JP4296010B2 - 永久磁石界磁式回転電機 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、シャフトに永久磁石を取り付けて構成された高速回転にて駆動される2極構造の永久磁石界磁式回転電機に関する。
【0002】
【従来の技術】
永久磁石回転電機は、電動機或いは発電機としての用途があり、どちらも基本的な動作原理は同じであるので、本発明が適用される図1の発電機について説明する。発電機は、回転子のシャフト4の外周に永久磁石1を配置し、磁性保持環3により保持することで磁極を形成し、その発生する磁束が電機子鉄心2に設けられたスロット7内の電機子巻線5に鎖交し、その結果、電機子巻線5に誘起された電圧を負荷に印加して電流を通電することで、タービンなどによってロータの回転軸に伝えられた動力を電気エネルギに変換するものであり、その動作原理により高い運動効率を維持できる。
【0003】
また、最近、マイクロガスタービンなど、小型発電システムが注目されているが、その発電の多くが永久磁石界磁方式を採用している。その理由は、上記のような高い運転効率の要求があることと、小型パッケージとし、かつメンテナンスの簡素化の必要性のため、ギアを無くしてタービンの高速軸を発電機回転軸に直結して高速化しているためである。高速化することは、小型化する上で必要な手法であるが、そのため種々のクリアすべき課題が発生する。
【0004】
主要な課題としては、振動の発生を抑えること、磁石の飛散を防止すること、鉄損、漂遊損、機械損の増加を防止すること或いは損失による発熱を効率良く冷却することなどが挙げられる。このため、一般に行われる対策として、回転子に対しては、インコネルなど非磁性高強度材からなる保持環を磁石外周に設置して磁石の飛散を防止しながら剛性を上げて振動の発生を防止する、或いは高強度材であるFRPを磁石外周に薄く巻きつけて磁石の飛散を防止し、かつ回転子と電機子との磁気結合を高く維持することなどが実施されている。
【0005】
しかしながら、非磁性材の保持環を使用する場合、磁石保持と剛性向上には有用であるが、保持環が非磁性であるため、磁石と電機子鉄心の磁気回路としてのギャプが広くなり、磁石の磁束が電機子に届かなくなって、その多くが巻線に鎖交せず漏れてしまう。即ち磁気結合の悪い発電機となり、効率低下は避けられないという欠点が生じる。また、FRPを使用すると、非常に高強度であるために保持環としては薄くでき、磁気結合が良好な発電機を作れるが、FRPは絶縁体であるため熱伝導率が非常に悪く、うず電流損など回転子に生じる発熱の冷却が困難となって、磁石に熱減磁を引き起こし、最悪状態では、回転子の熱曲がりを生じることになる。
【0006】
このように、非磁性保持環及びFRP保持環を使用する場合、数十kW程度の小さな容量帯への採用には、その構成を最適化することで、なんとか採用することができるが、数百kW以上の中大容量帯への適用は困難と考えざるを得ない。例えば特許文献1に記載されているように、特に磁石の熱減磁防止には、熱減磁に強い磁石であるSmCo磁石を使用して対処している。
【0007】
【特許文献1】
特許第2777331号
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記磁石は高価(5万円/kg)であり、エネルギ密度がSmCo磁石よりも高いNd系磁石の採用を目指せば、低コスト・高性能回転機を実現できると考えている。即ち、高速回転にて駆動される永久磁石界磁式回転電機の電機子および永久磁石回転子構成について、主要課題である、振動発生の防止、磁石の飛散防止、鉄損、漂遊損、機械損の増加の防止、或いは損失による発熱の効率良い冷却などに対して、小型化、特性向上という相反する要求をできるだけ両立させる手段が望まれている。
【0009】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、その課題は、小型化と特性向上という相反する性能を両立できる、高速回転にて駆動される永久磁石界磁式回転電機を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、永久磁石で2極構造の界磁を構成し、高速運転で駆動される回転子と、この回転子を主間隙を介して設けられ、電機子鉄心およびこの電機子鉄心に設けられたスロットに収納された電機子巻線を有する電機子とから成る永久磁石界磁式回転電機において、電機子鉄心のスロット数を24以上48以下の整数とし、電機子鉄心のスロットを全閉構造としてチップ部分で磁気飽和し易い全閉ブリッジを形成し、つ前記全閉ブリッジのスロット側に低透磁率の磁性楔を装着して磁気飽和し難い全閉ブリッジを形成したことを特徴とする。
【0011】
請求項1に記載の発明によると、主間隙に発生する基本周波数に次いで大きな磁束成分となる高調波次数を23次以上に上げ、かつスロットを全閉構造とすることで、高調波磁束成分を減少させて、電機子及び回転子に流入する高調波磁束成分を基本周波数波成分の8%以内としようとするものである。即ち、駆動或いは発電エネルギとして働く基本波周波数の磁束成分に対して、その働きを阻害しない程度に23次以上の高調波磁束成分の発生を抑制するようにしている。
【0013】
また請求項に記載の発明によると、基本周波数に次いで大きな磁束成分となる高調波次数のそれの発生原因であるスロットの存在を薄めて高調波磁束量を減少させ、かつ磁性楔を前記全閉ブリッジのスロット側に装着することで、磁気飽和し易い全閉ブリッジに対して磁気飽和しにくい全閉ブリッジを付帯させ、どのような負荷状態においてもその機能を減退させないようにしたものである。即ち、軽負荷に対しては、全閉ブリッジにその機能を果たさせ、重負荷に対しては、磁性楔からなる全閉ブリッジに前記機能の多くを維持させるようにしている。
【0022】
ところで、回転子にうず電流損などの磁気損失を生じる原因は、電機子鉄心に形成されるスロットの存在がそれであり、その数及び形状によって定まる高調波磁束が回転子保持環に進入して損失を生じる。回転子の発熱を抑えるためには、その冷却設計を最適化するだけでなく、発生原因の除去、軽減も考慮する必要がある。
【0023】
次に、本発明で2極構造の回転電機を採用する理由について、以下詳細に説明する。
発明では、2極構造を持たせることで、運転する基本周波数を最小値に落としている。図2(a)には、中容量帯高速回転電機の2極と4極での発生損失を比較した1例を示したもので、この図から4極構造ではどのような手段を労しても損失を低減することができず、温度上昇として40%以上増加することは避けられないので、高い効率を維持し、温度上昇を抑えることが困難である。このことから、高速回転用途の回転電機としては、2極構造をとらざるを得ないという知見を得た。
【0024】
また、電機子鉄心のスロット数に起因して発生する高調波磁束成分を基本周波数成分の8%以内にすることが重要であることも検証した。表1には、前記磁束成分が13%発生する回転電機構造と8%のそれとを比較している。わずか5%程度であるが、その損失に与える影響は大きく、8%以内に磁束成分を抑えることが、中大容量帯に属する高速回転電機を熱的或いは効率の点から必須であるという知見を得た。
【0025】
【表1】
Figure 0004296010
【0026】
さらに、スロット数に起因して発生する高調波磁束成分を基本周波数波成分の8%以内に抑える方法を、本発明者等は数々のモデルを造り検証した結果、スロット数を24以上に設定し、かつスロットを全閉構造とすることが有効であることが分かった。図2(b)には、スロット数を18から60まで変化させた場合の損失を比較している。スロット数を24に上げると、主間隙に発生する基本周波数に次いで大きな磁束成分となる高調波次数が徐々に上がり、23次に到達し、そのために高調波の磁束の脈動は細かくなっていき、さらにスロットを全閉構造とすることで、スロットの影響を緩和でき、23次の高調波磁束成分の絶対量を半減でき、回転子の表面損失を許容内に収められることを確認した。この両手段を併せて採ることにより、目標である高調波磁束成分を8%に抑えることが可能になるという知見を得た。
【0027】
また、スロット数に限れば、48以下にすることが好ましいことも分かった。即ち、スロット数が48を越えると、スロット形状が縦長になり、電機子巻線に流れる負荷電流により発生する漏れ磁束が増加すること、或いは、巻線のスロットへの装着が非常に難しくなることで、コイルエンドの整列が悪くなるなどのため、電機子と回転子との磁気結合が悪くなる。さらに図示のように、鉄損が増加するなどの結果、出力の低下、効率の悪化、或いは、思いもよらぬ構造部での異常発熱などの悪影響が出てくる可能性があるためである。
【0028】
また、スロットを全閉構造とすると、図2(c)に示すように、表面損の大幅な低減が可能となる。回転子側からすれば、電機子にはスロットが存在しないように映り、実際のところ、全閉としたチップ部分(以下、全閉ブリッジと記す)にも磁束が流れることにより、スロット部分での磁束の欠損が補われ、この磁束の欠損が高調波磁束の派生を招くのだが、高調波の磁束は大幅に減少できる。
【0029】
上述した知見及び事象から、本発明では、2極構造とし、さらに、電機子鉄心のスロット数を24以上48以下の整数とし、かつスロットを全閉構造とすることで、電機子及び回転子に流入する高調波磁束成分が基本周波数波成分の8%以内となって、高速回転用途の回転電機の駆動或いは発電エネルギとして働く基本波周波数の磁束成分に対して、その働きを阻害しない範囲内に収めることができるのである。
【0030】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図を参照して説明する。
図1は本発明の一実施形態である永久磁石回転電機の横断面である。
図に示すように、本実施形態の永久磁石回転電機では、回転子2は鉄心に形成されたスロット7群にコイル5を収納した構成となっており、その界磁空間内に、シャフト4の外周にシャフトを覆うように配置された複数の円弧状のN極またはS極を有する磁石1を配置し、さらにその磁石群外周に金属磁性材料からなる保持環3を設置した永久磁石界磁式の回転子が配置された構造となっている。
【0031】
このような回転電機の構造は、高速回転にて駆動される回転電機独特の構成となっている。即ち、SUS630、マルエージング鋼など高強度である金属磁性保持環3を採用することで、磁石1の飛散を抑え、回転子2の剛性を向上して振動の発生を防止している。また、回転子2は高速で回るため、攪拌損を軽減する目的で円筒形状を採用している。さらに保持環3は金属性であることから、熱伝導が良く、保持環表面からの放熱が良好であり、磁石損失或いは回転子の表面に発生するうず電流損失による発熱が多くても、回転子の温度が上昇することがなく、磁石の減磁が生じる心配はない。さらに保持環が磁性材料であることから、磁石の生じる磁束が保持環外周面になんら障害もなく到達し、非常に高い磁気結合によって電機子鉄心に渡り、電機子巻線に鎖交して、回転電機の駆動力或いは発電エネルギを生じる。従って、高い運転効率を維持できる。
【0032】
図3は、本発明の第2実施形態の回転電機の電機子スロット群の一部を示す部分断面図である。
図に示すように、本実施形態の電機子鉄心2のスロット7は上記第1実施形態と同様に全閉構造としている。このような構造は、基本周波数に次いで大きな磁束成分となる高調波次数のそれの発生原因であるスロットの存在を薄めて高調波磁束量を減少させることであり、これは、全閉ブリッジにも磁束が流れることが理由であるが、大きな負荷電流を流すような回転電機では、(その大きな電流が電機子巻線に流れ、)その磁界(磁束)は非常に大きくなることにより、電機子鉄心の一部である全閉ブリッジは磁気飽和に陥り易い。そのため、重負荷状態においては、全閉構造の効果が損なわれることになる。
【0033】
本実施形態では、磁性楔6を全閉ブリッジのスロット側に装着することで、磁気飽和し易い全閉ブリッジに対して磁気飽和しにくい磁性楔6からなる全閉ブジッリを構成し、どのような負荷状態においてもその機能が損なわれないようにしている。磁性楔6は磁性粉を樹脂の中に混ぜ込み、磁気回路的に非常に飽和し難い構成となっている。重負荷状態で安定して磁束を流すことができ、すなわち、軽負荷に対しては、全閉ブリッジにその機能を果たさせ、重負荷に対しては、磁性楔からなる全閉ブリッジに前記機能の多くを維持させるようにしている。ただし、磁性楔単独では、その低い誘磁率のため、完全にスロットの影響を隠すことはできない。あくまで、全閉ブリッジにて、その影響を隠し、その効果の薄れる重負荷状態において、磁性楔がその効果を補うという役割分担にある。
【0034】
上述したように、本実施形態では、電機子鉄心2のスロットを全閉構造として、基本周波数に次いで大きな磁束成分となる高調波次数のそれの発生原因であるスロットの存在を薄めて高調波磁束量を減少させ、かつ磁性楔を前記全閉ブリッジのスロット側に装着することで、磁気飽和し易い全閉ブリッジに対して磁気飽和しにくい全閉ブリッジを併用させ、どのような負荷状態においてもその機能が損なわれないようにすることで、電機子及び回転子に流入する高調波磁束成分を、常に基本周波波成分の8%以内とすることができ、高速回転用途の回転電機の駆動或いは発電エネルギとして働く基本周波数の磁束成分に対して、その働きを阻害しない範囲内に収めることができる。
【0035】
図4は、本発明の第3実施形態の回転電機の電機子スロット群の一部を示す部分断面図である。
図に示すように、本実施形態では、電機子鉄心2のスロット7を開放或いは半閉構造とした場合に大きく発生する高調波磁束の発生を防止するために、巻線5を装着し、絶縁および巻線の固定を施した後、主間隙側にできたスロット溝を埋めるように磁粉を混ぜた粘土状の樹脂8を塗布し、硬化させたものである。
【0036】
本実施形態は、上記第2実施形態と同等の作用・効果を有するが、巻線の製造工程によっては、製造の観点からスロットを開放或いは半閉構造を選択せざるを得ないことがある。そのような時に本実施形態を採用すると有効である。すなわち、スロットにコイルを装着した後、スロットを全閉構造とする必要があるが、本実施形態では、巻線5を挿入後、鉄片など透磁率の高い楔9を入れて全閉ブリッジを形成している。しかしながら、これでは、電機子鉄心内周面が平坦状態にならず、回転子側から見て、高調波磁束を生じるに十分な凹凸が存在する。この凹凸を平坦にするため、さらに磁粉を混ぜた粘土状の樹脂8を楔(全閉ブリッジ)9に塗布し、硬化させて平坦としている。樹脂8は粘土状であるため溝を埋め易く、また、流動性がないため塗布後に変形などの発生を心配することがない。
【0037】
即ち、本実施形態は、電機子鉄心のスロットを開放或いは半閉構造とした場合にも、主間隙側にどうしても生じる鉄心の凹凸を磁粉を混ぜた粘土状の(粘性の高い)樹脂で埋めて平坦にし、全閉ブリッジとして機能させることができ、その結果、電機子及び回転子に流入する高調波磁束成分を、常に基本周波数波成分の8%以内とすることができ、高速回転用の回転電機の駆動或いは発電エネルギとして働く基本波周波数の磁束成分に対して、その働きを阻害しない範囲内に収めることができる。
【0038】
図5は、本発明の第4実施形態の電機子スロット群の一部を示す部分横断面図である。
図に示すように、本実施形態では、電機子鉄心歯部に対し、磁粉を混ぜた粘土状の樹脂8を装填する位置に樹脂溜りを形成するように、予め溝10を形成している。一般に、樹脂8は、硬化時に熱収縮を生じるため、強固に歯部に固着できない可能性がある。特に高速回転で、中大容量帯となる回転電機では、巻線5に大きな電磁力が発生するため、この電磁力に打ち勝つ固着力が必要となる。また、固着が十分であっても、金属との熱膨張係数の違いによる寸法変化がどうしても発生し、使用中において樹脂が脱落する可能性もある。
【0039】
しかしながら、本実施形態の溝10に樹脂が入り込むと、強い投錨効果を付帯させることができる。また、この溝10にも磁粉が混入するため、溝が歯部の磁気回路のギャップとなる心配がない。
【0040】
図6は、本発明の第5実施形態の電機子スロット群の一部を示す部分断面図である。
図に示すように、本実施形態では、永久磁石1を界磁に用いる高速運転の回転電機において、2極構造を持たせることで、運転する基本周波数を最小値に落とし、電機鉄心2のスロットを全閉構造として、基本周波数に次いで大きな磁束成分となる高調波次数のそれの発生原因であるスロットの存在を薄めて高調波磁束量を減少させており、第1実施形態と同じ作用・効果を有している。
【0041】
本実施形態では、全閉ブリッジ側のスロット形状を階段状にして、ブリッジが適度に磁気飽和することで、出力の低下と高調波磁束成分の増加を最適化したものである。種々の形状で検証した結果、階段形状が最も高調波磁束成分の発生が少ないことが分かった。例えば、図1に示す全閉構造に比べ、約25%程度、高調波磁束成分が減少することを確認した。
【0042】
また、図6に示すように、巻線固定用の楔形状を台形形状として階段部が作る空間を空けることにより、この空間(隙間)に冷却空気が流れる流路を確保している。これにより、巻線の銅損による発熱はもちろん、攪拌損による主間隙の空気層の温度上昇、回転子で生じる損失による発熱の一部が伝熱することによる温度上昇、さらに、電機子鉄心歯部の中で特に損失発生が大きい先端部の温度上昇に対して、これら発熱の発生位置に極めて近い位置にて冷却が可能となり、効率の良い冷却が行えることになる。
【0043】
図7は、本発明の第6実施形態の電機子スロットの全閉ブリッジ近傍を示す部分断面図である。
本実施形態は、上記第5実施形態の回転電機において、階段状にした全閉ブリッジ側のスロット形状として、ブリッジ長さDをスロット幅Wの60〜80%、ブリッジ厚tを、ブリッジ厚の2倍と主間隙長gの和(2t+g)がブリッジ長さDの75%から150%となるように構成されている。従って、本実施形態は第5実施形態と同様な作用・効果を有する。しかしながら、特に、コイル寸法、楔形状、及び本実施形態の中空管寸法などのスロット形状に関する制約がない場合には、全閉ブリッジの負荷電流による磁気飽和を出力及び損失に関して最適化する構成寸法となっている。
【0044】
図8は、(2t+g)/Dと出力、全損失との関係を示しているグラフである。
このグラフは、ギャップ長g、ブリッジ長Dを固定し、ブリッジ厚tを変化させた結果を示している。(2t+g)/Dを75%より小さく採ると、全閉ブリッジ厚が狭くなり、負荷電流が流れた場合、簡単に磁気飽和に至るため、スロットの影響が強く現れ、高調波磁束量の増加により、特に表面損が増大した結果、全損失の増加に至ったものである。この場合、回転子の温度上昇に余裕がないと、磁石の熱減磁を生じる恐れがある。また、全閉ブリッジ厚が広すぎると、全損失は低下するが、全閉ブリッジを流れる漏れ磁束が大きくなり、主磁束の減少、或いは、漏れインダクタンスの増加により、出力が低下する。この場合、出力を維持するために、負荷電流を増加する必要があるが、これは、銅損とそれによる温度上昇を増加させることになる。即ち、ブリッジ厚の2倍と主間隙長gの和、2t+g、がブリッジ長さDの75%から150%との間に収まることが好ましい。
【0045】
図9は、ブリッジ長さDとスロット幅Wの比、D/Wと出力、全損失との関係を示しているグラフである。
このグラフは、スロット幅Wを固定し、ブリッジ長さDを変化させた結果を示している。D/Wを60%より小さくすると、ブリッジ長さDが狭くなるため、負荷電流が流れて磁気飽和するブリッジ部が少なくなり、スロットの影響が現れにくくなって、高調波磁束量は低減するが、ブリッジに流れる磁束は漏れ磁束になるため、この漏れ量が若干増えた結果、出力が低下する。また、D/Wを80%より大きくすると、磁気飽和するブリッジ長が増えるため、流れる(漏れ)磁束が若干減り、出力は増加する。
【0046】
しかしながら、スロットの影響が強く現れ、高調波磁束量の増加により、特に表面損が増大して全損失は増加する。さらに、D/Wを小さくした場合、スロットの階段部の作る空間が小さくなるため、この空間に流す冷却媒体量が減り、冷却自体の効果を阻害することになる。D/Wを大きくした場合は、階段部のステップの幅が小さくなり、巻線を押える楔の固定しろが十分取れなくなるため、巻線の励磁振動による力に耐えられなくなる恐れがある。このような作用・効果を勘案して、ブリッジ長さDをスロット幅Wの60〜80%に収めることが好ましい。
【0047】
図10は、本発明の第7実施形態の電機子スロット群の一部を示す部分断面図である。
図に示すように、本実施形態では、第5実施形態の回転電機において、階段形状の全閉ブリッジのなす空間に、巻線5及び電機子鉄心歯部2の発熱などによる温度上昇を防止する冷却媒体を流す流路となる中空管11を設置している。
【0048】
第5実施形態では、空気を冷却媒体として使用することを前提としているが、用途によっては、水、油或いは腐食性、可燃性ガスなど、外気に流出すると問題となる冷媒を、または循環させて効率良い冷却を実施する構成で使用される冷媒を採用することが多々ある。このような場合、冷媒の流路となる中空管を設け、そこに流すことで対処するが、その流量に合わせて、前記階段形状の全閉ブリッジのなす空間を調整することも可能である。比較的発熱が大きいと考えられる部位を冷却できるため、その冷却効果は著しい。
【0049】
図11は、本発明の第8実施形態の2極構造の回転子横断面図である。
図に示すように、本実施形態では、永久磁石を界磁に用いる高速運転の回転電機において、回転子には、金属磁性材料からなる保持環3を磁石1の固定に採用している。磁極構成としては、径方向に磁化した磁石群が構成する極では、磁石の生じる磁束が電機子巻線5に鎖交し、回転電機の駆動力或いは発電エネルギを生じる主磁束となる。この極に対し、逆方向に磁化された極を隣り合わせて2極を構成しているが、本実施形態では、その極の間に、そのほとんどの磁化を周方向或いは接線方向に向けた極間磁石12を10°〜30°の角度内寸法にて揃えて配置している。極間磁石12は、本磁石の外周側にあって、磁石を固定する保持環の極間の部位を十分磁気飽和させる作用をもたらす。もし、極間磁石12が存在しないと、保持環3の極間部が磁気飽和するまで主磁束が保持環3の中を巡って隣の極に流れてしまい、電機子巻線に鎖交せず、その漏れた磁束量だけは回転電機の駆動力或いは発電エネルギとして働くことができない。極間磁石12の生じる磁束は、主磁束が保持環3の中を巡って隣の磁極に流れることを妨げる効果を持つ。
【0050】
本実施形態では、極間磁石の配置する位置を電気角度にて10°〜30°に限定している。図12のグラフは、極間磁石寸法について、損失及び出力を比較したものである。このグラフでは極間磁石寸法は電気角度で示しているが、0°から50°まで変化させている。ここで、0°は極間磁石を存在させないことを示す。損失は、極間磁石を存在させたことにより、大幅に低下しており、その後、極間磁石の寸法が大きくなるに従い、緩やかに減少する。これは、磁石の生じる磁束が含有する高調波磁束成分が小さくなることに起因している。即ち、磁石の生じる磁束の主間隙における分布が、極間磁石がない場合、矩形波形状であったものが、極間磁石が存在し、その寸法が大きくなるに従い、その波形のエッジ部分がなだらかに傾斜しながら、正弦波形状に変化する作用が働くためである。また、出力は、極間磁石寸法が20°付近で極大値となり、その後寸法を増やすと大きく低下する。出力の低下は、極間磁石の占有量が増えるほど、主磁束を生じる極の存在する磁石が少なくなるためであるが、20°付近で極大値となる理由は、極間磁石の作用によって磁束分布が(高調波磁束を吸収して)より正弦波に近づくため、主磁束の減退を補っているためである。出力は、原理的に、磁束の基本波成分しか寄与しないことがこのような効果を付帯させたものである。
【0051】
このように、本実施形態では、極間磁石を電気角度にて10°〜30°の角度内寸法に限定して回転子を製作することで、出力の低下を招かずに、損失低減を達成できる。
【0052】
本発明の第9実施形態は図示しないが、基本的にその構成は図11と同一である。
本実施形態は、第8実施形態の回転電機において、径方向に磁化した界磁磁石1として、耐熱の比較的高い磁石を用い、かつ極間磁石12として、エネルギ密度の比較的高い磁石を用いている。例えば、同じNd系磁石であっても、その微量な添加元素によって、保磁力の高い耐熱磁石、或いは、エネルギ密度の高い磁石(高磁束密度磁石)を作り分けることができる。これら特性の異なる磁石を使い分け、本実施形態のように磁極形成用には耐熱磁石、極間磁石としては高磁束密度磁石を使用することにより、減磁防止と出力向上を達成できる。
【0053】
一般に、高速回転電機では、機器の損失と小型化(原理的に、小型化でき、またエネルギ密度を多く採れる)により、高温動作状態での運転が比較的多くなるが、巻線に負荷電流が流れることで電機子反作用磁石が生じ、その磁界を磁化方向に対して直接逆方向に受けることになる磁極形成用(界磁用)の磁石は、高温にて減磁しない耐熱磁石を使用することで、高磁束密度磁石のように磁石の厚さを増やして減磁を防止する必要がなく、強度的(磁石の耐遠心力の補強が不要)及びコスト的に有利となる。また、極間磁石部では、電機子反作用磁界は磁化方向に対して直角方向に受けることになるため、減磁の心配はない。なぜならば、磁石の磁化は異方性を持っているため、その方向の磁界成分にしか反応しないからである。従って、極間磁石には、エネルギ密度の比較的高い磁石を用いて、極間に位置する保持環を少ない磁石量で十分に磁気飽和させる方が、コスト的に有利となる。
このように、本実施形態では、磁極形成用には耐熱磁石、極間磁石用には高磁束密度磁石を使用することにより、減磁防止と出力向上を達成できる。
【0054】
図13は、本発明の第10実施形態の2極構造の回転子横断面図である。
図に示すように、本実施形態は第8実施形態の回転電機において、径方向に磁化した界磁用磁石1として、フェライト磁石を用い、かつ極間磁石12としてNd系希土類磁石を用いている。さらに、重量のバランスが取れるように互いの磁石の厚さを調整している。
【0055】
一般に、フェライト磁石は希土類磁石の1/2程度の密度を有しており、従って、バランスをとるためには、フェライト磁石の径方向の厚さを2倍程度に大きくする必要がある。また、フェライト磁石の厚さを増やすことは、出力を維持或いは増加することに有効である。即ち、希土類磁石に比べて、エネルギ密度が1/2であるフェライト磁石であっても、厚さを2倍程度にされることで、十分なエネルギを付与でき、すべての磁石が希土類磁石で構成した場合と比べ、遜色ない駆動力或いは発電エネルギを得ることができる。また、極中心にて径方向の磁石厚さを増やすことにより、いわゆるd軸磁束量とq軸磁束量の差を大きくでき、リラクタンス効果による出力増加も図れるのである。
【0056】
解析によると、磁極形成用磁石と極間磁石の磁石厚さが等しい場合に比べ、本実施形態のように2倍の差をつけることで、リラクタンス効果は40%向上し、出力としては、12%程度の増加が期待できる。
【0057】
本発明の第11実施形態は図示しないが、基本的にその構成は第1実施形態と同一である。
第1実施形態に示す回転電機では、回転子には、磁石の外周に磁性材料からなる保持環が敷設されている。この構造では、第10実施形態で説明したように、本来、表面磁石方式(磁石を回転子表面に同心状に配置する構成)では存在しなかったd軸磁束量とq軸磁束量との差ができ、リラクタンス効果による出力増加が可能になる。即ち、d軸磁束は、電機子鉄心から主間隙を通って回転子の保持環に流れ込んだ後、磁石を厚さ方向に通って流れなければならない。
【0058】
しかしながら、磁石の透磁率は一般に1.05と、空気の1とそれほど変わらず、巻線に流れた電流による磁化力のほとんどをここで消耗してしまう。このことは、d軸磁束量が非常に小さいことを意味する。それに対して、q軸磁束量は、同じく保持環に流れ込んだ後、保持環を伝って、再び電機子に戻る磁気回路を通るため、磁化力の消耗がなく、その多くを磁束量の増加に増やすことができる。このため、d軸磁束量とq軸磁束量との差ができるのである。d軸磁束量とq軸磁束量との差ができると、各軸の有するリラクタンスに差を生じることになるので、リラクタンストルクが発生し、このトルクが磁石によるトルクに加わることで、出力が増加する。ただし、フリー状態での運転では出力が増加することはなく、負荷電流の位相を進み方向に調整して、初めて出力が増加できる。
【0059】
本実施形態は、前記特性を積極的に利用し、磁石磁束単独で得られる出力以上の出力が得られる動作点にて駆動させるようにしたものである。即ち、磁性保持環であるがために有するリラクタンス効果を利用して、インバータ制御回路によって負荷電流の位相の進み方向への調整により、磁石トルクに加えてリラクタンストルクによるエネルギ密度の増強をもたらそうとするものである。
【0060】
本実施形態によると、磁石磁束単独で得られるトルク以上に磁石トルクとリラクタンストルクの合成トルクを上げることができる。また負荷電流の位相進み角としては、電気角度5°〜45°の範囲に存在する。この範囲内で負荷電流を調整すれば、出力増強が図れる。
【0061】
本発明の第12実施形態は図示しないが、基本的にその構成は第8実施形態と同一である。
本実施形態は第11実施形態の回転電機において、制御された負荷電流の進み角度として、電気角度にて5°から25°に設定して駆動している。この電気角度範囲は、インバータの容量への負担が大きくなる。
【0062】
しかしながら、第10実施形態で示すフェライト磁石を用いた回転子構成、或いは、第9実施形態に示す希土類磁石を用いた回転子構成であっても、超高速仕様のため、磁石の遠心力による保持管破損を防止するために磁石量を少なくした場合など、要求出力仕様に対して磁石磁束による出力が60〜80%程度しか発生できないケースが出てくることもある。このような回転電機構造に対しては、大型化して所定の出力仕様を達成することがなされるため、コストを含め、機能的(寸法、電気特性など)な問題を生じることもある。このような場合、いたずらに回転電機構造を大型化するのではなく、インバータの負担を大きくしても、リラクタンス磁束を多く発生させて、磁石磁束に加え、トータルでのエネルギ密度を向上して、仕様を達成する方法が好ましい。
【0063】
本実施形態のように、電気角度にて10°〜30°に負荷電流の進み角度に設定すれば、前記エネルギ密度を極大化できる。図14のグラフには、第10実施形態のフェライト磁石を用いた回転電機の出力と負荷電流進み角度との関係が示されている。本例では、磁石単独において(進み角度0°)、60%程度の出力しか得られないが、約20°の進み角度において、目標仕様100%を達成したものである。フェライト磁石を用いた場合、19°〜30°範囲の進み角度内に、極大出力を得られる角度が存在し、希土類磁石を用いた場合には、10°〜19°範囲にそれが存在するという知見を、いくつかの回転電機の評価によって得ている。
【0064】
即ち、第10実施形態で示すフェライト磁石を用いた回転子構成、或いは、第9実施形態に示す希土類磁石を用いた回転子構成であっても、超高速仕様のため、磁石の遠心力による保持管破損を防止するために磁石量を少なくした場合など、要求出力仕様に対して磁石磁束による出力が60〜80%程度しか発生できない回転電機構造に対しては、電気角度にて10°から30°に負荷電流の進み角度に設定すれば、エネルギ密度を極大化して出力を達成できる。
【0065】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によると、損失が小さく、効率の高い駆動性の良好な小型化可能な回転電機を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態の永久磁石界磁式高速回転電機の横断面図。
【図2】図1の永久磁石界磁式高速回転電機の損失、出力特性を表す線図。
【図3】本発明の第2実施形態の電機子スロット群の一部を示す部分断面図。
【図4】本発明の第3実施形態の電機子スロット群の一部を示す部分断面図。
【図5】本発明の第4実施形態の電機子スロット群の一部を示す部分断面図。
【図6】本発明の第5実施形態の電機子スロット群の一部を示す部分断面図。
【図7】本発明の第6実施形態の電機子スロットの全閉ブリッジ近傍を示す部分断面図。
【図8】図7の永久磁石界磁式高速回転電機の損失、出力特性を表すグラフ。
【図9】図7の永久磁石界磁式高速回転電機の損失、出力特性を表すグラフ。
【図10】本発明の第7実施形態の電機子スロットの全閉ブリッジ近傍を示す部分断面図。
【図11】本発明の第8実施形態の永久磁石界磁式高速回転電機の回転子横断面図。
【図12】図11の永久磁石界磁式高速回転電機の全損失、出力特性を表すグラフ。
【図13】本発明の第10実施形態の永久磁石界磁式高速回転電機の回転子横断面図。
【図14】本発明の第12実施形態の永久磁石界磁式高速回転電機の出力特性を表すグラフ。
【符号の説明】
1…磁石、2…電機子鉄心、3…磁性保持環、4…シャフト、5…巻線、6…磁性楔、7…スロット、8…磁粉混入樹脂、9…楔、10…(樹脂固定用)溝、11…中空管、12…極間磁石。

Claims (1)

  1. 永久磁石で2極構造の界磁を構成し、高速運転で駆動される回転子と、この回転子を主間隙を介して設けられ、電機子鉄心およびこの電機子鉄心に設けられたスロットに収納された電機子巻線を有する電機子とから成る永久磁石界磁式回転電機において、電機子鉄心のスロット数を24以上48以下の整数とし、電機子鉄心のスロットを全閉構造としてチップ部分で磁気飽和し易い全閉ブリッジを形成し、つ前記全閉ブリッジのスロット側に低透磁率の磁性楔を装着して磁気飽和し難い全閉ブリッジを形成したことを特徴とする永久磁石界磁式回転電機。
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