JP4281192B2 - Internal combustion engine having an electromagnetically driven valve - Google Patents

Internal combustion engine having an electromagnetically driven valve Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、自動車などに搭載される内燃機関の動弁機構に関し、特に電磁力を利用して吸気弁及び排気弁を開閉駆動する電磁駆動式の動弁機構に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、自動車などに搭載される内燃機関では、吸排気弁の開閉駆動に起因した機械損失の防止、吸気のポンピング損失の防止、正味熱効率の向上等を目的として、電磁力を利用して吸気弁及び排気弁を開閉駆動する電磁駆動式の動弁機構の開発が進められている。
【0003】
このような電磁駆動式動弁機構としては、例えば、磁性体からなり吸気排気弁と連動して進退動作するアーマチャと、励磁電流が印加されたときにアーマチャを閉弁方向へ変位させる電磁力を発生する閉弁用電磁石と、励磁電流が印加されたときにアーマチャを開弁方向へ変位させる電磁力を発生する開弁用電磁石と、前記アーマチャを閉弁方向へ付勢する閉弁側戻しばねと、前記アーマチャを開弁方向へ付勢する開弁側戻しばねとを備えたものが知られている。
【0004】
このような電磁駆動式動弁機構では、従来の動弁機構のように機関出力軸(クランクシャフト)の回転力を利用して吸排気弁を開閉駆動させる必要がないため、吸排気弁の駆動に起因した機械損失が防止される。
【0005】
更に、上記したような電磁駆動式動弁機構によれば、機関出力軸の回転動作と独立して吸排気弁を開閉駆動させることが可能となるため、吸排気弁の開閉時期や開度を制御する場合の自由度が高い等、種々の利点がある。
【0006】
ところで、上記したような電磁駆動式動弁機構では、開弁用電磁石や閉弁用電磁石へ駆動電流を印加するための電気系に不具合が生じた場合や、吸排気弁やアーマチャの摺動摩擦の変化、もしくは気筒内の圧力の変化等が生じた場合に、吸気弁又は排気弁が正常に動作しないことがある。
【0007】
このような問題に対し、従来では、特開平10−47028号公報に記載された電磁弁型エンジンの制御装置が知られている。この公報に記載された電磁弁型エンジンの制御装置は、電磁力を利用して吸排気弁を開閉駆動する動弁機構を備えたエンジンにおいて、吸気弁およびまたは排気弁に異常が発生した場合、特に吸気弁およびまたは排気弁の電気系統に異常が発生した場合に、その吸気弁または排気弁を含む気筒の全ての吸排気弁を閉弁状態に保持し、吸気系から排気系への空気の吹き抜け、排気系から吸気系への排気の逆流、気筒内の既燃ガスや未燃混合気の吸気系への逆流、気筒内の未燃混合気の排気系への吹き抜け等の不具合を防止しようとするものである。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、電磁力を利用して吸気弁およびまたは排気弁を開閉駆動する電磁駆動式動弁機構を備えた内燃機関において、吸気弁又は排気弁が正常に動作しない場合に失火や排気エミッションの悪化等を防止することができる技術を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記したような課題を解決するために以下のような手段を採用した。すなわち、本発明に係る電磁駆動弁を有する内燃機関は
内燃機関の吸気ポートへ燃料を噴射する燃料噴射弁と、
内燃機関の吸気弁及び排気弁を電磁力によって開閉駆動する電磁駆動機構と、
前記吸気弁又は前記排気弁の何れか一方に開弁動作不良が発生した場合に、開弁動作不良を発生した弁を含む気筒について、前記吸気弁又は前記排気弁の他方の開弁動作を次のサイクルまで禁止するとともに次のサイクルの燃料噴射量を減量させる制御手段と、
備えることを特徴としている。
【0011】
吸気弁及び排気弁が電磁駆動機構により開閉駆動される内燃機関において、吸気弁が開弁動作不良に陥った場合は、該吸気弁を含む気筒内に十分な量のガスが吸入されない。このため、吸気弁が開弁動作不良に陥った気筒の排気行程時に排気弁が開弁されても、該気筒内から排出されるガスが殆どないばかりか、該気筒のピストンの上昇動作に起因したポンプ作用により他の気筒から排出される排気の流れ(排気脈動)に悪影響を及ぼす可能性がある。
【0012】
さらに、吸気弁が開弁動作不良に陥った気筒については、燃料噴射弁から噴射された燃料が該気筒内に吸入されずに次の吸気行程まで吸気ポート内に残留する。このため、次のサイクルにおいて燃料噴射弁から通常量の燃料が噴射されると、混合気が過剰なリッチ空燃比となり、失火や排気エミッションの悪化を招く虞がある。
【0013】
一方、吸気弁及び排気弁が電磁駆動機構により開閉駆動される内燃機関において、排気弁が開弁動作不良に陥った場合は、該排気弁を含む気筒内で燃焼された混合気(既燃ガス)が排出されずに残留する。このため、その後の吸気行程時に吸気弁が開弁されると、前記した既燃ガスが内燃機関の吸気系へ逆流する虞がある。
【0014】
さらに、吸気ポートへ燃料を噴射するタイプの内燃機関では、一般に、排気行程中に燃料噴射が行われる。このため、排気弁が開弁動作不良に陥った時点(排気行程時)では既に燃料噴射弁から燃料が噴射されていることになるが、その燃料は吸気行程時に気筒内に吸入されずに吸気ポートに残留する。よって、次のサイクルにおいて燃料噴射弁から通常量の燃料が噴射されると、吸気ポートに残留していた燃料と燃料噴射弁から新たに噴射された燃料とが気筒内に供給され、該気筒内が過剰なリッチ雰囲気となる。その結果、失火や排気エミッションの悪化等を招く虞がある。
【0015】
これに対し、本発明によれば、吸気弁又は排気弁の何れか一方が開弁動作不良に陥った気筒について、吸気弁又は排気弁の他方の開弁動作が次サイクルまで禁止されるとともに、次サイクルの燃料噴射量が減量されるため、上記した種々の不具合の発生を回避することができる。
【0016】
尚、本発明にかかる制御手段は、吸気弁又は排気弁の何れか一方に閉弁動作不良が発生した場合は、閉弁動作不良が発生した弁を含む気筒の全ての弁を閉弁状態に保持するとともに、該気筒に対する燃料噴射を禁止するようにしてもよい。
【0017】
吸気弁が閉弁動作不良に陥ると、吸気行程時に気筒内に供給された混合気が圧縮行程において吸気系へ逆流してしまい、そのような状況で点火栓が作動すると、気筒内から吸気系にかけて混合気が燃焼する可能性がある。また、排気弁が閉弁動作不良に陥ると、吸気行程時に気筒内に供給された混合気がそのまま排気系へ流出したり、排気行程時に排気系から吸気系へ排気が逆流する等の不具合を生じる。
【0018】
これに対し、吸気弁又は排気弁が閉弁動作不良に陥った場合に、その吸気弁又は排気弁を含む気筒の全ての弁が閉弁状態にされるとともに燃料噴射が禁止されると、上記したような不具合の発生を回避することができる。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る電磁駆動弁を有する内燃機関の具体的な実施態様について図面に基づいて説明する。
【0020】
図1は、本発明に係る電磁駆動弁を有する内燃機関の概略構成を示す図である。
図1に示す内燃機関1は、4つの気筒21を備えた4サイクルのガソリンエンジンである。
【0021】
前記内燃機関1は、4つの気筒21及び冷却水路1cが形成されたシリンダブロック1bと、このシリンダブロック1bの上部に固定されたシリンダヘッド1aとを備えている。
【0022】
前記シリンダブロック1bには、機関出力軸であるクランクシャフト23が回転自在に支持され、このクランクシャフト23は、各気筒21内に摺動自在に装填されたピストン22と連結されている。
【0023】
前記ピストン22の上方には、ピストン22の頂面とシリンダヘッド1aの壁面とに囲まれた燃焼室24が形成されている。前記シリンダヘッド1aには、燃焼室24に臨むよう点火栓25が取り付けられ、この点火栓25には、該点火栓25に駆動電流を印加するためのイグナイタ25aが接続されている。
【0024】
前記シリンダヘッド1aには、2つの吸気ポート26の開口端と2つの排気ポート27の開口端とが燃焼室24に臨むよう形成されるとともに、その噴孔が燃焼室24に臨むよう燃料噴射弁32が取り付けられている。
【0025】
前記シリンダヘッド1aには、前記吸気ポート26の各開口端を開閉する吸気弁28が進退自在に設けられている。各吸気弁28には、励磁電流が印加されたときに発生する電磁力を利用して前記吸気弁28を進退駆動する電磁駆動機構30(以下、吸気側電磁駆動機構30と記す)が取り付けられている。各吸気側電磁駆動機構30には、該吸気側電磁駆動30に励磁電流を印加するための駆動回路30a(以下、吸気側駆動回路30aと記す)が電気的に接続されている。
【0026】
前記シリンダヘッド1aには、前記排気ポート27の各開口端を開閉する排気弁29が進退自在に設けられている。各排気弁29には、励磁電流が印加されたときに発生する電磁力を利用して前記排気弁29を進退駆動する電磁駆動機構31(以下、排気側電磁駆動機構31と記す)が取り付けられている。前記排気側電磁駆動機構31には、該排気側電磁駆動機構31に駆動電力を供給する駆動回路31a(以下、排気側駆動回路31aと記す)が電気的に接続されている。
【0027】
ここで、吸気側電磁駆動機構30と排気側電磁駆動機構31の具体的な構成について述べる。尚、吸気側電磁駆動機構30と排気側電磁駆動機構31とは同様の構成であるため、吸気側電磁駆動機構30のみを例に挙げて説明する。
【0028】
吸気側電磁駆動機構30は、図2に示すように、円筒状に形成された非磁性体からなる筐体300を備えている。前記筐体300には、該筐体300の内径と略同一の外径を有する環状の軟磁性体からなる第1コア301と第2コア302とが所定の間隙を介して直列に配置されている。
【0029】
前記第1コア301において前記所定の間隙に臨む部位には、第1の電磁コイル303が把持されており、前記第2コア302において前記第1の電磁コイル303と対向する部位には第2の電磁コイル304が把持されている。これら第1及び第2の電磁コイル303、304は、前述した吸気側駆動回路30aと電気的に接続されるものとする。
【0030】
前記した所定の間隙には、前記筐体300の内径と略同一の外径を有する円板状の軟磁性体からなるアーマチャ305が設けられている。このアーマチャ305は、前記第1コア301の中空部に保持された第1スプリング306と、前記第2コア302の中空部に保持された第2スプリング307とによって軸方向へ進退自在に支持されている。
【0031】
尚、前記第1スプリング306と前記第2スプリング307の付勢力は、前記アーマチャ305が前記所定の間隙において前記第1コア301と前記第2コア302との中間の位置にあるときに釣り合うよう設定されるものとする。
【0032】
一方、吸気弁28は、燃焼室24における吸気ポート26の開口端に設けられた弁座200に着座もしくは離座することによって前記吸気ポート26を開閉する弁体28aと、その先端部が前記弁体28aに固定された円柱状の弁軸28bとから形成されている。
【0033】
前記弁軸28bは、前記シリンダヘッド1aに設けられた筒状のバルブガイド201によって進退自在に支持されている。前記弁軸28bの基端は、前記吸気側電磁駆動機構30の筐体300内に延出し、前記第2コア302の中空部を経て前記アーマチャ305に固定されている。
【0034】
尚、前記弁軸28bの軸方向の長さは、前記アーマチャ305が前記所定の間隙において前記第1コア301と前記第2コア302との中間位置に保持されているとき、すなわち前記アーマチャ305が中立状態にあるときに、前記弁体28aが全開側変位端と全閉側変位端との中間の位置(以下、中開位置と称する)に保持されるよう設定されるものとする。
【0035】
このように構成された吸気側電磁駆動機構30では、吸気側駆動回路30aから第1の電磁コイル303及び第2の電磁コイル304へ励磁電流が印加されていない場合は、前記アーマチャ305が中立状態となり、それに伴って弁体28aが中開位置に保持される。
【0036】
吸気側電磁駆動機構30では、吸気側駆動回路30aから第1の電磁コイル303に励磁電流が印加されると、第1コア301と第1の電磁コイル303とアーマチャ305との間には、前記アーマチャ305を第1コア301側へ変位させる方向の電磁力が発生する。
【0037】
吸気側電磁駆動機構30では、吸気側駆動回路30aから第2の電磁コイル304に励磁電流が印加されると、第2コア302と第2の電磁コイル304とアーマチャ305との間には、前記アーマチャ305を前記第2コア302側へ変位させる方向の電磁力が発生する。
【0038】
従って、吸気側電磁駆動機構30では、第1の電磁コイル303と第2の電磁コイル304とに交互に励磁電流が印加されることにより、アーマチャ305が進退し、以て弁体28aが開閉駆動されることになる。その際、第1の電磁コイル303及び第2の電磁コイル304に対する励磁電流の印加タイミングと励磁電流の大きさを変更することにより、吸気弁28の開閉タイミングを制御することが可能となる。
【0039】
上記した吸気側電磁駆動機構30には、吸気弁28の変位位置を検出するバルブリフトセンサ310が取り付けられている。このバルブリフトセンサ310は、筐体300の上部に取り付けられたセンサカバー307と、一端が前記筐体300内のアーマチャ305に連結されるとともに他端が前記センサカバー307内に延出したロッド308と、前記ロッド308において前記センサカバー307内に延出した部分の先端に取り付けられた円板状のターゲット309と、前記ターゲット309と対向するよう前記センサカバー307に取り付けられたギャップセンサ310とから構成されている。
【0040】
このように構成されたバルブリフトセンサ311では、前記ターゲット309が前記吸気側電磁駆動機構30のアーマチャ305と一体的に変位するとともに、前記ギャップセンサ310が該ギャップセンサ310から前記ターゲット309までの距離に対応した電気信号を出力することにより、吸気弁28の変位位置を検出することが可能となっている。
【0041】
ここで、図1に戻り、前記内燃機関1の各吸気ポート26は、該内燃機関1のシリンダヘッド1aに取り付けられた吸気枝管33の各枝管と連通している。前記吸気枝管33の各枝管32には、その噴孔が前記吸気ポート26に臨むよう燃料噴射弁32が取り付けられている。
【0042】
前記吸気枝管33は、吸気の脈動を抑制するためのサージタンク34に接続されている。前記サージタンク34には、吸気管35が接続され、吸気管35は、吸気中の塵や埃等を取り除くためのエアクリーナボックス36と接続されている。
【0043】
前記吸気管35には、該吸気管35内を流れる空気の質量(吸入空気質量)に対応した電気信号を出力するエアフローメータ44が取り付けられている。前記吸気管35において前記エアフローメータ44より下流の部位には、該吸気管35内を流れる吸気の流量を調整するスロットル弁39が設けられている。
【0044】
前記スロットル弁39には、ステッパモータ等からなり印加電力の大きさに応じて前記スロットル弁39を開閉駆動するスロットル用アクチュエータ40と、前記スロットル弁39の開度に対応した電気信号を出力するスロットルポジションセンサ41と、アクセルペダル42に機械的に接続され該アクセルペダル42の操作量に対応した電気信号を出力するアクセルポジションセンサ43とが取り付けられている。
【0045】
記サージタンク34には、該サージタンク34の圧力に対応した電気信号を出力するバキュームセンサ50が取り付けられている。
【0046】
一方、前記内燃機関1の各排気ポート27は、前記シリンダヘッド1aに取り付けられた排気枝管45の各枝管と連通している。前記排気枝管45は、排気浄化触媒46を介して排気管47に接続され、排気管47は、下流にて図示しないマフラーと接続されている。
【0047】
前記排気枝管45には、該排気枝管45内を流れる排気の空燃比、言い換えれば排気浄化触媒46に流入する排気の空燃比に対応した電気信号を出力する空燃比センサ48が取り付けられている。
【0048】
前記排気浄化触媒46は、例えば、該排気浄化触媒46に流入する排気の空燃比が理論空燃比近傍の所定の空燃比であるときに排気中に含まれる炭化水素(HC)、一酸化炭素(CO)、窒素酸化物(NOx)を浄化する三元触媒、該排気浄化触媒46に流入する排気の空燃比がリーン空燃比であるときは排気中に含まれる窒素酸化物(NOx)を吸蔵し、流入排気の空燃比が理論空燃比もしくはリッチ空燃比であるときは吸蔵していた窒素酸化物(NOx)を放出しつつ還元・浄化する吸蔵還元型NOx触媒、該排気浄化触媒46に流入する排気の空燃比が酸素過剰状態にあり且つ所定の還元剤が存在するときに排気中の窒素酸化物(NOx)を還元・浄化する選択還元型NOx触媒、もしくは上記した各種の触媒を適宜組み合わせてなる触媒である。
【0049】
前記した排気浄化触媒46には、該排気浄化触媒46の床温に対応した電気信号を出力する触媒温度センサ49が取り付けられている。
また、内燃機関1は、クランクシャフト23の端部に取り付けられたタイミングロータ51aとタイミングロータ51a近傍のシリンダブロック1bに取り付けられた電磁ピックアップ51bとからなるクランクポジションセンサ51と、内燃機関1の内部に形成された冷却水路1cを流れる冷却水の温度を検出すべくシリンダブロック1bに取り付けられた水温センサ52とを備えている。
【0050】
このように構成された内燃機関1には、該内燃機関1の運転状態を制御するための電子制御ユニット(Electronic Control Unit:ECU、以下ECUと称する)20が併設されている。
【0051】
前記ECU20には、スロットルポジションセンサ41、アクセルポジションセンサ43、エアフローメータ44、空燃比センサ48、触媒温度センサ49、バキュームセンサ50、クランクポジションセンサ51、水温センサ52、バルブリフトセンサ311等の各種センサが電気配線を介して接続され、各センサの出力信号がECU20に入力されるようになっている。
【0052】
前記ECU20には、イグナイタ25a、吸気側駆動回路30a、排気側駆動回路31a、燃料噴射弁32等が電気配線を介して接続され、ECU20が各種センサの出力信号値をパラメータとしてイグナイタ25a、吸気側駆動回路30a、排気側駆動回路31a、燃料噴射弁32を制御することが可能になっている。
【0053】
ここで、ECU20は、図3に示すように、双方向性バス400によって相互に接続されたCPU401とROM402とRAM403とバックアップRAM404と入力ポート405と出力ポート406とを備えるとともに、前記入力ポート405に接続されたA/Dコンバータ(A/D)407を備えている。
【0054】
前記A/D407は、スロットルポジションセンサ41、アクセルポジションセンサ43、エアフローメータ44、空燃比センサ48、触媒温度センサ49、バキュームセンサ50、水温センサ52、バルブリフトセンサ311等のようにアナログ信号形式の信号を出力するセンサと電気配線を介して接続されている。前記A/D407は、前記した各センサの出力信号をアナログ信号形式からデジタル信号形式に変換した後に前記入力ポート405へ送信する。
【0055】
前記入力ポート405は、前記A/D407と接続されるとともに、クランクポジションセンサ51のようにデジタル信号形式の信号を出力するセンサと接続されている。前記入力ポート405は、前記A/D407から送信された信号、及び前記クランクポジションセンサ51の出力信号を入力し、それらの信号をCPU401やRAM403へ送信する。
【0056】
前記出力ポート406は、イグナイタ25a、吸気側駆動回路30a、排気側駆動回路31a、燃料噴射弁32、スロットル用アクチュエータ40等と電気配線を介して接続されている。前記出力ポート406は、CPU401から出力される制御信号をイグナイタ25a、吸気側電磁駆動機構30、排気側電磁駆動機構31、燃料噴射弁32へ送信する。
【0057】
前記ROM402は、燃料噴射量を決定するための燃料噴射量制御ルーチン、燃料噴射時期を決定するための燃料噴射時期制御ルーチン、吸気弁28を所望の目標開弁タイミング及び目標閉弁タイミングに従って開閉させるための吸気弁開閉制御ルーチン、排気弁29を所望の目標開弁タイミング及び目標閉弁タイミングに従って開閉させるための排気弁開閉制御ルーチン、各気筒21の点火栓25の点火時期を決定するための点火時期制御ルーチン、スロットル弁39の開度を決定するためのスロットル開度制御ルーチン等のアプリケーションプログラムに加え、吸気弁28および排気弁29の挙動を監視するための弁挙動監視制御ルーチンを記憶している。
【0058】
前記ROM402は、前記したアプリケーションプログラムに加え、各種の制御マップを記憶している。前記した制御マップは、例えば、内燃機関1の運転状態と燃料噴射量との関係を示す燃料噴射量制御マップ、内燃機関1の運転状態と燃料噴射時期との関係を示す燃料噴射時期制御マップ、内燃機関1の運転状態と吸気弁28の目標開閉タイミングとの関係を示す吸気弁開閉タイミング制御マップ、内燃機関1の運転状態と排気弁29の目標開閉タイミングとの関係を示す排気弁開閉タイミング制御マップ、内燃機関1の運転状態と吸気側電磁駆動機構30及び排気側電磁駆動機構31に印加すべき励磁電流量との関係を示す励磁電流量制御マップ、内燃機関1の運転状態と各点火栓25の点火時期との関係を示す点火時期制御マップ、内燃機関1の運転状態とスロットル弁39の開度との関係を示すスロットル開度制御マップ等である。
【0059】
前記RAM403は、各センサの出力信号やCPU401の演算結果等を記憶する。前記演算結果は、例えば、クランクポジションセンサ51の出力信号に基づいて算出される機関回転数等である。前記RAM403に記憶される各種のデータは、クランクポジションセンサ51が信号を出力する度に最新のデータに書き換えられる。
【0060】
前記バックアップRAM45は、内燃機関1の運転停止後もデータを保持する不揮発性のメモリであり、各種制御に係る学習値等を記憶する。本実施の形態では、バックアップRAM45は、異常を発生した吸気弁28又は排気弁29を特定するデータを記憶するものとする。
【0061】
前記CPU401は、前記ROM402に記憶されたアプリケーションプログラムに従って動作して、燃料噴射制御、吸気弁開閉制御、排気弁開閉制御、点火制御等に加え、本実施の形態の要旨となる弁挙動監視制御を実行する。
【0062】
以下、本実施の形態に係る弁挙動監視制御について述べる。
本実施の形態に係る弁挙動監視制御では、CPU401は、図4に示すような弁挙動監視制御ルーチンを実行することになる。この弁挙動監視制御ルーチンは、予めROM402に記憶されたルーチンであり、内燃機関1の運転状態が、スロットル弁39を実質的に全開となる開度に保持しつつ、吸気弁28及び排気弁29の開閉タイミングを制御することによって内燃機関1の吸入空気量を調節する、いわゆるノンスロットル運転状態にある場合に、CPU401によって所定時間毎(例えば、クランクポジションセンサ51がパルス信号を出力する度)に繰り返し実行されるルーチンである。
【0063】
弁挙動監視制御ルーチンでは、CPU401は、先ずS401において、各吸気弁28及び各排気弁29の異常判定処理を実行する。異常判定処理では、CPU401は、例えば図5に示すような異常判定制御ルーチンを実行する。
【0064】
異常判定制御ルーチンでは、CPU401は、S501において、開閉動作不良の吸気弁28又は排気弁29が有るか否かを判別する。ここでいう開閉動作不良とは、例えば、弁が目標開弁タイミングで開弁動作しない、弁が全開位置まで変位しない、弁が全開位置に保持されない、弁が目標閉弁タイミングで閉弁動作しない、弁が全閉位置まで変位しない、弁が全閉位置に保持されない現象をいう。 上記したような開閉動作不良を判別する方法としては、各吸気弁28及び各排気弁29に取り付けられたバルブリフトセンサ311の出力信号に基づいて、各弁が所望の時期に開閉動作したか否か、各弁が全開位置まで変位したか否か、各弁が全閉位置まで変位したか否か、各弁が所望の時期に全開状態にあるか否か、及び、各弁が所望の時期に全閉状態にあるか否かを判別する方法を例示することができる。
【0065】
前記S501において開閉動作不良の弁が存在しないと判定した場合は、CPU401は、本ルーチンの実行を終了する。
前記S501において開閉動作不良の弁が存在すると判定した場合は、CPU401は、S502へ進み、前記S501において開閉動作不良と判定された事由が開弁動作不良であるか否かを判別する。
【0066】
前記S502において開閉動作不良の事由が開弁動作不良であると判定した場合は、CPU401は、S503へ進み、前記開閉動作不良の弁が吸気弁28であるか否かを判別する。
【0067】
前記S503において開閉動作不良の弁が吸気弁28であると判定した場合は、CPU401は、S504へ進み、該吸気弁28を含む気筒21について、排気弁29の開弁動作及び点火栓25の作動を次の吸気行程まで禁止するとともに、次回の燃料噴射量を減量もしくは次回の燃料噴射を禁止する。
【0068】
ここで、吸気弁28が開弁動作不良となった気筒21では、該気筒21内に十分な量の混合気が吸入されないことになるため、点火栓25を作動させても所望の燃焼が行われず、点火栓25の作動に係る電力が不要に消費されることになる。
【0069】
また、吸気弁28が開弁動作不良となった気筒21では、該気筒21内に十分な量の混合気(筒内噴射式の内燃機関の場合は空気のみ)が吸入されないため、該気筒21の排気行程時に排気弁29を開弁させても該気筒21内から排出されるガスが存在しないばかりか、該気筒21内のピストン22の上昇動作に起因したポンプ作用により他の気筒21から排出される排気の流れ(排気脈動)に悪影響を及ぼす可能性がある。
【0070】
また、内燃機関1のように吸気ポート26へ燃料を噴射するタイプの内燃機関では、吸気弁28が開弁動作不良となった気筒21については、吸気ポート26に噴射された燃料が気筒21内に吸入されずに次の吸気行程まで吸気ポート26内に残留することになるため、次回の燃料噴射時期に通常量の燃料を噴射すると混合気が過剰なリッチ空燃比となり、失火や排気エミッションの悪化を招く虞がある。
【0071】
従って、本実施の形態では、吸気弁28が開弁動作不良となった気筒21については、排気弁29の開弁動作及び点火栓25の作動を次の吸気行程まで禁止するとともに、次回の燃料噴射量を減量もしくは次回の燃料噴射を禁止することにより、点火栓25の不要な作動に係る電力消費、排気脈動の急変、排気エミッションの悪化等を防止するようにした。
【0072】
前記したS504の処理を実行し終えたCPU401は、S505へ進み、予めRAM403に設定された発生回数カウンタ記憶領域へアクセスし、該記憶領域に記憶されているカウンタ値:Nを一つインクリメントする。
【0073】
前記発生回数カウンタ記憶領域は、各吸気弁28及び各排気弁29毎に設定される記憶領域であり、各吸気弁28及び各排気弁29が挙動不良となった回数:Nを記憶する領域である
【0074】
S506では、CPU401は、RAM403に設定された発生回数カウンタ記憶領域へアクセスし、所定回数以上の発生回数を記憶する発生回数カウンタ記憶領域が存在するか否か、言い換えれば、挙動不良の発生回数が所定回数以上に達した吸気弁28又は排気弁29が存在するか否かを判別する。
【0075】
前記S506において所定回数以上の発生回数:Nを記憶する発生カウンタ記憶領域が存在しないと判定した場合は、CPU401は、本ルーチンの実行を終了する。
【0076】
前記S506において所定回数以上の発生回数:Nを記憶する発生カウンタ記憶領域が存在すると判定した場合は、CPU401は、S507へ進み、前記発生カウンタ記憶領域に対応した吸気弁28又は排気弁29が異常であるとみなし、その吸気弁28又は排気弁29を特定する識別情報をバックアップRAM404に記憶させる。CPU401は、前記S507の処理を実行し終えると、本ルーチンの実行を終了する。
【0077】
ここで、動作不良の発生回数に応じて異常判定を行うのは、外乱の影響によって吸気弁28又は排気弁29が一時的に動作不良となった場合のように正常動作に容易に復帰することが可能な動作不良と、吸気弁28又は排気弁29の固着や電気系統の断線等のように正常動作に復帰不可能な動作不良とを区別するためである。
【0078】
一方、前記したS503において開弁動作不良の弁が吸気弁28ではないと判定した場合、すなわち開弁動作不良の弁が排気弁29であると判定した場合は、CPU401は、S508へ進み、該排気弁29を含む気筒21について、吸気弁28の開弁動作及び点火栓25の作動を次の排気行程まで禁止するとともに、次回の燃料噴射量を減量もしくは次回の燃料噴射を禁止する。
【0079】
ここで、排気弁29が開弁動作不良となった気筒21では、該気筒21内で燃焼された混合気(既燃ガス)が排出されずに残留することになるため、吸気行程時に吸気弁28が開弁されると、前記した既燃ガスが内燃機関1の吸気系へ逆流する虞がある。
【0080】
そこで、本実施の形態では、排気弁29が開弁動作不良となった気筒21については、吸気弁28の開弁動作を次回の排気行程まで禁止するようにした。これに対応して、点火栓25の作動も次回の排気行程まで禁止するようにした。
【0081】
また、内燃機関1のように吸気ポート26へ燃料を噴射するタイプの内燃機関では、一般に、排気行程中に燃料噴射が行われるため、排気弁29が開弁動作不良を発生した時点(排気行程時)では既に燃料噴射弁32から燃料が噴射されていることになるが、その燃料は吸気行程時に気筒21内に吸入されずに吸気ポート26に残留することになる。そのような状況下で、次回の燃料噴射時期に通常量の燃料が噴射されると、吸気ポート26に残留していた燃料と燃料噴射弁32から新たに噴射された燃料とが気筒21内に供給され、気筒21内が過剰なリッチ雰囲気となり、その結果、失火や排気エミッションの悪化等を招く虞がある。
【0082】
そこで、本実施の形態では、排気弁29が開弁動作不良となった気筒21については、次回の燃料噴射量を減量もしくは次回の燃料噴射を禁止するようにした。
【0083】
上記したようなS508の処理を実行し終えたCPU401は、前述したS505以降の処理を実行することになる。
また、前記S502において開閉動作不良の事由が開弁動作不良ではないと判定した場合、すなわち開閉動作不良の時由が閉弁動作不良であると判定した場合は、CPU401は、S509へ進み、閉弁動作不良の弁を含む気筒21の全ての弁を全閉状態に保持し、点火栓25の作動及び燃料噴射弁32の作動を禁止する。
【0084】
次いで、CPU401は、S510へ進み、閉弁動作不良の吸気弁28又は排気弁29を直ちに異常であるとみなし、その吸気弁28又は排気弁29を特定する識別情報をバックアップRAM404に記憶させる。CPU401は、S510の処理を実行し終えると、本ルーチンの実行を一旦終了する。
【0085】
ここで、閉弁動作不良の吸気弁28又は排気弁29を直ちに異常とみなすのは、開弁動作不良の場合に比して、内燃機関1の運転状態や車両の走行状態に与える影響が大きいためである。
【0086】
すなわち、吸気弁28が閉弁動作不良に陥ると、吸気行程時に燃焼室24内に供給された混合気が圧縮行程において吸気系へ逆流してしまい、そのような状況で点火栓25が作動すると、燃焼室24から吸気系にかけて混合気が燃焼する虞がある。
【0087】
また、排気弁29が閉弁動作不良に陥ると、吸気行程時に燃焼室24内に供給された混合気がそのまま排気系へ流出したり、排気行程時に排気系から吸気系へ排気が逆流する等の不具合を生じる。
【0088】
従って、本実施の形態では、吸気弁28又は排気弁29が閉弁不良に陥った場合には、その吸気弁28又は排気弁29を直ちに異常と判定するとともに、その吸気弁28又は排気弁29を含む気筒21を直ちに休止させるようにしている。
【0089】
こで図4の弁挙動監視制御ルーチンに戻り、CPU401は、前述したような異常判定処理を実行し終えると、S402へ進み、バックアップRAM404へアクセスし、異常を発生した弁の識別情報が記憶されているか否か、言い換えれば、異常を発生した弁が存在するか否かを判別する。
【0090】
前記S402において異常を発生した弁が存在しないと判定した場合は、CPU401は、S409へ進み、スロットル弁39の開度を実質的に全開となる開度に保持しつつ、吸気弁28及び排気弁29の開閉タイミングを変更することで各気筒21の吸入空気量を調節する、いわゆるノンスロットル制御を続行する。
【0091】
一方、前記S402において異常を発生した弁が存在すると判定した場合は、CPU401は、S403へ進み、異常を発生した弁が完全に作動不能であるか否かを判別する。
【0092】
前記S403において異常発生した弁が完全に作動不能であると判定した場合は、CPU401は、S404へ進み、異常発生弁を含む気筒21以外の気筒21の吸気弁28及び排気弁29の開閉タイミングを変更可能であるか否か、言い換えれば、残りの気筒21の吸気弁28及び排気弁29の開閉タイミングを調整して内燃機関1のトルクを制御可能であるか否かを判別する。
【0093】
前記S404において異常発生弁を含む気筒21以外の気筒21の吸気弁28及び排気弁29の開閉タイミングを変更可能であると判定した場合は、CPU401は、S405へ進み、第1の退避走行制御を実行する。
【0094】
前記した第1の退避走行制御は、異常を発生した弁の固着、異常を発生した弁に対応した電磁駆動機構の故障、異常を発生した弁に対応した駆動回路の故障、ECU20と駆動回路と電磁駆動機構とを接続する電気配線の断線などによって、異常を発生した弁が全く動作しなくなった場合を想定した制御である。
【0095】
前記第1の退避走行制御では、CPU401は、図6に示すような第1の退避走行制御ルーチンを実行する。
第1の走行制御ルーチンでは、CPU401は、先ずS601において、異常が発生する直前のアクセル開度と機関回転数とをパラメータとして、内燃機関1に対する要求トルク:T1を算出する。
【0096】
S602では、CPU401は、前記S601で算出された要求トルク:T1を内燃機関1が発生するために必要となる吸入空気量を算出し、次いで前記吸入空気量を内燃機関1へ吸入させるのに適したスロットル開度:Taを算出する。
【0097】
S603では、CPU401は、スロットル弁39の実際の開度を前記S602で算出されたスロットル開度:Taと一致させるべくスロットル用アクチュエータ40を制御する。
【0098】
続いて、CPU401は、S604へ進み、内燃機関1の運転状態を第1の退避走行モードへ移行させる。具体的には、CPU401は、スロットル弁39の開度を前記スロットル開度:Taからアクセルポジションセンサ43の出力信号値(アクセル開度)に比例した開度へ徐々に移行させ、異常を発生した弁を含む気筒21の全ての吸気弁28及び排気弁29を全閉状態に保持すべく吸気側駆動回路30a及び排気側駆動回路31aを制御して該気筒21を休止させ、更に他の気筒21の吸気弁28及び排気弁29の開閉タイミングを内燃機関1の負荷に応じたタイミングとすべく吸気側駆動回路30a及び排気側駆動回路31aを制御する。
【0099】
S605では、CPU401は、スロットル弁39の開度の上限ガード処理を実行し、内燃機関1の発生トルクを制限する。すなわち、CPU401は、内燃機関1が正常時と同等以上のトルクを発生しないようスロットル弁39の開度を制御する。
【0100】
上記したような第1の退避走行制御によれば、内燃機関1の吸気弁28又は排気弁29が作動不能に陥った場合であっても、スロットル弁39の開度と、異常を発生した弁を含む気筒21以外の気筒21の吸気弁28及び排気弁29の開閉タイミングとを制御することにより、内燃機関1の吸入空気量を所望の量とすることが可能となる。
【0101】
この結果、内燃機関1が退避走行運転される上で必要となる吸入空気量を正確に確保することが可能となる。
更に、本実施の形態に係る第1の退避走行制御では、内燃機関1の運転状態を第1の退避走行モードへ移行させる場合に、スロットル弁39の開度を、一旦、異常が発生する直前の内燃機関1の吸入空気量と同等の吸入空気量を得られる開度とした後に、第1の退避走行モードへ移行されることになるため、内燃機関1の運転状態を第1の退避走行モードへ移行する際のトルク変動の発生が防止されることになる。
【0102】
ここで図4の弁挙動監視制御ルーチンへ戻り、CPU401は、前記したS404において異常を発生した弁を含む気筒21以外の気筒21の吸気弁28及び排気弁29の開閉タイミングを変更不可能であると判定した場合、例えば、ECU20の不良等により、吸気弁28及び排気弁29を特定の開閉タイミング以外で開閉駆動することができなくなった場合には、S406へ進み、第2の退避走行制御を実行する。
【0103】
ここでいう特定の開閉タイミングとは、例えば、ECU20や、吸排気側駆動回路30a、31aに予めデフォルト値として設定されたタイミングであってもよい。
【0104】
第2の退避走行制御では、CPU401は、図7に示すような第2の退避走行制御ルーチンを実行する。第2の退避走行制御ルーチンでは、CPU401は、先ずS701において、異常が発生する直前のアクセル開度と機関回転数とをパラメータとして、内燃機関1に対する要求トルク:T1を算出する。
【0105】
S702では、CPU401は、前記S701で算出された要求トルク:T1を内燃機関1が発生するために必要となる吸入空気量を算出し、次いで前記吸入空気量を内燃機関1へ吸入させるのに適したスロットル開度:Taを算出する。
【0106】
S703では、CPU401は、スロットル弁39の実際の開度を前記S702で算出されたスロットル開度:Taと一致させるべくスロットル用アクチュエータ40を制御する。
【0107】
続いて、CPU401は、S704へ進み、内燃機関1の運転状態を第2の退避走行モードへ移行させる。具体的には、CPU401は、スロットル弁39の開度を前記スロットル開度:Taからアクセルポジションセンサ43の出力信号値(アクセル開度)に比例した開度へ徐々に移行させ、異常を発生した弁を含む気筒21の全ての吸気弁28及び排気弁29を全閉状態に保持すべく吸気側駆動回路30a及び排気側駆動回路31aを制御して該気筒21を休止させ、更に他の気筒21の吸気弁28及び排気弁29を特定の開閉タイミングで動作させるべく吸気側駆動回路30a及び排気側駆動回路31aを制御する。
【0108】
S705では、CPU401は、スロットル弁39の開度の上限ガード処理を実行する。
上記したような第2の退避走行制御によれば、内燃機関1の吸気弁28又は排気弁29が作動不能に陥り、且つ、その他の吸気弁28及び排気弁29の開閉タイミングを変更不能に陥った場合であっても、スロットル弁39の開度を制御することによって、内燃機関1の吸入空気量を所望の量とすることが可能となる。
【0109】
この結果、内燃機関1が退避走行運転される上で必要となる吸入空気量を正確に確保することが可能となる。
更に、本実施の形態に係る第2の退避走行制御においても、前述した第1の退避走行制御と同様に、内燃機関1の運転状態を第2の退避走行モードへ移行させる場合に、スロットル弁39の開度を、一旦、異常が発生する直前の内燃機関1の吸入空気量と同等の吸入空気量を得られる開度とした後に、第2の退避走行モードへ移行されることになるため、内燃機関1の運転状態を第2の退避走行モードへ移行する際のトルク変動の発生が防止されることになる。
【0110】
ここで図4の弁挙動監視制御ルーチンに戻り、CPU401は、前記したS403において異常を発生した弁が完全に作動不能ではないと判定した場合は、S407へ進み、内燃機関1の全ての気筒21の吸気弁28及び排気弁29の開閉タイミングを変更可能であるか否かを判別する。
【0111】
前記S407において内燃機関1の全ての気筒21の吸気弁28及び排気弁29の開閉タイミングを変更不可能であると判定した場合、つまり、全ての気筒21の吸気弁28及び排気弁29が特定の開閉タイミングでのみ開閉駆動可能であると判定した場合は、CPU401は、S408へ進み、第3の退避走行制御を実行する。
【0112】
第3の退避走行制御では、CPU401は、図8に示すような第3の退避走行制御ルーチンを実行する。この第3の退避走行制御ルーチンでは、CPU401は、先ず、S801において、異常が発生する直前のアクセル開度と機関回転数とをパラメータとして、内燃機関1に対する要求トルク:T1を算出する。
【0113】
S802では、CPU401は、前記S801で算出された要求トルク:T1を内燃機関1が発生するために必要となる吸入空気量を算出し、次いで前記吸入空気量を内燃機関1へ吸入させるのに適したスロットル開度:Taを算出する。
【0114】
S803では、CPU401は、スロットル弁39の実際の開度を前記S802で算出されたスロットル開度:Taと一致させるべくスロットル用アクチュエータ40を制御する。
【0115】
続いて、CPU401は、S804へ進み、内燃機関1の運転状態を第3の退避走行モードへ移行させる。具体的には、CPU401は、スロットル弁39の開度を前記スロットル開度:Taからアクセルポジションセンサ43の出力信号値(アクセル開度)に比例した開度へ徐々に移行させるとともに、全ての気筒21の吸気弁28及び排気弁29を特定の開閉タイミングで動作させるべく吸気側駆動回路30a及び排気側駆動回路31aを制御する。
【0116】
S805では、CPU401は、スロットル弁39の開度の上限ガード処理を実行する。
上記したような第3の退避走行制御によれば、内燃機関1の吸気弁28及び排気弁29が特定の開閉タイミング以外では作動不能に陥った場合であっても、スロットル弁39の開度を制御することによって内燃機関1の吸入空気量を所望の量とすることが可能となる。
【0117】
この結果、内燃機関1が退避走行運転される上で必要となる吸入空気量を正確に確保することが可能となる。
更に、本実施の形態に係る第3の退避走行制御においても、前述した第1、第2の退避走行制御と同様に、内燃機関1の運転状態を第3の退避走行モードへ移行させる場合に、スロットル弁39の開度を、一旦、異常が発生する直前の内燃機関1の吸入空気量と同等の吸入空気量を得られる開度とした後に、第3の退避走行モードへ移行されることになるため、内燃機関1の運転状態を第3の退避走行モードへ移行する際のトルク変動の発生が防止されることになる。
【0119】
従って、本実施の形態に係る電磁駆動弁を有する内燃機関によれば、内燃機関1の運転状態がノンスロットル運転状態にあるときに、吸気弁28又は排気弁29に異常が発生した場合は、スロットル弁39の開度を制御することにより内燃機関1の吸入空気量を所望の量とすることが可能となる。
【0120】
この結果、吸気弁28又は排気弁29の異常によって、異常弁を含む気筒21の運転を休止させることになっても、内燃機関1の吸入空気量が急激に変化するようなことがなく、トルク変動の発生を抑制することが可能となる。
【0121】
【発明の効果】
本発明に係る電磁駆動弁を有する内燃機関によれば、吸気弁又は排気弁が正常に動作しない場合に、失火や排気エミッションの悪化等を防止することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明にかかる電磁駆動弁を有する内燃機関の概略構成を示す図
【図2】 吸気側電磁駆動機構の構成を示す図
【図3】 ECUの内部構成を示すブロック図
【図4】 弁挙動監視制御ルーチンを示すフローチャート図
【図5】 異常判定制御ルーチンを示すフローチャート図
【図6】 第1の退避走行制御ルーチンを示すフローチャート図
【図7】 第2の退避走行制御ルーチンを示すフローチャート図
【図8】 第3の退避走行制御ルーチンを示すフローチャート図
【符号の説明】
1・・・・内燃機関
20・・・ECU
26・・・吸気ポート
27・・・排気ポート
28・・・吸気弁
29・・・排気弁
30・・・吸気側電磁駆動機構
31・・・排気側電磁駆動機構
33・・・吸気枝管
34・・・サージタンク
35・・・吸気管
36・・・エアクリーナボックス
39・・・スロットル弁
40・・・スロットル用アクチュエータ
41・・・スロットルポジションセンサ
42・・・アクセルペダル
43・・・アクセルポジションセンサ
49・・・触媒温度センサ
311・・バルブリフトセンサ
[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a valve mechanism for an internal combustion engine mounted on an automobile or the like, and more particularly to an electromagnetically driven valve mechanism that opens and closes intake and exhaust valves using electromagnetic force.
[0002]
[Prior art]
2. Description of the Related Art In recent years, internal combustion engines mounted on automobiles and the like have an intake valve that uses electromagnetic force for the purpose of preventing mechanical loss due to opening / closing drive of intake and exhaust valves, preventing pumping loss of intake air, and improving net thermal efficiency. In addition, an electromagnetically driven valve mechanism that opens and closes an exhaust valve has been developed.
[0003]
Examples of such an electromagnetically driven valve operating mechanism include an armature made of a magnetic material that moves forward and backward in conjunction with an intake / exhaust valve, and an electromagnetic force that displaces the armature in the valve closing direction when an excitation current is applied. A valve closing electromagnet that is generated, a valve opening electromagnet that generates an electromagnetic force that displaces the armature in the valve opening direction when an excitation current is applied, and a valve closing side return spring that biases the armature in the valve closing direction And a valve-opening return spring that urges the armature in the valve-opening direction.
[0004]
In such an electromagnetically driven valve mechanism, it is not necessary to open and close the intake / exhaust valve by using the rotational force of the engine output shaft (crankshaft) as in the conventional valve mechanism. Mechanical loss due to the is prevented.
[0005]
Furthermore, according to the electromagnetically driven valve mechanism as described above, the intake and exhaust valves can be opened and closed independently of the rotation operation of the engine output shaft. There are various advantages such as a high degree of freedom in controlling.
[0006]
By the way, in the electromagnetically driven valve mechanism as described above, when a failure occurs in the electric system for applying a drive current to the valve opening electromagnet or the valve closing electromagnet, or the sliding friction of the intake / exhaust valve or the armature. When a change or a change in pressure in the cylinder occurs, the intake valve or the exhaust valve may not operate normally.
[0007]
Conventionally, a control device for an electromagnetic valve type engine described in Japanese Patent Application Laid-Open No. 10-47028 has been known for such problems. In the engine equipped with a valve mechanism that opens and closes the intake and exhaust valves using electromagnetic force, the control device for the solenoid valve type engine described in this publication, when an abnormality occurs in the intake valve and / or the exhaust valve, In particular, when an abnormality occurs in the intake valve and / or exhaust valve electrical system, all intake / exhaust valves of the cylinder including the intake valve or exhaust valve are kept closed, and air from the intake system to the exhaust system is kept closed. Prevent problems such as blow-through, backflow of exhaust gas from the exhaust system to the intake system, backflow of burned gas or unburned mixture in the cylinder to the intake system, and blowout of unburned mixture in the cylinder to the exhaust system It is what.
[0008]
[Problems to be solved by the invention]
  The present invention relates to an internal combustion engine having an electromagnetically driven valve mechanism that opens and closes an intake valve and / or an exhaust valve using electromagnetic force, and causes misfire and exhaust emissions when the intake valve or the exhaust valve does not operate normally. It aims at providing the technique which can prevent deterioration etc.
[0010]
[Means for Solving the Problems]
  The present invention employs the following means in order to solve the above-described problems. That is, an internal combustion engine having an electromagnetically driven valve according to the present invention is,
A fuel injection valve for injecting fuel into the intake port of the internal combustion engine;
An electromagnetic drive mechanism that opens and closes an intake valve and an exhaust valve of an internal combustion engine by electromagnetic force;
When a valve opening failure occurs in either the intake valve or the exhaust valve, the opening operation of the other of the intake valve or the exhaust valve is performed for the cylinder including the valve that has caused the valve opening failure. A control means for prohibiting up to a cycle of, and reducing the fuel injection amount of the next cycle,
TheIt is characterized by providing.
[0011]
  In an internal combustion engine in which an intake valve and an exhaust valve are driven to open and close by an electromagnetic drive mechanism, when the intake valve falls into a defective valve opening operation, a sufficient amount of gas is not sucked into the cylinder including the intake valve. For this reason, even if the exhaust valve is opened during the exhaust stroke of the cylinder in which the intake valve has failed to open, not only is there little gas exhausted from the cylinder, but also due to the upward movement of the piston of the cylinder The pumping action may adversely affect the exhaust flow (exhaust pulsation) exhausted from other cylinders.
[0012]
  Further, in the cylinder in which the intake valve has a poor valve opening operation, the fuel injected from the fuel injection valve is not sucked into the cylinder but remains in the intake port until the next intake stroke. For this reason, when a normal amount of fuel is injected from the fuel injection valve in the next cycle, the air-fuel mixture becomes an excessively rich air-fuel ratio, which may cause misfire and deterioration of exhaust emission.
[0013]
  On the other hand, in an internal combustion engine in which an intake valve and an exhaust valve are driven to open and close by an electromagnetic drive mechanism, when the exhaust valve falls into a defective valve opening operation, an air-fuel mixture (burned gas) combusted in a cylinder including the exhaust valve. ) Remains without being discharged. For this reason, if the intake valve is opened during the subsequent intake stroke, the burned gas may flow backward to the intake system of the internal combustion engine.
[0014]
  Further, in an internal combustion engine of a type that injects fuel into an intake port, fuel injection is generally performed during an exhaust stroke. For this reason, fuel is already injected from the fuel injection valve at the time when the exhaust valve falls into a defective valve opening operation (in the exhaust stroke), but the fuel is not sucked into the cylinder during the intake stroke. Remain in the port. Therefore, when a normal amount of fuel is injected from the fuel injection valve in the next cycle, the fuel remaining in the intake port and the fuel newly injected from the fuel injection valve are supplied into the cylinder. Becomes an excessively rich atmosphere. As a result, there is a risk of causing misfire or deterioration of exhaust emission.
[0015]
  On the other hand, according to the present invention, the opening operation of the other of the intake valve or the exhaust valve is prohibited until the next cycle for the cylinder in which either one of the intake valve or the exhaust valve has failed to open. Since the fuel injection amount of the next cycle is reduced, the occurrence of the various problems described above can be avoided.
[0016]
  Note that the control means according to the present invention closes all the valves of the cylinder including the valve in which the valve closing operation failure occurs when either the intake valve or the exhaust valve has a valve closing operation failure. While holding, fuel injection to the cylinder may be prohibited.
[0017]
  If the intake valve falls into a poor valve closing operation, the air-fuel mixture supplied into the cylinder during the intake stroke flows back to the intake system during the compression stroke. The air-fuel mixture may burn over In addition, if the exhaust valve falls into a malfunction, the air-fuel mixture supplied into the cylinder during the intake stroke flows directly into the exhaust system, or exhaust flows backward from the exhaust system to the intake system during the exhaust stroke. Arise.
[0018]
  On the other hand, when the intake valve or the exhaust valve falls into a poor valve closing operation, all the valves of the cylinder including the intake valve or the exhaust valve are closed and the fuel injection is prohibited. It is possible to avoid the occurrence of such problems.
[0019]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Hereinafter, a specific embodiment of an internal combustion engine having an electromagnetically driven valve according to the present invention will be described based on the drawings.
[0020]
FIG. 1 is a diagram showing a schematic configuration of an internal combustion engine having an electromagnetically driven valve according to the present invention.
The internal combustion engine 1 shown in FIG. 1 is a four-cycle gasoline engine having four cylinders 21.
[0021]
The internal combustion engine 1 includes a cylinder block 1b in which four cylinders 21 and a cooling water channel 1c are formed, and a cylinder head 1a fixed to the upper portion of the cylinder block 1b.
[0022]
A crankshaft 23, which is an engine output shaft, is rotatably supported on the cylinder block 1b. The crankshaft 23 is connected to pistons 22 slidably loaded in the cylinders 21.
[0023]
A combustion chamber 24 surrounded by the top surface of the piston 22 and the wall surface of the cylinder head 1a is formed above the piston 22. An ignition plug 25 is attached to the cylinder head 1a so as to face the combustion chamber 24, and an igniter 25a for applying a drive current to the ignition plug 25 is connected to the ignition plug 25.
[0024]
The cylinder head 1 a is formed so that the open ends of the two intake ports 26 and the open ends of the two exhaust ports 27 face the combustion chamber 24, and the fuel injection valve so that the nozzle holes face the combustion chamber 24. 32 is attached.
[0025]
The cylinder head 1a is provided with an intake valve 28 that opens and closes each open end of the intake port 26 so as to freely advance and retract. Each intake valve 28 is attached with an electromagnetic drive mechanism 30 (hereinafter referred to as an intake-side electromagnetic drive mechanism 30) that drives the intake valve 28 back and forth using an electromagnetic force generated when an excitation current is applied. ing. Each intake side electromagnetic drive mechanism 30 is electrically connected to a drive circuit 30a (hereinafter referred to as an intake side drive circuit 30a) for applying an excitation current to the intake side electromagnetic drive 30.
[0026]
The cylinder head 1a is provided with an exhaust valve 29 that opens and closes each open end of the exhaust port 27 so as to freely advance and retract. Each exhaust valve 29 is attached with an electromagnetic drive mechanism 31 (hereinafter referred to as an exhaust-side electromagnetic drive mechanism 31) that drives the exhaust valve 29 forward and backward using an electromagnetic force generated when an excitation current is applied. ing. The exhaust side electromagnetic drive mechanism 31 is electrically connected to a drive circuit 31a (hereinafter referred to as an exhaust side drive circuit 31a) that supplies drive power to the exhaust side electromagnetic drive mechanism 31.
[0027]
Here, specific configurations of the intake-side electromagnetic drive mechanism 30 and the exhaust-side electromagnetic drive mechanism 31 will be described. Since the intake side electromagnetic drive mechanism 30 and the exhaust side electromagnetic drive mechanism 31 have the same configuration, only the intake side electromagnetic drive mechanism 30 will be described as an example.
[0028]
As shown in FIG. 2, the intake-side electromagnetic drive mechanism 30 includes a casing 300 made of a non-magnetic material formed in a cylindrical shape. In the casing 300, a first core 301 and a second core 302 made of an annular soft magnetic material having an outer diameter substantially the same as the inner diameter of the casing 300 are arranged in series with a predetermined gap therebetween. Yes.
[0029]
A portion of the first core 301 facing the predetermined gap holds a first electromagnetic coil 303, and a portion of the second core 302 facing the first electromagnetic coil 303 is a second portion. The electromagnetic coil 304 is gripped. These first and second electromagnetic coils 303 and 304 are assumed to be electrically connected to the intake side drive circuit 30a described above.
[0030]
In the predetermined gap, an armature 305 made of a disk-like soft magnetic material having an outer diameter substantially the same as the inner diameter of the housing 300 is provided. The armature 305 is supported by the first spring 306 held in the hollow portion of the first core 301 and the second spring 307 held in the hollow portion of the second core 302 so as to be movable forward and backward in the axial direction. Yes.
[0031]
The urging force of the first spring 306 and the second spring 307 is set so as to balance when the armature 305 is at an intermediate position between the first core 301 and the second core 302 in the predetermined gap. Shall be.
[0032]
On the other hand, the intake valve 28 has a valve body 28a that opens and closes the intake port 26 by being seated on or separated from a valve seat 200 provided at the open end of the intake port 26 in the combustion chamber 24, and a tip portion of the valve body 28a. The cylindrical valve shaft 28b is fixed to the body 28a.
[0033]
The valve shaft 28b is supported by a cylindrical valve guide 201 provided in the cylinder head 1a so as to be able to advance and retract. A base end of the valve shaft 28 b extends into the housing 300 of the intake side electromagnetic drive mechanism 30, and is fixed to the armature 305 through a hollow portion of the second core 302.
[0034]
The axial length of the valve shaft 28b is such that the armature 305 is held at an intermediate position between the first core 301 and the second core 302 in the predetermined gap, that is, the armature 305 is When in the neutral state, the valve body 28a is set to be held at an intermediate position between the fully open side displacement end and the fully closed side displacement end (hereinafter referred to as a neutral open position).
[0035]
In the intake-side electromagnetic drive mechanism 30 configured as described above, when no excitation current is applied from the intake-side drive circuit 30a to the first electromagnetic coil 303 and the second electromagnetic coil 304, the armature 305 is in a neutral state. Accordingly, the valve body 28a is held in the middle open position.
[0036]
In the intake-side electromagnetic drive mechanism 30, when an excitation current is applied to the first electromagnetic coil 303 from the intake-side drive circuit 30a, the first core 301, the first electromagnetic coil 303, and the armature 305 are connected to each other. An electromagnetic force is generated in a direction that displaces the armature 305 toward the first core 301.
[0037]
In the intake-side electromagnetic drive mechanism 30, when an excitation current is applied to the second electromagnetic coil 304 from the intake-side drive circuit 30a, the second core 302, the second electromagnetic coil 304, and the armature 305 are connected to each other. An electromagnetic force is generated in a direction to displace the armature 305 toward the second core 302 side.
[0038]
Therefore, in the intake-side electromagnetic drive mechanism 30, when the exciting current is alternately applied to the first electromagnetic coil 303 and the second electromagnetic coil 304, the armature 305 advances and retreats, so that the valve body 28a is driven to open and close. Will be. At that time, it is possible to control the opening / closing timing of the intake valve 28 by changing the excitation current application timing and the magnitude of the excitation current to the first electromagnetic coil 303 and the second electromagnetic coil 304.
[0039]
A valve lift sensor 310 that detects the displacement position of the intake valve 28 is attached to the intake side electromagnetic drive mechanism 30 described above. The valve lift sensor 310 includes a sensor cover 307 attached to the upper portion of the housing 300 and a rod 308 having one end connected to the armature 305 in the housing 300 and the other end extending into the sensor cover 307. And a disc-shaped target 309 attached to the tip of the portion of the rod 308 extending into the sensor cover 307, and a gap sensor 310 attached to the sensor cover 307 so as to face the target 309. It is configured.
[0040]
In the valve lift sensor 311 configured as described above, the target 309 is displaced integrally with the armature 305 of the intake-side electromagnetic drive mechanism 30, and the gap sensor 310 is a distance from the gap sensor 310 to the target 309. It is possible to detect the displacement position of the intake valve 28 by outputting an electrical signal corresponding to.
[0041]
Here, referring back to FIG. 1, each intake port 26 of the internal combustion engine 1 communicates with each branch pipe of an intake branch pipe 33 attached to the cylinder head 1 a of the internal combustion engine 1. A fuel injection valve 32 is attached to each branch pipe 32 of the intake branch pipe 33 so that its injection hole faces the intake port 26.
[0042]
The intake branch pipe 33 is connected to a surge tank 34 for suppressing intake air pulsation. An intake pipe 35 is connected to the surge tank 34, and the intake pipe 35 is connected to an air cleaner box 36 for removing dust, dust and the like in the intake air.
[0043]
An air flow meter 44 that outputs an electric signal corresponding to the mass of air flowing through the intake pipe 35 (intake air mass) is attached to the intake pipe 35. A throttle valve 39 for adjusting the flow rate of the intake air flowing through the intake pipe 35 is provided in a portion of the intake pipe 35 downstream of the air flow meter 44.
[0044]
The throttle valve 39 is composed of a stepper motor or the like, and a throttle actuator 40 that opens and closes the throttle valve 39 according to the magnitude of applied power, and a throttle that outputs an electrical signal corresponding to the opening of the throttle valve 39. A position sensor 41 and an accelerator position sensor 43 that is mechanically connected to the accelerator pedal 42 and outputs an electric signal corresponding to the operation amount of the accelerator pedal 42 are attached.
[0045]
  in frontA vacuum sensor 50 that outputs an electrical signal corresponding to the pressure of the surge tank 34 is attached to the surge tank 34.
[0046]
On the other hand, each exhaust port 27 of the internal combustion engine 1 communicates with each branch pipe of an exhaust branch pipe 45 attached to the cylinder head 1a. The exhaust branch pipe 45 is connected to an exhaust pipe 47 through an exhaust purification catalyst 46, and the exhaust pipe 47 is connected downstream with a muffler (not shown).
[0047]
An air-fuel ratio sensor 48 that outputs an electric signal corresponding to the air-fuel ratio of the exhaust flowing through the exhaust branch pipe 45, in other words, the air-fuel ratio of the exhaust flowing into the exhaust purification catalyst 46, is attached to the exhaust branch pipe 45. Yes.
[0048]
The exhaust purification catalyst 46 is, for example, a hydrocarbon (HC) or carbon monoxide (HC) contained in the exhaust when the air-fuel ratio of the exhaust gas flowing into the exhaust purification catalyst 46 is a predetermined air-fuel ratio in the vicinity of the theoretical air-fuel ratio. CO), a three-way catalyst for purifying nitrogen oxide (NOx), and when the air-fuel ratio of the exhaust gas flowing into the exhaust gas purification catalyst 46 is a lean air-fuel ratio, it stores the nitrogen oxide (NOx) contained in the exhaust gas When the air-fuel ratio of the inflowing exhaust gas is the stoichiometric air-fuel ratio or the rich air-fuel ratio, the NOx storage reduction catalyst that reduces and purifies while releasing the stored nitrogen oxide (NOx) flows into the exhaust purification catalyst 46. A selective reduction type NOx catalyst for reducing and purifying nitrogen oxide (NOx) in exhaust when the air-fuel ratio of the exhaust is in an oxygen-excess state and a predetermined reducing agent is present, or a combination of the above-mentioned various catalysts as appropriate Is a catalyst .
[0049]
A catalyst temperature sensor 49 that outputs an electrical signal corresponding to the bed temperature of the exhaust purification catalyst 46 is attached to the exhaust purification catalyst 46.
The internal combustion engine 1 includes a crank position sensor 51 including a timing rotor 51a attached to an end of the crankshaft 23 and an electromagnetic pickup 51b attached to a cylinder block 1b in the vicinity of the timing rotor 51a. And a water temperature sensor 52 attached to the cylinder block 1b so as to detect the temperature of the cooling water flowing through the cooling water passage 1c.
[0050]
The internal combustion engine 1 configured as described above is provided with an electronic control unit (ECU, hereinafter referred to as ECU) 20 for controlling the operating state of the internal combustion engine 1.
[0051]
The ECU 20 includes various sensors such as a throttle position sensor 41, an accelerator position sensor 43, an air flow meter 44, an air-fuel ratio sensor 48, a catalyst temperature sensor 49, a vacuum sensor 50, a crank position sensor 51, a water temperature sensor 52, and a valve lift sensor 311. Are connected via electric wiring, and the output signal of each sensor is input to the ECU 20.
[0052]
The ECU 20 is connected to an igniter 25a, an intake-side drive circuit 30a, an exhaust-side drive circuit 31a, a fuel injection valve 32, and the like via electrical wiring. The ECU 20 uses the output signal values of various sensors as parameters and the igniter 25a, the intake-side The drive circuit 30a, the exhaust side drive circuit 31a, and the fuel injection valve 32 can be controlled.
[0053]
Here, as shown in FIG. 3, the ECU 20 includes a CPU 401, a ROM 402, a RAM 403, a backup RAM 404, an input port 405, and an output port 406 that are connected to each other via a bidirectional bus 400. A connected A / D converter (A / D) 407 is provided.
[0054]
The A / D 407 is in the form of an analog signal such as a throttle position sensor 41, an accelerator position sensor 43, an air flow meter 44, an air-fuel ratio sensor 48, a catalyst temperature sensor 49, a vacuum sensor 50, a water temperature sensor 52, a valve lift sensor 311 and the like. It is connected to a sensor that outputs a signal via electric wiring. The A / D 407 converts the output signal of each sensor described above from an analog signal format to a digital signal format and transmits the converted signal to the input port 405.
[0055]
The input port 405 is connected to the A / D 407 and to a sensor that outputs a digital signal format signal, such as the crank position sensor 51. The input port 405 receives the signal transmitted from the A / D 407 and the output signal of the crank position sensor 51 and transmits these signals to the CPU 401 and the RAM 403.
[0056]
The output port 406 is connected to the igniter 25a, the intake side drive circuit 30a, the exhaust side drive circuit 31a, the fuel injection valve 32, the throttle actuator 40, and the like through electrical wiring. The output port 406 transmits a control signal output from the CPU 401 to the igniter 25 a, the intake side electromagnetic drive mechanism 30, the exhaust side electromagnetic drive mechanism 31, and the fuel injection valve 32.
[0057]
The ROM 402 opens and closes the fuel injection amount control routine for determining the fuel injection amount, the fuel injection timing control routine for determining the fuel injection timing, and the intake valve 28 according to desired target valve opening timing and target valve closing timing. Intake valve opening / closing control routine for exhaust, exhaust valve opening / closing control routine for opening / closing the exhaust valve 29 in accordance with desired target valve opening timing and target valve closing timing, ignition for determining the ignition timing of the spark plug 25 of each cylinder 21 In addition to application programs such as a timing control routine and a throttle opening control routine for determining the opening of the throttle valve 39, a valve behavior monitoring control routine for monitoring the behavior of the intake valve 28 and the exhaust valve 29 is stored. Yes.
[0058]
The ROM 402 stores various control maps in addition to the application programs described above. The above-described control map is, for example, a fuel injection amount control map showing the relationship between the operation state of the internal combustion engine 1 and the fuel injection amount, a fuel injection timing control map showing the relationship between the operation state of the internal combustion engine 1 and the fuel injection timing, Intake valve opening / closing timing control map showing the relationship between the operating state of the internal combustion engine 1 and the target opening / closing timing of the intake valve 28, and the exhaust valve opening / closing timing control showing the relationship between the operating state of the internal combustion engine 1 and the target opening / closing timing of the exhaust valve 29 Map, excitation current amount control map showing the relationship between the operation state of the internal combustion engine 1 and the excitation current amount to be applied to the intake side electromagnetic drive mechanism 30 and the exhaust side electromagnetic drive mechanism 31, the operation state of the internal combustion engine 1 and each spark plug 25 is an ignition timing control map showing a relationship with the ignition timing of 25, a throttle opening degree control map showing a relationship between the operating state of the internal combustion engine 1 and the opening degree of the throttle valve 39, and the like.
[0059]
The RAM 403 stores output signals of the sensors, calculation results of the CPU 401, and the like. The calculation result is, for example, the engine speed calculated based on the output signal of the crank position sensor 51. Various data stored in the RAM 403 is rewritten to the latest data every time the crank position sensor 51 outputs a signal.
[0060]
The backup RAM 45 is a non-volatile memory that retains data even after the operation of the internal combustion engine 1 is stopped, and stores learning values and the like related to various controls. In the present embodiment, it is assumed that the backup RAM 45 stores data for specifying the intake valve 28 or the exhaust valve 29 in which an abnormality has occurred.
[0061]
The CPU 401 operates in accordance with an application program stored in the ROM 402, and performs valve behavior monitoring control, which is the gist of the present embodiment, in addition to fuel injection control, intake valve opening / closing control, exhaust valve opening / closing control, ignition control, and the like. Execute.
[0062]
Hereinafter, the valve behavior monitoring control according to the present embodiment will be described.
In the valve behavior monitoring control according to the present embodiment, the CPU 401 executes a valve behavior monitoring control routine as shown in FIG. This valve behavior monitoring control routine is a routine stored in the ROM 402 in advance, and the intake valve 28 and the exhaust valve 29 are maintained while the operating state of the internal combustion engine 1 maintains the throttle valve 39 at an opening that is substantially fully open. When the intake air amount of the internal combustion engine 1 is adjusted by controlling the opening / closing timing of the engine, that is, in a so-called non-throttle operation state, the CPU 401 performs a predetermined time interval (for example, every time the crank position sensor 51 outputs a pulse signal). It is a routine that is executed repeatedly.
[0063]
In the valve behavior monitoring control routine, the CPU 401 first executes abnormality determination processing for each intake valve 28 and each exhaust valve 29 in S401. In the abnormality determination process, the CPU 401 executes an abnormality determination control routine as shown in FIG.
[0064]
In the abnormality determination control routine, the CPU 401 determines in step S501 whether or not there is an intake valve 28 or an exhaust valve 29 that has a poor opening / closing operation. Open / close operation failure here means, for example, that the valve does not open at the target valve opening timing, the valve does not move to the fully open position, the valve is not held at the fully open position, or the valve does not close at the target valve closing timing. A phenomenon in which the valve is not displaced to the fully closed position and the valve is not held in the fully closed position. As a method of discriminating the opening / closing failure as described above, based on the output signals of the valve lift sensors 311 attached to the intake valves 28 and the exhaust valves 29, whether or not the valves have been opened / closed at a desired time. Whether each valve has been displaced to a fully open position, whether each valve has been displaced to a fully closed position, whether each valve is in a fully open state at a desired time, and each valve has a desired time A method for determining whether or not the vehicle is in a fully closed state can be exemplified.
[0065]
If it is determined in S501 that there is no valve with an opening / closing failure, the CPU 401 ends the execution of this routine.
If it is determined in S501 that there is a valve with an opening / closing failure, the CPU 401 proceeds to S502, and determines whether or not the reason determined as the opening / closing failure in S501 is a valve opening failure.
[0066]
If it is determined in S502 that the cause of the opening / closing operation failure is the valve opening operation failure, the CPU 401 proceeds to S503 to determine whether or not the valve having the opening / closing operation failure is the intake valve 28.
[0067]
When it is determined in S503 that the valve with the poor opening / closing operation is the intake valve 28, the CPU 401 proceeds to S504, and for the cylinder 21 including the intake valve 28, the valve opening operation of the exhaust valve 29 and the operation of the spark plug 25 are performed. Is prohibited until the next intake stroke, and the next fuel injection amount is reduced or the next fuel injection is prohibited.
[0068]
Here, in the cylinder 21 in which the valve opening operation of the intake valve 28 is poor, a sufficient amount of air-fuel mixture is not sucked into the cylinder 21, so that desired combustion is performed even if the spark plug 25 is operated. Accordingly, the electric power related to the operation of the spark plug 25 is unnecessarily consumed.
[0069]
Further, in the cylinder 21 in which the valve opening operation of the intake valve 28 has failed, a sufficient amount of air-fuel mixture (only air in the case of a cylinder injection internal combustion engine) is not sucked into the cylinder 21. Even if the exhaust valve 29 is opened during the exhaust stroke of the cylinder, not only the gas exhausted from the cylinder 21 is present, but also the exhaust from the other cylinders 21 due to the pumping action caused by the upward movement of the piston 22 in the cylinder 21 May adversely affect the flow of exhaust (exhaust pulsation).
[0070]
Further, in an internal combustion engine of the type that injects fuel into the intake port 26 as in the internal combustion engine 1, for the cylinder 21 in which the intake valve 28 has failed to open, the fuel injected into the intake port 26 is in the cylinder 21. Therefore, when the normal amount of fuel is injected at the next fuel injection timing, the air-fuel mixture becomes an excessive rich air-fuel ratio, causing misfires and exhaust emissions. There is a risk of deteriorating.
[0071]
Therefore, in the present embodiment, for the cylinder 21 in which the intake valve 28 has failed to open, the opening operation of the exhaust valve 29 and the operation of the spark plug 25 are prohibited until the next intake stroke, and the next fuel is consumed. By reducing the injection amount or prohibiting the next fuel injection, it is possible to prevent power consumption, sudden pulsation of exhaust pulsation, deterioration of exhaust emission, etc. associated with unnecessary operation of the spark plug 25.
[0072]
The CPU 401 that has completed the process of S504 proceeds to S505, accesses the occurrence counter storage area set in advance in the RAM 403, and increments the counter value: N stored in the storage area by one.
[0073]
  The occurrence counter storage area is a storage area set for each intake valve 28 and each exhaust valve 29, and is an area for storing the number of times N: each intake valve 28 and each exhaust valve 29 has become defective in behavior.is there.
[0074]
In S <b> 506, the CPU 401 accesses the occurrence counter storage area set in the RAM 403 and determines whether or not there is an occurrence counter storage area for storing occurrence counts greater than or equal to a predetermined count. It is determined whether or not there is an intake valve 28 or an exhaust valve 29 that has reached a predetermined number of times.
[0075]
If it is determined in S506 that there is no occurrence counter storage area for storing the occurrence number N: N or more, the CPU 401 ends the execution of this routine.
[0076]
If it is determined in S506 that there is a generation counter storage area that stores the number of occurrences: N that is a predetermined number or more, the CPU 401 proceeds to S507, and the intake valve 28 or the exhaust valve 29 corresponding to the generation counter storage area is abnormal. And the identification information for specifying the intake valve 28 or the exhaust valve 29 is stored in the backup RAM 404. When the CPU 401 finishes executing the process of S507, the CPU 401 ends the execution of this routine.
[0077]
Here, the reason for determining the abnormality according to the number of occurrences of malfunction is that the intake valve 28 or the exhaust valve 29 can be easily restored to normal operation due to the influence of disturbance. This is because a malfunction that can be performed is distinguished from a malfunction that cannot be restored to normal operation, such as sticking of the intake valve 28 or exhaust valve 29 or disconnection of the electrical system.
[0078]
On the other hand, if it is determined in S503 that the valve with poor valve opening operation is not the intake valve 28, that is, if it is determined that the valve with poor valve opening operation is the exhaust valve 29, the CPU 401 proceeds to S508, and For the cylinder 21 including the exhaust valve 29, the valve opening operation of the intake valve 28 and the operation of the spark plug 25 are prohibited until the next exhaust stroke, and the next fuel injection amount is reduced or the next fuel injection is prohibited.
[0079]
Here, in the cylinder 21 in which the exhaust valve 29 has failed to open, the air-fuel mixture (burned gas) combusted in the cylinder 21 remains without being discharged. When the valve 28 is opened, the burned gas may flow backward to the intake system of the internal combustion engine 1.
[0080]
Therefore, in the present embodiment, the opening operation of the intake valve 28 is prohibited until the next exhaust stroke for the cylinder 21 in which the exhaust valve 29 has failed to open. Correspondingly, the operation of the spark plug 25 is also prohibited until the next exhaust stroke.
[0081]
Further, in an internal combustion engine of the type that injects fuel into the intake port 26 as in the internal combustion engine 1, since fuel injection is generally performed during the exhaust stroke, the exhaust valve 29 has failed to open (exhaust stroke). In this case, the fuel is already injected from the fuel injection valve 32, but the fuel remains in the intake port 26 without being sucked into the cylinder 21 during the intake stroke. Under such circumstances, when a normal amount of fuel is injected at the next fuel injection timing, the fuel remaining in the intake port 26 and the fuel newly injected from the fuel injection valve 32 enter the cylinder 21. As a result, the inside of the cylinder 21 becomes an excessively rich atmosphere, and as a result, there is a risk of causing misfire or deterioration of exhaust emission.
[0082]
Therefore, in the present embodiment, the next fuel injection amount is reduced or the next fuel injection is prohibited for the cylinder 21 in which the exhaust valve 29 has a poor valve opening operation.
[0083]
The CPU 401 that has completed the processing of S508 as described above executes the processing of S505 and subsequent steps.
If it is determined in S502 that the reason for the opening / closing operation failure is not the valve opening operation failure, that is, if the reason for the opening / closing operation failure is determined to be the valve closing operation failure, the CPU 401 proceeds to S509 to close the closing operation. All the valves of the cylinder 21 including the valves with poor valve operation are held in the fully closed state, and the operation of the spark plug 25 and the operation of the fuel injection valve 32 are prohibited.
[0084]
Next, the CPU 401 proceeds to S510, immediately regards the intake valve 28 or the exhaust valve 29 having a poor valve closing operation as being abnormal, and stores identification information for specifying the intake valve 28 or the exhaust valve 29 in the backup RAM 404. When the CPU 401 finishes executing the processing of S510, the execution of this routine is once ended.
[0085]
Here, immediately considering the intake valve 28 or the exhaust valve 29 having a poor valve closing operation as an abnormality has a larger influence on the operating state of the internal combustion engine 1 or the traveling state of the vehicle than in the case of the valve opening operation failure. Because.
[0086]
That is, if the intake valve 28 falls into a poor valve closing operation, the air-fuel mixture supplied into the combustion chamber 24 during the intake stroke flows back to the intake system during the compression stroke, and the spark plug 25 operates in such a situation. The air-fuel mixture may burn from the combustion chamber 24 to the intake system.
[0087]
Further, when the exhaust valve 29 falls into a poor valve closing operation, the air-fuel mixture supplied into the combustion chamber 24 flows out to the exhaust system as it is during the intake stroke, or the exhaust gas flows back from the exhaust system to the intake system during the exhaust stroke. Cause a malfunction.
[0088]
Therefore, in the present embodiment, when the intake valve 28 or the exhaust valve 29 falls into a poor closing state, the intake valve 28 or the exhaust valve 29 is immediately determined to be abnormal, and the intake valve 28 or the exhaust valve 29 Is immediately stopped.
[0089]
  ThisReturning to the valve behavior monitoring control routine of FIG. 4, when the CPU 401 finishes executing the abnormality determination process as described above, the CPU 401 proceeds to S402, accesses the backup RAM 404, and stores the identification information of the valve in which the abnormality has occurred. It is determined whether or not there is a valve in which an abnormality has occurred.
[0090]
If it is determined in S402 that there is no abnormal valve, the CPU 401 proceeds to S409, and the intake valve 28 and the exhaust valve 28 are maintained while the throttle valve 39 is kept fully open. The so-called non-throttle control for adjusting the intake air amount of each cylinder 21 by changing the opening / closing timing of 29 is continued.
[0091]
On the other hand, if it is determined in S402 that there is an abnormal valve, the CPU 401 proceeds to S403 to determine whether or not the abnormal valve is completely inoperable.
[0092]
If it is determined in S403 that the valve in which the abnormality has occurred is completely inoperable, the CPU 401 proceeds to S404 and sets the opening / closing timing of the intake valve 28 and the exhaust valve 29 in the cylinders 21 other than the cylinder 21 including the abnormality generating valve. It is determined whether or not it can be changed, in other words, whether or not the torque of the internal combustion engine 1 can be controlled by adjusting the opening and closing timings of the intake valves 28 and exhaust valves 29 of the remaining cylinders 21.
[0093]
When it is determined in S404 that the opening / closing timing of the intake valve 28 and the exhaust valve 29 of the cylinders 21 other than the cylinder 21 including the abnormality occurrence valve can be changed, the CPU 401 proceeds to S405 and performs the first retreat travel control. Execute.
[0094]
The first evacuation travel control described above includes sticking of the valve that has caused an abnormality, failure of the electromagnetic drive mechanism corresponding to the valve that has caused the abnormality, failure of the drive circuit corresponding to the valve that has caused the abnormality, ECU 20 and drive circuit This control assumes that the valve in which an abnormality has occurred does not operate at all due to disconnection of the electrical wiring connecting the electromagnetic drive mechanism.
[0095]
In the first retreat travel control, the CPU 401 executes a first retreat travel control routine as shown in FIG.
In the first travel control routine, first, in step S601, the CPU 401 calculates a required torque: T1 for the internal combustion engine 1, using the accelerator opening and the engine speed immediately before the abnormality occurs as parameters.
[0096]
In step S602, the CPU 401 calculates the intake air amount required for the internal combustion engine 1 to generate the required torque T1 calculated in step S601, and is then suitable for causing the internal combustion engine 1 to intake the intake air amount. Throttle opening: Ta is calculated.
[0097]
In S603, the CPU 401 controls the throttle actuator 40 so as to make the actual opening of the throttle valve 39 coincide with the throttle opening: Ta calculated in S602.
[0098]
Subsequently, the CPU 401 proceeds to S604 and shifts the operation state of the internal combustion engine 1 to the first retreat travel mode. Specifically, the CPU 401 gradually shifts the opening of the throttle valve 39 from the throttle opening: Ta to an opening proportional to the output signal value (accelerator opening) of the accelerator position sensor 43, thereby generating an abnormality. In order to keep all the intake valves 28 and exhaust valves 29 of the cylinders 21 including the valves in a fully closed state, the intake side drive circuit 30a and the exhaust side drive circuit 31a are controlled so that the cylinders 21 are deactivated. The intake-side drive circuit 30a and the exhaust-side drive circuit 31a are controlled so that the opening / closing timing of the intake valve 28 and the exhaust valve 29 is set to the timing according to the load of the internal combustion engine 1.
[0099]
In step S <b> 605, the CPU 401 executes an upper limit guard process for the opening degree of the throttle valve 39 to limit the generated torque of the internal combustion engine 1. That is, the CPU 401 controls the opening degree of the throttle valve 39 so that the internal combustion engine 1 does not generate a torque equal to or higher than normal.
[0100]
According to the first retreat travel control as described above, even when the intake valve 28 or the exhaust valve 29 of the internal combustion engine 1 becomes inoperable, the opening degree of the throttle valve 39 and the valve that has caused an abnormality By controlling the opening and closing timings of the intake valves 28 and exhaust valves 29 of the cylinders 21 other than the cylinder 21 including the intake air amount of the internal combustion engine 1 can be set to a desired amount.
[0101]
As a result, it is possible to accurately secure the intake air amount necessary for the internal combustion engine 1 to perform the retreat traveling operation.
Furthermore, in the first retreat travel control according to the present embodiment, when the operating state of the internal combustion engine 1 is shifted to the first retreat travel mode, the opening degree of the throttle valve 39 is set immediately before an abnormality occurs. Since the intake air amount equivalent to the intake air amount of the internal combustion engine 1 is set to an opening degree so as to shift to the first retreat travel mode, the operation state of the internal combustion engine 1 is changed to the first retreat travel mode. The occurrence of torque fluctuations when shifting to the mode is prevented.
[0102]
Here, returning to the valve behavior monitoring control routine of FIG. 4, the CPU 401 cannot change the opening / closing timings of the intake valve 28 and the exhaust valve 29 of the cylinders 21 other than the cylinder 21 including the valve in which the abnormality occurred in S404. If it is determined that the intake valve 28 and the exhaust valve 29 cannot be opened / closed at a timing other than a specific opening / closing timing due to, for example, a failure of the ECU 20, the process proceeds to S406 and the second retreat travel control is performed. Execute.
[0103]
The specific opening / closing timing here may be, for example, a timing set in advance as a default value in the ECU 20 or the intake / exhaust side drive circuits 30a, 31a.
[0104]
In the second retreat travel control, the CPU 401 executes a second retreat travel control routine as shown in FIG. In the second retreat travel control routine, first, in step S701, the CPU 401 calculates a required torque: T1 for the internal combustion engine 1 using the accelerator opening and the engine speed immediately before the occurrence of the abnormality as parameters.
[0105]
In S <b> 702, the CPU 401 calculates an intake air amount necessary for the internal combustion engine 1 to generate the required torque T <b> 1 calculated in S <b> 701, and is then suitable for causing the internal combustion engine 1 to suck the intake air amount. Throttle opening: Ta is calculated.
[0106]
In S703, the CPU 401 controls the throttle actuator 40 so that the actual opening of the throttle valve 39 coincides with the throttle opening: Ta calculated in S702.
[0107]
Subsequently, the CPU 401 proceeds to S704 and shifts the operation state of the internal combustion engine 1 to the second retreat travel mode. Specifically, the CPU 401 gradually shifts the opening of the throttle valve 39 from the throttle opening: Ta to an opening proportional to the output signal value (accelerator opening) of the accelerator position sensor 43, thereby generating an abnormality. In order to keep all the intake valves 28 and exhaust valves 29 of the cylinders 21 including the valves in a fully closed state, the intake side drive circuit 30a and the exhaust side drive circuit 31a are controlled so that the cylinders 21 are deactivated. The intake side drive circuit 30a and the exhaust side drive circuit 31a are controlled so as to operate the intake valve 28 and the exhaust valve 29 at a specific opening / closing timing.
[0108]
In S <b> 705, the CPU 401 executes an upper limit guard process for the opening degree of the throttle valve 39.
According to the second retreat travel control as described above, the intake valve 28 or the exhaust valve 29 of the internal combustion engine 1 becomes inoperable, and the opening / closing timings of the other intake valves 28 and exhaust valves 29 cannot be changed. Even in this case, the intake air amount of the internal combustion engine 1 can be set to a desired amount by controlling the opening degree of the throttle valve 39.
[0109]
As a result, it is possible to accurately secure the intake air amount necessary for the internal combustion engine 1 to perform the retreat traveling operation.
Further, in the second retreat travel control according to the present embodiment as well, as in the first retreat travel control described above, when the operating state of the internal combustion engine 1 is shifted to the second retreat travel mode, the throttle valve Since the opening of 39 is once set to an opening that can obtain an intake air amount equivalent to the intake air amount of the internal combustion engine 1 immediately before the occurrence of the abnormality, the mode is shifted to the second retreat travel mode. Thus, the occurrence of torque fluctuation when the operating state of the internal combustion engine 1 is shifted to the second retreat travel mode is prevented.
[0110]
Here, returning to the valve behavior monitoring control routine of FIG. 4, if the CPU 401 determines in S403 that the valve in which the abnormality has occurred is not completely inoperable, the process proceeds to S407 and all the cylinders 21 of the internal combustion engine 1 are processed. It is determined whether or not the opening / closing timings of the intake valve 28 and the exhaust valve 29 can be changed.
[0111]
If it is determined in S407 that the opening / closing timings of the intake valves 28 and the exhaust valves 29 of all the cylinders 21 of the internal combustion engine 1 cannot be changed, that is, the intake valves 28 and the exhaust valves 29 of all the cylinders 21 are specified. When it is determined that the opening / closing drive is possible only at the opening / closing timing, the CPU 401 proceeds to S408 and executes the third retreat travel control.
[0112]
In the third retreat travel control, the CPU 401 executes a third retreat travel control routine as shown in FIG. In this third retreat travel control routine, first, in step S801, the CPU 401 calculates a required torque: T1 for the internal combustion engine 1 using the accelerator opening and the engine speed immediately before the occurrence of the abnormality as parameters.
[0113]
In step S802, the CPU 401 calculates the intake air amount necessary for the internal combustion engine 1 to generate the required torque T1 calculated in step S801, and is then suitable for causing the internal combustion engine 1 to intake the intake air amount. Throttle opening: Ta is calculated.
[0114]
In S803, the CPU 401 controls the throttle actuator 40 so as to make the actual opening of the throttle valve 39 coincide with the throttle opening: Ta calculated in S802.
[0115]
Subsequently, the CPU 401 proceeds to S804 and shifts the operation state of the internal combustion engine 1 to the third retreat travel mode. Specifically, the CPU 401 gradually shifts the opening of the throttle valve 39 from the throttle opening: Ta to an opening proportional to the output signal value (accelerator opening) of the accelerator position sensor 43, and for all cylinders. The intake-side drive circuit 30a and the exhaust-side drive circuit 31a are controlled so that the intake valve 28 and the exhaust valve 29 are operated at a specific opening / closing timing.
[0116]
In step S <b> 805, the CPU 401 executes an upper limit guard process for the opening degree of the throttle valve 39.
According to the third retreat travel control as described above, even if the intake valve 28 and the exhaust valve 29 of the internal combustion engine 1 become inoperable except at a specific opening / closing timing, the opening degree of the throttle valve 39 is set. By controlling, the intake air amount of the internal combustion engine 1 can be set to a desired amount.
[0117]
As a result, it is possible to accurately secure the intake air amount necessary for the internal combustion engine 1 to perform the retreat traveling operation.
Further, in the third retreat travel control according to the present embodiment, when the operating state of the internal combustion engine 1 is shifted to the third retreat travel mode, as in the first and second retreat travel controls described above. Then, after the opening of the throttle valve 39 is once set to an opening that can obtain an intake air amount equivalent to the intake air amount of the internal combustion engine 1 immediately before the occurrence of the abnormality, the mode is shifted to the third retreat travel mode. Therefore, the occurrence of torque fluctuation when the operating state of the internal combustion engine 1 is shifted to the third retreat travel mode is prevented.
[0119]
Therefore, according to the internal combustion engine having the electromagnetically driven valve according to the present embodiment, when an abnormality occurs in the intake valve 28 or the exhaust valve 29 when the operation state of the internal combustion engine 1 is in the non-throttle operation state, By controlling the opening degree of the throttle valve 39, the intake air amount of the internal combustion engine 1 can be set to a desired amount.
[0120]
As a result, even if the operation of the cylinder 21 including the abnormal valve is stopped due to the abnormality of the intake valve 28 or the exhaust valve 29, the intake air amount of the internal combustion engine 1 does not change rapidly, and the torque It becomes possible to suppress the occurrence of fluctuations.
[0121]
【The invention's effect】
  Internal combustion engine having electromagnetically driven valve according to the present inventionAccording to Seki, when the intake valve or the exhaust valve does not operate normally, it is possible to prevent misfire, deterioration of exhaust emission, and the like.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a diagram showing a schematic configuration of an internal combustion engine having an electromagnetically driven valve according to the present invention.
FIG. 2 is a diagram showing a configuration of an intake side electromagnetic drive mechanism
FIG. 3 is a block diagram showing the internal configuration of the ECU
FIG. 4 is a flowchart showing a valve behavior monitoring control routine.
FIG. 5 is a flowchart showing an abnormality determination control routine.
FIG. 6 is a flowchart showing a first retreat travel control routine.
FIG. 7 is a flowchart showing a second retreat travel control routine.
FIG. 8 is a flowchart showing a third retreat travel control routine.
[Explanation of symbols]
1 ... Internal combustion engine
20 ... ECU
26 ... Intake port
27 ... Exhaust port
28 ... Intake valve
29 ... Exhaust valve
30 ... Intake side electromagnetic drive mechanism
31 ... Exhaust side electromagnetic drive mechanism
33 ... Intake branch pipe
34 ... Surge tank
35 ... Intake pipe
36 ... Air cleaner box
39 ... Throttle valve
40 ... Throttle actuator
41 ... Throttle position sensor
42 Accelerator pedal
43 Accelerator position sensor
49 ... Catalyst temperature sensor
311 ... Valve lift sensor

Claims (2)

内燃機関の吸気ポートへ燃料を噴射する燃料噴射弁と、
内燃機関の吸気弁及び排気弁を電磁力によって開閉駆動する電磁駆動機構と、
前記吸気弁又は前記排気弁の何れか一方に開弁動作不良が発生した場合に、開弁動作不良を発生した弁を含む気筒について、当該弁の開弁動作不良が解消されるまで又は当該弁の開弁動作不良の発生回数が所定回数に達するまでは、前記吸気弁又は前記排気弁の他方の開弁動作を禁止するとともに該気筒に対する燃料噴射を禁止する制御手段と、
を備えることを特徴とする電磁駆動弁を有する内燃機関。
A fuel injection valve for injecting fuel into the intake port of the internal combustion engine;
An electromagnetic drive mechanism that opens and closes an intake valve and an exhaust valve of an internal combustion engine by electromagnetic force;
When a valve opening failure occurs in either one of the intake valve or the exhaust valve, until the valve opening failure of the valve is resolved or the valve including the valve that has caused the valve opening failure until the number of occurrences of the valve opening malfunctioning reaches a predetermined number of times, the control means for inhibiting the fuel injection for the gas cylinder in together when prohibit other valve opening operation before Symbol intake valve or the exhaust valve,
An internal combustion engine having an electromagnetically driven valve.
前記制御手段は、前記吸気弁又は前記排気弁の何れか一方に閉弁動作不良が発生した場合に、閉弁動作不良が発生した弁を含む気筒の全ての弁が閉弁状態に保持されるように前記電磁駆動機構を制御するとともに、該気筒に対する燃料噴射を禁止することを特徴とする請求項1に記載の電磁駆動弁を有する内燃機関。Wherein when the intake valve or the closing malfunction either one of the exhaust valve occurs, all valves of the cylinders, including a valve closing operation failure occurs is retained in the closed state by controlling the electromagnetic drive mechanism so that both an internal combustion engine having an electromagnetically driven valve according to claim 1, characterized in that prohibits fuel injection for the gas cylinder.
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