば、中央部で記録された冷却曲線の二次時間導関数がほぼゼロとなるような時間tα1(tα1>tα)を特定し、一次時間導関数値α1を決定し、α1値とステップa)で得られた較正データを用いて、溶湯に添加するべき構造改良剤の量(Va)を計算するステップと、 からなる、方法。
  2. CV黒鉛鋳鉄を得るために一定の鋳鉄溶湯に添加するべき構造改良剤の量が決定されることを特徴とする、請求項1による方法。
  3. 溶融鋳鉄を入れたサンプル容器中の熱伝達が全方向にほぼ同じであることを特徴とする、請求項1または請求項2による方法。
  4. 共晶または共晶に近い組成を有する溶融鋳鉄からCV黒鉛鋳鉄鋳物または球状黒鉛鋳鉄鋳物を製造する方法であって、該方法は:
    a)共晶または共晶に近い組成を有する溶融鋳鉄を用意するステップと;
    b)CV黒鉛鋳鉄または球状黒鉛鋳鉄を得るために一定の鋳鉄溶湯に添加するべき構造改良剤の量を、請求項1または請求項3の方法によって決定するステップと;
    c)ステップb)で決定された量の構造改良剤を溶融鋳鉄に添加するステップと;
    d)公知の方法によって鋳造作業を実施するステップと、
    からなる、方法。
  5. CV黒鉛鋳鉄鋳物の製造工程において亜共晶または近共晶鋳鉄溶湯に添加するべき構造改良剤の量をリアルタイムで決定するための設備であって、該設備は:
    サンプル容器の中央部で冷却曲線を記録するための第一の温度センサー(10)と;
    サンプル容器壁の近傍で冷却曲線を記録するための第二の温度センサー(12)と;
    溶湯に添加するべき構造改良剤の量値(Va)を決定するためのコンピューター装置(14)と;
    あらかじめ記録された較正データを備えるメモリー手段(16)と、を有し、 コンピューターはサンプルの中央で発生した熱量を時間の関数として決定する(発熱曲線)ように設定されており、コンピューターは前記決定に際して:
    i)熱平衡式; Qstored=Qgenerated+Qin−Qout
    ここでQstoredは材料の熱容量によって蓄積された熱量であり、Qgeneratedはこの容積の材料によって発生した熱量であり、Qinは環境から材料へ伝達された熱量であり、Qoutは環境へ伝達された熱量である;および
    ii)前記第一と第二の温度センサー(10、12)によって記録された冷却曲線; を適用し、
    コンピューターはサンプルの中央部で発生した時間の関数としての熱量の極大に対応する時間値tpを特定するように設定されており;
    コンピューターは第一の温度センサー(10)によって記録された冷却曲線の一次時間導関数の最大値を計算して、この値をα1、対応する時間をtαとするように設定されており;
    コンピューターは時間値tpとtαを比較するように設定されており;もしtα−tpが閾値tvよりも小ならば、コンピューターは、tαより大で、かつ第一の温度センサー(10)によって記録された冷却曲線の、二次時間導関数がほぼゼロとなるような前記曲線の部分に対応する時間値tα1に位置する新しい一次導関数値αを特定して、この新しい一次導関数値を変数αとするように設定されており;
    コンピューターは一次導関数値αと、あらかじめ記録された較正データとを用いて、溶湯に添加するべき構造改良剤の量値(Va)を決定するように設定されている、 設備。
  6. CV黒鉛鋳鉄鋳物を製造する工程において鋳鉄溶湯(20)に添加するべき構造改良剤の量をリアルタイムで決定するための設備に用いられるコンピュータープログラム製品であって、
    前記設備は:
    サンプル容器の中央部で冷却曲線を記録するための第一の温度センサー(10)と;
    サンプル容器壁の近傍で冷却曲線を記録するための第二の温度センサー(12)と;
    溶湯に添加するべき構造改良剤の量値(Va)を決定するためのコンピューター装置(14)と;
    あらかじめ記録された較正データを備えるメモリー手段(16)と、を有し、
    前記コンピュータープログラム製品は:
    コンピューターに指示してサンプルの中央部で発生した熱量を時間の関数として決定させる(発熱曲線)ためのメモリー手段およびコンピューターが読みとり可能のコード手段を有し、前記決定の際:
    i)熱平衡式; Qstored=Qgenerated+Qin−Qout
    ここでQstoredは材料の熱容量によって蓄積された熱量であり、Qgeneratedはこの容積の材料によって発生した熱量であり、Qinは環境から材料へ伝達された熱量であり、Qoutは環境へ伝達された熱量である;および
    ii)前記第一と第二の温度センサー(10、12)によって記録された冷却曲線;
    を適用し、コンピュータープログラム製品はさらに:
    コンピューター装置に指示してサンプルの中央部で発生した時間の関数としての熱量の極大に対応する時間値tpを特定させるための、記録媒体およびコンピューターが読みとり可能のコード手段と;
    コンピューター装置に指示して第一の温度センサー(10)によって記録された冷却曲線の一次時間導関数の最大値を計算させ、この値を変数α、対応する時間を変数tαとさせるための、記録媒体およびコンピューターが読みとり可能のコード手段と;
    コンピューター装置に指示して時間値tpとtαを比較させ、もしtα−tpが閾値tvより小ならば、tαより大で、かつ第一の温度センサー(10)によって記録された冷却曲線の、二次時間導関数がほぼゼロとなるような前記曲線の部分に対応する時間値tα1に位置する新しい一次導関数値αを特定して、この新しい一次導関数値を変数αとさせるための、記録媒体およびコンピューターが読みとり可能のコード手段と;
    コンピューター装置に指示して、一次導関数値αおよびあらかじめ記録された較正データを用いて、溶湯に添加するべき構造改良剤の量値(Va)を決定させるための、記録媒体およびコンピューターが読みとり可能のコード手段と、 を有する、コンピュータープログラム製品。
JP2000589751A 1998-12-18 1999-12-16 鋳鉄に添加する構造改良剤の所要量を決定する方法、そのための設備およびコンピュータープログラム製品 Expired - Fee Related JP4298925B2 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
SE9804419A SE516136C2 (sv) 1998-12-18 1998-12-18 Process, anordning och datorprogram för bestämning av mängd tillsatsmedel för gjutjärnssmälta
SE9804419-1 1998-12-18
PCT/SE1999/002392 WO2000037698A1 (en) 1998-12-18 1999-12-16 Method for determining the needed amount of structure modifying agent to be added to cast iron

Publications (3)

Publication Number Publication Date
JP2002533657A JP2002533657A (ja) 2002-10-08
JP2002533657A5 JP2002533657A5 (ja) 2006-12-21
JP4298925B2 true JP4298925B2 (ja) 2009-07-22

Family

ID=20413746

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000589751A Expired - Fee Related JP4298925B2 (ja) 1998-12-18 1999-12-16 鋳鉄に添加する構造改良剤の所要量を決定する方法、そのための設備およびコンピュータープログラム製品

Country Status (13)

Country Link
US (1) US6783570B1 (ja)
EP (1) EP1141431B1 (ja)
JP (1) JP4298925B2 (ja)
KR (1) KR100646310B1 (ja)
CN (1) CN1124356C (ja)
AU (1) AU3092200A (ja)
BR (1) BR9916201A (ja)
CZ (1) CZ20012175A3 (ja)
DE (1) DE69915354T2 (ja)
PL (1) PL348826A1 (ja)
RU (1) RU2230133C2 (ja)
SE (1) SE516136C2 (ja)
WO (1) WO2000037698A1 (ja)

Families Citing this family (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE10331124B3 (de) * 2003-07-09 2005-02-17 Heraeus Electro-Nite International N.V. Verfahren und Vorrichtung zum Messen der Abkühlkurve von Schmelzenproben und/oder der Aufheizkurve von Schmelzenproben sowie deren Verwendung
JP4266923B2 (ja) 2004-12-27 2009-05-27 埼玉日本電気株式会社 フラットパネルスピーカ実装方法、電子機器の組立方法、ガスケット部材、振動板及びフラットパネルスピーカ
JP2010099724A (ja) * 2008-10-27 2010-05-06 Osaka Special Alloy Co Ltd ダクタイル鋳鉄溶湯評価方法及びこれを用いて鋳造したダクタイル鋳鉄
CN101532974B (zh) * 2009-04-22 2011-08-17 首钢总公司 一种金属材料盐浴过程中相变热的测试方法
SE534912C2 (sv) * 2010-06-16 2012-02-14 Scania Cv Ab Metod för att bestämma mängd ympmedel som skall tillsättas en gjutjärnssmälta
KR101234856B1 (ko) 2010-12-28 2013-02-19 한국생산기술연구원 구상화 처리 모니터링 장치 및 방법
SE537282C2 (sv) * 2013-07-12 2015-03-24 Sintercast Ab En provtagningsanordning för termisk analys
SE537286C2 (sv) * 2013-07-12 2015-03-24 Sintercast Ab Sammansättning för beläggning av en yta, beläggning, provtagningsanordning för termisk analys av stelnande metall samttillverkning av provtagningsanordning

Family Cites Families (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
SE444817B (sv) * 1984-09-12 1986-05-12 Sintercast Ab Forfarande for framstellning av gjutgods av gjutjern
SE466059B (sv) 1990-02-26 1991-12-09 Sintercast Ltd Foerfarande foer kontroll och justering av primaer kaernbildningsfoermaaga hos jaernsmaeltor
SE469712B (sv) 1990-10-15 1993-08-30 Sintercast Ltd Foerfarande foer framstaellning av gjutjaern med kompakt grafit
DE4424075A1 (de) 1994-07-08 1996-01-11 Teves Gmbh Alfred Spritzvorrichtung für eine Scheibenreinigungsanlage eines Kraftfahrzeuges
SE9704208L (sv) * 1997-11-17 1999-05-18 Sintercast Ab Nytt förfarande
SE515026C2 (sv) * 1998-12-18 2001-05-28 Sintercast Ab Förfarande för att förutsäga mikrostrukturen i gjutjärn, anordnings och dataprogramprodukt för utförande av förfarandet

Also Published As

Publication number Publication date
CN1359428A (zh) 2002-07-17
EP1141431B1 (en) 2004-03-03
BR9916201A (pt) 2001-09-04
AU3092200A (en) 2000-07-12
WO2000037698A1 (en) 2000-06-29
JP2002533657A (ja) 2002-10-08
DE69915354T2 (de) 2005-03-17
PL348826A1 (en) 2002-06-17
KR100646310B1 (ko) 2006-11-17
SE9804419L (sv) 2000-06-19
RU2230133C2 (ru) 2004-06-10
DE69915354D1 (de) 2004-04-08
US6783570B1 (en) 2004-08-31
EP1141431A1 (en) 2001-10-10
SE516136C2 (sv) 2001-11-19
CZ20012175A3 (cs) 2002-08-14
KR20010093193A (ko) 2001-10-27
SE9804419D0 (sv) 1998-12-18
CN1124356C (zh) 2003-10-15

Similar Documents

Publication Publication Date Title
Chen et al. Computer-aided differential thermal analysis of spheroidal and compacted graphite cast irons
US4667725A (en) Method for producing cast-iron, and in particular cast-iron which contains vermicular graphite
JP4298925B2 (ja) 鋳鉄に添加する構造改良剤の所要量を決定する方法、そのための設備およびコンピュータープログラム製品
Shin et al. Computer-aided cooling curve analysis of A356 aluminum alloy
US4358948A (en) Method and apparatus for predicting metallographic structure
CZ20022175A3 (cs) Těleso, vytvořené ze ztuhlého, na počátku těstovitého materiálu a obsahující elektricky vodivou cestu, a způsob jeho výroby
US6571856B1 (en) Method for predicting the microstructure of solidifying cast iron
US6102981A (en) Method for controlling the composition of a cast iron melt
KR100562224B1 (ko) 냉각곡선으로부터 계수를 결정하고 용탕에서 조직개량제의 함량을 조절함으로써 제조되는 컴팩트흑연 또는 구상흑연을 가진 철 주물
JP2002533657A5 (ja)
IE45608B1 (en) Crucible for the thermal analysis of alloys
RU2001119985A (ru) Способ определения количества структурно-модифицирующего агента, вводимого в расплав чугуна, способ получения отливок из чугуна, установка для определения количества структурно- модифицирующего агента и компьютерный программный продукт для нее
JP2001507791A (ja) 熱分析システム
MXPA01006195A (en) Method for determining the needed amount of structure modifying agent to be added to cast iron
RU2242530C2 (ru) Способ получения отливок, способ определения количества модификатора структуры, устройство для определения количества модификатора структуры и программный продукт компьютера для использования в этом устройстве
CA1115553A (en) Method and apparatus for predicting metallographic structure
JPH06118037A (ja) アルミニウム合金の引け性判定方法
Lipton et al. SDDD DS

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20061031

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20061031

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20090327

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20090416

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120424

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130424

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140424

Year of fee payment: 5

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees