JP4293339B2 - 法線ベクトルの取得システム、法線ベクトルの取得方法、および、法線ベクトルを用いた認証方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、主に、法線ベクトルの取得システム、法線ベクトルの取得方法に関するものである。
【0002】
【発明の背景】
対象物表面の法線ベクトルを取得する方法としては、photometric-stereo法が知られている(下記非特許文献1および2)。
【0003】
しかしながら、この技術においては、対象物が静止しかつ外乱光がない状態で、少なくとも3枚の画像を取得する必要がある。このため、照明光が変動する中で、動きのある対象物について、リアルタイムで法線ベクトルを取得することは難しい。また、この技術では、対象物表面の分光反射率が既知であり、かつ、全表面において均一でなければならないという制約条件がある。
【0004】
【従来の技術】
【非特許文献1】
R. J. Woodham, "Photometric method for determining surface orientation from multiple images," Optical Engineering, Vol. 19, No. 1, 1980.
【非特許文献2】
R. J. Woodham, "Gradient and curvature from the photometric-stereo method, including local confidence estimation," J. Opt. Soc. Am. A, Vol.11, No.11, 1994.
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、前記の事情に鑑みてなされたものである。本発明の目的は、前記した問題を解消しうる法線ベクトルの取得方法およびシステムを提供することである。本発明の他の目的は、この方法により得られた法線ベクトルを用いた認証方法および立体生成方法を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明の法線ベクトルの取得システムは、光源と、センサ部と、解析部とを備えている。前記光源は、第1〜第3発光部を備えている。前記第1〜第3発光部は、それぞれ、対象物に対して光を発するものである。前記第1〜第3発光部から発せられる光は、互いに同じ周波数でかつ2/3πずつ位相が異なる正弦波状に強度変調されている。さらに、前記第1〜第3発光部は、正三角形の頂点となる位置に配置されている。前記センサ部は、前記対象物によって反射された前記光を受光し、受光した光の強度信号と第1〜第3参照信号とのそれぞれの時間相関による第1〜第3相関信号を生成する構成となっている。前記参照信号は、互いに同じ周波数でかつ2/3πずつ位相が互いに異なる正弦波状とされている。前記解析部は、前記第1〜第3相関信号を用いて法線ベクトル情報を生成するものである。
【0007】
前記相関信号を下記式に従って算出することができる。
ただし、fk(t):第k(kは1、2、3のいずれか)の相関信号、t、τ:時間、T:単位時間、vk:第k(kは1、2、3のいずれか)の参照信号、I(τ):受光した光の強度信号である。
【0008】
前記センサ部における前記光の受光を、各画素において行うことができる。
【0009】
本発明の法線ベクトルの取得システムは、次の構成であってもよい。すなわち、光源と、センサ部と、解析部とを備え、前記光源は、第1〜第3発光部を備えており、前記第1〜第3発光部は、それぞれ、対象物に対して光を発するものであり、前記第1〜第3発光部から発せられる光の強度変調は、下記条件を満たしており、さらに、前記第1〜第3発光部は、正三角形の頂点となる位置に配置されており、前記センサ部は、前記対象物によって反射された前記光を受光し、受光した光の強度信号と第1〜第3参照信号とのそれぞれの時間相関による第1〜第3相関信号を生成する構成となっており、前記参照信号は、下記条件を満たしており、前記解析部は、前記第1〜第3相関信号を用いて法線ベクトル情報を生成するものである。
(条件)
ここで、hm(t)(mは1,2,3のいずれか)は、第m(mは1,2,3のいずれか)発光部からの光の強度信号、tは時間、f(t)およびg(t)は、互いにパワーがほぼ等しくかつ直交する任意の二つの強度信号である。
【0010】
本発明の法線ベクトルの取得方法は、次のステップを備えている。
(1)正三角形の頂点となる3点から、互いに同じ周波数でかつ2/3πずつ位相が異なる正弦波状に強度変調された光を、対象物に対して、それぞれ発するステップ、
(2)互いに同じ周波数でかつ2/3πずつ位相が互いに異なる正弦波状とされた第1〜第3の参照信号を生成するステップ、
(3)前記対象物によって反射された前記光を受光し、受光した光の強度信号と前記第1〜第3参照信号とのそれぞれの時間相関による第1〜第3相関信号を生成するステップ、
(4)前記第1〜第3相関信号を用いて法線ベクトル情報を生成するステップ。
【0011】
本発明の法線ベクトルの取得方法は、次のステップを備える構成であってもよい。
(1)正三角形の頂点となる3点から、下記条件を満たす光を、対象物に対して、それぞれ発するステップ、
(2)前記対象物によって反射された前記光を受光し、受光した光の強度信号と下記条件を満たす第1〜第3参照信号とのそれぞれの時間相関による第1〜第3相関信号を生成するステップ、
(3)前記第1〜第3相関信号を用いて法線ベクトル情報を生成するステップ。
(条件)
ここで、hm(t)(mは1,2,3のいずれか)は、第m(mは1,2,3のいずれか)発光部からの光の強度信号、tは時間、f(t)およびg(t)は、互いにパワーがほぼ等しくかつ直交する任意の二つの強度信号である。
【0014】
【発明の実施の形態】
本発明の一実施形態に係る法線ベクトルの取得システムを以下に説明する。このシステムは、光源1と、センサ部2と、解析部3とを主な要素として備えている(図1参照)。
【0015】
光源1は、第1発光部11と、第2発光部12と、第3発光部13と、駆動部14と、発振器15とを備えている。第1〜第3発光部11〜13は、それぞれ、対象物5に対して光を発するものである。第1〜第3発光部11〜13から発せられる光は、互いに同じ周波数ωでかつ2/3πずつ位相が異なる正弦波状に強度変調されている。さらに、第1〜第3発光部11〜13は、正三角形の頂点となる位置に配置されている。したがって、各発光部11〜13の位置とそれぞれの発光強度は、図2のように座標系を取ると、下記表1のようになる。
【表1】
表1においてs1、s2、s3は、第1〜第3発光部11〜13に対応している。図2には、対象物5の一部も模式的に記載されている。
【0016】
第1〜第3発光部11〜13は、任意のLEDを用いることにより容易に構成できる。駆動部14は、第1〜第3の発光部11〜13に、発振器15で生成された信号に従って、それぞれ駆動電流を供給するものである。発振器15は、所定の周波数ωおよび位相(例えば初期位相がそれぞれ0、2/3π、4/3π)の三つの正弦波状信号を駆動部14に送るようになっている。
【0017】
センサ部2は、対象物5によって反射された、前記光源1からの光を受光するものである。センサ部2の動作を説明するための単純化した回路図を図3に示す。実際には、各画素についてこの回路が配置されている。センサ部2には、参照信号vk(t)(kは1,2,3のいずれか)がそれぞれのトランジスタに供給されている。センサ部2は、受光した光の強度信号と第1〜第3参照信号とのそれぞれの時間相関による第1〜第3相関信号Voutk(kは1,2,3のいずれか)を生成して、解析部3に出力する構成となっている。参照信号は、互いに同じ周波数ωでかつ2/3πずつ位相が互いに異なる正弦波状とされている。本実施形態では、発振器15から参照信号を取得している(図1参照)。したがって、参照信号と発光部11〜13からの光の強度信号とは、同じ周波数ωとなっている。ある画素(i,j)におけるk番目の相関信号は、下記式で表すことができる。
ただし、fi,j,k(t):第k(kは1、2、3のいずれか)の相関信号、t、τ:時間、T:単位時間、vk:第k(kは1、2、3のいずれか)の参照信号、Ii,j(τ):受光した光の強度信号である。
【0018】
解析部3は、ADコンバータ31とコンピュータ32とを備えている(図1参照)。ADコンバータ31は、センサ部2で生成されたアナログの相関信号をデジタル化してコンピュータ32に送るものである。コンピュータ32は、センサ部2によって得られた第1〜第3相関信号を用いて法線ベクトル情報を生成するもので、そのために必要なソフトウエアおよびハードウエアを備えている。原理的には、法線ベクトルの角度は、対象物5からの反射光の位相と強度とに符号化される。したがって、反射光を解析することにより、法線ベクトルの角度情報を得ることができる。詳しい解析動作は後述する。
【0019】
つぎに、本実施形態のシステムの動作、および、このシステムを用いた法線ベクトルの取得方法を説明する。
まず、第1〜第3発光部11〜13(つまり正三角形の頂点となる3点)から、対象物5に対して、互いに同じ周波数でかつ2/3πずつ位相が異なる正弦波状に強度変調された光をそれぞれ発する。このとき、発光部11〜13の位置と発光強度は、前記した表1の通りとなる。すると、このとき、三つの光の方向に対応した単位ベクトルlk(k=1,2,3)は以下のように表せる。
【0020】
対象物の表面を
のように表せるなら、対象物表面の法線ベクトルnは以下のようになる。
ただし、ここで、
である。
【0021】
対象物表面は等方反射(Lambertian reflectance)であると仮定する。さらに、対象物が座標系の原点近傍にあると仮定することにより、三つの光の方向が同じであると仮定する。すると、物体表面(x,y)における明るさI(x,y,t)は以下のように表せる。
ここで、記号Rは、位置(x,y)における反射率を示している。また、tanφ=L/Hである。したがって、原理的には、法線ベクトルの方位角(azimuth angle)を第2項の位相ψから、仰角(zenith angle)を第1項および第2項の振幅から得ることができる。
【0022】
一方、センサ部2においては、前記したとおり、互いに同じ周波数でかつ2/3πずつ位相が互いに異なる正弦波状とされた第1〜第3の参照信号vk(t)(k=1,2,3)を生成しておく。本実施形態では、参照信号は、前記したとおり、発振器15から取得している。このように、この明細書において、参照信号の生成とは、そのためだけに生成する場合以外にも、予め発生されている信号を利用する場合を含むものとする。
【0023】
ついで、センサ部2は、対象物5によって反射された、光源1からの光を、各画素において受光する。センサ部2は、さらに、受光した光の強度信号と第1〜第3参照信号とのそれぞれの時間相関による第1〜第3相関信号を生成する。各画素における第1〜第3相関信号Voutk(k=1,2,3)は、以下のようになる。
ここで用いた記号の意味は前記式(1)と同様である。ただし、Tは、具体的には、1フレーム時間を示している。各画素における時間で変化する光強度I(t)を次のように表すことができる。
【0024】
つぎに、前記のようにしてセンサ部2から出力された第1〜第3相関信号を、ADコンバータ31によりデジタル化し、コンピュータ32に送る。コンピュータ32では、次の原理に従い、法線ベクトル情報を生成する。
【0025】
まず、相関出力gk(kは1,2,3のいずれか)は、以下のように表せる。
ここでは、定常強度(stationary intensity)Eは除外されている。また、ξk(kは1,2,3のいずれか)は、残存ノイズを表している。残存ノイズの影響を最小化するために、最小自乗法を用いる。すなわち、まず、
と置く。このJをFおよびψで偏微分し、それを零とすることによって、前記(9)式における位相ψ、振幅Fおよび定常強度Eを、以下のように得ることができる。
【0026】
前記(6)式および(8)式により、法線ベクトルの方位角Φと仰角Θとを以下のように得ることができる。
したがって、本実施形態のシステムにより、法線ベクトルの情報を取得することができる。
【0027】
仮に背景光I0(t)が存在するとすれば、背景光の強度変調周波数は、参照信号とは異なる。この場合、法線ベクトルは次の原理により計算される。まず、対象物5による反射光の強度は、次のように表せる。
【0028】
この(16)式におけるE1は、背景光の影響を受けているので、(15)式におけるEとして用いることができない。そこで、この実施形態では、同位相の正弦波で強度変調した光を光源1からさらに発する。この場合の、対象物5による反射光の強度は、次のように表せる。
【0029】
前記の式(16)と式(17)とから、方位角Φと仰角Θとを下記のように計算できる。
【0030】
したがって、この実施形態によれば、時間変化する背景光があっても、それと参照信号との間に相関がなければ、法線ベクトルを精度良く取得できるという利点がある。ここで、本実施形態では、(16)式におけるF1と(17)式におけるF2とを取得するために、2フレーム分の画像取得が必要になる。しかしながら、前記した従来法では、時間変化する背景光の影響を除去することができない。また、従来法では、定常の背景光であれば影響除去も可能であるが、4フレーム分の画像を取得する必要がある。この実施形態では、2フレーム分の画像取得だけによって、時間変化する背景光の影響をも除去できるという利点がある。
【0031】
本実施形態に従って取得した法線ベクトル情報を認証情報として用いることもできる。この場合、写真と実物とでは、法線ベクトル情報が全く異なるので、なりすましに強い認証を行うことができる。認証に用いる対象物としては、例えば顔全体や特定の部分(例えば耳)を用いることができる。耳の形状は、個人による差が大きいので、認証に適切である。また、この認証方法では、対象者への負担が少なく、しかも高速での処理が可能であるという利点もある。
【0032】
さらに、本実施形態に従って取得した法線ベクトル情報を用いて、立体を生成することもできる。法線ベクトルは、ある領域における傾斜情報であることから、この傾斜をつなぎ合わせることで、立体を得ることができる。
【0033】
なお、前記した実施形態では、第1〜第3発光部11〜13から、互いに同じ周波数でかつ2/3πずつ位相が異なる正弦波状に強度変調された光を発するものとした。しかしながら、これらの光は、必ずしも正弦波状に強度変調されている必要はなく、以下の条件を満たす三相信号であればよい。
(条件)
【0034】
ここで、これらのhm(t)(mは1,2,3のいずれか)は、第m(mは1,2,3のいずれか)発光部からの光の強度信号、tは時間、f(t)およびg(t)は、互いに直交する任意の二つの強度信号である。f(t)とg(t)とは、互いにパワーが等しいことが、得られる法線ベクトル情報の精度を上げるためには好ましい。両者のパワーをどの程度等しくするかは、目標とする精度に応じて設定できる事項である。この場合、参照信号も、前記条件を満たす必要がある。
【0035】
前記した実施形態は、前記の条件において、
とした例に相当する。ここでωは角周波数である。
【0036】
この場合は、前記したhmは、
と表せる。これは、前記実施形態における光の三相信号と等価である。
【0037】
【実験例】
(実験例1)
前記実施形態の方法により、一辺52mmの立方体の法線ベクトルを取得した。結果を図4に示す。同図(a)は強度画像、同図(b)は位相画像、同図(c)は法線ベクトル図である。立方体の同じ面におけるベクトルの方位角および仰角は同じになっている。なお、強度画像とは、反射光の強度差を濃淡に置き換えて表した画像であり、位相画像とは、反射光の時間変調成分の振幅差および位相差を濃淡に置き換えて表した画像である。
【0038】
(実験例2)
前記実施形態の方法により、直径45mmの球体の法線ベクトルを取得した。結果を図5に示す。同図(a)は強度画像、同図(b)は位相画像、同図(c)は法線ベクトル図である。球の中心から外側に進むにつれてベクトルの長さが長くなっている。これにより、球体の法線ベクトル情報をほぼ取得できていることが判る。
【0039】
(実験例3)
前記実施形態の方法により、人間の顔の法線ベクトルを取得した。結果を図6に示す。同図(a)は強度画像、同図(b)は位相画像、同図(c)は法線ベクトル図である。顔のように複雑な凹凸のある形状であっても、法線ベクトル情報をほぼ取得できていることが判る。
【0040】
(実験例4)
前記実施形態の方法により、表面反射率の異なる直方体の法線ベクトルを取得した。結果を図7に示す。同図(a)は強度画像、同図(b)は位相画像、同図(c)は法線ベクトル図である。同図(a)にある通り、表面に明部と暗部とがある。同図(c)にある通り、このように表面反射率の異なる形状であっても、法線ベクトル情報をほぼ取得できていることが判る。
【0041】
(実験例5)
前記実施形態の方法により、背景光がある場合に、球体の法線ベクトルを取得した。図8(a)は入射光(三つの光の混合光)の強度、同図(b)は背景光強度、同図(c)はある位置での反射光強度である。背景光の周波数は、入射光とは明らかに異なっている。この条件下で法線ベクトルを取得した。その結果を図9に示す。同図(a)は強度画像、同図(b)は位相画像、同図(c)は法線ベクトル図である。同図(c)にある通り、このように背景光が存在する状況であっても、法線ベクトル情報をほぼ取得できていることが判る。
【0042】
(実験例6)
前記実施形態の方法により、球体の法線ベクトルを取得し、さらに、その法線ベクトル情報を用いて、球の立体形状を再現した。その結果を図10に示す。球の形状がほぼ再現されていることが判る。
【0043】
(実験例7)
前記実施形態の方法により、人間の顔の法線ベクトルを取得し、さらに、その法線ベクトル情報を用いて、顔の立体形状を再現した。その結果を図11に示す。顔の形状がほぼ再現されていることが判る。
【0044】
なお、前記実施形態および実施例の記載は単なる一例に過ぎず、本発明に必須の構成を示したものではない。各部の構成は、本発明の趣旨を達成できるものであれば、上記に限らない。
【0045】
たとえば、前記した各実施形態における構成要素は、機能要素として存在していればよく、装置または部品としては、他の要素と統合されていてもよく、また、複数の部品によって一つの要素が実現されていてもよい。さらに機能要素の実現方法としては、ハードウエアを用いても、コンピュータソフトウエアを用いてもよい。
【0046】
【発明の効果】
本発明の法線ベクトル取得システムおよび取得方法によれば、対象物表面の分光反射率が未知であっても、法線ベクトルの取得が可能となる。さらに、不均一な分光反射率を有する対象物においても、法線ベクトルの取得が可能である。さらに、適切なセンサを用いれば、法線ベクトルをリアルタイムで取得することも可能である。また、得られた法線ベクトルを用いることにより、認証や立体生成も可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る法線ベクトル取得システムの概略的な構成を示す説明図である。
【図2】第1〜第3発光部の配置関係と座標の取り方を説明するための説明図である。
【図3】センサ部の動作を説明するための説明図である。
【図4】実験例1の実験結果を示す図であって、図(a)は強度画像、図(b)は位相画像、図(c)は法線ベクトル図である。
【図5】実験例2の実験結果を示す図であって、図(a)は強度画像、図(b)は位相画像、図(c)は法線ベクトル図である。
【図6】実験例3の実験結果を示す図であって、図(a)は強度画像、図(b)は位相画像、図(c)は法線ベクトル図である。
【図7】実験例4の実験結果を示す図であって、図(a)は強度画像、図(b)は位相画像、図(c)は法線ベクトル図である。
【図8】実験例5の実験条件を説明する図であって、図(a)は入射光(三つの光の混合光)の強度、図(b)は背景光強度、図(c)はある位置での反射光強度を示すグラフである。各グラフにおいて横軸は時間、縦軸は強度を示している。
【図9】実験例5の実験結果を示す図であって、図(a)は強度画像、図(b)は位相画像、図(c)は法線ベクトル図である。
【図10】実験例6の実験結果を示す図である。
【図11】実験例7の実験結果を示す図である。
【符号の説明】
1 光源
11 第1発光部
12 第2発光部
13 第3発光部
14 駆動部
15 発振器
2 センサ部
3 解析部
31 ADコンバータ
32 コンピュータ
5 対象物
Claims (6)
- 光源と、センサ部と、解析部とを備え、
前記光源は、第1〜第3発光部を備えており、前記第1〜第3発光部は、それぞれ、対象物に対して光を発するものであり、前記第1〜第3発光部から発せられる光は、互いに同じ周波数でかつ2/3πずつ位相が異なる正弦波状に強度変調されており、さらに、前記第1〜第3発光部は、正三角形の頂点となる位置に配置されており、
前記センサ部は、前記対象物によって反射された前記光を受光し、受光した光の強度信号と第1〜第3参照信号とのそれぞれの時間相関による第1〜第3相関信号を生成する構成となっており、前記参照信号は、互いに同じ周波数でかつ2/3πずつ位相が互いに異なる正弦波状とされており、
前記解析部は、前記第1〜第3相関信号を用いて法線ベクトル情報を生成するものである
ことを特徴とする法線ベクトルの取得システム。 - 前記センサ部における前記光の受光は、各画素において行われることを特徴とする請求項1又は2に記載の法線ベクトルの取得システム。
- 光源と、センサ部と、解析部とを備え、
前記光源は、第1〜第3発光部を備えており、前記第1〜第3発光部は、それぞれ、対象物に対して光を発するものであり、前記第1〜第3発光部から発せられる光の強度変調は、下記条件を満たしており、さらに、前記第1〜第3発光部は、正三角形の頂点となる位置に配置されており、
前記センサ部は、前記対象物によって反射された前記光を受光し、受光した光の強度信号と第1〜第3参照信号とのそれぞれの時間相関による第1〜第3相関信号を生成する構成となっており、前記参照信号は、下記条件を満たしており、
前記解析部は、前記第1〜第3相関信号を用いて法線ベクトル情報を生成するものである
ことを特徴とする法線ベクトルの取得システム。
(条件)
ここで、hm(t)(mは1,2,3のいずれか)は、第m(mは1,2,3のいずれか)発光部からの光の強度信号、tは時間、f(t)およびg(t)は、互いにパワーがほぼ等しくかつ直交する任意の二つの強度信号である。 - 次のステップを備える法線ベクトルの取得方法:
(1)正三角形の頂点となる3点から、互いに同じ周波数でかつ2/3πずつ位相が異なる正弦波状に強度変調された光を、対象物に対して、それぞれ発するステップ;
(2)互いに同じ周波数でかつ2/3πずつ位相が互いに異なる正弦波状とされた第1〜第3の参照信号を生成するステップ;
(3)前記対象物によって反射された前記光を受光し、受光した光の強度信号と前記第1〜第3参照信号とのそれぞれの時間相関による第1〜第3相関信号を生成するステップ;
(4)前記第1〜第3相関信号を用いて法線ベクトル情報を生成するステップ。 - 次のステップを備える法線ベクトルの取得方法:
(1)正三角形の頂点となる3点から、下記条件を満たす光を、対象物に対して、それぞれ発するステップ;
(2)前記対象物によって反射された前記光を受光し、受光した光の強度信号と下記条件を満たす第1〜第3参照信号とのそれぞれの時間相関による第1〜第3相関信号を生成するステップ;
(3)前記第1〜第3相関信号を用いて法線ベクトル情報を生成するステップ。
(条件)
ここで、hm(t)(mは1,2,3のいずれか)は、第m(mは1,2,3のいずれか)発光部からの光の強度信号、tは時間、f(t)およびg(t)は、互いにパワーがほぼ等しくかつ直交する任意の二つの強度信号である。
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