JP4277126B2 - 熱移動ケーブル、熱移動ケーブルユニット、熱移動システム、及び熱移動システム構築方法 - Google Patents

熱移動ケーブル、熱移動ケーブルユニット、熱移動システム、及び熱移動システム構築方法 Download PDF

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Description

本発明は、高熱源の熱を任意の経路で自在に低熱源に移動させることができ、標準化が容易であって、あらゆる熱源の熱を移動可能であると共に、各熱源を任意の位置に配置できる熱移動ケーブル、移動ケーブルユニット、熱移動システム、及び熱移動システム構築方法に関する。
近年、半導体技術の進展に伴って、パーソナルコンピュータ(以下、パソコン)など、コンピュータの処理能力が飛躍的に向上し、その勢いは今後更に増加していくと予想されている。これはコンピュータの処理速度が著しく高速化し、将来も高速化する見通しだからであり、これによって回路基板等の電子部品の発熱量(単位面積当り発生する熱量)が近い将来100W/cm〜300W/cm程度に増え、これを搭載した電子機器等から発生する熱量は今後も飛躍的に増加していくと予想されている。
従来、こうした電子機器や電気機器、その他の熱機器の放熱処理は、専ら各機器における内部問題(各機器で解決すべき固有の事項)と考えられてきた。従って、共通する環境に複数の発熱機器を設置するような場合でも、各発熱機器間で互いの存在を考慮することなくそのまま配置してきた。当然、環境全体で統一して放熱性を向上させるというようなマクロな視点に欠けるものであった。一例を挙げれば、1つの室内で冷蔵庫の放熱板の近くに、冷房装置を設置するといったような場合が挙げられる。
それでも発熱量が小さい間はこれが問題になることは殆どなかった。しかし、今後発熱量が大きくなるとこれは無視できない問題となる。すなわち、従来の考えの前提は発熱量が小さいことであり、今後は前提そのものが崩れるおそれがある。エネルギー資源には限りがあり、またエネルギーの無駄な消費、地球温暖化などの問題もあり、放熱処理は各発熱機器の内部問題としてだけでなく、所定の環境、地域等のマクロ的な問題として検討される必要がある。
現在、技術の流れは、コンピュータ技術やネットワーク技術等の進歩によって、集中志向から分散化の方向へ志向が変わってきている。しかし、上記したマクロ的な改善を図るには、この流れに逆行するようでも、分散化より集中処理の方が効果的と考えられる。従って、今後は各発熱機器個別の放熱性だけでなく、複数機器を対象とする集中処理による放熱性の向上を併せて考える必要がある。そして、これを支える熱移動システムと、この熱移動システムを簡単に構築できる構築方法が望まれる。
そこで、従来の熱移動のための手段、熱移動方法について説明する。従来からA地点の熱をB地点に移送する手段としてヒートパイプがある。既にこのヒートパイプを使った放熱器が提案されている(例えば、特許文献1参照)。アルミニウム製で中空パネル状に形成された密閉容器にフロン系媒体を封入し、一端に置かれたパワートランジスタ等の発熱素子の熱を他端側の放熱フィンに移送するものである。
しかし、特許文献1の放熱器は融通性の乏しい金属製ハードウェアであり、あくまで筐体内における熱移動、具体的には発熱部から放熱部までの熱移動の範囲を越えるものではない。すなわち、上記した複数機器間の熱移動とは無縁であって、各機器と独立した熱移動のための手段、熱移動システムとも関係がない。
このヒートパイプの柔軟性の無さや収容性の問題を解決するため、発熱部材で発生する熱を任意の場所に置かれた放熱部材まで輸送する熱輸送デバイスと、さらにこれを搭載した電子機器冷却装置が提案された(特許文献2、特許文献3参照)。特許文献2で提案された熱輸送デバイスは、扁平な2つのヘッダが複数のフレキシブルチューブで接続され、内部に液体が封入されたものである。それぞれのヘッダ内部にはフィンが設けられ、ヘッダ壁より内部の液体に伝熱される。一方のヘッダには、ベローが設けられて駆動機構によって伸縮し、その体積変化によってフレキシブルチューブを介してヘッダ間で液体が往復振動される。なお、往復動に代えて小型のポンプによって液体を循環させることも提案されている。
また、特許文献3の電子機器冷却装置は、特許文献2の熱輸送デバイスを使って、発熱部材と金属筐体壁とをフレキシブルに接続し、受熱部で受熱し、放熱部で放熱している。これにより、発熱部材と筐体壁とが部品配列に左右されることなく、容易に接続可能になると共に、液体の振動により高効率で熱が輸送される。放熱部においては、放熱部材と金属製筐体壁とが熱的に接続されており、金属製筐体の高い熱伝導率のために熱が広く筐体壁に拡散され高い放熱性能が得られる。
なお、上述した液体を往復振動させるヒートパイプとして、逆位相式の強制振動型ヒートパイプも提案されている(特許文献4参照)。流体の相変化を利用せず、振動だけで熱移送するヒートパイプである。しかし、このヒートパイプは高性能の熱移動の手段を開示するのにとどまり、他の機器やデバイスと組み合わせてどのようにすれば全体的な熱効率の向上が図れるか、如何にすれば汎用性のある熱移動システムが構築できるのか、などといった側面の技術ではない。
さらに、ノート型パソコンをA/D変換装置を介して電源と接続し、複合ケーブルによってA/D変換装置と導線、冷却路を一体化した装置が提案されている(特許文献5参照)。この複合ケーブルは、導線、A/D変換装置の周囲を外装被覆で包んで、この外装被覆と導線の間の空間を圧縮空気の気流路とするか、あるいは、外装被覆で導線、A/D変換装置と共に冷却用の液流路を収容するものである。このため、これらでアダプタを構成し、アダプタにはA/D変換装置と共にコンプレッサ、若しくはポンプが収容され、電源コード、コンセントプラグが接続されている。
特開平2−244748号公報 特開平6−120384号公報 特開平7−142886号公報 特開2002−364991号公報 特開2000−10662号公報
以上説明したように、従来、各機器の放熱処理はその内部問題として捉えられ、ある環境に複数の機器を設置するような場合であっても、その環境全体で放熱性を向上させるというマクロ的な視点に欠けるものであった。そして、発熱量が小さいことを前提に成立っている従来の考え方は、発想転換が求められている。しかし、マクロ的な放熱性向上を図るといっても、各機器固有の放熱性がなおざりにされてはならない。両者は両立させる必要がある。
特許文献1〜4で提案されている技術は、いずれも熱移動の手段自身の性能向上、若しくは電子機器等の放熱性を改良する技術であって、いずれも複数の機器間の伝熱性、放熱性を改良するものではない。
この点、特許文献5は導線と冷却路を一体にした複合ケーブルを使って、コンプレッサ若しくはポンプとA/D変換装置とを内蔵したアダプタにより、ノート型パソコンの発熱素子を冷却している。しかし、これはノート型パソコンの内部冷却と電源系の冷却に関するものであって、熱を高効率で外部冷却装置に輸送し、汎用性があり、機器と独立したもので、例えばインフラとしての側面をもつ熱移動システムについて開示するものではない。
今後、こうしたマクロ的な視点に立って地域あるいはその他の環境全体で熱利用を効率化することが求められる。このためには、対象が何であっても熱輸送できる汎用の熱移動システムが望まれる。このとき基礎技術として熱移動ケーブルが標準化されれば、電気ケーブル、通信ケーブルで誰でも同じ制御システム、通信ネットワークを組み立てられるように、きわめて簡単、容易且つ迅速に熱移動システムを構築することができる。
そこで本発明は、高熱源の熱を任意の経路で自在に低熱源に移動させることができ、標準化が容易であって、あらゆる熱源の熱を移動可能であると共に、各熱源を任意の位置に配置でき、システム設計が容易に行え、省エネルギーに奉仕する熱移動ケーブル、移動ケーブルユニット、熱移動システム、及び熱移動システム構築方法を提供することを目的とする。
本発明の熱移動ケーブルは、高熱源と熱的に接続するための第1の熱接続部が設けられた第1の熱交換プラグと、低熱源と熱的に接続するための第2の熱接続部が設けられた第2の熱交換プラグと、第1及び第2の熱交換プラグが端部に設けられ高熱源の熱を低熱源に移送する可撓性流体ケーブルを備えた熱移動ケーブルであって、第1の熱交換プラグには、高熱源と熱交換するとき伝熱面上を流れる冷媒を冷却するための自己液供給冷却機構が設けられたことを主要な特徴とする。
また、本発明の熱移動ケーブルユニットは、上記熱移動ケーブルと、高熱源に熱的に接続される第1の伝熱ソケットと、低熱源に熱的に接続される第2の伝熱ソケットとを備え、熱移動ケーブルの第1の熱接続部が第1の伝熱ソケットに挿入され、且つ熱移動ケーブルの第2の熱接続部が第2の伝熱ソケットに挿入されて、高熱源と低熱源とを熱的に接続することを主要な特徴とする。
そして、本発明の熱移動システムは、高熱源としての1台または2台以上の第1の伝熱ソケットが設けられた発熱機器と、第2の伝熱ソケットが設けられた低熱源としての冷却装置とを備え、発熱機器と冷却装置間を上記熱移動ケーブルで接続したことを主要な特徴とする。
さらに、本発明の熱移動システム構築方法は、高熱源としての1台または2台以上の発熱機器に第1の伝熱ソケットを設けるとともに、低熱源としての冷却装置に第2の伝熱ソケットを設け、上記熱移動ケーブルで発熱機器と冷却装置間を熱的に接続し、発熱機器の熱を冷却装置に移送することを主要な特徴とする。
本発明の熱移動ケーブル、熱移動ケーブルユニット、熱移動システム、熱移動システム構築方法によれば、高熱源の熱を高効率且つ簡単に任意の経路で自在に低熱源に移動させることができ、標準化が容易であって、あらゆる熱源の熱を移動可能であると共に、各熱源を任意の位置に配置でき、システム設計が容易に行え、省エネルギーに奉仕することができる。外部の適宜環境に置かれた冷却装置に自在に接続できるため、二次的には騒音防止、空冷ファン等の廃止による防塵、温度環境の保持が可能になる。また、ケーブル規格を標準化した熱移動ケーブルはコスト的にも安価で、安価なシステム設計が行え、従来の熱利用の形態を一変させることができる。
本発明の第1の形態は、高熱源と熱的に接続するための第1の熱接続部が設けられた第1の熱交換プラグと、低熱源と熱的に接続するための第2の熱接続部が設けられた第2の熱交換プラグと、第1及び第2の熱交換プラグが端部に設けられ高熱源の熱を低熱源に移送する可撓性流体ケーブルを備えた熱移動ケーブルであって、第1の熱交換プラグには、高熱源と熱交換するとき伝熱面上を流れる冷媒を冷却するための自己液供給冷却機構が設けられたことを特徴とする熱移動ケーブルである。この構成によって、高熱源の熱を任意の経路で自在に低熱源に移動させることができ、対象機器の汎用化が可能になる。外部の適宜環境に置かれた低熱源に自在に接続できるため、二次的には騒音防止、防塵、環境温度保持も可能になり、安価なシステム設計が行える。沸点の低い冷媒を使って熱交換する場合伝熱面に接触している冷媒が完全に蒸発して低効率の熱交換に陥り易いが、高効率で熱交換をすることができる。また、分流して自己浸潤冷却をするので簡単に冷却することができる。
本発明の第の形態は、第の形態に従属する形態であって、自己液供給冷却機構が、伝熱面を備えた加熱主流路と、該加熱主流路の伝熱面以外の面に隣接して設けられた非加熱副流路と、非加熱副流路から伝熱面までを連絡する漏洩流路とから構成され、非加熱副流路内の液体冷媒が漏洩流路を伝わって伝熱面に漏洩されることを特徴とする熱移動ケーブルである。この構成によって、多孔質の焼結体等の漏洩流路を通って漏洩流体を非加熱副流路から加熱主流路の伝熱面に連続的且つ一様に供給して冷却することができ、製造が容易である。
本発明の第の形態は、第1又は第2の形態の熱移動ケーブルと、高熱源に熱的に接続される第1の伝熱ソケットと、低熱源に熱的に接続される第2の伝熱ソケットとを備え、熱移動ケーブルの第1の熱接続部が第1の伝熱ソケットに挿入され、且つ熱移動ケーブルの第2の熱接続部が第2の伝熱ソケットに挿入されて、高熱源と低熱源とを熱的に接続することを特徴とする熱移動ケーブルユニットである。この構成によって、高熱源の熱を高効率且つ簡単に任意の経路で自在に低熱源に移動させることができ、対象機器を汎用化することができる。外部の適宜環境に置かれた低熱源に自在に接続できるため、二次的には騒音防止、防塵、環境温度保持も可能になり、安価なシステム設計が行える。
本発明の第の形態は、第1の伝熱ソケットが設けられた高熱源としての1台または2台以上の発熱機器と、第2の伝熱ソケットが設けられた低熱源としての冷却装置とを備え、発熱機器と冷却装置間を第1又は第2の形態の熱移動ケーブルで接続したことを特徴とする熱移動システムである。この構成によって、高熱源の熱を高効率且つ簡単に任意の経路で自在に低熱源に移動させることができ、対象機器の汎用化が可能になる。外部の適宜環境に置かれた低熱源に自在に接続できるため、二次的には騒音防止、防塵、環境温度保持も可能になり、安価なシステム設計が行える。
本発明の第の形態は、高熱源としての1台または2台以上の発熱機器に第1の伝熱ソケットを設けるとともに、低熱源としての冷却装置に第2の伝熱ソケットを設け、第1又は第2の形態の熱移動ケーブルで発熱機器と冷却装置間を熱的に接続し、発熱機器の熱を冷却装置に移送することを特徴とする熱移動システム構築方法である。この構成によって、高熱源の熱を高効率且つ簡単に任意の経路で自在に低熱源に移動させることができ、対象機器の汎用化が可能になる。外部の適宜環境に置かれた低熱源に自在に接続できるため、二次的には騒音防止、防塵、環境温度保持も可能になり、安価なシステム設計が行える。
(実施例1)
以下、本発明の実施例1における熱移動ケーブルと熱移動ケーブルユニット、熱移動システム、熱移動システム構築方法について説明をする。実施例1の熱移動システムは電子機器の分離型放熱システムである。図1は本発明の実施例1における熱移動システムの説明図、図2(a)は本発明の実施例1における熱移動ケーブルユニットの説明図、図2(b)は(a)の熱移動ケーブルユニットのフレキシブル冷媒管部分の断面図、図3(a)は本発明の実施例1における熱移動ケーブルユニットの接続部の説明図、図3(b)は(a)の接続部が発熱機器に装着されたときの熱移動の説明図、図3(c)は(a)の接続部が冷却装置に装着されたときの熱移動の説明図である。
また、図4は本発明の実施例1における熱移動ケーブルユニットの発熱機器側に設けられる熱交換プラグの説明図、図5(a)は図4の熱交換プラグのA−A断面図、図5(b)は(a)の熱交換プラグの要部一部破砕図、図6(a)は本発明の実施例1における熱移動ケーブルユニットの冷却装置側に設けられるポンプループ型の熱交換プラグの説明図、図6(b)は本発明の実施例1における熱移動ケーブルユニットの冷却装置側に設けられる冷凍サイクル型の熱交換プラグの説明図、図7(a)は本発明の実施例1における熱移動システムのポンプループ型冷却回路の説明図、図7(b)はポンプループ型の冷却回路の機器構成の説明図、図8(a)は本発明の実施例1における熱移動システムの冷凍サイクル型冷却回路の説明図、図8(b)は冷凍サイクル型の冷却回路の機器構成の説明図、図9(a)は本発明の実施例1の熱移動システムにおいて最終冷却装置として小型冷却装置(ファン)で冷却した場合の温度推移説明図、図9(b)は最終冷却装置として冷凍サイクルによる大型冷却装置で冷却した場合の比較例の温度推移説明図、図10は本発明の実施例1における熱移動システムの工場内での熱移動システムの一例の説明図であり、図11は本発明の実施例1における熱移動システムの家庭内での熱移動システムの一例の説明図、図12は本発明の実施例1における熱移動システムの集合伝熱ソケットを屋内に固定したときの一例の説明図である。
図1において、1はパソコン等の電子機器に代表される発熱機器(本発明の高熱源)、2aは1台または2台以上の大型を含む様々な発熱機器1から集めた大量の排熱を集中して放熱するための大型冷却部室内機、2bは1台または2台以上の発熱機器1から移動された比較的少量の排熱を放熱する小型冷却部である。以下、大型冷却部室内機2a、小型冷却部2bなどの冷却装置を総称して冷却装置2(本発明の低熱源)という。
図1に示す発熱機器1はノート型パソコンである。デスクトップ型パソコン、その他の発熱電子部品を搭載した電子機器、電気機器、熱機器であってもよい。また、冷却装置2は、大型冷却部室内機2a,小型冷却部2bに限定されないのは当然であり、発熱機器1から熱交換で集めた熱を放熱するものだけでなく、熱交換した熱を第2の熱源として提供するものも含まれる。
次に、図1に示す3は、可撓性で自在に流路の形状を変更可能な熱移動ケーブルである。この熱移動ケーブル3は、この一対が以下説明する熱交換プラグ5,7を両端に備えて、ループ状に配列されたもので、内部に冷媒を充填して冷却回路を構成し、ポンプで冷媒が循環され、発熱機器1で熱を奪って冷却装置2で放熱する。4はこの熱移動ケーブル3を構成し内部を冷媒が流れる可撓性流体ケーブル本体である。
また、5は熱移動ケーブル3を構成する発熱機器1側の熱交換プラグ、6は熱交換プラグ5からピン状に複数本突出されヒートパイプとして構成された熱接続部であり、9aは発熱機器1の筐体9(図3(a)で後述する)に設けられた熱接続部6(ヒートパイプ)を挿入可能な複数の挿し込み孔である。挿し込み孔9a背面には、熱接続部6と着脱自在に嵌合する発熱機器1側の伝熱ソケット6a(図3(b)で後述する)が複数個設けられている。挿し込み孔aに上記ピン状の熱接続部6が挿され、熱交換プラグ5と伝熱ソケット6aは物理的且つ熱的に接続される。
同様に、7は大型冷却部室内機2a,小型冷却部2b等の冷却装置2側の熱交換プラグ、8は熱交換プラグ7からピン状に複数本突出されヒートパイプとして構成された冷却装置側の熱接続部であり、bは冷却装置の筐体9(図3(a)で後述する)に設けられ、この熱接続部8(ヒートパイプ)を挿入可能な複数個の挿し込み孔である。挿し込み孔9b背面には、熱接続部8と着脱自在に嵌合する冷却装置の伝熱ソケット8a(図3(c)で後述する)が複数個設けられている。熱交換プラグ7と伝熱ソケット8aは物理的且つ熱的に接続される。このように、熱接続部7,8はヒートパイプ数本から構成されて複数経路で熱交換が行われるため1本当りの負荷は小さく多くの熱を伝達できる。なお、以上説明したように複数本突出させるのではなく、必要に応じて1本だけのヒートパイプとし、これを突出させるのでもよい。
ここで、熱移動ケーブルユニットについて説明すると、熱移動ケーブルユニットは、以上説明した一対の熱移動ケーブル3(可撓性流体ケーブル本体4とその熱交換プラグ5,7、またその熱接続部6,8を含む)と、さらにこの熱接続部6,8と嵌合する発熱機器1側の伝熱ソケット6a、冷却装置2側の伝熱ソケット8aとによって構成される。熱移動ケーブル3、従ってこれを含む熱移動ケーブルユニットは、少なくとも伝熱する熱量と温度差、高熱源の温度などによってケーブル規格を標準化でき、発熱機器1、冷却装置2の種類の如何を問わず、熱接続部6,8及び伝熱ソケット6a,8aが物理的、熱的に接続可能であれば高熱源から低熱源に熱移送することができる。このようにケーブル規格が予め標準化(規格化)されていれば、熱移動ケーブルユニットを選択するだけで、ネットワークを組み立てるように汎用の熱移動システムを簡単、容易且つ自在に構築できる。
実施例1の熱移動システムは、1台あるいは2台以上の発熱機器1が、それぞれ熱移動ケーブルユニットを介して共通の冷却装置2に熱的に接続され、各発熱機器1で発生した熱を熱交換で奪って冷却装置2に移送し、ここで集中的に放熱する。従って、従来の発熱機器1とは異なり、発熱機器1の本体内蔵の放熱機能を本体機能とは分離し、各発熱機器1とは独立した任意の場所に設置された外部の冷却装置2まで排熱を移送し、放熱することが可能になる。
ところで、ノート型パソコンのように携帯して使用するような電子機器では、熱移動ケーブル3を介しての排熱機能と機器内蔵の放熱機能を使い分けできるように、選択的に利用できるのが望ましい。すなわち、熱移動ケーブル3の熱交換プラグ5を抜けば、携帯型の電子機器内蔵の放熱機能が機能し、熱交換プラグ5を伝熱ソケット6aに挿したときは熱移動ケーブル3を介しての外部の冷却装置2による集中的な冷却が可能になるのが好適である。言い換えれば、携帯型電子機器におけるオプション機能としての集中放熱機能、あるいは内蔵放熱機能である。
このためこのような機器の発熱電子部品は、本来の放熱機能、例えばヒートシンク等と伝熱ソケット6aが選択的に熱的接続が可能になるものとし、熱移動ケーブル3を介して排熱する状態では、できれば冷却ファンなどの内部冷却動作を停止させるのがよい。なお、後述するように実施例1の熱移動ケーブルユニットは冷媒二相による熱サイクルを使った冷却回路であり、熱接続部6,8が複数個のヒートパイプであって二相熱媒体の熱伝達を利用しているので、発熱電子部品の発熱密度よりはるかに大きな熱流束の除去が可能であり、大きな冷却能力をもつものとなる。
続いて、図2(a)に基づいて熱移動ケーブルユニットを構成する熱移動ケーブル3について説明する。図2(a)において、11は内部を流れる低沸点で潜熱の大きな冷媒、例えば水やフロリナートFC−72等のフロリナート(フッ素系不活性液体)、ブタノール等のアルコール水溶液等の流路を構成するフレキシブル冷媒管である。また、12はフレキシブル冷媒管11の周囲を覆い熱移動ケーブル3の断熱被覆層である。
実施例1においては熱移動ケーブルユニットを構成するため、可撓性流体ケーブル本体4は一対を一組にして使用される。図2(b)は熱移動ケーブルユニットのフレキシブル冷媒管11部分の断面を示す。図2(b)の3aは、この熱移動ペアケーブルである。熱移動ペアケーブル3aの一方のケーブルには、発熱機器1で一部気化した気液二相冷媒(本発明の実施例1における気液混合冷媒)または完全に気化した気体冷媒が、また他方のケーブルには冷却装置2で冷却された液体冷媒が流れる。従って、気液二相冷媒または気体冷媒を流すフレキシブル冷媒管11の断面積の方が液体冷媒を流す方の断面積より大きく形成される。そしてこの熱移動ペアケーブル3aを採用した場合、一対の可撓性流体ケーブル本体4の断面積を最小化することができる。
この熱移動ペアケーブル3aを使うと、可撓性のほかに、熱移動ケーブル3全体高断熱化、小断面化、低コスト化させることができる。しかも一対で一体化構造にしているので熱移動ケーブル3の取り扱いが容易になる。なお、熱移動ペアケーブル3aを使用せずに2本の熱移動ペアケーブル3を使用することもできるのは当然である。
実施例1では冷媒の二相を利用した冷却回路(熱交換回路)を利用しているので(図7(a)参照)、発熱機器1で受熱して気化(蒸発)し、冷却装置2で凝縮する。冷媒は、例えば水の場合は沸点100℃、潜熱539cal/gであり、フロリナートFC−72では沸点56℃、潜熱21cal/gである。水を使う場合僭熱が増すが、大気圧下で使用する場合、沸点100℃まで二相流を利用できない。半導体電子部品の耐熱温度は80℃程度であり、周囲の空気温度は40℃近くになることもある。これに対し、フロリナートFC−72を使えば56℃という温度で沸騰し、二相流による半導体電子部品等の液体循環型の冷却回路を簡単に実現できる。冬季に温度が下がるような使用方法をする場合には不凍液とするのが好適である。
また、冷媒の二相を利用する場合でも、図8(a)に示す冷凍サイクル型冷却回路(後述)を利用することもできる。この場合、冷媒の圧縮過程を加えることにより放熱温度を上昇することができるので、より大きな放熱量を確保でき、これにより発熱機器1から、より大きな熱量を移動させたり、発熱機器1の温度レベルをより低くすることができる。すなわち、本熱移動システムの作動圧力や作動温度レベルの範囲を図7(a)のポンプループ型冷却回路より広げることができ、更に応用性が高まる。
なお、フレキシブル冷媒管11内を流れる冷媒に外部の熱が伝わると熱効率がおちるため、フレキシブル冷媒管11には断熱被覆層12として断熱性が高く柔軟なウレタンフォーム等が被覆される。熱移動ペアケーブル3aに配列された2本のフレキシブル冷媒管11間の距離はフレキシブル冷媒管11と断熱被覆層12の材料にも依存するが、図8(a)の冷凍サイクル型冷却回路のものでは両者の温度レベルが異なるので、できるだけ両者の距離は離した方がよい。しかし、離しすぎると熱移動ペアケーブル3aが幅広のケーブルになり、扱い難くなるので、ウレタンフォーム等を使った場合1cm〜3cm内の範囲で離した熱移動ペアケーブル3aとするのがよい。これに対し、図7(a)のポンプループ型冷却回路のものは2つのフレキシブル冷媒管11の温度レベルにほとんど差がないので、ウレタンフォーム等を使った場合1cm程度でもよい。
なお、実施例1においては、フレキシブル冷媒管11に対して可撓性の性質を付与するため、流路をステンレス製の4mm〜10mmのベローズで構成している。しかし、アルミニウムその他の金属、あるいは樹脂で構成することもできる。ただ、冷媒とフレキシブル冷媒管11材料の適合性の問題があり、腐食など冷媒との接触で変化することのない材質であることが必要である。また、冷媒中に空気などの非凝縮ガスが混入することが避け難いため、これらが極力少ない材質、構成を利用することが必要である。こうした冷媒との適合性を改善するため、フレキシブル冷媒管11の内部壁にこれらを防止すべく耐食、耐透過材料のコーティングを施すのも好適である。なお、フレキシブル冷媒管11の材質として樹脂を採用した場合は、樹脂自身の柔軟性を利用することにより簡単に可撓性のパイプを形成することができる。しかし、この場合上記適合性の対策を行う必要があるし、混入した空気などの定期的な除去作業が不可避になる。
次に、熱接続部6,8の説明を行う。実施例1の熱接続部6,8はヒートパイプであり、各機器の筐体に挿されて使用される。図3(a)において、9はパソコン等の発熱機器1、大型冷却部室内機2a、小型冷却部2b等の冷却装置2の筐体である。発熱機器1と冷却装置2の筐体9には、上述したように、それぞれ熱接続部6,8を差し込むための挿し込み孔9a,9bが設けられている。発熱機器1の筐体9には、挿し込み孔aの背面に伝熱ソケット6aが、また、冷却装置2の筐体9には挿し込み孔9bの背面に伝熱ソケット8aが設けられる。挿し込み孔9a,9bから差し込まれた熱接続部6,8の一端が伝熱ソケット6a,8aに嵌合し、熱的に接続される。この伝熱ソケット6a,8aは、発熱機器1においては発熱電子部品に、また、冷却装置2においては冷却用の熱交換部材(例えば放熱ファン用のもの)に更なる熱的な接続が行われる。熱接続部6,8の他端は熱交換プラグ5,7に固定され、発熱機器1の熱を熱交換プラグ5に伝熱し、熱交換プラグ7から冷却装置2に熱を熱伝導する。
さて図3(a)において、13はヒートパイプを構成するための密閉容器であり、14はこの密閉容器13内に封入される封入流体である。密閉容器13は銅、アルミニウムその他の高熱伝導率の金属等からなり、封入流体14としては、水やアルコール水溶液等の気液二相熱媒体を封入する。密閉容器13の中に繊維や焼結体等のウィックを収容しておくことができる。この場合、一端(凝縮部)で凝縮した封入流体14がウィックを伝わって他端側(蒸発部)へ移動することができる。
この構成によって、内部に二相流体を封入したヒートパイプは図3(b)(c)に示すような作用を奏する。図3(b)のように、熱接続部6が発熱機器1の伝熱ソケット6aに挿入された場合、伝熱ソケット6aに伝わってきた発熱電子部品の熱は熱接続部6の一端(蒸発部)で密閉容器13に熱伝導される。すると、この付近の封入流体14が受熱し、蒸発する。蒸気状態となった封入流体14は膨張して蒸気流として他端側(凝縮部)へ流動し、熱交換プラグ5の作用で温度低下している密閉容器13に触れて凝縮する。凝縮により液体となった封入流体14は、蒸発部で気液のバランスが崩れたため液量が減少した蒸発部の封入流体14を補うべく、液体帰還流として凝縮部から蒸発部へ移動する。このとき図3(b)の破線で示すように密閉容器13の内壁面を伝わって移動するか、この目的で別途収容されたウィックを伝わって移動する。熱接続部6の他端(凝縮部)では密閉容器13を介して熱交換プラグ5へ熱伝導される。このようにヒートパイプを使った場合、中実銅棒を使って熱伝達する場合と比較して熱輸送限界を向上させることができる。そして、冷媒を選択する場合においても、アルコール水溶液を使った場合には水を使った場合より高い熱輸送限界が得られる場合がある。熱伝導された熱は更に熱移動ケーブル3を伝わって冷却装置2側へ移送される。
次に、図3(c)に示すように、冷却装置2の伝熱ソケット8aに熱接続部8が挿されている場合、熱交換プラグ7に伝わってきた熱移動ケーブル3からの熱は熱接続部8の一端(蒸発部)で密閉容器13に熱伝導される。すると、この付近の封入流体14が受熱し、蒸発する。蒸気状態となった封入流体14は膨張して蒸気流として他端側(凝縮部)へ流動し、低熱源となっている冷却装置2の作用で凝縮する。凝縮して液体となった封入流体14は、蒸発部で気液のバランスが崩れたため液量が減少した熱交換プラグ7側の封入流体14を補うべく、液体帰還流として凝縮部側から蒸発部へ移動する。このとき図3(c)の破線で示すように密閉容器13の内壁面を伝わるか、ウィックを伝わって移動する。熱接続部6の他端では密閉容器13を介して伝熱ソケット8aへ熱伝導される。これにより、熱移動ケーブル3からの熱は伝熱ソケット8aへ伝熱され、冷却装置2に排熱される。
続いて、図4、図5(a)(b)に基づいて、発熱機器1側の熱交換プラグ5の説明を行う。図4は熱交換プラグ5の全体の斜視図であり、この熱交換プラグ5には以下のような構成が設けられている。
図4、図5(a)(b)において、15は一対となった可撓性流体ケーブル本体4が接続されて発熱機器1側の熱を受熱し冷媒に渡す狭隘流路伝熱部であり、16は通電することによりヒートポンプ作用を奏するペルチェ素子、17は熱接続部6であるヒートパイプを複数本コンセント状に支持して発熱機器1側の熱を受熱する熱伝導ブロックである。ペルチェ素子16は熱移動ケーブル3における伝熱効率を上げるために高熱側の温度を所定レベルに引き上げるためのもので、高伝熱効率とするためには移送する熱量とほぼ同じ程度の電力が必要になる。従って、熱移動ケーブル3を伝わる伝熱量をできるだけ小さくし、熱移動ケーブル3間の温度差を小さくすれば必要な電力を低下させることができる。実施例1で熱接続部6,8(ヒートパイプ)を複数本にしたのはこのためである。排熱処理のような温度差が小さい場合はこの条件を十分に満たす。
なお、ペルチェ素子16は熱移動ケーブル3にとって必須のものとまでは言えないが、高効率の伝熱効率を得るためには必要なものである。さらに、上記した熱伝導ブロック17は高熱伝導率の金属、例えば銅、アルミニウム等の金属で構成され、複数本の熱接続部6の一端(凝縮部)側はこの熱伝導ブロック17に固定される一方、所定長さ突出した他端(蒸発部)側が発熱機器1の伝熱ソケット6aに差し込まれる。
次に、狭隘流路伝熱部15の詳細について図5(a)(b)に基づいて説明する。狭隘流路伝熱部15は一対の可撓性流体ケーブル本体4と接続されてU字状の流路を形成する。図5(a)(b)で示すように、狭隘流路伝熱部15には内部空間を左右に一部仕切る分離壁が設けられている。この分離壁の長さは狭隘流路伝熱部15の流路方向に沿った長さと比較して短く、対向壁まで届かないため、この分離壁で仕切られていない間隙が流れの反転する流路となる。一方の可撓性流体ケーブル本体4から背面の冷媒が狭隘流路伝熱部15内部に流入すると、下方のペルチェ素子16などと熱交換しながら、分離壁で分けられた図5(a)(b)の左右一方の室、例えば左室から反転流路へ向い、冷媒はここでUターンして分離壁で分けられた他方の室、例えば右室へ流れ、この間の熱交換で蒸発して他方の可撓性流体ケーブル本体4から流出する。
ところで、沸点の低い冷媒を使って熱交換する場合、ペルチェ素子16あるいは場合により熱伝導ブロック17に直接接触している部分は高熱でそのままでは直ぐに蒸発し枯渇してしまう。流入後直ぐに蒸発しガスロック状態となる。従って、このままでは熱源と冷媒との熱交換を高効率で行うのは難しい。そこで、実施例1においては、狭隘流路伝熱部15の流路を発熱機器側と背面側の2層に分離し、低温側の流路を流れる冷媒の一部を発熱機器側の流路の伝熱面に導いて伝熱面を冷却している。このため、分離壁で仕切られた部分の左右2つの空間は更に上下2層に分けられ、狭隘流路伝熱部15のA−A断面(図5(a)参照)においては全部で4つの室に分離される。また、上記反転流路の流路にも分離壁が設けられる。
図5(a)(b)において、18a,18bは上記した2層に分離されて背面側となる左右2室を構成する非加熱副流路である。この非加熱副流路18a,18bはこれら2室がU字のように通路でつながっている。一方の室、図5(a)(b)の例えば左室(非加熱副流路18a)が可撓性流体ケーブル本体4に接続されて液体冷媒が流入し、右室(非加熱副流路18b)において後述する加熱主流路19bから流出する気液二相冷媒または気体冷媒と合流して可撓性流体ケーブル本体4に流出する。なお、非加熱副流路の流出側となる右室(非加熱副流路18b)と可撓性流体ケーブル本体4との間には、非加熱副流路18a,18b内を加熱主流路19a(後述),19bより高圧に保つための絞りなどが設けられており、非加熱副流路18aと加熱主流路19bは合流後にケーブル本体4に接続される。
そして以上説明したように、19a,19bは上記2層に分離されたうちの発熱機器側となる左右2室を構成する加熱主流路である。加熱主流路19a,19bの熱交換側面(伝熱面)以外の面に隣接する形で非加熱副流路18a,18bが設けられている。一方の室、例えば左室(加熱主流路19a)が非加熱副流路18aと共に可撓性流体ケーブル本体4に接続されており、ここに液体冷媒が流入し、他方の室、例えば右室(加熱主流路19b)と非加熱副流路18bが合流して可撓性流体ケーブル本体4に気液二相冷媒または気体冷媒を流出させる。
次に、20は非加熱副流路18から加熱主流路19に冷たい冷媒を供給するための狭隘流路伝熱部15の側板と中央の分離壁となる焼結板(本発明の漏洩流路)である。焼結板20はアルミニウム、ステンレス、銅、黄銅、ブロンズなどの焼結体であって、多孔質であるため図5(b)に示すように漏洩流体を流すような形で、非加熱副流路18から加熱主流路19に液体冷媒を連続的且つ一様に供給することができる。この流れは可撓性流体ケーブル本体4との間に、例えば絞りを設けたことによる非加熱副流路18と加熱主流路19間の圧力差によって形成される。なお、上記にした焼結板20に代えて、若しくはこの焼結板20を採用すると共にこれに加えて、伝熱面表面にグルーブ(溝)を形成することで、漏洩流を伝熱面上に導くこともできる。しかし、グルーブ形成は加工性が悪く製造コストが上がるし、一様な冷却性を与えるのが難しく、どうしても強弱のある冷却流が形成され易い。従って、焼結体を製造するときに形成される気孔をコントロールして一様な漏洩流を導く方が、製造が容易であり、冷却も液体冷媒が熱交換側面上に滲み出すことで効果的に行われ、焼結体による漏洩流路とするのが好適である。本発明における伝熱面を冷却させるための自己液供給冷却機構とは、非加熱副流路18と加熱主流路19、焼結板20若しくはグルーブが形成された漏洩流路から構成されるものである。
図5(a)(b)の21は加熱主流路19の熱交換側面(本発明の伝熱面)、22は非加熱副流路18と加熱主流路19を分ける流路区分壁(本発明の伝熱面以外の面)である。熱交換側面21には、焼結板20を伝わって非加熱副流路18の液体冷媒が連続的に且つ一様に供給(滲み出し)され、ペルチェ素子16あるいは熱伝導ブロック17に直接接触している部分に自己液を供給し冷媒の急速な蒸発による枯渇を抑える。この液体冷媒の自己液供給による冷却流の状態を示したものが図5(b)の矢印で示した流れである。液体冷媒の漏れ量(自己液供給量)は絞りによる非加熱副流路18a,18bと加熱主流路19a,19bとの圧力差でコントロールできる。
続いて、図6(a)(b)に基づいて、冷却装置2側の熱交換プラグ7の説明を行う。代表的な熱交換プラグ7には、図7(a)に示すようなポンプループ型の熱交換プラグ7と、図8(a)に示すような冷凍サイクル型の熱交換プラグ7の2種類がある。まず、図7(a)を参照しながらポンプループ型の熱交換プラグ7の説明を行う。図6(a)はポンプループ型の熱交換プラグ7の全体斜視図であり、この熱交換プラグ7には以下の構成が設けられている。図6(a)において、23は熱接続部8であるヒートパイプを複数本コンセント状に支持して冷却装置2へ伝熱する熱伝導ブロックである。熱伝導ブロック23も熱伝導ブロック17と同様、高熱伝導率の金属、例えば銅、アルミニウム等の金属で構成する。複数本の熱接続部6の一端(凝縮部)側はこの熱伝導ブロック23に固定される一方、片持ち状に所定長さ突出した他端側が冷却装置2の伝熱ソケット8aに差し込まれる。
24は冷媒の熱サイクルを利用した冷却回路(図7(a)参照)の凝縮機能を担う凝縮部である。熱移動ケーブル3を経由して送られてきたガス冷媒は、熱伝導ブロック17と接触して設けられた凝縮部24において凝縮し、液冷媒に戻る。なお、熱伝導ブロック17は熱接続部8と冷却装置2の伝熱ソケット8aが嵌合されることにより、低温に維持される。
この液冷媒は上記冷却回路を通って循環されるため、熱交換プラグ7に設けられた次に説明する部分に送られる。25はタンク状の気液分離器であり、凝縮して液体に戻らなかった蒸気を気液分離する。冷媒の補給もこの気液分離器25から行うことができる。蒸気が冷媒中に混入すると、ポンプ中に圧縮性の流体が混入するのでポンプ運転が不可能になる。気液分離器25はこれを回避する。
さらに、図7(a)の冷却回路と図6(a)の構成図に示す26は、冷却回路の冷媒を循環させるための循環ポンプである。ターボ型でも、回転型、往復動型でもよい。循環ポンプ26で加圧されるのは液冷媒である。冷媒はペアとなった熱移動ケーブル3の一方を熱交換プラグ5に送られ、狭隘流路伝熱部15で気化され、気液二相冷媒または気体冷媒がペアとなった熱移動ケーブル3の他方を熱交換プラグ7へ送られる。なお、循環ポンプ26と気液分離器25が熱交換プラグ7に設けられるので、サイズ的に熱交換プラグ5とバランスが取れ、熱移動ケーブル3がコンパクトですっきりした形態になる。勿論、別途循環ポンプ26と気液分離器25を設置してもよい。
そして、図3(a)(b)(c)にも示したように、熱交換プラグ5,7は伝熱ソケット6a,8aを介して高熱源と低熱源に熱的に接続される。この冷却回路を構成しているのが物理的構成としての実施例1の熱移動ケーブルユニットである。なお、図7(b)は図7(a)の要素のみを取り出した基本となる冷却回路図である。
続いて、図6(b)、図8(a)(b)に基づいて、冷凍サイクル型の冷却回路を利用した熱交換プラグ7について説明する。熱接続部8、熱伝導ブロック23、凝縮部24などは、ポンププループ型の熱交換プラグ7と基本的な作用に相違はないので詳細な説明は省略する。図6(b)において、27は圧縮機である。往復動型、ターボ型、回転型どれでもよい。28は膨張弁、流動抵抗体などの膨張部である。この熱交換プラグ7に設けられた圧縮機27と膨張部28は、図8(b)に示した基本となる冷却回路の構成要素である圧縮機、膨張部の機能を担うものである。
さて、冷凍サイクル型の冷却回路による熱移動は、図8(b)のような動作を行う。熱移動ケーブル3の一方を通って気体冷媒は、圧縮機27に流入し、ここで圧縮される。次いで凝縮部24で冷却されて全部または一部が凝縮し、液体冷媒または気液二相冷媒となり、膨張部28において膨張する。ここで等エンタルピー変化した液体冷媒または気液二相冷媒は、熱移動ケーブル3の他方を通って発熱機器1側の熱交換プラグ5に送られる。発熱機器1側では狭隘流路伝熱部15を通過するときに液体冷媒または気液二相冷媒が蒸発し、気体冷媒として熱移動ケーブル3を通って再び圧縮機27に戻るものである。その他の点では、基本的にはポンププループ型の熱移動と変わりがない。冷媒の圧縮過程を設けたことにより放熱温度を上昇することができ、これによって、より大きな放熱量を確保でき、これにより発熱機器1から、より大きな熱量を移動させたり、発熱機器1の温度レベルをより低くしたりすることができる。すなわち、本熱移動システムの作動圧力や作動温度レベルの範囲をポンプループ型の冷却回路より広げることができる。
図9(a)(b)は放熱過程における温度推移を説明したものである。図9(a)は実施例1の熱移動システムで冷却した場合の温度推移の一例であり、発熱電子部品として半導体チップ、発熱機器1としてパソコン、熱接続部としてヒートパイプ、冷却装置2として図1に示す小型冷却部2b(ファン)を使用した場合を示している。
半導体チップからの発熱は伝熱ソケット6aまでパソコン内熱輸送過程を使って熱移動される。この熱は伝熱ソケット6aから熱交換プラグ5のヒートパイプ(熱接続部6)の一端(蒸発部)で受熱され、その他端(凝縮部)側で放熱されると同時に、ペルチェ素子16によって所定温度にまで加熱される。その後、熱伝導ブロック17、狭隘流路伝熱部15で熱伝達され、熱移動ケーブル3で小型冷却部に挿された熱交換プラグ5まで熱移送される。
熱交換プラグ5では凝縮部24での凝縮作用により熱移動ケーブル3経由で移送された熱が熱伝導ブロック23、ヒートパイプ(熱接続部8)へ渡され、このヒートパイプから伝熱ソケット8aに熱伝導される。さらに伝熱ソケット8aが設けられた小型冷却部(ファン)では外気との熱交換により周囲空気温度にまで冷却される。
図9(b)は冷却装置2として図1に示す大型冷却装置2aを使用した場合の温度推移を示し、半導体チップからの発熱を大型冷却装置2aで集中的に冷却する場合の温度推移過程を示している。この大型冷却装置2での冷却は図7(b)の冷却回路によるものである。実施例1の熱移動ケーブルユニットを使った場合、ペルチェ素子に対する電力と小型のファン駆動の小さな電力が必要になるだけであるが、比較例としての大型冷却装置2aでは内蔵の圧縮機と大型のファンを駆動するために比較的大きな電力が必要となる。なお、この圧縮機による冷凍サイクルの運転は、熱移動ケーブル3として図8(a)の冷凍サイクル型の回路を採用するかどうかとは独立しており、熱移動ケーブル3として図7(a)のポンプループ型の回路を採用するのでもよい。もちろん、大型冷却装置2aに代えて、ファンのみによる小型冷却装置2bを接続して直接外気へ放熱することもできる。
すなわち、実施例1では、同じ半導体チップの放熱をするに当って、僅かな電力を供給するだけで大型冷却装置2と同等の冷却が可能になる。しかも、熱移動ケーブル3、熱移動ケーブルユニットを使って自在の経路で別途任意の場所に設置された外部の冷却装置2に接続することができ、これにより二次的な効果として発熱機器1が設置されている屋内における騒音防止、空冷ファン等の廃止による防塵、温度環境の保持が達成できる。
また、熱移動ケーブル3を予め標準化(規格化)しておけば、標準化した熱移動ケーブル3で誰でも同じ熱移動システムを組み立てることができ、汎用性があり、あらゆる発熱機器の排熱を外部の冷却装置2に移送できる。このように、従来の電気的ケーブルで制御システム、通信システムを構築するのとまったく同様に、熱移動ケーブル3を使ってネットワーク型の熱移動システムを自在に構築することができる。
そして、これは排熱用の熱移動システムに止まらない。高熱源の熱を低熱源へ高伝熱効率で移送する汎用の熱移動システムに利用でき、さらに、この移送された熱は低熱源で再利用することが可能になる。そして、この熱源はどこに設置されてもよく、設計の自由度が増す。従って、周辺の発熱機器を含めた統一的な熱利用、放熱が可能になり、インフラとしての熱移動システムの構築がきわめて簡単に行える。このとき標準化された熱移動ケーブル3、熱移動ケーブルユニットは基礎技術として、この熱移動システムを支えるものとなる。図12はオフィスや家庭内で標準化(規格化)された熱移動ケーブル3を使って自由に熱利用をしている様子を示す。これについては更に後述する。
図10,11はこのような熱移動ケーブルユニットを使った熱移動システムの一例を示す。図9は工場内での熱移動システムの場合であり、従来、図10上図のように、例えばボイラと発熱機器を同時に設置するのが当たり前であったものを、下図のように熱移動ケーブルユニットを使って簡単に排熱利用の熱移動システムにすることができる。
また、図11は家庭内の省エネルギーシステムである。同じ室内に冷房機と冷蔵庫が設置されている場合、図11上図のように冷房せざるを得ず、熱的に見ればきわめて非効率な状態になっている。これを、熱移動ケーブルユニットを使って下図のように外部の冷却装置2で冷却すれば、簡単に高効率の配置となる。これはそれぞれの量は小さいものの、多数が集まれば省エネルギーに大きく奉仕する。
また、図12に示すように実施例1の熱移動ケーブル、熱移動ケーブルユニットを利用するために、オフィスや家庭の屋内の壁面に電気配線のソケットと同様に、集合伝熱ソケット29を設け、この集合伝熱ソケット29を外部の低熱源や他システムの高熱源に熱的に接続するのが好適である。この低熱源や高熱源は社会的インフラとして整備されるのが望ましい。屋内の熱源の熱を外部に放出するときは、熱移動ケーブルと壁面に設けられた集合伝熱ソケット29を介して屋内の高熱源の熱を屋外の低熱源に排出し、屋内に熱を供給するときは集合伝熱ソケット29を屋内の低熱源に設けて外部の高熱源の熱を供給する。利用者は単に集合伝熱ソケット29に熱移動ケーブル3の熱交換プラグ7を挿し込むだけよい。集合伝熱ソケット29と熱移動ケーブル3は熱利用の社会的形態を現在の電気利用のように大きく変えることが可能になるものである。
このように本発明の実施例1の熱移動ケーブル、熱移動ケーブルユニット、熱移動システム、熱移動システム構築方法は、標準化可能な熱移動ケーブルを使って熱移送を行い、きわめて簡単、容易且つ迅速に熱移動させることができる熱移動システムを構築することができる。この熱移動システムによればあらゆる発熱機器の熱移送が可能であり、熱を再利用するなどして省エネルギーに貢献することができる。外部の任意の環境に置かれた冷却装置に自在に接続できるため、二次的に発熱機器が設置されている屋内における騒音防止、空冷ファン等の廃止による防塵、温度環境の保持に貢献する。また、標準化した熱移動ケーブルユニットはコスト的にも安価で、従来の熱利用の形態を一変させることができる。
本発明は、可撓性流体ケーブルと伝熱ソケットからなる熱移動ケーブルユニットと、それを使った熱移動システムに適用できる。
本発明の実施例1における熱移動システムの説明図 (a)本発明の実施例1における熱移動ケーブルユニットの説明図、(b)(a)の熱移動ケーブルユニットのフレキシブル冷媒管部分の断面図 (a)本発明の実施例1における熱移動ケーブルユニットの接続部の説明図、(b)(a)の接続部が発熱機器に装着されたときの熱移動の説明図、(c)(a)の接続部が冷却装置に装着されたときの熱移動の説明図 本発明の実施例1における熱移動ケーブルユニットの発熱機器側に設けられる熱交換プラグの説明図 (a)図4の熱交換プラグのA−A断面図、(b)(a)の熱交換プラグの要部一部破砕図 (a)本発明の実施例1における熱移動ケーブルユニットの冷却装置側に設けられるポンプループ型の熱交換プラグの説明図、(b)本発明の実施例1における熱移動ケーブルユニットの冷却装置側に設けられる冷凍サイクル型の熱交換プラグの説明図 (a)本発明の実施例1における熱移動システムのポンプループ型冷却回路の説明図、(b)ポンプループ型の冷却回路の機器構成の説明図 (a)本発明の実施例1における熱移動システムの冷凍サイクル型冷却回路の説明図、(b)冷凍サイクル型の冷却回路の機器構成の説明図 (a)本発明の実施例1の熱移動システムにおいて最終冷却装置として小型冷却装置(ファン)で冷却した場合の温度推移説明図、(b)最終冷却装置として冷凍サイクルによる大型冷却装置で冷却した場合の比較例としての温度推移説明図 本発明の実施例1における熱移動システムの工場内での熱移動システムの一例の説明図 本発明の実施例1における熱移動システムの家庭内での熱移動システムの一例の説明図 本発明の実施例1における熱移動システムの集合伝熱ソケットを屋内に固定したときの一例の説明図
符号の説明
1 発熱機器
2 冷却装置
2a 大型冷却部室内機
2b 小型冷却部
3 熱移動ケーブル
3a 熱移動ペアケーブル
4 可撓性流体ケーブル本体
5,7 熱交換プラグ
6,8 熱接続部
6a,8b 伝熱ソケット
9 筐体
9a,9b 挿し込み孔
11 フレキシブル冷媒管
12 断熱被覆層
13 密閉容器
14 封入流体
15 狭隘流路伝熱部
16 ペルチェ素子
17 熱伝導ブロック
18 非加熱副流路
19 加熱主流路
20 焼結板
21 熱交換側面
22 流路区分壁
23 熱伝導ブロック
24 凝縮部
25 気液分離器
26 循環ポンプ
27 圧縮機
28 膨張部
29 集合伝熱ソケット

Claims (5)

  1. 高熱源と熱的に接続するための第1の熱接続部が設けられた第1の熱交換プラグと、低熱源と熱的に接続するための第2の熱接続部が設けられた第2の熱交換プラグと、前記第1及び第2の熱交換プラグが端部に設けられ前記高熱源の熱を前記低熱源に移送する可撓性流体ケーブルを備えた熱移動ケーブルであって、
    前記第1の熱交換プラグには、前記高熱源と熱交換するとき伝熱面上を流れる冷媒を冷却するための自己液供給冷却機構が設けられたことを特徴とする熱移動ケーブル。
  2. 前記自己液供給冷却機構が、前記伝熱面を備えた加熱主流路と、該加熱主流路の前記伝熱面以外の面に隣接して設けられた非加熱副流路と、前記非加熱副流路から前記伝熱面までを連絡する漏洩流路とから構成され、前記非加熱副流路内の液体冷媒が前記漏洩流路を伝わって前記伝熱面に漏洩されることを特徴とする請求項1記載の熱移動ケーブル。
  3. 請求項1又は2に記載された熱移動ケーブルと、高熱源に熱的に接続される第1の伝熱ソケットと、低熱源に熱的に接続される第2の伝熱ソケットとを備え、前記熱移動ケーブルの第1の熱接続部が前記第1の伝熱ソケットに挿入され、且つ前記熱移動ケーブルの第2の熱接続部が前記第2の伝熱ソケットに挿入されて、前記高熱源と前記低熱源とを熱的に接続することを特徴とする熱移動ケーブルユニット。
  4. 高熱源としての1台または2台以上の第1の伝熱ソケットが設けられた発熱機器と、第2の伝熱ソケットが設けられた低熱源としての冷却装置とを備え、前記発熱機器と前記冷却装置間を請求項1又は2に記載された熱移動ケーブルで接続したことを特徴とする熱移動システム。
  5. 高熱源としての1台または2台以上の発熱機器に第1の伝熱ソケットを設けるとともに、低熱源としての冷却装置に第2の伝熱ソケットを設け、請求項1又は2に記載された熱移動ケーブルで前記発熱機器と前記冷却装置間を熱的に接続し、前記発熱機器の熱を前記冷却装置に移送することを特徴とする熱移動システム構築方法。
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