JP4286531B2 - Bacteria Gram stain discrimination method - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、微生物のグラム染色性を簡単な操作で判別する方法に関する。
【0002】
【従来技術】
微生物を取り扱う際には、その微生物の属および種を同定する必要があり、この微生物の同定において最初に行われるのが、その微生物のグラム染色性に関する試験である。このグラム染色性の結果によってこの微生物について次に行われる同定操作が異なってくる。
【0003】
従って、細菌についての最初の同定段階であるグラム染色性の判別法は、迅速かつ正確である必要がある。
この細菌のグラム染色性の判別法は、クリスチャングラムによって見出されたものであり、このグラム染色性の判別法はその後、改良が重ねられているが、いずれの方法も、熱固定した塗抹細胞を塩基性のクリスタル紫と、次いで希薄ヨード溶液で染色し、次いで標本を有機溶媒で短時間処理することによりグラム陽性細胞は脱色に対して抵抗性があり、濃い青紫色に染まったままであるが、グラム陰性細胞は急速に完全脱色され、第3溶液(フクシン、サフラニンなど)で染色することで、青紫色もしくは青色で両者を判別する。この従来のグラム染色性の判別法では、増殖細胞を用いることが必須である。
【0004】
このように従来の方法では、判別に非常に多くの工程を経すると共に各工程を実施するには熟練を要するという問題がある。
従って、細菌のグラム染色性の同定に関してより簡便な方法の開発が望まれていた。
【0005】
【発明の目的】
本発明は、細菌のグラム染色性を容易に同定することができる方法を提供することを目的としている。
【0006】
【発明の概要】
本発明の細菌のグラム染色性判別法は、アルカリ金属の水酸化物の水溶液に、クリスタルバイオレット、塩基性フクシン、ゲンチアナバイオレットB、および、ゲンチアナバイオレットRよりなる群から選ばれる少なくとも一種類の塩基性色素溶液を加えた判別液に、細菌を添加混合し、該混合液の退色によりグラム陰性菌とグラム陽性菌とを峻別することを特徴としている。
本発明の判別法において、アルカリ金属の水酸化物としては、水酸化カリウム
および/または水酸化ナトリウムを用いることが好ましい。
【0008】
さらに、本発明では、判別液のpH値を、12以上に調整して使用することが好ましい。
このような塩基性色素溶液中における塩基性色素の濃度は、本発明では好ましくは0.01〜0.2重量%の範囲内に調整される。
本発明の細菌のグラム染色性を、塩基性色素の水溶液と水酸化アルカリ金属の水溶液とを用いて、塩基性色素に対するグラム陽性菌とグラム陰性菌の退色性の差を利用して峻別するものであり、顕微鏡などの特殊な装置を必要とせず、しかも操作が著しく簡単である。このように特異な装置を必要とせず操作が簡単であるけれども、グラム陽性菌とグラム陰性菌とを判別する精度は高い。
【0009】
【発明の具体的な説明】
次に本発明のグラム染色性判別法について具体的に説明する。
本発明のグラム染色性判別法は、細菌のグラム染色性を簡易な方法で判別するものであり、アルカリ金属の水酸化物の水溶液と塩基性色素の水溶液とを用いる。
【0010】
本発明の方法で使用するアルカリ金属の水酸化物としては、周期律表第IA属の金属の水酸化物であり、具体的には水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなどを挙げることができる。これらの中でも本発明では水酸化ナトリウムおよび水酸化カリウムを単独であるいは組み合わせて使用することができる。この水酸化ナトリウムと水酸化カリウムとを比較すると、水酸化カリウムを用いた場合によりグラム染色性が判別しやすい傾向がある。
【0011】
上記のようなアルカリ金属の水酸化物は、水に溶解して水溶液として使用する。本発明では、この水溶液中におけるアルカリ金属の水酸化物の濃度が通常は0.1〜10重量/容量%、好ましくは1〜5重量/容量%、特に好ましくは2〜4重量/容量%になるように調整される。
これとは別に、塩基性色素の水溶液を調製する。本発明で使用することができる塩基性色素としては、ゲンチアナヴァイオレット、塩基性フクシン、オーラミン、クリスタルバイオレット、サフラニン、トルイジンブルー、ニュートラルレッド、ビスマルクブラウン、メチレンブルー、メチレンヴァイオレットおよびローダミンのうちのいずれかの色素を使用することが好ましい。
【0012】
特に本発明では、ゲンチアナヴァイオレット、塩基性フクシン、クリスタルバイオレットのいずれかを使用することが好ましい。なお、ゲンチアナヴァイオレットには、ゲンチアナヴァイオレットR、ゲンチアナヴァイオレットBなどがあるが、本発明ではこれらのいずれをも使用することができる。
これらの塩基性色素は、水に溶解して水溶液として使用する。本発明では、水溶液中におけるこの塩基性色素の濃度が、通常は0.001〜1.000重量/容量%、好ましくは0.005〜0.500重量/容量%、特に好ましくは0.010〜0.150重量/容量%の範囲内になるように調製される。なお、この塩基性色素の水溶液中における濃度は、この塩基性色素水溶液を上述のアルカリ金属の水酸化物の水溶液に添加して使用することから、上記よりも濃度の高い水溶液を調製して添加量を少なくすることもできるし、濃度を低くして添加量を多くすることもできる。
【0013】
本発明の判別法は、上記のようにして調製されたアルカリ金属の水酸化物の水溶液と、塩基性色素の水溶液とを用いて細菌のグラム染色性を判別する方法である。
即ち、本発明の方法では、例えば長さ100mm、直径10mmの試験管(内容積;約8.5ml)を使用した場合には、上記のようにして調製したアルカリ金属の水酸化物水溶液を0.1〜1ml、好ましくは0.3〜0.5mlを複数の容器に採取する。ここで容器に対する水溶液の量は、少なくとも色の判別が可能な量であり、例えば上記の試験管における液高さ(液量)と添加するアルカリ金属の水酸化物水溶液の量との関係を参照して、容器の容積に対応して液量を調整することができる。
【0014】
次いで、上記のようにして調製した塩基性色素の水溶液をそれぞれの容器に加えてすばやく攪拌して判別液を調製する。このときの塩基性色素の水溶液の添加量は各容器に1滴程度であり、この量は、容器に採取した水溶液中のアルカリ金属の水酸化物1mgに対して、塩基性色素0.001〜0.005mg、好ましくは0.002〜0.003mgに相当する。即ち、塩基性色素の水溶液1mlは、水滴数にすると約30滴程度であり、従って、塩基性色素水溶液の1滴は通常は約0.03ml程度であり、例えば0.08g/100mlの溶液中から採取した溶液1滴中には塩基性色素がおよそ20〜30μg程度含有されている。
【0015】
こうして調製された判別液は、通常はアルカリ性を示すが、本発明の判別法では、この判別液のpH値を12以上、好ましくは13以上にすることにより、判定精度が向上するので、必要により緩衝液を加えて、この判別液のpH値を上記のように調製することができる。
同定しようとする細菌を白金耳などで適量釣菌し、上記のようにして調製した判別液に投入して素早く混合する。
【0016】
ここで判別しようとする細菌は、細菌数105〜106個当たり、塩基性色素の量が通常は5〜50μg、好ましくは、9〜30μgの範囲内になるように釣菌し、判別液(0.33ml)中に通常は104〜107個、好ましくは105〜106個の細菌が存在するように釣菌する。
本発明の判別法では、上記のようにして調製した混合液(細菌が懸濁している判別液)の退色速度と、細菌を添加していない判別液(ブランク)の退色速度とを比較して、ブランクよりも退色速度が早いもの(液の色が消える細菌)はグラム陽性菌であり、ブランクと同等もしくはブランクよりも退色速度が遅いもの(液の色が消えない細菌)はグラム陰性菌である。即ち、アルカリ金属の水酸化物の水溶液に塩基性色素の水溶液を滴下した判別液は、調製当初はその色は変わらないが、グラム陽性菌を接菌すると、この判別液は急速に消色(退色)し、この退色速度は、判別液自体(なにも接菌しない判別液)の退色速度よりもはやくなる。この判別液自体も時間の経過と共に退色(消色)するが、通常は、グラム陽性菌を接菌した場合よりも退色に時間を要する。他方、グラム陰性菌を接菌すると、この判別液の退色速度は、判別液自体の有する退色速度よりも著しく遅くなる。なお、本発明で使用する判別液は、上述のように経時的に退色し、この退色速度は、グラム陽性菌を接菌した際の退色速度とそれほど大きな差はないので、ブランクの退色とグラム陽性菌を接菌した際の退色とがほぼ同時あるいはブランクの退色がグラム陽性菌を接菌した判別液よりも早くなることがある。しかしながら、このような場合であってもグラム陰性菌を接菌した判別液の退色状態とは著しい差があるので判別を誤ることは殆ど生じ得ない。また、このように判別が微妙な場合には、同定しようとする細菌と、標準的なグラム陰性菌およびグラム陽性菌とを同時に接菌して、グラム染色性を判別しようとしている細菌の退色状態をこれらの標準的な陽性菌および陰性菌の退色状態と比較することにその判別性の精度が著しく高くなる。
【0017】
即ち、本発明の方法によれば、本質的にブランクとの退色性の差から、グラム陽性菌とグラム陰性菌とを峻別することができるが、判別しようとする細菌およびブランクのほかに、定型的なグラム陽性菌(例えば、黄色ブドウ球菌)とグラム陰性菌(例えば、大腸菌、緑膿菌)などを同時に別に容器に入れた判別液に適量釣菌し、これらの菌におけるブランクに対する退色速度と、判別しようとする細菌の退色速度とを比較することにより、より正確に細菌のグラム染色性を判別することができる。
【0018】
なお、前述のように本発明の方法で使用するアルカリ金属の水酸化物の水溶液、塩基性色素の水溶液は、空気中の酸素などによって経時的にその特性が変化するので、用時新たに調製することが望ましい。
また、アルカリ金属の水酸化物の水溶液に塩基性色素の水溶液を添加した判別液は、経時的に退色するものであり、本発明の方法は、塩基性色素の水溶液を添加してからの退色性が、グラム陽性菌またはグラム陰性菌によって、促進するかあるいは遅延するかという特性をグラム染色性の判別基準にしていることから、判別液の調製、および、判別液への接菌は、同時に行うのが理想的であり、少なくとも調製工程および接菌工程において、これらの操作によって必要以上の時間差が生じないようにする。また、試験のために時間差が生じた場合には、判定に際しては、生じた時間差を考慮する必要がある。
【0019】
このように本発明によれば、細菌の同定の最初の段階で行われる細菌のグラム染色性を非常に簡単な方法でかつ正確に判別することができる。
【0020】
【発明の効果】
本発明によれば、非常に簡単な操作で細菌をグラム陽性菌とグラム陰性菌とに判別することができる。従って、未知の細菌の属および種を同定するための最初の段階において本発明の方法を採用することによって、細菌の同定を効率的に行うことができる。
【0021】
即ち、本発明の方法は、色素によって細菌を染色するのではなく、細菌により塩基性色素溶液の退色状態が変化するという細菌の特性を利用しているので、色素で細菌を染色しその状態を固定するという操作が不要であり、短時間で細菌のグラム染色性の判別が可能になった。従って、本発明によれば、同時に調製したブランクにおける色素の退色時間との対比から細菌のグラム染色性を判別するので、高価な装置あるいは複雑な装置を必要とせず、目視により細菌のグラム染色性を短時間で正確に判別することができ、この判別には特に熟練を必要とはしていない。
【0022】
【実施例】
次に本発明の細菌のグラム染色性の判別法について実施例を示して説明するが、本発明はこれらによって限定されるものではない。
【0023】
【実施例1】
水酸化カリウム(KOH)を3g秤量して、100mlのメスフラスコに入れ、蒸留水を加えて100mlとして3重量/容量%の水酸化カリウム溶液を調製した。これとは別に、クリスタルバイオレットB0.08gを秤量し、100mlのメスフラスコに入れ、上記と同様に蒸留水を加えて100mlとして、0.08重量/容量%のクリスタルバイオレット溶液を調製した。
【0024】
3本の試験管に、上記のようにして調製した水酸化カリウム水溶液0.3mlづつ入れ、次いで、上記クリスタルバイオレット溶液をスポイトに取り、それぞれの試験管に1滴ずつ滴下して素早く振盪して均一化して判別液を調製した。なお、この判別液のpH値は14であった。また、1滴の溶液に含有されるクリスタルバイオレットは約24μgである。
【0025】
上記試験管の一本に大腸菌(E.coli、グラム陰性菌)を白金耳で掬い取り投入し、他の一本の試験管には黄色ブドウ球菌(S.aureus、グラム陽性菌)を白金耳で掬い取り投入し、最後の試験管にはなにも入れずにこれらの試験管を振盪して、判別液の退色状態を観察した。なお、加えた細菌の数は、およそ105個程度である。
【0026】
上記のように操作することにより、およそ5秒でグラム陽性菌である黄色ブドウ球菌を投入した液の色が消え、次いで、ブランクとして何も加えなかった試験管の判別液の色が消え(およそ10秒後)、さらに、およそ15秒後にグラム陰性菌である大腸菌を投入した判別液の液色が消えた。
上記のようにグラム陰性菌とグラム陽性菌では、判別液の退色状態が明らかに相違し、細菌のグラム染色性を容易にかつ確実に峻別することができた。
【0027】
【実施例2】
実施例1において、水酸化カリウムに代えて水酸化ナトリウムを使用した以外は同様にして細菌のグラム染色性を調べた。
その結果、およそ5秒でグラム陽性菌である黄色ブドウ球菌を投入した液の色が消え、次いで、ブランクとして何も加えなかった試験管の判別液の色が消え(およそ10秒後)、さらに、およそ15秒後にグラム陰性菌である大腸菌を投入した判別液の液色が消えた。
【0028】
上記のようにグラム陰性菌とグラム陽性菌では、判別液の退色状態が明らかに相違し、細菌のグラム染色性を容易にかつ確実に峻別することができた。
【0029】
【実施例3】
実施例1において、水酸化カリウムに代えて水酸化リチウムを使用した以外は同様にして細菌のグラム染色性を調べた。
その結果、およそ10秒でブランクとして何も加えなかった試験管の判別液の色が消え、次いで数秒後にグラム陽性菌である黄色ブドウ球菌を投入した判別液、グラム陰性菌である大腸菌を投入した判別液の順で液色が消えた。
【0030】
上記のように水酸化リチウムを用いることによりグラム陰性菌とグラム陽性菌とを判別することはできたが、退色時間の差が小さく、水酸化カリウムを用いた場合よりは、判別しにくいことがわかった。
【0031】
【実施例4〜6】
実施例1において、クリスタルバイオレットに代えて塩基性フクシンを使用し、水酸化カリウム水溶液(実施例4)、水酸化ナトリウム(実施例5)、水酸化リチウム(実施例6)をそれぞれ独立に用いた以外は同様にして細菌のグラム染色性を調べた。
【0032】
その結果、水酸化カリウム水溶液(実施例4)、水酸化ナトリウム(実施例5)、水酸化リチウム(実施例6)のいずれを用いた場合においても、およそ5秒でグラム陽性菌である黄色ブドウ球菌を投入した液の色が消え、次いで、ブランクとして何も加えなかった試験管の判別液の色が消え(およそ10秒後)、さらに、およそ15秒後にグラム陰性菌である大腸菌を投入した判別液の液色が消えた。
【0033】
上記のように塩基性フクシンを用いることにより、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、水酸化リチウムのいずれを用いても、退色時間に差はなく、グラム陰性菌とグラム陽性菌とを峻別することができた。
【0034】
【実施例7〜8】
実施例1において、クリスタルバイオレットに代えてゲンチアナバイオレットBを使用し、水酸化カリウム水溶液(実施例7)、水酸化ナトリウム(実施例8)をそれぞれ独立に用いた以外は同様にして細菌のグラム染色性を調べた。
その結果、水酸化カリウム水溶液(実施例7)、水酸化ナトリウム(実施例8)のいずれを用いた場合においても、およそ5秒でグラム陽性菌である黄色ブドウ球菌を投入した液の色が消え、次いで、ブランクとして何も加えなかった試験管の判別液の色が消え(およそ10秒後)、さらに、およそ15秒後にグラム陰性菌である大腸菌を投入した判別液の液色が消えたが、水酸化カリウムおよび水酸化ナトリウムはその時間差が比較的大きかった。
【0035】
【実施例9】
実施例1において、クリスタルバイオレットに代えてゲンチアナバイオレットBを使用し、水酸化リチウムを用いた以外は同様にして細菌のグラム染色性を調べた。
その結果、およそ10秒でブランクとして何も加えなかった試験管の判別液の色が消え、次いで数秒後にグラム陽性菌である黄色ブドウ球菌を投入した判別液、グラム陰性菌である大腸菌を投入した判別液の順で液色が消えた。
【0036】
上記のように水酸化リチウムを用いることによりグラム陰性菌とグラム陽性菌とを判別することはできたが、退色時間の差が小さく、水酸化カリウムを用いた場合よりは、判別しにくいことがわかった。
【0037】
【実施例10〜12】
実施例1において、クリスタルバイオレットに代えてゲンチアナバイオレットRを使用し、水酸化カリウム水溶液(実施例10)、水酸化ナトリウム(実施例11)、水酸化リチウム(実施例12)をそれぞれ独立に用いた以外は同様にして細菌のグラム染色性を調べた。
【0038】
その結果、水酸化カリウム水溶液(実施例10)、水酸化ナトリウム(実施例11)、水酸化リチウム(実施例12)のいずれを用いた場合においても、およそ5秒でグラム陽性菌である黄色ブドウ球菌を投入した液の色が消え、次いで、ブランクとして何も加えなかった試験管の判別液の色が消え(およそ10秒後)、さらに、およそ15秒後にグラム陰性菌である大腸菌を投入した判別液の液色が消えたが、水酸化リチウムを用いた場合における時間差が最も大きく、水酸化カリウムおよび水酸化ナトリウムを用いた場合と比較すると判別が容易であった。
【0039】
【比較例1〜3】
実施例1において、クリスタルバイオレットに代えて食用黄色5号(比較例1)、食用赤色3号(比較例2)、食用緑色3号(比較例3)を使用し、それぞれ水酸化カリウム水溶液、水酸化ナトリウム、水酸化リチウムを用いた以外は同様にして細菌のグラム染色性を調べようとしたが、判別はできなかった。
【0040】
【実施例13〜16】
実施例10において、ゲンチアナバイオレットRの濃度を0.03重量/容量%(実施例13)、0.05重量/容量%(実施例14)、0.08重量/容量%(実施例15)、0.10重量/容量%(実施例16)に代えた以外は同様にして細菌のグラム染色性判別を行った。
【0041】
その結果いずれの判別液でもグラム陰性菌とグラム陽性菌とを判別することは可能であったが、0.08重量/容量%(実施例15)が最も判別しやすく、0.03重量/容量%(実施例13)および0.10重量/容量%(実施例16)では時間差が小さくやや判別しにくかった。
【0042】
【実施例17】
実施例10において、緩衝液を加えて判別液のpH値をそれぞれ12.5、13.0、13.5、14.0、14.0以上して細菌のグラム染色性の判別を行ったところ、いずれの判別液でもグラム陰性菌とグラム陽性菌との判別は可能であったが、pH値が14.0以上の場合に最も判別が容易であり、pH値12.5の判別液を用いた場合、最も判別がしにくく、pH値13.0、13.5、14.0では総じて判別は容易であるが、値が高くなるに従って判別がより容易になる傾向がある。
【0043】
【実施例18】
実施例10において、グラム陽性菌としてBacilus属、グラム陰性菌としてBurkholderia cepacia、グラム陰性菌としてSerratia liquefaiensを使用した以外は同様にしてグラム染色性の試験を行ったが、いずれの細菌を用いた場合にも、グラム陰性菌とグラム陽性菌との判別は可能であった。
【0044】
上記のように、本発明の細菌のグラム染色性判別法によれば、非常に簡単な操作で細菌のグラム染色性を判別することができる。しかも、本発明の判別法は、細菌を染色するのではなく、細菌による判別液の退色時間の相違を視覚的に感知して判別するものであり、特別な装置も必要ではない。また、操作が簡単であり、特に本発明の判別法を実施するための熟練は必要としない。
【0045】
このような本発明の判別法は、殆ど全ての細菌に適応でき、判別の鮮明性に多少のばらつきはあるものの、確認した限りにおいては、得られた結果は用いた細菌のグラム染色性と一致した。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a method for discriminating the gram stainability of microorganisms with a simple operation.
[0002]
[Prior art]
When handling a microorganism, it is necessary to identify the genus and species of the microorganism, and the first step in identifying the microorganism is a test on the gram stainability of the microorganism. The identification operation to be performed next for this microorganism varies depending on the result of the Gram stainability.
[0003]
Therefore, the Gram stain discrimination method, which is the first identification step for bacteria, needs to be quick and accurate.
This method of distinguishing Gram stain of bacteria was found by Christian Gram, and this Gram stain distinguishing method has been improved since then, but both methods are heat-fixed smear cells. By staining the sample with basic crystal purple and then with a dilute iodine solution, and then treating the specimen with an organic solvent for a short time, the Gram-positive cells are resistant to decolorization and remain stained in a deep blue-purple color. Gram-negative cells are rapidly and completely decolored and stained with a third solution (fuchsin, safranin, etc.), so that both are discriminated by blue-violet or blue. In this conventional method for distinguishing Gram stain, it is essential to use proliferating cells.
[0004]
As described above, the conventional method has a problem that it takes a great number of steps for discrimination and requires skill to perform each step.
Therefore, it has been desired to develop a simpler method for identifying the gram stainability of bacteria.
[0005]
OBJECT OF THE INVENTION
An object of the present invention is to provide a method capable of easily identifying the gram stainability of bacteria.
[0006]
Summary of the Invention
According to the method for distinguishing Gram stain of bacteria of the present invention, an aqueous solution of an alkali metal hydroxide is at least one basic substance selected from the group consisting of crystal violet, basic fuchsin, gentian violet B, and gentian violet R. Bacteria are added to and mixed with the discrimination solution to which the dye solution has been added, and Gram-negative bacteria and Gram-positive bacteria are differentiated by fading of the mixture.
In the discrimination method of the present invention, it is preferable to use potassium hydroxide and / or sodium hydroxide as the alkali metal hydroxide.
[0008]
Furthermore, in the present invention, the pH value of the discrimination liquid is preferably adjusted to 12 or more.
In the present invention, the concentration of the basic dye in such a basic dye solution is preferably adjusted within the range of 0.01 to 0.2% by weight.
The gram-staining property of the bacterium of the present invention is discriminated by using the difference in fading between gram-positive and gram-negative bacteria with respect to the basic dye using an aqueous solution of a basic dye and an aqueous alkali metal hydroxide. It does not require special equipment such as a microscope and is extremely easy to operate. Although the operation is simple and does not require a specific device, the accuracy of discriminating between gram-positive bacteria and gram-negative bacteria is high.
[0009]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Next, the Gram staining determination method of the present invention will be specifically described.
The Gram stain determination method of the present invention is to determine the Gram stain property of bacteria by a simple method, and uses an aqueous solution of an alkali metal hydroxide and an aqueous solution of a basic dye.
[0010]
The alkali metal hydroxide used in the method of the present invention is a metal hydroxide of Group IA of the periodic table, and specifically includes lithium hydroxide, sodium hydroxide, potassium hydroxide and the like. Can do. Among these, in the present invention, sodium hydroxide and potassium hydroxide can be used alone or in combination. When this sodium hydroxide and potassium hydroxide are compared, there is a tendency that Gram dyeability is easily discriminated when potassium hydroxide is used.
[0011]
The alkali metal hydroxide as described above is dissolved in water and used as an aqueous solution. In the present invention, the concentration of the alkali metal hydroxide in the aqueous solution is usually 0.1 to 10% by weight / volume%, preferably 1 to 5% weight / volume%, particularly preferably 2 to 4% weight / volume%. It is adjusted to become.
Separately, an aqueous solution of a basic dye is prepared. The basic dye that can be used in the present invention is any one of gentian violet, basic fuchsin, auramin, crystal violet, safranine, toluidine blue, neutral red, bismarck brown, methylene blue, methylene violet and rhodamine. Is preferably used.
[0012]
In the present invention, it is particularly preferable to use any one of gentian violet, basic fuchsin, and crystal violet. The gentian violet includes gentian violet R and gentian violet B, and any of these can be used in the present invention.
These basic dyes are dissolved in water and used as an aqueous solution. In the present invention, the concentration of the basic dye in the aqueous solution is usually 0.001-1.000 wt / vol%, preferably 0.005-0.500 wt / vol%, particularly preferably 0.010- It is prepared to be in the range of 0.150% weight / volume. The concentration of this basic dye in the aqueous solution is determined by adding this basic dye aqueous solution to the above-mentioned alkali metal hydroxide aqueous solution. The amount can be reduced, or the concentration can be lowered to increase the amount added.
[0013]
The discriminating method of the present invention is a method for discriminating the Gram stainability of bacteria using an aqueous solution of an alkali metal hydroxide prepared as described above and an aqueous solution of a basic dye.
That is, in the method of the present invention, for example, when a test tube having a length of 100 mm and a diameter of 10 mm (internal volume; approximately 8.5 ml) is used, the alkali metal hydroxide aqueous solution prepared as described above is reduced to 0. Collect 1 to 1 ml, preferably 0.3 to 0.5 ml in multiple containers. Here, the amount of the aqueous solution with respect to the container is at least an amount capable of distinguishing the color. For example, see the relationship between the liquid height (liquid amount) in the test tube and the amount of the alkali metal hydroxide aqueous solution to be added. Thus, the liquid volume can be adjusted in accordance with the volume of the container.
[0014]
Next, an aqueous solution of the basic dye prepared as described above is added to each container and rapidly stirred to prepare a discrimination liquid. At this time, the addition amount of the aqueous solution of the basic dye is about one drop in each container, and this amount is 0.001 to 0.001 to 1 mg of the alkali metal hydroxide in the aqueous solution collected in the container. It corresponds to 0.005 mg, preferably 0.002 to 0.003 mg. That is, 1 ml of the basic dye aqueous solution is about 30 drops in terms of the number of water drops. Therefore, one drop of the basic dye aqueous solution is usually about 0.03 ml, for example, in a solution of 0.08 g / 100 ml. About 1 to 30 μg of basic dye is contained in one drop of the solution collected from 1).
[0015]
The discriminating solution thus prepared usually shows alkalinity, but in the discriminating method of the present invention, the determination accuracy is improved by setting the pH value of the discriminating solution to 12 or more, preferably 13 or more. By adding a buffer solution, the pH value of this discrimination solution can be prepared as described above.
An appropriate amount of the bacteria to be identified is caught with a platinum loop or the like, and is put into the discrimination solution prepared as described above and mixed quickly.
[0016]
The bacteria to be discriminated here are fished so that the amount of the basic dye is usually in the range of 5 to 50 μg, preferably 9 to 30 μg per 10 5 to 10 6 bacteria. (0.33 ml) is usually fished so that 10 4 to 10 7 bacteria, preferably 10 5 to 10 6 bacteria are present.
In the discrimination method of the present invention, the color fading speed of the mixed liquid (discrimination liquid in which bacteria are suspended) prepared as described above is compared with the fading speed of the discrimination liquid not added with bacteria (blank). , Those with a fading speed faster than the blank (bacteria whose liquid color disappears) are Gram-positive bacteria, and those with the same or slower color fading speed as the blank (bacteria whose liquid color does not disappear) are Gram-negative bacteria. is there. That is, the color of the discrimination liquid in which an aqueous solution of a basic dye is dropped into an aqueous solution of an alkali metal hydroxide is not changed at the beginning of preparation. However, when a Gram-positive bacterium is contacted, this discrimination liquid rapidly disappears ( This fading speed is no longer than the fading speed of the discriminating liquid itself (the discriminating liquid that does not contact anything). This discriminating solution itself also fades (decolors) with the passage of time, but normally it takes more time for fading than when Gram-positive bacteria are contacted. On the other hand, when Gram-negative bacteria are in contact, the color fading speed of the discrimination liquid is significantly slower than the fading speed of the discrimination liquid itself. The discriminating solution used in the present invention fades with time as described above, and this fading rate is not so different from the fading rate when gram-positive bacteria are contacted. The color fading when the positive bacteria are contacted may be almost the same time or the color fading of the blank may be faster than the discrimination liquid that has contacted the gram positive bacteria. However, even in such a case, since there is a significant difference from the color fading state of the discrimination liquid that has come into contact with the Gram-negative bacteria, it is hardly possible to make a discrimination mistake. Also, if the discrimination is subtle in this way, the fading state of the bacteria trying to discriminate Gram staining by simultaneously contacting the bacteria to be identified with standard Gram-negative and Gram-positive bacteria. Compared with the color fading state of these standard positive bacteria and negative bacteria, the accuracy of the discrimination becomes remarkably high.
[0017]
That is, according to the method of the present invention, Gram-positive bacteria and Gram-negative bacteria can be differentiated from the fading difference from the blank, but in addition to the bacteria and blanks to be distinguished, A suitable amount of gram-positive bacteria (for example, Staphylococcus aureus) and Gram-negative bacteria (for example, Escherichia coli, Pseudomonas aeruginosa), etc. at the same time in different containers, By comparing the discoloration rate of the bacteria to be discriminated, it is possible to more accurately determine the Gram stainability of the bacteria.
[0018]
As described above, the alkali metal hydroxide aqueous solution and the basic dye aqueous solution used in the method of the present invention change over time due to oxygen in the air and so on. It is desirable to do.
In addition, a discrimination liquid in which an aqueous solution of a basic dye is added to an aqueous solution of an alkali metal hydroxide fades with time, and the method of the present invention fades after adding an aqueous solution of a basic dye. The determination of the Gram staining property is based on the property that the property is promoted or delayed by Gram-positive or Gram-negative bacteria. Ideally, it is performed so that at least the preparation step and the bacterium contact step do not cause a time difference more than necessary. Further, when a time difference occurs due to the test, it is necessary to consider the generated time difference in the determination.
[0019]
As described above, according to the present invention, it is possible to accurately and accurately discriminate the gram stainability of bacteria performed at the first stage of bacterial identification.
[0020]
【The invention's effect】
According to the present invention, it is possible to distinguish bacteria as Gram-positive bacteria and Gram-negative bacteria with a very simple operation. Therefore, by adopting the method of the present invention in the first stage for identifying unknown bacterial genera and species, bacterial identification can be performed efficiently.
[0021]
That is, the method of the present invention does not stain bacteria with a dye, but utilizes the characteristic of bacteria that the discoloration state of the basic dye solution is changed by the bacteria. The operation of fixing is unnecessary, and the Gram stainability of bacteria can be determined in a short time. Therefore, according to the present invention, the bacteria Gram stainability is discriminated from the contrast with the fading time of the dye in the blank prepared at the same time. Therefore, no expensive device or complicated device is required, and the bacteria Gram stainability is visually observed. Can be accurately determined in a short time, and no particular skill is required for this determination.
[0022]
【Example】
Next, the method for discriminating the gram stainability of bacteria according to the present invention will be described with reference to examples, but the present invention is not limited thereto.
[0023]
[Example 1]
3 g of potassium hydroxide (KOH) was weighed and placed in a 100 ml volumetric flask, and distilled water was added to prepare 100 ml of a 3 wt / vol% potassium hydroxide solution. Separately, 0.08 g of crystal violet B was weighed and placed in a 100 ml volumetric flask, and distilled water was added to make 100 ml in the same manner as above to prepare a 0.08 weight / volume% crystal violet solution.
[0024]
Place 0.3 ml of the potassium hydroxide aqueous solution prepared as described above in three test tubes, then take the crystal violet solution into a dropper, drop it into each test tube and shake quickly. The discrimination liquid was prepared by homogenization. The pH value of this discrimination solution was 14. The crystal violet contained in one drop of the solution is about 24 μg.
[0025]
E. coli (E. coli, Gram-negative bacteria) is crammed into one of the above test tubes, and S. aureus (Gram-positive bacteria) is platinum-eared into the other test tube. Then, these test tubes were shaken without putting anything in the last test tube, and the color fading state of the discrimination liquid was observed. The number of added bacteria is about 10 5 .
[0026]
By operating as described above, the color of the liquid in which Staphylococcus aureus that is a Gram-positive bacterium was added disappeared in about 5 seconds, and then the color of the discrimination liquid in the test tube in which nothing was added as a blank disappeared (approximately 10 seconds later), and about 15 seconds later, the color of the discrimination solution into which E. coli, which is a Gram-negative bacterium, was added disappeared.
As described above, gram-negative bacteria and gram-positive bacteria were clearly different in the color fading state of the discrimination solution, and the gram staining ability of the bacteria could be distinguished easily and reliably.
[0027]
[Example 2]
In Example 1, the gram stainability of the bacteria was examined in the same manner except that sodium hydroxide was used instead of potassium hydroxide.
As a result, the color of the liquid in which Staphylococcus aureus that is a Gram-positive bacterium was added in about 5 seconds disappeared, and then the color of the discrimination liquid in the test tube to which nothing was added as a blank disappeared (after about 10 seconds). After about 15 seconds, the color of the discrimination solution into which Escherichia coli, which is a Gram-negative bacterium, was added disappeared.
[0028]
As described above, gram-negative bacteria and gram-positive bacteria were clearly different in the color fading state of the discrimination solution, and the gram staining ability of the bacteria could be distinguished easily and reliably.
[0029]
[Example 3]
In Example 1, the gram stainability of the bacteria was examined in the same manner except that lithium hydroxide was used instead of potassium hydroxide.
As a result, the color of the discriminating solution in the test tube in which nothing was added as a blank in about 10 seconds disappeared, and after several seconds, the discriminating solution into which Staphylococcus aureus as a gram-positive bacterium was added, and Escherichia coli as a gram-negative bacterium were introduced. The liquid color disappeared in the order of the discrimination liquid.
[0030]
Although it was possible to discriminate between gram-negative and gram-positive bacteria by using lithium hydroxide as described above, the difference in fading time is small, and it is harder to discriminate than when potassium hydroxide is used. all right.
[0031]
Examples 4 to 6
In Example 1, basic fuchsin was used instead of crystal violet, and potassium hydroxide aqueous solution (Example 4), sodium hydroxide (Example 5), and lithium hydroxide (Example 6) were used independently. Except for the above, the Gram stainability of the bacteria was examined in the same manner.
[0032]
As a result, when any of potassium hydroxide aqueous solution (Example 4), sodium hydroxide (Example 5), and lithium hydroxide (Example 6) is used, yellow grapes that are Gram-positive bacteria in about 5 seconds. The color of the solution containing the cocci disappeared, then the color of the discriminating solution in the test tube to which nothing was added as a blank disappeared (after about 10 seconds), and further, Escherichia coli, which is a Gram-negative bacterium, was introduced after about 15 seconds. The color of the discrimination liquid disappeared.
[0033]
By using basic fuchsin as described above, there is no difference in fading time regardless of whether potassium hydroxide, sodium hydroxide, or lithium hydroxide is used, and gram-negative and gram-positive bacteria can be distinguished. did it.
[0034]
Examples 7 to 8
Gram staining of bacteria in the same manner as in Example 1, except that gentian violet B was used instead of crystal violet, and an aqueous potassium hydroxide solution (Example 7) and sodium hydroxide (Example 8) were used independently. I examined the sex.
As a result, when using either an aqueous potassium hydroxide solution (Example 7) or sodium hydroxide (Example 8), the color of the solution into which Staphylococcus aureus that is a Gram-positive bacterium was added disappeared in about 5 seconds. Next, the color of the discriminating solution in the test tube to which nothing was added as a blank disappeared (after about 10 seconds), and further, the color of the discriminating solution into which Escherichia coli as a gram-negative bacterium was added disappeared after about 15 seconds. The time difference between potassium hydroxide and sodium hydroxide was relatively large.
[0035]
[Example 9]
In Example 1, gentian violet B was used in place of crystal violet, and the bacterial Gram stainability was examined in the same manner except that lithium hydroxide was used.
As a result, the color of the discriminating solution in the test tube in which nothing was added as a blank in about 10 seconds disappeared, and after several seconds, the discriminating solution into which Staphylococcus aureus as a gram-positive bacterium was added, and Escherichia coli as a gram-negative bacterium were introduced. The liquid color disappeared in the order of the discrimination liquid.
[0036]
Although it was possible to discriminate between gram-negative and gram-positive bacteria by using lithium hydroxide as described above, the difference in fading time is small, and it is harder to discriminate than when potassium hydroxide is used. all right.
[0037]
Examples 10-12
In Example 1, instead of crystal violet, Gentian Violet R was used, and potassium hydroxide aqueous solution (Example 10), sodium hydroxide (Example 11), and lithium hydroxide (Example 12) were used independently. Except for the above, the Gram stainability of the bacteria was examined in the same manner.
[0038]
As a result, when any of potassium hydroxide aqueous solution (Example 10), sodium hydroxide (Example 11), and lithium hydroxide (Example 12) is used, yellow grapes that are Gram-positive bacteria in about 5 seconds. The color of the solution in which the cocci were added disappeared, then the color of the discriminating solution in the test tube that had not been added as a blank disappeared (approximately 10 seconds later), and after approximately 15 seconds, E. coli, which was a gram-negative bacterium, was introduced. Although the liquid color of the discrimination liquid disappeared, the time difference when lithium hydroxide was used was the largest, and discrimination was easier compared with the case where potassium hydroxide and sodium hydroxide were used.
[0039]
[Comparative Examples 1-3]
In Example 1, edible yellow No. 5 (Comparative Example 1), edible red No. 3 (Comparative Example 2), and edible green No. 3 (Comparative Example 3) were used in place of Crystal Violet, respectively. An attempt was made to examine the Gram stainability of bacteria in the same manner except that sodium oxide and lithium hydroxide were used, but no discrimination was made.
[0040]
Examples 13 to 16
In Example 10, the concentration of gentian violet R was 0.03 weight / volume% (Example 13), 0.05 weight / volume% (Example 14), 0.08 weight / volume% (Example 15), Gram stainability of the bacteria was determined in the same manner except that the content was changed to 0.10 weight / volume% (Example 16).
[0041]
As a result, it was possible to discriminate between Gram-negative bacteria and Gram-positive bacteria with any discriminating solution, but 0.08 weight / volume% (Example 15) was the easiest to distinguish, and 0.03 weight / volume. % (Example 13) and 0.10% weight / volume (Example 16), the time difference was small and it was difficult to distinguish.
[0042]
[Example 17]
In Example 10, when the buffer solution was added and the pH value of the discrimination solution was 12.5, 13.0, 13.5, 14.0, 14.0 or more, respectively, the Gram staining property of the bacteria was discriminated. In any discriminant, it was possible to discriminate between Gram-negative bacteria and Gram-positive bacteria, but it was most easily discriminated when the pH value was 14.0 or higher, and the discriminant having a pH value of 12.5 was used. In such a case, it is most difficult to discriminate and it is easy to discriminate as a whole at pH values of 13.0, 13.5, and 14.0, but there is a tendency that discrimination becomes easier as the value increases.
[0043]
Example 18
In Example 10, the Gram staining test was performed in the same manner except that Bacilus was used as the Gram-positive bacterium, Burkholderia cepacia as the Gram-negative bacterium, and Serratia liquefaiens as the Gram-negative bacterium. In addition, it was possible to distinguish between gram-negative and gram-positive bacteria.
[0044]
As described above, according to the gram stainability determination method for bacteria of the present invention, the gram stainability of bacteria can be determined by a very simple operation. Moreover, the discrimination method of the present invention does not stain bacteria, but visually discriminates the difference in the fading time of the discrimination liquid due to bacteria, and does not require a special device. In addition, the operation is simple, and no skill is required for carrying out the discrimination method of the present invention.
[0045]
Such a discrimination method of the present invention can be applied to almost all bacteria, and although there is some variation in the sharpness of discrimination, as long as it is confirmed, the obtained result is consistent with the Gram staining property of the bacteria used. did.
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