JP4278036B2 - シェルマシン排気装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、鋳物用の中子造型機、所謂シェルマシンにおいて、所定の砂を圧縮空気で型に充填後、その圧力エアを効率良く且つ安全に排気する装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の中子製造装置であるシェルマシンBは、図6及び図7に示すように、中子砂(樹脂砂)を吹き付けて中子を成形する中子型1と、その中子型1の上方に配置され所定の中子砂Sを一次貯留して圧縮空気の圧力で中子砂Sを中子型に吹込むブローヘッド2と、そのブローヘッド2の上方に設置されブローヘッド2に中子砂を投入するホッパ3と、圧縮空気を貯留した圧力タンク4と、その圧力タンク4と前記ブローヘッド2とを連通する流路Lとを有している。
その流路Lの圧力タンク4側には中子造型のために圧縮空気を吹込むと共に、中子造型後の空気を排気するために流路Lを切り換える為の吹込み・排気弁(切換弁)5が、また流路Lのブローヘッド2側にはエアフィルタ6が夫々介装されている。
また、前記吹込み・排気弁5には排気用の排気管路Leが分岐しており、その排気管路Leの先端には消音器7が介装されている。尚、図6において、実践の矢印は圧縮空気充填時の圧縮空気の流れを、破線の矢印は排気の際の排気の流れを示している。
【0003】
上記シェルマシンBは中子を造型する際には圧縮空気が大量に必要となる。
即ち、造型中で所定の中子砂の密度が得られる前に圧力が落ちてしまうと、出来上がった中子の密度が不足し、中子の強度を著しく落としてしまう。
【0004】
従って、前記切換弁には切換速度(切換レスポンス)が早い特別な弁が用いられている。切換速度が速いということは排気速度が早いことを意味し、切換速度が速い(貯留の圧縮空気を減衰させることなく2次側へ瞬時に掃気する)ことによって、流路中に介装された前記フィルタの破壊やそれに伴う弁その他の破損、或いは故障を惹起してしまう場合があった。
【0005】
図7は排気管Leの先端に設けた消音器70の断面を示しており、消音は消音器70に詰められた発泡ウレタン74によって排気騒音を減衰させるように構成されているが、この発泡ウレタン74も急激な排気動作によって破損する場合が少なからずあった。
【0006】
上述のシェルマシンの他に、有毒ガス処理手段及び吸引機構を安価にし、誘導管における有臭ガス輸送の圧損を小さくする「有臭ガス処理装置付シェルマシン」が開示されている(例えば、特許文献1参照)。
或いは、ブロー口を金型上面の任意の位置に設定可能として、複雑な形状の中子の造型を可能にするとともに多数個取りも可能とする反転排砂式シェルマシンが開示されている(例えば、特許文献2参照)。
【0007】
しかしながら、前記2例の開示例の前者は、有臭ガス輸送の圧損の抑制とコスト低減を目的とし、後者は複雑な形状の中子の造型を可能とし且つ多数個取りを可能とすることを目的とするものであり、前述の問題点を何ら改善するものではない。
【0008】
【特許文献1】
特開2001−321890号公報(第2−3頁、図1)。
【特許文献2】
特開平6−339747号公報(第3−5頁、図1)。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上述した従来の問題点に鑑みて提案されたものであり、中子造型時の中子砂吹き込みの圧縮空気充填能力を低下させること無く、流路及び流路に付帯の設備の破損並びに故障の発生を抑止するシェルマシン排気装置を提供することを目的としている。
そして、破損の前兆として現れる排気の残留によるプロー口からの中子砂吹出し処理作業を行うために生じる生産ロスを解消することが出来るシェルマシン排気装置の提供も本発明の目的である。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明のシェルマシン排気装置は、高圧エア供給源(4)と、ブローヘッド(2)と、その高圧エア供給源とブローヘッド(2)とを連通する流路(L)、とを有し、その流路(L)中に排気流量を絞る絞り手段(8)を介装し、前記流路(L)には、高圧エアのブローヘッド(2)側への供給と、ブローヘッド(2)側からの排出とを切り換える切換手段(5)が設けられており、前記絞り手段(5)はその切換手段(5)よりもブローヘッド(2)側へ介装された逆止弁(9)及び絞り機構(8A)とから構成されている。
【0012】
係る構成の本発明のシェルマシン排気装置によれば、流路(L)に設けた絞り手段(8)によって従来のような衝撃的な排気流が緩和される。その結果、流路(L)や流路(L)に付帯した機器、例えばエアフィルタ(6)や切換弁に内蔵されているパルブシートの破損、流路内に逆流した砂塵で流路の磨耗、穴あき等々、設備の流路全体にわたる故障発生を防止する。
【0014】
そのように逆止弁(9)を圧縮空気充填側(L)に介装し、絞り(8A)を排気側(Lb)に介装することで十分な圧縮空気の充填が可能となり、排気時には排気が絞られるため、従来の様な衝撃的な排気流が緩和される。その結果中子砂の充填効率を落とすことなく、流路(L)及び流路に付帯の設備(6)の損壊や故障等の発生を防止することが出来る。
【0015】
また本発明において、前記流路(L)には、高圧エアのブローヘッド(2)側への供給と、ブローヘッド(2)側からの排気とを切り換える切換手段(5)が介装されており、その切換手段(5)からは排気ライン(Le)が分岐しており、その分岐した排気ライン(Le)には第2の絞り手段(8B)を有しているのが好ましい。
【0016】
そのように分岐した排気ライン(Le)に介装された第2の絞り手段(8B)によって、従来の様な衝撃的な排気流が緩和され、流路(L)及び流路に付帯の設備(6)の損壊や故障等の発生を防止することが出来る。
【0017】
そして本発明において、前記排気ライン(Le)の先端には消音器(7)が介装されていることが好ましい。
その消音器(7)によって排気が大気に開放される際の騒音のレベルを緩和している。
【0018】
ここで、前記第2の絞り手段は消音器(7)であるのが好ましい。
即ち、消音器(7)は隔壁によって複数の部屋に画成され、その隔壁(72)には複数の連通孔(オリフィス72a)を穿孔し、排気の速度を減衰させる絞り手段を兼ねることが好ましい。
【0019】
本発明のシェルマシンの排気装置は、高圧エア供給源(4)とブローヘッド(2)とを連通する流路(L)は、高圧エア供給源(4)側と排気側とに分岐しており、排気側の端部には消音器(7)が配置され、該消音器(7)の内部にオリフィス(72a:複数の連通孔)を形成するのが好ましい。
【0020】
また本発明のシェルマシンの排気装置は、高圧エア供給源(4)とブローヘッド(2)とを連通する流路(L)には逆止弁(9)が介装され、該逆止弁(9)をバイパスする排気ライン(Lb)が設けられ、該排気ライン(Lb)にオリフィス(8A)を介装している。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照して、本発明の実施形態を説明する。
【0023】
先ず、図1〜図3を参照して第1実施形態を説明する。
図1において、シェルマシンMは、中子を造型する中子型1と、その中子型1の上方に箱状体で配置され箱状体内部に一次貯留した中子砂Sを圧縮空気の圧力で中子型1に吹込むブローヘッド2と、そのブローヘッド2の上方に設置されブローヘッド2に中子砂を投入するホッパ3とを有している。
【0024】
更にシェルマシンMは、圧縮空気を貯留した圧力タンク4と、その圧力タンク4と前記ブローヘッド2とを連通する流路Lとを有している。
その流路Lの圧力タンク4側には中子造型のために圧縮空気を吹込むと共に、中子造型後の空気を排気するために流路Lを切り換える為の吹込み・排気弁(以降簡略を帰して吹き込み・排気弁を単に「切換弁」と言う)5が介装されている。
【0025】
また、流路Lのブローヘッド2側にはエアフィルタ6が介装され、そのエアフィルタ6と前記切換弁との間の領域には流量が調節可能な絞り手段、すなわち可変オリフィス8が介装されている。
その可変オリフィス8は圧力タンク4〜ブローヘッド2に圧縮空気を充填する際には流路Lと同等な流路が確保されるように全開状態とされ、排気の際には、従来のように衝撃的に排気が行われ、エアフィルタ、その他の機器を損壊しないように流路面積が絞られるように構成されている。尚、流路の調整(流路拡大、流路縮小の2段のみでよい)には図示しない公知の手段、例えばスイッチ作動のエアシリンダ等が用いられる。
【0026】
前記エアフィルタ6は、例えば円筒形状をなし、円筒の外周及び底面に出入り口61、62が夫々形成されており、その出入り口61、62に前記流路Lが接続されている。円筒の内部には、円筒と同心で円筒状のフィルタエレメント63が介装され、前記底面側の出入り口62はそのフィルタエレメント63の内部に連通するように接続されている。
従って、中子造型後の排気の際には、ブローヘッド2の内部に残留した余分の中子砂はエレメント63の内壁で濾過され、大気に開放される排気中には中子砂は含まれない。
【0027】
前記吹込み・排気弁5には排気用の排気管路Leが分岐しており、その排気管路Leの先端には消音器7が介装されている。
【0028】
その消音器7は図2に詳細を示すように、上方が開放された円筒状の本体71を有し、本体71の下端面には前記排気管路Leを差し込む差込口71aが形成されている。そしてその差込口71aの内周に沿うように複数の連通孔72aが穿孔された円筒状の隔壁72が挿入されている。
消音器7の開放された上端の全面には、前記隔壁72の上端に当接する様に図3の平面図に示す様な流量調整板73が設けられている。
その流量調整版73には、前記消音器7の隔壁72と本体71とで囲まれた円環状の領域の投影面に等ピッチで図示の例では8箇所の排気用小孔が形成されている。
【0029】
上述から明らかなように消音器7は、前記隔壁72の内部と、隔壁72と本体71とで囲まれた領域との二つの部屋に区画され、隔壁72の内部から隔壁72に設けた複数の連通孔72aを排気が通過する際に消音されるように構成されている。
尚、図1において実線の矢印は圧縮空気をブローヘッド2に充填する際の圧縮空気の流れを、また、破線の矢印は中子造型後の排気の流れを示している。
【0030】
上述のように構成された第1実施形態のシェルマシン排気装置によれば、圧縮空気充填時には流路Lに設けた可変オリフィス8は全開状態で十分な圧縮空気をブローヘッド2に流過せしめ、排気時には可変オリフィス8を絞ることによって従来のような衝撃的な排気流が緩和される。その結果エアフィルタの損壊を含む流路全体にわたる故障等の発生を防止する。
【0031】
次に図4を参照して、第2実施形態を説明する。
図1〜図3の第1実施形態では流路Lに介装された絞り手段8は流路面積を二通りに変更可能な可変オリフィスが用いられた。
それに対して図4の第2実施形態は、流路Lの切換弁5とエアフィルタ6との間の領域にバイパス流路Lbを設け、本流L側に逆止弁9を、バイパス流路Lb側に可変オリフィス(絞り)8Aを設けたものである。
【0032】
流路Lの切換弁5とエアフィルタ6との間の領域にバイパス流路Lbを設け、本流L側に逆止弁9を、バイパス流路Lb側にオリフィス(絞り)8Aを設けた以外は、図1〜図3の第1実施形態と実質的に同様の構成である。
【0033】
圧縮空気の充填時は逆止弁9を介装した本流側(流路L)及びバイパスLbの双方を圧縮空気が流過し、排気時にはバイパスLb側のみを排気が流過する。
図1〜図3の第1実施形態に対して、可変オリフィス8及び可変オリフィス8を作動させる作動手段と作動に要するエネルギを省略することが出来る。
【0034】
次に図5を参照して、第3実施形態を説明する。
第1実施形態及び第2実施形態は、流路Lの開閉弁5とエアフィルタ6との間の領域に可変オリフィス8、又は逆止弁9及びオリフィス8Aを介装した実施形態である。
それに対して図5の第3実施形態は、排気ラインLeの消音器7近傍に第2の絞り手段であるオリフィス8Bを介装した実施形態である。
【0035】
オリフィス8Bは、内径d(図示の例ではd=10mm)が流路Lの流路面積の15%〜30%の円柱体とするのが好ましく、その様なオリフィス8Bを排気ラインLe内に嵌装させている。
オリフィス8Bを排気ラインLeに介装する場合は、第1実施形態及び第2実施形態の可変オリフィス8、及び逆止弁9とオリフィス8Aの組を省略することが可能である。
【0036】
図示の実施形態はあくまでも例示であり、本発明の技術的範囲を限定する趣旨の記述ではない。
例えば、図示の実施形態では、消音器7は単に消音機能のみとしての説明を行っているが、消音器内の郭壁72に設けた連通孔72aを最適に設定することにより、当該消音器を本発明が目的とする排気の際の衝撃を緩和させる干渉部材とすることも可能である。
【0037】
【発明の効果】
本発明の作用効果を以下に列記する。
(a) 流路に設けた絞り手段によって従来のような衝撃的な排気流が緩和され、その結果流路および流路に付帯の設備の損壊を含む流路全体にわたる故障の発生を防止することが出来る。
(b) 逆止弁を圧縮空気充填側に介装し、絞りを排気側に介装することで充填時には十分な圧縮空気の充填が可能となり、排気時には逆止弁が作用し本流側が不通となり、バイパス側の絞り機構によって排気が絞られるため、従来の様な衝撃的な排気流が緩和される。その結果中子砂の充填効率を落とすことなく、流路及び流路に付帯の設備の損壊や故障等の発生を防止することが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態の排気装置を用いたシェルマシンの全体構成図。
【図2】本発明の第1実施形態における排気系先端部の断面図。
【図3】本発明の第1実施形態における流量調整板の平面図。
【図4】本発明の第2実施形態の排気装置を用いたシェルマシンの全体構成図。
【図5】本発明の第3実施形態における排気系先端部の断面図。
【図6】従来技術の排気装置を用いたシェルマシンの全体構成図。
【図7】従来技術における排気系先端部の断面図。
【符号の説明】
1・・・中子型
2・・・ブローヘッド
3・・・ホッパ
4・・・圧力タンク
5・・・切換弁
6・・・フィルタ
7・・・消音器
8・・・可変オリフィス
8A・・・オリフィス
8B・・・第2の絞り手段/オリフィス
9・・・逆止弁
M・・・シェルマシン
S・・・所定の砂
Claims (2)
- 高圧エア供給源(4)と、ブローヘッド(2)と、その高圧エア供給源(4)とブローヘッド(2)とを連通する流路(L)とを有し、その流路(L)中に排気流量を絞る絞り手段(8)を介装し、前記流路(L)には、高圧エアのブローヘッド(2)側への供給と、ブローヘッド(2)側からの排出とを切り換える切換手段(5)が設けられており、前記絞り手段(8)はその切換手段(5)よりもブローヘッド(2)側へ介装された逆止弁(9)及び絞り機構(8A)とから構成されていることを特徴とするシェルマシンの排気装置。
- 高圧エア供給源(4)とブローヘッド(2)とを連通する流路(L)には逆止弁(9)が介装され、該逆止弁(9)をバイパスする排気ライン(Lb)が設けられ、該排気ライン(Lb)にオリフィス(8A)を介装したことを特徴とするシェルマシンの排気装置。
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