JP4278243B2 - Tool device - Google Patents
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、工作機械等に装着して使用される電動機を内蔵する工具装置(工具ホルダ)に関し、特に、工具装置だけで電動機の起動、停止、回転数設定などを行えるようにした工具装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
工作機、NC工作機、マシニングセンタ等には、自動工具交換装置が設けられており、種々の工具を選択して多種類の加工を行ったり、同種の多数の工具を順次交換して長時間にわたる自動運転を行っている。このような従来の工作機においては、自動工具交換装置により装着される工具が、工作機本体の主軸や工具台等の所定の位置に装着された後、主軸の回転によってワークを加工するようになっている。従って、例えば、ワークに微細な穴を開けたり、微小な面取り加工や微小部分の研磨を行ったりする場合であっても、主軸を回転させなければならない。そのため特別な増速装置を追加しなければ主軸の回転速度以上には回転させられず加工速度が遅い、加工精度が低下する、主軸の寿命が短い、主軸のための電力を無駄に消費するなどの問題があった。
【0003】
このような問題を解決するために、例えば、特開昭62−277238号、特公平6−298号、特公平6−69658号等に開示されているように、自動工具交換装置によって工作機械本体の主軸に交換可能に装着される工具装置自体に工具本体駆動用電動機を内蔵させることが考えられた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、電動機を搭載した工具装置を回転制御する回転制御部は、箱形の筐体に収められ、工作機械のテーブルや制御盤の中に置かれている。工具装置に内蔵された電動機のオン・オフや回転速度の変更の際には工作機に装着された工具装置から離れて操作しなければならず、操作が行い難く、安全性に欠ける。また、工具装置を交換した際には、工作機械から回転制御部に工具本体に応じた電動機の回転数を設定することが必要となる。
【0005】
よって、本発明は、内蔵電動機のオン・オフや回転速度の可変な設定を工具装置(あるいは工具ホルダ)自体で行えるようにした工具装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明の工具装置は、工作機械に着脱可能に装着される工具装置において、工具本体を駆動するための電動機と、前記電動機の回転速度を指定する回転速度入力手段と、指定された回転速度になるように上記電動機の回転駆動を制御する回転制御手段と、を備える。
【0007】
好ましくは、上記電動機の起動及び停止を指令する指令手段を更に備える。
【0008】
好ましくは、上記電動機の回転数を表示する回転数表示手段を更に備える。
【0009】
かかる構成とすることによって、工具装置(あるいは工具ホルダ)で電動機のオン・オフや回転速度の変更が出来るので装置操作が容易になる。また、回転速度の変更のために工具装置から離れてNC装置を操作する必要がなく、作業の安全性も向上する。
【0010】
工具装置を交換しても工具装置が回転速度の設定手段を備えているので、工作機械から電動機の回転速度を変更する手段が必要なくなり、回転速度が変更されても回転速度の設定が表示されるので確認が容易である。また、電動機毎に個別の回転制御手段を備えるので、電動機定格、種類等に応じたインバータなどの制御機器の設計が容易となる。
【0011】
可変速の回転制御手段が工具装置に内蔵されるので、工具装置を交換する際に工作機械からは単一の電源を工具装置に供給するだけでよい。
【0012】
【実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施例について説明する。図1において、数値制御工作機1は、主軸2を有した工作機本体3、多数の工具4b,4c…を有した自動工具交換装置4、これらを加工指令や工具交換指令などによって制御する数値制御装置5、装着した工具に作動電源を供給する電源部50などから成っている。主軸2には、自動工具交換装置4の図示しないマニピュレータによって工具4aが装着されており、工具4aの先端に取付けられた微小径のドリル刃6によってワークWに微小径の穴を明けようとしている。
【0013】
工具4aには、テーパシャンク部7およびマニピュレータによる把持部7aが設けられており、同軸状に高速回転可能な高周波電動機8が内蔵され、チャック部6aの先端に前述のドリル刃6が取付けられている。
【0014】
また、工具4aには、高周波電動機8の動作をオン・オフするスイッチ41、高周波電動機8の回転速度を指定する回転速度入力部17、高周波電動機8を指定された回転速度(回転数)で動作させる回転制御部18、高周波電動機8の回転数を表示する液晶表示器などからなる表示部30が設けられている。
【0015】
工具4aの軸心からずれた位置に、回転速度入力部17、回転制御部18、等に動作電源を供給するためのコネクタ11が設けられており、工具4aが主軸2に装着されると同時に工作機機本体3に設けられた受けコネクタ12に接続されるようになっている。それにより、工具4aは、電源部50から動作電源の供給を受け、また、NC制御装置5からの指令が工具4aに伝達可能となる。
【0016】
図2は、工具4aの外観を説明する説明図である。同図において、図1と対応する部分には同一符号を付している。工具4aのケースには、高周波電動機8の動作をオン・オフするスイッチ41、速度を指定する回転速度入力部17としてのロータリスイッチのつまみ、電動機8の回転数を表示する表示部30の表示窓が設けられている。上記つまみの周囲には、設定回転速度が数値目盛によって示されている。回転速度入力部17としては、ロータリスイッチの他、ボリューム、キーボードスイッチ、タッチキーパネル、ディップスイッチなどであってもよい。
【0017】
図3は、高周波電動機8の制御系を説明するブロック図である。工具4aに内蔵された回転制御部18には、工作機本体3からコネクタ11、オン・オフスイッチ41を介して電源が供給される。また、回転制御部18には、回転速度入力部17から速度指定信号が入力される。
【0018】
回転制御部18は、回転速度入力部17から入力された速度指定信号をデコードするIO部19、マイクロプロセッサなどからなる中央処理部21、記憶部22,23、IO部24、ディジタル信号を解読しそれによって指定された周波数の正弦波信号を出力するDF変換部25、DF変換部25からの出力によって3相交流を発生するデバイダ部26、デバイダ部26からの出力を電力増幅して高周波電動機8を駆動するドライブ部27、デバイダ部26とドライブ部27とからなる駆動部28、高周波電動機8の回転に応じたパルス列を発生する回転センサ、該パルス列をデコードして回転速度表示データ(rpm)あるいは回転速度入力部17によって設定された回転速度を表すディジタル信号を回転速度表示データに変換するデコーダ部29、設定された回転速度と実際の回転速度とを選択可能に表示する表示部30、とを含んでいる。なお、検出された高周波電動機8の回転速度は、デコーダ29からI/O24を介してCPU21にフィードバックされるので、高周波電動機8の回転速度が所定範囲内になるようにフィードバック制御を行うことが可能である。
【0019】
次に、動作について説明する。作業者は、工具4a、4b、4c…各々の回転数入力装置17に予め回転周波数を設定しておく。なお、各工具における電動機の回転速度がいずれかの回転数の一種類で、夫々を都度変更する必要がないときは、ROM23にこれを記憶させ、この回転速度で工具を作動させるようにしても良い。数値制御装置5では、例えばプログラムされた紙テープ、ディスク等の情報記録媒体からの指令を読み込み、その内容に応じて工作機本体3および自動工具交換装置4を制御し、または回転制御部18へ制御信号を出力する。例えば、最初の工程で使用する工具の選択を自動工具交換装置4に指令し、工具4aを工作機本体の主軸に取付ける。取付完了後に、電源部50に電源の供給を指令する。それにより、工具4aの回転数入力装置17に設定された回転数で高周波電動機8は回転を始める。ドリル刃6とワークWを相対的に移動して工具4aによって第1の切削工作を行う。次に、高周波電動機8を停止し、電源部50から工具を4aへの電源供給を遮断する。自動工具交換装置4に指令して工具を4aから4bに交換する。工具4bに電源を供給し、工具4bの回転数入力装置17に設定された回転数で高周波電動機8を回転させる。ドリル刃6とワークWを相対的に移動して工具4bによって第2の切削工作を行う。このような工程を繰返して、プログラムされた切削加工が終了する。この間において、主軸2は回転せずに停止しており、高周波電動機8の高速回転によって加工が行われる。
【0020】
上述の実施例によると、ワークWへの穴の加工は主軸2の回転によらず高周波電動機8の回転によるものであるから、主軸2では回転不可能な高速回転によって加工することができて加工速度が速く、主軸2の回転による振動が発生せず、加工精度が向上し、主軸2を傷めないため主軸2の寿命が延び、消費電力を節約することができる。高周波電動機8を内蔵した工具4aは、工具交換装置4によって他の工具4b,4c…などと同様に交換可能である。高周波電動機8の制御を各工具の回転数入力装置17によって予め個別に設定でき、プログラムは起動または停止のための命令をプログラムするだけ自動運転が可能である。すなわち、工具を交換しても各工具が回転数の設定手段を持っているので工作機械から電動機の回転数を変更する手段が必要なくなる。工具に設けられた回転速度目盛により工具単体でも回転速度を設定でき、取付けられているドリル刃6などのチェックも行える。工作機械に装着された状態では表示器によって設定回転速度が表示器30に表示される。
【0021】
また、回転数の設定が回転数目盛あるいは表示器に表示されているので、工具単体でも工作機械に装着された状態でも回転速度確認が容易である。
【0022】
また、高周波電動機8の回転制御部18が工具内に設けられているので、工具交換する際に、工作機械3からは電源を供給するだけでよい。
【0023】
また、工具毎に回転制御部18を内蔵する構成であるので、多種類(トルクの大小、回転数の高低、電動機の回転原理(ブラシレス方式、直流方式、パルス電動機方式など)の相違等)ある電動機の各々の特性に最適の動作特性を持つ回転制御部を使用できる。このため、工作機本体に単一の回転制御部を設け、これにより多種類の高周波電動機を制御する場合に比べて回転制御部の設計の自由度高く、電動機を回転駆動するインバータのV−F(電圧−周波数)特性等の機器設計が容易である。
【0024】
上述の実施例において、回転速度を指定する回転速度入力部として、複数のディジタルスイッチ、ロータリースイッチ、可変抵抗器などを用いてもよく、表示装置30は、これらのツマミの位置や指針により数値や目盛などで表示されるようなものでもよい。このようにして設定された回転速度を中心とする所定範囲内に回転速度が維持されるように、ROM23に制御プログラムを記憶してフィードバック制御を行うようにしてもよい。
【0025】
なお、回転制御部18はマイクロプロセッサからなる中央処理部21を用いたが、これに代えてハードロジックで構成することも可能である。
【0026】
工具4aの先端に取付けたドリル刃6に代えて砥石を取付け、ワークWの面取り加工や研磨をすることもできる。工具4aは、主軸2に装着するのではなく、例えばCNC旋盤の工具台に取付け、主軸によって保持されまたは回転されるワークに穴あけや面取りなどの加工を行うようにしてもよい。
【0027】
また、工具4aに設けた電動機によって、工具4aに取付けたバイトの位置や姿勢を代えるようにしてもよく、その場合には、制御されるべき位置や姿勢となるような電動機の回転角度をROM23に記憶させておけばよい。
【0028】
【発明の効果】
本発明によると、工具装置は、工作機本体の主軸の駆動系とは別途に作動する電動機を内蔵し、更に、この電動機を動作させる回転制御部をも内蔵している。このため、工具装置側で電動機のオン・オフ、回転数の変更が可能であり、操作が容易で作業員の安全性が向上する。また、電動機毎に個別の回転制御部を有し、回転制御部を複数の電動機で共用する必要がないので、当該電動機の定格に合った回転制御部の設計で足りる。また、工作機械からは工具装置への電源の供給を行えばよいので、回転速度制御は不要となってNC制御プログラムが容易になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、工具装置を装着した数値制御工作機を模式的に示す図である。
【図2】図2は、工具装置を説明する示す説明図である。
【図3】図3は、工具装置の制御系のブロック回路図である。
【符号の説明】
1 数値制御工作機、
2 主軸、
3 工作機本体、
4 自動工具交換装置、
4a 工具(工具装置)、
5 数値制御装置、
8 高周波電動機(電動機)、
11 コネクタ、
12 受けコネクタ、
17 回転速度入力部
18 回転制御部
23 メモリ(記憶手段)、
30 表示装置(表示手段)、[0001]
[Industrial application fields]
The present invention relates to a tool device (tool holder) that incorporates an electric motor that is used by being mounted on a machine tool or the like, and more particularly, to a tool device that can be used to start, stop, and set the number of revolutions of an electric motor with only the tool device. .
[0002]
[Prior art]
Machine tools, NC machine tools, machining centers, etc. are equipped with automatic tool changers. Various tools can be selected and various types of machining can be performed, or many tools of the same type can be changed in succession for a long time. Automatic operation is performed. In such a conventional machine tool, after a tool mounted by an automatic tool changer is mounted at a predetermined position such as a spindle of a machine tool body or a tool table, the workpiece is processed by rotating the spindle. It has become. Therefore, for example, even when a minute hole is made in a workpiece, or when a minute chamfering process or polishing of a minute part is performed, the spindle must be rotated. Therefore, unless a special speed increasing device is added, it cannot be rotated beyond the rotation speed of the main spindle, the processing speed is slow, the processing accuracy is lowered, the life of the main spindle is short, the power for the main spindle is wasted, etc. There was a problem.
[0003]
In order to solve such a problem, as disclosed in, for example, Japanese Patent Application Laid-Open No. 62-277238, Japanese Patent Publication No. 6-298, Japanese Patent Publication No. 6-69658, etc., a machine tool main body is provided by an automatic tool changer. It was considered that a tool main body driving motor was built in the tool device itself that is replaceably mounted on the main shaft of the tool.
[0004]
[Problems to be solved by the invention]
However, a rotation control unit that controls the rotation of a tool device equipped with an electric motor is housed in a box-shaped housing and is placed in a table or control panel of a machine tool. When turning on / off the electric motor built in the tool device or changing the rotation speed, it is necessary to operate away from the tool device mounted on the machine tool, which makes operation difficult and lacks safety. Further, when the tool device is replaced, it is necessary to set the rotation speed of the electric motor according to the tool body from the machine tool to the rotation control unit.
[0005]
Therefore, an object of the present invention is to provide a tool device in which the built-in electric motor can be turned on / off and the rotational speed can be changed by the tool device (or tool holder) itself.
[0006]
[Means for Solving the Problems]
In order to achieve the above object, a tool device of the present invention is a tool device that is detachably mounted on a machine tool, an electric motor for driving a tool body, and a rotational speed input means for designating a rotational speed of the electric motor. Rotation control means for controlling the rotation drive of the electric motor so as to achieve a designated rotation speed.
[0007]
Preferably, command means for commanding start and stop of the electric motor is further provided.
[0008]
Preferably, a rotation speed display means for displaying the rotation speed of the electric motor is further provided.
[0009]
By adopting such a configuration, since the electric motor can be turned on / off and the rotation speed can be changed with the tool device (or tool holder ), the operation of the device is facilitated. Further, it is not necessary to operate the NC device away from the tool device for changing the rotation speed, and the safety of work is improved.
[0010]
Even if the tool device is replaced, the tool device has a setting means for setting the rotation speed, so there is no need to change the rotation speed of the electric motor from the machine tool, and the setting of the rotation speed is displayed even if the rotation speed is changed. Therefore, confirmation is easy. In addition, since an individual rotation control means is provided for each motor, it becomes easy to design a control device such as an inverter according to the motor rating, type, and the like.
[0011]
Since the variable speed rotation control means is built in the tool device, it is only necessary to supply a single power source from the machine tool to the tool device when changing the tool device.
[0012]
Embodiment
Embodiments of the present invention will be described below with reference to the drawings. In FIG. 1, a numerically controlled
[0013]
The
[0014]
Further, the
[0015]
A
[0016]
FIG. 2 is an explanatory diagram for explaining the external appearance of the
[0017]
FIG. 3 is a block diagram illustrating a control system of the
[0018]
The
[0019]
Next, the operation will be described. The operator sets a rotation frequency in advance in the rotation
[0020]
According to the above-described embodiment, since the machining of the hole in the workpiece W is based on the rotation of the high-
[0021]
Further, since the setting of the rotational speed is displayed on the rotational speed scale or the display, it is easy to check the rotational speed whether it is a tool alone or mounted on a machine tool.
[0022]
Moreover, since the
[0023]
In addition, since the
[0024]
In the above-described embodiment, a plurality of digital switches, rotary switches, variable resistors, or the like may be used as the rotation speed input unit for designating the rotation speed, and the
[0025]
Although the
[0026]
A grindstone may be attached instead of the
[0027]
Further, the position and orientation of the cutting tool attached to the
[0028]
【The invention's effect】
According to the present invention, the tool device incorporates an electric motor that operates separately from the drive system of the main spindle of the machine tool main body, and further includes a rotation control unit that operates the electric motor. For this reason, it is possible to turn on / off the electric motor and change the rotation speed on the tool device side, so that the operation is easy and the safety of the worker is improved. In addition, since each motor has a separate rotation control unit and the rotation control unit does not need to be shared by a plurality of motors, a design of the rotation control unit that matches the rating of the motor is sufficient. Further, since it is sufficient to supply power from the machine tool to the tool device, the rotational speed control is not required, and the NC control program becomes easy.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a diagram schematically showing a numerically controlled machine tool equipped with a tool device.
FIG. 2 is an explanatory view illustrating a tool device.
FIG. 3 is a block circuit diagram of a control system of the tool device.
[Explanation of symbols]
1 Numerical control machine tool,
2 spindles,
3 Machine tool body,
4 Automatic tool changer,
4a Tool (tool device),
5 Numerical control device,
8 High-frequency motor (motor),
11 connector,
12 receiving connector,
17 rotation
30 display device (display means),
Claims (3)
工具本体を駆動するための電動機と、
前記電動機の回転速度を指定する回転速度入力手段と、
指定された回転速度になるように前記電動機の回転駆動を制御する回転制御手段と、
を備える工具装置。A tool device detachably attached to a machine tool,
An electric motor for driving the tool body;
Rotational speed input means for designating the rotational speed of the electric motor;
Rotation control means for controlling the rotation drive of the electric motor so as to have a specified rotation speed;
A tool device comprising:
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